説明

モバイル通信デバイスにおける動的な壁紙

モバイル通信デバイスのディスプレイを動的に更新することを可能とする方法、装置、実行可能な命令のセット、及びコンピュータ読取可能媒体が説明される。動的なコンテンツを含む壁紙がディスプレイ上に表示され、自動的に更新される。モバイル通信デバイスのディスプレイを動的に更新するコンピュータシステムが説明される。コンピュータシステムは、モバイル通信デバイスと通信するのに適したネットワークインタフェース、及び動的なコンテンツを含む壁紙がネットワークインタフェースを介してモバイル通信デバイスへ送信されるかを自動的に判定する更新コンポーネントを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示された実施形態は、モバイル通信デバイスにおいて動的な壁紙を可能にするための方法、装置、プロセッサによる実行のための命令セット、及びコンピュータ読取可能媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツ、すなわちテキスト及び画像を、例えばセルラー電話、又はその他の無線ハンドヘルド通信デバイスなどのモバイル通信デバイス(MCD)上のディスプレイの背景に表示することは、周知の技術である。表示される背景コンテンツ(以下、壁紙と称する)は、MCDのディスプレイ上の背景として表示される。アプリケーション、ウィンドウ、ダイアログ、及びその他のインタフェース要素は、壁紙の上部または正面に大きく又は小さく表示されるが、壁紙は、最下位レベルで表示されたままである。いくつかの例において、例えば複数の画像のようなコンテンツのシーケンスは、アニメーション方式である種の動きを表すようにデバイスのユーザへ表示されることができる。いくつかの場合においては、アニメーションが用いられても、ユーザに表示されるコンテンツは静的である。つまり、一度選択され表示されると、表示されたコンテンツは変化しない。
【0003】
表示されるコンテンツを変更又は更新するために、ユーザはMCDとの複数のインタラクションを実行しなければならない。例えば、ユーザは、MCDのメモリ内に格納された画像、又は例えばケーブル等のネットワーク接続経由や無線送信でハンドセットへダウンロードされたメモリ内の画像を選択することによって、表示される壁紙の設定を好みの設定に変更するために、メニュー又はその他のメカニズムへアクセスし操作しなければならない。ユーザが選択を行うと、表示されるコンテンツは変わる。表示されるコンテンツの更なる変更には、同じ動作/命令のシーケンスが必要である。メニュー操作及び特定の設定の選択は、MCDのユーザにとって煩わしく時間の浪費である。
【0004】
更に、上述したように、壁紙は本質的に静的であり、更新するにはユーザとのインタラクションが必要である。一般にユーザは、例えば好みの場所、家族、大切な人、好みの俳優/女優、又はペット等の表示のために単一の画像を選択し、その画像を変更しない。
【発明の概要】
【0005】
記述した実施形態は、モバイル通信デバイスにおける動的な壁紙を可能とする方法、装置、プロセッサによって実行される命令セット、及びコンピュータ読取可能媒体を提供する。
【0006】
方法の実施形態は、モバイル通信デバイスのディスプレイに壁紙を表示することを含む。壁紙は動的なコンテンツを含む。ディスプレイ上の壁紙は自動的に更新される。
【0007】
例えばサーバベースのシステム等のコンピュータシステムの実施形態は、モバイル通信デバイスとの通信に適したネットワークインタフェースと、動的なコンテンツを含む壁紙が、ネットワークインタフェースを経由してモバイル通信デバイスへ送信されるべきかを自動的に判定する更新コンポーネントとを含む。
【0008】
モバイル通信デバイスの実施形態は、プロセッサと、プロセッサに接続され、プロセッサに応答して壁紙を表示するディスプレイと、プロセッサに接続され、命令群を有するメモリとを含む。命令群は実行されると、プロセッサに、動的なコンテンツを含む壁紙をディスプレイ上に表示させ、ディスプレイ上の壁紙を自動的に更新させる。
【0009】
モバイル通信デバイスのディスプレイにおいて壁紙を自動的に更新するシステムの実施形態は、モバイル通信デバイス上に表示するための更新済み壁紙を自動的に受信する通信手段と、更新済み壁紙が、モバイル通信デバイスへ送信するために利用可能である場合、動的なコンテンツを含む壁紙を自動的に更新する更新手段とを含む。
【0010】
これら実施形態の実現を考慮する最良のモードを例示する方法によって実施形態が示され説明される以下の詳細な説明から、当業者にとっては、様々な実施形態のその他の利点が容易に明らかになるであろう。理解されるように、これら実施形態はその他の形式や異なる形式によっても可能であり、これら実施形態のいくつかの詳細は、全て、記述した実施形態の範囲を逸脱せずに様々な明確な箇所における変形が可能である。
【詳細な説明】
【0011】
記述した実施形態は、同一参照符号を有する要素が全体を通じて同一の要素を示す添付図面中の図によって、限定ではなく例として示される。
【0012】
上記のアプローチとは対照的に、実施形態のメカニズムは、モバイル通信デバイスのディスプレイの動的な更新を可能とする。モバイル通信デバイスのディスプレイを動的に更新するメカニズムには、少なくとも2つの実施形態がある。
【0013】
図1を参照する第1の実施形態において、モバイル通信デバイス(MCD)100は、MCD100のディスプレイ106に壁紙として表示するための更新済みコンテンツが存在するかを判定するために、通信ネットワーク104を経由してコンピュータシステム102に自動的に接続する。MCD100は、例えば定期的、反復的、及び/又は単一の指定された時間等の事前設定された時間ベースに基づいて接続する。例えばコンピュータシステム102のデータストア108内に、もし更新済みのコンテンツが存在すれば、MCD100は、この更新済みコンテンツを通信ネットワーク104経由で取得し、ディスプレイ106に表示された壁紙を更新する。例えば、もしMCD100が、ユーザの指定したカレンダー110をディスプレイ106の壁紙として表示する場合、MCD100はコンピュータシステム102に接続し、コンピュータシステム上のデータストア108内に格納された対応するユーザカレンダーが、MCD上に表示されたカレンダー110と異なるかを判定する。もしこれらカレンダーが異なれば、MCD100は、コンピュータシステム102からそのカレンダーを取得し、取得したカレンダーをディスプレイ106上に壁紙として表示する。
【0014】
同様に図1を参照して説明される第2の実施形態において、MCDのディスプレイ106上に壁紙として表示するための更新済みコンテンツが、例えばデータストア108内にもし存在すれば、コンピュータシステム102はMCD100に自動的に接続する。コンピュータシステム102は、更新されたコンテンツを、通信ネットワーク104を経由してMCD100へ送信し、MCDに、この更新済みコンテンツを、ディスプレイ106の壁紙として表示させる。上述したカレンダーの例を用いると、もしコンピュータシステム上のユーザカレンダーが更新されれば、コンピュータシステム102がMCD100に接続し、ディスプレイ106の壁紙として表示するために、コンピュータシステムからMCDへカレンダーを送信する。
【0015】
本明細書において「壁紙」という用語は、動的なコンテンツを有し、MCD100上に表示される最下位レベルの背景として画像、テキスト、ビデオ、及び/又はこれらの組み合わせを含む表示されたグラフィックを含むように意図される。本明細書において「動的なコンテンツ」という用語は、定期的に変化することのできるコンテンツを含むように意図される。このようなコンテンツの例は、カレンダーアイテム、タスクリスト、気象情報、交通情報、ナビゲーション情報、スポーツ情報、ニュース、金融情報、娯楽情報等を含む。例えば娯楽情報は、星占い、テレビ、音楽、及び映画情報を含み、ナビゲーション情報は、例えばグローバル・ポジショニング・システム情報及び/又はMCDで利用可能なその他の位置決めメカニズムに基づいて、MCD100の現在の位置情報を含むことができる。加えて、コンテンツは、MCD100の位置に依存して変化することができる。例えば、1つの場所から別の場所へのユーザの移動に従って、壁紙として表示される交通情報及び/又はナビゲーション情報は、ユーザがその時にいる特定の場所に関して更新されることができる。
【0016】
上記の各実施形態によって、ユーザはMCD100の壁紙の更新をする必要がない。すなわち、表示された壁紙は自動的に更新される。ユーザは、複雑なメニュー構成及びデバイス機能を操作することなく、更新された壁紙を見ることができる。
【0017】
図1に示すように、MCD100は、無線接続112を経由して、MCDの範囲内の無線接続ポイント114と無線で接続する。無線接続ポイント114は、例えば別の無線接続ポイント116及び追加の有線及び無線の接続及びデバイスを含む通信ネットワーク104の一部を形成する。コンピュータシステム102は、有線接続118を経由して通信ネットワーク104と接続し、通信ネットワーク104と接続する例えばMCD100のようなデバイスと、通信信号を送受信することができる。
【0018】
MCD100は、例えばセルラー通信サービス電話又はパーソナル通信サービス(PCS)電話、及びその他同様の無線ハンドヘルド通信デバイスのような無線電話であることができ、ユーザへ情報を表示するディスプレイ106、及び、情報及びMCDへのコマンドを含むユーザ入力を受け取る例えば数字キーパッド、操作ボタンのセット、および図1に示すような機能を提供する追加のボタンなどのユーザ入力デバイス120を含む。MCD100は更に、オーディオを生成するスピーカ122及びオーディオを取得するマイクロホン124を含む。
【0019】
MCD100は、他のモバイル通信デバイス(図示せず)又は通信ネットワーク104と接続された例えばコンピュータシステム102のような他のネットワークデバイスと通信するための追加のハードウェア及びソフトウェアを含む。MCD100は、通信ネットワーク104との接続をデバイスのユーザへ提供するための、ハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェアの組み合わせを含む。
【0020】
図2は、実施形態が実現されうる典型的なMCD100を示すブロック図である。MCD100は、情報を通信するためのバス202又はその他の通信メカニズムと、バス202と接続され、情報を処理するためのプロセッサ204とを含む。MCD100はまた、バス202に接続され、プロセッサ204によって実行される命令を格納するためのランダムアクセスメモリ(RAM)又はその他の動的格納デバイスのようなメモリ206も含む。メモリ206はまた、例えば画像、テキスト等の壁紙、一時的な変数、又は、プロセッサ204によって実行される命令の実行中のその他の中間情報を格納するために用いられることができる。1つの実施形態において、メモリ206は、現在表示されている壁紙に加えて、以前に表示された壁紙を格納する。
【0021】
MCD100は、ユーザへ情報を表示するために、バス202を経由して、例えば液晶ディスプレイ(LCD)又はその他のディスプレイ技術のようなディスプレイ106と接続している。上記の入力デバイス120は、通信情報及びコマンド選択をプロセッサ204へ通信するために、バス202と接続している。
【0022】
1つの実施形態によると、MCD100は、プロセッサ204がメモリ206に格納された命令シーケンスを実行することに応答して、また、入力デバイス120経由で受け取られた入力又は通信インタフェース208に応答して動作する。このような命令は、コンピュータ読取可能媒体又は通信インタフェース208からメモリ206へ読み取られることができる。
【0023】
メモリ206に格納された命令シーケンスの実行は、プロセッサ204に、以下で説明するステップを実行させる。代替実施形態において、実施形態を実現するために、コンピュータソフトウェア命令の代わりに、又はコンピュータソフト命令と組み合わせて、ハードワイヤード回路が用いられうる。従って、実施形態は、ハードウェア回路とソフトウェアとの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0024】
MCD100はまた、バス202と接続された通信インタフェース208を含む。通信インタフェース208は、双方向データ通信を提供する。例えば、通信インタフェース208は、例えばGSM、CDMA、WCDMA等の無線通信プロトコルに従う無線通信リンクであることができる。このような任意の実装において、通信インタフェース208は、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号、又は光信号を送受信する。特に注目すべき点として、インタフェース208を介する通信は、ディスプレイ106上に表示するための壁紙の送受信を可能にする。
【0025】
ネットワークリンク210は一般に、他のデバイスへの1つ又は複数のネットワークを介するデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク210は、サービスプロバイダ(図示せず)によって動作されるデータ機器又はコンピュータシステム102への、通信ネットワーク104を介する接続を提供する。MCD100へ、及びMCD100からデジタルデータを搬送する、様々なネットワークを介する信号及び通信インタフェース208を介するネットワークリンク210上の信号は、情報を運ぶ搬送波の典型的な形式である。
【0026】
MCD100は、ネットワークリンク210及び通信インタフェース208のようなネットワークを介して、メッセージの送信と、プログラムコードを含むデータの受信とを行うことができる。受信したコードは、受信時にプロセッサ204によって実行されるか、または後の実行のためにメモリ206内に格納されうる。このようにして、MCD100は搬送波の型式でアプリケーションコードを取得しうる。
【0027】
簡単に上述した第1の実施形態の動作は、実施形態に従う高レベルの処理フローを示す図3を参照して、以下で詳細に説明される。処理は、スタートステップ300で始まり、例えばカレンダー110等の壁紙がMCD100のディスプレイ106に表示されるステップ302に進む。ユーザは、表示されたカレンダー110を、MCD100上に表示された背景画像として見ることができる。例えば1つの実施形態において、カレンダー110は、グリッド方式で現在の月日の表示を含む。アポイントメントを有する月日は、例えば「*」(アスタリスク)等で、カレンダー110上の特定の日をマークすることによって示される。
【0028】
予め設定された期間が経過すると、プロセッサ204はステップ304へ進み、現在の時間を判定する。予め設定された期間は、静的値又は動的値であることができる。フローはステップ306へ進み、プロセッサ204は、現在の時間を予め定めた更新時間と比較する。ユーザは、入力デバイス120の操作によって、予め定めた更新時間を設定する。代替実施形態において、予め定めた更新時間は、MCD100、通信ネットワーク104、又はコンピュータシステム102に基づくデフォルト設定値として指定されうる。予め定めた更新時間は、通信ネットワーク104と接続したネットワークデバイス、又はMCD100に格納されることができる。
【0029】
ステップ306で、もし予め定めた更新時間に達していれば、フローはステップ308へ進む。もし予め定めた更新時間に達していなければ、フローはステップ302へ戻り、ディスプレイ106に表示された例えばカレンダー110等の現在の壁紙は、現在の型式でそのまま表示される。
【0030】
更なる代替実施形態において、ステップ302からステップ308への処理フローを決定するために、以下のようにタイマーが用いられる。ユーザは、入力デバイス120を用いて、MCD100の更新チェックを実行する頻度を指定し、プロセッサ204はタイマーを設定する。ステップ304a(破線)でタイマーが終了すなわち発動すると、プロセッサ204はタイマーを別の期間に再設定し、処理フローはステップ308へ進む。
【0031】
ステップ308において、プロセッサ204は、MCD100が通信インタフェース208を経由して通信ネットワーク104と接続できるかを判定し、フローはステップ310へ進む。ステップ310で、もし通信ネットワーク104が利用可能でなければ、フローはステップ302へ戻り、ディスプレイ106には上記のように現在の壁紙が表示される。もし通信ネットワーク104が利用可能であれば、フローはステップ312へ進み、プロセッサ204は、通信インタフェース208を用いて例えば通信ネットワーク104経由でコンピュータシステム102にアクセスすることによって、表示用の更新済み壁紙を取得する。プロセッサ204は、現在の壁紙を、取得した更新済み壁紙と交換する。更新済み壁紙を取得した後、処理フローはステップ302へ進み、ディスプレイ106に、取得した更新済み壁紙を現在の壁紙としてMCD100においてユーザに表示する。
【0032】
代替実施形態において、プロセッサ204は、ステップ312中に、コンピュータシステム102の壁紙がMCD100の現在の壁紙よりも新しいかを判定するために、コンピュータシステム102上のアクセスされた壁紙のチェックを実行する。例えばファイル作成/修正データ比較等のような1つ又は複数の様々なメカニズムが、コンピュータシステムの壁紙が現在の壁紙よりも新しいかをチェックするために用いられることができる。
【0033】
更なる代替実施形態において、MCD100は、通信ネットワーク104と接続しているものと仮定し、ネットワーク接続が存在するかの判定、及びこの判定結果に基づく処理フローの適切な分岐(ステップ308及び310)が実行されない。
【0034】
簡単に上述した第2の実施形態の動作は、実施形態に従う高レベルな処理フローを示す図4を参照して以下で詳細に説明される。処理は、スタートステップ400で始まり、図3の処理フローと同様に、例えばカレンダー110等の壁紙がMCD100のディスプレイ106に表示されるステップ402へ進む。ユーザは、表示されたカレンダー110を、MCD100上に表示された背景画像として見ることができる。
【0035】
フローは、MCD100が、例えばコンピュータシステム102から通信ネットワーク104及び通信インタフェース208を経由して壁紙更新メッセージを受信するステップ404へ進む。壁紙更新メッセージは、通信ネットワーク104を介する任意のメッセージ送信メカニズムによって送信されることができる。例えば1つの実施形態では、壁紙更新メッセージはショート・メッセージ・サービス(SMS)メッセージである。
【0036】
壁紙更新メッセージは、MCD100がどこから更新済み壁紙を取得するべきかを示すための、例えばユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)、インターネットプロトコル(IP)アドレス、又はその他の位置識別メカニズム等の壁紙位置参照記号を含む。加えて、もしMCD100が、更新済み壁紙を取得する予め設定された場所を含む場合、壁紙位置参照記号は、予め設定された場所から取り出されるファイルの特定の名称のみを含む。代替実施形態において、壁紙更新メッセージは、メッセージペイロード内に壁紙自体を含む。
【0037】
壁紙更新メッセージの受信後、フローはステップ406へ進み、プロセッサ204は、MCD100が通信インタフェース208を経由して通信ネットワーク104へ接続できるかを判定し、その後ステップ408へ進む。ステップ408で、もし通信ネットワーク104が利用可能でなければ、フローはステップ402へ戻り、図3に関して説明されたように、現在の壁紙がディスプレイ106に表示される。もし通信ネットワーク104が利用可能であれば、フローはステップ410へ進み、プロセッサ204は、通信インタフェース208を用いて例えば通信ネットワーク104経由でコンピュータシステム102にアクセスすることによって、表示用の更新済み壁紙を取得する。プロセッサ204は、現在の壁紙を、取得した更新済み壁紙と交換する。更新済み壁紙の取得後、処理フローはステップ402へ進み、ディスプレイ106に、取得した更新済み壁紙を現在の壁紙としてMCD100においてユーザに表示する。
【0038】
代替実施形態において、プロセッサ204は、壁紙更新メッセージの受信によって、通信ネットワーク104への接続が利用可能であると判定し、上述したように更新済み壁紙を取得するステップ410へ直接進む(破線412)。
【0039】
図3に関して上述したステップ312と同様に、代替実施形態において、プロセッサ204は、ステップ410中に、コンピュータシステムの壁紙がMCD100の現在の壁紙よりも新しいかを判定するために、コンピュータシステム102上のアクセスされた壁紙のチェックを実行する。
【0040】
更なる代替実施形態において、破線412に従って、ステップ404で受信した壁紙更新メッセージは、ディスプレイ106に表示される更新済み壁紙を含む。フローはステップ410へ進み、プロセッサ204は、現在の壁紙を受信した更新済み壁紙と交換する。そしてフローはステップ402へ進み、更新済み壁紙が表示される。
【0041】
1つの実施形態において、壁紙更新メッセージは、更新済み壁紙が取得されるのと同じプロトコルによってMCD100へ送信される。別の実施形態において、壁紙更新メッセージは異なるプロトコルによってMCD100へ送信され、それによってサイズに基づいて情報の送信を区別する能力を提供する。つまり、壁紙更新メッセージは一般に、更新済み壁紙よりも非常に小さいサイズであり、送信するために必要な帯域幅は極めて小さい。
【0042】
更なる実施形態において、MCD100は、現在表示されている壁紙を交換する前に、ディスプレイ106上に現在表示されている壁紙を更新するかをユーザに質問する。ユーザへの質問は、更新済み壁紙を取得する前、壁紙更新ステップ中、及び更新済み壁紙を表示する前に行われうる。同様に、MCD100は、ディスプレイ106に表示されるインディケータ及び/又は情報によって、更新済み壁紙をユーザに通知することができる。例えばタイムスタンプが、更新時間を示すために更新済み壁紙に用いられうる。代替実施形態において、ユーザは質問や通知を受け取らないと決断することができる。
【0043】
壁紙コンテンツ、更新のタイミング、及び通知に関するユーザ設定は、上記の各実施形態に適切なように、MCD100のメモリ206、又は通信ネットワーク104と接続されたネットワークデバイスに格納されることができる。
【0044】
更なる実施形態において、プロセッサ204は表示されていた元の壁紙をメモリ206に保持し、壁紙更新ステップ312及び410で、メモリ206内の参照記号を更新して、ディスプレイ106に更新済み壁紙を表示させる。つまり、プロセッサ204は、現在の壁紙に更新済み壁紙を上書きするのではない。
【0045】
図5は、上述したMCD100の機能に従ってコンピュータシステム102により実行される更新コンポーネント500の実施形態の動作の処理フロー図を示す。図5に示すように、更新コンポーネント500は、メッセージハンドラ500Aとタイマーハンドラ500Bとの2つのサブコンポーネントを含む。メッセージハンドラ500Aは、通信ネットワーク104から受信されるメッセージを受信し、それに応答する機能を含む。タイマーハンドラ500Bは、時間ベースの機能を操作する機能を含む。
【0046】
処理フローはスタートステップ502で始まり、待機状態504へ進む。そこでは、2つのイベントのうちの1つが起こると、処理がメッセージハンドラ500Aに進むかタイマーハンドラ500Bに進む。
【0047】
もし壁紙更新要求メッセージが、コンピュータシステム102によって通信ネットワーク104経由でMCD100から受信されれば、フローはメッセージハンドラ500A及びステップ506へ進む。その後フローはステップ508へ進み、コンピュータシステム102は、更新済み壁紙が上記の1つ又は複数の方法を利用可能であるか判定する。
【0048】
フローはその後ステップ510へ進み、コンピュータシステム102は、ステップ508の判定結果に基づいて、壁紙更新要求メッセージに対する応答を送信する。もしステップ508の判定がネガティブであれば、コンピュータシステム102によって送信される壁紙更新要求メッセージは、更新済み壁紙が利用不可であることを示し、フローはステップ504へ戻る。しかし、もしステップ508の判定がポジティブであれば、コンピュータシステム102によって送信される壁紙更新要求メッセージは、更新済み壁紙が利用可能であることを示し(ステップ510)、フローはステップ504へ戻る。1つの実施形態において、コンピュータシステム102は、以下で説明するステップ516と同様にステップ510中に送信されるポジティブな壁紙更新要求メッセージ内に更新済み壁紙を含む。別の実施形態において、更新済み壁紙を送信する前に、MCD100からの更新済み壁紙に対する追加の要求が受信される必要がある。
【0049】
もしコンピュータシステム102において、以前設定されたタイマーが終了すなわち発動すれば、フローはタイマーハンドラ500B及びステップ512へ進む。1つの実施形態において、MCD100のユーザは、タイマー設定をMCD100において指定することができ、その後タイマー設定は通信ネットワーク104経由でコンピュータシステム102へ提供される。あるいは、コンピュータシステム102が、デフォルト値、MCD100でユーザによって指定されたコンテンツ、日時、ならびに、コンテンツ、コンテンツの元の場所、及びユーザ指定のパラメータ等に関するその他のパラメータに基づいてタイマーの値を設定する。タイマー設定は、タイマーが終了する時間及び/又は期間を指定することができる。その後、フローはステップ514へ進み、コンピュータシステム102は、上述したように更新済み壁紙が利用可能であるかを判定する。
【0050】
その後フローはステップ516へ進み、もしステップ514の判定がネガティブであれば、フローはステップ504へ戻る。しかし、もしステップ514の判定がポジティブであれば、コンピュータシステム102は、更新済み壁紙を含む更新済み壁紙メッセージを、通信ネットワーク104経由でMCD100へ送信する。別の実施形態において、更新済み壁紙メッセージは、更新済み壁紙が利用可能であることを示す内容だけを含み、更新済み壁紙をMCD100へ送信する前に、MCD100からの更新済み壁紙に対する別の要求を受信する必要がある。
【0051】
その後処理フローはステップ504へ戻る。
【0052】
1つ又は複数の代替実施形態において、メッセージハンドラ500Aとタイマーハンドラ500Bとのうちの一方又は他方、又はその両方が、コンピュータシステム102の更新コンポーネント500に含まれる。
【0053】
実施形態は上述した多数の利点を実現するということが、当業者には容易に理解されるであろう。本明細書を読むことにより、当業者は、本明細書に広く開示されたような実施形態の様々な変形例、同等の代替例、および様々な他の局面を装うことが可能である。従って、本明細書に許可される保護は、添付の特許請求の範囲に包含される定義及び均等物によってしか限定されないことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1は、実施形態と関連して用いられるシステムの図である。
【図2】図2は、実施形態と関連して用いられる処理システムの高レベルブロック図である。
【図3】図3は、第1の実施形態の処理フロー図である。
【図4】図4は、第2の実施形態の処理フロー図である。
【図5】図5は、実施形態と関連して用いられる更新コンポーネントの処理フロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル通信デバイスのディスプレイを動的に更新する方法であって、
前記ディスプレイ上に、動的なコンテンツを含む壁紙を表示することと、
前記ディスプレイ上の前記壁紙を自動的に更新することと
を備える方法。
【請求項2】
前記動的なコンテンツは、カレンダー情報と、気象情報と、交通情報と、ナビゲーション情報と、娯楽情報と、スポーツ情報と、金融情報と、ニュース情報とのうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記更新するステップは、(1)閾値期間が経過し、更新済みコンテンツが利用可能であることと、(2)更新要求メッセージの受信と、のうちの少なくとも1つに応答して実行される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記更新するステップは、更新要求メッセージの受信に応答して実行され、前記更新要求メッセージは、表示されるコンテンツと、前記コンテンツへの参照記号とのうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記コンテンツへの参照記号は、予め定められているか、ユーザが設定可能であるかのうちの少なくとも1つである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記更新するステップは、定期的に実行されるか、予め定めた時間に実行されるか、又はユーザの入力に応答して実行されるかのうち少なくとも1つである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
閾値期間が経過し、更新済みコンテンツが利用可能でない場合、前記ディスプレイ上の前記壁紙を再表示するステップを更に備える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
モバイル通信デバイスにおいて、壁紙表示を自動的に更新するコンピュータ読取可能媒体であって、
命令群からなる少なくとも1つのシーケンスを備え、プロセッサによる前記命令群の実行は、前記プロセッサに、請求項1に記載の各ステップを実行させるコンピュータ読取可能媒体。
【請求項9】
モバイル通信デバイスのディスプレイを動的に更新するコンピュータシステムであって、
モバイル通信デバイスとの通信に適したネットワークインタフェースと、
動的なコンテンツを含む壁紙が、前記ネットワークインタフェースを経由して前記モバイル通信デバイスへ送信されるべきかを自動的に判定する更新コンポーネントと
を備えるシステム。
【請求項10】
前記動的なコンテンツは、カレンダー情報と、気象情報と、交通情報と、スポーツ情報と、金融情報と、ニュース情報とのうちの少なくとも1つを含む請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記更新コンポーネントは、閾値期間が経過して、更新済み壁紙が利用可能である場合、前記モバイル通信デバイスへ壁紙を送信する請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記更新コンポーネントは、タイマーが発動し、更新済み壁紙が利用可能である場合、前記モバイル通信デバイスへ壁紙を送信する請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記更新コンポーネントは、更新要求メッセージの受信に応答して、前記モバイル通信デバイスへ壁紙を送信する請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
壁紙を自動的に更新するモバイル通信デバイスであって、
プロセッサと、
前記プロセッサに接続され、前記プロセッサに応答して壁紙を表示するディスプレイと、
前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、動的なコンテンツを含む壁紙を前記ディスプレイ上に表示させ、前記ディスプレイ上の壁紙を自動的に更新させる命令群を有し、前記プロセッサに接続されたメモリと
を備えるデバイス。
【請求項15】
前記命令群は、期間が経過し、更新されたコンテンツが利用可能である場合、前記プロセッサに、前記ディスプレイ上の壁紙を自動的に更新させる請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記プロセッサに前記ディスプレイ上の壁紙を自動的に更新させる前記命令群は、所与の時間において、更新済みコンテンツが利用可能であれば実行する請求項14に記載のデバイス。
【請求項17】
前記プロセッサに前記ディスプレイ上の壁紙を自動的に更新させる前記命令群は、更新済み壁紙メッセージの受信に応答して実行する請求項14に記載のデバイス。
【請求項18】
モバイル通信デバイスのディスプレイにおいて、壁紙を自動的に更新するシステムであって、
前記モバイル通信デバイス上に表示するための更新済み壁紙を自動的に受信する通信手段と、
更新済み壁紙が、前記モバイル通信デバイスへ送信するために利用可能である場合、動的なコンテンツを含む壁紙を自動的に更新する更新手段と
を備えるシステム。
【請求項19】
前記更新手段は、表示用の更新済み壁紙を含む壁紙更新メッセージを受信する請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記更新手段は、表示されている壁紙を、指定された時間において、閾値期間の経過後において、及び更新済み壁紙メッセージの受信に応答して、自動的に更新する請求項18に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2009−527946(P2009−527946A)
【公表日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555456(P2008−555456)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/062048
【国際公開番号】WO2007/098333
【国際公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】