説明

リソース管理装置及びリソース管理方法

【課題】
要求帯域に対してリンク帯域のようなリソースを正確に分析及び制御し、呼の優先度に応じて適切に呼処理を実現するリソース管理装置及びリソース管理方法の提供する。
【解決手段】
SIPネゴシエーションによる通信を確立する際に発信される帯域確保要求に関する情報である帯域確保要求情報を受ける受付部101と、帯域確保要求情報等を仮想パスの情報として予め記憶する記憶部102と、複数の帯域確保要求における要求帯域量それぞれと、通信経路上で設定した仮想パスの上限帯域量及び残存帯域量とを比較し、帯域確保要求の許容について判定する比較判定部103と、許容できると判定した際、転送処理装置に対してポリシー制御及びピンホール制御を行う設定部104と、帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、仮想パスの上限帯域を超過した際及び仮想パスの残存帯域を超過した際にアラームを発出する警報部105とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアサービスを実現するIMS(IP Multimedia Subsystem)を用いた転送系ネットワークにおいて、帯域予約及び帯域確保等の要求に対し、転送経路上の帯域量等のリソース管理を伴って呼処理を実施するリソース管理装置及びリソース管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
端末間で音声通信や動画通信を開始する場合に、端末は呼処理サーバを経由してSIP(Session Initiation Protocol)ネゴシエーションにより、端末間でSIPセッションを確立する。SIPネゴシエーションは端末間でSIPのSDP(Session Description Protocol)の記述が送受信され決定される。SDPに含まれるメディア情報には、要求帯域、転送品質クラス等が含まれる。RACS(Resource and Admission Control Subsystem)はあらかじめ転送網の経路情報と各リンクの帯域を仮想的なリソースである仮想パスとして管理している。
【0003】
SIPネゴシエーションによって確立する1以上のメディアのトラヒック同士が転送網を通過する際に干渉し合ってパケットロスしないように、RACSは、SIPネゴシエーション結果に基づき決定したメディアセッションに必要な帯域を転送品質クラス及び方向属性によって、仮想パスの帯域から使用帯域として加減算する。仮想パス上限帯域内で帯域使用可能な場合を受付可能と判断して、メディアゲートウェイ(MG:Media Gateway)にターミネーション(Termination)を作成し、ピンホール制御およびポリシー設定を行う。
【0004】
呼処理サーバ(SIPサーバ)は、発ユーザ種別、着ユーザ種別及びSIPにおけるSDP内のプライオリティ等を識別して優先度の高い呼に対して一定呼数の留保機能を提供している。
【0005】
ここで、RACSのうち、A−RACF(Resource and Admission Control Function)及びSPDF(Service Policy Decision Function)を具備した機能部がMGC(Media Gateway Controller)である。また、C−BGF(Core Border Gateway Function)、I−BGF(Interconnection Border Gateway Function)及びRCEF(Resource Control Enforcement Function)等の被制御機能部であり、転送系ネットワークにおいてIPパケットを転送する転送処理装置がメディアゲートウェイである。
【0006】
従来は、端末間でSIPネゴシエーションされた呼の各優先度のSIPセッション数が、呼処理サーバに設定されたその優先度の閾値を超える場合に、接続不可とする。呼処理サーバで接続可能と判断した場合は、さらにリソース管理機能部に対して帯域予約要求及び帯域確保要求を行い、リソース管理機能部にて管理する各仮想パスのうち端末間の経路に該当する各リンクリソースの残量に対して使用可能な場合に、接続可能と判断する。
【0007】
ここで、図21を参照して、従来のメディアセッションリソース管理の概念を説明する。
【0008】
(イ)ステップS401において、呼処理サーバは、端末から送信されたイニシャルINVITE(ini-invite)を受信する。ステップS402において、呼処理サーバは、イニシャルINVITE(ini-invite)が含むSIPセッション数と、予め設定している優先度のセッション数の閾値とを比較する。
【0009】
(ロ)SIPセッション数が優先度のセッション数の閾値を越えない場合、ステップS403において、呼処理サーバは、イニシャルINVITE(ini-invite)が含む要求帯域と、L2SW仮想パスにおける残存する帯域量とを比較する。
【0010】
(ハ)要求帯域が残存帯域量を超えない場合、ステップS404において、イニシャルINVITE(ini-invite)が含む要求帯域と、SBC仮想パスにおける残存する帯域量とを比較する。要求帯域が残存帯域量を超えない場合、呼処理サーバは端末が接続可能であると判断する。
【0011】
(ニ)ステップS402において、SIPセッション数が優先度のセッション数の閾値を越える場合、ステップS403において、要求帯域がL2SW仮想パスにおける残存帯域量を超える場合及びステップS404において、要求帯域がSBC仮想パスにおける残存帯域量を超える場合は、ステップS405において、呼処理サーバは端末が接続不可能であると判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2003−258855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
一般呼のみが規制される輻輳規制時などにおいて、優先的に接続させる呼を区別するための優先度設定を設け、また通常通話時にも、一般呼に対して一定の割合で優先呼や緊急呼を疎通させる仕組みを実現するためには優先度設定を設ける必要がある。こうした留保機能は、従来の固定電話網においては、呼数をカウントすることだけで実現することが可能であった。
【0014】
しかしながら、品質によって必要な帯域量が異なる電話呼及び電話呼に対して圧倒的に使用帯域量が多いビデオ呼等の多様な帯域量のトラヒックを処理するネットワーク、また、ルータ及びスイッチ等のように複数種類のインタフェースを備えたネットワークにおいては、使用可能な帯域リソース量も多様化している。そのため、使用可能な帯域に対する呼の優先度はシステムが許容する呼数からだけでは呼の転送処理における管理及び制御は困難であるという問題がある。
【0015】
このように使用可能な帯域リソース量も多様化しているネットワークにおける呼処理については、使用可能な帯域における優先度をシステムで許容する呼数だけでなく、各システムが有するリンクリソースの帯域量も考慮する必要がある。
【0016】
上記問題点を鑑み、本発明は、IPベースの転送網で、SIPを利用した呼処理制御により、マルチメディアサービスを実現するIMSにおいて、要求帯域に対してリンク帯域のようなリソースを正確に分析及び制御し、呼の優先度に応じて適切に呼処理を実現するリソース管理装置及びリソース管理方法の提供を目的とする。
【0017】
ここで、IMSは、呼処理を司るCSCF(Call Session Control Function)、利用帯域積み上げ積み下げ、受付判定、転送網のメディアゲートウェイに対するピンホール制御及びポリシー設定を行うRACS、被制御装置であるC-BGF、I-BGF及びRCEF等を有する。なお「積み上げ積み下げ」とは、リソース管理機装置が管理している全仮想パスから端末間の経路を特定後、該当する1以上の仮想パスに対して、通信開始時は要求帯域を加算し、通話終了時は加算した帯域を減算することを意味する。また、「ピンホール制御」とは、リソース管理装置がメディアゲートウェイに対して端末間、端末及び呼処理サーバ間で通信可能にする為のポートを設定することを意味する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の一様態は、複数のクライアント端末及び複数のサーバ端末がそれぞれSIPネゴシエーションによる通信を確立するために経由する複数の呼処理サーバ、IPパケットを中継するネットワーク中継装置、呼処理サーバが管理する転送系ネットワークの終端に位置しIPパケットを端末へ転送する転送処理装置を有し、転送処理装置がIPパケットの流入出を許可することで端末間の通信を可能にする転送系ネットワークにおいて、呼処理サーバが有する機能の一つ以上を担い、通信帯域及び通信経路を管理及び制御するリソース管理装置に関する。すなわち、本発明の様態に係るリソース管理装置は、(イ)SIPネゴシエーションによる通信を確立する際に発信される帯域確保要求に関する情報である帯域確保要求情報を受ける受付部と、(ロ)受付部が帯域確保要求を受けた際に、端末間の通信に必要となるメディアストリーム数及び帯域量を含む帯域確保要求情報を記憶し、転送系ネットワークの物理構成における通信帯域及び通信経路に関し、端末間の通信を許容可能なメディアストリーム数及び帯域量の情報を仮想パスの情報として予め記憶する記憶部と、(ハ)SIPネゴシエーションの結果に基づいた複数の帯域確保要求における要求帯域量それぞれと、通信経路上で設定した仮想パスの上限帯域量及び残存帯域量とを比較し、帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、仮想パスの上限帯域及び残存帯域を超過しない場合のみ、仮想パスは帯域確保要求を許容できると判定する比較判定部と、(ニ)比較判定部が帯域確保要求を許容できると判定した際、端末間のSIPネゴシエーションの結果に基づいた帯域利用が可能になるよう、転送処理装置に対してポリシー制御及びピンホール制御を行う設定部と、(ホ)帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、仮想パスの上限帯域を超過した際及び仮想パスの残存帯域を超過した際にアラームを発出する警報部とを備えることを要旨とする。
【0019】
本発明の別の様態は、複数のクライアント端末及び複数のサーバ端末がそれぞれSIPネゴシエーションによる通信を確立するために経由する複数の呼処理サーバ、IPパケットを中継するネットワーク中継装置、呼処理サーバが管理する転送系ネットワークの終端に位置しIPパケットを端末へ転送する転送処理装置を有し、転送処理装置がIPパケットの流入出を許可することで端末間の通信を可能にする転送系ネットワークにおいて、呼処理サーバが有する機能の一つ以上を担い、通信帯域及び通信経路を管理及び制御するリソース管理方法に関する。すなわち、本発明の別の様態に係るリソース管理方法は、(イ)受付部が、SIPネゴシエーションによる通信を確立する際に発信される帯域確保要求に関する情報である帯域確保要求情報を受けるステップと、(ロ)記憶部が、受付部が帯域確保要求を受けた際に、端末間の通信に必要となるメディアストリーム数及び帯域量を含む帯域確保要求情報を記憶し、転送系ネットワークの物理構成における通信帯域及び通信経路に関し、端末間の通信を許容可能なメディアストリーム数及び帯域量の情報を仮想パスの情報として予め記憶するステップと、(ハ)比較判定部が、SIPネゴシエーションの結果に基づいた複数の帯域確保要求における要求帯域量それぞれと、通信経路上で設定した仮想パスの上限帯域量及び残存帯域量とを比較し、帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、仮想パスの上限帯域及び残存帯域を超過しない場合のみ、仮想パスは帯域確保要求を許容できると判定するステップと、(ニ)設定部が、比較判定部が帯域確保要求を許容できると判定した際、端末間のSIPネゴシエーションの結果に基づいた帯域利用が可能になるよう、転送処理装置に対してポリシー制御及びピンホール制御を行うステップと、(ホ)警報部が、帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、仮想パスの上限帯域を超過した際及び仮想パスの残存帯域を超過した際にアラームを発出するステップとを含むことを要旨とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、IPベースの転送網で、SIPを利用した呼処理制御により、マルチメディアサービスを実現するIMSにおいて、要求帯域に対してリンク帯域のようなリソースを正確に分析及び制御し、呼の優先度に応じて適切に呼処理を実現するリソース管理装置及びリソース管理方法の提供することができる。
【0021】
すなわち、呼数としては、呼処理サーバの処理能力を超えない場合でも、ネットワークのある1つのリンク帯域をリソースとみたてた場合のリソース不足を正しく判断して、リソースが不足する場合にも、優先呼に対する必要帯域量を確保することが可能となり、音声呼のような一律の帯域を使用するトラヒックのみが流通するだけでなく、加えて必要帯域が異なるビデオ呼の様なトラヒックが増大する環境においても一定の優先電話の疎通を確保できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るリソース管理装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1及び第2の実施の形態に係る転送系ネットワークにおける機器構成の概要図である。
【図3】本発明の第1及び第2の実施の形態に係る通信経路を仮想化した通信リソースの概略図である。
【図4】本発明の第1及び第2の実施の形態に係る呼の優先度に関する概要図である。
【図5】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るリソース管理方法に関する概要図である。
【図6】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るリソース管理方法に関するフローチャート図である。
【図7】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るリソース管理方法に関するフローチャート図である。
【図8】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るリソース管理方法に関するフローチャート図である。
【図9】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図10】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図11】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図12】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図13】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図14】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図15】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図16】本発明の第1及び第2の実施の形態に係るアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係るリソース管理装置のブロック図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る留保閾値変更時のアラーム発出の動作を示す概要図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態に係る帯域制御時におけるアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態に係る帯域制御時におけるアラーム発出のロジックを示す概要図である。
【図21】従来の呼処理サーバにおけるリソース管理に関する処理を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、装置やシステムの構成等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な構成は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの構成の異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0024】
また、以下に示す本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0025】
(第1の実施の形態)
[装置の構成]
本発明の第1の実施の形態に係るリソース管理装置11は、図1に示すように、複数のクライアント端末300及び複数のサーバ端末300がそれぞれSIPネゴシエーションによる通信を確立するために経由する複数の呼処理サーバ100、IPパケットを中継するネットワーク中継装置、呼処理サーバ100が管理する転送系ネットワークの終端に位置しIPパケットを端末300へ転送する転送処理装置500を有し、転送処理装置500がIPパケットの流入出を許可することで端末300間の通信を可能にする転送系ネットワークにおいて、呼処理サーバ100が有する機能の一つ以上を担い、通信帯域及び通信経路を管理及び制御する。すなわち、リソース管理装置11は、SIPネゴシエーションによる通信を確立する際に発信される帯域確保要求に関する情報である帯域確保要求情報を受ける受付部101と、受付部101が帯域確保要求を受けた際に、端末300間の通信に必要となるメディアストリーム数及び帯域量を含む帯域確保要求情報を記憶し、転送系ネットワークの物理構成における通信帯域及び通信経路に関し、端末300間の通信を許容可能なメディアストリーム数及び帯域量の情報を仮想パスの情報として予め記憶する記憶部102と、SIPネゴシエーションの結果に基づいた複数の帯域確保要求における要求帯域量それぞれと、通信経路上で設定した仮想パスの上限帯域量及び残存帯域量とを比較し、帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、仮想パスの上限帯域及び残存帯域を超過しない場合のみ、仮想パスは帯域確保要求を許容できると判定する比較判定部103と、比較判定部103が帯域確保要求を許容できると判定した際、端末300間のSIPネゴシエーションの結果に基づいた帯域利用が可能になるよう、転送処理装置500に対してポリシー制御及びピンホール制御を行う設定部104と、帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、仮想パスの上限帯域を超過した際及び仮想パスの残存帯域を超過した際にアラームを発出する警報部105とを備える。ここで、仮想パス情報はトランスポートクラス毎及びサービスクラス毎に設定され、帯域の種別、帯域の大きさを示す留保閾値及び複数の帯域間における優先度を含み、仮想パス情報が含む複数の帯域は、それぞれ優先度に関する閾値を有し、優先度に従って順次隣接して割り当てられることで仮想パスを構成する。
【0026】
受付部101は、SIPネゴシエーションの結果に基づく帯域確保要求(AAR)を呼処理機能部10から取得する。帯域確保要求は、クライアント端末間あるいはクライアント端末とサーバ端末間とのメディアセッションに必要な帯域量、転送品質クラス及び方向属性等の情報(以下において、「帯域確保要求情報」という)を含む。
【0027】
記憶部102は、呼処理サーバ100が呼処理を実施する転送系ネットワークの物理構成である経路情報等を仮想パス情報として事前に記憶する。記憶部102が記憶する仮想パスの情報は、主に仮想パスの識別子、上限帯域及び使用帯域を含む。記憶部102は、トランスポートクラス毎及びサービスクラス毎に仮想パスに関する帯域の種別、帯域の大きさ(留保閾値)等も設備情報として事前に記憶する。
【0028】
また、記憶部102は、物理リンク毎に仮想パスを事前に記憶する。リソース管理装置11の処理能力が物理リンクに対してボトルネックになる場合には、物理リンクに設定した仮想パスを利用する。さらに、リンクアグリゲーションのように、複数の物理リンクが仮想的に一つの物理リンクとなる場合には、複数の物理リンクで設定したそれぞれの仮想パスを一つの仮想パスとして扱う。
【0029】
つぎに、記憶部102は、受付部102が受けた帯域確保要求により、帯域確保要求情報を記憶する。帯域確保要求情報は、クライアント端末間あるいはクライアント端末とサーバ端末間とのメディアセッションに必要な帯域量、転送品質クラス及び方向属性、加入者の優先度または帯域確保要求の優先度等を含む。
【0030】
比較判定部103は、最初に帯域確保要求情報が含むメディアストリーム数と、予め設定される仮想パス情報が含むメディアストリーム数とを比較し、続いて帯域確保要求情報が含む帯域量と仮想パス情報が含む留保閾値とを比較する。また、比較判定部103は、端末間の通信に必要な帯域量を判定する際、仮想パス情報を構成する複数の帯域の中で、優先度の低い帯域から順次比較する。さらに、比較判定部103は、端末300間の通信に必要な帯域量を仮想パス情報が含む留保閾値と比較する際、仮想パスを構成する複数の帯域の中で優先度の低い帯域から順次比較する。またさらに、比較判定部103は、端末300間の通信に必要な帯域量を、仮想パスを構成する複数の帯域の中で最も優先度の低い帯域である第1の帯域における上限帯域量と比較し、端末300間の通信に必要な帯域量が既に第1の帯域における上限帯域量を超過している場合は、第1の帯域の次に優先度の低い第2の帯域における上限帯域量と比較し、端末300間の通信に必要な帯域量が未だ第1の帯域における上限帯域量を超過していない場合は、既存の使用帯域量に端末間の通信に必要な帯域量を加算した合計の帯域量と第1の帯域における上限帯域量とを比較する。また、比較判定部103は、既存の使用帯域量に端末間の通信に必要な帯域量を加算した合計の帯域量と第1の帯域における上限帯域量とを比較する際、合計の帯域量が第1の帯域における上限帯域量を超え、且つ帯域確保要求情報が含む帯域の優先度が第1の帯域と同じ場合は、警報部105は第1の帯域に特化したアラームを発出すると共に、比較判定部103は帯域確保要求を却下する旨の判断を行い、合計の帯域量が第1の帯域における上限帯域量を超え、且つ帯域確保要求情報が含む帯域の優先度が第1の帯域と異なる場合は、警報部105が第1の帯域に特化したアラームを発出すると共に、比較判定部103は合計の帯域量と第2の帯域における上限帯域量とを比較する。また、記憶部102が記憶する帯域確保要求情報及び仮想パス情報は通信リソースとして管理されており、比較判定部103は、端末300間で通信処理可能なメディアストリーム数、端末300間の物理リンク帯域を通信リソースとして仮想化したリンク仮想パス及び端末300間の処理能力を通信リソースとして仮想化した処理仮想パスの順に留保閾値及び帯域利用可否を比較判定する。
【0031】
すなわち、比較判定部103は、記憶部102が記憶する仮想パス情報と、帯域確保要求情報等とをそれぞれ積み上げ判定ポリシーに基づいて比較し、要求帯域を許容可能か否かを判定する。また、既に使用されている帯域である積み上げ帯域、積み上げ帯域に要求帯域を加えた新規積み上げ帯域等と留保閾値とを比較し、アラーム判定ポリシーに基づいてアラームを発出する状態であるか否かを判定する。比較判定部103は、リソース管理装置11が管理するリソースの受付可能なメディアストリーム数、ノード間のリンクを仮想リソース化した仮想パス及びノードの処理能力を仮想リソース化した仮想パスの順に帯域確保要求情報とそれぞれの留保閾値とを比較判定する。なお、積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーについては詳細をそれぞれ後述する。経路上のいずれかの帯域が使用不可能な時点で、受付判定はNGとして呼処理サーバ11はSIPネゴシエーションを終了する。
【0032】
設定部104は、比較判定部103の判定結果に基づいて、要求帯域を確保するため、ポリシー制御及びピンホール制御を実施する。すなわち、設定部104は、比較判定部103で全ての仮想パスにおいて帯域使用が可能であり、受付判定がOKとなった場合は、メディア情報を元に平均レート値及びバースト値を算出してメディアゲートウェイに設定する。
【0033】
警報部105は、比較判定部103の比較判定結果に基づいて、アラームを発出する。
【0034】
つぎに、図2は、本発明の第1の実施の形態に係る転送系ネットワークにおける機器構成を概略的に示す。この通信ネットワークは、ユーザが利用する複数のユーザ端末300と、ユーザ端末300から送信された呼接続要求等を制御する複数の呼処理サーバ100と、呼処理サーバ100からの要求に基づいて転送網内外のターミネーションを結びつけるメディアゲートウェイ500と、ユーザ端末300と呼処理サーバ100とメディアゲートウェイ500との間をそれぞれ通信可能に接続する複数のルータ(スイッチの概念も含む)200とで構成されている。
【0035】
相手のユーザに対して通話を望む場合には、ユーザ端末300から他のユーザ端末(図示せず)に対してINVITE等の呼接続確立に要するSIP信号を送信し、他のユーザ端末とのSIPネゴシエーションの結果がOKの場合にユーザ端末間でセッションが確立し、通話が可能となる。具体的には、ユーザ端末300からの上記SIP信号が呼処理サーバ100aに送信され、そのSIP信号を受け取った呼処理サーバ100aは近隣に接続されている他の呼処理サーバ100bや、更にその先の呼処理サーバ100cを経由して相手先のユーザ端末に対して呼の接続を要求する。そして、そのユーザ端末を所持しているユーザが接続要求に応答した場合には、SIP信号に対する応答信号が呼処理サーバ100c、呼処理サーバ100b、呼処理サーバ100aを経由してユーザ端末300に送信される。その後、ユーザ端末300と他のユーザ端末との間で音声等のメディアのセッションが確立する。
【0036】
このように、ユーザ端末300は図示しないユーザ端末との間で通信を行うことが可能であり、また、ユーザ端末300aとユーザ端末300b(又はユーザ端末300c〜ユーザ端末300e)との間で通信を行うことも可能である。更には、それぞれのユーザ端末300a〜ユーザ端末300eが図示しない他の複数のユーザ端末と通信を行うことも可能となっている。なお、図2に示す点線はSIP信号の流れを説明するものであるが、実際には実線を通って送受されることになる。また、呼処理サーバ100cは複数の他の転送網に接続されており、各転送網に接続された対向する呼処理サーバとSIP信号をやりとり可能となっている。
【0037】
ここで、上記SIPネゴシエーションの結果はSDPに記載され、このSDPに含まれるメディア情報には、メディア種別、要求帯域、方向属性、転送品質クラス等が含まれている。呼処理サーバ100は、図1に示すように、上記SIP信号等の呼処理を行う呼処理機能部10と、呼処理機能部10からの要求に基づいてメディアゲートウェイ500を制御するリソース管理装置11とで構成される。
【0038】
呼処理機能部10は、前述したメディア情報のメディア種別や方向属性から転送品質クラス等を決定し、リソース管理装置11に対して帯域に関する制御要求(帯域予約及び帯域確保のAAR(authentication and/or authorization request)信号等の帯域を制御する要求)を送信する。一方、リソース管理装置11は、転送網の経路情報と各リンクの帯域を仮想的なリソース、仮想パスとして管理しており、その帯域制御要求で求められたメディアに必要な帯域が転送網で確保できるか否かを計算し、仮想パス内で帯域使用が可能な場合に、メディアゲートウェイ500に対してピンホール制御やポリシー設定を行って帯域の予約及び確保等を行う。その後、メディアゲートウェイ500は、呼処理サーバ100からの要求に基づいてターミネーションペアの新たな追加、変更、削除を行う。なお、図2に示す一点鎖線は、このようなピンホール制御の流れを示すものである。
【0039】
図3を用いて、リソース管理方法について説明する。
【0040】
リソース管理装置11は、記憶部102にて転送系ネットワークの物理構成を仮想パスとして記憶、管理する。管理する情報は主に各仮想パスの識別子と上限帯域と使用帯域である。仮想パスはノード(端末)間のリンク帯域(上り及び下りがある場合はそれぞれ)の上限を管理し、更に、ノード内のボトルネック及び配信サービス用のL2SW仮想パスのようにサービス種別上、制限される帯域、例えば、配信事業者における事業者間での契約帯域及びサーバ端末の配信能力によるものを仮想パスとして設定管理可能である。ここで、ノードの転処理能力はパケット/秒を帯域量に換算する。また、アクセスライン仮想パスとしてユーザ(加入者)の契約上限帯域及び享受するサービスの上限帯域を記憶管理可能である。更に、契約する付加サービスの情報や加入者優先度等の加入者情報を記憶可能である。加入者情報設定契機において、メディアゲートウェイに対し、SIPポート、SIP信号用のポリシー設定、ピンホール制御を実施する。
【0041】
端末間の通信はSIPネゴシエーションによって開始されるが、このSIP信号をメディアゲートウェイで通過させるか否かは、この加入者情報およびSIPポート情報を記憶管理し、メディアゲートウェイにステータスをINSで設定しているか否かで決定する。 すなわち、メディアゲートウェイコントローラ(MGC:Media Gateway Controller)がピンホール制御時のステータスをINSで保持する。その後、SIPネゴシエーションが開始され決定するSDPに従って、端末間の通信に使用するメディアが決定する。使用するメディアは、例えば、図3に示すメディア1及びメディア2が追加されることで決定する。メディアは、例えば、音声コーデック種別G711、双方向通信、帯域量64Kbps等の情報を有する。このメディア帯域が利用可能かどうかをアクセスライン仮想パス等の契約上限及びサービス提供上限から順番に判定を行う。
【0042】
すなわち、図3に示すように、アクセスライン仮想パス1(上限帯域100Mbps、使用帯域40Mbps)でメディア帯域が使用可能か否かを判定し、使用可能であれば、PON仮想パス1でメディア帯域が使用可能か否かを判定する。PON仮想パス1(上限帯域1Gbps、使用帯域60Mbps)でも使用可能であれば、L2SW仮想パス(上限帯域1Gbps、使用帯域90Mbps)で使用可能か否かを判定する。このようにして、L2SW仮想パス(配信サービス用)(上限帯域800Mbps、使用帯域90Mbps)、メディアゲートウェイ仮想パス(上限帯域1Gbps、使用帯域160Mbps)でもそれぞれメディア帯域が利用可能であるか否かを判定し、判定結果に応じて順次通信経路を確保する。図3に示す矢印は、アクセスライン仮想パス1、PON仮想パス1及びL2SW仮想パスのそれぞれにおいて、斜線の仮想パスが使用可能であると順次判定されたケースを表している。さらに、図3に示すように、L2SW仮想パス、L2SW仮想パス(配信サービス用)、メディアゲートウェイ仮想パスそれぞれにおいても、斜線の仮想パスが使用可能であることがわかる。
【0043】
経路上のいずれかの帯域が使用不可能な時点で受付判定をNGとして呼処理サーバ100からSIPネゴシエーションを終了する。全ての仮想パスにおいて帯域使用が可能であり受付判定がOKとなった場合は、記憶部102が記憶するSDPで決定したメディア情報を元に、平均レート値、バースト値を算出して、メディアゲートウェイに設定する。メディアゲートウェイ設定がNGの場合は、帯域判定をNGとして、SIPネゴシエーションを終了する。
【0044】
つぎに、図4を用いて、呼処理機能部10とリソース管理装置11との間で送受信する情報について説明する。
【0045】
呼処理管理機能部10からリソース管理装置11への帯域予約及び帯域確保要求中には、端末間のSIPネゴシエーションで決定した情報とメディアを要求した加入単位を識別可能な加入者識別子、SDPが含む1又は複数のメディア情報を送受信する。メディア情報には、サービス種別(コーデック種別)、要求帯域、転送品質クラス及び方向属性等が含まれる。
【0046】
リソース管理装置11は、呼処理機能部10からの要求内容を記憶部102へ保存、分析して、積み上げ積み下げ用の帯域及びメディアゲートウェイ制御用の帯域それぞれに、トランスポートクラス及びサービスクラスを決定する。さらに、リソース管理装置11は、積み上げ積み下げ用の帯域については使用可能な帯域量を計算し、メディアゲートウェイ制御用にはバースト閾値と平均レートを算出する。またさらに、リソース管理装置11は、管理するリソースのうち端末間の経路上にある仮想パスの該当するクラスのリソースについて、端末側のリソースから順番に要求帯域量が使用可能か判断する。
【0047】
帯域予約及び帯域確保の要求帯域量が積み上げ積み下げ可能な場合には、受付可能と判断して、メディアゲートウェイ制御を行い、算出したバースト閾値と平均レート及びパケットの振る舞いを決定するポリシー制御を実施する。リソース管理装置11は、メディアゲートウェイからの成功応答を持って、メディアゲートウェイの制御内容を呼処理機能部10からの要求に関連付けて記憶部102に保存し、呼処理機能部10に対しても成功応答を返却する。これにより、端末間のSIPネゴシエーションが完結(ini−inviteに対する200OK)し、端末間でIPパケットを所望の帯域速度において送受信できるようになる。
【0048】
とくに図4に示すように、呼の優先度及び緊急呼等の識別は、呼処理機能部10とリソース管理装置11との間において、Reservation−Priorityとしてコードポイント(0〜4)により実施される。帯域管理やメディアゲートウェイ設定(Megaco設定)の識別子はそれぞれに対応付けて記憶している略称の文字列を使用する。図4(a)に示すように、呼の種別がGN(一般)、UR(優先)、UR1(高優先)及び緊急呼(最優先)に対してMegaco設定ではそれぞれ、GN、UR、UR1及びUR1のように使用される。用途に未定義の値が設定された場合には、リソース管理装置11側で、図4(a)に示すように、無効値としてエラー応答する。図4(b)に示すように、エラー応答としてSIP上では500 (cause 38)を返送する。リソース管理装置11から呼処理機能部10へ5004無効値を返却する。
【0049】
[リソース管理方法]
<積み上げ判定ポリシー>
まず、図5を用いて、積み上げ判定ポリシーについて説明する。
【0050】
記憶部102は、図5に示すように、各仮想パスの上限帯域またはトランスポートクラスの上限帯域、各上限帯域の中で確保されるサービスクラスの上限帯域に関する情報を記憶する。サービスクラスとはサービス用途を示すリソースであり、図5に示す「音声通信」及び「マルチメディア通信」が該当する。とくに、音声通信に関する上限帯域については緊急帯域、UR1帯域、UR帯域及びGN帯域のように区分し、それぞれ(1)最優先閾値、(2)高優先閾値、(3)優先閾値及び(4)一般閾値として記憶部102は記憶する。
【0051】
図5は、仮想パス上限帯域の中のトランスポートクラスにおける音声通信に関するサービスクラスについて、緊急帯域等の各優先度における閾値を設定したものである。また、サービスクラス「マルチメディア通信」については、緊急帯域等の各優先度について閾値は設けずにサービスクラスの上限帯域のみ設定している。なお、図5に示す仮想パス上限帯域は、SBC仮想パスにおいて仮想パスの上限と一致し、L2SW仮想パスについてはトランスポートクラスの上限と一致する。図5に示すような閾値が設定された仮想パス上限帯域において、帯域確保要求(AAR)に対し、比較判定部103が実施する積み上げ判定ポリシーを次のように既定する。
【0052】
(I)呼処理機能部10からリソース管理装置11への要求種別がサービス種別「マルチメディア通信」の場合:AAR(マルチメディア通信)
(ア)「積み上げ帯域」の大きさに関わらず、「SRV_Multimedia上限帯域」の超過判定を実施する。(イ)「積み上げ帯域」+「AAR(マルチメディア通信)」が「SRV_Multimedia上限帯域」を超える場合は、常にアラームを出力する。
【0053】
なお、「積み上げ帯域」とは、「既に積み上げている帯域」+「新規要求分の帯域」を指す。したがって、閾値と積み上げ帯域を比較し、「積み上げ帯域」の方が大きい場合は、「新規要求分の帯域」の積み上げは不可とある。また、「積み上げ帯域」の大きさに関わらず、「SRV_Multimedia上限帯域」との比較判定は実施されるため、「積み上げ帯域」が既に「SRV_Multimedia上限帯域」を超えている場合、AAR(マルチメディア通信)を受信した際においてもアラームは出力される。
【0054】
(II)呼処理機能部10からリソース管理装置11への要求種別がサービス種別「音声通信」の場合:AAR(音声通信)
(ア)「SRV_Multimedia上限帯域」はチェックしない。(イ)積み上げ帯域の大きさに関わらず、「(4)一般閾値」、「(3)優先閾値」、「(2)高優先閾値」、「(1)最優先閾値」の順に呼の優先度が積み上げ可能な閾値まで積み上げ判定を実施する。(ウ)「積み上げ帯域」が既に閾値を超えていた場合、超えている閾値の超過アラームは出力しない。(エ)「積み上げ帯域」+「AAR(音声通信)」が「(1)最優先閾値」、「(2)高優先閾値」、「(3)優先閾値」及び「(4)一般閾値」をそれぞれ超える場合は、それぞれの閾値に対応したアラームを出力する。
【0055】
<アラーム判定ポリシー>
つぎに、図5を用いて、アラーム判定ポリシーについて説明する。
【0056】
(ア)各閾値を超過した際、必ずアラームを出力する。(イ)AAR(マルチメディア通信)及びAAR(音声通信)で超過判定される閾値は記憶部102が別々に記憶する。(ウ)新たに積み上げる帯域が各閾値と一致する場合は、閾値を超過していない判断し、アラームは出力しない。(エ)メディアストリーム数における閾値との比較に関するポリシーも帯域に関するポリシーと同一とする。
【0057】
なお、「音声通信」及び「マルチメディア通信」はメディアの種別を示し、音声は「音声通信」、音声以外の映像等は「マルチメディア通信」とする。したがって、AAR(音声通信)は音声メディアの帯域情報を示し、AAR(マルチメディア通信)は映像等メディアの帯域情報を示す。また、例えば、「積み上げ帯域」が高優先閾値まである際に、一般以下の帯域を有するAAR(音声通信)を受信した場合、呼損によりアラームは出力されない。この場合の帯域の積み上げ判定は、「(4)一般閾値」との比較から実施されるためである。
【0058】
<アラーム出力ロジック(音声通信)>
つぎに、音声通信において、前述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づくアラームの出力ロジックを、図6のフローチャート図を用いて説明する。
【0059】
<<メディアストリーム数に関するアラーム出力ロジック>>
(イ)ステップS100において、受付部101は、SIPネゴシエーションの結果に基づく音声通信に関する帯域確保要求、すなわちAAR(音声通信)を呼処理機能部10から取得する。ステップS101において、メディアストリーム数に関する既存の積み上げストリーム数は、設定した閾値を超えているか否かを比較判定部103が判定する。超えていない場合、ステップS102において、比較判定部103は、既存の積み上げストリーム数にステップS100で受付部101が取得した帯域確保要求情報が含む新たな要求ストリーム数を加算した合計である合計ストリーム数が、音声通信のサービスクラスで設定した各々の閾値、すなわち一般閾値、優先閾値、高優先閾値及び最優先閾値の順にそれぞれの閾値を超えるか否か判定する。
【0060】
(ロ)合計ストリーム数が、一般閾値、優先閾値、高優先閾値及び最優先閾値のいずれかの閾値を越えた場合、ステップS103において、警報部105がアラームを出力する。つづいて、ステップS104において、比較判定部103は、合計ストリーム数が閾値を超えた状態で、接続可能か否か判定する。すなわち、帯域確保要求が「一般」の優先度を有する際に、合計ストリーム数がメディアストリーム数の仮想パスで設定された優先度「一般」の閾値を超える場合は接続不可となりSIPネゴシエーションを終了する。
【0061】
(ハ)帯域確保要求が有する優先度が、仮想パスで設定された優先度の閾値を越えない場合には、S2SW仮想パスの帯域に関する閾値比較を実施する。なお、ステップS101において、既存の積み上げストリーム数が閾値を超えている場合、ステップS102において、合計ストリーム数が閾値を越えない場合はステップS104に移行し、比較判定部103は帯域確保要求が接続可能か否か判定する。
【0062】
<<L2SW仮想パスに関するアラーム出力ロジック>>
(ニ)ステップS105において、既存の積み上げ帯域はS2SW仮想パスで設定した閾値を超えているか否かを比較判定部103が判定する。超えていない場合、ステップS106において、比較判定部103は、既存の積み上げ帯域量にステップS100で受付部101が取得した帯域確保要求情報が含む新たな帯域量を加算した合計である合計帯域量が、音声通信のサービスクラスで設定した各々の閾値、すなわち一般、優先、高優先及び最優先の順にそれぞれの閾値を超えるか否か判定する。
【0063】
(ホ)合計帯域量が、一般、優先、高優先及び最優先のいずれかの閾値を越えた場合、ステップS107において、警報部105がアラームを出力する。つづいて、ステップS108において、比較判定部103は、合計帯域量が閾値を超えた状態で、接続可能か否か判定する。すなわち、帯域確保要求が「一般」の優先度を有する際に、合計帯域量がL2SW仮想パスで設定された優先度「一般」の閾値を超える場合は接続不可となりSIPネゴシエーションを終了する。
【0064】
(ヘ)帯域確保要求が有する優先度が、L2SW仮想パスで設定された優先度の閾値を越えない場合には、SBC仮想パスの帯域に関する閾値比較を実施する。なお、ステップS105において、既存の積み上げ帯域量が閾値を超えている場合、ステップS106において、合計帯域量が閾値を越えない場合はステップS108に移行し、比較判定部103は帯域確保要求が接続可能か否か判定する。
【0065】
<<SBC仮想パスに関するアラーム出力ロジック>>
(ト)ステップS109において、既存の積み上げ帯域はSBC仮想パスで設定した閾値を超えているか否かを比較判定部103が判定する。超えていない場合、ステップS110において、比較判定部103は、既存の積み上げ帯域量にステップS100で受付部101が取得した帯域確保要求情報が含む新たな帯域量を加算した合計である合計帯域量が、音声通信のサービスクラスで設定した各々の閾値、すなわち一般、優先、高優先及び最優先の順にそれぞれの閾値を超えるか否か判定する。
【0066】
(チ)合計帯域量が、一般、優先、高優先及び最優先のいずれかの閾値を越えた場合、ステップS111において、警報部105がアラームを出力する。つづいて、ステップS112において、比較判定部103は、合計帯域量が閾値を超えた状態で、接続可能か否か判定する。すなわち、帯域確保要求が「一般」の優先度を有する際に、合計帯域量がL2SW仮想パスで設定された優先度「一般」の閾値を超える場合は接続不可となりSIPネゴシエーションを終了する。
【0067】
(リ)帯域確保要求が有する優先度が、SBC仮想パスで設定された優先度の閾値を越えない場合には、SIPネゴシエーションは成功し通信が確立する。なお、ステップS109において、既存の積み上げ帯域量が閾値を超えている場合、ステップS110において、合計帯域量が閾値を越えない場合はステップS112に移行し、比較判定部103は帯域確保要求が接続可能か否か判定する。
【0068】
つぎに、L2SW仮想パスにおいて、一般、優先、高優先及び最優先のそれぞれの優先度におけるアラーム出力ロジックを図7のフローチャート図を用いて説明する。なお、L2SW仮想パス判定は「上り」から「下り」の順に2回繰り返す。「上り」で捕捉NGの場合は「下り」の判定処理は実施しない。ここで、「上り」とは端末から転送系ネットワークに入っていく信号の通信方向を指し、「下り」とは逆に転送系ネットワークから端末へ出て行く信号の通信方向を指す。
【0069】
(イ)ステップS201において、比較判定部103は、既存の「積み上げ帯域」が既に優先度「一般」の閾値を超えているか否かを判定する。超えていない場合、ステップS202において、比較判定部103は、既存の「積み上げ帯域」に帯域確保要求情報が含む新規帯域量を加算した合計帯域量が優先度「一般」の帯域に関する閾値を越えるか否かを判定する。超える場合は、ステップS203において、警報部105が優先度「一般」に対応したアラームを出力する。
【0070】
(ロ)つづいて、比較判定部103は、帯域確保要求情報が有する優先度を分析し、優先度が「一般」であればSIPネゴシエーションを終了する。ステップS204において、優先度が「優先」、「高優先」及び「最優先」のいずれかであれば、ステップS205に移行する。なお、ステップS201において、既存の「積み上げ帯域」が既に優先度「一般」の帯域閾値を超えている場合は、ステップS204に移行する。また、ステップS202において、合計帯域量が優先度「一般」を超えない場合は、図6に示すステップS108以降のSBC仮想パス判定へと移行する。
【0071】
(ハ)ステップS205において、比較判定部103は、既存の「積み上げ帯域」が既に優先度「優先」の閾値を超えているか否かを判定する。超えていない場合、ステップS206において、比較判定部103は、既存の「積み上げ帯域」に帯域確保要求情報が含む新規帯域量を加算した合計帯域量が優先度「優先」の帯域に関する閾値を越えるか否かを判定する。超える場合は、ステップS207において、警報部105が優先度「優先」に対応したアラームを出力する。
【0072】
(ニ)つづいて、比較判定部103は、帯域確保要求情報が有する優先度を分析し、優先度が「優先」であればSIPネゴシエーションを終了する。ステップS208において、優先度が「高優先」又は「最優先」であれば、ステップS209に移行する。なお、ステップS205において、既存の「積み上げ帯域」が既に優先度「優先」の帯域閾値を超えている場合は、ステップS208に移行する。また、ステップS206において、合計帯域量が優先度「優先」を超えない場合は、図6に示すステップS108以降のSBC仮想パス判定へと移行する。
【0073】
(ホ)ステップS209において、比較判定部103は、既存の「積み上げ帯域」が既に優先度「高優先」の閾値を超えているか否かを判定する。超えていない場合、ステップS210において、比較判定部103は、既存の「積み上げ帯域」に帯域確保要求情報が含む新規帯域量を加算した合計帯域量が優先度「高優先」の帯域に関する閾値を越えるか否かを判定する。超える場合は、ステップS211において、警報部105が優先度「高優先」に対応したアラームを出力する。
【0074】
(ヘ)つづいて、比較判定部103は、帯域確保要求情報が有する優先度を分析し、優先度が「高優先」であればSIPネゴシエーションを終了する。ステップS212において、優先度が「最優先」であれば、ステップS213に移行する。なお、ステップS209において、既存の「積み上げ帯域」が既に優先度「高優先」の帯域閾値を超えている場合は、ステップS212に移行する。また、ステップS210において、合計帯域量が優先度「高優先」を超えない場合は、図6に示すステップS108以降のSBC仮想パス判定へと移行する。
【0075】
(ト)ステップS213において、比較判定部103は、既存の「積み上げ帯域」に帯域確保要求情報が含む新規帯域量を加算した合計帯域量が優先度「最優先」の帯域に関する閾値を越えるか否かを判定する。超える場合は、ステップS214において、警報部105は、図4(b)に基づくエラー応答に対応したアラームを出力し、SIPネゴシエーションを終了する。ステップS213において、合計帯域量が優先度「最優先」を超えない場合は、図6に示すステップS108以降のSBC仮想パス判定へと移行する。
【0076】
<アラーム出力ロジック(マルチメディア通信)>
つぎに、マルチメディア通信において、前述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づくアラームの出力ロジックを、図8のフローチャート図を用いて説明する。
【0077】
<<メディアストリーム数に関するアラーム出力ロジック>>
(イ)ステップS300において、受付部101は、SIPネゴシエーションの結果に基づくマルチメディア通信に関する帯域確保要求、すなわちAAR(マルチメディア通信)を呼処理機能部10から取得する。ステップS301において、比較判定部103は、既存の積み上げストリーム数にステップS300で受付部101が取得した帯域確保要求情報が含む新たな要求ストリーム数を加算した合計である合計ストリーム数が、マルチメディア通信のサービスクラスで設定した閾値の上限を超えるか否か判定する。
【0078】
(ロ)合計ストリーム数が、閾値の上限を越えた場合、ステップS302において、警報部105がアラームを出力し、SIPネゴシエーションを終了する。ステップS301において、閾値の上限を超えない場合、L2SW仮想パスの帯域判定のステップS303に移行する。
【0079】
<<L2SW仮想パスに関するアラーム出力ロジック>>
(ハ)ステップS303において、比較判定部103は、既存の積み上げ帯域量にステップS300で受付部101が取得した帯域確保要求情報が含む新たな帯域量を加算した合計である合計帯域量が、マルチメディア通信のサービスクラスで設定したL2SW仮想パスの閾値の上限を超えるか否か判定する。合計帯域量が閾値の上限を越える場合、ステップS304において、警報部105がアラームを出力し、SIPネゴシエーションを終了する。ステップS303において、合計帯域量が閾値の上限を超えない場合、SBC仮想パスの帯域判定のステップS305に移行する。
【0080】
<<SBC仮想パスに関するアラーム出力ロジック>>
(ニ)ステップS305において、比較判定部103は、既存の積み上げ帯域量にステップS300で受付部101が取得した帯域確保要求情報が含む新たな帯域量を加算した合計である合計帯域量が、マルチメディア通信のサービスクラスで設定したSBC仮想パスの閾値の上限を超えるか否か判定する。合計帯域量が閾値の上限を越える場合、ステップS306において、警報部105がアラームを出力し、SIPネゴシエーションを終了する。ステップS305において、合計帯域量が閾値の上限を超えない場合には、SIPネゴシエーションは成功し通信が確立する。
【0081】
<アラーム出力パターン(SBC仮想パス/音声通信)>
つづいて、図9を用いて、リソース管理装置11が帯域確保要求(AAR)を取得した際、上述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づく帯域積み上げ処理及びアラーム発出処理について説明する。図9は、SBC仮想パス判定にAAR(音声通信)を受信した際の比較判定パターンを示している。なお、「SBC仮想パスの上限帯域」=「SRV_G711上限帯域」+「SRV_Multimedia上限帯域」であり、「SRV_G711上限帯域」=「緊急帯域」+「UR1帯域」+「UR帯域」+「GN帯域」である。
【0082】
(パターン1)
比較判定部103は、記憶部102に記憶される図9に示す「積み上げ帯域」及び「SRV_Multimedia上限帯域」を比較する。このとき「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限帯域」を超過していないため、比較判定部103は警報部105へアラーム発出の要求を行わない。つづいて、比較判定部103は、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」と「SRV_Multimedia上限帯域」とを比較する。このとき、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」も「SRV_Multimedia上限帯域」を超過しないため、比較判定部103は警報部105へアラーム発出の要求を行わない。さらに、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」は、「(4)一般」以下であるため、「新規AAR(音声通信)」の積み上げは可能であり、比較判定部103は「新規AAR(音声通信)」が積み上げ可能であると判定する。設定部104は比較判定部103の判定に基づいて、図2に示すメディアゲートウェイ500に「積み上げ帯域」の上に「新規AAR(音声通信)」を積み上げ可能な状態に制御する。
【0083】
(パターン2)
比較判定部103は、記憶部102に記憶される図9に示す「積み上げ帯域」及び「SRV_Multimedia上限帯域」を比較する。このとき「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限帯域」を超過していないため、比較判定部103は警報部105へアラーム発出の要求を行わない。つづいて、比較判定部103は、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」と「SRV_Multimedia上限帯域」とを比較する。このとき、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」は「(4)一般閾値」以下であるため、比較判定部103は警報部105へアラーム発出の要求を行わない。さらに、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」は「(4)一般閾値」以下であるため、「新規AAR(音声通信)」の積み上げは可能である。そのため、比較判定部103は「新規AAR(音声通信)」が積み上げ可能であると判定する。設定部104は比較判定部103の判定に基づいて、図2に示すメディアゲートウェイ500に「積み上げ帯域」の上に「新規AAR(音声通信)」を積み上げ可能な状態に制御する。
【0084】
(パターン3)
比較判定部103は、記憶部102に記憶される図9に示す「積み上げ帯域」及び「SRV_Multimedia上限帯域」を比較する。このとき「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限帯域」を超過しているが、帯域確保要求のサービスクラスは音声通信であるため、前述のアラーム判定ポリシーに基づいて比較判定部103は警報部105へアラームの出力要求を行わない。つづいて、比較判定部103は、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」と「SRV_G711上限帯域」とを比較する。このとき、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」は「(4)一般閾値」以上、「(3)優先閾値」以下であるため、UR帯域に属する。
【0085】
したがって、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、GN帯域を超過しているため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0086】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」、「高優先(UR1)」及び「最優先(緊急)」のいずれかの優先度を有する場合は、GN帯域を超過しているため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域、UR1帯域及び緊急帯域のいずれも超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0087】
(パターン4)
「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限帯域」を超過しているが、帯域確保要求のサービスクラスは音声通信であるため、前述のアラーム判定ポリシーに基づいて比較判定部103は警報部105へアラームの出力要求を行わない。つづいて、比較判定部103は、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」と「SRV_G711上限帯域」とを比較する。このとき、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」は「(2)高優先閾値」以上、「(1)最優先閾値」以下であるため、緊急帯域に属する。
【0088】
したがって、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」又は「優先(UR)」の優先度を有する場合は、GN帯域及びUR帯域に属しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」及び「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0089】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR1帯域に属し、「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR1に対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR1に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(2)高優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0090】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR1帯域に属し、「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR1に対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR1に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」は緊急帯域を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0091】
(パターン5)
「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限帯域」を超過しているが、帯域確保要求のサービスクラスは音声通信であるため、前述のアラーム判定ポリシーに基づいて比較判定部103は警報部105へアラームの出力要求を行わない。つづいて、比較判定部103は、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」と「SRV_G711上限帯域」とを比較する。このとき、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(3)優先閾値」以上、「(2)高優先閾値」以下であるためUR1帯域に属する。また、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域、UR帯域及びUR1帯域に属する。
【0092】
したがって、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」がGN帯域に属し「(4)一般帯域」を超過するため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0093】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域に属し、「(4)一般閾値」及び「(3)優先閾値」を超過するため、比較判定部103はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0094】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」又は「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域及びUR帯域に属し、「(4)一般閾値」及び「(3)優先閾値」を超過するため、比較判定部103はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)最優先閾値」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0095】
(パターン6)
「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限帯域」を超過しているが、帯域確保要求のサービスクラスは音声通信であるため、前述のアラーム判定ポリシーに基づいて比較判定部103は警報部105へアラームの出力要求を行わない。つづいて、比較判定部103は、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」と「SRV_G711上限帯域」とを比較する。このとき、「積み上げ帯域」+「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(2)高優先閾値」以上、「(1)最優先閾値」以下であるため緊急帯域に属する。また、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域、UR1帯域及び緊急帯域に属する。
【0096】
したがって、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域に属さないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0097】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域に属し、「(3)優先閾値」を超過するため、比較判定部103はURに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はURに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0098】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域及びUR1帯域に属し、「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(2)高優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0099】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域及びUR1帯域に属し、「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)最優先閾値」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0100】
<アラーム出力パターン(SBC仮想パス/マルチメディア通信)>
つづいて、図10を用いて、リソース管理装置11が帯域確保要求(AAR)を取得した際、上述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づく帯域積み上げ処理及びアラーム発出処理について説明する。図10は、SBC仮想パス判定にAAR(マルチメディア通信)を受信した際の比較判定パターンを示している。
【0101】
(パターン1)
「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限」を超過せず、「新規AAR(マルチメディア通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域」+「新規AAR(マルチメディア通信)」も「SRV_Multimedia上限」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0102】
(パターン2)
「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限」を超過しないが、「新規AAR(マルチメディア通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域」+「新規AAR(マルチメディア通信)」は「SRV_Multimedia上限」を超過するため、比較判定部103はSRV_Multimediaに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はSRV_Multimediaに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0103】
(パターン3)
「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限」を超過するため、比較判定部103はSRV_Multimediaに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はSRV_Multimediaに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0104】
(パターン4)
「積み上げ帯域」は「SRV_Multimedia上限」を超過するため、比較判定部103はSRV_Multimediaに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はSRV_Multimediaに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0105】
<アラーム出力パターン(L2SW仮想パス/音声通信)>
つづいて、図11を用いて、リソース管理装置11が帯域確保要求(AAR)を取得した際、上述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づく帯域積み上げ処理及びアラーム発出処理について説明する。図11は、L2SW仮想パス判定にAAR(音声通信)を受信した際の比較判定パターンを示している。
【0106】
(パターン1)
「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」を超過せず、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域1」+「新規AAR(音声通信)」も「SRV_Multimedia上限」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0107】
(パターン2)
「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。また、L2SW仮想パスにおいては、SRV_Multimedia上限帯域及びSRV_G711上限帯域の間で帯域の隔離があるため、「新規AAR(音声通信)」は、積み上げ帯域の大きさに関わらず、GN帯域の下限から積み上げられる。積み上げ後による「新規AAR(音声通信)」の上限帯域はGN帯域に属し、「(4)一般閾値」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域はGN帯域に属し、「(4)一般閾値」を超過しないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0108】
(パターン3)
「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」と同一となるため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。また、積み上げ後による「新規AAR(音声通信)」の上限帯域はGN帯域に属し、「(4)一般閾値」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域はGN帯域に属し、「(4)一般閾値」を超過しないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0109】
(パターン4)
「積み上げ帯域2」は、SRV_G711上限帯域に積み上げられているが、「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」を超過しておらず、「SRV_Multimedia上限」の残存帯域に「新規AAR(音声通信)」を積み上げる帯域量があるため、「新規AAR(音声通信)」は「積み上げ帯域1」に積み上げられる。
【0110】
そして、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域1」+「新規AAR(音声通信)」は「SRV_Multimedia上限」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0111】
(パターン5)
「積み上げ帯域2」は、SRV_G711上限帯域に積み上げられているが、「SRV_Multimedia上限」の残存帯域に「新規AAR(音声通信)」を積み上げる帯域量がないため、「新規AAR(音声通信)」は「積み上げ帯域2」に積み上げられる。そして、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域1」+「新規AAR(音声通信)」は、GN帯域、UR帯域及びUR1帯域に属し、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(3)優先閾値」以上、「(2)高優先閾値」以下であるためUR1帯域に属する。
【0112】
したがって、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域に属し、「(4)一般閾値」を超過するため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0113】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域及びUR帯域に属し、「(4)一般閾値」及び「(3)優先閾値」を超過するため、比較判定部103はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」及び「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0114】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」又は「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域及びUR帯域に属し、「(4)一般閾値」及び「(3)優先閾値」を超過するため、比較判定部103はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(2)高優先閾値」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0115】
(パターン6)
「パターン5」と同様の理由で、「新規AAR(音声通信)」は「積み上げ帯域2」に積み上げられる。積み上げられた「新規AAR(音声通信)」は、UR帯域、UR1帯域及び緊急帯域に属する。また、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(2)高優先閾値」以上、「(1)最優先閾値」以下であるため緊急帯域に属する。
【0116】
したがって、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域に属さないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0117】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域に属し、「(3)優先閾値」を超過するため、比較判定部103はURに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はURに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0118】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域及びUR1帯域に属し、「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(2)高優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0119】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域及びUR1帯域に属し、「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)最優先閾値」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0120】
(パターン7)
「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」と同一となるため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。また、「パターン5」と同様の理由で、「新規AAR(音声通信)」は「積み上げ帯域2」に積み上げられる。積み上げられた「新規AAR(音声通信)」は、UR1帯域及び緊急帯域に属する。また、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)最優先閾値」以上であるため、SRV_G711上限帯域を超過する。
【0121】
したがって、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はGN帯域に属さないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0122】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域に属さないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0123】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」はUR1帯域に属し、「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR1に対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR1に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(2)高優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0124】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」は緊急帯域に属し、「(1)最優先閾値」を超過するため、比較判定部103はエラーに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105は緊急に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)最優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0125】
<アラーム出力パターン(L2SW仮想パス/マルチメディア通信)>
つづいて、図12を用いて、リソース管理装置11が帯域確保要求(AAR)を取得した際、上述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づく帯域積み上げ処理及びアラーム発出処理について説明する。図12は、L2SW仮想パス判定にAAR(マルチメディア通信)を受信した際の比較判定パターンを示している。
【0126】
(パターン1)
「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」を超過せず、「新規AAR(マルチメディア通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域1」+「新規AAR(マルチメディア通信)」も「SRV_Multimedia上限」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0127】
(パターン2)
「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」と同一となるため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。ここで、「新規AAR(マルチメディア通信)」は、SRV_Multimedia上限帯域及びSRV_G711上限帯域の分断された帯域に跨って積み上げ可能である。そのため、積み上げ後による「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過するが、GN帯域には属しさない。
【0128】
したがって、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過するため、比較判定部103はSRV_Multimedia上限帯域に対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はSRV_Multimedia上限帯域に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0129】
(パターン3)
「積み上げ帯域2」は、SRV_G711上限帯域に積み上げられているが、「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」を超過しておらず、「SRV_Multimedia上限」の残存帯域に「新規AAR(マルチメディア通信)」を積み上げる帯域量があるため、その結果、「新規AAR(音声通信)」は「積み上げ帯域1」に積み上げられる。
【0130】
そして、「新規AAR(マルチメディア通信)」による積み上げ後の上限帯域である、「積み上げ帯域1」+「新規AAR(マルチメディア通信)」は「SRV_Multimedia上限」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0131】
(パターン4)
「積み上げ帯域2」は、SRV_G711上限帯域に積み上げられているが、「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」を超過しておらず、「SRV_Multimedia上限」の残存帯域に「新規AAR(マルチメディア通信)」を積み上げる帯域量もない。しかし、「新規AAR(マルチメディア通信)」は、SRV_Multimedia上限帯域及びSRV_G711上限帯域の分断された帯域に跨って積み上げ可能である。その結果、積み上げ後による「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過するが、GN帯域には属しさない。
【0132】
したがって、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過するため、比較判定部103はSRV_Multimedia上限帯域に対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はSRV_Multimedia上限帯域に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0133】
(パターン5)
「積み上げ帯域1」は「SRV_Multimedia上限」と同一となるため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。ここで、「新規AAR(マルチメディア通信)」は、SRV_Multimedia上限帯域及びSRV_G711上限帯域の分断された帯域に跨って積み上げ可能である。そのため、積み上げ後による「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過するが、GN帯域には属しさない。
【0134】
したがって、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過するため、比較判定部103はSRV_Multimedia上限帯域に対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はSRV_Multimedia上限帯域に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限帯域は「SRV_Multimedia上限」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0135】
<アラーム出力パターン(メディアストリーム数/音声通信)>
つづいて、図13を用いて、リソース管理装置11が帯域確保要求(AAR)を取得した際、上述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づくメディアストリーム数積み上げ処理及びアラーム発出処理について説明する。図13は、SBC仮想パスにおいてAAR(音声通信)を受信した際のメディアストリーム数の比較判定パターンを示している。
【0136】
(パターン1)
「積み上げメディアストリーム数」は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過せず、「新規AAR(音声通信)」による積み上げ後の上限メディアストリーム数である、「積み上げメディアストリーム数」+「新規AAR(音声通信)」も「(4)一般/Multimedia閾値」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過していないため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをOKと判定する。
【0137】
(パターン2)
「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過するため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過しているため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをNGと判定する。
【0138】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」、「高優先(UR1)」及び「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の下限が「(4)一般/Multimedia閾値」と一致するため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(3)優先閾値」を超過していないため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをOKと判定する。
【0139】
(パターン3)
「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過するが、音声及びマルチメディア通信メディアストリーム数(GNメディアストリーム数)に属していないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過しているため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをNGと判定する。
【0140】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は、「(3)優先閾値」以上、「(2)高優先閾値」以下であるためUR1メディアストリーム数に属する。また、「新規AAR(音声通信)」の下限が「(3)優先閾値」と一致するため、比較判定部103はURに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はURに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをNGと判定する。
【0141】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」及び「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の下限が「(3)優先閾値」と一致するため、比較判定部103はURに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はURに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は「(2)高優先閾値」を超過していないため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをOKと判定する。
【0142】
(パターン4)
「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」及び「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」は「(2)高優先閾値」を超過するが、GNメディアストリーム数及びURメディアストリーム数には属していないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は「(4)一般/Multimedia閾値」及び「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをNGと判定する。
【0143】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR1に対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR1に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は「(2)高優先閾値」を超過しているため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをNGと判定する。
【0144】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数が「(2)高優先閾値」以上、「(1)最優先閾値」以下であり、緊急メディアストリーム数に属するため、比較判定部103はUR1に対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR1に対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限メディアストリーム数は「(1)最優先閾値」を超過していないため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをOKと判定する。
【0145】
<アラーム出力パターン(メディアストリーム数/マルチメディア通信)>
つづいて、図14を用いて、リソース管理装置11が帯域確保要求(AAR)を取得した際、上述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づくメディアストリーム数積み上げ処理及びアラーム発出処理について説明する。図14は、SBC仮想パスにおいてAAR(マルチメディア通信)を受信した際のメディアストリーム数の比較判定パターンを示している。
【0146】
(パターン1)
「積み上げメディアストリーム数」は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過せず、「新規AAR(マルチメディア通信)」による積み上げ後の上限メディアストリーム数である、「積み上げメディアストリーム数」+「新規AAR(マルチメディア通信)」も「(4)一般/Multimedia閾値」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限メディアストリーム数は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過していないため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをOKと判定する。
【0147】
(パターン2)
「新規AAR(マルチメディア通信)」の下限が「(4)一般/Multimedia閾値」と一致するため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限メディアストリーム数は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過しているため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをNGと判定する。
【0148】
(パターン3)
「積み上げメディアストリーム数」の大きさに関わらず、積み上げられた「新規AAR(マルチメディア通信)」の下限が「(4)一般/Multimedia閾値」と一致するため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(マルチメディア通信)」の上限メディアストリーム数は「(4)一般/Multimedia閾値」を超過しているため、比較判定部103はメディアストリーム数の積み上げをNGと判定する。
【0149】
<アラーム出力パターン(SBC仮想パス/音声通信、UR帯域=UR1帯域=緊急帯域=0)>
つづいて、図15を用いて、リソース管理装置11が帯域確保要求(AAR)を取得した際、上述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づく帯域積み上げ処理及びアラーム発出処理について説明する。図15は、SBC仮想パスにおいてAAR(音声通信)を受信した際の帯域の比較判定パターンを示している。さらに、設定されたSBC仮想パスが備えるUR帯域、UR1帯域及び緊急帯域は0とする。
【0150】
(パターン1)
「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」、「優先(UR)」、「高優先(UR1)」及び「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の上限が、緊急帯域の上限である「(1)SRV_G711上限閾値」を超過しないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)SRV_G711上限閾値」を超過しないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0151】
(パターン2)
「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」は、「(4)一般上限閾値」を超過するため、比較判定部103はGNに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0152】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」は「優先(UR)」の優先度以下の閾値に属する「(4)一般閾値」及び「(3)優先閾値」を超過するため、比較判定部103はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」及び「(3)優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0153】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」は「高優先(UR1)」の優先度以下の閾値に属する「(4)一般閾値」、「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はGN、UR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN、UR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」、「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0154】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」は「最優先(緊急)」の優先度以下の閾値に属する「(4)一般閾値」、「(3)優先閾値」、「(2)高優先閾値」及び「(1)最優先閾値」を超過するため、比較判定部103はGN、UR、UR1及びエラーに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN、UR、UR1及びエラーに対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」、「(3)優先閾値」、「(2)高優先閾値」及び「(1)SRV_G711上限閾値」を超過しているため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0155】
(パターン3)
「新規AAR(音声通信)」の下限が「(1)SRV_G711上限閾値」、「(2)高優先閾値」、「(3)優先閾値」及び「(4)一般閾値」と一致し、且つ「新規AAR(音声通信)」の上限がそれぞれの閾値を超過する。
【0156】
そのため、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、比較判定部103はGNに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGNに対応するアラームをそれぞれ発出する。
【0157】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、比較判定部103はUR以下の優先度に対応するアラーム、すなわちGN及びURに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN及びURに対応するアラームをそれぞれ発出する。
【0158】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、比較判定部103はUR1以下の優先度に対応するアラーム、すなわちGN、UR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN、UR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。
【0159】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、比較判定部103は緊急以下の優先度に対応するアラーム、すなわちGN、UR、UR1及びエラーに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はGN、UR、UR1及びエラーに対応するアラームをそれぞれ発出する。
【0160】
さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限は「(1)SRV_G711上限閾値」を超過しているため、「新規AAR(音声通信)」がいずれの優先度を有していても、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0161】
<アラーム出力パターン(SBC仮想パス/音声通信、UR1帯域=0)>
つづいて、図16を用いて、リソース管理装置11が帯域確保要求(AAR)を取得した際、上述した積み上げ判定ポリシー及びアラーム判定ポリシーに基づく帯域積み上げ処理及びアラーム発出処理について説明する。図16は、SBC仮想パスにおいてAAR(音声通信)を受信した際の帯域の比較判定パターンを示している。さらに、設定されたSBC仮想パスが備えるUR1帯域は0とする。
【0162】
(パターン1)
「新規AAR(音声通信)」の上限は「(1)SRV_G711上限閾値」と一致し、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域、UR1帯域及び緊急帯域に属する。「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」が一致するため、「新規AAR(音声通信)」はUR1帯域に属するとみなすことができるためである。
【0163】
「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」がGN帯域には属していないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」を超過しているため、比較判定部103は「新規AAR(音声通信)」が有する優先度以上の帯域の積み上げは判断せず、帯域の積み上げはNGと判定する。
【0164】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の帯域は「(3)優先閾値」以上、「(1)SRV_G711閾値」以下であり、UR帯域及び緊急閾値に属するため、比較判定部103はURに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はURに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)SRV_G711上限閾値」と一致しているため、比較判定部103は「新規AAR(音声通信)」が有する優先度以上の帯域の積み上げは判断せず、帯域の積み上げをNGと判定する。
【0165】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の帯域は「(3)優先閾値」以上、「(1)SRV_G711閾値」以下であり、UR帯域及び緊急閾値に属するため、比較判定部103はUR1以下の優先度に対応するアラーム、すなわちUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)SRV_G711上限閾値」と一致しているため、比較判定部103は「新規AAR(音声通信)」が有する優先度以上の帯域の積み上げは判断せず、帯域の積み上げをNGと判定する。
【0166】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の帯域は「(3)優先閾値」以上、「(1)SRV_G711閾値」以下であり、UR帯域及び緊急閾値に属するため、比較判定部103は超過している「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」に対応するUR1以下の優先度のアラーム、すなわちUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は優先度「最優先(緊急)」に対応する閾値「(1)SRV_G711上限閾値」と一致しており、超過していないため、比較判定部103は帯域の積み上げをOKと判定する。
【0167】
(パターン2)
「新規AAR(音声通信)」の上限は「(1)SRV_G711上限閾値」と一致し、「新規AAR(音声通信)」はUR帯域、UR1帯域及び緊急帯域に属する。「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」が一致するため、「新規AAR(音声通信)」はUR1帯域に属するとみなすことができるためである。
【0168】
「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」がGN帯域には属していないため、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(4)一般閾値」を超過しているため、比較判定部103は「新規AAR(音声通信)」が有する優先度以上の帯域の積み上げは判断せず、帯域の積み上げはNGと判定する。
【0169】
また、「新規AAR(音声通信)」が「優先(UR)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の帯域は「(3)優先閾値」を超過するため、比較判定部103はURに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はURに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)SRV_G711上限閾値」を超過するため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0170】
また、「新規AAR(音声通信)」が「高優先(UR1)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の帯域は「(3)優先閾値」及び「(2)高優先閾値」を超過するため、比較判定部103はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR及びUR1に対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)SRV_G711上限閾値」を超過するため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0171】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の帯域は「(3)優先閾値」、「(2)高優先閾値」及び「(1)SRV_G711上限閾値」を超過するため、比較判定部103はUR、UR1及びエラーに対応するアラームをそれぞれ出力するよう警報部105に要求し、警報部105はUR、UR1及びエラーに対応するアラームをそれぞれ発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)SRV_G711上限閾値」を超過するため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0172】
(パターン3)
「新規AAR(音声通信)」の下限が「(1)SRV_G711上限閾値」と一致し、GN帯域、UR帯域及び緊急帯域には属さないため、「新規AAR(音声通信)」が「一般(GN)」、「優先(UR)」及び「高優先(UR1)」それぞれの優先度を有する場合は、比較判定部103はアラームを出力するよう警報部105に要求しない。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)SRV_G711上限閾値」を超過するため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0173】
また、「新規AAR(音声通信)」が「最優先(緊急)」の優先度を有する場合は、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域が「(1)SRV_G711上限閾値」を超過するため、比較判定部103はエラーに対応するアラームを出力するよう警報部105に要求し、警報部105はエラーに対応するアラームを発出する。さらに、「新規AAR(音声通信)」の上限帯域は「(1)SRV_G711上限閾値」を超過するため、比較判定部103は帯域の積み上げをNGと判定する。
【0174】
(第2の実施の形態)
[装置の構成]
本発明の第2の実施の形態に係るリソース管理装置21は、図17に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るリソース管理装置11に対し、帯域制御部106を更に備える。
【0175】
帯域制御部106は、図18に示すように、記憶部102が記憶するメディアゲートウェイ情報、メディアゲートウェイ内サービス区分情報、L2SW仮想パス情報及びL2SW仮想パス内サービス区分情報等の管理データを変更する。
【0176】
すなわち帯域制御部106は、メディアゲートウェイ情報に関して、仮想パスにおける最大メディアストリーム数及びSBC仮想パス上限帯域を変更する。変更時のメディアストリーム数を下回るようにメディアストリーム数の上限を変更した場合、帯域制御部106は、変更成功の情報更新通知を出力し、積み上げメディアストリーム数と変更後の各仮想パスにおけるメディアストリーム数の閾値との比較を再度実施し、アラーム出力ポリシーに則って警報部105がアラームを発出する。また、帯域制御部106がSBC仮想パスの上限帯域を変更した際、変更後のSBC仮想パスの上限帯域が変更時の積み上げ帯域以下になる場合、積み上げ判定ポリシーに基づいて、SBC仮想パスの上限帯域は変更に失敗し、帯域制御部106は変更失敗の情報更新通知を出力する。このとき、アラーム判定ポリシーにより閾値比較が不要なため、警報部105はアラームを発出しない。帯域制御部106がSBC仮想パスの上限帯域を変更した際、変更後のSBC仮想パスの上限帯域が変更時の積み上げ帯域以上のままである場合、帯域制御部106は変更成功の情報更新通知を出力し、比較判定部103が積み上げ帯域と変更後のSBC仮想パスにおける帯域の各閾値との比較を再度実施し、アラーム出力ポリシーに則って警報部105がアラームを発出する。
【0177】
また、帯域制御部106は、メディアゲートウェイ内サービス区分情報に関して、サービスクラスが音声通信である音声サービス上限帯域を変更する。変更後の音声通信のサービスクラスであるSRV_G711の上限帯域が、変更時の積み上げ帯域以下になる場合、帯域制御部106は変更成功の情報更新通知を出力し、比較判定部103が積み上げ帯域と変更後のSBC仮想パスにおけるSRV_G711の上限帯域の各閾値との比較を再度実施し、アラーム出力ポリシーに則って警報部105がアラームを発出する。
【0178】
さらに帯域制御部106は、L2SW仮想パス情報に関して、L2SW仮想パスの上限帯域を変更する。変更後のL2SW仮想パスの上限帯域が、変更時の積み上げ帯域以下になる場合で、さらに既存の積み上げ帯域以下になる場合、帯域制御部106は変更失敗の情報更新通知を出力する。変更後のL2SW仮想パスの上限帯域が、変更時の積み上げ帯域以下になる場合で、さらに既存の積み上げ帯域に新規AARを加算した合計帯域以下になる場合、帯域制御部106は変更成功の情報更新通知を出力し、比較判定部103が積み上げ帯域と変更後のL2SW仮想パスにおける帯域の各閾値との比較を再度実施し、アラーム出力ポリシーに則って警報部105がアラームを発出する。
【0179】
さらにまた帯域制御部106は、L2SW仮想パス内サービス区分情報に関して、L2SW仮想パス内のサービスクラス毎の上限帯域を変更する。L2SW仮想パス内の各サービスにおける変更後の上限帯域が、変更時の積み上げ帯域以上の場合、帯域制御部106は変更成功の情報更新通知を出力し、比較判定部103が変更時の積み上げ帯域とL2SW仮想パスにおける変更後の帯域との比較を再度実施し、アラーム出力ポリシーに則って警報部105がアラームを発出する。L2SW仮想パス内の各サービスにおける変更後の上限帯域が、変更時の積み上げ帯域以下の場合、帯域制御部106は変更失敗の情報更新通知を出力する。このとき、アラーム判定ポリシーにより閾値比較が不要なため、警報部105はアラームを発出しない。例えば、SRV_Multimediaの上限帯域が変更時の積み上げ帯域以下になる場合は、帯域制御部106は変更失敗の情報更新通知を出力し、警報部105はアラームを発出しない。
【0180】
[帯域変更パターン]
つぎに、帯域制御部106が、記憶部102の記憶する仮想パスの帯域情報等を変更することで、仮想パスの上限帯域を制御するパターンを図19及び20を用いて説明する。
【0181】
図19に示すように、帯域制御部106が記憶部102の記憶するSBC仮想パス帯域の上限を減少するよう変更する。変更後のSBC仮想パス帯域の上限は、積み上げ帯域以上のままであるため、積み上げ判定ポリシーに基づいて変更認められ、帯域制御部106は変更成功の情報更新通知を出力する。つづいて、比較判定部103は、積み上げ帯域と変更後のSBC仮想パスにおける帯域の各閾値との比較を再度実施し、アラーム出力ポリシーに則って警報部105がアラームを発出する。この場合、積み上げ帯域はSRV_Multimedia上限帯域を超過しているため、警報部105はエラーに対応するアラームを発出する。さらに警報部105は、GN帯域、UR帯域、UR1帯域及び緊急帯域に跨って属し、「(4)GN閾値」、「(3)UR閾値」及び「(2)UR1閾値」を超過するため、それぞれの優先度に対応したアラームを出力する。
【0182】
つぎに、図20に示すように、帯域制御部106が記憶部102の記憶するSBC仮想パス帯域の上限を減少するよう変更する。変更後のSBC仮想パス帯域の上限は、積み上げ帯域以下となるため、積み上げ判定ポリシーに基づいて変更認められず、帯域制御部106は変更失敗の情報更新通知を出力する。この際、アラーム判定ポリシーにより閾値比較が不要なため、警報部105はアラームを発出しない。
【0183】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0184】
10…呼処理機能部
11,21…リソース管理装置
100,200…呼処理サーバ
101…受付部
102…記憶部
103…比較判定部
104…設定部
105…警報部
106…帯域制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクライアント端末及び複数のサーバ端末がそれぞれSIPネゴシエーションによる通信を確立するために経由する複数の呼処理サーバ、IPパケットを中継するネットワーク中継装置、前記呼処理サーバが管理する前記転送系ネットワークの終端に位置し前記IPパケットを前記端末へ転送する転送処理装置を有し、前記転送処理装置が前記IPパケットの流入出を許可することで前記端末間の通信を可能にする転送系ネットワークにおいて、前記呼処理サーバが有する機能の一つ以上を担い、通信帯域及び通信経路を管理及び制御するリソース管理装置であって、
前記SIPネゴシエーションによる通信を確立する際に発信される帯域確保要求に関する情報である帯域確保要求情報を受ける受付部と、
前記受付部が前記帯域確保要求を受けた際に、前記端末間の通信に必要となるメディアストリーム数及び帯域量を含む前記帯域確保要求情報を記憶し、前記転送系ネットワークの物理構成における前記通信帯域及び通信経路に関し、前記端末間の通信を許容可能なメディアストリーム数及び前記帯域量の情報を仮想パスの情報として予め記憶する記憶部と、
前記SIPネゴシエーションの結果に基づいた複数の前記帯域確保要求における要求帯域量それぞれと、前記通信経路上で設定した前記仮想パスの上限帯域量及び残存帯域量とを比較し、前記帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、前記仮想パスの上限帯域及び残存帯域を超過しない場合のみ、前記仮想パスは前記帯域確保要求を許容できると判定する比較判定部と、
前記比較判定部が前記帯域確保要求を許容できると判定した際、前記端末間の前記SIPネゴシエーションの結果に基づいた前記帯域利用が可能になるよう、前記転送処理装置に対してポリシー制御及びピンホール制御を行う設定部と、
前記帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、前記仮想パスの上限帯域を超過した際及び前記仮想パスの残存帯域を超過した際にアラームを発出する警報部
とを備えることを特徴とするリソース管理装置。
【請求項2】
前記仮想パス情報はトランスポートクラス毎及びサービスクラス毎に設定され、帯域の種別、帯域の大きさを示す留保閾値及び複数の帯域間における優先度を含み、
前記仮想パス情報が含む複数の帯域は、それぞれ優先度に関する閾値を有し、前記優先度に従って順次隣接して割り当てられることで前記仮想パスを構成する
ことを特徴とする請求項1に記載のリソース管理装置。
【請求項3】
前記比較判定部は、最初に前記帯域確保要求情報が含むメディアストリーム数と、前記予め設定される前記仮想パス情報が含む前記メディアストリーム数とを比較し、続いて前記帯域確保要求情報が含む前記帯域量と前記仮想パス情報が含む留保閾値とを比較することを特徴とする請求項1又は2に記載のリソース管理装置。
【請求項4】
前記比較判定部は、前記端末間の通信に必要な帯域量を判定する際、前記仮想パス情報を構成する前記複数の帯域の中で、前記優先度の低い帯域から順次比較することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリソース管理装置。
【請求項5】
前記比較判定部は、前記端末間の通信に必要な帯域量を前記仮想パス情報が含む留保閾値と比較する際、前記仮想パスを構成する複数の帯域の中で前記優先度の低い帯域から順次比較することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のリソース管理装置。
【請求項6】
前記比較判定部は、前記端末間の通信に必要な帯域量を、前記仮想パスを構成する複数の帯域の中で最も優先度の低い帯域である第1の帯域における上限帯域量と比較し、
前記端末間の通信に必要な帯域量が既に前記第1の帯域における上限帯域量を超過している場合は、前記第1の帯域の次に優先度の低い第2の帯域における上限帯域量と比較し、
前記端末間の通信に必要な帯域量が未だ前記第1の帯域における上限帯域量を超過していない場合は、既存の使用帯域量に前記端末間の通信に必要な帯域量を加算した合計の帯域量と前記第1の帯域における上限帯域量とを比較する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリソース管理装置。
【請求項7】
前記比較判定部は、前記既存の使用帯域量に前記端末間の通信に必要な帯域量を加算した合計の帯域量と前記第1の帯域における上限帯域量とを比較する際、
前記合計の帯域量が前記第1の帯域における上限帯域量を超え、且つ前記帯域確保要求情報が含む帯域の優先度が前記第1の帯域と同じ場合は、前記警報部は前記第1の帯域に特化したアラームを発出すると共に、前記比較判定部は前記帯域確保要求を却下する旨の判断を行い、
前記合計の帯域量が前記第1の帯域における上限帯域量を超え、且つ前記帯域確保要求情報が含む帯域の優先度が前記第1の帯域と異なる場合は、前記警報部が前記第1の帯域に特化したアラームを発出すると共に、前記比較判定部は前記合計の帯域量と前記第2の帯域における上限帯域量とを比較する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリソース管理装置。
【請求項8】
前記記憶部が記憶する前記帯域確保要求情報及び前記仮想パス情報は通信リソースとして管理され、
前記比較判定部は、前記端末間で通信処理可能な前記メディアストリーム数、前記端末間の物理リンク帯域を前記通信リソースとして仮想化したリンク仮想パス及び前記端末間の処理能力を前記通信リソースとして仮想化した処理仮想パスの順に留保閾値及び帯域利用可否を比較判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のリソース管理装置。
【請求項9】
複数のクライアント端末及び複数のサーバ端末がそれぞれSIPネゴシエーションによる通信を確立するために経由する複数の呼処理サーバ、IPパケットを中継するネットワーク中継装置、前記呼処理サーバが管理する前記転送系ネットワークの終端に位置し前記IPパケットを前記端末へ転送する転送処理装置を有し、前記転送処理装置が前記IPパケットの流入出を許可することで前記端末間の通信を可能にする転送系ネットワークにおいて、前記呼処理サーバが有する機能の一つ以上を担い、通信帯域及び通信経路を管理及び制御するリソース管理方法であって、
受付部が、前記SIPネゴシエーションによる通信を確立する際に発信される帯域確保要求に関する情報である帯域確保要求情報を受けるステップと、
記憶部が、前記受付部が前記帯域確保要求を受けた際に、前記端末間の通信に必要となるメディアストリーム数及び帯域量を含む前記帯域確保要求情報を記憶し、前記転送系ネットワークの物理構成における前記通信帯域及び通信経路に関し、前記端末間の通信を許容可能なメディアストリーム数及び前記帯域量の情報を仮想パスの情報として予め記憶するステップと、
比較判定部が、前記SIPネゴシエーションの結果に基づいた複数の前記帯域確保要求における要求帯域量それぞれと、前記通信経路上で設定した前記仮想パスの上限帯域量及び残存帯域量とを比較し、前記帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、前記仮想パスの上限帯域及び残存帯域を超過しない場合のみ、前記仮想パスは前記帯域確保要求を許容できると判定するステップと、
設定部が、前記比較判定部が前記帯域確保要求を許容できると判定した際、前記端末間の前記SIPネゴシエーションの結果に基づいた前記帯域利用が可能になるよう、前記転送処理装置に対してポリシー制御及びピンホール制御を行うステップと、
警報部が、前記帯域確保要求情報が含む要求帯域量が、前記仮想パスの上限帯域を超過した際及び前記仮想パスの残存帯域を超過した際にアラームを発出するステップ
とを含むことを特徴とするリソース管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−166237(P2011−166237A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23505(P2010−23505)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】