モノクローナル抗βアミロイド抗体
本出願は、アミロイドタンパク質に関連する障害および異常のグループであるアミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害、例えば、アルツハイマー病の治療において治療および診断の目的に使用するための方法および組成物に関する。本出願は、ある範囲のβ-アミロイドタンパク質に由来する特定のエピトープを特異的に認識し、これに結合する能力を有する、高度に特異的かつ高度に有効な抗体を含む新規の方法および組成物を提供する。本出願の教示によって可能となる抗体は、続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含む、アミロイド斑形成に関連する疾患および障害のグループであるアミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の治療において特に有用である。前記の疾患および障害には、アルツハイマー病(AD)などの神経障害が含まれるが、これに限定されない。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、コンホメーションエピトープを認識し、かつそれぞれが複数の単量体Aβ1-42ペプチドを含む、多量体可溶性アミロイドペプチド、オリゴマーアミロイドペプチド、多量体可溶性アミロイドAβペプチド、および/またはオリゴマーアミロイドAβペプチドに結合する、モノクローナル抗体。
【請求項2】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ単量体ペプチド1-40に結合し、複数のAβ1-42単量体ペプチドを含む可溶性多量体アミロイドペプチドおよび/もしくはオリゴマーアミロイドペプチドに結合し、Aβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合せず、Aβ単量体ペプチド1-28に対して実質的により弱い結合を有し、ならびに/または単量体ペプチド1-42に対して中間レベルの結合を有する、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項3】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、単量体および/またはオリゴマーの形態の、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも38、少なくとも40のアミノ酸残基、および42アミノ酸の残基より選択される複数のアミノ酸残基を含むAβペプチドとコインキュベーションした際に、Aβ単量体および/またはオリゴマーが高分子量多量体原繊維に凝集するのを阻害する、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項4】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ1-40単量体ペプチドに優先的に結合し、Aβ1-42オリゴマーおよび/または多量体ペプチドにも結合するが、Aβ単量体ペプチド1-28に対して実質的により弱い結合および/もしくは単量体ペプチド1-42に対して中間の結合を示し、ならびに/またはAβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合せず、Aβ1-42単量体および/またはオリゴマーペプチドの凝集によって形成された、予め形成された高分子量多量体アミロイド原繊維またはフィラメントとコインキュベーションした際に、予め形成された多量体原繊維またはフィラメントを、詳細には少なくとも10%、少なくとも20%、詳細には少なくとも30%、さらに詳細には少なくとも40%、なおさらに詳細には少なくとも50%、とりわけ少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%またはそれ以上、脱凝集させることができる、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項5】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ1-40単量体ペプチドに対して、ならびに複数のAβ1-42単量体ペプチドを含む可溶性多量体アミロイドペプチドおよび/または可溶性オリゴマーアミロイドペプチドに対して高い特異性を示すが、Aβ1-28、Aβ17-40、Aβ1-38、Aβ1-39、Aβ1-41、および/またはAβ1-42単量体ペプチドに対して本質的に交差反応性を示さないか、または中程度の交差反応性を示す、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項6】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、脳における増加した濃度の可溶性Aβと関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における可溶性Aβの総量を減少させることができる、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項7】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、斑を可溶化および/または破壊することができ、従って、脳における増加した斑量と関連する疾患または状態に罹患している、動物、特に、哺乳動物、とりわけ、ヒトの脳における斑量を減少させることができる、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項8】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2844が付けられたハイブリドーマ細胞株EJ1A9により産生された抗体の特性を有する、モノクローナル抗体。
【請求項9】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2844が付けられたハイブリドーマ細胞株EJ1A9により産生された、モノクローナル抗体。
【請求項10】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、疎水性パルミチン酸部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドAβ1-15のアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して作製されており、該疎水性部分が、リジン、またはリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体より選択されるアミノ酸を介して各末端に共有結合している、モノクローナル抗体。
【請求項11】
SEQ ID NO:7に示した配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、またはSEQ ID NO:9〜11の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する軽鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含む、その機能的部分。
【請求項12】
SEQ ID NO:8に示した配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、またはSEQ ID NO:12〜14の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する重鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含む、その機能的部分。
【請求項13】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:7に示した配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、またはSEQ ID NO:9〜11の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する軽鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含むその機能的部分を含む、モノクローナル抗体。
【請求項14】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:8に示した配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、またはSEQ ID NO:12〜14の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する重鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含むその機能的部分を含む、モノクローナル抗体。
【請求項15】
SEQ ID NO:7〜8のアミノ酸配列を含む、その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:7〜8の配列に少なくとも1つの、少なくとも2つの、もしくは少なくとも3つの、またはそれ以上の保存的置換を導入することによって改変されており、その抗体の全機能を本質的に維持し、位置52のアミノ酸が、システイン、チロシン、およびセリンからなる群からの任意のアミノ酸ならびにシステインのみより選択される、モノクローナル抗体。
【請求項16】
SEQ ID NO:9〜14より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたCDR。
【請求項17】
請求項11記載の軽鎖可変領域をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項18】
請求項12記載の重鎖可変領域をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項19】
請求項13記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項20】
請求項14記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項21】
請求項1記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項22】
SEQ ID NO:15〜16に示したヌクレオチド配列の少なくとも1つを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項23】
治療的有効量の請求項1記載の抗体またはその機能的部分を含み、任意で、薬学的に許容される担体、希釈剤、および/または賦形剤をさらに含む、治療用組成物。
【請求項24】
請求項1記載の抗体またはその機能的部分を投与する工程を含む、アミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害を治療する方法。
【請求項25】
アミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の薬物療法において用いられる1つまたは複数の化合物、酸化ストレスを防ぐ化合物、抗アポトーシス化合物、金属キレート剤、DNA修復阻害剤、例えば、ピレンゼピンおよび代謝産物、3-アミノ-1-プロパンスルホン酸(3APS)、1,3-プロパンジスルホネート(1,3PDS)、セクレターゼアクチベーター、β-およびγ-セクレターゼ阻害剤、tauタンパク質、神経伝達物質、β-シート破壊物質、抗炎症分子、もしくはコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)、例えば、タクリン、リバスチグミン、ドネペジル、ガランタミン、ならびに/または栄養補助剤より選択される、さらに生物学的に活性な物質をさらに含む、請求項23記載の組成物。
【請求項26】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む請求項1記載の抗体を作製する方法であって、以下の工程を含む方法:
β-アミロイドペプチドAβ1-15、1つまたは複数の疎水性部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドAβ1-15、パルミチン酸部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドAβ1-15より選択されるβ-アミロイドペプチドのアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して抗体を、適切な宿主生物において作製する工程であって、該疎水性部分が、リジン、またはリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体より選択されるアミノ酸を介して各末端に共有結合している、工程;ならびに
該抗体を単離する工程。
【請求項27】
対象における、アミロイドーシス、神経障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、および認知記憶能の消失を特徴とする疾患または状態、例えば、軽度認知機能障害(MCI)、レビー小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびにアミロイド様タンパク質に基づく、またはアミロイド様タンパク質と関連する他の疾患、例えば、進行性核上性麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis))、封入体筋炎(IBM)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、ならびに黄斑変性を含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の影響を治療または軽減する方法であって、該疾患または障害の影響が治療および/または軽減されるように、請求項1記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項28】
続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含むアミロイド斑形成に関連する疾患および障害のグループであるアミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する、例えば以下を含むがこれらに限定されない疾患および障害の影響を治療または軽減する方法であって、請求項23記載の組成物を投与する工程を含む、方法:
神経障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、および認知記憶能の消失を特徴とする疾患または状態、例えば、軽度認知機能障害(MCI)、レビー小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびにアミロイド様タンパク質に基づく、またはアミロイド様タンパク質と関連する他の疾患、例えば、進行性核上性麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、ならびに黄斑変性を含むその他の疾患。
【請求項29】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む、治療的有効量の請求項10記載のモノクローナル抗体を含み、任意で、薬学的に許容される担体、希釈剤、および/または賦形剤をさらに含む、治療用組成物。
【請求項30】
脳における増加した斑量と関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における斑量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項1記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項31】
脳における増加した斑量と関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における斑の量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項1記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項32】
脳における増加した濃度の可溶性Aβと関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における可溶性Aβの総量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項1記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項33】
アミロイドに関連する疾患または状態を示す対象において認知記憶能を保持するか、または高める方法であって、治療的有効量の請求項1記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項34】
請求項1記載のモノクローナル抗体を産生することを特徴とする、細胞株。
【請求項35】
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2844が付けられたハイブリドーマEJ1A9により産生された抗体の特性を有する、その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生することを特徴とするか、または
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2844が付けられたハイブリドーマEJ1A9である、
細胞株。
【請求項36】
試料中またはインサイチューでモノクローナル抗体またはその活性断片とアミロイドタンパク質のエピトープとの免疫特異的結合を検出することを含む、患者におけるアミロイドに関連する疾患もしくは状態を診断する方法、または該疾患もしくは状態に対する素因を診断する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、請求項1記載のモノクローナル抗体を接触させる工程であって、該抗体がアミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する、工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;および
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程。
【請求項37】
対象の組織におけるアミロイド形成斑負荷量の程度を確かめる方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)研究中の対象の組織を代表する試料を得る工程;
(b)請求項1記載のモノクローナル抗体を用いて、アミロイドタンパク質の存在について該試料を試験する工程;
(c)抗原に結合した抗体の量を求める工程;および
(d)対象の組織における斑負荷量を計算する工程。
【請求項38】
請求項1記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体またはその機能的部分を用いた治療後に、対象における微小残存病変をモニタリングする方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、アミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する請求項1記載のモノクローナル抗体を接触させる工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;
(d)免疫複合体の存在または非存在と、試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程;ならびに
(e)該免疫複合体の量と正常対照値を比較する工程であって、正常対照値と比較した凝集物の量の増加が、該対象に依然として微小残存病変があることを示す、工程。
【請求項39】
請求項1記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体またはその機能的部分を用いて治療されている対象の応答性を予測する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、アミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する請求項1記載のモノクローナル抗体を接触させる工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程;ならびに
(e)治療の開始前および開始後の該免疫複合体の量を比較する工程であって、該凝集物の量の減少が、該対象が治療に応答する可能性が高いことを示す、工程。
【請求項40】
請求項1記載の少なくとも1つの抗体またはその機能的部分を含み、任意で、アミロイドタンパク質に結合させて免疫複合体を形成し、免疫複合体の存在または非存在がアミロイドタンパク質の存在または非存在と相関するような免疫複合体の形成を検出する目的で抗体を使用するための説明書をさらに含む、検査キット。
【請求項41】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体によって特異的に認識される、Aβエピトープであって、該抗体が、疎水性パルミチン酸部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドAβ1-15のアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して作製されており、該疎水性部分が、リジンなどのアミノ酸、またはリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体を介して各末端に共有結合している、Aβエピトープ。
【請求項42】
請求項15記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分によって特異的に認識される、Aβエピトープ。
【請求項43】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、少なくとも30、詳細には少なくとも35、さらに詳細には少なくとも38、なおさらに詳細には少なくとも40のアミノ酸残基を有するAβ単量体ペプチドに結合するが、Aβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合しない、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項44】
ストリンジェントな条件下で請求項21記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項45】
ストリンジェントな条件下で請求項22記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項46】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、コンホメーションエピトープを認識し、かつコンホメーションエピトープに結合し、複数の単量体Aβ1-42ペプチドを含む、多量体可溶性アミロイド、アミロイド原繊維、アミロイド繊維、多量体可溶性Aβペプチド、および/またはそれぞれが複数の該多量体ペプチドを組み込んでいるAβ原繊維もしくは繊維に結合する、モノクローナル抗体。
【請求項47】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ単量体ペプチド1-42に結合し、Aβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合せず、Aβ単量体ペプチド1-28に対して実質的により弱い結合を有する、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項48】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、単量体および/またはオリゴマーの形態の、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも38、少なくとも40のアミノ酸残基、および42のアミノ酸残基より選択される複数のアミノ酸残基を含むAβペプチドとコインキュベーションした際に、Aβ単量体および/またはオリゴマーが高分子量多量体原繊維に凝集するのを阻害する、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項49】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ1-42単量体ペプチドに結合し、複数のAβ1-42単量体ペプチドを含む多量体可溶性Aβペプチドおよび複数の該多量体ペプチドを組み込んでいるAβ原繊維または繊維にも結合するが、Aβ単量体ペプチド1-28に対して実質的により弱い結合を示し、および/またはAβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合せず、Aβ1-42単量体および/またはオリゴマーペプチドの凝集によって形成された予め形成された高分子量多量体アミロイド原繊維またはフィラメントとコインキュベーションした際に、予め形成された多量体原繊維またはフィラメントを、少なくとも10%、少なくとも20%、詳細には少なくとも30%、さらに詳細には少なくとも40%、なおさらに詳細には少なくとも50%、とりわけ少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%またはそれ以上、脱凝集させることができる、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項50】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ1-42単量体ペプチド、ならびに複数のAβ1-42単量体ペプチドを含む多量体可溶性Aβペプチド、ならびに複数の該多量体ペプチドを組み込んでいるAβ原繊維または繊維に対して高い特異性を示すが、Aβ1-28および/またはAβ17-40単量体ペプチドに対して本質的に交差反応性を示さないか、中程度の交差反応性を示す、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項51】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、脳における増加した濃度の可溶性Aβと関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における可溶性Aβの総量を減少させることができる、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項52】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、斑を可溶化および/または破壊することができ、従って、脳における増加した斑量と関連する疾患または状態に罹患している、動物、特に、哺乳動物、とりわけ、ヒトの脳における斑量を減少させることができる、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項53】
その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2845が付けられたハイブリドーマ細胞株FG1F9E4により産生された抗体の特性を有する、モノクローナル抗体。
【請求項54】
その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2845が付けられたハイブリドーマ細胞株FG1F9E4により産生される、モノクローナル抗体。
【請求項55】
その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2846が付けられたハイブリドーマ細胞株FK2A6A6により産生された抗体の特性を有する、モノクローナル抗体。
【請求項56】
その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2846が付けられたハイブリドーマ細胞株FK2A6A6により産生される、モノクローナル抗体。
【請求項57】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、それぞれ親水性ポリエチレングリコール(PEG)部分で修飾されているβ-アミロイドペプチドであるAβ22-35およびAβ29-40のアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して作製されており、該疎水性部分が、リジン、グルタミン酸、システインより選択されるアミノ酸、およびリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸またはアミノ酸類似体を介して各末端に共有結合している、モノクローナル抗体。
【請求項58】
SEQ ID NO:17およびSEQ ID NO:19より選択される配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、またはSEQ ID NO:21〜23の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する軽鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含む、その機能的部分。
【請求項59】
SEQ ID NO:18およびSEQ ID NO:20より選択される配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、またはSEQ ID NO:24〜26の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する重鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含む、その機能的部分。
【請求項60】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:17およびSEQ ID NO:19より選択される配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、またはSEQ ID NO:21〜23の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する軽鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含むその機能的部分を含む、モノクローナル抗体。
【請求項61】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:18およびSEQ ID NO:20より選択される配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、またはSEQ ID NO:24〜26の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する重鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含むその機能的部分を含む、モノクローナル抗体。
【請求項62】
SEQ ID NO:17〜18のアミノ酸配列を含む、その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:17〜18の配列に少なくとも1つの、少なくとも2つの、もしくは少なくとも3つの、またはそれ以上の保存的置換を導入することによって改変されており、その抗体の全機能を本質的に維持しており、位置52のアミノ酸が、システイン、チロシン、およびセリンからなる群からの任意のアミノ酸、ならびにシステインのみより選択される、モノクローナル抗体。
【請求項63】
SEQ ID NO:19〜20のアミノ酸配列を含む、その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:19〜20の配列に少なくとも1つの、少なくとも2つの、もしくは少なくとも3つの、またはそれ以上の保存的置換を導入することによって改変されており、その抗体の全機能を本質的に維持しており、位置52のアミノ酸が、システイン、チロシン、およびセリンからなる群からの任意のアミノ酸、ならびにシステインのみより選択される、モノクローナル抗体。
【請求項64】
SEQ ID NO:21〜23より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたCDR。
【請求項65】
請求項58記載の軽鎖可変領域をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項66】
請求項59記載の重鎖可変領域をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項67】
請求項60記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項68】
請求項61記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項69】
請求項46記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項70】
SEQ ID NO:27〜28に示したヌクレオチド配列の少なくとも1つを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項71】
SEQ ID NO:29〜30に示したヌクレオチド配列の少なくとも1つを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項72】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を含み、任意で、薬学的に許容される担体、希釈剤、および/または賦形剤をさらに含む、治療用組成物。
【請求項73】
アミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害を治療する方法であって、請求項46記載の抗体またはその機能的部分を投与する工程を含む、方法。
【請求項74】
アミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の薬物療法において用いられる1つまたは複数の化合物、酸化ストレスを防ぐ化合物、抗アポトーシス化合物、金属キレート剤、DNA修復阻害剤、例えば、ピレンゼピンおよび代謝産物、3-アミノ-1-プロパンスルホン酸(3APS)、1,3-プロパンジスルホネート(1,3PDS)、セクレターゼアクチベーター、β-およびγ-セクレターゼ阻害剤、tauタンパク質、神経伝達物質、β-シート破壊物質、抗炎症分子、もしくはコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)、例えば、タクリン、リバスチグミン、ドネペジル、ガランタミン、ならびに/または栄養補助剤より選択される、さらに生物学的に活性な物質をさらに含む、請求項72記載の組成物。
【請求項75】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む、請求項46記載の抗体を作製する方法であって、以下の工程を含む方法:
適切な宿主生物において、それぞれ1つもしくは複数の親水性部分または親水性ポリエチレングリコール(PEG)部分で修飾されている、Aβ22-35およびAβ29-40より選択されるβ-アミロイドペプチドのアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して抗体を作製する工程であって、該親水性部分が、リジン、グルタミン酸、システインより選択されるアミノ酸、およびリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸またはアミノ酸類似体を介して各末端に共有結合している、工程;ならびに
該抗体を単離する工程。
【請求項76】
対象における、アミロイドーシス、神経障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、および認知記憶能の消失を特徴とする疾患または状態、例えば、軽度認知機能障害(MCI)、レビー小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびにアミロイド様タンパク質に基づく、またはアミロイド様タンパク質と関連する他の疾患、例えば、進行性核上性麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、封入体筋炎(IBM)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、ならびに黄斑変性を含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の影響を治療または軽減する方法であって、該疾患または障害の影響が治療および/または軽減されるように、請求項46記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項77】
続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含むアミロイド斑形成に関連する疾患および障害のグループであるアミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する、例えば以下を含むがこれらに限定されない疾患などの疾患および障害の影響を、それを必要とする対象において治療または軽減する方法であって、請求項72記載の組成物を投与する工程を含む、方法:
それを必要とする対象における、神経障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、および認知記憶能の消失を特徴とする疾患または状態、例えば、軽度認知機能障害(MCI)、レビー小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびにアミロイド様タンパク質に基づく、またはアミロイド様タンパク質と関連する他の疾患、例えば、進行性核上性麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、ならびに黄斑変性を含むその他の疾患。
【請求項78】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む、治療的有効量の請求項57記載のモノクローナル抗体を含み、任意で、薬学的に許容される担体、希釈剤、および/または賦形剤をさらに含む、治療用組成物。
【請求項79】
脳における高い斑量と関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における斑量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項80】
脳における高い斑量と関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における斑の量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項81】
脳における増加した濃度の可溶性Aβと関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における可溶性Aβの総量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項82】
アミロイドに関連する疾患または状態を示す対象において認知記憶能を保持するか、または高める方法であって、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項83】
請求項46記載のモノクローナル抗体を産生することを特徴とする、細胞株。
【請求項84】
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2845が付けられたハイブリドーマFG1F9E4により産生された抗体の特性を有する、その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生することを特徴とするか、または
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2845が付けられたハイブリドーマFG1F9E4である、
細胞株。
【請求項85】
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2846が付けられたハイブリドーマFK2A6A6により産生された抗体の特性を有する、その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生することを特徴とするか、または
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2846が付けられたハイブリドーマFK2A6A6である、
細胞株。
【請求項86】
試料中またはインサイチューでモノクローナル抗体またはその活性断片とアミロイドタンパク質のエピトープとの免疫特異的結合を検出することを含む、対象におけるアミロイドに関連する疾患もしくは状態の診断方法、または該疾患もしくは状態に対する素因を診断する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、請求項46記載のモノクローナル抗体を接触させる工程であって、該抗体がアミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する、工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;および
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程。
【請求項87】
それを必要とする対象の組織において、アミロイド形成斑負荷量の程度を確かめる方法であって、以下の工程を含む方法:
(e)研究中の対象の組織を代表する試料を得る工程;
(f)請求項46記載のモノクローナル抗体を用いて、アミロイドタンパク質の存在について該試料を試験する工程;
(g)抗原に結合した抗体の量を求める工程;および
(h)対象の組織における斑負荷量を計算する工程。
【請求項88】
請求項46記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体またはその機能的部分を用いた治療後に、対象における微小残存病変をモニタリングする方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、請求項46記載のモノクローナル抗体を接触させる工程であって、該抗体がアミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する、工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程;および
(e)該免疫複合体の量と正常対照値を比較する工程であって、正常対照値と比較した凝集物の量の増加が、該対象に依然として微小残存病変があることを示す、工程。
【請求項89】
請求項46記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体またはその機能的部分を用いて治療されている対象の応答性を予測する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、請求項46記載のモノクローナル抗体を接触させる工程であって、該抗体がアミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する、工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程;および
(e)治療の開始前および開始後の該免疫複合体の量を比較する工程であって、該凝集物の量の減少が、該対象が治療に応答する可能性が高いことを示す、工程。
【請求項90】
請求項46記載の少なくとも1つの抗体またはその機能的部分を含み、任意で、アミロイドタンパク質に結合させて免疫複合体を形成し、免疫複合体の存在または非存在がアミロイドタンパク質の存在または非存在と相関するような免疫複合体の形成を検出する目的で抗体を使用するための説明書をさらに含む、検査キット。
【請求項91】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体によって特異的に認識される、Aβエピトープであって、該抗体が、それぞれ親水性ポリエチレングリコール(PEG)部分で修飾されている、β-アミロイドペプチドAβ22-35およびAβ29-40のアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して作製されており、該親水性部分が、リジンなどのアミノ酸、またはリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体を介して各末端に共有結合している、Aβエピトープ。
【請求項92】
請求項62記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分によって特異的に認識される、Aβエピトープ。
【請求項93】
請求項63記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分によって特異的に認識される、Aβエピトープ。
【請求項94】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、少なくとも30、詳細には少なくとも35、さらに詳細には少なくとも38、なおさらに詳細には少なくとも40のアミノ酸残基を有するAβ単量体ペプチドに結合するが、Aβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合しない、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項95】
ストリンジェントな条件下で請求項69記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項96】
ストリンジェントな条件下で請求項70記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項97】
ストリンジェントな条件下で請求項71記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項1】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、コンホメーションエピトープを認識し、かつそれぞれが複数の単量体Aβ1-42ペプチドを含む、多量体可溶性アミロイドペプチド、オリゴマーアミロイドペプチド、多量体可溶性アミロイドAβペプチド、および/またはオリゴマーアミロイドAβペプチドに結合する、モノクローナル抗体。
【請求項2】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ単量体ペプチド1-40に結合し、複数のAβ1-42単量体ペプチドを含む可溶性多量体アミロイドペプチドおよび/もしくはオリゴマーアミロイドペプチドに結合し、Aβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合せず、Aβ単量体ペプチド1-28に対して実質的により弱い結合を有し、ならびに/または単量体ペプチド1-42に対して中間レベルの結合を有する、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項3】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、単量体および/またはオリゴマーの形態の、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも38、少なくとも40のアミノ酸残基、および42アミノ酸の残基より選択される複数のアミノ酸残基を含むAβペプチドとコインキュベーションした際に、Aβ単量体および/またはオリゴマーが高分子量多量体原繊維に凝集するのを阻害する、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項4】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ1-40単量体ペプチドに優先的に結合し、Aβ1-42オリゴマーおよび/または多量体ペプチドにも結合するが、Aβ単量体ペプチド1-28に対して実質的により弱い結合および/もしくは単量体ペプチド1-42に対して中間の結合を示し、ならびに/またはAβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合せず、Aβ1-42単量体および/またはオリゴマーペプチドの凝集によって形成された、予め形成された高分子量多量体アミロイド原繊維またはフィラメントとコインキュベーションした際に、予め形成された多量体原繊維またはフィラメントを、詳細には少なくとも10%、少なくとも20%、詳細には少なくとも30%、さらに詳細には少なくとも40%、なおさらに詳細には少なくとも50%、とりわけ少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%またはそれ以上、脱凝集させることができる、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項5】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ1-40単量体ペプチドに対して、ならびに複数のAβ1-42単量体ペプチドを含む可溶性多量体アミロイドペプチドおよび/または可溶性オリゴマーアミロイドペプチドに対して高い特異性を示すが、Aβ1-28、Aβ17-40、Aβ1-38、Aβ1-39、Aβ1-41、および/またはAβ1-42単量体ペプチドに対して本質的に交差反応性を示さないか、または中程度の交差反応性を示す、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項6】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、脳における増加した濃度の可溶性Aβと関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における可溶性Aβの総量を減少させることができる、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項7】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、斑を可溶化および/または破壊することができ、従って、脳における増加した斑量と関連する疾患または状態に罹患している、動物、特に、哺乳動物、とりわけ、ヒトの脳における斑量を減少させることができる、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項8】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2844が付けられたハイブリドーマ細胞株EJ1A9により産生された抗体の特性を有する、モノクローナル抗体。
【請求項9】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2844が付けられたハイブリドーマ細胞株EJ1A9により産生された、モノクローナル抗体。
【請求項10】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、疎水性パルミチン酸部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドAβ1-15のアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して作製されており、該疎水性部分が、リジン、またはリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体より選択されるアミノ酸を介して各末端に共有結合している、モノクローナル抗体。
【請求項11】
SEQ ID NO:7に示した配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、またはSEQ ID NO:9〜11の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する軽鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含む、その機能的部分。
【請求項12】
SEQ ID NO:8に示した配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、またはSEQ ID NO:12〜14の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する重鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含む、その機能的部分。
【請求項13】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:7に示した配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、またはSEQ ID NO:9〜11の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する軽鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含むその機能的部分を含む、モノクローナル抗体。
【請求項14】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:8に示した配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、またはSEQ ID NO:12〜14の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する重鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含むその機能的部分を含む、モノクローナル抗体。
【請求項15】
SEQ ID NO:7〜8のアミノ酸配列を含む、その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:7〜8の配列に少なくとも1つの、少なくとも2つの、もしくは少なくとも3つの、またはそれ以上の保存的置換を導入することによって改変されており、その抗体の全機能を本質的に維持し、位置52のアミノ酸が、システイン、チロシン、およびセリンからなる群からの任意のアミノ酸ならびにシステインのみより選択される、モノクローナル抗体。
【請求項16】
SEQ ID NO:9〜14より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたCDR。
【請求項17】
請求項11記載の軽鎖可変領域をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項18】
請求項12記載の重鎖可変領域をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項19】
請求項13記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項20】
請求項14記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項21】
請求項1記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項22】
SEQ ID NO:15〜16に示したヌクレオチド配列の少なくとも1つを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項23】
治療的有効量の請求項1記載の抗体またはその機能的部分を含み、任意で、薬学的に許容される担体、希釈剤、および/または賦形剤をさらに含む、治療用組成物。
【請求項24】
請求項1記載の抗体またはその機能的部分を投与する工程を含む、アミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害を治療する方法。
【請求項25】
アミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の薬物療法において用いられる1つまたは複数の化合物、酸化ストレスを防ぐ化合物、抗アポトーシス化合物、金属キレート剤、DNA修復阻害剤、例えば、ピレンゼピンおよび代謝産物、3-アミノ-1-プロパンスルホン酸(3APS)、1,3-プロパンジスルホネート(1,3PDS)、セクレターゼアクチベーター、β-およびγ-セクレターゼ阻害剤、tauタンパク質、神経伝達物質、β-シート破壊物質、抗炎症分子、もしくはコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)、例えば、タクリン、リバスチグミン、ドネペジル、ガランタミン、ならびに/または栄養補助剤より選択される、さらに生物学的に活性な物質をさらに含む、請求項23記載の組成物。
【請求項26】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む請求項1記載の抗体を作製する方法であって、以下の工程を含む方法:
β-アミロイドペプチドAβ1-15、1つまたは複数の疎水性部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドAβ1-15、パルミチン酸部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドAβ1-15より選択されるβ-アミロイドペプチドのアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して抗体を、適切な宿主生物において作製する工程であって、該疎水性部分が、リジン、またはリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体より選択されるアミノ酸を介して各末端に共有結合している、工程;ならびに
該抗体を単離する工程。
【請求項27】
対象における、アミロイドーシス、神経障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、および認知記憶能の消失を特徴とする疾患または状態、例えば、軽度認知機能障害(MCI)、レビー小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびにアミロイド様タンパク質に基づく、またはアミロイド様タンパク質と関連する他の疾患、例えば、進行性核上性麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis))、封入体筋炎(IBM)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、ならびに黄斑変性を含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の影響を治療または軽減する方法であって、該疾患または障害の影響が治療および/または軽減されるように、請求項1記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項28】
続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含むアミロイド斑形成に関連する疾患および障害のグループであるアミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する、例えば以下を含むがこれらに限定されない疾患および障害の影響を治療または軽減する方法であって、請求項23記載の組成物を投与する工程を含む、方法:
神経障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、および認知記憶能の消失を特徴とする疾患または状態、例えば、軽度認知機能障害(MCI)、レビー小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびにアミロイド様タンパク質に基づく、またはアミロイド様タンパク質と関連する他の疾患、例えば、進行性核上性麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、ならびに黄斑変性を含むその他の疾患。
【請求項29】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む、治療的有効量の請求項10記載のモノクローナル抗体を含み、任意で、薬学的に許容される担体、希釈剤、および/または賦形剤をさらに含む、治療用組成物。
【請求項30】
脳における増加した斑量と関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における斑量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項1記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項31】
脳における増加した斑量と関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における斑の量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項1記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項32】
脳における増加した濃度の可溶性Aβと関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における可溶性Aβの総量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項1記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項33】
アミロイドに関連する疾患または状態を示す対象において認知記憶能を保持するか、または高める方法であって、治療的有効量の請求項1記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項34】
請求項1記載のモノクローナル抗体を産生することを特徴とする、細胞株。
【請求項35】
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2844が付けられたハイブリドーマEJ1A9により産生された抗体の特性を有する、その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生することを特徴とするか、または
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2844が付けられたハイブリドーマEJ1A9である、
細胞株。
【請求項36】
試料中またはインサイチューでモノクローナル抗体またはその活性断片とアミロイドタンパク質のエピトープとの免疫特異的結合を検出することを含む、患者におけるアミロイドに関連する疾患もしくは状態を診断する方法、または該疾患もしくは状態に対する素因を診断する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、請求項1記載のモノクローナル抗体を接触させる工程であって、該抗体がアミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する、工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;および
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程。
【請求項37】
対象の組織におけるアミロイド形成斑負荷量の程度を確かめる方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)研究中の対象の組織を代表する試料を得る工程;
(b)請求項1記載のモノクローナル抗体を用いて、アミロイドタンパク質の存在について該試料を試験する工程;
(c)抗原に結合した抗体の量を求める工程;および
(d)対象の組織における斑負荷量を計算する工程。
【請求項38】
請求項1記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体またはその機能的部分を用いた治療後に、対象における微小残存病変をモニタリングする方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、アミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する請求項1記載のモノクローナル抗体を接触させる工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;
(d)免疫複合体の存在または非存在と、試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程;ならびに
(e)該免疫複合体の量と正常対照値を比較する工程であって、正常対照値と比較した凝集物の量の増加が、該対象に依然として微小残存病変があることを示す、工程。
【請求項39】
請求項1記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体またはその機能的部分を用いて治療されている対象の応答性を予測する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、アミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する請求項1記載のモノクローナル抗体を接触させる工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程;ならびに
(e)治療の開始前および開始後の該免疫複合体の量を比較する工程であって、該凝集物の量の減少が、該対象が治療に応答する可能性が高いことを示す、工程。
【請求項40】
請求項1記載の少なくとも1つの抗体またはその機能的部分を含み、任意で、アミロイドタンパク質に結合させて免疫複合体を形成し、免疫複合体の存在または非存在がアミロイドタンパク質の存在または非存在と相関するような免疫複合体の形成を検出する目的で抗体を使用するための説明書をさらに含む、検査キット。
【請求項41】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体によって特異的に認識される、Aβエピトープであって、該抗体が、疎水性パルミチン酸部分で修飾されたβ-アミロイドペプチドAβ1-15のアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して作製されており、該疎水性部分が、リジンなどのアミノ酸、またはリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体を介して各末端に共有結合している、Aβエピトープ。
【請求項42】
請求項15記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分によって特異的に認識される、Aβエピトープ。
【請求項43】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、少なくとも30、詳細には少なくとも35、さらに詳細には少なくとも38、なおさらに詳細には少なくとも40のアミノ酸残基を有するAβ単量体ペプチドに結合するが、Aβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合しない、請求項1記載のモノクローナル抗体。
【請求項44】
ストリンジェントな条件下で請求項21記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項45】
ストリンジェントな条件下で請求項22記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項46】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、コンホメーションエピトープを認識し、かつコンホメーションエピトープに結合し、複数の単量体Aβ1-42ペプチドを含む、多量体可溶性アミロイド、アミロイド原繊維、アミロイド繊維、多量体可溶性Aβペプチド、および/またはそれぞれが複数の該多量体ペプチドを組み込んでいるAβ原繊維もしくは繊維に結合する、モノクローナル抗体。
【請求項47】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ単量体ペプチド1-42に結合し、Aβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合せず、Aβ単量体ペプチド1-28に対して実質的により弱い結合を有する、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項48】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、単量体および/またはオリゴマーの形態の、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも38、少なくとも40のアミノ酸残基、および42のアミノ酸残基より選択される複数のアミノ酸残基を含むAβペプチドとコインキュベーションした際に、Aβ単量体および/またはオリゴマーが高分子量多量体原繊維に凝集するのを阻害する、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項49】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ1-42単量体ペプチドに結合し、複数のAβ1-42単量体ペプチドを含む多量体可溶性Aβペプチドおよび複数の該多量体ペプチドを組み込んでいるAβ原繊維または繊維にも結合するが、Aβ単量体ペプチド1-28に対して実質的により弱い結合を示し、および/またはAβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合せず、Aβ1-42単量体および/またはオリゴマーペプチドの凝集によって形成された予め形成された高分子量多量体アミロイド原繊維またはフィラメントとコインキュベーションした際に、予め形成された多量体原繊維またはフィラメントを、少なくとも10%、少なくとも20%、詳細には少なくとも30%、さらに詳細には少なくとも40%、なおさらに詳細には少なくとも50%、とりわけ少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%またはそれ以上、脱凝集させることができる、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項50】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、Aβ1-42単量体ペプチド、ならびに複数のAβ1-42単量体ペプチドを含む多量体可溶性Aβペプチド、ならびに複数の該多量体ペプチドを組み込んでいるAβ原繊維または繊維に対して高い特異性を示すが、Aβ1-28および/またはAβ17-40単量体ペプチドに対して本質的に交差反応性を示さないか、中程度の交差反応性を示す、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項51】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、脳における増加した濃度の可溶性Aβと関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における可溶性Aβの総量を減少させることができる、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項52】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、斑を可溶化および/または破壊することができ、従って、脳における増加した斑量と関連する疾患または状態に罹患している、動物、特に、哺乳動物、とりわけ、ヒトの脳における斑量を減少させることができる、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項53】
その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2845が付けられたハイブリドーマ細胞株FG1F9E4により産生された抗体の特性を有する、モノクローナル抗体。
【請求項54】
その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2845が付けられたハイブリドーマ細胞株FG1F9E4により産生される、モノクローナル抗体。
【請求項55】
その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2846が付けられたハイブリドーマ細胞株FK2A6A6により産生された抗体の特性を有する、モノクローナル抗体。
【請求項56】
その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2846が付けられたハイブリドーマ細胞株FK2A6A6により産生される、モノクローナル抗体。
【請求項57】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、それぞれ親水性ポリエチレングリコール(PEG)部分で修飾されているβ-アミロイドペプチドであるAβ22-35およびAβ29-40のアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して作製されており、該疎水性部分が、リジン、グルタミン酸、システインより選択されるアミノ酸、およびリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸またはアミノ酸類似体を介して各末端に共有結合している、モノクローナル抗体。
【請求項58】
SEQ ID NO:17およびSEQ ID NO:19より選択される配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、またはSEQ ID NO:21〜23の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する軽鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含む、その機能的部分。
【請求項59】
SEQ ID NO:18およびSEQ ID NO:20より選択される配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、またはSEQ ID NO:24〜26の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する重鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含む、その機能的部分。
【請求項60】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:17およびSEQ ID NO:19より選択される配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、またはSEQ ID NO:21〜23の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する軽鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含むその機能的部分を含む、モノクローナル抗体。
【請求項61】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:18およびSEQ ID NO:20より選択される配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、またはSEQ ID NO:24〜26の1つまたは複数より選択されるポリペプチド配列を有する重鎖CDRの少なくとも1つ、少なくとも2つ、もしくは少なくとも3つを含むその機能的部分を含む、モノクローナル抗体。
【請求項62】
SEQ ID NO:17〜18のアミノ酸配列を含む、その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:17〜18の配列に少なくとも1つの、少なくとも2つの、もしくは少なくとも3つの、またはそれ以上の保存的置換を導入することによって改変されており、その抗体の全機能を本質的に維持しており、位置52のアミノ酸が、システイン、チロシン、およびセリンからなる群からの任意のアミノ酸、ならびにシステインのみより選択される、モノクローナル抗体。
【請求項63】
SEQ ID NO:19〜20のアミノ酸配列を含む、その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、SEQ ID NO:19〜20の配列に少なくとも1つの、少なくとも2つの、もしくは少なくとも3つの、またはそれ以上の保存的置換を導入することによって改変されており、その抗体の全機能を本質的に維持しており、位置52のアミノ酸が、システイン、チロシン、およびセリンからなる群からの任意のアミノ酸、ならびにシステインのみより選択される、モノクローナル抗体。
【請求項64】
SEQ ID NO:21〜23より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたCDR。
【請求項65】
請求項58記載の軽鎖可変領域をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項66】
請求項59記載の重鎖可変領域をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項67】
請求項60記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項68】
請求項61記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項69】
請求項46記載の抗体またはその機能的部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項70】
SEQ ID NO:27〜28に示したヌクレオチド配列の少なくとも1つを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項71】
SEQ ID NO:29〜30に示したヌクレオチド配列の少なくとも1つを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項72】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を含み、任意で、薬学的に許容される担体、希釈剤、および/または賦形剤をさらに含む、治療用組成物。
【請求項73】
アミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害を治療する方法であって、請求項46記載の抗体またはその機能的部分を投与する工程を含む、方法。
【請求項74】
アミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の薬物療法において用いられる1つまたは複数の化合物、酸化ストレスを防ぐ化合物、抗アポトーシス化合物、金属キレート剤、DNA修復阻害剤、例えば、ピレンゼピンおよび代謝産物、3-アミノ-1-プロパンスルホン酸(3APS)、1,3-プロパンジスルホネート(1,3PDS)、セクレターゼアクチベーター、β-およびγ-セクレターゼ阻害剤、tauタンパク質、神経伝達物質、β-シート破壊物質、抗炎症分子、もしくはコリンエステラーゼ阻害剤(ChEI)、例えば、タクリン、リバスチグミン、ドネペジル、ガランタミン、ならびに/または栄養補助剤より選択される、さらに生物学的に活性な物質をさらに含む、請求項72記載の組成物。
【請求項75】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む、請求項46記載の抗体を作製する方法であって、以下の工程を含む方法:
適切な宿主生物において、それぞれ1つもしくは複数の親水性部分または親水性ポリエチレングリコール(PEG)部分で修飾されている、Aβ22-35およびAβ29-40より選択されるβ-アミロイドペプチドのアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して抗体を作製する工程であって、該親水性部分が、リジン、グルタミン酸、システインより選択されるアミノ酸、およびリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸またはアミノ酸類似体を介して各末端に共有結合している、工程;ならびに
該抗体を単離する工程。
【請求項76】
対象における、アミロイドーシス、神経障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、および認知記憶能の消失を特徴とする疾患または状態、例えば、軽度認知機能障害(MCI)、レビー小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびにアミロイド様タンパク質に基づく、またはアミロイド様タンパク質と関連する他の疾患、例えば、進行性核上性麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、封入体筋炎(IBM)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、ならびに黄斑変性を含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する疾患および障害の影響を治療または軽減する方法であって、該疾患または障害の影響が治療および/または軽減されるように、請求項46記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項77】
続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含むアミロイド斑形成に関連する疾患および障害のグループであるアミロイドーシスを含む、アミロイドまたはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはこれらに関連する、例えば以下を含むがこれらに限定されない疾患などの疾患および障害の影響を、それを必要とする対象において治療または軽減する方法であって、請求項72記載の組成物を投与する工程を含む、方法:
それを必要とする対象における、神経障害、例えば、アルツハイマー病(AD)、および認知記憶能の消失を特徴とする疾患または状態、例えば、軽度認知機能障害(MCI)、レビー小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびにアミロイド様タンパク質に基づく、またはアミロイド様タンパク質と関連する他の疾患、例えば、進行性核上性麻痺、多発性硬化症;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、ならびに黄斑変性を含むその他の疾患。
【請求項78】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含む、治療的有効量の請求項57記載のモノクローナル抗体を含み、任意で、薬学的に許容される担体、希釈剤、および/または賦形剤をさらに含む、治療用組成物。
【請求項79】
脳における高い斑量と関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における斑量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項80】
脳における高い斑量と関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における斑の量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項81】
脳における増加した濃度の可溶性Aβと関連する疾患または状態に罹患している対象の脳における可溶性Aβの総量を減らす方法であって、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項82】
アミロイドに関連する疾患または状態を示す対象において認知記憶能を保持するか、または高める方法であって、治療的有効量の請求項46記載のモノクローナル抗体を対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項83】
請求項46記載のモノクローナル抗体を産生することを特徴とする、細胞株。
【請求項84】
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2845が付けられたハイブリドーマFG1F9E4により産生された抗体の特性を有する、その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生することを特徴とするか、または
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2845が付けられたハイブリドーマFG1F9E4である、
細胞株。
【請求項85】
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2846が付けられたハイブリドーマFK2A6A6により産生された抗体の特性を有する、その任意の機能的に等価な抗体もしくは機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生することを特徴とするか、または
2007年5月25日に寄託され、寄託番号DSM ACC2846が付けられたハイブリドーマFK2A6A6である、
細胞株。
【請求項86】
試料中またはインサイチューでモノクローナル抗体またはその活性断片とアミロイドタンパク質のエピトープとの免疫特異的結合を検出することを含む、対象におけるアミロイドに関連する疾患もしくは状態の診断方法、または該疾患もしくは状態に対する素因を診断する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、請求項46記載のモノクローナル抗体を接触させる工程であって、該抗体がアミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する、工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;および
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程。
【請求項87】
それを必要とする対象の組織において、アミロイド形成斑負荷量の程度を確かめる方法であって、以下の工程を含む方法:
(e)研究中の対象の組織を代表する試料を得る工程;
(f)請求項46記載のモノクローナル抗体を用いて、アミロイドタンパク質の存在について該試料を試験する工程;
(g)抗原に結合した抗体の量を求める工程;および
(h)対象の組織における斑負荷量を計算する工程。
【請求項88】
請求項46記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体またはその機能的部分を用いた治療後に、対象における微小残存病変をモニタリングする方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、請求項46記載のモノクローナル抗体を接触させる工程であって、該抗体がアミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する、工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程;および
(e)該免疫複合体の量と正常対照値を比較する工程であって、正常対照値と比較した凝集物の量の増加が、該対象に依然として微小残存病変があることを示す、工程。
【請求項89】
請求項46記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体またはその機能的部分を用いて治療されている対象の応答性を予測する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)アミロイドタンパク質を含有すると疑われる対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域と、請求項46記載のモノクローナル抗体を接触させる工程であって、該抗体がアミロイドタンパク質のコンホメーションエピトープに結合する、工程;
(b)抗体とアミロイドタンパク質を結合させて、免疫複合体を形成する工程;
(c)免疫複合体の形成を検出する工程;
(d)免疫複合体の存在または非存在と、対象の試料または特定の身体部位もしくは身体領域におけるアミロイドタンパク質の存在または非存在を相関付ける工程;および
(e)治療の開始前および開始後の該免疫複合体の量を比較する工程であって、該凝集物の量の減少が、該対象が治療に応答する可能性が高いことを示す、工程。
【請求項90】
請求項46記載の少なくとも1つの抗体またはその機能的部分を含み、任意で、アミロイドタンパク質に結合させて免疫複合体を形成し、免疫複合体の存在または非存在がアミロイドタンパク質の存在または非存在と相関するような免疫複合体の形成を検出する目的で抗体を使用するための説明書をさらに含む、検査キット。
【請求項91】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体によって特異的に認識される、Aβエピトープであって、該抗体が、それぞれ親水性ポリエチレングリコール(PEG)部分で修飾されている、β-アミロイドペプチドAβ22-35およびAβ29-40のアミノ酸配列に対応する抗原性ペプチドを含む超分子抗原性構築物に対して作製されており、該親水性部分が、リジンなどのアミノ酸、またはリンカー分子として役立ち得る他の任意の適切なアミノ酸もしくはアミノ酸類似体を介して各末端に共有結合している、Aβエピトープ。
【請求項92】
請求項62記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分によって特異的に認識される、Aβエピトープ。
【請求項93】
請求項63記載のモノクローナル抗体またはその機能的部分によって特異的に認識される、Aβエピトープ。
【請求項94】
その任意の機能的に等価な抗体または機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、該抗体が、少なくとも30、詳細には少なくとも35、さらに詳細には少なくとも38、なおさらに詳細には少なくとも40のアミノ酸残基を有するAβ単量体ペプチドに結合するが、Aβ単量体ペプチド17-40に本質的に結合しない、請求項46記載のモノクローナル抗体。
【請求項95】
ストリンジェントな条件下で請求項69記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項96】
ストリンジェントな条件下で請求項70記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【請求項97】
ストリンジェントな条件下で請求項71記載のポリヌクレオチド配列にハイブリダイズする、ポリヌクレオチド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2010−530227(P2010−530227A)
【公表日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512181(P2010−512181)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/007317
【国際公開番号】WO2008/156621
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(506027491)エーシー イミューン ソシエテ アノニム (14)
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/007317
【国際公開番号】WO2008/156621
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(506027491)エーシー イミューン ソシエテ アノニム (14)
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】
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