説明

レゾルシンとアセトンとの縮合物

【課題】ゴム製品の加工容易性を改善できる補強剤として利用可能な化合物を開発すること。
【解決手段】レゾルシンとアセトンとの縮合物であって、検出器が示差屈折率検出器であるゲル浸透クロマトグラフィーで分析したときに、全ピークの合計面積に対する第一溶出ピークの面積比が20〜50%である縮合物、該縮合物とゴム成分と充填剤と硫黄成分とを含むゴム組成物、ゴム組成物で被覆されたスチールコードを含んでなることを特徴とするタイヤ用ベルト等のタイヤ用部材、および該ゴム組成物を加工して製造されてなるタイヤ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レゾルシンとアセトンとの縮合物に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴムの補強剤として、融点(融け終わり)が228℃又は139℃であるレゾルシンとアセトンとの縮合物が知られている(例えば、特許文献1「0018」〜「0019」合成例1、「0020」〜「0021」合成例2、等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−87425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、当該レゾルシンとアセトンとの縮合物を用いて製造されたゴム製品は、加工容易性等の観点から、条件によっては必ずしも常に満足しえるものではなく、当該性能に係る改善が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、得られるゴム製品の加工容易性を改善すべく、その補強剤として利用可能なレゾルシンとアセトンとの縮合物について鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。
【0006】
即ち、本発明は、
1.レゾルシンとアセトンとの縮合物であって、検出器が示差屈折率検出器であるゲル浸透クロマトグラフィーで分析したときに、全ピークの合計面積に対する第一溶出ピークの面積比が20〜50%である縮合物;
2.融点が120℃以下である前項1に記載される縮合物;
3.前項1または2に記載される縮合物とゴム成分と充填剤と硫黄成分とを含むゴム組成物;
4.前項3に記載されるゴム組成物で被覆されたスチールコードを含んでなることを特徴とするタイヤ用ベルト;
5.前項3に記載されるゴム組成物で被覆されたカーカス繊維コードを含んでなることを特徴とするタイヤ用カーカス;
6.前項3に記載されるゴム組成物を含んでなることを特徴とするタイヤ用キャップトレッド又はタイヤ用アンダートレッド;及び
7.前項3に記載されるゴム組成物を加工して製造されてなるタイヤ;
を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のレゾルシンとアセトンとの縮合物を用いれば、加工容易性に優れたゴム製品を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明の縮合物は、レゾルシンとアセトンとの縮合物であって、検出器が示差屈折率検出器(以下、RI又はRI検出器と称することもある。)であるゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと称することもある。)で分析したときに、全ピークの合計面積に対する第一溶出ピークの面積比が20〜50%である。好ましくは20〜40%である。GPCとは、液体クロマトグラフの一種であり、移動相中に溶解させた試料成分分子を、その大きさの差に基づいて分離する分析方法である。一般に、小さい分子は固定相の細孔内に入り溶出が遅れるため、細孔に入りにくい大きい分子から順に溶出される。本発明において「第一溶出ピーク」とは、前記ゲル浸透クロマトグラフィーで分析したときに得られるクロマトグラム中の全てのピーク中で、保持時間が最も短いピークを意味する。
【0009】
本発明の縮合物の融点は、120℃以下であることが好ましい。より好ましくは110℃以下である。本発明における融点とは、通常、日本工業規格「化学製品の融点及び溶融範囲測定方法(JIS K0064)」における融解終点を表す。
【0010】
かかる縮合物は、レゾルシンとアセトンとを、酸触媒存在下で縮合させて製造することもできるが、好ましくは、2,4,4−トリメチル−2’4’7−トリヒドロキシフラバンとアセトンとを、酸触媒存在下で縮合させて製造する。ここで、2,4,4−トリメチル−2’4’7−トリヒドロキシフラバンとは、レゾルシン2分子とアセトン2分子とを縮合させた構造の下記式で示される化合物である。
【0011】
【化1】

【0012】
縮合反応に用いる酸触媒は酸性物質であればよく、例えば、硫酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸、リン酸等を用いることができる。これら酸触媒はそのまま、又は適当な濃度の水溶液として用いることができる。酸触媒の使用量に特に制限はないが、レゾルシンに対し、0.1〜10モル%の範囲が好ましく、0.5〜5モル%の範囲が更に好ましい。2,4,4−トリメチル−2’4’7−トリヒドロキシフラバンを用いるとき、酸触媒の使用量は、2,4,4−トリメチル−2’4’7−トリヒドロキシフラバンに対し、0.2〜20モル%の範囲が好ましく、1〜10モル%の範囲が更に好ましい。
【0013】
アセトンの使用量は、溶媒を兼ねて大過剰量とすることもできるが、レゾルシンに対して、2〜20モル倍の範囲が好ましい。2,4,4−トリメチル−2’4’7−トリヒドロキシフラバンを用いるとき、アセトンの使用量は、2,4,4−トリメチル−2’4’7−トリヒドロキシフラバンに対し、2〜40モル倍の範囲が好ましい。
【0014】
縮合反応は、有機溶媒の存在下で行うことが好ましい。かかる有機溶媒の例としては、アルコール、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、芳香族ハロゲン置換炭化水素等が挙げられる。アルコールの具体例は、メタノール、エタノール等であり、脂肪族炭化水素の具体例は、ヘキサン、へプタン、オクタン、デカン等であり、芳香族炭化水素の具体例は、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等であり、芳香族ハロゲン置換炭化水素の具体例は、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等である。アルコールが好ましく、メタノールがより好ましい。このような有機溶媒の使用量は、レゾルシンに対し、1〜5重量倍の範囲が好ましい。2,4,4−トリメチル−2’4’7−トリヒドロキシフラバンを用いるとき、有機溶媒の使用量は、2,4,4−トリメチル−2’4’7−トリヒドロキシフラバンに対し、0.5〜2重量倍の範囲が好ましい。
【0015】
反応温度は特に制限はないが、通常30℃から還流温度までの範囲で反応させればよい。反応混合物を、検出器がRI検出器であるGPCで、適宜分析しながら反応を実施し、得られるクロマトグラムにおいて、全ピークの合計面積に対する第一溶出ピークの面積の比率が20〜50%となる点を反応終点とすればよい。通常、反応時間が長いほど、GPCにおける全ピークの合計面積に対する第一溶出ピークの面積比は、増加する傾向にある。
【0016】
かかる反応により得られる反応混合物を、用いた酸触媒に対し等規定量の塩基で中和した後、必要に応じて水と混和しない有機溶媒を用いて抽出処理したり、濃縮処理したり、洗浄処理したり、乾燥処理したりすることにより、本発明のレゾルシンとアセトンとの縮合物が得られる。
【0017】
本発明の縮合物は、通常、2,4,4−トリメチル−2’,4’,7−トリヒドロキシフラバンを含み、その含有量は、通常40重量%以下である。
【0018】
本発明の縮合物は、ゴムの補強剤として用いることができる。
【0019】
次に、本発明の縮合物とゴム成分と充填剤と硫黄成分とを含むゴム組成物について説明する。
【0020】
ゴム成分としては、天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム等、及び、それらを主成分とするゴム成分が挙げられる。これらゴム成分100重量部に対して、本発明の縮合物の使用量は0.5〜3重量部の範囲が好ましく、1〜2重量部の範囲がより好ましい。
【0021】
充填剤としては、ゴム分野で通常使用されているカーボンブラック、シリカ、タルク、クレイ等が例示されるが、カーボンブラックが特に好ましく使用される。カーボンブラックとしては、HAF(High Abrasion Furnace)、SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)等のカーボンブラックが好ましい。また、カーボンブラックとシリカの併用等、数種の充填剤を組み合わせることも有効である。かかる充填剤の使用量は特に限定されるものではないが、ゴム成分100重量部あたり10〜100重量部の範囲が好ましい。特に好ましくは30〜70重量部である。
【0022】
硫黄成分としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、及び高分散性硫黄等が挙げられる。粉末硫黄および不溶性硫黄が好ましい。硫黄成分の使用量は、ゴム成分100重量部あたり1〜10重量部の範囲が好ましい。特に好ましくは2〜6重量部である。
【0023】
更に、加硫促進剤、メトキシ化メチロールメラミン樹脂、有機コバルト化合物及び酸化亜鉛等を使用して、ゴム組成物を製造することができる。
【0024】
加硫促進剤の例としては、ゴム工業便覧<第四版>(平成6年1月20日社団法人 日本ゴム協会発行)の412〜413ページに記載されているチアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が挙げられる。加硫促進剤の使用量は、ゴム成分100重量部あたり0.5〜1重量部の範囲が好ましい。特に好ましくは0.6〜0.8重量部である。
【0025】
メトキシ化メチロールメラミン樹脂としては、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、ペンタキス(メトキシメチル)メチロールメラミン、テトラキス(メトキシメチル)ジメチロールメラミン等のゴム工業において通常使用されているものを挙げることができる。ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン単独又はそれを主成分とする混合物が好ましい。これらのメトキシ化メチロールメラミン樹脂は、それぞれ単独で、又は組み合わせて用いることができ、その配合量は前記ゴム成分100重量部に対し、0.5〜2重量部程度の範囲が好ましく、1〜2重量部程度の範囲がより好ましい。
【0026】
有機コバルト化合物としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト等の酸コバルト塩や、脂肪酸コバルト・ホウ素錯体化合物(例えば、商品名「マノボンドC(登録商標)」:マンケム社製)等が挙げられる。有機コバルト化合物の使用量は、前記ゴム成分100重量部に対し、コバルト含量にして0.1〜0.4重量部の範囲が好ましく、0.1〜0.3重量部の範囲がより好ましい。
【0027】
また、ゴム工業で通常使用されている各種のゴム薬品、例えば、酸化防止剤やオゾン劣化防止剤のような老化防止剤、しゃっ解剤、加工助剤、ワックス、オイル、ステアリン酸、粘着付与剤等の1種又は2種以上を、必要に応じて併用してもよい。これら薬品の配合量は、ゴム組成物の意図された用途により異なるが、それぞれがゴム工業において通常使用されている範囲の量を用いることができる。
【0028】
上記のように配合されて得られたゴム組成物は、例えば、ゴム業界で通常実施されている方法に準拠し、成形、加硫等の工程を経ることにより、ゴム製品に誘導し得る。特にタイヤの各種部材、例えば、キャップトレッド、アンダートレッド、ベルト、カーカス、ビード、サイドウォール、ゴムチェーファー等に用いることができる。またエンジンマウント、ストラットマウント、ブッシュ、エグゾーストハンガー等の自動車用防振ゴム、ホース類、ゴムベルト等に用いることもできる。
【0029】
例えば、上記で得られるゴム組成物でスチールコードを被覆することにより、タイヤ用ベルトを製造することができる。スチールコードは、通常、平行に引き揃えた状態で用いられる。
【0030】
スチールコードは、ゴムとの接着性の観点から、黄銅,亜鉛、あるいはこれにニッケルやコバルトを含有する合金でメッキ処理されていることが好ましく、特に黄銅メッキ処理が施されているものが好適である。特に、黄銅メッキ中のCu含有率が75質量%以下、好ましくは55〜70質量%である黄銅メッキ処理が施されたスチールコードが好適である。スチールコードの撚り構造は制限されない。
【0031】
本発明のベルトは、複数枚積層して用いてもよい。本発明のベルトは、主にカーカスの補強材料として使用される。
【0032】
また、例えば、上記で得られるゴム組成物を、タイヤのカーカス形状に合わせて押し出し加工し、カーカス繊維コードの上下に貼り付けることにより、カーカスを製造することもできる。カーカス繊維コードは、通常、平行に引き揃えた状態で使用される。カーカス繊維コードとしては、弾性率および耐疲労性が良好で、耐クリープ性も優秀で、安価なポリエステルが好ましい。これらは、1枚または複数枚積層することで、タイヤ補強材料として使用される。
【0033】
上記で得られるゴム組成物を用いて、通常の製造方法によってタイヤを製造することができる。例えば、上記ゴム組成物を押し出し加工し、タイヤ用部材を得、タイヤ成形機上で通常の方法により、他のタイヤ部材に貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
【実施例】
【0034】
以下、実施例、比較例及び参考例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】
実施例1
温度計、攪拌機及びコンデンサーを備えた500ml四つ口フラスコに、2,4,4−トリメチル−2’,4’,7−トリヒドロキシフラバン(以下、FVRと略記する。)80.08g(0.264モル)を仕込み、フラスコ内部を窒素置換した後、アセトン210.4g及びメタノール80.0gを仕込み、室温にて攪拌したところ、FVRは溶解した。これに、98%硫酸0.27g(0.01モル)を仕込み、得られた混合物を還流するまで昇温し、還流下5.5時間保温した。反応混合物を室温に冷却し、10重量%水酸化ナトリウム水溶液2.12gで中和した後、濃縮した。得られた濃縮物を酢酸エチル240gに溶解させた後、水100gで2回洗浄した。得られた有機層を濃縮し、続いて1kPa以下の減圧のもとで80℃、5時間減圧乾燥することにより、レゾルシンとアセトンとの縮合物65.2gを得た。該縮合物をGPC面積百分率法で分析した結果、第一溶出ピーク(保持時間15.5分)の面積比は22.6%であった。該濃縮物の融点を測定したところ、融け始めは93.4℃、融け終わりは100.3℃であった。また、該縮合物を高速液体クロマトグラフィー絶対検量線法で分析した結果、FVR含量は35.7重量%、レゾルシン含量は0.5重量%であった。
【0036】
<GPC分析条件>
カラム:SHODEX KF802(8mmφx30cm)とSHODEX KF-802.5(8mmφx30cm)とを接続
温度 :40℃
移動相:テトラヒドロフラン
検出器:RI
【0037】
実施例2〜4
実施例1において、還流下の保温時間を表1に示した時間に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
比較例
実施例1において、還流下の保温時間を表2に示した時間に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表2に示す。
【0040】
【表2】

【0041】
実施例5 (ゴム組成物の製造)
バンバリーミキサーとして東洋精機製作所製の600mlラボプラストミルを用い、初期の系内温度を150℃として、天然ゴム(RSS#1)100重量部、N330カーボンブラック45重量部、含水シリカ(東ソー・シリカ(株)製 Nipsil AQ) 10部、ステアリン酸3重量部、亜鉛華5重量部、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン2重量部及び実施例1〜4若しくは比較例で製造されたレゾルシンとアセトンとの縮合物2重量部を投入し、50rpmで5分間混練した後、排出する。
次いで、この排出ゴムをオープンミルにて、ゴム温の50〜70℃にて、イオウ4重量部、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド0.7重量部及びナフテン酸コバルト(コバルト含量10%)2重量部、メトキシ化メチロールメラミン樹脂(住友化学(株)製Sumikanol 507AP)3重量部(有効成分66%)を添加し、混練することにより、未加硫ゴム組成物を得る。得られる未加硫ゴム組成物を、150℃で25分間加硫することにより、加硫されたゴム組成物を得る。
【0042】
実施例1〜4で製造されたレゾルシンとアセトンとの縮合物を用いれば、比較例で製造されたレゾルシンとアセトンとの縮合物を用いるよりも、FVRの分散性がよく、均一なゴム組成物が得られる。
【0043】
実施例6 (タイヤ用ベルト、及びこれを用いたタイヤの製造)
実施例5で得た未加硫ゴム組成物で、黄銅メッキ処理が施されたスチールコードを被覆することにより、ベルトが得られる。得られるベルトを用いて、通常の製造方法に従い、生タイヤを成形し、得られた生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、タイヤが得られる。
【0044】
実施例7 (タイヤ用カーカス、及びこれを用いたタイヤの製造)
実施例5で得た未加硫ゴム組成物を押し出し加工して、カーカス形状に応じた形状のゴム組成物を調製し、ポリエステル製のカーカス繊維コードの上下に貼り付けることにより、カーカスが得られる。得られたカーカスを用いて、通常の製造方法に従い、生タイヤを成形し、得られた生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、タイヤが得られる。
【0045】
実施例8 (タイヤ用キャップトレッド、及びこれを用いたタイヤの製造)
実施例5で得た未加硫ゴム組成物を押し出し加工して、キャップトレッドが得られる。得られたキャップトレッドを用いて、通常の製造方法に従い、生タイヤを成形し、得られた生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、タイヤが得られる。
【0046】
実施例9 (タイヤ用アンダートレッド、及びこれを用いたタイヤの製造)
実施例5で得た未加硫ゴム組成物を押し出し加工して、アンダートレッドが得られる。得られたアンダートレッドを用いて、通常の製造方法に従い、生タイヤを成形し、得られた生タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、タイヤが得られる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明のレゾルシンとアセトンとの縮合物は、各種ゴム組成物の補強剤として利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レゾルシンとアセトンとの縮合物であって、検出器が示差屈折率検出器であるゲル浸透クロマトグラフィーで分析したときに、全ピークの合計面積に対する第一溶出ピークの面積比が20〜50%である縮合物。
【請求項2】
融点が120℃以下である請求項1に記載される縮合物。
【請求項3】
請求項1または2に記載される縮合物とゴム成分と充填剤と硫黄成分とを含むゴム組成物。
【請求項4】
請求項3に記載されるゴム組成物で被覆されたスチールコードを含んでなることを特徴とするタイヤ用ベルト。
【請求項5】
請求項3に記載されるゴム組成物で被覆されたカーカス繊維コードを含んでなることを特徴とするタイヤ用カーカス。
【請求項6】
請求項3に記載されるゴム組成物を含んでなることを特徴とするタイヤ用キャップトレッド又はタイヤ用アンダートレッド。
【請求項7】
請求項3に記載されるゴム組成物を加工して製造されてなるタイヤ。

【公開番号】特開2011−32459(P2011−32459A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−121481(P2010−121481)
【出願日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】