説明

ラジエーターシャッター

【課題】冬季にラジエーターシャッターのシャッターフィンの回転軸が凍結しての開閉不良が生じるのを効果的に防止できるラジエーターシャッターの提供。
【解決手段】シャッターフィン11と、シャッターフィン11を水平方向に沿った回転軸12Aの回りに回動可能に軸支する枠体13と、を備え、枠体13側の端部の外径が回転軸12Aの外径よりも大きく、且つシャッターフィン11の水平方向中央部に向かって縮径する縮径部16がシャッターフィン11における枠体13に支承されている側の一対の側縁11Aにおける回転軸12Aの回りに設けられているラジエーターシャッター。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジエーターシャッターにかかり、特に、冬季にラジエーターシャッターのシャッターフィンの回転軸が凍結して野開閉不良が生じるのを効果的に防止できるラジエーターシャッターに関する。
【背景技術】
【0002】
車両においてラジエーターを通過する冷却風の風量をエンジンの運転状態や周囲気温に応じて調整して冷却水の水温を最適に保つために、冷却風を取り入れるために車両前端に設けられたエアグリルとラジエーターとの間にラジエーターシャッターを設けることがある。そしてラジエーターシャッターは、枠体と、この枠体に軸支されたシャッターフィンとを備えるものが一般的である。
【0003】
しかしながら、エアグリルからは冷却風だけでなく、雨水や路面から跳ね上げた水、融雪水なども入り込み、ラジエーターシャッターのシャッターフィンに付着したり、シャッターフィンの軸受部に浸入したりすることがある。
【0004】
そして、寒さの厳しい地方では、冬季には、シャッターフィンの表面に付着した水が凍りついてシャッターフィン同士が凍結し、開閉不良が生じることがある。
【0005】
そこで、ラジエーターのシャッターフィンの下端部に導電性弾性体を取付け、冬季にはこの導電性弾性体に通電してシャッターフィンを解凍することによってラジエーターシャッターの開閉不良を防止することが検討された(特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−276712
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、エアグリルから進入した水は、シャッターフィンの表面に付着するだけでなく、シャッターフィンの表面を伝わって回転軸の軸受の部分にも浸入する。そして、回転軸の軸受の部分に浸入した水が凍結した場合には、シャッターフィンを加熱しただけではラジエーターシャッターの開閉不良を効果的に防止できないことがある。
【0007】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、冬季にラジエーターシャッターのシャッターフィンの回転軸が凍結して開閉不良が生じるのを効果的に防止できるラジエーターシャッターの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、単数または複数のシャッターフィンと、前記シャッターフィンを水平方向に沿った回転軸の回りに回動可能に軸支する枠体と、を備え、前記枠体側の端部の外径が前記回転軸の外径よりも大きく且つ前記シャッターフィンの水平方向中央部に向かって縮径する縮径部が、前記シャッターフィンにおける前記枠体に支承されている側の一対の側縁における前記回転軸の周りに設けられているラジエーターシャッターに関する。
【0009】
前記ラジエーターシャッターにおいては、シャッターフィンの表面に付着した水は、表面張力によってシャッターフィンの車両上下方向に沿った側縁を伝って下方に移動しようとするが、シャッターフィンの枠体に支承された部分には縮径部が設けられているから、縮径部によってシャッターフィンの水平方向中央部に向う方向に誘導される。これにより、シャッターフィンの表面に付着した水が前記シャッターフィンの枠体に軸支された部分に浸入することが防止される。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記枠体において前記シャッターフィンが軸支されている一対の側縁の少なくとも一方に、車両上方から車両下方に向かって前記シャッターフィンの上縁から枠体に支承されている部分までを覆うように水切り部材が設けられ、前記水切り部材の前面が車両上方から車両下方に向かって車両前方に傾斜し、前記水切り部材の側面が車両上方から車両下方に向かって前記枠体側に湾曲している請求項1に記載のラジエーターシャッターに関する。
【0011】
前記ラジエーターシャッターにおいては、枠体における水切り部材が設けられた部分では、シャッターフィンの車両上下方向の側縁は枠体に支承されている部分まで水切り部材に覆われた状態となるから、前記側縁またはその近傍に水が付着することが防止される。また、枠体における水切り部材が設けられた部分に付着した水は、表面張力によって水切り部材の側縁を伝って斜め前下方に誘導されるとともに、シャッターフィンの前記側縁から遠ざかる方向に誘導されるから、枠体に付着した水がシャッターフィンに向かって滴下して回転軸の軸受の部分に浸入することが防止される。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記水切り部材が、前記枠体における前記シャッターフィンが軸支されている1対の側縁に設けられている請求項2に記載のラジエーターシャッターに関する。
【0013】
前記ラジエーターシャッターにおいては、枠体におけるシャッターブレード近傍の部分に付着した水は、水切り部材の側縁を伝って斜め前下方に誘導されるとともに、シャッターフィンから遠ざかる方向に誘導される。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記回転軸の半径方向両側にシャッターフィンが設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載のラジエーターシャッターに関する。
【0015】
前記ラジエーターシャッターにおいては、シャッターフィンが回転軸の回りに回転して開位置または閉位置をとるとき、シャッターフィンにおける回転軸に対して車両上方の部分は流入しようとする冷却風によって車両後方に回転しようとする力を受け、前記回転軸に対して車両下方の部分は、前記冷却風によって前方に回転しようとする力を受ける。
【0016】
請求項5に記載の発明は、前記回転軸の半径方向片側にシャッターフィンが設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載のラジエーターシャッターに関する。
【0017】
前記ラジエーターシャッターにおいては、シャッターフィンが回転軸の回りに回転して開位置をとると、回転軸に対して車両上方または車両下方に冷却風が通過する通風口が形成される。
【0018】
請求項6に記載の発明は、前記縮径部の側面が円錐面状とされている請求項1〜3の何れか1項に記載のラジエーターシャッターに関する。
【0019】
前記ラジエーターシャッターにおいては、シャッターフィンの車両上下方向に沿った側縁を伝って下方に移動した水は、シャッターフィンの支承部分において、縮径部の円錐面状の側面を伝って移動することにより、支承部分から遠ざかる方向に誘導される。
【0020】
請求項7に記載の発明は、前記縮径部の側面が凸面状とされている請求項1〜3の何れか1項に記載のラジエーターシャッターに関する。
【0021】
前記ラジエーターシャッターにおいては、シャッターフィンの車両上下方向に沿った側縁を伝って下方に移動した水は、シャッターフィンの支承部分において、縮径部の凸面状の側面を伝って移動することにより、前記支承部分から遠ざかる方向に誘導される。
【0022】
請求項8に記載の発明は、前記縮径部の側面が凹面状とされている請求項1〜3の何れか1項に記載のラジエーターシャッターに関する。
【0023】
前記ラジエーターシャッターにおいては、シャッターフィンの車両上下方向に沿った側縁を伝って下方に移動した水は、シャッターフィンの支承部分において、縮径部の凹面状の側面を伝って移動することにより、前記支承部分から遠ざかる方向に誘導される。
【発明の効果】
【0024】
請求項1のラジエーターシャッターにおいては、前述のようにシャッターフィンに設けられた縮径部により、シャッターフィンに付着した水が前記シャッターフィンが枠体に軸支されている部分に浸入することが防止される。したがって、回転軸の軸受の部分に浸入した水が凍結することによるシャッターフィンの開閉不良の発生を効果的に防止できるラジエーターシャッターを提供することができる。また、回転軸にグリスを塗布したラジエーターシャッターとは異なり、経年変化によって開閉不良防止効果が低下または消失することがなく、また、枠体やシャッターフィン、回転軸等の材質を変更する必要がないので、材質変更に伴うコストアップが生じることもない。
【0025】
請求項2に記載のラジエーターシャッターにおいては、シャッターフィンの車両上下方向に沿った側縁の少なくとも一方が枠体に設けられた水切り部材によってエアグリルから浸入した水の付着から保護される上、枠体に付着した水が下方に垂れてシャッターフィンの枠体に軸支された部分に浸入することが防止される。したがって、水切り部材がないものと比較して、シャッターフィンの前記部分に浸入した水が凍結することによるシャッターフィンの開閉不良の発生をさらに効果的に防止できるラジエーターシャッターを提供することができる。
【0026】
請求項3の発明によれば、水切り部材が枠体におけるシャッターフィンが軸支されている一対の側縁の一方にのみ水切り部材を設けた場合と比較してシャッターフィンが枠体に軸支されている部分に浸入した水が凍結することによるシャッターフィンの開閉不良の発生をさらに効果的に防止できるラジエーターシャッターを提供することができる。
【0027】
請求項4の発明によれば、シャッターフィンを開閉するとき、前記シャッターフィンは、冷却風によって、回転軸を境としてそれよりも車両上方側と車両下方側とで反対方向の回転力を受けるから、前記回転軸廻りの回転力は互いに相殺される。したがって、回転軸がシャッターフィンの上端または下端に位置する場合と比較してより小さな力でシャッターフィンを開閉できるラジエーターシャッターを提供することができる。
【0028】
請求項5の発明によれば、回転軸がシャッターフィンの中央部に位置する場合と比較してシャッターフィンを開位置にしたときの冷却風の抵抗が小さいラジエーターシャッターを提供することができる。
【0029】
請求項6の発明によれば、縮径部の側面が凹面状または凸面状である場合と比較して縮径部の工作が特に容易なラジエーターシャッターを提供することができる。
【0030】
請求項7の発明によれば、縮径部の側面が凸面状とされている故に、縮径部の側面が円錐面状または凹面状とされた場合と比較して縮径部とシャッターフィンとの間に水が溜まりにくいラジエーターシャッターを提供することができる。
【0031】
請求項8の発明によれば、縮径部の側面が凹面状とされている故に、縮径部の側面が円錐面状または凸面状とされた場合と比較してシャッターフィンから縮径部への水の流れの移行がさらに円滑であるラジエーターシャッターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、実施形態1に係るラジエーターシャッターが閉じたところを示す斜視図である。
【図2】図2は、実施形態1に係るラジエーターシャッターが開いたところを示す斜視図である。
【図3】図3は、実施形態1に係るラジエーターシャッターの別の例を示す斜視図である。
【図4】図4は、実施形態1に係るラジエーターシャッターのさらに別の例を示す斜視図である。
【図5】図5は、実施形態1に係るラジエーターシャッターにおける車両内側の縦枠近傍の構成を示す拡大図である。
【図6】図6は、実施形態1に係るラジエーターシャッターにおける車両外側の縦枠近傍の構成を示す拡大図である。
【図7】図7は、実施形態1に係るラジエーターシャッターにおける水切り部材における水の流れを示す拡大部分断面図である。
【図8】図8は、実施形態1に係るラジエーターシャッターにおける縮径部および水切り部材における水の流れを示す拡大部分断面図である。
【図9】図9は、実施形態1に係るラジエーターシャッターにおける縮径部の別の例を示す拡大部分断面図である。
【図10】図10は、車両のエンジンコンパートメント内における実施形態1に係るラジエーターシャッターの取付け位置を示す概略部である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
1.実施形態1
本願発明に係るラジエーターシャッターの一例について図1〜10を用いて以下に説明する。図1以下の図面において矢印「FR」、「RE」、「UP」、「DOWN」、「OUT」、「IN」は、夫々車両前方、車両後方、車両上方、車両下方、車両外側、および車両内側を示す。
【0034】
図10に示すように、実施形態1のラジエーターシャッター1は、車両100のエンジンコンパートメント2の車両前方側の端部に設置されたラジエーター3の前方であって、フロントバンパ5の下方に開口したエアグリル4から流入する冷却風Wの通路上に固定されている。ラジエーターシャッター1においては、後述するシャッターフィン11の開度を増減することにより、ラジエーター3を通過する冷却風の風量を増減している。
【0035】
ラジエーターシャッター1は、図1〜図3に示すように、全体として横長な矩形状の4枚のシャッターフィン11と、4枚のシャッターフィン11を車両上下方向に2枚ずつ水平方向に沿った回転軸12Aの周りに回動可能に軸支する枠体13と、を備える。シャッターフィン11は、回転軸12Aの回りに回動することにより、図1に示す閉位置、図2に示す開位置、および開位置と閉位置との間の中間の位置の何れかを取る。
【0036】
枠体13は、車両上下方向に沿って延在する3本の側縁である縦枠14と、縦枠14の上端と下端とを結合する水平方向の側縁である横枠15とからなる。以下、3本の縦枠14のうち、車両外側に位置する2本の縦枠14を縦枠14A、車両内側に位置する1本の縦枠14を縦枠14Bということがある。
【0037】
シャッターフィン11は、何れも、図1〜図3における左右両端において縦枠14Aと縦枠14Bとにおいて回転軸12Aで軸支されている。
【0038】
図1〜図8に示すように、シャッターフィン11の車両上下方向中央部には、水平方向に沿って膨出部12が形成され、膨出部12の内部に回転軸12Aが埋包されている。回転軸12Aは、図6および7に示すように膨出部12の全長に亘って埋包されていてもよく、また、膨出部12の両端のみに埋包されていてもよい。
【0039】
膨出部12の両端には、枠体13の縦枠14A、14Bに隣接する側の外径が回転軸12Aの外径よりも大きく、シャッターフィン11の水平方向中央部に向かって縮径する縮径部16が設けられている。縮径部16の側面は、図1〜図3に示すように円錐面状とされていてもよく、また、図9(A)に示すように凸面状とされていても、図9(B)に示すように凹面状とされていてもよい。なお、縮径部16はシャッターフィン11および膨出部と一体でもよく、シャッターフィン11とは別体の部材であってもよい。また、縮径部16のみをシャッターフィン11に形成して縮径部16の中心に回転軸12Aを埋包し、膨出部12を省略してもよい。
【0040】
図1および図2に示すように、枠体13における車両外側の縦枠14Aには、車両上方から車両下方に向かってシャッターフィン11の車両上方側の側縁である上縁から回転軸12Aが埋包されている膨出部12の部分までを覆うように水切り部材17が設けられている。なお、水切り部材17は、図3に示すように、車両外側の縦枠14Aだけでなく、車両内側の縦枠14Bにも設けることができる。
【0041】
図5〜図8に示すように、水切り部材17の車両前方側の面である前面17Aは車両上方から車両下方に車両前方に向かって傾斜し、水切り部材17の側面17Bは、車両上方から車両下方に縦枠14(縦枠14Aまたは縦枠14B)に向かって湾曲している。
【0042】
以下、ラジエーターシャッター1の作用について説明する。
【0043】
シャッターフィン11の面に付着した水は、図5、図6、図8に示すように表面張力によってシャッターフィン11の車両上下方向の側縁11Aに沿って車両下方に向かって移動する。
【0044】
しかしながら、シャッターフィン11における膨出部12の両端には縮径部16が突出し、しかも、縮径部16は、シャッターフィン11の水平方向中央部に向かって縮径しているから、シャッターフィン11の側縁11Aを落下した水は、表面張力によってシャッターフィン11の面と縮径部16の側面との間の部分に誘導され、回転軸12Aから遠ざかる方向の経路を通って流下する。これにより、側縁11Aを流下した水が回転軸12Aを支承する軸受の部分に浸入することが防止される。
【0045】
また、縦枠14の上端や車両上方側に位置する横枠15における縦枠14に隣接する部分から流下した水は、表面張力によって、図5〜図8において矢印bで示すように水切り部材17の前面17A、側面178B、および前面17Aと側面17Bとの間の側縁を伝って流下する。
【0046】
ここで、前述のように、水切り部材17の前面17Aは、車両下方に向かって前方に傾斜し、側面17Bは縦枠14に向かって湾曲しているから、水切り部材17上を流下した水は、車両前方または縦枠14に向かって案内される。
【0047】
したがって、縦枠14の上端や横枠15から流下した水がシャッターフィン11の回転軸12Aの軸受部分に浸入することが防止される。
【0048】
以上、膨出部12の両側、言い換えれば回転軸12Aの両側にシャッター11が設けられている形態のラジエーターシャッターについて述べたが、ラジエーターシャッター1においては、図4に示すように、膨出部12の片側、言い換えれば回転軸12Aの片側、具体的には、膨出部12に沿って車両方向側または車両下方側にシャッターフィン11が設けられていてもよい。
【0049】
実施形態1のラジエーターシャッター1においては、前述のようにシャッターフィン11の膨出部12の両端に設けられた縮径部16により、シャッターフィン11に付着した水が回転軸12Aの軸受に浸入することが防止される。したがって、前記軸受の部分に浸入した水が凍結することによるシャッターフィン11の開閉不良の発生が効果的に防止できる。また、回転軸にグリスを塗布してシャッターフィン11の開閉不良を防止する場合とは異なり、経年変化によって開閉不良防止効果が低下または消失することがなく、また、枠体やシャッターフィン、回転軸等の材質を変更する必要がないので、材質変更に伴うコストアップが生じることもない。
【0050】
また、ラジエーターシャッター1においては、シャッターフィン11は、水切り部材17によってエアグリルから浸入した水の付着から保護される上、枠体13に付着した水が下方に垂れてシャッターフィン11の回転軸12Aの部分に浸入することが防止される。したがって、水切り部材17がないラジエーターシャッターと比較して、回転軸12Aの軸受の部分に浸入した水が凍結することによるシャッターフィンの開閉不良の発生をさらに効果的に防止できる。
【0051】
しかも枠体13を構成する3本の縦枠14の全てに水切り部材17が設けられているから、一部の縦枠14にのみ水切り部材17を設けたラジエーターシャッターと比較してシャッターフィン11の開閉不良の発生をさらに効果的に防止できる。
【0052】
さらに、膨出部12の両側にシャッターフィン11を設けた場合は、シャッターフィン11を開閉するとき、シャッターフィンは、冷却風によって、回転軸12Aを境としてそれよりも車両上方側と車両下方側とで反対方向の回転力を受けるから、回転軸12A廻りの回転力は互いに相殺される。したがって、回転軸12Aの一方の側にシャッターフィン11を設けた場合と比較してより小さな力でシャッターフィン11を開閉できる。
【0053】
一方、膨出部12の片側にのみシャッターフィン11を設けた場合は、膨出部12の両側にシャッターフィン11を設けた場合と比較してシャッターフィン11を開位置にしたときの冷却風の流入抵抗が小さい。
【0054】
縮径部16の側面を円錐面状とした場合は、凹面状または凸面状とした場合と比較して縮径部16の工作が特に容易である。
【0055】
縮径部16の側面を凸面状とした場合は、縮径部16の側面を円錐面状または凹面状とした場合と比較して縮径部16とシャッターフィン11との間に水が溜まりにくい。
【0056】
縮径部16の側面を凸面状とした場合は、縮径部16の側面を円錐面状または凹面状とした場合と比較してシャッターフィン11の側縁11Aから縮径部16への水の流れの以降がより円滑になる。
【符号の説明】
【0057】
1 ラジエーターシャッター
3 ラジエーター
4 エアグリル
11 シャッターフィン
12A 回転軸
13 枠体
14 縦枠
15 横枠
16 縮径部
17 水切り部材
100 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単数または複数のシャッターフィンと、
前記シャッターフィンを水平方向に沿った回転軸の回りに回動可能に軸支する枠体と、
を備え、
前記枠体側の端部の外径が前記回転軸の外径よりも大きく且つ前記シャッターフィンの水平方向中央部に向かって縮径する縮径部が、前記シャッターフィンにおける前記枠体に支承されている側の一対の側縁における前記回転軸の周りに設けられている
ラジエーターシャッター。
【請求項2】
前記枠体において前記シャッターフィンが軸支されている一対の側縁の少なくとも一方に、車両上方から車両下方に向かって前記シャッターフィンの上縁から前記枠体に支承された部分までを覆うように水切り部材が設けられ、
前記水切り部材の前面は、車両上方から車両下方に向かって車両前方に傾斜し、
前記水切り部材の側面は、車両上方から車両下方に向かって前記枠体側に湾曲している請求項1に記載のラジエーターシャッター。
【請求項3】
前記水切り部材は、前記枠体における前記シャッターフィンが軸支されている1対の側縁に設けられている請求項2に記載のラジエーターシャッター。
【請求項4】
前記回転軸の半径方向両側にシャッターフィンが設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載のラジエーターシャッター。
【請求項5】
前記回転軸の半径方向片側にシャッターフィンが設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載のラジエーターシャッター。
【請求項6】
前記縮径部の側面は円錐面状とされている請求項1〜5の何れか1項に記載のラジエーターシャッター。
【請求項7】
前記縮径部の側面は凸面状とされている請求項1〜5の何れか1項に記載のラジエーターシャッター。
【請求項8】
前記縮径部の側面は凹面状とされている請求項1〜5の何れか1項に記載のラジエーターシャッター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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