説明

マスクパターン補正装置、マスクパターン補正方法及びマスクパターン補正プログラム

【課題】フォトマスクのマスクパターンを、フレアの影響を適正に反映させて、精度良く補正する。
【解決手段】マスクパターン補正装置50は、マスクパターンデータ61を複数の単位領域に分割する分割部51、分割された各単位領域のパターン密度を算出するパターン密度算出部52、任意の単位領域のフレア強度を算出するフレア算出部54を含む。フレア算出部54は、単位領域のフレア強度を、露光装置でフォトマスクと被転写体の間に配置されるスリットを基に設定された領域範囲63で、当該単位領域のパターン密度と、フレア量を距離の関数で表したPSF62の値との畳み込み積分により算出する。補正部55は、算出されたフレア強度を用いてマスクパターンデータ61を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクパターンを補正するマスクパターン補正装置、マスクパターン補正方法及びマスクパターン補正プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造では、レジストを形成したウェハ等の被転写体上にフォトマスクのマスクパターンを転写するリソグラフィ技術が広く利用されている。近年では、微細パターンの形成に有効な比較的波長が短いArFを光源とするリソグラフィ技術や、更に波長が短いEUV(Extreme Ultra Violet)を光源とするリソグラフィ技術等も知られている。
【0003】
リソグラフィ工程では、フォトマスクのマスクパターンに対し、被転写体上の転写パターンの寸法が変動することがしばしば問題となる。転写パターンの寸法が変動する原因の1つに、露光時に生じる光近接効果があり、その影響を考慮してマスクパターンの補正を行う技術が知られている。
【0004】
このほか転写パターンの寸法が変動する原因には、露光装置の光学系で生じる散乱光、例えばミラーの反射面に存在する凹凸に起因して生じる散乱光があることも知られている。散乱光の強度は、ミラーラフネスの大きさに比例して増加し、また、光源からの光の波長の2乗に反比例して増加する。このような散乱光がフレア(迷光)となって転写パターンの寸法を変動させる。
【0005】
従来、このようなフレアの影響を考慮してマスクパターンの補正を行う技術も知られている。例えば、フレア量を距離の関数で表した所定の分布関数(PSF(Point Spread Function)関数等)を用い、フレア量の分布に基づきマスクパターンの補正を行う技術等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2007−524255号公報
【特許文献2】特開2005−338267号公報
【特許文献3】特開2005−128558号公報
【特許文献4】特開2004−279643号公報
【特許文献5】特開2006−039060号公報
【特許文献6】特開2010−087392号公報
【特許文献7】特開2004−126486号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー・ビー(Journal of Vacuum Science and Technology B),2007年11月/12月,第25巻,第6号,pp.2127〜2131
【非特許文献2】ジャーナル・オブ・マイクロ/ナノリソグラフィ・エムイーエムエス・アンド・エムオーイーエムエス(Journal of Micro/Nanolithography, MEMS, and MOEMS),2009年10月−12月,第8巻,第4号,pp.041508−1〜041508−6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
フォトマスクと被転写体の間にフレア絞りのようなスリットを配置することで、被転写体上に転写されるパターンの寸法に影響を及ぼすフレアの低減を図ることができる。このようなスリットを用いた転写に用いるフォトマスクのマスクパターンの補正を考えた場合、次のような問題が生じる可能性がある。
【0009】
即ち、フォトマスクと被転写体の間にスリットを配置すると、スリットを配置しない時とは、被転写体上の位置等によっては、被転写体に到達するフレアの量が変わってくる。そのため、PSF等の所定の関数を用いて算出されるフレア量と実際のフレア量との間の差が大きくなる場合がある。スリットを配置しない時と同じようにPSFから算出されるフレア量を用いると、フォトマスクのマスクパターンを精度良く補正することができないことが起こり得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一観点によれば、露光装置で用いられ被転写体に転写するパターンが設けられるフォトマスクのパターンデータを複数の単位領域に分割し、分割された前記複数の単位領域のパターン密度をそれぞれ算出し、分割された前記複数の単位領域の、任意の単位領域のフレア強度を、前記露光装置において前記フォトマスクと前記被転写体との間に配置するスリットを基に設定された領域範囲で、当該単位領域の前記パターン密度と、前記スリットと前記被転写体との距離の関数で表されたフレア量との畳み込み積分により算出し、算出された前記フレア強度を用いて前記パターンデータを補正することを含むマスクパターン補正装置が提供される。また、本発明の一観点によれば、フォトマスクのパターンデータを補正するマスクパターン補正方法、フォトマスクのパターンデータを補正するためのマスクパターン補正プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
開示の技術によれば、露光装置のフォトマスクと被転写体の間にスリットを配置した場合のフレアの影響を適正に反映させてマスクパターンを補正することが可能になり、マスクパターンを精度良く補正することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】露光装置の構成例を示す図である。
【図2】マスクパターン補正装置の一例を示す図である。
【図3】マスクパターン補正装置での処理の流れの一例を示す図である。
【図4】マスクパターンデータ分割工程の説明図である。
【図5】パターン密度算出工程の説明図である。
【図6】パターン密度マップ配置工程の説明図である。
【図7】PSFの説明図である。
【図8】パターン密度マップと領域範囲の関係の説明図(その1)である。
【図9】パターン密度マップと領域範囲の関係の説明図(その2)である。
【図10】フレア強度算出時の畳み込み積分の説明図である。
【図11】マスクパターン補正装置のハードウェアの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は露光装置の構成例を示す図である。
図1に示す露光装置10は、光源11、照明光学系12、投影光学系13、スリット部材14及びステージ15を備えている。露光装置10には、所定のマスクパターンが設けられた反射型のフォトマスク20がセットされ、レジストを形成したウェハ等の被転写体30がステージ15上にセットされる。
【0014】
露光装置10の光源11には、例えばEUV(波長13.5nm)光が用いられる。光源11から放出された光は、光源11の後段に配置されたミラー11aで反射され、照明光学系12に入射する。
【0015】
照明光学系12は、一対のミラー12a,12bを含む。光源11からミラー11aを介して入射した光は、照明光学系12の一方のミラー12aで所定方向に反射された後、他方のミラー12bで所定方向に反射されて、フォトマスク20の所定領域に照射される。照射された光は、フォトマスク20で反射され、投影光学系13に入射する。
【0016】
投影光学系13は、一対のミラー13a,13bを含む。フォトマスク20で反射された光は、投影光学系13の一方のミラー13aで所定方向に反射された後、他方のミラー13bで所定方向に反射されて、スリット部材14のスリット(開口部)14aを介して、ステージ15上の被転写体30に照射(結像)される。
【0017】
露光装置10では、例えばフォトマスク20と被転写体30を同期して移動させることで、フォトマスク20のマスクパターンが被転写体30上に転写される。フォトマスク20のマスクパターンは、例えば所定の縮小倍率で、被転写体30上に転写される。
【0018】
照明光学系12に含まれるミラー12a,12bの反射面や、投影光学系13に含まれるミラー13a,13bの反射面に凹凸が存在すると、光が散乱し、フレアが発生する。フレアが被転写体30上に到達すると、被転写体30上に所望の寸法の転写パターンが転写されない場合がある。スリット部材14は、このようなフレアの一部(光束周辺の比較的遠方のフレア)の被転写体30上への到達を抑制する。スリット14aの形状は、平面矩形状や平面円弧状とすることができる。
【0019】
フレアは、照明光学系12、投影光学系13といった露光装置10の光学系の設計や構成(ミラーラフネス等)に依存して発生する。被転写体30上の所定領域に到達するフレア(フレア強度)は、例えば、当該露光装置10について取得される、フレアの量を距離の関数で表したPSF(分布関数)を用いて、定量的に見積もることができる。即ち、このようなPSFを用いることで、ある所定領域について、その周辺領域からのフレアの影響も加味して、フレア強度を求めることができる。
【0020】
このようなフレア強度を用い、そのフレア強度が被転写体30上の光学像に及ぼす影響を考慮し、更にレジスト膜中の光学特性や現像特性による光近接効果の影響等も考慮して、フォトマスク20のマスクパターンの補正が行われる。
【0021】
但し、上記のようにフォトマスク20と被転写体30の間にスリット部材14を配置する場合、そのスリット部材14の存在により、被転写体30上のフレア強度は、スリット部材14が無い時とは異なる値になる可能性がある。即ち、スリット部材14でフレアの一部が遮られる分、スリット14a内の領域のフレア強度分布が、スリット部材14の無い時とでは異なってくる可能性がある。従って、スリット部材14が無い時と同じようにPSFから算出されるフレア量を用いると、そのフレア量と実際のフレア量との間に差が生じてしまい、結果的にフォトマスク20のマスクパターンの補正精度が低くなってしまうことが起こり得る。
【0022】
そこで、スリット部材14によるフレアの遮蔽効果を考慮して被転写体30上のフレア強度を算出することで、それを基にフォトマスク20のマスクパターンを適正に補正する。以下、このようなマスクパターンの補正に用いるマスクパターン補正装置(補正ユニット)、及びマスクパターン補正装置での処理について、図2〜図10を参照して説明する。
【0023】
まず、マスクパターン補正装置の構成について説明する。
図2はマスクパターン補正装置の一例を示す図である。
図2に示すマスクパターン補正装置50は、分割部51、パターン密度算出部52、配置部53、フレア算出部54、補正部55及び制御部56を備えている。
【0024】
分割部51は、フォトマスク20に設けられるマスクパターンの設計データ(マスクパターンデータ)61を用い、そのマスクパターンデータ61を複数の単位領域に分割する。マスクパターンデータ61には、開口パターン(露光装置10での露光時にフォトマスク20からの反射光が発生する多層膜部等の部分)の寸法、配置及び形状のデータ(開口パターンデータ)が含まれる。分割部51は、このようなマスクパターンデータ61を、例えば所定メッシュサイズの複数のメッシュ(単位領域)に分割する。
【0025】
パターン密度算出部52は、分割部51で分割されたマスクパターンデータ61の、各単位領域のパターン密度Dを算出する。ここで、パターン密度Dとは、マスクパターンデータ61の各単位領域に含まれる開口パターンデータの密度(開口率)を言う。パターン密度算出部52は、算出したパターン密度Dから、マスクパターンデータ61についてのパターン密度Dの分布を示すパターン密度マップを生成する。
【0026】
配置部53は、レジストを形成したウェハ等の被転写体30上に複数ショットで転写されるパターンのレイアウトと同じレイアウトになるように、マスクパターンデータ61のパターン密度マップを配置する。露光装置10では、フォトマスク20のマスクパターンデータ61に相当するパターンを被転写体30上の所定の露光領域に転写した後、その露光領域に隣接する露光領域に同様にパターンを転写していく。ここでは、1箇所の露光領域に対するパターンの転写を1ショットとする。配置部53は、被転写体30上に複数ショットで転写されるパターンのレイアウトに基づき、1ショット分のパターン密度マップの周囲に、そのショットに隣接して行われるショットのパターン密度マップを配置する。
【0027】
フレア算出部54は、パターン密度算出部52で算出された各単位領域のパターン密度D(パターン密度マップ)、及びフォトマスク20が用いられる露光装置10について取得されたPSF62を用いて、各単位領域のフレア強度Fを算出する。フレア強度Fの算出は、分割された単位領域のうちの任意の単位領域について、所定の領域範囲63で、当該単位領域のパターン密度DとPSF62の値とを畳み込み積分することで行われる。領域範囲63は、フレア強度Fの算出前に、露光装置10に設けられるスリット部材14のスリット14aに基づいて予め設定される。PSF62は、その露光装置10での実測データに基づいて予め求められる。フレア算出部54では、このようにして各単位領域のフレア強度Fが算出され、算出された各単位領域のフレア強度Fの分布を示すフレアマップが生成される。
【0028】
補正部55は、フレア算出部54で算出された各単位領域のフレア強度F(フレアマップ)を用いてマスクパターンデータ61の空間像を生成し、その空間像を用いた光近接効果補正を行って、マスクパターンデータ61を補正する。補正部55は、例えば、単位領域毎に空間像を生成し、光近接効果補正を行って、マスクパターンデータ61を補正する。補正部55からは、このようにして補正されたマスクパターンデータ(補正後マスクパターンデータ)64が出力される。
【0029】
制御部56は、分割部51、パターン密度算出部52、配置部53、フレア算出部54及び補正部55の上記のような処理を制御する。
尚、分割部51、パターン密度算出部52、配置部53、フレア算出部54及び補正部55での処理の結果得られるデータは、マスクパターン補正装置50が備える記憶部(図示せず)に記憶しておくことができる。
【0030】
また、上記のフォトマスク20のマスクパターンデータ61、露光装置10について取得されたPSF62、及びスリット14aに基づいて設定された領域範囲63は、マスクパターン補正装置50が備える記憶部に予め記憶しておくこともできる。その場合、分割部51は、当該記憶部に記憶されたマスクパターンデータ61を用い、それを例えばメッシュ状の複数の単位領域に分割する。また、フレア算出部54は、当該記憶部に記憶されたPSF62及び領域範囲63の情報を用い、マスクパターンデータ61に基づいて生成されたパターン密度マップの、各単位領域のフレア強度Fを算出し、フレアマップを生成する。
【0031】
続いて、マスクパターン補正装置での処理について説明する。
図3はマスクパターン補正装置での処理の流れの一例を示す図である。
まずマスクパターン補正装置50の分割部51が、フォトマスク20のマスクパターンデータ61を分割する(図3;ステップS1)。
【0032】
図4はマスクパターンデータ分割工程の説明図である。
マスクパターンデータ61は、分割部51により、図4に示すように、例えばメッシュ状に、複数の単位領域61aに分割される。各単位領域61aにはそれぞれ、マスクパターンデータ61が有する、所定形状の開口パターンデータ61bが含まれる。各単位領域61aは、例えば、XY座標で識別可能とされる。このようにマスクパターンデータ61を分割することで、マスクパターン補正装置50で行われるフレア計算処理の速度向上を図ることができる。
【0033】
各単位領域61aのサイズ(メッシュサイズ)は、例えば、マスクパターンデータ61の示すパターンが被転写体30上に転写された時に各単位領域61aが0.5μm〜2μm程度になるようなサイズとすることができる。ここでは各単位領域61aの様々な形状を採り得るマスクパターンをパターン密度Dといった平均値で代表させている。そのため、各単位領域61aのサイズを大きく(メッシュを粗く)するほど、フレア強度Fの計算精度は低下する。一方、各単位領域61aのサイズを小さく(メッシュを細かく)するほど、フレア強度Fの計算精度が向上するが、計算時間やデータ量(消費メモリ)が増加する。このような計算精度や計算時間の観点から、各単位領域61aの分割サイズを設定する。
【0034】
マスクパターンデータ61の分割後は、パターン密度算出部52が、各単位領域61aのパターン密度D(開口パターンデータ61bの密度(開口率))をそれぞれ算出する(図3;ステップS2)。
【0035】
図5はパターン密度算出工程の説明図である。
パターン密度算出部52により、図5に示すように、分割後の各単位領域61aのパターン密度D(ここではDi,j,Di,j+1,Di+1,j,Di+1,j+1を例示)が算出される。算出された各単位領域61aのパターン密度Dから、マスクパターンデータ61についてのパターン密度Dの分布を示すパターン密度マップ61cが生成される。
【0036】
パターン密度Dの算出後は、配置部53が、被転写体30上に複数ショットで得られる転写パターンのレイアウトと同じレイアウトで、パターン密度マップ61cを配置する(図3;ステップS3)。
【0037】
図6はパターン密度マップ配置工程の説明図である。
配置部53により、図6に示すように、1つのパターン密度マップ61cの周囲に、隣接するように8つのパターン密度マップ61cを配置する。
【0038】
EUV露光では、ある領域のフレアの影響が周辺の数十mmの範囲にまで及ぶため、スリット14aのサイズにもよるが、複数ショットで得られる転写パターンでは、1ショット分の転写パターンに、その周囲の露光時に生じたフレアの影響が及ぶ。或いは、その1ショット分の転写パターンの露光時に生じたフレアが、周囲の転写パターンの露光に影響を及ぼすと言うこともできる。そのため、図6に示すように、被転写体30上に複数ショットで転写される転写パターンのレイアウトと同じになるように、中心(補正対象)のパターン密度マップ61cの周囲に隣接して、複数のパターン密度マップ61cを配置する。
【0039】
ここでは一例として、補正対象のパターン密度マップ61cの中心を座標(0,0)とし、各パターン密度マップ61cのサイズを、一般的なスキャン露光装置の最大露光領域である26mm(X方向)×33mm(Y方向)とする。尚、勿論、露光領域は、露光装置10、及び生産する製品によって異なってくる。
【0040】
配置部53は、このように複数ショット分のパターン密度マップ61cを、所定の領域に、所定のサイズで、配置する。これにより、例えば異なるショット時に図6のA部のような領域に生じるフレアの影響も反映させたフレア評価が行えるようになる。
【0041】
パターン密度マップ61cの配置後は、フレア算出部54が、各単位領域61aのフレア強度Fを算出する(図3;ステップS4)。任意の単位領域61aのフレア強度Fは、露光装置10のスリット14aに基づいて設定された領域範囲63で、当該単位領域61aのパターン密度Dと、露光装置10について取得されたPSF62とを畳み込み積分することで算出される。
【0042】
ここで、PSF62は、元来、距離とフレア量の関係を離散的な数値で表現したものである。各単位領域61aのフレア強度Fの算出時には、この離散的な値をそのまま利用することができる。このほか、処理速度向上の観点から、距離に対するフレア量を、ガウシアン関数、フラクタル関数、或いはこれらの関数の組み合わせにより近似した関数で表現し、その関数で得られる値をフレア強度Fの算出に利用することもできる。
【0043】
図7はフラクタル関数で近似したPSFの説明図である。
PSF62は、例えば、複数段のフラクタル関数で近似した、次式(1)のような関数PSF(r)として表現することができる。
【0044】
【数1】

【0045】
このような関数は、例えば次のように取得される。即ち、露光装置10のフレア量の実測データと転写パターンとを厳密に畳み込み積分してフレア量を算出した結果(R1)と、フレア量を近似した関数と各単位領域(メッシュサイズ0.75μm)のパターン密度Dとを畳み込み積分した結果(R2)とを比較する。これらのフレア量の誤差が0.3%以下となるように、複数段(ここでは一例として9段)のフラクタル関数で近似したPSF62(PSF(r))を取得する。
【0046】
また、フレア強度Fを算出する際の領域範囲63は、露光装置10のスリット14aに基づいて設定される。例えば、領域範囲63は、スリット14aの開口サイズと同じサイズか、或いはそれよりも一定サイズだけ大きなサイズとすることができる。
【0047】
領域範囲63を設定する際には、スリット14aの開口サイズのほか、スリット部材14と被転写体30との距離も考慮する。例えば、スリット部材14によるフレアの遮蔽効果は、スリット部材14が被転写体30の直上にある時に最も効果的と言える。このようにスリット部材14が被転写体30の直上に配置されるような場合には、被転写体30に到達するフレアは、スリット14aから露出する被転写体30の領域に限定される。そのため、フレア強度Fを算出する領域範囲63としては、スリット14aの開口サイズと同じサイズの領域範囲を設定すればよい。
【0048】
一方、露光装置10によっては、被転写体30の上にアライメントセンサやフォーカスセンサ等のセンサ類が配置される。このような露光装置10では、被転写体30上に配置されるセンサ類と干渉しないように、被転写体30から離れた位置に、スリット部材14が配置される。このようにスリット部材14と被転写体30とが離れて配置されていると、スリット14aを通過する光の回折による回り込みが発生し、被転写体30上の、スリット14aよりも広い領域に、フレアが到達する可能性がでてくる。このような可能性を考慮し、スリット部材14が被転写体30から離れて配置されるような場合には、畳み込み積分を行う領域範囲63として、スリット14aよりも大きなサイズの領域範囲を設定する。
【0049】
このようにPSF62及び領域範囲63が予め設定され、これらを用いて各単位領域61aのフレア強度Fの算出が行われる。
一例として、スリット14aの開口サイズ、及びスリット14aと被転写体30の距離に基づいて設定された領域範囲63をサイズ28mm(X方向)×3mm(Y方向)の矩形状とし、ある座標(x,y)の領域のフレア強度Fx,yを算出する場合について説明する。尚、1つのパターン密度マップ61cのサイズは、上記のように最大露光領域のサイズである26mm(X方向)×33mm(Y方向)とする。
【0050】
図8及び図9はパターン密度マップと領域範囲の関係の説明図である。
フォトマスク20のマスクパターンが、ある方向にスキャン露光される場合、そのスキャンの間、被転写体30上に転写される転写パターンとスリット14aの位置関係は、スキャン方向に沿って相対的に変化する。ここで述べるマスクパターン補正処理の例では、スキャン露光の間、パターン密度マップ61cと領域範囲63(フレアの影響を受ける範囲)との相対位置が変化することになる。
【0051】
今、説明の便宜上、図8及び図9では、太矢印で示すように、パターン密度マップ61cに対し図面下側から上側に向かって領域範囲63が移動するとして、両者の相対位置の一例を表している。この場合、中心座標(0,0)のパターン密度マップ61cの、ある座標(x,y)は、図8の時に領域範囲63の中に入り始め、図9(図8で示したスリット14aの位置を太点線で図示)の時に領域範囲63の外に出始める。即ち、座標(x,y)の点は、領域範囲63との相対位置が、図8に示されるような状態から図9に示されるような状態となるまでの間、スリット14aを介してフレアの影響を受けることになる。
【0052】
ここで、領域範囲63は、スリット14aの開口サイズ等から、上記の通りサイズ28mm(X方向)×3mm(Y方向)の矩形状に設定している。つまり、この例では、座標(x,y)の点のフレア強度Fx,yを算出する際にそのパターン密度DとPSF62とを畳み込み積分する範囲(積分範囲Z)は、X方向については座標xによらず±14mm、Y方向については座標yに対し±3mmの領域範囲ということになる。このように積分範囲Zを規定することで、算出するフレア強度Fx,yには、計算上、積分範囲Zよりも外側の領域からのフレア量が加算されなくなる。
【0053】
図10はフレア強度算出時の畳み込み積分の説明図である。
任意の単位領域61aのフレア強度Fi,jは、次式(2)のように、当該単位領域61aのパターン密度Di,jと、積分範囲Zに含まれる当該単位領域61aと他の領域(例えば他の単位領域61a)との距離に依存したPSF62の値を畳み込み積分したものとなる。式(2)において、Aは単位領域61aの一辺のサイズ(メッシュサイズ)、s,tは自然数である。
【0054】
【数2】

【0055】
フレア算出部54は、この式(2)に従い、図8及び図9に示した中央のパターン密度マップ61c(補正対象)の、各単位領域61aのフレア強度Fを、所定の積分範囲Zで畳み込み積分して求めていく(図3;ステップS4)。図8及び図9のように、積分範囲Zに、隣接するパターン密度マップ61cの単位領域61aが含まれる場合には、その単位領域61aのフレア強度Fも同様に算出し、補正対象のパターン密度マップ61cの、対応する単位領域61aのフレア強度Fに加算する。そして、フレア算出部54は、求めた補正対象のパターン密度マップ61cの、各単位領域61aのフレア強度Fから、各単位領域61aのフレア強度Fの分布を示すフレアマップを生成する(図3;ステップS5)。フレアマップは、算出された各単位領域61aのフレア強度Fを、元のマスクパターンデータ61の座標に合わせて配置することで、取得することができる。
【0056】
尚、ここでは一例として、スリット14aを平面矩形状とし、領域範囲63(それにより決定される積分範囲Z)を矩形状とした。このほか、スリット14aの形状を、平面円弧状とした場合でも、その円弧状スリット14aの曲率半径やスリット幅等を設定することで、同様に領域範囲63(及びそれにより決定される積分範囲Z)を設定し、畳み込み積分を行うことが可能である。
【0057】
上記のようにして各単位領域61aのフレア強度F、フレアマップを取得した後は、補正部55が、マスクパターンデータ61の補正処理を行う(図3;ステップS6)。
今、露光装置10でのフォトマスク20を用いた露光で得るべき理想的な空間像をI0とする。露光装置10では露光時に、理想的な空間像I0が総和散乱TIS(Total Integrated Scatter)分散乱され、その散乱された光が、周辺のパターン開口部からフレアとして空間像I0のバックグランドを押し上げると考えることができる。座標(x,y)での理想的な空間像をI0,x,yとすると、座標(x,y)での空間像Ix,yは、次式(3)のように表すことができる。
【0058】
【数3】

【0059】
式(3)のFx,yの値には、上記の式(2)に従って算出される単位領域61aのフレア強度Fを用いることができる。また、個々の単位領域61aの中に存在し得るフレア強度分布を考慮し、その分布を考慮したフレア強度Fを別途算出し、上記式(3)において用いるようにすることもできる。
【0060】
補正部55は、上記の式(3)に従って生成される空間像Ix,y、更に光近接効果も考慮に入れて、露光装置10でのフォトマスク20を用いた露光で転写される転写パターンのモデルを作成する。そして、そのモデルを用いたシミュレーションを実行し、設計パターンと同じ或いは近い形状の転写パターンが得られるように、フォトマスク20のマスクパターンデータ61を補正する(モデルベースOPC)。これにより、マスクパターンデータ61を精度良く補正することができる。
【0061】
以上説明したように、マスクパターン補正装置50を用いたマスクパターンデータ61の補正処理では、露光装置10のフォトマスク20と被転写体30の間に配置されるスリット14aによるフレア遮蔽効果を考慮して、フレア強度(フレアマップ)を算出する。このようなフレア強度を用いることで、より精度の良い空間像を取得することができ、更に光近接効果補正を行うことで、フレア及び光近接効果が転写パターン形状に及ぼす影響を適正に取り入れたマスクパターンデータ61の補正を行うことができる。従って、マスクパターンデータ61の高精度な補正を行うことができる。
【0062】
このようにして高精度に補正された補正後マスクパターンデータ64に基づいてフォトマスク20が作製される。露光装置10において、補正後マスクパターンデータ64に基づいて作製されたフォトマスク20を用いることで、設計寸法に対して精度良く転写パターンを形成することが可能になり、その結果、ウェハや半導体装置の品質、性能の向上を図ることが可能になる。
【0063】
尚、上記のマスクパターン補正装置50には、コンピュータを用いることができる。
図11はコンピュータを用いたマスクパターン補正装置のハードウェアの構成例を示す図である。
【0064】
コンピュータを用いたマスクパターン補正装置50は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御される。CPU101には、バス108を介してRAM(Random Access Memory)102と複数の周辺機器が接続される。
【0065】
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。
【0066】
バス108に接続される周辺機器としては、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;HDD)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、通信インタフェース107等がある。
【0067】
HDD103は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込み及び読み出しを行う。HDD103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム及び各種データが格納される。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従い、画像をモニタ111の画面に表示させる。入力インタフェース105は、キーボード112やマウス113から送られてくる信号をCPU101に送信する。光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用し、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等の光ディスク114に記録されたデータの読み取りを行う。通信インタフェース107は、ネットワーク110を介して、他のコンピュータ又は通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0068】
以上のようなハードウェア構成によって、マスクパターン補正装置50の処理機能を実現することができる。
また、マスクパターン補正装置50が有する機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをマスクパターン補正装置50のコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等)に記録しておくことができる。
【0069】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0070】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム若しくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。尚、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0071】
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
【0072】
以上説明した実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 露光装置で用いられ被転写体に転写するパターンが設けられるフォトマスクのパターンデータを複数の単位領域に分割する分割部と、
分割された前記複数の単位領域のパターン密度をそれぞれ算出する第1算出部と、
分割された前記複数の単位領域の、任意の単位領域のフレア強度を、前記露光装置において前記フォトマスクと前記被転写体との間に配置するスリットを基に設定された領域範囲で、当該単位領域の前記パターン密度と、前記スリットと前記被転写体との距離の関数で表されたフレア量との畳み込み積分により算出する第2算出部と、
算出された前記フレア強度を用いて前記パターンデータを補正する補正部と、
を含むことを特徴とするマスクパターン補正装置。
【0073】
(付記2) 前記領域範囲は、前記スリットの形状及びサイズを基に設定されることを特徴とする付記1に記載のマスクパターン補正装置。
(付記3) 前記領域範囲は、前記形状及びサイズ、並びに前記スリットと前記被転写体との距離を基に設定されることを特徴とする付記2に記載のマスクパターン補正装置。
【0074】
(付記4) 前記フレア量を表す関数は、前記露光装置が備える光学系で生じる散乱を基に取得されることを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載のマスクパターン補正装置。
【0075】
(付記5) 前記第1算出部で算出された前記各パターン密度を、前記被転写体に転写されるパターンのレイアウトに従って配置する配置部を更に含むことを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載のマスクパターン補正装置。
【0076】
(付記6) 前記レイアウトは、前記被転写体に複数のショットで転写されるパターンのレイアウトであることを特徴とする付記5に記載のマスクパターン補正装置。
(付記7) 前記領域範囲には、第1のショットで転写される前記単位領域と、当該第1のショットの隣接位置に行われる第2のショットで転写される前記単位領域とが含まれることを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載のマスクパターン補正装置。
【0077】
(付記8) 前記補正部は、前記フレア強度を基に前記パターンデータの空間像を生成し、当該空間像を用いた光近接効果補正処理を行い、前記パターンデータを補正することを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載のマスクパターン補正装置。
【0078】
(付記9) コンピュータが、
露光装置で用いられ被転写体に転写するパターンが設けられるフォトマスクのパターンデータを複数の単位領域に分割し、
分割された前記複数の単位領域のパターン密度をそれぞれ算出し、
分割された前記複数の単位領域の、任意の単位領域のフレア強度を、前記露光装置において前記フォトマスクと前記被転写体との間に配置するスリットを基に設定された領域範囲で、当該単位領域の前記パターン密度と、前記スリットと前記被転写体との距離の関数で表されたフレア量との畳み込み積分により算出し、
算出された前記フレア強度を用いて前記パターンデータを補正する、
ことを特徴とするマスクパターン補正方法。
【0079】
(付記10) コンピュータに、
露光装置で用いられ被転写体に転写するパターンが設けられるフォトマスクのパターンデータを複数の単位領域に分割し、
分割された前記複数の単位領域のパターン密度をそれぞれ算出し、
分割された前記複数の単位領域の、任意の単位領域のフレア強度を、前記露光装置において前記フォトマスクと前記被転写体との間に配置するスリットを基に設定された領域範囲で、当該単位領域の前記パターン密度と、前記スリットと前記被転写体との距離の関数で表されたフレア量との畳み込み積分により算出し、
算出された前記フレア強度を用いて前記パターンデータを補正する、
処理を実行させることを特徴とするマスクパターン補正プログラム。
【符号の説明】
【0080】
10 露光装置
11 光源
11a,12a,12b,13a,13b ミラー
12 照明光学系
13 投影光学系
14 スリット部材
14a スリット
15 ステージ
20 フォトマスク
30 被転写体
50 マスクパターン補正装置
51 分割部
52 パターン密度算出部
53 配置部
54 フレア算出部
55 補正部
56 制御部
61 マスクパターンデータ
61a 単位領域
61b 開口パターンデータ
61c パターン密度マップ
62 PSF
63 領域範囲
64 補正後マスクパターンデータ
101 CPU
102 RAM
103 HDD
104 グラフィック処理装置
105 入力インタフェース
106 光学ドライブ装置
107 通信インタフェース
108 バス
110 ネットワーク
111 モニタ
112 キーボード
113 マウス
114 光ディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光装置で用いられ被転写体に転写するパターンが設けられるフォトマスクのパターンデータを複数の単位領域に分割する分割部と、
分割された前記複数の単位領域のパターン密度をそれぞれ算出する第1算出部と、
分割された前記複数の単位領域の、任意の単位領域のフレア強度を、前記露光装置において前記フォトマスクと前記被転写体との間に配置するスリットを基に設定された領域範囲で、当該単位領域の前記パターン密度と、前記スリットと前記被転写体との距離の関数で表されたフレア量との畳み込み積分により算出する第2算出部と、
算出された前記フレア強度を用いて前記パターンデータを補正する補正部と、
を含むことを特徴とするマスクパターン補正装置。
【請求項2】
前記領域範囲は、前記スリットの形状及びサイズを基に設定されることを特徴とする請求項1に記載のマスクパターン補正装置。
【請求項3】
前記第1算出部で算出された前記各パターン密度を、前記被転写体に転写されるパターンのレイアウトに従って配置する配置部を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクパターン補正装置。
【請求項4】
前記領域範囲には、第1のショットで転写される前記単位領域と、当該第1のショットの隣接位置に行われる第2のショットで転写される前記単位領域とが含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマスクパターン補正装置。
【請求項5】
前記補正部は、前記フレア強度を基に前記パターンデータの空間像を生成し、当該空間像を用いた光近接効果補正処理を行い、前記パターンデータを補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマスクパターン補正装置。
【請求項6】
コンピュータが、
露光装置で用いられ被転写体に転写するパターンが設けられるフォトマスクのパターンデータを複数の単位領域に分割し、
分割された前記複数の単位領域のパターン密度をそれぞれ算出し、
分割された前記複数の単位領域の、任意の単位領域のフレア強度を、前記露光装置において前記フォトマスクと前記被転写体との間に配置するスリットを基に設定された領域範囲で、当該単位領域の前記パターン密度と、前記スリットと前記被転写体との距離の関数で表されたフレア量との畳み込み積分により算出し、
算出された前記フレア強度を用いて前記パターンデータを補正する、
ことを特徴とするマスクパターン補正方法。
【請求項7】
コンピュータに、
露光装置で用いられ被転写体に転写するパターンが設けられるフォトマスクのパターンデータを複数の単位領域に分割し、
分割された前記複数の単位領域のパターン密度をそれぞれ算出し、
分割された前記複数の単位領域の、任意の単位領域のフレア強度を、前記露光装置において前記フォトマスクと前記被転写体との間に配置するスリットを基に設定された領域範囲で、当該単位領域の前記パターン密度と、前記スリットと前記被転写体との距離の関数で表されたフレア量との畳み込み積分により算出し、
算出された前記フレア強度を用いて前記パターンデータを補正する、
処理を実行させることを特徴とするマスクパターン補正プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−57848(P2013−57848A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196881(P2011−196881)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】