説明

モータの制御装置

【課題】平滑用コンデンサを有しない構成において、モータの起動性を確保できるモータの制御装置を得る。
【解決手段】モータの制御装置は、交流電源電圧を全波整流して脈動電圧を出力する整流部と、前記脈動電圧を用いて、モータを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記脈動電圧の谷部を検出する検出部と、前記検出された谷部のタイミングを基点にPWMキャリア信号を発生させる発生部と、前記発生されたPWMキャリア信号を用いてPWM信号を生成して前記駆動部へ出力する生成部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータの制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、平滑用コンデンサを不要、若しくは大幅に小容量化したことの影響を低減するインバータ装置として、インバータ出力電圧よりモータ側の誘起電圧が高い飽和状態になったときに、制御ユニットがインバータの出力タイミングを予め設定された角度信号に相当した時間だけ早める技術が記載されている。これにより、特許文献1によれば、脈動電圧の影響を低減できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−150795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、飽和状態になったときの位相進み量を予め設定する必要があり、位相進み量は回転数や負荷状態によって変える必要がある。したがって、位相進み量については、様々な回転数と負荷状態とに対応する位相進み量を実機による測定から予め算出して、設定しておく必要があり、位相進み量の設定が煩雑であり、かつ困難である。
【0005】
また、特許文献1に記載された技術では、インバータ出力電圧の位相を進ませることで、飽和状態におけるトルク変動を抑えているが、モータ起動時に関しては、モータが必要とするトルク力が通常運転時と比較して低いため、位相進み量の調整では脈動電圧の影響を低減できないおそれがある。すなわち、モータの起動性が悪い傾向にある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、平滑用コンデンサを有しない、又はその容量を小さくした構成において、容易にモータの起動性を良好にできるモータの制御装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるモータの制御装置は、交流電源電圧を全波整流して脈動電圧を出力する整流部と、前記脈動電圧を用いて、モータを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記脈動電圧の谷部を検出する検出部と、前記検出された谷部のタイミングを基点にPWMキャリア信号を発生させる発生部と、前記発生されたPWMキャリア信号を用いてPWM信号を生成して前記駆動部へ出力する生成部とを有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかるモータの制御装置は、上記の発明において、PWMキャリア信号の周期ごとに、前記脈動電圧のレベルに応じて、生成されるべきPWM信号のデューティー比を決定する決定部をさらに備え、前記生成部は、前記決定部により決定されたデューティー比でPWM信号を生成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかるモータの制御装置は、上記の発明において、前記発生部は、前記交流電源電圧の半周期の整数分の1の周期を有するPWMキャリア信号を発生させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかるモータの制御装置は、平滑用コンデンサを有しない、又はその容量を小さくした構成において、容易にモータの起動性を良好にできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、実施形態にかかるモータの制御装置の構成を示す図である。
【図2】図2は、実施形態にかかるモータの制御装置の動作を示す図である。
【図3】図2は、実施形態にかかるモータの制御装置の動作を示す図である。
【図4】図4は、実施形態にかかるモータの制御装置の動作を示す図である。
【図5】図5は、比較例にかかるモータの制御装置の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明にかかるモータの制御装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
実施形態にかかるモータMの制御装置100について図1を用いて説明する。図1は、モータMの制御装置100の構成を示す図である。
【0014】
制御装置100は、例えば予め設定された起動電圧を各相に出力して、モータMを起動する。制御装置100は、整流部10、駆動部20及び制御部50を備える。
【0015】
整流部10は、交流電源Eから交流電源電圧を受ける。整流部10は、交流電源電圧(図3に破線で示す波形)を全波整流して脈動電圧(図3に実線で示す波形)を出力する。すなわち、整流部10は、全波整流された脈動電圧を平滑化せずに出力する。
【0016】
駆動部20は、脈動電圧を整流部10から受ける。駆動部20は、脈動電圧を用いて、モータMを駆動する。具体的には、駆動部20は、IPM(Intelligent Power Module)21を有する。IPM21は、PWM(Pulse Width Modulation)信号を制御部50から受けて、PWM信号に応じて、脈動電圧を例えば3相の交流電圧に変換してモータMへ出力する。
【0017】
制御部50は、駆動部20を制御するように、駆動部20にPWM信号を出力する。具体的には、制御部50は、ゼロクロス検出器(検出部)30及びマイコン40を有する。
【0018】
ゼロクロス検出器30は、入力側が整流部10及び駆動部20の間のPラインLp、NラインLn上のノードN3、N4に接続され、出力側がマイコン40に接続されている。ゼロクロス検出器30は、例えば、ノードN3から取得した信号とノードN4から取得した信号とを比較することにより、両者の差が最小となる点を脈動電圧の谷部として検出する。言い換えると、ゼロクロス検出器30は、交流電源電圧のゼロクロス点を検出する。図3に示すように、破線で示す交流電源電圧の波形におけるゼロクロス点P1〜P3は、実線で示す脈動電圧における谷部となる点でもある。すなわち、図1に示すゼロクロス検出器30は、交流電源電圧のゼロクロス点を脈動電圧の谷部として検出する。ゼロクロス検出器30は、検出結果、すなわちゼロクロス点を示すゼロクロス信号(図4参照)をマイコン40へ出力する。
【0019】
マイコン40は、ゼロクロス信号をゼロクロス検出器30から受ける。マイコン40は、ゼロクロス信号に応じてPWM信号を生成してIPM21へ出力する。また、マイコン40は、整流部10及び駆動部20の間のPラインLp、NラインLn上のノードN1、N2から脈動電圧を取得する。具体的には、マイコン40は、発生部41、決定部42、及び生成部43を有する。
【0020】
発生部41は、ゼロクロス検出器30により検出された脈動電圧の谷部(例えば、ゼロクロス点P1〜P3)を基点にして、PWMキャリア信号を発生させる。PWMキャリア信号は、例えば、三角波である(図4参照)。また、発生部41は、交流電源電圧の半周期の整数分の1の周期を有するPWMキャリア信号を発生させる。すなわち、PWMキャリア信号の周期は、脈動電圧の1周期(谷部から次の谷部までの期間)の整数分の1になっている(図4参照)。言い換えると、PWMキャリア信号の周期は、交流電源電圧の周波数を偶数倍したものとなっている。発生部41は、発生したPWMキャリア信号を生成部43へ出力する。
【0021】
決定部42は、生成部43により生成されるべきPWM信号のデューティー比を決定する。具体的には、決定部42は、PWMキャリア信号の周期ごとに、ノードN1、N2から脈動電圧を取得する。そして、決定部42は、脈動電圧のレベルに応じて、モータの各相に出力される起動電圧が脈動電圧の影響を受けないように、PWM信号のデューティー比を決定する。決定部42は、決定された結果、すなわちPWMデューティー比信号を生成部43へ出力する。PWMデューティー比信号は、例えば、PWMキャリア信号と比較されるべき閾値である。
【0022】
例えば、図4に示すように、決定部42は、脈動電圧がレベルV1である場合に、PWM信号のデューティー比を第1の値に決定して、第1の値のデューティー比に対応した閾値TH1をPWMデューティー比信号として出力する。決定部42は、脈動電圧がレベルV1より高いレベルV2である場合に、PWM信号のデューティー比を第1の値より小さい第2の値に決定して、第2の値のデューティー比に対応した閾値TH2をPWMデューティー比信号として出力する。決定部42は、脈動電圧がレベルV1より低いレベルV3である場合に、PWM信号のデューティー比を第1の値より大きい第3の値に決定して、第3の値のデューティー比に対応した閾値TH3をPWMデューティー比信号として出力する。これにより、決定部42は、脈動電圧のレベルに対応した形でPWM信号のデューティー比を決定できる。
【0023】
生成部43は、PWMキャリア信号を発生部41から受け、PWMデューティー比信号を決定部42から受ける。生成部43は、PWMキャリア信号とPWMデューティー比信号(閾値)とを比較し、比較結果としてのPWM信号を生成する。例えば、生成部43は、PWMキャリア信号の振幅がPWMデューティー比信号(閾値)より大きければPWM信号をONレベルとし、PWMキャリア信号の振幅がPWMデューティー比信号(閾値)より小さければPWM信号をOFFレベルとする。
【0024】
例えば、図4に示すように、生成部43は、PWMデューティー比信号が閾値TH1である場合に、PWMキャリア信号と閾値TH1とを比較して、第1の値のデューティー比でPWM信号を生成する。生成部43は、PWMデューティー比信号が閾値TH1より高い閾値TH2である場合に、PWMキャリア信号と閾値TH2とを比較して、第1の値より小さい第2の値のデューティー比でPWM信号を生成する。生成部43は、PWMデューティー比信号が閾値TH1より低い閾値TH3である場合に、PWMキャリア信号と閾値TH3とを比較して、第1の値より大きい第3の値のデューティー比でPWM信号を生成する。これにより、生成部43は、決定部42により決定されたデューティー比でPWM信号を生成する。
【0025】
次に、モータMの起動時におけるモータMの制御装置100の動作について図2及び図4を用いて説明する。図2は、主としてマイコン40における動作を示すデータフロー図である。以下では、モータMが圧縮機を駆動するモータである場合について例示的に説明する。
【0026】
図4に示すモータ起動電圧Vsは、例えば、モータMの仕様(モータ定数等)により決定される。マイコン40では、脈動電圧の振幅がモータ起動電圧Vsより小さくなる飽和状態の期間Tdを避けてPWM信号がONレベルになるように、ゼロクロス信号を検出し、そのタイミングを基点にPWM信号の出力開始を行う。具体的には、以下の制御を行う。
【0027】
圧縮機運転/停止判定部401は、圧縮機の起動を指示する圧縮機運転指示を受けたら、検出開始の指示をPWM出力開始部402へ供給する。また、圧縮機運転/停止判定部401は、圧縮機の停止を指示する圧縮機停止指示を受けたら、検出停止の指示をPWM出力開始部402へ供給する。
【0028】
PWM出力開始部402は、検出開始の指示を受けたら、ゼロクロス検出器30からのゼロクロス信号を受付可能な状態になる。PWM出力開始部402は、ゼロクロス信号を受けたら、PWM出力指示をPWM信号出力部431へ供給する。また、PWM出力開始部402は、検出停止の指示を受けたら、PWM停止指示をPWM信号出力部431へ供給する。
【0029】
PWM信号出力部431は、PWM出力指示を受けたら、PWMキャリア周期タイミング信号をPWMキャリア周期処理部411へ供給する。
【0030】
PWMキャリア周期処理部411は、PWMキャリア周期タイミング信号を受けたら、その受けたタイミングを基点にPWMキャリア信号を発生させる。これにより、PWMキャリア周期処理部411は、脈動電圧の谷部(例えば、図4に示すゼロクロス点P1〜P3)を基点にして、PWMキャリア信号を発生させPWMデューティー比算出部421経由でPWM信号出力部431へ供給する。また、PWMキャリア周期処理部411は、PWMキャリア周期タイミング信号を受けたことに応じて、PWMデューティー比算出指示をPWMデューティー比算出部421へ供給する。
【0031】
PWMデューティー比算出部421は、PWMデューティー比算出指示を受けたら、ノードN1、N2から脈動電圧を取得する。そして、PWMデューティー比算出部421は、脈動電圧のレベルに応じて、PWM信号のデューティー比を決定する。PWMデューティー比算出部421は、決定された結果、すなわちPWMデューティー比信号をPWM信号出力部431へ出力する。PWMデューティー比信号は、例えば、PWMキャリア信号と比較されるべき閾値である。
【0032】
PWM信号出力部431は、PWMキャリア信号とPWMデューティー比信号(閾値)とを比較し、比較結果としてのPWM信号を生成する。例えば、PWM信号出力部431は、PWMキャリア信号の振幅がPWMデューティー比信号(閾値)より大きければPWM信号をONレベルとし、PWMキャリア信号の振幅がPWMデューティー比信号(閾値)より小さければPWM信号をOFFレベルとする。PWM信号出力部431は、生成したPWM信号をIPM21へ出力する。
【0033】
ここで、前回とこれからとのそれぞれにおけるPWM信号がONレベルになるON区間が飽和状態の期間Tdを避けたものとなることが望ましい。これを決める要素としてPWMのキャリア周期と、PWM最大デューティーを規定する必要がある。すなわち、下記の数式1、数式2が成立するようなパラメータを予め記憶部403に記憶させておき、マイコン40における各部が適宜参照するようにする。
【0034】
PWM信号のキャリア周期 × n回 = 電源半周期・・・数式1
【0035】
PWM信号のキャリア周期 ≧ Td・・・数式2
【0036】
上記の数式1は、PWM信号のキャリア周期を電源半周期(交流電源電圧の半周期)に対して整数分の1となる時間にすることで、PWM信号のキャリア周期の始点、又は終点を飽和状態区間Tdの中心とするものである。また、上記の数式2は、PWM信号のキャリア周期の真ん中が、飽和状態区間Tdに到達しないようにするものである。発生部41は、数式1と数式2とを満たすようにPWMキャリア周期を決定する。
【0037】
なお、PWM信号出力部431は、PWM出力指示を受けていなくても、PWMキャリア信号の周期が経過するタイミングになったら、PWMキャリア周期タイミング信号をPWMキャリア周期処理部411へ供給する。すなわち、PWM信号出力部431、PWMキャリア周期処理部411、及びPWMデューティー比算出部421のループは、PWMキャリア信号の周期ごとに繰り返される。これにより、PWMキャリア信号の周期ごとに、PWMデューティー比算出部421がPWM信号のデューティー比を見直すようにさせる。
【0038】
ここで、仮に、整流部10が平滑コンデンサを有する場合を考える。この場合、整流部10の回路が全体的に大型化するとともにコストが増大する傾向にある。
【0039】
それに対して、実施形態では、整流部10が平滑コンデンサを有しない。これにより、整流部10の回路を全体的にコンパクトに抑えることができるとともにコストを低減できる。
【0040】
あるいは、仮に、整流部10が平滑コンデンサを有しない構成において、図5に示すように、飽和状態の期間Td内にPWM信号をONレベルにさせた場合について考える。この場合、整流部10から駆動部20へ出力される電圧はリップルを含む脈動電圧となるが、脈動電圧であるために発生する飽和状態の期間Td内では、PWM信号をONしていても脈動電圧のレベルがモータ起動電圧Vsより低くなっておりモータ起動電圧Vsを確保する事ができない傾向にある。このため、モータMに印加される電圧が図5に示すような不安定な波形となってしまうので、モータMの起動性が著しく低下する傾向にある。
【0041】
それに対して、実施形態では、整流部10が平滑コンデンサを有しない構成において、ゼロクロス検出器30が脈動電圧の谷部を検出し、発生部41が検出された谷部のタイミングを基点にPWMキャリア信号を発生させ、生成部43が発生されたPWMキャリア信号を用いてPWM信号を生成して駆動部20へ出力する。これにより、図4に示すように、飽和状態の期間Tdを避けてPWM信号がONレベルになるようにPWM信号を生成することができるので、モータMに印加される電圧を安定させることができ、モータの起動性を確保できる。すなわち、平滑用コンデンサを有しない構成において、容易にモータの起動性を良好にできる。
【0042】
あるいは、仮に、整流部10が平滑コンデンサを有しない構成において、飽和状態の期間Tdになった際に、駆動部20の出力電圧の位相を進ませる弱め界磁制御を行う場合について考える。この場合、飽和状態になったときの位相進み量を予め設定する必要があり、位相進み量は回転数や負荷状態によって変える必要がある。したがって、位相進み量については、様々な回転数と負荷状態とに対応する位相進み量を実機による測定から予め算出して、設定しておく必要があり、位相進み量の設定が煩雑であり、かつ困難である。
【0043】
それに対して、実施形態では、PWMキャリア信号の周期を交流電源電圧の周期との関係で調整しておけばよいので、調整が容易である。すなわち、PWMキャリア信号の周期を実機に合わせて設定することが容易である。
【0044】
また、上記の弱め界磁制御を行う場合では、飽和状態になったときにインバータ出力電圧の位相を進ませるので、必要トルク自体の低い起動時においてトルク脈動を抑制しにくく、モータの起動性が低下する傾向にある。
【0045】
それに対して、実施形態では、図4に示すように、飽和状態の期間Tdを避けてPWM信号がONレベルになるようにPWM信号を生成することができるので、必要トルク自体の低い起動時においてもトルク脈動を抑制でき、容易にモータの起動性を良好にできる。すなわち、平滑用コンデンサを有しない構成において、容易にモータの起動性を良好にできる。
【0046】
なお、図1では整流部10が平滑コンデンサを有しない構成を例示したが、整流部10は、平滑コンデンサの容量を一般的な容量値より小さくした平滑コンデンサを有していても良い。この場合でも、整流部10から駆動部20へ出力される電圧は依然として脈動成分を多く含む脈動電圧であるため、飽和状態の期間Tdが存在する。
【0047】
そこで、ゼロクロス検出器30が脈動電圧の谷部を検出し、発生部41が検出された谷部のタイミングを基点にPWMキャリア信号を発生させ、生成部43が発生されたPWMキャリア信号を用いてPWM信号を生成して駆動部20へ出力することで、上記の実施形態と同様に、飽和状態の期間Tdを避けてPWM信号がONレベルになるようにPWM信号を生成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように、本発明にかかるモータの制御装置は、モータの制御に有用である。
【符号の説明】
【0049】
10 整流部
20 駆動部
21 IPM
30 ゼロクロス検出器
40 マイコン
41 発生部
42 決定部
43 生成部
50 制御部
100 制御装置
401 圧縮機運転/停止判定部
402 PWM出力開始部
403 記憶部
411 PWMキャリア周期処理部
421 PWMデューティー比算出部
431 PWM信号出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源電圧を全波整流して脈動電圧を出力する整流部と、
前記脈動電圧を用いて、モータを駆動する駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記脈動電圧の谷部を検出する検出部と、
前記検出された谷部のタイミングを基点にPWMキャリア信号を発生させる発生部と、
前記発生されたPWMキャリア信号を用いてPWM信号を生成して前記駆動部へ出力する生成部と、
を有する
ことを特徴とするモータの制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、PWM信号のデューティー比を決定する決定部をさらに有し、
前記決定部は、PWMキャリア信号の周期ごとに、前記脈動電圧のレベルに応じて、PWM信号のデューティー比を決定し、
前記生成部は、前記決定部により決定されたデューティー比でPWM信号を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のモータの制御装置。
【請求項3】
前記発生部は、前記交流電源電圧の半周期の整数分の1の周期を有するPWMキャリア信号を発生させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−205423(P2012−205423A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68520(P2011−68520)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000006611)株式会社富士通ゼネラル (1,266)
【Fターム(参考)】