説明

モメタゾンとプロピレングリコールとの水中油型エマルジョン

モメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体の水中油型エマルジョンの形態の新規な医薬組成物、特にクリーム。該組成物は、優れた安定性と治療効果を有する。該組成物は微粉末の形態のモメタゾン、プロピレングリコールおよび水を含み、水中油型エマルジョンに含まれるプロピレングリコールと水との間の重量比は1:1〜約1:3である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モメタゾンまたはその医薬的に許容な誘導体の水中油型エマルジョンの形態の新規な医薬組成物、特にクリームを提供する。本組成物は優れた安定性および治療効果を有する。
【背景技術】
【0002】
モメタゾンフランカルボン酸エステル(mometasone furoate)の非常に乏しい溶解性は、効果的で、経済的でかつ美容上優れた局所製剤の開発を遅らせていた。今日、市場に存在するモメタゾンクリームは全て、油中水型エマルジョンに基づくものである。
【0003】
製剤従事者(formulator)の最も難しい課題の一つは、乏しい水溶解性の薬物を効果的な製品へと具体化することである。親油性薬物の溶解性を改善することは、該製品の生物学的利用能を改善することと考えられる。それゆえ、活性物質が溶解状態にある製剤が、一般的に好ましい。通常、活性物質は、皮膚を通過するとき、可溶化された形態にある。それゆえ、適当な治療応答を得るために、活性物質が局所製剤中で可溶化された形態にあるときが一般的に有利と考えられる。
【0004】
米国特許第4,808,610号(Schering Corp)および米国特許第7,312,207号(Taro Pharmaceuticals)は、組成物が油中水型(w/o)エマルジョンである局所使用のためのモメタゾン含有組成物に関する。
【0005】
国際公開WO91/08733号(Schering Corp)は、親油性活性薬物(例えばモメタゾン)を含む水中油型(o/w)エマルジョンに関する。その実施例は、血管収縮効果を高めるためにN-メチル-2-ピロリドンを用いることの必要性を示している。実施例において、プロピレングリコールが10% w/wで用いられている。
【0006】
国際公開WO2008/126076号(Perrigo Israel Pharmaceuticals Ltd.)は、低用量モメタゾン製剤に関する。典型的な製剤は、0.075% モメタゾン、ポリオール、ゲル化剤、油相および水を含むクリームである。低用量モメタゾン製剤は、モメタゾン製剤の毒性を減少するために望まれる。国際公開WO2008/126076号の製剤は、比較的低い全身性吸収を有すると考えられる。インビボ研究は報告されていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の詳細な記載
本発明は、活性薬物としてモメタゾンを含む水中油型(o/w)エマルジョンを提供する。さらに、本エマルジョンはプロピレングリコール、すなわち1,2-プロパン-ジオールを含む。
【0008】
本明細書の実施例に示されるように、本発明のo/wエマルジョンは、市販のw/oエマルジョン(Elocon(登録商標)クリーム)に匹敵するモメタゾンの生物学的利用能および治療効果を提供する。導入部で簡単に議論したように、適当な治療応答を達成するため、一般的な見解は、活性薬物を組成物中に溶解させるかまたは可溶化させることが最重要であるということであった。したがって、今まで、モメタゾンフランカルボン酸エステルの脂質性を考慮して、モメタゾンフランカルボン酸エステルを製剤中に溶解させることが検討されていた。しかしながら、以下に議論するように、本発明者らは、適当な治療効果を達成するため、モメタゾン全てをo/wエマルジョン中に溶解させることは必ずしも必要ではないことを見出した。
【0009】
本発明者らは、モメタゾン(例えば、モメタゾンフランカルボン酸エステル)と比較的高濃度(20%〜45% w/w)でプロピレングリコールを用いることにより、モメタゾンが製剤中に少なくとも一部分溶解した(本明細書の実施例に示されるように、モメタゾンフランカルボン酸エステルは製剤中で一部分溶解されている)、o/wエマルジョンの製剤ができることを見出した。さらに、Elocon(登録商標)クリームで見られるのと同様の治療効果を有するo/wエマルジョンを得ることができる、すなわちo/wエマルジョンは、一日一回塗れば十分である。この目的を達成するため、そして本明細書に示される結果により支持されるよう、o/wエマルジョン中のプロピレングリコールと水との間の適当な重量比が、一日一回投与のために重要であるように思われる。大きすぎるまたは低すぎる比率は、望ましい効果および/または望ましい生物学的利用能をもたらさないであろう。
【0010】
重要であると思われるもう一つの因子は、微粉末の形態のモメタゾン(例えばモメタゾンフランカルボン酸エステル)の存在である。通常、モメタゾンは本発明の組成物中に溶解しない(または一部分のみ溶解する)。本明細書に示される結果は、溶解されていないモメタゾンが微粉末の形態にあることの重要性を示している。したがって、一般的に、レーザー散乱法によって測定されたとき、100%のモメタゾン粒子は、最大でも20 μmの粒径を有し、99%は最大でも15 μmの粒径を有し、80%は最大でも5 μmの粒径を有する。光学顕微鏡検査(この方法は、粒径が最終組成物中で測定されるとき、好ましい方法である)によって測定されたとき、モメタゾンの粒子は40 μmを超えるべきでない。大部分の粒子(80%以上で顕微鏡での視覚によって評価される)は、10〜20 μmの間のサイズを有する。組成物中の時間ともに生じる粒子成長は、光学顕微鏡検査法で測定されたとき、50 μmを超えるいかなる粒子を生じるべきでない。
【0011】
用いられる他の成分の性質のようなその他の因子もまた、前記の結果に影響を及ぼし得る。しかしながら、本発明の組成物における2つの最も重要な因子は、前で議論したように重量比および粒径であるように思われる。ポリエチレングリコールと水との間の好適な重量比は、約1:1 〜約1:3である。実施例に示されるように、w/o Elocon(登録商標)クリームと生物学的に同等な、モメタゾン(例えばモメタゾンフランカルボン酸エステル)、プロピレングリコールおよび水のバランスのとれた含有量を有するエマルジョンを得ることが可能である。
【0012】
本発明の組成物は2相を含む、(すなわち、o/wエマルジョンで一般的に見られるように)連続相である水相と連続相中に均一に分布された分散相である油相とを含む。さらに、活性薬物、モメタゾン(例えばモメタゾンフランカルボン酸エステル)は、一部分溶解し、一部分微粒子の形態、特に微粉末の形態で存在する。
【0013】
具体的には、本発明は、モメタゾン(M)または医薬的に許容なその誘導体および20% w/w〜約45% w/w、約20% w/w〜40% w/w、15% w/w〜30% w/wまたは20%〜30% w/wのような15〜約45% w/wの濃度のプロピレングリコールを含む水中油型エマルジョンを提供する。モメタゾンのo/wエマルジョンにおけるプロピレングリコールの使用は、本明細書の実施例に示されている。プロピレングリコール(1,2-プロパン-ジオール)、ブチレングリコール(1,3-ブタン-ジオール)、ペンチレングリコール(1,5-ペンタン-ジオール)および/またはヘキシレングリコール(1-メチル-2,4-ペンタン-ジオール)のようなその他のアルカン-ジオールも同様にプロピレングリコールと組み合わせて用いられ得ることが考えられる。ブチレングリコール、ペンチレングリコールまたはヘキシレングリコールがプロピレングリコールと組み合わされて用いられるとき、そのようなジオールの濃度は、約1% w/w〜約20% w/w (特に、約5% w/w〜約20% w/w)であり得る。
【0014】
本明細書の実施例から明らかなように、所望の効果を得るために、プロピレングリコールの混和が非常に重要であり、そして、エマルジョン中へのプロピレングリコールの混和ばかりでなく、全エマルジョン中の濃度として表されるか、または具体的にはプロピレングリコールと水との間の重量比で表されるかのいずれかであるプロピレングリコールの濃度も重要である。本発明の水中油型エマルジョンが皮膚に塗布されるとき、組成物中の水は蒸発しなければならない。したがって、組成物中のポリプロピレングリコールと水との間の重量比が重要となり得るばかりでなく、プロピレングリコールとモメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体との間の比も治療結果に影響を有し得る。一つ以上のこれらの因子が、エマルジョンが治療効果に関して好適な性質を有して得られるかどうかのために重要であることが考えられる。
【0015】
本明細書において、「モメタゾン」の語は、モメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体を含む。したがって、前記の語は、モメタゾン自体ならびにフランカルボン酸エステルを含む医薬品で一般的に用いられる有機酸とのエステルのような適当なエステル誘導体を含む。さらに、「モメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体」は、無水の形態、一水和物を含む水和物の形態、水和物以外の溶媒和物等、ならびにそれらの非晶形形態、多形形態および結晶形形態のようなあらゆる形態を含む。本明細書において、「モメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体」に関する全ての計算は、モメタゾンフランカルボン酸エステルに基づく。したがって、別の誘導体が用いられるなら、モメタゾンフランカルボン酸エステルの当量が、該誘導体およびモメタゾンフランカルボン酸エステルの分子量を基に計算されなければならない。
【0016】
本発明のエマルジョン中の(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算された)モメタゾンの濃度は、約0.01%〜2% w/w、通常、0.05%〜0.2% w/w、約0.1% w/wのような0.075%〜0.2% w/wであり得る。
【0017】
本発明によるエマルジョンにおいて、モメタゾン(モメタゾンフランカルボン酸エステル)は、完全に溶解していない。したがって、モメタゾンもしくは医薬的に許容なその誘導体の一部は、溶解されていない形態で存在し、一般的に、モメタゾンの全量の約25%〜35% w/wがエマルジョン中に存在する。溶解されていないモメタゾンの分散性ならびに吸収性を改善するために、モメタゾンは微粉末の形態で用いられるべきである。本明細書の実施例に示されるように、モメタゾン、例えばモメタゾンフランカルボン酸エステルは、(レーザー顕微鏡法により測定されたとき)100%が最大でも20 μmの粒径を有し、99%が最大でも15 μmの粒径を有し、80%が最大でも5 μmの粒径を有する、微粉末の形態で用いられるべきである。本明細書に記載されるように、製造工程の間に、モメタゾンフランカルボン酸エステルは一部溶解し得ることが考えられるが、それは完全には溶解されない。
【0018】
このことが、最終組成物中の粒径を制御するために重要であるように思われる。もし、モメタゾンが製造法の間に完全に溶解したら、組成物中に沈殿するモメタゾンが大きすぎる粒径を有する危険性が生じるであろう。したがって、用いられるモメタゾンフランカルボン酸エステルの平均粒径(および/または粒径分布)が、再現可能な治療結果を得るために重要であることが考えられる。
【0019】
前述のように、その他のジオールがプロピレングリコールと組み合わせて用いられ得る。そのようなジオールは、ブチレングルコール、ペンチレングリコールまたはヘキシレングリコールを含む、具体例は、ブタン-1,3-ジオール、ペンタン-1,5-ジオールおよび1-メチル-2, 4-ペンタンジオールを含む。その他のジオールもまた、それが局所使用に適しかつ安全であるとの条件で、本明細書の使用に適し得ることが考えられる。
【0020】
前述のように、本発明のエマルジョン中のプロピレングリコールの濃度は、約20%〜約45% w/wである。一般的に、プロピレングリコールの濃度は、約20%〜約30% w/wのような、約20%〜約40% w/wである。
【0021】
前述のように、所望の治療効果を達成するために、プロピレングリコールと水との間の重量比が重要のようである。さらに、プロピレングリコールとモメタゾン(M)との間の重量比もまた、本発明のエマルジョン中のアルカン-ジオールの量を決めるために、有用なパラメータになり得る。好適な範囲の比の計算値が、次の表に示される。表から判るように、下限は、通常、10〜100の範囲のような10以上であり、上限は、通常、600〜4500の範囲のような4500以下である。通常、比率は100〜900または約200〜約450のような100以上であり、Mはモメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される。具体的に、プロピレングリコールとモメタゾン(M)との間の重量比は、200、225、250、275または300のような、200〜300であり、Mはモメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される。
【0022】
【表1】

【0023】
一般的に、プロピレングリコールとモメタゾン(M)との間の重量比は、例えば100〜900、約200〜約500のような、例えば100以上または200以上のような、100以上であり、Mはモメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される。
【0024】
具体的に、プロピレングリコールとモメタゾン(M)との間の重量比は、200〜450、200〜400であり、Mはモメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される。
【0025】
特に、プロピレングリコールとモメタゾン(M)との間の重量比は、200、225、250、275または300のような、200〜300であり、Mはモメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される。
【0026】
さらに、プロピレングリコールと水との間の重量比(PG:W)は、(治療活性に関して)好適なエマルジョンが得られるかどうかの指標となる。したがって、重量比は、通常、約1:1.5〜約1:2.5または1:1.75〜1:2.25のような、1:1〜約 1:3である。好適な比は、25% プロピレングリコールが用いられるとき、約1:2または1:2.1であり、20% プロピレングリコールが用いられるとき、約1:2.8〜1:2.9であることが実施例において見られる。
【0027】
文献に、ステロイド類と他の活性な成分との組み合わせが記載されている。しかしながら、本明細書の実施例から明らかなように、本発明は、モメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体が唯一の治療的活性成分である、水中油型エマルジョンを指向している。さらなる活性成分は、モメタゾンの生物学的利用能および治療効果に悪影響を及ぼさない条件で、加えられてもよい。さらに、さらなる活性成分は、o/wエマルジョンの安定性にいかなる悪影響があってはならない。
【0028】
前述のように、エマルジョンは、水相と油相とを混合することによって形成される。水中油型エマルジョンにおいて、油は、水相中に均一に分散された液滴状で存在する。相分離に反してエマルジョンを安定させるため、界面活性剤または乳化剤が加えられる。
【0029】
本発明のエマルジョンにおいて、油相は、植物油および植物脂、動物油および動物脂、鉱油、エステル油、シリコン油またはワックスからなる群から選択される油(oil)を含む。特に、前記の油/脂は、ココナツ油、オリーブ油、ヒマワリ油、キャノーラ油等のような植物油/脂である。脂は、脂肪酸誘導体のような脂肪族部分を含む、植物、動物および微生物によって作られる大量貯蔵物質と定義される。それらは、主に、全てではないが、トリグリセロール類(トリグリセライド類)の混合物であり、それらが室温で液体であるか固体であるによって油または脂として知られている。本明細書において、「油」の語は「脂」も含み、油/脂は、合成的または半合成的にも製造され得る。
【0030】
エマルジョン中の油/脂の濃度は、約3〜約 30% w/w、特に約5〜約15% w/wである。
前述のように、本発明による水中油型エマルジョンの安定化は、一以上の乳化剤を加えることにより好適に行われ得る。それゆえ、本発明のエマルジョンは、一以上の乳化剤を含み得る。本明細書の実施例から判るように、3〜20の範囲のHLB(親水性-親油性バランス)を有する3つの乳化剤、高HLB、すなわち約11〜20のHLBを有する1つの乳化剤と低HLB、すなわち約3〜11のHLBを有する2つの乳化剤の使用が、治療効果を損なうことなく安定性に関して所望の結果を与える。
【0031】
本発明の組成物での使用に適した乳化剤は、グリセロール アルキルエステル、マクロゴール アルキルエステル、ポリオキシエチレングリコール アルキルエステル、脂肪酸、ポリオキシエチレン ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン アルキルエーテル、糖脂質からなる群から選択され得る。
本発明の組成物での使用のための具体的な乳化剤は、グリセロール モノステアレート40-55、マクロゴール ステアレートおよびステアリン酸である。
本発明によるエマルジョン中に存在するとき、それぞれの乳化剤の濃度は、1〜5% w/wの範囲である。
【0032】
さらに、本発明による水中油型エマルジョンは、粘度増加剤を含み得る。エマルジョン中での使用に適した粘度増加剤は、脂肪アルコール類からなる群から選択され得る(濃度範囲:全エマルジョンの5〜15%)。しかしながら、通常、濃度は用いられる脂肪アルコールの特定のタイプに依存し、当業者は所望の粘度を得るためのそのような特定の濃度の濃度調整法を知っているであろう。
本明細書の実施例から判るように、好適な粘度増加剤は、セトステアリルアルコールである。
一般的に、脂肪アルコールの形態の粘度増加剤の濃度は、5%〜15 % w/wの範囲である。
【0033】
本発明のエマルジョンは、局所使用、すなわち皮膚の上に塗るクリームとしての局所使用が意図される。したがって、pHは、モメタゾンに関する安定性の問題を考慮して、皮膚に適した値に調整され得る。好適なpHは約3〜約6または約4.0〜約5.0のような6以下である。pHは、塩酸、リン酸、水酸化ナトリウム、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、フタル酸緩衝液、酢酸緩衝液、コハク酸緩衝液からなる群から選択される、1以上のpH調整剤によって調整され得る。6以下または約4.0〜5.0のpHに達するために、クエン酸緩衝液が適していることが判った。
【0034】
さらに、本発明のエマルジョンは1以上の芳香剤を含み得る。プロピレングリコールが十分な濃度で加えられるとき、プロピレングリコールそれ自体が抗菌効果を有するので、通常、保存剤の添加は必要とされない。
【0035】
具体的に、本発明は次の組成物の1つを有する水中油型エマルジョンに関する:
【表2−1】

【0036】
【表2−2】

【0037】
【表2−3】

【0038】
さらなる例は:
0.05〜0.2 % w/w のモメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される)、
20〜45 % w/w のプロピレングリコール、
3〜30 % w/w の植物油/脂、
1〜15 % w/w の1以上の乳化剤、
任意に、0.1〜1% w/w のpH 調整剤、
任意に、5〜15% w/w の粘度増加剤、
100% w/w までの水
を含む、本発明による水中油型エマルジョン;
【0039】
0.06〜0.15 % w/w のモメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される)、
20〜40 % w/w のプロピレングリコール、
5〜15 % w/w の植物油/脂、
1〜10 % w/w の1以上の乳化剤、
エマルジョンのpHを約4〜6に調整するための0.1〜1% w/w のpH 調整剤、
任意に、5〜15% w/w の粘度増加剤、
100% w/w までの水
を含む、本発明による水中油型エマルジョン;
【0040】
0.1 % w/w のモメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される)、
20〜30 % w/w のプロピレングリコール、
5〜10 % w/w の植物油/脂、
5〜10 % w/w の1以上の乳化剤、
エマルジョンのpHを約4〜6に調整するための0.1〜1% w/w のpH 調整剤、
5〜10% w/w の粘度増加剤、
100% w/w までの水
を含む、本発明による水中油型エマルジョン
である。
特に、本発明による水中油型エマルジョンは、N-メチル-2-ピロリドンを含まない。
【0041】
本発明はまた、本発明の水中油型エマルジョンの製造方法を提供する。その手順は実施例1に詳細に記載されており、そして、言及された個々の成分は、同じ機能性を有しかつ言及された濃度範囲で、以下の表1に挙げられた成分によって置き換えることができることを当業者は理解するであろう。具体的には、本方法は、
i) 油相を構成する成分を混合し、60℃〜80℃、特に約70℃のような65℃〜75℃の温度に加熱することにより油相を製造し、
ii) a) 水相の一部にモメタゾンまたはモメタゾンフランカルボン酸エステルのような医薬的に許容なその誘導体の分散体を製造し、b) 成分を、任意に55℃〜75℃、特に約65℃のような60℃〜70℃に加熱することにより、溶解させることにより水相の残りの部分を製造し、そしてc) 水相を得るために、a)から生じる分散体をb)から生じる水相の残りの部分に加えることにより水相を製造し、
【0042】
iii) 油相i)を水相ii)に、または任意にii)をi)に移し、
iv) エマルジョンが得られるまで混合し、
v) 任意に、このようにして得られたエマルジョンを真空条件下に付し、
vi) 任意に、エマルジョンを、任意に真空条件下で均質化し、
vii) 任意に、1以上の芳香剤を加え、
viii) このようにして得られたエマルジョンを冷却すること
を含む。
【0043】
前記の油相i)に含まれる成分は、一般的に、本明細書に記載の油および油相に可溶性の(モメタゾン以外の)全ての成分である。そのような成分は、1以上の乳化剤、存在するなら、1以上の粘度増加剤、1以上の保存剤、任意に1以上の芳香剤等であり得る。水相に含まれる(モメタゾン以外の)成分は、水ならびにプロピレングリコールおよび任意に1以上のC3-C6 アルカン-ジオール、存在するなら1以上のpH調整剤、存在するなら1以上の水溶性の粘度増加剤、存在するなら1以上の芳香剤、存在するなら1以上の保存剤等のような水に可溶性の成分である。
【0044】
本発明をそれらに限定することなく、本発明を次の図および実施例でさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、25% プロピレングリコールを含む、実施例1で得られる組成物を有する水中油型クリームおよび市販の油中水型クリームElocon(登録商標) 0.1% クリームに対する、時間の関数としての皮膚青白化(skin blanching)を示す。皮膚は評価前の5時間クリームにさらされる(実施例2の結果)。
【図2】図2は、20% (1:2.8のPG:W)および30% (1:1.5のPG:W) プロピレングリコールを含む水中油型クリームおよび市販の油中水型クリームElocon(登録商標) 0.1% クリームに対する、時間の関数としての皮膚青白化を示す。皮膚は評価前の6時間クリームにさらされる(実施例2の結果)。
【図3】図3は、20% 油/脂 主にココナツ油(HLB ≦ 11を有する全ての成分を含む)および20% プロピレングリコールを含む水中油型クリーム(90016-0712-14); 40% 油/脂 主にパラフィン油および白色軟パラフィン(HLB ≦ 11を有する全ての成分を含む)を含みプロピレングリコールを含まない水中油型クリーム(90016-0711-47)に対する、時間の関数としての皮膚青白化を示す。皮膚は評価前6時間クリームにさらされる(実施例2の結果)。
【図4】図4は、ベースライン補正され、無処置コントロール部位補正された値の平均AUCおよび95% 信頼区間(プロトコール適合集団)を示す−実施例2の結果。
【図5】図5は、i) 25% プロピレングリコールおよび20% ココナツ油(1:1.58のPG:W重量比)を含む水中油型クリームおよびii) 本明細書の表1に記載の組成物(1:2.06のPG:W)を含む水中油型クリーム、ならびに市販の油中水型クリーム Elocon(登録商標) 0.1% クリームに対する、時間の関数としての皮膚青白化を示す。皮膚は評価前6時間クリームにさらされる(実施例3の結果)。
【図6】図6は、Elocon(登録商標) 0.1% クリームと比較した、本発明によるクリームの時間の関数としての皮膚青白化を示し、クリームは国際公開WO 2008/126076号の実施例3および5のそれぞれにしたがって製造された(一言で要約して言えば:Perrigoクリーム)。PerrigoクリームのPG:Wは1:3.6である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0046】
本発明は、次の非限定の実施例でさらに説明される。
実施例1
全組成物
0.1 % モメタゾンフランカルボン酸エステル水中油型クリームの全組成物が、表1に示される。
【0047】
【表3−1】

【0048】
【表3−2】

【0049】
製造工程の説明
プロピレングリコールと水の混合物のほんの一部にモメタゾンフランカルボン酸エステルを分散する。プロピレングリコールと水の残りの部分を混合し、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸と共に約65℃に加熱する。その後、モメタゾンフランカルボン酸エステルの分散体を前記の水相に加える。
油相の成分(ココナツ油、ステアリン酸、セトステアリルアルコール、マクロゴール ステアレート)を混合し、約70℃に加熱する。
上記油相を前記の水相に加える。エマルジョンを混合し、均質化し、その後、クリームを撹拌しながら冷却する。
【0050】
製造工程の詳細な説明
1. モメタゾンフランカルボン酸エステル分散体
容器中で2部の精製水および1部のプロピレングリコールの少量の適当量を混合ずる。該容器にモメタゾンフランカルボン酸エステルを加える。活性物質が分散されるまで、混合物を5分間撹拌する。
【0051】
2. 透明な溶液への水相の混合加熱
クエン酸ナトリウム、クエン酸一水和物、プロピレングリコールおよび精製水を容器に加える。低速で混合しながら65℃±5℃に加熱する。透明な溶液が得られることを確認する。
3. 前記水相へのモメタゾンフランカルボン酸エステル分散体の添加
分散された活性物質を前記水相に加える。
4. 油相への原料の添加
容器に油相の原料全てを加える。
5. 油相の溶融加熱
油相を70℃±5℃に加熱溶融する。
6. 均質な溶液への撹拌
油相が均質な溶液であることを確認する。
7. 油相を水相に移動
油相全てを水相に移す。
【0052】
8. 混合
白色のエマルジョンが出現するまで二相を混合する。中間の撹拌速度を使用する。
9.真空を付加
注意深く真空を付加する。
10. 均質化
撹拌しながら、約5〜10分間エマルジョンを均質化する。
11. 冷却
エマルジョンの温度が25℃に達するまで、撹拌しながらエマルジョンを冷却する。
12.最終混合
クリーム(エマルジョン)が25℃の温度に達したとき、低速でさらに15分間撹拌する。
【0053】
安定性データ
25℃/60% RHおよび40℃/75% RHで9か月までの間保管後、 0.1 % モメタゾンフランカルボン酸エステル水中油型クリームは、化学的および物理的の両方で安定である。表2および3を参照。
20 % (w/w) プロピレングリコールを有する以外は表1による組成物を有する試料を25℃/60%RHおよび40℃/75%RHで保管した。安定性データは12か月までの間得られる。表4および5参照。該組成物は、調査された期間、両温度で安定であることをデータは示している。
【0054】
【表4】

【0055】
【表5】

【0056】
【表6】

【0057】
【表7】

【0058】
実施例2
実施例1の水中油型エマルジョンのインビボでの挙動
VCAスクリーニング試験
実施例1で得られた0.1 % モメタゾンフランカルボン酸エステル水中油型クリームの局所生物学的利用能を評価するため皮膚青白化を検討した。図1を参照。青白化効果をElocon(登録商標) 0.1 % クリームと比較した。Elocon(登録商標) 0.1 % クリームは、0.1 % モメタゾンフランカルボン酸エステルを含む油中水型エマルジョンである。図1において、皮膚青白化およびそれによる0.1 % モメタゾンフランカルボン酸エステル水中油型クリームの生物学的利用能は、Elocon(登録商標) 0.1 % クリームのそれに匹敵するものであることが理解できる。
【0059】
図2において、20 %および30 % プロピレングリコールを含む0.1 % モメタゾンフランカルボン酸エステル水中油型クリームを塗布した後の皮膚青白化が、Elocon(登録商標) 0.1 % クリームと比較された。これらのクリームに対してもまた、皮膚青白化は、Elocon(登録商標) 0.1 % クリームのそれに匹敵した。用いられたクリームは、1:1.5〜1:2.8のPG:W比を有する。
【0060】
油脂高含有量(40 %)を有してプロピレングリコールを有しない水中油型クリームを塗布した後の皮膚青白化への効果が、20 % プロピレングリコールと20 % 油脂とを有するクリームの効果と比較された。図3を参照。製剤におけるプロピレングリコールの存在が、油脂高含量よりも重要であることが理解できる。
【0061】
インビボでのスクリーニング研究において、それぞれのクリームの約40 mgが前腕の掌側部分に位置する2.25 cm2 の試験領域に塗布された。クリームの曝露5時間後(図1)または曝露6時間後(図2および3)に、非閉塞性のアプリケーション(non-occlusive application)が除かれた。クリームが塗布される前に、試験領域の色と色表(Natural Color System SS019102, 第2版)の色度とを比較することにより、該皮膚色が測定された。白色は4の指標(カラー 0502-Y)が与えられ、この対象の未処置の皮膚色は0の指標(カラー S10-C20-Y50R)が与えられた。
【0062】
VCA試験
コンパレータ(comparators)(Kenacort-T 0.1% クリーム、Elocon(登録商標) 0.1% クリームおよびDermovat 0.05% クリーム、それぞれクラスII、IIIおよびIV)に対する観察者ブラインドの試験製剤(モメタゾンフランカルボン酸エステル0.1% クリーム、Galenica (本発明)およびElocon一般複製品(generic copy)、クラスIII)に対する、 ビヒクル対照単一施設二重盲検試験での30人の健常人での血管収縮アッセイ(VCA)試験が行われた。約50 μl クリームが、6時間非閉塞の前腕の掌側の表面に位置するそれぞれ2 cm2 の全部で9つの試験領域に塗布された。皮膚色が、Minolta Chroma-Meter CR-300を用いて、処置前に測定され(ベースライン)、処置期間の終了後1、2、4、6、18および24時間後に測定された。図4による、試験されたクリームに対するベースライン補正AUCとして、全平均皮膚青白化が評価された。
結果は、Elocon(登録商標) w/o クリームと比較したとき、局所の生物学的同等性が記載のo/w クリームを用いて得ることができることを示している。
【0063】
抗菌性
0.1 % モメタゾンフランカルボン酸エステル水中油型クリームが、Ph. Eur. 「Efficacy of Antimicrobial Preservation」にしたがって、チャレンジテストされた。o/w クリームは、該製剤がPh. Eur. 5.1.3の基準を満たすことを示した。それゆえ、該製品は自己保存され、抗菌性を有する。
【0064】
実施例3
本発明の水中油型エマルジョンのインビボでの挙動
本発明の2つの組成物とElocon(登録商標) 0.1%とを上記実施例2に記載のようにして試験した。本発明の組成物は、異なる重量比PG:W、すなわち1:1.6から1:2.1を有した。重量比1:1.6を有する組成物は、20% w/w ココナツを含む以外は、本明細書の表1に記載の組成物にしたがった。それゆえ、水の含有量は減少した。重量比1:2.1を有する組成物は、25% プロピレングリコールを含み、本明細書の表1に記載の組成を有した。
結果は、両組成物とも、Elocon(登録商標) クリームのそれと同様の治療効果を有することを示す。
【0065】
実施例4
本発明による水中油型エマルジョンのインビボの挙動の国際公開WO 2008/126076号(Perrigo Israel Pharmaceuticals Ltd)による製剤との比較
本明細書の導入部で述べたように、モメタゾンの水中油型組成物は国際公開WO2008/126076号に記載されている。しかしながら、インビボでの研究は報告されていない。本発明による組成物のインビボでの挙動を国際公開WO2008/126076号のそれら(Perrigoクリームと表示)と比較するために、比較試験を行った。
実施例3 (処方B)および実施例5 (処方C)に記載の組成物を次のように製造した:
【0066】
【表8】

【0067】
【表9】

【0068】
クリームの製造:
最初に水相を製造する:精製水中にキサンタンガムおよびカルボマー 940を分散する。次いで、リン酸水素二ナトリウムを前記分散体中に混合する。乳化ろうおよびベンジルアルコールを前記分散体に加え、加熱する。
活性溶液を製造するために、モメタゾンフランカルボン酸エステルを加熱したプロピレングリコールに溶解する。
次に、油相を製造する:オレイン酸、セトステアリルアルコールおよびカプリル カプリン トリグリセリドを合わせて混合する。
【0069】
前記水相に前記活性溶液および前記油相を加える。
得られるエマルジョンを冷却する。リン酸でpHを調整する。
Perrigo組成物および本発明による組成物ならびにElocon(登録商標) 0.1% クリームを、前記実施例2に記載の皮膚青白化試験に付し、その結果を図6に示す。該結果は、PerrigoクリームはElocon(登録商標) クリームと同様の治療効果をもたらさないのに対して、本発明の組成物はElocon(登録商標) クリームと同様の治療効果を有することを明らかに示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体(一般的にMと表示)およびプロピレングリコールを含み、プロピレングリコールの濃度が20〜約45% w/wである水中油型エマルジョン。
【請求項2】
プロピレングリコールの濃度が、約20〜約30% w/wのような、約20〜約40% w/wである請求項1に記載の水中油型エマルジョン。
【請求項3】
水中油型エマルジョンに含まれるプロピレングリコールと水との間の重量比が、1:1〜約1:3である請求項1または2に記載の水中油型エマルジョン。
【請求項4】
水中油型エマルジョンに含まれるプロピレングリコールと水との間の重量比が、約1:1.5〜約1:2.5である請求項1〜3のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項5】
モメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体が、唯一の治療的に活性な成分である請求項1〜4のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項6】
モメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体の一部が、溶解されていない形態で存在する請求項1〜5のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項7】
モメタゾンが微粉末の形態で適用される請求項1〜6のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項8】
モメタゾンが微粉末の形態でエマルジョン中に存在する請求項1〜7のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項9】
油相が、植物油、動物油、鉱油、エステル油、シリコン油からなる群から選択される油を含む請求項1〜8のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項10】
油が植物油である請求項9に記載の水中油型エマルジョン。
【請求項11】
植物油が、ココナツ油、オリーブ油、ヒマワリ油および/またはキャノーラ油である請求項9または10に記載の水中油型エマルジョン。
【請求項12】
o/w エマルジョン中の油の濃度が約3〜約30% w/wである請求項9〜11のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項13】
1以上の乳化剤をさらに含む請求項1〜12のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項14】
3〜20の範囲のHLB(親水性-親油性バランス)を有する1以上の乳化剤を含む請求項1〜13のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項15】
約11〜約20のHLB を有する乳化剤を含む請求項1〜14のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項16】
約3〜約11のHLBを有する1以上の乳化剤を含む請求項1〜15のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項17】
1以上の乳化剤が、グリセロール アルキルエステル、マクロゴール アルキルエステル、ポリオキシエチレングリコール アルキルエステル、脂肪酸、ポリオキシエチレン ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン アルキルエーテル、糖脂質からなる群から選択される請求項13または14に記載の水中油型エマルジョン。
【請求項18】
1以上の乳化剤が、グリセロール モノステアレート40-55、マクロゴール ステアレートまたはステアリン酸である請求項13〜17のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項19】
エマルジョン中のそれぞれの乳化剤の濃度が1〜5% w/wの範囲である請求項13〜18のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項20】
粘度増加剤をさらに含む請求項1〜19のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項21】
粘度増加剤が脂肪アルコールである請求項20に記載の水中油型エマルジョン。
【請求項22】
1以上の粘度増加剤がセトステアリルアルコールである請求項20または21に記載の水中油型エマルジョン。
【請求項22】
0.05〜0.2 % w/w のモメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される)、
20〜45 % w/w のプロピレングリコール、
3〜30 % w/w の植物油、
1〜15 % w/w の1以上の乳化剤、
任意に、0.1〜1% w/w のpH 調整剤、
任意に、5〜15% w/w の粘度増加剤、
100% w/w までの水
を含む請求項1〜22のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項23】
0.06〜0.15 % w/w のモメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される)、
20〜40 % w/w のプロピレングリコール、
5〜15 % w/w の植物油、
1〜10 % w/w の1以上の乳化剤、
エマルジョンのpHを約4〜6に調整するための0.1〜1% w/w のpH 調整剤、
任意に、5〜15% w/w の粘度増加剤、
100% w/w までの水
を含む請求項1〜22のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項24】
0.1 % w/w のモメタゾンまたは医薬的に許容なその誘導体(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして計算される)、
20〜30 % w/w のプロピレングリコール、
5〜10 % w/w の植物油、
5〜10 % w/w の1以上の乳化剤、
エマルジョンのpHを約4〜6に調整するための0.1〜1% w/w のpH 調整剤、
5〜10% w/w の粘度増加剤、
100% w/w までの水
を含む請求項1〜23のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項25】
エマルジョンがN-メチル-2-ピロリドンを含まない条件を有する請求項1〜24のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項26】
エマルジョンがプロピレングリコールに関連するあらゆる保存効果とは別の1以上の保存剤は含まない条件を有する請求項1〜25のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項27】
【表1】

を含む水中油型エマルジョン。
【請求項28】
本明細書の実施例2に記載のように測定され、Elocon(登録商標) 0.1% クリームのそれと同様か、またはそれより優れた治療効果を有する請求項1〜27のいずれか1つに記載の水中油型エマルジョン。
【請求項29】
Elocon(登録商標) 0.1% クリームと比較して同様または優れた治療効果が、本明細書の実施例2に記載のように測定され、前記水中油型エマルジョンに対する平均AUC(時間の関数として青白化指標を示した曲線下面積)が、Elocon(登録商標) 0.1% クリームのAUCと比較して、90%以上のような85%以上でなければならないことを意味する請求項28に記載の水中油型エマルジョン。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2012−526738(P2012−526738A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510162(P2012−510162)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/002921
【国際公開番号】WO2010/130428
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(511273285)ガレニカ エービー (1)
【氏名又は名称原語表記】GALENICA AB
【住所又は居所原語表記】Medeon, P.A. Hanssons vag 41, S−205 12 Malmo, SWEDEN
【Fターム(参考)】