説明

ライセンスされたデジタルコンテンツのユーザ間での転送

本、他の種類の文書ファイル、音楽、ビデオ、ソフトウェアおよびゲームのようなデジタルデータコンテンツを転売する技術が記載されている。このようなデータは、そのデータに関して許可される使用の範囲を定めるライセンスと共に、不揮発性メモリカードあるいはフラッシュドライブのような小型の携帯可能なデジタル権利管理(DRM)装置に格納される。データコンテンツが転売されて他のメモリカードあるいはフラッシュドライブに転送されたことに応じてのライセンスの変更を含めて、コンテンツおよびライセンスデータは、メモリカードあるいはフラッシュドライブに含まれるマイクロプロセッサによって処理される。そのプロセスは、中古市場における本、CD、DVDなどの売却のデジタルバージョンである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にデジタル権利管理の分野に関し、特に、ライセンスされたデジタルコンテンツに関する権利をこのコンテンツに関するデジタル権利ポリシーに従って転送する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの世界的なネットワークは、他のデータ通信ネットワークと同様に、多くのデジタル装置が相互に接続して情報を交換することを可能にする。デジタル装置は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、個人用携帯情報端末(PDA)、移動電話、MP3プレーヤ、DVDプレーヤ、ゲーミングコンソール、デジタルカメラのようなデジタル記録装置や、その他のものを含む。インターネットと、ケーブルネットワークおよび衛星ネットワークあるいは協同ネットワークあるいは団体ネットワーク(organization network)のような他のネットワークとの1つの特別な用途は、デジタルファイル、特にデジタルコンテンツファイルを配布することである。
【0003】
デジタルコンテンツファイルはデータを含み、エンドユーザによって見られ、聞かれ、読まれ、プレーされ、実行され、あるいはその他の方法で利用されるという最終用途を有し、最終用途の前の或る時点で数値形で格納されかつ/または表示される。デジタルコンテンツファイルは、オーディオファイル、ビデオファイル、ソフトウェアファイル、電子ブック、ドキュメント、コンピュータゲームあるいは他のタイプのコンテンツであり得る。
【0004】
デジタルコンテンツファイルは、しばしば著作権で保護され、これにより配布と最終用途とに法律上の制限を課す。例えば、ユーザは、始めにライセンスまたは他の形の許可を著作権所有者から受け取らなければ、通常、著作権で保護されているデジタルコンテンツファイルのコピーを作り、このファイルを配布し、改変し、販売し、かつ/または他の最終用途を実行することはできない。著作権で保護されるデジタルコンテンツファイルの例は、商業用映画、商業用音楽、電子ブック、ソフトウェア、コンピュータゲームなどである。著作権で保護されるデジタルコンテンツファイルは、コンテンツプロバイダによってエンドユーザ購入者にますますライセンスされインターネットを介して転送されるようになりつつある。
【0005】
そうするための認可を受けていないものによる、著作権で保護されるデジタルコンテンツのダウンロードおよびシェアリングを阻止するために、またライセンスに従うデジタルコンテンツの使用を強いるために、コンテンツ所有者によって種々の保護方法が採用されている。デジタルコンテンツの配布および使用法の管理のための包括的用語はデジタル権利管理(DRM:digital rights management )である。DRMシステムは、通常、コンテンツリポジトリのサーバとデジタル装置との間でのコンテンツの安全な配布のための暗号方法を含む。そのような方法は、通常、暗号アルゴリズムの実行を包含することと、コンテンツへのアクセスを得るために暗号鍵を保持することとをデジタル装置に要求する。
【0006】
多くの場合に、デジタルコンテンツを提供するために使用されるソフトウェアアプリケーションは、ユーザがデジタルコンテンツにアクセスしようと試みるときに使用される何らかの形のDRMを実行する。そのようなアプリケーションにより実行される動作の1つは、暗号方法および暗号鍵を用いてコンテンツファイルを復号するプロセスである。そのような動作を実行するために、アプリケーションはその暗号方法および鍵へのアクセスを持っていなければならない。従って、その暗号方法および鍵はアプリケーションの手の届く範囲の中になければならない。通常、暗号方法、鍵、あるいはその両方は、アプリケーションの中に、デジタルコンテンツファイル自体に、あるいはデジタル装置の記憶装置の中のどこかに存在する。
【0007】
コンピュータまたはPDAのようなデジタル装置は、通常、コンピュータプログラマがそのためのプログラムを開発することを可能にする開いたプラットフォームである。或る場合には、DRMを迂回してコンテンツへのアクセスを得るためにハッキングしてDRMシステムの暗号鍵およびアルゴリズムを突き止める目的でソフトウェアプログラムが開発される。このプロセスは一般に“攻撃”と称せられ、それが成功すれば、それは一般にDRMシステムに対する“クラック”または“ハック”と呼ばれる。この機能を実行するコンピュータプログラムは、以降、ハッキングプログラムまたはクラッキングプログラムと呼ばれる。
【0008】
他の形の攻撃は、プログラミングツールを使用することを含む。例えば、ソフトウェアデバッガはデジタルコンテンツ情報を、アプリケーションがそれを復号した後、追跡してトラッピングし、“保護されている”情報を取り出す。そのような情報は、デジタルコンテンツファイルと、それがどのように提示されるべきかを記述するメタデータとを含む。アプリケーションをクラックしてDRAMシステムからこの情報を解放するハッキングプログラムは、オリジナルデジタルコンテンツファイルの無許可のコピーの構築を可能にする。
【0009】
対応策として、DRMシステムは、より精巧な暗号方式およびコード不明化技術を使用することができる。他の方法は、暗号鍵を格納するためにタンパー防護ハードウェアを付け加えることを含む。このような解決策は、情報を復号する過程で暗号鍵をデジタル装置に対して暴露するか、あるいは暗号機能を内部で実行するけれども最終結果をアクセス可能な生の形で暴露する。
【0010】
前述したコンテンツ保護方法から生じる副作用は、デジタルコンテンツを提供するソフトウェアアプリケーションが、前述した暗号方法およびコード不明化を実行することによって保護プロセスに積極的に参加することである。コンテンツ保護の実行は秘密に保たれなければならないので、それはソフトウェアアプリケーションを開発した組織にだけ知られ得る。さらに、コンテンツ自体は暗号鍵と、その特定の実行にだけ知られているデータとで修正されなければならず、その特定のソフトウェアアプリケーションを、コンテンツを復号して提供することのできる唯一のソフトウェアピースとする。特定のソフトウェアアプリケーションにより使用されるべきコンテンツを束縛することにより、このコンテンツを使用するために利用され得るデジタル装置のタイプおよび種類は、アプリケーションを開発した組織がサポートしようと決定したコンシューマ電子装置のタイプおよび種類に限定される。
【0011】
デジタルコンテンツファイルが無統制にコピーされ広められるのを防ぐのに或る程度効果のある他の1つの方法は、オーディオファイルおよびビデオファイルのようなデジタルコンテンツファイルをユーザにストリーミングすることである。この場面では、ファイルは、デジタル装置に格納されるべくダウンロードされるのではなくて、大体ラジオ番組のように“放送”される。これは、所与の各瞬間にコンテンツの小さなブロックだけがデジタル装置上に存在することを保証する。このことの欠点は、音楽番組あるいは映画の継続時間全体にわたってストリーミングソースに接続されるかあるいはオンラインでなければならないことである。ストリーミングに伴う他の1つの問題は、デジタル装置の記憶装置に保存されるファイルとは対照的に、ストリーミングされるコンテンツのために支払いをしたユーザが何時でもそのコンテンツにアクセスできるわけではないことである。ストリーミングの他の1つの短所は、人の目または耳に顕著な差異を生じさせることなく、ストリーミングされたコンテンツを記録してオリジナルデジタルコンテンツのデジタルコピーを再構築するためのプログラムが今日存在することである。
【0012】
より近ごろの開発では、コンテンツデータファイルの保護を増進するために、暗号鍵およびアルゴリズムは、共同して動作するデジタル装置とは別の専用DRM装置に格納されて実行される。この技術は米国公開特許出願第2004/0039932号(特許文献1)に記載されている。それは、好ましくは、DRM装置としての商業的に入手可能なメモリカードまたはフラッシュドライブ上で実行され、それらは自身の処理能力を有する。適切なメモリカードは、本願の譲受人であるサンディスク コーポレイションから入手可能であり、コンパクトフラッシュ(CF)、マルチメディアカード(MMC)、セキュアデジタル(SD)、MicroSDおよびメモリスティックPROという商標のもとで販売されているものを含む。これらのメモリカードは、大抵のカードについて別々の差し込みコネクタを通してデジタル装置と取り外し可能に接続される。Cruzerという商標のもとで販売されているサンディスク コーポレイションのフラッシュドライブは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)標準規格に従うプラグを含むので、USBレセプタクルを有するどのデジタル装置にも直接差し込まれ得る。
【0013】
本および他の文書ファイルを記憶する専用DRMを利用する製品およびサービスがサンディスク コーポレイションによりその商標BookLockerおよびFlashCPのもとで提供される。エンドユーザは、通常、本およびドキュメントのデータをインターネットから(フラッシュドライブである)DRM装置に、それが接続されているデジタル装置を通して、ダウンロードする。データは、DRM装置の不揮発性フラッシュメモリの、DRM装置が接続されるデジタル装置によってアクセスされ得ない部分に格納される。逆に、データは、DRM装置の中のプロセッサによりアクセスされ、エンドユーザに対して表示されるべく一度に1ページずつデジタル装置に送られる。ドキュメントページ画像のこの生成は、DRM装置に格納されているドキュメントデータファイルの無許可コピーを作ることを非常に難しくする。
【0014】
本が購入されるとき、その本のデータはエンドユーザのDRM装置にダウンロードされる。本のコンテンツのデータを受け取るほかに、エンドユーザは、その本を使用するために購入されたライセンスのデータを受け取り、このライセンスも不揮発性メモリに格納される。ライセンスは、データコンテンツに関するエンドユーザの権利を定める。本は、ライセンスの条件の中でエンドユーザにより読まれ得るが、そのとき、本のデータが格納されているDRM装置は、適切な表示装置を有するデジタル装置と接続される。データコンテンツを使用する権利は、特定のデジタル装置あるいはデジタル装置の特定のタイプに限定されない。DRM装置と一緒に使用され得るデジタル装置は鍵、セキュリティアルゴリズムなどを保持しなくてもよい。これらはDRM装置の中に包含されてDRM装置によって処理される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国公開特許出願第2004/0039932号
【特許文献2】米国公開特許出願第2005/0230484号
【特許文献3】米国公開特許出願第2006/0084287号
【特許文献4】米国公開特許出願第2004/0137664号
【発明の概要】
【0016】
より伝統的な物理的形の本、音楽CD、ビデオDVD、コンピュータソフトウェアまたはゲームCDなどで具体化されたときのコンテンツの合法的移転に似る、DRM装置に格納されているコンテンツを転売するかまたは転送する権利をエンドユーザに提供するのと同時に、コンテンツプロバイダに対する、無許可のコピーおよび使用の増大した危険を制限することが望ましい。これは、コンテンツを使用する適切なライセンスと共にコンテンツを買い手のDRM装置に転送することにより成し遂げられる一方で、売り手のDRM装置内のライセンスはその後に売り手のDRM装置に格納されているコンテンツデータへのさらなるアクセスを制限あるいは終了させる。コンテンツのプロバイダ、あるいはコンテンツをライセンスする他の何らかの機関は、買い手のDRM装置に新しいライセンスを発行すると共に売り手のDRM装置においてコンテンツライセンスを制限するかあるいは終了させることによってトランザクションに関与させられ得る。コンテンツプロバイダまたはライセンスする機関は買い手により支払われた購入価格から分配を受けるが、その大部分は売り手に渡る。あるいは、売り手のDRM装置内のオリジナルライセンスは、コンテンツプロバイダまたはライセンスする機関からの許可を得ることあるいはコンテンツプロバイダまたはライセンスする機関を関与させることを必要とせずに買い手のDRM装置への転送を許すことができる。この場合、オリジナルライセンスはコンテンツの転送後に自動的に変化して、売り手が自分のDRM装置内のコンテンツにアクセスする売り手の権利を制限するかまたは終了させる。売り手のDRM装置内の転送されたコンテンツについてのライセンスを変更または削除することに加えて、あるいはその代わりに、転送プロセスは売り手のDRM装置のメモリからコンテンツを消去することを含むようにされ得るけれども、これは、DRM装置がコンテンツに提供するセキュリティが高度であるので、デジタル権利管理事項としては通常不要である。コンテンツを、DRM装置から、同じくこれに格納されているライセンスによって許可されたときを除いて、接続されたデジタル装置によって読み出すことはできない。
【0017】
本発明の付加的な態様、利点および特徴は、その代表的な例についての以下の記述に含まれ、この記述は添付図面と関連して考慮されるべきである。
【0018】
本願明細書において参照されている全ての特許、特許出願、論文、標準規格、本、他の刊行物、文書、および事物は、その全体があらゆる目的のために本願明細書において参照により援用されている。援用されている刊行物、文書または事物のいずれかと本願明細書の本文との間での用語の定義または使用法における不一致あるいは矛盾に対しては、本願明細書における用語の定義または使用法が優越するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】1種類のデジタル装置との2つのタイプのDRM装置の使用を示す。
【図2】図1に示されているようなDRM装置例の電子ブロック図である。
【図3】図2のDRM装置における不揮発性メモリの分割例を示す。
【図4】コンテンツの中央プロバイダからDRM装置にコンテンツをダウンロードする方法を示す。
【図5】図2のDRM装置の、それに格納されているコンテンツのデータを取り出す動作の例を提供する。
【図6】コンテンツに関する権利を1ユーザのDRM装置から他の1ユーザのものへ転送する方法を示す。
【図7】コンテンツに関する権利を1ユーザのDRM装置から他の1ユーザのものへ転送する方法を示す。
【図8】コンテンツに関する権利を1ユーザのDRM装置から他の1ユーザのものへ転送する方法を示す。
【図9】コンテンツに関する権利を1ユーザのDRM装置から他の1ユーザのものへ転送する方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
DRM装置およびその動作
一般的な形のDRM装置11およびデジタル装置13が図1に示されている。DRM装置11は、一般的にはパーソナルコンピュータ、ノートブックコンピュータあるいはUSBレセプタクルを含む他のホストであるデジタル装置13のUSBレセプタクル17に取り外し可能に挿入されるUSBプラグ15を有するフラッシュドライブである。もちろん、他の形のデジタル装置は他の形の記憶装置のための類似の接続性を提供することができる。あるいは、プラグ15はファイアワイヤ(FireWire)コネクタの形であり得る。さらに、デジタル装置13とDRM装置11との間に、それらの間の有線接続の代わりに無線通信が使用され得る。
【0021】
DRM装置としてのSDカード19の使用も図1に示され、その外側接点23で電気的に接続するべくデジタル装置13のカードスロット21に取り外し可能に挿入可能である。デジタル装置自体の専用カードスロットを利用する代わりに、デジタル装置のUSBレセプタクルにも差し込まれるもののような、何らかの形のメモリカードアダプタが使用され得る。
【0022】
DRM装置のために非常に役に立つ他の1つのメモリ記憶装置は、両方が内部メモリコントローラに接続する2つの異なる外部コネクタをカード上に有するメモリカードであり、その1つはUSBレセプタクルに挿入されるものであり、他の1つはSDカード標準規格に準拠するようなカード接点の標準的セットを有する。そのような装置が、"Memory Cards Having Two Standard Sets of Contacts" という米国公開特許出願第2005/0230484号(特許文献2)と、"Memory Card with Two Standard Sets of Contacts and a Contact Covering Mechanism" という米国公開特許出願第2006/0084287号(特許文献3)とに記載されている。このようなメモリカードは、2セットの接点の他に、あるいはそれらの一方または両方の代わりに、ホストシステムとの無線データ通信インターフェイスを利用することもできる。
【0023】
DRM装置に格納されているデータのビジュアルコンテンツはデジタル装置のビジュアル表示装置25でユーザにより見られ、オーディオコンテンツはオーディオスピーカ27またはイヤホンを通して聞くことができる。デジタル装置13は、表示装置25またはオーディオソース27の一方だけ、あるいは、もっぱらビジュアルコンテンツまたはオーディオコンテンツだけをそれぞれ再生するのに使われるのであれば、それらの一方の複数のコピーを含むことができる。DRM装置に格納されているコンテンツファイルのデータを再生するために適切であるときにはデジタル装置13の一部として他の何らかの人間知覚トランスデューサが使用され得る。DRM装置は、非常に一般的に、それに格納されているコンテンツデータを再生するための視覚、聴覚、または他の人間知覚トランスデューサを含んでいなくて、むしろ一般的にはこれらの機能のためにデジタル装置に依拠する。
【0024】
コンテンツファイルおよび他のデータは、装置11または19のいずれかの中のフラッシュメモリに、それらが挿入されているデジタル装置13を通してダウンロードされ、そのときにデジタル装置はインターネットまたはそのようなデータのソースと通信する他の何らかのネットワークに接続される。あるいは、DRM装置は、ビジュアル表示装置25もオーディオスピーカ27も持っていないけれども何らかの方法で、例えばホットポイント(HotPoint)スイッチを通して無線インターネットアクセスによって、ネットワークに接続されているデジタル装置からコンテンツを得ることができる。
【0025】
そのようなフラッシュメモリ装置11または19の電子機能が図2に一般的に示されている。装置は、1つ以上の半導体集積回路チップ上に形成されたフラッシュメモリセルの1つまたは複数のアレイを有するフラッシュメモリ31を含む。普通は他の1つのチップ上に形成されるメモリコントローラ33は、通常、フラッシュメモリ31とのインターフェイス37と装置のインターフェイス39との間に延びるバス35を含む。バス35には、マイクロプロセッサ41と、揮発性ランダムアクセスメモリ(RAM)を含むメモリ43と、データから誤り訂正符号(ECC)を計算するための回路45のような、特殊目的計算を行う通常1つ以上の回路と、セキュリティ処理回路47とが接続されている。外部コネクタ49が記憶装置の外側に形成され、機械的にかつ電気的に接合するコネクタ51がデジタル装置13上にあるかあるいはデジタル装置と通信する。もちろん、装置11または19が無線であれば、外部コネクタ49および51は存在しなくてDRM装置およびデジタル装置のアンテナに取って代わられ、それらは、それらの間でデータを転送するための操作可能な接続を提供するように両者をインターフェイスする。
【0026】
コネクタ49の形は、DRM装置として使用される特定のメモリカードまたはフラッシュドライブについての標準規格に特有である。多くのそのような規格が存在する。例えば、SDカードの物理的特性および幾つかの電気的特性を記述した公開文書、すなわち2001年4月15日付の"Simplified Version of: Part 1 Physical Layer Specification Version 1.01" がSD協会(SDA)から入手可能である。トランスフラッシュメモリカードの仕様がサンディスク コーポレイションから入手可能である。USBインターフェイスの機械的および電気的詳細は、2000年4月27日付の"Universal Serial Bus Specification"改訂第2.0版により提供される。ファイアワイヤとして知られている他の1つのより高い転送速度のインターフェイスが電気電子技術者協会(IEEE)の標準規格、すなわち文書番号IEEE1394a−2000およびIEEE1394b−2002により改訂された"IEEE Standard for a High Performance Serial Bus" (文書番号IEEE1394−1995)により指定されている。
【0027】
DRM装置を、分解しにくいように製造することも望ましい。これは、その中に格納されているデータについて付加的なセキュリティを提供する。そのような製造技術と、それから得られるフラッシュドライブとが米国公開特許出願第2004/0137664号(特許文献4)に記載されている。
【0028】
前の記述は、DRM装置がデジタル装置から取り外せるメモリカードあるいはフラッシュドライブの形で実現されることを考慮している。しかし、DRM装置をデジタル装置内に永久的に組み込むことが望ましいアプリケーションがあり、一例は、デジタル装置がオーディオMP3プレーヤのように非常に持ち運びしやすい場合である。そのような場合、DRM装置は、好ましくは、それをいっそう分解しにくくし、それにより、処理されるデータのセキュリティを高めるために、密封されたパッケージの中に単独に形成される。
【0029】
コントローラ33(図2)のマイクロプロセッサ41は、フラッシュメモリ31の動作を管理し、デジタル装置13とインターフェイスし、両者の間のデータの流れを処理し、両者の間を流れるデータを処理しあるいはデータの処理を管理する。フラッシュメモリ31は、物理的に、論理的に、あるいは組み合わせで、図3に示されているように操作上分割され得る。セグメント55を一般的なデータ記憶のために設けることができ、そして設けた場合には、デジタル装置13はコントローラ33によりメモリのこの部分を、その中へのデータの一般的な格納のために、アドレス指定することを許される。この例ではメモリ空間の残余である他の1つの部分57は、デジタル装置によりアクセスされ得ないように構成される。逆に、隠された部分57は、デジタル装置13のリクエストおよびコマンドを実行するために必要に応じてコントローラ33によりアクセスされ得る。コントローラ33は、フラッシュメモリの隠された部分57へのアクセスをその機能を実行するために有するけれども、この部分はデジタル装置13により見られる記憶装置の論理アドレス空間の中には存在しない。
【0030】
コントローラ33の動作を制御するファームウェアを記憶するために、隠された部分57の中にメモリセグメント59が設けられ得る。ファームウェアは、必要に応じてフラッシュメモリ31からコントローラメモリ43にロードされ、メモリ43からマイクロプロセッサ41によって実行される。他の1つのセグメント61はデジタル装置13により取り出されるように望まれるコンテンツのデータを含むことができるけれども、これらのデータはコントローラ33による処理の後にデジタル装置に転送される。コンテンツのアクセスおよび使用のためのルールを確定するライセンスのデータはセグメント63に格納され得る。暗号鍵のデータ、装置の一連番号または他の一意ID、およびコンテンツデータをメモリ部分57の中にダウンロードするために用いられ、かつ/またはデジタル装置によるこれらのデータの検索および使用に用いられる他のセキュリティデータを格納するために他の1つの隠されたセグメント65が設けられ得る。デジタル装置13によりアクセスされ得ないその処理の中間結果を一時的に格納するためにコントローラにより使用される付加的な隠されたメモリセグメント67も含まれ得る。
【0031】
隠された部分57にコンテンツ61を格納する代わりとして、メモリの論理アドレス空間内のホストによりアクセスされ得るメモリ部分55に暗号化された形で格納され得る。隠された部分57の中に存在するように図3において示されている他のアイテムも同様に処理され得る。実際、充分な暗号が行われるならば、隠された記憶容量は殆どあるいは全くなくてもよい。
【0032】
メモリセグメント61に格納され得る多種多様なコンテンツデータが存在する。本、雑誌および他の文書ファイルのデータは、DRM装置が極めて役に立つ例である。音楽、講演、本および他のオーディオソースのデータもDRM装置に格納され得る。静止画像、映画、テレビ番組などのものを含む種々の形のビジュアルデータもコンテンツとして格納され得る。DRM装置は、ゲームまたは種々のソフトウェアアプリケーションのデータを格納するためにも使用され得る。一般に、ユーザがアクセスまたは使用したいと思う任意のタイプのデータがコンテンツとしてDRM装置に格納され得る。本願明細書に記載されているDRM装置は、コンテンツのプロバイダが、その使用を許すのと引き換えに収益を得ることができるようにその使用を管理することを可能にする。
【0033】
コンテンツは、通常、DRM装置が接続されているデジタル装置を通して、インターネットまたは他の何らかのコンピュータネットワークを介してメモリセグメント61の中にダウンロードされ得る。コンテンツの許される使用を明示するライセンスデータは同様にメモリセグメント63の中にダウンロードされる。ライセンスデータは、普通、付随するコンテンツの使用に関する制限条件を確定するために、コンテンツのダウンロードの一部分としてダウンロードされる。ライセンス制限条件の例は、コンテンツへのアクセスが許される期間または回数、そのライセンスが終了する期日、そのライセンスの効力を継続させるための条件、およびコンテンツが他のDRM装置に転送され得るか否かを含む。DRM装置のコントローラは、ユーザによりリクエストされたコンテンツがレンダリングされるか否かを管理するためにライセンスデータを利用する。しかし、管理されないのは、DRM装置からデータを取り出すために使用され得るホストまたは他のデジタル装置である。DRM装置は、従ってそれに格納されているコンテンツは、非常に持ち運びしやすいので、その持ち主は、格納されているコンテンツにアクセスするためにいろいろな場所で多様なデジタル装置を使用することができる。ユーザに認められるライセンスは、どの1つのデジタル装置にも限定されない。
【0034】
コンテンツおよびライセンスデータの転送は好ましくはインターネットを介して暗号化された仕方で行われるが、それに格納される前にDRM装置内で復号され得る。コンテンツデータは暗号化された形で格納され得るけれども、それらが格納されたメモリセグメントのデジタル装置によりアクセスされ得ないので、コンテンツおよびライセンスデータは、たとえ暗号化されていない形で格納されても、無許可のアクセスから保護される。それらはコントローラによってのみアクセスされ、そのときコンテンツをデジタル装置に暗号化されてはいないけれども、無許可でコンテンツデータをDRM装置からコピーすることを望んでいる者に特に役には立たない形で提供される。
【0035】
DRM装置に格納される種々のデータは、必ずしも、図3に示されている例の仕方で分けられなくてもよい。種々のデータは、特定のセグメントに格納されるのではなくて、メモリ内に散在させられてもよい。さらに、データは、ライセンスのピースをコンテンツのピース内に格納するなどして、分解されてもよい。データが暗号化されているときにそうであるようにユーザがデータへのアクセスを得られない限り、データは、ユーザから隠されていない領域に格納されてもよい。さらに、コンテンツデータおよびライセンスデータは、別々に、一方がDRM装置の外側からのアクセスから隠されているメモリの部分に、他方が外部からアクセス可能な部分に暗号化された形で、格納されてもよい。隠されたメモリ部分に格納されるデータは一般に暗号化されなくてもよいけれども、されてもよい。1つの特定の例では、コンテンツデータはメモリの外部からアクセス可能な部分に暗号化された形で格納される一方で、ライセンスデータはメモリの隠された部分に暗号化なしで格納される。さらに、ライセンスなしのコンテンツあるいはその逆など、格納されているデータの一部だけが定められた時点でアクセス可能であってもよい。
【0036】
図4は、DRM装置が接続されたデジタル装置75を通してコンテンツプロバイダ71からDRM装置73に新しいコンテンツデータをダウンロードするという結果をもたらすトランザクションを示す。DRM装置73は、図2に関して記載された装置11または19に似ている。エンドユーザは、コンテンツの特定のアイテムのデータを受け取るためにリクエスト77を自分のコンピュータまたは他のデジタル装置75からインターネットを介してコンテンツプロバイダ71に送る。クレジットカードまたは他の資金振り替えの使用により、ライセンスのための支払いをするために資金の振り替え79も送られる。返礼に、リクエストされたコンテンツ81および付随するライセンス83がインターネットを介してデジタル装置75に伝送されて、図3に示されているようにDRM装置に格納される。代わりに、そのコンテンツおよびライセンスは別のプロバイダから得られ得る。
【0037】
そのようにDRM装置11または19に格納されたコンテンツを図5に示されているように使用することができ、そのファームウェアを実行するそのコントローラ33(図2)の一定の機能動作が示されている。フラッシュメモリ31に格納されているコンテンツのアイテムへのアクセスを目的とするデジタル装置13からのリクエスト85に応答して、ポリシーマネージャ87は、フラッシュメモリの領域63に格納されているライセンスデータにアクセスする。ポリシーマネージャ87は、そのとき、そのリクエストされたアクセスが、アクセスされたコンテンツに関連付けられたライセンスにより与えられる許可に従っているかどうかを判定する。コンテンツマネージャ89も、フラッシュメモリの領域61からのリクエストされたコンテンツにアクセスする。ポリシーマネージャ87がリクエストされたアクセスがライセンスの条件に従っていると判定すれば、リクエストされたコンテンツのデータは、デジタル装置13への出力のために準備されるべくレンダリング動作93へ進むことを91で許される。しかし、アクセスがライセンスにより許可されないとポリシーマネージャ87が判定すれば、アクセス動作は停止して、この事実をエンドユーザに伝えるために適切なメッセージがデジタル装置13に送られる。
【0038】
DRM装置のコントローラ33により実行されるレンダリング動作93は、それが接続されているデジタル装置13に、購入されたライセンスの利益をエンドユーザが得ることを可能にするけれども、同時に、アクセスされるコンテンツデータの無許可コピーに役立つ形ではないコンテンツデータの出力を好ましくは提供する。コンテンツデータファイルを再現するために集積することを困難または実行不可能にする形で、一度にコンテンツデータの小部分がデジタル装置13に送られる。DRM装置は、好ましくは、コピーされ得る形でデータファイル全体を送るのではなくて、デジタル装置のためにコンテンツデータのプレゼンテーションをアレンジする。これは、DRM装置から暗号化されていない形で出力されるものによるコンテンツデータファイルのコピーからの顕著な保護を提供する。
【0039】
例えば、コンテンツが本、雑誌または他の文書ファイルであれば、レンダリング動作93は、ビットマップイメージの形などで、一度に1ページの画像をデジタル装置13に送る。これが、エンドユーザが文書ファイルを読むために必要とする全てであるがセキュリティは保たれる。というのも、この出力が、レンダリングされるデータをコピーしたい人には特に役に立たないからである。無許可のコピーをする人は、各ページのビットマップを集めてそのようなファイルにしなければならないことよりも、フラッシュメモリ31に格納されているデータ、すなわち何らかの普通のフォーマットのデータファイル全体へのアクセスのほうを好み得る。他のタイプのコンテンツデータのために、DRM装置の出力において類似の限定されたレンダリングも提供され得る。
【0040】
ユーザ間でのライセンスされたデジタルコンテンツの転送
デジタル形のコンテンツのビジネスが本、CD、DVD、およびソフトウェアまたはゲームCDのような物理的形のコンテンツにより類似するためには、本、CDまたはDVDの購入者がそのアイテムを他人に転売できるのとちょうど同じようにデジタルコンテンツは1ユーザから他の1ユーザへ転送可能でなければならない。本願明細書に記載されている技術の目標は、著作権で保護されるデジタルコンテンツのライセンス実施権者が、本、CDおよびDVDのような対応する中古の物理的アイテムの現存する市場の働きに類似する仕方で、そのコンテンツを他人へ有効に転送することを可能にすることである。
【0041】
図6〜9は、そのようなシステムを幾つか示す。これらの例の各々において、デジタルコンテンツとその使用を管理するライセンスデータとが、図4に示されている仕方でコンテンツプロバイダから図1、2、3および5に関して記載されたタイプのDRM装置101にダウンロードされている。このデジタルコンテンツは、おそらく、DRM装置101がこの目的のために接続されているデジタル装置103を通して、ライセンスにより許可された仕方でレンダリングされている。DRM装置101を所有していて始めにコンテンツについての権利を購入したエンドユーザの“売り手”は、現在、そのコンテンツを中古アイテムとして他のエンドユーザに売ることを望んでいる。コンテンツを購入することを望んでいるこの他のエンドユーザの“買い手”は、デジタル装置107を通してデジタルコンテンツおよびライセンスデータを格納できるDRM装置105を有する。
【0042】
図6〜9に示されているシステム例の大部分において、買い手と売り手との間のトランザクションに中央機関が関与させられる。そのような機関は、種々のDRM装置に格納されているデジタルコンテンツに関して個々のユーザのライセンスを管理し維持するように行動することができる。この目的のために、機関109は、非常に一般的に、“中古”コンテンツ販売を可能にするために使用される1つ以上のサーバにおいてデジタルコンテンツとライセンスデータとを維持することができる。機関109は、コンテンツプロバイダ、あるいはその著作権で保護される作品をライセンスする目的でコンテンツプロバイダのためにエージェントとして作用する事業者を含むことができる。中央機関109は、許可と、場合によっては1ユーザから他の1ユーザへの転送を容易にすることの条件として転売価格の一部を要求することができる。
【0043】
しかし、図6の中古コンテンツ転送例では、そのような機関109はコンテンツ転送に関与させられない。トランザクションは、買い手および売り手のDRM装置の間で直接行われる。この場合、DRM装置101に格納されている、同じくこれに格納されているコンテンツデータの使用を管理するライセンスは、その装置のユーザが、コンテンツプロバイダまたは機関109のさらなる許可を求めずに、しかしおそらくは何らかの制約を伴って、コンテンツとそれを使用するライセンスとを転送することを可能にする。そのような制約の例は、関連付けられたコンテンツデータがコピーされ得る限られた回数、それが許される定められた期間などである。取引する用意のある売り手と買い手とは、適切なインターネットウェブサイトでの掲示、コンテンツプロバイダによりそのコンテンツ売り場の一部として提供されるファシリティ、印刷物広告などを通してお互いを見つけ、その後に経路111により示されるように、“中古”デジタルコンテンツの売却の値段および他の条件を交渉する。トランザクションは、経路113で示されるように買い手が購入代金を売り手に送り、そして経路115および117で示されるように売り手がコンテンツデータおよびライセンスを買い手に送信することによって完了させられる。あるいは、価格を売り手へのオリジナルライセンスの条件により決定することができ、かつ/または、売り手の指定された一人以上の友人または親類への転送を無料で考慮に入れることができる。
【0044】
このトランザクションの完了に応答して、売り手のDRM装置101内のライセンスの状態は、その中に格納されているコンテンツデータの売り手による権利使用を、そのライセンスを終了させるなどして、自動的に変更することができる。DRM装置101による使用の権利が、DRM装置105がコンテンツおよびそれを使用するライセンスを取得するのとほぼ同時に終了させられるときに、トランザクションは本、CD、DVD、またはコンテンツの他の物理的バージョンの販売と同様である。あるいは、イベントの順序はこれとは多少異なってもよくて、例えばトランザクション完了前にライセンスの状態が変化し、その後、たとえ完了していなくても、その元の状態に戻るなどしてもよい。
【0045】
さらに、オリジナルライセンスは、最初の購入者が、期限付きであるいは無期限に、転売されたコンテンツを利用し続ける自身のライセンスを維持することを許し、あるいは普通は何らかの設定された期限まで、追加の指定された数のコピーを売ることさえ許すことができる。このような保持される権利は、物理的な本、オーディオCD、ビデオDVDまたは他の形のコンテンツの所有者の権利に似る譲渡の権利に付け加わるものである。DRM装置101に格納されているライセンスデータはそのような許可および条件を指定し、コンテンツおよびライセンスの転送を実行するときにDRM装置ファームウェアにより実施される。買い手のDRM装置105に送られるライセンスは、売り手のDRM装置101に格納されているオリジナルライセンスの一部として含まれ、DRM装置101のユーザにとってのライセンスおよびコンテンツの当初のコストは、一般にそのような再ライセンシング(re-licensing)権の範囲による。
【0046】
コンテンツおよびライセンスデータは、通常、DRM装置101から売り手のデジタル装置103を通してインターネットまたは他の何らかのネットワークを介して買い手のデジタル装置107を通してDRM装置105に送信される。デジタル装置は、通常、この転送を実行するソフトウェアを含む。DRM装置に格納されているファームウェアは、このとき、たとえコンテンツおよびライセンスデータを記憶しているメモリ空間が隠されているか、あるいは他の方法で、接続されたデジタル装置によりアクセスされ得なくされていても、この転送が行われることを可能にする。送信は、好ましくは、売り手のDRM装置101の中で、そのメモリの隠された部分65(図3)に格納されているアルゴリズムと買い手のDRM装置105のメモリ部分65からのセキュリティ鍵とを使用するなどして、暗号化される。受信された暗号化されているコンテンツおよびライセンスを、受信側DRM装置105の中で復号して、そのメモリの隠された領域61および63に格納することができる。
【0047】
コンテンツを転送する他の1つの例が図7に示されている。この方法は、図6に関して前に記載された買い手と売り手との間のものに似ている。交渉121が行われ、次に、経路123により示されているように、同意された額の金が買い手により売り手へ支払われる。これに応じて、売り手は、転売されるコンテンツのデータとそれを使用するライセンスとを、経路125および127で示されているように、買い手に送る。しかし、ここでの違いは、売り手により購入されてDRM装置101に格納されたオリジナルライセンスが、このトランザクションが行われることを可能にしないことである。逆に、売り手は、始めに、経路129および131で示されているように、リクエストをしかつ料金を支払うことによって機関109から許可を得なければならない。その料金は、買い手から売り手に支払われるもの(経路123)の10〜20%などの小さな割合であるか、あるいは特定の事情においては50%もの高いものであり得る。あるいは、中央機関109への料金は、決まった最小のドル額であり得る。この料金は、物々交換または他の方法での、友人あるいは親類への転送などの、公認された転送の場合にはゼロでもあり得る。
【0048】
図7の実施形態における機関109はその後、経路133で示されているように、DRM装置101に格納されているコンテンツを他のDRM装置に転送するライセンスをDRM装置101に送り、図6に関して前に記載された仕方で実行され得る。このライセンスは、他の任意のDRM装置へ、または売り手のリクエスト129で参照された特定のDRM装置105だけへの、1回限りの転送を許可することができる。DRM装置101内のライセンスは、通常、経路135で示されるように、同時に変更される。この変更は、コンテンツをさらに使用する売り手の権利を終了させることができ、さらなる使用に期限を設けることができ、あるいは他の制約を規定することができる。あるいは、売り手はオリジナルライセンスにそれまで存在していなかった如何なる制限もなしにコンテンツを使用し続けることを許されることもでき、その場合にはライセンス変更135は行われない。付加的に、転送されたコンテンツデータの、買い手による使用を可能にするために、ライセンスを機関109によりDRM装置105に送ることができる。
【0049】
図7の実施形態を、買い手から機関109に支払いをさせるように改変することができ、その後にその支払いの一部分(普通は大部分)が売り手に戻される。売却の許可を求めるリクエストは、そのとき、買い手または売り手から機関109に来ることができる。また、購入された物理的な本の場合と全く同様に、第1の使用後にコンテンツに対して行ってもよいことに関してオリジナルライセンスに沈黙させてもよい。しかし、電子配布の場合には、機関109は、再ライセンシング情報が、普通は売り手による機関109への何らかの種類の支払いと同時に、それから得られるまで、コンテンツの転送を妨げることができる。
【0050】
図8により示される他の1つの実施形態でも、買い手と売り手との間で直接に交渉141があり、経路141で示されるように、買い手は売り手にコンテンツ転送のための代金を支払う。売り手は、また、経路143で示されているように、機関109がコンテンツの転送を許可するようにリクエストし、経路145でコンテンツのために買い手から受け取られるはずのものの一部を機関109に支払う。機関109は、経路147で示されるように、DRM装置内のライセンスを変更することもできる。ここまでは、図8のトランザクションは図7のものと非常によく似ている。しかし、売り手のDRM装置101がコンテンツおよびライセンスを買い手のDRM装置105に転送することを許可する代わりに、機関109は、経路149および151で示されているように、これらをDRM装置105に直接転送する。この場合、またおそらくは他の場合にも、機関109は、ライセンスされた全てのコンテンツを大きな大容量記憶装置サーバにおいて維持する。ライセンスデータ、ライセンスされたDRM装置およびその所有者のID、および他のデータも機関109により同じまたは付加的なサーバで維持することができる。同じ機関109が、コンテンツおよびライセンスデータの最初のダウンロードのソース71(図4)でもあり得る。
【0051】
図9のトランザクションの実施形態では、買い手および売り手の両方が、互いとは取引せずに機関109と取引する。売り手は、自分がコンテンツをコンテンツプロバイダに売り戻したいとき、機関109と連絡を取る。これは経路155により示され、合意された額が、経路157で示されているように、売り手に支払われる。その後、経路159で、売り手のDRM装置101内のライセンスは、コンテンツを使用不能にするために、機関109により変更される。
【0052】
買い手は、使用可能な中古コンテンツを自身のDRM装置105にダウンロードしてもらうために機関109に関してリクエストを開始する。これが図9の経路161で示され、合意された代金が、経路163で示されるように、機関109に支払われる。これに応じて、機関109は、経路165および167でそれぞれ示されているように、コンテンツおよびライセンスデータをデジタル装置107を通してDRM装置105に送る。コンテンツおよびライセンスデータは、前に論じられた仕方でDRM装置105に格納される。コンテンツは、ライセンスにより許された仕方で買い手により使用可能である。
【0053】
図9の場合には、機関109は、以前にライセンスされたコンテンツの再ライセンシングのための情報センターとして行動する。この実施形態は、コンテンツの所与のピースの、そのコンテンツのプロバイダが同時に流通していることを許可している最大数のコピーがある場合に、特に有益である。ひとたびその最大数のコピーが個々のDRM装置にダウンロードされて使用を許されたならば、他の誰かがライセンスされ得る前に、現存するライセンス実施権者が権利を機関109に売り戻すことによって自身のライセンスを捨てなければならない。
【0054】
さらに、コンテンツのアイテムの限られた数のコピーのうちの1つ以上に関する権利は、交渉161を行う代わりに、図9のビジネスモデルで機関109によりオークションで売られてもよい。そのときの価格163は、最高の付け値が機関109により受け入れられたとき、最高入札者により確定される。特定のコンテンツの一まとまりのコピーの転送も最高入札者(中間の再ライセンシング機関など)にオークションで売ることができる。
【0055】
特定のコンテンツの単一のコピーを売るために、図に示されている買い手と売り手との間の交渉の代わりに、図6〜8のビジネスモデルにおいてオークションが使用されてもよい。そのようなオークションは、売り手が売られるべきコンテンツを公開して購入者になりそうな人が付け値を提示する適切なインターネットサイトで便利に開かれ、売り手は普通最高入札者にコンテンツを売ることを選択する。
【0056】
コンテンツを配布するための他の1つの方式は、公共団体、慈善団体によって、あるいは営利事業によっても一般的に運用される種類のライブラリシステムをまねる。図9の機関109はそのときにはライブラリとなり、本、オーディオ作品、ビデオ、コンピュータゲームなどのコンテンツの多数のアイテムの各々の所与の数の1つ以上のコピーを“貸す”権利を所有する。そのような作品の各コピーに関する権利を個人に“チェックアウト”することができる。ライブラリにより保持されている全てのコピーがチェックアウトされたときに、ライブラリは、誰かがコピーをライブラリに戻してチェックするまで作品を他の人に貸すことができない。コンテンツのアイテムおよびそれを使用するライセンスの、ライブラリによる個人への転送は、アイテムの1コピーの“チェックアウト”を構成する。“チェックイン”は、エンドユーザがライセンスの終了を開始したときに生じ得るけれども、より一般的には、何らかのイベントの発生と同時のライセンスの自動的終了のときに生じると見なされ得る。そのようなイベントは、コンテンツおよびライセンスが特定のエンドユーザに転送された後の1週間〜数週間などの固定された期間の満了であり得る。特定の作品の限られた数のライセンスのうちの1つが終了すると、ライブラリはその作品の1つのコピーを他の人に自由に再ライセンシングすることができる。
【0057】
ライブラリは、各作品についてアクティブなライセンスの数のレコードを維持し、そして作品のコピーを借りるリクエストが受け取られたとき、ライブラリは借り手へのアクティブなライセンスの数が、ライブラリがそれ未満で貸すことを認可されているところの作品のコピーの数より少ないか否かを調べる。少ないならば、その作品のリクエストされたコピーが貸され得る。少なくないならば、リクエストは拒否される。固定された期間の経過あるいは他の事情により1つのアクティブなライセンスが終了すると、直ちにライブラリは再びその作品の貸し出せる1つのコピーを有する。
【0058】
結び
本発明のいろいろな態様をその代表的な実施形態に関して記載してきたけれども、本発明が添付されている特許請求の範囲の全範囲内においてその権利が保護されるべきであることが理解できよう。特に、他の特定の事情を考慮するために、主として図6〜9に関して前に記載されたトランザクション例の変更が行われ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データコンテンツのアイテムの使用を管理する方法であって、
プロセッサと、再プログラム可能な不揮発性メモリと、複数のデジタル装置のうちの任意の1つとの接続のためのインターフェイスとをそれぞれ含む少なくとも第1および第2の携帯可能な装置を利用するステップと、
前記プロセッサが前記データコンテンツのアイテムを前記第1の携帯可能な装置から、前記第1の携帯可能な装置がそのインターフェイスを通して接続されている前記複数のデジタル装置のうちの1つに、前記第1の携帯可能な装置による前記データコンテンツのプレゼンテーションを定めるように、レンダリングすることを可能にする第1のランセンスのデータと共に前記データコンテンツのアイテムを前記第1の携帯可能な装置の前記不揮発性メモリに格納するステップと、
その後、前記プロセッサが前記データコンテンツのアイテムを前記第2の携帯可能な装置から、前記第2の携帯可能な装置がそのインターフェイスを通して接続されている前記複数のデジタル装置のうちの1つに、前記第1の携帯可能な装置による前記データコンテンツのプレゼンテーションを定めるように、レンダリングすることを可能にする第2のランセンスと共に前記データコンテンツのアイテムを前記第2の携帯可能な装置の前記不揮発性メモリに格納するステップと、
前記第1の携帯可能な装置に格納されている前記第1のライセンスに、前記第1の携帯可能な装置の前記プロセッサが前記データコンテンツのアイテムを前記第1の携帯可能な装置がそのインターフェイスを通して接続されている前記複数のデジタル装置のうちの1つにレンダリングする限度を変更させるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記第1のライセンスの変更は、前記第1の携帯可能な装置に格納されている前記データコンテンツのアイテムを使用する権利を終了させることを含む方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツおよび第2のライセンスは前記第1の携帯可能な装置から前記第2の携帯可能な装置に転送され、前記第2のライセンスは前記第1のライセンスから導出される方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、
前記第1のライセンスは、前記第1の携帯可能な装置に格納されている前記データコンテンツのアイテムを使用する権利を終了させるように自動的に変更される方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツのアイテムおよび第2ライセンスは、マスターコンピュータサーバから前記第2の携帯可能な装置に格納される方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、
前記第1のライセンスは、前記第1の携帯可能な装置に格納されている前記データコンテンツを使用する権利を終了させるように前記マスターコンピュータサーバにより変更される方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、
前記第1および第2の携帯可能な装置のうちの少なくとも1つは、フラッシュメモリカードである方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、
前記第1および第2の携帯可能な装置のうちの少なくとも1つは、フラッシュメモリドライブであり、そのインターフェイスはUSBコネクタを含む方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツは、書かれたテキストのデータを含む方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツは、オーディオデータを含む方法。
【請求項11】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツは、ビデオデータを含む方法。
【請求項12】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツは、コンピュータソフトウェアを含む方法。
【請求項13】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツは、コンピュータゲームを含む方法。
【請求項14】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツのアイテムを前記第1および第2の携帯可能な装置の前記メモリに格納するステップは、前記データコンテンツのアイテムを、その不揮発性メモリの、前記メモリの外からアクセス可能なアドレス空間の中にはない隠された部分に格納するステップをさらに含む方法。
【請求項15】
請求項1記載の方法において、
前記データコンテンツのアイテムを前記第1および第2の携帯可能な装置の前記メモリに格納するステップは、前記データコンテンツのアイテムを暗号化された形で格納するステップをさらに含む方法。
【請求項16】
請求項15記載の方法において、
前記ライセンスデータを前記第1および第2の携帯可能な装置の前記メモリに格納するステップは、前記ライセンスデータを、その不揮発性メモリの、前記メモリの外からアクセス可能なアドレス空間の中にはない隠された部分に格納するステップをさらに含む方法。
【請求項17】
請求項1記載の方法において、
前記少なくとも第1または第2の携帯可能な装置のインターフェイスは、電気接点を有する物理的コネクタを含む方法。
【請求項18】
請求項1記載の方法において、
前記少なくとも第1または第2の携帯可能な装置の前記インターフェイスは、無線接続を含む方法。
【請求項19】
デジタルコンテンツの貸し出しライブラリを運用する方法であって、
少なくとも1つのコンピュータサーバに、コンテンツの複数のアイテムと、個々のコンテンツの所与の数の1つ以上のコピーを一度に貸し付けることを許す対応するライセンスとのデジタルデータを格納するステップと、
そのコンテンツを使用する対応するアクティブなライセンスを有する、コンテンツの個々のアイテムの貸し付けられたコピーの数のレコードを維持するステップと、
コンテンツの前記複数のアイテムのうちの特定の1つのコピーを借りるリクエストに応答して、その特定のアイテムの前記所与の数のコピーの全てが現在アクティブなライセンスと共に貸し付けられているか否かを調べ、貸し付けられていなければ、そのリクエストされたアイテムのコピーを、前記コンテンツコピーが使用され得る期間を制限する関連するライセンスと共に、要求側に送るステップと、
を含む方法。
【請求項20】
請求項19記載の方法において、
前記リクエストされたアイテムおよび関連するライセンスは、レンダリングされたコンテンツデータを利用する別のデジタル装置に前記コンテンツデータの限定されたレンダリングを提供する前記要求側の携帯可能な装置のメモリに格納されるべく送られる方法。
【請求項21】
請求項19記載の方法において、
前記少なくとも1つのコンピュータサーバは、コンテンツの前記個々のアイテムのうちの1つの前記ライセンスの前記期間が超えられたことに応答して、貸し付けられたコピーの前記レコードから、アクティブなライセンスを有する前記1つのアイテムの貸し付けられているコピーの数を減少させる方法。
【請求項22】
携帯可能な装置であって、
データコンテンツおよび関連するライセンスのデータを記憶することのできる再プログラム可能な不揮発性メモリと、
メモリコントローラと、
それを通して複数のデジタル装置のうちの任意の1つによって前記メモリへのアクセスが確立され得るところのインターフェイスであって、前記メモリへのアクセスは前記メモリコントローラの制御下にあるインターフェイスと、を備え、
前記メモリコントローラは、前記複数のデジタル装置のうちの任意の1つによる利用のための前記データコンテンツの限定されたレンダリングを前記ライセンスの条件に従って前記インターフェイスを通して提供するために、前記メモリに格納されているコンテンツおよびライセンスデータへのアクセスを有し、
前記メモリコントローラは、その後に前記インターフェイスを通しての前記データコンテンツの前記レンダリングを変えるために前記ライセンスの前記条件を変更するようにさらに動作可能である携帯可能な装置。
【請求項23】
請求項22記載の装置において、
前記メモリは、前記データコンテンツおよび関連するライセンスのデータが前記メモリの隠された部分に格納可能であるように、少なくとも開放部分と隠された部分とに分割され、前記メモリコントローラは、前記インターフェイスを通して前記メモリの前記開放部分へのアクセスを提供するけれども前記隠された部分へのアクセスは提供せず、かつ前記メモリの前記隠された部分へのアクセスを有する装置。
【請求項24】
請求項22記載の装置において、
前記データコンテンツおよび関連するライセンスのデータは、前記メモリの前記隠された部分に格納される装置。
【請求項25】
請求項22記載の装置において、
前記メモリは、データコンテンツおよび関連するライセンスのデータを、前記メモリコントローラが前記インターフェイスを通してそれへのアクセスを提供するところの前記メモリの部分に、暗号化された形で格納することがさらにできる装置。
【請求項26】
請求項25記載の装置において、
前記データコンテンツおよび関連するライセンスのデータは、前記メモリコントローラが前記インターフェイスを通してそれへのアクセスを提供するところの前記メモリの部分に、暗号化された形で格納される装置。
【請求項27】
請求項22記載の装置において、
前記メモリは、前記データコンテンツが暗号化された形で前記メモリの開放部分に格納可能でかつ関連するライセンスのデータが前記メモリの隠された部分に格納可能であるように、少なくとも開放部分と隠された部分とに分割され、前記メモリコントローラは、前記インターフェイスを通して前記メモリの前記開放部分へのアクセスを提供するけれども前記隠された部分へのアクセスは提供せず、かつ前記メモリの前記隠された部分へのアクセスを有する装置。
【請求項28】
請求項22記載の装置において、
前記データコンテンツは暗号化された形で前記メモリの前記開放部分に格納され、関連するライセンスのデータは前記メモリの前記隠された部分に格納される装置。
【請求項29】
請求項22記載の装置において、
前記メモリコントローラは、その後に前記インターフェイスを通して前記データコンテンツの前記限定されたレンダリングを提供する前記コントローラの能力を終了させる仕方で前記ライセンスの前記条件を変更するように動作可能である装置。
【請求項30】
請求項22記載の装置において、
前記メモリコントローラは、前記インターフェイスを通して受け取られるコマンドに応答して前記ライセンスデータを変更するように動作可能である装置。
【請求項31】
請求項22記載の装置において、
前記メモリコントローラは、前記データコンテンツが前記限定されたレンダリングを伴わずに前記インターフェイスを通して転送されると直ぐに前記ライセンスデータを自動的に変更するように動作可能である装置。
【請求項32】
請求項22記載の装置において、
前記インターフェイスは、前記複数のデジタル装置のレセプタクルと合うようになされている電気接点のセットを有するコネクタを含む装置。
【請求項33】
請求項22記載の装置において、
前記インターフェイスは、前記複数のデジタル装置と協働するようになされる無線通信を含む装置。
【請求項34】
前記コンテンツデータの前記限定されたレンダリングを利用する前記複数のデジタル装置のうちの1つとそのインターフェイスが接続されていなければ前記コンテンツデータの前記限定されたレンダリングを利用することができないことを特徴とする請求項22記載の携帯可能な装置を備えるコンピュータシステム。
【請求項35】
コンピュータシステムであって、
コンテンツのデータの種々のアイテムと、前記コンテンツデータのアイテムの許可されたレンダリングを定めるライセンスの関連するデータとを含む少なくとも1つのサーバと、
前記サーバと通信し、データコンテンツの種々のアイテムの許可されたレンダリングをそれらの関連するライセンスデータに従って利用することがそれぞれできる複数のデジタル装置と、
複数の携帯可能な記憶装置であって、
再プログラム可能な不揮発性メモリと、
メモリコントローラと、
前記複数のデジタル装置のうちの1つで前記メモリへのアクセスがそれを通して確立され得るところのインターフェイスであって、前記メモリへのアクセスは前記メモリコントローラの制御下にあるインターフェイスと、をそれぞれ備える複数の携帯可能な記憶装置と、
前記コンテンツデータのアイテムのうちの少なくとも1つが、それに関連するライセンスデータと共に、前記サーバから前記携帯可能な記憶装置のうちの少なくとも1つの前記メモリへ、前記携帯可能な記憶装置がそれとインターフェイスさせられているところの前記デジタル装置のうちの1つを通して、転送可能であり、
前記メモリコントローラは、前記メモリに格納されている前記コンテンツおよびライセンスデータへのアクセスを、前記携帯可能な装置がそれとインターフェイスさせられているところの前記デジタル装置のうちの1つに前記データコンテンツの限定されたレンダリングを前記関連するライセンスデータに従って提供するために、有し、
前記関連するライセンスデータは、前記メモリコントローラが、前記インターフェイスを通して前記限定されたレンダリングなしで前記コンテンツデータを転送し、それに応じて、前記インターフェイスを通して許可される前記データコンテンツの前記レンダリングをその後に変えるために、前記メモリに格納されている前記関連するライセンスデータを変更することを可能にするコンピュータシステム。
【請求項36】
請求項35記載のコンピュータシステムにおいて、
前記関連するライセンスデータは、前記メモリコントローラに、前記限定されたレンダリングなしでの前記インターフェイスを通しての前記コンテンツデータの転送に応答して前記関連するライセンスデータを自動的に変更させるコンピュータシステム。
【請求項37】
請求項36記載のコンピュータシステムにおいて、
前記関連するライセンスデータは、前記メモリコントローラに、前記インターフェイスを通しての前記コンテンツデータのさらなる転送あるいはレンダリングを終了するように前記関連するライセンスデータを変更させるコンピュータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−503925(P2010−503925A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−528423(P2009−528423)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/078105
【国際公開番号】WO2008/033799
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(506197901)サンディスク コーポレイション (175)
【Fターム(参考)】