説明

ミネラル含有乳酸菌を含んでなる食品または医薬品

【課題】水をはじめとする水性媒体に、好ましくは用時に、分散・溶解して用いられる組成物であって、水性媒体への分散・溶解性および分散・溶解後の安定性に優れ、さらに水性媒体に分散・溶解されたものが、食品または医薬品として、外観、味、風味、さらにざらつきなどの食感においても好ましい組成物の提供。
【解決手段】ミネラル成分を高濃度で含む乳酸菌を含んでなることを特徴とする、水性媒体に分散・溶解して用いられる組成物である。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、ミネラル成分を高濃度で含む乳酸菌を含む、水性媒体に分散・溶解して用いる組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ミネラルは人の生理機能調整に必須の栄養素であるが、人体で作ることのできない栄養素であり、そのため外部より摂取しなければならない。ミネラルが欠乏すると、例えば、亜鉛では味覚障害、免疫機能低下等が生じ、銅では貧血の他に、心臓関連の異常も観察されている。これまでもミネラルの適正所要量が定められてきたが、2005年4月〜2010年3月の5年間採用される予定の「日本人の食事摂取基準」では、より日本人の現状に沿った各ミネラルの摂取量の基準が定められている。
【0003】
ミネラルの摂取を補完するものとしては、医薬品の他、主に術前後の患者や、通常食では嚥下困難な老人等への栄養補給に用いられる流動食や、低栄養状態や消化吸収機能が低下している時のみならず日常的に不足しがちなミネラルを補完する食品、さらにはスポーツ時または肥満防止のためのダイエット時の栄養補給を目的とした食品などがある。
【0004】
このような、ミネラル成分を追加した医薬品または食品の要求があるが、その実現には種々の課題が存在する。特に、摂取直前に粉末等の形態の組成物を水に溶かして摂取する食品は、製品の味・風味・ざらつきなどの食感はもとより、水等への分散性・安定性が要求される。さらに、食品に属する経口流動食には乳児用調整粉乳を除き、亜鉛やマンガンなどの無機のミネラルを添加することが認められていない。そのため、ミネラルの供給源は、例えば食品原材料などに限られる。
【0005】
ミネラルを含む酵母を食品原料として使用する試みとして、亜鉛高含有酵母が提案されている(特許文献1:特開平8―332082号公報)。この公報では、利用される食品の具体的な形態については触れられていない。また、ミネラルを含む酵母を美容・健康向け組成物とする提案もなされている(特許文献2:特開平9−124438号公報)。この公報には、摂取直前に粉末等の形態の組成物を水に溶かして摂取する組成物の開示はない。
【0006】
また、特開2001−46016号(特許文献3)には、ミネラルを高い濃度で含む酵母を添加した流動食が提案されている。同公報段落0029には、ミネラル高含有の酵母を使用した場合、その配合量0.2重量%を超えると酵母の沈殿が生じたり、分散安定性が悪くなり、物性的に問題が生じやすくなり、官能評価上もざらつき感が見られるとの記載がある。また、酵母自体の持つ味や風味において、嗜好性に乏しく、保存時においては、劣化による異味・異臭が発現し易くなることが示唆されている。
【0007】
また、WO92/21749号公報(対応する特表平6−508516号公報)(特許文献4および5)は、ミネラルを高い濃度で含む乳酸菌の製造方法が開示されているが、得られた乳酸菌を原料とした具体的な食品および医薬品の開示はない。
【特許文献1】特開平8―332082号公報
【特許文献2】特開平9−124438号公報
【特許文献3】特開2001−46016号公報
【特許文献4】WO92/21749号公報
【特許文献5】特表平6−508516号公報
【発明の概要】
【0008】
本発明者らは、今般、ミネラル成分を高濃度で含む乳酸菌が、水をはじめとする水性媒体への分散・溶解性および分散・溶解後の安定性に優れ、さらに水性媒体に分散・溶解されたものが、食品または医薬品として、外観、味、風味、さらにざらつきなどの食感においても良好なものであることから、水性媒体に分散・溶解して用いる組成物に有利に利用できるものであるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0009】
従って、本発明は、水性媒体に分散・溶解して用いる組成物であって、水性媒体への分散・溶解性および分散・溶解後の安定性に優れ、さらに水性媒体に分散・溶解されたものが、食品または医薬品として、外観、味、風味、さらにざらつきなどの食感においても好ましい組成物の提供をその目的としている。
【0010】
そして、本発明による組成物は、ミネラル成分を高濃度で含む乳酸菌を含んでなることを特徴とする、水性媒体水に分散・溶解して用いられるものである。
【発明の具体的説明】
【0011】
ミネラル含有乳酸菌
本発明において用いられる乳酸菌は、ミネラル成分を高い濃度で含有してなる。本発明において用いられる乳酸菌が含有するミネラルの例としては、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛、銅、セレン、クロム、およびモリブデンからなる群から選択されるミネラルが挙げられる。これらミネラルは、単独のみならず、複数で乳酸菌に含有されていてもよい。本発明の好ましい態様によれば、ミネラルの種類と好ましい含有量は以下のとおりである。すなわち、
−マグネシウムは7重量%以上が好ましく、より好ましくは14重量%であり、
−鉄は4.5重量%以上が好ましく、より好ましくは9.5重量%以上であり、
−マンガンは5重量%以上が好ましく、より好ましくは10重量%以上であり、
−亜鉛は4.5重量%以上が好ましく、より好ましくは9.5重量%以上であり、
−銅は0.9重量%以上が好ましく、より好ましくは1.8重量%以上であり、
−セレンは0.05重量%以上が好ましく、より好ましくは0.1重量%以上であり、
−クロムは0.1重量%以上が好ましく、より好ましくは0.2重量%以上であり、
−モリブデンは0.1重量%以上が好ましく、より好ましくは0.2重量%以上である。
本発明において用いられる乳酸菌は、基本的には、含有させたいミネラルを含む培地で培養することにより得ることが出来る。ミネラル成分以外の培地組成を適正化することで、さらにその効率の良い取り込みが可能であるが、本発明にあっては、ミネラル成分を高い濃度で含有し、かつヒトに対する安全性に問題がない限りにおいて、その製造法は特に限定されない。
【0012】
本発明において利用可能な乳酸菌は、例えば、前記したWO92/21749号公報(対応する特表平6−508516号公報)に記載の方法により得ることが出来る。
また、ミネラル成分を高い濃度で含む乳酸菌は市販されており、例えば、Grow Company Inc. (米国、ニュージャージー州Nackensack)から入手可能な「Biogurt」が挙げられる。Biogurtには、Biogurt Magnesium(マグネシウムを14−16%含有)、Biogurt Iron(鉄を9.5−11%含有)、Biogurt Manganese(マンガンを10−12%含有)、Biogurt Zinc(亜鉛を9.5−10%含有)、Biogurt Copper(銅を1.8−2.3%含有)等があり、いずれも本発明において好適に利用可能である。
【0013】
組成物
本発明による組成物は、水性溶媒に分散・溶解して用いる。そして、本発明による組成物は、この水性溶媒に分散・溶解した後に、ヒトを含む動物により摂取される。本発明による組成物は、水性媒体への分散・溶解性および分散・溶解後の安定性に優れる。とりわけ、水性媒体に容易に分散・溶解することから、用時に調製されて摂取される組成物として好ましく用いられる。食品および医薬にあっては、安定性の観点から、組成物の形態で提供され、用時に水性媒体に分散・溶解して用いるものとして提供されることが有利な場合がある。このような場合、水性媒体に分散・溶解するために要する時間が長くなると、分散・溶解が不完全なまま摂取され、その十分な吸収が期待されない、または商品として魅力に欠けるものとなるおそれがある。本発明による組成物にあっては、通常人がコップなどの容器においてかき回す操作により、おおよそ40秒以内の時間で完全に分散・溶解でき、より好ましい態様にあっては20秒以下、さらに10秒前後の時間で、完全に分散・溶解できるので極めて有利である。
【0014】
よって、本発明の好ましい態様によれば、本発明による組成物は、摂取の直前に、水性溶媒に用時分散・溶解して用いられる。本発明において、「摂取される」とは、本発明による組成物を水性溶媒に分散・溶解したものを、消化管を通じて体内に取り込むことを広く包含し、よって、経口的に食されることのみならず、経管により経腸的に給与し、摂取されることも含まれる。従って、本発明による組成物は、具体的には、食品または医薬として提供され、さらに本発明の好ましい態様によれば、ミネラル補給のための食品または医薬、さらにはミネラル成分を強化した栄養補給食品、低カロリー食品、またはダイエット食品として提供される。さらに本発明の別の好ましい態様によれば、本発明による組成物を水性媒体に分散・溶解したものは流動食として利用可能であるから、本発明による組成物は、流動食調製用食品として提供される。
【0015】
本発明による組成物が分散・溶解される水性媒体は、水を主体とし、かつ後記する本発明による分散・溶解性に優れる等の効果が得られるものであれば特に限定されないが、お湯を含む水、牛乳、豆乳、乳清飲料、清涼飲料水等がその具体例として挙げられ、好ましくはお湯を含む水である。
【0016】
本発明による組成物は、水性媒体への分散・溶解性および分散・溶解後の安定性に優れる。さらに水性媒体に分散・溶解されたものは、食品または医薬品として、外観、味、風味、さらにざらつきなどの食感においても良好であるとの利点を有する。本発明者らの得た知見によれば、本発明による組成物にあっては、上記特開2001−46016号が示唆する、ミネラル高含有の酵母の添加限界である0.2重量%を越えても、良好な溶解・分散性および安定性を示す。よって、酵母の場合に比較してより高濃度でミネラル成分を組成物に添加でき、またその摂取量を増やすことが出来る。またさらに、本発明による組成物は、その外観、味、風味、さらにざらつきなどの食感においても、ミネラル高含有の酵母に比較して有利である。ミネラル成分を高濃度で含む乳酸菌が、同様にミネラル成分を高濃度で含む酵母に比較して上記観点において有利であることは、意外であったといえる。
【0017】
本発明による組成物は、水性媒体に用時溶解・分散されれば、その形態は粉末状、顆粒状、あるいは乳酸菌を高濃度で含む濃縮された液体状、半固体状等、特に限定されないが、本発明の好ましい態様によれば、本発明による組成物は、場合によって後記する他の成分とともに造粒されて、粉体とされる。造粒方法は特に限定されないが、スプレードライ、撹拌造粒法、流動層造粒法、転動造粒法、押出し造粒法などの利用が好ましい。また、造粒後に、後記する他の成分を混合して、本発明による組成物としてもよい。また、本発明による組成物は、そのカサ比重が0.22〜0.45g/cmの範囲内にあるよう製造されることが、その水性媒体への分散・溶解性および分散・溶解後の安定性に優れ、また食品または医薬品としての外観、味、風味、ざらつきなどの食感の観点から好ましい。
【0018】
本発明による組成物における乳酸菌の含有量は、含有させたいミネラル成分の濃度を勘案して適宜決定されてよいが、乾燥形態の乳酸菌換算で0.001重量%以上含んでなることが好ましく、より好ましくは0.01〜10重量%である。さらに、本発明の好ましい態様によれば、乳酸菌の含有量は、乾燥形態の乳酸菌換算で、
−乳酸菌がマグネシウムを含むものである場合、0.4〜8重量%が好ましく、
−乳酸菌が鉄を含むものである場合、0.02〜0.5重量%が好ましく、
−乳酸菌がマンガンを含むものである場合、0.007〜0.2重量%が好ましく、
−乳酸菌が亜鉛を含むものである場合、0.01〜0.3重量%が好ましく、
−乳酸菌が銅を含むものである場合、0.007〜0.2重量%が好ましく、
−乳酸菌がセレンを含むものである場合、0.005〜0.1重量%が好ましく、
−乳酸菌がクロムを含むものである場合、0.003〜0.06重量%が好ましく、
−乳酸菌がモリブデンを含むものである場合、0.002〜0.04重量%が好ましい。
【0019】
本発明による組成物は、上記した乳酸菌に加え、医薬または食品として求められる他の成分を含んでなることが出来る。例えば、たんぱく質、脂質、炭水化物、食物繊維、ビタミンなどを含むことが出来る。たんぱく質としては、乳蛋白質(全乳蛋白質、カゼインナトリウム、カゼインカルシウム等)およびこれらの加水分解物、その他の動物性蛋白質(卵蛋白質、ゼラチン等)およびこれらの加水分解物、並びに植物性蛋白質(大豆等)およびその加水分解物が挙げられる。本発明の好ましい態様によれば、本発明による組成物は、タンパク質を主成分として含む組成とされてよい。総蛋白質の含有量は適宜決定されてよいが、例えば1日の摂取必要量の3分の1を摂取の目安とするならば13〜30g/400ml程度が好ましい。また、ビタミンも、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K、ナイアシン、パントテン酸、葉酸等が添加でき、単独で添加されても、混合されてもよい。本発明による組成物は、さらに乾燥酵母(例えば、ビール酵母、パン酵母等)を含んでなることができる。
【0020】
本発明にあっては、ミネラル成分は乳酸菌に含有されて提供されるが、それに追加または補助するものとして、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄を食品として受容可能な塩の形態で含むことも可能である。
【0021】
本発明の好ましい態様によれば、本発明による組成物の総熱量も適宜決定されてよいが、例えば、ダイエット時の栄養補給を目的とした組成物の場合、0.4kcal/ml程度とさるのが通常であり、好ましくは0.3〜0.5 kcal/ml程度とされる。また、一回用量に個包装された場合、その総熱量は300kcal以下とされることが好ましい。別の態様によれば、望ましい場合には、一回用量あたりの総熱量は、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、または350kcalと設定することができる。
【0022】
本発明による組成物は、嗜好性や分散性、安定性に影響を与えない範囲で、ミネラル成分を高い濃度で含む酵母を含んでなることも出来る。
【0023】
さらに、本発明の別の態様によれば、上記本発明による組成物を水性媒体に分散・溶解することを少なくとも含んでなることを特徴とする、液体状、半固体状、またはゼリー状組成物の製造法が提供される。上記の通り、本発明による組成物は、水性媒体への分散・溶解性および分散・溶解後の安定性に優れる。従って、この本発明による製造法によれば、効率よく、また安定性に優れた液体状、半固体状、またはゼリー状組成物を製造出来る。さらに上記のとおり、本発明による組成物が水性媒体に分散・溶解されたものは、食品または医薬品として、外観、味、風味、さらにざらつきなどの食感においても良好であるとの利点を有する。従って、この本発明による製造法により得られた液体状、半固体状、またはゼリー状組成物は、具体的には食品または医薬として、好ましくはミネラル補給のための食品または医薬、さらにはミネラル成分を強化した栄養補給食品、低カロリー食品、ダイエット食品、流動食として用いられる。
【実施例】
【0024】
本発明を以下の実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下において、特に断らない限り、百分率は重量基準である。
【0025】
[実施例1]組成物の調製
(1)乳酸菌
以下の実施例および比較例で用いた乳酸菌および酵母並びにそれらのミネラル含有率は以下のとおりである。
【0026】
【表1】

【0027】
上記において、ミネラル高含有乳酸菌Biogurt は、Grow Company Inc. (米国、ニュージャージー州Nackensack)から入手したものであり、またミネラル高含有酵母は、Kelatron Co. (米国、ユタ州 Ogden)から入手したものである。
【0028】
(2)組成物の調製
上記乳酸菌または酵母と、下記の表2に記載の成分を用意した。表に記載の成分を混合し、混合物1Kgに対し230mlの水をバインダーとして、フロイント産業社製流動層造粒機にて、30分間、それぞれ造粒を行なった。なおこの時の流動層造粒機の吸気温度は摂氏75度、排気温度摂氏40度であった。
造粒した組成物を20メッシュで篩通し、カサ比重を0.30±0.05g/cm、水分値3±1%に調整した。得られた組成物を実施例1および比較例1とした。
なお、表2に記載の組成において、ミネラルおよびビタミンの成分は表3に記載のとおり、一致する量として配合してある。また、乳酸菌または酵母の菌体量も等量になるよう、ビール酵母にてその量を調整した。
【0029】
【表2】

【0030】
【表3】

【0031】
さらに、上記実施例1および比較例1と同一成分であるが、造粒条件等を変えてカサ比重を変化させた組成物を調製し、それらを実施例2〜5および比較例2〜5とした。
【0032】
[実験例1]水への分散性
実施例1〜5および比較例1〜5の組成物50gを、350mlの常温の水と混合し、マグネチックスターラーにより一定条件で、均一に分散するまで攪拌し、その様子を観察した。これを、実施例と比較例それぞれの組成物について、3セットずつ行った。
その結果は、以下の表に示されるとおりであった。
【0033】
【表4】

【表5】

【0034】
[実験例2]分散安定性
実験例1〜5および比較例1の安定性を以下のとおり評価した。分散体を、それぞれ100mlのメスシリンダーに移し変え、120分にわたり静置し、その間の分散体の様子の変化を観察した。
その結果は、以下の表6に示されるとおりである。
【0035】
【表6】

【0036】
[実験例3]官能評価試験
実験例1および比較例2で得られた分散体について、12名の熟練したパネラーにより、官能評価を行った。すなわち、調整した分散体の外観、味・風味、食感(ざらつき)について評価した。
【0037】
【表7】

【0038】
実施例2〜5および比較例2〜5について、溶け易さ(分散しやすさ)について、12名のパネラーにより、以下の実験を行った。すなわち、組成物50gを350mlの常温の水に混合し、スパーテルを用いて各自の手で攪拌し分散させた。その結果、溶けやすいと答えた者の人数を以下のとおり評価した。
評価×:溶けやすいと答えた者が0〜2名
評価△:溶けやすいと答えた者が3〜5名
評価○:溶けやすいと答えた者が6〜8名
評価◎:溶けやすいと答えた者が9〜12名
結果は以下の表に記載のとおりであった。
【表8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミネラル成分を高濃度で含む乳酸菌を含んでなることを特徴とする、水性媒体に分散・溶解して用いる組成物。
【請求項2】
前記乳酸菌が、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛、銅、セレン、クロム、およびモリブデンからなる群から選択される少なくとも1種のミネラルを高濃度で含んでなるものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記乳酸菌が、7重量%以上のマグネシウム、4.5重量%以上の鉄、5重量%以上のマンガン、4.5重量%以上の亜鉛、0.9重量%以上の銅、0.05重量%以上のセレン、0.1重量%以上のクロム、または0.1重量%以上のモリブデンを含有するものである、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記乳酸菌を、乾燥形態の乳酸菌換算で0.001重量%以上含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記乳酸菌がマグネシウムを含むものである場合、その乳酸菌を乾燥形態の乳酸菌換算で0.4〜8重量%含んでなり、
前記乳酸菌が鉄を含むものである場合、その乳酸菌を乾燥形態の乳酸菌換算で0.02〜0.5重量%含んでなり、
前記乳酸菌がマンガンを含むものである場合、その乳酸菌を乾燥形態の乳酸菌換算で0.007〜0.2重量%含んでなり、
前記乳酸菌が亜鉛を含むものである場合、その乳酸菌を乾燥形態の乳酸菌換算で0.01〜0.3重量%含んでなり、
前記乳酸菌が銅を含むものである場合、その乳酸菌を乾燥形態の乳酸菌換算で0.007〜0.2重量%含んでなり、
前記乳酸菌がセレンを含むものである場合、その乳酸菌を乾燥形態の乳酸菌換算で0.005〜0.1重量%含んでなり、
前記乳酸菌がクロムを含むものである場合、その乳酸菌を乾燥形態の乳酸菌換算で0.003〜0.06重量%含んでなり、
前記乳酸菌がモリブデンを含むものである場合、その乳酸菌を乾燥形態の乳酸菌換算で0.002〜0.04重量%含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
粉末状、顆粒状、液体状、または半固体状の形態にある、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
用時に水性媒体に分散・溶解して用いる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
タンパク質を含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
脂質、炭水化物、食物繊維、ビタミン、または乾燥酵母をさらに含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
そのかさ比重が0.22〜0.45g/cm3である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
一回用量に個包装され、その総熱量が300kcal以下である、請求項1〜10のいずれか一項記載の組成物。
【請求項12】
ミネラル成分を高濃度で含む乳酸菌を造粒することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項記載の組成物の製造法。
【請求項13】
前記造粒工程を、タンパク質、脂質、炭水化物、食物繊維、ビタミン、または乾燥酵母を加えて行う、請求項12に記載の製造方法。
【請求項14】
造粒後に、タンパク質、脂質、炭水化物、食物繊維、ビタミン、または乾燥酵母を混合することを更に含んでなる、請求項12に記載の製造法。
【請求項15】
得られる組成物のかさ比重が0.22〜0.45g/cm3となるよう造粒を行う、請求項11〜14のいずれか一項に記載の製造法。
【請求項16】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物を含んでなる、食品。
【請求項17】
ミネラル補給食品、低カロリー食品、ダイエット食品、または流動食調製用食品である、請求項16に記載の食品。
【請求項18】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物を含んでなる、医薬品。
【請求項19】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物を水性媒体に分散・溶解することを少なくとも含んでなることを特徴とする、液体状、半固体状、またはゼリー状組成物の製造法。
【請求項20】
用時に水前記組成物を性媒体に分散・溶解する、請求項19に記載の製造法。
【請求項21】
請求項19または20に記載の方法により製造された、液体状、半固体状、またはゼリー状組成物。
【請求項22】
請求項21に記載の組成物を含んでなる、食品。
【請求項23】
ミネラル補給食品、低カロリー食品、ダイエット食品、または流動食である、請求項22に記載の食品。
【請求項24】
請求項21に記載の組成物を含んでなる、医薬品。
【請求項25】
用時に水性媒体に分散・溶解して液体状、半固体状、またはゼリー状組成物を製造するための、ミネラル成分を高濃度で含む乳酸菌を含んでなる組成物の使用。

【公開番号】特開2006−230404(P2006−230404A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−22492(P2006−22492)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(504002447)キリンウェルフーズ株式会社 (1)
【Fターム(参考)】