説明

メンテナンス装置

【課題】長尺ヘッドに於いてもクリーニング機構の占有面積が少なく、且つ、キャップ機構も効果的に作用することができるインクジェット記録装置を提供することである。
【解決手段】インクジェットヘッドのノズル形成面上を払拭するメンテナンス装置に於いて、クリーニング機構20のブレード21の先端でもって、ノズルプレート12のノズル形成面に当接し、該ノズル形成面上が払拭される。ブレード21は保持部に保持されて、ノズル形成面に沿って移動される。そして、その一端が前記ブレード21と一体的に形成され、他端がキャップ固定部23に固定され、ブレード21の厚さよりも薄い可撓性を有したキャップ22によって、ノズル形成面全体が覆われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はメンテナンス装置に関し、より詳細には、インクジェット記録装置の記録ヘッドのノズルプレートを清掃するワイピング機構及びキャッピング機構を装備するインクジェット記録装置のメンテナンス装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に普及しているインクジェット記録装置は、記録ヘッドのメンテナンス系を有しており、記録ヘッドのノズルプレートに付着するインクや塵挨を除去することが必須となっている。これは、インクを選択的に噴射して画像を形成するノズル周囲に、インク滴や塵挨が付着していると、噴射したインクが、ノズルから記録メディアに向かって真っ直ぐに飛翔せず、曲がってしまう。そのため、画像に乱れが生じて印刷品質を損なってしまうことがある。
【0003】
また、ノズルプレートを開放状態にしていると、記録ヘッド周囲に飛散している紙粉等の塵挨が付着したり、ノズルプレート表面に残留しているインクの溶剤成分が蒸発して、ノズルプレート上にインクが乾燥固着したりすることがある。このような現象により、同様にインク滴の飛期に影響を及ぼして、やはり印刷品質を低下させてしまうことがある。
【0004】
こうした画像品質の低下を防止するために、記録動作の前後や合間に、ノズルプレートをワイパブレードで拭うことにより、インク液滴や塵挨を除去することが行われている。このワイパブレードは、通常、ゴム等の柔軟性のある剛体をノズルプレートに密着させながら移動させることで、インク液滴、塵挨等の除去をすることができるようにしている。
【0005】
また、ノズルプレートをキャップで密閉することにより、インク溶剤の蒸発や塵挨の付着を防止することが行われている。通常、キャップ部材は、ゴム等の柔軟性のある凹形状部材をノズルプレート若しくはその周辺部に密着させることで、ノズルプレートを密閉するものである。
【0006】
例えば、下記特許文献1には、ワイプ部材とは別体であって、巻取り装置からフィルム状部材を引き出しながら、記録ヘッドにフィルム状部材を別の押付部材によって押付ながら付着させてキャッピングする旨が記載されている。
【0007】
また、下記特許文献2には、無端ベルト内に記録ヘッドが配置され、無端ベルト内周に、クリーニング部、キャップ部と、記録ヘッドに対応した開口部を一体的に配置してあり、これらがベルトの回動に伴ってクリーニングやキャップを行い、印字時には開口部からインク滴の吐出を行う旨が記載されている。
【0008】
更に、下記特許文献3には、清掃部材とキャップ部とが着脱自在に構成され、更に一体的に構成されており、それらの交換が簡便にできる旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−254235号公報
【特許文献2】特開2007−168358号公報
【特許文献3】特開平2−106353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、前述した特許文献1に記載されている構成は、ワイパブレード、吸引部材、フィルム状キャップ部材がそれぞれ別体となっている。これにより、クリーニング機構が占める面積が非常に大きく、フィルム部材の巻取り機構等があるにもかかわらず、装置が大型化してしまう。また、フィルム状部材の巻取り機構や押付機構も必須であり、装置が複雑化してしまう課題も有している。
【0011】
また、前述した特許文献2に記載されている構成は、無端ベルト内にクリーニング機構を内蔵している構成であり、記録ヘッド長さ分のワイプ移動距離、キャップ長さ分の距離、記録ヘッド長さ分以上の開口長さが必要となり、無端ベルトの長さもそれなりの長さが必要である。このため、装置も大型化せざるを得ない。更に、クリーニング装置それぞれの交換もベルトをいちいち外す必要があると思われ、作業時間がかかる等の課題を有している。
【0012】
更に、前記特許文献3に記載されている構成は、キャップとクリーニングブレードを一体化することでクリーニング機構の交換を簡単にしている。しかしながら、構造的に長尺ヘッドには適用が難しいとの課題を有している。
【0013】
したがって本発明は前記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイパブレードとキャップ部を一体的に構成し、折り畳まれたフィルム状であることから、長尺ヘッドに於いてもクリーニング機構の占有面積が少なく、且つ、キャップ機構も効果的に作用することができるメンテナンス装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
すなわち本発明は、インクジェットヘッドのノズル形成面上を払拭するメンテナンス装置に於いて、その先端でもってノズル形成面に当接し、該ノズル形成面に沿って移動してノズル形成面上を払拭するブレード部と、その一端が前記ブレード部と一体的に形成され、他端が固定部に固定され、前記ブレード部の厚さよりも薄い可撓性を有し、前記ノズル形成面全体を覆う膜状部と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ワイパブレードとキャップ部を一体的に構成し、クリーニングブレードの動作に従って、折り畳まれたフィルム状キャップを順次ノズルプレートに広げることにより、簡単な構造で、確実にノズルプレート部位に対してフィルム状キャップ部を当接させることで、長尺ヘッドであっても、クリーニング機構が占める面積が少なく装置を小型化することができるメンテナンス装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置に於けるヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を側面から見たもので、(a)は印字動作中若しくはクリーニング機構20の待機中の状態を示した模式図、(b)はクリーニング機構20が動作(ワイプ動作)を開始した状態を示した模式図、(c)はクリーニング動作(ワイプ動作)中を示した模式図、(d)はクリーニング動作(ワイプ動作)が終了した状態を示した模式図、(e)はキャップしている状態(キャッピング状態)を示した模式図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る図示されないインクジェット記録装置に於けるヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、(a)は側面から観た模式図、(b)は印字動作中、若しくはクリーニング機構20の待機中の(a)のヘッド機構10及びクリーニング機構20を下方から見た模式図、(c)はワイプ動作終了後の(a)のヘッド機構10及びクリーニング機構20を下方から見た模式図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の変形例に係るインクジェット記録装置に於けるヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、(a)は印字動作中、若しくはクリーニング機構20の待機中のヘッド機構10及びクリーニング機構20を下方から見た模式図、(b)はワイプ動作終了後の(a)のヘッド機構10及びクリーニング機構20を側面から見た模式図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構10及びクリーニング機構201 の概略構成を示したもので、(a)はクリーニング動作(ワイプ動作)中のヘッド機構10及びクリーニング機構201 を側面から見た模式図、(b)はキャッピング状態のヘッド機構10及びクリーニング機構201 を側面から見た模式図である。
【図5】この第4の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、(a)はクリーニング動作(ワイプ動作)開始時のヘッド機構10及びクリーニング機構20を側面から見た模式図、(b)はキャッピング状態に入る前のヘッド機構10及びクリーニング機構20を側面から見た模式図、(c)はキャッピング状態のヘッド機構10及びクリーニング機構20を側面から見た模式図である。
【図6】本発明の第5の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、側面から見た模式図である。
【図7】本発明の第6の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、ワイプ動作が終了し、キャップ22がノズルプレート12と密着する直前の状態を示す、側面から見た模式図である。
【図8】本発明の第7の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構103 及びクリーニング機構202 の概略構成を示したもので、側面から見た模式図である。
【図9】本発明の第8の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構103 及びクリーニング機構203 の概略構成を示したもので、側面から見た模式図である。
【図10】本発明の第9の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構103 及びクリーニング機構204 の概略構成を示したもので、側面から見た模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0018】
(第1の実施形態)
初めに、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0019】
図1は本発明の第1の実施形態に係る図示されないインクジェット記録装置に於けるヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を側面から観た模式図である。
【0020】
尚、本実施形態に於いては、通常の画像形成装置の構成部、すなわち、インクジェット記録装置本体、記録媒体の供給機構、搬送機構、排出機構、画像処理部、制御部、及び他のメンテナンス機構等、は通常の画像形成装置と同じものが搭載されているものとして、その図示及び説明は省略し、本発明の特微部分であるクリーニング機構20と、該クリーニング機構20に関わるヘッド機構10について、図面を参照して説明する。
【0021】
本実施形態のインクジェット記録装置に於けるヘッド機構10は、ピエゾタイプ、若しくはヒータの発熱によるサーマルタイプの何れでも良い。
【0022】
前記ヘッド機構10の形状は、例えば、図示されない記録媒体の走行方向と直交する方向(幅方向)に於いて、その記録媒体の幅以上の長さを有している。そして、このヘッド機構10は、図示されない画像形成装置のフレーム等に固定され、搬送されてノズル前方を通過する記録媒体に、インクを吐出して画像を形成する。
【0023】
また、記録媒体の幅よりは短い短尺記録ヘッドを複数繋ぎ合わせて、記録媒体の幅以上の長さになるように配列しても良い。
【0024】
そして、ヘッド機構10は、その先端部分にインクジェットヘッドのノズルプレート12が形成されている記録ヘッド11と、該記録ヘッド11を支持するヘッドサポート部13とを有して構成されている。記録ヘッド11は、前記ノズルプレートに形成されているノズル孔(図示せず)からインク滴を吐出することにより、記録媒体に対して画像を形成する。
【0025】
尚、この記録ヘッド11は、固定ヘッドに限定されるものではなく、少量のインクを収納するインクタンクを着脱可能に搭載し、または、インクの充填可能な機能を有するインク室を搭載して、走査移動する走査型記録ヘッドでも適用することも可能である。
【0026】
前記クリーニング機構20は、ブレード21と、該ブレード21と一体的に構成されるキャップ22と、該キャップ22を固定するキャップ固定部23とから構成される。
【0027】
前記ブレード21は、その先端でもって前記ノズルプレート12の図示されないノズル形成面(ノズル孔)に当接し、該ノズル形成面上を払拭する。このブレード21は、ゴム等の弾性材料で構成されるもので、それと一体的に構成されるキャップ22も同一材料であって、下記のような材料のものが代表的である。或いは、その他、インクとの接液適性が確認できていれば、下記または、それ以外の材料でも使用可能である。
【0028】
シリコンゴム
ネオプレンブチルゴム
ポリウレタン
ポリエチレン
ク口口プレンゴム
天然ゴム
エチレン・プ口ピレン(EPDM)ゴム
ニトリルゴム
ブチルゴム
フッ素ゴム
シリコンゴム
EVAゴム(エチレン酢酸ビ二ル共重合体)
また、ゴム硬度は、ヘッド機構10、クリーニング機構20の構成によって設定されるが、通常は80°以下、好適には50°以下程度である。
【0029】
キャップ22は、その一端がブレード21と一体成形されているもので、本実施形態に於いては、ブレード21の先端部、若しくは先端部近傍から延在されている。キャップ22の他端は、例えば、ヘッドサポート部13の端部となるキャップ固定部23と係合している。そして、記録ヘッド11の印字動作時には、ブレード21は記録ヘッド11近傍、若しくは図示されない待機部にあり、フィルム状のキャップ(膜状部)22は自然と折り畳まれて僅かなスペース内に収まっている。尚、このフィルム状のキャップ22の厚みは、ゴム材質にもよるが、1mm以下、好適には0.1mm以下であって、ブレード21の厚さよりも薄い可撓性を有している。
【0030】
次に、図1(a)〜(e)を参照して、このように構成されたクリーニング機構20の動作について説明する。尚、このクリーニング機構20の動作は、図示されない駆動機構によって行われる。
【0031】
図1(a)は、印字動作中、若しくはクリーニング機構20の待機中の状態を示している。この状態では、クリーニング機構20は、ヘッドサポート部13のキャップ固定部23が設けられている側(始端部)で静止している。また、キャップ22は、図示の如く折り畳まれているため、ノズルプレート12との接触面は露出していない状態である。
【0032】
次に、図1(b)は、クリーニング機構20が動作(ワイプ動作)を開始した状態を示している。この状態では、ブレード21が図示矢印A方向に移動して、図1(a)に示される待機位置から離れて、ノズルプレート12のノズル形成面の一端に位置している。そして、記録ヘッド11に設定されたラップ量で、記録ヘッド11に設けられたノズルプレート12との接触を開始している。キャップ22は、ブレード21の動作に連れて、折り畳まれた状態から除々に広がっていく。
【0033】
図1(c)は、クリーニング動作(ワイプ動作)中を示している。この状態では、ブレード21がワイプ動作するに従い、キャップ22が、前記ノズルプレート12の下方を次第に覆っていく。
【0034】
図1(d)は、クリーニング動作(ワイプ動作)が終了した状態を示している。これは、ブレード21はノズルプレート12のノズル形成面の他端を通り過ぎた状態であり、キャップ22は広がってノズルプレート12全体を覆っている。
【0035】
図1(e)は、キャップしている状態(キャッピング状態)を示している。これは、ブレード21は移動動作の終端部、すなわち、ヘッドサポート部13の終端部までワイプ動作を終了し、キャップ22が適度な張力でノズルプレート12を覆っている状態である。これにより、キャップ22は、ノズルプレート12と密着し、図示されないノズル部を密閉している。
【0036】
クリーニング動作は、これら図1(a)〜(e)に示される動作を繰り返すことで行われる。尚、単にワイプ動作だけ必要な場合には、図1(d)に示される状態から図1(a)に示される状態へ戻ることで可能となる。
【0037】
また、インクジェット記録装置が印刷を終了した場合には、図1(e)に示される状態で停止している。
【0038】
このように、第1の実施形態によれば、キャップ22に対しての駆動機構や収納機構を有しておらず、図1(a)に示される印字動作中では、非常に小さく収めることができ、インクジェット記録装置に於いて、クリーニング機構20の占める容量を非常に小さくすることができる。また、図1(e)に示されるように、キャップ22がキャッピング状態に於いても、その支持部材や動作部材を有していないため、やはりスペースはごく小さく収めることができる。
【0039】
更に、待機状態のキャップ22は、ノズル形成面と対向する面を、互いに向かい合うように内側に折り畳んでいるため、塵埃等が入りにくくなっている。
【0040】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0041】
図2は本発明の第2の実施形態に係る図示されないインクジェット記録装置に於けるヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、(a)は側面から観た模式図、(b)は印字動作中、若しくはクリーニング機構20の待機中の(a)のヘッド機構10及びクリーニング機構20を下方から見た模式図、(c)はワイプ動作終了後の(a)のヘッド機構10及びクリーニング機構20を下方から見た模式図である。
【0042】
本第2の実施形態に於いて、前述した第1の実施形態と異なるのは、ヘッドサポート部131 の形状であり、キャップ22と対向する面に凸部を設けた点が異なっている。その他の点のヘッド機構101 及びクリーニング機構20の構成については、前述した第1の実施形態と同様な構成をしているため、異なる部分のみ説明し、その他の部分については説明を省略する。
【0043】
図2(a)に示されるように、本第2の実施形態に於けるヘッド機構101 のヘッドサポート部131 は、キャップ22と対向する面(下端部)の周囲部分に、凸部13aが形成されている。すなわち、キャッピング状態に於いて、キャップ22とヘッドサポート部131 の凸部13aの下面とが接触しており、ノズルプレート12とキャップ22との間に間隙を有するように、ヘッドサポート部131 が形成されている。尚、前記凸部13aと記録ヘッド11との間には、凹部13bが設けられている。
【0044】
印字動作中、若しくはブレード21が待機中の状態は、図2(b)に示されるような位置にクリーニング機構20が位置している。ヘッドサボート部13の下端部に形成された凸部13aは、記録ヘッド11を囲うように構成されている。また、ブレード21は、記録ヘッド11のノズルプレート12面を払拭できる幅となっており、キャップ22はヘッドサポート部13をカバーできる幅となっている。
【0045】
図2(c)は、ワイプ動作が終了し、キャッピング状態を示したものであって、(a)の状態と同じである。キャップ22はヘッドサポート部13の凸部13aと当接しているので、ヘッドサポート部13内部を密閉状態に保っている。
【0046】
前述した印字動作中、若しくはブレード21が待機中の状態、及びキャッピング状態以外のワイプ動作中は、前述した第1の実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0047】
このように、第2の実施形態に於いては、ノズルプレート12とキャップ22とは離間している。前述した第1の実施形態(図1(e)参照)のように、ノズルプレート12とキャップ22が接触していると、記録ヘッド11とキャップ22の構成によっては、毛管現象により、インクがにじみ出てくる場合もあるが、本第2の実施形態のように構成すれば、このインクのにじみを避けることができる。インクがにじみ出てくると、揮発性のインクの場合、溶剤の蒸発によってインク粘度が高まり、キャップ22とノズルプレート12が剥れにくくなること等が考えられるので、こうした場合に、本第2の実施形態は有効である。
【0048】
尚、前述した第2の実施形態に於いては、ヘッドサポート部13の下端部の凸部13aは、その最外周部に形成された例で説明したが、これに限られるものではない。キャッピング状態に於いて、ノズルプレート12とキャップ22とが離間して、キャップ22がヘッドサポート部13内部を密閉状態に保持するものであれば、例えば、ヘッドサポート部13の下端部で記録ヘッド11の近傍に形成されるものであっても良い。
【0049】
また、前述した第1の実施形態と同様に、キャップ22がキャッピング状態に於いても、その支持部材や動作部材を有していないため、スペースはごく小さく収めることができる。更に、待機状態のキャップ22は、ノズル形成面と対向する面を、互いに向かい合うように内側に折り畳んでいるため、塵埃等が入りにくいという効果がある。
【0050】
(第2の実施形態の変形例)
次に、本発明の第2の実施形態の変形例について説明する。
【0051】
図3は本発明の第2の実施形態の変形例に係るインクジェット記録装置に於けるヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、(a)は印字動作中、若しくはクリーニング機構20の待機中のヘッド機構10及びクリーニング機構20を下方から見た模式図、(b)はワイプ動作終了後の(a)のヘッド機構10及びクリーニング機構20を側面から見た模式図である。
【0052】
本第2の実施形態の変形例に於けるヘッド機構102 の構成は、図2に示されるヘッド機構101 の凸部13aの下端部にリブ13cが設けられている点が、前述した第2の実施形態と異なっている。この場合、リブ13cは、凸部13aの下端部で、且つ、最内側に設けられている。その他の部分の構成、及びワイプ動作については、前述した第2の実施形態と同様であるので、ここでは説明は省略する。
【0053】
このように、第2の実施形態の変形例によれば、リブ13cが設けられたことによって、キャップ22との密着性がより高くなり、従ってキャップ22の密閉性を高めることができる。
【0054】
尚、本変形例に於いては、リブ13cは凸部13aの下端部で、且つ、最内側に設けられているとしたが、これに限られるものではなく、凸部13aの下端部で凸部13aの面と高さが異なるようにしてキャップ22との密着性が得られれば良い。
【0055】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0056】
図4は、本発明の第3の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構10及びクリーニング機構201 の概略構成を示したもので、(a)はクリーニング動作(ワイプ動作)中のヘッド機構10及びクリーニング機構201 を側面から見た模式図、(b)はキャッピング状態のヘッド機構10及びクリーニング機構201 を側面から見た模式図である。
【0057】
本第3の実施形態に於いては、ヘッド機構10とクリーニング機構201 との配置等は、図1に示される前述した第1の実施形態と概ね同一であり、その説明は省略するが、クリーニング機構201 の構成が異なり、より詳細に説明する。
【0058】
ブレード21を支持するブレード支持部材25は、図1では省略されていた保持部である。また、本第3の実施形態に於いては、キャップ支持部材26が付加されている。このキャップ支持部材26は、キャップ22の所定箇所22aに付勢されているもので、キャップ支持部材軸27を中心として回動可能になっている。また、キャップ支持部材26とキャップ支持部材テンショナ28は、テンショナ軸29を介して結合されており、キャップ支持部材26は、張力付与手段であるキャップ支持部材テンショナ28によって一定方向に付勢されている。更に、付勢はガイド部材30により、ブレード21の位置による付勢の規制がなされている。
【0059】
ブレード支持部材25は、前記ガイド部材30と略平行に延在された送りネジ部材31に係合する。この送りネジ部材31が、図示されないモータ及びギア等の駆動機構によって、例えば図示矢印B方向に回転することによって、ブレード支持部材25が図示矢印A方向に移動する。すると、この移動に伴って、ワイプ動作が行われる。移動時は、ガイド部材30によって、キャップ22は送りネジ部材31等に接触しない程度の位置に概ね保持されている。
【0060】
そして、図4(b)に示されるように、ブレード21がワイプ動作を終了し、キャップ22がキャッピングする位置に到達する。このキャッピング位置に到達する直前で、キャップ支持部材26がガイド部材30の斜辺部30aに達する。すると、テンショナ軸29が斜辺30aに沿って移動することにより、キャップ支持部材軸27を中心に、キャップ支持部材テンショナ26が、図示矢印C方向に回転し、キャップ支持部材26を立ち上げる方向に付勢する。この動作により、キャップ22の所定箇所22aが同図に於いて上側に付勢される。つまり、キャップ22は、ノズル形成面に付着する面とは反対側から押圧される。このとき、ブレード21及びブレード支持部材25の高さは、ワイプ動作中と同じである。
【0061】
このように、第3の実施形態では、ブレード21の側端部(所定箇所22a)を上側に付勢することで、キャップ22に張力を与え、ノズルプレート12に対してより密着性を高めることができる。
【0062】
更に、待機状態のキャップ22は、ノズル形成面と対向する面を、互いに向かい合うように内側に折り畳んでいるため、塵埃等が入りにくいという効果がある。
【0063】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0064】
図5はこの第4の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、(a)はクリーニング動作(ワイプ動作)開始時のヘッド機構10及びクリーニング機構20を側面から見た模式図、(b)はキャッピング状態に入る前のヘッド機構10及びクリーニング機構20を側面から見た模式図、(c)はキャッピング状態のヘッド機構10及びクリーニング機構20を側面から見た模式図である。
【0065】
本第4の実施形態に於いては、ヘッド機構10とクリーニング機構20との配置等は、図1に示される前述した第1の実施形態と概ね同一であり、その説明は省略するが、キャッピング状態のブレード21の位置が異なっている。
【0066】
図5(a)に示されるワイプ動作開始から、図示矢印A方向にブレード21が移動する。そして、ワイプ動作完了時は、図5(b)に示されるように、キャップ22はノズルプレート12と密着状態になく、空隙が生じているものとする。
【0067】
この場合、図5(c)に示されるように、張力付与手段としての上下方向駆動機構(図示せず)により、ブレード21を図示矢印D方向に移動させる。つまり、ブレード21の水平移動だけではキャップ22がノズルプレート12と密着しない場合は、ブレード21をワイプ方向だけでなく、ワイプ終了位置よりも上方に移動させることで、キャップ22とノズルプレート12とを密着させることができる。
【0068】
このように、第4の実施形態によれば、ワイプ時のブレード21に不必要な付勢が働かず、より精密な当接力の調整が可能となる。
【0069】
また、前述した第1の実施形態と同様に、キャップ22がキャッピング状態に於いても、その支持部材や動作部材を有していないため、スペースはごく小さく収めることができる。更に、待機状態のキャップ22は、ノズル形成面と対向する面を、互いに向かい合うように内側に折り畳んでいるため、塵埃等が入りにくいという効果がある。
【0070】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0071】
図6は、本発明の第5の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、側面から見た模式図である。
【0072】
本第5の実施形態に於いては、ヘッド機構10とクリーニング機構20の構成及び動作等は、図1に示される前述した第1の実施形態と概ね同一であり、その説明は省略するが、インクタンク及びインク経路が追加されている点が異なり、この点について詳細に説明する。
【0073】
図示されないが、印字動作中、若しくはクリーニング機構20の待機中であって、キャップ22が収納されている状態の時には、インク42を収容したインクタンクはインクタンク401 の位置にあり、適正水頭値431 を発生する状態となっている。インク42は、この位置から、図6に於いて破線で示されるインク経路411 を介して、記録ヘッド11に供給される。
【0074】
そして、図6に示されるように、キャップ22がノズルプレート12を密閉状態にしている(キャッピング状態)時には、インクタンクは図示矢印E方向に下降させて、インクタンク402 の位置に移動させる。これにより、記録ヘッド11のノズルに於ける水頭値(432 )を、より負方向に大きくなるようにしている。
【0075】
この操作によって毛管力に対する水頭値差を大きくして、図示されないノズルからのインクの漏れを防止し、ノズルプレート12とキャップ22からのインクの染み出しを防止することができる。
【0076】
インク経路はインクタンクの移動動作と共に経路長が異なり、インク経路412 となるが、その構成はインクチューブ長に余裕を持つ等の方法で良い。
【0077】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
【0078】
図7は、本発明の第6の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構10及びクリーニング機構20の概略構成を示したもので、ワイプ動作が終了し、キャップ22がノズルプレート12と密着する直前の状態を示す、側面から見た模式図である。
【0079】
この第6の実施形態に於けるヘッド機構10とクリーニング機構20の構成は、図1に示される前述した第1の実施形態と概ね同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0080】
図7に示されるように、ワイプ動作が終了し、キャップ22がノズルプレート12と密着する直前で、ブレード21の動作を停止し、記録ヘッド11内を加圧してパージ動作を行う。すると、記録ヘッド11から滴下したインク滴46は、キャップ22上に垂れて、キャップ22に付着した塵挨と共に流れ落ちる。これを入れることにより、キャップ22がノズルプレート12に密着しても、ノズルプレート12に塵挨を付着させることなくキャッピングが可能である。これにより、図示されないノズルからインク経路内に塵挨が混入することを防止することができる。
【0081】
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
【0082】
図8は、本発明の第7の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構103 及びクリーニング機構202 の概略構成を示したもので、側面から見た模式図である。
【0083】
ヘッドサポート部133 は記録ヘッド11を保持しているが、ブレード12の進行方向と逆側に、段差部13dを形成している。そして、この段差部13dに、後述するリール48を収納するためのリールベース49が設置されている。更に、このリールベース49には、キャップ22を収納する巻取り機構であって、張力付与手段としてのリール48が取り付けられている。尚、このリール48は、図示されない駆動機構等によって駆動される。
【0084】
この第6の実施形態に於いて、前述した以外のヘッド機構103 とクリーニング機構202 の構成は、図1に示される前述した第1の実施形態と概ね同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0085】
このような構成に於いて、キャップ22は、ブレード21と一体的に構成されているため、ブレード21のワイプ動作に連動して、図示矢印F方向に回転するリール48から引き出されながら、図示矢印A方向に移動してノズルプレート12の下を覆っていく。このとき、キャップ22は、リール48によって図示矢印A方向と反対方向に引張られることで、ノズルプレート12の図示されないノズル形成面に押圧されるようになっている。
【0086】
一方、キャップ22が使用されない時(巻き取り時)は、図示矢印F方向と反対方向に回転するリール48によって巻き取られるようになっている。
【0087】
これによって、キャップ22への塵挨の付着を防止することができ、ノズルプレート12に塵挨を付着させることなくキャッピングが可能であり、図示されないノズルからインク経路内に塵族が混入することを防止することができる。
【0088】
また、リール48は巻取り機構であって、例えばバネ等を内蔵して巻取りのみを行うだけでよく、引き出しはブレード21と一体となっているキャップ22が自動的に引き出せるため、引き出し機構を付加することなく動作させることができる。こうした引き出し機構が不要のため、そのスペースはごく小さく収めることができる。
【0089】
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
【0090】
図9は、本発明の第8の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構103 及びクリーニング機構203 の概略構成を示したもので、側面から見た模式図である。
【0091】
ヘッドサポート部133 の段差部13dに、リールベース49が設置されている。また、この段差部13dと記録ヘッド11との間に、キャップクリーナ51及び支持部を介してクリーナ押さえ52が設置されている。
【0092】
尚、この第8の実施形態に於いて、前述した以外のヘッド機構103 とクリーニング機構203 の構成は、図1に示される前述した第1の実施形態と概ね同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0093】
また、巻取り機構であり張力付与手段としてのリール48やブレード21等の動作に関しては、前述した第7の実施形態と同様である。
【0094】
ブレード21のワイプ動作時、リール48に巻回されているキャップ22は、ブレード21の図示矢印A方向への移動に伴って、キャップクリーナ51とクリーナ押さえ52の間を通り抜けて引き出される。そして、ブレード21のワイプ動作に連動して、キャップ22は、リール48から引き出されながらノズルプレート12の下を覆っていく。一方、キャップ22が使用されない時は、リール48に巻き取られるようになっている。
【0095】
このように、キャップ22は、キャップクリーナ51とクリーナ押さえ52の間を通り抜けることで、キャップ表面に付着した塵挨が除去される。これにより、ノズルプレート12に塵挨を付着させることなくキャッピングが可能であり、図示されないノズルからインク経路内に塵挨が混入することを防止することができる。
【0096】
加えて、キャップ22がキャッピング状態に於いても、その支持部材や動作部材を有していないため、スペースはごく小さく収めることができる。
【0097】
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
【0098】
図10は、本発明の第9の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッド機構103 及びクリーニング機構204 の概略構成を示したもので、側面から見た模式図である。
【0099】
ヘッドサポート部133 の段差部13dに、リールベース49が設置されている。そして、段差部13dが設けられている側の記録ヘッド11の端部近傍には、しごきローラ55が設置されている。
【0100】
尚、この第8の実施形態に於いて、前述した以外のヘッド機構103 とクリーニング機構204 の構成は、図1に示される前述した第1の実施形態と概ね同一であるので、ここでの説明は省略する。
【0101】
また、巻取り機構であって張力付与手段としてのリール48やブレード21等の動作に関しては、前述した第7の実施形態と同様である。
【0102】
キャップ22は、記録ヘッド11の側面部を経由して、ノズルプレート12をキャッピングする。ブレード21がワイプ動作することによって、記録ヘッド11の角部でキャップ22がこすられて、該キャップ22の表面に付着した塵挨等が除去される。これにより、ノズルプレート12に塵挨を付着させることなく、キャッピングが可能であり、図示されないノズルからインク経路内に塵挨が混入することを防止することができる。
【0103】
加えて、キャップ22がキャッピング状態に於いても、その支持部材や動作部材を有していないため、スペースはごく小さく収めることができる。
【0104】
尚、前述した実施形態では、キャップ22は、ブレード21の先端部、若しくは先端部近傍から延在されたようにして一体成形されるとしたが、これに限られるものではなく、例えば、ブレード21の下端であっても良い。
【0105】
更に、本発明の実施形態は、インクジェット記録装置に適用した例を説明したが、これに限られるものではなく、画像形成装置等、本メンテナンス装置が適用されるものであれば、これらに限られるものではない。
【0106】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0107】
更に、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明によれば、ワイパブレードとキャップ部を一体的に構成し、折り畳まれたフィルム状であることから、長尺ヘッドに於いてもクリーニング機構の占有面積が少なく、且つ、キャップ機構も効果的に作用することができるメンテナンス装置が得られる。
【符号の説明】
【0109】
10,101 ,102 ,103 …ヘッド機構、11…記録ヘッド、12…ノズルプレート、13,131 ,132 ,133 …ヘッドサポート部、13a…凸部、13b…凹部、13c…リブ、20,201 ,202 ,203 ,204 …クリーニング機構、21…ブレード、22…キャップ、23…キャップ固定部、25…ブレード支持部材、26…キャップ支持部材、27…キャップ支持部材軸、28…キャップ支持部材テンショナ、29…テンショナ軸、30…ガイド部材、30a…斜辺部、31…送りネジ部材、401 ,402 …インクタンク、411 ,412 …インク経路、42…インク、431 ,432 …水頭値、46…インク滴、48…リール、49…リールベース、51…キャップクリーナ、52…クリーナ押さえ、55…しごきローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットヘッドのノズル形成面上を払拭するメンテナンス装置に於いて、
その先端でもってノズル形成面に当接し、該ノズル形成面に沿って移動してノズル形成面上を払拭するブレード部と、
その一端が前記ブレード部と一体的に形成され、他端が固定部に固定され、前記ブレード部の厚さよりも薄い可撓性を有し、前記ノズル形成面全体を覆う膜状部と、
を具備することを特徴とするメンテナンス装置。
【請求項2】
前記膜状部は、前記ブレード部がノズル形成面に当接している間は、ノズル形成面に当接しないことを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス装置。
【請求項3】
前記膜状部は、前記ブレード部によってノズル形成面を払拭している間は、ノズル形成面に当接しないことを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス装置。
【請求項4】
前記ブレード部がノズル形成面の一端から他端に向かって移動しながらノズル形成面を払拭し、前記ノズル形成面の他端を越えて該ノズル形成面から離間した後、前記膜状部がノズル形成面全体を覆うことを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス装置。
【請求項5】
前記膜状部に張力を与える張力付与手段を更に具備することを特徴とする請求項4に記載のメンテナンス装置。
【請求項6】
前記張力付与手段は、前記膜状部がノズル形成面全体を覆った状態で、前記保持台をインクジェットヘッド側に向けて移動させることで、前記膜状部をノズル形成面に押圧することを特徴とする請求項5に記載のメンテナンス装置。
【請求項7】
前記張力付与手段は、前記膜状部がノズル形成面全体を覆った状態で、前記膜状部の背面側から押圧することで、前記膜上部をノズル形成面に押圧することを特徴とする請求項5に記載のメンテナンス装置。
【請求項8】
前記張力付与手段は、前記ブレード部に於けるノズル形成面の一端から他端に向かう移動方向に対して、反対方向に前記膜状部の他端側を引張ることで、前記膜状部をノズル形成面に押圧することを特徴とする請求項5に記載のメンテナンス装置。
【請求項9】
待機時に於ける前記膜状部は、そのノズル形成面と対向する面が互いに向かい合うように折り畳まれていることを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス装置。
【請求項10】
待機時に於ける前記膜状部は、巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−260259(P2010−260259A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112795(P2009−112795)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】