説明

レール固定装置、および、レール固定方法

【課題】地盤の沈下や隆起に柔軟に対応でき、かつ、堅牢なレール固定装置の提供。
【解決手段】有軌道台車の軌道であるレール4を固定するレール固定装置であって、係止部112を有し、基準面に植設されるアンカーボルト30により基準面に固着される基体110と、レール4が着脱可能に取り付けられる取付体120と、前記係止部112に一端部が係止され、前記基体110に対し前記取付体120を固定する固定体130と、前記基体110と前記取付体120との間に配置され、前記基体110と前記取付体との距離を決定するスペーサ140とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有軌道台車の軌道であるレールを固定するレール固定装置、及び、レール固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、倉庫や工場内などで荷物の自動搬送を行う台車などは、地面や床面などの基準面に敷設されたレール上を走行する場合がある。特に重量物を搬送する場合は、レールによって形成される軌道上を台車が走行する場合が多い。前記レールは、図7に示すように、レール704を固定するためのレール固定装置700に取り付けられる。そして、前記レール固定装置700は、基準面に植設されたアンカーボルト703を用いて基準面に直接固着されている。また、基準面は、通常水平であるが、台車を高速かつ安定してレール上を走行させるためには、レールの水平精度をさらに向上させる必要がある。従って、レール固定装置と基準面との間にシム740を挟み、水平度の微調整を行っている。
【0003】
また、特許文献1には、両端部に上下方向に延びるねじ孔を設けたレール固定装置が記載されている。このレール固定装置は、レール固定装置の前記ねじ孔に下方からボルトを取り付け、前記ボルトの頭部を基準面に固定する態様が採用されている。このようなレール固定装置を採用すれば、レール固定装置に対しボルトを回すことで、ボルトの頭部とレール固定装置との間隔を調整することができる。すなわち、ボルトの頭部が固定される基準面とレール固定装置との距離を容易に調整することができるものとなっている。
【特許文献1】実公平4−33701号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、地面や床面などの基準面は、地盤沈下などにより、最初にレールを敷設した状態から水平度が崩れることがある。特に不等沈下と呼ばれるような基準面の一部のみが大きく沈下する場合があり、レールが撓んだ状態になる場合もある。
【0005】
この場合、背景技術の前段で説明したレール固定装置であれば、シムの数や厚みを変えることで地盤沈下にある程度対応できるが、植設されたアンカーボルトの長さ以上に地盤が沈下した場合、既に植設しているアンカーボルトより上にシムが到達するため、前記アンカーボルトでレール固定装置を固定することが不可能となる。
【0006】
この場合、長さの長いアンカーボルトを新たに植設しなければならなくなる。アンカーボルトを新たに植設するには、レール等を取り払ったうえで新しい基準面に施工しなければならず、手間やコストが多大に必要となる。
【0007】
また、背景技術の後段で説明した、特許文献1に記載のレール固定装置なら、ボルトのねじ込み量やボルト自体の長さを変更するだけで容易に地盤の沈下に対応することができる。
【0008】
しかし、ボルトのねじ込み量でレール固定装置の高さを調整する方法は、バックラッシュの存在など正確なレール固定装置の位置の調整が困難であると共に、台車の通過による振動などで弛みなどが生じる危険性がある。また、レールの両端にねじ込んだボルトのねじ込み量を合わせなければレールが傾くことになるため、二つのレールのねじ込み量を調整する作業工程が必要となる。
【0009】
さらに、2本のボルトを支柱とし、この間に架橋状に配置されるレール固定装置にレールが固定されている。従って、地盤沈下に対応させることにより2本のボルトの長さが長くなればなるほど全体的な構造が脆弱となり、異常振動などの原因となる。
【0010】
本発明は、上記二つのレール固定装置が備える課題に鑑みなされたものであり、地盤沈下が発生した場合でも容易に対応可能で、高い構造的強度を維持しうるレール固定装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明にかかるレール固定装置は、有軌道台車の軌道であるレールを固定するレール固定装置であって、係止部を有し、基準面に植設されるアンカーボルトにより基準面に固着される基体と、レールが着脱可能に取り付けられる取付体と、前記係止部に一端部が係止され、前記基体に対し前記取付体を固定する固定体と、前記基体と前記取付体との間に配置され、前記基体と前記取付体との距離を決定するスペーサとを備えることを特徴としている。
【0012】
これにより、基体は常に基準面に固着されているため、一端アンカーボルトにより基体が固着されれば、地盤の沈下等が発生してもアンカーボルトを取り替える必要が無くなる。
【0013】
また、取付体の高さは、基体と取付体との間に配置されるスペーサにより調節される。従って、レールから付与される加重は、スペーサにより強固に受け止められ、取付体を固定する固定体の長さが長くても全体的な構造的強度の大きな低下にはつながらない。
【0014】
さらに、前記基体は、前記基体の上面部に、第1係合部を備え、前記スペーサは、前記スペーサの下面部に、前記第1係合部と係合し、レールが敷設される方向と交差する方向である第1方向における前記基体とスペーサとの相対的な移動を規制する第2係合部と、前記スペーサの上面部に、第3係合部とを備え、前記取付体は、前記取付体の下面部に、前記第3係合部と係合し、第1方向における前記スペーサと前記取付体との相対的な移動を規制する第4係合部と、前記取付体の上面部に、取り付けられるレールを挟むように配置され、上方突出状の二つの規制壁とを有することが好ましい。
【0015】
これにより、地盤沈下などによりスペーサの数や厚みが増加した場合でも、レールが敷設される方向と交差する方向にはレール固定装置がずれ動かなくなるため、レールの固定状態が安定し、レール固定装置の構造的強度を増加させることが可能となる。
【0016】
また、地盤沈下などにより、レールの水平度を調整する場合でも、スペーサを抜き差ししても基体に対する取付体の第1方向の位置関係は維持されるため、2本のレールの平行度を調整する作業の発生を可及的に抑制することが可能となる。
【0017】
また、上記目的は、有軌道台車の軌道であるレールを固定するレール固定方法であって、係止部を有する基体を基準面に植設されるアンカーボルトにより固着する基体固着ステップと、レールが着脱可能に取り付けられる取付体を前記基体上方に配置する取付体配置ステップと、前記基体と前記取付体との間にスペーサを配置し、前記基体に対する前記取付体の高さを調整する高さ調整ステップと、固定体の一端部を前記基体が備える係止部に係止すると共に、前記基体に対し前記取付体を固定する取付体固定ステップとを含むレール固定方法によっても達成することができる。
【0018】
上記方法の作用・効果は、上記レール固定装置とほぼ同様である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、レール固定装置全体の堅牢性を維持しつつ、地盤の沈下や隆起などに柔軟に対応することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明に係るレール固定装置の実施の形態を説明する。
図1は、レール固定装置が適用される自動倉庫の一部を示す斜視図である。
【0021】
図1に示す自動倉庫は、有軌道台車としてのスタッカクレーン1により、ラック2に物品が自動で搬入載置され、また、自動で搬出される倉庫であり、スタッカクレーン1、スタッカクレーン1の通路に沿って設けられたラック2、入出庫の際に物品が置かれるステーション3を備えている。
【0022】
図2は、自動倉庫を模式的に示す側面図である。
スタッカクレーン1は、下部台車11と上部台車12とをマスト13で連結してなる躯体を備え、マスト13に沿って昇降台16が上下する構成が採用されている。
【0023】
ラック2は、物品を収納する棚である。
下部台車11は、スタッカクレーン1を水平方向に移動させるための駆動源となる部分であり、基準面としての床面200に敷設されたスタッカクレーン1の軌道としてのレール4上を走行するための車輪14と、車輪14を駆動する走行モータ15とを備えている。
【0024】
マスト13は、昇降台16が昇降するための基礎となる構造体であり、昇降台16を昇降させるためのウィンチモータ17と、昇降台16を懸吊するワイヤロープ19と、ワイヤロープ19を案内するシーブ18とを備えている。
【0025】
昇降台16は、物品が載置された状態で上下し、ラック2の任意の位置に物品を搬入し、また、搬出する装置であり、物品を水平方向に搬送するスライドフォーク20を備えている。
【0026】
スタッカクレーン1は、マスト13の長さが数十メートルに達し、また、昇降台16に載置される物品も重量物である場合もある。従って、スタッカクレーン1が走行するレール4は走行方向に水平であり、また、2本のレール4のレベルが合致し、かつ、平行である必要がある。また、レール4を床面200に固定するレール固定装置もスタッカクレーン1からの加重を受けるため、堅牢である必要がある。
【0027】
図3は、レール固定装置を分解して示す斜視図である。
図4は、レール固定装置を床面に取り付けた状態を示す側面図である。
【0028】
これらの図に示すように、レール固定装置100は、スタッカクレーン1の軌道であるレール4を床面200に固定する装置であって、基体110と、取付体120と、固定体としての固定ボルト130と、スペーサ140とを備えている。
【0029】
基体110は、アンカーボルト30により基準面としての床面200に固着される板状の部材であり、アンカーボルト30が挿通されるアンカーボルト用孔111と、係止部としての固定ねじ孔112とを備えている。
【0030】
取付体120は、レール4が取り付けられる板状の部材であり、固定ボルト130が挿通される挿通孔121を備えている。また、取付体120の上面部には、受台122が上方突出状に2箇所並んで設けられている。受台122は、U字状の部材であり、取り付けボルト123の頭部が挿入可能な開口部を受台122の側方に備えている。また、挿入された取り付けボルト123の頭部と係合し、取り付けボルト123が上方に向けて抜けることを規制する張り出し部を備えている。また、二つの受台122の対向する面は、第1方向であるX方向にレール4がずれるのを規制する規制壁として機能している。
【0031】
固定ボルト130は、固定ねじ孔112に先端部が螺合状に係合することで基体110に係止され、固定ボルト130の頭部と取付体120とが係合することで基体110に対し取付体120を固定することのできる固定体である。
【0032】
スペーサ140は、前記基体110と前記取付体120との間に配置され、前記基体110と前記取付体120との距離を決定する板状の部材である。なお、スペーサ140の厚さや配置される枚数は、調整される距離によって任意に選定される。
【0033】
次に、レール固定装置100を用いたレール4の固定方法を説明する。
まず、従来の工法に従い、基体110に設けられるアンカーボルト用孔111に対応した間隔でアンカーボルト30を床面200に打ち込む。これにより、アンカーボルト30は、雄ねじ部分を床面200から突出させた状態で、床面200に固定される。アンカーボルト30は、レール4の敷設方向(Y方向)に沿って、所定の間隔毎に打ち込まれる。
【0034】
次に、床面200から突出しているアンカーボルト30をアンカーボルト用孔111に挿通し、基体110を床面200に載置する。アンカーボルト30に対しナット31をねじ込み、基体110を床面200に固定する(基体固着ステップ)。ナット31をねじ込む際、座金32などを用いれば、ナット31の経時的ゆるみを抑止することができる。なお、座金32は、ばね座金などでもよい。また、ゆるみ抑止対策として、前記座金32と共に、また、座金32とは別に、ロックナットや割ピンなどを用いても構わない。
【0035】
このように、基体110を床面200に固定する際に、アンカーボルト30を採用すると、固定するためのナット31が床面200上方で露出するため、ゆるみ抑止対策を容易に実行することが可能となる。
【0036】
次に、基体110上に取付体120を載置し、さらに取付体120上にレール4を載置する。また、取付体120に対しレール4を仮止めしておく。
【0037】
なお、取付体120とレール4との間にゴムシート50を配置するのが好ましい。ゴムシート50が防振効果を発揮し、スタッカクレーン1がレール4上を走行する際の振動を抑止することが可能となるからである。
【0038】
次に、取付体120が基体110の上方に来るようにレール4を配置する(取付体配置ステップ)。
【0039】
レール4の敷設方向に並設されるレール固定装置100の全てを上記状態にした後、レール4の敷設方向の水平度を調節する。具体的には、基体110と取付体120との間にスペーサ140を差し込んで調節する(高さ調整ステップ)。従って、基体110と取付体120との間に配置されるスペーサ140の数やスペーサ140の厚さは、床面200の状況により異なる。
【0040】
レール4の水平度の調節が終了すると、固定ボルト130を取付体120側から挿通孔121に挿入し、固定ねじ孔112にねじ込む(取付体固定ステップ)。固定ボルト130は、取付体120の厚みと、スペーサ140全体の厚みと、固定ねじ孔112にねじ込むねじ込み代とを合わせた長さを備えたものが選定される。
【0041】
このように、長さの異なる固定ボルト130を準備しておけば、高さ調整の結果スペーサ140の厚みが以前より、また、レール固定装置100相互間で大きく異なっていてもこれに対処することが可能となる。
【0042】
以上により、床面200に対し所定の高さで取付体120が固定される。
次に、2本のレールを平行とするために、受台122とレール4との間に横スペーサ124を挟み込み調整する(平行度調整ステップ)。具体的には、受台122とレール4との間に配置される横スペーサ124の数や横スペーサ124の厚さにより、取付体120に対するレール4のX方向の位置が調節される。
【0043】
2本のレール4が平行となれば、受台122に取り付けボルト123を取り付け、取付体120とクリップ125の先端とで、レール4の端縁を挟むようにナット126を締め込み取付体120に対してレール4を固定する。
【0044】
以上レール固定装置100により、水平かつ平行な状態で、レール4が床面200に対し固定される。
【0045】
また、上記レール固定装置100を用いれば、レール4の敷設後、地盤が不等沈下などし、レール4が撓んだ状態となった場合、以下のようにすることができる。
【0046】
すなわち、地盤が沈下している部分に配置されるレール固定装置100の固定ボルト130をはずし、沈下した分スペーサ140を取付体120と基体110との間に挿入する。この場合、挿入するスペーサ140の厚さが厚く、前記はずした固定ボルト130では、固定ねじ孔112と係合しなくなった場合は、前記スペーサ140全体の厚さに対応する長さの長い固定ボルト130を用い、基体110に対し取付体120を固定するだけで、レール4を床面に固定することができる。
【0047】
従って、従来のように、一旦レール4を移動させ、新たに長さの長いアンカーボルトを植設するなど、手間のかかる工程を必要としない。また、沈下が激しくても、スペーサ140によって取付体120と基体110との間が埋められているため、2本のボルトのみで持ち上げられたような脆弱性はなく、強固にレール4を床面200に固定することが可能となる。
【0048】
次に、レール固定装置100の変形例を説明する。
図5は、レール固定装置の他の態様を説明する分解斜視図である。
【0049】
なお、上記レール固定装置100と共通する部分は同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0050】
基体110は、上面部に第1係合部151を備えている。第1係合部151は、Y方向に延び、断面三角形の突条と、前記突条と平行に延びる断面三角形の溝とで構成されている。
【0051】
スペーサ140は、第1係合部151と係合し、レール4が敷設されるY方向と交差するX方向における基体110とスペーサ140との相対的な移動を規制する第2係合部152をスペーサ140の下面に備えている。第2係合部152は、Y方向に延び、断面三角形の突条と、前記突条と平行に延びる断面三角形の溝とで構成されている。さらに、スペーサ140は、上面部に第3係合部153を備えている。第3係合部153は、Y方向に延び、断面三角形の突条と、前記突条と平行に延びる断面三角形の溝とで構成されている。
【0052】
取付体120は、前記第3係合部153と係合し、X方向におけるスペーサ140と取付体120との相対的な移動を規制する第4係合部154を下面部に備えている。第4係合部154は、Y方向に延び、断面三角形の突条と、前記突条と平行に延びる断面三角形の溝とで構成されている。
【0053】
取付体120は、レール4を挟むように配置され、上方突出状の二つの受台122が上面部に取り付けられており、受台122の対向する面は、レール4のX方向のずれを規制する規制壁127として機能する。
【0054】
以上の構成のレール固定装置100であれば、第1係合部151、第2係合部152、第3係合部153、第4係合部154がそれぞれ係合することにより、基体110と取付体120とのX方向の位置関係がずれることがない。また、受台122は取付体120に固定されているため、受台122の規制壁127とレール4の側縁とのX方向の位置関係を横スペーサ124で決定すれば、取付体120とレール4とのX方向の位置関係が固定される。
【0055】
以上の構成のレール固定装置100を採用すれば、基体110とレール4とのX方向の位置関係を固定することができ、第2係合部152と第3係合部153とを備えたスペーサ140を複数枚追加したり、また、抜き出したりした場合でも、前記基体110とレール4とのX方向の位置関係を維持することが可能となる。
【0056】
従って、レール4を床面200に敷設後、地盤の沈下や隆起などにより、取付体120の高さを調整する場合、固定ボルト130をはずし、スペーサ140を増減させた場合でも、レールの平行度を調節する必要が無くなる。
【0057】
また、レール4敷設後のレール固定装置100の構造的強度を向上させることが可能となる。
【0058】
なお、上記実施の形態では、スペーサ140と取付体120とは別体として説明したが、図6(a)、図6(b)に示すような、厚みの異なる取付体120を複数準備し、取付体120にスペーサ140の機能を併有させるものでも構わない。
【0059】
また、固定体として、固定ボルト130を例示したが、例えば寸切りボルトとナットを組み合わせたものでも構わない。
【0060】
また、係合部として固定ねじ孔112を基体110に直接設けている場合を例示したが、次のような場合でも良い。すなわち、基体110にナットが嵌り込む穴を設ける。当該穴は有底の穴であるが、底部に前記ナットと係合するボルトが挿通できる孔が設けられている。また、前記穴にナットを取り付けると、ナットは基体110に対し回転しない。以上により、前記穴及びナットが係合部として機能する。
【0061】
また、係合部は、ねじによる係合ばかりでなく、例えば、基体110に棒状の係合部を設けておき、固定具の一端は前記棒状の係合部と係合する鉤状になっていても良い。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、有軌道台車の軌道であるレールを固定する場合に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】レール固定装置が適用される自動倉庫の一部を示す斜視図である。
【図2】自動倉庫を模式的に示す側面図である。
【図3】レール固定装置を分解して示す斜視図である。
【図4】レール固定装置を床面に取り付けた状態を示す側面図である。
【図5】レール固定装置の別態様を分解して示す斜視図である。
【図6】スペーサとしての機能も備える取付体を示す側面図である。
【図7】従来のレール固定装置を分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0064】
1 スタッカクレーン
2 ラック
3 ステーション
4 レール
30 アンカーボルト
50 ゴムシート
100 レール固定装置
110 基体
111 アンカーボルト用孔
112 固定ねじ孔
120 取付体
121 挿通孔
122 受台
124 横スペーサ
125 クリップ
127 規制壁
130 固定ボルト
140 スペーサ
151 第1係合部
152 第2係合部
153 第3係合部
154 第4係合部
200 床面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有軌道台車の軌道であるレールを固定するレール固定装置であって、
係止部を有し、基準面に植設されるアンカーボルトにより基準面に固着される基体と、
レールが着脱可能に取り付けられる取付体と、
前記係止部に一端部が係止され、前記基体に対し前記取付体を固定する固定体と、
前記基体と前記取付体との間に配置され、前記基体と前記取付体との距離を決定するスペーサと
を備えるレール固定装置。
【請求項2】
前記基体に設けられる係止部は、ねじ孔であり、
前記取付体は、レールが載置される載置面を備えた板形状となされ、
前記固定体は、前記ねじ孔と螺合可能なボルトである
請求項1に記載のレール固定装置。
【請求項3】
前記基体は、
前記基体の上面部に、第1係合部を備え、
前記スペーサは、
前記スペーサの下面部に、前記第1係合部と係合し、レールが敷設される方向と交差する方向である第1方向における前記基体とスペーサとの相対的な移動を規制する第2係合部と、
前記スペーサの上面部に、第3係合部とを備え、
前記取付体は、
前記取付体の下面部に、前記第3係合部と係合し、第1方向における前記スペーサと前記取付体との相対的な移動を規制する第4係合部と、
前記取付体の上面部に、取り付けられるレールを挟むように配置され、上方突出状の二つの規制壁とを有する
請求項1に記載のレール固定装置。
【請求項4】
有軌道台車の軌道であるレールを固定するレール固定方法であって、
係止部を有する基体を基準面に植設されるアンカーボルトにより固着する基体固着ステップと、
レールが着脱可能に取り付けられる取付体を前記基体上方に配置する取付体配置ステップと、
前記基体と前記取付体との間にスペーサを配置し、前記基体に対する前記取付体の高さを調整する高さ調整ステップと、
固定体の一端部を前記基体が備える係止部に係止すると共に、前記基体に対し前記取付体を固定する取付体固定ステップと
を含むレール固定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−18895(P2009−18895A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−181989(P2007−181989)
【出願日】平成19年7月11日(2007.7.11)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】