説明

リマインダ機能を有する医療装置

リマインダ機能を有する医療装置であって:当該医療装置を用いて所定の動作を実行するようにユーザにリマインダを発行するリマインダ生成器と;複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択し、リマインダスケジュールに従って、選択された前記リマインダを発行するように前記リマインダ生成器を制御するコントローラと;を有し、前記コントローラは、前記利用可能なリマインダの夫々の有効性の度合いを保持し、前記度合いに基づいて前記複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択するように構成される、医療装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視装置又は薬剤投薬装置(medicament dispensing device)のような医療装置及び該医療装置を操作する方法に関し、特に、リマインダ機能を有する医療装置及び該医療装置を操作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療の分野において、専門家の直接の監督を必要とせず、患者の家庭、職場又は移動中において、患者の状態を監視できる多くの装置及びシステムが開発されている。
【0003】
これらのシステムにおいて、患者は、血糖値測定器、血液のINR測定器、心拍数モニタ、血圧モニタ等のような、監視装置を提供され得る。患者は、いくつかの生理的なパラメータの定期的又は頻度の高い測定を行うために、その監視装置を利用する。監視装置は、患者の自宅のコンピュータ端末に、測定結果を提供することかできる。そのコンピュータ端末は、その結果を遠隔の端末(医療専門家のコンピュータ端末のような)へと転送することができる。その結果は、医療専門家によって照合され、評価されることができる。医療専門家は、その結果が十分でない場合、あるいは患者が治療計画を変える必要がある場合には、その患者と連絡をとることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種のシステムは、患者が要求される間隔で監視装置を用いる場合にのみ有効である。
【0005】
同様の問題は、定期的又は高い頻度で薬品を患者に投薬する、自宅用の薬剤投薬装置においても存在する。その薬物療法は、患者が適切な時間にそれらの薬剤を服用する場合にのみ有効であり得る。
【0006】
したがって、適切な時間に医療装置を使用するように患者又はユーザを動機付けるリマインダ機能を有する医療装置へのニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の実施形態によれば、リマインダ機能を有する医療装置であって:当該医療装置を用いて所定の動作を実行するようにユーザにリマインダを発行するリマインダ生成器と;複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択し、リマインダスケジュールに従って、選択された前記リマインダを発行するように前記リマインダ生成器を制御するコントローラと;を有し、前記コントローラは、前記利用可能なリマインダの夫々の有効性の度合いを保持し、前記度合いに基づいて前記複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択するように構成される、医療装置が提供される。
【0008】
本発明の第二の実施形態によれば、医療装置を操作する方法であって:前記医療装置のユーザに前記医療装置を用いて所定の動作を実行することを思い出させるためのリマインダが発行されるべきことを決定する段階と;複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択する段階であって、該リマインダの選択は前記複数のリマインダの夫々の有効性の度合いに基づいてなされる、段階と;選択された前記リマインダを前記ユーザに発行する段階と;を有する、方法が提供される。
【0009】
本発明の第三の実施形態によれば、コンピュータプログラム製品であって、当該製品の中で具体化され、コンピュータ又はプロセッサに請求項14又は15に記載の方法を実行させるように構成される、コンピュータ読み取り可能なコンピュータプログラムコードを有する、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0010】
本発明の好ましい実施形態は、例示的な方法により、以下の図面への参照と共に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一の実施形態による医療監視装置のブロック図。
【図2】本発明の第一の実施形態による医療監視装置を操作する方法を説明するフローチャート。
【図3】本発明の第二の実施形態による薬剤投薬装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の第一の具体的な実施形態は、医療監視装置として、図1に示される。
【0013】
医療監視装置2は、装置2のユーザの生理的特徴の測定を取得するための生理的特徴センサ4を有する。生理的特徴センサ4は、医療監視装置2の動作を制御するコントローラ6へ接続されている。
【0014】
センサ4の具体的な形式は、装置2の用途に依存する。例えば、装置2が糖尿病の治療を支援するために用いられている場合には、生理的特徴センサ4は、血糖値を測定するためのセンサであり得る。当然ながら、医療監視装置2において、重量センサ、心拍モニタ、血圧モニタ、血液のINRレベルセンサ、SpO2測定器、心電図(ECG)、脳電図(EEG)又は筋電図(EMG)を含む、あらゆる他の種類の生理的特徴センサ4が用いられ得る。
【0015】
当然ながら、装置2は、様々な病気の治療のために用いられることができる。したがって、装置2は、一つ以上の種類の生理的特徴センサ4を有することができる。
【0016】
医療監視装置2は、装置2のユーザに対してリマインダ又はアラームを生成して発行するためのリマインダ/アラーム生成器8も有する。リマインダ又はアラームは、装置2のユーザに、生理的特徴センサ4を用いて測定を行うよう促すために生成される。リマインダ/アラーム生成器8は、例えば一つ以上の方式(例えば、ビープ、音楽クリップ又は音声メッセージのような音;光、画像、テキストベースのメッセージ又はビデオのような視覚的要素、振動及び/又はにおい)と各方式のための異なったパラメータ(例えば、音量、強さ、頻度、継続時間)とを用いて、様々な異なったリマインダ又はアラームを生成することができる。
【0017】
これらの特定のリマインダ又はアラームのためのデータは、リマインダ/アラーム生成器8によってアクセス可能であり、コントローラ6にも接続されているメモリ10に保管され得る。上で示したように、このデータは、異なる強さと頻度を有する音のアラーム、予め録音された音声メッセージ又はビデオメッセージ(例えば、医療機関又は関係者又はユーザの友人からの)、画像又はテキストベースのメッセージのためのサンプリング音又はコンピュータファイルを含み得る。
【0018】
医療監視装置2は、リマインダスケジュールを決定するか、あるいはリマインダスケジュールとともに提供される。リマインダスケジュールとは、コントローラ6が、装置2のユーザに対して選択されたリマインダを発行するようにリマインダ/アラーム生成器8を制御すべき時間を特定するものである。このリマインダスケジュールは、メモリ10に保管され得る。リマインダスケジュールは、ユーザが装置2を用いて測定を行うべき特定の時間又は時間枠を示す測定スケジュールから決定され得る。この測定スケジュールも、メモリ10に保管され得る。
【0019】
メモリ10は、装置2によって実行されるあらゆる測定の結果も保管し得る。
【0020】
医療監視装置2は、他の装置に情報を送信し、他の装置から情報を受信できる通信インターフェース12を有してもよい。例えば、生理的特徴センサ4を用いてなされる測定結果は、評価のために装置2から医療機関のコンピュータへと送信され得る。通信インターフェース12は、また、医療機関から新たなリマインダスケジュールを受信し、又はリマインダスケジュールへの更新を受信し、又は発行されるリマインダ若しくはアラームを選択するためにコントローラによって用いられるアルゴリズムを更新若しくは変更し、又は携帯電話若しくはパソコンのような別の装置にリマインダスケジュールを送信するためにも用いられ得る。
【0021】
本発明によれば、医療監視装置2を用いた測定におけるユーザの順守を促進するために、コントローラ6は、装置2を用いた測定を実行するようユーザに促した、異なったリマインダ(使用された特定のパラメータを含む)の有効性の度合いを決定し、メモリ10の中に保持する。次に、リマインダが発行される必要がある場合に、コントローラ6は、その有効性の度合いに基づいて使用するリマインダを選択し得る。
【0022】
コントローラ6は、リマインダが発行される必要のある時点で(すなわち、動的に)、使用するリマインダを選択できる。あるいは、コントローラ6は、リマインダスケジュールが作成されている時に、特定の時間において発行されるべきリマインダを特定できる。
【0023】
好ましい実施形態において、特定のリマインダ(又は、ユーザの装置2を用いた測定前に発行される多数のリマインダを含むリマインダのパターン)の有効性の度合いは、予定された測定(すなわち、リマインダが発行されるとき)と、ユーザが測定した実際の時間との間の平均時間に基づく。
【0024】
リマインダがリマインダ/アラーム生成器8によって発行される場合に、コントローラ6は、リマインダの詳細を記録し(すなわち、リマインダの方式と使用されたパラメータ値)、そのリマインダの有効性の前の値を更新し(前の有効性)、その特定のリマインダが用いられた回数の表示とともに、この更新された値をメモリ10に保存する。更新された有効性(updated effectiveness)を決定するための例示的な式(1)は以下の通りである。
【0025】
【数1】

それぞれの異なったリマインダの有効性の度合いを保持して更新することにより、当然のことながら、コントローラ6は、どの単一又は複数のリマインダが、装置2の特定のユーザにとって最も効果的か、及び/又は最も効果的でないかを学習することができる。
【0026】
図2は、医療監視装置2を操作する方法を表す。
【0027】
ステップ101において、リマインダが発行されるべきかどうかが決定される。上述したように、コントローラ6は、リマインダスケジュールからこのことを決定し得る。リマインダを発行する時間でない場合には、コントローラ6は、所定の時間待機して(ステップ102)、ステップ101に戻る。
【0028】
リマインダが発行されるべき場合には、ステップ103に進む。ステップ103において、リマインダがメモリ10に保管される利用可能なリマインダから選択され、リマインダ/アラーム生成器8によって生成される。
【0029】
上で述べたように、コントローラ6は、リマインダが発行されるべきであると決定されたときに、リマインダの方式とパラメータ値を選択することができる。あるいは、コントローラ6は、リマインダスケジュールが作成されているときに、リマインダの方式とパラメータ値を特定することができる。
【0030】
このステップにおいて、コントローラ6は、トレーニングモードか又は通常モードにおいて動作し得る。大まかにいうと、トレーニングモードにおいて、コントローラ6は、装置2のユーザのためにどの単一又は複数のリマインダが最も効果的であり/最も効果的でないかを学習することができる。一方、通常モードにおいて、コントローラ6は、装置2のユーザのために最も効果的であることがわかっている単一又は複数のリマインダを用いることができる。
【0031】
トレーニングモードでは、コントローラ6は、使用するための最も効果的な単一又は複数のリマインダを自動的に選択せずに、利用可能な全てのリマインダからリマインダを選択するようプログラムされる。リマインダはランダムに選択され得る。あるいは、最も使用されていないリマインダ(すなわち、有効性の度合いが最も正確でない可能性のあるリマインダ)から選択され得る。
【0032】
通常モードの動作では、コントローラ6は、有効性の度合いの最も高いリマインダか、有効性の度合いの最も高い複数のリマインダのセットを選択するようプログラムされ得る。
【0033】
別の実施形態においては、コントローラ6は、通常モードとトレーニングモードとの混合モードで動作してもよい。このモードでは、使用されるべきリマインダは、有効性の度合いとランダムの寄与率(contribution)を用いて統計的に選択される。具体的には、より高い有効性の度合いの特定のリマインダは、使用される可能性がより高くなる一方で、ランダムの寄与率により、他のリマインダの有効性が評価されることを可能にする。
【0034】
一つの例示的な実施形態において、リマインダを選択するために、確率的な選択、すなわち有効性の度合いが用いられる70%の確率と、リマインダの選択がランダムである30%の確率とを用いて選択することができる。重み付けされたリマインダの選択は、確率的な選択を用いることができる。ここで、使用されるリマインダの可能性
[外1]

は、リマインダの有効性の度合いと有効性の度合いがメモリ10に保管される全てのリマインダの有効性の度合いの合計の比率によって定義される。これは、以下の式(2)において説明される。
【0035】
【数2】

ステップ103の次に、ステップ105に進む。ステップ105では、ユーザが装置2を用いて測定を行うかどうかが決定される。ユーザが装置2を用いて測定を行わなかった場合には、方法は、たとえば数分間待機し(ステップ107)、次にステップ109へ進む。
【0036】
ステップ109において、新たなリマインダが発行されるべきかどうか(あるいは、前のリマインダが繰り返されるべきかどうか)決定される。このステップにおいて、コントローラ6は、別のリマインダがスケジュールされているかどうかを確かめるためにリマインダスケジュールを調べることができる。あるいは、コントローラ6は、所定の期間が前のリマインダから経過したかどうかを測定することができる。
【0037】
リマインダがちょうど発行されたばかりである場合に、及び/又はリマインダスケジュールが、別のリマインダが発行されるべきことを示していない場合には、ステップ105に戻る。
【0038】
別のリマインダが発行されるべきである場合には、ステップ103に戻り、別のリマインダが発行される。
【0039】
一度ユーザが測定を行った場合には(ステップ105)、ステップ111へと進む。ステップ111において、コントローラ6は、最後のリマインダが発行されてから経過した時間を測定する。
【0040】
一度経過した時間が測定された場合には、コントローラ6は、その経過した時間を用いて、そのリマインダのための有効性の度合いを更新することができる(ステップ113)。次に、ステップ101に戻り、スケジュールされた次のリマインダを待つ。
【0041】
当然ながら、医療監視装置2は、ユーザに、ユーザの身体的又は生理的な状態又は健康を評価するために用いられる、定期的な又は頻度の高い質問表又は調査を提供する手段を有してもよい。この実施形態において、リマインダは、ユーザに質問表又は調査を完了するよう促すために用いられ得る。いくつかの別の実施形態において、医療監視装置2は、生理的特徴センサ4の代わりに質問表又は調査生成モジュールを含んでもよい。
【0042】
図3は、薬剤投薬装置において具体化される、本発明の別の実施形態を表す。この実施形態における薬剤投薬装置20は、図1において示される医療監視装置と共通する多くの要素を有する。それらの共通する要素は、図3において同一の参照番号が与えられている。これらの共通する要素は、図1におけるそれらとほぼ同じ方法で動作する。
【0043】
したがって、この実施形態において、薬剤投薬装置20は、薬剤を保管し、装置20のユーザに薬剤を投薬するための薬剤ディスペンサ24を有する。リマインダ/アラーム生成器8により発行されるリマインダは、ユーザに、薬剤ディスペンサ24からの薬剤を服用するよう促す。そして、コントローラ8は、そのリマインダの有効性の度合いを更新するために、リマインダの発行からユーザが薬剤を服用した時間までに経過した時間を用いることができる。
【0044】
上述したように、いずれの実施形態においても、それぞれのリマインダは、一つ以上の方式を有することができ、その方式に関連する様々なパラメータの値を有する。以下の表1は、いくつかの異なる種類のリマインダの方式の、いくつかの異なるパラメータを説明する。
【0045】
【表1】

本発明の実施形態において、医療監視装置又は薬剤投薬装置は、ユーザに発行されるリマインダの有効性を改善するための様々な追加の機能を有する。
【0046】
例えば、ユーザが要求されるアクション(すなわち、測定を行う、あるいは薬剤を服用する)に従わず、さらなるリマインダを発行する必要がある場合に、コントローラ6は、以前のリマインダより高い有効性の度合いを有するリマインダを選択してもよい。同様に、コントローラ6は、音量又は強さを大きくして、さらなるリマインダを発行してもよい。このことは、後続のリマインダの内容をより強めることにより(すなわち、リマインダに従うための要求がより緊急に、あるいは切迫してなされる)、テキストベースのメッセージ、音声メッセージ又はビデオクリップを有するリマインダに等しく適用することができる。
【0047】
要求される動作が完了すると、装置はユーザに確認メッセージを提供し、要求される動作を行ったユーザに礼を述べる。装置は、さらに、あるいは代わりに、ユーザに要求された動作のスケジュールの順守のレベルに関連する統計を提供する。
【0048】
装置のユーザは、複数のリマインダ又は最後に使用されたリマインダの有効性に関する手動のフィードバックを提供してもよい。そして、コントローラ6は、それらのリマインダの有効性の度合いを更新するためにこれを用いてもよい。この方法で、ユーザは、装置によって発行されるリマインダの種類についてより多くの制御を提供され得る。
【0049】
装置は、ユーザにより行われる必要のある次の測定、又は服用される必要のある次の薬剤の前に、残り時間を表示するためのディスプレイをさらに有してもよい(この表示自体が、視覚的なリマインダの実装とみなすことができる)。
【0050】
本発明は、医療監視装置又は薬剤投薬装置に関してこれまで説明されてきた。しかし、当然ながら、本発明による医療装置は、ユーザに、例えばインスリン注射、呼吸器の薬品配送システム、傷の消毒、経皮電気的神経刺激(TENS)の使用又は歯磨きのような、様々な他の医療又は健康に関連する動作を実行するようリマインドするために用いられることができる。
【0051】
本発明のさらなる実施形態において、携帯電話、PDA、コンピュータ又はコンピュータゲーム端末のような、別の電子機器へ接続されるモジュールを有してもよい。これらの実施形態において、モジュールは、上述したように、コントローラ6、メモリ10及び通信インターフェース12(及び、医療装置の特定の医療アプリケーションによって、任意のセンサ4又は薬剤ディスペンサ24)を有し得る。そして、モジュールの中のコントローラ6は、発行されるべきリマインダを選択するように動作し、ユーザにリマインダを発行するために、通信インターフェース12を通じて電子装置を制御することができる。
【0052】
したがって、適切な時間に、患者又はユーザに医療装置を使用するように促すリマインダ機能を有する医療装置が提供される。
【0053】
本発明は図面及び前述の説明において詳細に図示され説明されたが、そのような図示及び説明は、説明又は例示とみなされ、限定的ではないとみなされる。本発明は、開示される実施形態に制限されない。
【0054】
開示される実施形態のバリエーションは、請求される発明を実施する当業者により、図面、開示及び添付されるクレームから理解され達成され得る。クレームにおいて、「有する/含む(comprising)」の語は、他の要素又はステップを除外しない。また、不定冠詞「一つの/ある(a)」又は「一つの/ある(an)」は、複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他の装置は、クレームにおいて列挙されるいくつかの項目の機能を実現することができる。ある手段が相互に異なる従属クレームにおいて列挙されているという単なる事実は、それらの手段の組み合わせが有利に用いることができないということを示すものではない。コンピュータプログラムは、光学記録媒体又は他のハードウェアの一部と共に提供される固体記憶媒体若しくは他のハードウェアの一部として提供される固体記憶媒体のような、適合する媒体上に保管され/配布され得る。しかし、インターネット又は他の有線若しくは有線通信システムを経由して、他の方法においても配布されることができる。クレーム内のあらゆる参照符号は、範囲を限定するよう解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リマインダ機能を有する医療装置であって:
当該医療装置を用いて所定の動作を実行するようにユーザにリマインダを発行するリマインダ生成器と;
複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択し、リマインダスケジュールに従って、選択された前記リマインダを発行するように前記リマインダ生成器を制御するコントローラと;
を有し、
前記コントローラは、前記利用可能なリマインダの夫々の有効性の度合いを保持し、前記度合いに基づいて前記複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択するように構成される、
医療装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記リマインダの発行と前記ユーザが実行する前記所定の動作との間の平均時間の差に基づく、前記利用可能なリマインダの夫々の有効性の度合いを保持するように構成される、
請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
リマインダの発行の後に、前記コントローラは、以下の式を用いて該リマインダの有効性の度合いを更新するように構成される、
請求項2に記載の医療装置。
【数3】

ここで、nr_times_used_beforeは該リマインダが発行された合計回数、new_time_lapseは前記リマインダの発行と前記ユーザが実行する前記所定の動作との間の時間、previous_effectivenessは該リマインダが発行される前の該リマインダの有効性の度合いの値を表す。
【請求項4】
前記コントローラは、前記複数の利用可能なリマインダから有効性の度合いが最も高いリマインダを選択するように構成される、
請求項1乃至3何れか一項に記載の医療装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記複数の利用可能なリマインダのサブセットからリマインダを選択するように構成され、前記サブセットの中の前記リマインダは有効性の度合いが最も高い、
請求項1乃至3何れか一項に記載の医療装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記複数の利用可能なリマインダからランダムにリマインダを選択するトレーニングモードで動作するようにさらに構成される、
請求項1乃至5何れか一項に記載の医療装置。
【請求項7】
前記コントローラは、前記複数の利用可能なリマインダから最も使用回数が少ないリマインダを選択するトレーニングモードで動作するようにさらに構成される、
請求項1乃至5何れか一項に記載の医療装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記有効性の度合い及びランダムの寄与率を統計的に用いて前記複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択するようにさらに構成される、
請求項1乃至3何れか一項に記載の医療装置。
【請求項9】
前記コントローラは、確率的な選択を用いて前記複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択するように構成され、
前記確率的な選択において、夫々のリマインダが、前記リマインダの有効性の度合いと前記複数の利用可能なリマインダの中の該リマインダの夫々の有効性の度合いの合計の比率によって定義される、選択についての関連する可能性を有する、
請求項1、2、3又は8何れか一項に記載の医療装置。
【請求項10】
前記コントローラは、前記複数の利用可能なリマインダの中の一つ以上のリマインダに関して前記ユーザからフィードバックを受け取り、
前記フィードバックに基づいて前記一つ以上のリマインダの夫々の有効性の度合いを更新する
ように構成される、
請求項1乃至9何れか一項に記載の医療装置。
【請求項11】
前記複数の利用可能なリマインダのそれぞれは、音、視覚的要素、振動及びにおいから選択された一つ以上の方式を有する、
請求項1乃至10何れか一項に記載の医療装置。
【請求項12】
前記医療装置は医療監視装置であり、少なくとも一つの生理的特徴センサをさらに有し、
前記リマインダ生成器は前記少なくとも一つの生理的特徴センサを用いて測定を行うようにユーザにリマインダを発行する、
請求項1乃至11何れか一項に記載の医療装置。
【請求項13】
前記医療装置は薬剤投薬装置であり、薬剤ディスペンサをさらに有し、
前記リマインダ生成器は前記薬剤ディスペンサからの薬剤を服用するようにユーザにリマインダを発行する、
請求項1乃至12何れか一項に記載の医療装置。
【請求項14】
医療装置を操作する方法であって:
前記医療装置のユーザに前記医療装置を用いて所定の動作を実行することを思い出させるためのリマインダが発行されるべきことを決定する段階と;
複数の利用可能なリマインダからリマインダを選択する段階であって、該リマインダの選択は前記複数のリマインダの夫々の有効性の度合いに基づいてなされる、段階と;
選択された前記リマインダを前記ユーザに発行する段階と;
を有する、方法。
【請求項15】
選択された前記リマインダの発行と前記ユーザが実行する前記所定の動作とから経過時間を測定する段階と;
前記測定された経過時間を用いて選択された前記リマインダの前記有効性の度合いを更新する段階と;
をさらに有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
コンピュータプログラム製品であって、
当該製品の中で具体化され、コンピュータ又はプロセッサに請求項14又は15に記載の方法を実行させるように構成される、コンピュータ読み取り可能なコンピュータプログラムコードを有する、
コンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−529330(P2012−529330A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514569(P2012−514569)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052508
【国際公開番号】WO2010/143115
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】