説明

モバイル装置および出退勤管理システムおよび出退勤時刻登録装置および出退勤管理方法および出退勤時刻登録方法

【課題】 従業員のプライバシーを保護しながら,出退勤を管理する出退勤管理システムを提供すること。
【解決手段】 出退勤管理システム10は,携帯端末100と管理サーバ200とを備える。携帯端末100の位置情報取得部110は,位置情報を所定時間ごとに取得し,記憶部120は,取得された現在位置と取得された日時とを記憶する。モバイル側判定部130は,その日時にて示される日において,初めて,現在位置が所与の出勤予定範囲内となったか否かを判定する。判定の結果,その現在位置が,初めて,所与の出勤予定範囲内となったと判定された場合,認定部140は,その日時を出勤日時と認定し,モバイル側通信部150は,出勤日時と現在位置とを管理サーバ200に送信する。これによれば,現在位置を管理サーバ200に定期的に送信する必要がないため,従業員のプライバシーを守ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,出退勤の状況を管理するために位置情報を取得するモバイル装置および出退勤の状況を管理する出退勤管理システムおよび出退勤管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から,従業員の出勤時刻および退勤時刻を管理する出退勤管理システムが提案されている。その一つとして,次のような勤怠管理システムがある。すなわち,従業員は,位置情報を発信可能な携帯端末を所持し,管理センターは,携帯端末により取得された位置情報を定期的に受信して,その位置情報を外出先履歴データテーブルに記憶する。後日,従業員が,外出先履歴データテーブルにアクセスして勤務の開始時間および終了時間を入力すると,管理センターは,入力された開始時間および終了時間と外出先履歴データテーブルに記録されている従業員の位置情報の履歴とを照合することにより出退勤の状況を監視し,自宅にいるにも関わらず勤務時間内になっているときには警告を行う。これにより,正確に勤怠管理を行うことができる(たとえば,特許文献1を参照。)。
【0003】
また,他の一つとして,次のような出退勤管理システムも提案されている。すなわち,複数の勤務場所に勤務する従業員は,ネットワークを介して情報処理装置とデータ通信が可能なPHS端末機をそれぞれ有していて,そのPHS端末機を用いて出勤あるいは退勤の申請手続きを行う。その申請手続きは,PHS端末機で取得した位置情報を情報処理装置へ送信することにより行われる。情報処理装置では,送信された位置情報と従業員が予め勤務地として申請している場所とが一致するか否かを判定することにより,申請内容が正しいか否かを判断する。判定の結果,送信された位置情報と従業員が予め勤務地として申請している場所とが一致した場合,情報処理装置は,PHS端末機から送信された申請を正規の出勤・退勤申請として受け入れ,一致しない場合には,エラーである旨をPHS端末機に通知する(たとえば,特許文献2を参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−312583号公報
【特許文献2】特開2003−30394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし,従来の出退勤システムでは,従業員の業務時間帯であるかないかに関わらず,携帯端末は取得した自機の位置情報を定期的に管理センター(情報処理装置)に発信する必要がある。このため,従業員のプライバシーが守られているとはいえなかった。
【0006】
また,給与の支払い額は,出退勤の状況により変動するため,出退勤情報が締めの期日までにシステム管理者の元へ届いていないと,給与支払いのための事務手続きができない場合がある。一方,出退勤の申請は従業員により行われる。このため,従業員が出退勤の申請を忘れると,事務手続きが中断してしまう。この場合,従業員がシステム管理者と同一の勤務地であれば,システム管理者が従業員に直接追加申請を指示することは容易である。しかし,従業員の勤務地が複数の場所に分散していると,システム管理者が従業員に直接追加申請を指示することは容易ではない。
【0007】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,従業員のプライバシーを保護しながら,出退勤の状況を管理する出退勤管理システムおよび出退勤管理方法および出退勤の状況を管理するために位置情報を取得するモバイル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題の少なくとも一つを解決するために,本発明のある観点によれば,現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得する位置情報取得部と,上記位置情報取得部にて今回取得された現在位置を今回現在位置として記憶するとともに上記現在位置が取得された日時を今回日時として記憶する記憶部と,上記今回日時にて示される日において,初めて,上記今回現在位置が予め登録されている出勤予定範囲内の位置となったか否かを判定するモバイル側判定部と,上記モバイル側判定部により今回日時にて示される日において,初めて,上記今回現在位置が上記出勤予定範囲内の位置となったと判定された場合,上記今回日時を出勤日時と認定する認定部と,を備えるモバイル装置が提供される。
【0009】
これによれば,出勤日時は,モバイル装置により所定時間ごとに取得された位置情報に基づいてモバイル装置側で認定される。このため,所定時間毎の従業員の位置を示す位置情報を,出勤および退勤の状態を管理する管理サーバに定期的に発信する必要がない。この結果,従業員のプライバシーを保護することができる。
【0010】
また,これによれば,モバイル装置を所持する従業員が予め登録されている出勤予定範囲または退勤予定範囲内に入った場合,自動的に出退勤が判定され,判定の結果に基づいて自動的に出退勤時刻が認定される。これにより,出退勤時刻の記入漏れを防止することができる。
【0011】
また,上記記憶部は,上記位置情報取得部により前回取得された現在位置を前回現在位置として記憶し,上記モバイル側判定部は,上記認定部により出勤日時が認定された後,上記今回現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外の位置となったか否かを判定し,上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったか否かを判定し,上記認定部は,上記モバイル側判定部により上記今回現在位置が上記退勤予定範囲外の位置となり,かつ,上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったと判定された場合,上記今回日時を退勤日時と認定するようにしてもよい。
【0012】
これによれば,退勤日時も,出勤日時と同様に所定時間ごとに取得された位置情報に基づいてモバイル装置側で認定される。このため,モバイル装置にて取得された位置情報を管理サーバに定期的に発信する必要がない。この結果,従業員のプライバシーを保護することができる。
【0013】
このとき,上記モバイル装置は,上記認定された出勤日時または上記認定された退勤日時の少なくともいずれかを,出勤および退勤の状態を管理する管理サーバに送信するモバイル側通信部を備えていてもよい。
【0014】
これにより,管理サーバは,モバイル装置から送信された出勤日時または退勤日時に基づいて従業員の出退勤を管理することができる。
【0015】
また,本発明の他の観点によれば,現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得するモバイル装置と,上記モバイル装置により取得された位置情報に基づいて出勤および退勤の状態を管理する管理サーバと,を備える次のような出退勤管理システムが提供される。
【0016】
すなわち,上記モバイル装置は,上記位置情報を取得する位置情報取得部と,上記位置情報取得部にて今回取得された現在位置を今回現在位置として記憶するとともに上記現在位置が取得された日時を今回日時として記憶する記憶部と,上記今回日時にて示される日において,初めて,上記今回現在位置が予め登録されている出勤予定範囲内の位置となったか否かを判定するモバイル側判定部と,上記今回日時にて示される日において,初めて,上記今回現在位置が上記出勤予定範囲内の位置になったと判定された場合,上記今回日時を出勤日時と認定する認定部と,上記認定された出勤日時を送信するモバイル側通信部と,を備える。
【0017】
また,上記管理サーバは,上記モバイル側通信部により送信された出勤日時を受信するサーバ側通信部と,上記受信された出勤日時にて示される日付に関連付けて出勤時刻を登録する登録部を備える。
【0018】
これによれば,管理サーバは,モバイル装置から定期的に位置情報を受信する必要がない。これにより,従業員のプライバシーを守ることができる。また,出勤日時の認定は,モバイル装置側で処理される。これにより,管理サーバは,出退勤の管理のための処理の負荷を軽減することができる。この結果,出退勤管理システム全体の処理の負荷を分散させることができる。
【0019】
また,上記記憶部は,上記位置情報取得部により前回取得された現在位置を前回現在位置として記憶し,上記モバイル側判定部は,上記認定部により出勤日時が認定された後,上記今回現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外の位置となったか否かを判定し,上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったか否かを判定するようにしてもよい。
【0020】
判定の結果,上記今回現在位置が上記退勤予定範囲外の位置となり,かつ,上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったと判定された場合,上記認定部は,上記今回日時を退勤日時と認定し,上記モバイル側通信部は,上記認定された退勤日時を送信し,上記サーバ側通信部は,上記モバイル側通信部により送信された退勤日時を受信し,上記登録部は,上記受信された退勤日時にて示される日付に関連付けて退勤時刻を登録するようにしてもよい。
【0021】
これによれば,退勤日時は,所定時間ごとに取得される位置情報に基づいてモバイル装置側で認定され,認定された出退勤日時のみが管理サーバに送信される。これにより,位置情報が,定期的にモバイル装置から管理サーバへ送信されることはない。この結果,従業員のプライバシーを保護することができる。
【0022】
また,上記モバイル側通信部は,上記認定された出勤日時または退勤日時のいずれかの日時とともに上記認定された日時に対応する現在位置を送信し,上記管理サーバは,さらに,上記送信された現在位置が予め登録されている出勤予定範囲または予め登録されている退勤予定範囲のいずれの範囲内に位置するか否かを判定するサーバ側判定部を備え,上記登録部は,上記サーバ側判定部により上記現在位置が出勤予定範囲または退勤予定範囲のいずれかの範囲内に位置すると判定された場合のみ,上記現在位置に対応した出勤日時または退勤日時のいずれかにて示される日付に関連付けて出勤時刻または退勤時刻のいずれかを登録するようにしてもよい。
【0023】
これによれば,管理サーバに送信された現在位置が,管理サーバに予め登録されている出勤予定範囲または退勤予定範囲のいずれかの範囲内に位置すると判定された場合のみ,管理サーバにて出勤時刻または退勤時刻が登録される。これにより,誤った出勤時刻または退勤時刻の登録を回避することができる。この結果,正確に出退勤を管理することができる。
【0024】
また,上記サーバ側通信部は,上記出勤時刻または退勤時刻のいずれかが登録された場合には,上記モバイル装置に登録完了を通知し,上記サーバ側判定部により上記現在位置が出勤予定範囲外に位置するか退勤予定範囲の範囲外に位置すると判定された場合には,上記モバイル装置に登録エラーを通知するようにしてもよい。
【0025】
これによれば,出退勤時刻の登録状況がモバイル装置に送信される。特に,管理サーバにより取得された現在位置が出勤予定範囲外または退勤予定範囲外に位置すると判定された場合,従業員は,出退勤時刻の登録がエラーとなったことを知ることができる。これにより,従業員は,再度,迅速に出退勤の手続きを行うことができる。この結果,より正確に出退勤の状況を管理することができる。
【0026】
また,本発明の他の観点によれば,現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得するモバイル装置と,上記モバイル装置により取得された位置情報に基づいて出勤および退勤の状態を管理する管理サーバと,を備える出退勤管理システムであって,上記モバイル装置は,一般電話回線を利用して上記管理サーバにアクセスし,上記管理サーバは,上記モバイル装置からのアクセスを受け付け,受け付けた上記モバイル装置の電話番号を算出するアクセス受付部と,上記算出された電話番号にアクセスすることにより上記モバイル装置に位置情報を要求する位置情報要求部と,上記要求に対応して上記モバイル装置から送信された位置情報と,出勤日時または退勤日時のいずれかの日時と,を受信するサーバ側通信部と,上記受信された日時にて示される日付に関連付けて上記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻と上記位置情報とを登録する登録部と,を備える出退勤管理システムが提供される。
【0027】
これによれば,一般電話回線を利用してモバイル装置が管理サーバにアクセスした場合のみ,管理サーバからモバイル装置へ位置情報の提供が要求され,この要求に応じてモバイル装置から管理サーバに位置情報及び出退勤日時が送信される。そして,この位置情報および出退勤日時に基づいて出退勤時刻が管理サーバ側で登録される。よって,モバイル装置にて取得された位置情報を,定期的に管理サーバに送信する必要がない。この結果,従業員のプライバシーを保護することができる。
【0028】
このとき,上記位置情報要求部は,上記アクセス受付部により算出された電話番号と予め登録された上記モバイル装置の登録番号とが一致する場合のみ位置情報を要求するようにしてもよい。
【0029】
これによれば,算出された電話番号がモバイル装置の登録番号と一致する場合のみ,そのモバイル装置に位置情報の送信が要求される。これにより,アクセスしてきたモバイル装置ではないモバイル装置に位置情報の送信を要求することを回避することができる。
【0030】
また,上記サーバ側通信部は,位置情報と出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻とが登録された場合,登録完了を上記モバイル装置に通知し,上記算出された電話番号と上記登録番号とが一致しない場合,登録エラーを上記モバイル装置に通知してもよい。
【0031】
これによれば,モバイル装置を所持する従業員は,出退勤時刻の登録の可否を知ることができる。これにより,従業員は,登録がエラーとなったとき,再度,迅速に出退勤の手続きを行うことができる。
【0032】
また,上記登録部は,上記今回受信された日時にて示される日を今回出勤日として記憶するとともに上記今回受信された日時が出勤日時または退勤日時のいずれであるかを示す今回出退勤フラグを記憶し,上記前回受信された日時にて示される日を前回出勤日として記憶するとともに上記前回受信された日時が出勤日時または退勤日時のいずれであるかを示す前回出退勤フラグを記憶し,さらに,上記記憶された今回出勤日と今回出退勤フラグと前回出勤日と前回出退勤フラグとに基づいて今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていない場合,上記登録されていない出勤時刻に予め定められたデフォルト出勤時刻を登録し,上記登録されていない退勤時刻に予め定められたデフォルト退勤時刻を登録するようにしてもよい。
【0033】
これによれば,何らかの理由により管理サーバ側に出退勤時刻が登録されていない場合,デフォルトの出勤時刻またはデフォルトの退勤時刻が暫定的に自動登録される。これにより,従業員が出退勤の申請を忘れた場合であっても,暫定データを用いて給与支払い等の事務処理を円滑に行うことができる。
【0034】
また,本発明の他の観点によれば,出勤日時または退勤日時のいずれかの日時を順次入力し,入力された日時にて示される日毎に,上記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻を登録し,今回入力された日時にて示される日を今回出勤日として記憶するとともに上記今回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す今回出退勤フラグを記憶し,前回入力された日時にて示される日を前回出勤日として記憶するとともに上記前回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す前回出退勤フラグを記憶する記憶部と,上記記憶部により記憶された今回出勤日と今回出退勤フラグと前回出勤日と前回出退勤フラグとに基づいて今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていない場合,上記登録されていない出勤時刻に予め定められたデフォルト出勤時刻を登録し,上記登録されていない退勤時刻に予め定められたデフォルト退勤時刻を登録する登録部と,を備える出退勤時刻登録装置が提供される。
【0035】
これによれば,出勤時刻または退勤時刻が所定の記憶領域に登録されているか否かが今回出勤日と今回出退勤フラグと前回出勤日と前回出退勤フラグとに基づいて判定され,その結果,登録されていないと判定された場合,デフォルトの出勤時刻またはデフォルトの退勤時刻が,登録されていない出勤時刻または退勤時刻に自動登録される。これにより,暫定データに基づいて給与支払い等の事務処理を円滑に行うことができる。
【0036】
また,本発明の他の観点によれば,次のような出退勤管理方法が提供される。すなわち,現在位置を示す位置情報を所定時間ごとにモバイル装置が取得し,今回取得された現在位置を今回現在位置として上記モバイル装置の記憶領域に記憶するとともに上記現在位置が取得された日時を今回日時として上記記憶領域に記憶し,前回取得された現在位置を前回現在位置として上記記憶領域に記憶し,上記今回日時にて示される日において,初めて,上記今回現在位置が予め登録されている出勤予定範囲内の位置となったか否かを上記モバイル装置が判定する。
【0037】
判定の結果,上記今回日時にて示される日において,初めて,上記今回現在位置が上記出勤予定範囲内の位置となったと判断された場合,上記モバイル装置は上記今回日時を出勤日時と認定する。
【0038】
上記出勤日時が認定された後,上記モバイル装置が所定時間毎に繰り返し取得する現在位置を今回現在位置として,上記今回現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外の位置となったか否かを上記モバイル装置が判定するとともに上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったか否かを上記モバイル装置が判定する。
【0039】
判定の結果,上記今回現在位置が上記退勤予定範囲外の位置となり,かつ,上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったと判定された場合,上記モバイル装置は上記今回日時を退勤日時と認定する。
【0040】
これによれば,モバイル装置側で出退勤日時が認定される。これにより,位置情報が,定期的にモバイル装置から管理サーバへ送信されることはない。この結果,従業員のプライバシーを保護することができる。
【0041】
また,本発明の他の観点によれば,現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得するモバイル装置と,上記モバイル装置により取得された位置情報に基づいて出勤および退勤の状態を管理する管理サーバと,により次のような出退勤管理方法が提供される。
【0042】
すなわち,この出退勤管理方法は,一般電話回線を利用して上記モバイル装置から上記管理サーバにアクセスし,上記管理サーバは,上記アクセスを受け付け,受け付けた上記モバイル装置の電話番号を算出し,上記算出された電話番号にアクセスすることにより上記モバイル装置に位置情報を要求し,上記モバイル装置は,上記要求に対応して取得した位置情報と出勤日時または退勤日時のいずれかの日時とを送信し,上記管理サーバは,上記モバイル装置から送信された位置情報と出勤日時または退勤日時のいずれかの日時とを受信し,上記受信された位置情報を記憶領域に登録するとともに,上記受信された日時にて示される日付に関連付けて上記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻を記憶領域に登録する。
【0043】
これによれば,位置情報が,定期的にモバイル装置から管理サーバへ送信されることはないため,従業員のプライバシーを保護することができる。
【0044】
また,本発明の他の観点によれば,次のような出退勤時刻登録方法が提供される。すなわち,この出退勤時刻登録方法は,出勤日時または退勤日時のいずれかの日時を順次入力し,入力された日時にて示される日毎に,上記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻を記憶領域に登録し,今回入力された日時にて示される日を今回出勤日として記憶領域に記憶するとともに上記今回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す今回出退勤フラグを記憶領域に記憶し,前回入力された日時にて示される日を前回出勤日として記憶領域に記憶するとともに上記前回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す前回出退勤フラグを記憶領域に記憶する。
【0045】
その後,出退勤時刻登録方法は,上記記憶領域に記憶された今回出勤日と今回出退勤フラグと前回出勤日と前回出退勤フラグとに基づいて今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていないか否かを判定し,判定の結果,今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていないと判断された場合,上記登録されていない出勤時刻に予め定められたデフォルト出勤時刻を登録し,上記登録されていない退勤時刻に予め定められたデフォルト退勤時刻を登録する。
【0046】
これによれば,出退勤時刻が所定の記憶領域に登録されていない場合,デフォルトの出退勤時刻が暫定的に自動登録される。これにより,自動登録された暫定データに基づいて給与支払い等の事務処理を円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0047】
以上説明したように,本発明によれば,出退勤を管理される従業員のプライバシーを保護しながら,システム管理を行う出退勤管理システムおよび出退勤管理方法および出退勤の状況を管理するために位置情報を取得するモバイル装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0049】
(第1実施形態)
まず,本発明の第1実施形態にかかる出退勤管理システムの構成について,図1を参照しながら説明する。
【0050】
出退勤管理システム10は,単数または複数の携帯端末100と管理サーバ200(サービスセンター)とから構成される。管理サーバ200は,ルータ300を介してネットワーク310により携帯端末100と接続されている。
【0051】
携帯端末100は,GPS(Global Positioning System)衛星320から送信された信号,または,通信が行われている基地局330から送信された信号により自機の位置情報を入手する。管理サーバ200は,携帯端末100と通信することにより出勤時刻および退勤時刻を記憶領域に登録する。かかる構成により,出退勤管理システム10は,携帯端末100を所持する従業員の出勤時刻および退勤時刻を管理するようになっている。
【0052】
つぎに,図2を参照しながら,携帯端末100と管理サーバ200とがそれぞれ有する機能について説明する。携帯端末100は,位置情報取得部110,記憶部120,モバイル側判定部130,認定部140およびモバイル側通信部150により示した機能ブロックを有している。
【0053】
位置情報取得部110は,GPS衛星320等から現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得するようになっている。GPS対応の携帯端末100の場合,GPS衛星320から送信される信号に基づき取得された位置情報は,緯度および経度を示す情報からなる。一方,通常の携帯端末100の場合,基地局330から送信される信号に基づき取得された位置情報は,基地局330の位置を示す情報からなる。
【0054】
記憶部120は,位置情報取得部110により今回取得された現在位置を今回現在位置として記憶するとともにこの現在位置が取得された日時を今回日時として記憶する。また,位置情報取得部110により前回取得された現在位置を前回現在位置として記憶するとともにこの現在位置が取得された日時を前回日時として記憶する。
【0055】
また,記憶部120は,将来の出勤日毎の出勤予定場所(出勤予定位置),退勤予定場所(退勤予定位置),出勤予定位置にいるとみなす範囲(たとえば,300m以内)および退勤予定位置にいるとみなす範囲(たとえば,300m以内)を予め登録する。
【0056】
モバイル側判定部130は,記憶部120に記憶されている今回日時にて示される日において,初めて,記憶部120に記憶されている今回現在位置が予め登録されている出勤予定範囲内の位置となったか否かを判定するようになっている。ここで,出勤予定範囲は,記憶部120に予め登録されている出勤予定位置と出勤予定位置にいるとみなす範囲とから,たとえば,出勤予定位置から300m以内というように定められる。
【0057】
また,モバイル側判定部130は,後述する認定部140により出勤日時が認定された後,位置情報取得部110により定期的に繰り返し取得される現在位置を今回現在位置として,今回現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外の位置となったか否かを判定するとともに,上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったか否かを判定するようになっている。ここで,退勤予定範囲は,記憶部120に予め登録されている退勤予定位置と退勤予定位置にいるとみなす範囲とから,たとえば,退勤予定位置から300m以内というように定められる。
【0058】
認定部140は,モバイル側判定部130により今回日時にて示される日において,初めて,今回現在位置が出勤予定範囲内の位置となったと判定された場合,今回日時を出勤日時と認定するようになっている。また,認定部140は,モバイル側判定部130により今回現在位置が退勤予定範囲外の位置となり,かつ,前回現在位置が退勤予定範囲内の位置であったと判定された場合,今回日時を退勤日時と認定するようになっている。
【0059】
モバイル側通信部150は,認定部140により認定された出勤日時,退勤日時および位置情報を管理サーバ200に送信するようになっている。携帯端末100は,これらの機能ブロックに示した各機能を用いて,携帯端末100を所持する従業員の出勤時刻および退勤時刻を自動的に認定するようになっている。
【0060】
管理サーバ200は,サーバ側通信部210および登録部220により示した機能ブロックを有している。サーバ側通信部210は,ネットワーク310からの不正アクセスやウィルス等から管理サーバ200を防御するためのファイアウォールの機能を有するとともに,モバイル側通信部150により送信された出勤日時,退勤日時およびその時の位置情報を受信するようになっている。
【0061】
登録部220には,従業員データベース221,地図データベース222およびタイムレコーダ223にて示される記憶領域が設けられている。従業員データベース221には,図3に示したように,従業員毎に従業員情報が記憶される。具体的には,従業員毎の氏名221a,従業員の番号221b,携帯端末100により位置情報が取得される時間間隔221c,出勤予定位置にいるとみなす範囲221d,退勤予定位置にいるとみなす範囲221eおよび携帯端末100の登録番号221fが従業員データベース221に記憶される。
【0062】
また,地図データベース222には,図示していないが,緯度や経度を表すデータ,あるいは,基地局330を表すデータに対応した住所情報が登録される。また,タイムレコーダ223には,図4に示したように,従業員毎の出退勤状況が記憶される。具体的には,従業員毎に日付223a毎の出勤予定時刻223b,出勤予定位置223c,出勤時刻223d,出勤位置223e,退勤予定時刻223f,退勤予定位置223g,退勤時刻223hおよび退勤位置223iがタイムレコーダ223に記憶される。
【0063】
登録部220は,携帯端末100から送信された出勤日時または退勤日時にて示された出勤時刻および退勤時刻をタイムレコーダ223に登録する。このようにして,管理サーバ200は,従業員毎に出退勤状況を管理するようになっている。なお,給与の支払い額は,タイムレコーダ223に記憶された情報に基づいて計算される。
【0064】
以上に説明した,携帯端末100および管理サーバ200は,図示しないCPU,ROM,RAMおよびインターフェースを主たる構成としたマイクロコンピュータをそれぞれ備えていて,各ROMは,上述した機能ブロックの各機能を実行するための後述するプログラムをそれぞれ登録している。各CPUは,各ROMに登録された各プログラムを実行することにより各機能を達成するようになっている。
【0065】
つぎに,このように構成された携帯端末100により実行される動作について説明する。
(出退勤の予定を登録)
まず,出退勤の予定を登録する動作について説明する。携帯端末100のCPUは,図5のフローチャートにより示された予定情報登録処理ルーチン(プログラム)を所定時間の経過ごとに(たとえば,1週間または1ヶ月に一度)従業員からの入力作業に対応して実行するようになっている。
【0066】
携帯端末100のCPUは,ステップ500から予定情報登録処理を開始し,ステップ505に進んで,日付毎の出勤予定情報,退勤予定情報,位置情報を取得する間隔(たとえば,5分おき),出勤予定位置にいるとみなす範囲および退勤予定位置にいるとみなす範囲を記憶する。出勤予定情報には,出勤予定時刻および出勤予定位置が含まれ,退勤予定情報には,退勤予定時刻および退勤予定位置が含まれる。
【0067】
なお,従業員は,住所を直接入力したり,携帯端末100の画面上に地図データベース222に登録された地図を表示させ,地図上の任意の位置を指定することにより,出退勤予定位置を入力する。
【0068】
つぎに,CPUは,ステップ510に進んで,出勤予定情報および退勤予定情報をサービスセンター(管理サーバ200)に送信し,ステップ595に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0069】
このようにして,図4に示したように,2005年1月1日〜1月31日の日付毎の出勤予定時刻223b,出勤予定位置223c,退勤予定時刻223fおよび退勤予定位置223gが管理サーバ200に登録される。また,出勤予定位置,退勤予定位置,位置情報を取得する時間の間隔,出勤予定位置にいるとみなす範囲および退勤予定位置にいるとみなす範囲が携帯端末100に記憶される。
【0070】
(出退勤情報取得処理)
つぎに,携帯端末100が出退勤の情報を取得する動作について説明する。携帯端末100のCPUは,図6のフローチャートにより示された出退勤情報取得処理ルーチン(プログラム)を所定時間の経過ごとに(たとえば,5分毎)繰り返し実行するようになっている。
【0071】
(1)まず,携帯端末100を所持する従業員が朝,自宅に居る場合(出勤前)から説明する。携帯端末100のCPUは,ステップ600から出退勤情報取得処理を開始し,ステップ605に進んで,GPS衛星320や基地局330等から自機の現在位置を示す位置情報を取得し,今回取得した位置情報にて示される現在位置を今回現在位置として記憶するとともにその現在位置が取得された日時を今回日時として記憶する。また,CPUは,前回取得した位置情報にて示される現在位置を前回現在位置として記憶するとともにその現在位置が取得された日時を前回日時として記憶する。
【0072】
つぎに,CPUは,ステップ610に進み,本日(すなわち,今回日時にて示される日)の出勤がすでに認定されているか否かを判定する。この時点では,出勤前なので,まだ出勤は認定されていない。そこで,CPUは,ステップ610にて「NO」と判定し,ステップ615に進み,取得した位置情報が,本日初めて予め登録されている出勤予定範囲内となったか否かを判定する。
【0073】
この時点で従業員は自宅に居る。このため,CPUは,ステップ615にて「NO」と判定し,直ちにステップ695に進んで,本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0074】
(2)つぎに,従業員が出勤位置に到着した(出勤した)直後の場合について説明する。CPUは,ステップ600からを開始して,ステップ605に続くステップ610に進んで,出勤が認定されているか否かを判定する。この時点では,まだ,出勤は認定されていない。そこで,CPUは,ステップ610にて「NO」と判定して,ステップ615に進み,現在位置が,本日初めて出勤予定範囲内となったか否かを判定する。
【0075】
この時点で従業員は出勤位置に到着した直後なので,現在位置は,本日初めて出勤予定範囲内となっている。そこで,CPUは,ステップ615にて「YES」と判定し,ステップ620に進んで,今回日時にて示される日を出勤日,今回日時にて示される時刻を出勤時刻と認定する。
【0076】
つぎに,CPUは,ステップ625に進んで,認定された出勤日時および取得した位置情報を管理サーバ200に送信し,ステップ695に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0077】
(3)つぎに,従業員が出勤した後,5分以上経った場合について説明する。CPUは,ステップ600からを開始して,ステップ605に続くステップ610に進んで,出勤が認定されているか否かを判定する。この時点では,既に出勤は認定されている。そこで,CPUは,ステップ610にて「YES」と判定して,ステップ630に進み,現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外(たとえば,退勤予定位置から300mより外)となったか否かを判定する。
【0078】
通常,退勤予定位置と出勤予定位置とは同じ会社内の同位置または近傍位置と考えられる。そこで,この時点で取得された現在位置は退勤予定範囲内にある。そこで,CPUは,ステップ630にて「NO」と判定して,直ちにステップ695に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0079】
(4)その後,従業員が,今日の業務を終了し,退勤した直後の場合について説明する。CPUは,ステップ600からを開始して,ステップ605に続くステップ610にて「YES」と判定し,ステップ630に進んで,現在位置が退勤予定範囲外となったか否かを判定する。
【0080】
この時点では,従業員は退勤したので,取得された現在位置は,退勤予定範囲外である。そこで,CPUは,ステップ630にて「YES」と判定して,ステップ635に進み,前回取得した携帯端末100の位置である前回現在位置が,退勤予定範囲内であったか否かを判定する。
【0081】
この時点で,従業員は退勤した直後なので,前回現在位置は,退勤予定範囲内である。そこで,ステップ635にて「YES」と判定し,ステップ640に進んで,今回日時にて示される日を退勤日,今回日時にて示される時刻を退勤時刻と認定する。
【0082】
つぎに,CPUは,ステップ625に進んで,認定された退勤日時および取得した位置情報を管理サーバ200(サービスセンター)に送信し,ステップ695に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0083】
(5)つぎに,従業員が退勤して5分以上経った場合について説明する。CPUは,ステップ600からを開始して,ステップ605に続くステップ610にて「YES」と判定し,ステップ630に進んで,現在位置が退勤予定範囲外となったか否かを判定する。
【0084】
この時点では,従業員は退勤した後なので,取得された現在位置は退勤予定範囲外である。そこで,CPUは,ステップ630にて「YES」と判定して,ステップ635に進み,前回現在位置が,退勤予定範囲内であったか否かを判定する。
【0085】
この時点で,従業員は退勤して5分以上経った後なので,前回現在位置は,退勤予定範囲外である。そこで,CPUは,ステップ635にて「NO」と判定し,ステップ695に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0086】
(出退勤情報登録処理)
つぎに,管理サーバ200が,出退勤情報を登録する動作について説明する。管理サーバ200のCPUは,図7のフローチャートにより示された出退勤情報登録処理ルーチン(プログラム)を携帯端末100から位置情報などを受信するごとに繰り返し実行するようになっている。
【0087】
管理サーバ200のCPUは,ステップ700から処理を開始し,ステップ705に進んで,携帯端末100から出退勤日時および位置情報を受信して,ステップ710に進み,受信された位置情報にて示される現在位置が,図3の従業員データベース221に記憶された出勤予定位置にいるとみなす範囲(出勤予定範囲)内か否か,または,退勤予定位置にいるとみなす範囲(退勤予定範囲)内か否かを判定する。
【0088】
受信された位置情報に誤りがない場合,受信された位置情報は出勤予定範囲または退勤予定範囲内である。そこで,受信された位置情報に誤りがない場合,CPUは,ステップ710にて「YES」と判定し,ステップ715に進んで,受信された位置情報および出退勤日時に基づいて,タイムレコーダ223に出勤時刻223dおよび出勤位置223e,あるいは,退勤時刻223hおよび退勤位置223iを登録する。
【0089】
ついで,CPUは,ステップ720に進み,携帯端末100に登録の完了を通知し,ステップ795に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。これにより,携帯端末100は,出退勤時刻が管理サーバ200に登録されたことを知ることができる。
【0090】
一方,受信された位置情報に誤りがあった場合,位置情報は,出勤予定範囲または退勤予定範囲外となる。そこで,受信された位置情報に誤りがあった場合,CPUは,ステップ700,ステップ705に続くステップ710にて「NO」と判定し,ステップ725に進んで,携帯端末100に登録エラーを通知した後,ステップ795に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0091】
これにより,携帯端末100は,携帯端末100にて認定した出勤位置または退勤位置が登録されなかったことを知ることができる。この結果,携帯端末100は,再度,迅速に出退勤の手続きを行うことができる。
【0092】
なお,図6の出退勤情報登録処理では,CPUは,ステップ620またはステップ640にて,最新の位置情報を取得した時刻を出勤時刻または退勤時刻として認定する,しかし,CPUは,同ステップにて,前回の位置情報を取得した時刻と今回の位置情報を取得した時刻との中間の時刻を出勤時刻または退勤時刻として認定してもよい。
【0093】
また,図7の出退勤情報登録処理では,CPUは,ステップ710にて,受信された位置情報が正しい情報か否かを判定しているが,CPUは,このような判定をすることなく,受信された位置情報を直ちにタイムレコーダ223に登録してもよい。
【0094】
また,図7の出退勤情報登録処理では,CPUは,ステップ720およびステップ725にて登録完了および登録エラーを携帯端末100に通知しているが,CPUは,このような通知をしなくてもよい。
【0095】
以上,本実施形態によれば,携帯端末100にて所定の周期で取得される位置情報は,定期的に管理サーバ200に送信されることはなく,携帯端末100にて出勤または退勤が認定された場合にのみ送信される。したがって,管理サーバ200の管理者は,従業員について必要最低限の位置情報のみ入手する。これにより,従業員のプライバシーを考慮した出退勤管理システムを構築することができる。
【0096】
また,出退勤予定情報を携帯端末100に登録しておくことにより,携帯端末100から管理サーバ200へ出退勤情報が自動的に送信される。この結果,従業員が出退勤時刻を入力し忘れたことにより管理者に出退勤情報が届かないといった事態を防ぐことができる。
【0097】
さらに,出勤日時の認定がモバイル装置側にて処理されることにより,管理サーバは,出退勤の管理のための処理の負荷を軽減することができる。この結果,出退勤管理システム全体の処理の負荷を分散させることができる。
【0098】
なお,図5のステップ505は,記憶部120の機能を示している。また,ステップ510は,モバイル側通信部150の機能を示している。
【0099】
また,図6のステップ605は,位置情報取得部110の機能を示している。また,ステップ610,ステップ615,ステップ630およびステップ635は,モバイル側判定部130の機能を示している。また,ステップ620およびステップ640は,認定部140の機能を示している。また,ステップ625は,モバイル側通信部150の機能を示している。
【0100】
また,図7のステップ705は,サーバ側通信部210の機能を示している。また,ステップ710〜ステップ725は,登録部220の機能を示している。
【0101】
(第2実施形態)
つぎに,本発明にかかる第2実施形態について説明する。本実施形態では,図8に示したように,携帯端末100と管理サーバ200とが,ネットワーク310を介して接続されるとともに,一般電話回線340を介して接続されている点において,携帯端末100と管理サーバ200とが,ネットワーク310のみにより接続されている第1実施形態と構成上相異する。
【0102】
また,図9に示したように,携帯端末100が,第1実施形態にて示した機能ブロックに加え,電話呼出部160にて示される機能ブロックを有している点,および,管理サーバ200が,第1実施形態にて示した機能ブロックに加え,電話受付部230および位置情報要求部240にて示される機能ブロックを有している点において第1実施形態と機能上相異する。よって,この相異点を中心に本実施形態にかかる出退勤管理システム10について説明する。
【0103】
本実施形態の携帯端末100に追加された電話呼出部160は,一般電話回線340を利用して管理サーバ200にアクセスする。また,このとき,携帯端末100の番号(発信者番号)を管理サーバ200に通知するようになっている。
【0104】
また,本実施形態の管理サーバ200に追加された電話受付部230は,一般電話回線340と接続されており,電話呼出部160からの呼び出しを着信すると,これを受け付け,携帯端末100の電話番号を算出するようになっている。
【0105】
また,本実施形態の管理サーバ200に追加された位置情報要求部240は,電話受付部230により算出された電話番号が図3の従業員データベース221に登録されている携帯端末100の登録番号221fと一致するか否かを判定し,一致する場合には,その携帯端末100に現在位置を示す位置情報の送信を要求するようになっている。
【0106】
(出退勤情報取得処理および出退勤情報登録処理)
つぎに,携帯端末100が出退勤の情報を取得する動作およびこの動作に連動して管理サーバ200が出退勤の情報を登録する動作について説明する。携帯端末100のCPUは,図10のフローチャートにより示された出退勤情報取得処理ルーチン(プログラム)を所定時間毎(たとえば,一日に出勤時間および退勤時間の2回)に実行するようになっている。管理サーバ200は,携帯端末100のこの動作に連動して,出退勤情報登録処理ルーチン(プログラム)を実行するようになっている。
【0107】
(1)まず,電話受付部230により算出された番号と登録番号とが一致している場合について説明する。携帯端末100を所持する従業員が出勤または退勤すると,この従業員は,携帯端末100の発信者番号通知機能を「オン」にする。携帯端末100のCPUは,ステップ1000aから出退勤情報取得処理を開始し,ステップ1005aに進んで,所定の電話番号に電話をかけ,呼び出し音がなった時点で電話を切る。なお,電話番号は,出勤の場合と退勤の場合とで異なる番号が予め設定されている。
【0108】
このようにして,携帯端末100から電話がかかると,管理サーバ200のCPUは,出退勤情報登録処理のステップ1005bにて,これを受け付け,携帯端末100の発信者番号に基づいて,この携帯端末100の着信番号を算出する。
【0109】
つぎに,管理サーバ200のCPUは,ステップ1010bに進んで,算出された着信番号と従業員が所有する携帯端末100の登録番号とが一致するか否かを判定する。前述したように,携帯端末100の登録番号は,図3に示した従業員データベース221の携帯端末の登録番号221fに登録されている。
【0110】
この場合,算出された着信番号と携帯端末100の登録番号とは一致している。そこで,管理サーバ200のCPUは,ステップ1010bにて「YES」と判定し,ステップ1015bに進んで算出した電話番号に対応する携帯端末100に位置情報の取得を依頼する。
【0111】
携帯端末100のCPUは,この依頼を受けて,ステップ1010aにて位置情報を取得し,ステップ1015aに進んで,取得した位置情報および取得した時刻を含む日時情報を管理サーバ200に送信する。
【0112】
管理サーバ200のCPUは,ステップ1020bにて,携帯端末100から送信された位置情報および日時情報を受信し,従業員データベース221に登録された従業員の識別番号(たとえば,図3のH0001)等の従業員情報を確認する。
【0113】
つぎに,管理サーバ200のCPUは,ステップ1025bに進んで,タイムレコーダ223に登録されている複数の従業員のうち,確認された従業員の欄に,携帯端末100から送信された出勤時刻223dおよびその時刻に対応した出勤位置223e,または,退勤時刻223hおよびその時刻に対応した退勤位置223iを登録する。ついで,CPUは,ステップ1030bに進み,携帯端末100に登録の完了を通知し,ステップ1095bに進んで本処理を一旦終了する。
【0114】
携帯端末100のCPUは,ステップ1020aにて,管理サーバ200から送信された登録完了の通知を受信し,ステップ1095aに進んで本処理を一旦終了する。
【0115】
(2)つぎに,電話受付部230により算出された番号と登録番号とが一致していない場合について説明する。この場合,携帯端末100のCPUは,ステップ1000aから出退勤情報取得処理を開始し,ステップ1005aに進んで,所定の電話番号に電話をかける。
【0116】
携帯端末100から電話がかかると,管理サーバ200のCPUは,出退勤情報登録処理のステップ1005bにて,携帯端末100の着信番号を算出し,ステップ1010bに進んで,算出された着信番号と携帯端末100の登録番号とが一致するか否かを判定する。
【0117】
この場合,算出された着信番号と携帯端末100の登録番号とは一致していない。そこで,管理サーバ200のCPUは,ステップ1010bにて「NO」と判定し,ステップ1035bに進んで,携帯端末100に登録エラーを通知し,ステップ1095bに進んで本処理を一旦終了する。
【0118】
携帯端末100のCPUは,ステップ1025aにて,管理サーバ200から送信された登録エラーの通知を受信し,ステップ1095aに進んで本処理を一旦終了する。
【0119】
以上,本実施形態によれば,急な外出により出退勤位置として登録していない場所からの出退勤が生じた場合にも,従業員は,携帯端末100を用いて出勤および退勤にそれぞれ応じて定められた電話番号へ発信するだけで,自動的に出退勤時刻および出退勤位置を管理サーバ200に登録することができる。
【0120】
なお,電話呼出部160は,一般電話回線340を利用して管理サーバ200にアクセスするサーバアクセス部の一例であり,管理サーバ200にアクセスでき,発信者番号を通知できる機器(たとえば,ファクシミリ機器)であれば,必ずしも通話機能を有していなくてもよい。
【0121】
また,図10のステップ1005aは,電話呼出部160の機能を示している。また,ステップ1010aは,位置情報取得部110の機能を示している。また,ステップ1015a〜ステップ1025aは,モバイル側通信部150の機能を示している。
【0122】
また,ステップ1005bは,電話受付部230の機能を示している。また,ステップ1010bおよびステップ1015bは,位置情報要求部240の機能を示している。また,ステップ1020bおよびステップ1025bは,登録部220の機能を示している。また,ステップ1030bおよびステップ1035bは,サーバ側通信部210の機能を示している。
【0123】
(第3実施形態)
つぎに,本発明にかかる第3実施形態について説明する。本実施形態では,何らかの理由でタイムレコーダ223の出勤時刻223dまたは退勤時刻223hが登録されていない場合,予め定められたデフォルト値を暫定的に登録する点において,そのような機能を有しない第1実施形態および第2実施形態と相異する。よって,この相異点を中心に本実施形態にかかる出退勤管理システム10について説明する。
【0124】
前述したように,管理サーバ200がデフォルト時刻を設定する動作について説明する。携帯端末100のCPUは,まず,図11のフローチャートにより示された初期処理ルーチン(プログラム)を実行し,その後,図12のフローチャートにより示されたデフォルト時刻設定処理ルーチン(プログラム)を所定時間毎に実行するようになっている。
【0125】
(初期処理)
まず,管理サーバ200のCPUは,図11の初期処理ルーチンをステップ1100から開始し,ステップ1105に進んで,出勤時刻または退勤時刻が登録されていない場合に暫定的に入力するデフォルト出勤時刻(たとえば,9:00)およびデフォルト退勤時刻(たとえば,17:00)を設定する。つぎに,CPUは,ステップ1110に進んで,デフォルト出勤時刻またはデフォルト退勤時刻を暫定的に登録した場合に登録内容を通知するか否かを設定し,ステップ1195に進んで本処理を終了する。
【0126】
(デフォルト時刻設定処理)
つぎに,タイムレコーダ223の出勤時刻223dまたは退勤時刻223hが登録されていない場合,予め定められたデフォルト値を暫定的に設定する処理について,GPS衛星320等から順次取得された位置情報および出退勤情報((1)〜(4)の情報)毎に説明する。
【0127】
(1)今回取得された日時が2005年1月5日8時55分であり,区分が出勤である場合
この場合,管理サーバ200のCPUは,図12のデフォルト時刻設定処理ルーチンをステップ1200から開始し,ステップ1205に進んで,今回取得(入力)した出退勤情報を取得する。具体的には,今回取得した今回日時にて示される日(今回の出退勤情報の日付)を今回出勤日Dnewに入力し,今回取得した出退勤情報が出勤または退勤のいずれであるかを示す今回出退勤フラグKnewを設定する。この場合,今回日時は2005年1月5日8時55分であり,区分は出勤なので,今回出勤日Dnewには「5」が設定され,今回出退勤フラグKnewには,出勤を表す所与の値が設定される。
【0128】
つぎに,CPUは,ステップ1210に進み,前回取得(入力)した出退勤情報を取得する。具体的には,前回取得した前回日時にて示される日(前回の出退勤情報の日付)を前回出勤日Doldに入力し,前回取得した出退勤情報が出勤または退勤のいずれであるかを示す前回出退勤フラグKoldを設定する。たとえば,図13に示したように,2005年1月4日の退勤時刻が未登録なので,前回日時は2005年1月4日8時55分となり,区分は出勤となる。そこで,前回出勤日Doldには「4」が設定され,前回出退勤フラグKoldには,出勤を表す所与の値が設定される。
【0129】
つぎに,CPUは,ステップ1215に進み,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点では,今回出勤日Dnewには「5」が設定され,前回出勤日Doldには「4」が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1215にて「NO」と判定し,ステップ1220に進んで,前回出退勤フラグKoldが出勤を示すか否かを判定する。
【0130】
この時点では,前回出退勤フラグKoldには,出勤を表す所与の値が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1220にて「YES」と判定して,ステップ1225に進み,前回出勤日Doldにて示される日付223a(2005年1月4日)の退勤時刻223hに,図14aに示したようにデフォルト退勤時刻(17:00)を登録する。
【0131】
つぎに,CPUは,ステップ1230に進んで,前回出勤日Doldに「1」(すなわち,一日)を加算し,ステップ1235に進んで,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点で,今回出勤日Dnewおよび前回出勤日Doldには,ともに「5」が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1235にて「YES」と判定し,ステップ1240に進んで,今回出退勤フラグKnewが退勤を示すか否かを判定する。
【0132】
この時点で,今回出退勤フラグKnewには,出勤を表す所与の値が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1240にて「NO」と判定し,ステップ1245に進んで,図14aに示したように,入力内容として今回日時にて示される日付(2005年1月5日)の出勤時刻223dに今回日時にて示される時刻(8:55)を登録する。なお,同日の出勤位置223eにも,入力された位置情報に示される今回現在位置Aを登録する。
【0133】
ついで,CPUは,ステップ1250に進み,登録内容を携帯端末100に通知するか否かを判定する。CPUは,予め登録されている通知の可否に基づいて,通知する場合には,ステップ1250にて「YES」と判定して,ステップ1255に進み,登録内容を携帯端末100に通知した後,ステップ1295に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。一方,携帯端末100に通知しない場合には,ステップ1250にて「NO」と判定して,ステップ1295に進んで本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0134】
(2)(1)の後に取得された日時が2005年1月5日21時であり,区分が退勤である場合
この場合,管理サーバ200のCPUは,ステップ1200から開始し,ステップ1205に進んで,今回出勤日Dnewに「5」を設定し,今回出退勤フラグKnewに退勤を表す所与の値を設定する。つぎに,CPUは,ステップ1210に進み,前回出勤日Doldに「5」を設定し,前回出退勤フラグKoldに出勤を表す所与の値を設定する。
【0135】
ついで,CPUは,ステップ1215に進み,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点では,今回出勤日Dnewおよび前回出勤日Doldには,ともに「5」が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1215にて「YES」と判定し,ステップ1245に進んで,図14bに示したように,今回日時にて示される日付223a(2005年1月5日)の退勤時刻223hに今回日時にて示される時刻(21:00)を登録する。なお,同日の退勤位置223iにも,入力された位置情報に示される今回現在位置Aを登録する。ついで,CPUは,ステップ1250,ステップ1255に続くステップ1295に進んで,本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0136】
(3)このようにして,図14cに示したように,出勤時刻および退勤時刻が2005年1月7日まで登録された後,取得された今回日時が2005年1月10日21時であり,区分が退勤を示す情報を取得(入力)した場合
この場合,管理サーバ200のCPUは,ステップ1200から開始し,ステップ1205に進んで,今回出勤日Dnewに「10」を設定し,今回出退勤フラグKnewに退勤を表す所与の値を設定する。つぎに,CPUは,ステップ1210に進み,前回出勤日Doldに「7」を設定し,前回出退勤フラグKoldに退勤を表す所与の値を設定する。
【0137】
ついで,CPUは,ステップ1215に進み,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点では,今回出勤日Dnewには「10」が設定され,前回出勤日Doldには「7」が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1215にて「NO」と判定し,ステップ1220に進んで,前回出退勤フラグKoldが出勤を示すか否かを判定する。
【0138】
この時点で,前回出退勤フラグKoldは退勤を示している。そこで,CPUは,ステップ1220にて「NO」と判定し,ステップ1230に進んで,前回出勤日Doldに「1」を加算し,ステップ1235に進んで,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点で,今回出勤日Dnewには「10」が設定され,前回出勤日Doldには「8」が設定されている。
【0139】
そこで,CPUは,ステップ1235にて「NO」と判定し,ステップ1260に進んで,前回出勤日Doldにて示される日が会社のカレンダー上の出勤日か否かを判定する。このとき,前回出勤日Doldにて示される2005年1月8日は,カレンダー上の出勤日ではない。
【0140】
そこで,CPUは,ステップ1260にて「NO」と判定し,ステップ1230に戻って,前回出勤日Doldに「1」を加算し,ステップ1235に進んで,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点で,今回出勤日Dnewには「10」が設定され,前回出勤日Doldには「9」が設定されている。
【0141】
そこで,CPUは,ステップ1235にて「NO」と判定し,ステップ1260に進んで,前回出勤日Doldにて示される日が会社のカレンダー上の出勤日か否かを判定する。この時点で,前回出勤日Doldにて示される2005年1月9日はカレンダー上の出勤日ではない。そこで,CPUは,ステップ1260にて「NO」と判定し,ステップ1230に戻って,前回出勤日Doldに「1」を加算し,ステップ1235に進んで,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。
【0142】
この時点で,今回出勤日Dnewおよび前回出勤日Doldには,ともに「10」が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1235にて「YES」と判定し,ステップ1240に進んで,今回出退勤フラグKnewが退勤を示すか否かを判定する。
【0143】
この時点で,今回出退勤フラグKnewは,退勤を示している。そこで,CPUは,ステップ1240にて「YES」と判定し,ステップ1265に進んで,前回出勤日Doldにて示される日付223a(2005年1月10日)の出勤時刻223dに,図14dに示したように,デフォルト出勤時刻(9:00)を登録する。
【0144】
つぎに,CPUは,ステップ1245に進んで,図14dに示したように,今回日時にて示される日付223a(2005年1月10日)の退勤時刻223hに今回日時にて示される時刻(21:00)を登録し,退勤位置223iに現在位置Aを登録する。ついで,CPUは,ステップ1250,ステップ1255に続くステップ1295に進んで,本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0145】
(4)(3)の後に取得された今回日時が2005年1月12日8時45分であり,区分が出勤である場合
この場合,管理サーバ200のCPUは,ステップ1200から開始し,ステップ1205に進んで,今回出勤日Dnewに「12」を設定し,今回出退勤フラグKnewに出勤を表す所与の値を設定する。つぎに,CPUは,ステップ1210に進み,前回出勤日Doldに「10」を設定し,前回出退勤フラグKoldに退勤を表す所与の値を設定する。
【0146】
ついで,CPUは,ステップ1215に進み,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点では,今回出勤日Dnewには「12」が設定され,前回出勤日Doldには「10」が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1215にて「NO」と判定し,ステップ1220に進んで,前回出退勤フラグKoldが出勤を示すか否かを判定する。
【0147】
この時点で,前回出退勤フラグKoldは退勤を示している。そこで,CPUは,ステップ1220にて「NO」と判定し,ステップ1230に進んで,前回出勤日Doldに「1」を加算し,ステップ1235に進んで,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点で,今回出勤日Dnewには「12」が設定され,前回出勤日Doldには「11」が設定されている。
【0148】
そこで,CPUは,ステップ1235にて「NO」と判定し,ステップ1260に進んで,前回出勤日Doldにて示される日が会社のカレンダー上の出勤日か否かを判定する。この時点で,前回出勤日Doldにて示される2005年1月11日は,はカレンダー上の出勤日である。
【0149】
そこで,CPUは,ステップ1260にて「YES」と判定し,ステップ1270に進んで,前回出勤日Doldにて示される日付223a(2005年1月11日)の出勤時刻223dおよび退勤時刻223hに,図14eに示したように,デフォルト出勤時刻(9:00)およびデフォルト退勤時刻(17:00)をそれぞれ登録する。
【0150】
ついで,CPUは,ステップ1230に戻って,前回出勤日Doldに「1」を加算し,ステップ1235に進んで,今回出勤日Dnewと前回出勤日Doldとが同日か否かを判定する。この時点で,今回出勤日Dnewおよび前回出勤日Doldには,ともに「12」が設定されている。
【0151】
そこで,CPUは,ステップ1235にて「YES」と判定し,ステップ1240に進んで,今回出退勤フラグKnewが退勤を示すか否かを判定する。
【0152】
この時点で,今回出退勤フラグKnewには,出勤を表す所与の値が設定されている。そこで,CPUは,ステップ1240にて「NO」と判定し,ステップ1245に進んで,図14eに示したように,今回日時にて示される日付223a(2005年1月12日)の出勤時刻223dに今回日時にて示される時刻(8:45)を登録し,出勤位置223eに現在位置Aを登録する。ついで,CPUは,ステップ1250,ステップ1255に続くステップ1295に進んで,本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0153】
一般的に,給与支払い等の事務処理を行う給与管理システムは,タイムレコーダ223の入力内容に連動しているので,タイムレコーダ223の出退勤時刻に空白があると,給与管理システムは事務処理を実行することができない。しかし,本実施形態によれば,なんらかの理由で出退勤時刻がタイムレコーダ223に登録されていなかった場合でも,出勤または退勤の登録手続きを一度行えば,それ以前の日で登録がされていなかった出退勤時刻に暫定的にデフォルト時刻が自動登録される。これにより,従業員が出退勤の申請を忘れた場合であっても,暫定データを用いて給与支払い等の事務処理を円滑に行うことができる。
【0154】
なお,図11のステップ1105およびステップ1110,図12のステップ1205〜1270は,登録部220の機能を示している。なお,この登録部220は,管理サーバ200上の一機能であってもよいし,管理サーバ200とは別に配置された装置(出退勤時刻登録装置)の機能であってもよい。
【0155】
上記実施形態において,各部の動作はお互いに関連しており,互いの関連を考慮しながら,一連の動作として置き換えることができる。そして,このように置き換えることにより,方法の発明の実施形態とすることができる。
【0156】
また,上記各部の動作を,各部の処理と置き換えることにより,プログラムの実施の形態とすることができる。また,プログラムを,プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に登録させることで,プログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態とすることができる。
【0157】
したがって,出退勤管理方法の実施形態は,現在位置を示す位置情報を所定時間ごとにモバイル装置が取得する処理と,今回取得された現在位置を今回現在位置として上記モバイル装置の記憶領域に記憶するとともに上記現在位置が取得された日時を今回日時として上記記憶領域に記憶し,前回取得された現在位置を前回現在位置として上記記憶領域に記憶する処理と,上記今回日時にて示される日において,初めて,上記今回現在位置が予め登録されている出勤予定範囲内の位置となったか否かを上記モバイル装置が判定する処理と,上記今回日時にて示される日において,初めて,上記今回現在位置が上記出勤予定範囲内の位置となったと判定された場合,上記モバイル装置は上記今回日時を出勤日時と認定する処理と,上記出勤日時が認定された後,上記モバイル装置が所定時間毎に繰り返し取得する現在位置を今回現在位置として上記今回現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外の位置となったか否かを上記モバイル装置が判定するとともに上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったか否かを上記モバイル装置が判定する処理と,上記今回現在位置が上記退勤予定範囲外の位置となり,かつ,上記前回現在位置が上記退勤予定範囲内の位置であったと判定された場合,上記モバイル装置は上記今回日時を退勤日時と認定する処理と,をコンピュータに実行させる出退勤管理プログラム,および,この出退勤管理プログラムを登録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施形態とすることができる。
【0158】
また,出退勤管理方法の実施形態は,現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得するモバイル装置と,上記モバイル装置により取得された位置情報に基づいて出勤および退勤の状態を管理する管理サーバと,により出退勤を管理する出退勤管理プログラムおよびこの出退勤管理プログラムを登録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって,一般電話回線を利用して上記モバイル装置から上記管理サーバにアクセスする処理と,上記管理サーバは,上記アクセスを受け付け,受け付けた上記モバイル装置の電話番号を算出する処理と,上記算出された電話番号にアクセスすることにより上記モバイル装置に位置情報を要求する処理と,上記モバイル装置が,上記要求に対応して取得した位置情報と出勤日時または退勤日時のいずれかの日時とを送信する処理と,上記管理サーバが,上記モバイル装置から送信された位置情報と出勤日時または退勤日時のいずれかの日時とを受信し,上記受信された位置情報を記憶領域に登録するとともに,上記受信された日時にて示される日付に関連付けて上記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻を記憶領域に登録する処理と,をコンピュータに実行させる出退勤管理プログラム,および,この出退勤管理プログラムを登録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施形態とすることができる。
【0159】
さらに,出退勤時刻登録方法の実施形態は,出勤日時または退勤日時のいずれかの日時を順次入力し,入力された日時にて示される日毎に,上記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻を記憶領域に登録する処理と,今回入力された日時にて示される日を今回出勤日として記憶領域に記憶するとともに上記今回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す今回出退勤フラグを記憶領域に記憶する処理と,前回入力された日時にて示される日を前回出勤日として記憶領域に記憶するとともに上記前回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す前回出退勤フラグを記憶領域に記憶する処理と,上記記憶領域に記憶された今回出勤日と今回出退勤フラグと前回出勤日と前回出退勤フラグとに基づいて今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていないか否かを判定する処理と,判定の結果,今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていないと判断された場合,上記登録されていない出勤時刻に予め定められたデフォルト出勤時刻を登録し,上記登録されていない退勤時刻に予め定められたデフォルト退勤時刻を登録する処理と,をコンピュータに実行させる出退勤時刻登録プログラム,および,この出退勤時刻登録プログラムを登録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施形態とすることができる。
【0160】
なお,このプログラムの実施形態およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施形態における各処理は,コンピュータがプログラムを実行することにより達成される。
【0161】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0162】
たとえば,携帯端末100は,モバイル装置の一例であり,モバイル装置はこれに限られることはなく,携帯電話の他,PDA(Personal Digital Assistants),PC等の携帯デバイスであればよい。
【産業上の利用可能性】
【0163】
本発明は,従業員のプライバシーを保護しながら,出退勤の状況を管理する出退勤管理システムおよび出退勤の状況を管理するために位置情報を取得するモバイル装置および出退勤の状況を自動登録する出退勤登録装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】本発明の第1実施形態の出退勤管理システムを示す全体構成図である。
【図2】同実施形態における携帯端末および管理サーバの機能を示す機能ブロック図である。
【図3】従業員データベースに記憶されたデータの一例を示した図である。
【図4】タイムレコーダに記憶されたデータの一例を示した図である。
【図5】同実施形態にて携帯端末が実行する予定情報登録処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図6】同実施形態にて携帯端末が実行する出退勤情報取得処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図7】同実施形態にて管理サーバが実行する出退勤情報登録処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態の出退勤管理システムを示す全体構成図である。
【図9】同実施形態における携帯端末および管理サーバの機能を示す機能ブロック図である。
【図10】同実施形態にて携帯端末が実行する出退勤情報取得処理ルーチンおよび管理サーバが実行する出退勤情報登録処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施形態の管理サーバ(または出退勤時刻登録装置)が実行する初期処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図12】同実施形態にて管理サーバ(または出退勤時刻登録装置)が実行するデフォルト時刻設定処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図13】タイムレコーダに記憶されたデータの一例を示した図である。
【図14a】タイムレコーダに,順次,記憶されるデータの状態の一例をそれぞれ示した図である。
【図14b】タイムレコーダに,順次,記憶されるデータの状態の一例をそれぞれ示した図である。
【図14c】タイムレコーダに,順次,記憶されるデータの状態の一例をそれぞれ示した図である。
【図14d】タイムレコーダに,順次,記憶されるデータの状態の一例をそれぞれ示した図である。
【図14e】タイムレコーダに,順次,記憶されるデータの状態の一例をそれぞれ示した図である。
【符号の説明】
【0165】
10 出退勤管理システム
100 携帯端末
110 位置情報取得部
120 記憶部
130 モバイル側判定部
140 認定部
150 モバイル側通信部
160 電話呼出部
200 管理サーバ
210 サーバ側通信部
220 登録部
221 従業員データベース
222 地図データベース
223 タイムレコーダ
230 電話受付部
240 位置情報要求部
320 GPS衛星
330 基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得する位置情報取得部と;
前記位置情報取得部にて今回取得された現在位置を今回現在位置として記憶するとともに前記現在位置が取得された日時を今回日時として記憶する記憶部と;
前記今回日時にて示される日において,初めて,前記今回現在位置が予め登録されている出勤予定範囲内の位置となったか否かを判定するモバイル側判定部と;
前記モバイル側判定部により今回日時にて示される日において,初めて,前記今回現在位置が前記出勤予定範囲内の位置となったと判定された場合,前記今回日時を出勤日時と認定する認定部と;を備えるモバイル装置。
【請求項2】
前記記憶部は,
前記位置情報取得部により前回取得された現在位置を前回現在位置として記憶し,
前記モバイル側判定部は,
前記認定部により出勤日時が認定された後,前記今回現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外の位置となったか否かを判定し,前記前回現在位置が前記退勤予定範囲内の位置であったか否かを判定し,
前記認定部は,
前記モバイル側判定部により前記今回現在位置が前記退勤予定範囲外の位置となり,かつ,前記前回現在位置が前記退勤予定範囲内の位置であったと判定された場合,前記今回日時を退勤日時と認定する請求項1に記載されたモバイル装置。
【請求項3】
前記モバイル装置であって,さらに,
前記認定された出勤日時または前記認定された退勤日時の少なくともいずれかを,出勤および退勤の状態を管理する管理サーバに送信するモバイル側通信部を備える請求項2に記載されたモバイル装置。
【請求項4】
現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得するモバイル装置と,前記モバイル装置により取得された位置情報に基づいて出勤および退勤の状態を管理する管理サーバと,を備える出退勤管理システムであって:
前記モバイル装置は;
前記位置情報を取得する位置情報取得部と,
前記位置情報取得部にて今回取得された現在位置を今回現在位置として記憶するとともに前記現在位置が取得された日時を今回日時として記憶する記憶部と,
前記今回日時にて示される日において,初めて,前記今回現在位置が予め登録されている出勤予定範囲内の位置となったか否かを判定するモバイル側判定部と,
前記今回日時にて示される日において,初めて,前記今回現在位置が前記出勤予定範囲内の位置になったと判定された場合,前記今回日時を出勤日時と認定する認定部と,
前記認定された出勤日時を送信するモバイル側通信部と,を備え,
前記管理サーバは;
前記モバイル側通信部により送信された出勤日時を受信するサーバ側通信部と,
前記受信された出勤日時にて示される日付に関連付けて出勤時刻を登録する登録部を備える出退勤管理システム。
【請求項5】
前記記憶部は,
前記位置情報取得部により前回取得された現在位置を前回現在位置として記憶し,
前記モバイル側判定部は,
前記認定部により出勤日時が認定された後,前記今回現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外の位置となったか否かを判定し,前記前回現在位置が前記退勤予定範囲内の位置であったか否かを判定し,
前記認定部は,
前記モバイル側判定部により前記今回現在位置が前記退勤予定範囲外の位置となり,かつ,前記前回現在位置が前記退勤予定範囲内の位置であったと判定された場合,前記今回日時を退勤日時と認定し,
前記モバイル側通信部は,
前記認定された退勤日時を送信し,
前記サーバ側通信部は,
前記モバイル側通信部により送信された退勤日時を受信し,
前記登録部は,
前記受信された退勤日時にて示される日付に関連付けて退勤時刻を登録する請求項4に記載された出退勤管理システム。
【請求項6】
前記モバイル側通信部は,
前記認定された出勤日時または退勤日時のいずれかの日時とともに前記認定された日時に対応する現在位置を送信し,
前記管理サーバは,さらに,
前記送信された現在位置が予め登録されている出勤予定範囲または予め登録されている退勤予定範囲のいずれの範囲内に位置するか否かを判定するサーバ側判定部を備え,
前記登録部は,
前記サーバ側判定部により前記現在位置が出勤予定範囲または退勤予定範囲のいずれかの範囲内に位置すると判定された場合のみ,前記現在位置に対応した出勤日時または退勤日時のいずれかにて示される日付に関連付けて出勤時刻または退勤時刻のいずれかを登録する請求項5に記載された出退勤管理システム。
【請求項7】
前記サーバ側通信部は,
前記出勤時刻または退勤時刻のいずれかが登録された場合には,前記モバイル装置に登録完了を通知し,前記サーバ側判定部により前記現在位置が出勤予定範囲外に位置するか退勤予定範囲の範囲外に位置すると判定された場合には,前記モバイル装置に登録エラーを通知する請求項6に記載された出退勤管理システム。
【請求項8】
現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得するモバイル装置と,前記モバイル装置により取得された位置情報に基づいて出勤および退勤の状態を管理する管理サーバと,を備える出退勤管理システムであって:
前記モバイル装置は;
一般電話回線を利用して前記管理サーバにアクセスするサーバアクセス部を備え,
前記管理サーバは;
前記サーバアクセス部により送信されたアクセスを受け付け,受け付けた前記モバイル装置の電話番号を算出するアクセス受付部と,
前記算出された電話番号にアクセスすることにより前記モバイル装置に位置情報を要求する位置情報要求部と,
前記要求に対応して前記モバイル装置から送信された位置情報と,出勤日時または退勤日時のいずれかの日時と,を受信するサーバ側通信部と,
前記受信された日時にて示される日付に関連付けて前記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻と前記位置情報とを登録する登録部と,を備える出退勤管理システム。
【請求項9】
前記位置情報要求部は,
前記アクセス受付部により算出された電話番号と予め登録された前記モバイル装置の登録番号とが一致する場合のみ位置情報を要求する請求項8に記載された出退勤管理システム。
【請求項10】
前記サーバ側通信部は,
前記登録部により位置情報と,出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻と,が登録された場合,登録完了を前記モバイル装置に通知し,前記算出された電話番号と前記登録番号とが一致しない場合,登録エラーを前記モバイル装置に通知する請求項9に記載された出退勤管理システム。
【請求項11】
前記登録部は,
前記今回受信された日時にて示される日を今回出勤日として記憶するとともに前記今回受信された日時が出勤日時または退勤日時のいずれであるかを示す今回出退勤フラグを記憶し,前記前回受信された日時にて示される日を前回出勤日として記憶するとともに前記前回受信された日時が出勤日時または退勤日時のいずれであるかを示す前回出退勤フラグを記憶し,
さらに,前記記憶された今回出勤日と今回出退勤フラグと前回出勤日と前回出退勤フラグとに基づいて今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていない場合,前記登録されていない出勤時刻に予め定められたデフォルト出勤時刻を登録し,前記登録されていない退勤時刻に予め定められたデフォルト退勤時刻を登録する請求項5または請求項8のいずれかに記載された出退勤管理システム。
【請求項12】
出勤日時または退勤日時のいずれかの日時を順次入力し,入力された日時にて示される日毎に,前記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻を登録し,今回入力された日時にて示される日を今回出勤日として記憶するとともに前記今回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す今回出退勤フラグを記憶し,前回入力された日時にて示される日を前回出勤日として記憶するとともに前記前回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す前回出退勤フラグを記憶する記憶部と;
前記記憶部により記憶された今回出勤日と今回出退勤フラグと前回出勤日と前回出退勤フラグとに基づいて今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていない場合,前記登録されていない出勤時刻に予め定められたデフォルト出勤時刻を登録し,前記登録されていない退勤時刻に予め定められたデフォルト退勤時刻を登録する登録部と;を備える出退勤時刻登録装置。
【請求項13】
現在位置を示す位置情報を所定時間ごとにモバイル装置が取得し,
今回取得された現在位置を今回現在位置として前記モバイル装置の記憶領域に記憶するとともに前記現在位置が取得された日時を今回日時として前記記憶領域に記憶し,前回取得された現在位置を前回現在位置として前記記憶領域に記憶し,
前記今回日時にて示される日において,初めて,前記今回現在位置が予め登録されている出勤予定範囲内の位置となったか否かを前記モバイル装置が判定し,
前記今回日時にて示される日において,初めて,前記今回現在位置が前記出勤予定範囲内の位置となったと判定された場合,前記モバイル装置は前記今回日時を出勤日時と認定し,
前記出勤日時が認定された後,前記モバイル装置が所定時間毎に繰り返し取得する現在位置を今回現在位置として,前記今回現在位置が予め登録されている退勤予定範囲外の位置となったか否かを前記モバイル装置が判定するとともに前記前回現在位置が前記退勤予定範囲内の位置であったか否かを前記モバイル装置が判定し,
前記今回現在位置が前記退勤予定範囲外の位置となり,かつ,前記前回現在位置が前記退勤予定範囲内の位置であったと判定された場合,前記モバイル装置は前記今回日時を退勤日時と認定する出退勤管理方法。
【請求項14】
現在位置を示す位置情報を所定時間ごとに取得するモバイル装置と,前記モバイル装置により取得された位置情報に基づいて出勤および退勤の状態を管理する管理サーバと,により出退勤を管理する出退勤管理方法であって:
一般電話回線を利用して前記モバイル装置から前記管理サーバにアクセスし,
前記管理サーバは,前記アクセスを受け付け,受け付けた前記モバイル装置の電話番号を算出し,前記算出された電話番号にアクセスすることにより前記モバイル装置に位置情報を要求し,
前記モバイル装置は,前記要求に対応して取得した位置情報と出勤日時または退勤日時のいずれかの日時とを送信し,
前記管理サーバは,前記モバイル装置から送信された位置情報と出勤日時または退勤日時のいずれかの日時とを受信し,前記受信された位置情報を記憶領域に登録するとともに,前記受信された日時にて示される日付に関連付けて前記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻を記憶領域に登録する出退勤管理方法。
【請求項15】
出勤日時または退勤日時のいずれかの日時を順次入力し,入力された日時にて示される日毎に,前記日時にて示される出勤時刻または退勤時刻のいずれかの時刻を記憶領域に登録し,
今回入力された日時にて示される日を今回出勤日として記憶領域に記憶するとともに前記今回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す今回出退勤フラグを記憶領域に記憶し,
前回入力された日時にて示される日を前回出勤日として記憶領域に記憶するとともに前記前回入力された日時が出勤または退勤のいずれであるかを示す前回出退勤フラグを記憶領域に記憶し,
前記記憶領域に記憶された今回出勤日と今回出退勤フラグと前回出勤日と前回出退勤フラグとに基づいて今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていないか否かを判定し,
判定の結果,今回出勤日以前の日であって出勤日の出勤時刻または出勤日の退勤時刻の少なくともいずれかの時刻が登録されていないと判断された場合,前記登録されていない出勤時刻に予め定められたデフォルト出勤時刻を登録し,前記登録されていない退勤時刻に予め定められたデフォルト退勤時刻を登録する出退勤時刻登録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【図14d】
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【図14e】
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【公開番号】特開2006−243872(P2006−243872A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−55458(P2005−55458)
【出願日】平成17年3月1日(2005.3.1)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】