説明

マットスイッチの継目感知構造

【課題】本発明は、複数枚のマットスイッチの並設した場合の不感知領域の検出感度をマットスイッチ本来の検出感度と同等とすることができるマットスイッチの継目感知構造を提供する。
【解決手段】本発明に係るマットスイッチの継目感知構造は、複数の感知素子2を間隔を隔て列設状態で内蔵した複数枚のマットスイッチ1を接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ1同士の継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチ1の継目感知構造であって、各マットスイッチ1同士の継目領域を中央にしてその両側に延在され、継目領域近傍に位置する各マットスイッチ1の感知素子2に外部からの外力を伝達する分割配置の複数の外力作用部材3と、複数の外力作用部材3同士を連結する連結部材5と、連結部材5をマットスイッチ1の周辺部で固定する固定部材6とを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マットスイッチの継目感知構造に関し、詳しくは、長尺スイッチのような感知素子を内蔵した複数枚のマットスイッチを接合しつつ並設した場合の辺部同士又は隅部同士による不感知領域における外力の検出感度を、マットスイッチ本来の検出感度と同等とし得るマットスイッチの継目感知構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば2枚のマットスイッチを接合しつつ並設した場合の両者の隣り合う辺部境界には、2枚のマットスイッチ各々の不感知部の存在により、やや幅の広い帯状の不感知領域が生じる。
このため、帯状の不感知領域の上を不特定人が歩行し、マットスイッチにより警護されている特定エリアに当該不特定人がマットスイッチをオンさせることなく進入してしまうという不都合な事態が発生する。3枚以上のマットスイッチを接合しつつ並設した場合も同様である。
【0003】
複数枚のマットスイッチを接合しつつ並設して例えば特定の部屋等に関する警護領域を構成した場合、従来においてもマットスイッチ同士の境界における不感知領域を極力低減すべく、不特定人の歩行を感知するための長尺の金属又は硬質プラスチック製からなる不感知領域低減用の渡り金具を配置する試みもなされている。
しかし、従来の渡り金具を採用した構成の場合、マットスイッチの辺部又は隅部以外の感知部の感度に対して、渡り金具を配置した領域の感度を同等にすることは困難であった。
【0004】
また、従来の渡り金具を採用した構成の場合、その施工方法は、前記渡り金具を警護領域の床に固定した後、マットスイッチの組み込みを行ったり、逆にマットスイッチを設置した後渡り金具を取り付けたりするものであり、いずれにしても床工事が必要で煩雑なものであった。
【0005】
更に、マットスイッチの外形寸法は、設置環境に対応させるため様々であり、個々のマットスイッチの寸法に合わせて長尺の渡り金具を切り出すことが必要であった。
【0006】
特許文献1には、基材部、スイッチ素子、剛体板を組み合わせ、乗用車等の重量検出を行う構成のマットスイッチが提案されている。
【0007】
しかし、特許文献1の場合、複数枚のマットスイッチを接合しつつ並設することを目的とするものではなく、また、現状では上述したマットスイッチ同士の辺部又は隅部以外の感知部の感度に対して、渡り金具を配置した領域の感度を同等とするための適切な技術が見当たらないのが実情である。
【特許文献1】特開2002−109993号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする問題点は、複数枚のマットスイッチの並設した場合の辺部同士又は隅部同士による不感知領域の人等に対する検出感度を、マットスイッチ本来の検出感度と同等とすることができ、また、格別の床工事や、マットスイッチの外形寸法に対応させるための長尺の金属部材等からの切り出しが不要な簡略構造からなるマットスイッチの継目感知構造が存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した複数枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、前記各マットスイッチ同士の継目領域を中央にしてその両側に延在され、継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達する分割配置の複数の外力作用部材を備えたことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、複数枚のマットスイッチ同士の継目領域に、外部からの外力を伝達する分割配置の複数の外力作用部材を備え、前記外力作用部材により継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に外力を伝達するようにしたものであるから、継目領域の外力に対する検出感度を、感知素子が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることができ、これにより不審者等に対する防護機能を高めることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の構成に加え、複数の外力作用部材同士を連結する連結部材と、連結部材をマットスイッチの周辺部で固定する固定部材と、を備えるので、請求項1記載の発明の効果を奏するとともに複数の外力作用部材を定位置に維持しつつ簡略に複数枚のマットスイッチを並設状態で目的箇所に設置でき、格別の床加工処理が不要となり、施工の簡略化を図ることができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、4枚のマットスイッチを並設状態した構成で、継目領域の外力に対する検出感度を、感知素子が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とし、また、4個の隅部の領域の外力に対する検出感度を、感知素子が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることもでき、不審者等に対する防護機能を高めることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。また、格別の床加工処理が不要となるとともに、各種寸法のマットスイッチに対応する寸法の外力作用部材、隅部外力作用部材を選定し又は組み合わせて使用することで外力作用部材等の切り出しが不要となり、施工の簡略化を図ることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、3枚のマットスイッチを並設状態した構成で、請求項3記載の発明と同様、不審者等に対する防護機能を高めることができ、また格別の床加工処理や、外力作用部材等の切り出しが不要で施工の簡略化を図ることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。
【0014】
請求項5記載の発明によれば、複数枚のマットスイッチ同士の継目領域上から作用する外力をこの継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に伝達する分割配置の複数の外力作用部材を、継目の両側の各マットスイッチの辺部内にその両側を挟み込む状態で内蔵したものであるから、内蔵した分割配置の複数の外力作用部材により、継目領域の外力に対する検出感度を、感知素子が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることができ、これにより不審者等に対する防護機能を高めることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。
【0015】
請求項6記載の発明によれば、請求項3記載の発明の場合と同様に、4枚のマットスイッチを並設状態した構成で、内蔵した分割配置の複数の外力作用部材により、継目領域の外力に対する検出感度を、感知素子が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とし、また、内蔵した隅部外力作用部材により、4個の隅部における領域の外力に対する検出感度を、感知素子が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることもでき、不審者等に対する防護機能を高めることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。また、格別の床加工処理が不要となるとともに、各種寸法のマットスイッチに対応する寸法の外力作用部材、隅部外力作用部材を選定し又は組み合わせて使用することで外力作用部材等の切り出しが不要となり、施工の簡略化を図ることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。
【0016】
請求項7記載の発明によれば、3枚のマットスイッチを並設状態した構成で、請求項6記載の発明と同様、不審者等に対する防護機能を高めることができ、また格別の床加工処理や、外力作用部材等の切り出しが不要で施工の簡略化を図ることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。
【0017】
請求項8記載の発明によれば、複数枚のマットスイッチ同士の継目の周辺における継目領域の外力に対する検出感度を、マットスイッチの中央部分等における外力に対する検出感度と同等とすることができ、継目領域を歩行する例えば不審者等に対する防護機能を高めることができ、また、辺部同士の重合構造を採用したことにより、目的箇所に簡略に設置でき、従来例のような格別の床加工処理、更には煩雑な渡り金具の切り出し処理が不要となり、施工の簡略化を図ることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。
【0018】
請求項9記載の発明によれば、枚のマットスイッチ同士を並設した構成で、継目の周辺の継目領域の外力に対する検出感度を、マットスイッチの中央部分等における外力に対する検出感度と同等とすることができ、継目領域を歩行する例えば不審者等に対する防護機能を高めることができ、また、辺部同士の重合構造を採用したことにより、目的箇所に簡略に設置でき、従来例のような格別の床加工処理、更には煩雑な渡り金具の切り出し処理が不要となり、施工の簡略化を図ることができるマットスイッチの継目感知構造を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
複数枚のマットスイッチの並設した場合の辺部同士又は隅部同士による不感知領域の人等に対する検出感度を、マットスイッチ本来の検出感度と同等とすることができ、また、格別の床工事や、マットスイッチの外形寸法に対応させるための長尺の金属部材等からの切り出しが不要なマットスイッチの継目感知構造を提供するという目的を、各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した4枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の辺部又は隣り合う4個の隅部の接合部分における継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、前記各マットスイッチ同士の辺部の継目領域を中央にしてその両側に延在され、継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達する複数種の寸法の中から選定される分割配置の複数の外力作用部材と、複数の外力作用部材同士を連結する連結部材と、前記各マットスイッチ同士の4個の隅部の接合部分の上部に配置され、4個の隅部の接合部分近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達するとともに、前記連結部材の一端側を固定する複数種の寸法の中から選定される隅部外力作用部材と、前記連結部材をマットスイッチの周辺部で固定する固定部材と、を備えた構成により実現した。
【実施例】
【0020】
以下に、本発明の実施例に係るマットスイッチの継目感知構造について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
(実施例1)
図1乃至図5を参照して本発明の実施例1に係るマットスイッチ1の継目感知構造について説明する。
本実施例1に係るマットスイッチ1の継目感知構造は、図1、図2に示すように、例えば、各々複数の公知の長尺スイッチからなる感知素子2を間隔を隔て列設(例えば5個+1個)状態で内蔵した4枚の平面長方形状のマットスイッチ1を、各々の辺部同士を接合し4個の隅部が一箇所で突き合わせ状態になるように並設する使用態様に適用するものである。
【0022】
すなわち、各マットスイッチ1を並設した状態で生じるこれらのマットスイッチ1同士の辺部又は隣り合う4個の隅部の接合部分における継目領域に外部から作用する外力を、前記辺部上に配置した分割配置の複数の外力作用部材3又は前記4個の隅部上に配置した隅部外力作用部材4を用いて前記継目領域近傍に位置する各マットスイッチ1の感知素子2に伝達し、感知素子2が存在しないため不感知領域となる前記継目領域の外力に対する検出感度を、前記感知素子2が存在する領域の外力に対する検出感度と同等としたものである。
【0023】
本実施例1に係るマットスイッチ1の継目感知構造は、前記外力作用部材3及び隅部外力作用部材4と、前記複数の外力作用部材3同士を貫通状態で連結する例えば一対のワイヤからなる連結部材5と、マットスイッチ1の周辺部に添設され、前記連結部材5の周辺側端部をマットスイッチ1の周辺部で例えばネジ止め等で固定する目地枠からなる固定部材6とを有している。
【0024】
また、前記連結部材5の中央部側端部(4個の隅部側の端部)を、前記隅部外力作用部材4に固着し、これにより、前記各連結部材5の位置ずれを防止しつつ設定位置に保持するように構成している。
【0025】
前記外力作用部材3は、平面形状が長方形状で、前記各マットスイッチ1同士の辺部同士の接合により形成される継目7を中央にして、この継目7と直交する方向に延在するように配置されるようになっている。
【0026】
また、前記外力作用部材3は、図2に示すように、上面側が弧状に形成されるとともに、両端下面に隣り合うマットスイッチ1の前記継目領域近傍に位置する各感知素子2上を占める位置に添設させる感知素子押圧部3aが形成され、更に、下面中央部には前記継目7を跨ぐような凹陥部3bが形成されている。
【0027】
前記外力作用部材3の長さtは、例えば52mm、55mm、58mm等複数種の寸法設定とされ、寸法が異なる複数種のマットスイッチ1に対応できるようにしている。
【0028】
前記隅部外力作用部材4は、薄型直方体状に形成され、その下面四隅部に、4枚のマットスイッチ1における4個の隅部近傍に位置する各感知素子2のいずれかに、この隅部外力作用部材4上に作用する外力を伝達する感知素子押圧部4aを設けている。また、前記隅部外力作用部材4も寸法が異なる複数種のマットスイッチ1に対応できるように複数種の寸法設定としている。
【0029】
前記連結部材5としては、前記ワイヤを用いる他、図3に示すように、例えばゴム板等からなる弾性板5aを用いることもできる。
【0030】
上述した継目感知構造を構成する各要素の上面側には、図2に点線で示す各マットスイッチ1の上面保護層8で覆われ、外観上各マットスイッチ1の上面は略平面を呈するように構成している。
【0031】
なお、本実施例1に係る4枚のマットスイッチ1の連結構造、電気回路は、後述する実施例2の場合と同様である。
【0032】
上述した本実施例1に係るマットスイッチ1の継目感知構造によれば、例えば、前記4枚のマットスイッチ1同士の継目7の両側を占める帯状の継目領域上のいずれかの箇所を例えば人が歩き、人の靴等からの外力が作用するとき、前記継目領域に配置した分割配置の複数の外力作用部材3のいずれかが撓み、これにより、前記継目領域近傍に位置する各マットスイッチ1の感知素子2のいずれかに外力が伝達されて、当該感知素子2がオン状態となる。
【0033】
この結果、感知素子2が存在しないため不感知領域となる前記継目領域の外力に対する検出感度を、前記感知素子2が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることができ、例えば不審者等に対する防護機能を高めることができる。
【0034】
同様に、4個の隅部上に配置した前記隅部外力作用部材4上に人の靴等からの外力が作用するとき、隅部外力作用部材4が撓み、感知素子押圧部4aを介して4個の隅部近傍に位置する各感知素子2のいずれかに外力が伝達されて、当該当該感知素子2がオン状態となるので、4個の隅部の領域の外力に対する検出感度を、前記感知素子2が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることができ、例えば不審者等に対する防護機能を高めることができる。
【0035】
また、本実施例1のマットスイッチ1の継目感知構造によれば、上述したように、連結部材5を用いて各外力作用部材3を連結するとともに、隅部外力作用部材4及び固定部材6を用いて外力作用部材3を固定配置とするので、従来例のような格別の床加工処理が不要となり、施工の簡略化を図ることができる。
【0036】
更に、本実施例1に係るマットスイッチ1の継目感知構造によれば、外力作用部材3の長さtを、例えば52mm、55mm、58mm等複数種の寸法設定とし、隅部外力作用部材4の寸法も複数種の寸法設定としているので、各種寸法のマットスイッチ1に対応する寸法の外力作用部材3、隅部外力作用部材4を選定し又は組み合わせて継目感知構造を構成でき、従来例のようなマットスイッチ1の寸法毎に外力作用部材を切り出す煩雑さが無くなり、この点からも施工の簡略化を図ることができる。
【0037】
次に、図4、図5を参照して、本実施例1の変形例について説明する。
図4に示すマットスイッチ1の継目感知構造は、上述した図1に示す継目感知構造と基本的には同様な構成であるが、3枚のマットスイッチ1の継目領域に適用したことが特徴である。
【0038】
すなわち、図4に示すように、本実施例1の変形例においては、2枚のマットスイッチ1を縦長配置に接合するとともに、この2枚のマットスイッチ1の図4において上辺側に1枚のマットスイッチ1を横長配置に連結し、継目7を中央にしてその両側に延在するように前記外力作用部材3を既述した場合と同様に分割配置に複数個配置し、更に、2枚のマットスイッチ1の隅部と1枚のマットスイッチ1の辺部との接合部分の上部に、隅部外力作用部材11を配置している。
また、本実施例1の変形例においては、既述した図1、図2に示す場合と同様、前記複数の外力作用部材3同士を貫通状態で連結する例えば一対のワイヤからなる連結部材5と、マットスイッチ1の周辺部に添設され、前記連結部材5の周辺側端部をマットスイッチ1の周辺部で例えばネジ止め等で固定する目地枠からなる固定部材6とを有している。
【0039】
前記隅部外力作用部材11は、図5に示すように、平面形状が略T状に形成され、その下面側に、前記縦長配置の2枚のマットスイッチ1の各隅部近傍に位置する各感知素子2に外力を伝達する感知素子押圧部11a、11b、及び前記横長配置の1枚のマットスイッチ1の辺部近傍位置する感知素子2に外力を伝達する感知素子押圧部11cを設けている。
【0040】
このような構成の本実施例1の変形例に係る継目感知構造によっても、3枚のマットスイッチ1に適用した構成で図1に示す継目感知構造の場合と同様、継目領域における外力に対する検出感度を、前記感知素子2が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることができ、例えば不審者等に対する防護機能を高めることができる。
【0041】
また、変形例に係る継目感知構造の場合も、既述した場合と同様、従来例のような格別の床加工処理が不要となり、施工の簡略化を図ることができるとともに、外力作用部材3の長さtを、複数種の寸法設定とすることで、従来例のようなマットスイッチ1の寸法毎に外力作用部材を切り出す煩雑さが無くなり、この点からも施工の簡略化を図ることができる。
【0042】
(実施例2)
図6乃至図11を参照して本発明の実施例2に係るマットスイッチの継目感知構造について説明する。
【0043】
本実施例2に係るマットスイッチの継目感知構造は、基本的には実施例1の継目感知構造と略同様な構成であり、同一の要素には同一の符号を付して示す。
【0044】
本実施例2のマットスイッチの継目感知構造も、実施例1の場合と同様、例えば、各々複数の公知の長尺スイッチからなる感知素子2を間隔を隔て列設(例えば5個+1個)状態で内蔵した4枚の平面長方形状のマットスイッチ1を、各々の辺部同士を接合し4個の隅部が一箇所で突き合わせ状態になるように並設する使用態様に適用するものである。
【0045】
そして、感知素子2が存在しないため不感知領域となる継目7の領域の外力に対する検出感度を、前記感知素子2が存在する領域の外力に対する検出感度と同等としたものである。
【0046】
本実施例2に係るマットスイッチの継目感知構造は、図6、図7に示すように、前記各マットスイッチ1同士の辺部の継目7を中央とする継目領域上から作用する外力を、この継目領域近傍に位置する各マットスイッチ1の感知素子2に伝達する分割配置の複数の外力作用部材21を、前記継目領域における両側の各マットスイッチ1の辺部内にその両側を挟み込み粘着状態で内蔵している。前記外力作用部材21の内蔵個数は、図7に示すように、各マットスイッチ1の長辺側では例えば5mm間隔で6個、短辺側では例えば3mm間隔で2個又は3個としている。
【0047】
また、本実施例2に係るマットスイッチの継目感知構造は、隣り合う4個の隅部の接合部分における継目領域上から作用する外力を、前記4個の隅部の接合部分近傍に位置する各マットスイッチ1の感知素子2に伝達する複数種の寸法の中から選定される平面正方形状の隅部外力作用部材22を前記4個の隅部内に四方から挟み込み粘着状態で内蔵している。隅部外力作用部材22の上面には、位置決め用のけがき線22aを付している。
【0048】
前記外力作用部材21は、平面長方形状に形成され、実施例1の場合と同様、各種寸法のマットスイッチ1に対応するように、その長さt1を、例えば125mm、130mm、135mm等複数種の寸法設定とし、これらの中から選定するようにしている。また、外力作用部材21の上面には、粘着テープ(紙テープ付き)が貼られ、マットスイッチ1の内部に粘着状態で挟み込まれるようになっている。
【0049】
前記隅部外力作用部材22は、例えば図9に示すようにその寸法t2の一例を130mm×130mmとしている。また、隅部外力作用部材22の上面にも、粘着テープ(紙テープ付き)が貼られ、各マットスイッチ1の内部に粘着状態で四方から挟み込まれるようになっている。
【0050】
前記4枚のマットスイッチ1の外周には、これらを囲むように実施例1の場合と同様な固定部材6を配置している。
【0051】
次に、図8を参照して、2枚のマットスイッチ1の接合部に対する外力作用部材21の挟み込み状態について具体的に説明する。
前記マットスイッチ1は、図8に示すように、ゴム板材からなる基体31上に、感知素子2を配置し、この感知素子2の上部を薄いポリカーポネイト材33、ニトリルゴム等からなるゴム板材からなる上部層32を配置し、更に、上部層32の上部をゴム板材からなる上面保護層8で覆う構造としている。
そして、前記上部層32と上面保護層8との間に前記外力作用部材21の片側半分を挿入し、この外力作用部材21の上面に貼った粘着テープの粘着力により継目7の部分を中央にして2枚のマットスイッチ1の辺部領域の内部に各々粘着状態で挟み込まれるようになっている。
【0052】
次に、図10、図11を参照して、前記4枚のマットスイッチ1相互の連結構造及び電気回路の概略構成について説明する。
【0053】
前記4枚のマットスイッチ1に関して、図10においてマットスイッチ1A乃至1Dと定義して説明する。4枚のマットスイッチ1A乃至1Dの内、図10において左上のマットスイッチ1Aには、図示しない信号処理部と接続されるケーブル51が設けられているとともに、マットスイッチ1A内の各感知素子2は並列接続されて、各感知素子2が外力に応答したときケーブル51を介して信号処理部にオン信号を送出するようになっている。他のマットスイッチ1B乃至1D内の各感知素子2も並列接続されている。
【0054】
また、図10において、左上のマットスイッチ1Aの下辺隅部に設けた凹陥部には上流側コネクタ41が、左下のマットスイッチ1Bの上辺隅部に設けた凹陥部には前記上流側コネクタ41と接続される下流側コネクタ42が設けられている。
【0055】
更に、図10において、左下のマットスイッチ1Bの右辺隅部に設けた凹陥部には右下のマットスイッチ1Cとの接続用の上流側コネクタ43が、右下のマットスイッチ1Cの左辺隅部に設けた凹陥部には上流側コネクタ43と接続される下流側コネクタ44が設けられている。右下のマットスイッチ1Cの上辺隅部に設けた凹陥部には右上のマットスイッチ1Dとの接続用の上流側コネクタ45が設けられている。
【0056】
更にまた、図10において、右上のマットスイッチ1Dの下辺隅部に設けた凹陥部には右下のマットスイッチ1Dの上流側コネクタ45と接続される下流側コネクタ46が設けられている。
【0057】
このように前記4枚のマットスイッチ1A乃至1Dは、合計6個のコネクタ接続により電気的に接続され、これらに内蔵したいずれかの感知素子2が外力に応答したとき、前記ケーブル51を介して信号処理部にオン信号を送出するようになっている。
【0058】
図11は、前記4枚のマットスイッチ1A乃至1Dの電気回路の概略構成を示すものであり、いずれも赤色、緑色、白色及び黒色の被覆を施した4線構造となっている。
【0059】
本実施例2のマットスイッチ1の継目感知構造によれば、例えば、前記4枚のマットスイッチ1同士の継目7の両側を占める帯状の継目領域上のいずれかの箇所を例えば人が歩き、人の靴等からの外力が作用するとき、前記継目領域に内部配置した分割配置の複数の外力作用部材21のいずれかが撓み、これにより、前記継目領域近傍に位置する各マットスイッチ1の感知素子2のいずれかに外力が伝達されて、当該感知素子2がオン状態となる。
【0060】
この結果、実施例1の場合と同様、感知素子2が存在しないため不感知領域となる前記継目領域の外力に対する検出感度を、前記感知素子2が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることができ、例えば不審者等に対する防護機能を高めることができる。
【0061】
同様に、4個の隅部上に配置した前記隅部外力作用部材22上に人の靴等からの外力が作用するとき、隅部外力作用部材4が撓み、感知素子押圧部4aを介して4個の隅部近傍に位置する各感知素子2のいずれかに外力が伝達されて、当該当該感知素子2がオン状態となるので、実施例1の場合と同様、4個の隅部の領域の外力に対する検出感度を、前記感知素子2が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることができ、例えば不審者等に対する防護機能を高めることができる。
【0062】
また、本実施例2のマットスイッチ1の継目感知構造によれば、上述したように、外力作用部材21及び隅部外力作用部材4を4枚のマットスイッチ1内に内蔵する構成であるため、従来例のような格別の床加工処理が不要となり、施工の簡略化を図ることができる。
【0063】
更に、本実施例2に係るマットスイッチ1の継目感知構造によれば、外力作用部材21及び隅部外力作用部材22の長さを複数種の寸法設定としているので、各種寸法のマットスイッチ1に対応する寸法の外力作用部材21や隅部外力作用部材22を選定し又は組み合わせて継目感知構造を構成でき、従来例のようなマットスイッチ1の寸法毎に外力作用部材を切り出す煩雑さが無くなり、この点からも施工の簡略化を図ることができる。
【0064】
なお、本実施例2においても、実施例1の場合と同様な3枚のマットスイッチ1を並設した場合に適用する変形例を構成することができ、この場合においても、上述した場合と同様、継目領域の検出感度を、前記感知素子2が存在する領域の外力に対する検出感度と同等とすることができ、例えば不審者等に対する防護機能を高めることができるとともに、従来例のような格別の床加工処理が不要で、外力作用部材を切り出す煩雑さも無くなる。
【0065】
(実施例3)
図12、図13を参照して本発明の実施例3に係るマットスイッチの継目感知構造について説明する。
【0066】
本実施例3に係るマットスイッチの継目感知構造は、図12、図13に示すように、2枚のマットスイッチ1、1の継目7を形成する各辺部同士を、一方を上段、他方を下段となる配置で重合状態で接合し、2枚のマットスイッチ1、1の辺部近傍の感知素子2、2を相互に段差をもって継目領域内部で近接させたことが特徴である。
【0067】
更に詳述すると、本実施例3に係るマットスイッチの継目感知構造は、図12、図13において、相互に重合させる左側のマットスイッチ1の一方の辺部下側を他の部分よりも薄く形成し、右側のマットスイッチ1の対向する辺部上側を他の部分よりも薄く形成して、左側のマットスイッチ1の辺部下側と、右側のマットスイッチ1の辺部上側を重合状態で接合したものである。
【0068】
左右両側のマットスイッチ1の基本的構成は、既述した場合と同様であるが、左側のマットスイッチ1の重合部分Aに感知素子2が配置され、また、右側のマットスイッチ1の重合部分Bにも感知素子2が配置されている。
【0069】
そして、図12、図13に示すように、左側のマットスイッチ1の重合部分Aに配置した感知素子2は、右側のマットスイッチ1の重合部分Bにおける不感領域Dの上に、右側のマットスイッチ1の重合部分Bに配置した感知素子2は、左側のマットスイッチ1の重合部分Aにおける不感領域Cの下に位置するように構成している。
【0070】
図12、図13に示す各マットスイッチ1の基本的構成は、ゴム板材からなる基体31上に、感知素子2を配置し、この感知素子2の上部に薄いポリカーポネイト材33を配置し、更に上面をゴム板材からなる上面保護層8で覆い、周辺部に固定部材6を配置したものとなっている。
【0071】
本実施例3に係るマットスイッチの継目感知構造によれば、上述した構成としたことにより、継目7の部分に生じる両マットスイッチ1、1双方の各辺部の不感領域を、各々の重合部分A又はBに配置した感知素子2による感知領域により補完し、継目7の周辺の継目領域の外力に対する検出感度を、マットスイッチ1、1の中央部分等における外力に対する検出感度と同等とすることができ、これにより、継目領域を歩行する例えば不審者等に対する防護機能を高めることができる。
【0072】
本実施例3に係るマットスイッチの継目感知構造によれば、上述した辺部同士の重合構造を採用したことにより、図12に示すような状態で目的箇所に簡略に設置でき、従来例のような格別の床加工処理、更には煩雑な渡り金具の切り出し処理が不要となり、施工の簡略化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の継目感知構造は、上述した4枚、3枚、2枚のマットスイッチに関して適用する場合の他、更に多数枚のマットスイッチを並設して警護領域を構成する場合等に広範に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例1に係る継目感知構造を含むマットスイッチ4枚を並設した状態を示す概略平面図である。
【図2】本発明の実施例1に係る継目感知構造における外力作用部材、隅部外力作用部材、連結部材の構成を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の実施例1に係る継目感知構造における連結部材の他例を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の実施例1の変形例に係る継目感知構造を含むマットスイッチ3枚を並設した状態を示す概略平面図である。
【図5】本発明の実施例1の変形例に係る継目感知構造における隅部外力伝達部材の斜視図である。
【図6】本発明の実施例2に係る継目感知構造を含むマットスイッチ4枚を並設した状態を示す概略平面図である。
【図7】本発明の実施例2に係る継目感知構造の外力作用部材、隅部外力作用部材の配置を示す概略部分平面図である。
【図8】本発明の実施例2に係る継目感知構造の部分拡大断面図である。
【図9】本発明の実施例2に係る継目感知構造の隅部外力作用部材の平面図である。
【図10】本発明の実施例2に係る継目感知構造を含むマットスイッチ4枚を並設する場合の連結状態を示す分解平面図である。
【図11】本発明の実施例2に係るマットスイッチ4枚の電気回路の概略説明図である。
【図12】本発明の実施例3に係る継目感知構造を含むマットスイッチ2枚を並設した状態を示す概略断面図である。
【図13】本発明の実施例3に係る継目感知構造を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0075】
1 マットスイッチ
1A マットスイッチ
1B マットスイッチ
1C マットスイッチ
1D マットスイッチ
2 感知素子
3 外力作用部材
3a 感知素子押圧部
3b 凹陥部
4 隅部外力作用部材
4a 感知素子押圧部
5 連結部材
5a 弾性板
6 固定部材
7 継目
8 上面保護層
11 隅部外力作用部材
11a 感知素子押圧部
11b 感知素子押圧部
11c 感知素子押圧部
21 外力作用部材
22 隅部外力作用部材
22a けがき線
31 基体
32 上部層
33 ポリカーポネイト材
41 上流側コネクタ
42 下流側コネクタ
43 上流側コネクタ
44 下流側コネクタ
45 上流側コネクタ
46 下流側コネクタ
51 ケーブル
A 重合部分
B 重合部分
C 不感領域
D 不感領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した複数枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記各マットスイッチ同士の継目領域を中央にしてその両側に延在され、継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達する分割配置の複数の外力作用部材を備えたことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。
【請求項2】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した複数枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記各マットスイッチ同士の継目領域を中央にしてその両側に延在され、継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達する複数種の寸法の中から選定される分割配置の複数の外力作用部材と、
複数の外力作用部材同士を連結する連結部材と、
連結部材をマットスイッチの周辺部で固定する固定部材と、
を備えたことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。
【請求項3】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した4枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の辺部又は隣り合う4個の隅部の接合部分における継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記各マットスイッチ同士の辺部の継目領域を中央にしてその両側に延在され、継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達する複数種の寸法の中から選定される分割配置の複数の外力作用部材と、
複数の外力作用部材同士を連結する連結部材と、
前記各マットスイッチ同士の4個の隅部の接合部分の上部に配置され、4個の隅部の接合部分近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達するとともに、前記連結部材の一端側を固定する複数種の寸法の中から選定される隅部外力作用部材と、
前記連結部材をマットスイッチの周辺部で固定する固定部材と、
を備えたことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。
【請求項4】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した3枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の辺部又は2枚のマットスイッチの隅部と1枚のマットスイッチの辺部との接合部分における継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記各マットスイッチ同士の辺部の継目領域を中央にしてその両側に延在され、継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達する複数種の寸法の中から選定される分割配置の複数の外力作用部材と、
複数の外力作用部材同士を連結する連結部材と、前記2枚のマットスイッチの隅部と1枚のマットスイッチの辺部との接合部分の上部に配置され、この接合部分の近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に前記外部からの外力を伝達するとともに、前記連結部材の一端側を固定する複数種の寸法の中から選定される隅部外力作用部材と、
前記連結部材をマットスイッチの周辺部で固定する固定部材と、
を備えたことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。
【請求項5】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した複数枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記各マットスイッチ同士の継目領域上から作用する外力をこの継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に伝達する分割配置の複数の外力作用部材を、継目の両側の各マットスイッチの辺部内にその両側を挟み込む状態で内蔵したことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。
【請求項6】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した4枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の辺部又は隣り合う4個の隅部の接合部分における継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記各マットスイッチ同士の辺部の継目領域上から作用する外力をこの継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に伝達する複数種の寸法の中から選定される分割配置の複数の外力作用部材を、前記継目領域の両側の各マットスイッチの辺部内にその両側を挟み込み粘着状態で内蔵するとともに、
隣り合う4個の隅部の接合部分における継目領域上から作用する外力を、前記4個の隅部の接合部分近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に伝達する複数種の寸法の中から選定される隅部外力作用部材を前記4個の隅部内に四方から挟み込み粘着状態で内蔵したことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。
【請求項7】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した3枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の辺部又は2枚のマットスイッチの隅部と1枚のマットスイッチの辺部との接合部分における継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記各マットスイッチ同士の辺部の継目領域上から作用する外力をこの継目領域近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に伝達する複数種の寸法の中から選定される分割配置の複数の外力作用部材を、前記継目領域の両側の各マットスイッチの辺部内にその両側を挟み込み粘着状態で内蔵するとともに、
2枚のマットスイッチの隅部と1枚のマットスイッチの辺部との接合部分における継目領域に外部から作用する外力をこの接合部分の近傍に位置する各マットスイッチの感知素子に伝達する複数種の寸法の中から選定される隅部外力作用部材を前記接合部分を形成する2枚のマットスイッチの隅部と1枚のマットスイッチの辺部とで三方から挟み込み粘着状態で内蔵したことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。
【請求項8】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した複数枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記各マットスイッチの継目を形成する各辺部同士を重合状態で接合して各マットスイッチの辺部近傍の感知素子を相互に段差をもって継目領域内部で近接させ、前記継目領域上に作用する外力に対する一方のマットスイッチの不感領域を、他方のマットスイッチの辺部近傍の感知素子による感知領域により補完するようにしたことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。
【請求項9】
各々複数の感知素子を間隔を隔て列設状態で内蔵した2枚のマットスイッチを接合しつつ並設した状態で生じる各マットスイッチ同士の継目領域に外部から作用する外力を感知するマットスイッチの継目感知構造であって、
前記2枚のマットスイッチの継目を形成する各辺部同士を、一方を上段、他方を下段となる配置で重合状態で接合して2枚のマットスイッチの辺部近傍の感知素子を相互に段差をもって継目領域内部で近接させ、前記継目領域上に作用する外力に対する一方のマットスイッチの辺部の不感領域を、他方のマットスイッチの辺部近傍の感知素子による感知領域により補完するようにしたことを特徴とするマットスイッチの継目感知構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−159424(P2008−159424A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−347427(P2006−347427)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(390024718)株式会社東京センサ (12)
【Fターム(参考)】