説明

ライトパイプを有する発光ダイオードランプ

【課題】機能が高められ、優れた熱放散を有するLED光源を提供する。
【解決手段】LED光源10は、ベース14を有するハウジング12を備える。実質上円筒状のコア16はベース14から突出し、複数の管18に囲まれる。コア16及びベース14は、縦軸線19の周りに配置される。ベース14内の回路基板20はLED22を支持する。各LED22は、管18の一つと一対一関係でコア16の一端部に配置される。ヒートシンク25は、回路基板20と熱伝達関係で配置される。第1リフレクター26は、コア16の他端部に取り付けられる。LED22が発する光を該源からリフレクター26へと向けるため、管18の内部に高反射性材料がめっきされる。一実施形態において、各管18には、光ガイド30が嵌め込まれ、各光ガイド30は、LED22の一つのすぐ上の位置からリフレクター26付近へと延びる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源、特に(一又は複数の)発光ダイオード(LED)を使用する光源に関し、詳しくは、例えば、ヘッドライト、テールライト、ストップライト、フォグライト、方向指示灯等、自動車分野において有益な光源に関する。更に詳しくは、業界公認の互換性を実現するようにパッケージされた上記のような光源に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ほとんどの自動車用光源は、白熱電球の使用を伴っていた。これら電球は、十分機能し、費用もかさまないが、比較的寿命が短く、またもちろん、使用する細いフィラメントが常に振動による破損を受けやすかった。
【0003】
最近、いくつかの用途、特にストップランプがLEDに取って代わっている。これらのソリッドステート(半導体)光源は、約100,000時間もの驚くべき寿命を有しており、また、振動破損も従来の電球ほど受けない。しかしながら、これらLED源は、それらの適切な位置に製造業者によって組み込まれており(hard-wired)、これは、据え付け費用を高める。そのため、白熱光源の据え付けの容易さを有するLED光源が提供されれば技術的に前進であろう。上記の白熱電球と交換する業界公認交換標準を実現するLED光源が提供されれば、更に技術的な進歩となろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、先行技術の不利な点を除去することである。
【0005】
本発明の別の目的は、LED光源の機能を高めることである。
【0006】
本発明の更に別の目的は、優れた熱放散を有するLED光源を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの目的は、本発明の一側面において、以下のLED光源を提供することにより達成される。該LED光源は、ベース(基部)とベースから突出する中空コアとを有するハウジングを備え、中空コアは、実質上円筒状であり、かつ、複数の細長い中空管によって囲まれる。中空コア及びベースは、縦(軸方向)軸線19の周りに配列される。プリント回路基板は、ベース内に配置され、また、該基板に動作可能に固定された複数のLEDを有する。複数のLEDの各々は、細長い中空管の一つと一対一関係で中空コアの一端部に配置される。ヒートシンクは、プリント回路基板と熱伝達関係にて配置され、また、第1リフレクターが、中空コアの反対側他端部に取り付けられる。
【0008】
遠隔位置からリフレクターへ直接光を発するために取り付けられたLEDから熱を取り去るために必要であった従前の金属ポストの除去は、大いに構成を簡易化し、コストを削減する。更に、ヒートシンクと直接接触しているプリント回路基板にLEDを取り付けることは、より効率的に熱を除去する。加えて、ヒートシンクは、リフレクターの外側に取り付けられ、これも該ランプ全体から熱を除去することを支援する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を、その他の更なる目的、利点及び性能と共により深く理解するため、図面と共に以下の開示及び添付請求項が参照される。
【0010】
非常に詳しい図面を参照すれば、図1には、ベース14を有するハウジング12を備えたLED光源10が示される。ベース14から突出する中空コア16は、実質上円筒状で、複数の細長い中空管18に囲まれている。中空コア16及びベース14は、縦(軸方向)軸線19の周りに配列される。本発明の好ましい実施形態において、八本の管18が存在する。しかし、実際の管の数は、個々のLEDの光熱出力に依存し、この光熱出力が増加するにつれ、管数は低減され得る。プリント回路基板20(図2参照)は、ベース14内に配置され、また、該基板に動作可能に固定された複数のLED22を有する。複数のLED22各々は、中空コア16の一端部24において細長い中空管18の一つと一対一の関係で位置付けられる。ヒートシンク25は、プリント回路基板と熱伝達関係にて配置され、また、第1リフレクター26は、中空コア16の他端部28に取り付けられる。
【0011】
LEDによる発光を源からリフレクター26へと向けるため、中空管18の内部には高反射性材料がめっきされ得る。しかし、本発明の好ましい実施形態において、各中空管18には光ガイド(光導体)30が嵌合される。各光ガイド30は、複数のLED22の一つと密接する位置から縦(軸方向)軸線31に沿ってリフレクター26に近接する位置まで延びる。光ガイドの全表面は、LEDからリフレクターへの最大光量を送るため、研磨仕上げされなければならない。上記したように、また、図3により明瞭に示すように、光ガイドは、LEDと密接にしている。
【0012】
光ガイド30は、ガラス又はプラスチック等のどのような適当な透明材(光を通す素材)でもあり得る。
【0013】
また、リフレクター26は、放射光の出現を大きく変えるため、その表面「A」を変更することができ、従って、基本的な電球に対して高い融通性(フレキシビリティー)を与える。
【0014】
放射光の最大量が光ガイド30を通して送られることを保証するため、各中空管18には、光ガイド30と係合するための内側突起32が各端部に設けられる。これにより、光ガイドは、それらの外側面36と中空管18の内側面38との間に空隙34を有する。これら特徴は、図3に最も明瞭に示される。
【0015】
ヒートシンク25は、ベース14に取り付けられ、プリント回路基板20と熱的に接触する。好ましくは、Thermagon304のような熱パテ27が、基板20とヒートシンク25との間を良好に熱接触させるために用いられる。ヒートシンク25は底部42を有し、底部42は、複数のフィンガー部46で終端する直立側壁44を有する。フィンガー部46は、ベース14の上面48上に重なるように形成され、また、フィンガー部46は、本発明の譲受人に譲渡された05/03/2004付け出願の同時係属特許出願通し番号第10/838,090号に示される型のものであり得る。
【0016】
第2リフレクター50は、中空コア16の端部24に配置され、第1リフレクター26に向けられた凹曲面52を有する。本発明の好ましい実施形態において、凹曲面は、放物線状であり得る。本発明の別の実施形態において、リフレクター26は除去可能であり、LEDから出る光は、プロジェクターのレンズ(目)へと向けられ得る。
【0017】
本発明の別の実施形態が図4に示される。ここでは、LED光源10aは、縦軸線19aの周りに間隔がおかれた複数の光ガイド30aを含む。各光ガイド30aは、直線部分30bと湾曲部分30cを有し、湾曲部分は、縦軸線19aから離れる方に延びている。
【0018】
先行の実施形態と同様に、プリント回路基板20aがベース14a内に配置され、また、該回路基板に動作可能に固定された複数のLED22aを有する。各LED22aは、中空コアの一端部24aに光ガイド30aの一つと一対一関係で配置される。
【0019】
ヒートシンク25aは、プリント回路基板と熱伝達関係で配置され、リフレクター50aは、中空コア16aの一端部24aに取り付けられる。光ガイド30aの湾曲部分30cから出た光は、リフレクター50aへと、次いで外部へと向けられる。該実施形態は、リフレクター26を取り除く。
【0020】
本発明の好ましい実施形態であると現在考えられるものを図示し説明したが、特許請求の範囲に定義した本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び変形がなされ得ることが、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態の斜視図である。
【図2】図1の本発明の実施形態の立面断面図である。
【図3】本発明の光ガイドの拡大断面図である。
【図4】本発明の別の実施形態の立面断面図である。
【符号の説明】
【0022】
10 LED光源
12 ハウジング
14 ベース
16 中空コア
18 中空管
19 縦軸線
20 プリント回路基板
22 LED
25 ヒートシンク
26 第1リフレクター
30 光ガイド
50 第2リフレクター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED光源であって、
ベースを有するハウジングと、
実質上円筒状で、複数の細長い中空管に囲まれる、ベースから突出する中空コアであって、中空コア及びベースが縦軸線の周りに配置される当該中空コアと、
ベースに配置され、複数のLEDが動作可能に固定されるプリント回路基板であって、各LEDが中空コアの一端部において細長い中空管の一つと一対一関係で配置される当該プリント回路基板と、
プリント回路基板と熱伝達関係で配置されるヒートシンクと、
中空コアの他端部に取り付けられる第1リフレクターとを備えるLED光源。
【請求項2】
前記各中空管には光ガイドが嵌め込まれ、各光ガイドは、複数のLEDの一つのすぐ上から第1リフレクターに近い位置まで延びる請求項1のLED光源。
【請求項3】
前記各中空管には、光ガイドと係合するための内側突起が両端部に設けられ、これにより、光ガイドは、光ガイドの外側面と中空管の内側面との間に空隙を有する請求項2のLED光源。
【請求項4】
ヒートシンクは、ベースに取り付けられ、かつ、プリント回路基板と熱接触し、ヒートシンクは、直立側壁が複数のフィンガーで終端する底部を有し、該フィンガーは、ベースの上面に重なるように形成される請求項3のLED光源。
【請求項5】
前記中空コアの前記一端部に第2リフレクターが配置され、第2リフレクターは、第1リフレクターに向けられた湾曲面を有する請求項4のLED光源。
【請求項6】
前記湾曲面は放物線状である請求項5のLED光源。
【請求項7】
LED光源であって、
ベースを有するハウジングと、
実質上円筒状で、縦軸線の周りに間隔がおかれた複数の光ガイドを収容する、ベースから突出する中空コアであって、各光ガイドが直線部分と湾曲部分を有し、湾曲部分が前記縦軸線から離れる方に延びる当該中空コアと、
ベースに配置され、複数のLEDが動作可能に固定されるプリント回路基板であって、各LEDが中空コアの一端部において光ガイドの一つと一対一関係で配置される当該プリント回路基板と、
プリント回路基板と熱伝達関係で配置されるヒートシンクと、
中空コアの前記一端部に取り付けられるリフレクターであって、光ガイドの前記湾曲部分から出た光が向けられる当該リフレクターとを備えるLED光源。
【請求項8】
前記リフレクターは放射線状の曲率を有する請求項7のLED光源。
【請求項9】
LED光源であって、
ベースを有するハウジングと、
実質上円筒状で、複数の細長い中空管に囲まれる、ベースから突出する中空コアであって、中空コア及びベースが縦軸線の周りに配置される当該中空コアと、
ベースに配置され、複数のLEDが動作可能に固定されるプリント回路基板であって、各LEDが中空コアの一端部において細長い中空管の一つと一対一関係で配置される当該プリント回路基板と、
プリント回路基板と熱伝達関係で配置されるヒートシンクとを備えるLED光源。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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