説明

レーダ装置

【課題】意匠上の制約なしに、良好な検知性能のレーダ装置を提供する。
【解決手段】レーダ装置7は、車両の周囲の物体を検知する。レーダ装置7は、車両が備えるコンビネーションランプ2の内部に配置される。好適には、レーダ装置7は、コンビネーションランプ2の内部に設けられるリフレックスリフレクタ6または擬似リフレックスリフレクタの裏側に配置される。さらに好適には、レーダ装置7が備える複数のアンテナは、各アンテナ間の距離が、リフレックスリフレクタ7または擬似リフレックスリフレクタの裏面に形成される凹凸の1周期の整数倍の距離と一致するように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるレーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の周囲の障害物等を検知するために、車両にレーダ装置が搭載されることがある。従来、レーダ装置は、バンパの裏側に設置されることが一般的であった。
【0003】
また、特許文献1においては、カメラ等をリヤコンビネーションランプと一体的に作成し、車両の組み立てを簡易にする技術が記載されている。具体的には、特許文献1には、リヤコンビネーションランプのケース内に設置収納部を成形し、当該設置収納部内にカメラ等を設置することが記載されている。
【特許文献1】登録実用新案第3099374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レーダ装置をバンパの裏側に設置する場合、レーダ波がバンパを透過するために受信波の減衰量が大きくなり、レーダ装置の検知性能を悪化させてしまうおそれがある。特にメタリック塗装が施された車両では、塗料に含まれるアルミチップの影響で減衰量が大きくなるおそれがある。また、減衰量を小さくするためにレーダ装置を設置する部分のみ、バンパに代えて専用カバーを設けることも考えられるが、意匠上の制約がある。
【0005】
それ故、本発明の目的は、意匠上の制約なしに、検知性能の良いレーダ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用した。すなわち、本発明は、車両の周囲の物体を検知するレーダ装置である。レーダ装置は、車両が備えるコンビネーションランプの内部に配置される。
【0007】
上記によれば、コンビネーションランプの内部にレーダ装置を配置するので、レーダ装置をバンパに配置する場合のように塗装(メタリック塗装)によって検知性能が悪化するおそれがない。また、レーダ装置をバンパに配置する場合のように専用カバーを設ける必要もないので、車両の意匠に制限を与えることもない。以上より、意匠上の制約なしに、良好な検知性能のレーダ装置を提供することができる。
【0008】
また、レーダ装置は、コンビネーションランプの内部に設けられるリフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタの裏側に配置されてもよい。
【0009】
上記によれば、リフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタの裏側にレーダ装置を配置することによって、車両外部からはレーダ装置が目立たなくなるので、車両の意匠性を損なうことを防止することができる。
【0010】
また、レーダ装置は、複数のアンテナを備えていてもよい。このとき、リフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタは、裏面に周期的な凹凸が形成されている。複数のアンテナは、各アンテナ間の距離が裏面の凹凸の1周期の整数倍の距離と一致するように配置される。
【0011】
上記によれば、例えば位相モノパルス方式を用いる場合において、リフレックスリフレクタ(または擬似リフレックスリフレクタ)によって受信波の位相がずれることを防止することができ、レーダ装置の検知性能をより向上することができる。
【0012】
また、複数のアンテナは、裏面の凹凸における山の位置または谷の位置と各アンテナの位置とが一致するように配置されてもよい。
【0013】
上記によれば、各アンテナのそれぞれに関して、アンテナの左側と右側との条件(位相分布および振幅分布)を等しくすることができるので、検知性能をより向上することができる。
【0014】
また、レーダ装置は、リフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタとして機能するレドームをさらに備えていてもよい。
【0015】
上記によれば、リフレックスリフレクタとレドームとを1つの部材で構成することができるので、レーダ装置の前方に配置される樹脂層の数および厚さを減少させることができる。これによって、レーダ装置の検知性能をより向上することができる。
【0016】
また、リフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタは、レーダ装置の前方に固定され、コンビネーションランプと別体で構成されてもよい。
【0017】
上記によれば、レーダ装置のアンテナとリフレックスリフレクタとの距離を容易に管理・調整することができる。したがって、検知性能の良好なレーダ装置を容易に作成することができる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、コンビネーションランプの内部にレーダ装置を配置することによって、意匠上の制約なしに、良好な検知性能のレーダ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るレーダ装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係るレーダ装置を車両に配置した図である。なお、図1は、車両後部を上から見た断面を示している。図1において、車両のボデー1の後部における左右両端には、リヤコンビネーションランプ2が取り付けられる。リヤコンビネーションランプ2は、ケース3、アウターレンズ4、ランプ5、およびリフレックスリフレクタ6を有している。ケース3はボデー1後部の凹部分に取り付けられ、アウターレンズ4は当該凹部分を覆うようにケース3に取り付けられる。ランプ5は、アウターレンズ4の内側であってかつケース3の内側に取り付けられる。また、アウターレンズ4の内側には、リフレックスリフレクタ6が取り付けられる。リフレックスリフレクタ6は、ケース3の外側に配置される。つまり、ランプ5とリフレックスリフレクタ6との間はケース3によって仕切られている。
【0020】
レーダ装置7は、車両周囲(ここでは、車両後方)の物体を検知する。レーダ装置7は、1以上のアンテナ、RF回路等の回路部、およびレドーム等を備えている。図1に示されるように、レーダ装置7は、リヤコンビネーションランプ2の内部、すなわち、アウターレンズ4の内側に配置される。好適には、レーダ装置7は、リフレックスリフレクタ6の裏側に配置される。このように、リヤコンビネーションランプ2の内部(好適にはリフレックスリフレクタ6の裏側)にレーダ装置7を配置することによって、車両1の意匠性を損なうことなくレーダ装置7を配置することができる。
【0021】
ここで、レーダ装置7をリフレックスリフレクタ6の裏側に配置する場合には、レーダ装置7で送受信されるレーダ波(反射波)はリフレックスリフレクタ6を透過するので、レーダ装置7の検知性能はリフレックスリフレクタ6の影響を受ける。図2は、レーダ装置の前方にリフレックスリフレクタを配置した場合におけるレーダ装置の検知性能を示す図である。図2に示すグラフの横軸は、レーダ装置7とリフレックスリフレクタ6との距離を表し、縦軸は、送信波と受信波との電波透過減衰量を表している。また、図2では、図1に示す構成と同様、レーダ波はリフレックスリフレクタ6およびアウターレンズ4を透過する場合における電波透過減衰量を表している。なお、本実施形態では、レーダ装置7は76.5[GHz]のミリ波レーダを用いるものであるとする。また、上記グラフにおいて、距離を10[mm]から12[mm]まで2[mm](レーダ波の1/2波長分)の範囲だけ変化させているのは、送信波と受信波との干渉が生じる距離を上記範囲内に含め、当該距離における電波透過減衰量を表すためである。
【0022】
図2に示すグラフから、上記範囲において電波透過減衰量は一様に10[dB]よりも小さく、また、上記範囲における電波透過減衰量の差は小さくなっており、良好な透過性能が得られていることがわかる。なお、ここでは、レーダ装置の検知性能として電波透過減衰量が12[dB]以下であればレーダ装置が使用可能であると想定している。図2に示すグラフより、リフレックスリフレクタ6およびアウターレンズ4がレーダ装置7の前方に存在したとしても、レーダ装置7の検知性能には問題がないことが分かる。以上より、レーダ装置7をリフレックスリフレクタ6の裏側に配置しても、レーダ装置7の検知性能には問題がなく、十分な検知性能のレーダ装置7を提供することができる。
【0023】
以上のように、本実施形態によれば、リヤコンビネーションランプ2の内部(好適にはリフレックスリフレクタ6の裏側)にレーダ装置7を配置することによって、車両1の意匠性を損なうことなく、検知性能の良いレーダ装置を実現することができる。
【0024】
なお、第1の実施形態においては、リフレックスリフレクタ6の裏側にレーダ装置7を配置するものとしたが、車両においては、意匠上の理由により、リフレックスリフレクタ6とともに擬似リフレックスリフレクタが用いられることがある。ここで、擬似リフレックスリフレクタとは、正規のリフレックスリフレクタと比べて十分な反射機能を有していない擬似的なリフレックスリフレクタを言う。図3は、レーダ装置の前方にリフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタを配置した場合におけるレーダ装置の検知性能を示す図である。図3に示すグラフの横軸は、レーダ装置とリフレックスリフレクタ(または擬似リフレックスリフレクタ)との距離を表し、縦軸は、送信波と受信波との電波透過減衰量を表している。また、図3では、図2とは異なり、レーダ波はリフレックスリフレクタ(または擬似リフレックスリフレクタ)のみを透過する場合における電波透過減衰量を表している。
【0025】
図3に示すグラフより、レーダ装置7の検知性能は、前方にリフレックスリフレクタ6が存在する場合と擬似リフレックスリフレクタが存在する場合とでほとんど変わらないことがわかる。したがって、第1の実施形態においては(後述する他の実施形態についても同様)、リヤコンビネーションランプ2が擬似リフレックスリフレクタを有する場合には、レーダ装置7は擬似リフレックスリフレクタの裏側に配置されてもよい。
【0026】
また、本実施形態においては、図1に示されるように、リフレックスリフレクタ(または擬似リフレックスリフレクタ)は、レーダ装置7の前方に固定され、リヤコンビネーションランプ2と別体で構成されることが好ましい。ここで、図2の説明においても述べたように、アンテナとリフレックスリフレクタ6との距離によってレーダ装置7の検知性能が変化するので、この距離を正確に管理・調整する必要がある。リフレックスリフレクタ6をリヤコンビネーションランプ2と別体とし、レーダ装置7に固定することによって、上記距離の管理・調整が容易になる。また、レーダ装置7自体の位置の調整も容易になる。
【0027】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るレーダ装置について説明する。第2の実施形態においても、車両におけるレーダ装置の配置位置は第1の実施形態と同様であり、レーダ装置はリフレックスリフレクタの裏側に配置される。ここで、第2の実施形態においては、レーダ装置は、複数のアンテナを有しており、当該複数のアンテナは、リフレックスリフレクタの裏面の凹凸に応じた位置に配置される。以下、第2の実施形態の詳細を説明する。なお、第2の実施形態においては、図1に示す構成要素と同じ構成要素については同じ参照符号を付して説明を行う。
【0028】
図4は、第2の実施形態における、アンテナとリフレックスリフレクタとの位置関係を示す図である。第2の実施形態においては、レーダ装置7は、位相モノパルス方式により物体を検知するものとし、第1および第2のアンテナ11および12という2つのアンテナを備えている。なお、第2の実施形態においては、レーダ装置7がレドームを備えていない構成として説明するが、レドームを備える構成であってもよい。
【0029】
図4において、リフレックスリフレクタ6の裏面は、三角形の凹凸が周期的に形成されている。なお、リフレックスリフレクタ6の裏面の凹凸は、鉛直方向および水平方向に関して形成されており、実際のリフレックスリフレクタ6の裏面は、平面に対して三角錐が縦横に並べて形成されたような形状である。
【0030】
ここで、位相モノパルス方式では、2つのアンテナ11および12で受信される反射波信号の位相差に基づいて検知対象の方位を検出する。一方、リフレックスリフレクタ6の材質は一般的には樹脂であり、大気の数倍の誘電率を有する。そのため、リフレックスリフレクタ6内をレーダ波が透過する際、アンテナで受信されるレーダ波(反射波)の位相は、リフレックスリフレクタ6内を反射波が透過する距離によって変化する。したがって、ある方向からの反射波を2つのアンテナ11および12でそれぞれ受信する場合において、各アンテナ11および12で受信されるそれぞれの反射波がリフレックスリフレクタ6内を透過する距離が互いに異なっていれば、受信された2つの反射波において位相のずれ量が異なってしまう。その結果、検知対象の方向を正確に検知できなくなってしまうおそれがある。
【0031】
そこで、本実施形態では、図4に示すように、各アンテナ11および12は、各アンテナ11および12間の距離がリフレックスリフレクタ6裏面の凹凸の1周期の整数倍の距離と一致するように配置される。具体的には、各アンテナ11および12は、それぞれリフレックスリフレクタ6裏面の凹凸の山(凸)部分に対応する位置に配置される。これによって、アンテナからの各方向に関して、アンテナ11および12からリフレックスリフレクタ6までの距離は、各アンテナ11および12で一致する。その結果、各アンテナ11および12で受信される反射波がリフレックスリフレクタ6内を透過する距離は等しくなり、各アンテナ11および12は同条件で反射波を受信することができ、検知対象の方向を正確に検知することができる。以上のように、第2の実施形態によれば、リフレックスリフレクタ6の裏側にレーダ装置7を配置する場合において、検知性能をより向上することができる。
【0032】
なお、第2の実施形態においては、2つのアンテナ11および12を、リフレックスリフレクタ6裏面における凹凸の山(凸)部分に対応する位置に配置したが、各アンテナ11および12は、各アンテナ11および12間の距離がリフレックスリフレクタ6裏面の凹凸の1周期の整数倍の距離と一致するように配置されればよい。例えば、2つのアンテナ11および12は、リフレックスリフレクタ6裏面の凹凸の谷(凹)部分に対応する位置に配置されてもよい。また、各アンテナ11および12を山部分または谷部分に対応する位置に配置することによって、各アンテナ11および12のそれぞれに関して、アンテナの左側と右側との条件を等しくすることができるので、検知性能をより向上することができる。本実施形態のように凹凸のあるリフレックスリフレクタ6をレーダ装置7の前方に配置する場合には、上述したように位相分布にむらが生じるとともに、アンテナからの方向によってレーダ波の反射特性が変わるために振幅分布にもむらが生じる。これに対して、各アンテナ11および12を山部分または谷部分に対応する位置に配置することによって、位相分布および振幅分布を左右対称にすることができ、レーダの検知範囲の偏りを無くすことができる。なお、アンテナの位置を、リフレックスリフレクタ6裏面における凹凸の山部分(または谷部分)の位置に一致させる場合、少なくとも、各アンテナ11および12が並べて配置される方向に関して、位置を一致させればよい。例えば、各アンテナ11および12として縦長のアレイアンテナが用いられる場合、各アンテナ11および12は水平方向(横方向)に並べて配置されるので、少なくとも水平方向に関して、各アンテナ11および12の位置と、リフレックスリフレクタ6裏面における凹凸の山部分(または谷部分)の位置とを一致させればよい。
【0033】
また、第2の実施形態においては、アンテナが2つである場合を例として説明したが、本発明はアンテナが3つ以上である場合にも適用可能であり、この場合も上記と同様にアンテナを配置すればよい。
【0034】
(変形例)
また、上記第1および第2の実施形態においては、レーダ装置7が備えるレドームとリフレックスリフレクタ6とは別体であったが、他の実施形態においては、レドームとリフレックスリフレクタ6とを一体としてもよい。すなわち、レドームにリフレックスリフレクタの機能を持たせてもよい。以下、図5を参照して、本実施形態の変形例におけるレーダ装置ついて説明する。
【0035】
図5は、本実施形態の変形例におけるレーダ装置を示す図である。図5においては、レーダ装置20は、ケース21と、アンテナ部22と、回路部23と、レドーム24と、透け防止フィルム25を備えている。ケース21は、開口部を有する箱状の形状である。1以上のアンテナを含むアンテナ部22、および、RF回路等の回路を含む回路部23は、ケース21内に収納される。レドーム24は、ケース21の開口部を塞ぐようにケース21に取り付けられる。レドーム24によって、ケース21内部のアンテナ部22および回路部23が外部から保護される。また、透け防止フィルム25は、アンテナ部22とレドーム24との間に設けられる。
【0036】
本変形例では、レドーム24は、リフレックスリフレクタ(または擬似リフレックスリフレクタ)として機能する。換言すれば、本変形例では、リヤコンビネーションランプのリフレックスリフレクタ(または擬似リフレックスリフレクタ)がケース21の開口部を塞ぐように取り付けられる。なお、本変形例においても第1の実施形態と同様、レーダ装置20は図1に示すリヤコンビネーションランプ2の内部に配置されるものとするが、本変形例においてはリフレックスリフレクタ6を別途設ける必要はない。また、本変形例においても、第2の実施形態と同様、リフレックスリフレクタ(レドーム)の裏面の凹凸に応じた位置に複数のアンテナが配置されてもよい。
【0037】
上記変形例によれば、レドームとリフレックスリフレクタとを一体とすることにより、レドームとリフレックスリフレクタとを別に設ける場合に比べてレーダ装置20の検知性能を向上することができる。すなわち、レドームとリフレックスリフレクタとを別に設ける場合には、レドーム、リフレックスリフレクタ、およびアウターレンズという3つの層がレーダ装置20の前方に配置されることとなり、各層での反射波によってアンテナの検知性能が悪くなる。また、上記3つの層の厚さの和が増加すれば、電波透過減衰量が増加する。これに対して、レドームとリフレックスリフレクタとを一体とする場合には、反射波を生じる層の数および層の厚さを減らすことにより、反射波の影響および電波透過減衰量を減少することができ、レーダ装置20の検知性能を向上することができる。また、部品点数を減少することにより、製造の簡易化および低コスト化を図ることができるという効果もある。
【0038】
また、本変形例では、アンテナ部22とレドーム24との間に透け防止フィルム25を設けることにより、車両の外部からレーダ装置20の内部が見えないようにしている。なお、レドーム24によってレーダ装置20の内部がほとんど見えない場合等、必要性がない(小さい)場合には、レーダ装置20は、透け防止フィルム25を有しない構成であってもよい。また、上記第1および第2の実施形態においても、必要に応じて、レーダ装置7のアンテナとリフレックスリフレクタ6との間に透け防止フィルム25を設ける構成としてもよい。
【0039】
(その他)
上記実施形態では、リヤコンビネーションランプの内部にレーダ装置を取り付ける場合を例として説明したが、本発明は、車両の前部に取り付けられるフロントコンビネーションランプの内部にレーダ装置を取り付ける場合にも適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、意匠上の制約なしに、良好な検知性能のレーダ装置を提供すること等を目的として、例えばリヤコンビネーションランプ内部に設置されるレーダ装置として利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1の実施形態に係るレーダ装置を車両に配置した図
【図2】レーダ装置の前方にリフレックスリフレクタを配置した場合におけるレーダ装置の検知性能を示す図
【図3】レーダ装置の前方にリフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタを配置した場合におけるレーダ装置の検知性能を示す図
【図4】第2の実施形態における、アンテナとリフレックスリフレクタとの位置関係を示す図
【図5】本実施形態の変形例におけるレーダ装置を示す図
【符号の説明】
【0042】
2 リヤコンビネーションランプ
3 ケース
4 アウターレンズ
5 ランプ
6 リフレックスリフレクタ
7,20 レーダ装置
11,12 アンテナ
21 ケース
22 アンテナ部
23 回路部
24 レドーム
25 透け防止フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周囲の物体を検知するレーダ装置であって、
前記車両が備えるコンビネーションランプの内部に配置されることを特徴とする、レーダ装置。
【請求項2】
前記コンビネーションランプの内部に設けられるリフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタの裏側に配置される、請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項3】
複数のアンテナを備え、
前記リフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタは、裏面に周期的な凹凸が形成され、
前記複数のアンテナは、各アンテナ間の距離が前記裏面の凹凸の1周期の整数倍の距離と一致するように配置される、請求項2に記載のレーダ装置。
【請求項4】
前記複数のアンテナは、前記裏面の凹凸における山の位置または谷の位置と各アンテナの位置とが一致するように配置される、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
【請求項5】
前記リフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタとして機能するレドームをさらに備える、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のレーダ装置。
【請求項6】
前記リフレックスリフレクタまたは擬似リフレックスリフレクタは、前記レーダ装置の前方に固定され、前記コンビネーションランプと別体で構成される、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のレーダ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−91301(P2010−91301A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258993(P2008−258993)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】