説明

メタリック調を有する樹脂組成物及び化粧材

【課題】 透明性を有する熱可塑性樹脂にパール顔料とカーボンブラックを配合して得られる立体感のあるメタリック調を有する樹脂組成物、及び内部層の色の影響を受けない、均一で立体感のあるメタリック調を有する表面層で被覆された化粧材を提供する。
【解決手段】 透明性を有する熱可塑性樹脂(樹脂B)100重量部に対し、平均粒径が5〜100μmのパール顔料0.5〜3.0重量部、及びカーボンブラック0.005〜0.30重量部を配合してなるメタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)、並びに内部層と、この内部層表面に樹脂組成物(樹脂A)によりほぼ均一の厚みに被覆された表面層とからなる化粧材であって、樹脂組成物(樹脂A)が透明性を有する熱可塑性樹脂(樹脂B)100重量部に対し、平均粒径が5〜100μmのパール顔料0.5〜3.0重量部、及びカーボンブラック0.005〜0.30重量部配合されてなり、かつバックをそれぞれ白色と黒色としたとき前記表面層における可視光線(波長440nm)の反射率の差が1%以下であることを特徴とする化粧材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタリック調を有する樹脂組成物、及び該樹脂組成物を表面層として内部層表面にほぼ均一の厚みで被覆されてなる化粧材に関する。
【背景技術】
【0002】
メタリック調を有する樹脂成形品は、通常アルミニウム粉、銅箔、ニッケル箔等のメタリック調顔料を添加した樹脂組成物を用いて成形されている(特許文献1)。建築用化粧材は、表面層を形成するメタリック顔料含有樹脂組成物と基材を形成する樹脂組成物を異形押出等の成形法により成形することができる。
例えば、着色された不透明合成樹脂製の内部層と、この内部層の表面に一体的に被覆される透明合成樹脂製の表面層とからなり、上記表面層中にメタリック顔料を配向性をもたせて添加してなることを特徴とする合成樹脂製建築用化粧材が提案されている(特許文献2)。また、着色された不透明合成樹脂製の内部層と、この内部層の表面に一体的に被覆される透明合成樹脂製の表面層とからなり、上記表面層中にメタリック顔料とパール顔料をそれぞれ配向性をもたせて添加してなることを特徴とする合成樹脂製建築用化粧材が提案されている(特許文献3)。
また、塩化ビニル樹脂とパール顔料からなる組成物に更に隠蔽力を有する炭酸カルシウムを配合したパール調を有する樹脂組成物が提案されている(特許文献4)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−212440号公報
【特許文献2】特開平4−277253号公報
【特許文献3】特開平4−277254号公報
【特許文献4】特開平10−292079号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の、アルミニウム粉等のメタリック顔料が配合された熱可塑性樹脂組成物から得られる成形物は、フラットなメタリック調を有する。また、特許文献2や特許文献3に記載されているようなメタリック顔料を配合した透明熱可塑性樹脂を異形押出成形して得られる成形品は、立体感を有するメタリック調が得られるものの可視光線の一部が表面層を透過して内部層表面で反射するため、部分的に肉厚が異なる場合に薄肉部と厚肉部ではメタリック調が違って見えるという問題がある。
更に、他の材料と共押出ししたり、あるいは基材に積層される成形品の場合には、基材の色に影響を受けるため、隠蔽力が小さいと本来の色調とは異なった外観になるという問題もある。
また、パール顔料及び炭酸カルシウムを含有する塩化ビニル系樹脂組成物は、炭酸カルシウムが隠蔽力を有する成分として作用し、パール調からメタリック調を発現させる着色剤としては作用しないので、組成物にメタリック調を付与することができず、建築材料等の用途向けには使用が制限され、更に添加量によっては隠蔽力が大きく立体感が損なわれるとう問題点がある。
【0005】
内部層の表面をパール顔料と他の着色顔料を配合した樹脂で被覆する場合、樹脂中の着色顔料配合量が多すぎると隠蔽力が高くなり表面層中での後述する多重反射が少なくなり、その結果、立体感のあるメタリック調が得られなくなる。一方、表面層を構成する樹脂中の顔料配合量が少なすぎると隠蔽力が低くなり内部層表面が見えることになり、その結果、表面層のメタリック調が活かされなくなる。
したがって、本発明の課題は、透明性のある熱可塑性樹脂にパール顔料とカーボンブラックを配合して得られる立体感のあるメタリック調を有する樹脂組成物、及び内部層の色の影響を受けない、均一で立体感のあるメタリック調を有する表面層で被覆された化粧材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、透明性を有する熱可塑性樹脂(B)100重量部に対し、平均粒径が5〜100μmのパール顔料0.5〜3.0重量部、及びカーボンブラック0.005〜0.30重量部を配合してなるメタリック調を有する樹脂組成物(A)に関する発明である。
上記発明において、前記パール顔料が、その表面が金属酸化物で被覆された天然マイカであることが望ましい。
【0007】
また、本発明は、内部層と、この内部層表面にメタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)によりほぼ均一の厚みに被覆された表面層とからなる化粧材であって、樹脂組成物(樹脂A)が透明性を有する熱可塑性樹脂(B)100重量部に対し、平均粒径が5〜100μmのパール顔料0.5〜3.0重量部、及びカーボンブラック0.005〜0.30重量部配合されてなり、かつバックをそれぞれ白色と黒色としたとき前記表面層における可視光線(波長440nm)の反射率の差が1%以下であることを特徴とする化粧材に関する発明である。
上記発明において、更に下記の態様とすることが望ましい。
(1)内部層を形成する熱可塑性樹脂(樹脂C)と、表面層を形成するメタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)とを異形共押出しして一体的に成形された積層成形体であること、
(2)前記表面層のほぼ均一な厚みが0.1〜2.0mmの範囲であること
尚、本発明において、メタリック調とは金属風合いをいい、また、「表面層における可視光線(波長440nm)の反射率の差が1%以下」における「表面層」とは、化粧材の表面層の中でも、化粧材の可視表面層部分をいう。
【発明の効果】
【0008】
本発明のメタリック調を有する樹脂組成物(A)によれば、パール顔料に着色剤としてカーボンブラックを添加すれば、立体感のあるメタリック調を発現させることが可能となり、更に、パール顔料の多重反射を維持して、カーボンブラックの配合量により隠蔽力を調整することが可能となる。このメタリック調を有する樹脂組成物(A)を用いて、共押出等により内部層表面にほぼ均一の厚みで一体的に被覆成形すると、立体感のあるメタリック調を有する化粧材を提供することができる。
また、本発明の化粧材によれば、内部層表面にほぼ均一の厚みで一体的に被覆された表面層は、バックをそれぞれ白色と黒色としたときの可視光線(波長440nm)における表面層の反射率の差が1%以下であるので、内部層表面の色の影響を受けない、立体感のあるメタリック調を有する化粧材が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に本発明を詳述する。
(1)メタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)
本発明のメタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)とは、透明性を有する熱可塑性樹脂(樹脂B)100重量部に対し、平均粒径が5〜100μmのパール顔料0.5〜3.0重量部、及びカーボンブラック0.005〜0.30重量部を配合してなるメタリック調を有する樹脂組成物である。
(i)透明性を有する熱可塑性樹脂(樹脂B)
本発明の透明性を有する熱可塑性樹脂(B)には、押出成形、共押出成形等の成形が可能な透明性、半透明性を有する熱可塑性樹脂であれば特に制限なく使用することが可能であり、具体的には、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、ウレタン系樹脂、及びこれらの共重合体が例示できる。
透明性を有する熱可塑性樹脂として塩化ビニル系樹脂を使用する場合には、塩化ビニル系樹脂として塩化ビニル樹脂100重量部に対し可塑剤を0〜100重量部の割合で配合した樹脂を使用するのが望ましい。
【0010】
(ii)パール顔料
本発明で使用するパール顔料としては、天然の雲母を使用することができる。該天然雲母は酸化チタン、酸化鉄等の金属酸化物でコートしたものが好ましい。この様な屈折率の高い酸化チタン等の層と屈折率の低い雲母およびその周辺の媒体との境で反射した光がより多重反射をおこしてパール光沢が発現することにより、メタリック調に更に立体感又は深み感をもたらす。尚、金属酸化物の被覆率は15〜40%程度が望ましい。
使用する金属酸化物でコートされた雲母の平均粒径は5〜500μmが使用可能であるが、5〜100μmが好ましい。平均粒径が前記5μm以上で良好なメタリック調が得られ、前記500μmを越えると表面平滑性に不都合が生ずる場合がある。
前記平均粒径のなかで粒径の大きな雲母粒子はメタリック調のキラキラした光沢をもたらす傾向があり、粒径の小さな雲母粒子は絹に似た柔らかい光沢をもたらす。
樹脂組成物(樹脂A)におけるパール顔料の配合割合は、熱可塑性樹脂100重量部に対しパール顔料を0.5〜3.0重量部である。配合割合が前記0.5重量部以上で良好なメタリック調が発現し、前記3.0重量部以上添加してもメタリック調が増加することはなく、かえって成形性に不都合を生ずる場合がある。
パール顔料は、樹脂組成物(樹脂A)中で表面層の表面に対し平行に配向された場合に顔料の各粒子への入射光が一定方向に規則的に反射し、より好ましい光沢が得られる。
【0011】
(iii)カーボンブラック
本発明で使用するカーボンブラックは、メタリック調を有する樹脂組成物(A)に添加すると、パール顔料とあわさってメタリック調を発現するように作用し、一方、表面層の隠蔽力を調整する作用をも有する。カーボンブラックとしては、特に制限はなく、広く樹脂組成物に黒色の着色剤として添加されているものが使用でき、具体的にはファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック、チャンネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラック等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上併用して使用することができる。カーボンブラックの粒子径は、特に制限はなく、広範囲のものが使用できるが0.001〜0.05μm程度のものが望ましい。
【0012】
尚、樹脂組成物(樹脂A)には前記したパール顔料とカーボンブラック以外に該樹脂組成物の性質を損なわない範囲で他の添加剤、例えば離型剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を配合することができる。
【0013】
(2)化粧材
本発明の化粧材は、内部層と、この内部層表面に樹脂組成物(樹脂A)によりほぼ均一の厚みに被覆された表面層とからなるが、該被覆された表面層は、バックをそれぞれ白色と黒色としたとき前記表面層における可視光線(波長440nm)の反射率の差が1%以下であることを特徴とする。
このような表面層とすることにより、表面層部分は、樹脂組成物(樹脂A)の有する多重反射性と隠蔽力により、内部層すなわち下地層の色の影響を受けずに立体感のあるメタリック調を発現する。
【0014】
(i)表面層の厚みと樹脂組成物(樹脂A)
本発明の樹脂組成物(樹脂A)によりほぼ均一の厚みの表面層を形成したときに、該樹脂組成物(樹脂A)において隠蔽力のあるカーボンブラックを、パール顔料の多重反射性を維持しかつ表層部か入射される可視光線が内部層に到達しない程度の配合を行うことにより、バックをそれぞれ白色と黒色としたとき前記表面層における可視光線(波長440nm)の反射率の差が1%以下とする条件が達成される。
尚、カーボンブラックの配合量を一定割合とすると、表面層の厚みが大きいと相対的に表面層の隠蔽力は大きくなり、他方表面層の厚みが少ないと相対的に表面層の隠蔽力は小さくなるので、表面層の厚みにより前記反射率の差が1%以下となるように、樹脂組成物(樹脂A)中のカーボンブラックの量を調整する必要がある。
【0015】
本明において優れたメタリック調を得るには、熱可塑性樹脂(樹脂B)100重量部に対し、平均粒径が5〜100μmのパール顔料0.5〜3.0重量部、及びカーボンブラック0.005〜0.30重量部の範囲内において、表面層の厚みが決定されたら徐徐にカーボンブラックの配合量を増加していき、前記反射率の差が1%以下を達成した配合量程度とするのが最も立体感のあるメタリック調を発現させる上で特に望ましい。
上記したように、表面層の厚みによりカーボンブラックに基づく隠蔽力は相対的に変わるので均一なメタリック調を得るには、表面層はほぼ均一の厚みに維持する必要がある。また、表面層の高価な材料の使用量を少なくする意味からも表面層の厚みは、0.1〜2.0mm程度、特に0.2〜1.00mmとするのが望ましい。
【0016】
本発明のメタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)は、通常の熱可塑性樹脂組成物と同様に、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機で混合した後、バンバリーミキサー、ミキシングロール等の溶融混練機により溶融混練して、造粒および成形することができる。造粒された本発明のメタリック調を有する樹脂組成物は、押出成形、射出成形等により成形されるが、特にパール顔料を均一に配向できる押出成形が望ましい。また、前記溶融混練機で溶融混練して直接所定の厚みのシート形状物に成形することもできる。
前記溶融混練する際に必要によりパール顔料及び/又はカーボンブラックを高濃度に含有するマスターペレットを使用することもできる。
【0017】
(ii)内部層
また、本発明において内部層を構成する材料に特に制限はなく、樹脂組成物(樹脂A)によりその表面が被覆できるものであれば、熱可塑性樹脂製、熱硬化性樹脂製、金属製、木製等が使用できるが、好ましいのは樹脂製であり、特に熱可塑性樹脂(樹脂C)が特に好ましい。熱可塑性樹脂(樹脂C)としては、押出成形、共押出成形等の成形が可能な樹脂であれば、内部層を形成する熱可塑性樹脂(樹脂C)と、表面層を形成する樹脂組成物(樹脂A)とを異形共押出しして一体的に成形することが可能となる。この場合、樹脂組成物(樹脂B)と熱可塑性樹脂(樹脂C)とを類似のもの又は互いに融着し易いものを選択するのが望ましい。
尚、内部層として熱可塑性樹脂(樹脂C)以外の材料を使用する場合には予め得られた成形物に、樹脂組成物(樹脂A)から成形されたシート形状物等を融着、または接着等により張り合わせて化粧材を作製することができる。
【0018】
(iii)共押出による化粧材の成形
本発明の化粧材を共押出により一体成形する場合には、表面層を形成する前記メタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)と内部層を形成する熱可塑性樹脂(樹脂C)ペッレットとをそれぞれ溶融混練機で溶融混練して共押出機で同時成形する方法を採用できる。
この場合、先ず、化粧材の表面層の厚みを決定して、パール顔料の配合割合は立体感のあるメタリック調を得られるように前記した範囲内で任意に決定し、カーボンブラックの配合量はバックをそれぞれ白色と黒色としたとき前記表面層における可視光線(波長440nm)の反射率の差が1%以下となるに前記した範囲内の配合割合で決定することができる。
【0019】
かくして得られた化粧材は、深み感があり、立体感のあるメタリック調を有するので、種々の建築材料、例えば天井の見切り縁、笠木、幅木、サイジング材、その他各種用途の中空角柱、円柱状のものにも好適に使用することが可能となる。
【実施例1】
【0020】
以下、本発明の具体的態様を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの記載に限定されるものではない。
本実施例等における評価は、下記の方法によった
1.評価方法
(1)反射率の測定
反射率の測定は、ミノルタ(株)製、スペクトロフォトメーター型式:CM−3600dを使用した。可視光線は、波長440nmについての反射率を求めた。
(2)化粧材表面の色
成形サンプルを目視で観察し、下記基準で評価した。
○:内部層の色の影響が観察されない。
×:内部層の色の影響が観察される。
(3)化粧材表面の立体感のあるメタリック調
成形サンプルを目視で観察し、下記基準で評価した。
○:明らかに立体感のあるメタリック調が観察される。
△:立体感のあるメタリック調がわずかに観察される。
×:立体感のあるメタリック調が観察されない。
【0021】
2.成形サンプルの作製
(1)使用した成形材料
表面層を形成する透明性を有する熱可塑性樹脂(樹脂B)として、塩化ビニル樹脂(太陽塩ビ(株)製、商品名:TE-800)90重量%と可塑剤(ジオクチルフタレート)10重量%からなる樹脂組成物を用いた。
パール顔料として、その表面が酸化チタンで被覆された天然雲母(日本光研工業(株)製、商品名:ME-100)を使用し、カーボンブラックとして、粒子径が0.01〜0.05μmの範囲にあるものを用いた。
内部層を形成する熱可塑性樹脂(樹脂C)として、塩化ビニル樹脂(太陽塩ビ(株)製、商品名:TH-1000)を用いた。
(2)化粧材の成形サンプルの共押出成形
前記透明性を有する樹脂(樹脂B)100重量部に対し、パール顔料とカーボンブラックを表1に示す割合で添加し、内部層を形成する熱可塑性樹脂(樹脂C)と共に共押出して、その形状が板状であり、内部層の厚み0.4mmに表面層が0.5mm、又は0.9mmの厚みで均一に被覆された成形サンプルを成形した。
3.評価結果
上記樹脂組成物の成分の配合割合と評価結果をまとめて表1に示す。
実施例において得られた成形サンプルはいずれも、立体感のあるメタリック調を有し、内部層表面の色の影響を受けないものであった。
【0022】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明のメタリック調を有する樹脂組成物は、立体感のあるメタリック調を有する成形品を成形でき、種々の建築材料に広く使用できる。また、本発明の化粧材は、内部層表面の色の影響を受けない、立体感のあるメタリック調を有する化粧材であり、種々の建築材料、例えば天井の見切り縁、笠木、幅木、サイジング材、その他各種用途の中空角柱、円柱状のものに広く使用することが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明性を有する熱可塑性樹脂(樹脂B)100重量部に対し、平均粒径が5〜100μmのパール顔料0.5〜3.0重量部、及びカーボンブラック0.005〜0.30重量部を配合してなるメタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)。
【請求項2】
前記パール顔料が、その表面が金属酸化物で被覆された天然マイカである請求項1記載の樹脂組成物(樹脂A)。
【請求項3】
内部層と、この内部層表面にメタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)によりほぼ均一の厚みに被覆された表面層とからなる化粧材であって、樹脂組成物(樹脂A)が透明性を有する熱可塑性樹脂(樹脂B)100重量部に対し、平均粒径が5〜100μmのパール顔料0.5〜3.0重量部、及びカーボンブラック0.005〜0.30重量部配合されてなり、かつバックをそれぞれ白色と黒色としたとき前記表面層における可視光線(波長440nm)の反射率の差が1%以下であることを特徴とする化粧材。
【請求項4】
内部層を形成する熱可塑性樹脂(樹脂C)と、表面層を形成するメタリック調を有する樹脂組成物(樹脂A)とを異形共押出しして一体的に成形された積層成形体である請求項3記載の化粧材。
【請求項5】
前記表面層のほぼ均一な厚みが0.1〜2.0mmの範囲である請求項3又は4に記載の化粧材。

【公開番号】特開2006−83269(P2006−83269A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−268439(P2004−268439)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000010065)フクビ化学工業株式会社 (150)
【Fターム(参考)】