説明

モノビニルアレーン/共役ジエンブロックコポリマー及びモノビニルアレーン/アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含む二元及び三元ブレンド

我々は、(i)ブロック性のモノビニルアレーン含量が全モノビニルアレーン単位の90重量%未満である少なくとも一のテーパー構造のブロックを含み、及び分子量が60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンがカップリングされたブロックコポリマー、並びに(ii)(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか又は両方、を含む約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、を含む組成物を開示する。前記組成物は、収縮フィルム又は固い包装用途に使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にはモノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーの分野に関する。より詳しくは、本発明は、この様なコポリマーと他のモノビニルアレーン含有ポリマーとのブレンドに関する。
【背景技術】
【0002】
熱的に形成された包装物品は、本明細書において熱形成包装物品及び収縮ラベルと称することがある範疇を包含する。熱形成包装物品、例えば、所謂クラムシェルパッケージ及びブリスタパックは、比較的小さい、比較的軽い物品、特に消費者が購入の前に物品を点検できることが望ましい物品の包装に周知である。包装された製品の例としては、とりわけ、携帯用電子機器(とりわけ、個人用音楽プレーヤー、電話アクセサリー、可搬型電子ゲーム機、コンピュータアクセサリー、ゲーム機アクセサリー等)、包装済みの食品(とりわけ、プディングカップ等)、及び医療用品を包含するが、これらに限定されない。熱形成包装物品の視覚による点検及び消費者の取り扱いを可能にするため、これらの物品は、一般的に高い透明性と高い堅牢性の両者を有する材料から作られる。
【0003】
収縮ラベルは、形成済みの包みのラベル付け、または形成済みの包みの閉じ口の封止に用いられることは既知である。収縮ラベルのこの様な使用の例は、とりわけ、輪郭を持つ飲料のボトル及び包装済みの食品のコンテナのラベル、並びに薬剤ボトルのキャップを覆う不正開封防止シールを包含するが、これらに限定されない。
【0004】
熱形成包装に頻繁に使用される2種の材料はポリビニルクロライド(PVC)及びグリコール変性ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)である。PETGは、一般的にガラス転移温度が比較的低く、かつ熱に晒した際の収縮が比較的高いと考えられており、この結果、収縮フィルムの用途に頻繁に使用されている。しかしながら、PETGは比較的高価であり、かつ溶融強度が低く、熱たわみ温度が低く、湿気を吸収する傾向があり、及び比較的比重が大きい。ポリビニルクロライド(PVC)は比較的安価であり、熱形成包装用途に使用されてきたが、そのより劣る収縮性能(収縮フィルム用途において)、比較的高い比重、押出しの間における腐食性及び有害ガスの形成、及びPVCの軟化に屡々使用される幾種かの可塑剤及び幾種かのその焼却生成物の両方に関する一般の否定的な認識が、それをより望ましくないものとしている。
【0005】
スチレン−ブタジエンコポリマーを包含するスチレン系ポリマーは、これらの不利点を持たない。しかしながら、PVC又はPETGに匹敵する透明性、堅牢性、及び収縮特性を持つスチレン−ブタジエンコポリマーを含有する、熱形成包装物品を生産するためには挑戦すべきことが残っている。
【発明の開示】
【0006】
一の態様において、本発明は、(i)ブロック性のモノビニルアレーン含量が全モノビニルアレーン単位の90重量%未満である少なくとも一のテーパー構造のブロックを含み、及び分子量が60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンがカップリングされたブロックコポリマー、並びに(ii)(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか又は両方、を含む約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、を含む組成物に関する。
【0007】
別の態様において、本発明は、いずれも上述の組成物を含む層を含む、収縮フィルム及び固い包装材に関する。
【0008】
別の態様において、本発明は、上記の収縮フィルム又は固い包装材を使用する、製品の包装方法に関する。
【0009】
我々は、PVC又はPETGに匹敵する透明性、堅牢性、及び収縮特性を持つスチレン−ブタジエンコポリマー、及び、PVC又はPETGが使用されてきた熱形成包装物品の用途におけるそれらの使用について述べる。
【0010】
(実例となる態様の説明)
一の態様において、本発明は、
(i)ブロック性のモノビニルアレーン含量が全モノビニルアレーン単位の90重量%未満である少なくとも一のテーパー構造のブロックを含み、及び分子量が60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンがカップリングされたブロックコポリマー、並びに
(ii)(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか又は両方、を含む約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、
を含む組成物に関する。
【0011】
別に特定されている、又は句の単純な意味から明白である場合を除き、用語「又は」は、包括的な意味を持つ。形容詞「第一の」、「第二の」等は、別に特定されている場合を除き、修飾された対象を、時間的に、空間的に、又は両方において、特定の順序に限定すると解すべきではない。「コポリマー」は、本明細書において、少なくとも2種の単位、例えば2種の単位、3種の単位等を含む任意のポリマーを指すために使用する。
【0012】
組成物は、以下に更に詳細に論じる様に、2種のポリマーのブレンドを含む。本明細書でこの用語を用いるときは、ブレンドの任意の物理的形態は組成物である。例示のみの目的で、組成物は、とりわけ、溶融物、ペレット、溶媒中のポリマーの溶液、単層又は複数層のフィルム中の一以上の層、若しくは単層又は複数層に形成された構造(とりわけ、クラムシェルパッケージ、ブリスタパック、熱形成トレー、又は収縮ラベル)中の一以上の層であって良い。
【0013】
モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーを調製するための基本的な原材料及び重合条件は、例えば、米国特許第4,091,053号、同4,584,346号、同4,704,434号、同4,704,435号、同5,130,377号、同5,227,419号、同6,265,484号、同6,265,485号、同6,420,486号及び同6,444,755号に開示されており、引用によりこれらを本明細書に援用する。これらに教示されている技術は、一般的に、以下に論じるモノビニルアレーン−共役ジエンゴムの調製に適用できる。
【0014】
「モノビニルアレーン」は、本明細書で使用するとき、一の炭素−炭素二重結合、少なくとも一の芳香族部分、及び全部で8から18の炭素原子、例えば8から12の炭素原子を含有する有機化合物を指す。代表的なモノビニルアレーンは、スチレン、a−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、4−n−プロピルスチレン、4−t−ブチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−デシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(4−フェニル−n−ブチル)スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、及びこれらの混合物を包含するが、これらに限定されない。一の態様において、モノビニルアレーンはスチレンである。ポリマーの単位であって、その単位がモノビニルアレーンモノマーの重合から誘導されている場合、それは「モノビニルアレーン単位」である。
【0015】
「共役ジエン」は、本明細書で使用する場合、共役炭素−炭素二重結合、及び全部で4から12の炭素原子、例えば4から8の炭素原子を含有する有機化合物を指す。代表的な共役ジエンは、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、及びこれらの混合物を包含するが、これらに限定されない。一の態様において、共役ジエンは1,3−ブタジエン又はイソプレンであって良い。ポリマーの単位であって、その単位が共役ジエンモノマーの重合から誘導されている場合、それは「共役ジエン単位」である。
【0016】
「モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマー」は、モノビニルアレーン単位及び共役ジエン単位を含むポリマーである。前記ポリマーは、一以上のブロックを含み、各ブロックは、モノビニルアレーン単位又は共役ジエン単位を含む。任意の特定のブロックは、モノビニルアレーン単位、共役ジエン単位のいずれか、又は両方を含むことができる。もしそれが一種の単位のみを含むなら、それを「モノブロック」と名付けることができる。もしそれが両方を含むなら、それは、ランダムブロック、テーパー構造のブロック、段状ブロック、又は任意の他の型のブロックであって良い。本発明において、下に定義される様に、「モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマー」は、モノビニルアレーン−共役ジエンゴムを包含しない。
【0017】
ブロックは、そのブロックのある部分における共役ジエン単位及びモノビニルアレーン単位のモル分率が、全体のブロックの共役ジエン単位及びモノビニルアレーン単位のモル分率と実質的に同じとき、「ランダム」である。これは、規則性を持つブロックの部分(即ち、非ランダムのように見える)の可能性を排除しないが、このような規則的な部分は、典型的には、たまたま期待されるレベルの近辺を超えては存在しないであろう。
【0018】
ブロックは、(a)ブロックの第一の部分における共役ジエン単位のモル分率が、ブロックの第二の部分における共役ジエン単位のモル分率より高く、そのとき、ブロックの第二の部分がブロックの所定の末端により近く、及び(b)条件(a)は実質的にブロックの全部分において当てはまる、の両方のとき、「テーパー構造」である。(考慮している部分の大きさに依存して、条件(a)は全ての部分に関しては当てはまらないかもしれないが、もしそうであっても、たまたま期待されるレベルの近辺を超えて当てはまらないことは無いであろう。)
【0019】
ブロックは、第一の部分がブロックの全てのモノビニルアレーン単位を実質的に含有し、ブロックの第二の部分がブロックの全ての共役ジエン単位を実質的に含有するとき、「段状」である。上の定義に照らして、第一の部分は、時間、空間、又は任意の他のパラメータにおいて、必ずしも第二の部分より前ではない。
【0020】
一の態様において、前記モノビニルアレーン−共役ジエンコポリマーは、スチレンブロック及びブタジエンブロックを含むブロックコポリマーである(「スチレン−ブタジエンコポリマー」)。代表的なスチレン−ブタジエンコポリマーは、K−Resin(登録商標)SBCの名前で入手できる(シェブロン フィリップス ケミカル社、ウッドランド、テキサス(Chevron Philips Chemical Co., The Woodlands、TX))。
【0021】
一般的に、各ブロックは、所望のブロックの単位が導出されるモノマー又はモノマーの混合物を重合させることにより形成する。この重合工程は、一般的に、異なるブロックの間における工程パラメータの変更の相対的な不足の影響を受けやすいであろうが、本開示の利益を受ける当業者は、日常の実験事項として、異なるブロックの間の工程パラメータにおけるなんらかの軽微な変更を成すかもしれない。重合工程の以下の説明は、幾ばくかの説明は本発明のポリマーにおける一以上のブロックの種を形成するためより多くの、又はより少ない価値があるかもしれないが、一般的に本発明のポリマーにおけるブロックの全ての種の形成に適するであろう。
【0022】
重合工程は、炭化水素希釈剤中、約−100°Cから約150°Cの範囲の任意の適切な温度、例えば約0°Cから約150°C、及び反応混合物を実質的に液相に保つのに十分な圧力で、行う。一の態様において、炭化水素希釈剤は、直鎖または環状パラフイン、若しくはそれらの混合物であって良い。代表的な直鎖又は環状パラフィンは、とりわけ、ペンタン、ヘキサン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、及びこれらの混合物を包含するが、これらに限定されない。一の態様において、パラフィンはシクロヘキサンである。
【0023】
重合工程は、実質的に酸素及び水の不存在下、例えば不活性ガス雰囲気下で行うことができる。
【0024】
重合工程は、開始剤の存在下で実施できる。一の態様において、開始剤は、開始剤としての使用が既知の、任意の有機モノアルカリ金属であって良い。更なる態様において、開始剤は、式RMを持つことができる。ここで、Rは、炭素数4から8のアルキル、シクロアルキル、又はアリール基、例えばn−ブチル基であり、Mはアルカリ金属、例えばリチウムである。特定の態様において、開始剤はn−ブチルリチウムである。
【0025】
使用される開始剤の量は、供給流中に痕跡量の反応毒が在ることを当然として、当技術で既知であり、また容易に決定可能である通り、所望のポリマー又はブロックの分子量に依存する。
【0026】
重合工程は、更に少量のランダム化剤を含有させることを含むことができる。一の態様において、ランダム化剤は極性の有機化合物、例えばエーテル、チオエーテル、又は三級アミンであって良い。別の態様において、ランダム化剤はアルコールのカリウム塩又はナトリウム塩である。ランダム化剤は、開始剤の有効性を向上させること、混合されたモノマー充填物中のモノビニルアレーンモノマーの少なくとも一部をランダム化させること、又は両方のために、炭化水素希釈剤中に包含させることができる。ランダム化剤を包含させることは、本ポリマーの、ランダム又はテーパー構造のモノビニルアレーン−共役ジエンブロックを形成するときに価値があり得る。
【0027】
代表的なランダム化剤は、とりわけ、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−n−オクチルエーテル、アニソール、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジベンジルエーテル、ジフェニルエーテル、1,2−ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、カリウムtert−アミレート、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジ−n−プロピルスルフィド、ジ−n−ブチルスルフィド、メチルエチルスルフィド、ジメチルエチルアミン、トリ−n−エチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチル−N−エチルアニリン、N−メチルモルホリン、及びこれらの混合物を包含するが、これらに限定されない。
【0028】
特定のブロックを形成するとき、各モノマーの充填物又はモノマー混合物の充填物は、その特定のブロックを形成するための各モノマーの充填物又はモノマー混合物の充填物の重合が、次の充填物を充填する前に実質的に完了するように、溶液重合条件の下で重合させることができる。本明細書で使用するとき、「充填すること」は、化合物を反応ゾーン、例えば反応容器の内部に導入することを指す。
【0029】
理論に縛られるべきではないが、もし開始剤を充填物中に包含させると、ブロックは、典型的には、初めから、又は未停止の、予め形成されたブロックに付加することにより、形成するであろう。更に、理論に縛られるべきではないが、もし充填物中に開始剤が包含されないと、ブロックは、典型的には、未停止の、予め形成されたブロックに付加することによってのみ、形成するであろう。
【0030】
カップリング剤は、重合完了後に添加できる。適切なカップリング剤は、とりわけ、ジ−又はマルチビニルアレーン化合物、ジ−又はマルチエポキシド、ジ−又はマルチイソシアネート、ジ−又はマルチアルコキシシラン、ジ−又はマルチイミン、ジ−又はマルチアルデヒド、ジ−又はマルチケトン、アルコキシスズ化合物、ジ−又はマルチハライド、例えばシリコンハライド及びハロシラン、モノ−、ジ−、又はマルチ無水物、ジ−又はマルチエステル、例えばモノアルコールとポリカルボン酸のエステル、一価アルコールとジカルボン酸のエステルであるジエステル、一塩基酸とポリアルコール、例えばグリセロールのエステルであるジエステル、及びこの様な化合物の2種以上の混合物を包含するが、これらに限定されない。
【0031】
有用な多官能性カップリング剤は、とりわけ、エポキシ化植物油、例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、及びこれらの混合物を包含するが、これらに限定されない。一の態様において、カップリング剤はエポキシ化大豆油である。エポキシ化植物油は、Vikoflex(商標)の商品名でアトフィナ ケミカルズ(フィラデルフィア、ペンシルバニア)(Atofina Chemicals (Philadelphia、PA))から市販されている。
【0032】
もしカップリングを実施するなら、カップリング剤の任意の有効量を用いることができる。一の態様において、活性ポリマーアルカリ金属に対して化学量論的量のカップリング剤は、最大のカップリングを推進する傾向がある。しかしながら、特定の製品に望まれる場合には、カップリング効率を変えるために、化学量論的量より多く、又は少なく用いることができる。
【0033】
カップリング反応の完了に続いて、例えあっても、ブロックコポリマーからアルカリ金属を除くため、又は色の制御のため、重合反応混合物は、水、二酸化炭素、アルコール、フェノール、又は直鎖飽和脂肪族モノ−ジカルボン酸等の停止剤で処理できる。
【0034】
停止後、例えあっても、ポリマーセメント(重合溶媒中のポリマー)は、普通は約10から40重量%の固体、更に普通には20から35重量%の固体を含有する。ポリマーセメントを気化させて溶媒の一部を蒸発させ、固体含量を濃度約50から約99重量%の固体に増加させて、引き続き真空炉又は液化押出し機乾燥により、残留する溶媒を除去できる。
【0035】
ブロックコポリマーを回収し、例えば製粉、押出し、又は射出成形により、所望の形状に加工できる。ブロックコポリマーは、酸化防止剤、粘着防止剤、離型剤、充填剤、増量剤、染料等の添加剤も含有できる。
【0036】
本発明において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、多モードであって良く、即ちブロックコポリマー分子の母集団が、母集団の分子量分布ヒストグラムにおいて2つ以上のピークを持つことができ、又は、単モードであって良く、即ちブロックコポリマー分子の母集団が、母集団の分子量分布ヒストグラムにおいて1つのピークを持つことができる。一の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、多モード、即ち二モード(分子量分布ヒストグラムにおいて2つのピークを持つ)であって良い。
【0037】
本発明において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、上記の通り、カップリングされていて良い。
【0038】
本発明において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、少なくとも一のテーパー構造のブロックを持つことができる。一の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、包括的に、1から3のテーパー構造のブロックを持つ。別の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、2又は3のテーパー構造のブロックを含む。一の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、隣接する(即ち、相互に直接結合している)2又は3のテーパー構造のブロックを含む。
【0039】
モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、含量が約90重量%未満のブロック性のモノビニルアレーンを有することができる。ブロック性のモノビニルアレーン含量は、ポリマー鎖上の2つの最隣接部分が両方共モノビニルアレーン単位であるモノビニルアレーン単位の重量を、コポリマー中の全モノビニルアレーン単位の重量で割り、百分率で表される商として定義される。ブロック性のモノビニルアレーン含量は、実施例でより詳細に説明する通り、H−1 NMRにより測定できる。
【0040】
一の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、分子量60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む。末端ブロックはポリマー鎖の末端に居るブロックである。一の態様において、末端ブロックは、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーの重合の間に調製される、仮の第一のブロック、即ち、反応容器への仮の第一の充填物の結果として形成されるブロックであって良い。一の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは2個の末端モノビニルアレーンブロックを含む。
【0041】
上に述べた通り、前記組成物は、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーを含むことができる。一の態様において、組成物は、約30重量部から約80重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーを含むことができる。一の態様において、組成物は、約35重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーを含むことができる。一の態様において、組成物は、約40重量部から約70重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーを含むことができる。更なる態様において、組成物は、約45重量部から約65重量部を含むことができる。一の態様において、組成物は、約70重量部から約90重量部を含むことができる。
【0042】
モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、約20重量%から約30重量%の共役ジエン単位を含むことができる。もしコポリマーがモノビニルアレーン単位及び共役ジエン単位だけを含有するなら、それは、約70重量%から約90重量%のモノビニルアレーン単位を含むことができる。一の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、約75重量%から約80重量%のモノビニルアレーン単位を含むことができる。別の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、約70重量%から約75重量%のモノビニルアレーン単位を含むことができる。更に別の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、約80重量%から約85重量%のモノビニルアレーン単位を含むことができる。
【0043】
モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーは、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーの含有物として、当技術分野で既知の他のユニットを更に含むことができる。
【0044】
前記組成物は、(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか、又は両方、を含むポリマーを意味する、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーも含むことができる。
【0045】
モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーのモノビニルアレーン単位は、上記の通りである。一の態様において、モノビニルアレーン単位はスチレン単位である。
【0046】
アルキルアクリレート単位、又はアルキルメタクリレート単位を、フリーラジカル重合(とりわけ、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、又は過酸化ジ−t−ブチル等のフリーラジカルを生成する過酸化物触媒の使用を含む、一般的に上記の値より低い温度におけるプロセス等)により、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーに含有させることができるが、これは限定的ではなく、他の重合技術の使用は、本開示の利益を享受する当業者にとって、日常の実験事項である。
【0047】
アルキルアクリレートの重合から導出される単位は、「アルキルアクリレート単位」であり、アルキルメタクリレートの重合から導出される単位は「アルキルメタクリレート単位」である。
【0048】
「アルキルアクリレート」は、式CH=CHC(=O)ORの有機化合物である。ここで、Rは有機部分である。一の態様において、Rは1から約6の炭素原子を持つことができる。一の態様において、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーのアルキルアクリレート単位は、メチルアクリレート単位、エチルアクリレート単位、プロピルアクリレート単位、ブチルアクリレート単位、ペンチルアクリレート単位、又はヘキシルアクリレート単位であって良い。
【0049】
一の態様において、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、約10重量%から約25重量%のブチルアクリレート単位を含む。一の態様において、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、約10重量%から約17.5重量%のブチルアクリレート単位を含む。更なる態様において、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、約17.5重量%から約25重量%のブチルアクリレート単位を含む。
【0050】
「アルキルメタクリレート」は、式CH=C(CH)C(=O)ORの有機化合物である。ここで、Rは有機部分である。一の態様において、Rは1から約6の炭素原子を持つことができる。一の態様において、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーのアルキルメタクリレート単位は、メチルメタクリレート単位、エチルメタクリレート単位、プロピルメタクリレート単位、ブチルメタクリレート単位、ペンチルメタクリレート単位、又はヘキシルメタクリレート単位であって良い。
【0051】
一の態様において、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、約3重量%から約10重量%のメチルメタクリレート単位を含む。
【0052】
一の態様において、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、スチレン単位、ブチルアクリレート単位、及びメチルメタクリレート単位を含む。更なる態様において、モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、約10重量%から約17.5重量%のブチルアクリレート単位を含み、並びに、ブチルアクリレート単位及びメチルメタクリレート単位を一緒にして、コポリマーの約10重量%から約25重量%を構成する。
【0053】
モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、更に、当技術分野において、この様なコポリマーに包含されるのが適切であることが既知の他の単位を含むことができる。
【0054】
モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、上記の通りフリーラジカル重合により、又は当業者に既知の他の技術により、調製できる。モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーは、ブロックコポリマーであって良く、及び、上記の通り、ブロックはモノブロック、ランダムブロック、テーパー構造のブロック、又は段状のブロックであって良い。
【0055】
上述の通り、前記組成物は約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含むことができる。一の態様において、組成物は約10重量部から約70重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含むことができる。更なる態様において、組成物は約10重量部から約30重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含むことができる。更に別の態様において、組成物は約24重量部から約65重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含むことができる。
【0056】
前記組成物は、モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマー及びモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーのみを含むことができ、又は更に他のポリマーを含むことができる。
【0057】
一の態様において、前記組成物は、更に、約0.1重量部から約20重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンゴムを含む。モノビニルアレーン−共役ジエンゴムは、このゴムが約50重量%未満のモノビニルアレーン単位を含む点で、上記のモノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーと異なる。
【0058】
モノビニルアレーン−共役ジエンゴムは、上記の技術により調製できる。
【0059】
一の態様において、モノビニルアレーン−共役ジエンゴムにおいて、モノビニルアレーンはスチレンであり、及び共役ジエンはブタジエン又はイソプレンである。
【0060】
モノビニルアレーン−共役ジエンゴムは、更に、モノビニルアレーン−共役ジエンゴムへの含有が適切であることが当技術分野において既知の他の単位を含むことができる。
【0061】
一の態様において、前記組成物は、約1重量部から約20重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンゴムを含むことができる。一の態様において、組成物は、約0.1重量部から約10重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンゴムを含むことができる。更なる態様において、組成物は、約1重量部から約10重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンゴムを含むことができる。
【0062】
上記のポリマーを、任意の適切な技術により結合させることができる。一の態様において、各ポリマーのペレットは、混合物を、使用中の転換装置のプラスティケーティングスクリュー(plasticating screw)に導入する前に、機械的混合により結合される。転換装置の一例はシート押出し機である。この機械的混合は、ポリマー成分を撹拌し、成分を転がし、成分の同時計量、又はこれらの技術の組合せにより、実施できる。機械的混合は、転換装置のプラスティケーティングスクリュー供給ホッパーとは独立に、又はその一体化部分として、行うことができる。
【0063】
別の態様において、個々のポリマーを配合押出し機に導入して、各々が個々のポリマーの各々の幾ばくかの量を含有するペレットを生産できる。これらの配合ペレットは、次いで、使用中の転換装置のプラスティケーティングスクリュー中に導入しても良い。配合押出し機は個々のポリマーを溶融し、溶融状態でこれらを一緒に混合してペレットを生産する。これらは、ブレンド組成物において適度に均一である。個々のポリマーは、先に記載した機械的混合技術を用いた供給ホッパーを介して、又は配合押出し機の樽中に一以上の溶融成分を直接秤量する側面供給押出し機を使用して、配合押出し機中に導入することが可能である。
【0064】
上記のポリマーに加えて、前記組成物は、一又は二以上の溶媒、この様な組成物への含有が適切であると当技術分野において既知の、一以上の種々の添加剤等を、通常の当業者の日常的実験事項として、更に含有することができる。
【0065】
一の態様において、本発明は、上記の様な組成物を含む層を含む、フィルムに関する。「フィルム」は、本明細書で使用するとき、比較的薄い構造を有し、かつそのフィルムの少なくとも一層の成分として前記組成物を含む、任意の押出された物質を指す。前記押出された物質は、可撓性又は固い、単層又は多層の、成形された又は未成形の、原料又は最終用途に適した構造に加工された、等であって良く、及びこの定義の下にフィルムであって良い。産業において、非公式に「シート」と呼ばれる物質は、この定義の下にフィルムである。
【0066】
一の態様において、前記フィルムは収縮フィルムである、即ち、前記フィルムは少なくとも一方向に配向されている。
【0067】
収縮フィルム又は収縮ラベルは、本明細書では同義的に用いられ、熱に晒した際に少なくとも一方向に収縮するフィルム部分である。用語「収縮フィルム」又は「収縮ラベル」は、熱に晒す前、その間、又は後のフィルム部分を網羅し、及び長さ又は幅が減少する。熱に晒す前は、前記収縮フィルムを「未収縮の収縮フィルム」と称することができ、やはり上記の定義に従う収縮フィルムである。収縮フィルムの厚さは任意の適切な厚さで良く、例えば約0.1milから約10milである。
【0068】
収縮フィルムは、任意の構造、例えばパッチ状構造又は円筒形構造を持つことができる。収縮フィルムが円筒形構造を持つ場合は、収縮スリーブと名付けることができる。
【0069】
前記収縮フィルムの、大きさ、形状、辺の数、半径等に関する任意の外形は、熟慮され、かつ、本開示の利益を享受する当業者に対して日常の実験事項であろう。
【0070】
フィルムは、単層及び共押出しフィルム製造の技術分野で既知の任意の技術により生産できる。もしそのフィルムが収縮フィルムなら、一軸及び二軸配向の技術分野で既知の任意の技術により、配向できる。フィルムは、機械方向(「MD」)(フィルムが生産装置から抜け出す方向)及び横断方向(「TD」)(機械方向と直角の方向)を持つことができる。
【0071】
一般的に、TDに配向された収縮フィルムは「スリーブラベル」と呼ぶことができる。一の態様において、スリーブラベルに印刷して、MDに裁断することができる。次いで、溶媒接着を用いて、TDに平行な閉じ目を形成し、スリーブを作製することができる。スリーブは、コンテナの天辺から、コンテナの外周の回りに、フィルムのTDに適用できる。スリーブラベルを作製する材料は、所望の収縮度を持つ様に選択できる。
【0072】
一般的に、MDに配向された収縮フィルムは、「ロール供給」ラベルと呼ぶことができる。ロール供給ラベルは、ロールからラベル貼り機へ、機械方向に供給できる。ラベル貼り機は、ロール供給ラベルをコンテナの周りに包み込み、ロール供給ラベルを裁断し、コンテナの外周の回りに、フィルムのMDで、ロール供給ラベルを溶媒接着できる。
【0073】
一般的に、収縮フィルムはシート押出しと、引き続くテンターリングで、若しくは、ブロー又はキャストフィルム技術(追加の配向段階を伴い、又は伴わず)で、生産できる。例えば、収縮フィルムは、シート押出ラインで押出して、シートを形成できる。溶融されたポリマーは、ラインの幅にわたって、平らなダイから、溶融された材料を冷却できる、冷却ロールスタック上へと流れることができる。それを、そのまま配向機(orienter)に供給し、又は整形して後の配向のためにロール上に巻き取ることができる。シートをTD配向用のテンターリングフレームに、又はMD配向機に、若しくは両方に、供給できる。ある種のテンターリングフレームは、前記シートをMD及びTDに、同時に配向できる。仕上げられたフィルムは、典型的には押出されたフィルムの約0.2倍の厚さになるが、これは一観察であり、本発明を限定する記述ではない。
【0074】
収縮フィルムは、従来のキャストフィルム押出し技術を用いても生産できる。キャスト工程の一の態様において、溶融された材料は、ラインの幅にわたって、平らなダイから溶融された材料を冷却できる冷却されたドラム上へと流れることができる。次いで、整形され、最終ドラム上でフィルムのロールに巻かれる。典型的には、キャストフィルムは横断方向よりも機械方向により高く収縮するが、これは、単に典型的なフィルムに関する一観察であり、本発明を限定する記述ではない。キャストフィルムは、同様に、MD又はTD、若しくは両方に配向できる。通常、キャストフィルムの配向はフィルムの押出しと引き続くテンターリングにより実施される。
【0075】
ブロー製膜において、ダイの上流の押出し工程はキャスト工程と同様であって良いが、ダイと下流は異なって良い。代表的なブロー製膜において、ダイは輪状(円形)であって良く、典型的には上方を向いて良い。これは、天辺が畳まれて良い円筒状の管を生産でき、平らになった管となる。「ダブルバブル」工程において、管は再膨張され、再加熱され、延伸されて更なる配向をされ、及び再度畳まれることができる。畳まれた管、又は再度畳まれた管は、その両端を除去し、次いで、フィルムの別々のロールに巻き取ることができる。
【0076】
共押出しにより生産される多層構造は、シート押出し、ブローフィルム、又はキャストフィルム装置により生産できる。共押出しにおいて、一のダイを介して2以上のポリマーを同時に押出すことができる。ダイに供給するため、同時に2以上の押出機を使用できる。共押出しにおいて、種々のポリマー溶融物を、相互の混合が殆ど無い様に、しかしフィルム層間の界面で結合が起こる様に、層流条件下でダイに導入できる。
【0077】
別の態様において、本発明は、(a)上記の様な収縮フィルムを、(b)コンテナ構造の外表面の少なくとも一部に収縮させる工程、を含むコンテナにラベルを貼付する方法に関する。
【0078】
前記コンテナ構造は、食品、飲料、又は任意の他の製品の貯蔵、又は輸送に使用する技術分野で既知の任意の構造であって良い。コンテナ構造は、内側表面及び外側表面を持ち、内側表面の少なくとも一部は製品と接し、また、外側表面は、一般的に、周囲とより多く接する。コンテナ構造は、コンテナ構造により画定される容積と周囲との間で液体、固体、又は気体の連通を許容する開口を持つこともできる。開口は、キャップ、コルク、蓋、又は他の閉鎖部材で閉じることができる。周囲と接する閉鎖部材の部分は、コンテナ構造の外側表面の構成要素と考えることができる。普通のコンテナ構造は、とりわけ、ボトル、カートン、カップ、トレー、バッグ及びボックスを包含するが、これらに限定されない。コンテナ構造を製造できる普通の材料は、とりわけ、ガラス、板紙、ボール紙、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリエチレンテレフタレートを包含するが、これらに限定されない。
【0079】
前記コンテナ構造は、任意の形状をとることができる。特異の例示的態様において、これは、とりわけ、実質的に円筒体、湾曲体、立方体、平行六面体、又は相対的な無定形体であって良い。任意の前述のコンテナ構造、又は任意の他の構造は、任意の形状又は大きさの、首又は切り妻風天辺を持つことができる。任意の前述のコンテナ構造、又は任意の他の構造は、任意の形状又は大きさの開口をもつことができる。任意のコンテナ構造の開口は、キャップ、コルク、蓋、又は他の任意の形状、大きさ、及び閉鎖手段の閉鎖部材で閉鎖することができる。代表的な閉鎖手段は、とりわけ、スクリューキャップ、コルク、プルタブ、又は蓋を包含するが、これらに限定されない。
【0080】
上述の通り、収縮ラベルは、コンテナ構造の外側表面の少なくとも一部と接触している。一の態様において、外側表面の一部は、コンテナ構造の開口を画定しない。図1は、この態様による代表的なコンテナ構造の断面図を示す。コンテナ構造110は、例えば、ポリエチレンテレフタレートから形成された、例えば、ボトルであって良い。開口は、キャップ、又は他の封止部材112で封止できる。収縮ラベル120は、コンテナ構造110の底面外側と少なくとも部分的に接触する場合を包含して、コンテナ構造110の外側と円周的に接触して良い。
【0081】
別の態様において、外側表面の部分は、コンテナ構造の開口を画定する。図2は、この態様による、代表的なコンテナ構造の断面図を示す。コンテナ構造210は、例えば、ポリエチレンテレフタレートから形成された、例えば、ボトルであって良い。開口は、キャップ212で封止でき、並びに、収縮ラベル220は、キャップ212の少なくとも一部及びコンテナ構造210の外側の隣接部分を覆って貼付できる。収縮ラベル220は、医薬品等の包装における使用が既知の、不正開封防止、又は安全シールを形成できる。但し、これは単に、可能な一つの使用であり、本発明がこれに限定されないことは、当業者に明らかであろう。
【0082】
注として、図1−2に示した態様は例示であり、本発明は、これらに限定されない。具体的には、他のコンテナ構造の体形、開口、及び閉鎖部材は、コンテナ構造に対する収縮ラベルの他の配置と共に、本特許請求の範囲内である。
【0083】
収縮段階は、コンテナ構造の外側表面近傍への未収縮の収縮ラベルの位置決め、及び引き続く未収縮の収縮ラベルの熱への暴露を含む。熱への暴露は、収縮ラベルを収縮させて外側表面と接触させるであろう。一般的に、収縮フィルムは、それが配向された方向に収縮するであろう。例えば、収縮フィルムが機械方向の延伸により配向されれば、熱に晒した際に、機械方向に収縮するであろう。
【0084】
一の態様において、未収縮の収縮ラベルの位置決めは、コンテナ構造の周りを未収縮の収縮ラベルで包むことを含む。この態様を、「ロール供給」態様と名付けることができる。
【0085】
別の態様において、未収縮の収縮ラベルの位置決めは、未収縮の収縮ラベルからスリーブを造り、及びコンテナ構造を覆ってそのスリーブを滑らせることを含む。この態様を、「収縮スリーブ」態様と名付けることができる。
【0086】
「収縮スリーブ」態様の一例を、図3に示す。断面で示す様に、未収縮スリーブ320をコンテナ構造310の周りに位置決めして、図3の上図に示した配置をもたらす。熱に暴露した後、収縮スリーブ320を収縮させ、コンテナ構造310の外側表面の少なくとも一部と接触させる。この態様は、単なる例示である。収縮後、収縮スリーブを、コンテナ構造の外側表面の任意の部分に接触させることができる。この部分は、とりわけ、底、側面、首、若しくはキャップ又は他の閉鎖部材の、任意の一以上を網羅して良いが、その必要は無い。
【0087】
収縮段階において、収縮ラベルの収縮をもたらすことができる、任意の温度を使用できる。一の態様において、この温度は、約150°C未満である。更なる態様において、この温度は、約100°C未満である。もう一つの更なる態様において、この温度は約80°C未満である。
【0088】
収縮段階の結果は、その外側表面に収縮ラベルが接着したコンテナ構造である。
【0089】
別の態様において、本発明は、上記の組成物を含む層を含む、包装物品に関する。
【0090】
前記組成物を含むことができる任意の包装物品は、本明細書で使用する「包装物品」の範囲内にある。一の態様において、包装物品は、熱成形されたパッケージの形状である。例示的な熱形成パッケージは、「クラムシェルパッケージ」、「蓋付きトレー」、又は「ブリスターパック」と大まかに呼ばれるものを包含するが、これらに限定されない。典型的なクラムシェルパッケージは、固い上部と固い下部からなる、閉じることができるパッケージである。上部は、リビングヒンジ又は機械的ヒンジを用いて、下部に取り付けられて良く、若しくは上部は別個の部分品であって良い。クラムシェルは、閉じた位置に、溶接、結合、又は機械的手段で保持して良い。クラムシェルは、工業、医薬、又は食料製品を包含する種々の製品の包装に使用され得るが、消費者用に限定されない。典型的な蓋付きトレーは、可撓性の蓋で覆われた固いトレーから成る。可撓性の蓋は、トレーに結合又は封止されていても、いなくても良い。蓋付きトレーは、工業、医薬、又は食料製品を包含する種々の製品の包装に使用され得るが、消費者用に限定されない。典型的なブリスターパックは、熱形成されたプラスチックブリスターに結合された、又は機械的に取り付けられた固い裏当てから成る。ブリスターパックは、工業、医薬、又は食料製品を包含する種々の製品の包装に使用され得るが、消費者用に限定されない。上記の項目に直には分類できない、多くの他の熱形成されたパッケージが存在できる。
【0091】
典型的には、この態様の熱形成された包装物品の壁は、下に詳述する通り、両方共同様の組成物から、及びシートの押出し又はパッケージ形成工程の結果として生じる偶発的な配向を除いて、配向されずに調製された収縮フィルムよりも厚い。しかしながら、これは単に一般的な観察であり、本発明の限定ではない。
【0092】
別の態様において、本発明は、
上記の組成物を含む層を、製品を受容する様に構築された包装物品に形成する段階、及び
前記製品を前記包装物品中に封止する段階、
を含む、製品を包装する方法に関する。
【0093】
前記組成物を包装物品に形成することは、当技術分野で既知の任意の技術により実施できる。一の態様において、組成物は、ペレットとして提供され、これを溶融して溶融物を形成し、次いで、その溶融物を押出してフィルムを産出することができる。次いで、包装が望まれるクラムシェルパッケージ又はブリスタパックの様な製品に従って前記フィルムを成形し、製品を受容する様に構築された包装物品を産出することができる。包装物品を製品を受容する様に構築することは、本開示の利益を享受する当業者にとって日常的な事項である。この構造は、包装すべき製品、包装物品の種類、等によって変わるであろう。
【0094】
製品を包装物品中に封止することは、他のパラメータの中でとりわけ、製品及び包装物品に依存して、任意の技術で実施できる。クラムシェルパッケージにおいて、製品を、一般的に、パッケージの半分の受容構造の部分に合わせることができる。パッケージの他の半分は、製品の回りを閉じて、パッケージは、加熱、溶接、溶媒結合、接着剤結合、止め金の様な機械的封止、又は当技術分野で既知の他の技術、若しくは前述の2以上の組合せにより、封止される。もし包装物品がブリスタパックなら、製品を受容するための構造は、典型的にはブリスタパックの一部を含む。ブリスタパックにおいて、一般的に製品はブリスタパックと固い裏打ちの間に適合され(後者は、通常ボール紙又は板紙だが、ブリスタの裏打ちにおいて、他の材料も使用できる)、及び、クラムシェルパッケージの封止に関して上で言及した技術による等して、パッケージを封止する。
【実施例】
【0095】
以下の実施例は、本発明の具体的な態様を実証するために包含されている。当業者は、以下の実施例中に開示された技術が、本発明者によって発見された技術が本発明の実践において十分に機能することを示していることを理解すべきであろう。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、開示されている具体的な態様に多くの変更を為すことができ、そして、なおも、本発明の精神及び技術的範囲からの逸脱無しに、類似の、又は同様の結果を得ることができることを理解すべきであろう。
【0096】
(材料と方法)
上述の通り、ブロック性のモノビニルアレーン含量(又はモノビニルアレーンブロック度(blockiness))は、ポリマー鎖中の2つの最隣接部分が両方共モノビニルアレーン単位であるポリマーの、モノビニルアレーン単位の割合である。モノビニルアレーンブロック度は、以下の通り、H−1 NMRを用いて、2つの実験量を測定して決定される。
【0097】
第一に、H−1 NMRスペクトルの7.5から6.2ppmの全モノビニルアレーンの芳香族のシグナルを積分し、その量を、アレーン環の水素原子の数xで割って、モノビニルアレーン単位の全数(即ち、比率をとったときにキャンセルされる任意の機器単位)を決定する。
【0098】
第二に、6.88と6.80の間の最小シグナルから6.2ppmの間のH−1 NMRスペクトルの芳香族のシグナル部分を積分し、この量を、例えば、各ブロック性スチレン芳香族環の2個のオルト水素が占める2(又は、当業者が日常的に決定する、及びポリマー中にあることが既知のモノビニルアレーン単位に依存する、他の除数)で割って、ブロック性のモノビニルアレーン単位を決定する。このシグナルの、2個の最隣接スチレンを持つスチレン単位の環上の2個のオルト水素への割り当ては、エフ エー ボビー 高分子の高解像力NMR(アカデミック プレス、ニューヨーク及びロンドン、1972年(F. A. Bovey, High Resolution NMR of Macromolecules (Academic Press, New York and London, 1972))、第6章に報告された。前記モノビニルアレーンブロック度は、単純に、全モノビニルアレーン単位に対するブロック性のモノビニルアレーンの割合である:
ブロック性%=100×(ブロック性モノビニルアレーン単位/全モノビニルアレーン単位)
【0099】
試薬の量は、使用したモノビニルアレーン及び共役ジエンの全重量に基づき、モノマー100当たりの部(phm)で表している。ピーク分子量は、市販のポリスチレン標準体を用いて作成した従来の検量線から、ゲル透過クロマトグラフィーにより決定した。溶出液として、室温でテトラヒドロフランを用いた。
【0100】
(実施例1−5)
スチレン及び1,3−ブタジエンを、活性化アルミナ上を通して乾燥した。スチレン−ブタジエンブロックコポリマーは、連続的な溶液重合を使用して調製した。重合作業は、撹拌した、被覆した、ステンレススチールの、2.5ガロンの反応器中、本質的に無水の反応物及び条件で、窒素雰囲気下で実施した。重合工程の間、前記無水混合物を連続的に撹拌した。初期に、全量の約75%のシクロヘキサン溶媒を充填した。残りのシクロヘキサンは、その作業中に希釈液として、又は引き続く段階において添加される種々の反応物を一気に流し込むために、添加された。シクロヘキサンは、反応器にモノマーを充填する前に、約50°Cに予備加熱した。各重合作業に対して、全部でおよそ2000gのモノマー(ブタジエン及びスチレン)を用いた。テトラヒドロフランは、シクロヘキサン中20%溶液として充填した。n−ブチルリチウムは、シクロヘキサン中2%溶液として充填した。モノマー、開始剤又は添加剤を各々添加した後、供給ラインをおよそ90gのシクロヘキサン溶媒で濯ぎ、窒素を散布して清浄にした。モノマー又はモノマー混合物を各々充填した後、重合を継続させて、モノマー又は試薬の次の添加前に完成させた。スチレンの1充填が完全に重合した後、反応器から試料を取り出し、窒素パージしたイソプロピルアルコール中で凝固させ、ゲル透過クロマトグラフィーによりピーク分子量を決定した。ブタジエン及びスチレンの両方を充填する重合段階において、これらは同時に充填した。
【0101】
カップリング段階において、アトフィナ(Atofina)製エポキシ化大豆油Vikoflex(登録商標)7170を、シクロヘキサン中50%溶液として充填した。停止段階において、水を、開始剤の化学量論を僅かに超える量添加して、ポリマー鎖からリチウム残渣を分離した。約0.4phmの二酸化炭素も、加圧シリンダーから反応器に添加した。
【0102】
安定化段階で添加した、チバ スペシャルティ ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)製のヒンダードフェノール、Irganox 1010を含有する酸化防止剤混合物は、0.2phm添加し、またジーイー スペシャルティ ケミカルズ(GE Specialty Chemicals)から入手できる有機亜リン酸塩、トリス(ノニルフェニル)フォスファイトは0.5phm添加した。
【0103】
安定化段階に続き、各コポリマー溶液を178−180℃で急速に気化させ、溶媒部分を除去した。真空オーブン中で、90℃で1時間乾燥し、残留溶媒を実質的に全て除去した。得られたポリマーを造粒機中で小片の大きさに叩き切り、次いで、真空オーブン中で更に1時間乾燥した。
【0104】
実施例及び比較例のコポリマーに関する処方を表1に記載する。丸括弧で括ったブタジエン及びスチレン充填物は、テーパー構造のブタジエン/スチレンブロックを生産する同時充填物である。表2は、二元及び三元ブレンドの処方を示す。
【0105】
【表1−1】


【表1−2】

【0106】
【表2】

【0107】
ジ及びトリブレンドの試験は、種々のブレンドから押出されたシートの堅牢性、光学特性、及び剛性の特徴付けを重視した。全ての試験で用いた押出されたシートの厚さは0.025″であった。
【0108】
堅牢性は、MTS衝撃、ガードナー衝撃、及び引張破壊歪みを考慮して表示した(表3)。光学的透明性は、%ヘイズ、%光透過率、及び%透明性を考慮して表示し、%透明性はこれらのブレンドの視覚による検討に対して最高の相関を持つ(表4)。色は、ハンター「b」色、及びハンター「−b」色を考慮して表示した(表4)。剛性は、引張係数により表示した(表3)。
【0109】
MTS衝撃は、高速破壊試験であり、ASTM D3763に記載された試験に類似した。MTS衝撃は、打金の油圧作動を用い、ほぼ一定の速度を達成した。試料を直径3″の開口中に留め、制御した速度で、試料を通して直径1.5″の打金を駆動した。打金は、およそ毎秒100インチの速度で、試料を貫通した。トランスデューサで、打金により体験した力と、その時間の関数としての位置を記録し、打金が試料を貫通するのに必要な全エネルギーを計算した。この「全エネルギー」測定は、堅牢性の、一つの相対的な尺度として使用できる。
【0110】
ガードナー衝撃は、落下分銅衝撃試験であった。相対的なデータの展開に用いたガードナー衝撃試験は、ASTM D5420の要求に合致し、直径0.625″のストライカー及び直径0.640″のアパーチャーリングを用いた。ガードナー衝撃測定は、堅牢性の、一つの相対的な尺度として使用できる。
【0111】
引張破壊歪みは低速度試験であり、試料を破壊させるのに必要な引張伸長の量を測定した。相対的なデータの展開に用いた引張破壊歪み試験は、ASTM D638の要求に合致し、タイプIV試料配置、及び毎分2インチの速度を用いた。シート試料の伸長は、「MD」と略記した、押出し機方向に沿って試験した。伸長は、横断方向と呼び、「TD」と略記した、MDから90度の方向に沿っても、試験した。引張破壊歪みMD及び引張破壊歪みTDは、堅牢性の、一つの相対的な尺度として使用できる。
【0112】
相対的なデータの展開に用いた引張係数試験は、ASTM D638の要求に合致し、タイプIV試料配置、及び毎分2インチの速度を用いた。この測定は、剛性の、一つの相対的な尺度として使用できる。
【0113】
引張破壊強度、引張降伏歪み、及び引張降伏強度の測定は、ASTM D638の要求に合致し、タイプIV試料配置、及び毎分2インチの速度を用いた。
【0114】
【表3】

【0115】
視覚特性である、%ヘイズ、%光透過率、及び%透明性は、BYKガードナー ヘイズ−ガードプラス(Gardner Haze-Gard Plus)機を用いて測定した。測定は、この機器の取扱説明書に合わせて為された。これら3つの測定は、透明性の、一つの相対的な尺度として使用できる。
【0116】
ハンター「b」及びハンター「−b」の色測定は、C光源及び2度の観察者角を用いて、ハンターラブ ラブスキャンXE (Hunter Lab LabScan XE)機、モデル#LSXEから得た。ハンター「−b」は、試料に対して黒のバックグラウンドを用いて測定した。測定は、この機器の取扱説明書に合わせて為された。これらの測定は、色の、一つの相対的な尺度として使用できる。
【0117】
【表4】

【0118】
(実施例6)
シェブロン フィリップスK−Resin(登録商標)を含む収縮スリーブラベル材料を、種々の程度に延伸されたフィルムの連続シートを走らせる実験室規模のライン、又は個々の試料が所望の長さに一方向又は両方向に延伸されたパイロット規模の工程で、試験した。当技術分野の状況と比較して、PETGは、100℃未満の温度で高い収縮性を有することが判る。
【0119】
一の代表的な試験は、(i)スチレン−ブタジエンコポリマー(K−Resin(登録商標)DK11)、又は(ii)スチレン−ブタジエンのテーパー構造のコポリマー(K−Resin(登録商標)DK13)と、(a)10−17.5重量%のブチルアクリレート(SBA−a)を含有するスチレン−ブチルアクリレートコポリマー、又は(b)17.5−25重量%のブチルアクリレート(SBA−b)を含有するスチレン−ブチルアクリレートコポリマーの、重量部で50/50のブレンドに注力した。5水準の延伸温度(75℃、80℃、85℃、90℃、及び95℃)、2水準の延伸比(4:1及び5:1)、及び2水準の延伸速度(毎秒50%及び毎秒25%)を試験した。表5は、得られた最大収縮値を集約する。
【0120】
【表5】

【0121】
表5に示した通り、DK11又はDK13と、SBA−bの重量部で50/50のブレンドは、収縮特性が、おおよそPETGに匹敵した。
【0122】
図4は、DK11を含有するブレンドと、DK13を含有するブレンドを比較する。DK13は、100℃以下で、より低い収縮開始温度と、最大収縮を示した。
【0123】
図5は、DKll及びDK13ブレンドの間の更なる比較を提供し、並びにSBAレベルの効果及び収縮も示す。
【0124】
図6は、DK13とのブレンドにおけるSBAレベルの効果を示す。
【0125】
本明細書に開示した、また特許請求した組成物及び物品の全ては、本開示に照らして、不当な実験無しで、作成し、及び実行することができる。本発明の組成物を特定の態様に関して説明してきたが、当業者には、本発明の概念、精神及び技術的範囲から逸脱せずに、本明細書に記載された組成物及び物品に種々の変形を適用し得ることは、明白であろう。当業者に明白な全てのこの様な変形は、添付の特許請求の範囲により画定された本発明の精神、技術的範囲及び概念の内にあるとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】本発明の一態様によるコンテナ構造の断面図を示す。
【図2】本発明の別の態様によるコンテナ構造の断面図を示す。
【図3】本発明により完成された一方法によるコンテナ構造及び収縮スリーブの断面図を示す。
【図4】実施例6に記載したブレンドに関する収縮を、温度の関数として示す。
【図5】実施例6に記載した別のブレンドに関する収縮を、温度の関数として示す。
【図6】実施例6に記載したもう一つのブレンドに関する収縮を、温度の関数として示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)ブロック性のモノビニルアレーン含量が全モノビニルアレーン単位の90重量%未満である少なくとも一のテーパー構造のブロックを含み、及び分子量が60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンがカップリングされたブロックコポリマー、並びに
(ii)(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか又は両方、を含む約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、
を含む組成物。
【請求項2】
約30重量部から約80重量部の前記モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーが約20重量%から約30重量%の共役ジエン単位を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーが2又は3のテーパー構造のブロックを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーにおいて、前記モノビニルアレーン単位がスチレン単位であり、及び前記共役ジエン単位がブタジエン単位である請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
約10重量部から約70重量部の前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
約10重量部から約30重量部の前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含む請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
約24重量部から約65重量部の前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含む請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーがメチルアクリレート単位、エチルアクリレート単位、プロピルアクリレート単位、ブチルアクリレート単位、ペンチルアクリレート単位、又はヘキシルアクリレート単位を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーが約10重量%から約25重量%のブチルアクリレート単位を含む請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーが(i)約10重量%から約17.5重量%のブチルアクリレート単位、又は(ii)約17.5重量%から約25重量%のブチルアクリレート単位を含む請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーがメチルメタクリレート単位、エチルメタクリレート単位、プロピルメタクリレート単位、ブチルメタクリレート単位、ペンチルメタクリレート単位、又はヘキシルメタクリレート単位を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーが約3重量%から約10重量%のメチルメタクリレート単位を含む請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーが約10重量%から約15重量%のブチルアクリレート単位を含み、並びに前記ブチルアクリレート単位及び前記メチルメタクリレート単位を一緒にして、約10重量%から約25重量%のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーを含む請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーにおいて、前記モノビニルアレーン単位がスチレン単位である請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
約0.1重量部から約20重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンゴムを更に含む請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
約1重量部から約20重量部の前記モノビニルアレーン−共役ジエンゴムを含む請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
約0.1重量部から約10重量部の前記モノビニルアレーン−共役ジエンゴムを含む請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
約1重量部から約10重量部の前記モノビニルアレーン−共役ジエンゴムを含む請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンゴムが約50重量%未満のモノビニルアレーン単位を含む請求項16に記載の組成物。
【請求項21】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンゴムにおいて、前記モノビニルアレーン単位がスチレン単位であり、及び前記共役ジエン単位がブタジエン単位又はイソプレン単位である請求項16に記載の組成物。
【請求項22】
(i)ブロック性のモノビニルアレーン含量が全モノビニルアレーン単位の90重量%未満である少なくとも一のテーパー構造のブロックを含み、及び分子量が60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンがカップリングされたブロックコポリマー、並びに
(ii)(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか又は両方、を含む約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、
を含む組成物を含む層を含むフィルム。
【請求項23】
前記フィルムが少なくとも一の方向に配向されている請求項22に記載のフィルム。
【請求項24】
前記フィルムが二の方向に配向されている請求項23に記載のフィルム。
【請求項25】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーが約20重量%から約30重量%の共役ジエン単位を含む請求項22に記載のフィルム。
【請求項26】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーが2又は3のテーパー構造のブロックを含む請求項22に記載のフィルム。
【請求項27】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーにおいて、前記モノビニルアレーン単位がスチレン単位であり、及び前記共役ジエン単位がブタジエン単位である請求項22に記載のフィルム。
【請求項28】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーが約10重量%から約25重量%のブチルアクリレート単位を含む請求項22に記載のフィルム。
【請求項29】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーが(i)約10重量%から約17.5重量%のブチルアクリレート単位、又は(ii)約17.5重量%から約25重量%のブチルアクリレート単位を含む請求項28に記載のフィルム。
【請求項30】
前記モノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマーにおいて、前記モノビニルアレーン単位がスチレン単位であり、及び前記アルキル(メタ)アクリレート単位がブチルアクリレート単位である請求項22に記載のフィルム。
【請求項31】
約0.1重量部から約20重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンゴムを更に含む請求項22に記載のフィルム。
【請求項32】
約0.1重量部から約10重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンゴムを含む請求項31に記載のフィルム。
【請求項33】
(a)(i)ブロック性のモノビニルアレーン含量が全モノビニルアレーン単位の90重量%未満である少なくとも一のテーパー構造のブロックを含み、及び分子量が60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンがカップリングされたブロックコポリマー、並びに(ii)(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか又は両方、を含む約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、を含む組成物を含む層を含む収縮フィルムを、(b)コンテナ構造の外部表面の少なくとも一部に収縮させる段階を含むコンテナにラベルを貼付する方法。
【請求項34】
前記収縮させる段階が、前記収縮フィルム及び前記コンテナ構造の外部表面の一部を約150℃未満の温度に晒す段階を含む請求項33に記載の方法。
【請求項35】
(i)ブロック性のモノビニルアレーン含量が全モノビニルアレーン単位の90重量%未満である少なくとも一のテーパー構造のブロックを含み、及び分子量が60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンがカップリングされたブロックコポリマー、並びに
(ii)(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか又は両方、を含む約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、
を含む組成物を含む層を含む包装物品。
【請求項36】
前記モノビニルアレーン−共役ジエンブロックコポリマーが2のテーパー構造のブロックを含む請求項35に記載の包装物品。
【請求項37】
前記包装物品が熱形成されたパッケージの形状である請求項35に記載の包装物品。
【請求項38】
前記熱形成されたパッケージがクラムシェルパッケージ、ブリスタパック、又は熱形成されたトレーである請求項37に記載の包装物品。
【請求項39】
(i)ブロック性のモノビニルアレーン含量が全モノビニルアレーン単位の90重量%未満である少なくとも一のテーパー構造のブロックを含み、及び分子量が60,000g/mol未満の末端モノビニルアレーンブロックを含む、約25重量部から約95重量部のモノビニルアレーン−共役ジエンがカップリングされたブロックコポリマー、並びに(ii)(ii−a)モノビニルアレーン単位、及び(ii−b)アルキルアクリレート単位、アルキルメタクリレート単位のいずれか又は両方、を含む約5重量部から約75重量部のモノビニルアレーン−アルキル(メタ)アクリレートコポリマー、を含む組成物を含む層を、製品を受容する様に構造化された包装物品に形成する段階、及び
前記製品を前記包装物品中に封止する段階、
を含む製品を包装する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−523253(P2007−523253A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554269(P2006−554269)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/005438
【国際公開番号】WO2005/083000
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(502303175)シェブロン フィリップス ケミカル カンパニー エルピー (42)
【Fターム(参考)】