説明

モータおよびディスク駆動装置

【課題】シャフトとロータホルダとの締結強度を保ちつつ、ディスク駆動装置およびモータを薄型化する。
【解決手段】回転部は、シャフトと、ロータホルダと、チャック機構と、ロータマグネットと、を有している。静止部は、スリーブと、ステータと、を有している。シャフトは、スリーブに挿入される大径部と、シャフトの上部に位置し、大径部よりも外径が小さい小径部を有し、シャフトの上端は、ロータホルダの内円筒部の上端部およびチャック機構の上面よりも上方に突出し、小径部は、内円筒部の上端と径方向に重なり、内円筒部と、大径部および小径部との間隙には、接着剤が介在している、ことを特徴とする、天板部を有する筺体に収容可能なモータである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクが着脱可能なモータおよびディスク駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、CD−ROM、DVD等の情報記録ディスクを再生/記録する装置に用いられる記録ディスク駆動装置には、これらディスクを回転駆動する記録ディスク駆動用モータが搭載されている。
【0003】
例えば、特開2006−196139号公報に記載されているように、薄型のディスク駆動用モータは、ターンテーブルの上面の中央部に配設されたディスク保持部、進退自在に配設されたディスク保持爪、ディスク保持爪がディスク保持部の外周部から突出するように付勢するバネ部、ディスク保持部の外周部に配設されたディスク当接部を有している。
【特許文献1】特開2006−196139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような薄型のディスク駆動用モータを搭載したディスク駆動装置は、パーソナルコンピュータ等に搭載されており、ディスク駆動装置のさらなる薄型化が要求されている。そのため、ディスク駆動装置の薄型化に伴って、ディスク駆動用モータに搭載された記録ディスクと、ディスク駆動装置の天板との間隙が小さくなる。その結果、外部から衝撃が加わった際に、記録ディスクと、ディスク駆動装置の天板とが接触してしまう虞がある。また、記録ディスクに対する情報の読み出しまたは書き込みのエラーが生じる虞がある。さらに、記録ディスクが天板に接触することによって、記録ディスクが損傷する虞がある。
【0005】
また、ディスク駆動用モータの薄型化に伴い、薄型化ディスク駆動用モータを構成する各部品は、軸方向における長さが短くなる。そのために、部品同士の締結部分の固定面積が減少し、部品同士の締結力が低減してしまう。
【0006】
特に、回転軸となるシャフトと、シャフトの外周面に固定されるロータホルダとの締結力は、シャフトの径が小さいために、非常に小さい。そのため、モータに加わる外部からの衝撃やディスクを着脱する際のシャフトとロータホルダとの締結部分に加わる力等によって、シャフトとロータホルダとの締結力が弱くなり、必要な締結力を保持できない虞がある。
【0007】
以上、本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、シャフトとロータホルダとの締結強度を保ちつつ、ディスク駆動装置およびモータを薄型化することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の例示的な第一の発明は、静止部と、静止部に対して回転可能に支持されている回転部と、を備え、回転部は、中心軸に沿って上下方向に延びる円柱状のシャフトと、径方向に広がる円盤状の蓋部と、蓋部の径方向外端部から下方に向かって延びる円筒状の外円筒部と、蓋部の径方向内端部から上方に向かって延びる内円筒部と、を有し、内円筒部の内周面がシャフトの上部に接着固定されるロータホルダと、蓋部の上面に配置されるケースと、ケースから径方向外方に突出し、ディスクを着脱可能に保持する複数のチャック爪と、ケースから径方向外方に向かって延び、ディスクの中心孔と接触可能な複数の調芯爪とを有する、チャック機構と、外円筒部の内周面に固定されるロータマグネットと、を有し、静止部は、シャフトが挿入される円筒状のスリーブと、ロータマグネットよりも径方向内側に位置し、ロータマグネットと、径方向に対向するステータと、を有し、シャフトは、スリーブに挿入される大径部と、シャフトの上部に位置し、大径部よりも外径が小さい小径部を有し、シャフトの上端は、ロータホルダの内円筒部の上端部およびチャック機構の上面よりも上方に突出し、小径部は、内円筒部の上端と径方向に重なり、内円筒部と、大径部および小径部との間隙には、接着剤が介在している、ことを特徴とする、天板部を有する筺体に収容可能なモータである。
【0009】
本願の例示的な第二の発明は、静止部と、静止部に対して回転可能に支持されている回転部と、を備え、回転部は、中心軸に沿って上下方向に延びる円柱状のシャフトと、径方向に広がる円盤状の蓋部と、蓋部の径方向外端部から下方に向かって延びる円筒状の外円筒部と、蓋部の径方向内端部から上方に向かって延びる内円筒部と、を有し、内円筒部の内周面が前記シャフトの上部に圧入固定されるロータホルダと、蓋部の上面に配置されるケースと、ケースから径方向外方に突出し、ディスクを着脱可能に保持する複数のチャック爪と、ケースから径方向外方に向かって延び、ディスクの中心孔と接触可能な複数の調芯爪とを有する、チャック機構と、外円筒部の内周面に固定されるロータマグネットと、を有し、静止部は、大径部が挿入される円筒状のスリーブと、ロータマグネットよりも径方向内側に位置し、ロータマグネットと、径方向に対向するステータと、を有し、シャフトは、スリーブに挿入される大径部と、シャフトの上部に位置し前記大径部よりも外径が小さい小径部を有し、シャフトの上端部は、ロータホルダの内円筒部の上端部およびチャック機構の上面よりも上方に突出し、小径部は、内円筒部の上端部と径方向に重なっている、ことを特徴とする、天板部を有する筺体に収容可能なモータである。
【発明の効果】
【0010】
本願の発明によれば、シャフトとロータホルダとの締結強度を保ちつつ、ディスク駆動
装置およびモータを薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、ディスク駆動装置の断面図である。
【図2】図2は、モータの断面図である。
【図3】図3は、チャック機構の平面図である。
【図4】図4は、第1実施形態に係るシャフトの上部近傍の断面図である。
【図5】図5は、第2実施形態に係るシャフトの上部近傍の断面図である。
【図6】図6は、第3実施形態に係るシャフトの上部近傍の断面図である。
【図7】図7は、第4実施形態に係るシャフトの上部近傍の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、モータの中心軸に沿う方向を上下方向とし、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、これは、あくまで説明の便宜のために上下方向を定義したものであって、本発明に係るモータおよびディスク駆動装置が実際の機器に搭載されたときの設置姿勢を限定するものではない。また、中心軸に平行な方向を軸方向とし、中心軸を中心とする径方向を単に径方向と呼び、中心軸を中心とする周方向を単に周方向と呼ぶ。
【0013】
(ディスク駆動装置の構成)
図1は、本発明の例示的な一実施形態に係るディスク駆動装置1の断面図である。ディスク駆動装置1は、中心軸J1を中心として着脱可能な光ディスク90(以下、単に「ディスク90」という)を回転させつつ、情報の読み出しおよび書き込みを行う装置である。図1に示すように、ディスク駆動装置1は、筺体11と、ディスクトレイ12と、モータ13と、アクセス部14と、を備えている。
【0014】
筺体11は箱状である。筺体11は天板部11aを有する。天板部11aは、径方向に広がる略平板状の部材である。天板部11aは、金属にて形成された部材である。筺体11は、ディスクトレイ12、モータ13、およびアクセス部14を内部に収容している。天板部11aは、ディスクトレイ12、モータ13、およびアクセス部14よりも上方に配置されている。ディスクトレイ12は、筺体11の外部と内部との間でスライド移動し、これにより、ディスク90を搬入および搬出する。筺体に収容されているモータ13は、ディスクトレイ12に固定されている。ディスク90は、モータ13の回転部3に保持され、モータ13により、中心軸J1を中心として回転される。
【0015】
アクセス部14は、光ピックアップ機能を含むヘッド14aを有する。ヘッド14aは、光ピックアップ機構である。アクセス部14は、モータ13により回転するディスク90の記録面に沿ってヘッド14aを移動させて、情報の読み出しおよび書き込みを行う。なお、アクセス部14のヘッド14aは、ディスク90の記録面に対して、情報の読み出しおよび書き込みの一方のみを行うものであってもよい。
【0016】
(モータの構成)
続いて、上記のモータ13の構成について説明する。
【0017】
図2は、モータ13の断面図である。図2に示すように、モータ13は、静止部2と、回転部3と、取付板4と、回路基板5と、を備えている。
【0018】
静止部2は、取付板4に固定されている。静止部2は、静止軸受ユニット21と、ブッシュ22と、プレート23と、スラストプレート24と、予圧マグネット25と、ステータ26と、を有する。静止軸受ユニット21は、焼結金属により形成されているスリーブである。以下、静止部材ユニット21を、スリーブ21という。スリーブ21には、潤滑油が含浸されている。スリーブ21は略円筒状の部材であり、後述するシャフト31が挿入されている。スリーブ21は、シャフト31を回転可能に支持している。
【0019】
ブッシュ22は、上下方向に貫通する貫通孔を有する。ブッシュ22の貫通孔を規定する面には、スリーブ21が圧入固定されている。すなわち、ブッシュ22の内部にスリーブ21が配置されている。ブッシュ22は、ブッシュ円筒部22aと、ブッシュ円筒部22aの下方に位置する固定部22bと、を有する。ブッシュ22は金属の切削加工により形成された部材である。例えば、ブッシュ22の材料は、真鍮やアルミ合金である。ブッシュ円筒部22aは略円筒状の部位である。ブッシュ円筒部22aの内周面は、既述のブッシュ22の貫通孔を規定する面である。すなわち、ブッシュ円筒部22aの内周面にスリーブ21が圧入固定される。また、ブッシュ円筒部22aの上部には、径方向外方に向かって突出するフランジ部22a1が形成されている。固定部22bは、ブッシュ円筒部22aの下側の部位から、径方向外方に向かって延びている。固定部22bには、固定部22bの下面から下方に向かって突出する内突起22b1および外突起22b2が形成されている。内突起22b1は外突起22b2よりも径方向内側に配置されている。
【0020】
プレート23は、プレス加工により形成された板状の部材である。プレート23の外縁部は、内突起22b1がかしめられることによって、ブッシュ22に固定されている。プレート23がブッシュ22に固定されることにより、プレート23は、略円筒状のスリーブ21の貫通孔を閉塞している。プレート23は、下方に向かって窪むプレート凹部23aを有する。プレート凹部23aは、シャフト31の下端面と軸方向に重なる位置に配置されている。また、スラストプレート23が、プレート凹部23a内に配置されている。スラストプレート23は、シャフト31の下端面と当接することにより、シャフト31を軸方向に支持する。
【0021】
予圧マグネット25は、後述するステータコア27のコアバック部27bの上面に配置されている。予圧マグネット25は、後述するロータホルダ32の蓋部32aと軸方向に対向することにより、予圧マグネット25とロータホルダ32の蓋部32aとの間に、磁気的吸引力が発生する。
【0022】
ステータ26は、複数本のティース部27aを有するステータコア27と、各ティース部27aに巻回されたコイル28と、を有する。ステータコア27は、略円環状のコアバック部27bをさらに有する。コアバック部27bは、ブッシュ22の固定部22bに固定される。ティース部27aは、コアバック部27bから径方向外方に向かって延びる。複数のティース部27aは、周方向に等間隔で配置されている。コイル28の下端部は、回路基板5の上面と、僅かな間隙を介して対向している。
【0023】
回転部3は、静止部2に対して回転可能に支持されている。回転部3は、シャフト31と、ロータホルダ32と、ロータマグネット33と、チャック機構34と、抜止部材36と、を有する。シャフト31は、中心軸J1に沿って上下方向に延びる略円柱形状の部材である。ロータホルダ32は、シャフト31に固定されてシャフト31とともに回転する部材である。シャフト31の上端部31bは、ロータホルダ32およびチャック機構34よりも上方に突出している。ロータホルダ32は、薄板をプレス加工することにより形成されている。本実施形態では、薄板は磁性体にて形成されている。ロータマグネット33は、ロータホルダ32に固定されている。ロータマグネット33は、略円環形状をなしている。ロータマグネット33の内周面は、ステータコア27のティース部27aの端面と径方向に対向する磁極面となっている。すなわち、ステータ26は、ロータマグネット33よりも径方向内側に位置し、ロータマグネット33と径方向に対向している。
【0024】
ロータホルダ32は、蓋部32aと、外円筒部32bと、内円筒部32cと、有する。蓋部32aは径方向に広がる円盤状の部位である。蓋部32aの上面には、後述するケース34aが配置される。外円筒部32bは、蓋部32aの径方向外端部から下方に向かって延びる円筒状の部位である。外円筒部32bの内周面には、ロータマグネット33が保持されている。内円筒部32cは、蓋部32aの径方向内端部から上方に向かって延びる部位である。シャフト31の上部には、内円筒部32cの内周面が接着固定されている。
【0025】
外円筒部32bの下端部や、ロータマグネット33の下端部は、回路基板5の上面と、僅かな間隙を介して対向している。
【0026】
ロータホルダ32の上面には、略円環形状の載置部材35が固定されている。ディスク90は、その下面を載置部材35の上面に接触させた状態で、蓋部32a上に載置される。また、ディスク90の内周部は、チャック機構34に保持される。すなわち、ロータホルダ32、載置部材35、およびチャック機構34が、ディスク90を保持する保持部を構成している。
【0027】
静止部2のコイル28に駆動電流が与えられると、ステータコア27の複数のティース部27aに磁束が発生する。そして、ティース部27aとロータマグネット33との間の磁束の作用により周方向のトルクが発生し、静止部2に対して回転部3が、中心軸J1を中心として回転する。回転部3に保持されたディスク90は、回転部3とともに、中心軸J1を中心として回転する。
【0028】
取付板4は、プレス加工により形成された板状の部材である。取付板4は、静止部2および回路基板5を支持している。取付板4は、ディスク駆動装置1のディスクトレイ12に固定されている。すなわち、モータ13は、ディスクトレイ12に取付けられている。また、モータ13は、外突起22b2がかしめられることによって、取付板4に固定されている。静止部2、回転部3、および、回路基板5の高さ位置は、取付板4の上面を基準として設定されている。取付板4は、回路基板5より剛性の高い材料により形成されている。例えば、取付板4は、アルミニウム合金等の金属により形成されている。
【0029】
回路基板5は、取付板4の上面側に配置されている。回路基板5には、静止部2のコイル28へ駆動電流を制御するための制御回路が実装されている。
【0030】
図3は、チャック機構34の平面図である。チャック機構34は、ケース34aと、複数のチャック爪34bと、複数の弾性部材34cと、複数の調芯爪34dと、を有する。ケース34aは、蓋部32aの上面に配置されている。ケース34aは、樹脂にて形成されている。ケース34aは、中心軸J1を中心とする略円盤状の部材である。ケース34aは、ディスク90の中心孔に挿入される。
【0031】
複数のチャック爪34bおよび弾性部材34cは、ケース34aの内部に収容されている。弾性部材34cは、チャック爪34bの径方向内側に配置されている。チャック爪34bは、弾性部材34cによって、径方向外方に向かって押圧されている。本実施形態では、弾性部材34cにコイルバネが用いられるが、必ずしもコイルバネでなくてもよい。例えば、ゴム等の弾性部材であってもよい。
【0032】
チャック爪34bは、ケース34aから径方向外方に突出する。チャック爪34bは、ディスク90の中心孔を規定する面の上側エッジを押圧することにより、ディスク90を着脱可能に保持する。ケース34aの外周面は、複数の切欠部34a1を有する。切欠部34a1は、ケース34aの外周面を切り欠くことにより、形成されている。本実施形態では、切欠部34a1の数は3個であり、切欠部34a1は、周方向に等間隔で配置されている。切欠部34a1の数は必ずしも3個でなくてもよい。チャック爪34bの先端は、切欠部34a1からケース34aの径方向外方に突出している。本実施形態では、弾性部材34cおよびチャック爪34bの数はそれぞれ3個である。弾性部材34cおよびチャック爪34bの数は必ずしも3個でなくてもよい。切欠部34a1と同様に、弾性部材34cおよびチャック爪34bは、それぞれ周方向に等間隔で配置されている。
【0033】
また、複数の調芯爪34dは、ケース34aと一体に形成されている。調芯爪34dは、ケース34aから径方向外方に向かって延びている。調芯爪34dは、ディスク90の中心孔に接触可能である。調芯爪34dがディスク90の中心孔に接触することによって、ケース34aの中心とディスク90の中心孔の中心とが一致するように調芯される。本実施形態では、調芯爪34dの数は3個であり、調芯爪34dは周方向に等間隔で配置される。調芯爪34dの数は必ずしも3個でなくてもよい。
【0034】
図2に示すように、抜止部材36は、蓋部32aの下面に固定されている。抜止部材36は、下方に向かって延びる複数の突起部36aと、突起部36aの下端から径方向内方に向かって延びる複数の抜止爪部36bと、を有する。突起部36aは、フランジ部22a1よりも径方向外側に位置する。また、突起部36aは、フランジ部22a1よりも下方まで延びている。抜止爪部36bの内縁部は、フランジ部22a1よりも下方に位置し、フランジ部22a1と軸方向に重なっている。回転部3が上方に移動すると、突起部36aが、フランジ部22a1と接触する。これにより、回転部3の軸方向への移動が制限される。
【0035】
(第1実施形態に係るシャフトの上部近傍)
図4は、第1実施形態に係るシャフト31の上部近傍の断面図である。シャフト31の上部には、中心軸を中心とした環状の上凹部31aが設けられている。上凹部31aは、シャフト31の外周面から径方向内方に向かって窪んでいる。本実施形態では、上凹部31aは、シャフト31の上端部31bまで延びている。すなわち、シャフト31は、略円柱状の大径部311と、大径部311よりも外径が小さい略円柱状の小径部312と、を有する。大径部311はスリーブ21に挿入される。小径部312はシャフト31の上部に位置する。小径部312は、大径部311の上側に配置される。つまり、上凹部31aは、小径部312の外周面および大径部311と小径部312との間に位置する段差面37によって構成されている。よって、上凹部31aの径方向外方を向く面は、小径部312の外周面に相当する。本実施形態では、小径部312は上端部31bまで延びている。すなわち、上端部31bは小径部311の上側に位置する。
【0036】
小径部312は、内円筒部32cの上端部と径方向に重なっている。シャフト31の上部には、内円筒部32cの内周面が接着固定されている。すなわち、内円筒部32cの内周面と、シャフト31の外周面との間隙には、接着剤40が介在している。より詳しくは、内円筒部32cの内周面と、内円筒部32cと対向する大径部311および小径部312の外周面との間隙には、接着剤40が介在している。
【0037】
また、上端部31bは、内円筒部32cの上端部よりも軸方向上側に位置する。すなわち、上端部31bは、内円筒部32cの上端部と径方向に重なっていない。
【0038】
内円筒部32cは、内周面から径方向外方に向かって窪む環状の内円筒凹部32c4を有する。
【0039】
上凹部31aの上方を向く面すなわち大径部311と小径部312との間の段差面37は、内円筒凹部32c4の上方を向く面よりも軸方向上方に位置する。すなわち、内円筒凹部32c4の下端部は、小径部312の下端部よりも軸方向下方に位置する。また、内円筒凹部32c4の上端部は、小径部312の下端部よりも軸方向上方に位置する。内円筒凹部32c4の内部にも接着剤40は介在している。
【0040】
これにより、小径部312の下端部よりも下方における、内円筒凹部32c4の内周面とシャフト31の外周面との間隙、すなわち、内円筒凹部32c4の内周面と大径部311の外周面との間隙、に介在する接着剤40の体積を大きくすることができる。その結果として、シャフト31の剛性を保ちつつ、シャフト31とロータホルダ32との締結強度をより高くすることができる。
【0041】
シャフト31にロータホルダ32を固定する工程では、接着剤40が内円筒部32cの内周面に塗布されたロータホルダ32を、シャフト31の上方から下方に移動させる。そして、シャフト31の上部がロータホルダ32に挿入される。なお、接着剤40はディスペンサーによって塗布される。小径部312がシャフトの上端部31bまで延びているため、シャフト31の上部にロータホルダ32が挿入される際に、接着剤40がシャフト31の上端部31bに付着することを防止できる。シャフト31の上端部31bは、ロータホルダ32の内円筒部32cの上端部およびチャック機構34のケース34aの上面よりも上方に突出している。
【0042】
天板部11aの下面における、シャフト31の上端部31bと対向する部位に、板状の樹脂板11bが配置されている。すなわち、シャフト31の上端面は、樹脂板11bと軸方向に重なっている。樹脂板11bは、樹脂にて形成された部材である。
【0043】
シャフト31の上端部31bが、内円筒部32cの上端部およびケース34aの上面よりも上方に突出しているため、ディスク駆動装置1に外部から衝撃が加わったとしても、シャフト31の上端部31bが樹脂板11bに当接し、ディスク90が天板部11aと接触することを防止できる。その結果として、ディスク90に対する情報の読み出しまたは書き込みのエラーを防止できる。また、ディスク90が天板部11aに接触することによるディスク90の損傷を防止できる。さらに、ディスク90と天板部11aとが接触することが防止できるため、ディスク90の上面と、天板部11aの下面との間隙を小さくすることができる。その結果、ディスク駆動装置1を薄型化することができる。
【0044】
また、樹脂板11bが樹脂にて形成されているため、シャフト31と天板部11aとが当接する場合と比べて、異音の発生を抑制できる。
【0045】
シャフト31の上部には、内円筒部32cの内周面が接着固定されている。具体的には、内円筒部32cの内周面と、シャフト31の外周面とは間隙を介して対向している。そして、内円筒部32cの内周面と、シャフト31の外周面との間隙には、接着剤40が介在している。すなわち、内円筒部32cの内周面と、内円筒部32cと対向する大径部311および小径部312の外周面との間隙には、接着剤40が介在している。
【0046】
本実施形態では、内円筒部32cの内周面と、大径部311の外周面との間隙のみならず、内円筒部32cの内周面と、小径部312の外周面との間隙にも、接着剤40が介在している。すなわち、軸方向のみならず径方向にも接着領域を広げることができる。その結果として、シャフト31とロータホルダ32との締結強度を高くすることができる。
【0047】
内円筒部32cの上端部の内周面32c1は、上方に向かうにしたがって、径方向外側に傾斜している。すなわち、内円筒部32cの上端部の内径は、上方に向かうにしたがって漸次大きくなっている。これにより、小径部312と内円筒部32cとの間で保持可能な接着剤40の体積を大きくすることができる。その結果として、シャフト31とロータホルダ32との締結強度をより高くすることができる。
【0048】
また、チャック機構34のケース34aの内周面は、内円筒部32cの外周面に圧入固定されている。内円筒部32cの内周面がシャフト31の上部に圧入固定される場合、内円筒部32cが変形し、内円筒部32cが径方向外方に向かって膨らむ虞がある。これにより、ケース34aを内円筒部32cに圧入する際に、ケース34aが割れてしまう虞がある。本実施形態では、内円筒部32cの内周面がシャフト31の上部に接着固定されているため、内円筒部32cの変形を防止できる。よって、ケース34aを内円筒部32cに精度良く圧入することができる。その結果として、ケース34aを内円筒部32cに圧入する際に、ケース34aが割れてしまうことを防止できる。
【0049】
ケース34aの上面における径方向内端部は、下方に向かって窪む略環状の窪み部34a2を有する。すなわち、窪み部34a2は、ケース34aの内周面の上端部に形成された略環状の凹部ともいえる。窪み部34a2の下面は、内円筒部32cの上端面よりも下方に位置する。これにより、内円筒部32cよりも径方向外方に接着剤40が流出したとしても、窪み部34a2で接着剤40を保持することができ、ケース34aの上面に接着剤40が付着することを防止できる。
【0050】
また、内円筒部32cの上端部の外周面32c2は、上方に向かうにしたがって、径方向内側に傾斜している。すなわち、内円筒部32cの上端部の外径は、上方に向かうにしたがって漸次小さくなっている。これにより、窪み部34a2で保持可能な接着剤40の体積を大きくすることができる。
【0051】
以上、本実施形態では、シャフト31とロータホルダ32との締結強度を保ちつつ、ディスク駆動装置1およびモータ13を薄型化することができる。
【0052】
(第2実施形態に係るシャフトの上部近傍)
図5は、第2実施形態に係るシャフト31の上部近傍の断面図である。シャフト31の上部には、上凹部31aが設けられている。上凹部31aは、シャフト31の外周面から径方向内方に向かって窪んでいる。本実施形態では、シャフト31の上部は、上凹部31aよりも上側に、上凹部31aよりも外径が大きい中径部31cを有する。中径部31cは、シャフト31の上凹部31aを除く他の部位の外周面よりも外径が小さい。すなわち、本実施形態では、シャフト31は、略円柱状の大径部311と、大径部311よりも外径が小さい略円柱状の小径部312と、大径部311よりも外径が小さく、小径部312よりも外径が大きい中径部31cと、を有する。大径部311はスリーブ21に挿入される。小径部312および中径部31cはシャフト31の上部に位置する。小径部312は、大径部311の上側に配置される。中径部31cは、小径部312の上側に配置される。上凹部31aは、大径部311と小径部312との間に位置する段差面37、小径部312の外周面および小径部312と中径部31cとの間に位置する段差面38により、構成されている。中径部31cは上端部31bまで延びている。
【0053】
小径部312は、内円筒部32cの上端部と径方向に重なっている。シャフト31の上部には、内円筒部32cの内周面が接着固定されている。これにより、シャフト31の上部にロータホルダ32が挿入される際に、内円筒部32cの内周面に塗布された接着剤40がシャフト31の上端部31bに付着することを防止できる。
【0054】
シャフト31の上端部31bは、ロータホルダ32の内円筒部32cの上端部およびチャック機構34のケース34aの上面よりも上方に突出している。これにより、ディスク駆動装置1に外部から衝撃が加わったとしても、シャフト31の上端部31bが樹脂板11bに当接し、ディスク90が天板部11aと接触することを防止できる。その結果として、ディスク90に対する情報の読み出しまたは書き込みのエラーを防止できる。また、ディスク90が天板部11aに接触することによって、ディスク90が損傷することを防止できる。さらに、ディスク90が天板部11aと接触することが防止できるため、ディスク90の上面と、天板部11aの下面との間隙を小さくすることができる。その結果、ディスク駆動装置を薄型化することができる。
【0055】
シャフト31の上部には、内円筒部32cの内周面が接着固定されている。具体的には、内円筒部32cの内周面と、シャフト31の外周面とは間隙を介して対向している。そして、内円筒部32cの内周面と、シャフト31の外周面との間隙には、接着剤40が介在している。すなわち、内円筒部32cの内周面と、内円筒部32cと対向する大径部311および小径部312の外周面との間隙には、接着剤40が介在している。したがって、軸方向のみならず径方向にも接着領域を広げることができる。その結果として、シャフト31とロータホルダ32との締結強度を高くすることができる。
【0056】
(第3実施形態に係るシャフトの上部近傍)
図6は、第3実施形態に係るシャフト31の上部近傍の断面図である。シャフト31の上部には、上凹部31aが設けられている。上凹部31aは、シャフト31の外周面から径方向内方に向かって窪んでいる。本実施形態では、上凹部31aは、シャフト31の上端部31bまで延びている。すなわち、シャフト31は、略円柱状の大径部311と、大径部311よりも外径が小さい略円柱状の小径部312と、を有する。大径部311はスリーブ21に挿入される。小径部312はシャフト31の上部に位置する。小径部312は、大径部311の上側に配置される。上凹部31aの径方向外方を向く面は、小径部312の外周面に相当する。本実施形態では、小径部312は上端部31bまで延びている。
【0057】
小径部312は、内円筒部32cの上端部と径方向に重なっている。本実施形態では、シャフト31の上部には、内円筒部32cの内周面が圧入固定されている。内円筒部32cの上端部32c3は、上方に向かうにしたがって、径方向内方に傾斜しており、大径部311と小径部312との間に位置する段差面37と軸方向に重なっている。
【0058】
シャフト31にロータホルダ32を固定する工程では、ロータホルダ32を、シャフト31の上方から下方に移動させる。そして、シャフト31の上部がロータホルダ32に圧入される。シャフト31の上部に、内円筒部32cの内周面が圧入によって固定されているため、シャフト31とロータホルダ32との締結強度を高くすることができる。また、内円筒部32cの上端部32c3が、大径部311と小径部312との間に位置する段差面37と軸方向に重なっているため、下側への荷重に対するシャフト31とロータホルダ32との締結強度も高くすることができる。
【0059】
なお、シャフト31の上端部31bは、ロータホルダ32の内円筒部32cの上端部32c3およびチャック機構34のケース34aの上面よりも上方に突出している。天板部11aの下面における、シャフト31の上端部31bと対向する部位に、板状の樹脂板11bが配置されている。これにより、ディスク駆動装置1に外部から衝撃が加わったとしても、シャフト31の上端部31bが樹脂板11bに当接し、ディスク90が天板部11aと接触することを防止できる。さらに、ディスク90が天板部11aと接触すること防止できるため、ディスク90の上面と、天板部11aの下面との間隙を小さくすることができる。その結果、ディスク駆動装置を薄型化することができる。
【0060】
(第4実施形態に係るシャフトの上部近傍)
図7は、第4実施形態に係るシャフト31の上部近傍の断面図である。本実施形態では、小径部312は上端部31bまで延びている。
【0061】
内円筒部32cは、内周面から径方向外方に向かって窪む環状の内円筒凹部32c4を有する。
【0062】
内円筒部32cは、内円筒凹部32c4よりも下方に、大径部311と接触する接触部32dを有する。ロータホルダ32とシャフト31とを接触させることにより、ロータホルダ32に帯電した静電気を、シャフト31を介して、接地することができる。
【0063】
また、チャック機構34のケース34aの内周面は、内円筒部32cの外周面に圧入固定されている。内円筒部32cの外周面に圧入固定されているケース34aの内周面は、接触部32dと、径方向に重なっていない。その結果、ケース34aの圧入による、接触部32dの歪みを低減することができる。
【0064】
本実施形態では、上端部31bは、内円筒部32cの上端部よりも軸方向上側に位置する。そのため、内円筒部32cの内周面と、シャフト31の外周面との間隙に介在する接着剤40が、シャフト31の上端面まで這い上がることを抑制することができる。
【0065】
また、内円筒凹部32c4の下端部は、小径部312の下端部よりも軸方向下方に位置する。これにより、シャフト31の剛性を保ちつつ、シャフト31とロータホルダ32との締結強度をより高くすることができる。
【0066】
さらに、本実施形態では、内円筒凹部32c4の上端部は、小径部312の下端部よりも軸方向上方に位置する。そのため、内円筒部32cの内周面と、小径部312との間隙で保持可能な接着剤の量を増やすことができ、シャフト31の上端面への付着を効果的に防止できる。
【0067】
内円筒凹部32c4の上端部は、大径部311と小径部312との間に位置する段差面37と軸方向に重なる。また、内円筒凹部32c4の上端部と、大径部311と小径部312との間に位置する段差面37とは、間隙を介して対向している。これにより、接着剤40が硬化するまでの間、シャフト31とロータホルダ32との位置調整を容易にすることができる。
【0068】
以上、本実施形態では、シャフト31とロータホルダ32との締結強度を保ちつつ、ディスク駆動装置1およびモータ13を薄型化することができる。
【0069】
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
【0070】
上記の実施形態では、ブッシュ22は金属の切削加工により形成された部材であるが、プレス加工により形成されてもよい。この場合、ブッシュ22とプレート23とは、ひと繋がりの部材であってもよい。
【0071】
上記の実施形態では、突起部36aが、フランジ部22a1と接触することにより、回転部3の軸方向への移動が制限されるが、他の手段により、回転部3の軸方向への移動を制限してもよい。例えば、シャフト31の下部に略環状の切り欠き部を設け、さらに、シャフト31の径よりも小さく、切り欠き部の外径よりも大きい貫通孔を有する略円盤状の樹脂部材を、スリーブ21の下側に配置する。そして、シャフト31の切り欠き部と、樹脂部材の貫通孔の周囲とが、シャフト31の切り欠き部と接触することにより、回転部3の軸方向への移動が制限されてもよい。
【0072】
上記実施形態における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、モータおよびディスク駆動装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0074】
1 ディスク駆動装置
11 筺体
11a 天板部
11b 樹脂板
14 アクセス部
2 静止部
21 静止軸受ユニット(スリーブ)
22 ブッシュ
23 プレート
24 スラストプレート
25 予圧マグネット
26 ステータ
27 ステータコア
28 コイル
3 回転部
31 シャフト
311 大径部
312 小径部
31a 上凹部
31b 上端部
31c 中径部
32 ロータホルダ
32a 蓋部
32b 外円筒部
32c 内円筒部
32c4 内円筒凹部
32c5 上端面
32d 接触部
33 ロータマグネット
34 チャック機構
34a ケース
34a2 窪み部
34b チャック爪
34c 弾性部材
34d 調芯爪
35 載置部材
36 抜止部材
4 取付板
5 回路基板
90 ディスク
J1 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板部を有する筺体に収容可能なモータであって、
静止部と、
前記静止部に対して回転可能に支持されている回転部と、
を備え、
前記回転部は、
中心軸に沿って上下方向に延びる円柱状のシャフトと、
径方向に広がる円盤状の蓋部と、前記蓋部の径方向外端部から下方に向かって延びる円筒状の外円筒部と、前記蓋部の径方向内端部から上方に向かって延びる内円筒部と、を有し、前記内円筒部の内周面が前記シャフトの上部に接着固定されるロータホルダと、
前記蓋部の上面に配置されるケースと、前記ケースから径方向外方に突出し、ディスクを着脱可能に保持する複数のチャック爪と、前記ケースから径方向外方に向かって延び、前記ディスクの中心孔と接触可能な複数の調芯爪とを有する、チャック機構と、
前記外円筒部の内周面に固定されるロータマグネットと、
を有し、
前記静止部は、
前記シャフトが挿入される円筒状のスリーブと、
前記ロータマグネットよりも径方向内側に位置し、前記ロータマグネットと、径方向に対向するステータと、
を有し、
前記シャフトは、前記スリーブに挿入される大径部と、前記シャフトの上部に位置し、前記大径部よりも外径が小さい小径部を有し、
前記シャフトの上端は、前記ロータホルダの前記内円筒部の上端部および前記チャック機構の上面よりも上方に突出し、
前記小径部は、前記内円筒部の上端と径方向に重なり、
前記内円筒部と、前記大径部および前記小径部との間隙には、接着剤が介在している、ことを特徴とする。
【請求項2】
前記小径部は、前記シャフトの上端部まで延びている、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記内円筒部は、内周面から径方向外方に向かって窪む環状の内円筒凹部を有し、
前記内円筒凹部の下端部は、前記小径部の下端部よりも軸方向下方に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記内円筒凹部の上端部は、前記小径部の下端部よりも軸方向上方に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載のモータ。
【請求項5】
前記内円筒部は、前記内円筒凹部よりも下方に、前記大径部と接触する接触部を有する、ことを特徴とする請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記内円筒部の上端部の内周面は、上方に向かうにしたがって、径方向外側に傾斜している、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項7】
前記ケースの内周面が前記内円筒部の外周面に固定され、
前記ケースの上面における径方向内端部は、下方に向かって窪む窪み部を有し、
前記窪み部の下面は、前記内円筒部の上端面よりも下方に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項8】
前記内円筒部の上端部の外周面は、上方に向かうにしたがって、径方向内側に傾斜している、ことを特徴とする請求項7に記載のモータ。
【請求項9】
前記ケースの内周面が前記内円筒部の外周面に圧入固定される、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項10】
前記シャフトは前記小径部よりも外径が大きく、前記大径部よりも外径が小さい中径部を有し、
前記中径部は、前記小径部の上側に位置している、ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
【請求項11】
天板部を有する筺体に収容可能なモータであって、
静止部と、
前記静止部に対して回転可能に支持されている回転部と、
を備え、
前記回転部は、
中心軸に沿って上下方向に延びる円柱状のシャフトと、
径方向に広がる円盤状の蓋部と、前記蓋部の径方向外端部から下方に向かって延びる円筒状の外円筒部と、前記蓋部の径方向内端部から上方に向かって延びる内円筒部と、を有し、前記内円筒部の内周面が前記シャフトの上部に圧入固定されるロータホルダと、
前記蓋部の上面に配置されるケースと、前記ケースから径方向外方に突出し、ディスクを着脱可能に保持する複数のチャック爪と、前記ケースから径方向外方に向かって延び、前記ディスクの中心孔と接触可能な複数の調芯爪とを有する、チャック機構と、
前記外円筒部の内周面に固定されるロータマグネットと、
を有し、
前記静止部は、
前記大径部が挿入される円筒状のスリーブと、
前記ロータマグネットよりも径方向内側に位置し、前記ロータマグネットと、径方向に対向するステータと、
を有し、
前記シャフトは、前記スリーブに挿入される大径部と、前記シャフトの上部に位置し前記大径部よりも外径が小さい小径部を有し、
前記シャフトの上端部は、前記ロータホルダの前記内円筒部の上端部および前記チャック機構の上面よりも上方に突出し、
前記小径部は、前記内円筒部の上端部と径方向に重なっている、ことを特徴とする。
【請求項12】
前記内円筒部の上端部は、上方に向かうにしたがって、径方向内方に傾斜しており、前記大径部と前記小径部との間に位置する段差面と軸方向に重なっている、ことを特徴とする請求項11に記載のモータ。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載のモータと、
前記ディスクに対して情報の読み出しおよび書き込みの少なくとも一方を行うアクセス部と、
前記モータよりも上方に配置される天板部を有し、前記モータおよび前記アクセス部を収容する前記筺体と、
を備える、ことを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項14】
前記天板部の、前記シャフトの上端面と対向する部位には、樹脂にて形成された板状の樹脂板が配置されている、ことを特徴とする請求項13に記載のディスク駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−101735(P2013−101735A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−2873(P2012−2873)
【出願日】平成24年1月11日(2012.1.11)
【出願人】(000232302)日本電産株式会社 (697)
【Fターム(参考)】