説明

レバウディオサイドA、エリスリトール、およびD−タガトースを用いて甘味付与された飲料

【課題】改善された配合を有する飲料およびその他の飲料製品を提供する
【解決手段】レバウディオサイドA、エリスリトール、D−タガトース、および、コーヒー固形分、水性コーヒー抽出物およびそれらの任意の混合物からなる群より選択されるコーヒー香味料を含むレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料、ならびに対応する濃縮物。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願明細書は、「レバウディオサイドAを用いて甘味付与された飲料(Beverage Sweetened with Rebaudioside A)」という発明の名称で2007年3月14日に出願された、米国特許出願第11/686,219号明細書(代理人整理番号056943.00035)の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は飲料および飲料濃縮物などのその他の飲料製品に関する。特に本発明は、非栄養甘味料を取り入れた、飲料中の代替となる栄養特性または香味特性に対する市場の需要を満たすのに適した配合を有する、飲料およびその他の飲料製品に関する。
【背景技術】
【0003】
長年にわたり、さまざまな配合の飲料の製造が知られてきた。改善された新しい配合は、変化する市場の需要を満たすために望ましい。特に例えば代替となるカロリー量を含む、代替となる栄養特性を有する飲料に対する市場の需要が認識される。また良好な味、口当たりなどを含む、代替となる香味特性を有する飲料に対する市場の需要が認識される。さらにその配合が、天然成分、すなわち収穫した植物およびその他の天然原料から蒸留、抽出、濃縮されまたは同様に得られて、さらなる加工が限定的であるか、皆無である成分をより多く使用した、飲料および飲料濃縮物などのその他の飲料製品に対する消費者の関心がある。
【0004】
新しい飲料配合物、例えば代替となる甘味料、香味料、香味増強剤などを用いた新しい飲料配合物の開発には、付随する苦味および/またはその他の異味関連した、取り組むべき課題が存在する。さらにこのような課題は、典型的には、代替となる栄養および/または香味特性のために開発された新しい飲料配合物に存在する。また栄養特性、香味、貯蔵寿命、およびその他の目的を含む、目的の組合せを充分に満たすことができる、新しい飲料配合物が必要とされている。
【0005】
新しい飲料配合物の開発は障害に直面している。例えば特許文献1は、サッカリンまたはステビア抽出物と、アスパルテームとの混合物を含む炭酸飲料が、砂糖を含むものよりも官能的に心地よさが劣る傾向にあることを示唆している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,956,191号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって本発明の目的は、飲料およびその他の飲料製品を提供することである。本発明の少なくとも特定の実施の形態(すなわち必ずしも本発明の全ての実施の形態ではない)の目的は、望ましい呈味特性を有する飲料およびその他の飲料製品を提供することである。本発明の少なくとも特定の(しかし必ずしも全てではない)実施の形態の目的は、改善された配合を有する飲料およびその他の飲料製品を提供することである。本発明または本発明の特定の実施の形態のこれらのおよびその他の目的、特徴、および利点は、以下の開示および典型的な実施の形態の説明から当業者には明白になるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様によれば、ダイエット茶飲料が提供される。ダイエット茶飲料は、248g(8オンス)あたり約5カロリー未満を有し、レバウディオサイドA(下文において「Reb A」と称する)と、エリスリトールと、D−タガトースと、茶固形分、茶抽出物、および茶香味料、ならびにそれらの任意の混合物からなる群より選択される少なくとも1種類の茶香味剤(fravorant)とを含んでなる。
【0009】
別の態様によれば、カロリー低減された茶飲料が提供される。カロリー低減された茶飲料は約10未満の糖度を有し、レバウディオサイドA(下文において「Reb A」)と、エリスリトールと、D−タガトースと、砂糖、トウモロコシからできたブドウ糖果糖シロップ(すなわちHFCS)および/またはフルーツ(例えばリンゴ)からできたブドウ糖果糖シロップ、ならびにそれらの任意の混合物からなる群より選択される栄養甘味料とを含んでなる。
【0010】
別の態様によれば、ダイエット炭酸飲料(下文において「CSD」)が提供される。CSDは248g(8オンス)あたり約5カロリー未満を有し、レバウディオサイドA(下文において「Reb A」)、エリスリトール、D−タガトース、および少なくとも1種類のソーダ香味剤を含んでなる。
【0011】
別の態様によれば、低カロリー炭酸飲料が提供される。低カロリーCSDは約12未満の糖度を有し、レバウディオサイドA(下文において「Reb A」)と、エリスリトールと、D−タガトースと、砂糖、トウモロコシからできたブドウ糖果糖シロップ(すなわちHFCS)および/またはフルーツ(例えばリンゴ)からできたブドウ糖果糖シロップ、ならびにそれらの任意の混合物からなる群より選択される栄養甘味料とを含んでなる。
【0012】
別の態様によれば、ニアウォーター飲料が提供される。ニアウォーターは248g(8オンス)あたり約5カロリー未満を有し、レバウディオサイドA(下文において「Reb A」)、エリスリトール、D−タガトース、および少なくとも1種類の香味料を含んでなる。
【0013】
別の態様によれば、ニアウォーター飲料が提供される。ニアウォーターは約1未満の糖度を有し、レバウディオサイドA(以後「Reb A」)と、エリスリトールと、D−タガトースと、砂糖、トウモロコシからできたブドウ糖果糖シロップ(すなわちHFCS)および/またはフルーツ(例えばリンゴ)からできたブドウ糖果糖シロップ、および果糖およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される栄養甘味料とを含んでなる。
【0014】
別の態様によれば、ジュース飲料が提供される。ジュース飲料は約7未満の糖度を有し、約10%のジュースと、レバウディオサイドA(下文において「Reb A」)と、砂糖、トウモロコシからできたブドウ糖果糖シロップ(すなわちHFCS)および/またはフルーツ(例えばリンゴ)からできたブドウ糖果糖シロップ、エリスリトール、およびD−タガトース、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される栄養甘味料とを含んでなる。
【0015】
別の態様によれば、レディ・トゥ・ドリンク・コーヒーが提供される。レディ・トゥ・ドリンク飲料コーヒーは約8.4%未満の固形分または約110cal/248g(8オンス)未満を有し、コーヒーと、レバウディオサイドA(下文において「Reb A」)と、砂糖、トウモロコシからできたブドウ糖果糖シロップ(すなわちHFCS)および/またはフルーツ(例えばリンゴ)からできたブドウ糖果糖シロップ、エリスリトールおよびD−タガトース、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される栄養甘味料とを含んでなる。
【0016】
別の態様によれば、レディ・トゥ・ドリンク飲料コーヒーが提供される。レディ・トゥ・ドリンク飲料コーヒーは約7.4%未満の固形分または約70cal/248g(8オンス)未満を有し、コーヒーと、レバウディオサイドA(下文において「Reb A」)と、エリスリトールと、D−タガトースと、砂糖、トウモロコシからできたブドウ糖果糖シロップ(すなわちHFCS)および/またはフルーツ(例えばリンゴ)からできたブドウ糖果糖シロップ、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される栄養甘味料とを含んでなる。
【0017】
本明細書で開示される飲料およびその他の飲料製品の特定の典型的な実施の形態の以下の説明の利益を所与として、当業者は、本発明の少なくとも特定の実施の形態が、望ましい呈味特性、栄養特性などを提供するのに適した改善されたまたは代替となる配合を有することを理解するであろう。当業者は、以下の典型的な実施の形態の説明から、本発明または本発明の特定の実施の形態のこれらおよびその他の態様、特徴、および利点をより良く理解するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0018】
便宜上、一部の成分は、本明細書の特定の事例では、飲料製品の配合および製造に使用する成分の原形を基準にして記載されていることを当業者は理解するであろう。成分のこのような原形は、最終的な飲料製品に含まれる成分の形態とは異なる場合がある。よって、例えば、本明細書の開示に従った飲料製品の特定の典型的な実施の形態では、ショ糖および液体ショ糖は、典型的には、飲料に実質的に均一に溶解し、分散するであろう。同様に、固形物、濃縮物(例えば、ジュース濃縮物)などと認定される他の成分も、典型的には、それらの原形を保つというよりは、むしろ、飲料または飲料濃縮物全体に、均一に分散するであろう。したがって、飲料製品配合物の成分の形態についての言及は、飲料製品中の成分の形態を限定するものとして捉えるべきではなく、製品配合物中に認められる構成要素として成分を記載する簡便な手段として捉えるべきである。
【0019】
本開示に従った飲料およびその他の飲料製品は、多数の異なる特定の配合または構成のいずれかを有してもよいものと理解される。本開示に従った飲料製品の配合は、製品の意図される市場区分、その所望の栄養特性、香味特性などの要因次第で、ある程度、変動しうる。例えば下述の飲料配合物のいずれかを含む、特定の飲料の実施の形態の配合にさらなる成分を添加することは、一般に任意の選択であろう。追加的な(すなわちより多くのおよび/またはその他の)甘味料を添加してもよく、任意のこのような配合に、香味料、電解質、ビタミン、フルーツジュースまたはその他のフルーツ製品、味物質、マスキング剤など、香味増強剤、および/または炭酸を典型的に添加して、味覚、口当たり、栄養特性などを変化させることができる。一般に本開示に従った飲料は、典型的に少なくとも水、甘味料、および香味料、および典型的に酸味料、着色剤、および/または炭酸もまた含んでなる。この開示に従った少なくとも特定の配合に好適であろう典型的な香味料としては、コーラ香味料、柑橘系香味料、スパイス香味料、その他が挙げられる。発泡性のために二酸化炭素の形態で炭酸を添加してもよい。その他の成分、製造技術、所望の貯蔵寿命などに応じて、必要に応じて保存料を追加できる。随意的に、カフェインを添加できる。本明細書で開示される飲料の特定の例示的実施の形態は、特徴的に炭酸水、甘味料、コーラナッツ抽出物および/またはその他の香味料、カラメル色素、リン酸、および随意的にその他の成分を含有するコーラ風味の炭酸飲料である。追加的および代替となる適切な成分は、本開示の利益を所与として、当業者によって認識されるであろう。
【0020】
本明細書で開示される飲料製品としては、飲料、すなわちレディ・トゥ・ドリンク液剤、飲料濃縮物などが挙げられる。飲料としては、例えば炭酸および非炭酸清涼飲料、ファウンテン飲料、冷凍レディ・トゥ・ドリンク飲料、コーヒー飲料、茶飲料、乳飲料、粉末清涼飲料、ならびに液体濃縮物、フレーバーウォーター、機能性飲料(enhanced water)、フルーツジュースおよびフルーツジュース風味の飲料、スポーツドリンク、およびアルコール製品が挙げられる。「飲料濃縮物」および「シロップ」という用語は、本開示全体を通じて同義的に使用される。予定される飲料濃縮物の少なくとも特定の典型的な実施の形態は、最初の水量を用いて調製され、それに追加的成分が添加される。濃縮還元(full strength)の飲料組成物は、濃縮物にさらなる水量を添加することで飲料濃縮物から形成できる。典型的に例えば濃縮還元飲料は、およそ1部の濃縮物とおよそ3部〜およそ7部の水とを合わせることで、濃縮物から調製できる。特定の典型的な実施の形態では、濃縮還元飲料は1部の濃縮物と5部の水とを合わせることで調製される。特定の典型的な実施の形態では、濃縮還元の飲料を形成するのに使用される追加的な水は炭酸水である。その他の特定の実施の形態では、濃縮還元飲料は、濃縮物の形成およびその後の希釈なしに直接調製される。
【0021】
水は飲料中の基本成分である。本明細書で開示されるのは、典型的にその中に残りの成分が溶解、乳化、懸濁または分散する、媒体または主要な液体部分である。本明細書で開示される飲料の特定の実施の形態の製造において精製水が使用でき、飲料の味、臭気または外観に悪影響を及ぼさないように、標準飲料品質の水を用いることができる。水は典型的に無色透明で、不快なミネラル、味覚および臭気がなく、有機物を含まず、アルカリ度が低く、飲料生産時に適用される産業および政府の標準規格に基づいて許容可能な微生物学的品質である。特定の典型的な実施の形態では、水は飲料の約80%〜約99.9重量%のレベルで存在する。少なくとも特定の典型的な実施の形態では、本明細書で開示される飲料および濃縮物で使用される水は「処理水」であり、これは米国特許第7,052,725号明細書で開示されるカルシウムなどを随意的に追加する前に、水の全溶解固形物を低減させるように処理された水を指す。処理水を製造する方法については当業者に知られており、脱イオン化、蒸留、濾過、および逆浸透(「r−o」)が挙げられる。特に「処理水」、「精製水」、「脱塩水」、「蒸留水」、および「r−o水」という用語は、本考察において一般に同義であるものと理解され、それから実質的に全てのミネラル含有物が除去されて、典型的に例えば250ppmの全溶解固形物などの約500ppm以下の全溶解固形物を含有する水を指す。
【0022】
本明細書で開示される飲料では、レバウディオサイドAは、単独で、またはその他の甘味料と併せて、甘味料として使用される。本明細書で開示される飲料の特定の典型的な実施の形態で使用するために、天然および人工または合成甘味料を含む、その他の甘味料をレバウディオサイドAと組み合わせて使用できる。所望の栄養特性、飲料の呈味特性、口当たりおよびその他の官能要素について、適切な甘味料および甘味料の組合せが選択される。少なくとも特定の典型的な実施の形態に適した非栄養甘味料としては、例えばアスパルテーム、ネオテーム、およびアリテームなどのペプチド系の甘味料と、例えばサッカリンナトリウム、サッカリンカルシウム、アセスルファム(アセスルファムカリウムを含むがこれに限定されるものではない)、チクロ(サイクラミン酸ナトリウムおよび/またはサイクラミン酸カルシウムを含むがこれに限定されるものではない)、ネオヘスペリジン・ジヒドロカルコン、およびスクラロースなどの非ペプチド系の甘味料とが挙げられる。アリテームは、沈殿を形成することが知られているカラメル含有飲料にはあまり望ましくないであろう。特定の典型的な実施の形態では、飲料製品は甘味料として単独で、またはその他の甘味料と共にアスパルテームを用いる。その他の特定の典型的な実施の形態では、甘味料はアスパルテームおよびアセスルファムカリウムを含んでなる。少なくとも特定の典型的な実施の形態に適したその他の非栄養甘味料としては、例えばソルビトール、マンニトール、キシリトール、グリチルリチン、ネオヘスペリジン・ジヒドロカルコン、D−タガトース、エリスリトール、メソ−エリスリトール、マリトール、マルトース、乳糖、フルクト−オリゴ糖類、羅漢果(「LHG」)、例えばステビオサイドおよびレバウディオサイドA以外のレバウディオサイドなどのステビオール配糖体と、その他のジペプチド(例えばネオテーム)、サッカリン、キシロース、アラビノース、イソモルト、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、およびリボースと、タウマチン、モネリン、モナチン、ブラゼイン、L−アラニン、およびグリシンなどのタンパク質甘味料と、関連化合物、およびそれらの任意の混合物が挙げられる。羅漢果、例えばステビオサイド、レバウディオサイドなどのステビオール配糖体、および関連化合物は、下でさらに詳しく論じるように天然の強力な非栄養甘味料である。本明細書で開示される飲料製品の特定の実施の形態のために、(例えば単独で、または栄養甘味料と併せた非栄養甘味料の1つまたは組合せなどの)適切な非栄養甘味料を選択することは、本開示の利益を所与として、当業者の能力の範囲内であろう。
【0023】
本明細書での用法では「味」とは、甘味の知覚、甘味の知覚の一時的作用、すなわち開始および持続時間、例えば苦さおよび金属味などの異味、残留知覚(後味)、および例えばボディや厚みなどの触覚知覚の組合せを指す。本明細書での用法では「完全カロリー」飲料配合物とは、栄養甘味料で完全に甘味付けされたものである。「栄養甘味料」という用語は、一般に典型的な使用量で、顕著なカロリー量を提供する甘味料を指し、例えば248g(8オンス)で提供される飲料が約5カロリーを超える。本明細書での用法では「強力な甘味料」とは、砂糖の少なくとも2倍の甘さがある甘味料、すなわち重量を基準にして、同等の甘味を達成する砂糖の半分以下の重量しか必要としない甘味料を意味する。例えば強力な甘味料は、砂糖で糖度10のレベルに甘味付けされた飲料と同等の甘味を達成するのに、砂糖の重量の2分の1未満を必要とするかもしれない。強力な甘味料としては、栄養性(例えば羅漢果ジュース濃縮物)および非栄養甘味料(例えば典型的に羅漢果粉末)の双方が挙げられる。さらに強力な甘味料としては、天然強力甘味料(例えばステビオール配糖体、羅漢果など)および人工強力甘味料(例えばネオテームなど)の双方が挙げられる。しかし本明細書で開示される天然飲料製品では、天然強力甘味料のみが用いられる。特定の強力な甘味料の一般に許容される有効性の数値として、例えば、下記のものが挙げられる:
チクロ 砂糖の30倍の甘さ
ステビオサイド 砂糖の100〜250倍の甘さ
モグロサイドV 砂糖の100〜300倍の甘さ
レバウディオサイドA 砂糖の150〜300倍の甘さ
アセスルファム−K 砂糖の200倍の甘さ
アスパルテーム 砂糖の200倍の甘さ
サッカリン 砂糖の300倍の甘さ
ネオヘスペリジン・ジヒドロカルコン 砂糖の300倍の甘さ
スクラロース 砂糖の600倍の甘さ
ネオテーム 砂糖の8,000倍の甘さ
【0024】
本明細書での用法では「非栄養甘味料」とは、典型的な使用量で顕著なカロリー量を提供しないもの、すなわち砂糖の糖度10と同等の甘さを達成するのに、248g(8オンス)で提供される飲料あたり約5カロリー未満のカロリーを与えるもののことをいう。本明細書での用法では「カロリー低減飲料」とは、完全カロリーのもの、典型的に既に商品化された完全カロリーのものと比較して、248g(8オンス)で提供される飲料あたりのカロリーが少なくとも25%低減された飲料を意味する。本明細書での用法では「低カロリー飲料」は、248g(8オンス)で提供される飲料あたり40カロリー未満のカロリーを有する。本明細書での用法では「ゼロカロリー」または「ダイエット」とは、例えば248g(8オンス)で提供される飲料あたり5カロリー未満のカロリーを有することを意味する。
【0025】
本明細書で開示される飲料の少なくとも特定の典型的な実施の形態では、甘味料成分としては、ショ糖、液体ショ糖、果糖、液体果糖、ブドウ糖、液体ブドウ糖、例えばリンゴ、チコリ、蜂蜜などの天然原料から得られる、例えば高果糖コーンシロップなどのブドウ糖果糖シロップ、転化糖、メープルシロップ、メープル糖、蜂蜜、例えば甘しゃ糖蜜(1番糖蜜、2番糖蜜、廃糖蜜、およびテンサイ糖蜜など)などのブラウンシュガー糖蜜、サトウモロコシシロップ、羅漢果ジュース濃縮物および/またはその他などの栄養性の結晶または液体の天然甘味料が挙げられる。このような甘味料は、所望される飲料の甘味レベルに応じて、約6%〜約16重量%などの飲料の約0.1%〜約20重量%の量で、少なくとも特定の典型的な実施の形態中に存在する。所望される飲料の均一性、テクスチャ、および味を達成するために、本明細書で開示される天然飲料製品の特定の典型的な実施の形態では、一般に飲料産業で用いられるような規格化された液糖を使用できる。典型的には、このような規格化された甘味料は、飲料の風味、色または粘稠度に悪影響を及ぼすこともあり得る微量の非糖類固形分を含まない。
【0026】
本明細書に開示される飲料製品の天然の実施の形態は、それらが通常は食品中に存在するとは予想されないであろう人工または合成のもの(供給源にかかわらず、任意の着色料を含む)を含まないという点において、天然である。従って、本明細書では、「天然」の飲料組成物は、次の指針に従って定義される:天然成分の原料は、天然に存在するか、または由来する。発酵および酵素を含む生合成を用いることはできるが、化学薬品を用いた合成は利用しない。人工着色料、保存料、および香味料は天然成分とは見なさない。成分は、ある特定の技術を通じて処理または精製して差し支えなく、これら技術としては、少なくとも、物理的過程、発酵、および酵素性分解が挙げられる。適切な処理および精製技術には、少なくとも、吸収、吸着、凝集、遠心分離、細断(chopping)、加熱調理(焼く、揚げる、茹でる、ローストする)、冷却、切断、クロマトグラフィー、コーティング、結晶化、消化(digestion)、乾燥(噴霧、フリーズドライ、真空)、蒸発、蒸留、電気泳動、乳化、カプセル化、抽出、押出、ろ過、発酵、粉砕、煮出し(infusion)、軟化(maceration)、微生物学的処理(レンネット、酵素)、混合、剥離、パーコレーション、冷蔵/冷凍、圧搾、浸出(steeping)、洗浄、加熱、イオン交換、凍結乾燥、浸透、沈殿、塩析、昇華/凝華、超音波処理、濃縮、凝集(flocculation)、均一化、再構成、酵素分解(天然に存在する酵素を使用する)が挙げられる。加工助剤(清澄剤、触媒、凝集剤、ろ過助剤、および結晶化抑制剤などを含む、食品成分の魅力または有用性を高めるための製造上の助剤として用いられる物質として現在定義される。21 CFR §170.3(o)(24)参照。)は、二次的添加物(incidental additives)とみなされ、適切に除去される場合には使用して差し支えない。
【0027】
甘味料は、摂取および飲料での使用に適した食用消耗品である。「食用消耗品」とは、ヒトまたは動物が摂取する食物または飲料、または食物または飲料の成分を意味する。本明細書でおよび特許請求の範囲で使用される甘味料または甘味料は、飲料に甘味を提供する、すなわち味覚によって甘いと知覚される、栄養性または非栄養性の天然または人工飲料成分または添加剤(またはそれらの混合物)でありうる。香味剤および甘味料の知覚は、要素の相互関係にある程度に左右されうる。香味および甘味はまた別々に知覚されて差し支えなく、すなわち香味および甘味の知覚は、互いに依存しても互いに独立していてもよい。例えば大量の香味剤を使用すると少量の甘味料が容易に知覚されるかもしれず、逆もまた然りである。したがって香味剤と甘味料の間の経口および嗅覚相互作用には、要素の相互関係を伴いうる。
【0028】
強力な非栄養甘味料は、典型的にそれらの甘味付け能力、飲料が市販される国の任意の適用される規制条項、飲料の所望レベルの甘味などに応じて、約30ml(1液量オンス)の飲料あたりミリグラムレベルで用いられる。本明細書で開示される飲料製品の様々な実施の形態で使用するための適切な追加的または代替となる甘味料を選択することは、本開示の利益を所与として、当業者の能力の範囲内である。
【0029】
上述のように、本明細書で開示される飲料の少なくとも特定の典型的な実施の形態はレバウディオサイドAを用いており、甘味付けのために、レバウディオサイドAに加えてステビオサイド、その他のステビオール配糖体、または関連化合物またはそれらの任意の混合物を含むことができる。レバウディオサイドAを含むこれらの化合物は、ステビア植物体からの抽出などによって得てもよい。ステビア(例えばアマハステビア(Stevia rebaudiana Bertoni))は、甘味のある植物である。葉は天然の甘いジテルペングリコシドの複合混合物を含有する。例えばステビオサイドおよびレバウディオサイドなどのステビオール配糖体は、甘味に寄与するステビアの成分である。典型的にこれらの化合物は、ステビオサイド(4〜13%乾燥重量)、ステビオールビオシド(微量)、ならびにレバウディオサイドA(2〜4%)、レバウディオサイドB(微量)、レバウディオサイドC(1〜2%)、レバウディオサイドD(微量)、およびレバウディオサイドE(微量)を含むレバウディオサイド類、およびズルコサイドA(0.4〜0.7%)を含むことが見出されている。ステビア植物体の葉には、次の非甘味成分もまた、ステビア植物の葉に存在することが確認されている:ラブダン、ジテルペン、トリテルペン、ステロール、フラボノイド、揮発油成分、色素、ガム、および無機物質。
【0030】
様々な異なる綴りと発音があり、本明細書で場合によってはLHGと略記される甘味料羅漢果は、ウリ科(Cucurbitaceae)、ジョリフィエア族(Joliffieae)、トラジアンチナエ亜族(Thladianthinae)、ラカンカ属(Siraitia)の植物の実から得ることができる。LHGは、S.グロスベノリイ(grosvenorii)、S.シアメンシス(siamensis)、S.シロマラドジャエ(silomaradjae)、S.シッキメンシス(sikkimensis)、S.アフリカナ(africana)、S.ボルネエンシス(borneensis)、およびS.タイワニアナ(taiwaniana)属/種から得られることが多い。適切なフルーツとしては、羅漢果と称されることが多いS.グロスベノリイ(grosvenorii)属/種のものが挙げられる。LHGはトリテルペングリコシドまたはモグロサイドを含有し、その構成物はLGH甘味料として使用されてもよい。羅漢果はジュースまたはジュース濃縮物、粉末などとして使用できる。好ましくは、LHGジュースは、例えば0.1%〜約15%などの少なくとも約0.1%のモグロサイド、好ましくはモグロサイドV、モグロサイドIV、11−オキソ−モグロサイドV、シアメノサイド、およびそれらの混合物を含有する。LHGは、例えば米国特許第5,411,755号明細書に記載されるように生産できる。その他のフルーツ、野菜または植物からの甘味料もまた、少なくとも本明細書で開示される飲料の特定の典型的な実施の形態中で、天然または加工甘味料または甘味増強剤として使用してもよい。
【0031】
本明細書で開示される飲料で使用される酸は、例えば飲料の味に酸味を与え、美味性を高め、口渇を癒す効果を増大させ、甘味を改質して、保存料として穏やかに作用することを含む、いくつかの機能のいずれか1つ以上を果たすことができる。適切な酸については既知であり、本開示の利益を所与として当業者には明白であろう。本明細書で開示される飲料製品のいくつかまたは全ての実施の形態で使用するのに適した典型的な酸としては、リン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、およびアジピン酸、およびそれらの任意の混合物が挙げられる。酸は例えば溶液形態で、飲料に所望のpHを提供するのに十分な量で使用できる。典型的に酸味料の1つ以上の酸が、使用される酸味料、所望のpH、その他の使用成分などに応じて、合計で例えば飲料の0.1%〜0.25重量%などの飲料の約0.05%〜約0.5重量%など、飲料の約0.01%〜約1.0重量%の量で使用される。本明細書で開示される飲料の少なくとも特定の典型的な実施の形態のpHは、約2.0〜約5.0.の範囲の値でありうる。特定の典型的な実施の形態中の酸は、飲料の風味を高める。過度の酸は飲料の風味を損ない、酸味またはその他の異味をもたらす可能性がある一方、少な過ぎる酸は飲料の味を味気ないものにする可能性がある。
【0032】
選択される特定の酸または酸群および使用量は、その他の成分、飲料製品の所望の貯蔵寿命、ならびに飲料pH、滴定酸度、および味に対する影響にある程度左右される。当業者は、本開示の利益を所与として、調製する飲料製品がアスパルテームなどのペプチド系の人工甘味料を含有する場合、得られる飲料組成物を特定のpH未満に維持して、人工甘味料の甘味効果を保つのが最善であることを認識するであろう。カルシウム強化飲料の形成においてカルシウム塩の存在はpHを増大させるので、塩の溶解を助け、人工甘味料の安定性に望ましいpHを保つための追加的な酸が必要になる。組成物の滴定酸度を増大させる飲料組成物中の追加的な酸の存在は、得られる飲料により強い酸味(tart)または酸味(sour)をもたらすであろう。本明細書で開示される飲料製品の任意の特定の実施の形態の酸味料成分について、適切な酸または酸の組合せ、およびこのような酸の量を選択することは、本開示の利益を所与として、当業者の能力の範囲内であろう。
【0033】
本明細書に開示される飲料製品の特定の典型的な実施の形態はまた、pHを調整するため、少量のアルカリ化剤を含めてもよい。このような薬剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、および炭酸カルシウムが挙げられる。例えば、アルカリ化剤の水酸化カリウムは、約0.02重量%〜約0.04重量%の量で使用して差し支えなく、特定の飲料では約0.03%の量が一般的である。量は、当然ながら、アルカリ化剤の種類、および調節すべきpHの程度に応じて決まるであろう。
【0034】
本明細書で開示される飲料製品は、随意的に例えば天然および合成フルーツ香味料、植物香味料、その他の香味料、およびそれらの混合物などの香味料組成物を含有する。本明細書での用法では「フルーツ香味料」という用語は、一般に植物の可食繁殖部分に由来する香味料を指す。例えばバナナ、トマト、クランベリーなどフルーツの種に甘い果肉が付随するもの、および小さな多肉質のベリーを有するものの双方が含まれる。ベリーという用語はまた、複合果、すなわち「真の」ベリーではないが、一般にそのように認識されているものも含めて本明細書で使用される。「フルーツ香味料」という用語には、天然原料に由来するフルーツ香味料をシミュレートするように作られた合成的に調製された香味料もまた含まれる。適切なフルーツまたはベリー源の例としては、ベリー全体またはその部分、ベリージュース、ベリージュース濃縮物、ベリーピューレおよびその配合物、乾燥ベリー粉末、乾燥ベリージュース粉末などが挙げられる。
【0035】
典型的なフルーツ香味料としては、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、タンジェリン、ミカン、タンジェロ、およびザボンなどの柑橘類の香味料、およびリンゴ、ブドウ、チェリー、およびパイナップルの香味料などの香味料、およびそれらの混合物が挙げられる。特定の典型的な実施の形態では、飲料濃縮物および飲料は、例えばジュース濃縮物またはジュースなどのフルーツ香味料成分を含んでなる。本明細書での用法では「植物香味料」という用語は、フルーツ以外の植物部分に由来する香味料を指す。したがって植物香味料は、堅果、樹皮、根、および葉の精油および抽出物に由来する香味料を含むことができる。「植物香味料」という用語には、天然原料に由来する植物香味料をシミュレートするように作られた合成的に調製された香味料もまた含まれる。このような香味料の例としては、コーラ香味料、茶香味料などとそれらの混合物が挙げられる。香味料成分はまた、様々な上述の香味料の配合物をさらに含んでなることができる。飲料濃縮物および飲料の特定の典型的な実施の形態では、コーラ香味料成分または茶香味料成分が使用される。本発明の飲料に香味特性を与えるのに有用な香味成分の特定の量は、選択される香味料、所望の香味印象、および香味成分の形態に左右されるであろう。当業者は、本開示の利益を所与として、使用される特定の香味成分の量を容易に判断し、所望の香味印象を達成できるであろう。
【0036】
本明細書で開示される飲料製品の少なくとも特定の典型的な実施の形態で使用するのに適したジュースとしては、例えばフルーツ、野菜およびベリージュースが挙げられる。本発明では、ジュースを濃縮物、ピューレ、ストレート(single-strength)ジュースの形態、またはその他の適切な形態で用いることができる。「ジュース」という用語は、本明細書での用法では、フルーツ、ベリー、または野菜のストレートジュース、ならびに濃縮物、ピューレ、ミルクおよびその他の形態を含む。随意的に複数の異なるフルーツ、野菜および/またはベリージュースをその他の香味料と組み合わせて、所望の香味を有する飲料を作り出すことができる。適切なジュース源の例としては、プラム、プルーン、ナツメヤシ、スグリ、イチジク、ブドウ、レーズン、クランベリー、パイナップル、桃、バナナ、リンゴ、西洋ナシ、グァバ、アプリコット、サスカトゥーンベリー、ブルーベリー、プレーンズベリー(plains berry)、プレーリーベリー(prairie berry)、クワの実、ニワトコの実、バルバドスチェリー(アセロラチェリー)、チョークチェリー、ココナッツ、オリーブ、キイチゴ、イチゴ、ハックルベリー、ローガンベリー、デューベリー、ボイゼンベリー、キーウィ、チェリー、ブラックベリー、マルメロ、クロウメモドキ、パッションフルーツ、アメリカスモモ、ナナカマド、グズベリー、ザクロ、柿、マンゴー、ルバーブ、パパイア、ライチ、レモン、オレンジ、ライム、タンジェリン、ミカン、およびグレープフルーツが挙げられる。少なくとも特定の典型的な実施の形態で使用するのに適した多数の追加的および代替となるジュースは、本開示の利益を所与として、当業者には明らかであろう。ジュースを用いる本発明の飲料中では、ジュースは、例えば飲料の少なくとも約0.2重量%のレベルで使用してもよい。特定の典型的な実施の形態では、ジュースは飲料の約0.2%〜約40重量%のレベルで用いられる。典型的に、ジュースは、用いる場合には、約1%〜約20重量%の量で使用できる。
【0037】
色のより薄い特定のジュースは、飲料の色を暗くすることなしに特定の典型的な実施の形態の配合に含めて、香味を調節しおよび/または飲料のジュース含量を増大させることができる。このようなジュースの例としては、リンゴ、西洋ナシ、パイナップル、桃、レモン、ライム、オレンジ、アプリコット、グレープフルーツ、タンジェリン、ルバーブ、カシス、マルメロ、パッションフルーツ、パパイア、マンゴー、グァバ、ライチ、キーウィ、ミカン、ココナッツ、およびバナナが挙げられる。必要に応じて、香味を抜き、脱色したジュースを用いることができる。
【0038】
本明細書で開示される飲料製品の少なくとも特定の典型的な実施の形態で使用するのに適した香味料としては、例えば桂皮、クローブ、シナモン、コショウ、ショウガ、バニラスパイス香味料、カルダモン、コリアンダー、ルートビア、ササフラス、朝鮮人参などのスパイス香味料が挙げられる。少なくとも特定の典型的な実施の形態で使用するのに適した多数の追加的および代替となる香味料は、本開示の利益を所与として当業者には明白であろう。香味料は、抽出物、含油樹脂、ジュース濃縮物、ボトラーズベースの形態、または当該技術分野で知られているその他の形態でありうる。少なくとも特定の典型的な実施の形態では、このようなスパイスまたはその他の香味料が、ジュースまたはジュースの組合せの香味を補う。
【0039】
1種類以上の香味料をエマルジョンの形態で使用することができる。香味料エマルジョンは、香味料のいくつかまたは全てを一緒に、随意的に飲料のその他の成分と共に、乳化剤と混合することで調製できる。乳化剤は、一緒に混合される香味料と共に、または香味料を混合した後で加えて差し支えない。特定の典型的な実施の形態では、乳化剤は水溶性である。典型的な適切な乳化剤としては、アカシアゴム、加工デンプン、カルボキシメチルセルロース、トラガカントガム、ガティガム、およびその他の適切なガムが挙げられる。追加的な適切な乳化剤は、本開示の利益を所与として、飲料配合の当業者には明白であろう。典型的な実施の形態中の乳化剤は、香味料と乳化剤の混合物の約3%を超える。特定の典型的な実施の形態では、乳化剤は混合物の約5%〜約30%である。
【0040】
本明細書で開示される飲料の特定の典型的な実施の形態に泡立ちを提供するために、二酸化炭素が使用される。飲料の炭酸化には当技術分野で知られている任意の技術および炭酸化装置を使用することができる。二酸化炭素は飲料の味と外観を高め、好ましくない細菌を抑制および破壊することによって飲料の清潔さの保護の一助となりうる。特定の実施の形態では、例えば飲料は約7.0体積の二酸化炭素までのCOレベルを有する。典型的な実施の形態は、例えば約0.5〜5.0体積の二酸化炭素を有してもよい。本明細書および独立請求項での用法では、1体積の二酸化炭素は、60°F(16℃)および大気圧において任意の所定量の水に吸収される二酸化炭素量と定義される。気体の体積は、それを吸収する水と同じ空間を占める。二酸化炭素含量は、所望レベルの泡立ち、および飲料の味または口当たりに対する二酸化炭素の影響に基づいて、当業者が選択できる。炭酸化は天然または合成でありうる。
【0041】
随意的に本明細書で開示される飲料の様々な実施の形態に、カフェインを添加できる。添加されるカフェインの量は、所望の飲料特性、飲料が市販される国の任意の適用される規制条項などによって決まる。特定の典型的な実施の形態では、カフェインは飲料量重の0.02%以下のレベルで含まれる。カフェインは食物および飲料で使用するのに許容可能な純度でなくてはならない。カフェインは天然または合成起源でありうる。
【0042】
本明細書で開示される飲料濃縮物および飲料は、一般に典型的に飲料配合に認められるもののいずれかを含む追加的成分を含有してもよい。例えば典型的にこれらの追加的成分を添加して、飲料濃縮物を安定化できる。このような追加的成分の例としては、カフェイン、カラメルおよびその他の着色剤または染料、消泡剤、ガム、乳化剤、茶固形分、混濁成分、およびミネラルおよび非ミネラルの栄養補給剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。非ミネラルの栄養補給剤成分の例は当業者に知られており、例えばビタミンA、D、E(トコフェロール)、C(アスコルビン酸)、B(チアミン)、B(リボフラビン)、B、B12、およびK、ナイアシン、葉酸、ビオチン、およびそれら組合せを含む酸化防止剤およびビタミンが挙げられる。任意の非ミネラルの栄養補給剤は、典型的に品質管理基準の下で一般に許容される量で存在する。典型的な量は約1%〜約100%RDVであり、このようなRDVは確立されている。確立されている場合、特定の典型的な実施の形態では、非ミネラル栄養補給剤成分は約5%〜約20%RDVの量で存在する。
【0043】
本明細書で開示される飲料の少なくとも特定の実施の形態で、保存料を使用してもよい。すなわち少なくとも特定の典型的な実施の形態は、任意の溶解された保存料系を含有する。pH4未満の溶液、特に3未満のものは、典型的に「微生物学的に安定」であり、すなわちそれらは微生物の増殖を抑制し、したがって、さらなる保存料を必要とせずに、消費する前に長期貯蔵するのに適している。しかしながら、必要に応じて、追加的な保存料系を使用できる。保存料系を使用する場合、それは例えば場合によっては甘味料の添加に先だって、製造中の任意の適切な時点で飲料製品に添加できる。本明細書での用法では、「保存料系」または「保存料」という用語は、例えば安息香酸ナトリウム、カルシウム、およびカリウムなどの安息香酸塩、例えばソルビン酸ナトリウム、カルシウム、およびカリウムなどのソルビン酸塩、例えばクエン酸ナトリウムおよびクエン酸カリウムなどのクエン酸塩、例えばヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)などのポリリン酸塩、それらの混合物のような既知の化学保存料、およびアスコルビン酸、EDTA、BHA、BHT、TBHQ、デヒドロ酢酸、二炭酸ジメチル、エトキシキン、ヘプチルパラベンなどの酸化防止剤、およびそれらの組合せを含むがこれに限定されるものではない、食物および飲料組成物での使用が認可された全ての適切な保存料を含む。保存料は、適用される法規制下の規定最大レベルを超えない量で使用できる。使用される保存料のレベルは、典型的に、計画される最終製品pH、ならびに特定の飲料配合物の微生物学的腐敗可能性の評価に応じて調節される。用いられる最大レベルは、典型的に飲料の約0.05重量%である。本開示に記載される飲料の用途に、適切な保存料または保存料の組合せを選択することは、本開示の利益を所与として当業者の能力の範囲内である。
【0044】
本明細書で開示される飲料製品の少なくとも特定の典型的な実施の形態に適したその他の飲料保存方法としては、例えば無菌包装、および/または熱間充填およびトンネル低温殺菌などの加熱処理または熱加工ステップが挙げられる。このようなステップを使用して、飲料製品中の酵母、カビ、および微生物の増殖を低減させることができる。例えばBraunらに付与された米国特許第4,830,862号明細書は、フルーツジュース飲料の製造における低温殺菌の使用、ならびに炭酸飲料中の適切な保存料の使用について開示している。Kastinに付与された米国特許第4,925,686号明細書は、安息香酸ナトリウムおよびソルビン酸カリウムを含有する加熱低温殺菌凍結可能フルーツジュース組成物について開示している。一般に加熱処理としては、典型的には、高温短時間、例えば約87.78℃(約190°F)で10秒間などを使用する高温充填法、典型的には低温長時間、例えば約71.11℃(約160°F)で10〜15分間などを使用するトンネル殺菌法、および、典型的には、例えば高圧下、すなわち1気圧を超える圧力下、約121.1℃(約250°F)で3〜5分間を使用するレトルト法が挙げられる。
【0045】
糖度(記号°Bx)は、液体中の溶解ショ糖と水との質量比の測定である。これは液体の比重を測定する検糖計を用いて、またはより簡便に屈折計を用いて測定される。25°Bxの溶液は100グラムの液体あたり25グラムのショ糖を有する。または換言すれば、100グラムの溶液中に25グラムのショ糖と75グラムの水がある。
【実施例】
【0046】
以下の実施例は本発明の特定の実施の形態であるが、制限は意図されない。全ての百分率は、特に断りのない限り重量を基準とする。
【0047】
実施例1
次の表1に従って、様々な飲料を調製できる。
【表1−1】

【表1−2】

【0048】
上の各飲料は、適切な量と様式で対応する濃縮物と水とを混合して形成できる。
【0049】
上の各飲料は良好な味と口当たりを有する。
【0050】
上の典型的な実施の形態の開示および説明の利益を所与として、本明細書で開示される本発明の一般原理に沿って多数の代替となるおよび異なる実施の形態が可能であることは、当業者には明白であろう。当業者は、全てのこのような様々な変更および代替となる実施の形態が、本発明の真の範囲と精神内にあることを認識するであろう。添付の特許請求の範囲は、全てのこのような変更および代替となる実施の形態にも及ぶことが意図される。本開示および続く特許請求の範囲における単数形不定冠詞または定冠詞(例えば「a」、「an」、「the」など)の使用は、特定例において文脈から、用語がその特定例において厳密に唯一を意味することが明白である場合を除き、「少なくとも1つ」を意味する特許における伝統的アプローチに従うものと理解すべきである。同様に「含んでなる」という用語は制約がなく、追加的な項目、特徴、成分などを排除しない。
【0051】
他の実施態様
1.レバウディオサイドA、エリスリトール、D−タガトース、および、茶固形分、茶抽出物および茶香味料およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される少なくとも1種類の茶香味剤、を含んでなる茶飲料。
【0052】
2.前記茶飲料が248g(8オンス)あたり約5カロリー未満のカロリーを有するダイエット茶飲料であることを特徴とする実施態様1記載の茶飲料。
【0053】
3.リン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される酸を含むことを特徴とする実施態様1記載の茶飲料。
【0054】
4.合計約300ppmの酸化防止剤フラボノイド類を含むことを特徴とする実施態様1記載の茶飲料。
【0055】
5.前記茶飲料が、約10未満の糖度を有し、砂糖、ならびにトウモロコシおよび/またはフルーツからできたブドウ糖果糖シロップ、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される栄養甘味料をさらに含む、カロリー低減された茶飲料であることを特徴とする実施態様1記載の茶飲料。
【0056】
6.レバウディオサイドA、エリスリトール、D−タガトース、炭酸水、および少なくとも1種類のソーダ香味剤を含む炭酸飲料。
【0057】
7.前記炭酸飲料が、248g(8オンス)あたり約5カロリー未満のカロリーを有するダイエット炭酸飲料であることを特徴とする実施態様6記載の炭酸飲料。
【0058】
8.リン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される少なくとも1種類の酸味料を含むことを特徴とする実施態様6記載の炭酸飲料。
【0059】
9.前記ソーダ香味剤が、カラメルエマルジョン、アラビアゴムエマルジョン、および少なくとも1種類のジュースを含む香味料抽出物、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択されることを特徴とする実施態様6記載の炭酸飲料。
【0060】
10.前記炭酸飲料が、約12未満の糖度を有し、砂糖、およびトウモロコシおよび/またはフルーツからできたブドウ糖果糖シロップ、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される栄養甘味料をさらに含む、カロリー低減炭酸飲料であることを特徴とする実施態様6記載の炭酸飲料。
【0061】
11.248g(8オンス)あたり約5カロリー未満のカロリーを有し、水、レバウディオサイドA、エリスリトール、およびD−タガトースを含むニアウォーター飲料。
【0062】
12.リン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される酸味料を含むことを特徴とする実施態様11記載のニアウォーター飲料。
【0063】
13.少なくとも1種類の香味剤を含むことを特徴とする実施態様11記載のニアウォーター飲料。
【0064】
14.炭酸水を含むことを特徴とする実施態様11記載のニアウォーター飲料。
【0065】
15.約7未満の糖度を有し、約10重量%のジュース、レバウディオサイドA、エリスリトール、およびD−タガトースを含むジュース飲料。
【0066】
16.砂糖、およびトウモロコシおよび/またはフルーツからできたブドウ糖果糖シロップ、およびそれらの混合物からなる群より選択される甘味料をさらに含むことを特徴とする実施態様15記載のジュース飲料。
【0067】
17.前記ジュースが濃度100%ジュースまたは濃度100%未満の(reduced)ジュースを含むことを特徴とする実施態様15記載のジュース飲料。
【0068】
18.前記濃度100%未満のジュースが、単一種のジュース、またはミックスジュースの組合せを含むことを特徴とする実施態様17記載のジュース飲料。
【0069】
19.リン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、ギ酸、アスコルビン酸、フマル酸、グルコン酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される少なくとも1種類の酸を含むことを特徴とする実施態様15記載のジュース飲料。
【0070】
20.緩衝系を含む、実施態様15記載のジュース飲料であって、前記緩衝系が、少なくとも1種類の酸味料と少なくとも1種類の緩衝塩との組合せを含むことを特徴とするジュース飲料。
【0071】
21.レバウディオサイドA、エリスリトール、タガトース、および、コーヒー固形分および水性コーヒー抽出物、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択されるコーヒー香味料を含むことを特徴とするレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【0072】
22.砂糖、およびトウモロコシおよび/またはフルーツからできたブドウ糖果糖シロップ、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される甘味料をさらに含むことを特徴とする実施態様21記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【0073】
23.約8.4%未満の固形分、または248g(8オンス)あたり約100カロリー未満のカロリーを有することを特徴とする実施態様21記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【0074】
24.練乳またはクリームを含むことを特徴とする実施態様21記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【0075】
25.カカオを含むことを特徴とする実施態様21記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【0076】
26.アスコルビン酸を保存料として含むことを特徴とする実施態様21記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【0077】
27.約7.4%未満の固形分または248g(8オンス)あたり約70カロリー未満のカロリーを有することを特徴とする実施態様21記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【0078】
28.水と混合することにより実施態様1記載の茶飲料をもたらすことを特徴とする濃縮物。
【0079】
29.水と混合することにより実施態様6記載の炭酸飲料をもたらすことを特徴とする濃縮物。
【0080】
30.水と混合することにより実施態様21記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料をもたらすことを特徴とする濃縮物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レバウディオサイドA、
エリスリトール、
D−タガトース、および、
コーヒー固形分、水性コーヒー抽出物およびそれらの任意の混合物からなる群より選択されるコーヒー香味料、
を含むレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項2】
約8.4%未満の固形分を有することを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項3】
248g(8オンス)あたり約100カロリー未満のカロリーを有することを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項4】
砂糖、およびトウモロコシおよび/またはフルーツからできたブドウ糖果糖シロップ、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される甘味料をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項5】
練乳またはクリームを含むことを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項6】
カカオを含むことを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項7】
アスコルビン酸を保存料として含むことを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項8】
約7.4%未満の固形分を有することを特徴とする、請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項9】
248g(8オンス)あたり約70カロリー未満のカロリーを有することを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項10】
甘味付けする量のレバウディオサイドDをさらに含むことを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項11】
タウマチン、モネリン、モナチン、ブラゼイン、L−アラニン、グリシン、羅漢果、およびそれらの任意の混合物からなる群より選択される少なくとも1種類の甘味料をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料。
【請求項12】
水と混合することにより請求項1記載のレディ・トゥ・ドリンク・コーヒー飲料をもたらす濃縮物。

【公開番号】特開2012−55325(P2012−55325A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−281451(P2011−281451)
【出願日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【分割の表示】特願2009−553799(P2009−553799)の分割
【原出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(509257411)ザ コンセントレイト マニュファクチャリング カンパニー オブ アイルランド (31)
【氏名又は名称原語表記】THE CONCENTRATE MANUFACTURING COMPANY OF IRELAND
【Fターム(参考)】