説明

ラベル印字方法およびラベル

【課題】バーコードの判読性を低下させることなく、かつ、ラベルに商品情報に併せて、イベント情報を分かり易く目立つように印字する。
【解決手段】計量機と連動したオンデマンド商品情報1と、該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報2とを併せてインクジェット方式により印字し、かつ、少なくともイベントのオンデマンド情報2は、フルカラーで印字し、オンデマンド商品情報1に含まれるバーコード情報3は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル印字方法およびラベルに関する。さらに詳述すると、スーパーマーケット等の小売店で利用される価格、内容量、バーコード等の商品情報を表示したラベル印字方法およびラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の小売店で販売される商品、特に、生鮮食品には商品情報を表示するためのラベル(以下、POS(Point of Sale)ラベル、値付ラベル、商品ラベルともいう)が利用されており、消費者にとっては商品情報の確認のため、小売店にとっては商品の販売情報を記録して集計結果を在庫管理やマーケティング材料として用いるために広く用いられている。
【0003】
近年、特売商品(値引商品)や、販売促進用の広告商品として、消費者の注目度を集めるような機能を付加したラベルの提案がなされている。例えば、特許文献1には、ラベルの上部に「お買い得」のような文字情報を併記して消費者の注目を集める事を目的としたラベルが開示されている。しかしながら、この技術は、ラベルの貼られた商品が特売品であることをアピールするためのPOP(Point of purchase advertising)情報をアピールするものであり、販売促進のためにラベルにPOP機能を付与したものに留まっている。
【0004】
また、ラベルに広告機能を付与する方法として、特許文献2には、広告主のWEBサイトのURLをコード化した2次元コードをPOSラベルに併記し、消費者が携帯電話等でこの2次コードを読み取ってWEBサイトにアクセスして広告主の広告情報を見ることができる技術が開示されている。しかしながら、この技術の場合、消費者はWEBアクセスするまでは何の情報が提供されるのかが判らず、消費者がアクセスしない限り広告情報の提供はできないという問題がある。また、所定の通信料等がかかるという問題がある。さらに、ラベルに印字されている2次元コードは、プレ印刷で形成されていることから情報は固定化されており、複数の2次元コードを可変情報としてオンデマンド印字することは困難であるため、広告情報のオンデマンド性への対応が困難であるという問題がある。
【0005】
一方、インクジェット記録方式(インクジェット方式)は、インクの微小液滴を飛翔させて紙等の記録シートに付着させ、画像・文字等の記録、印字を行うもので、文字及び画像情報等の記録手段、特にカラー画像情報の手段として種々の用途に於いて急速に普及している。また、作成部数が少ない用途に於いては、従来の印刷方式よりも安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。例えば、特許文献3および特許文献4には、インクジェット方式がラベル用途として使用できることが述べられている。また、特許文献5および特許文献6にはバーコードの読み取りに好適なインクジェット記録用紙に関する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、インクジェット方式を利用した各種ラベルが提案されているが、いずれもラベルを貼り付けた商品の販売促進を目的としたものであり、ラベルに印字される情報はラベルを貼り付けられた商品に関するもののみである。すなわち、ラベルを貼り付けた商品の情報だけでなく、商品とは直接関係無い情報を表示する掲示板のように使用される方法については、これまで提案されていなかった。
【0007】
また、従来より、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗内には、店舗の周辺地域等で開催されるイベント等を案内する掲示板等が設置されており、例えば、ポスター掲示によりイベントに関する情報をアナウンスする方法が利用されているが、この方法ではポスターの掲示場所が少ないためアナウンス効果は不十分であった。更に、スペースの制限から掲示されるポスターの枚数も制限され、アナウンスできるイベント数、情報量も少なくならざるを得ず、多種類のイベント情報をアナウンス効果が高い方法で提供することはできず、地域密着型のサービスを高めることができなかった。
【0008】
また、地域のイベント情報をラベルに印字する際、これらの情報を消費者の目を引く形で提供するためにカラー印字を行うことが考えられる。しかしながら、ラベルにバーコード情報を特定グレード以上で印字しながら、同時にフルカラー印字も行うことは、従来行われてきた印字方法によっては、技術的に困難であり、ラベルの印字方法について検討の余地が残されていた。
【0009】
そこで本発明は、バーコードの判読性を低下させることなく、かつ、ラベルに商品情報に併せて、該商品の情報とは異なるイベント情報を分かり易く目立つように印字することにより、スーパーマーケット等の小売店は地域密着型のサービスの向上を図ることができ、かつ、消費者も商品以外の情報を、広くしかも確実に受容できるラベル印字方法およびラベルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記したような従来の課題を解決すべく鋭意研究した結果、インクジェット方式でラベルを印字すれば、バーコード情報を特定グレード以上とすることができ、かつラベルのフルカラー化が容易であることから、レジでの作業効率を落とすことなく、地域のイベント情報を消費者の目につく形で提供できることを見出した。
【0011】
かかる目的を達成するため、請求項1に記載のラベル印字方法は、計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品の情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報とを併せてインクジェット方式により印字し、かつ、少なくともイベントのオンデマンド情報は、フルカラーで印字し、オンデマンド商品情報に含まれるバーコード情報は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字するようにしている。
【0012】
また、請求項2に記載のラベルは、計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品の情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報とが併せて印字され、かつ、少なくともイベントのオンデマンド情報は、フルカラーで印字され、オンデマンド商品情報に含まれるバーコード情報は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されたものである。
【0013】
また、請求項3に記載のラベルは、計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品の情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報とが併せてインクジェット方式により印字され、かつ、少なくともイベントのオンデマンド情報は、フルカラーで印字され、オンデマンド商品情報に含まれるバーコード情報は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、消費者に地域のイベント情報を効率的にアナウンスすることができ、その結果、スーパーマーケット等の小売店は地域密着型のサービスを向上し、ひいては小売店のイメージ向上を図り、売り上げの増加に繋げることができる。さらに、ラベルに印字されるバーコード情報が、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上を満たすものであるので、バーコードの判読性を維持し、POSシステム等の運用に支障をきたすことがない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るラベルの一例を示す図である。
【図2】本発明に係るラベルの他の例を示す図である。
【図3】本発明に係るラベルの他の例を示す図である。
【図4】本発明に係るラベルの他の例を示す図である。
【図5】本発明に係るラベルが付された商品が陳列されている様子を示す模式図である。
【図6】(a)本発明に係るラベルの他の例、(b)バーコードのグレードが低いラベルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る構成を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】
1.ラベル印字方法
本発明に係るラベル印字方法は、計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品の情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報とを併せてインクジェット方式により印字し、かつ、少なくともイベントのオンデマンド情報は、フルカラーで印字し、オンデマンド商品情報に含まれるバーコード情報は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字するようにしたものである。
【0018】
ここで、「オンデマンド商品情報」とは、商品(特に、肉類、魚類、野菜類、惣菜類等の食品)がパッケージされ、商品毎のパッケージの内容量や種類が異なっており、それらの内容量は計量機によって計量されてデータ化され、そのデータとリンクした内容の情報をいう。すなわち、商品毎に固有な情報であり、具体的な内容としては商品名、内容量、単価、価格、賞味期限、加工日、産地等の情報が挙げられる。これらの情報は、商品をパッケージする度にその情報をラベルに印字出力することが必要となることからオンデマンド印字が必要な商品情報である。また、バーコード、2次元コード(QRコード、SPコード、ベリコード等)等の情報もオンデマンド商品情報に含まれる。以下、「商品」とは、特に、肉類、魚類、野菜類、惣菜類等の食品を指すが、これに限られるものではなく、例えば、上述の形態で販売に供される医薬品、医薬部外品、日用品等であってもよい。
【0019】
また、ラベルが貼られる商品の情報とは異なる情報としての「商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報(以下、単に、地域のイベント情報、イベント情報ともいう)」とは、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の小売店が、販売対象地域と想定する近隣市町村の地域で開催される各種のイベントに関する情報をいう。例えば、地域における夏祭り、秋祭り、花火大会のような祭事、体育大会、駅伝大会のような体育系の催し、文化祭、音楽会のような文化的な催し、学校、幼稚園等の運動会といった公的教育機関の催し等が挙げられ、具体的には、これらのイベントの開催日時、開催場所、イベント名称等の情報である。
【0020】
これらのイベント情報は、例えば、同じ時期に複数開催される場合には、各イベント毎にその内容が異なることからオンデマンドな印字出力が必要であり、オンデマンド印字が必要な情報であるといえる。また、イベント情報は、開催日時、開催場所等の文字情報だけでなく、イベントを容易に想起させるためのイラスト、デザイン、写真等の情報が重要であり、文字情報と画像情報との双方の情報が融合されたオンデマンド情報となる。
【0021】
本発明に係るラベル印字方法は、計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベント情報とを併せてインクジェット方式により印字し、かつ、少なくともイベント情報は、フルカラーで印字されることにより、各々の情報が別々のラベルとして一つの商品に貼り付けられていた場合に比べて、消費者の注目を引き、その結果、イベント情報のアナウンス効果を大きくすることができる。
【0022】
ここで、消費者が商品を購入する際、商品情報を得る手段としては、透明なフィルム等で包装されている場合はフィルム越しに直接商品を見ることにより商品の状態を見ることと、商品に貼り付けられているPOSラベルから価格、内容量等の情報を得ることが想定される。そのため、消費者のPOSラベルへの注目度は高いと想定される。したがって、消費者の注目度が高いPOSラベルにイベント情報が併記されていれば、従来のように、イベント情報が、POSラベルに併記されず別の場所に掲示等されている場合に比べて、当然に併記されているイベント情報への注目度は高く、その結果、イベント情報の消費者へのアナウンス効果を大きくすることができる。
【0023】
更に、イベント情報をオンデマンド商品情報に併せて印字する場合、従来の感熱記録方式によるラベル印字の場合は、フルカラー印字が困難であるのに対し、本発明は、インクジェット方式を利用することでフルカラーでの情報印字を可能とし、色彩を利用したデザイン、イラスト、写真等で消費者の注目度を高めることを可能としている。
【0024】
また、スーパーマーケットなどの小売店が、イベント情報をPOSラベルに併記することにより、地域密着のサービス向上を考える場合、多くのイベント情報を取り扱うことが当然好ましく、POSラベル毎に併記するイベント情報を変化できることがより好ましい。そのため、ラベルに印字されるイベント情報は、商品に応じて異なるのは勿論、同一、同種の商品であっても、販売地域、販売時期(季節)、商品価格等の種々の要素に応じて、都度適したイベント情報を選択的に印字可能とすることが好ましい。
【0025】
このため、従来の印刷方式でこれに対応するためには、事前に複数のイベント情報を印刷したものを用意して、計量機と連動した商品情報を印字する方法が必要となり、事前印刷の種類に応じたラベルの在庫を抱えることが必要である。しかしながら、インクジェット方式を利用することにより、無地のラベルに1枚毎にイベント情報の内容を変えてオンデマンドのカラー印刷することが可能であるので、印刷済みラベルの在庫を不要にすることができる。
【0026】
また、上述のようにラベルには、オンデマンド商品情報としてバーコード、2次元コード等の情報(バーコード情報)も印字される。ここで、バーコード情報のようにモノクロ印字で機能を発現できる情報も、インクジェット方式で印字(モノクロ印字)することが可能であるが、ラベルの印字を、従来の感熱記録方式に替えて、インクジェット方式を利用して印字する際、バーコード情報の判読性の低下が問題となる。
【0027】
しかしながら、本発明に係るラベル印字方法は、バーコード情報が所定のグレード以上の判読性を有するよう、具体的には、バーコード印刷品質のガイドライン「ANSI X3.182」規格で規定されるシンボルグレードが所定グレード(グレードC以上)で印字することができるようにしている。なお、2次元コードの印字においても判読性を低下させることなく印字することが可能である。
【0028】
このようにすることにより、バーコードの判読性が従来の感熱記録方式でバーコードを印字するシステムと同様に維持することができ、POSシステム(レジにおけるバーコードを利用した精算等やPOSデータの収集等)等の運用において支障をきたすことがないようにしている。
【0029】
ここで、インクジェット方式でバーコードを作成し、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上を確保するためには、印字装置に係る受容体、ヘッド、インクそれぞれに好ましい条件があり、それらの組み合わせによって達成させることができる。例えば、受容体ではインク受容面の平滑性が高いほど、インクの吸液量が大きいほどバーコードのANSIシンボルグレードが高まる。また、ヘッドでは解像度が大きいほどバーコードのANSIシンボルグレードグレードが高くなる。
【0030】
なお、本発明において、利用可能なインクジェット方式は、印字ヘッドタイプとしては、例えば、シリアル方式、ライン方式、コンティニアス方式等のいずれの方式も利用可能である。また、インクタイプとしては、例えば、水系染料インク、水系顔料インク、溶剤系染料インク、溶剤系顔料インク、UVインク等のいずれのタイプも利用可能である。
【0031】
また、本発明において、ラベルの基材は、インクジェット方式での印字に対応できるものであれば特に限定されるものではなく、紙、フィルム、合成紙、布等の基材を利用することが可能である。
【0032】
更に、インクジェット方式での記録特性を高める目的で基材にインク吸収機能を有する機能層を設けることも可能である。例えば、インクジェット用紙として一般に知られているマット紙、光沢紙、写真用紙、プルーフ紙等を用いることも可能である。また、印字面の裏面に粘着剤及び剥離紙を設置したラベル様式、印字面の裏面に熱活性型の粘着剤を設置したライナーレスラベル様式、印字面に剥離機能、印字面の裏面に粘着剤を設置したライナーレスラベル様式で利用することも可能である。
【0033】
2.ラベル
また、本発明に係るラベルは、計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品の情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報とが併せて印字され、かつ、少なくともイベントのオンデマンド情報は、フルカラーで印字され、オンデマンド商品情報に含まれるバーコード情報は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されたものである(図1〜図6(a))。なお、当該ラベルは、インクジェット方式により印字されていることが好ましいが、インクジェット方式以外の他の印字方式によりフルカラー印字されたものであっても良い。
【0034】
〔第1の実施形態〕
図1に、上述したラベル印字方法により印字されたラベルの一例を示す。図1に示すラベル10は、計量機と連動したオンデマンド情報1の上部に、イベント情報2として、夏祭り開催情報が併せてインクジェット方式によりフルカラー印字されている。当該夏祭り開催情報は文字、イラスト、背景いずれもカラーで印字され、かつ、バーコード3は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されている。
【0035】
〔第2の実施形態〕
図2に、上述したラベル印字方法により印字されたラベルの他の例を示す。図2に示すラベル10は、計量機と連動したオンデマンド情報1の左部に、イベント情報2として、花火大会開催情報が併せてインクジェット方式によりフルカラー印字されている。当該花火大会開催情報は文字、イラスト、背景いずれもカラーで印字され、かつ、バーコード3は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されている。
【0036】
〔第3の実施形態〕
図3に、上述したラベル印字方法により印字されたラベルの他の例を示す。図3に示すラベル10は、計量機と連動したオンデマンド情報1の下部に、イベント情報2として、運動会の開催情報が併せてインクジェット方式によりフルカラー印字されている。当該運動会の開催情報は文字、イラスト、背景いずれもカラーで印字され、かつ、バーコード3は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されている。
【0037】
〔第4の実施形態〕
図4に、上述したラベル印字方法により印字されたラベルの他の例を示す。図4に示すラベル10は、計量機と連動したオンデマンド情報1の右部に、イベント情報2として、文化祭開催の情報が併せてインクジェット方式によりフルカラー印字されている。当該文化祭開催の情報は文字、イラスト、背景いずれもカラーで印字され、かつ、バーコード3は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されている。
【0038】
図1から図4のように、オンデマンド商品情報1が印字されたPOSラベル10に、文字情報、イラスト情報等をフルカラーで印字した地域のイベント情報2を併せて印字することにより、消費者は商品購入時にPOSラベル10で商品情報を確認する際、併記されたイベント情報2に目が止まり、このイベント情報2のアナウンス効果を、飛躍的に高くすることができる。また、このような地域のイベント情報2を掲載することにより小売店は、消費者に対し地域密着の小売店であることを同時にアナウンスすることができ、小売店のイメージ向上を図り、売り上げの増加に繋げることができる。
【0039】
〔第5の実施形態〕
図5に、上述したラベル印字方法により印字されたラベル10が付された商品が陳列されている様子を示す。図5は、花火大会と夏祭りという異なる複数のイベント情報2を併記したラベル10が、同種の商品に貼り付けられて、商品が陳列棚4に陳列されている様子を示している。上述のように、インクジェット方式を利用してラベル作成を行うことにより、異なる複数のイベント情報2を同種の商品のラベル10に貼り付けることが容易に可能となる。
【0040】
〔第6の実施形態〕
上述のように、上述したラベル印字方法により印字されたラベルは、バーコードが所定のグレード(ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC)以上であるものである。図6(a)〜(b)に、バーコードのシンボルグレードの異なるラベルの例を示す。
【0041】
図6(a)は、本発明に係るラベルの一例であり、バーコード3はグレードBである。当該ラベル10によれば、バーコードの判読性を従来の感熱記録方式でバーコードを印字するシステムと同様に維持することができる。一方、図6(b)は、バーコード5はグレードFの比較例である。バーコード5は、バーのエッジにキザキザがありレジでの判読が困難であるため、レジの作業効率が極端に低下する。
【0042】
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 オンデマンド商品情報
2 イベント情報
3 バーコード
4 商品陳列棚
5 バーコード(グレードF)
10 ラベル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0044】
【特許文献1】特許第2956599号
【特許文献2】登録実用新案第3144165号
【特許文献3】特許第3078425号
【特許文献4】特開2004−322458号公報
【特許文献5】特開2007−136967号公報
【特許文献6】特開2007−90709号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品の情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報とを併せてインクジェット方式により印字し、
かつ、少なくとも前記イベントのオンデマンド情報は、フルカラーで印字し、
前記オンデマンド商品情報に含まれるバーコード情報は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字することを特徴とするラベル印字方法。
【請求項2】
計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品の情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報とが併せて印字され、
かつ、少なくとも前記イベントのオンデマンド情報は、フルカラーで印字され、
前記オンデマンド商品情報に含まれるバーコード情報は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されたことを特徴とするラベル。
【請求項3】
計量機と連動したオンデマンド商品情報と、該商品の情報とは異なる該商品の販売地域におけるイベントのオンデマンド情報とが併せてインクジェット方式により印字され、
かつ、少なくとも前記イベントのオンデマンド情報は、フルカラーで印字され、
前記オンデマンド商品情報に含まれるバーコード情報は、ANSI X3.182で規定されるシンボルグレードがグレードC以上で印字されたことを特徴とするラベル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−208127(P2010−208127A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−56176(P2009−56176)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】