説明

レーザ照射装置

【課題】 被照射物の表面を観察するための観察光がそのレーザビームの光路と同一の光路を経由するレーザ照射装置での、被照射物の表面の視認性を向上させる。
【解決手段】 光源1が、偏光ビームスプリッタ5に対してS偏光であるレーザビームLBを出射する。レーザビームLBは、偏光ビームスプリッタ5で反射され、ガルバノスキャナ8を経由して被照射物9に入射する。照明具11が、被照射物9の表面に照明光L1を照射する。被照射物9の表面で散乱した照明光L1が、非偏光光である観察光L2として、偏光ビームスプリッタ5から被照射物9までのレーザビームLBの光路と同一の光路を逆向きに経由して、偏光ビームスプリッタ5に入射する。観察光L2のP偏光成分が、偏光ビームスプリッタ5を透過し、CCDカメラ12に入射する。観察光L2の、レーザビームLBの波長と同一の波長成分もCCDカメラ12に到達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被照射物にレーザビームを照射するレーザ照射装置に関し、特に被照射物の表面に形成されたアライメントマークを観察することができるレーザ照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図5に、従来から知られているレーザ照射装置の概略図を示す(特許文献1参照)。光源41が、Nd:YAGレーザの第2高調波(波長532nm)であるレーザビームを出射する。光源41から出射されたレーザビームは、マスク42を通してダイクロイックミラー43に入射する。ダイクロイックミラー43は、波長532nmの光を反射させる。ダイクロイックミラー43で反射されたレーザビームは、ガルバノスキャナ44及びfθレンズ45を通して、ステージ47によって保持された被照射物46に入射する。これにより、被照射物46に穴あけ加工が施される。
【0003】
被照射物46の表面が観察光で照明される。被照射物46の表面で反射し又は散乱した観察光が、ダイクロイックミラー43から被照射物46表面までのレーザビームの光路と同一の光路を逆向きにたどってダイクロイックミラー43に入射する。ダイクロイックミラー43は、波長が532nm以外の光を透過させる。ダイクロイックミラー43を透過した観察光は、CCDカメラ48に入射する。CCDカメラ48は、自己に入射した観察光による像を受光面に結ぶ。CCDカメラ48により、被照射物46の表面に形成されたアライメントマークを観察することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2003−136266号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
被照射物46の表面で反射又は散乱した観察光のうち、レーザビームの波長と同一の波長成分はダイクロイックミラー43で反射されるため、CCDカメラ48に到達することができない。例えば、上述のように波長532nmの緑色のレーザビームを反射させるダイクロイックミラー43を用いる場合、被照射物46の表面で反射又は散乱した観察光のうち緑色の波長成分もダイクロイックミラー43によって反射されてしまう。従って、CCDカメラ48において緑色を認識することができず、視認性が低下してしまう。このため、CCDカメラ48を含む観察系の視認性を向上させることに関して改善の余地があった。
【0006】
本発明の目的は、被照射物の表面を観察するための観察光が、その被照射物に入射するレーザビームの光路と同一の光路を経由するレーザ照射装置での、被照射物の表面の視認性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点によれば、第1の入射方向から入射する光のX偏光成分を第1の出射方向に出射させ、該第1の出射方向から入射する光の、前記X偏光成分と直交するY偏光成分を、前記第1の入射方向と交差する第2の出射方向に出射させる性質をもつ偏光光学素子と、前記X偏光成分を有する主レーザビームを、前記第1の入射方向から前記偏光光学素子に入射させるレーザ出射装置と、前記偏光光学素子によって前記第1の出射方向に出射された前記主レーザビームが入射する位置に配置され、該主レーザビームを走査するガルバノスキャナと、前記ガルバノスキャナによって走査された前記主レーザビームが入射する位置に被照射物を保持する保持台と、前記被照射物の表面で反射又は散乱し、前記偏光光学素子から前記被照射物までの前記主レーザビームの光路と同一の光路を逆向きにたどって前記第1の出射方向から前記偏光光学素子に入射し、該偏光光学素子によって前記第2の出射方向に出射された光が入射する位置に配置され、該光による像を受光面上に結ぶ観察装置とを備えたレーザ照射装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
被照射物の表面で反射又は散乱した光のうちのレーザビームの波長と同一の波長をもつ成分も観察装置に到達することができるから、レーザビームが可視光域の波長を有する場合にも、その波長が示す色を観察装置において認識できないという事態が生じない。その結果、観察装置の視認性を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1に、実施例によるレーザ照射装置の概略図を示す。光源1が、レーザビームLBを出射する。光源1は、例えばNd:YAGレーザ発振器と非線形光学素子とを含んで構成される。レーザビームLBは、Nd:YAGレーザの第2高調波(波長532nm)である。光源1から出射されたレーザビームLBは、マスク2に入射する。マスク2には、貫通孔2aが形成されていて、その貫通孔2aが形成された部分だけがレーザビームLBの通過を許容する。このため、マスク2を通過したレーザビームLBのビーム断面形状は、貫通孔2aの形状に整合したものとなる。マスク2を通過したレーザビームLBは、集光レンズ3を通過し、ミラー4によって反射されて、偏光ビームスプリッタ5に入射する。
【0010】
光源1から出射されるレーザビームLBは、偏光ビームスプリッタ5に対してS偏光になるように調整されている。偏光ビームスプリッタ5はS偏光を反射させる。レーザビームLBの偏光ビームスプリッタ5への入射光軸(以下、第1の入射光軸という。)S1と、レーザビームLBの偏光ビームスプリッタ5からの出射光軸(以下、第1の出射光軸という。)S2とのなす角度は90度である。偏光ビームスプリッタ5から出射したレーザビームLBは、第1のガルバノミラー6と第2のガルバノミラー7とをこの順に経由し、ステージ10によって保持された被照射物9に入射する。
【0011】
第1のガルバノミラー6は第1の回転軸6aを中心として揺動することができ、第2のガルバノミラー7は第2の回転軸7aを中心として揺動することができる。これら第1及び第2のガルバノミラー6及び7によって、被照射物9の表面上でレーザビームLBの入射位置を2次元的に走査させることができるガルバノスキャナ8が構成されている。
【0012】
被照射物9は、下地基板9bの表面に被加工層9aが積層された構造を有する。被加工層9aにレーザビームLBを入射させると、レーザビームLBが入射した位置の被加工層9aが除去される。ガルバノスキャナ8によってレーザビームLBの入射位置を被加工層9aの表面上で例えば格子縞状の軌跡を描くように縦横に走査させることにより、被加工層9aに格子縞状の溝を形成することができる。
【0013】
照明具11が、被照射物9の表面を照らす。照明具11は、例えばハロゲンランプによって構成されている。照明具11によって被照射物9に照射される照明光L1は、白色の非偏光光である。照明光L1は、被照射物9の表面で反射又は散乱される。被照射物9の表面で反射又は散乱した観察光L2が、偏光ビームスプリッタ5から被照射物9までのレーザビームLBの光路と同一の光路を逆向きにたどって偏光ビームスプリッタ5に入射する。観察光L2はランダム偏光である。偏光ビームスプリッタ5は、P偏光は反射させずに透過させる。このため、観察光L2の偏光ビームスプリッタ5に対するP偏光成分が偏光ビームスプリッタ5を透過する。
【0014】
CCDカメラ12が、第1の出射光軸S2を延長させた第2の出射光軸S3上に配置されている。CCDカメラ12に、偏光ビームスプリッタ5を透過した観察光L2のP偏光成分が入射する。結像レンズ12aが、観察光L2のP偏光成分による像を、CCDカメラ12の受光面上に結像させる。CCDカメラ12により、被照射物9の表面の状態を観察することができる。偏光ビームスプリッタ5に対するP偏光とS偏光との相違によって、観察光L2の光路をレーザビームLBの光路から分離させる構成としたので、観察光L2の、レーザビームLBの波長と同一の波長成分もCCDカメラ12に到達する。このため、観察光L2の、レーザビームLBの波長(532nm)と同一の波長成分が呈する色(緑色)もCCDカメラ12で観察することができる。このため、従来に比べると、CCDカメラ12による視認性を向上させることができる。
【0015】
なお、上述した被照射物9のレーザ加工に先立ち、CCDカメラ12による観察を行いながら、ガルバノスキャナ8による走査を行い、被照射物9の表面に予め形成されたアライメントマーク(図示せず)をCCDカメラ12で検出することにより、被照射物9の表面上における加工すべき領域を認識する。このとき、アライメントマークの色がレーザビームLBの波長が呈する色(緑色)と同じ色であっても、そのアライメントマークの色をCCDカメラ12で認識することができるので、アライメントマークの視認性を向上させることができる。
【0016】
図2に、他の実施例によるレーザ照射装置の概略図を示す。図1に示したレーザ照射装置の構成と同じ構成についての重複する説明は省略する。この実施例では、光源1から出射されるレーザビームLBを、偏光ビームスプリッタ5に対してP偏光になるように調整した。偏光ビームスプリッタ5はP偏光を透過させるため、レーザビームLBの、偏光ビームスプリッタ5への入射光軸S1と偏光ビームスプリッタ5からの出射光軸S2とが同一直線上に配置される。
【0017】
一方、光軸S2に沿って偏光ビームスプリッタ5に入射する観察光L2のS偏光成分が偏光ビームスプリッタ5によって反射される。観察光L2の偏光ビームスプリッタ5からの出射光軸S3上に、CCDカメラ12を配置している。CCDカメラ12に入射する観察光L2のS偏光成分によって、被照射物9の表面の状態を観察することができる。この点以外の構成及び作用は、図1に示したレーザ照射装置と同様である。
【0018】
図3に、さらに他の実施例によるレーザ照射装置の概略図を示す。図1に示したレーザ照射装置の構成と同じ構成についての重複する説明は省略する。1/2波長板21が、光源1とマスク2との間のレーザビームLBの光路上に配置されている。なお、1/2波長板21の配置位置は、光源1から偏光ビームスプリッタ5までのレーザビームLBの光路上であれば特に限定されない。1/2波長板21は、レーザビームLBの光軸と交差する仮想平面内に、相互に直交する遅相軸及び進相軸を画定し、レーザビームLBの遅相軸に平行な偏光成分と進相軸に平行な偏光成分との間に位相差を付与する。
【0019】
保持機構22が、1/2波長板21を保持している。保持機構22は、レーザビームLBの光軸に平行な軸を回転中心として1/2波長板21を回転させ、かつ所望の位置で固定することができる。保持機構22によって1/2波長板21を回転させることにより、レーザビームLBの偏光方向を旋回させることができる。このため、レーザビームLBの、偏光ビームスプリッタ5に対するS偏光成分とP偏光成分との強度比を100:0〜0:100の範囲で変化させることができる。
【0020】
レーザビームLBのP偏光成分は、偏光ビームスプリッタ5を透過する。レーザビームLBのP偏光成分の、偏光ビームスプリッタ5からの出射光軸(以下、第3の出射光軸という)S4は、第1の入射光軸S1を延長させた直線と一致する。偏光ビームスプリッタ5を透過したレーザビームLBのP偏光成分はダンパ23に入射する。レーザビームLBのS偏光成分のみが被照射物9に入射する。このため、1/2波長板21を回転させることにより、被照射物9に入射するレーザビームLBの強度を調整できる。観察光L2の光路をレーザビームLBの光路から分離させる偏光ビームスプリッタ5が、被照射物9に入射するレーザビームLBの強度を調整する機能を兼ねることができる。なお、1/2波長板21に代えて1/4波長板等の他の波長板を用いてもよい。
【0021】
図4に、さらに他の実施例によるレーザ照射装置を示す。図1及び図3に示したレーザ照射装置の構成と同じ構成についての重複する説明は省略する。電気光学素子(Electro Optic Modulator)31が、光源1とマスク2との間のレーザビームLBの光路上に配置されている。なお、電気光学素子31の配置位置は、光源1から偏光ビームスプリッタ5までのレーザビームLBの光路上であれば特に限定されない。電気光学素子31は、電場を印加すると屈折率の変化を生じる電気光学結晶によって構成されている。
【0022】
電気光学素子31は、外部から作動電圧Vが印加されていないとき(OFF状態)は、レーザビームLBの偏光状態を変化させない。このとき、電気光学素子31から出射するレーザビームLBは、偏光ビームスプリッタ5に対してS偏光のままである。S偏光であるレーザビームLBが、偏光ビームスプリッタ5で反射され、被照射物9に入射する。
【0023】
一方、電気光学素子31は、外部から作動電圧Vが印加されているとき(ON状態)は、レーザビームLBの偏光方向を90度旋回させる。これにより、電気光学素子31から出射するレーザビームLBは、偏光ビームスプリッタ5に対してP偏光となる。P偏光であるレーザビームLBは、偏光ビームスプリッタ5を透過し、ダンパ23に入射する。このとき、被照射物9にはレーザビームLBは入射しない。
【0024】
制御装置32が、光源1からのレーザビームLBの出射と同期させて電気光学素子31を制御する。これについて説明する。光源1から出射されるレーザビームLBはパルスレーザビームである。光源1の状態を、パルスレーザビームの発振を停止させている状態から、一定のパルス周波数でパルスレーザビームを発振させる状態に切替えた後の最初の1発目のパルスレーザビームは、2発目以降のパルスレーザビームに比べて強度が大きくなる。このような相対的に強度の大きいレーザパルス(以下、ジャイアントパルスという。)が被照射物9に入射すると、加工不良の原因となる。このため、制御装置32は、光源1からジャイアントパルスが出射される期間に、電気光学素子31に作動電圧Vを印加する。これにより、ジャイアントパルスはダンパ23に入射させることができ、強度の安定したレーザパルスを被照射物9に入射させることができる。このため、被照射物9の加工不良を防止することができる。
【0025】
なお、ファラデー回転素子(faraday rotator)を、電気光学素子31に代えて用いてもよい。光源1からジャイアントパルスが出射される期間に、ファラデー回転素子に磁場を印加することにより、ジャイアントパルスをダンパ23に入射させることができる。また、ファラデー回転素子に印加する磁場の強さ、あるいは電気光学素子に印加する電圧の大きさによって、レーザビームLBの、偏光ビームスプリッタ5に対するS偏光成分とP偏光成分との強度比を100:0〜0:100の範囲で変化させることもできる。この場合は、被照射物9に入射するレーザビームLBの強度を調整することができる。
【0026】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られない。本発明のレーザ照射装置は、溝形成加工若しくは穴あけ加工等の除去加工、又はアニール加工にも応用できる。被照射物9が、レーザビームLBの色と同じ色を呈していても、CCDカメラ12においてその色を認識できるので、CCDカメラ12による被照射物9の視認性の悪化を防止できる。例えば、緑色のレーザビームLBを用いて、緑色の樹脂層を備えたプリント基板に穴あけ加工を施す場合であっても、CCDカメラ12にて緑色を認識できるので、CCDカメラ12による樹脂層の視認性の悪化を防止できる。
【0027】
ガルバノスキャナ8と被照射物9との間にfθレンズを配置してもよい。ガルバノスキャナ8に代えて、ポリゴンミラー等の走査鏡を用いてもよい。また、上記実施例は、Nd:YAGレーザの第2高調波を用いて説明したが、他の固体レーザ、例えばNd:YLFレーザやNd:YVOレーザ等の第2高調波を用いてもよい。より一般的には、可視光域の波長をもつレーザ光を用いることができる。この他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施例によるレーザ照射装置の概略図である。
【図2】他の実施例によるレーザ照射装置の概略図である。
【図3】さらに他の実施例によるレーザ照射装置の概略図である。
【図4】さらに他の実施例によるレーザ照射装置の概略図である。
【図5】従来のレーザ照射装置の概略図である。
【符号の説明】
【0029】
1…光源、2…マスク、2a…貫通孔、3…集光レンズ、4…ミラー、5…偏光ビームスプリッタ(偏光光学素子)、6…第1のガルバノミラー、7…第2のガルバノミラー、8…ガルバノスキャナ、9…被照射物、9a…転写層、9b…下地基板、10…ステージ(保持台)、11…照明具、12…CCDカメラ(観察装置)、12a…結像レンズ、21…1/2波長板(波長板)、22…保持機構、23…ダンパ、31…電気光学素子(偏光方向変換素子)、32…制御装置、S1…第1の入射光軸、S2…第1の出射光軸、S3…第2の出射光軸、S4…第3の出射光軸、LB…レーザビーム、L1…照明光、L2…観察光。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の入射方向から入射する光のX偏光成分を第1の出射方向に出射させ、該第1の出射方向から入射する光の、前記X偏光成分と直交するY偏光成分を、前記第1の入射方向と交差する第2の出射方向に出射させる性質をもつ偏光光学素子と、
前記X偏光成分を有する主レーザビームを、前記第1の入射方向から前記偏光光学素子に入射させるレーザ出射装置と、
前記偏光光学素子によって前記第1の出射方向に出射された前記主レーザビームが入射する位置に配置され、該主レーザビームを走査するガルバノスキャナと、
前記ガルバノスキャナによって走査された前記主レーザビームが入射する位置に被照射物を保持する保持台と、
前記被照射物の表面で反射又は散乱し、前記偏光光学素子から前記被照射物までの前記主レーザビームの光路と同一の光路を逆向きにたどって前記第1の出射方向から前記偏光光学素子に入射し、該偏光光学素子によって前記第2の出射方向に出射された光が入射する位置に配置され、該光による像を受光面上に結ぶ観察装置と
を備えたレーザ照射装置。
【請求項2】
前記レーザ出射装置が、レーザビームを出射する光源と、該光源から前記偏光光学素子までの該レーザビームの光路上に配置され、該レーザビームの前記X偏光成分と前記Y偏光成分との強度比を変化させることができる強度比可変装置とを含んで構成され、
前記偏光光学素子が、前記第1の入射方向から入射する光の前記Y偏光成分は、前記第1及び第2の出射方向とは異なる第3の出射方向に出射させる性質をもち、
さらに、前記偏光光学素子によって前記第3の出射方向に出射されたレーザビームが入射するダンパを備えた請求項1に記載のレーザ照射装置。
【請求項3】
前記レーザ出射装置が、前記主レーザビームとして前記X偏光成分からなるX偏光レーザビームを出射する光源と、該光源から前記偏光光学素子までの該X偏光レーザビームの光路上に配置され、外部から与えられる制御信号に従って、該X偏光レーザビームの偏光方向を90度変化させることにより該X偏光レーザビームを前記Y偏光成分からなるY偏光レーザビームに変換するON状態、及び該X偏光レーザビームの偏光方向を変化させないOFF状態のいずれかの状態を選択的にとる偏光方向変換素子とを含んで構成され、
前記偏光光学素子が、前記第1の入射方向から入射する光の前記Y偏光成分は、前記第1及び第2の出射方向とは異なる第3の出射方向に出射させる性質をもち、
さらに、前記偏光光学素子によって前記第3の出射方向に出射されたレーザビームが入射するダンパを備えた請求項1に記載のレーザ照射装置。
【請求項4】
さらに、前記保持台によって保持された被照射物の表面に、非偏光光を照射する照明具を備えた請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ照射装置。
【請求項5】
前記レーザ出射装置から出射される主レーザビームが、可視光域の波長を有する請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ照射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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