説明

レール貫通隔離構造およびクレーン使用方法

【課題】 隔離壁によって互いに隔離された二つの空間をまたいで物品を移動するに当り、工程を少なくして操作性を向上させ、設備点数を削減しコストを抑える。
【解決手段】 二つの空間20、21を仕切る開閉可能な隔離壁5と、隔離壁5が開いたときにのみ二つの空間20、21の間を行き来できるクレーンのためのレール1、2と、を有するレール貫通隔離構造である。レールは、二つの空間20、21内それぞれに延設されて間隙をおいて互いに対向するように配置された二つの固定レール部1と、隔離壁5が開いたときに間隙をつなぐように固定レール部1の間に接続され、隔離壁5が閉じたときにはその隔離壁5の少なくとも一方の側に移動するように構成された可動レール部2と、を有し、可動レール部2を駆動する可動レール駆動機構と、隔離壁5を開閉駆動する隔離壁駆動機構とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力プラントなどにおいて隔離壁で隔離された放射線管理区域などの二つの空間をまたがってクレーンを走行させるためのレール貫通隔離構造およびクレーン使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力関連プラントなどにおける放射線管理区域境界に設置される隔離壁には、放射線の遮へい性能、放射能の閉じ込め性能が要求されている。閉じ込め性能を満足するためには隙間があってはならないし、遮へい性能を満足するためには切欠きがなく一定の遮へい厚さが必要である。
【0003】
このような壁をまたいで放射性廃棄物などを移送するには、クレーンで隔離壁手前まで搬送してから移送台車に載せ替え、隔離壁を開け、移送台車を隣のエリアまで移動させた後に隔離壁を閉め、そこから再びクレーンなどで目的の位置まで搬送するなどの対応が一般的であった(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−107392号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したクレーンと移送台車などとの組み合わせは、工程が多くなりハンドリング性が悪く、時間もかかる上、設備の設置費用も増大してしまうということが課題であった。
【0005】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、隔離壁によって互いに隔離された二つの空間をまたいで物品を移動するに当り、工程を少なくして操作性を向上させ、設備点数を削減しコストを抑えたクレーン走行のためのレール貫通隔離構造およびクレーン使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るレール貫通隔離構造は、二つの空間を仕切る開閉可能な隔離壁と、前記隔離壁が開いたときにのみ前記二つの空間の間を行き来できるクレーンのためのレールと、を有するレール貫通隔離構造において、前記レールは、前記二つの空間内それぞれに延設されて間隙をおいて互いに対向するように配置された二つの固定レール部と、前記隔離壁が開いたときに前記間隙をつなぐように前記固定レール部の間に接続され、前記隔離壁が閉じたときにはその隔離壁の少なくとも一方の側に移動するように構成された可動レール部と、を有し、前記可動レール部を駆動する可動レール駆動機構と、前記隔離壁を開閉駆動する隔離壁駆動機構とを有すること、を特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るクレーン使用方法は、二つの空間を仕切る開閉可能な隔離壁を通してレールに沿ってクレーンを行き来させるクレーン使用方法であって、前記隔離壁を開く開工程と、前記開工程の後に前記レールの可動部を動かして前記二つの空間のレール同士を接続する接続工程と、前記接続工程の後に前記二つの空間の一方から他方へ前記クレーンを駆動するクレーン駆動工程と、前記クレーン駆動工程の後に前記レールの可動部を動かして前記二つの空間のレールの少なくとも一方と切り離す切り離し工程と、前記切り離し工程の後に前記隔離壁を閉じる閉工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、隔離壁によって互いに隔離された二つの空間をまたいで物品を移動するに当り、工程を少なくして操作性を向上させ、設備点数を削減しコストを抑えたクレーン走行を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係るレール貫通隔離構造およびクレーン使用方法の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、同一または類似の部分には共通の符号を付して重複説明は省略する。
【0010】
図1は、本発明に係るレール貫通隔離構造の概要を示す実施形態の構成図である。原子炉建屋などの建屋4内が、開閉可能な隔離壁5によって、第1の区画20と第2の区画21に仕切られている。第1の区画(たとえば汚染エリア)20と第2の区画(たとえば非汚染エリア)21それぞれに、クレーン(揚重機)用の固定レール部1が支持構造物3により建屋4に固定されている。第1の区画20と第2の区画21のそれぞれの固定レール部1は、可動レール部2で接続できるようになっている。
【0011】
図1に示すように隔離壁5が閉じた状態では、可動レール部2が二つの固定レール部1に接続されておらず、隔離壁5と可動レール部2が干渉しないようになっている。これは例えば原子炉通常運転時の状態であって、第1の区画20と第2の区画21が隔離壁5によって完全に隔離される。
【0012】
また、原子炉定期検査時などの原子炉停止時には、隔離壁5を開くことができ(図示せず)、可動レール部2を動かして、第1の区画20と第2の区画21の固定レール部1の間を可動レール部2で接続できるようになっている。これにより、第1の区画20と第2の区画21をまたがって、固定レール部1および可動レール部2に沿ってクレーン(揚重機)6を走行させることができる。これにより、放射性廃棄物7などを、第1の区画20と第2の区画21をまたがって移動させることができる。
【0013】
隔離壁5は、スライド式またはシャッター式または折りたたみ式・親子式などの扉となっていて移動可能である。この隔離壁5の移動機構の具体例については後述する。
【0014】
このように構成された本実施形態において、負圧管理された第1の区画20(汚染エリア)で洗浄された移送対象物(放射性廃棄物7)を第2の区画21(非汚染エリア)へ移送する場合、移送対象物を載せ替えせず一つのクレーン6のみで搬送でき、設備の簡略化と操業時間の短縮ができる。また、移送完了後に可動レール部2を切り離し、さらに隔離壁5を閉じて、それぞれの区画を隔離すれば閉じ込め性能、遮へい性能が確保され、汚染エリアと非汚染エリアを維持することができる。
【0015】
次に、本発明に係る可動レール部の具体的実施形態を説明する。
【0016】
図2は上下開閉型可動式クレーン用レールの構成図である。各固定レール部1は、各区画20、21内で、支持構造物3により上方から支持されている。可動レール部2は、蝶番8を介して一方の固定レール部1に固定されている。通常時は、図2に示すように、隔離壁5が閉じており、可動レール部2は上方に開いた状態にある。クレーン通過時(図示せず)は、隔離壁5が開き、可動レール部2が閉じて1本のレールとなり移送が可能となる。このとき荷重を確実に支持するためレール受けブラケット9を予め設定しておく。なお、可動レール部2の開閉はウインチや油圧ジャッキなどで行なう。
【0017】
このように構成された本実施形態において、可動レール部2を上下に開閉させることによりテルハなどホイスト式クレーンに採用することができる。なお、テルハ(telpher)とは、I型鋼のレールに電気ホストまたは電気チェーンブロックを吊り下げて2次元的に吊り上げ・走行するクレーンである。
【0018】
本実施形態によれば、設備容量を低減することができる上、作業時間の短縮を図ることができる。
【0019】
図3および図4は、本発明に係る可動式クレーン用レールの他の実施形態を示す。この実施形態は水平開閉型可動式クレーン用レールである。各固定レール部1は、各区画20、21内で、建屋4により支持されている。可動レール部2は、蝶番8を介して一方の固定レール部1に固定されている。通常時は、隔離壁5が閉じており、可動レール部2は図3および図4に示すように水平に開いた状態にある。クレーン通過時は、隔離壁5が開き、可動レール部2が閉じて1本のレールとなり移送が可能となる。このときレールに蝶番8を取り付けるためスチフナー(補強板)23を予め設定しておく。なお、可動レール部2の開閉はウインチや油圧ジャッキなどで行なう。
【0020】
このように構成された本実施形態において、可動レール部2を水平に開閉させることにより天井クレーンなどに採用することができる。
【0021】
本実施形態によれば、設備容量を低減することができる上、作業時間の短縮を図ることができる。
【0022】
図5および図6は、本発明に係る可動式クレーン用レールのさらに他の実施形態を示す。この実施形態は水平開閉型可動式クレーン用レールである。各固定レール部1は、各区画20、21内で、建屋4により支持されている。可動レール部2は、リフター(回転機構付)10を介して建屋(躯体)4に固定されている。リフター10は、可動レール部2を持ち上げることができ、また、可動レール部2を持ち上げた状態で水平面内で回動できる。
【0023】
図5および図6は通常時を示し、隔離壁5が閉じており、可動レール部2は水平に開いた状態にある。クレーン通過時は、隔離壁5が開き、可動レール部2がリフター10により持ち上げられた後180度回転する。可動レール部2が水平位置で固定レール1と一直線上になったことを確認した後に、リフター10を下げ1本のレールとする。これによりクレーンの走行が可能となる。なお、可動レール部2の開閉は電動および油圧ジャッキ(たとえばセンターホール油圧ジャッキ25)などで行なう。
【0024】
このように構成された本実施形態において、可動レール部2を水平に開閉させることにより天井クレーンなどに採用することができる。
【0025】
本実施形態によれば、設備容量を低減することができる上、作業時間の短縮を図ることができる。
【0026】
図7ないし図9は、本発明に係る可動式クレーン用レールのさらに他の実施形態を示す。この実施形態は水平移動型可動式クレーン用レールである。各固定レール部1は、各区画20、21内で、建屋4により支持されている。可動レール部2は、センターホール型スライダー11a、11bを介して建屋4に固定されている。図7ないし図9に示すのは通常時であって、このとき、隔離壁5が閉じており、可動レール部2は水平にずれた状態にある。クレーン通過時は、隔離壁5が開き、可動レール部2がスライダー11aにより、長手方向に水平に移動し、二つの固定レール部1の隙間の真横まで移動させる。その後、スライダー11bにより、可動レール部2を、長手方向に垂直な方向に水平に移動し、固定レール部1の間に挿入する。これによりクレーンの走行が可能となる。なお、可動レール部2の開閉は電動および油圧ジャッキ27などで行なう。
【0027】
このように構成された本実施形態において、可動レール部2を水平に開閉させることにより天井クレーンなどに採用することができる。
【0028】
本実施形態によれば、設備容量を低減することができる上、作業時間の短縮を図ることができる。
【0029】
次に、本発明に係る可動式隔離壁の具体的な実施形態を説明する。
【0030】
図10は本発明に係る可動式隔離壁のシャッター型隔離壁の実施形態を示す。シャッター型隔離壁12は建屋4に支持されている。隔離壁12は第1の区画20と第2の区画21を隔離するように配置されている。この隔離壁12は、商店の店先のシャッターと同様の構造であって、平行な二つの長辺を有する複数の細片が、隣接する細片の長辺同士で互いに回動可能につなげられて構成され、これらの細片を平面状に延ばすことによって隔離壁が閉じられ、これらの細片を巻き取ることによって隔離壁が開くように構成されている。
【0031】
通常時は、図10に示すように隔離壁12が閉じた状態にあり、クレーン通過時は、隔離壁12が上方に巻き上げられて移動して開く。その後、可動レール部2が閉じて1本のレールとなり、クレーンの走行が可能となる。なお、隔離壁12の開閉は電動が一般的である。その他隔離壁をウインチや油圧ジャッキなどで上げ下げする方法もある。
【0032】
なお、固定レール部1を可動式としない場合には、切り欠きを有したシャッター型隔離壁と補助遮蔽により、閉じ込め性能、遮へい性能を確保する構造とすることができる。
【0033】
このように構成された本実施形態において、隔離壁12を上下に開閉させることによりテルハなどホイスト式クレーンを通過させることができる。
【0034】
本実施形態によれば、クレーン設備容量を低減することができる上、作業時間の短縮を図ることができる。
【0035】
図11は、本発明に係る親子扉型隔離壁の実施形態を示す。隔離壁13は第1の区画20と第2の区画21を隔離するように配置されている。この隔離壁13は、建屋4に支持されている。通常時は、隔離壁13が閉じた状態にある。クレーン通過時は、図11に示すように、隔離壁13の子扉が開いてたたまれ、続いて親扉が開く。その後に可動レール部2が閉じて1本のレールとなり、クレーンの走行が可能となる。なお、隔離壁13の開閉は電動または油圧・空気圧などにより行なう。
【0036】
なお、レールを可動式としない場合には、図12および図13に示すように、切り欠きを有した親子扉型隔離壁と補助遮蔽16により閉じ込め性能、遮へい性能を確保する構造とすることができる。
【0037】
このように構成された本実施形態において、隔離壁13を水平に開閉させることによりテルハなどホイスト式クレーンを通過させることができる。
【0038】
本実施形態によれば、クレーン設備容量を低減することができる上、作業時間の短縮を図ることができる。
【0039】
図14は、本発明に係るスライド型隔離壁の実施形態を示す。隔離壁14は第1の区画20と第2の区画21を隔離するように配置されている。この隔離壁14は建屋4に支持されている。隔離壁14は、固定レール部1の間に設置され通常時は閉じた状態にある。クレーン通過時は、隔離壁14が横方向にスライドし、可動レール部2が閉じて1本のレールとなり移送が可能となる。なお、隔離壁14の開閉は電動または油圧・空気圧などにより行なう。
【0040】
なお、レールを可動式としない場合には、切り欠きを有したスライド型隔離壁と補助遮蔽により閉じ込め性能、遮へい性能を確保する構造とすることができる。
【0041】
このように構成された本実施形態において、隔離壁14を横にスライドさせることによりテルハなどホイスト式クレーンを通過させることができる。
【0042】
本実施形態によれば、クレーン設備容量を低減することができる上、作業時間の短縮を図ることができる。
【0043】
図15および図16は、本発明に係る折りたたみ型隔離壁の実施形態を示す。隔離壁15a、15bは第1の区画20と第2の区画21を隔離するように配置されている。この隔離壁15a、15bは建屋4に支持されている。隔離壁15a、15bは、固定レール部1の間に設置され通常時は閉じた状態にある。クレーン通過時は、隔離壁15a、15bが3枚に折りたたまれ、さらに転倒させることにより、可動レール部2が閉じて1本のレールとなる。これにより、クレーンの走行が可能となる。なお、隔離壁15の開閉は電動または油圧・空気圧などにより行なう。なお、図15で、符号30は、折りたたみ隔離壁支持構造物である。
【0044】
なお、レールを可動式としない場合には、切り欠きを有した折りたたみ型隔離壁と補助遮蔽により閉じ込め性能、遮へい性能を確保する構造とすることができる。
【0045】
このように構成された本実施形態において、隔離壁を転倒させることによりテルハなどホイスト式クレーンを通過させることができる。
【0046】
本実施形態によれば、クレーン設備容量を低減することができる上、作業時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係るレール貫通隔離構造の一実施形態の隔離壁が閉じた状態を示す立断面図。
【図2】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式クレーン用レールの一例で可動レール部が開いた状態を示す立面図。
【図3】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式クレーン用レールの他の一例で可動レール部が開いた状態を示す平面図。
【図4】図3のIV−IV線矢視側面図。
【図5】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式クレーン用レールのさらに他の一例で可動レール部が開いた状態を示す平面図。
【図6】図5のVI−VI線矢視側面図。
【図7】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式クレーン用レールのさらに他の一例で可動レール部が開いた状態を示す平面図。
【図8】図7のVIII−VIII線矢視立面図。
【図9】図7のIX−IX線矢視側面図。
【図10】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式隔離壁の実施形態の隔離壁が閉じた状態を示す立面図。
【図11】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式隔離壁の他の実施形態の隔離壁が開いた状態を示す平面図。
【図12】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式隔離壁のさらに他の実施形態の隔離壁が開いた状態を示す平面図。
【図13】図12のレール貫通隔離構造でレールが固定されている場合における図12のXIII−XIII線矢視立面図。
【図14】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式隔離壁のさらに他の実施形態の隔離壁が閉じつつある状態を示す立面図。
【図15】本発明に係るレール貫通隔離構造の可動式隔離壁のさらに他の実施形態の隔離壁が開いた状態を示す立面図。
【図16】図15のレール貫通隔離構造の実施形態で遮へい壁を閉じた状態における図15のXVI−XVI線矢視側面図。
【符号の説明】
【0048】
1…固定レール部、2…可動レール部、3…レール支持構造物、4…建屋躯体・トンネルピットなど、5…隔離壁(遮へい壁など)、6…揚重機(クレーン)、7…移送対象物(放射性廃棄物など)、8…蝶番、9…レール受けブラケット、10…リフター(回転機構付)、11…センターホール型スライダー、12…シャッター型隔離壁、13…親子扉型隔離壁、14…スライド型隔離壁、15…折りたたみ型隔離壁、16…補助遮蔽、20…第1の区画、21…第2の区画、23…スチフナー、30…折りたたみ遮へい壁支持構造物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの空間を仕切る開閉可能な隔離壁と、前記隔離壁が開いたときにのみ前記二つの空間の間を行き来できるクレーンのためのレールと、を有するレール貫通隔離構造において、
前記レールは、前記二つの空間内それぞれに延設されて間隙をおいて互いに対向するように配置された二つの固定レール部と、前記隔離壁が開いたときに前記間隙をつなぐように前記固定レール部の間に接続され、前記隔離壁が閉じたときにはその隔離壁の少なくとも一方の側に移動するように構成された可動レール部と、を有し、
前記可動レール部を駆動する可動レール駆動機構と、前記隔離壁を開閉駆動する隔離壁駆動機構とを有すること、を特徴とするレール貫通隔離構造。
【請求項2】
前記可動レール部は、前記固定レール部の一方に固定された蝶番によってその固定レール部に対して揺動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のレール貫通隔離構造。
【請求項3】
前記蝶番は、その回動軸が水平または鉛直のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載のレール貫通隔離構造。
【請求項4】
前記可動レール駆動機構は、前記固定レール部の間で接続された位置からその可動レール部を持ち上げ、その持ち上げられた前記可動レール部を水平面内で回動させるリフターを有すること、を特徴とする請求項1に記載のレール貫通隔離構造。
【請求項5】
前記可動レール駆動機構は、前記可動レール部を長手方向に駆動する第1のスライド駆動機構と、前記可動レール部を長手方向と垂直の方向に駆動する第2のスライド駆動機構と、を有すること、を特徴とする請求項1に記載のレール貫通隔離構造。
【請求項6】
前記隔離壁は、平行な二つの長辺を有する複数の細片が、隣接する細片の長辺同士で互いに回動可能につなげられて構成され、これらの細片を平面状に延ばすことによって前記開閉式隔離壁が閉じられ、これらの細片を巻き取ることによって前記開閉式隔離壁が開くように構成されていること、を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のレール貫通隔離構造。
【請求項7】
前記隔離壁は、その隔離壁が広がる方向に複数の扉に分割されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のレール貫通隔離構造。
【請求項8】
前記隔離壁は、その隔離壁が広がる方向にスライド可能であることを特徴とする請求項1ないし5または7のいずれかに記載のレール貫通隔離構造。
【請求項9】
前記隔離壁は、折りたたみ可能であることを特徴とする請求項1ないし5または7のいずれかに記載のレール貫通隔離構造。
【請求項10】
二つの空間を仕切る開閉可能な隔離壁を通してレールに沿ってクレーンを行き来させるクレーン使用方法であって、
前記隔離壁を開く開工程と、
前記開工程の後に前記レールの可動部を動かして前記二つの空間のレール同士を接続する接続工程と、
前記接続工程の後に前記二つの空間の一方から他方へ前記クレーンを駆動するクレーン駆動工程と、
前記クレーン駆動工程の後に前記レールの可動部を動かして前記二つの空間のレールの少なくとも一方と切り離す切り離し工程と、
前記切り離し工程の後に前記隔離壁を閉じる閉工程と、
を有することを特徴とするクレーン使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−184167(P2006−184167A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−379326(P2004−379326)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(390014568)東芝プラントシステム株式会社 (273)
【Fターム(参考)】