説明

レジカゴバッグとその製造方法

【課題】手提げ用舌片と肩掛け用舌片を持ち手として使用することで買い物商品の重量に合わせてレジカゴバッグの持ち方を変えたり、商品の落下防止ならびに万引き防止用のカバーとして使用したり、レジカゴとレジカゴバッグの隙間を塞いで開口部を確保することによって、レジ通過後の買い物客による商品の移し替え作業を省略するエコバッグの提供を図こと目的とする。
【解決手段】本発明は、スーパーマーケット等の店舗に備えられる買物用カゴ内に収納されるレジカゴバッグにおいて、前記レジカゴバッグを形成する袋体の上端開口部に、係止具と持ち手穴を備えた一対の手提げ用舌片と、係止具を備えた一対の肩掛け用舌片と、を交互に対向させて設けると共に、前記肩掛け用舌片の上面と前記袋体の側面のいづれかまたは両方に係止具を備える一対の分離した肩掛けバンドを付設手段を採る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーマーケット等の店舗で使用されるレジ袋を不要とするレジカゴバッグとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
環境保護活動の一環として平成7年6月に年間50t以上のレジ袋を消費するスーパー等の企業に対して適正な消費枚数まで削減を義務付ける「容器包装リサイクル法」が制定され、その目的は、家庭から排出されるごみの重量の約2〜3割、容積で約6割を占める容器包装廃棄物について、リサイクルの促進等により、廃棄物の減量化を図るとともに資源の有効利用を図るため、平成9年4月から本格的に施行されたもので、小売店での購買時には買い物袋の持参を呼びかけるマイバッグ運動が奨励され、その目的は、レジ袋の過剰な使用から、繰り返し利用できる買い物袋の使用に切り替えることで、ごみの削減や、それに伴う二酸化炭素などの温室効果ガスの削減、レジ袋の原料となる原油の節約(資源保護)を目指している。
【0003】
そしてその効果としては、レジ袋使用時と買い物袋使用時の 環境負荷を比較することで明らかとなる。例えば、レジ袋1枚(大型のもの)を作るのに必要な原油は約18.3ml原油1リットル"当たりの二酸化炭素排出量(固有単位当たり係数)は0.7225kgCなので、レジ袋を削減して製造量も同時に減らしたと仮定し、買い物袋の環境負荷を無視した場合、レジ袋1枚あたり0.013222kgC(=13.2gC)の削減効果があると考えられる。買い物袋の環境負荷と合わせて考えるには、買い物袋1袋を作るのに必要な原油の量と、買い物袋1袋をレジ袋何枚分使用するか(レジ袋代替枚数)を算出し、1枚当たり必要原油量(l)×0.7225(kgC)÷レジ袋代替枚数(枚)を計算すればよい。この計算で出る値はレジ袋1枚分に換算した買い物袋の環境負荷なので、この値とレジ袋1枚あたりの値0.013222kgC(=13.2gC)を比較し、後者のほうが大きい場合に効果があるといえるものである。ただし、これは焼却処分時のCO2だけを考えたもので、ライフサイクルアセスメントライフサイクルアセスメント(LCA)の手法では、原料採取・製造・輸送・販売で使用する エネルギー資源 エネルギーまで考慮に入れなければいけないと報告されている。
【0004】
また、買い物袋の使用による環境負荷軽減の効果は、同じ買い物袋を長くたくさん使い続けるほど大きくなる。同じように、必要な原油量がより少ない買い物袋に変えたり(石油原料の合成繊維製から 天然繊維製に変えるなど、エネルギー消費量なども考えたLCA基準で環境負荷が少ない買い物袋に変えることで、その効果はより大きくなるとも言われている。
【0005】
一方、レジ袋を削減するエコバッグの提案例としては、スーパーマーケット等の店舗に備え付けてある買い物カゴに納まる形状を有した「買物用バッグ」(登録実用新案第3124104号)公報が提案されているが、該提案は、買い物バッグの開口部周縁にフックを設けることにより買物用レジカゴの開口部と買い物バッグの開口部との隙間が開かないようにしたものであるが、携帯時においてフックが邪魔になると共に、すれ違う他人の洋服が引っかかる恐れもあり危険であると同時に、開口部が常に開いた状態であるため購入した商品が落下する恐れがあることや、買い物を終えた商品が買い物バッグから露出しているため、精算済みなのかどうか防犯監視上判断しづらい面があった。
【0006】
また、袋バッグにピアノ線を縫い込んで開口部の拡張効果を図ると共に、上面カバーや内面ひだの先端部にオープンファスナーや面ファスナーを設けて商品の閉じ込め効果を図った「エコエコバッグ」(特許公開2002―142831号)公報が提案されているが、該提案は、ピアノ線やファスナーを用いる目的ならびに効果からして必要以上の構造を施しているものでコスト的に割高であり、収納時の形状も限定される欠点があった。
【0007】
また、買い物バッグの開口部上端周縁部に開口部より大き目の巾着帯を設けて買物用レジカゴの開口部を折り返して覆うことにより買い物カゴの開口部と買い物バッグの開口部との隙間が開かない方法で巾着紐で縛り込むエコバッグが商品化されているが、該商品は、買物用レジカゴの開口部を巾着帯で折り返して覆うため、買い物商品を買い物バッグに移し替える際、取っ手が邪魔であったり、邪魔にならない柔軟度を必要とするもので商品の移し替え作業がやりづらい傾向にあった。
【特許文献1】登録実用新案第3124104号公報
【特許文献2】特許公開2002―142831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑み、手提げ用舌片と肩掛け用舌片を持ち手として使用することで買い物商品の重量に合わせてレジカゴバッグの持ち方を変えたり、商品の落下防止ならびに万引き防止用のカバーとして使用したり、レジカゴとレジカゴバッグの隙間を塞いで開口部を確保することによってレジ通過後の買い物客による商品の移し替え作業を省略するエコバッグの提供を図ると共に、レジカゴバッグを形成する素材生地パーツを単一の素材生地から材料取りする製造手段と、マイバッグの悪用による万引き増加の新たな社会問題を解決する手段の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項1記載のレジカゴバッグによれば、スーパーマーケット等の店舗に備えられる買物用カゴ内に収納されるレジカゴバッグにおいて、前記レジカゴバッグを形成する袋体の上端開口部に、係止具と持ち手穴を備えた一対の手提げ用舌片と、係止具を備えた一対の肩掛け用舌片と、を交互に対向させて設けると共に、前記肩掛け用舌片の上面と前記袋体の側面のいづれかまたは両方に係止具を備える一対の分離した肩掛けバンドを付設した手段を採ったことと、手提げ用舌片ならびに肩掛け用舌片を落下防止カバーまたは万引き防止カバーとする舌片の活用する手段を採る。
【0010】
また、請求項2記載のレジカゴバッグによれば、レジカゴバッグを形成する袋体の側面に折り畳んだエコバッグを収納するサブポケットを設けた手段を採る。
【0011】
また、請求項3記載のレジカゴバッグによれば、レジカゴバッグを形成する袋体の内側底面に係止具を備えた間仕切り舌片を設けた手段を採る。
【0012】
また、請求項4記載のレジカゴバッグによれば、前記レジカゴバッグを形成する袋体の側面と底面に係止具を設け、一方のショルダーバンドに係止具を設けて、前記袋体の係止具と前記ショルダーバンドの係止具を掛け合ってショルダーバックとした手段を採る。
【0013】
また、請求項5記載のレジカゴバッグによれば、レジカゴバッグを形成する素材生地パーツを単一の素材生地から材料取りした手段を採る。
【0014】
また、請求項6記載のレジカゴバッグによれば、レジカゴバッグを形成する素材生地パーツを単一の素材生地から材料取りする工程を設けた製造方法を採る。
【発明の効果】
【0015】
買物用のレジカゴバッグが、これまであまり普及されない理由としては店舗メリットと消費者メリットと地球環境メリットの一致を見ることができないことが要因であるとすれば、本発明のレジカゴバッグを採用することによって、下記に示す新たなメリットが数多く生まれるため、これまでにないスピードで買物用のレジカゴバッグの普及が見込まれるものである。
【0016】
(1)店舗リット
・手提げ用舌片と肩掛け用舌片を買物用レジカゴの外側に折り曲げて垂らすことによって レジカゴバッグと買物用レジカゴの間の隙間が塞がれるため、取っ手が邪魔にならない 状態で開口部が確保され、レジ通過後の買い物客による商品の移し替え作業を省略する ことができる。
・本発明によるレジカゴバッグの使用によりレジ係と買い物客との商品の移し替え作業の 回数が減少することによって、詰め込みヘルパーの人員削減、レジ裏の商品の移し替え スペースの縮小、混雑の解消、商品の移し替え時間の短縮等がなされる上、お客回転率 が上がり、しいては駐車場のスペース縮小にも繋がる。
・手提げ用舌片を商品に被せて係止具(錨ホック)で係止することにより、商品の落下防 止カバーとして利用できると共に、手提げ用舌片の持ち手穴を精算済みシールで輪っか 状にまるめて封止することによって万引き防止カバーとして利用することができる。
・レジカゴバッグの側面に企業のロゴマークをプリントして無料配布ならびに本発明によ るレジカゴバッグを持参した買い物客に現金還元サービス等の「エコバック普及キャン ペーン」を実施することによって、販売店のPRになると共に会員カード申し込みの特典 として利用することで、お客の囲い込みに繋がり、さらにエコバッグの普及にも繋がる 。
・レジカゴバッグを形成するパーツの素材生地は、単一の素材生地から裁断され、素材が 異なるループ状の手提げパーツを設けないシンプル構造であるため、従来のレジカゴ バッグと比較して低価格のレジカゴバッグとして提供することができる。
・デザイン的にもカラフルなプリントが可能であるため、ファッション感覚あふれる個性 豊かなレジカゴバッグを提供することができる。
・「容器包装リサイクル法」で企業が義務づけられている容器包装の使用量に応じてリサ イクル実施の義務を果たすことができる。
【0017】
(2)消費者メリット
・買い物時間が短縮されると共にレジ通過後の商品の移し替え作業の手間を省略すること ができる。
・手提げ用舌片ならびに肩掛けベルト付の肩掛け用舌片を持ち手として利用することで、
買い物品の重量と買い物客の体力に合わせてレジカゴバッグの持ち方を自由に変えるこ とができる。
・本発明のレジカゴバッグは、肩掛けながら手提げ用舌片の持ち手穴に手を掛けて持ち歩 くことも可能であるため、肩に負担が少なく、疲れにくく安定して持ち歩くことができ る。
・本発明のレジカゴバッグは、きわめてシンプルな構造と単一な素材で形成されているた め、繰り返して使用できる上、コンパクトに収納したり、手軽に携帯することができる 。
・柔らかい素材で作られた本発明のレジカゴバッグは、買い物商品が少ない場合でも、商 品が入ったレジカゴバッグごと丸めてサブポケットに入った手提げ用エコバッグに入れ て持ち運ぶこともできる。
・レジカゴバッグ側面のサブポケットに収納されている手提げ用エコバッグを利用するこ レジカゴバッグに収納しきれない場合は、通常の買い物バッグとして使用することがで きる。
・本発明のレジカゴバッグの袋体の内側底面に係止具を備えた間仕切り舌片が設けられて いることによって、日配商品、野菜、冷凍食品、一般食品等の買い物商品の量と保存 状・レジカゴバッグにショルダーベルトを取り付けてショルダーバックとすることに よって、非常災害時の重量物の運搬やキャンプ時の道具の運搬に利用することもでき る。
【0018】
(3)地球環境メリット
・レジカゴバッグの使用が普及することによってレジ袋が廃止され、地球環境保護が図ら れる。
・単一の素材生地からレジカゴバッグを構成する素材生地パーツを無駄なく材料取りする 製造工程を取り入れることによって資源の有効利用と廃棄物削減が図られる。
・レジカゴバッグの素材生地原料がペットボトルなどのリサイクル品の回収によって賄え ることで有効な資源の再利用が図られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明にかかるレジカゴバッグは、スーパーマーケット等の店舗に備えられる買物用カゴ内に収納されるレジカゴバッグにおいて、前記レジカゴバッグを形成する袋体の上端開口部に、係止具と持ち手穴を備えた一対の手提げ用舌片と、係止具を備えた一対の肩掛け用舌片と、を交互に対向させて設けると共に、前記肩掛け用舌片の上面と前記袋体の側面のいづれかまたは両方に係止具を備える一対の分離した肩掛けバンドを付設したことと、手提げ用舌片ならびに肩掛け用舌片を落下防止カバーまたは万引き防止カバーとする舌片の活用を図ると共に、レジカゴバッグを形成する素材生地パーツを単一の素材生地から材料取りする製造方法を採ったことと、手提げ用舌片ならびに肩掛け用舌片を落下防止カバーまたは万引き防止カバーとする舌片の活用を図ることを最大の特徴とするもので、以下、本発明にかかるレジカゴバッグの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、本発明にかかるレジカゴバッグの実施形態を示す説明図である。
図aは、レジカゴバッグ単体の全体斜視図を示す。
図bは、レジカゴバッグを買物用レジカゴにセットした状態の全体斜視図を示す。
【0021】
レジカゴバッグ10は、手提げ用舌片20ならびに肩掛け用舌片30を落下防止カバーまたは万引き防止カバーとする舌片の活用を図る構造と機能を有する。本発明のレジカゴバッグ10によれば、手提げ用舌片20と肩掛け用舌片30を買物用レジカゴSの外側に折り曲げて垂らすことで、従来品の取っ手がない状態でレジカゴバッグ10と買物用レジカゴSの間の隙間を塞いで、袋体11の開口部12を確保する構造によって、買い物客による商品の移し替え作業を省略することができる。
【0022】
袋体11は、材質ポリエステル製、ビニール製、塩素系素材または布地製で熱溶着あるいは縫製されて作られる。寸法的には、開口部12は、底部に対してやや大きめの形状を有しているが、一般的な買物用レジカゴS内に収納可能であれば、特にその形状・寸法を限定するものではない。
【0023】
手提げ用舌片20は、持ち手穴21と係止具22を備え、レジカゴバッグ10の長手対向方向の上端開口部12に夫々設けられる。買い物商品が比較的軽い場合に用いられ、手提げ用舌片20を用いて手提げ用バッグとして使用するものである。一方の使われない肩掛け用舌片30は、買い物商品の落下防止カバーまたは万引き防止カバーとして利用されるものである。また、持ち手穴21付近は二重折にして縫製し、生地の強化を図っている。
【0024】
肩掛け用舌片30は、レジカゴバッグ10を形成する袋体11の短手方向の上端開口部12に、一対の手提げ用舌片20と交互に対向させて設けられる。買い物商品が比較的重い場合に用いられ、肩掛け用バッグとして使用するものである。一方の使われない手提げ用舌片20は、買い物商品の落下防止カバーまたは万引き防止カバーとして利用されるものである。
【0025】
肩掛けバンド40は、肩掛け用舌片30の上面と袋体11の側面のいづれかまたは両方に設けられ、使用されない時は、肩掛けバンド40の係止具41同士で掛け合う状態で折り返されて肩掛けバンド40上で係止・維持される。肩掛け使用時は、肩掛けバンド40の一端に設けられる一対の係止具41同士を掛け合ってループ状に連結される。材質は、袋体11と同じものを使用し、二重折にして熱溶着または縫製されて作られる。
【0026】
収納ポケット13は、袋体11の長手方向側面に設けられ、材質は袋体11と同じものを使用し、レジカゴバッグ10を裏返しにしてコンパクトに収納し、携帯することができる。
【0027】
サブポケット15は、袋体11の長手方向側面の収納ポケット13の対向位置に設けられ、材質は、袋体11と同じものを使用し、エコバッグEをコンパクトに収納し、携帯することができる。また、買い物量が多量のときは、レジカゴバッグ10とエコバッグEを両方持って買い物をすることができる。
また、買い物量が少量の時は、エコバッグEにレジカゴバッグ10を買い物商品を入れたままで丸めた状態で収納することができる。
【0028】
係止具14、22,31,41は、錨ホックを圧着して取り付けた状態で図示しているが、面ファスナー、掛ボタン等の止め具等を使用することも可能であるため、特にその形状・大きさ・数量・材質等を限定するものではない。
【0029】
図2は、本発明にかかるレジカゴバッグの使用形態を示す説明図である。
レジカゴバッグ10を使って買い物客の買い物時間の短縮およびレジ通貨後の商品の詰め込み作業を省略できる買い物状況を説明する。
(1)一般の買物用カゴKに商品を入れて買い物をする。
(2)商品が入った買物用カゴKの上に収納ポケット13から取り出したレジカゴバッグ 10を折畳んだ状態でレジ係の人に渡す。万引き防止のため一部の店舗では、店内 でのレジカゴバッグの使用ならびに開口部を開いた状態での買い物を禁止している。 (3)レジ係の人が、精算用の買物用レジカゴSにレジカゴバッグ10をセットする。
(4)レジを通した商品をレジカゴバッグ10をセットした買物用レジカゴSに入れる。
(5)商品が入ったレジカゴバッグ10を取り出して精算済みの買物用レジカゴSを返却 する。
【0030】
図3は、本発明にかかるレジカゴバッグの手提げ状態を示す説明図である。
図aは、肩掛け用舌片30同士を係止具31で係止した状態を示す。
肩掛け用舌片30の係止具31(錨ホック)同士を掛け合うことにより、落下防止カバーならびに万引き防止カバーとすることができる。
【0031】
図bは、手提げ用舌片20同士を係止具22で係止した状態を示す。
買い物商品が比較的軽い場合に使用されるもので、手提げ用舌片20の係止具22(錨ホック)同士を掛け合うことにより、手提げ用買い物バッグとして利用することができる。
【0032】
図4は、本発明にかかるレジカゴバッグの肩掛け状態を示す説明図である。
図aは、肩掛け用舌片30と袋体11に肩掛けバンド40を付設した状態を示す。
通常は、肩掛け用舌片30の上面と袋体11の側面のいづれかまたは両方に係止具41を備えた肩掛けバンド40を折り返した状態で係止・維持される。手提げ用舌片20の係止具22(錨ホック)同士を掛け合うことにより、落下防止カバーならびに万引き防止カバーとすることができる。
【0033】
図bは、肩掛け用舌片30に肩掛けバンド40をループ状に掛け合った状態を示す。
分離された肩掛けバンド40の係止具41(錨ホック)同士をループ状に掛け合うことにより、手提げ用バッグとして利用することができるもので、肩掛けながら同時に、手持ちして持ち運ぶことも可能であるため、シンプル構造でありながら疲れにくく、携帯時に安定した肩掛け状態を維持する構造を有する。
【0034】
図5は、本発明にかかるレジカゴバッグの万引き防止策を示す説明図である。
図aは、手提げ用のレジカゴバッグに精算済みシール50を貼付した状態を示す。
図bは、肩掛け用のレジカゴバッグに精算済みシール50を貼付した状態を示す。
手提げ用舌片20同士を係止具22(錨ホック)で係止し、さらに持ち手穴21に精算済みシール50で輪っか状にまるめて封止することによって、手提げ用舌片20を万引き防止カバーとして利用することができる。近来多発しているエコバッグの悪用による万引き防止策を講じる構造として有効である。
【0035】
図6は、本発明にかかるレジカゴバッグの別の実施形態を示す斜視図である。
レジカゴバッグ10の側面に手提げ用エコバッグEを収納するサブポケット15を設けることによって、買い物商品が少ないときは、本発明のレジカゴバッグ10を手提げ用エコバッグEに入れることにより、がさばらない状態でコンパクトに持ち歩くことができる構造を有する。また、買い物量が多量のときは、レジカゴバッグ10とエコバッグEを両方使って買い物をすることができる。
【0036】
図7は、本発明にかかるレジカゴバッグの別の実施形態を示す断面図である。
本発明のレジカゴバッグ10の袋体11の内側底面に係止具14を備えた間仕切り舌片16が立ち上がった状態(側面は固定されない)で設けられることによって、袋体11の中を自由に移動して間仕切ることができる構造を有する。間仕切り舌片16を設けることによって、日配商品、野菜、冷凍食品、一般食品等の買い物商品の量と保存状態に合わせて仕分けして収納することができる。
【0037】
図8は、本発明にかかるレジカゴバッグの製造工程における素材生地の形状を示す展開図
である。
レジカゴバッグ10に使われる素材生地Tを取り出した状態を図示したもので、レジカゴバッグ10を構成する素材生地パーツの製造工程は、単一の素材生地Tを供給する供給工程からプレスカットまたは裁断器具でパーツ形状に裁断する裁断工程を経た後、素材生地パーツを合わせる熱溶着または縫製工程を経て完成される。肩掛けバンド40や持ち手穴20の周辺部などの強度を必要とする部分は、熱溶着または縫製工程で、裁断工程から出る端切れ素材生地Hを再利用し、二枚重ねで補強される。
【0038】
このように、単一の素材生地Tからレジカゴバッグ10を構成する素材生地パーツを無駄なく材料取りする製造工程を取り入れることによって、資源の有効利用と廃棄物削減を図るもので、素材生地Tの原料もペットボトルなどのリサイクル原料の使用を可能とするものである。
【0039】
図9は、本発明にかかるレジカゴバッグのデザイン化された実施例を示す斜視図である。
図aは、手提げ用のレジカゴバッグの実施例を示す斜視図である。
図bは、肩掛け用のレジカゴバッグの実施例を示す斜視図である。
レジカゴバッグ10の素材生地の単一の素材生地から裁断された素材生地パーツとその残りの切れ端の有効利用によって装飾を兼ねた生地補強をすることにより、デザイン化されたレジカゴバッグ10の提供が図れる。
【0040】
図10は、本発明にかかるレジカゴバッグのその他の実施例を示す斜視図である。
レジカゴバッグ10の袋体11の側面と底面に係止具18を設け、一方のショルダーバンド17に係止具18を設けて、袋体11の係止具18とショルダーバンド17の係止具を掛け合ってショルダーバック17と利用できるようにすることによって非常災害時の重量物の運搬やキャンプ時の道具の運搬に利用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明によれば、レジカゴバッグのショッピング時の使用のみならず、旅行、レジャー、災害時の重量物運搬バッグとして幅広く利用することができるものであって、本発明にかかるレジカゴバッグの産業上の利用可能性は極めて高いものと解される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明にかかるレジカゴバッグの実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明にかかるレジカゴバッグの使用形態を示す説明図である。
【図3】本発明にかかるレジカゴバッグの手提げ状態を示す説明図である。
【図4】本発明にかかるレジカゴバッグの肩掛け状態を示す説明図である。
【図5】本発明にかかるレジカゴバッグの万引き防止策を示す説明図である。
【図6】本発明にかかるレジカゴバッグの別の実施形態を示す斜視図である。
【図7】本発明にかかるレジカゴバッグの別の実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明にかかるレジカゴバッグの製造工程における素材生地の形状を示す展開図である。
【図9】本発明にかかるレジカゴバッグのデザイン化された実施例を示す斜視図である。
【図10】本発明にかかるレジカゴバッグのその他の実施例を示す斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スーパーマーケット等の店舗に備えられる買物用カゴ内に収納されるレジカゴバッグにおいて、前記レジカゴバッグを形成する袋体の上端開口部に、係止具と持ち手穴を備えた一対の手提げ用舌片と、係止具を備えた一対の肩掛け用舌片と、を交互に対向させて設けると共に、前記肩掛け用舌片の上面と前記袋体の側面のいづれかまたは両方に係止具を備える一対の分離した肩掛けバンドを付設したことを特徴とするレジカゴバッグ。
【請求項2】
前記レジカゴバッグを形成する袋体の側面に折り畳んだエコバッグを収納するサブポケットを設けたことを特徴とする請求項1記載のレジカゴバッグ。
【請求項3】
前記レジカゴバッグを形成する袋体の内側底面に係止具を備えた間仕切り舌片を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のレジカゴバッグ。
【請求項4】
前記レジカゴバッグを形成する袋体の側面と底面に係止具を設け、一方のショルダーバンドに係止具を設けて、前記袋体の係止具と前記ショルダーバンドの係止具を掛け合ってショルダーバックとしたことを特徴とする請求項1または請求項3記載のレジカゴバッグ。
【請求項5】
前記レジカゴバッグを形成する素材生地パーツを単一の素材生地から材料取りしたことを特徴とする請求項1から請求項4記載のレジカゴバッグ。
【請求項6】
前記レジカゴバッグを形成する素材生地パーツを単一の素材生地から材料取りする工程を設けたことを特徴とする請求項5記載のレジカゴバッグの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−207902(P2009−207902A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2009−105090(P2009−105090)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.エコバック
【出願人】(597116252)
【Fターム(参考)】