説明

メソ多孔性ポリマーコロイド

本発明は、メソ多孔性構造を有する多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を提供する。該粒子を製造する方法も示す。該方法は、多孔性微粒子鋳型材料を1またはそれを超えるモノマーを含む液体に含浸させることを含む。ついで、鋳型材料の中および/または上で1またはそれを超えるモノマーを重合してポリマーを形成し、ついで鋳型材料を除去して粒子材料を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はメソ多孔性ポリマー微粒子、それを製造する方法およびそれを使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
過去の数年において、有機触媒、特にキラル有機触媒に対する研究活動がはなはだしく増大している。同様にして、不均一系有機触媒にも多くの関心がある。しかしながら、支持された有機触媒は、一部分として有機触媒は固体支持体の化学環境に対してより感受性が高いため、不均一系有機金属触媒よりもはるかに首尾よくいっていない。
【0003】
キラル配位子およびその遷移金属錯体の範囲は発達しており、その多くは種々の不斉転換において非常に有効であることが知られているが、大部分のキラル・シントン(synthon)はいまだ天然のキラル構築ブロックまたはラセミ体混合物の分割を介して製造されている。貴重なキラル触媒の分離および再循環は、均一系不斉触媒が産業的方法においてより広く適用されることを防ぐ大きな試みである。しかしながら、この課題は、不溶性の固形支持体上の触媒固定化を介して均一系触媒を不均一系触媒に転化することによって解決し得る。例えば、ピロリジンをベースとする触媒系はよく開発されており、極めて多数の不斉転換に首尾よく適用されていた。しかしながら、非常に有効な不均一化したピロリジン有機触媒を開発することは重要な試みのままである。
【0004】
ポリマーおよび多孔性シリカは一般的に触媒支持体として使用されている。不均一系触媒に関連する課題は、分散の制限:液相から固体表面上の活性部位への集団の移動(例えば、試薬の移動)が反応について大きな律速段階であることである。メソ多孔性シリカは優れた物理特性を有している:それは大きな表面積とともに強固な多孔性構造を有する。例えば、メソ多孔性フォームは相互結合した特大の小孔(30nmにのぼる)を有し、それは分散の制限の問題をさらに減少する。また、メソ多孔性シリカを均質の球形粒子形状に誘導して、連続フロー型の方法のための充填した床反応器におけるかかる材料の使用を促進することも可能である。しかしながら、シリカ支持体は触媒錯体と強く相互作用しがちの表面シラノール基を有する。したがって、触媒は、シリカ支持体に固定化した後に触媒活性および/または感度が低下することに頻繁に苦しみ、多段階の触媒固定化方法を必要としている。ポリマー支持体はこれらの課題を有していないが、現在までよく決められた特大の小孔によって特徴付けられていない。大きな小孔の樹脂、低膨潤性のポリマーおよびメソ多孔性ポリマーの開発にもかかわらず、分散の制限およびポリマー膨潤が欠点として残っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1またはそれを超える上記の欠点を実質的に克服するかまたは少なくとも緩和することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様において、メソ多孔性構造を有する多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を提供する。
【0007】
粒子材料は微粒子材料とすることができる。ポリマー微粒子は、架橋したポリマーを含むことができる。粒子材料は架橋性モノマー単位および非−架橋性モノマー単位を含むことができる。架橋したポリマーは、モルまたは重量ベースで少なくとも約1:4の非−架橋性モノマー単位に対する架橋性モノマー単位の比を有し得る。架橋したモノマー単位の少なくとも1の型は、ジビニルベンゼンに由来し得る。非−架橋モノマー単位の少なくとも1の型は、スチレンまたはその誘導体に由来し得る。粒子材料は官能基を有する少なくとも1のモノマー単位を含み得る。官能基は触媒基および触媒基に転化され得る官能基よりなる群から選択し得る。触媒基はピロリジン基とすることができ、またはそれを含むことができ、それは所望により置換型ピロリジン基とすることもできる。触媒基に転化され得る官能基は塩化物基、クロロメチル基またはカルボン酸基とすることができ、またはそれらを含むことができる。官能基を有するモノマー単位は非−架橋性モノマー単位とすることができる。官能基を有するモノマー単位は、架橋性モノマー単位とすることができる。
【0008】
粒子材料は、微粒子材料とすることができる。メソ多孔性構造は、二形態の分布の孔径を有することができる。粒子材料は約1nmないし約10nmの孔径および約10nmないし約30nmの孔径を有することができる。孔径の分布は、窒素吸着によって測定することができる。粒子材料は約100ないし約1000m/gのBET表面積を有し得る。それは、約0.1ないし約1ml/gの細孔容積を有し得る。
【0009】
粒子材料は約5%未満の無機材料を含み得る。それは通常の有機溶媒中、20℃にて1%未満で膨潤し得る。
【0010】
1の形態において、メソ多孔性構造を有する多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を提供し、該微粒子は架橋したポリマーを含む。
【0011】
もう1の形態において、メソ多孔性構造を有する多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を提供し、該微粒子は触媒基および触媒基に転化され得る官能基よりなる群から選択される官能基を有する少なくとも1のモノマー単位を有する架橋したポリマーを含む。
【0012】
もう1の形態において、メソ多孔性構造を有する多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を提供し、該微粒子は架橋したポリマーを含み、約5%未満の無機材料を含む。
【0013】
もう1の形態において、メソ多孔性構造を有する多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を提供し、該微粒子は触媒基および触媒基に転化され得る官能基よりなる群から選択される官能基を有する少なくとも1のモノマー単位を有する架橋したポリマーを含み、該ポリマーは約5%未満の無機材料を含む。
【0014】
本発明の第2の態様において、多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を製造する方法を提供し、該方法は:
a)多孔性微粒子鋳型材料を1またはそれを超えるモノマーを含む液体に浸漬し;
b)該鋳型材料の中および/または上で該1またはそれを超えるモノマーを重合させてポリマーを形成し;ついで
c)鋳型材料を除去して粒子材料を生成することを含み、ここに該粒子材料は該ポリマーを含んでいる。
【0015】
微粒子鋳型材料は無機物とすることができる。それはメソ多孔性珪質フォームとし得る。それは微粒子メソ多孔性珪質フォームとし得る。液体は架橋性モノマーおよび非−架橋性モノマーを含み得る。該非−架橋性モノマーに対する該架橋性モノマーのモル比は少なくとも約1:2とし得る。該非−架橋性モノマーに対する該架橋性モノマーの重量比は、少なくとも約1:2とし得る。架橋性モノマーはジビニルベンゼンを含み得る。該非−架橋性モノマーはスチレンまたはその誘導体を含み得る。
【0016】
幾つかの形態において、少なくとも1のモノマーは触媒基または触媒基に転化され得る官能基のいずれかを含む。
【0017】
液体は熱重合開始剤を含み得る。その場合、工程b)は、モノマー(または複数のモノマー)を重合するように、鋳型材料の中および/または上で液体を加熱することを含む。
【0018】
工程c)は、ポリマーを溶解しない溶媒に鋳型材料を溶解することを含み得る。
【0019】
該方法は、さらに、工程:
d)粒子材料の粒子の表面に触媒基を導入するようにポリマーを反応させること、を含み得る。
【0020】
1の形態において、多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を製造する方法を提供し、該方法は:
a)多孔性無機微粒子鋳型材料を、1またはそれを超えるモノマーを含む液体に浸漬し;
b)鋳型材料の中および/または上で1またはそれを超えるモノマーを重合させてポリマーを形成し;ついで
c)鋳型材料を除去して粒子材料を生成することを含み、該粒子材料は該ポリマーを含む。
【0021】
もう1の形態において、多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を製造する方法を提供し、該方法は:
a)微粒子メソ多孔性珪質フォームを、1またはそれを超えるモノマーを含む液体に浸漬し;
b)該フォームの中および/または上で1またはそれを超えるモノマーを重合させてポリマーを形成し;ついで
c)該フォームを除去して粒子材料を生成することを含み、該粒子材料は該ポリマーを含む。
【0022】
もう1の形態において、多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を製造する方法を提供し、該方法は:
a)微粒子メソ多孔性珪質フォームを、1またはそれを超えるモノマーを含む液体に浸漬し;
b)該フォームの中および/または上で1またはそれを超えるモノマーを重合させてポリマーを形成させ;
c)該フォームを除去して粒子材料を生成し、ここに該粒子材料は該ポリマーを含み;ついで
d)粒子材料の粒子の表面に触媒基を導入するようにポリマーを反応させる
ことを含む。
【0023】
もう1の形態において、多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を製造する方法を提供し、該方法は:
a)微粒子メソ多孔性珪質フォームを、少なくとも2のモノマーを含む液体に浸漬し;
b)該フォームの中および/または上で少なくとも2のモノマーを重合させてポリマーを形成し;
c)該フォームを除去して粒子材料を生成し、ここに該粒子材料は該ポリマーを含み;ついで
d)粒子材料の粒子の表面に触媒基を導入するようにポリマーを反応させることを含み;
ここに、該モノマーの少なくとも1は架橋性モノマーであり、該モノマーの少なくとも1は触媒基に転化され得る官能基を含む。
【0024】
本発明は、本発明の方法によって製造した場合の粒子材料も提供する。
【0025】
本発明の第3の態様において、出発物質を本発明に係る粒子材料に曝すことを含む出発物質を生成物に転化する方法を提供する。この態様において、粒子材料の微粒子はその表面に触媒官能基を有し、該官能基は出発物質から生成物へ転化を触媒することができる。
【0026】
また、本発明は、第3の態様により出発物質から生成した生成物も提供する。また、出発物質を生成物に転化するための、本発明に係る粒子材料の使用を提供し、ここに該材料の粒子は表面に触媒官能基を有する。さらに、出発物質を生成物に転化するために使用した場合の本発明による粒子材料を提供し、ここに該材料の粒子は表面に触媒官能基を有する。
【0027】
発明の詳細な説明
本発明は、メソ多孔性ポリマー粒子(例えば、ポリマーコロイド)および支持された不斉有機触媒としてのその適用に関する。かくして、本発明は、メソ多孔性構造を有する多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料を提供する。
【0028】
ポリマー微粒子は架橋したポリマーを含み得る。架橋したポリマーは、架橋性モノマー単位および非−架橋性モノマー単位を含み得る。1の型の架橋性モノマー単位、または1を超える、例えば2、3、4、5または5の型を超える架橋性モノマー単位が存在し得る。これらは互いに異性体となり得、または化学的に異なる型のモノマー単位となり得る。1の型の非−架橋性モノマー単位が存在し得、あるいは1を超える、例えば、2、3、4、5または5を超える型の非−架橋性モノマー単位が存在し得る。これらは互いに異性体となり得、または化学的に異なる型のモノマーとなり得る。非−架橋性モノマー単位に対する架橋性モノマー単位の比は、重量ベースまたはモルベースで少なくとも約1:4とし得る。比は少なくとも約1:3.5、1:3、1:2.5、1:2、1:1.5、1:1.4、1:1.3、1:1.2、1:1.1、1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1または2:1とし得、または約1:4ないし約4:1、または約1:4ないし1:1、1:4ないし1:2、1:1ないし1:4、1:2ないし1:4、1:3ないし3:1、1:2ないし2:1、1:2ないし1:1、1:2ないし1:1.5、1:1.5ないし1:1、1:1ないし2:1、1:1ないし1:1.5または1:1.5ないし1:2とし得る。比は、重量ベースまたはモルベースで例えば1:4、1:3.5、1:3、1:2.5、1:2、1:1.5、1:1.4、1:1.3、1:1.2、1:1.1、1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、2:1、2.5:1、3:1、3.5:1または4:1とし得る。あるいは、非−架橋性モノマー単位は存在しなくてもよい。
【0029】
少なくとも1の型の架橋性モノマー単位は、ビニルベンゼン由来とし得る。ジビニルベンゼンは、o−、m−またはp−異性体とし得る。それは、これらのうちのいずれか2またはそれを超えるものの混合物とし得る。存在し得る他の架橋性モノマー単位には、エチレングリコールジメタクリレート(所望によりメタクリル酸メチル基上で置換されていてもよい)、エチレングリコールジアクリレート、他のジアクリレートまたはジメタクリレート(所望によりメタクリル酸メチル基上で置換されていてもよい)ほかに由来するものが含まれる。非−架橋モノマー単位の少なくとも1の型は、スチレンまたはその誘導体由来のものとし得る。存在し得る他の非−架橋性モノマー単位には、アクリル酸、アクリレート(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸フェニル)、メタクリル酸、メタクリレート(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸フェニル)、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、酢酸ビニルのようなマレイミドビニルエステル、メチルビニルエーテルのようなビニルエーテル、または他の重合性モノオレフィン種由来のものが含まれる。
【0030】
粒子材料のポリマーは、官能基を有する少なくとも1のモノマー単位を含み得る。それは、例えば、官能基を有する1ないし5のモノマー単位を含み得る。それは、官能基を有する1、2、3、4、5または5を超えるモノマー単位を有し得る。官能基は触媒基とし得る。それは、触媒基に転化され得る官能基とし得る。それは生体触媒、例えば酵素または幾つかの他の生物分子フラグメント、例えば糖、ペプチド、タンパク質、抗体フラグメントほかとし得る。それは、生体分子または生体触媒に結合することができる官能基とすることができる。触媒基はピロリドン基とすることができ、またはそれを含むことができる。触媒基に転化され得る官能基は、塩化物基、クロロメチル基またはカルボン酸基とし得、それを含み得る。官能基を有するモノマー単位は、非−架橋性モノマー単位とし得る。官能基を有するモノマー単位は、架橋性モノマー単位とし得る。ポリマーは、官能基を有する架橋性モノマー単位および官能基を有する非−架橋性モノマー単位の両方を含み得る。その場合、官能基は同一のものまたは異なるもののいずれかとし得る。触媒基は不斉触媒基とし得る。それはキラル触媒基とし得る。それは、エナンチオ特異的触媒をすることができる触媒基とし得る。それは、立体特異的触媒をすることができる触媒基とし得る。
【0031】
メソ多孔性構造は、二形態の分布の孔径を有し得る。それは、より小さい径のウィンドウによって結合されたより大きな径の小孔を含む構造を有し得る。粒子材料は約1ないし約10nmの孔径(平均小孔直径)および約10ないし約30nmの孔径を有し得る。したがって、大きい直径の小孔は約10ないし30nmの平均直径を有し得る。大きいサイズの直径は、約10ないし20、10ないし15、15ないし30、20ないし30または15ないし25、例えば、約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30nmの平均直径を有し得、または30nmよりも大きな平均直径を有し得る(例えば、30−50、30−40または40−50nm、または約35、40、45または50nm)。より小さい径のウィンドウは、約1ないし10nmの平均直径を有し得る。それは、約1ないし5、5ないし10または2ないし7nm、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10nmの平均直径を有し得る。より小さい直径のウィンドウの平均直径に対するより大きな直径の小孔の平均直径の比は約2:1ないし約20:1、または約2:1ないし10:1、2:1ないし5:1、5:1ないし20:1、10:1ないし20:1、5:1ないし15:1または5:1ないし10:1、例えば、約2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、11:1、12:1、13:1、14:1、15:1、16:1、17:1、18:1、19:1または20:1とし得る。孔径分布は窒素吸着または幾つか他の好適な方法によって測定し得る。粒子材料は約100ないし約1000m/g、または約100ないし800、100ないし600、100ないし550、100ないし500、100ないし400、100ないし300、200ないし1000、500ないし1000、600ないし1000、200ないし800、200ないし600または200ないし550m/g、例えば、約100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、700、800、900または1000m/gのBET表面積を有し得る。それは約0.1ないし約1ml/g、または約0.1ないし0.8、0.1ないし0.5、0.2ないし1、0.2ないし0.5、0.5ないし1または0.2ないし0.4ml/g、例えば、約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95または1ml/gの小孔体積を有し得る。粒子材料の粒子は、約1ないし約50ミクロン、または約5ないし50、20ないし50、10ないし50、2ないし40、1ないし10、1ないし5、1ないし2、2ないし20、2ないし10、3ないし8、4ないし7、4ないし6、5ないし20、10ないし20、2ないし10または5ないし10ミクロンの平均粒子径を有し得、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45または50ミクロンの平均粒子径を有し得、あるいは1ミクロン未満または50ミクロンを超えることもできる。粒子は狭い粒径分布を有し得る。平均粒径から10%を超えて異なる(より大きいまたはより小さい)粒径を有する粒子は粒子の約50%未満で存在し得、または平均粒径から10%を超えて異なる粒径を有する粒子は粒子の約45、40、35、30、25、20、15、10または5%未満存在し得、平均粒径から10%を超えて異なる粒径を有する粒子は粒子の約1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45または50%存在し得る。粒子は球形であってもよく、または卵形、楕円体、立方体、偏菱形、角柱形、多面体または平行六面体(例えば、矩形平行六面体)のような幾つかの他の形とし得る。
【0032】
粒子材料は重量ベースで約5%未満の無機材料を含み得る。それは約5%未満のシリカを含み得る。それは約4、3、2または1%未満のシリカを含み得る。それは、約0ないし約5%の無機材料(例えば、シリカ)または約0ないし4、0ないし3、0ないし2、0ないし1、0.1ないし5、0.1ないし2、0.1ないし1または0.5ないし2%の無機材料(例えば、シリカ)を含み得る。それは、0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5または5%の無機材料(例えば、シリカ)を含み得る。それは、ありふれた有機溶媒中、20℃にて1%未満膨潤し得る。それは、通常の有機溶媒中で、約0.5、0.2または0.1%未満、または約0ないし1、または約0ないし0.5、0ないし0.2、または0ないし0.1%で膨潤し得る。膨潤を試験するのに好適な溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、アセトン、ジエチルエーテル、メチルエチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、水ほかから選択し得る。
【0033】
本発明は、粒子材料を製造する方法も提供する。方法には、多孔性微粒子鋳型材料を1またはそれを超えるモノマーを含む液体を含浸することを含む。ついで、モノマー(または複数のモノマー)を鋳型材料の中および/または上で重合してポリマーを形成する。ついで、鋳型材料を除去して微粒子材料を生成し、該微粒子材料はポリマーを含む。
【0034】
微粒子鋳型材料は無機物とし得る。それはシリカまたは幾つかの他の金属酸化物(例えば、アルミナ、チタニア、ジルコニア)またはこれらの混合物、またはケイ素、アルミニウム、チタンおよびジルコニアのうちのいずれか2またはそれを超えるものの混合した酸化物を含み得る。それは、例えば、メソ多孔性珪質フォームとし得る。メソ多孔性珪質フォームの合成は、PCT/SG2005/000194およびHan, Y.、Lee, S.S.、Ying, J.Y. Chem. Mater. 2006, 18, 643(参照によってその内容は本願明細書に取り込まれる)に記載されている。微粒子鋳型材料は親水性とし得る。それは、その小孔の表面上にシラノール基を有し得る。それは疎水性とし得る。それは、その小孔表面上に疎水基を有し得る。好適な疎水基は、例えば、トリメチルシリル、トリフェニルシリル、トリエチルシリル、ジフェニルシランジイル、ジメチルシランジイルおよびジエチルシランジイルを含み得る。疎水性鋳型の使用は、有機溶媒、詳細には非−極性または僅かに極性の溶媒との鋳型および/または粒子材料の親和性を改善し得る。しかしながら、本明細書で達成した結果は、親水性鋳型材料を用いても達成し得る。疎水性鋳型材料を用いる場合、方法は、(本明細書に記載するように)親水性鋳型性材料を疎水化して疎水性鋳型材料を生成する工程を含み得る。疎水化には、親水性鋳型材料を疎水化試薬と反応させることを含み得る。好適な疎水化試薬、それを用いる条件はよく知られている。試薬には、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシリルハロゲン化物(特に塩化物)、ジメチルジハロシラン(例えば、ジメチルジクロロシラン)および等価のエチル、フェニルまたは他の置換型試薬が含まれる。
【0035】
鋳型材料はウィンドウ(すなわち、より小さな小孔)によって連結した孔(すなわち、より大きな小孔)を含む構造を有し得、ここに該孔はウィンドウよりもより大きな平均直径を有する。鋳型材料の孔の平均直径は、約5nmよりも大きく、または約10nmよりも大きくし得る。それは約5ないし約100nm、または約5ないし50、5ないし20、10ないし100、50ないし100、20ないし30、20ないし25、2ないし22、25ないし30、27ないし30、27ないし29、または10ないし50nmとし得る。孔径は約5、10、15、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100nmとし得る。鋳型材料の粒子は、異なる孔径の分布を有し得る。異なる孔径は約5ないし約100nmとし得る。
【0036】
鋳型材料の粒子は、約1ないし約50ミクロン、または約2ないし約50、20ないし50、10ないし50、2ないし40、1ないし10、1ないし5、1ないし2、2ないし20、2ないし10、3ないし8、4ないし7、4ないし6、5ないし20、10ないし20、2ないし10または5ないし10ミクロンの平均粒子直径を有し得、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45または50ミクロンの平均粒子直径を有し得、あるいは1ミクロン未満または50ミクロンを超えることもできる。鋳型材料の粒子は狭い粒径分布を有し得る。平均粒径から10%を超えて異なる(より大きいまたはより小さい)粒径を有する粒子は粒子の約50%未満で存在し得、または平均粒径から10%を超えて異なる粒径を有する粒子は粒子の約45、40、35、30、25、20、15、10または5%未満で存在し得、平均粒径から10%を超えて異なる粒径を有する粒子は粒子の約1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45または50%で存在し得る。鋳型材料の粒子は、球形とし得、またはそれは卵形、楕円体、立方体、偏菱形、角柱形、多面体または平行六面体(例えば、矩形平行六面体)のような幾つかの他の形とし得る。鋳型材料中の孔のサイズおよび鋳型材料中のウィンドウのサイズの比は、約10:1ないし約1.5:1、または約10:1ないし2:1、10:1ないし5:1、5:1ないし1.5:1、3:1ないし1.5:1、5:1ないし3:1または8:1ないし4:1とし得、約10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4.5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、2:1または1.5:1、または幾つかの他の比とし得る。鋳型材料のウィンドウの平均直径は、約1nmより大きい、2nmより大きい、または約5nmより大きいものとし得る。それは約1ないし25、1ないし20、1ないし10、1ないし5、5ないし20、10ないし20、5ないし15、15ないし20または5ないし10nmとし得る。ウィンドウの平均直径は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25nmとし得る。
【0037】
鋳型材料の粒子は、約0.5ないし5cm/g、または約0.5ないし4、0.5ないし3、0.5ないし2、1ないし5、2ないし5、3ないし5、1ないし3、1ないし2、2ないし3、1.5ないし2、1.5ないし1.7、2ないし2.5、2.2ないし2.4または2ないし2.4の細孔容積を有し得、約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.5、4、4.5または5cm/g、または約5cm/gを超える細孔容積を有し得る。粒子は、約100ないし約1000m/g、または約100ないし500、100ないし200、200ないし1000、500ないし1000、200ないし800、200ないし500、500ないし800、500ないし700、500ないし600、550ないし600、550ないし570、600ないし800、650ないし750、670ないし730または690ないし710m/gの比表面積を与え、約100、150、200、250、300、350、400、450、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、750、750、800、850、900、950または1000m/gの比表面積を有し得、または約100未満または約1000m/gよりも大きな比表面積を有し得る。
【0038】
本発明の方法は、鋳型材料を調製する工程を含み得る。
【0039】
使用する前に、鋳型材料は脱気し得る。このことは、例えば、それを少なくとも約80℃、または少なくとも約100、150、200、250、300、350、400、450または500C、または80ないし500、80ないし400、80ないし300、80ないし200、80ないし150、80ないし120、100ないし500、200ないし500、300ないし500、100ないし400または100ないし200C、例えば、約80、90、100、110、120、130、140、150、200、250、300、350、400、450または500℃の温度までそれを加熱することを含み得る。脱気は真空下であってもよい。真空は、約100mbar未満の絶対圧力、または約50、20、10、5、2または1mBar未満、または約0.1ないし100、0.1ないし50、0.1ないし10、0.1ないし5、0.1ないし1、0.1ないし0.5、1ないし100、5ないし100、10ないし100、50ないし100、1ないし50または1ないし10mbar、例えば約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100mbarの絶対圧力を有し得る。脱気は、少なくとも1時間、または少なくとも2、6、12、18または24時間、または約1ないし24、6ないし24、12ないし24、1ないし18、1ないし12、1ないし6、6ないし18、6ないし12または12ないし18時間、例えば、約1、2、3、4、5、6、9、12、15、18、21または24時間とし得る。鋳型材料を脱気する工程は、鋳型材料を少なくとも部分的に乾燥し得る。
【0040】
鋳型材料に含浸させる液体は、溶媒を含み得る。溶媒は、モノマーまたは複数のモノマー用の溶媒とし得る。それは、存在する場合は、開始剤用の溶媒とし得る。それは非−重合性とし得る。溶媒(存在する場合)は、重量または体積ベースで約50ないし約90%のレベルで、または重量または体積ベースで約50ないし70、70ないし90、60ないし80または60ないし70%、例えば約50、55、60、65、70、75、80、85または90%のレベルで液体中に存在し得る。あるいは、液体は、非−重合性溶媒を含まなくてもよい。使用し得る好適な溶媒には、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、トルエン、アセトン、ジエチルエーテルほかのような通常の有機溶媒が含まれる。存在する場合、溶媒は、好ましくは、モノマー(または複数のモノマー)の重合を阻害しないようなものである。
【0041】
鋳型に含浸させる液体は、1またはそれを超える重合性モノマーを含む。液体中のモノマー(または複数のモノマー)の合計濃度は、重量または体積ベースで約10ないし100%、または重量または体積ベースで約10ないし50、10ないし30、30ないし50または50ないし100%、例えば、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%とし得る。
【0042】
鋳型材料に含浸させる液体は、架橋性モノマーを含み得る。それは非−架橋性モノマーを含み得る。それは架橋性モノマーおよび非−架橋性モノマーの両方を含み得る。それは、非−架橋性モノマーを含まなくてもよい。1の型の架橋性モノマー、または1を超える、例えば、2、3、4、5または5の型を超える架橋性モノマーが存在し得る。これらは互いに異性体であってもよく、化学的に異なる型のモノマーであってもよい。1の型の非−架橋性モノマーが存在し得、または1を超える、例えば2、3、4、5または5を超える型の非−架橋性モノマーが存在し得る。これらは互いに異性体であってもよく、化学的に異なる型のモノマーであってもよい。非−架橋性モノマーに対する架橋性モノマーの比は、重量ベース、体積ベースまたはモルベースで少なくとも約1:4とし得る。比は、少なくとも約1:3.5、1:3、1:2.5、1:2、1:1.5、1:1.4、1:1.3、1:1.2、1:1.1、1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1または2:1、または約1:4ないし約4:1、または約1:4ないし1:1、1:4ないし1:2、1:1ないし1:4、1:2ないし1:4、1:3ないし3:1、1:2ないし2:1、1:2ないし1:1、1:2ないし1:1.5、1:1.5ないし1:1、1:1ないし2:1、1:1ないし1:1.5または1:1.5ないし1:2とし得る。比は、重量ベース、体積ベースまたはモルベースで、例えば、約1:4、1:3.5、1:3、1:2.5、1:2、1:1.5、1:1.4、1:1.3、1:1.2、1:1.1、1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、2:1、2.5:1、3:1、3.5:1または4:1とし得る。
【0043】
少なくとも1の型の架橋したモノマーはジビニルベンゼンとし得る。ジビニルベンゼンは、o−、m−またはp−異性体とし得る。それはこれらのもののいずれか1またはそれを超えるものの混合物とし得る。使用し得る他の架橋性モノマーには、エチレングリコールジメタクリレート(所望により、メタクリル酸メチル基上で置換されていてもよい)、エチレングリコールジアクリレート、他のジアクリレートまたはジメタクリレート(所望により、メタクリル酸メチル基上で置換されていてもよい)ほかが含まれる。少なくとも1の型の非−架橋性モノマーは、スチレンまたはその誘導体とし得る。使用し得る他の非−架橋性モノマーには、アクリル酸、アクリレート(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸フェニル)、メタクリル酸、メタクリレート(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸フェニル)、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、マレイミド、酢酸ビニルのようなビニルエステル、メチルビニルエーテルのようなビニルエーテル、または他の重合性モノ−オレフィンが含まれる。
【0044】
液体は、官能基を有する少なくとも1のモノマーを含み得る。それは、例えば、官能基を有する1ないし5のモノマーを含み得る。それは、官能基を有する1、2、3、4、5または5を超えるモノマーを有し得る。官能基(または複数の官能基)は触媒基(または複数の触媒基)とし得る。それは、触媒基に転化され得る官能基とし得る。それは、生体触媒、例えば、酵素または幾つかの他の生体分子フラグメント、例えば、糖、ペプチド、タンパク質、抗体フラグメントほかとし得る。それは、生体分子または生体触媒に結合することができる官能基とし得る。触媒基は、ピロリジン基とし得、またはそれを含み得る。触媒基に転化され得る官能基は、塩化物基、クロロメチル基またはカルボン酸基とし得、またはそれを含み得る。官能基を有するモノマーは非−架橋性モノマーとし得る。官能基を有するモノマー単位は、架橋性モノマーとし得る。液体は、官能基を有する架橋性モノマーおよび官能基を有する非−架橋性モノマーの両方を含み得る。その場合、官能基は同一であっても異なっていてもよい。
【0045】
液体はモノマーの重合またはモノマーの共重合用の開始剤も含み得る。開始剤は熱重合開始剤とし得る。それは、アゾ化合物、アゾジカルボン酸、過酸化物、ヒドロペルオキシド、ペルオキシエステルまたは幾つかの他の型の熱重合開始剤とし得る。開始剤は、重合を行う温度にて、約10分ないし20時間の半減期を有し得る。それは、その温度にて約10分ないし10時間、10分ないし2時間、10分ないし1時間、10ないし30分、0.5ないし20時間、1ないし20時間、2ないし20時間、10ないし20時間、1ないし10時間または1ないし5時間、例えば、約10、20、30、40または50分、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15または20時間の半減期を有し得る。それは、約50ないし約150℃、または約50ないし100、100ないし150、50ないし70、70ないし100、100ないし120、120ないし150または80ないし120℃、例えば、約50、60、70、80、90、100、110、120、130、140または150℃の温度にて10時間の半減期を有し得る。好適な開始剤には、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ジベンゾイル、クミルハイドロパーオキシド、t−ブチルパーベンゾエートほかが含まれる。開始剤は、約0.5ないし5% w/wまたはw/v、または約0.5ないし2、0.5ないし1、1ないし5、2ないし5または1ないし3%、例えば、約0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5または5% w/wまたはw/vの濃度で液体中に存在し得る。それは液体中の重合性基に対してモルベースで約1ないし約5%、または液体中の重合性基に対してモルベースで約1ないし4、1ないし3、1ないし2、2ないし5、3ないし4または2ないし4%、例えば、約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5または5%で存在し得る。
【0046】
液体に鋳型材料を含浸させる工程は、鋳型材料と液体とを接触させることを含み得る。それは、液体を鋳型材料に加えることを含み得る。それは、液体を鋳型材料に加えることを含み得る。それは、鋳型材料に液体を通過させることを含み得る。それは、液体に鋳型材料を懸濁することを含み得る。含浸工程の間の鋳型材料に対する液体の比は、w/w(例えば、g/g)またはv/w(例えば、ml/g)ベースで約1:1ないし約5:1とし得る。それは、約1:1ないし4:1、1:1ないし3:1、1:1ないし2:1、2:1ないし5:1、3:1ないし5:1、2:1ないし4:1または2:1ないし3:1、例えば、約1:1、1.5:1、2:1、2.1:1、2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、3:1、3.5:1、4:1、4.5:1または5:1、または5:1を超えるものとし得る。含浸工程の間の鋳型材料に対する液体の比は、鋳型材料に対するモノマー(すなわち、架橋性モノマーと非−架橋性モノマー)の比が鋳型材料1グラム当たりに約0.5ないし約5mlのモノマーになるようにすることができ、または鋳型材料1グラム当たりに約0.5ないし2、0.5ないし1、1ないし5、2ないし5、1ないし3、1ないし2または1ないし1.5ml、例えば、鋳型材料1グラム当たりに約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.5、3、3.5、4、4.5または5mlになるようにすることができる。鋳型材料を液体に含浸させる工程は、液体に鋳型を約0.5ないし約30分、または約1ないし30分、5ないし30分、10ないし30分、0.5ないし10分、0.5ないし5分、0.5ないし2分または0.5ないし1分間、曝すことを含み得る。それは、約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25または30分間とし得る。それは30分を超えるものとし得る。それは30秒未満、例えば25、20、15、10または5秒とし得る。含浸させる工程は、約0ないし約25℃、または約0ないし20℃、0ないし15℃、0ないし10℃、5ないし25℃、15ないし25℃または15ないし20℃、例えば、約0、5、10、15、20または25℃で行い得る。それは室温で行い得る。それは、含浸に要求される時間にわたって液体中のモノマー(または複数のモノマー)の重大な重合度が存在しない温度で行うべきである。過剰な液体は、含浸の後に除去し得る。含浸の後、(存在する場合は)溶媒を除去し得る。これには、その中に液体を有する鋳型を低温で真空に曝すことを含み得る。温度は溶媒が蒸発するよう十分に高く、かつ、モノマー(または複数のモノマー)が除去されないよう十分に低くすべきである。温度は約−50ないし約−100℃とし得る。それは、約−50ないし−80、−60ないし−100、−70ないし−100、−70ないし−90または−75ないし−85℃、例えば、約−100、−95、−90、−85、−80、−78、−75、−70、−65、−60、−55または−50℃とし得る。低温における真空への暴露の時間は、溶媒が蒸発するように十分に長く、かつ、モノマー(または複数のモノマー)が除去されないように十分に短くまたは実質量の(例えば、約5、4、3、2または1%を超える)モノマー(または複数のモノマー)が除去されないように十分に短くすべきである。それは、約1ないし約10時間、または約1ないし5、1ないし2、2ないし10、5ないし10、2ないし5または3ないし5時間、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10時間とし得る。
【0047】
液体が熱重合開始剤を含む場合、方法の工程b)はモノマー(または複数のモノマー)を重合するように鋳型材料の中および/または上で液体を加熱することを含む。それは、モノマー(または複数のモノマー)を重合する温度および十分な時間、液体を加熱することを含み得る。それは、開始剤の十分な分解を引き起こしてモノマー(または複数のモノマー)を重合させる温度および十分な時間、液体を加熱することを含み得る。加熱は、ある温度で約10分ないし20時間、または約10分ないし10時間、10分ないし2時間、10分ないし1時間、10ないし30分、0.5ないし20時間、1ないし20時間、2ないし20時間、10ないし20時間、1ないし10時間または1ないし5時間、例えば、約10、20、30、40または50分、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15または20時間とし得る。それは約50ないし約150℃の温度に、または約50ないし100、100ないし150、50ないし70、70ないし100、100ないし120、120ないし150または80ないし120℃、例えば、約50、60、70、80、90、100、110、120、130、140または150℃の温度に加熱し得る。温度は開始剤のおよそ10時間半減温度、または開始剤の約5、4、3、2または1時間半減温度、または開始剤の30、20、10または5分間半減温度とし得る。加熱は単一のステージとし得る。それは複数のステージ、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9または10ステージとし得る。各ステージは前記したような温度および時間とし得る。複数のステージを用いる場合、各々のつづくステージは、前のステージの温度よりも高くすることができる。
【0048】
方法の工程b)は、少なくとも約80%、または少なくとも約85、90または95%、または約80ないし100、50ないし100、90ないし100、95ないし100、98ないし100、80ないし95または85ないし95%、例えば、約80、85、90、95、96、97、98、99または100%の転化率までモノマー(または複数のモノマー)を重合することを含み得る。条件(温度、時間、脱酸素化ほか)はこの程度の転化率を達成するのに十分なものとし得る。
【0049】
転化は、微粒子材料の生成を生じる。重合の後、粒子材料は洗浄し得る。洗浄は、未反応のモノマー、界面活性剤、開始剤、開始剤副生成物または他の低分子量または非架橋型の材料を除去するためとし得る。洗浄は溶媒、通常は有機溶媒を使用し得る。溶媒は揮発性溶媒とし得る。好適な溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、クロロホルム、ジクロロメタン、アセトン、ブタノン、トルエン、ジオキサンまたは他の通常の溶媒、またはそれらの混合物とし得る。幾つかの洗浄工程を行うことができ、それらは同一の溶媒または異なる溶媒を使用し得る。材料は洗浄の後に乾燥し得る。乾燥は、材料を加熱することを含み得る。加熱は、洗浄に使用した溶媒を蒸発させるのに十分な温度とし得る。温度は、溶媒の性質(例えば、沸点、蒸気圧)に依存し得る。温度は約50ないし150℃、例えば、50ないし100、50ないし80、70ないし100、100ないし150または70ないし120℃、例えば、約50、60、70、80、90、100、110、120、130、140または150℃とし得る。乾燥には、例えば約1ないし約100mBar、または1ないし50、1ないし20、1ないし10、10ないし100、20ないし100、50ないし100または10ないし50mBarまたは幾つか他の圧力、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100mBarの圧力にて、真空または部分真空を材料に適用することを含み得る。乾燥は、材料に,例えば空気、窒素、二酸化炭素のような気体を通過させることを含み得る。気体は常温とし得る。それは高温とし得る。
【0050】
方法の工程c)は、ポリマーを溶解しない溶媒に鋳型材料を溶解することを含み得る。溶媒は、鋳型材料用の溶媒であって、ポリマーについては非−溶媒または乏しい溶媒とすべきである。鋳型がシリカを含む場合、好適な溶媒は塩基性である。それはアルカリ性の水酸化物溶液、例えば、水酸化ナトリウム、カリウムまたはセシウムとすることができる。溶液はアルコール性溶液(例えば、メタノール、エタノールまたはイソプロパノール中)とし得る。それは、水性アルコール中(例えば、水性メタノール、水性エタノールまたは水性イソプロパノール中)の溶液とし得る。水性アルコールは、体積ベースで約2:1ないし1:2、または2:1ないし1:1、1:1ないし1:2、1:1.5:ないし1.5:1、1.2:1ないし1:1.2または1.1:1ないし1:1.1、例えば、約2:1、1.75:1、1.5:1、1.4:1、1.3:1、1.2:1、1.1:1、1:1、1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.75または1:2の比の水およびアルコールの混合物とし得る。アルカリ性水酸化物の濃度は、約1ないし約10% w/v、または約1ないし5、1ないし2、2ないし10、5ないし10または2ないし5%、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10% w/vとし得る。溶解は、鋳型材料の分解に好適な温度および時間で行い得る。それは、ポリマーの顕著な分解を引き起こさない温度および時間とし得る。ポリマーの顕著な分解は、ポリマーの約10、9、8、7、6または5%を超えるものとみなすことができる。分解の温度は、約50ないし150℃、例えば、50ないし100、50ないし80、70ないし100,100ないし150または70ないし120℃、例えば、約50、60、70、80、90、100、110、120、130、140または150℃とし得る。それは少なくとも約6時間、または少なくとも約12、18または24時間、または約6ないし約24時間、または約6ないし18、6ないし12、12ないし24、12ないし18または18ないし24時間、例えば、約6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23または24時間とし得、または24時間を超えることもできる。溶解は、鋳型材料の少なくとも約95%、または鋳型材料の少なくとも約96、97、98、99または99.5%、または鋳型材料の約95ないし約100%、または96ないし100、97ないし100、98ないし100、99ないし100または99.5ないし100%、例えば、約95、96、97、98、99、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9または100%を溶解し得る。得られる微粒子材料は、少なくとも約96、97、98、99または99.5重量%、または約95ないし約100%、または96ないし100、97ないし100、98ないし100、99ないし100または99.5ないし100重量%、例えば、約95、96、97、98、99、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9または100重量%の炭化水素含量を有し得る。
【0051】
さらに、方法は、微粒子材料の粒子の表面に触媒基を導入するようにポリマーを反応させる工程を含み得る。反応は、微粒子材料と触媒基を含む試薬とを反応させることを含み得る。試薬および/または触媒基は不斉とし得る。それはキラルとし得る。この工程は、分子または官能性をもたせた固体に化学基を導入するよく知られたいずれかの方法を含み得る。これらには、ベンジルハロゲン化物(例えば、塩化物または臭化物)基の求核性置換、「クリック」ケミストリーほかが含まれる。好適なクリックケミストリーには、例えば、Huisgen 1,3-双極子環化付加、Cu(I)触媒アジド−アセチレン環化付加、ディールス・アルダー反応、小さなひずみ環(例えば、エポキシおよびアジリジン環)への求核性置換、ウレアおよびアミドの形成ならびに二重結合への付加反応、例えばエポキシ化、ジヒドロキシル化のような環化付加反応が含まれ得る。
【0052】
1の例において、触媒基はピロリジン基である。この基を導入する好適な方法は、好適なピロリジン誘導体、例えば、下記の化合物E:
【0053】
【化1】

を用いたポリマー上のベンジルハライド基の反応(ハロメチルスチレンモノマーによって導入し得る)による。
【0054】
ピロリジン誘導体は、N−保護ピロリジン誘導体とし得る。それは、求核性N−保護ピロリジン誘導体とし得る。
【0055】
この反応は、溶媒中に微粒子材料(ハロベンジル基を有する)を懸濁することを含み得る。溶媒は、ピロリジン誘導体用の溶媒とし得る。それは微粒子材料のポリマー用の非−膨潤性溶媒とし得る。それは、微粒子材料のポリマー用の膨潤性溶媒とし得る。それは極性溶媒とし得る。それは、双極性非プロトン性溶媒とし得る。それはイオン性液体とし得る。それは、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)、ヘキサメチルリン酸トリアミドまたはホスホラミド(HMPT、HMPA)、プロピレンカーボネート、または他の好適な溶媒とし得る。微粒子材料および溶媒の混合物は懸濁液とし得る。それは約1ないし約10% w/vの微粒子材料、または約1ないし5、1ないし2、2ないし10、5ないし10または2ないし5%、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9または10% w/vの微粒子材料を含み得る。ついで、ピロリジン誘導体を、微粒子材料1グラム当たり約0.1ないし約10mmol、または約0.1ないし5、0.1ないし2、0.1ないし1、1ないし10または0.2ないし1mmol/g、例えば、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10mmol/gの比で混合物に添加し得る。それは、微粒子材料上のハロベンジル基に対して約0.8ないし約2mol当量の量、または約0.8ないし1.5、0.8ないし1.2、1ないし2、1ないし1.5または1ないし1.2mol当量、例えば、約0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9または2mol当量、または約2mol当量を超える、例えば、約3、4、5、6、7、8、9または10mol当量の量で添加し得る。ついで、その混合物を、微粒子材料にピロリジン基を取り込ませるのに十分な時間および十分な温度反応させ得る。時間は約1ないし約48時間、または約1ないし36時間、1ないし24時間、1ないし12時間、6ないし48時間、12ないし48時間、24ないし48時間、12ないし36時間または18ないし30時間、例えば、約1、2、3、4、5、6、9、12、15、18、21、24、27、30、33、36、39、42、45または48時間とし得る。温度は、約50ないし150℃、例えば、50ないし100、50ないし80、70ないし100、100ないし150または70ないし120℃、例えば、約50、60、70、80、90、100、110、120、130、140または150℃とし得る。温度は、溶媒の沸点またはそれ未満とし得る。この反応の後に、得られた誘導化微粒子材料を分離し、ついで洗浄および乾燥し得る。分離は、静置およびデカンテーション、遠心、濾過ほかを含み得る。微粒子材料についての洗浄および乾燥は前記したように行い得る。ピロリジン誘導体がN−保護ピロリジン誘導体である場合、誘導化した微粒子材料はN−保護材料になるであろう。この場合、方法は、N−保護材料を脱保護する工程も含み得る。N−保護基がBoc(t−ブチルオキシカルボニル)である場合、これは、N−保護材料とトリフルオロ酢酸(TFA)とを反応させることを含み得る。これは、N−保護材料をTFA(所望により、ジクロロメタンのような有機溶媒中でもよい)にピロリジン基を脱保護するのに十分な時間および温度で曝すことによって達成し得る。温度は室温であっても、高温であってもよい。時間は、約1ないし約48時間、または約1ないし36、1ないし24、1ないし12、6ないし48、12ないし48、24ないし48、12ないし36または18ないし30時間、例えば、約1、2、3、4、5、6、9、12、15、18、21、24、27、30、33、36、39、42、45または48時間とし得る。得られる触媒微粒子材料は分離し、ついで洗浄および乾燥し得る。分離は、静置およびデカンテーション、遠心、濾過ほかを含み得る。洗浄および乾燥は、微粒子材料について前記したように行い得る。この方法の後、触媒微粒子材料は材料1グラム当たり約0.1ないし1mmol、または材料1グラム当たり約0.1ないし0.5、0.1ないし0.2、0.2ないし1、0.5ないし1、0.2ないし0.5または0.2ないし0.3、例えば、約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95または1mmolのピロリジン負荷を有し得る。
【0056】
本発明は、本発明に従って出発材料を粒子材料に曝すことを含む、出発材料を生成物に転化する方法も提供する。この方法において、粒子材料の微粒子はその表面上に触媒官能基を有し、該官能基は出発材料から生成物への転化を触媒することができる。触媒基は本明細書中に先に記載したものとし得る。微粒子材料は、材料1グラム当たり約0.1ないし1ミリモル、または材料1グラム当たり約0.1ないし0.5、0.1ないし0.2、0.2ないし1、0.5ないし1、0.2ないし0.5または0.2ないし0.3、例えば、約0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95または1mmolの触媒基負荷を有し得る。反応は、立体特異的とし得る。それは、エナンチオ特異的とし得る。
【0057】
1の例において、微粒子材料はピロリジン基を含み、方法はミカエル付加を行うことを含む。ミカエル付加は、α−水素原子を有するカルボニル化合物を活性化オレフィンにするものとし得る。カルボニル化合物は、例えば、ケトン、例えば、環状ケトンまたはβ−ジケトンとし得る。オレフィンはスチレン誘導体、例えば、電子吸引型β−置換基を有するスチレンとし得る。ミカエル付加は、シクロヘキサノンをβ−ニトロスチレンにするものとし得る。ミカエル付加は酸触媒とし得る。例えば、ピロリジン基を含む微粒子材料は、約10ないし50%(または約10ないし40、10ないし30、20ないし50、30ないし50、20ないし40または25ないし35、例えば、約10、15、20、25、30、35、40、45または50%)のカルボニル化合物に対するピロリジン基のモル比で活性化オレフィンと合する。得られた混合物に、カルボニル化合物中の酸触媒(例えば、約5ないし約20mol%、例えば、約5、10、15または20mol%のTFA)を添加する。カルボニル化合物は、活性化オレフィンよりも過剰にし得、例えば、少なくとも約1.1、1.5、2、10、50、100、200、300、400または500倍、または約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、4、5、10、20、30、40、50、100、150、200、250、300、350、400、450または500倍のモル過剰とし得る。反応は、室温または幾つかの他の簡便な温度で行い得る。それは、活性化オレフィンの好適な転化(例えば、少なくとも約70、80または90%)を達成するのに十分な時間行い得る。反応は立体特異的とし得、少なくとも約50、60、70、80または90%の立体特異性を有し得、または約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%の立体特異性を有し得る。反応はエナンチオ特異性とし得、少なくとも約50、60、70、80または90%のエナンチオ特異性を有し得、または約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%のエナンチオ特異性を有し得る。反応はジアステレオ選択的とし得、少なくとも約50、60、70、80または90%のジアステレオ選択性を有し得、または約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100%のジアステレオ選択性を有し得る。反応は、約1ないし約48時間、または約1ないし36、1ないし24、1ないし12、6ないし48、12ないし48、24ないし48、12ないし36または18ないし30時間、例えば、約1、2、3、4、5、6、9、12、15、18、21、24、27、30、33、36、39、42、45または48時間かかり得る。
【0058】
微粒子材料は、つづく反応を触媒するために再使用し得る。それは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10回または10回を超えて再使用し得る。それは、約10%未満、または約9、8、7、6、5、4、3、2または1%未満の各再使用の触媒活性の消失(例えば、約0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9または10%の消失)を示し得る。本明細書において、活性の消失は、時間および温度の同一条件下にて同一量の触媒および試薬(存在する場合は、他の触媒)を用いた場合の触媒された反応の収率における低下と考え得る。それは、約10%未満の、または約9、8、7、6、5、4、3、2または1%未満のエナンチオ特異性または立体特異性またはジアステレオ特異性の消失(例えば、約0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9または10%の消失)を示し得る。
【0059】
新しい型の材料、非−膨潤性メソ多孔性ポリマー粒子(MPP)が硬質鋳型としてメソ多孔性シリカ粒子を用いることによって開発されている。この新しい材料は、触媒錯体用の有効な支持体として使用し得る。
【0060】
溶媒−制御型マクロ多孔性ポリマー、硬質−鋳型化メソ多孔性ポリマー、軟質−鋳型化メソ多孔性ポリマーほかのような多孔性ポリマーを合成するために、種々のアプローチが以前に開発されている。しかしながら、>10nmの相互連絡メソ細孔を有するミクロンサイズのポリマー粒子を誘導することは挑戦のままに留まっている。本発明者らは、珪質のメソ多孔性フォーム(MCF)がMPPを生成するための硬質鋳型として首尾よく使用し得ることを見出した。MCFはよく知られており(Zhao,D.,Feng,J.,Huo,Q.,Melosh,N.,Fredrickson,G. H.,Chmelka,B. F.,Stucky,G. D. Science 1998,279,548; Schmidt-Winkel,P.,Lukens,W. W.,Jr.,Zhao,D.,Yang,P.,Chmelka,B. F.,Stucky,G. D. J. Am. Chem. Soc. 1999,121,254; Schmidt-Winkel,P.,Lukens,W. W.,Jr.,Yang,P.,Margolese,D. I.,Lettow,J. S.,Ying,J. Y.,Stucky,G. D. Chem. Mater. 2000,12,686; Lettow,J. S.,Han,Y. J.,Schmidt-Winkel,P.,Yang,P.,Zhao,D.,Stucky,G. D.,Ying,J. Y. Langmuir 2000,16,8291; Lettow,J. S.,Lancaster,T. M.,Glinka,C. J.,Ying,J. Y. Langmuir 2005,21,5738)、これらの参考文献は相互参照することによって本明細書に取り込まれる。
【0061】
本明細書に記載するMPPは構造において新規であり、新しい合成アプローチによって誘導化する。イミダゾリウム連結を介したポリマー支持ピロリジンも以前に報告されていない。MPPは表面シラノール種に関連する攻撃なしに、メソ多孔性シリカ鋳型の優れた物理的特性を保持している。MPPの表面特性は広範囲の潜在的な適用のために簡単に修飾し得る。高いクロスリンカー/モノマー(すなわち、非−架橋性モノマーに対する架橋)モル比(例えば、>1:2)を用いて、本発明者らは、シリカ鋳型を除去した後に多孔性構造を保持するのに十分に剛直および強固であるポリマーを誘導した。MPPの有孔性は、異なる量のモノマーを用いることによって調節し得る。比表面積は100m/gないし550m/gまたはそれを超えて変化し得る。MPPの表面特性は、異なる官能性をもたせたモノマーを用いることによって制御し得る。
【0062】
MPPの修飾および使用の種々の例を本明細書に示す。MPPは例えばベンジルクロライドおよびカルボキシル基で修飾し得る。ピロリジンは、イミダゾリウム連結を介してMPPに首尾よく固定化した。MPP−支持ピロリジン上のニトロスチレンに対するシクロヘキサノンの触媒ミカエル付加は、非常に高いジアステレオ選択性およびエナンチオ選択性でコンジュゲート付加物に通じた。
【0063】
本明細書に記載するMPPは、触媒支持体、吸着剤/吸収剤、カラムクロマトグラフィー用の充填材、および薬剤、タンパク質および/または遺伝子のナノ構造キャリアーとしての適用を見出す。
【図面の簡単な説明】
【0064】
添付する図面を参照しつつ、例示目的のみでもって本発明の好ましい形態をここに記載する:
【図1】図1はMPPの合成を説明する図である。
【図2】図2は幾つかのMPP−支持キラルピロリジンまたはNHC触媒の構造を示す。
【図3】図3はイミダゾリウム連結を有するMPP−支持キラルピロリジンの合成を説明する図である。
【図4】図4はニトロスチレンへのシクロヘキサノンの触媒ミカエル付加を説明する図である。
【図5】図5は(a)球形MCF微粒子および(b−d)MPPのSEM(走査型電子顕微鏡)像を示す。
【図6】図6は(a)MCF、(b)MPP−A、(c)MPP−COOH、(d)MPP−CIおよび(e)MPP−BのN吸着−脱着等温曲線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0065】
MPPの合成
本明細書に示す例において、2−10μmの球形MCF微粒子を以前に記載されているように使用した(Han, Y., Lee, S. S., Ying, J. Y. Chem. Mater. 2006, 18, 643)。微粒子は504m/gのB.E.T.表面積および18nmのウィンドウによって連結された超大型セル様の小孔(30nm)を有する三次元の内部連結した孔構造を有する。
【0066】
MPPは図1に図示するように調製した。したがって、スチレン、ジビニルベンゼン(DVB)クロスリンカーおよびα,α'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をMCFに湿式−含浸させた。MCF小孔壁上に吸着したモノマーの直接重合によって、均一なポリマー層がMCFフレームワーク上に形成した。シリカマトリックスを除去した後にMPPを得た。MPPの光音響フーリエ変換赤外線(PA−FTIR)スペクトルは、700−1300cm−1の範囲のシリカバンドの消失を示した。さらに、元素分析は、シリカ鋳型が完全に除去されたことを確認した。
【0067】
強固なMPPの合成は、比較的高いクロスリンカー/モノマー・モル比の使用を必要とした。より低い比を使用し得るが、通常、>1:2の比を使用した。得られたポリマーコーティングは高度に架橋されており、シリカ鋳型を除去した後に多孔性MCFフレームワークを保持するのに十分に剛直かつ強固であった。MPPは硬質鋳型と同じ粒径および形状も有していた(図5参照)。高度に架橋したポリマーは、種々の溶媒に少しまたはほとんど全く膨潤しない。このことは、触媒的な適用に重要な特性である。MPPは、異なる条件下での幾つかの反応の実行の後に首尾よくメソ多孔性構造を維持していた。他のポリマー支持体によって経験された拡散の制限は、MPPを用いた場合は問題とならなかった。MPPの間隙率は、異なる量のモノマーを用いることによって調整し得た。MPPの表面積は、100m/gないし550m/gで制御した。2組の小孔、10−25nmおよび1−10nmがMPPの等温N吸着で存在した(図6および表1)。前者はMCF鋳型のメソ細孔と結合し、後者は主としてキャストのシリカ小孔壁の除去に由来した。MPPの表面特性は、異なる官能性をもたせたモノマーを用いることによって修飾し得た。4−ビニルベンジルクロリドをDVBと共重合した場合、得られるMPP(表1中のMPP−Cl)は表面ベンジルクロリド基を有しており、これは正の電荷を有するアンモニウム基に容易に転化し得た。アクリル酸をDVBと共重合した場合、得られるMPP(表1中のMPP−COOH)は、表面カルボキシル基を有していた。MPPを誘導化し得る簡便性、およびそれを化学および物理的特性で修飾し得た融通性は、広い範囲の潜在的な適用を提供した。
【0068】
MPP−支持キラル2−イミダゾールピロリジン
本発明者らは、イミダゾリウム連結を介してMPP上にピロリジンを固定化することによって多用途の触媒系を作成した。この系は、キラルピロリジン有機触媒(A)、キラリティー誘導源として保護したピロリジンを含むN−複素環カルベン(NHC)求核性触媒(B)、アミン−NHC二官能式有機触媒(C)、および有機金属触媒(D)のような異なる型の触媒に融通よく変換し得る(図2を参照されたい)。本願は、MPP−支持キラルピロリジンおよびニトロオレフィンに対する不斉ミカエル付加におけるその触媒適用を記載する。
【0069】
ピロリジン有機触媒は、N−tert−ブトキシカルボニル(Boc)保護ピロリジン−置換型イミダゾール(E)の直接アルキル化によって固定化した(図3)。MPP−ClをDMF中のEと混合し、反応混合物を100℃に16時間加熱した。濾過および洗浄の後、その固形物を室温にて16時間、トリフルオロ酢酸(TFA)(ジクロロメタン(DCM)中の50%)で処理した。濾過、洗浄および真空中での乾燥の後に、イミダゾリニウム連結を有するMPP−支持キラルピロリジン(G)を得た。ピロリジンの負荷は、用いた異なる手法に依存して0.1−0.5mmol/gの範囲であった。MPPまたはMPP−Clと比較して、GはNH種(3300cm−1)および第4級アンモニウム(1000−1200cm−1)についてより強いPA−FTIRピークを示した。このことは、ピロリジン基が首尾よくMPPに固定化されたことを示しており、このことは勉素分析によってさらに確認された。素直な合成および単純な固定法は材料のこの新しい系の商業的な適用を大幅に助長すると考えれる。
【0070】
MPP−支持ピロリジンをニトロオレフィンに対するミカエル付加について調べた(図4)。表2は、ニトロスチレンに対するシクロヘキサノンの触媒ミカエル付加が、一般的に非常に高いジアステレオ選択性およびエナンチオ選択性を有する共役付加物を提供することを示している。最初に、反応はシクロヘキサノン(2当量)と、DCM、テトラヒドロフラン(THF)またはトルエンのような種々の溶媒で行った。良好な転化はこれらの異なる溶媒を用いて得られなかった。ついで、反応をそのままの混合物中で行った。いずれの酸付加なしで(表2、エントリー1)かつ20モル%の触媒負荷(0.26ミリモルのピロリジン/1gのMPP)を用いると、3日後に33%だけの転化が達成された。5モル%の酸付加物を導入した場合(表2、エントリー2−4)、ジアステレオ選択性およびエナンチオ選択性に影響することなく触媒活性が顕著に改善された。TFAは最も有効な酸付加物であることが示された。しかしながら、過剰なTFA(>10モル%)を添加した場合、生成物の選択性は低下するであろう。最適な触媒およびTFA負荷は、各々、30モル%および10モル%であった。触媒は最初の実験の後に濾過によって再利用した。さらなる酸付加物の不存在下では、非常に低い転化が達成されるであろう。10モル%のTFAを添加すると、45%転化のエナミン支援ミカエル反応が30時間後に得たれた(表2、エントリー9)。回収した触媒を第2の実験の後に希釈した塩基(NH/THF)で洗浄した場合、同様のジアステレオ選択性およびより低いエナンチオ選択性(83%)でもって、65%の転化が48時間後に達成された(表2、エントリー10)。
【0071】
要約すると、硬質鋳型として球形MCF微粒子を用いることによってMPPを合成した。高いクロスリンカー/モノマー・モル比では、剛直なポリマーが強固な多孔性構造を有して達成された。MPPの間隙率は異なる量のモノマーを用いることによって制御することができ、BET表面積は100m/gないし550m/gで変化した。MPPの表面特性は、異なる官能化モノマーを用いることによって調整することができた。例えば、MPPを表面ベンジルクロリドおよびカルボキシル基で修飾した。ピロリジンは、イミダゾリウム連結を介してMPPに首尾よく固定化された。MPP−支持ピロリジン上のニトロスチレンに対するシクロヘキサノンのミカエル付加は、優れたジアステレオ選択性およびエナンチオ選択性を有する共役型付加物を提供した。
【0072】
実施例
一般情報
別段注記しない限り、全ての溶媒は、商業的供給業者から得られたものを使用した。遠心はエッペンドルフ遠心分離機5810R(4000rpm、10分)で行った。H NMRスペクトルは、Brucker AV-400(400MHz)機器に記録した。H NMRのデータは、化学シフト(σppm)、多重度(s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、m=多重項)として記録した。PA−FTIRスペクトルは、光音響セル(MTEC モデル300)を用いるDigilab FTS 7000シリーズで得た。ガスクロマトグラフィー(GLC)は、Bodman Chiraldex γ-TAカラム(0.25mm×30cm)を用いて、スプリット式キャピラリー注入システムおよび水素炎イオン化型検出器を備えたAgilent 6890Nシリーズ・ガスクロマトグラフィー上で行った。C、H、N分析は、EAI CE-440 Elemental Analyzerを用いて得た。等温N吸着は、Micromeritics ASAP 2020Mシステムを用いて77Kで得た。走査型電子顕微鏡(SEM)像は、JOEL JSM-7400F電子顕微鏡(10kV)を用いて得た。
【0073】
MPPの合成
球形MCF微粒子をHan, Y., Lee, S. S., Ying, J. Y. Chem. Mater. 2006, 18, 643に従って合成し、100℃で一晩真空脱気した後に使用した。スチレン(Aldrich、99%)およびDVB(Aldrich、98%)をアルミナカラム中で精製して重合インヒビターを除去した。典型的に、シリカ重量に実質的に等しいモノマー混合物を、溶媒としてDCMを用いた湿式含浸の後にMCFに添加した。典型的な合成には、3.0mlのDCM中に0.6mlのスチレン、0.6mlのDVBおよび0.05gのAIBN(全ビニル基に対して3%)(Aldrich、98%)を溶解することが含まれた。この溶液を1gの乾燥したMCFを含むフラスコに注射した。溶液で含浸させた後に粉体を−78℃で真空乾燥してDCMを4時間選択的に除去し、凍結−乾燥−解凍のサイクルに数回付した。試料を密封し、室温にて6時間平衡化し、ついで、60℃に4時間、80℃に3時間および100℃に2時間加熱することによって重合した。得られた材料をクロロホルムおよびエタノールでよく洗浄した。それを80℃にて乾燥し、白色粉体として収集した。ついで、粉体をエタノール(50ml)および水(50ml)中のNaOH(4g)と混合した。その混合物を90℃に維持し、一晩攪拌した。濾過した後、材料を水、メタノールおよびDCMでよく洗浄した。真空下で乾燥した後、白色粉体をMPPとして収集した。元素分析は、99%を超える炭化水素成分を示した。MPP−ClおよびMPP−COOHは、表1に掲載するような異なるモノマーを用いて同じ手法によって合成した。
【0074】
MPP−ピロリジンの合成
DMF(30mL)、触媒前駆体F(126mg、0.5ミリモル)を連続して乾燥したMPP−Cl(1g)に添加した。その懸濁液を100℃にて24時間攪拌し、濾過した。得られた固形物をメタノールおよびDCMで順次洗浄した。真空下で乾燥した後に白色粉体を入手し、TFA(10mLのDCM中の50%)に一晩浸漬した。その懸濁液を濾過し、得られた固形物を重炭酸ナトリウム水溶液、メタノールおよびDCMで順次洗浄した。得られた淡黄色粉体を乾燥し、MPP−ピロリジン(1.02g)として収集した。MPPおよびMPP−Clと比較すると、MPPP−ピロリジンは強いPA−FTIR NHピーク(3300cm−1)および四級アンモニウムピーク(1000−1200cm−1)を示した。ピロリジンの負荷は、元素分析(C 81.83%、H 7.05%、N 1.12%)に基づいて0.26ミリモル/gのMPPであった。
【0075】
ニトロスチレンに対するシクロヘキサノンのミカエル付加
典型的な実験において、MPP−ピロリジン(0.26ミリモルのピロリジン/MPP 1g、154mg、0.04ミリモル)を触媒として用いた(trans−β−ニトロスチレン(20mg、0.13ミリモル)に関して30モル%の負荷)。TFA(10モル%)を含有するシクロヘキサノン(3mL)を混合物に加え、室温にて22時間攪拌した。その反応混合物を濾過し、GLCによってモニターした(γ−TAカラム、多い方のエナンチオマーt=16.0分、少ない方のエナンチオマー t=16.5分、およびジアステレオマーt=16.8、17.0分)。
【0076】
循環実験のために、反応混合物を濾過し、DCM(3×5mL)およびNH/THF(10%、2mL)で洗浄した。残渣を真空下で乾燥し、上記に報告した条件下で次のバッチに使用した。
【0077】
【表1】

aA:DVB;B:スチレン;C:4−ビニルベンジルクロリド;D:アクリル酸
【0078】
【表2】

Gを超えるニトロスチレンに対するシクロヘキサノンのミカエル付加
a新鮮なストック溶液をシクロヘキサノン/DCM中に作成した
bGLCによって決定した
cGLCによって決定した
d第1の再循環。触媒は洗浄しないで濾過後に使用し、新鮮なTFAを反応の間に添加した。
e第2の再循環。触媒はNH3/THFで洗浄し、新鮮なTFAを反応の間に添加した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メソ多孔性構造を有する多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料。
【請求項2】
ポリマー微粒子が架橋したポリマーを含む請求項1記載の粒子材料。
【請求項3】
架橋性モノマー単位および非−架橋性モノマー単位を含む請求項2記載の粒子材料。
【請求項4】
架橋したポリマーが、少なくとも約1:4の非−架橋性モノマー単位に対する架橋性モノマー単位のモル比を有する請求項3記載の粒子材料。
【請求項5】
架橋したモノマー単位の少なくとも1の型がジビニルベンゼン由来である請求項3または4に記載の粒子材料。
【請求項6】
非−架橋モノマー単位の少なくとも1の型がスチレンまたはその誘導体由来である請求項3ないし5のいずれか1項に記載の粒子材料。
【請求項7】
官能基を有する少なくとも1のモノマー単位を含む請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粒子材料。
【請求項8】
官能基が触媒基および触媒基に転化され得る官能基よりなる群から選択される請求項7記載の粒子材料。
【請求項9】
官能基を有するモノマー単位が非−架橋性モノマー単位である請求項7または8記載の粒子材料。
【請求項10】
官能基がピロリジン基を含む請求項7ないし9のいずれか1項に記載の粒子材料。
【請求項11】
メソ多孔性構造が窒素吸着によって測定して二形態の分布の孔径を有する請求項1ないし10のいずれか1項に記載の粒子材料。
【請求項12】
窒素吸着によって測定して、約1ないし約10nmの孔径と約10ないし約30nmの孔径とを有する請求項11記載の粒子材料。
【請求項13】
約100ないし約1000m/gのBET表面積を有する請求項1ないし12のいずれか1項に記載の粒子材料。
【請求項14】
約0.1ないし約1ml/gの細孔容積を有する請求項1ないし13のいずれか1項に記載の粒子材料。
【請求項15】
粒子が約5%未満の無機材料を含む請求項1ないし14のいずれか1項に記載の粒子材料。
【請求項16】
該材料が通常の有機溶媒中、20℃にて1%未満膨潤する請求項1ないし15のいずれか1項に記載の粒子材料。
【請求項17】
多孔性ポリマー微粒子を含む粒子材料の製造方法であって:
a)多孔性微粒子鋳型材料を1またはそれを超えるモノマーを含む液体に浸漬し;
b)鋳型材料の中および/または上で1またはそれを超えるモノマーを重合させてポリマーを形成し;ついで
c)鋳型材料を除去して粒子材料を生成することを含み、該粒子材料がポリマーを含む該製造方法。
【請求項18】
微粒子鋳型材料が無機物である請求項17記載の方法。
【請求項19】
微粒子鋳型材料がメソ多孔性珪質フォームである請求項17または18記載の方法。
【請求項20】
液体が架橋性モノマーおよび非−架橋性モノマーを含む請求項17または18記載の方法。
【請求項21】
非−架橋性モノマーに対する架橋性モノマーのモル比が少なくとも約1:4である請求項20記載の方法。
【請求項22】
架橋性モノマーがジビニルベンゼンを含む請求項20または21記載の方法。
【請求項23】
非−架橋性モノマーがスチレンまたはその誘導体を含む請求項20ないし22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも1のモノマーが、触媒基および触媒基に転化され得る官能基よりなる群から選択される官能基を含む請求項17ないし23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
液体が熱重合開始剤を含み、工程b)がモノマー(または複数のモノマー)を重合するように、鋳型材料の中および/または上で液体を加熱することを含む請求項17ないしい24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
工程c)がポリマーを溶解しない溶媒に鋳型材料を溶解することを含む請求項17ないし25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
さらに、d)微粒子材料の粒子の表面に官能基を導入するようにポリマーを反応させることを含む請求項17ないし26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
請求項17ないし27のいずれか1項に記載の方法によって生成した粒子材料。
【請求項29】
出発材料を生成物に転化する方法であって、該出発材料を請求項1ないし16または28のいずれか1項記載の粒子材料に暴露することを含み、ここに該粒子材料の微粒子がその表面上に触媒官能基を有し、該官能基が生成物への出発材料の変換を触媒することができる該方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−520354(P2010−520354A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552643(P2009−552643)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際出願番号】PCT/SG2007/000067
【国際公開番号】WO2008/108738
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(503231882)エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ (179)
【Fターム(参考)】