説明

ライブラリ装置

【課題】部外者や他のユーザグループからアクセス権の無い、また、不正にライブラリ内に投入されたテープカートリッジに対する搬送動作を禁止し、テープカートリッジを介した不正プログラムのコンピュータシステムへの流入や情報漏洩を防止する。
【解決手段】ライブラリ内のライブラリ制御部は、ライブラリを共用する複数のグループのそれぞれに与えられたキーコード毎に、テープカートリッジに設けられたバーコード値と前記キーコードとを演算して求められた値を認証番号として管理し、ホストコンピュータより記録/再生を要求されたテープカートリッジに設けられたバーコード値と前記キーコードとを演算して求めた値が、前述の認証番号と一致した場合に、指定されたテープカートリッジのドライブ装置への搬送を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライブラリ装置に係り、特に、磁気テープ、記録ディスク等の記録媒体のカートリッジを多数収納し、そのカートリッジの搬送をセキュリティ性を持って行うことができるようにしたライブラリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、データストレージライブラリ、特に、テープライブラリは、大量のデータを保存するのに都合のよい手段として多用されるようになっている。テープライブラリは、複数の収納棚を備え、それらの収納棚の中に多数のテープカートリッジを収納して構成されている。各収納棚に収納されたテープカートリッジは、テープライブラリ内に備わった搬送機構によって、収納棚から取り出され、テープカートリッジ内の記録データの再生及び記録を行うためにドライブ装置へ搬送される。このように、テープライブラリは、テープカートリッジを収納する収納棚の数量によって記憶容量を増大させることができ、一般に、数百や数千の収納棚を備えるテープライブラリが実用化されている。
【0003】
一方、収納棚の増加により、テープライブラリ内に収納される個々のテープカートリッジの管理が必要となってくる。このテープカートリッジの管理のための手段として、個々のテープカートリッジの側面等にバーコードラベルを貼り付け、バーコードにより番号管理を行うことを可能としたテープカートリッジが登場している。このようなバーコードラベルを貼り付けたテープカートリッジを取り扱うためのテープライブラリは、テープカートリッジに貼られたバーコードを読み出すための手段を備えることが求められている。
【0004】
バーコードによりテープカートリッジの管理を行うことを可能にしたテープライブラリに関する従来技術として、例えば、特許文献1等に記載された技術が知られている。この従来技術は、テープカートリッジを搬送するために備えられている搬送機構に、バーコードリーダを取り付け、バーコードリーダを複数の収納棚に収納された複数のカートリッジのバーコードに沿って移送させるようにして、これら複数のカートリッジのバーコードを順次連続して直接読み取ることができるようにしたものである。
【特許文献1】特開平5−144147号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述した従来技術は、テープカートリッジに貼られたバーコードを読み取る手段を提供しているものに過ぎず、読み出されたバーコードの情報によりテープカートリッジをどのように管理するかについて、その方法を提供するものではない。また、近年、セキュリティ上の安全性が求められているが、前述したテープライブラリの従来技術は、収納される全てのテープカートリッジに対し、誰もが容易にテープカートリッジの番号を確認でき、かつ、ホストを介して容易に再生/記録等のアスセスが可能であるため、セキュリティ上の問題の大きいものである。特に、従来技術によるテープライブラリ装置は、複数の業務で1つのテープライブラリを共有する等の利用形態をとる場合、業務グループ毎に各テープカートリッジ単位でのアクセス制限がなく、他の業務グループのテープカートリッジ内のデータを容易に再生し、改竄することができるという問題点を生じさせる。
【0006】
さらに、前述した従来技術によるテープライブラリ装置は、人手によって不正にテープライブラリ内へ投入されたテープカートリッジであっても、容易にドライブ装置へ搬送し、再生及び記録を行うことが可能なため、テープカートリッジを介した不正プログラムのコンピュータシステムへの流入、情報漏洩のリスクを伴うという問題点を有している。
【0007】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、部外者や他のユーザグループからアクセス権のないテープカートリッジを含む記録媒体カートリッジ、不正にライブラリ内に投入された記録媒体カートリッジの搬送動作を禁止して、記録媒体カートリッジに対するデータの再生、記録を防止し、テープカートリッジを介した不正プログラムのコンピュータシステムへの流入や情報漏洩を防止することができるセキュリティ性の高いライブラリ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば前記目的は、読み取り可能なカートリッジ情報を持つカートリッジと、該カートリッジを収納する収納手段と、カートリッジ内の媒体に対するデータの再生/記録を行う手段と、把持機構にカートリッジ情報を読み取る手段を有してカートリッジを前記収納手段と再生/記録手段との間で搬送する搬送手段とを有するライブラリ装置において、ライブラリ制御手段を備え、該ライブラリ制御手段は、前記搬送手段を制御すると共に、ライブラリ装置を共用する複数のグループのそれぞれに与えられたキーコード毎に、カートリッジに設けられたカートリッジ情報と前記キーコードとを演算して求めた値を認証番号として管理し、ホストコンピュータより記録/再生を要求されたカートリッジに設けられたカードリッジ情報と入力されたキーコードとを演算して求めた値が、前記認証番号と一致した場合に、指定されたカートリッジの再生/記録手段への搬送を行うことにより達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ライブラリ装置内のカートリッジ単位で、予め決められたキーコードを知るユーザによってのみテープカートリッジの搬送を許可し、他者のアクセスを制限することができ、部外者や他のユーザグループからのアクセス権のないカートリッジ内のデータの再生/記録を防止することができ、また、不正にライブラリ内に投入されたカートリッジに対して搬送動作を禁止することができ、カートリッジ内の媒体を介した不正プログラムのコンピュータシステムへの流入や情報漏洩を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明によるライブラリ装置の実施形態を図面により詳細に説明する。なお、以下に説明する本発明によるライブラリ装置の実施形態は、磁気テープカートリッジを多数収納したライブラリ装置であるが、本発明は、磁気テープカートリッジに限らず、他の記録媒体のカートリッジを収納したライブラリ装置に対しても適用することができる。
【0011】
図1は本発明によるライブラリ装置を含んで構成されるテープライブラリシステムの接続構成を示す図である。
【0012】
図1に示すテープライブラリシステムは、本発明の実施形態によるテープライブラリ装置1に、キーコードを入力するための入力装置2がインタフェースケーブルを介して接続されると共に、テープライブラリ1内のテープカートリッジに対する記録データの記録及び再生を要求する1または複数のホストコンピュータ3が入出力インタフェースを介して接続されて構成されている。前述において、入力装置2は、入力手段として、キーパット2bと入力キーを表示するための表示部2aとを有して構成され、ユーザにより入力されたキーコードがインタフェースケーブルを介してテープライブラリ装置1へ伝送される。
【0013】
図1に示す例では、入力装置2は、インタフェースケーブルを介して外部からテープライブラリ装置1に接続されているが、入力装置2は、テープライブラリ装置1の内部に予め組み込まれた形態であってもよく、また、予めキーコードが記録されている記録媒体と記録したコードを再生する再生手段とを備えて構成された入力装置であってもよい。
【0014】
図2はテープライブラリ装置1の内部構成とテープカートリッジ前面上方からの斜視図とを示す図である。
【0015】
テープライブラリ装置1は、図2(a)に示すように、複数のテープカートリッジ4のそれぞれ1つを収納するための多数の収納棚6と、各収納棚6の設置位置に沿ってカートリッジの把持機構8を移動制御可能な搬送機構7と、テープカートリッジ4内の記録データを再生/記録するための1以上のドライブ装置10と、搬送機構7に対するテープカートリッジ4の搬送指示、ドライブ装置10に対するテープカードリッジ4への記録/再生指示を行うライブラリ制御部11とを有して構成される。
【0016】
前述において、搬送機構7は、移動部としての把持機構8を有し、ライブラリ制御部11からの指示に従い、収納棚6内に収納されたテープカートリッジ4の取り出し、及び、内部のデータを再生/記録するために、ドライブ装置10への搬送、挿入を行うと共に、ドライブ装置10からの取り出し、収納棚6への搬送、挿入を行う。ドライブ装置10は、テープカートリッジ4が挿入されると、ライブラリ制御部11からの指示に従い、テープカートリッジ4内のテープに対してデータの再生/記録を行う。
【0017】
テープカートリッジ4は、その内部にデータを記録する媒体としての磁気テープを収納しており、図2(b)に示しているように、その前面または側面にバーコード5が貼り付けられ、あるいは、印刷によってバーコードの表示が可能な領域を有する。バーコード5は、テープカートリッジ4が収納棚6に収納された状態で、把持機構8に設けられているテープカートリッジ4のバーコード5を読み取るためのバーコードリーダ9と対向するように、テープカートリッジ4に設けられる。
【0018】
前述したように構成されるテープライブラリ装置1は、テープライブラリ装置1の電源投入時、人手によってテープカートリッジ4が投入された場合、あるいは、搬送機構7によって収納棚6へ搬送された場合に、特許文献1に記載の方法により、搬送機構7により把持機構8が収納棚6のそれぞれに位置付けられて、バーコードリーダ9に、テープカートリッジ4のバーコード5を読み取らせる。
【0019】
読み取られたバーコード5の内容は、ライブラリ制御部11へ伝送され、収納棚6の番号に対応したバーコード番号の管理テーブル内に記憶される。この管理テーブルは、安価なマイクロプロセッサと記憶メモリとを備えることにより、容易に作成することが可能である。
【0020】
図3はバーコード5の読み取り値を収納棚6の番号順に対応させたバーコード管理テーブルの構成と、ライブラリ1がテープカートリッジ4のアクセスを許可するための認証番号を1以上のキーコード毎に異なるテーブルとして記録したキーコード管理テーブルの構成を示す図である。
【0021】
バーコード管理テーブル301は、図3(a)に示すように、収納棚6の番号順に、その収納棚番号と、その収納棚6に収納されているテープカードリッジ4に設けられるバーコード5に記述された数字列の読み取り値であるバーコード番号とを対応させて記憶したテーブルである。
【0022】
キーコード管理テーブルは、図3(b)に示すように、テープライブラリ1がテープカートリッジ4のアクセスを許可するための認証番号を、複数のキーコード毎に異なるキーコード管理テーブル302a、302b、302cとして記録したテーブルである。ここでのキーコードは、入力装置2から入力されるキーコードであり、テープライブラリ装置1を共有する複数のグループ毎に予め与えられているものである。そして、このキーコード管理テーブル302a、302b、302cには、実際に読み出したバーコード5の値ではなく、各グループに与えられているキーコードとバーコード5を読み出した値との演算により変換を行って得られ結果が認証番号として予め格納されている。このため、この認証番号は、各テーブルに、テープカートリッジ4の数だけ格納され、収納棚6の番号に依存することのない番号であり、キーコード管理テーブル内が悪意のある第三者に参照されても、キーコード及びテープカートリッジ4のバーコード5の値を容易には予想することのできないものである。
【0023】
前述したようなバーコード管理テーブル及びキーコード管理テーブルは、ライブラリ制御部11に格納されて管理されているものである。また、ライブラリ制御装置11には、テープライブラリ装置1を共有する複数のグループ毎に予め与えられているキーコードとグループとの対応もテーブルとして管理されている。
【0024】
図4はテープカートリッジ4内の媒体に対する記録/再生の要求が行われた場合の処理動作の例を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。ここで説明する例は、図3に示して説明したようなテーブルを用いる場合の例である。
【0025】
(1)ユーザがホストコンピュータ3から目的の収納棚を指定し、その収納棚に収納されているテープカートリッジ内のテープに対する記録/再生の要求を行うと、ライブラリ制御部11は、キーコードが正しく入力済みであるか否かをチェックする(ステップ401、402)。
【0026】
(2)ステップ402のチェックで、キーコードが未入力であった場合、あるいは、キーコードが入力されていても、それが不正であった場合、ライブラリ制御部11は、入力装置2の表示部2aにキーコードの入力要求を表示して、ユーザにキーコードの入力を行うように促す(ステップ403)。
【0027】
(3)ユーザは、ステップ403の処理でのキーコードの入力要求があった場合、入力装置2のキーパット2bを用いて、キーコードの入力を行う。入力するキーコードは、少なくとも1桁以上の英数値であってよく、テープライブラリ1を共用しているグループ毎に予め決められているキーコードである。キーコードの入力が行われると、ステップ402からの処理に戻って処理が続けられる(ステップ404)。
【0028】
(4)ステップ402のチェックで、キーコードが正しく入力済みであった場合、あるいは、ステップ404でキーコードが正しく入力された場合、ライブラリ制御部11は、ホストコンピュータ3から要求された収納棚番号に対応するバーコード番号を、バーコード管理テーブル301より読み出す(ステップ405)。
【0029】
(5)次に、ライブラリ管理装置11は、バーコード管理テーブル301から読み出したバーコード番号と入力されたキーコードとを用い、所定の演算式によって認証番号を演算する。前述の所定の演算式は、少なくとも1つのキーコードに対して同一であり、演算結果がバーコード番号によって重複することのないものとなるような演算式であれば、どのような演算式を用いてもよい(ステップ406)。
【0030】
(6)次に、ライブラリ管理装置11は、キーコード管理テーブル302a〜302cのうち、入力されたキーコードに対応したテーブルを参照し、ステップ406の処理で演算した結果の値が認証番号としてそのテーブル内に存在するか否かをチェックする(ステップ407、408)。
【0031】
(7)ステップ408のチェックで、テーブル内に演算結果である認証番号が存在していた場合、ライブラリ制御部11は、ユーザによってアクセスが可能なテープカートリッジ4であると認証し、指定のテープカートリッジを搬送機構7を用いて、指定された収納棚のテープカートリッジ4をドライブ装置10へ搬送して挿入させる(ステップ409)。
【0032】
(8)ドライブ装置10は、テープカートリッジ4が搬送されて挿入されると、カートリッジ内部の磁気テープに対して、データの記録/再生を行う(ステップ410)。
【0033】
(9)ステップ408のチェックで、テーブル内に演算結果である認証番号が存在していなかった場合、ライブラリ制御部11は、指定された収納棚のテープカートリッジ4に対するアスセス権がないことをホストコンピュータ3を介してユーザへ通知し、処理を終了する(ステップ411)。
【0034】
前述した本発明の実施形態によれば、正しいキーコードを知るユーザのみがアクセス権を持つテープカートリッジ4に対する記録/再生を行うことができ、アクセス制限によるセキュリティの向上を図ることができる。また、本発明の実施形態によれば、特定のユーザのみのが知るキーコード、及び、実際にテープカートリッジ4に貼られたバーコード5の内容とは異なる番号を用いてアクセス権の認証を行うため、テープカートリッジ4のバーコード5を参照しても、認証可能なキーコード及び認証番号を容易に特定することができないためセキュリティの向上を図ることができる。さらに、本発明の実施形態によれば、キーコード管理テーブルの認証番号を収納棚6の番号に依存しないランダムな順序とすることにより、万一、キーコード管理テーブルの内容が流出したとしても、キーコードを容易に特定することができない。
【0035】
前述した本発明の実施形態は、2種以上のキーコードを用いて1つのテープライブラリ1を利用するものとして説明したが、本発明は、1つのキーコードだけを用いて1つのテープライブラリ1を利用するようにすることもでき、つぎに、これについて説明する。
【0036】
図5はバーコード5の読み取り値を収納棚6の番号順に対応させたバーコード管理テーブルの構成と、ライブラリ1がテープカートリッジ4のアクセスを許可するための認証番号を記録したキーコード管理テーブルの構成を示す図である。
【0037】
図5(a)に示すバーコード管理テーブル501は、図3(a)により説明したバーコード管理テーブル301と同様なものである。また、図5(b)に示すキーコード管理テーブル502は、図3(b)により説明した1つのキーコード管理テーブルと同様なものであるが、ここでのキーコード管理テーブル502は、予め決められてライブラリ制御部11が管理しているキーコードとバーコード5を読み出した値との演算により変換を行って得られ結果が認証番号として予め格納されている。
【0038】
図6はテープカートリッジ4内の媒体に対する記録/再生の要求が行われた場合の処理動作の他の例を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。ここで説明する例は、図5に示して説明したようなテーブルを用いる場合の例である。
【0039】
(1)ユーザがホストコンピュータ3から目的の収納棚を指定し、その収納棚に収納されているテープカートリッジ内のテープ入力対する記録/再生の要求を行うと、ライブラリ制御部11は、ホストコンピュータ3から要求された収納棚番号に対応するバーコード番号をバーコード管理テーブル501から読み出す(ステップ601、602)。
【0040】
(2)ライブラリ制御部11は、バーコード管理テーブル501から読み出したバーコード番号とキーコードとを用い、所定の演算式によって認証番号を演算し、その演算結果による認証番号がキーコード管理テーブル502内に存在するか否かをチェックする(ステップ604、605)。
【0041】
(3)ステップ605のチェックで、テーブル内に演算結果である認証番号が存在していた場合、ライブラリ制御部11は、ユーザによってアクセスが可能なテープカートリッジ4であると認証し、指定のテープカートリッジを搬送機構7を用いて、指定された収納棚のテープカートリッジ4をドライブ装置10へ搬送して挿入させる(ステップ606)。
【0042】
(4)ドライブ装置10は、テープカートリッジ4が搬送されて挿入されると、カートリッジ内部の磁気テープに対して、データの記録/再生を行う(ステップ607)。
【0043】
(5)ステップ605のチェックで、テーブル内に演算結果である認証番号が存在していなかった場合、ライブラリ制御部11は、指定されたテープカートリッジ4が、テープライブラリ装置に、不正に投入されたものであることをホストコンピュータ3を介してユーザへ通知し、処理を終了する(ステップ608)。
【0044】
前述した処理の例によれば、1つのキーコードを用い、予めテープライブラリ1内のライブラリ制御部11に、このキーコードを記憶させておけばよく、ユーザによる入力装置2を用いたキーコードの入力を不要とすることができ、テープカートリッジ4の記録/再生要求時の処理ステップを簡略化することができる。
【0045】
また、この例によれば、予め1つのキーコードと1つのテーブル502との組合わせのみが、アスセス可能なテープカートリッジ4であることが予測可能であるため、認証番号の一致しないテープカートリッジ4のバーコード5は、不正に投入された可能性があることを容易に判断することができる。
【0046】
前述で説明した本発明の実施形態は、カートリッジにバーコードが設けてカートリッジを特定するとして説明したが、本発明は、バーコードに代わってカートリッジを特定するカートリッジ情報を持つRFID等のICタグをカードリッジに設け、把持機構にバーコードリーダに代わって、ICタグリーダを設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明によるライブラリ装置を含んで構成されるテープライブラリシステムの接続構成を示す図である。
【図2】テープライブラリ装置の内部構成とテープカートリッジ前面上方からの斜視図とを示す図である。
【図3】バーコード管理テーブルの構成例と、キーコード管理テーブルの構成例とを示す図である。
【図4】テープカートリッジ内の媒体に対する記録/再生の要求が行われた場合の処理動作の例を説明するフローチャートである。
【図5】バーコード管理テーブルの他の構成例と、キーコード管理テーブルの他の構成例とを示す図である。
【図6】テープカートリッジ内の媒体に対する記録/再生の要求が行われた場合の処理動作の他の例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
1 テープライブラリ装置
2 入力装置
2a キー表示部
2b キーパット
3 ホストコンピュータ
4 テープカートリッジ
5 バーコード
6 収納棚
7 搬送機構
8 把持機構
9 バーコードリーダ
10 ドライブ装置
11 ライブラリ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み取り可能なカートリッジ情報を持つカートリッジと、該カートリッジを収納する収納手段と、カートリッジ内の媒体に対するデータの再生/記録を行う手段と、把持機構にカートリッジ情報を読み取る手段を有してカートリッジを前記収納手段と再生/記録手段との間で搬送する搬送手段とを有するライブラリ装置において、
ライブラリ制御手段を備え、該ライブラリ制御手段は、前記搬送手段を制御すると共に、ライブラリ装置を共用する複数のグループのそれぞれに与えられたキーコード毎に、カートリッジに設けられたカートリッジ情報と前記キーコードとを演算して求めた値を認証番号として管理し、ホストコンピュータより記録/再生を要求されたカートリッジに設けられたカードリッジ情報と入力されたキーコードとを演算して求めた値が、前記認証番号と一致した場合に、指定されたカートリッジの再生/記録手段への搬送を行うことを特徴とするライブラリ装置。
【請求項2】
読み取り可能なカートリッジ情報を持つカートリッジと、該カートリッジを収納する収納手段と、カートリッジ内の媒体に対するデータの再生/記録を行う手段と、把持機構にカートリッジ情報を読み取る手段を有してカートリッジを前記収納手段と再生/記録手段との間で搬送する搬送手段とを有するライブラリ装置において、
ライブラリ制御手段を備え、該ライブラリ制御手段は、カートリッジに設けられたカートリッジ情報と予め設定されているキーコードとを演算して求めた値を認証番号として管理し、ホストコンピュータより記録/再生を要求されたカートリッジに設けられたカートリッジ情報と前記キーコードとを演算して求めた値が、前記認証番号と一致した場合に、指定されたカートリッジの再生/記録手段への搬送を行うことを特徴とするライブラリ装置。
【請求項3】
前記ライブラリ制御手段は、ホストコンピュータより記録/再生を要求されたカートリッジに設けられたカートリッジ情報と前記キーコードとを演算して求めた値が、前記認証番号と一致しなかった場合に、指定されたカートリッジが、ライブラリ装置に、不正に投入されたものであると判断することを特徴とする請求項2記載のライブラリ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−15976(P2009−15976A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−177541(P2007−177541)
【出願日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】