説明

リモート溶接教示装置

【課題】溶接位置から離れたところからレーザを照射するリモート溶接におけるロボットの動作教示作業を容易にすることができるリモート溶接教示装置を提供する。
【解決手段】レーザ加工ヘッド3から照射されるレーザ100の照射可能範囲を可視光55により示すリモート溶接教示装置50を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモート溶接教示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ロボットを利用した溶接にもレーザ溶接が用いられるようになってきている。従来、このような溶接技術として、ロボットアーム先端に取り付けたレーザ溶接装置は溶接点から離して停止させた上で、レーザ溶接装置内部の反射鏡を回動させることでレーザを振り分け、複数の溶接点を溶接する技術がある(たとえば特許文献1参照)。このようなワークから離れたところからレーザにより溶接を行う技術をリモート溶接と呼んでいる。
【特許文献1】特許第3229834号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなリモート溶接においては、レーザが溶接位置に到達する軌跡が見えないため、ロボット動作の教示作業が難しいと言った問題がある。これは、たとえばロボット溶接の代表的なものであるスポット溶接の場合、溶接ガンそのものが溶接位置に当接させるため、最も単純な方法としては、ロボットアームや溶接ガンそのものが周囲の物体やワークなどに干渉せずに溶接位置までに動くように教示すればよい。
【0004】
しかし、リモート溶接に用いるレーザは可視光ではないために肉眼では見えず、まして動作教示中においてはレーザを照射していない。このためリモート溶接では、レーザ射出点と溶接位置までが離れているので、離れたところからレーザを溶接位置にうまく当てるためのロボット姿勢やレーザ射出点の向きを決めなめればならず、ロボット動作の教示作業が難しいものとなっていた。
【0005】
そこで本発明の目的は、溶接位置から離れたところからレーザを照射するリモート溶接におけるロボット動作教示作業を容易にすることができるリモート溶接教示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明は、レーザ溶接装置から射出されるレーザの照射可能範囲を示す可視光を投影する投影手段を有すること特徴とすることを特徴とするリモート溶接教示装置である。
【0007】
また本発明においては、前記レーザ溶接装置は、前記レーザを集光させる集光レンズを有するものであり、前記リモート溶接教示装置は、さらに前記集光レンズによる前記レーザの非焦点位置で分離していて、合焦位置で一体化する少なくとも2つの可視光によるスポット光を照射するスポット光照射手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、レーザの照射可能範囲を示す可視光を投影する投影手段によってレーザの照射範囲を示すこととしたので、目視によってレーザの照射範囲を確かめながらロボットの動作教示を行うことができる。
【0009】
また本発明によれば、レーザ溶接装置の集光レンズによるレーザの非焦点位置で分離していて、合焦位置で一体化する少なくとも2つの可視光によるスポット光を照射することとしているので、目視できない溶接に用いられるレーザの焦点位置合わせを、目で見ながら教示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0011】
(実施形態1)
図1は、本発明によるリモート溶接教示装置を設けたリモート溶接システムを説明するための概略図、図2はレーザ加工ヘッド部分の概略拡大透視図である。
【0012】
図示するリモート溶接システムを用いた溶接は、これまでのスポット溶接などと比較して、溶接冶具が直接ワークと接触せずに、レーザを用いてワークから離れた場所から溶接するものである。このためこのような溶接をリモート溶接と称している。
【0013】
図示したリモート溶接システムは、ロボット1と、このロボット1のアーム2先端に設けられ、レーザ100を射出するレーザ加工ヘッド3と、レーザ光源であるレーザ発振器(不図示)からレーザ加工ヘッド3までレーザ100を導く光ファイバーケーブル6と、レーザ加工ヘッド3に取り付けられたリモート溶接教示装置50とからなる。なお、レーザ発振器は、レーザ100を光ファイバーケーブル6によって導くためにYAGレーザ発振器を用いている。
【0014】
ロボット1は、一般的な多軸ロボット(多関節ロボットなどとも称されている)などであり、教示作業によって与えられた動作経路のデータに従い、その姿勢を変えてアーム2の先端、すなわちレーザ加工ヘッド3を様々な方向に移動させることができる。
【0015】
レーザ加工ヘッド3はレーザ溶接装置である。このレーザ加工ヘッド3は、その内部に、レーザ100の射出方向を自由に振り分けるための反射鏡11と、レーザ100をいったん平行光にするためのコリメートレンズ111および焦点位置を変更する集光レンズ112よりなるレンズ群12が設けられている。
【0016】
反射鏡11は、図示するように2軸方向に回動自在であり、レンズ群12からのレーザ100の照射方向を変えることが可能となっている。このためにレーザ加工ヘッド3内部には、反射鏡11を回動させるための駆動機構(不図示)が備えられている。
【0017】
このようなレーザ加工ヘッド3によって、光ファイバーケーブル6の射出端61から射出されたレーザ100は、レンズ群12を通り反射鏡11によって反射され、溶接位置方向へ射出される。したがって、このレーザ加工ヘッド3は、レーザ加工ヘッド3自体を動かすことなくレーザの照射方向を変更することができる。そしてこのようなレーザ加工ヘッド3自体を動かすことなくレーザの照射方向を変更することができる範囲がレーザの照射可能範囲である。
【0018】
リモート溶接教示装置50は、レーザ100の射出経路上に設けられたハーフミラー51と、ハーフミラー51方向に可視光を射出する光源52と、照射された可視光55を拡大する照射するためのレンズ53と、レーザ照射可能範囲を示すための可視光を投影するためのスリット54とを有する。ここでは、ハーフミラー51、光源52、レンズ53、およびスリット54が投影手段となる。
【0019】
ハーフミラー51は、少なくとも光源52側からの可視光を反射し、レーザ加工ヘッド3からのレーザ100は透過するものである。なお、ハーフミラー51は、レーザ加工ヘッド3側からの光は、レーザに限らず可視光であっても透過してかまわない。
【0020】
光源52は、レーザ加工ヘッド3からのレーザ100が照射される距離まで可視光55を投光できる光量があれば特に限定されない。したがって、ランプ光源、可視光半導体レーザなどが使用できる。
【0021】
レンズ53は、光源52からの可視光をレーザ100の照射可能範囲に合わせて拡大させるためのものである。
【0022】
そして、スリット54は、拡大された光が枠形状となって投影されるようにする(詳細後述)。
【0023】
これによりリモート溶接教示装置50からは、レンズ53の拡大率とスリット54によって、レーザ100の照射可能範囲を示す枠が被加工物200面に投影されることになる。
【0024】
また、リモート溶接教示装置50の設置位置は、レーザ100の光軸中心L1と光源52からの可視光の光軸中心L2とが一致するように設ける。このように両者の光軸を合わせることで、レーザ加工ヘッド3から射出されるレーザの照射可能範囲の空間上での軌跡全体を可視光で投影することができる。
【0025】
図3は、レーザ照射可能範囲を示す可視光による枠の一例を説明するための説明図である。なお、図において黒線で示した枠56は、本実施形態1では可視光が当たって見える部分である。
【0026】
図示するように、本実施形態1では、レーザ100の射出角度にしたがって可視光55の枠56が複数投影されるようにしている。したがって、スリット54にはレーザ100の照射角度に対応して複数の枠が投影されるように、複数の開口部が設けられている。
【0027】
ここでは、一例としてレーザ100の射出角度θが最も大きいα=20°、次に大きいβ=10°、最も小さいγ=5°の三つ枠56を示すようにしている。なお、レーザ100の射出角度θは、図1を参照して、レーザ加工ヘッド3から垂直に照射されるレーザ100の光軸Cを中心に反射鏡11により射出方向を変更したときの角度である。
【0028】
このようにレーザ100の射出角度に応じて複数の枠56を表示する理由は、被加工物200面におけるレーザ100の入射角度よって溶接品品質に差がでるため、レーザ100の射出角度を示す枠56が被加工物200面に投影されることで、投影面においておおよそのレーザ入射角度がわかるようになり、溶接品質が悪化するような極端なレーザ100の入射角度を設定してしまうことを防止することが可能となる。たとえば、投影する枠56が正方形である場合、投影された枠56も正方形になるようにレーザ加工ヘッド3を移動させて、枠56内に溶接点が入っていれば、溶接点が枠α、β、γのいずれの内側にあるかで、レーザ100の入射角度もその枠56に決められているそれぞれのレーザ射出角度と同じ角度となることがわかる。
【0029】
次に、このリモート溶接システムを用いた教示方法を説明する。
【0030】
図4は、リモート溶接システムを用いた教示方法を説明するための説明図であり、(a)は本実施形態1による教示された移動軌跡例を示し、(b)はリモート溶接教示装置を用いない場合の移動軌跡例を示す。
【0031】
本実施形態1によるリモート溶接教示装置50を用いた教示方法は、図4(a)に示すように、基本的にはリモート溶接教示装置50を作動させて可視光による枠56を被加工物200面に投影し、その状態で溶接する位置(溶接点201)がこの枠56内に入るようにロボット1を操作してレーザ加工ヘッド3を移動するだけである。このとき、枠56の形が正方形になるようにレーザ加工ヘッド3の向きおよびロボット姿勢を制御し、レーザ加工ヘッド3を移動させたときのロボット姿勢およびその移動軌跡をロボットコントローラ(不図示)によって記録することで、その記録がリモート溶接におけるロボットおよびレーザ加工ヘッド3の教示された動作経路となる。その後、実際に溶接点201を溶接するためには、レーザ100の照射位置を反射鏡11の回動によって調節する。この反射鏡11の向きを調整する段階では、レーザ加工ヘッド3自身の位置調整は不要となる。
【0032】
したがって、本実施形態1によれば、リモート溶接を行うためのロボット姿勢およびレーザ加工ヘッド3の移動経路を簡単に教示することが可能となる。しかも、その移動軌跡は図4(a)に示すように、溶接点201がレーザの照射可能範囲から逸脱することなく、最短の経路を通るように教示することができる。
【0033】
一方、リモート溶接教示装置を用いない場合は、図4(b)に示すように、レーザの照射可能範囲が正確にはわからないため、レーザ加工ヘッド3の位置によっては溶接できなくなることをおそれるあまり、どうしても溶接点201の直上をレーザ加工ヘッド3が通過するような移動軌跡を描くように教示してしまうことになる。このため、本実施形態1のように、照射可能範囲ぎりぎりのところをレーザ加工ヘッド3が通過するような最短の移動軌跡を描くことができる場合に比べて、レーザ加工ヘッド3の移動経路が長くなり、連続溶接する場合などにタイムロスが生じてしまうことになる。この点、本実施形態1では、このようなタイムロスが少なく、溶接点から離れたところから溶接を行うリモート溶接の利点を発揮させた動作経路の教示が可能となる。
【0034】
また、この教示の際には、図5に示すように、投影されている枠56に、途切れ部分kがないかどうかを確かめることで、レーザ照射位置におけるレーザ100と他物体との干渉チェックも行うことができる。これは、溶接点方向に枠56が投影された状態で、もしその枠56に途切れ部分kがあれば、レーザ100の照射経路のどこかで枠56を投影する光が遮られていることを意味し、その部分で溶接時にレーザ100が他の物体を干渉してしまう恐れがあることを示している。したがって、このような枠56の途切れがないように教示することでレーザ100と他の物体との干渉をも簡単に防止することが可能となる。
【0035】
なお、このようなレーザの干渉チェックを主目的とした場合には、図3に示した枠56のみの投影に代わり、図6に示すように、レーザの照射可能範囲内57全てに可視光を投影するようにしてもよい。
【0036】
このようにすることで、たとえば枠表示だけではチェックできないような枠内中央部分にのみ干渉物があるような場合もレーザ100との干渉をチェックすることができる。
【0037】
以上説明したように本実施形態1によれば、ロボットアームに取り付けられているレーザ加工ヘッド3(レーザ溶接装置)にさらにリモート溶接教示装置50を取り付けることで、目視することのできないレーザ100に代わり、可視光によってレーザ100の照射範囲を示すことができ、溶接点のある被加工物面上にこの可視光55が投影されるので、実際にロボット1を操作してレーザ加工ヘッド3の経路、ロボット姿勢などを目視により教示することができる。
【0038】
(実施形態2)
実施形態2は、前述した実施形態1に加えて、レーザ100の合焦位置を判別するためのスポット光照射手段を設けたものである。
【0039】
図7は、レーザ加工ヘッド部分の概略拡大透視図である。なお、本実施形態2においてもレーザ加工ヘッド3およびリモート溶接教示装置50は図1に示した場合と同様に、ロボットアーム2に取り付けられており、レーザ発信器60からのレーザが光ファイバーケーブル6により導かれているものである。なお、実施形態1と重複する部分の説明は省略する。
【0040】
本実施形態2は、レーザ発信器60内部に、溶接に使用するレーザ光源61(ここではYAGレーザ発信器)とともに、可視光を発する可視光光源62を備える。この可視光光源(スポット光用光源)62からの光は、光ファイバーケーブル6へ溶接用のレーザと切り替えて送出できるようになっている。このためにレーザ発信器60内部には、レーザ100を透過し可視光を反射するハーフミラー63を備える。すなわち、レーザ100を射出する場合は、レーザ光源61をオンにし、可視光を照射する場合は、レーザ光源61からのレーザ100を止めて、可視光光源62からの可視光を発することになる。これにより、レーザと可視光が同一経路によりレーザ加工ヘッド3まで導かれることになる。
【0041】
そして、レーザ加工ヘッド3内には、集光レンズ112の手前、コリメートレンズ111との間に、レーザの光束幅Wの外周位置に相当し、相対する位置で可視光を通すスリット65を入れてある。したがって、スポット光は、集光レンズ112より前におけるレーザの光束幅の外周位置で互いに最も離れた位置に少なくとも一つずつ入れることになる。ここでは可視光をこのスリット65によって2つのスポット光に分離するようにしている(後述する図9参照)。このスリット65は取り付け取り外し自在であり、動作経路の教示時に取り付け、レーザ溶接を行う際には取り外すことになる。
【0042】
図8および図9は、本実施形態2における合焦点判別方法を説明するための図面で、図8は側面から見た模式図であり、図9はスポット光の照射された状態を示す模式図である。
【0043】
まず、本実施形態2では、上述のように、レーザが通るのと同じ経路で可視光を導入しているため、この可視光も実際のレーザと同じようにレーザ加工ヘッドから射出される。そして、この可視光は、コリメートレンズ111と集光レンズ112の間に設けたスリット65によって2つのスポット光に分離されている。
【0044】
したがって、図8に示すように、レーザ加工ヘッド3から射出され、2つに分離しているスポット光68aおよび68bは、集光レンズ112の作用によって焦点位置Bで合焦し、ほぼ一つの点として見えるようになる(図9B参照)。しかし、焦点位置ではない部分、たとえばAの位置では、2つに分離しているスポット光68aおよび68bは1つに合体せず、2つの点として見えることになる(図9A参照)。なおスポット光の大きさ(スポット直径)は、たとえば、レーザ溶接が良好となる合焦範囲にあるとき2つのスポット光が繋がって一体化して見え、逆に合焦範囲からはずれたときには互いに分離して見える程度の大きさとすることが好ましい。したがって、用いるレーザ強度や光束幅などに応じてスリット65の開口を調整することが好ましい。
【0045】
このように本実施形態2を用いれば、動作教示の際に溶接面200において、2つのスポット光68aおよび68bが一体化して見えるように、レンズ群12内の集光レンズ112を調整するか、または溶接点からレーザ加工ヘッド3までの位置を調整することで、レーザ溶接における就航レンズによる合焦動作またはレーザ加工ヘッド3の経路をあらかじめ調整しておくことができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態を説明したが本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。
【0047】
たとえば、上述した実施形態1では、枠状に可視光を照射することとした場合に、その枠を背方形として図示したが、これは、レーザの照射範囲に応じていかような形でもよく、円形や楕円形、その他の多角形などであってもよい。また、スリットを用いてこのような枠形状を可視光として投影することとしているが、スリットに代えて、たとえば1点または複数点の可視レーザ光のスポットを高速で枠形状となるようにスキャンして描き出すようにしてもよい。これは、可視レーザ光のスポットを高速で枠形状となるようにスキャンすれば、人間には残像現象により枠状に見えるため、このような方法でもレーザの照射範囲が目視により確認することができる。
【0048】
また、実施形態2においては、溶接に用いるレーザ発信器から可視光を導いているが、これに代えて、レーザ加工ヘッドに、別途可視光源からの可視光を導く光ファイバーケーブルをつなぎかえるようにしてもよい。また、集光レンズ112の前にLEDや可視光半導体レーザなど小型の点光源を2つ、コリメートされたレーザの最外周位置に設置するなどしてもよい。ただし、この場合、点光源から発せられた光はコリメート(平行)光としておく必要があり、また、レーザ溶接時には取り外す必要がある。
【0049】
また、スポット光分離した2つの光に限らずさらに複数のスポット光であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、ロボットを使用したレーザ溶接に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明によるリモート溶接教示装置を設けたリモート溶接システムを説明するための概略図である。
【図2】実施形態1におけるレーザ加工ヘッド部分の概略拡大透視図である。
【図3】レーザ照射可能範囲を示す可視光による枠の一例を説明するための説明図である。
【図4】リモート溶接システムを用いた教示方法を説明するための説明図である。
【図5】レーザの干渉チェックを説明する説明図である。
【図6】レーザ照射可能範囲を示す可視光の他の投影例を説明するための説明図である。
【図7】実施形態2におけるレーザ加工ヘッド部分の概略拡大透視図である。
【図8】実施形態2における合焦点判別方法を説明するための図面で、側面から見た模式図である。
【図9】実施形態2における合焦点判別方法を説明するための図面で、スポット光の照射された状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0052】
1…ロボット、
3…レーザ加工ヘッド、
11…反射鏡、
50…リモート溶接教示装置、
51…ハーフミラー、
52…光源、
53…レンズ、
54…スリット、
55…可視光、
56…枠、
60…レーザ発信器、
61…レーザ光源、
62…可視光光源、
100…レーザ、
111…コリメートレンズ、
112…集光レンズ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ溶接装置から射出されるレーザの照射可能範囲を示す可視光を投影する投影手段を有すること特徴とするリモート溶接教示装置。
【請求項2】
前記投影手段は、前記レーザ溶接装置の動きとともに動くことを特徴とする請求項1記載のリモート溶接教示装置。
【請求項3】
前記投影手段は、前記レーザ溶接装置とともにロボットアームに取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のリモート溶接教示装置。
【請求項4】
前記投影手段は、前記レーザ溶接装置から射出されるレーザの射出角度に対応した複数の可視光枠を投影することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のリモート溶接教示装置。
【請求項5】
前記投影手段は、レーザの照射可能範囲内全てに可視光を投影することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のリモート溶接教示装置。
【請求項6】
前記レーザ溶接装置は、前記レーザを集光させる集光レンズを有するものであり、
前記リモート溶接教示装置は、さらに前記集光レンズによる前記レーザの非焦点位置で分離していて、合焦位置で一体化する少なくとも2つの可視光によるスポット光を照射するスポット光照射手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のリモート溶接教示装置。
【請求項7】
前記スポット光照射手段は、前記集光レンズより前から前記スポット光を、前記集光レンズより前における前記レーザの光束幅の外周位置で互いに最も離れた位置に少なくとも一つずつ入れることを特徴とする請求項6記載のリモート溶接教示装置。
【請求項8】
前記スポット光照射手段は、前記レーザと同じ経路を通って可視光が導かれるように配置されたスポット光用光源と、前記集光レンズの前に設けられ前記スポット光用光源からの可視光から前記スポット光を作り出すスリットと、を有することを特徴とする請求項7記載のリモート溶接教示装置。
【請求項9】
前記レーザの照射可能範囲は、前記レーザ溶接装置自体を動かすことなく前記レーザの照射方向を変更できる範囲であること特徴とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のリモート溶接教示装置。
【請求項10】
前記レーザ溶接装置は、レーザ発信器から導かれた前記レーザを反射する回動自在の反射鏡を有し、
前記反射鏡により前記レーザの射出方向を変更すること特徴とすることを特徴とする請求項9記載のリモート溶接教示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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