説明

ラベルプリンタ

【課題】データの変更漏れを減少することができるラベルプリンタを提供する。
【解決手段】ラベルプリンタは、商品毎に少なくとも品名、値段、内容量を含む商品データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から商品データを読み出し、当該商品データを印字した商品ラベルを発行するラベル発行手段と、前記記憶手段が記憶する商品データの変更入力を受け付ける変更入力手段と、前記変更入力手段が商品の前記値段又は前記内容量のうち一方の値を変更入力すると、当該商品のもう一方の値の良否を確認する表示を行う表示手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーマーケット等の小売店で使用されるもので、商品に貼付するための、商品の値段や内容量を印字した商品ラベルを印字、発行するラベルプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ラベルプリンタは、作業員により目的の商品の品番が入力されると、予め記憶している商品ファイルからその商品の商品データ(品名、値段や内容量等)を読み出し、その商品データをラベル用紙に印字して商品ラベルを発行する。
例えば、みかんなどのように20個を袋などで包装してまとめて販売するまとめ売り商品があるが、このようなまとめ売り商品の場合、「600円/20個」などと内容量(個数)と値段を表記した定額ラベルが貼付される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3317249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、閉店時間近くになってもまとめ売り商品が多く売れ残っている場合には、お客がこの商品を購入しやすいように、「600円/20個」を「300円/10個」などのように内容量を少なくして販売することがある。このような場合には、ラベルプリンタが記憶する商品データの内容量と値段の両方のデータを変更する必要がある。しかしながら、作業員は、閉店前の忙しい時間帯にデータ変更作業を行うため、一方のデータのみを変更し、他方のデータを変更することを忘れる虞がある、という問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、データの変更漏れを減少することができるラベルプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、商品毎に少なくとも品名、値段、内容量を含む商品データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から商品データを読み出し、当該商品データを印字した商品ラベルを発行するラベル発行手段と、前記記憶手段が記憶する商品データの変更入力を受け付ける変更入力手段と、前記変更入力手段が商品の前記値段又は前記内容量のうち一方の値を変更入力すると、当該商品のもう一方の値の良否を確認する表示を行う表示手段と、を備えることを特徴とするラベルプリンタである。
【0007】
通常、まとめ売り商品の場合、値段と内容量とが比例関係にある。この発明によれば、値段と内容量のうち、一方の値が変更入力されると、もう一方の値の良否の確認表示を行うため、作業者の変更漏れによる商品データの設定ミスを減少することができる。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記のラベルプリンタにおいて、前記変更入力手段が前記値段又は前記内容量を変更入力すると、変更入力前における商品の単価を維持するように、前記変更された値に基づいてもう一方の値を算出する算出手段を更に備え、前記表示手段は、前記算出手段が算出した値を表示することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、値段或いは内容量のうち一方の値が変更入力されると、変更入力前の単価を維持すべくもう一方の値を算出して表示するため、作業者が他方の値を計算する手間を省くことができる。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記のラベルプリンタにおいて、前記もう一方の値を前記算出手段が算出した値に変更するか、或いは前記もう一方の値を変更しないかを選択操作する選択操作手段を更に備えることを特徴とする。
【0011】
通常、商品の値段或いは内容量のいずれかを変更する場合、もう一方の値は、変更前の単価を維持するように変更するか、或いは、変更しないかのいずれかであることが多い。この発明によれば、もう一方の値を変更前の単価を維持するように変更するか、或いは、もう一方の値を変更しないかを選択操作することができるため、作業員のデータ変更作業の負担を軽減することができる。
【0012】
また、本発明の一態様は、上記のラベルプリンタにおいて、前記表示手段は、前記記憶手段が記憶する内容量の値に、有効データが設定されている商品が、前記変更入力手段により変更入力された場合に、前記確認表示を行うことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、内容量に有効データが設定されている場合にのみ確認表示を行うため、例えばまとめ売り商品のように、内容量を少なくして売る可能性がある商品の商品データを変更入力する際にのみ確認表示することができる。つまり、通常の1個売りの商品では前記の問題がないために確認表示を行わず、データの変更漏れが起こる虞のある商品のみに対して確認表示を行うことで、効率的に確認表示をすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、値段と内容量のうち、一方の値が変更入力されると、もう一方の値の良否の確認表示を行うため、作業者の変更漏れによる商品データの設定ミスを減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態によるラベルプリンタの外観を示す斜視図である。
【図2】本実施形態によるラベルプリンタの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態による商品ファイルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【図4】本実施形態によるラベルプリンタにおける処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態によるラベルプリンタにおける商品データの変更入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態による確認表示画面の表示例を示すイメージ図である。
【図7】本実施形態によるラベルプリンタで印刷された商品ラベルの例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるラベルプリンタの外観を示す斜視図である。この図において、本体1の内部には、制御部が設けられており、この制御部には秤2が接続されている。また、本体1の前面には、第1ラベル印字機構部3a及び第2ラベル印字機構部3bが設けられるとともに、操作部4が設けられている。上記第1ラベル印字機構部3a及び第2ラベル印字機構部3bは、任意の文字、数字、及び画像を所定のドット単位で印字する。
【0017】
上記操作部4には、テンキー5、品番キー6、操作・表示部8等が設けられている。上記品番キー6は、上記テンキー5とあわせて使用され、商品の品番入力時に使用される。上記操作・表示部8は、液晶表示器の上面にタッチパネルが積層された構造となっている。また、上記操作部4には、コネクタ9を介してイメージスキャナ10が接続されている。このイメージスキャナ10は図形を読み込み、これにより読み込んだ図形をラベル用紙に印字することが可能である。また、このイメージスキャナ10は、お客にアピールするためのラベル上に印字するイメージデータを読み込むためにも使用される。
【0018】
続いて、図2を用いて、ラベルプリンタ1の電気的構成を説明する。図2は、本実施形態によるラベルプリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。
本図に示す20は、装置各部を制御して処理を行うCPU(中央処理装置)である。具体的に、CPU20は、操作部4から入力された入力データ、イメージスキャナ20によって読み込まれたイメージデータ、及び秤2から入力された重量データ等の各種入力データを処理する入力処理、第1ラベル印字機構部3a、第2ラベル印字機構部3bの印字動作を制御する印字処理、種々の情報を液晶表示器8aへ出力する表示処理、後述する各種ファイルの内容の設定を行う設定処理、及び印字データを作成する印字データ作成処理等を行う。また、CPU20は本体1の動作モードを、ラベルを印字して商品ラベルを発行する値付けモード、後述する商品ファイルの設定を行う設定モード、ラベル発行結果の報告等を行うレポートモード、及び本体1のメンテナンスモード等に切り換える。
【0019】
上記秤2、第1ラベル印字機構部3a、第2ラベル印字機構部3b、イメージスキャナ10、液晶表示器8a、各種キー及びスイッチ、及びタッチパネル8bは図2に示されるように、ロードセル制御部21、印字制御部22、スキャナ制御部23、表示制御部25、及び操作制御部24を介して、それぞれ、CPU20と接続されており、秤2に商品が載置された場合には、その商品の重量がロードセル制御部21を介して計量データとしてCPU20へ出力される。
【0020】
40は、ROM(Read Only Memory)であり、上述したCPU20の処理制御用の各種プログラム、即ち入力処理プログラム、印字処理プログラム、表示処理プログラム、設定処理プログラム、及び印字データ作成処理プログラム等が格納されている。35は、数字、アルファベット、かな、漢字、カンマ、及び記号等の各文字のフォントデータを複数種類記憶しているキャラクタジェネレータROMである。
【0021】
また、30はRAM(Random Access Memory)であり、CPU20が各種処理を行う際に使用されるフラグ、レジスタ等が設定されるワーキングエリア、フォントファイル、印字フォーマットファイル、特売ファイル、及び商品ファイル等の記憶領域が設けられている。
【0022】
次に、RAM(記憶手段)30が記憶する商品ファイルについて説明する。図3は、本実施形態による商品ファイルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。図示するように、商品ファイルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、品番と、品名と、値段と、内容量と、単位と、定額フラグと、消費期限と、トレイ名と、ラベルサイズの各項目の列を有している。この表示設定テーブルの各行は、品番毎に存在する。商品ファイルは、商品毎に商品データを設定でき、この商品データの詳細は図示するように、商品の識別番号である品番と、商品の名称である品名と、値段と、内容量と、内容量の単位と、定額フラグと、消費期限と、商品を置くトレイのトレイ名と、商品に貼付す商品ラベルのラベルサイズからなる。定額フラグは、商品に貼付するラベルが定額ラベルであるか計量ラベルであるかを示すフラグである。定額ラベルとは、商品の個数に応じて値段が算出される定額商品に貼付される商品ラベルである。また、計量ラベルとは、秤2で計量した重さに応じて値段を算出する計量商品に貼付される商品ラベルである。定額フラグ「1」は定額ラベルを意味し、定額フラグ「0」は計量ラベルを意味する。
【0023】
続いて、図4及び図5を用いて、ラベルプリンタ1の動作の流れを説明する。図4は、本実施形態によるラベルプリンタ1のCPU20における処理の手順を示すフローチャートである。CPU20は、ラベルプリンタ1に電源が投入されると、以下の処理を行う。
まず、ステップS1において、CPU20は、ラベルプリンタ1の動作モードが、商品ファイルの設定を行うための設定モードであるか否かを判定する。動作モードが設定モードである場合にはステップS2へ進み、動作モードが設定モードでない場合にはステップS5へ進む。
ステップS2において、CPU20は、作業者により操作部4から目的の商品が特定されると、特定された商品に関する商品データを読み出し、読み出した商品データを操作・表示部8の液晶表示器8aに表示する。ここで、CPU20は、品番キー6から商品の品番が入力されるか、又は液晶表示器8aに表示された商品の品名リストから品名を選択入力された場合に、商品が特定されたと判定する。ここで、CPU20は、操作部4から商品が特定されなかった場合には、前回表示した商品の商品データを液晶表示器8aに表示する。
【0024】
続いて、ステップS3において、CPU20は、操作部4からの入力に応じて、読み出した商品データを変更し、変更した商品データを商品ファイルに書き込む。商品データの変更方法の詳細については後述する。
そして、ステップS4において、CPU20は、作業者により操作部4から設定モード終了の操作がされたか否かを判定する。設定モード終了の操作がされた場合には、ステップS1へ戻る。一方、設定モード終了の操作がされていない場合には、ステップS2へ戻る。
【0025】
一方、動作モードが設定モードでない場合(ステップS1においてNo)には、ステップS5において、CPU20は、動作モードが、商品ラベルを発行するための値付けモードであるか否かを判定する。動作モードが値付けモードである場合にはステップS6に進み、動作モードが値付けモードでない場合にはステップS9へ進む。
ステップS6において、CPU20は、作業者により操作部4から目的の商品が特定されると、特定された商品に関する商品データを読み出し、読み出した商品データを液晶表示器8aに表示する。
続いて、ステップS7において、CPU20は、作業者により操作部4から発行操作が行われたか否かを判定する。発行操作が行われた場合にはステップS8へ進み、発行操作が行われていない場合にはステップS6へ戻る。
【0026】
ステップS8において、CPU(ラベル発行手段)20は、ステップS6において読み出した商品データを印字した商品ラベルを第1ラベル印字機構部3a及び第2ラベル印字機構部3bから発行する。
また、動作モードが値付けモードでない場合(ステップS5においてNo)には、ステップS9において、CPU20は、その動作モード(例えばメンテナンスモード等)に従ったその他の処理を行う。
【0027】
次に、上述したステップS3における商品データの変更入力処理について説明する。図5は、本実施形態によるラベルプリンタ1のCPU20における商品データの変更入力処理の手順を示すフローチャートである。以下、商品データの変更対象となる商品を変更対象商品とする。
まず、ステップS11において、操作部(変更入力手段)4が、商品データの変更入力を受け付ける。そして、CPU20は、操作部4により内容量の変更入力が行われたか否かを判定する。内容量の変更入力が行われた場合にはステップS12へ進む。一方、内容量の変更入力が行われていない場合にはステップS18へ進む。
ステップS12において、CPU20は、変更対象商品が確認対象商品であるか否かを判定する。確認対象商品とは、後述する確認表示を行う対象となる商品である。具体的には、CPU20は、この商品の商品データの定額フラグが「1」(つまり、定額商品)であり、かつ内容量に有効データが設定されている場合に、確認対象商品であると判定する。有効データとは、単価単位に割ることができる値であり、本実施形態では1より大きい整数値である。通常の1個売りの商品では内容量データは0か1か空欄である。変更対象商品が確認対象商品である場合にはステップS13へ進む。一方、変更対象商品が確認対象商品でない場合にはステップS17へ進む。
【0028】
ステップS13において、CPU20は、上述したステップS2において読み出した商品データから変更入力前の単価を算出する。ここで、CPU20は、値段を内容量で除算することにより変更入力前の単価を算出する。そして、CPU(算出手段)20は、変更入力された内容量の値に変更入力前の単価を乗算して予定値段を算出する。そして、CPU20は、予め設定された所定の桁で予定値段を端数処理する。ここで、CPU20は、値段と内容量を一対のデータとし、変更入力された内容量に対するもう一方のデータである値段を、変更入力前における商品の単価を維持するように算出する。
【0029】
次に、ステップS14において、CPU(表示手段)20は、液晶表示器8aに値段の良否を確認する確認表示を行う。具体的には、CPU20は、液晶表示器8aに、「YES」キー及び「NO」キーとともに、変更入力前における内容量及び値段と、変更入力後における内容量及び予定値段とを比較表示する確認表示画面を表示する。「YES」キーは、値段を予定値段に変更することを選択するためのキーである。また、「NO」キーは、値段を変更しないことを選択するためのキーである。なお、本発明において、選択操作手段は、「YES」キー及び「NO」キーである。
次に、ステップS15において、CPU20は、確認表示画面において、タッチパネル8bから「YES」キーがタッチ入力されて、値段の変更に対する作業者の了解が得られたか否かを判定する。「YES」キーがタッチ入力された場合にはステップS16へ進む。一方、「NO」キーがタッチ入力された場合にはステップS17へ進む。このとき、CPU20は、「YES」キー又は「NO」キーのいずれかがタッチ入力されると、液晶表示器8aから確認表示画面を消す。
【0030】
ステップS16において、CPU20は、変更入力された内容量と、ステップS13で算出した予定値段とを該当する商品ファイルに書き込み、設定する。そして、CPU20は、変更した内容量と予定値段を液晶表示器8aに表示し、処理を終了する。
【0031】
一方、ステップS17において、CPU20は、変更入力された内容量を該当する商品ファイルに書き込み、設定する。そして、CPU20は、変更した内容量と変更していない値段を液晶表示器8aに表示し、処理を終了する。
【0032】
一方、内容量の変更入力が行われていない場合(ステップS11においてNo)には、ステップS18において、CPU20は、操作部4により値段の変更入力が行われたか否かを判定する。値段の変更入力が行われた場合にはステップS19へ進む。一方、値段の変更入力が行われていない場合にはステップS25へ進む。
ステップS19において、CPU20は、変更対象商品が確認対象商品であるか否かを判定する。変更対象商品が確認対象商品である場合にはステップS20へ進む。一方、変更対象商品が確認対象商品でない場合にはステップS24へ進む。
【0033】
ステップS20において、CPU20は、上述したステップS2において読み出した商品データから変更入力前の単価を算出する。そして、CPU(算出手段)20は、変更入力前の単価で変更入力された値段を除算して予定内容量を算出する。ここで、CPU20は、値段と内容量を一対のデータとし、変更入力された値段に対するもう一方のデータである内容量を、変更入力前における商品の単価を維持するように算出する。
【0034】
次に、ステップS21において、CPU(表示手段)20は、液晶表示器8aに内容量の良否を確認する確認表示を行う。具体的には、CPU20は、液晶表示器8aに、「YES」キー及び「NO」キーとともに、変更入力前における値段及び内容量と、変更入力後における値段及び予定内容量とを比較表示する確認表示画面を表示する。「YES」キーは、内容量を予定内容量に変更することを選択するためのキーである。また、「NO」キーは、内容量を変更しないことを選択するためのキーである。なお、本発明において、選択操作手段は、「YES」キー及び「NO」キーである。
次に、ステップS22において、CPU20は、確認表示画面においてタッチパネル8bから「YES」キーがタッチ入力されて、内容量の変更に対する作業者の了解が得られたか否かを判定する。「YES」キーがタッチ入力された場合にはステップS23へ進む。一方、「NO」キーがタッチ入力された場合にはステップS24へ進む。このとき、CPU20は、「YES」キー又は「NO」キーのいずれかがタッチ入力されると、液晶表示器8aから確認表示画面を消す。
【0035】
ステップS23において、CPU20は、変更入力された値段と、ステップS20で算出した予定内容量を該当する商品ファイルに書き込み、設定する。そして、CPU20は、変更した内容量と値段を液晶表示器8aに表示し、処理を終了する。
【0036】
一方、ステップS24において、CPU20は、変更入力された値段を該当する商品ファイルに書き込み、設定する。そして、CPU20は、変更した値段と変更していない内容量を液晶表示器8aに表示し、処理を終了する。
一方、内容量又は値段の変更入力が行われていない場合(ステップS18においてNo)には、ステップS25において、CPU20は、内容量又は値段の変更入力処理以外の入力処理を行い、処理を終了する。
【0037】
次に、液晶表示器8aに表示する確認表示画面について図6を用いて説明する。図6は、本実施形態による確認表示画面の表示例を示すイメージ図である。
図6(a)は、上述したステップS2において表示する変更画面100の表示例を示すイメージ図である。変更画面100には、次の商品の商品データを表示するための「次」キー101と、設定モードを終了させるための「終」キー102と、商品データである品番、品名、値段、内容量、トレイ名及びラベルサイズとが表示される。また、変更画面100では、テンキー5による置数後に、商品データの表記部分をタッチすることにより商品データの変更入力操作を行うことができる。
【0038】
図6(b)は、上述したステップS14及びS21において表示する確認表示画面200の表示例を示すイメージ図である。確認表示画面200には、変更入力前における内容量及び値段と、変更入力後における内容量及び予定値段とを比較する「200円/8尾でしたが100円/4尾でよいですか?」と、値段を予定値段に変更することを選択する「YES」キー201と、値段を変更しないことを選択する「NO」キー202とが表示される。図示する例では、変更画面100において、内容量が8から4に変更された場合の表示例を示している。このとき、CPU20は、変更入力前の単価(200/8=25円)に変更後の内容量(4尾)を乗算して、予定値段(100円)を算出する。そして、CPU20は、確認表示画面200に、変更入力前の値段200円及び内容量8尾と、予定値段100円及び変更入力後の内容量4尾とを比較表示する。
【0039】
図7は、本実施形態によるラベルプリンタ1で印刷された商品ラベルの例を示すイメージ図である。商品ラベルには、商品を特定するためのバーコード、品名、消費期限、内容量及び値段等が印字され、発行される。
【0040】
このように、本実施形態によれば、一対となるデータである値段と内容量のうち、一方が変更入力されると、もう一方のデータの変更の確認表示を行う。これにより、作業員による変更入力漏れを減少することができる。
また、値段或いは内容量のうち一方が変更入力されると、変更入力前の単価を維持すべくもう一方のデータを算出して表示するため、作業者がもう一方のデータを計算する手間を省くことができる。
また、値段或いは内容量のうち一方が変更入力されると、もう一方のデータを、変更入力前の単価を維持すべく算出した値に変更するのか、或いは変更しないのかを選択することができるため、作業員のデータ変更作業の負担を軽減することができる。
また、定額フラグが「1」であって内容量に有効データが設定されている場合にのみ、確認表示を行うため、例えばまとめ売り商品のように値段と内容量とが比例関係にある商品である可能性がある商品の変更入力の場合にのみ確認表示を行うことができる。
【0041】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、設定モードにおいてのみ商品データの変更入力処理を行うことができるが、これに限らず、値付けモードで変更入力処理をできるようにしてもよい。このとき、CPU20は、変更した商品データを商品ファイルに書き込まずに、今回の商品ラベル発行にのみ変更した商品データを有効とする一時的な変更入力を行えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、確認表示画面において、内容量と値段のうち、変更入力されていない項目は、ステップS13又はS20において算出したデータを表示しているが、商品ファイルに設定されている、つまり元のデータを表示してもよい。さらに、確認表示画面に、算出したデータと元のデータを両方表示して選択操作できるようにしてもよい。さらに、確認表示画面の表示状態において、もう一方のデータをテンキー5等で置数することにより変更できるようにしてもよい。
また、確認表示画面に、変更前の単価と変更後の単価を比較表示してもよい。
また、内容量の単位は個数に限らず、体積や重量であってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1…ラベルプリンタ 2…秤 2a…ロードセル 3a…第1ラベル印字機構部 3b…第2ラベル印字機構部 4…操作部 5…テンキー 6…品番キー 8…操作・表示部 8a…液晶表示器 8b…タッチパネル 9…コネクタ 10…イメージスキャナ 20…CPU 21…ロードセル制御部 22…印字制御部 23…スキャナ制御部 24…操作制御部 25…表示制御部 30…RAM 35…キャラクタジェネレータROM 37…時計部 40…ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品毎に少なくとも品名、値段、内容量を含む商品データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段から商品データを読み出し、当該商品データを印字した商品ラベルを発行するラベル発行手段と、
前記記憶手段が記憶する商品データの変更入力を受け付ける変更入力手段と、
前記変更入力手段が商品の前記値段又は前記内容量のうち一方の値を変更入力すると、当該商品のもう一方の値の良否を確認する表示を行う表示手段と、
を備えることを特徴とするラベルプリンタ。
【請求項2】
前記変更入力手段が前記値段又は前記内容量を変更入力すると、変更入力前における商品の単価を維持するように、前記変更された値に基づいてもう一方の値を算出する算出手段を更に備え、
前記表示手段は、前記算出手段が算出した値を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載のラベルプリンタ。
【請求項3】
前記もう一方の値を前記算出手段が算出した値に変更するか、或いは前記もう一方の値を変更しないかを選択操作する選択操作手段を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のラベルプリンタ。
【請求項4】
前記表示手段は、前記記憶手段が記憶する内容量の値に、有効データが設定されている商品が、前記変更入力手段により変更入力された場合に、前記確認表示を行うことを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載のラベルプリンタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−51166(P2012−51166A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194162(P2010−194162)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】