説明

マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム

【課題】マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステムにおける表示誤りの監視及び訂正のためのより便利かつ効率的なシステムの提供。
【解決手段】表示障害処理システム10は、一定期間の第1部分にわたって検出された誤りに関するデータをメモリ57内に記憶し、この記憶されたデータは、検出された表示誤りを訂正する第1の試みで、ディスプレイモジュールのオペレーションをリセットするために第1の接続に最初のリセットコマンドを送信するために第1の判断において用いられる。第1部分に続く期間の第2部分にわたって検出された誤りに関した更なるデータがメモリ57に記憶され、この記憶されたデータは、第1の試みが失敗の場合に、検出された表示誤りを訂正する第2の試みで、グラフィックスシステムのオペレーションをリセットするために第2の接続に後続のリセットコマンドを送信するために第2の判断において用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステムにおける表示誤りの監視および訂正に関する。
【背景技術】
【0002】
マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステムは、多くの用途で、特に自動車のディスプレイシステムの分野で、ますます一般的になっている。自動車のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイが広範囲の車両オペレーティングパラメータを表示することにますます用いられるようになるにつれて、ドライバに提供される情報の中断を最小限に抑えながら、いかなる表示誤りも速やかに検出し、かつ可能であれば訂正することがより重要になる。しかしながら、誤りの源がホストコンピュータシステム、電源機構を含むディスプレイまたはディスプレイモジュール自体のためのグラフィックスシステム、ディスプレイドライバエレクトロニクス、および表示エリアの電気光学のコンポーネントを含むディスプレイハードウェアのいくつかの層のいずれかにも存在しているかもしれないので、ディスプレイシステムの増加する高度の知識は、これを達成することをより困難にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステムにおける表示誤りの監視および訂正のための、より便利でかつより効率的なシステムを提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、表示データを生成するためのグラフィックスシステムと、前記表示データに基づいてシステムのユーザに視覚情報を表示するためのディスプレイモジュールと、ディスプレイモジュールによる表示誤りの検出および訂正のための表示障害処理システムとを備え、グラフィックスシステムはデータ出力を有し、ディスプレイモジュールはデータ入力を有し、前記表示データはグラフィックスシステムによってディスプレイモジュールに、データ出力からデータ入力に供給され、ディスプレイモジュールは前記視覚情報を表示するための表示要素のマトリクスアドレス指定方式電気光学配列を有し、表示要素は列と行に配置されており、前記表示要素の各々を選択的に作動させるための対応する行回路線および列回路線を有し、前記表示障害処理システムは、表示誤りの検出のための表示誤り検出手段と、前記表示誤りの訂正のための表示誤り訂正手段とを備え、表示誤り訂正手段は、第1の接続によってディスプレイモジュールに接続し、グラフィックスシステムに第2の接続によって接続しており、
− 表示誤り検出手段は、複数の前記回路線に接続され、使用時に、一定期間にわたって前記接続された回路線の各々の少なくとも1つの電気的パラメータを監視するために、およびそこから表示誤りが1つもしくは複数の前記作動された表示要素で生じているか否かを判定するために配置され、
− 表示誤り訂正手段は、メモリと処理手段を含み、処理手段は、表示誤り検出手段に接続され、使用時に、前記期間にわたって前記検出された表示誤りに関連しているデータを受信し、前記メモリに記憶し、
− この処理手段は、使用時に、前記データに応答して、前記検出された表示誤りを訂正する最初の試みにおいて、ディスプレイモジュールのオペレーションをリセットするために、第1の接続上に少なくとも1つのリセットコマンドを送信し、最初の試みが失敗したならば、前記検出された表示誤りを訂正する後続の試みにおいて、グラフィックスシステムのオペレーションをリセットするために、第2の接続上に少なくとも1つのリセットコマンドを送信する
ことを特徴とするマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステムが提供される。
【0005】
本発明の好適な実施形態において、グラフィックスシステムは、データ出力を供給するグラフィックスユニットと、グラフィックスユニットのオペレーションを制御するグラフィックス制御システムとを備え、グラフィックスユニットは表示されるべき情報を表わすデータ信号を提供する。次いで、グラフィックスシステムのオペレーションは、グラフィックスユニットをリセットすることにより、または、グラフィックス制御システムのオペレーションをリセットすることにより、または、グラフィックスユニットおよびグラフィックス制御システムの両方をリセットすることにより、リセットされ得る。
【0006】
グラフィックスコントロールシステムは、画面表示データを生成するアプリケーション(例えば、衛星航法装置)によって提供されてもよいし、より全般的なホストシステム(例えば、マイクロプロセッサ内で実行しているオペレーティングシステム)の一部であってもよい。
【0007】
本発明の特有の有利性は、ディスプレイモジュールは、通常、グラフィックスシステムと比較して、典型的なディスプレイモジュールのより高い電気的かつソフトウェアの複雑性のために、グラフィックスシステムよりもリセットするための時間がかなり少なくすむということである。特に、後続のリセットコマンドがグラフィックスシステムのオペレーション(実際に達成するために多くの秒数を要する)をリセットするために送信される場合よりも最初のリセットコマンドがディスプレイモジュールのオペレーション(表示画面のわずかに知覚可能な閃光かもしれない)をリセットするために送信される場合のディスプレイ内のいかなる中断にもシステムのユーザが気づく可能性はそれほどありそうではないので、検出された表示誤りが、ディスプレイモジュールに関する問題またはグラフィックスシステムに関する問題のために、本発明は、表示障害に対処するより効率的でより便利な手段を供給する。
【0008】
処理手段は、表示誤り検出手段から受信され、かつメモリから検索されたデータを処理するための任意の好適なデジタルおよび/またはアナログ回路であってもよい。これは、専用のマイクロプロセッサであってもよいし、またはディスプレイシステムオペレーションの他の態様をさらに制御するマイクロプロセッサ内で実行されてもよい。この処理手段は、また、表示誤り検出手段の機能を実行するために用いられてもよい。
【0009】
第1の接続は、物理的または論理的接続(例えば、平行して多重信号を伝えるためのデータバス)のいずれかであってもよいし、またはシリアルデータを伝えるデータ線であってもよいし、最初のリセットコマンドを通信するためのいかなる他の種類の接続でもありえる。同様に、第2の接続は、物理的または論理的接続(例えば、平行して多重信号を伝えるためのデータバス)のいずれかであってもよいし、またはシリアルデータを伝えるデータ線であってもよいし、後続のリセットコマンドを通信するためのいかなる他の種類の接続でもありえる。
【0010】
記憶データは、検出された誤りの型の情報を含んでもよい。その代わりにまたはその上に、記憶データは、ディスプレイシステム内の誤りの物理的位置に関連している情報を含んでもよい。
【0011】
監視される電気的パラメータの型は、マトリクスディスプレイの型、およびアクティブマトリクスディスプレイドライバ回路と共に表示エリア上に組み込まれてもよい任意の誤り検出回路の性質に依存する。ディスプレイモジュールは、表示要素の作動に同期されて、一連の診断機能フィードバックパルスを供給してもよい。そして、評価されてもよい電気的パラメータの例は、パルス幅、パルスタイミング、または最大のパルス電圧を含む。そして、このような診断信号は、グラフィックスシステムから直接受信された表示同期信号と表示誤り検出手段によって比較することができる。
【0012】
本発明の好適な実施形態において、ディスプレイモジュールは、少なくとも1つの電源(それは他のシステムのためにも用いられない少なくとも1つの専用電源であってもよい)によって作動され、ディスプレイモジュールによって受信された最初のリセットコマンドは、(各々の)電源からディスプレイモジュールに供給される電力を上げる/下げるために作用する。ディスプレイモジュールは、通常、パワーダウン/パワーアップするために、グラフィックスシステムより少ない時間ですむ。
【0013】
グラフィックスシステムは、少なくとも1つの電源によって作動されてもよく、その場合には、グラフィックスシステムによって受信された後続のリセットコマンドは、(各々の)電源からグラフィックスシステムに供給される電力を上げる/下げるために作用する。しかしながら、リセット信号は、単純にグラフィックスシステムまたはディスプレイモジュールの電源を切りそして再開することよりむしろ、グラフィックスシステムまたはディスプレイモジュールの操作機能をリセットするために用いられる。
【0014】
例えば、ディスプレイモジュールは、信号プロセッサ(signal processor)を含んでもよい。そして、ディスプレイモジュールによって受信された最初のリセットコマンドは、この信号プロセッサをリセットするために作用してもよい。
【0015】
このディスプレイモジュールは、タイミング制御装置をさらに含んでもよい(すなわち、例えば、各回路線の順次アドレス指定とグラフィックスシステムから受信されたデータを同期させるために用いられてもよい)。この場合には、ディスプレイモジュールによって受信された最初のリセットコマンドは、タイミング制御装置をリセットするために作用する。このようなリセットは、非常に迅速にできる。
【0016】
本発明の好適な実施形態において、表示障害処理システムは、使用時に、複数の検出された表示障害に関連した誤り件数を保持し、前記件数を上限閾値と比較し、前記件数が上限閾値未満である場合に、最初のリセットコマンドのみがディスプレイモジュールに送信される。
【0017】
また、本発明の好適な実施形態において、表示障害処理システムは、使用時に、複数の検出された表示障害に関連した誤り件数を保持し、前記件数を上限閾値と比較し、前記件数が上限閾値未満である場合に、後続のリセットコマンドのみが前記グラフィックスシステムに送信される。
【0018】
両方のケースにおいて、該件数が閾値を超えるならば、これが永続的な表示障害の表示でありえるので、上限閾値の使用は有用である。そのような場合、表示障害処理システムにより、それ以上の行動が表示誤りを消去することはほとんどありそうもない。したがって、ディスプレイモジュールまたはグラフィックスシステムをリセットする間にユーザに対して表示された情報に悪影響を及ぼす作用を講じないほうが、より優れているといえる。
【0019】
表示障害処理システムは、このデータ入力に接続されているグラフィックスシステムのデータ出力とともに、データ入力を有していてもよい。そして、表示データは、表示障害処理システムが、表示誤りが生じているか否かの処理手段による判定において、監視された電気的パラメータと共に、この表示データを用いることができるように、グラフィックスシステムによって表示障害処理システムに供給されてもよい。
【0020】
表示データは、好適には表示同期信号を含む。ディスプレイモジュールは、前記表示要素に組み込まれたフィードバック回路要素を含んでもよく、その場合には、同期信号は、表示同期信号と同期させる周期的なフィードバック信号を生成するために、フィードバック回路要素によって用いられてもよい。
【0021】
本発明の第2の態様によれば、マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム(前記システムは、本発明の第1の態様に従っている)と、
− 自動車両を作動/非作動にするための車両電力のオン/オフ制御とを備え、
表示障害処理システムは、使用時に、自動車両の作動に続いて表示誤りの第1の発生のためのみに前記最初のリセットコマンドまたは前記後続のリセットコマンドを送信するために応答すること
を特徴とする自動車両が提供される。
【0022】
自動車両の表示障害処理システムは、好適には、車両が作動された場合に検出された表示障害の数に関連した誤り件数を保持する。そして、この件数は、自動車両の後続の作動に続いて使用するために車両が非作動にされた後に保存されてもよい。そして、検出された表示障害が車両作動と非活性化との1つの周期の間に存在しない場合は常に、表示障害処理システムは、この件数を0に減じる。
【0023】
さらに、本発明によれば、マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム内のディスプレイモジュールの表示誤りを検出および訂正する方法であって、前記システムは、グラフィックスシステムと、ディスプレイモジュールと、メモリを含む表示障害処理システムとを備え、ディスプレイモジュールは、表示要素のマトリクスアドレス指定方式電気光学配列を有し、表示要素は、行と列とに配置されており、対応する行回路線と列回路線とを有しており、
− 表示データを生成するためにグラフィックスシステムを用いるステップと、
− グラフィックスシステムからディスプレイモジュールに表示データを送信するステップと、
− 表示要素の各々を選択的に作用させるために、行回路線および列回路線を用い、それによって前記表示データに基づいてグラフィックスシステムシステムのユーザに視覚情報を表示するステップと、
− 表示障害処理システムを
i)一定期間にわたって複数の前記回路線の少なくとも1つの電気的パラメータを監視するために、
ii)1つもしくは複数の前記作動された表示要素で表示誤りが生じたか否かを前記監視されたパラメータから判定するために、
iii)前記期間の第1の部分にわたって少なくとも1つの検出された誤りに関連するメモリデータを格納するために、
iv)前記検出された表示誤りを訂正するための第1の試みで、第1の判断において前記格納データを用い、ディスプレイモジュールのオペレーションをリセットするために、第1の接続にわたって最初のリセットコマンドを送信するために、
v)前記第1の部分に続く前記期間の第2の部分にわたって、少なくとも1つの検出された誤りに関連する更なるデータをメモリに格納するために、
vi)前記第1の試みが失敗の場合に、前記検出された表示誤りを訂正するための第2の試みで、第2の判断において格納データを用い、グラフィックスシステムのオペレーションをリセットするために、第2の接続にわたって後続のリセットコマンドを送信するために、用いるステップと
を含むことを特徴とする方法が提供される。
【0024】
エラーデータは、少なくとも1つの作動された表示要素における複数の永続的な検出された誤りに関連する場合があり、前記第1の判断は、永続的な表示誤りが存在するか否かに関する判定を含み、前記第2の判断は、永続的な表示誤りが存在するか否かに関する判定を含む。
【0025】
そして、前記期間の前記第1の部分にわたって複数の検出された誤りに関連するデータは、第1の判断に用いられてもよく、前記期間の第2の部分にわたって複数の検出された誤りに関連するデータは、第2の判断に用いられてもよい。
【0026】
表示データは、表示同期信号を含んでもよく、表示障害処理システムは、表示同期信号をグラフィックスシステムから受信し、表示誤りが生じたか否かの判定におけるこの同期信号を用いる。
【0027】
最初のリセットコマンドはディスプレイモジュールによって受信された際、ディスプレイモジュールの電力を上げる/下げるために作用してもよい。同様に、後続のリセットコマンドはディスプレイモジュールによって受信された際、グラフィックスシステムの電力を上げる/下げるために作用してもよい。
【0028】
本発明は、単なる例として、および添付の図面を参照して、これからさらに記述される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の好適な実施形態によるマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステムの方式構成図であり、ディスプレイモジュール、グラフィックスシステム、および表示誤り検出手段および表示誤り訂正手段を含む表示障害処理システムを示す。
【図2】ディスプレイエラー検出手段の監視機能で使用するためのフィードバック信号を各々が提供する複数のフィードバック回路を備えたマトリクスアドレス指定方式電気光学ディスプレイの一部の簡略図である。
【図3】フィードバック信号の1つが、適切な時間帯に行回路線および列回路線を駆動するために用いられるタイミング同期信号とどのように関連することができるかを示す概略図である。
【図4】本発明の好適な実施形態による、マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム内のディスプレイモジュールの表示誤りを検出および訂正する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、表示データ4を生成するためのグラフィックスシステム2と、システムのユーザに表示データからの視覚情報を表示するためのディスプレイモジュール6と、ディスプレイモジュールによる表示誤りの検出および訂正のための表示障害処理システム10とを含む、マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム1を示す。
【0031】
グラフィックスシステム2は、グラフィックスユニット8および表示制御システム12を含み、(衛星航法装置などの)アプリケーションシステムまたはコンピュータホストシステムであってもよい。表示制御システムは、グラフィックスユニット8のオペレーションを制御するために、データおよび命令信号15を供給する出力11を有する。グラフィックスユニット8は、データ出力13を有しており、ディスプレイモジュールは、データ入力14を有しており、表示データ4は、グラフィックスユニット8によってディスプレイモジュール6に、データ出力13からデータ入力14に送信されて供給される。図2に示すように、ディスプレイモジュール6は、ユーザに視覚情報を表示するための赤の表示要素21、緑の表示要素22および青の表示要素23のマトリクスアドレス指定方式電気光学配列18を含む表示パネル16を有する。
【0032】
表示要素21、22、23は、行24および列26に配置され、選択的に表示要素の各々を作動するための対応する行回路線25および列回路線27を有する。
【0033】
表示障害処理システム10は、複数のフィードバック回路30(そのうちのまさに1つが図2に示される)、表示誤り監視機能34、表示誤り診断機能38およびメモリ57を含む。フィードバック回路30は、表示配列18上の回路トレースに組み込まれてもよい。この例で、各行回路線25は、1つのフィードバック回路30に接続(32)しており、エラー監視機能34に表示誤りフィードバック信号35を提供する。しかしながら、図示していないが、その代わりにまたはその上、表示要素列からエラー監視機能34に表示誤りフィードバック信号を提供するために、適切なフィードバック回路30に複数の列回路線27を接続することができる。
【0034】
表示データ4は、一般に少なくとも1つの表示同期信号を含み、その場合には、同期信号は、表示誤りが生じたか否かの判定で表示障害処理システム10によって用いられてもよい。
【0035】
この信号は、表示同期信号と同期した周期的なフィードバック信号を生成するために、フィードバック回路30によって用いられてもよい。
【0036】
表示誤り監視機能34は、双方向データリンク36によって表示誤り診断機能38に接続される。このエラー監視機能は、誤り診断機能にデータを渡し、この診断機能は、次いで何時表示障害が生じたかを特定するためにデータを分析する。
【0037】
表示障害処理システム10は、監視機能によって供給される回復制御出力40をさらに含む。この回復制御出力は、データバス上に最も好都合に供給され、このデータバスは、グラフィックスユニット8、アプリケーションまたはホストシステム12、およびディスプレイモジュール6(例えば、1つもしくは複数の電源42、信号処理および調整回路44、およびタイミング制御装置46)のオペレーションに関連した機能ユニットに連結される。障害が監視機能34および診断機能38によって検出された場合、監視機能は、これらのコンポーネントの1つもしくは複数のオペレーションをリセットするために、回復制御出力40上でリセットコマンドを送信することができる。出力がデータバスである場合、リセットコマンドは、リセットされるコンポーネントへの論理的接続によるキャリアである。
【0038】
この例で、表示データ4は、タイミング情報および表示要素実行データの両方を包含している。したがって、表示データ4は、タイミング制御装置46と、信号処理および調整回路との両方に供給され、各々のタイミング制御装置46と、信号処理および調整回路は、マトリックスアドレッシング回路48にそれぞれの制御出力45および47を提供する。マトリックスアドレッシング回路は、行回路線25および列回路線27の各1つに接続される出力を個々に有し、その結果、表示要素は、それぞれが、受信される表示データ4に従って適切な程度にかつ適切な時に作動される。
【0039】
行に沿った1つもしくは複数の表示要素が作動される場合、駆動電圧は、各々の対応する列に対して印加され、同時に、電圧または電流パルスは、選択された要素を作動するために行に対して印加される。多くのディスプレイで、各表示要素の強度は、列駆動電圧のレベルによって制御される。
【0040】
行駆動信号および列駆動信号は、弱いかもしれないので、これらの信号は、通常、フィードバック回路30によってバッファされる必要があるであろう。列駆動電圧および行パルス電圧は、多くの種類のディスプレイにとって、両方とも正負信号である。フィードバック回路出力は、立上がり・立下りであるまたは単に正もしくは負であるかもしれない信号を供給してもよいが、いかなる場合にも、1つもしくは複数の作動された表示要素のオペレーションでの誤りを示す各々の行または列の上に存在する信号レベルのいかなる異常も、表示誤り検出手段の監視機能に伝えることができるべきである。
【0041】
図3は、フィードバック信号の1つが、適切な時間帯に行回路線25および列回路線27を駆動するために用いられるタイミング同期信号とどのように関連することができるかを示す概略図である。通常のフレーム同期信号50は、一連の立下りパルス54を含み、立下りパルス54の各々は、表示画面で画像を作成するために、表示行および列がすべてアドレス指定される新たな周期の開始を信号で送る。
【0042】
行同期信号52は、一連の立下りパルス56を含み、ディスプレイの各行の1つおよび一連の立下りパルス56は、各パルスがディスプレイの1つの行に対する表示要素をリフレッシュするように、フレーム同期信号と同期される。図示されていないのは、行作動パルス56と各表示要素の作動の程度を決定する列作動信号との間でリフレッシュされる列作動信号である。
【0043】
行同期パルスは、完全には正方形にならず、各行上で正確に動作する複数の表示要素などの複数の要因に依存した形状を有する。この例で、フィードバック回路30は、行同期パルスが適用される場合、作動された表示要素の正/誤操作を示す行回路線25上の少なくとも1つの電気的パラメータを検出する。例は、電圧立上がり時間および電圧立下り時間(パルス幅およびパルス波高)を含む。
【0044】
そして、要求された電圧信号が行回路線25上に現われた場合、フィードバック回路30はそれぞれ、各フレーム同期信号パルス54の後に単一の立上パルス58を1回供給する。各行25が連続して作動されるので、したがって、監視機能34は、時間内に分割されて、各フィードバック回路30から一連の当該パルス58を受信する。異常な操作状態において、1つもしくは複数のフィードバック信号パルス58は、欠けているまたは歪曲される。
【0045】
したがって、フィードバック回路30、監視機能34および診断機能38は、表示誤りの検出の間に表示誤り検出手段として機能する。一旦、誤りが検出されたならば、診断機能38、監視機能34および回復制御出力40は、ディスプレイモジュール6に論理的な第1の接続を提供し、グラフィックスシステム2に論理的な第2の接続を提供するデータバス40上の1つもしくは複数のディスプレイシステムコンポーネントをリセットすることにより、これらの表示誤りを訂正するための表示誤り訂正手段として機能する。
【0046】
図4は、本発明の方法をより詳細に示す処理のフローチャート60を示す。その処理は、ブロック61から始まる。表示誤り検出手段30、34、38は、一定期間にわたって接続されている回路線25の各々の少なくとも1つの電気的パラメータ35および58を監視する。この例で、第1の誤りテスト62は、フィードバック信号パルス58の周波数が各テスト間で500ミリ秒の遅延で3回チェックされる前記期間の第1の部分にわたって実行される。これらの3つのテストの結果はメモリ57に記憶され、測定された周波数が期待される周波数であるならば、次に、処理は開始61のポイントに戻る(63)。
【0047】
期待される周波数は、所定値であってもよいし、または表示障害システム10によってグラフィックスシステム2から受信されたタイミング信号55から代替え的に判定されてもよい。
【0048】
測定された周波数が期待される周波数64でないならば、診断機能38(それは一般にマイクロプロセッサなどの処理手段によって実行される)は、第1の永続的誤りチェック65を実行する。このチェックは2部構成であり、第1の部分は、これがテストサイクルの初回であるならば、この第1の誤りテスト62が実行され失敗した(64)ことをチェックすることである。本システムが自動車両内で実行される場合、テストサイクルは、キーオンとキーオフとの間の期間(すなわち、自動車両ディスプレイシステムがエネルギを与えられる時間帯)として定義される。このチェックは、この失敗64に特有の初回の誤りフラグをメモリ57からリコールすることを含み、もし第1の誤りテスト62が以前に失敗していれば偽になり、これが第1の誤りテスト62が失敗した最初のときであるならば真になる。初回の誤りフラグは、テストサイクル毎に真にリセットされる。したがって、診断機能38は、テストサイクルにわたって以前に検出された表示誤りに関連するデータをメモリ57内に記憶する。
【0049】
第1の永続的誤りチェック65の第2の部分は、メモリ57に記憶された誤りカウンタ値が10以下であるか否かを調べることである。誤りカウンタ値は、まさにその第1のテストサイクルの開始時に、メモリ57内に最初0に設定される。表示障害処理システム10がディスプレイシステム誤りの訂正に失敗した場合、誤りカウンタ値は、常に1が加算され(80)、このカウント値もテストサイクル間で保存される。誤りカウンタ値は、検出された誤りがない各テストサイクルの間(ゼロの最小値まで)1を減算される。したがって、診断機能38は、複数のテストサイクルにわたって以前に検出された表示誤りに関連するデータをさらにメモリ57内に記憶する。
【0050】
誤りカウンタ値が10に達する場合、これは、訂正することができない複数のテストサイクルの永続的誤りを示す。このような状況において、どのようなリセットコマンドの送信によっても誤りを訂正することが可能であることは全くありそうもない。
【0051】
したがって、初回の誤りフラグが偽であることを、または誤り件数が10以上であることを2部構成の永続的誤りチェック65が判定すれば、リセットコマンドは、いかなるディスプレイシステムコンポーネントにも送信されない。
【0052】
しかしながら、両方のテストが合格すれば(66)、次に表示障害処理システムは、データバス40上でディスプレイシステム6にリセットコマンド68を送信することにより、障害を訂正するための第1の試みを行う。このリセット信号は、信号処理/調節ユニット44またはタイミング制御装置46に対してなされてもよいが、マトリックスアドレッシング回路48などの関連回路を含む表示パネル16に対するのと同様に、信号処理/調節ユニット44および/またはタイミング制御装置46に対する電源が一瞬切れられるディスプレイ電源サイクル68を引き起こす1つもしくは複数の電源42に対して好適である。このような電源サイクルは、ある種類の電気的な障害またはソフトウェア障害を消去することができ、典型的には達成するために1秒未満を要する。この期間に、表示画面18は、一瞬空白になってもよいが、多くの場合、自動車両のドライバ(この人は道路に専念して車両を運転する)は、これに気づきさえしないだろう。これに続いて、その処理は、ディスプレイシステムが立ち直る時間を与えるために1秒間待機する(69)。
【0053】
一方、テストのいずれかが失敗すれば(67)、その障害は永続的障害であり、その場合には、ディスプレイモジュールにリセットコマンドを送信することは、恐らくいかなる有益な効果もない。したがって、その処理は、ディスプレイ装置電源サイクル68をスキップし、次に、1秒間待機する(69)。
【0054】
そして、表示誤り検出手段30、34、38は、前記期間の第2の部分にわたって、各テスト間に500ミリ秒の遅延により、フィードバック信号パルス58の周波数を再び3回チェックする(70)。これらの3つのテストの結果はメモリ57に記憶され、測定された周波数が期待される周波数であるならば、次に、処理は処理の開始に戻る(71)。この場合には、第1の誤りテスト62で最初に検出された誤りは、リセットコマンド68によっても訂正され、または(リセットコマンドがスキップされる場合)、誤りが再現しない(この場合、誤りは永続的ではない)。したがって、処理がこのポイントで開始に戻る(71)場合、誤りカウンタ80は加算されない。
【0055】
測定された周波数が期待される周波数72でないならば、第1の誤りテスト62で最初に検出された誤りが第1のリセットコマンド68によって訂正されていないので、または(この場合、リセットコマンドがスキップされる)誤りが再現したので、永続的誤りがある。したがって、処理が開始に戻る(81)前に、誤りカウンタ80には1が加算される。
【0056】
診断機能38は、以上に説明されたように一般にマイクロプロセッサなどの処理手段によって実行される、第2の永続的誤りチェック73をまず実行する。第2の永続的誤りチェック73は、第1の永続的誤りチェック65のような同じ形式(2部構成を有し、2部構成のうちの第1は、これがテストサイクルの初回であるならば、第2の誤りテスト70が実行され失敗した(72)ことをチェックする)を採用する。本システムが自動車両内で実行される場合、テストサイクルは、キーオンとキーオフとの間の期間(すなわち、自動車両ディスプレイシステムがエネルギを与えられる時間帯)として定義される。このチェックは、この失敗(72)に特有の初回の誤りフラグをメモリ57からリコールすることを含み、もし第2の誤りテスト70が以前に失敗していれば偽になり、これが第2の誤りテスト70が失敗した最初のときであるならば真になる。初回の誤りフラグは、テストサイクル毎に真にリセットされる。したがって、診断機能38は、テストサイクルにわたって以前に検出された表示誤りに関連するデータをメモリ57内に記憶する。
【0057】
永続的誤りチェック65の第2の部分は、メモリ57に記憶された誤りカウンタ値が10未満であるか否かを調べることである。誤りカウンタ値は、以上に記載されたものと同一である。
【0058】
誤りカウンタ値が10に達する場合、これは、訂正することができない複数のテストサイクルの永続的誤りを示す。このような状況において、どのようなリセットコマンドの送信によっても誤りを訂正することが可能であることは全くありそうもない。
【0059】
したがって、初回の誤りフラグが偽であることを、または誤り件数が10以上であることを2部構成の永続的誤りチェック73が判定すれば、リセットコマンドは、いかなるディスプレイシステムコンポーネントにも送信されない。
【0060】
しかしながら、両方のテストが合格すれば(74)、次に表示障害処理システムは、データバス40上でグラフィックスシステム2にリセットコマンド76を送信することにより、障害を訂正するための第2の試みを行う。このリセット信号は、アプリケーションまたはホストシステム12に対してなされてもよいが、好ましくはグラフィックスユニット8に対してなされる。この例で、リセットコマンドは、ホストまたはアプリケーションシステム12ではなく、グラフィックスユニットに対する電源が一瞬切られるグラフィックスユニット電源サイクル76を引き起こす。このような電源サイクルは、ある種類の電気的な障害またはソフトウェア障害を消去することができ、典型的には達成するために1秒超5秒未満を要する。この期間に、表示画面18は、フリーズ、または空白になる場合がある。このようなリセットに含まれる時間の長さのために、自動車両のドライバは、ディスプレイモジュール6のリセットよりもこのようなリセットに気づく可能性がある。
【0061】
状況に応じて、その方法は、以上に記載されたような同じ形式でリセットする第3のステージ(図示せず)を含んでいてもよく、グラフィックスユニット8への第2のリセットコマンドが失敗である場合、ホストまたはアプリケーションシステムは、リセットコマンドを送られる。このようなリセットは、オペレーティングシステムのソフトウェアリセットであってもよく、一般にグラフィックスユニット8のリセットよりも実行するのにより時間がかかる。
【0062】
処理の終わりに、チェックのいずれかが合格(74)または失敗(75)したとしてもしなかったとしても、この段階の障害は、永続的障害であろう。したがって、これに続いて、誤りカウンタは1が加算され(80)、処理は開始に戻り(81)、テストサイクルとしてのこのような時間帯が終わるまで、処理が繰り返される。
【0063】
本発明は、グラフィックスシステムのオペレーションのリセット(それは相対的に遅れる)に優先して、相対的に迅速なディスプレイモジュールのオペレーションをリセットすることを試み、恐らく成功しない残りの試みを避けるように永続的誤りを識別する。したがって、本発明は、ディスプレイシステムコンポーネントのリセットからディスプレイシステムのユーザにいかなる不自由をも最小限にすることを支援する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示データを生成するためのグラフィックスシステムと、
前記表示データに基づいて前記システムのユーザに視覚情報を表示するためのディスプレイモジュールと、
前記ディスプレイモジュールによる表示誤りの検出および訂正のための表示障害処理システムとを備え、
前記グラフィックスシステムはデータ出力を有し、
前記ディスプレイモジュールはデータ入力を有し、
前記表示データは、グラフィックスシステムによって前記ディスプレイモジュールに、前記データ出力から前記データ入力に供給され、
前記ディスプレイモジュールは前記視覚情報を表示するための表示要素のマトリクスアドレス指定方式電気光学配列を有し、
前記表示要素は、行と列に配置されており、前記表示要素の各々を選択的に作動させるための対応する行回路線および列回路線を有し、
前記表示障害処理システムは、表示誤りの検出のための表示誤り検出手段と、前記表示誤りの前記訂正のための表示誤り訂正手段とを備え、
前記表示誤り訂正手段は、第1の接続によって前記ディスプレイモジュールに接続し、前記グラフィックスシステムに第2の接続によって接続している、マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステムであって、
− 前記表示誤り検出手段は、複数の前記回路線に接続され、使用時に、一定期間にわたって前記接続された回路線の各々の少なくとも1つの電気的パラメータを監視するために、およびそこから表示誤りが1つもしくは複数の前記作動された表示要素で生じているか否かを判定するために配置され、
− 前記表示誤り訂正手段は、メモリと処理手段を含み、前記処理手段は、前記表示誤り検出手段に接続され、使用時に、前記期間にわたって前記検出された表示誤りに関連しているデータを受信し、前記メモリに記憶し、
− 前記処理手段は、使用時に、前記データに応答して、前記検出された表示誤りを訂正する最初の試みにおいて、前記ディスプレイモジュールの前記オペレーションをリセットするために、前記第1の接続上に少なくとも1つのリセットコマンドを送信し、前記最初の試みが失敗したならば、前記検出された表示誤りを訂正する後続の試みにおいて、前記グラフィックスシステムの前記オペレーションをリセットするために、第2の接続上に少なくとも1つのリセットコマンドを送信する、
ことを特徴とするマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項2】
前記ディスプレイモジュールは、少なくとも1つの電源によって作動され、前記最初のリセットコマンドは、前記ディスプレイモジュールによって受信された場合に、前記少なくとも1つの電源から前記ディスプレイモジュールへの電力を上げる/下げるために作用することを特徴とする請求項1に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項3】
前記ディスプレイモジュールは信号プロセッサを含み、前記最初のリセットコマンドは、前記ディスプレイモジュールによって受信された場合に、前記信号プロセッサをリセットするために作用することを特徴とする請求項1に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項4】
前記ディスプレイモジュールはタイミング制御装置を含み、前記最初のリセットコマンドは、前記ディスプレイモジュールによって受信された場合に、前記タイミング制御装置をリセットするために作用することを特徴とする請求項1に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項5】
前記表示障害処理システムは、使用時に、検出された表示障害の数に関連した誤り件数を保持し、前記件数を上限閾値と比較し、前記件数が上限閾値未満である場合に、前記最初のリセットコマンドのみを前記ディスプレイモジュールに送信することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項6】
前記表示障害処理システムは、使用時に、検出された表示障害の数に関連した誤り件数を保持し、前記件数を上限閾値と比較し、前記件数が上限閾値未満である場合に、前記後続のリセットコマンドのみを前記グラフィックスシステムに送信することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項7】
前記グラフィックスシステムが少なくとも1つの電源によって作動され、前記後続のリセットコマンドは、前記グラフィックスシステムによって受信された場合に、前記少なくとも1つの電源から前記グラフィックスシステムへの電力を上げる/下げるために作用することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項8】
前記表示障害処理システムは、データ入力を有し、前記グラフィックスシステムの前記データ出力は、前記表示障害処理システムの前記データ入力に接続され、前記表示データは、前記グラフィックスシステムによって前記表示障害処理システムに供給され、前記表示障害処理システムは、前記表示データを表示誤りが生じたか否かの前記判定における前記少なくとも1つの電気的パラメータとともに用いるために配置されることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項9】
前記表示データは、表示同期信号を含み、前記同期信号は、表示誤りが生じたか否かの判定における前記表示障害処理システムによって用いられることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項10】
− 前記表示データは、表示同期信号を含み、前記ディスプレイモジュールは、前記表示要素に組み込まれたフィードバック回路要素を含み、前記同期信号は、前記表示同期信号と同期された周期的なフィードバック信号を生成するために、前記フィードバック回路要素によって用いられ、
− 前記表示障害処理システムは、データ入力を有しており、前記グラフィックスシステムの前記データ出力は、前記表示障害処理システムの前記データ入力に接続され、前記表示データは、前記グラフィックスシステムによって前記表示障害処理システムに供給され、前記表示障害処理システムは、表示誤りが生じたか否かの前記判定において前記表示データの前記表示同期信号を、前記少なくとも1つの電気的パラメータとともに用いるために配置されること
を特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム。
【請求項11】
− 請求項1〜10の何れか一項に記載のマトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステムと、
− 前記自動車両を作動/非作動にするための車両電力のオン/オフ制御とを備え、
前記表示障害処理システムは、使用時に、前記自動車両の作動に続いて表示誤りの第1の発生のためのみに前記最初のリセットコマンドまたは前記後続のリセットコマンドを送信することに応答すること
を特徴とする自動車両。
【請求項12】
前記表示障害処理システムは、使用時に、前記車両が作動された場合に検出された表示障害の数に関連した誤り件数を保持し、前記件数は、前記自動車両の後続の作動に続いて使用するために前記車両が非作動にされた後に保存され、前記表示障害処理システムは、使用時に、検出された表示障害が車両の作動と非作動との間に存在しない場合はいつも、前記件数をゼロに減じること
を特徴とする請求項11に記載の自動車両。
【請求項13】
前記表示障害処理システムは、使用時に、前記誤り件数が上限閾値未満である場合にのみ応答して前記最初のリセットコマンドを送信し、前記件数が前記上限閾値未満であれば、前記最初のリセットコマンドのみが、前記ディスプレイモジュールに送信されること
を特徴とする請求項12に記載の自動車両。
【請求項14】
前記表示障害処理システムは、使用時に、前記誤り件数が上限閾値未満である場合にのみ応答して前記後続のリセットコマンドを送信し、前記件数が前記上限閾値未満であれば、前記後続のリセットコマンドのみが、前記グラフィックスシステムに送信されること
を特徴とする請求項12又は13に記載の自動車両。
【請求項15】
マトリクスアドレス指定方式ディスプレイシステム内のディスプレイモジュールの表示誤りを検出および訂正する方法であって、前記システムは、グラフィックスシステムと、ディスプレイモジュールと、メモリを含む表示障害処理システムとを備え、前記ディスプレイモジュールは、表示要素のマトリクスアドレス指定方式電気光学配列を有し、前記表示要素は、行と列とに配置されており、対応する行回路線と列回路線とを有しており、前記方法は、
− 表示データを生成するために前記グラフィックスシステムを用いるステップと、
− 前記グラフィックスシステムから前記ディスプレイモジュールに前記表示データを送信するステップと、
− 表示要素の各々を選択的に作用させるために、前記行回路線および前記列回路線を用い、それによって前記表示データに基づいて前記システムのユーザに視覚情報を表示するステップと、
− 前記表示障害処理システムを、
i)一定期間にわたって複数の前記回路線の少なくとも1つの電気的パラメータを監視するために、
ii)1つもしくは複数の前記作動された表示要素で表示誤りが生じたか否かを前記監視されたパラメータから判定するために、
iii)前記期間の第1の部分にわたって、少なくとも1つの検出された誤りに関連するデータをメモリに記憶するために、
iv)前記検出された表示誤りを訂正するための第1の試みで、第1の判断において前記記憶データを用い、前記ディスプレイモジュールの前記オペレーションをリセットするために、第1の接続にわたって最初のリセットコマンドを送信するために、
v)前記第1の部分に続く前記期間の第2の部分にわたって、少なくとも1つの検出された誤りに関連する更なるデータをメモリに記憶するために、
vi)前記第1の試みが失敗の場合に、前記検出された表示誤りを訂正するための第2の試みで、第2の判断において前記記憶データを用い、前記グラフィックスシステムの前記オペレーションをリセットするために、第2の接続にわたって後続のリセットコマンドを送信するために、用いるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記データは、少なくとも1つの作動された表示要素における複数の永続的な検出された誤りに関連し、前記第1の判断は、永続的な表示誤りが存在するか否かに関する判定を含み、前記第2の判断は、永続的な表示誤りが存在するか否かに関する判定を含むこと
を特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記期間の前記第1の部分にわたって複数の検出された誤りに関連するデータは、前記第1の判断において用いられることを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記期間の前記第2の部分にわたって複数の検出された誤りに関連するデータは、前記第2の判断において用いられることを特徴とする請求項15〜17の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記表示データは、表示同期信号を含み、前記表示障害処理システムは、前記表示同期信号をグラフィックスシステムから受信し、表示誤りが生じているか否か判定において前記同期信号を用いることを特徴とする請求項15〜18の何れか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記最初のリセットコマンドは、前記ディスプレイモジュールによって受信された場合に、前記ディスプレイモジュールの電力を上げる/下げるために作用することを特徴とする請求項15〜19の何れか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記後続のリセットコマンドは、前記ディスプレイモジュールによって受信された場合に、前記グラフィックスシステムの電力を上げる/下げるために作用することを特徴とする請求項14〜20の何れか一項に記載の方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−8570(P2012−8570A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140834(P2011−140834)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(505450755)ビステオン グローバル テクノロジーズ インコーポレイテッド (140)
【Fターム(参考)】