説明

レーザー加工装置およびレーザー加工装置を用いた被加工物の加工方法

【課題】ビームプロファイルが進行方向に対して等方的でなくとも、直交する二方向への加工を行う場合の加工精度ばらつきが低減されるレーザー加工装置を提供する。
【解決手段】レーザー加工装置が、レーザー光源から出射されたレーザー光を第1分岐光と第2分岐光とに分岐させる分岐手段と第2分岐光のビームプロファイルを進行方向を軸として90°回転させる変換手段と、第1分岐光の光路と変換手段を経た第2分岐光の光路とを集光レンズに至る一の照射用光路に共通化させる光路共通化手段と、分岐手段と光路共通化手段との間で第1分岐光と第2分岐光とを選択的に遮断する選択的遮断手段と、を有する光学系を備え、選択的遮断手段によって遮断する光を切り替えることにより、ステージ部に固定された被加工物に対して同一のビームプロファイルを有しかつ向きが直交する2種類のレーザー光のいずれかを選択的に照射可能であるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー光を照射して被加工物を加工するレーザー加工装置と、これを用いた被加工物の加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板などの被加工物にパルスレーザー光(以下、レーザー光)を照射することにより加工溝(スクライブライン)を形成するレーザースクライブ装置が、すでに公知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された技術においては、それぞれがLEDを構成する単位パターンを2次元的に配列したLED回路パターンが表面に形成された半導体基板(LED基板)が加工対象とされる。具体的には、LED回路パターンに応じて格子状に設定された分割予定位置(ストリートと呼ばれる)に沿ってレーザー光を相対的に走査しつつ照射することにより、LED基板をLEDチップに分割するためのスクライブラインが形成される。
【0003】
また、レーザー光源から出射されたレーザー光を第1の偏光ビームスプリッターによって偏光状態の異なる2種類のレーザー光に分岐し、両者の強度を1/2波長板にて個別に調整した後、第2の偏光ビームスプリッターを用いて両レーザー光を離間させて照射するレーザー加工装置も公知である(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−114075号公報
【特許文献2】特開2010−284669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているような従来のレーザー加工装置において格子状にスクライブラインを形成する場合、レーザー光は、直交する二方向において走査される。これは例えば、XY二軸方向に移動可能なXYステージの上に、LED基板をそのストリートがステージの移動方向と一致するように固定した状態で、XY各方向にステージを移動させつつ加工予定位置に沿ったレーザー光の照射を行うことによって実現される。
【0006】
このとき、LEDの品質安定性という観点からは、XY両方向においてスクライブラインが同じ加工精度にて形成されるのが好ましいが、そのためには、レーザー光のビームプロファイル(レーザー光の強度の空間分布)が照射方向に対して等方的であるか、少なくともXY両方向で等価であることが必要である。しかしながら、このようなレーザー光の照射を実現するには多大なコストがかかるため、市販されているレーザー光源を用いるのみでは実現は難しい。
【0007】
あるいは、一方向(第一の方向)におけるスクライブラインの形成後、LED基板を水平面内で90度回転させ、第一の方向に直交する第二の方向におけるスクライブラインの形成を行うようにする態様も考えられる。この場合、ビームプロファイルの等価性は求められないが、回転動作によりLED基板のアライメントにずれが生じる可能性があることから、加工精度を確保するには、回転後に改めてアライメント動作を行って、レーザー光の照射位置を再設定する必要がある。そのため、加工時間を要するという問題がある。
【0008】
また、特許文献2に開示されている装置は、一の加工進行方向にて2種類のレーザー光を離間させて照射出来るものに過ぎず、加工方向による加工精度のばらつきを抑制することはできない。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、レーザー光のビームプロファイルが照射方向に対して等方的でなくとも、直交する二方向への加工を行う場合の加工精度のばらつきが低減されるレーザー加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、レーザー光を照射して被加工物を加工するレーザー加工装置であって、被加工物を固定するステージ部と、レーザー光源から出射されたレーザー光を集光レンズから前記ステージ部に固定された前記被加工物に対して照射する光学系と、を備え、前記光学系が、前記レーザー光源から出射された前記レーザー光を第1分岐光と第2分岐光とに分岐させる分岐手段と、前記第2分岐光のビームプロファイルを進行方向を軸として90°回転させる変換手段と、前記第1分岐光と前記変換手段を経た前記第2分岐光の前記集光レンズに至るまでの照射用光路を共通化させる光路共通化手段と、前記分岐手段と前記光路共通化手段との間で前記第1分岐光と前記第2分岐光とを選択的に遮断する選択的遮断手段と、を有し、前記光路共通化手段を経た前記第1分岐光を第1照射用レーザー光とし、前記共通化手段を経た前記第2分岐光を第2照射用レーザー光とするときに、前記選択的遮断手段による前記第1分岐光と前記第2分岐光の遮断を切り替えることにより、前記ステージ部に固定された前記被加工物に対して同一のビームプロファイルを有しかつ向きが直交する前記第1照射用レーザー光と前記第2照射用レーザー光のいずれかを選択的に照射可能である、ことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載のレーザー加工装置であって、前記ステージ部が互いに直交する第1の方向と第2の方向とに移動自在とされてなり、前記第1照射用レーザー光を前記被加工物に照射するときに前記ステージ部を前記第1の方向に移動させ、前記第2照射用レーザー光を前記被加工物に照射するときに前記ステージ部を前記第2の方向に移動させる、ことを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のレーザー加工装置であって、前記変換手段が、複数のミラーを組み合わせることにより構成されてなる、ことを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1または請求項2に記載のレーザー加工装置であって、前記変換手段が、複数の反射面を有するプリズムにより構成されてなる、ことを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項2に記載のレーザー加工装置を用いた被加工物の加工方法であって、前記被加工物を前記ステージ部に固定する固定工程と、前記被加工物に設定された格子状の加工対象位置の互いに直交する延在方向を前記第1の方向と前記第2の方向とに合致させるアライメント工程と、前記ステージ部を前記第1の方向に移動させつつ前記第1照射用レーザー光を照射して前記第1の方向に延在する加工対象位置を加工する第1加工工程と、前記ステージ部を前記第2の方向に移動させつつ前記第2照射用レーザー光を照射して前記第2の方向に延在する加工対象位置を加工する第2加工工程と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1ないし請求項4の発明によれば、形状が同じで向きが直交するビームプロファイルを有する2種類のレーザー光を選択的に使用した加工が可能なレーザー加工装置が実現される。
【0016】
特に、請求項2の発明によれば、レーザー光源から出射されるレーザー光のビームプロファイルが加工方向に対して等方的でなくとも、直交する二方向への加工を行う場合の加工精度のばらつきが低減されるレーザー加工装置が実現される。
【0017】
また、請求項5の発明によれば、レーザー光源から出射されるレーザー光のビームプロファイル自体が等方的なものでなくとも、直交する二方向への加工を同じ加工精度にて行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態に係るレーザー加工装置100の構成を示す斜視図である。
【図2】第1の光路シャッター24aが開放される一方、第2の光路シャッター24bによって第2光路P2が遮断された状態を示す図である。
【図3】第1の光路シャッター24aによって第1光路P1が遮断される一方、第2の光路シャッター24bが開放された状態を示す図である。
【図4】ビームプロファイル変換ユニット30の構成を示す斜視図である。
【図5】照射用レーザー光LB3が照射されている状態のステージ部10の上面図である。
【図6】ビームプロファイル変換プリズム130を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<レーザー加工装置の概要>
図1は、本実施の形態に係るレーザー加工装置100の構成を示す斜視図である。レーザー加工装置100は、被加工物にパルスレーザー光(以下、レーザー光)を照射することにより被加工物に溝加工や穴開け加工などを行う装置である。図1に示すように、レーザー加工装置100は、主に、ステージ部10と光学系20とを備える。また、レーザー加工装置100は、各部の動作を制御する図示しない制御部を備える。
【0020】
ステージ部10は、被加工物が載置固定される部位である。ステージ部10は、主として、Xステージ11と、Yステージ12と、θステージ13と、吸着チャック14とから構成される。
【0021】
Xステージ11は、水平面内において第1の方向に移動自在に設けられてなる移動機構。Yステージ12は、Xステージ11上に設けられた、水平面内において第1の方向に直交する第2の方向に移動自在な移動機構である。θステージ13は、Yステージ12上に設けられた、水平面内において回転自在な回転機構である。Xステージ11およびYステージ12の移動動作や、θステージ13の回転動作は、図示しない公知の駆動機構によって実現可能である。
【0022】
吸着チャック14は、θステージ13上に設けられた、被加工物を吸着固定するテーブルである。吸着チャック14は、その上面14sに図示しない多数の吸引孔を有しており、該上面14sに被加工物が載置された状態で、図示しない吸引手段によって吸引孔に負圧が与えられることにより、被加工物を吸着固定できるようになっている。
【0023】
なお、図1および以降の図においては、Xステージ11の移動方向(第1の方向)をX軸方向とし、Yステージ12の移動方向(第2の方向)をY軸方向とし、鉛直方向をZ軸方向とする右手系のXYZ座標を付している。
【0024】
以上のような構成を有するステージ部10においては、吸着チャック14に被加工物を載置固定した状態で、Xステージ11、Yステージ12、およびθステージ13を駆動することによって、該被加工物を、XY2軸方向に水平移動させることや、水平面内にて回転させることが出来るようになっている。
【0025】
光学系20は、ステージ部10に載置固定された被加工物に対してレーザー光を照射するための部位である。光学系20は、レーザー光源21と、2つの1/2波長板22(第1の1/2波長板22a、第2の1/2波長板22b)と、2つの偏光ビームスプリッター23(第1の偏光ビームスプリッター23a、第2の偏光ビームスプリッター23b)と、2つの光路シャッター24(第1の光路シャッター24a、第2の光路シャッター24b)と、1/4波長板25と、集光レンズ26と、第1の水平反射ミラー27と、第2の水平反射ミラー28と、垂直反射ミラー29と、ビームプロファイル変換ユニット30とを主として備える。これらの構成要素のうち、集光レンズ26以外は、ステージ部10の上方に設けられた配置台20A上の所定位置に配置されてなる。
【0026】
レーザー光源21は、直線偏光のレーザー光LB0を出射させる。係るレーザー光源21としては、種々の公知の光源を用いることができる。加工目的に応じ、適宜の光源が選択されて用いられればよい。Nd:YAGレーザーや、Nd:YVO4レーザーやその他の固体レーザーを用いる態様が好適である。また、レーザー光源21は、Qスイッチ付きであることが好ましい。
【0027】
例えば、サファイア単結晶基材が下地基板として用いられたLED基板のストリート位置にスクライブラインを形成する場合であれば、Nd:YAGレーザーの3倍高調波(波長:355nm)を用いるのが好適である。なお、本実施の形態においてLED基板とは、それぞれがLEDを構成する単位パターンを2次元的に配列したLED回路パターンが表面に形成された半導体基板のことをいい、そのストリートとは、係るLED基板を個々のLEDチップに分割する(個片化する)際の分割予定位置のことをいう。
【0028】
レーザー光源21から出射されたレーザー光LB0は、その光路P0上に設けられてなる第1の1/2波長板22aによって、その偏光方向が適宜に調整される。
【0029】
第1の1/2波長板22aを経たレーザー光LB0は、光路P0上に設けられてなる第1の偏光ビームスプリッター23aに到達する。第1の偏光ビームスプリッター23aにおいて、レーザー光LB0は、第1光路P1を進む第1分岐光LB1と、第2光路P2を進む第2分岐光LB2に分岐される。換言すれば、第1の偏光ビームスプリッター23aは、レーザー光LB0を第1分岐光LB1と第2分岐光LB2とに分岐させる分岐手段として機能する。
【0030】
より詳細には、第1の偏光ビームスプリッター23aは、第1分岐光LB1はP偏光の透過光として出射し、第2分岐光LB2はS偏光の反射光として出射する。図1に示す場合においては、レーザー光源21からY軸負方向に出射されたレーザー光LB0が、第1の偏光ビームスプリッター23aをそのままY軸負方向に向けて透過するする第1分岐光LB1と、第1の偏光ビームスプリッター23aにてX軸正方向に反射される第2分岐光LB2とに分岐する。なお、第1の偏光ビームスプリッター23aとしては、透過効率が90%〜95%であり、反射効率は約99%であるものを用いる。これにより、第1の偏光ビームスプリッター23aにおける光学的な損失は最小限に低減される。
【0031】
第1光路P1上には、第1の水平反射ミラー27と第1の光路シャッター24aと第2の1/2波長板22bとが備わっている。一方、第2光路P2上には、ビームプロファイル変換ユニット30と第2の水平反射ミラー28と、第2の光路シャッター24bとが備わっている。
【0032】
第1光路P1が第1の光路シャッター24aによって遮断されていない場合(第1光路P1が解放状態にある場合)、第1分岐光LB1は、第1の水平反射ミラー27にて反射されることで水平面内における進行方向を適宜に代えられた後、第1の光路シャッター24aの位置を通過して第2の1/2波長板22bに到達する。第2の1/2波長板22bを経ることで、P偏光であった第1分岐光LB1はS偏光となる。S偏光となった第1分岐光LB1は第2の偏光ビームスプリッター23bに到達する。一方、第1の光路P1が第1の光路シャッター24aによって遮断されている場合、第1の光路シャッター24aに到達した第1分岐光LB1は、第1の光路シャッター24aによって図示しないビームディフューザーに向けて反射され、第2の偏光ビームスプリッター23bには到達しない。
【0033】
また、第2光路P2が第2の光路シャッター24bによって遮断されていない場合(第2光路P2が解放状態にある場合)、第2分岐光LB2は、ビームプロファイル変換ユニット30を経ることによってビームプロファイルを変化させられた後、第2の水平反射ミラー28にて反射されることで水平面内における進行方向を適宜に代えられたうえで、第2の偏光ビームスプリッター23bに到達する。この第2の偏光ビームスプリッターに到達した第2分岐光LB2は、ビームプロファイル変換ユニット30を経ることによって偏光方向も変化させられ、S偏光からP偏光に変化している。一方、第2の光路P2が第2の光路シャッター24bよって遮断されている場合、第2の光路シャッター24bに到達した第2分岐光LB2は、第2の光路シャッター24bによって図示しないビームディフューザーに向けて反射され、第2の偏光ビームスプリッター23bには到達しない。なお、本実施の形態において、ビームプロファイルとは、進行方向(光路方向)を軸とするレーザー光の強度の空間分布のことをいう。便宜的には、ビームプロファイルは、レーザー光の進行方向に垂直な任意の断面における強度分布として捉えることが出来る。
【0034】
図1においては、4つの第1の水平反射ミラー27と1つの第2の水平反射ミラー28とを設けた場合が示されているが、第1の水平反射ミラー27と第2の水平反射ミラー28の個数はこれに限定されず、光学系20を構成する各要素の配置レイアウト上の要請等に応じて、適宜の個数および配置位置にて設けられる態様であってよい。
【0035】
また、図1においては説明の便宜上両方が開放された状態を示しているが、第1の光路シャッター24aによる第1光路P1の遮断と、第2の光路シャッター24bによる第2光路P2の遮断とは、排他的に行われる。従って、一方が遮断状態にあるときは、必ず他方は解放状態となっている。
【0036】
図2は、第1の光路シャッター24aが開放される一方、第2の光路シャッター24bによって第2光路P2が遮断された状態を示す図である。図3は、第1の光路シャッター24aによって第1光路P1が遮断される一方、第2の光路シャッター24bが開放された状態を示す図である。図2に示す場合において、第1分岐光LB1のみが第2の偏光ビームスプリッター23bに到達しさらにその先へと進み、図3に示す場合においては、第2分岐光LB2のみが第2の偏光ビームスプリッター23bに到達しさらにその先へと進んでいる。
【0037】
より詳細には、第2の偏光ビームスプリッター23bは、第1分岐光LB1を反射光として第3光路P3に向けて出射し、第2分岐光LB2を透過光として第3光路P3に向けて出射する。換言すれば、第2の偏光ビームスプリッター23bは、第1分岐光LB1と第2分岐光LB2の光路を共通化させる光路共通化手段として機能する。
【0038】
図1ないし図3に示す場合においては、Y軸負方向を直進して第2の偏光ビームスプリッター23bに入射した第1分岐光LB1は第2の偏光ビームスプリッター23bによってX軸負方向に反射され、X軸負方向を直進して第2の偏光ビームスプリッター23bに入射した第2分岐光LB2はそのままをX軸負方向に透過する。なお、第2の偏光ビームスプリッター23bとしては、透過効率が90%〜95%であり、反射効率は約99%であるものを用いる。これにより、第2の偏光ビームスプリッター23bにおける光学的な損失は最小限に低減される。
【0039】
以降、第2の偏光ビームスプリッター23bにて反射された第1分岐光LB1を第1照射用レーザー光LB3aと称し、第2の偏光ビームスプリッター23bを透過した第2分岐光LB2を第2照射用レーザー光LB3bと称し、両者を照射用レーザー光LB3と総称する。
【0040】
照射用レーザー光LB3は、その光路P3上に設けられた1/4波長板25によって円偏光とされた後、同じく光路P3上に設けられた垂直反射ミラー29にて鉛直下方(Z軸負方向)に向けて反射される。反射後の照射用レーザー光LB3は、配置台20Aに設けられた貫通孔20Bを通過した後、光路P3上であって該貫通孔20Bの直下に配置された集光レンズ26にて集光されたうえで、その照射方向が鉛直方向に保たれつつステージ部10に(吸着チャック14に)載置固定されてなる被加工物に対し照射される。より詳細には、第1の光路シャッター24aと第2の光路シャッター24bの開放/遮断状態に応じて、第1照射用レーザー光LB3aと第2照射用レーザー光LB3bのいずれかが選択的に照射される。なお、集光レンズ26には、これをZ軸方向に移動させることによって照射用レーザー光LB3の合焦状態を調整可能な図示しない合焦調整機構が設けられている。係る合焦調整機構の作用により、照射用レーザー光LB3の合焦位置を被加工物表面に調整したり、あるいは、合焦位置を意図的に被加工物内部に設定するデフォーカス状態を実現することなどが可能となる。
【0041】
以上のような構成を有するレーザー加工装置100においては、概略、照射用レーザー光LB3の照射と、ステージ部10に備わるXステージ11、Yステージ12、およびθステージ13との移動とを適宜に組み合わせることによって、被加工物の所望の加工位置に対し加工を行うことが出来る。例えば、LED基板のストリートにスクライブラインを形成する場合であれば、格子状に配置されたストリートの延在方向をXY両軸方向に一致させた状態で、Xステージ11またはYステージ12を移動させつつ照射用レーザー光LB3をストリート位置に照射することで実現される。
【0042】
また、レーザー加工装置100においては、第1の光路シャッター24aと第2の光路シャッター24bの開放/遮断状態に応じて、第1照射用レーザー光LB3aと第2照射用レーザー光LB3bのいずれかが選択的に照射される。この点については、次に詳述する。
【0043】
<レーザー光のビームプロファイルと選択的照射との関係>
まず、第1照射用レーザー光LB3aと第2照射用レーザー光LB3bのビームプロファイルの違いを生み出すビームプロファイル変換ユニット30について説明する。
【0044】
本実施の形態に係るレーザー加工装置100においては、レーザー光源21から出射されたレーザー光LB0が第1の偏光ビームスプリッター23aにおいて第1分岐光LB1と第2分岐光LB2とに分岐し、第2光路P2を進む第2分岐光LB2のみが、ビームプロファイル変換ユニット30を経由するようになっている。
【0045】
図4は、ビームプロファイル変換ユニット30の構成を示す斜視図である。ビームプロファイル変換ユニット30は、出射するレーザー光(出射光)のビームプロファイルを入射したレーザー光(入射光)のビームプロファイルとは異なるものに変換する、レーザー加工装置100の構成要素である。
【0046】
ビームプロファイル変換ユニット30は、外部から水平方向(図4においてはX軸正方向)に入射したレーザー光LB(入射光LBα)を鉛直上方(Z軸正方向)に反射する第1ミラー31と、第1ミラー31によって反射されたレーザー光LBを水平面内であって第1ミラー31への入射方向と直交する方向(図4においてはY軸負方向)に反射する第2ミラー32と、第2ミラー32によって反射されたレーザー光LBを鉛直下方(Z軸負方向)に反射する第3ミラー33と、第3ミラー33によって反射されたレーザー光LBを水平面内であって第2ミラー32からの反射光と平行な方向(図4においてはY軸負方向)へと反射する第4ミラー34との4つのミラーからなるミラー群を備える。第4ミラー34によって反射されたレーザー光LBが外部へと出射される出射光LBβとなる。
【0047】
なお、図4に例示するビームプロファイル変換ユニット30においては、ミラー群を格納する筐体35が備わっており、外部からの入射光LBαが筐体35に設けられた入射孔35Aを通って第1ミラー31へと照射され、第4ミラーからの反射光である出射光LBβが筐体35に設けられた出射孔35B通って外部へと出射されるものとなっているが、ビームプロファイル変換ユニット30が筐体35を備えることは必須の態様ではない。
【0048】
上述した構成を有するビームプロファイル変換ユニット30においては、入射したレーザー光LBがミラー群にて順次に反射されることで、入射光LBαのビームプロファイルを進行方向を軸に90°回転させたビームプロファイルを有する出射光LBβが出射される。
【0049】
例えば、図4に示す場合であれば、入射光LBαのビームプロファイルは矢印AR1にて示すように水平面内の一方向であるY軸方向に長手方向を有するが、出射光LBβのビームプロファイルは矢印AR2にて示すようにZ軸方向に長手方向を有するものとなっている。すなわち、入射光LBαのビームプロファイルと出射光LBβのビームプロファイルとは、進行方向を軸としてみれば、直交していることになる。
【0050】
レーザー加工装置100においては、係るビームプロファイル変換ユニット30を第2光路P2上に備えることから、第2分岐光LB2のビームプロファイルが、ビームプロファイル変換ユニット30によって進行方向を軸に90°回転されることになる。第2光路P2においてビームプロファイル変換ユニット30と第2の偏光ビームスプリッター23bとの間に備わるのは、第2の水平反射ミラー28と第2の光路シャッター24bのみであるので、ビームプロファイル変換ユニット30から水平面内に出射された第2分岐光LB2のビームプロファイルは、第2の偏光ビームスプリッター23bに至るまで保たれることとなる。
【0051】
一方で、第1光路P1には、第1の水平反射ミラー27と第1の光路シャッター24aとが備わるのみであるので、第1光路P1を進む第1分岐光LB1のビームプロファイルは、第1の偏光ビームスプリッター23aから第2の偏光ビームスプリッター23bに至るまで保たれる。
【0052】
それゆえ、第2の偏光ビームスプリッター23bに入射する第1分岐光LB1と第2分岐光LB2においても、図4に示した場合と同様に、互いのビームプロファイルが進行方向を軸に90°回転した関係(90°回転させればビームプロファイルが合致する関係)にあることになる。これを、両者のビームプロファイルが直交する、もしくは直交関係にある、と称する。なお、第1分岐光LB1と第2分岐光LB2とはもともと、同じレーザー光源21から出射されたレーザー光LB0が分岐したものなので、両者のビームプロファイルは、軸方向に対する向きは異なるものの形状自体は同じである。
【0053】
第2の偏光ビームスプリッター23bからステージ部10に至る光路P3には1/4波長板25と垂直反射ミラー29とが設けられており、第1分岐光LB1である第1照射用レーザー光LB3aと第2分岐光LB2である第2照射用レーザー光LB3bとはそれぞれ、第2の偏光ビームスプリッター23bを経た後に1/4波長板25にて円偏光とされたうえで垂直反射ミラー29にて反射される。そのため、第1照射用レーザー光LB3aと第2照射用レーザー光LB3bとの進行方向自体は変化するが、両者のビームプロファイルは垂直反射ミラー29での反射後も直交関係を保っている。
【0054】
上述のように、第1照射用レーザー光LB3aと第2照射用レーザー光LB3bとは、第1の光路シャッター24aと第2の光路シャッター24bのいずれを開放/遮断するかによって、選択的に被加工物に照射されるので、結局のところ、レーザー加工装置100においては、ビームプロファイルが同一形状を有しつつも互いに直交する関係にある第1照射用レーザー光LB3aと第2照射用レーザー光LB3bとを選択的に被加工物に照射出来るようになっている。
【0055】
例えば、図2および図3は、レーザー光源21からY軸負方向に向けて出射されるレーザー光LB0のビームプロファイルがX軸方向に長手方向を有する場合の、被加工物に照射される第1照射用レーザー光LB3aと第2照射用レーザー光LB3bのビームプロファイルの違いを示している。図2のように、第1の光路シャッター24aが開放される一方、第2の光路シャッター24bによって第2光路P2が遮断された状態で、被加工物に照射される第1照射用レーザー光LB3aは、Y軸方向に長手方向を有するものとなっている。一方、図3のように、第2の光路シャッター24bが開放される一方、第1の光路シャッター24aによって第1光路P1が遮断された状態で、被加工物に照射される第2照射用レーザー光LB3bは、X軸方向に長手方向を有するものとなっている。
【0056】
<ストリート加工>
以上のようにビームプロファイルが直交関係にある2種の照射用レーザー光LB3を選択的に照射可能なレーザー加工装置100は、LED基板などのストリート加工、つまりは、LED基板の表面に正方格子状に設定されたストリートの位置にスクライブラインを形成する場合のように、直交する二方向にスクライブ加工を行うのに適している。以下、この点について説明する。
【0057】
図5は、図2および図3に示したように、レーザー光源21から出射されるレーザー光LB0のビームプロファイルがX軸方向に長手方向を有する場合において、照射用レーザー光LB3が照射されている状態のステージ部10の上面図である。具体的には、図5(a)は、第1照射用レーザー光LB3aが照射されているときのステージ部10の上面図であり、図5(b)は、第2照射用レーザー光LB3bが照射されているときのステージ部10の上面図である。ただし、いずれも、被加工物たるLED基板の図示は省略している。また、各部のサイズの関係は、実際のものとは異なっている。実際には、ストリートの幅が数十μm程度であり、LED基板に照射されるレーザー光のビームプロファイルの長手方向サイズは、ストリートの幅よりやや小さいかそれ以下であり、小さくても数μm程度である。
【0058】
図5(a)に示すように、第1照射用レーザー光LB3aはビームプロファイルがY軸方向に長手方向を有するように照射される。一方、図5(b)に示すように、第2照射用レーザー光LB3bはビームプロファイルがX軸方向に長手方向を有するように照射される。すなわち、両者のビームプロファイルは同一形状を有しかつ直交する。それゆえ、第1照射用レーザー光LB3aを照射して加工を行う際の加工進行方向(被加工物に対する第1照射用レーザー光LB3aの相対走査方向)と、第2照射用レーザー光LB3bを照射して加工を行う際の加工進行方向(被加工物に対する第2照射用レーザー光LB3bの相対走査方向)とを直交させるようにすれば、それぞれの加工進行方向についてみれば、同一形状のビームプロファイルを有するレーザー光によって加工が行われることになる。
【0059】
本実施の形態においては、この関係を利用して、ストリート位置に対するスクライブラインを形成する。具体的には、吸着チャック14に吸着固定したLED基板の配置位置を公知の手法にて調整する(アライメントする)ことによって格子状に配置されたストリートの互いに直交する2つの延在方向をXY両軸方向に一致させたうえで、図5(a)に示すように第1照射用レーザー光LB3aを照射しつつ矢印AR3に示すようにXステージ11を移動させることによって、X軸方向に沿ったストリート位置に対してスクライブラインを形成するようにする。同様に、図5(b)に示すように第2照射用レーザー光LB3bを照射しつつ矢印AR4に示すようにYステージ12を移動させることによって、Y軸方向に沿ったストリート位置に対してスクライブラインを形成するようにする。
【0060】
このようにすると、X軸方向に沿って観た第1照射用レーザー光LB3aのビームプロファイルと、Y軸方向に沿って観た第2照射用レーザー光LB3bのビームプロファイルとが同一となるので、結果として、直交するXY二方向のスクライブラインは同じ加工精度にて形成されることになる。しかも、この場合、レーザー光源21から出射されるレーザー光LB0のビームプロファイル自体が等方的である必要はないので、上述の加工は、必ずしもビームプロファイルの等方性が厳密に保証されているわけではない市販のレーザー光源21を用いて構成されたレーザー加工装置100によっても、好適に実現可能ということになる。
【0061】
係る態様にてストリート加工を行う場合における具体的な加工条件は、所望のスクライブラインが形成される範囲において適宜に定められればよい。例えば、LED基板がサファイア単結晶基材を用いて形成されている場合であれば、レーザー光LB0の波長は150nm〜563nmの波長範囲に属することが好ましく、なかでもNd:YAGレーザーをレーザー光源21とする場合は、その3倍高調波(波長約355nm)を用いるのが好適な態様である。その際、パルスの繰り返し周波数は50kHz以上150kHz以下であることが好ましく、パルス幅は、50nsec以上150nsec以下であることが好適である。ピークパワーは100W以上500W以下であることが好適である。また、Xステージ11およびYステージ12の移動速度は、100mm/sec以上300mm/sec以下であるのが好適である。
【0062】
なお、第1照射用レーザー光LB3aと第2照射用レーザー光LB3bとは1/4波長板25によって円偏光とされたうえで被加工物に照射されるようになっているので、偏光の状態が加工精度に影響を与えることはない。
【0063】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、被加工物を吸着固定した状態で直交する二方向に移動自在なステージ部を備えるとともに、形状が同じで向きが直交するビームプロファイルを有する2種類のレーザー光を選択的に使用した加工が可能なレーザー加工装置が実現される。そして、係るレーザー加工装置によれば、例えばLED基板の表面に正方格子状に設けられたストリート位置にスクライブラインを形成する場合のように、直交する二方向についてスクライブ加工を行う場合に、スクライブラインの形成方向とステージ部の移動方向とを一致させたうえで移動方向に応じて照射するレーザー光を定めることで、レーザー光源から出射されるレーザー光のビームプロファイル自体が等方的なものでなくとも、直交する二方向のスクライブラインを同じ加工精度にて形成することができる。すなわち、直交する二方向におけるスクライブラインの加工精度ばらつきが低減される。
【0064】
<変形例>
上述の実施の形態に係るビームプロファイル変換ユニット30は、図4に示すように、入射光と出射光とが同一のYX平面内を進むように構成されているとともに、入射方向と出射方向とがXY平面内で直交するように構成されているが、これらは必須の態様ではない。例えば、第3ミラー33と第4ミラー34とを省略した構成のビームプロファイル変換ユニット30の場合、入射光と出射光との高さ位置は異なるものの、両者のビームプロファイルは平面視では直交することになる。あるいは、第4ミラー34からの反射光をX軸正方向に反射する第5ミラーを設けたビームプロファイル変換ユニット30の場合、出射方向が入射方向と同じとなる。すなわち、ビームプロファイル変換ユニット30の構成は、水平反射ミラーなど他の構成要素の配置位置に応じて適宜に定められてよい。
【0065】
また、上述の実施の形態においては、レーザー加工装置100が第2光路P2上にミラー群からなるビームプロファイル変換ユニット30を備える態様について説明したが、ビームプロファイルユニットの構成は、これには限られない。図6は、ビームプロファイル変換ユニット30に代えて使用が可能なビームプロファイル変換プリズム130を示す斜視図である。
【0066】
ビームプロファイル変換プリズム130は、第1反射面131と、第2反射面132と、第3反射面133と、第4反射面134とが、それぞれ、入射光および反射光に対して、ビームプロファイル変換ユニット30の第1ミラー31、第2ミラー32、第3ミラー33、および第2ミラー34の配置関係と同じ配置関係となるように構成されてなる。係るビームプロファイル変換プリズム130においても、入射したレーザー光LBがミラー群にて順次に反射されることで、入射光LBαのビームプロファイルを進行方向を軸に90°回転させたビームプロファイルを有する出射光LBβが出射される。
【0067】
上述の実施の形態に係るレーザー加工装置においては、ビームプロファイル変換ユニットが第2分岐光LB2のプロファイルの向きを90°回転させていたが、ビームプロファイル変換ユニット内外の各種ミラーの配置を適宜に行うことにより、第2分岐光LB2のプロファイルの向きを180°回転させるビームプロファイル変換ユニットを備えたレーザー加工装置も実現可能である。係るレーザー加工装置を用いると、複数のスクライブラインを平行に形成する往復加工において往方向の加工と復方向の加工とを同一のビームプロファイルを有する別のレーザー光によって行うことが可能となる。これにより、往復加工において往復両方向の加工精度ばらつきが低減される。
【符号の説明】
【0068】
10 ステージ部
11 Xステージ
12 Yステージ
13 θステージ
14 吸着チャック
20 光学系
20A 配置台
20B 貫通孔
21 レーザー光源
22(22a、22b) 波長板
23(23a、23b) 偏光ビームスプリッター
24(24a、24b) 光路シャッター
25 波長板
26 集光レンズ
27、28 水平反射ミラー
29 垂直反射ミラー
30 ビームプロファイル変換ユニット
100 レーザー加工装置
130 ビームプロファイル変換プリズム
LBα (ビームプロファイル変換ユニットへの)入射光
LBβ (ビームプロファイル変換ユニットからの)出射光
LB0 (レーザー光源から出射される)レーザー光
LB1 第1分岐光
LB2 第2分岐光
LB3(LB3a、LB3b) 照射用レーザー光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を照射して被加工物を加工するレーザー加工装置であって、
被加工物を固定するステージ部と、
レーザー光源から出射されたレーザー光を集光レンズから前記ステージ部に固定された前記被加工物に対して照射する光学系と、
を備え、
前記光学系が、
前記レーザー光源から出射された前記レーザー光を第1分岐光と第2分岐光とに分岐させる分岐手段と、
前記第2分岐光のビームプロファイルを進行方向を軸として90°回転させる変換手段と、
前記第1分岐光と前記変換手段を経た前記第2分岐光の前記集光レンズに至るまでの照射用光路を共通化させる光路共通化手段と、
前記分岐手段と前記光路共通化手段との間で前記第1分岐光と前記第2分岐光とを選択的に遮断する選択的遮断手段と、
を有し、
前記光路共通化手段を経た前記第1分岐光を第1照射用レーザー光とし、前記共通化手段を経た前記第2分岐光を第2照射用レーザー光とするときに、
前記選択的遮断手段による前記第1分岐光と前記第2分岐光の遮断を切り替えることにより、前記ステージ部に固定された前記被加工物に対して同一のビームプロファイルを有しかつ向きが直交する前記第1照射用レーザー光と前記第2照射用レーザー光のいずれかを選択的に照射可能である、
ことを特徴とするレーザー加工装置。
【請求項2】
請求項1に記載のレーザー加工装置であって、
前記ステージ部が互いに直交する第1の方向と第2の方向とに移動自在とされてなり、
前記第1照射用レーザー光を前記被加工物に照射するときに前記ステージ部を前記第1の方向に移動させ、前記第2照射用レーザー光を前記被加工物に照射するときに前記ステージ部を前記第2の方向に移動させる、
ことを特徴とするレーザー加工装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のレーザー加工装置であって、
前記変換手段が、複数のミラーを組み合わせることにより構成されてなる、
ことを特徴とするレーザー加工装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のレーザー加工装置であって、
前記変換手段が、複数の反射面を有するプリズムにより構成されてなる、
ことを特徴とするレーザー加工装置。
【請求項5】
請求項2に記載のレーザー加工装置を用いた被加工物の加工方法であって、
前記被加工物を前記ステージ部に固定する固定工程と、
前記被加工物に設定された格子状の加工対象位置の互いに直交する延在方向を前記第1の方向と前記第2の方向とに合致させるアライメント工程と、
前記ステージ部を前記第1の方向に移動させつつ前記第1照射用レーザー光を照射して前記第1の方向に延在する加工対象位置を加工する第1加工工程と、
前記ステージ部を前記第2の方向に移動させつつ前記第2照射用レーザー光を照射して前記第2の方向に延在する加工対象位置を加工する第2加工工程と、
を備えることを特徴とするレーザー加工装置を用いた被加工物の加工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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