説明

ロックボルト形成方法および削孔装置

【課題】法面において、短時間に削孔装置を位置決めし、削孔の崩れや、ドリルロッドが抜けなくなるのを防止でき、所定の深さまで低コストでロックボルト用削孔を形成することができるロックボルト形成方法および削孔装置を提供する。
【解決手段】法面2に自走行またはクレーンで位置させることができる作業台3に回動装置4を介して取付けられたガイドシェル5に、先端部にビット6,7が装着された二重管式削孔機8を備えた削孔装置9を用い、あらかじめ設定された深さのロックボルト用削孔10になるまでビットおよび二重管部分11を戻す作業を行なうことなく押し込み状態で形成する削孔形成工程と、削孔内より二重管部分およびビットを抜き取る抜き取り工程と、削孔内に応力材14を挿入し、セメントやモルタルの定着材15を充填するロックボルト形成工程とでロックボルト16を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は法面にロックボルトを形成する場合に使用されるロックボルト形成方法およびロックボルト形成用削孔を形成する削孔装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、法面にロックボルトを形成して補強する場合、6m〜7mまでの比較的に浅い所ではロックボルト工法を用い、20m〜100mまでの比較的に深い所ではグランドアンカー工法を用いて行なっていた。
従来のロックボルト工法は中空のドリルロッドの先端部にビットが取付けられた削孔機を法面に設置して行なっている。
【0003】
このような削孔機を用いてのロックボルト形成用削孔の形成は、形成したロックボルト形成用削孔が崩れることがあるため、ドリルロッドを前進させたり、後退させたりして、掘ったロックボルト形成用削孔が崩れているか、崩れていないかを確認しながら行なわないと、掘った所が崩れているとドリルロッドを抜き取ることができなくなるため、このような作業が必要となる。
このため、ロックボルト形成用削孔の形成に時間がかかり、コスト高になるという欠点があった。
【0004】
また、グランドアンカー工法で使用している、二重管式削孔装置を用いて6m〜7mのロックボルト用削孔を形成することも考えられるが、このグランドアンカー工法で使用している二重管式削孔装置は、インナーロッドとケーシングロッドを1mあるいは1.5m間隔で接続しながら削孔を形成するものであるため、インナーロッドとケーシングロッドとの接続作業に時間がかかり、コスト高になるという欠点がある。
【0005】
なお、ロックボルト工法、グランドアンカー工法とも、削孔機を法面に設置するのに足場を設置しなければ設置できず、ロックボルト用削孔を形成するまでの準備作業に手数がかかるという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−68289
【特許文献2】特開2006−63652
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、法面にロックボルトを形成する位置まで、自走行あるいはクレーンで位置させて、短時間に削孔装置を位置でき、ロックボルト用削孔を掘った所が崩れる心配をすることなく、所定の深さまでいっきに削孔することができるとともに、インナーロッドやケーシングロッドを接続することなくロックボルト用削孔を形成することができ、短時間にドリルロッドが抜けなくなるのを防止できる状態で、低コストでロックボルト用削孔を形成することができるロックボルト形成方法および削孔装置を提供することを目的としている。
【0008】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は法面に自走行あるいはクレーンで位置させることができる作業台に回動装置を介して取付けられたガイドシェルに、約7mのロックボルト形成用削孔を形成することができる先端部にビットが装着された二重管式削孔機を備えた削孔装置を用い、あらかじめ設定された深さのロックボルト用削孔になるまでビットおよび二重管部分を戻す作業を行なうことなく押し込み状態で形成する削孔形成工程と、この削孔形成工程後に削孔内より二重管部分およびビットを抜き取る抜き取り工程と、この抜き取り工程後に削孔内に応力材を挿入し、セメントやモルタルの定着材を充填するロックボルト形成工程とでロックボルト形成方法を構成している。
【0010】
本発明は法面の所定地に作業台を位置させることができる作業車あるいはクレーンと、この作業車あるいはクレーンに取付けられた作業台に回動装置を介して取付けられた約7mのガイドシェルと、このガイドシェルに前後進装置で前後進可能に取付けられたベース板と、このベース板に後端部が取付けられ、先端部が前記ガイドシェルの先端部に位置し、かつビットが装着された約7mの二重管式削孔機と、この二重管式削孔機のインナーロッドとケーシングロッドの間より前記ビットへ空気あるいはフラッシング用水を供給し、該ビットより空気あるいはフラッシング用水および削孔物とをインナーロッド内を通過させて外部へ排出させる、前記ベース板に取付けられたクリーニング装置とで削孔装置を構成している。
【発明の効果】
【0011】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、法面に自走行あるいはクレーンで位置させることができる作業台に二重管式削孔機を備えたものを用いているので、ロックボルト形成用削孔部位へ削孔装置を短時間に位置させることができ、ロックボルト形成用削孔の準備作業を短時間にできる。
(2)前記(1)により、二重管式削孔機でロックボルト用削孔を形成するので、従来のように前進、後退を繰返しすることなく所定の深さまでいっきに掘り進んで、ロックボルト用削孔を形成することができる。
したがって、短時間にロックボルト用削孔を形成することができるとともに、二重管式削孔機を用いるので、掘った所が削孔中に崩れるのを防止でき、かつ形成されたロックボルト用削孔より、削孔部分が抜けなくなるのを確実に防止することができる。
(3)前記(1) により、所定の深さまで形成されたロックボルト用削孔より削孔部分を、抜き取り応力材を挿入して定着材を充填するロックボルト形成工程を行なうので、ロックボルト用削孔が崩れる前に応力材や定着材を効率よく充填することができる。
たとえ、ロックボルト用削孔内より、二重管式削孔機の削孔部分を抜き取った後、ロックボルト用削孔が崩れても、崩れたロックボルト用削孔内へ二重管式削孔機の削孔部分を押し込んで、再度削孔して、ロックボルト形成工程を行なうことができる。
したがって、ロックボルト用削孔を気軽に短時間に形成でき、コストの低減を図ることができる。
(4)前記(1)により、二重管式削孔機でロックボルト用削孔を所定の深さまでいっきに掘り進むので、形成されたロックボルト用削孔の外周部に、削孔時の振動が伝わりずらく、また削孔部分と形成されたロックボルト用削孔の内壁面との間の隙間が小さいため、形成されたロックボルト用削孔が掘れずらい状態で削孔形成孔工程を行なうことができる。
(5)請求項2、3、4も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られるとともに、法面に比較的簡単に設置することができる。
(6)請求項5も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
(7)請求項6、7も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明を実施するための第1の形態の工程図。
【図2】本発明を実施するための第1の形態の削孔形成工程の説明図。
【図3】本発明を実施するための第1の形態の抜き取り工程の説明図。
【図4】本発明を実施するための第1の形態のロックボルト形成工程の説明図。
【図5】本発明を実施するための第1の形態の削孔装置の側面図。
【図6】本発明を実施するための第1の形態の削孔装置の平面図。
【図7】本発明を実施するための第1の形態の削孔機の説明図。
【図8】本発明を実施するための第1の形態の削孔機の先端部の説明図。
【図9】本発明を実施するための第1の形態の削孔機の後端部の説明図。
【図10】本発明を実施するための第1の形態の削孔状態の説明図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態の工程図。
【図12】本発明を実施するための第2の形態の削孔装置の側面図。
【図13】本発明を実施するための第2の形態の削孔装置の平面図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態の工程図。
【図15】本発明を実施するための第3の形態の削孔装置の側面図。
【図16】本発明を実施するための第3の形態の削孔装置の平面図。
【図17】本発明を実施するための第3の形態の削孔装置の移動状態を示す説明図。
【図18】本発明を実施するための第4の形態の工程図。
【図19】本発明を実施するための第4の形態の削孔装置の側面図。
【図20】本発明を実施するための第4の形態の要部説明図。
【図21】本発明を実施するための第5の形態の工程図。
【図22】本発明を実施するための第5の形態の削孔装置の側面図。
【図23】本発明を実施するための第5の形態の要部説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0014】
図1ないし図10に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は法面2の補強を図るために設置する本発明のロックボルト形成方法で、このロックボルト形成方法1は法面2に自走行で位置させることができる作業台3に回動装置4を介して取付けられたガイドシェル5に、約7mのロックボルト用削孔10を形成することができる先端部にビット6、7が装着された二重管式削孔機8を備えた削孔装置9を用い、あらかじめ設定された深さのロックボルト用削孔10になるまで、ビット6、7および二重管部分11を戻す作業を行なうことなく押し込み状態で形成する削孔形成工程12と、この削孔形成工程12後にロックボルト用削孔10内より、二重管部分11およびビット6、7を抜き取る抜き取り工程13と、この抜き取り工程13後にロックボルト用削孔10内に鋼棒状のロックボルトや鋼結束や樹脂繊維束、鉄筋等の応力材14を挿入し、セメントやモルタル等の定着材15を充填してロックボルト16を形成するロックボルト形成工程17とで構成されている。
【0015】
前記削孔装置9は法面2を自走行して任意の位置へ移動することができる無限軌道18、18が左右に設けられた車体9aと、この車体9aに水平方向に回転あるいは回動可能に取付けられた作業台3と、この作業台3に取付けられた前記法面2の上部位置の立木やアンカーピン等のアンカー19にワイヤー20の先端部を係止させることができるウインチ21と、前記作業台3に水平方向に油圧シリンダー22によって回動するブーム23、このブーム23の先端部に後端部が枢支ピン23aで枢支され、油圧シリンダー24によって先端部が上方へ回動するように取付けられた回動板4aとからなる回動装置4と、この回動装置4の回動板4aに油圧シリンダー24で上下方向にスライド移動可能に取付けられた約7mのガイドシェル5と、このガイドシェル5に前後進移動装置26によって前後進可能に取付けられたベース板27と、このベース板27に後端部が取付けられ、先端部は前記ガイドシェル5の先端部の支持部材29に回転可能に支持された二重管式削孔機8とで構成されている。
【0016】
前記前後進移動装置26は前記ベース板27のほぼ中央部に前後方向に貫通するように形成されたねじ孔27aと、このねじ孔27aと螺合する前記ガイドシェル5の中央部の前後方向に回転可能に配置されたスクリュー軸26aと、このスクリュー軸26aを正・逆回転させる前記ガイドシェル5の後端部に取付けられたモータ等の駆動装置26bとで構成されている。
【0017】
前記二重管式削孔機8は前記ガイドシェル5に沿って前後進可能なベース板27の前方に固定されたケーシングロッド回転装置28と、このケーシングロッド回転装置28の回転部に後端部が接続され、先端部が前記ガイドシェル5の先端部の支持部29に回転可能に支持され、かつ先端部にビット6が取付けられた約7mのケーシングロッド30と、このケーシングロッド30内に隙間31を介して挿入された先端部にビット7が取付けられたインナーロッド32と、このインナーロッド32の後端部と接続された前記ベース板27の後方に固定された打撃装置33を備えるインナーロッド回転装置34と、このインナーロッド回転装置34と前記ケーシングロッド回転装置28との間のケーシングロッド30とインナーロッド32との間の隙間31より、空気あるいはフラッシング用水をビット6、7の先端部へ供給し、ビット7の中央部の透孔35より空気あるいはフラッシング用水および切削した切削物とを、前記インナーロッド32内の通路32aを通過させて外部へ排出させる、前記ベース板27に設置されたクリーニング装置36とで構成されている。
上記構成の削孔装置9はウインチ21と、車体9aの無限軌道18、18の駆動により、法面2のロックボルト形成部位へ作業台3を移動させる。
【0018】
しかる後、回動装置4および上下移動装置25でロックボルト形成部位へほぼ直角状態で先端部が近接するようにケーシングロッド30やインナーロッド32を位置させ、ケーシングロッド回転装置28、打撃装置33、インナーロッド回転装置34およびクリーニング装置36を作動させ、この状態で前後進移動装置26の駆動装置26bを駆動させてスクリュー軸26aを回転させ、ベース板27を前進させることにより、ビット6、7でロックボルト用削孔10を形成しながら、あらかじめ設定された深さまで掘り進む。
【0019】
この時、ビット6、7で切削した切削物はクリーニング装置36で送られた空気あるいはフラッシング用水と一緒になってインナーロッド32の通路32aを通過して外部へ排出され、効率よくロックボルト用削孔10を形成することができる。
【0020】
また、ロックボルト用削孔10の形成時には、形成されたロックボルト用削孔10の内壁面とケーシングロッド30との間にはほとんど隙間がない状態であるため、削孔中にロックボルト用削孔10の壁面が崩れたりするのを防止できる。
【0021】
あらかじめ設定された深さのロックボルト用削孔10が形成されると、前後進移動装置26の駆動装置26bを逆に駆動させて、スクリュー軸26aを逆回転させることにより、ベース板27が後方へ移動してケーシングロッド30およびインナーロッド32をロックボルト用削孔10より抜き取り、回動装置4および上下移動装置25でガイドシェル5が法面2と平行となるように位置させる。
【0022】
しかる後、形成されたロックボルト用削孔10内へロックボルト、鋼結束、樹脂繊維束、鉄筋等の応力材14を挿入し、セメントやモルタル等の定着材15を充填してロックボルト16を形成する。
【0023】
なお、ケーシングロッド30等をロックボルト用削孔10より抜き取る時にロックボルト用削孔10の壁面が崩れた場合、もう一度ケーシングロッド30等を挿入して、崩れた部位の土砂を除去したり、近くの部位にロックボルト用削孔10を形成して、ロックボルト16を形成する。
【0024】
なお、これらの作業はケーシングロッド30等を所定の深さ寸法まで押し込んでロックボルト用削孔10を形成するため、従来のように前進、後退を繰返して行なってロックボルト用削孔を形成するものに比べ、著しく短時間に、気軽に形成できるため、二度掘りや隣りでのロックボルト用削孔の作業を気軽に行なうことができる。
【0025】
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図11ないし図23に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0026】
図11ないし図13に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、作業台3Aをウインチ21によって、法面2上を移動できるように、作業台本体37にそり状の脚部材38、38を取付けた削孔装置9Aを用いて削孔形成工程12Aを行なった点で、このような削孔形成工程12Aを用いたロックボルト形成方法1Aや削孔装置9Aを用いても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0027】
図14ないし図17に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、作業台3の左右部位に左右のウインチ21、21を設置し、該左右のウインチ21、21のワイヤー20、20の先端部を作業台3の幅寸法の数倍以上の幅寸法のある法面2の上部の立木あるいはアンカーピン等の左右のアンカー19、19に係止させ、法面2上を無限軌道18、18の走行と、左右のウインチ21、21のワイヤー20、20の伸縮操作によって、図17に示すように上下左右方向へ移動してロックボルト用削孔10を形成できるようにした削孔機9Bを用いて削孔形成工程12Bを行なった点で、このような削孔形成工程12Bを用いたロックボルト形成方法1Bや削孔装置9Bを用いても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0028】
図18ないし図20に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、クレーン39のブーム40の先端部に挿入して複数本のボルト43で着脱可能に固定できる支持部材44を取付けるとともに、該支持部材44の先端部に枢支ピン23aで垂直方向に回動できるように取付けられた回動板4aを、該回動板4aの遊端部に一端部が枢支ピン45で枢支され、他端部が前記支持部材44の後端部寄りに枢支ピン46で枢支された油圧シリンダー24で回動できるようにした点で、このように構成したクレーン39のブーム40に着脱可能に取付けることができる削孔装置9Cを用いて削孔形成工程12Cを行なったロックボルト形成方法1Cや削孔装置9Cを用いても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0029】
図21ないし図23に示す本発明を実施するための第5の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、クレーン39のブーム40の先端部よりワイヤー41で吊り下げた支持板47に法面2とほぼ直角方向にガイドシェル5を位置させることができる油圧シリンダー24で前後方向に調整できる支持台42を介して、ガイドシェル5を設けた削孔装置9Dを用いて削孔形成工程12Dを行なった点で、このような削孔形成工程12Dを用いたロックボルト形成方法1Dや削孔装置9Dを用いても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0030】
なお、ブーム40で吊り下げられたガイドシェル5が、法面2に対してほぼ直角方向に位置していない場合には、油圧シリンダー24を作動させて、支持台42に対してガイドシェル5を前後方向に移動させることにより、ガイドシェル5の前後部の重量バランスで法面2に対してほぼ直角方向にガイドシェル5を安定させた状態に位置させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明はロックボルトを形成したり、削孔装置を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0032】
1、1A、1B、1C、1D:ロックボルト形成方法、
2:法面、 3、3A:作業台、
4:回動装置、 5:ガイドシェル、
6、7:ビット、 8:二重管式削孔機、
9、9A、9B、9C、9D:削孔装置、
10:ロックボルト用削孔、 11:二重管部分、
12、12A、12B、12C、12D:削孔形成工程、
13:抜き取り工程、 14:応力材、
15:定着材、 16:ロックボルト、
17:ロックボルト形成工程、 18:無限軌道、
19:アンカー、 20:ワイヤー、
21:ウインチ、 22:油圧シリンダー、
23:ブーム、 24:油圧シリンダー、
25:上下移動装置、 26:前後進移動装置、
27:ベース板、 28:ケーシングロッド回転装置、
29:支持部、 30:ケーシングロッド、
31:隙間、 32:インナーロッド、
33:打撃装置、 34:インナーロッド回転装置、
35:透孔、 36:クリーニング装置、
37:作業台本体、 38:脚部材、
39:クレーン、 40:ブーム、
41:ワイヤー、 42:支持台、
43:ボルト、 44:支持部材、
45:枢支ピン、 46:枢支ピン、
47:支持板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
法面に自走行あるいはクレーンで位置させることができる作業台に回動装置を介して取付けられたガイドシェルに、約7mのロックボルト形成用削孔を形成することができる先端部にビットが装着された二重管式削孔機を備えた削孔装置を用い、あらかじめ設定された深さのロックボルト用削孔になるまでビットおよび二重管部分を戻す作業を行なうことなく押し込み状態で形成する削孔形成工程と、この削孔形成工程後に削孔内より二重管部分およびビットを抜き取る抜き取り工程と、この抜き取り工程後に削孔内に応力材を挿入し、セメントやモルタルの定着材を充填するロックボルト形成工程とを含むことを特徴とするロックボルト形成方法。
【請求項2】
削孔形成工程で使用される削孔装置は法面を無限軌道で自走行できるものであることを特徴とする請求項1記載のロックボルト形成方法。
【請求項3】
削孔形成工程で使用される削孔装置は作業台の左右部位に取付けられ、かつ該作業台の幅寸法の数倍の幅寸法の法面の上部のアンカーに係止されるワイヤーを備える左右のウインチで法面を上方および左右方向に移動できるものであることを特徴とする請求項1記載のロックボルト形成方法。
【請求項4】
削孔形成工程で使用される削孔装置はクレーンのブームで吊り下げられるものであることを特徴とする請求項1記載のロックボルト形成方法。
【請求項5】
法面の所定地に作業台を位置させることができる作業車あるいはクレーンと、この作業車あるいはクレーンに取付けられた作業台に回動装置を介して取付けられた約7mのガイドシェルと、このガイドシェルに前後進装置で前後進可能に取付けられたベース板と、このベース板に後端部が取付けられ、先端部が前記ガイドシェルの先端部に位置し、かつビットが装着された約7mの二重管式削孔機と、この二重管式削孔機のインナーロッドとケーシングロッドの間より前記ビットへ空気あるいはフラッシング用水を供給し、該ビットより空気あるいはフラッシング用水および削孔物とをインナーロッド内を通過させて外部へ排出させる、前記ベース板に取付けられたクリーニング装置とで構成されていることを特徴とする削孔装置。
【請求項6】
作業車は車体に水平方向に回転あるいは回動するように作業台が取付けられ、かつ車体は無限軌道で法面を走行できるように構成されていることを特徴とする請求項5記載の削孔装置。
【請求項7】
作業車はそり状の脚部材が取付けられた作業台と、この作業台の左右部位に取付けられ、引き出されるワイヤーが該作業台の幅寸法より数倍の幅寸法がある法面の上部位置のアンカーに係止される左右のウインチとで構成されていることを特徴とする請求項5記載の削孔装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−185032(P2011−185032A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231125(P2010−231125)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(390040073)
【Fターム(参考)】