説明

リフター

【課題】自動倉庫のラック内への設置に際して、ラックの間口幅の広がりの抑制、納期の短縮、およびコストの低減を図ることができるリフターを提供する。
【解決手段】ラック内に設置するリフター10を、板状の左右のフレーム11と、荷Wを受ける受け部22が設けられたキャリッジ20と、各キャリッジ20を上下に昇降させるスプロケット24a〜24cおよびリフトチェーン25から成る昇降機構と、モータ28と、モータ28の力を各昇降機構に伝達するギヤブロック29、ドライブシャフト30、およびピローブロック31から成る伝達機構とから構成する。ラックの支柱2に各フレーム11を互いに対向するようにボルト12と板状ナット13により密着させて固定し、各フレーム11にキャリッジ20と昇降機構を配置し、荷Wの上方にモータ28と伝達機構を配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫のラックの中に入出庫装置として設置されるリフターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図11および図12は、従来の自動倉庫の一例を示す図である。図11は正面図であり、図12は平面図である。従来の自動倉庫90には、格納装置としてラック91が設けられ、荷役装置としてスタッカクレーン60および手押し台車70が設けられている。図中、各者91、60、70はそれぞれ1台ずつあるが、複数台あってもよい。ラック91は、複数の支柱92と梁93を連結して組み立てられている。ラック91中には、図11に示すように荷Wを格納する格納空間94a、94bが格子状に複数形成されている。荷Wは巻物であって、表面に直接荷重が掛からないように、軸Wcを支持される。各格納空間94a、94bには、軸Wcの両端部を受ける受け材95が支柱92に連結されて設けられている。軸Wcの断面が円形であるため、受け材95の上面には軸Wcを安定に受けられるようにV字形の溝95a(図12)が形成されている。ラック91の最下段にある空間94cは、図示しない他の荷を格納するのに利用されている。
【0003】
ラック91の一方の側方には、図12に示すように通路96が設けられている。通路96の天井と床面には、図11に示すようにレール97が敷設されている。レール97間には、スタッカクレーン60が設置されている。スタッカクレーン60の車体61上には、マスト62が立設されている。マスト62間には、キャリッジ63が設けられている。キャリッジ63は、マスト62に沿って昇降する。キャリッジ63上には、スライドフォーク64が設けられている。スライドフォーク64は、ラック91に対する荷Wの搬入出方向(図11で画面に対して垂直な方向)へ伸縮する。スライドフォーク64は、凹形に形成されていて、荷Wの表面がスライドフォーク64に接触しないように、上方へ向かって延びる受け部65で荷Wの軸Wcの両端部を受ける。受け部65の上面には、軸Wcの両端部を安定に受けられるようにV字形の溝65a(図12)が形成されている。キャリッジ63は、凹形に形成されていて、内側にスライドフォーク64と荷Wを収容する。スタッカクレーン60は、レール97に沿って通路96を走行し、キャリッジ63を昇降させ、スライドフォーク64を伸縮させて、ラック91の格納空間94a、94bに対して荷Wの搬入出を行う。
【0004】
手押し台車70は、取っ手72を作業者に手で押されて、通路96以外のラック91の周囲を走行する。手押し台車70の車体71上には、荷Wの表面が車体71に接触しないように、軸Wcの両端部を受ける受け材73が立設されている。受け材73の上面には、軸Wcの両端部を安定に受けられるようにV字形の溝73aが形成されている。車体71の幅は、荷Wの幅(軸Wcの長さ)と同等である。手押し台車70には、荷Wを昇降させる機能は設けられていない。だから、昇降機能を有する他の装置により、手押し台車70の受け材73に荷Wを載置しまたは受け材73から荷Wを持ち上げる。
【0005】
ラック91の中央の下部には、入出庫装置としてリフター80を設置する設置空間94fが設けられている。リフター80は、スタッカクレーン60と手押し台車70が荷Wを取り合う入出庫ステーションとなる。図13は、リフター80の構造を示す図である。リフター80は、ラック91とは別で組み立てられて、ラック91の組み立て後に設置空間94f内に設置される。リフター80のフレーム81は、逆凹形に形成されている。フレーム81の左右の側部81aの内側には、ガイドレール82が長手方向を上下方向へ向けて取り付けられている。また、各ガイドレール82に沿って上下に昇降するようにキャリッジ83が配置されている。各キャリッジ83の側部81aと反対側の側面には、荷Wの軸Wcの両端部を受ける受け部84が設けられている。各受け部84の上面には、軸Wcの両端部を安定に受けられるようにV字形の溝(図示省略)が形成されている。受け部84と荷Wの側面の間には、スタッカクレーン60の受け部65や手押し台車70の受け材73が挿入される。各キャリッジ83には、ねじ棒85を螺合するねじ孔(図示省略)が形成されている。各ねじ棒85は、軸方向を上下方向へ向けてフレーム81に回転可能に支持されている。フレーム81の天井部81b上には、一方のねじ棒85を回転させるためのモータ86が配置されている。天井部81bの下方には、左右のねじ棒85を同期させて回転させる連動機構87が配置されている(詳細図示省略)。モータ86が正転または逆転駆動することにより、各ねじ棒85が回転して、各キャリッジ83が昇降し、受け材84で支持した荷Wも昇降する。このようなリフター80の構造は、例えば下記の特許文献1に開示されている。但し、特許文献1のリフターはラック外に設置されている。
【0006】
手押し台車70で外部から搬送して来た荷Wをラック91に入庫する場合は、先ず、手押し台車70をラック91のリフター80内へ進入させる。次に、リフター80を駆動して、キャリッジ83の受け部84で手押し台車70の受け材73に支持されている荷Wを取り上げる。次に、手押し台車70をリフター80内から退出させる。次に、スタッカクレーン60を駆動して、スライドフォーク64で荷Wをリフター80の受け部84から取り上げる。そして、スタッカクレーン60を駆動して、スライドフォーク64で荷Wをラック91の所定の格納空間94a、94bの受け材95に載置して入庫する。
【0007】
ラック91に格納されている荷Wを手押し台車70で外部へ出庫する場合は、先ず、スタッカクレーン60を駆動して、スライドフォーク64で所定の格納空間94a、94bの受け材95に支持されている荷Wを取り上げる。次に、スタッカクレーン60を駆動して、スライドフォーク64で荷Wをリフター80のキャリッジ83の受け部84に載置し、リフター80内からスライドフォーク64を退出させる。次に、手押し台車70をリフター80内に進入させる。次に、リフター80を駆動して、受け部84で支持している荷Wを手押し台車70の受け材73に載置する。そして、手押し台車70をリフター80内から退出させて、外部の所定の場所まで押して行き、荷Wを出庫する。
【0008】
【特許文献1】特開2001−19113号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した従来のリフター80では、該リフター80をラック91内の設置空間94fに設置するために、該設置空間94fを形成する幅を、図13に示すように荷Wの幅、受け部84から荷Wを取り上げるための荷Wと各キャリッジ83のクリアランス、各キャリッジ83の厚み、フレーム81の各側部81aの厚み、支柱92間にフレーム81を挿入するための各側部81aと支柱92のクリアランス、および支柱92の厚みの合計値にしなければならない。然も、荷Wおよびリフター80の各部を支えられるように、フレーム81の剛性を高めるために、各側部81aおよび天井部81bの厚みを少なくともラック91の支柱92の厚み程度にしなければならない。よって、図11および図12に示すようにラック91内の設置空間94fおよびこれと同列の格納空間94bの幅が、異なる列の格納空間94aの幅より著しく広くなり、ラック91の間口幅が広がってしまう。また、取り扱う荷W毎に、荷Wの幅に応じてフレーム81と連動機構87を設計して製作しなければならず、リフター80を設置するまでに納期とコストがかかってしまう。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その目的とするところは、自動倉庫のラック内への設置に際して、ラックの間口幅の広がりの抑制、納期の短縮、およびコストの低減を図ることができるリフターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の発明では、自動倉庫のラックの中に設置されるリフターであって、ラックの支柱に、互いに対向するように固定具により密着させて固定される板状の左右のフレームと、各フレームに配置され、搬入された荷を受ける受け部が設けられたキャリッジと、各フレームに配置され、各キャリッジを上下に昇降させる昇降機構と、各昇降機構を駆動させるための力を発する駆動源と、駆動源から発せられた力を各昇降機構に伝達する伝達機構と、から構成されたことを特徴とするリフターを提供する。
【0012】
このようにすると、自動倉庫のラックの支柱に板状の左右のフレームを固定具により密着させて固定して、該支柱とフレームとで荷およびリフターの各部を支える構造になるので、従来のフレームだけで荷およびリフターの各部を支える構造より、フレームに要求される剛性が低くてすみ、フレームの薄型化を図ることができる。また、リフターを設置するのに要求されるラック内の設置空間の幅を、荷の幅、受け部から荷を取り上げるための荷と各キャリッジのクリアランス、各キャリッジの厚み、各フレームの厚み、および支柱の厚みの合計値にすることができる。このため、従来の構造より各フレームを薄型化した分と、フレームと支柱の間に余分なクリアランスを設けない分、ラック内の設置空間およびこれと同列の格納空間の幅を狭くして、異なる列の格納空間の幅に近付けることができる。また、別体の左右のフレームをラックの支柱にそれぞれ固定して、キャリッジおよび受け部の間隔を任意に可変できるので、取り扱う荷毎に、該荷の幅に応じてフレームを設計して製作する必要がなく、従来のフレームの両側部を天井部でつなぐ構造より、フレームの設計および製作にかかる時間を短縮してコストを低減することができる。さらに、リフターの汎用性を高めることができる。よって、自動倉庫のラック内へのリフターの設置に際して、ラックの間口幅の広がりの抑制、納期の短縮、およびコストの低減を図ることが可能となる。
【0013】
また、第2の発明では、上記第1の発明において、前記伝達機構は、前記受け部で受けられた荷の上方で前記フレーム間に架けられて回転可能に支持されるドライブシャフトを備え、前記駆動源は、前記ドライブシャフトの側方に配置され、駆動源から発せられた力によりドライブシャフトが回転して各昇降機構を駆動させることを特徴とするリフターを提供する。
【0014】
このようにすると、リフター内の荷の上方に配置されたドライブシャフトの側方に、駆動源が配置されて、駆動源とドライブシャフトが略同一高さに位置するので、従来のフレームの天井部の上方に駆動源を配置する構造より、リフターおよびこれを設置するラック内の設置空間の高さを低くすることができる。このため、ラック内の設置空間の直ぐ上方のスペースを、例えば格納空間として有効利用することが可能となる。
【0015】
また、第3の発明では、上記第1または第2の発明において、前記各フレームの前記支柱に密着させる部分近傍に、支柱の幅方向へ該幅よりやや広い所定の間隔で並びかつ上下方向に所定の間隔で並ぶように複数の孔を形成し、前記固定具として、支柱のフレーム側以外の周囲を囲うような形状のものを用い、該固定具を支柱の幅方向へ並ぶ孔を貫通させてフレームに取り付けることにより、支柱を固定具とフレームとで抱きかかえて、フレームを支柱に密着して固定することを特徴とするリフターを提供する。
【0016】
例えばフレームと支柱にタップ等の孔を開け、該各孔へねじを通してフレームを支柱に密着して固定することもできるが、この構造では、リフターの設置の都度、支柱にフレームを固定する高さ位置と孔の形成位置を打合せで決める必要があり、これらを決めてからでないと孔の形成に取り掛かれないので、リフターを設置するまでに納期とコストがかかってしまう。然るに、上記のようなフレームの固定構造によると、支柱の設置間隔と幅さえ分かれば、フレームへの上記複数の孔の形成に取り掛かることができる。また、支柱に孔を開けることなく、支柱のフレーム側以外の周囲を囲うような形状の固定具でフレームを支柱に密着させて容易に固定することができる。このため、工数が少なくなり、リフターの設置までにかかる時間を短縮してコストを低減することができる。また、一般にラックの支柱には所定の間隔で梁が連結されて支柱間に架けられるが、上記のようにフレームに予め複数の孔を形成しておくと、梁によって固定具の取り付けが邪魔されずかつフレームを支柱に強固に固定できるフレームの位置で支柱の幅方向へ並ぶ孔に、固定具を貫通させて、固定具とフレームとで支柱を抱きかかえて、フレームを支柱に確実かつ容易に密着して固定することができる。
【0017】
さらに、第4の発明では、上記第1ないし第3のいずれかの発明において、支持位置を上下に調節可能な支持具により、前記各フレームを下方から支持したことを特徴とするリフターを提供する。
【0018】
このようにすると、荷およびリフターの各部の荷重を支持具により下方から安定に支えて、フレームが支柱よりずり落ちるのを防止することができる。また、支持具でフレームを支持する高さを調節できるので、フレームの設置高さを自由に設定することができ、リフターの汎用性を高めることが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、自動倉庫のラックの支柱に、板状のフレームを密着させて固定して、該支柱とフレームとで荷およびリフターの各部を支える構造にするので、フレームを薄型化して、リフターおよびこれを設置するラック内の設置空間の幅を狭くでき、取り扱う荷毎に、該荷の幅に応じてフレームを設計して製作する必要がなくなり、ラック内へのリフターの設置に際して、ラックの間口幅の広がりの抑制、納期の短縮、およびコストの低減を図ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態につき、図を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る自動倉庫の構成を示す図である。本実施形態の自動倉庫100には、管理装置101、手押し台車70、端末装置79、地上制御盤102、スタッカクレーン60、ラック1、およびリフター10が設けられている。手押し台車70とスタッカクレーン60は荷役装置の一例であり、ラック1は格納装置の一例であり、リフター10は入出庫装置の一例である。管理装置101は、図示しない管理室内に設置されている。管理装置101は、自動倉庫100内における荷の格納状況や入出庫状況を管理している。オペレータは、管理装置101により荷の入出庫指示を入力する。手押し台車70は、作業者に手で押されて走行し、荷を搬送する。端末装置79は、手押し台車70の車体に設置され、または手押し台車70を操作する作業者に携帯されている。端末装置79から管理装置101へは、指令を要求する信号が無線で送信される。管理装置101から端末装置79へは、入出庫指令が無線または有線で送信される。端末装置79は、受信した入出庫指令の内容を図示しないディスプレイに表示する。作業者は、端末装置79に表示された入出庫指令の内容を見て、手押し台車70により入出庫作業を行う。
【0021】
地上制御盤102は、ラック1の近傍に設置されている。スタッカクレーン60は、ラック1に沿って走行して、ラック1に設けられた格納空間に対して荷の搬入出を行う。スタッカクレーン60の車体には、制御盤69が設置されている。この制御盤69は、地上制御盤102に対して、機上制御盤ともいう。制御盤69は、スタッカクレーン60の各部の動作制御を行う。ラック1内には、リフター10が設けられている。リフター10は、搬入された荷を昇降させ、手押し台車70とスタッカクレーン60との間で荷の受け渡しを行う。リフター10には、制御盤9が設けられている。制御盤9は、リフター10の近傍に設置されていて、リフター10の各部を制御する。リフター10は、本発明におけるリフターの一実施形態を構成する。
【0022】
図2は、制御盤9に設けられたリフター10を操作するための操作部を示す図である。9aはリフター10を手動運転するか自動運転するかを切り換える手動自動切り換えスイッチである。9bはリフター10で入庫作業を行うか出庫作業を行うかを切り換える入出庫切り換えスイッチである。9cは手動運転時に入出庫動作を完了したことを入力する作業完了ボタンである。9dは手動運転時にリフター10を上昇させまたは下降させる昇降スイッチである。9eは自動運転時にリフター10を非常停止させる非常停止ボタンである。
【0023】
図3および図4は、自動倉庫100の外観を示す図である。図3は正面図であり、図4は平面図である。図中、荷W、スタッカクレーン60、および手押し台車70については、図11および図12で説明したのと同様の構造であるため、同一符号を用い、重複する説明を省略する。また、図中、ラック1、スタッカクレーン60、および手押し台車70はそれぞれ1台ずつあるが、複数台あってもよい。
【0024】
自動倉庫100のラック1は、複数の支柱2と梁3を連結して組み立てられている。各支柱2は、断面が正方形になっている。ラック1の中には、図3に示すように荷Wを格納する格納空間4a、4bが格子状に複数形成されている。各格納空間4a、4bには、荷Wの表面に接触することなく荷Wを支持するために、荷Wの軸Wcの両端部を受ける受け材5が支柱2に連結されて設けられている。軸Wcの断面が円形であるため、受け材5の上面には軸Wcを安定に受けられるようにV字形の溝5a(図4)が形成されている。ラック1の最下段にある空間4cと中央にある空間4dは、図示しない他の荷を格納するのに利用されている。
【0025】
ラック1の一方の側方には、図4に示すように通路6が設けられている。通路6の天井と床面には、図3に示すようにレール7が敷設されている。レール7間には、スタッカクレーン60が設置されている。スタッカクレーン60は、レール7に沿って通路6を走行し、キャリッジ63を昇降させ、スライドフォーク64を伸縮させて、ラック1の格納空間4a、4bに対して荷Wの搬入出を行う。手押し台車70は、取っ手72を作業者に手で押されて、通路6以外のラック1の周囲を走行し、ラック1に入庫する荷Wを外部から搬送したり、スタッカクレーン60によってラック1から搬出された出庫する荷Wを外部へ搬送したりする。ラック1の中央の下部には、入出庫装置として荷Wを支持して昇降させるリフター10を設置する設置空間4fが設けられている。リフター10は、スタッカクレーン60と手押し台車70が荷Wを取り合う入出庫ステーションとなる。リフター10の通路6と反対側には、図4に示すように前述の制御盤9がリフター10内への手押し台車70の進入を妨げないように設置されている。
【0026】
図5〜図8は、リフター10の構造を示す図である。図5は、リフター10の正面図である。図6は、図5で左側のキャリッジ20の近傍の拡大図である。図7は、図5のA−A断面図である。図8は、図7のキャリッジ20の近傍の拡大図である。リフター10は、ラック1の組み立て後にラック1の中に設けられた設置空間4fに設置される。リフター10の図5で手前側および図7で左側がスタッカクレーン60との荷Wの取り合い側(通路6側)であり、図5で奥側および図7で右側が手押し台車70との荷Wの取り合い側(通路6と反対側)である。
【0027】
リフター10の左右のフレーム11は、図5および図7に示すように別々の薄板状鋼材から成る。各フレーム11は、ラック1の設置空間4fを形成する支柱2に、互いに対向するように複数のボルト12と板状ナット13により密着させて固定されている。詳しくは、図7に示すように各フレーム11の両側部の支柱2に密着させる部分に、支柱2の幅方向へ該幅よりやや広い所定の間隔で並びかつ上下方向に所定の間隔で並ぶように複数の孔11aを形成しておく。各板状ナット13には、支柱2の幅よりやや広い孔11aと同様の所定の間隔で、ねじ孔(図示省略)を形成しておく。そして、図5および図7に示すように、各フレーム11の適当な位置で横に並ぶ孔11aに、ボルト12を支柱2と反対側から貫通させ、該ボルト12を支柱2の手前側と奥側をそれぞれ通して、支柱2のフレーム11と反対側に配置した板状ナット13のねじ孔に螺合して行く。すると、ボルト12と板状ナット13が凹形に組み立てられて、支柱2のフレーム11側以外の周囲三方を囲った状態でフレーム11に取り付けられ、支柱2がボルト12と板状ナット13とフレーム11とで抱きかかえられて、フレーム11が支柱2に密着して固定される。上記の各フレーム11の適当な位置で横に並ぶ孔11aとは、例えば図7に示す斜めになった梁3のような支柱2間に架かる梁3によってボルト12および板状ナット13の取り付けが邪魔されない各フレーム11の位置(即ち、梁3と支柱2が連結されていない各フレーム11の位置)でかつ、各フレーム11を各支柱2に強固に固定できる各フレーム11の両側部の中央より上方と下方の複数の位置に、支柱2の幅方向へ並ぶように形成された複数の孔11aのことである。ボルト12と板状ナット13は、固定具の一実施形態を構成する。ボルト12と板状ナット13に代えて、例えばU字形ボルトと六角ナットを固定具として用いてもよい。その場合、各フレーム11の適当な位置で横に並ぶ孔11aに、U字形ボルトを支柱2側から支柱2の手前側と奥側をそれぞれ通して貫通させ、該U字形ボルトの各先端に形成されたねじ部に六角ナットを螺合して行く。すると、U字形ボルト支柱2のフレーム11側以外の周囲三方を囲った状態でフレーム11に取り付けられ、支柱2がU字形ボルトとフレーム11とで抱きかかえられて、フレーム11が支柱2に密着して固定される。上記の他にも、凹形、U字形、V字形、W字形等のような、支柱2のフレーム11側以外の周囲を囲う形状の固定具を用いてもよい。
【0028】
各フレーム11の下端部には、図5および図7に示すようにL字形鋼材14の垂直部が溶接またはねじ等により固定されている。各フレーム11の下端部近傍の床面には、ジャッキボルト15が設置されている。各フレーム11は、L字形鋼材14を介してジャッキボルト15により下方から支持されている。詳しくは、ジャッキボルト15は、ナット15a、15b、ナット15a、15bを螺合するボルト15c、およびボルト15cの先端を上方へ向けるようにボルト15cの頭部を固定した土台15dから構成されている。L字形鋼材14の水平部には、ボルト15cを貫通させる孔(図示省略)を形成しておく。そして、例えばジャッキボルト15のナット15bをボルト15cのねじ部(図示省略)に深く螺合して、該ボルト15cをL字形鋼材14の垂直部の孔にフレーム11と反対側から貫通させ、ナット15aをボルト15cのねじ部に浅く螺合することにより、ナット15a、15b、ボルト15c、および土台15dをフレーム11に仮止めする。さらに、各フレーム11の支柱2への固定後に、土台15dを床面に着地させて、アンカーボルト18により床面に固定し、各ナット15a、15bをL字形鋼材14の垂直部に密着させて、該垂直部を上下から挟み込んで固定することにより、各フレーム11を下方から支持する。ジャッキボルト15で各フレーム11を支持する高さ位置は、ボルト15cのねじ部の長さの範囲で任意に調節することができる。ジャッキボルト15は、支持具の一実施形態を構成する。
【0029】
各フレーム11の略中央には、図7に示すようにガイドレール19が鉛直に固定されていて、キャリッジ20が配置されている。各キャリッジ20のフレーム11側の面には、図6および図8に示すようにガイドレール19に係合される滑動部21が設けられている。各キャリッジ20は、滑動部21がガイドレール19に沿って滑動することにより、上下方向への移動を案内される。各キャリッジ20のフレーム11と反対側の面には、図5〜図8に示すようにリフター10内に搬入された荷Wの軸Wcの両端部を安定に受けるV字形の受け部22と、該受け部22を補強する補強部23が設けられている。
【0030】
各フレーム11のキャリッジ20より通路6と反対側には、図7に示すようにスプロケット24a〜24cと、リフトチェーン25が配置されている。スプロケット24b、24cは、各フレーム11に回転可能に取り付けられている。リフトチェーン25は、各スプロケット24a〜24cに掛けられている。各スプロケット24a〜24cとリフトチェーン25は、各キャリッジ20を上下に昇降させる昇降機構である。スプロケット24b、24cとリフトチェーン25の大部分は、安全上、各フレーム11に固定されたカバー26で覆われている。各キャリッジ20のカバー26側の端部には、図8に示すようにアンカー27がカバー26内へ突出するように設けられている。アンカー27は、リフトチェーン25に連結されている。
【0031】
図5および図7で荷Wより上方には、モータ28、ギヤブロック29、ドライブシャフト30、およびピローブロック31が配置されている。モータ28は、各昇降機構を駆動させるための力を発する駆動源である。ギヤブロック29、ドライブシャフト30、およびピローブロック31は、モータ28から発せられた力を各昇降機構に伝達する伝達機構である。各ピローブロック31は、各フレーム11の上端部に固定されている。各ピローブロック31の内部には、図5に示すように軸受け31aとスプロケット24aが設けられている。ドライブシャフト30の両端部は、各ピローブロック31に装着されている。ドライブシャフト30は、各ピローブロック31によって回転可能に支持されて、フレーム11間に水平に架けられている。図5で左側にあるピローブロック31の右側近傍には、ギヤブロック29が配置されている。ギヤブロック29は、図7に示すようにフレーム11に螺合されるボルト32と、ドライブシャフト30に貫通されることにより支持されている。ギヤブロック29の側面には、図5に示すようにドライブシャフト30を貫通させて回転可能に支持する軸受け29aが設けられている。ギヤブロック29の内部には、モータ28の駆動力を伝達してドライブシャフト30を回転させる図示しないギヤ機構が設けられている。
【0032】
ギヤブロック29の通路6側の側面には、図7に示すようにモータ28が取り付けられている。即ち、モータ28は、リフター10内に対する荷Wの搬入出方向と平行なドライブシャフト30の側方にドライブシャフト30と略同一高さで配置されている。モータ28およびギヤブロック29の大部分と、ドライブシャフト30および各ピローブロック31は、安全上、各フレーム11に固定されたカバー33で覆われている。モータ28が正転または逆転駆動することにより、ギヤブロック29の上記ギヤ機構、ドライブシャフト30、各スプロケット24a〜24c、およびリフトチェーン25が順次回転して、各キャリッジ20が上下に昇降する。
【0033】
図5で左側にあるフレーム11のキャリッジ20より通路6側には、図7に示すように位置検知センサ34a〜34cが配置されている。各位置検知センサ34a〜34cは、リミットスイッチから成り、前述の制御盤9(図1)に接続されている。上記フレーム11のキャリッジ20より通路6側には、レール35が鉛直に固定されている。各位置検知センサ34a〜34cは、このレール35にリフトチェーン25と対向するように取り付けられている。各位置検知センサ34a〜34cの高さ位置は、レール35の長さの範囲で任意に調節することができる。キャリッジ20の下端部には、図6〜図8に示すようにドグ36が各位置検知センサ34a〜34cに接触するようにレール35側へ突出させられて固定されている。位置検知センサ34aは、キャリッジ20が図5に示す上限位置P1にあるときにドグ36と接触する位置に取り付けられている。位置検知センサ34bは、キャリッジ20が図5に示すスタッカクレーン60および手押し台車70に対する荷Wの取り合い位置P2にあるときにドグ36と接触する位置に取り付けられている。位置検知センサ34cは、キャリッジ20が図5に示す下限位置P3にあるときにドグ36と接触する位置に取り付けられている。ドグ36が各位置検知センサ34a〜34cから離間しているときは、各位置検知センサ34a〜34cはOFF状態にある。キャリッジ20が昇降して、ドグ36が各位置検知センサ34a〜34cに接触すると、各位置検知センサ34a〜34cはON状態になる。制御盤9に備わるCPU(図示省略)は、各位置検知センサ34a〜34cのON・OFF状態から、キャリッジ20の昇降位置を検知する。
【0034】
図5で左側のフレーム11のキャリッジ20とピローブロック31の間には、在荷検知センサ37が配置されている。在荷検知センサ37は、回帰反射形のフォトセンサから成り、制御盤9に接続されている。上記フレーム11のキャリッジ20とピローブロック31の間には、ブラケット38が鉛直に固定されている。在荷検知センサ37は、このブラケット38に下向きに取り付けられている。在荷検知センサ37の下方にあるキャリッジ20の受け部22には、図6および図8に示すように在荷検知センサ37から発せられた光を通す孔22aが形成されている。この孔22aの下方にある補強部23の上面には、在荷検知センサ37から発せられた光を在荷検知センサ37に向けて反射する反射板39が固定されている。荷Wの軸Wcがキャリッジ20の受け部22の上方に無いときは、在荷検知センサ37から発せられた光が反射板39で反射して、在荷検知センサ37に受光されるため、在荷検知センサ37はOFF状態にある。荷Wの軸Wcがキャリッジ20の受け部22の上方に在るときは、在荷検知センサ37から発せられた光が軸Wcに遮られて在荷検知センサ37に受光されないため、在荷検知センサ37はON状態になる。制御盤9に備わるCPUは、在荷検知センサ37のON・OFF状態から、受け部22上の荷Wの有無を検知する。
【0035】
図5で左側のフレーム11のスプロケット24cとL字形鋼材14の間には、進入検知センサ40a、40bが配置されている。進入検知センサ40a、40bは、回帰反射形のフォトセンサから成り、制御盤9に接続されている。各フレーム11のスプロケット24cとL字形鋼材14の間には、レール41が水平に固定されている。各進入検知センサ40a、40bは、左側のレール41に、図7に示すようにリフター10の内側を向くように取り付けられている。右側のレール41には、各進入検知センサ40a、40bから発せられた光を各進入検知センサ40a、40bに向けて反射する反射板42が固定されている。手押し台車70(図3等)がリフター10の内側(両フレーム11の間)に進入していないときは、各進入検知センサ40a、40bから発せられた光が反射板42で反射して各進入検知センサ40a、40bに受光されるため、各進入検知センサ40a、40bはOFF状態にある。手押し台車70がリフター10の内側に進入すると、各進入検知センサ40a、40bから発せられた光が手押し台車70の車体71に遮られて各進入検知センサ40a、40bに受光されないため、各進入検知センサ40a、40bがON状態になる。制御盤9に備わるCPUは、各進入検知センサ40a、40bのON・OFF状態から、リフター10内の手押し台車70の有無を検知する。
【0036】
リフター10の上方には、図5に示すように補強用の梁3aがラック1の設置空間4fを形成する支柱2間に架けられて取り付けられている。設置空間4fの内側の床面には、図5および図7に示すようにガイドローラ43が手押し台車70の車体71の幅と略同等の間隔で対称に設置されている。リフター10内へ手押し台車70を進入させる際、各ガイドローラ43が手押し台車70の車体71の側面に接触して転動することにより、車体71の中心とリフター10の中心とが一致するように、該進入が案内される。このため、手押し台車70の受け材73で支持された荷Wの軸Wcを、図5に示すようにリフター10の各部と接触することなく、キャリッジ20間に位置させることが可能となる。設置空間4fの通路6側の床面には、図7に示すようにストッパ44が設置されている。リフター10内へ手押し台車70を通路6と反対側から進入させて行くと、車体71の前面がストッパ44に接触することにより、手押し台車70の前進が制限される。車体71の前面をストッパ44に接触させた状態で手押し台車70を停止させると、手押し台車70の受け材73で支持された荷Wの中心と各キャリッジ20の中心とが図7に示すように一致して、該荷Wの軸Wcをリフター10の各キャリッジ20の受け部22で支持させることが可能となる。
【0037】
上述した自動倉庫100において荷Wを入庫する場合は、先ず、オペレータが図1の管理装置101に入庫指示を入力する。次に、管理装置101が入力された入庫指示に基づく入庫指令を、地上制御盤102と手押し台車70の端末装置79へ送信する。次に、端末装置79が入庫指令を受信して、該指令の内容を表示する。次に、作業者が端末装置79の表示を見て、手押し台車70を操作し、入庫する荷Wを手押し台車70の受け材73で支持して、外部から搬送して来る。次に、作業者が手押し台車70を操作して、手押し台車70を一旦ラック1の設置空間4fの手前に停止させた後、リフター10内へ進入させる。このとき、手押し台車70の受け材73で支持している荷Wの軸Wcが各キャリッジ20の受け部22や補強部23に接触しないように、リフター80を駆動して、各キャリッジ20を図5の取り合い位置P2より下方に位置させておく。具体的には、図2の手動自動切り換えスイッチ9aを自動に切り換えて、リフター10を自動運転にしている場合は、作業者が入出庫切り換えスイッチ9bを入庫に切り換えることにより、図1の制御盤9のCPUが自動的に図5等の各位置検知センサ32a〜32cのON・OFF状態に基づいてモータ28を逆転駆動して、各キャリッジ20を取り合い位置P2より下方にある荷Wの搬入の邪魔にならない所定の位置、即ち手押し台車70の受け材73に支持されている荷Wの軸Wcより下方の位置移動させる。また、図2の手動自動切り換えスイッチ9aを手動に切り換えて、リフター10を手動運転にしている場合は、作業者が入出庫切り換えスイッチ9bを入庫に切り換えて、昇降スイッチ9dを下側へ回すことにより、制御盤9のCPUにモータ28を逆転駆動させて、各キャリッジ20を下降させて行き、各キャリッジ20が荷Wの搬入の邪魔にならない位置まで下降すると、昇降スイッチ9dを中立に戻すことにより、制御盤9のCPUにモータ28の駆動を停止させて、各キャリッジ20を停止させる。なお、各キャリッジ20の上限位置P1または下限位置P3を超える昇降は、制御盤9のCPUによって禁止される。
【0038】
作業者が手押し台車70をリフター10内へ進入させて、車体71の前面をストッパ40に接触させた状態で停止させると、リフター80を駆動して、各キャリッジ20の受け部22で手押し台車70の受け材73に支持されている荷Wを取り上げる。具体的には、リフター10の自動運転中の場合は、在荷検知センサ37が受け材73に支持されている荷Wの軸Wcを検知してON状態になりかつ進入検知センサ40a、40bが手押し台車70の車体71を検知してON状態になったまま一定時間が経過すると、制御盤9のCPUが自動的に位置検知センサ34aがON状態になるまでモータ28を正転駆動して、各キャリッジ20を図5に示す上限位置P1に移動させ、各キャリッジ20の受け部22で荷Wの軸Wcを受けて、荷Wを手押し台車70の受け材73から持ち上げる。このとき、荷Wの軸Wcは手押し台車70の受け材73の上面より上方に位置している。荷Wの表面はカバー33から離間している。また、リフター10の手動運転中の場合は、作業者が昇降スイッチ9dを上側へ回すことにより、制御盤9のCPUにモータ28を正転駆動させて、各キャリッジ20を上昇させて行き、各キャリッジ20の受け部22で荷Wの軸Wcを受けて、荷Wを受け材73から持ち上げ、軸Wcが受け材73の上面より上方に位置すると、昇降スイッチ9dを中立に戻すことにより、制御盤9のCPUにモータ28の駆動を停止させて、各キャリッジ20を停止させる。
【0039】
リフター10で手押し台車70から荷Wを取り上げると、作業者が手押し台車70を操作して、手押し台車70をリフター10内から退出させる。次に、リフター80を駆動して、各キャリッジ20を取り合い位置P2まで下降させる。具体的には、リフター10の自動運転中の場合は、進入検知センサ40a、40bが手押し台車70の車体71を検知しなくなってOFF状態になったまま一定時間が経過すると、制御盤9のCPUが自動的に位置検知センサ34bがON状態になるまでモータ28を逆転駆動して、各キャリッジ20を図5に示す取り合い位置P2に移動させる。また、リフター10の手動運転中の場合は、作業者が昇降スイッチ9dを下側へ回すことにより、制御盤9のCPUにモータ28を逆転駆動させて、各キャリッジ20を下降させて行き、位置検知センサ34bがON状態になると、昇降スイッチ9dの操作状態に関係なく、制御盤9のCPUがモータ28の駆動を停止して、各キャリッジ20を取り合い位置P2に停止させる。
【0040】
各キャリッジ20を取り合い位置P2に位置させると、リフター10の自動運転中の場合は、自動的に制御盤9から地上制御盤102へリフター10内への荷Wの搬入が完了したことを通知する完了通知信号が送信される。また、リフター10の手動運転中の場合は、作業者が図2の作業完了ボタン9cを押したときに、在荷検知センサ37がON状態になっていると、制御盤9から地上制御盤102へ上記完了通知信号が送信される。上記完了通知信号が地上制御盤102に受信されると、地上制御盤102からスタッカクレーン60の制御盤69へ入庫指令が送信される。入庫指令が制御盤69に受信されると、スタッカクレーン60が該入庫指令に基づいて駆動して、車体61の走行と、キャリッジ63の昇降と、スライドフォーク64の伸縮の各動作を行うことにより、リフター10の受け部22に支持されている荷Wをスライドフォーク64で取り上げて、キャリッジ63へ収容する。なお、このようにスライドフォーク64でリフター10から荷Wを取り上げる以外に、リフター10の各キャリッジ20を下降させて、受け部22に支持されている荷Wをスライドフォーク64の受け部65に載置するようにしてもよい。この後、スタッカクレーン60が駆動して、車体61の走行と、キャリッジ63の昇降と、スライドフォーク64の伸縮の各動作を行うことにより、キャリッジ63に収容している荷Wをスライドフォーク64で、指示されたラック1の所定の格納空間4a、4bの受け材5に載置して入庫する。
【0041】
一方、上述した自動倉庫100において荷Wを出庫する場合は、先ず、オペレータが管理装置101に出庫指示を入力する。次に、管理装置101が入力された出庫指示に基づく出庫指令を、手押し台車70の端末装置79と地上制御盤102へ送信する。出庫指令が端末装置79に受信されると、端末装置79が該指令の内容を表示する。次に、作業者が端末装置79の表示を見て、手押し台車70を操作し、ラック1の設置空間4fの手前に停止させて、出庫する荷Wがラック1の所定の格納空間4a、4bからリフター10内へ搬出されるのを待つ。このとき、作業者は、手動自動切り換えスイッチ9aを手動または自動に切り換え、入出庫切り換えスイッチ9bを出庫に切り換える。
【0042】
管理装置101からの出庫指令が地上制御盤102に受信されると、地上制御盤102からスタッカクレーン60の制御盤69とリフター10の制御盤9へ出庫指令が送信される。出庫指令が制御盤69に受信されると、スタッカクレーン60が該出庫指令に基づいて駆動して、車体61の走行と、キャリッジ63の昇降と、スライドフォーク64の伸縮の各動作を行うことにより、所定の格納空間4a、4bの受け材5に支持されている出庫する荷Wをスライドフォーク64で取り上げて、キャリッジ63へ収容する。
【0043】
さらに、スタッカクレーン60が駆動して、車体61の走行と、キャリッジ63の昇降と、スライドフォーク64の伸縮の各動作を行うことにより、キャリッジ63に収容している荷Wをスライドフォーク64でリフター10内に搬入して、各キャリッジ20の受け部22に載置し、リフター10内からスライドフォーク64を退出させる。このとき、スライドフォーク64で支持している荷Wの軸Wcがリフター10の各キャリッジ20の受け部22や補強部23に接触しないように、リフター80を駆動して、各キャリッジ20を取り合い位置P2に位置させておく。具体的には、リフター10の自動運転中の場合は、地上制御盤102から送信された出庫指令がリフター10の制御盤9に受信されると、制御盤9のCPUが自動的にリフター80の位置検知センサ34bがON状態になるまでモータ28を駆動して、各キャリッジ20を取り合い位置P2に移動させる。また、リフター10の手動運転中の場合は、作業者が昇降スイッチ9dを操作することにより、制御盤9のCPUにモータ28を駆動させて、各キャリッジ20を昇降させて行き、位置検知センサ34bがON状態になると、昇降スイッチ9dの操作状態に関係なく、制御盤9のCPUがモータ28の駆動を停止して、各キャリッジ20を取り合い位置P2に停止させる。なお、上記のようにスライドフォーク64でリフター10の受け部22に荷Wを載置する以外に、リフター10の各キャリッジ20を上昇させて、スライドフォーク64の受け部65に支持されている荷Wを各キャリッジ20の受け部22で取り上げるようにしてもよい。
【0044】
荷Wがリフター10内へ搬出されてリフター10の受け部22で支持されると、作業者が手押し台車70を操作して、リフター10内へ進入させる。このとき、受け部22で支持している荷Wの軸Wcが手押し台車70の受け材73に接触しないように、リフター80を駆動して、各キャリッジ20を図5の上限位置P1に位置させておく。具体的には、リフター10の自動運転中の場合は、在荷検知センサ37が荷Wの軸Wcを検知してON状態になったまま一定時間が経過すると、制御盤9のCPUが位置検知センサ34aがON状態になるまでモータ28を正転駆動して、各キャリッジ20を上限位置P1に移動させる。また、リフター10の手動運転中の場合は、作業者が昇降スイッチ9dを上側へ回すことにより、制御盤9のCPUにモータ28を正転駆動させて、各キャリッジ20を上昇させて行き、位置検知センサ34aがON状態になると、昇降スイッチ9dの操作状態に関係なく、制御盤9のCPUがモータ28の駆動を停止して、各キャリッジ20を上限位置P1に停止させる。
【0045】
作業者が手押し台車70をリフター10内へ進入させて、車体71の前面をストッパ44に接触させた状態で停止させると、リフター80を駆動して、各キャリッジ20の受け部22で支持している荷Wを手押し台車70の受け材73に載置する。具体的には、リフター10の自動運転中の場合は、進入検知センサ40a、40bが手押し台車70の車体71を検知してON状態になったまま一定時間が経過すると、制御盤9のCPUが自動的に位置検知センサ34bがON状態になった後一定時間が経過するまで、または位置検知センサ34cがON状態になるまで、モータ28を逆転駆動して、各キャリッジ20を取り合い位置P2より下方にある荷Wの搬出の邪魔にならない所定の位置に移動させて、受け部22で支持している荷Wを受け材73に載置する。また、リフター10の手動運転中の場合は、作業者が昇降スイッチ9dを下側へ回すことにより、制御盤9のCPUにモータ28を逆転駆動させて、各キャリッジ20を取り合い位置P2より下方に下降させて、受け部22で支持している荷Wを受け材73に載置する。そして、各キャリッジ20が荷Wの搬出の邪魔にならない位置まで下降すると、昇降スイッチ9dを中立に戻すことにより、制御盤9のCPUにモータ28の駆動を停止させて、各キャリッジ20を停止させる。この後、作業者が手押し台車70をリフター10内から退出させて、外部の所定の場所まで押し行き、荷Wを出庫する。
【0046】
以上によると、リフター10は、ラック1内の設置空間4fを形成する支柱2に板状の左右のフレーム11をボルト12と板状ナット13により密着させて固定して、該支柱2とフレーム11とで荷Wおよびリフター10の各部を支える構造になっている。このため、図13に示した従来のリフター80のフレーム81だけで荷Wおよびリフター80の各部を支える構造より、フレーム11に要求される剛性が低くてすみ、フレーム11の薄型化を図ることができる。また、リフター10を設置するのに要求されるラック1内の設置空間4fの幅を、荷Wの幅、受け部22から荷Wを取り上げるための荷Wと各キャリッジ20のクリアランス、各キャリッジ20の厚み、各フレーム11の厚み、および支柱2の厚みの合計値にすることができる。このため、従来のリフター80の構造より、各フレーム11を薄型化した分とフレーム11と支柱2の間に余分なクリアランスを設けない分、ラック1内の設置空間4fおよびこれと同列の格納空間4b、4dの幅を狭くして、異なる列の格納空間4a、4cの幅に近付けることができる。
【0047】
また、モータ28がリフター10内の荷Wの上方に配置されたドライブシャフト30の側方に配置されて、モータ28とドライブシャフト30が略同一高さに位置しているので、従来のリフター80のフレーム81の天井部81bの上方にモータ86を配置する構造より、リフター10およびこれを設置するラック1内の設置空間4fの高さを低くすることができる。このため、ラック1内の設置空間4fの直ぐ上方のスペース4d(図3)を、例えば格納空間として有効利用することが可能となる。本実施形態では、上記スペース4dを格納空間として利用するとともに、上記スペース4dに補強用の梁3aを設置して、設置空間4fを形成する支柱2とリフター10の安定性を高めている。
【0048】
また、別体の左右のフレーム11をラック1の支柱2にそれぞれ固定して、キャリッジ20および受け部22の間隔を任意に可変できるので、取り扱う荷W毎に、該荷Wの幅に応じてフレーム11を設計して製作する必要がなく、従来のリフター80のフレーム81の両側部81aを天井部81bでつなぐ構造より、フレーム11の設計および製作にかかる時間を短縮してコストを低減することができる。また、リフター10の汎用性を高めることができる。なお、ドライブシャフト30は、荷Wの幅に応じて長さを設計して製作する必要があるが、カバー33は、モータ28やドライブシャフト30等を覆えばいいので、荷Wの幅に応じて長さを設計して製作する必要はなく、例えば取り扱いが想定される荷の中で最も小さい荷の幅より短い長さのカバー33用パーツを製作し、該パーツを複数連結して組み立てるようにすればよい。
【0049】
また、例えばフレームと支柱にタップ等の孔を開け、該各孔へねじを通してフレームを支柱に密着して固定することもできるが、この構造では、リフターの設置の都度、支柱にフレームを固定する高さ位置と孔の形成位置を打合せで決める必要があり、これらを決めてからでないと孔の形成に取り掛かれないので、リフターを設置するまでに納期とコストがかかってしまう。然るに、上述のようなフレーム11の固定構造によると、支柱2の設置間隔と幅さえ分かれば、フレーム11への複数の孔11aの形成に取り掛かることができる。また、支柱2に孔を開けることなく、支柱2のフレーム11側以外の周囲を囲うような形状の固定具、即ちボルト12および板状ナット13でフレーム11を支柱2に密着させて容易に固定することができる。このため、工数が少なくなり、リフター10の設置までにかかる時間を短縮してコストを低減することができる。また、一般にラック1の支柱2には所定の間隔で梁3が連結されて支柱2間に架けられるが、上述のようにフレーム11に予め複数の孔11aを形成しておくと、梁3によってボルト12および板状ナット13の取り付けが邪魔されずかつフレーム11を支柱2に強固に固定できるフレーム11の位置で支柱2の幅方向へ並ぶ孔11aに、ボルト12を貫通させて、ボルト12と板状ナット13とフレーム11とで支柱2を抱きかかえて、フレーム11を支柱2に確実かつ容易に密着して固定することができる。
【0050】
さらに、各フレーム11をジャッキボルト15によりL字形鋼材14を介して下方から支持しているので、荷Wおよびリフター10の各部の荷重を安定に支えて、各フレーム11が支柱2よりずり落ちるのを防止することができる。また、ジャッキボルト15のボルト15cの長さの範囲でフレームを支持する高さを任意に調節できるので、フレーム11の床面からの設置高さを自由に設定することができ、リフター10の汎用性を一層高めることが可能となる。
【0051】
よって、上記の結果、自動倉庫100のラック1内の設置空間4fへのリフター10の設置に際して、ラック1の間口幅の広がりの抑制、納期の短縮、およびコストの低減を図ることが可能となる。
【0052】
本発明は、以上の実施形態以外にも種々の形態を採用することができる。例えば、以上の実施形態では、巻物である荷Wの軸Wcを支持して昇降させるリフター10に本発明を適用した例を挙げているが、本発明は、これ以外の形態の荷を昇降させるリフターにも適用することができる。その場合、取り扱う荷の形態に応じて該荷を安定に支持して昇降できるような、キャリッジ、受け部、昇降機構、伝達機構、および駆動源等を用いればよい。
【0053】
図9および図10は、他の実施形態に係るリフター50を示す図である。図9は、リフター50の正面図である。図10は、図9のB−B断面図である。各図では、便宜上、図3〜図8で説明した部分と同一部分のうち、以下の説明で必要な部分に同一符号を付し、それ以外の部分に符号を付すのを省略している。本実施形態のリフター50は、図示しない自動倉庫のラックの中に形成された設置空間4fに設置される。また、リフター50は、図示しないスタッカクレーンまたはハンドトラックによって内側に搬入されたパレットPaおよび該パレットPaに載置された荷W1をパレットPaごと昇降させる。このようなパレットPaおよび荷W1を取り扱う自動倉庫、ラック、スタッカクレーン、およびハンドトラックの構造は公知のものと同様であるため図示を省略する。リフター50の図9で手前側および図10で左側がスタッカクレーンとの荷Wの取り合い側であり、図9で奥側および図10で右側がハンドトラックとの荷Wの取り合い側である。
【0054】
リフター50の左右のフレーム51は、図9および図10に示すように別々の薄板状鋼材から成る。各フレーム51には、前述のフレーム11の複数の孔11aと同様に、複数の孔51aが形成されている。各フレーム51は、ラックの設置空間4fを形成する支柱2にボルト12と板状ナット13により密着させて固定されている。フレーム51の固定構造は、前述のフレーム11の固定構造と同様である。また、各フレーム51は、L字形鋼材59を介してジャッキボルト15により下方から支持されている。フレーム51の支持構造は、前述のフレーム11の支持構造と同様である。各フレーム51の中央には、図10に示すようにガイドレール19が鉛直に固定されている。また、各フレーム51には、キャリッジ52がガイドレール19に係合されて、上下方向へ移動可能に配置されている。キャリッジ52とガイドレール19の係合構造は、前述のキャリッジ20とガイドレール19の係合構造と同様である。各キャリッジ52のフレーム51と反対側の面には、図9に示すようにリフター50内に搬入されたパレットPaの下面を安定に受けるL字形の受け部53が設けられている。各フレーム51の各ガイドレール19の側方には、図10に示すようにスプロケット54a、54bと、該スプロケット54a、54bに掛けられたリフトチェーン55から成る昇降機構が配置されている。各キャリッジ52の一方の側端部は、各リフトチェーン55に連結されている。キャリッジ52とリフトチェーン55の連結構造は、前述のキャリッジ20とリフトチェーン25の連結構造と同様である。
【0055】
荷Wより上方には、駆動源であるモータ45と、ギヤブロック46、ドライブシャフト47a〜47c、ピローブロック49a〜49c、スプロケット56a〜56c、およびリフトチェーン57から成る伝達機構が配置されている。各ピローブロック49a〜49cは、各フレーム51の上端部に固定されている。各ドライブシャフト47a〜47cの両端部は、各ピローブロック49a〜49cによって回転可能に支持されている。ピローブロック49aの内部にはスプロケット56aが設けられ、ピローブロック49bの内部にはスプロケット54a、56bが設けられ、ピローブロック49cの内部にはスプロケット54a、56cが設けられている。各リフトチェーン57は、各スプロケット56a〜56cに掛けられている。ギヤブロック46は、図10に示すようにフレーム51に螺合されるボルト32と、ギヤブロック46を貫通するドライブシャフト47aに支持されている。ギヤブロック46の内部には、モータ45の駆動力を伝達してドライブシャフト47aを回転させる図示しないギヤ機構が設けられている。モータ45は、図9で左側にあるフレーム51と対向するギヤブロック46の側面に固定されて、リフター50に対する荷Wの搬入出方向と平行なドライブシャフト47a〜47cの側方に配置されている。
【0056】
モータ45が正転または逆転駆動することにより、ギヤブロック46の上記ギヤ機構、ドライブシャフト47a、各スプロケット56a〜56c、リフトチェーン57、ドライブシャフト47b、47c、スプロケット54a、54b、およびリフトチェーン55が順次回転して、各キャリッジ52が上下に移動し、受け部53に支持されたパレットPaおよび荷W1が昇降する。図9に示すP4は、ハンドトラックとパレットPaおよび荷W1の取り合いを行う受け部53の下限位置である。P5は、スタッカクレーン60とパレットPaおよび荷W1の取り合いを行う受け部53の位置である。P6は受け部53の上限位置である。リフター50の動作手順と荷W1の入出庫手順は、前述のリフター10の動作手順と荷Wの入出庫手順と同様である。
【0057】
上記によると、リフター50は、自動倉庫100のラック内に設けた設置空間4fを形成する支柱2に、板状の左右のフレーム51を固定具12、13により密着させて固定して、該支柱2とフレーム51とでパレットPa、荷W1、およびリフター50の各部を支える構造になる。このため、フレーム51を薄型化して、リフター50および設置空間4fの幅を狭くすることができる。また、取り扱うパレットPaおよび荷W1毎に、該パレットPaおよび荷W1の幅に応じてフレーム51を設計して製作する必要がなくなる。よって、自動倉庫のラック内の設置空間4fへのリフター50の設置に際して、ラックの間口幅の広がりの抑制、納期の短縮、およびコストの低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施形態に係る自動倉庫の構成を示す図である。
【図2】本発明の本実施形態に係るリフターの操作部を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る自動倉庫の外観を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る自動倉庫の外観を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るリフターの構造を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るリフターの構造を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るリフターの構造を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るリフターの構造を示す図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るリフターの構造を示す図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るリフターの構造を示す図である。
【図11】従来の自動倉庫の一例を示す図である。
【図12】従来の自動倉庫の一例を示す図である。
【図13】従来のリフターの構造を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
1 ラック
2 支柱
10、50 リフター
11、51 フレーム
11a、51a 孔
12 ボルト
13 板状ナット
15 ジャッキボルト
20、52 キャリッジ
22、53 受け部
24a〜24c、54a、54b スプロケット
25、55 リフトチェーン
28、45 モータ
29、46 ギヤブロック
30、47a〜47c ドライブシャフト
31、49a〜49c ピローブロック
56a〜56c スプロケット
57 リフトチェーン
100 自動倉庫
Pa パレット
W、W1 荷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動倉庫のラックの中に設置されるリフターであって、
前記ラックの支柱に、互いに対向するように固定具により密着させて固定される板状の左右のフレームと、
前記各フレームに配置され、搬入された荷を受ける受け部が設けられたキャリッジと、
前記各フレームに配置され、前記各キャリッジを上下に昇降させる昇降機構と、
前記各昇降機構を駆動させるための力を発する駆動源と、
前記駆動源から発せられた力を前記各昇降機構に伝達する伝達機構と、から構成されたことを特徴とするリフター。
【請求項2】
請求項1に記載のリフターにおいて、
前記伝達機構は、前記受け部で受けられた荷の上方で前記フレーム間に架けられて回転可能に支持されるドライブシャフトを備え、
前記駆動源は、前記ドライブシャフトの側方に配置され、
前記駆動源から発せられた力により前記ドライブシャフトが回転して前記各昇降機構を駆動させることを特徴とするリフター。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のリフターにおいて、
前記各フレームの前記支柱に密着させる部分近傍に、前記支柱の幅方向へ該幅よりやや広い所定の間隔で並びかつ上下方向に所定の間隔で並ぶように複数の孔を形成し、
前記固定具として、前記支柱の前記フレーム側以外の周囲を囲うような形状のものを用い、
前記固定具を前記支柱の幅方向へ並ぶ前記孔を貫通させて前記フレームに取り付けることにより、前記支柱を前記固定具と前記フレームとで抱きかかえて、前記フレームを前記支柱に密着して固定することを特徴とするリフター。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のリフターにおいて、
支持位置を上下に調節可能な支持具により、前記各フレームを下方から支持したことを特徴とするリフター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−261799(P2007−261799A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−92780(P2006−92780)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000232807)日本輸送機株式会社 (320)
【Fターム(参考)】