説明

メダル貸出装置及びメダル貸出装置を備えるスロットマシン

【課題】 メダル貸出装置及びメダル貸出装置を備えるスロットマシンに関し、ゲームを行うことなく、メダル貸出装置から短時間の間に大量のメダルが不正に貸し出されるのを防止することができるようにしたものである。
【解決手段】 スロットマシン(100)で使用するメダルを貸し出すためのメダル貸出装置(300)である。メダル貸出装置(300)には、遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出す際に、ゲーム時間のカウントを開始するためのゲーム時間カウント手段(370)と、ゲーム時間カウント手段(370)によりカウントされたゲーム時間が、所定枚数のメダルをスロットマシン(100)において消費するに必要な消費時間に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段(380)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、メダル貸出装置及びメダル貸出装置を備えるスロットマシンに関し、ゲームを行うことなく、メダル貸出装置から短時間の間に大量のメダルが不正に貸し出されるのを防止することができるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ機とこれに接続された球貸出装置とを備え、パチンコ機から出力されるアウト球情報にもとづいて、球貸出装置において、有効球和を積算している(特許文献1の段落番号「0061」〜「0068」、図3参照)。
上記球貸出装置は、判定期間内に積算された上記有効球和が、同じく判定期間内に積算された貸出球和と賞品球和との和から決定される許容個数より少ない場合、不正行為が行われていると判定し、貸出球の貸し出しを禁止していた。
【特許文献1】特開平11−90015号公報(段落番号「0061」〜「0068」、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記した従来の球貸出装置では、不正行為の判定のための処理が複雑であるという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以上のように構成されている。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
第一に、スロットマシンで使用するメダルを貸し出すためのメダル貸出装置である。
第二に、メダル貸出装置には、遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出す際に、ゲーム時間のカウントを開始するためのゲーム時間カウント手段と、ゲーム時間カウント手段によりカウントされたゲーム時間が、所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費時間に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段とを備える。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、次の点を特徴とする。
【0005】
第一に、メダル貸出装置は、スロットマシンに接続されている。
第二に、メダル貸出装置には、遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出した後、スロットマシンから送信されたゲーム終了信号を受信する度に、当該ゲーム数をカウントするためのゲーム数カウント手段と、ゲーム数カウント手段によりカウントされた終了ゲーム数が、所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費ゲーム数に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段とを備えていることを特徴とするメダル貸出装置を備える。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0006】
すなわち、メダル貸出装置は、スロットマシンに並べて配置されている。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、メダル貸出装置は、スロットマシンに内蔵されている。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、上記した請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0007】
すなわち、メダル貸出装置には、メダル貸出禁止手段によるメダル貸出禁止中であることを遊技者に報知するためのメダル貸出禁止中報知手段を備える。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、メダル貸出禁止中報知手段は、メダル貸出禁止手段によるメダル貸出禁止中に、遊技者からのメダル貸出要求があったときに、エラーを表示するようにしている。
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、次の点を特徴とする。
【0008】
第一に、スロットマシンには、複数種類の図柄が外周に表示される複数個のリールと、複数個のリールを個別に回転する複数個のリールモータと、複数個のリールモータの駆動を開始させるためのスタートスイッチと、駆動中の複数個のリールモータを個別に停止可能な複数個のストップスイッチと、複数個のリールモータ、スタートスイッチ、複数個のストップスイッチにそれぞれ接続され、遊技を制御するための遊技制御装置とを備える。
【0009】
第二に、メダル貸出装置には、遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出す際に、ゲーム時間のカウントを開始するためのゲーム時間カウント手段と、ゲーム時間カウント手段によりカウントされたゲーム時間が、所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費時間に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段とを備える。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、次の点を特徴とする。
【0010】
第一に、スロットマシンには、複数種類の図柄が外周に表示される複数個のリールと、複数個のリールを個別に回転する複数個のリールモータと、複数個のリールモータの駆動を開始させるためのスタートスイッチと、駆動中の複数個のリールモータを個別に停止可能な複数個のストップスイッチと、複数個のリールモータ、スタートスイッチ、複数個のストップスイッチにそれぞれ接続され、遊技を制御するための遊技制御装置とを備える。
【0011】
第二に、スロットマシンには、メダルを貸し出すためのメダル貸出装置を接続する。
第三に、スロットマシンの遊技制御装置には、ゲーム終了後、ゲーム終了信号をメダル貸出装置に送信するためのゲーム終了信号送信手段を備える。
第四に、メダル貸出装置には、遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出した後、ゲーム終了信号送信手段から送信されたゲーム終了信号を受信する度に、当該ゲーム数をカウントするためのゲーム数カウント手段と、ゲーム数カウント手段によりカウントされた終了ゲーム数が、所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費ゲーム数に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段とを備えていることを特徴とするメダル貸出装置を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1)
請求項1に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費時間が経過するまで間、メダルの貸し出し動作を禁止することで、ゲームを行うことなく、メダル貸出装置から短時間の間に大量のメダルが不正に貸し出されるのを防止することができるようにしたものである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
【0013】
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費ゲーム数に達するまでの間、貸し出し動作を禁止することで、ゲームを行うことなく、メダル貸出装置から短時間の間に大量のメダルが不正に貸し出されるのを防止することができるようにしたものである。
(請求項3)
請求項3に記載の発明によれば、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0014】
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、メダル貸出装置をスロットマシンと別体に構成することがことができるようにしたものである。
(請求項4)
請求項4に記載の発明によれば、上記した請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0015】
すなわち、請求項4に記載の発明によれば、メダル貸出装置をスロットマシンに内蔵することがことができるようにしたものである。
(請求項5)
請求項5に記載の発明によれば、上記した請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0016】
すなわち、請求項5に記載の発明によれば、メダル貸出禁止中であることを遊技者に報知することができるようにしたものである。
(請求項6)
請求項6に記載の発明によれば、上記した請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0017】
すなわち、請求項6に記載の発明によれば、メダル貸出禁止中であることをエラーを表示することにより、遊技者に報知することができるようにしたものである。
(請求項7)
請求項7に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項7に記載の発明によれば、所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費時間が経過するまで間、メダルの貸し出し動作を禁止することで、ゲームを行うことなく、メダル貸出装置から短時間の間に大量のメダルが不正に貸し出されるのを防止することができるようにしたものである。
(請求項8)
請求項8に記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
【0018】
すなわち、請求項8に記載の発明によれば、所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費ゲーム数に達するまでの間、貸し出し動作を禁止することで、ゲームを行うことなく、メダル貸出装置から短時間の間に大量のメダルが不正に貸し出されるのを防止することができるようにしたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(図面の説明)
図1〜2は、本発明の第1の実施の形態の一例をそれぞれ示すものである。
図1は、スロットマシン及びメダル貸出装置の概略を説明するためのブロック図、図2はスロットマシン及びメダル貸出装置の概略正面図をそれぞれ示すものである。
図3は、本発明の第2の実施の形態の一例を示し、スロットマシン及びメダル貸出装置の概略を説明するためのブロック図を示すものである。
(スロットマシン100)
まず、図2を用いて説明すると、図中、100は、スロットマシンを示すものである。
【0020】
スロットマシン100の高さの中央には、透明な方形の表示窓110を設けている。
表示窓110の内部には、リールユニット120を配置している。
リールユニット120は、表示窓110に臨む複数個、例えば3個のリール121〜123と、各リール121〜123を個々に回転可能な、複数個、例えば3個のリール121〜123と同数の3個のリールモータ124〜126(図1参照)とを備える。
【0021】
各リール121〜123には、図示しないが、外周に複数種類の図柄が表示されている。また、表示窓110には、複数段、例えば上・中・下段の計3個の図柄が停止表示されるようにしているが、これに限定されず、1個の図柄が停止表示されるようにして良い。
表示窓110の上方の中央には、画像表示装置130を設けている。
画像表示装置130は、画像を表示可能なものであり、例えば液晶ユニットから構成されている。
【0022】
なお、画像表示装置130は、液晶ユニットに限定されず、ドット・マトリックス等から構成しても良い。
また、画像表示装置130の左右の両側には、左右一対のスピーカ140,140が配置されている。スピーカ140からは、各種の効果音が発生される。
表示窓110の下側には、図2の向かって右側に、メダル投入口150を設けている。メダル投入口150は、メダルを投入するためのものである。
【0023】
さらに、表示窓110の下側の向かって左側には、スタートスイッチ160を設けている。
スタートスイッチ160は、リールユニット120の駆動を開始するためのものである。具体的には、スタートスイッチ160は、レバー状に形成され、レバーを傾けることで操作する。スタートスイッチ160を操作すると、リールユニット120の駆動が開始され、3個のリールモータ124〜126(図1参照)が回転する。
【0024】
スタートスイッチ160の向かって右隣には、複数個、例えばリールユニット120の3個のリール121〜123と同数の3個のストップスイッチ170〜172を設けている。
3個のストップスイッチ170〜172は、リールユニット120の駆動を停止するためのものである。向かって左側のストップスイッチ170を操作すると、左側のリール121の回転が停止する。同様に、中央のストップスイッチ171を操作すると、中央のリール122の回転が停止する。右側のストップスイッチ172を操作すると、右側のリール123の回転が停止する。
【0025】
3個のストップスイッチ170〜172の下側には、メダル貯留皿180を設けている。
メダル貯留皿180には、後述する図1のホッパーユニット200から払い出されたメダルが貯留される。
メダル貯留皿180の右側には、1個のスピーカ190が配置されている。スピーカ190からは、各種の効果音が発生される。
(遊技制御装置200)
つぎに、図1を用いて、遊技制御装置210について説明する。
【0026】
遊技制御装置210は、スロットマシン100の内部に設けられ、遊技を制御するためのものである。
具体的には、遊技制御装置210は、コンピュータであって、図示しないが、例えばCPUを中心に構成され、ROMやRAM等の記録媒体、I/O等を備えている。
また、記録媒体は、ROMやRAMに限定されず、そのほか電気的・磁気的・光学的なメモリーやディスク等でも良い。
【0027】
遊技制御装置210のCPU(図示せず)は、記録媒体、例えばROMに記録されたプログラムを読み込むことで、図1に示すように、次の手段として機能する。
なお、次の(1)〜(5)の手段の説明については、後述する。
(1)遊技結果抽選手段220
(2)リール停止制御手段230
(3)利益付与手段240
(4)演出制御手段250
(5)効果音発生手段250
(遊技制御装置210の入力段)
つぎに、図1を用いて、遊技制御装置210の入力段について説明する。
【0028】
遊技制御装置210の入力段には、次のパーツがそれぞれ接続されている。
(1)メダルセンサー151
メダルセンサー151は、メダル投入口150の内部に設けられ、メダル投入口150に投入されたメダルを検出するためのものであり、メダル検出手段を構成する。
(2)スタートスイッチ160
(3)ストップスイッチ170〜172
(遊技制御装置210の出力段)
つぎに、図1を用いて、遊技制御装置210の出力段について説明する。
【0029】
遊技制御装置210の出力段には、次のパーツがそれぞれ接続されている。
(1)リールモータ124〜126
(2)ホッパーユニット200
ホッパーユニット200は、スロットマシン10の内部に設けられている。
ホッパーユニット200は、表示窓40に停止表示されたリール121〜123の図柄が、予め設定された図柄の組み合わせに一致する場合に、遊技者に所定枚数のメダルを払い出すためのものである。
【0030】
(3)画像表示装置130
(4)スピーカ140,190
(遊技結果抽選手段220)
遊技結果抽選手段220は、スタートスイッチ80の操作にもとづいて、遊技結果を抽選により決定するためのものである。
(リール停止制御手段230)
リール停止制御手段230は、遊技結果抽選手段220による抽選により決定した遊技結果、及びストップスイッチ170〜172の操作にもとづいて、当該ストップスイッチ170〜172に対応するリールモータ124〜126の停止制御を行うためのものである。
(利益付与手段240)
利益付与手段240は、表示窓40に停止表示された3個のリール121〜123の図柄の組み合わせが、予め設定された所定の図柄の組み合わせに一致している場合に、予め設定された所定の枚数のメダルを払い出すためのものである。
【0031】
メダルの払い出しは、ホッパーユニット200を駆動させることにより、メダルを実際に払い出しても良いし、或いはクレジットメダル枚数を増加させるようにしても良い。
(演出制御手段250)
演出制御手段250は、画像表示装置130に各種の画像を表示することにより、演出を制御するためのものである。
(効果音発生手段260)
効果音発生手段260は、遊技の進行に従って各種の効果音を、スピーカ140,190から出力させるためのものである。
(メダル貸出装置300)
一方、スロットマシン100の図2の向かって右側には、メダル貸出装置300が並べて配置されている。
【0032】
メダル貸出装置300は、スロットマシン100で使用するメダルを貸し出すためのものである。
なお、メダル貸出装置300を、スロットマシン100と別体に構成し、スロットマシン100に並べて配置したが、これに限定されず、スロットマシン100から離れて配置したり、或いはダル貸出装置300をスロットマシン100に内蔵させても良い。
【0033】
メダル貸出装置300の上方には、カード挿入口310を設けている。カード挿入口310には、図示しないが、例えばプリペイド方式のカードが挿入される。
なお、カードは、プリペイド方式に限定されず、他のマネー・カードやクレジット・カード等でも良い。
カード挿入口310の内部には、後述する図1のカードユニット350を設けている。カードユニット350は、カード挿入口310から挿入されたカードの情報を読み取ったり、或いは情報を書き込むためのものである。
【0034】
カード挿入口310の下側には、貸出表示器320を設けている。貸出表示器320は、例えば複数桁の7セグメントから構成され、例えばメダルの貸出数が表示される。貸出表示器320は、後述するが、メダル貸出禁止中であることを遊技者に報知するためのメダル貸出禁止中報知手段として機能する。メダル貸出禁止中であることの報知としては、メダル貸出禁止中に、遊技者からのメダル貸出要求があったときに、エラーを表示するようにしても良い。
【0035】
なお、貸出表示器320は、7セグメントに限定されず、液晶ユニット、ドット・マトリックス等から構成しても良い。また、メダル貸出禁止中であることの報知は、エラー表示に限定されない。
貸出表示器320の下側には、各種の操作スイッチ330を設けている。
操作スイッチ330の下側には、貸し出されたメダルが排出されるメダル排出口340を設けている。
(貸出制御装置360)
つぎに、図1を用いて、貸出制御装置360について説明する。
【0036】
貸出制御装置360は、メダル貸出装置300の内部に設けられ、メダルの貸出動作を制御するためのものである。
具体的には、貸出制御装置360は、コンピュータであって、図示しないが、例えばCPUを中心に構成され、ROMやRAM等の記録媒体、I/O等を備えている。
また、記録媒体は、ROMやRAMに限定されず、そのほか電気的・磁気的・光学的なメモリーやディスク等でも良い。
【0037】
貸出制御装置360のCPU(図示せず)は、記録媒体、例えばROMに記録されたプログラムを読み込むことで、図1に示すように、次の手段として機能する。
なお、次の(1)〜(2)の手段の説明については、後述する。
(1)ゲーム時間カウント手段370
(2)メダル貸出禁止手段380
(貸出制御装置360の入力段)
つぎに、図1を用いて、貸出制御装置360の入力段について説明する。
【0038】
貸出制御装置360の入力段には、次のパーツがそれぞれ接続されている。
(1)操作スイッチ330
(2)カードユニット350
(貸出制御装置360の出力段)
つぎに、図1を用いて、貸出制御装置360の出力段について説明する。
【0039】
貸出制御装置360の出力段には、次のパーツがそれぞれ接続されている。
(1)貸出表示器320(メダル貸出禁止中報知手段)
(ゲーム時間カウント手段370)
ゲーム時間カウント手段370は、遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出す際に、ゲーム時間のカウントを開始するためのものである。
【0040】
なお、メダルを貸し出す際としては、メダルの貸し出しの開始時、貸し出し動作中、或いは貸し出しの終了後にカウントを開始させても良い。
(メダル貸出禁止手段380)
メダル貸出禁止手段380は、ゲーム時間カウント手段370によりカウントされたゲーム時間が、所定枚数のメダルをスロットマシン100において消費するに必要な消費時間に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのものである。
【0041】
例えば、千円分の価値を有するカードを、メダル貸出装置300に挿入してメダルを借り受けた場合には、上記消費時間として、例えば90秒が設定されている。
すなわち、次の式1の通り、千円で、50枚のメダルが貸し出されたと仮定する。
(式1)
販売価格(千円)÷単価(20円)=貸出枚数(50枚)
スロットマシン100の1ゲーム(以下「G」)という。)に最大3枚のメダルが挿入できる仮定すると、次の式2の通り、50枚のメダルで約16G、行うことができる。
(式2)
貸出枚数(50枚)÷最大投入枚数(3枚)=最小ゲーム回数(約16回)
仮に1Gの最低ゲーム時間を4秒と仮定すると、次の式の3の通り、約64秒の間、スロットマシン100においてゲームを行うことができる。
(式3)
最大ゲーム回数(16回)×最低ゲーム時間(4秒)=ゲーム時間(64秒)
遊技者が休みながらゲームを行ったり、又、ゲーム中、各種の演出やメダルの払い出しが行われることも想定し、上記約64秒より長い90秒に消費時間を設定している。
【0042】
なお、消費時間は、90秒に限定されない。
(メダルの貸し出し動作の説明)
上記した構成を備えるメダル貸出装置300によるメダルの貸し出し動作について説明する。
例えば、千円分の価値を有するカードを、図2のカード挿入口310に挿入すると、メダル排出口340から50枚のメダルが排出される。
【0043】
このとき、図1の貸出制御装置360のゲーム時間カウント手段370により、ゲーム時間のカウントが開始される。同時に、メダル貸出禁止手段380において、消費時間として90秒が設定される。
遊技者は、メダル貸出装置300から排出されたメダルを、スロットマシン100のメダル投入口150から投入することにより、ゲームが行われる。
【0044】
一方、1回目のメダルが貸し出されら直後、すなわちゲーム時間カウント手段370によりカウントされたゲーム時間が、消費時間である90秒未満の場合には、カードが再度、挿入されると、メダル貸出禁止手段380により、貸し出し動作が禁止されているため、メダルの排出が行われない。
このとき、貸出表示器320により、エラーが表示される。
【0045】
これに対し、ゲーム時間が消費時間である90秒を超えた場合には、カードが再度、挿入されると、メダル排出口340から所定の枚数のメダルが排出される。
(第2の実施の形態)
つぎに、図3を用いて、本発明の第2の実施の形態の一例について説明する。
本実施の形態の特徴は、メダルの消費時間でなく、貸し出された所定枚数のメダルをスロットマシンにおいて消費するに必要な消費ゲーム数により、メダルの貸し出し動作を制御するようにした点である。
【0046】
すなわち、第一に、スロットマシン100とメダル貸出装置300を電気的に接続する。
具体的には、スロットマシン100の遊技制御装置210と、メダル貸出装置300の貸出制御装置360とを、接続している。
第二に、スロットマシン100の遊技制御装置210には、次の手段を備える。
(1)ゲーム終了信号送信手段270
ゲーム終了信号送信手段270は、ゲーム終了後、ゲーム終了信号をメダル貸出装置300に送信するためのものである。
【0047】
第三に、メダル貸出装置300の貸出制御装置360には、次の手段を備える。
(2)ゲーム数カウント手段390
ゲーム数カウント手段390は、遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出した後、ゲーム終了信号送信手段270から送信されたゲーム終了信号を受信する度に、当該ゲーム数をカウントするためのものである。
【0048】
(3)メダル貸出禁止手段400
メダル貸出禁止手段400は、ゲーム数カウント手段390によりカウントされた終了ゲーム数が、所定枚数のメダルをスロットマシン100において消費するに必要な消費ゲーム数に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのものである。
例えば、千円分の価値を有するカードを、メダル貸出装置300に挿入してメダルを借り受けた場合には、上記消費ゲーム数として、例えば16Gが設定される。
【0049】
すなわち、次の式1の通り、千円で、50枚のメダルが貸し出されたと仮定する。
(式1)
販売価格(千円)÷単価(20円)=貸出枚数(50枚)
スロットマシン100の1ゲーム(以下「G」)という。)に最大3枚のメダルが挿入できる仮定すると、次の式2の通り、50枚のメダルで約16G、行うことができる。
(式2)
貸出枚数(50枚)÷最大投入枚数(3枚)=最小ゲーム回数(約16回)
上記最小ゲーム回数である16回を、消費ゲーム数として設定している。
【0050】
なお、消費ゲーム数は、16回に限定されない。
また、本実施の形態の説明においては、先に図1〜2を用いて説明した第1の実施の形態と同一の構成部分については同一符号を用いて説明を省略する。
(第2の実施の形態の動作の説明)
上記した構成を備えるメダル貸出装置300によるメダルの貸し出し動作について説明する。
【0051】
例えば、千円分の価値を有するカードを、図2のカード挿入口310に挿入すると、メダル排出口340から50枚のメダルが排出される。
このとき、図3の貸出制御装置360のメダル貸出禁止手段400において、消費ゲーム数として16回が設定される。
遊技者が、メダル貸出装置300から排出されたメダルを、スロットマシン100のメダル投入口150から投入することにより、1回のゲームが行われる。
【0052】
ゲームが終了する度に、スロットマシン100のゲーム終了信号送信手段270からゲーム終了信号が、メダル貸出装置300の貸出制御装置360に送信される。
貸出制御装置360は、ゲーム終了信号を受信する度に、そのゲーム数カウント手段390により、ゲーム数を1回ずつ加算してカウントする。
一方、1回目のメダルが貸し出されら直後、すなわちゲーム数カウント手段390によりカウントされた終了ゲーム数が、消費ゲーム数である16回未満の場合には、カードが再度、挿入されると、メダル貸出禁止手段380により、貸し出し動作が禁止されているため、メダルの排出が行われない。
【0053】
このとき、貸出表示器320により、エラーが表示される。
これに対し、終了ゲーム数が、消費ゲーム数である16回を超えた場合には、カードが再度、挿入されると、メダル排出口340から所定の枚数のメダルが排出される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】スロットマシン及びメダル貸出装置の概略を説明するためのブロック図である。
【図2】スロットマシン及びメダル貸出装置の概略正面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の一例を示し、スロットマシン及びメダル貸出装置の概略を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
【0055】
(第1の実施の形態)
100 スロットマシン 110 表示窓
120 リールユニット 121〜123 リール
124〜126 リールモータ 130 画像表示装置
140 スピーカ 150 メダル投入口
151 メダルセンサー 160 スタートスイッチ
170〜172 ストップスイッチ 180 メダル貯留皿
190 スピーカ 200 ホッパーユニット
210 遊技制御装置 220 遊技結果抽選手段
230 リール停止制御手段 240 利益付与手段
250 演出制御手段 260 効果音発生手段
300 メダル貸出装置 310 カード挿入口
320 貸出表示器 330 操作スイッチ
340 メダル排出口 350 カードユニット
360 貸出制御装置 370 ゲーム時間カウント手段
380 メダル貸出禁止手段
(第2の実施の形態)
270 ゲーム終了信号送信手段 390 ゲーム数カウント手段
400 メダル貸出禁止手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロットマシンで使用するメダルを貸し出すためのメダル貸出装置において、
前記メダル貸出装置には、
遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出す際に、ゲーム時間のカウントを開始するためのゲーム時間カウント手段と、
前記ゲーム時間カウント手段によりカウントされたゲーム時間が、前記所定枚数のメダルを前記スロットマシンにおいて消費するに必要な消費時間に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段とを備えていることを特徴とするメダル貸出装置。
【請求項2】
スロットマシンで使用するメダルを貸し出すためのメダル貸出装置において、
前記メダル貸出装置は、前記スロットマシンに接続され、
前記メダル貸出装置には、
遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出した後、前記スロットマシンから送信されたゲーム終了信号を受信する度に、当該ゲーム数をカウントするためのゲーム数カウント手段と、
前記ゲーム数カウント手段によりカウントされた終了ゲーム数が、前記所定枚数のメダルを前記スロットマシンにおいて消費するに必要な消費ゲーム数に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段とを備えていることを特徴とするメダル貸出装置を備えていることを特徴とするメダル貸出装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のメダル貸出装置であって、
前記メダル貸出装置は、前記スロットマシンに並べて配置されていることを特徴とするメダル貸出装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のメダル貸出装置であって、
前記メダル貸出装置は、前記スロットマシンに内蔵されていることを特徴とするメダル貸出装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のメダル貸出装置であって、
前記メダル貸出装置には、
前記メダル貸出禁止手段によるメダル貸出禁止中であることを遊技者に報知するためのメダル貸出禁止中報知手段を備えていることを特徴とするメダル貸出装置。
【請求項6】
請求項5に記載のメダル貸出装置であって、
前記メダル貸出禁止中報知手段は、
前記メダル貸出禁止手段によるメダル貸出禁止中に、遊技者からのメダル貸出要求があったときに、エラーを表示するようにしていることを特徴とするメダル貸出装置。
【請求項7】
複数種類の図柄が外周に表示される複数個のリールと、
前記複数個のリールを個別に回転する複数個のリールモータと、
前記複数個のリールモータの駆動を開始させるためのスタートスイッチと、
駆動中の前記複数個のリールモータを個別に停止可能な複数個のストップスイッチと、
前記複数個のリールモータ、前記スタートスイッチ、前記複数個のストップスイッチにそれぞれ接続され、遊技を制御するための遊技制御装置とを備えるスロットマシンにおいて、
前記メダル貸出装置には、
遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出す際に、ゲーム時間のカウントを開始するためのゲーム時間カウント手段と、
前記ゲーム時間カウント手段によりカウントされたゲーム時間が、前記所定枚数のメダルを前記スロットマシンにおいて消費するに必要な消費時間に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段とを備えていることを特徴とするメダル貸出装置を備えるスロットマシン。
【請求項8】
複数種類の図柄が外周に表示される複数個のリールと、
前記複数個のリールを個別に回転する複数個のリールモータと、
前記複数個のリールモータの駆動を開始させるためのスタートスイッチと、
駆動中の前記複数個のリールモータを個別に停止可能な複数個のストップスイッチと、
前記複数個のリールモータ、前記スタートスイッチ、前記複数個のストップスイッチにそれぞれ接続され、遊技を制御するための遊技制御装置とを備えるスロットマシンにおいて、
前記スロットマシンには、
メダルを貸し出すためのメダル貸出装置を接続し、
前記スロットマシンの前記遊技制御装置には、
ゲーム終了後、ゲーム終了信号を前記メダル貸出装置に送信するためのゲーム終了信号送信手段を備え、
前記メダル貸出装置には、
遊技者からのメダル貸出要求に応じて所定枚数のメダルを貸し出した後、前記ゲーム終了信号送信手段から送信されたゲーム終了信号を受信する度に、当該ゲーム数をカウントするためのゲーム数カウント手段と、
前記ゲーム数カウント手段によりカウントされた終了ゲーム数が、前記所定枚数のメダルを前記スロットマシンにおいて消費するに必要な消費ゲーム数に達するまでの間、貸し出し動作を禁止するためのメダル貸出禁止手段とを備えていることを特徴とするメダル貸出装置を備えていることを特徴とするメダル貸出装置を備えるスロットマシン。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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