説明

ロボット装置制御システム、ロボット装置及びロボット装置制御方法

【課題】容易に所望の動きで動かす。
【解決手段】ロボット装置11への直接入力としての回転楕円体状筐体20の振られ方を分析してその振られ方に応じた動きパターンデータPDをパーソナルコンピュータ12の記憶部42から読み出して、読み出した動きパターンデータPDに応じた動きで動くようにロボット装置11の6個の可動部のそれぞれを駆動制御するようにしたことにより、ユーザに対してロボット装置11を持って振らせるだけで動きパターンデータPDを設定することができ、かくして、ロボット装置11自体をユーザの所望の動きで容易に動かすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロボット装置制御システム、ロボット装置及びロボット装置制御方法に関し、例えば音楽に合わせて動くロボット装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来のロボット装置は、通信接続された外部のパーソナルコンピュータから与えられた動きパターンに応じた動きで動いていた。
(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−148492公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで従来のロボット装置を所望の動きで動かすには、パーソナルコンピュータの編集画面上で複雑な作業をユーザにさせる必要があり、容易に所望の動きで動かすことができるとは言い難いという問題があった。
【0004】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、容易に所望の動きで動かし得るロボット装置制御システム、ロボット装置及びロボット装置制御方法を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる課題を解決するため本発明においては、ロボット装置を動かすロボット装置制御システムにおいて、ロボット装置へのユーザからの直接入力を分析して、かかる分析の結果に基づく動きパターンを設定し、設定した動きパターンに応じた動きで動くように可動部を駆動制御するようにした。
【0006】
これにより、ユーザに複雑な作業をさせることなく、ロボット装置への直接入力を行わせるだけで、その直接入力をもとに所望の動きに応じた動きパターンを設定することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ロボット装置を動かすロボット装置制御システムにおいて、ロボット装置へのユーザからの直接入力を分析して、かかる分析の結果に基づく動きパターンを設定し、設定した動きパターンに応じた動きで動くように可動部を駆動制御するようにしたことにより、ユーザに複雑な作業をさせることなく、ロボット装置への直接入力を行わせるだけで、その直接入力をもとに所望の動きに応じた動きパターンを設定することができ、かくして、容易に所望の動きで動かし得るロボット装置制御システム、ロボット装置及びロボット装置制御方法を実現し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0009】
(1)第1の実施の形態
(1−1)第1の実施の形態の概要
図1において、1は全体として本実施の形態による、ロボット装置を動かすロボット装置制御システムの構成の概要を示す。ロボット装置制御システム1は、ロボット装置へのユーザからの直接入力を受け付ける入力部2を有する。またロボット装置制御システム1には、入力部2で受け付けた直接入力を分析して、その分析の結果に基づく動きパターンを設定する動きパターン設定部3が設けられている。さらにロボット装置制御システム1には、動きパターン設定部3により設定された動きパターンに応じた動きで動くようにロボット装置の所定の可動部を駆動制御する駆動制御部4が設けられている。かかる構成によりロボット装置制御システム1は、ユーザに複雑な作業をさせることなく、ロボット装置への直接入力を行わせるだけで、その直接入力をもとに所望の動きに応じた動きパターンを設定することができ、かくして、ロボット装置を容易に所望の動きで動かし得る。
【0010】
(1−2)ロボット装置制御システムの構成
図2において、10は全体としてロボット装置制御システムを示す。かかるロボット装置制御システム10は、本発明を適用したロボット装置11とパーソナルコンピュータ12とを、例えば、近距離無線通信技術であるBluetooth(登録商標)に準拠して無線接続し得るようになされている。
【0011】
(1−3)ロボット装置の構成
図3(A)及び(B)並びに図4において、11は全体として本発明を適用したロボット装置を示し、例えば全体として略回転楕円体状の装置筺体(以下、これを回転楕円体状筐体と呼ぶ)20を有している。かかる回転楕円体状筐体20は、その中央の略樽型形状の部分でなる筐体中央部21の互いに対向する一対の端部のうち、一方の端部(以下、これを右側端部と呼ぶ)側に略円錐台形状の部分でなる第1の筐体回動部(以下、これを筐体右側回動部と呼ぶ)22が設けられている。また回転楕円体状筐体20は、筐体中央部21の他方の端部(以下、これを左側端部と呼ぶ)側に、略円錐台形状の部分でなる第2の筐体回動部(以下、これを筐体左側回動部と呼ぶ)23が設けられている。
【0012】
さらに回転楕円体状筐体20は、筐体右側回動部22の右側に、略キャップ形状の部分でなる第1の筐体開閉部(以下、これを筺体右側開閉部と呼ぶ)24が設けられている。さらにまた回転楕円体状筐体20は、筐体左側回動部23の左側に、略キャップ形状の部分でなる第2の筐体開閉部(以下、これを筺体左側開閉部と呼ぶ)25が設けられている。
【0013】
そして回転楕円体状筐体20の中心点P1から当該回転楕円体状筐体20表面の最も遠い右側及び左側の両頂点P2、P3を直線で結ぶ線分(すなわち、楕円体の長軸)を水平回動軸線L1とすると、筐体右側回動部22は、筐体中央部21の右側端部に対し、当該水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及びこれとは逆の軸回り他方向に回動可能に枢支されている。また筐体左側回動部23は、筐体中央部21の左側端部に対し、水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。
【0014】
さらに図5に示すように、筐体右側開閉部24は、筐体右側回動部22に対し、当該筐体右側回動部22の右側縁部22Aの所定位置に設けられたヒンジ部26を介して所定角度範囲で開閉可能に取り付けられている。因みに筐体右側開閉部24は、筐体右側回動部22の右側縁部22Aに対し開口縁部24Aを当接させる位置から、右側縁部22Aと開口縁部24Aとの開き角度が略90度となる位置までの所定角度範囲内で任意の角度に開くようになされている。一方、筐体左側開閉部25は、筐体左側回動部23に対し、当該筐体左側回動部23の左側縁部23Aの所定位置に設けられたヒンジ部27を介して所定角度範囲で開閉可能に取り付けられている。因みに筐体左側開閉部25は、筐体左側回動部23の左側縁部23Aに対し開口縁部25Aを当接させる位置から、左側縁部23Aと開口縁部25Aとの開き角度が略90度となる位置までの所定角度範囲で任意の角度に開くようになされている。
【0015】
また図6に示すように、筐体右側回動部22は、筐体左側回動部23とは独立して回動し得るようになされている。そして筐体右側回動部22は、筐体右側開閉部24の開閉動作からも独立して回動し得るようになされている。また筐体左側回動部23も、筐体左側開閉部25の開閉動作から独立して回動し得るようになされている。
【0016】
これに加えて図3(A)及び(B)並びに図4に示すように、筐体中央部21の右側端部には、当該筐体中央部21の最大外径よりも大きい所定外径を有する円環形状の右側車輪30が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。また筐体中央部21の左側端部には、右側車輪30と同様形状及び同様外形の左側車輪31が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回動可能に枢支されている。これら右側車輪30及び左側車輪31は、それぞれが回転して回転楕円体状筐体20を自走させるためのものであり、当該右側車輪30と左側車輪31とは独立して回動し得るようになされている。
【0017】
そして筐体中央部21内には、内壁所定位置にバッテリ等でなる重り32が固定されている。また筐体中央部21は、回転楕円体状筐体20の中心点P1から右側端部(すなわち、右側車輪30)までの距離と、当該回転楕円体状筐体20の中心点P1から左側端部(すなわち、左側車輪31)までの距離とがほぼ等しい所定距離に選定されている。さらに筐体右側回動部22及び筐体左側回動部23は、互いに同じ形状でなり、互いの幅がほぼ等しい所定幅に選定されている。さらに筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25も、互いに同じ形状でなり、それぞれ開口縁部24A及び25Aから表面の頂点P2及びP3までの幅がほぼ等しい所定長さに選定されている。すなわち回転楕円体状筐体20は、当該回転楕円体状筐体20の中心P1を通り、水平回動軸線L1を垂線とする仮想平面(図示せず)に対し左右が面対称に形成されている。
【0018】
このため回転楕円体状筐体20は、机の天板や床等(以下、これらをまとめて床と呼ぶ)に載上される場合、筐体中央部21の最大外形部分の外周面を当該床の表面から僅かに離間させ、かつ水平回動軸線L1を床の表面と並行にした姿勢で右側車輪30及び左側車輪31により支持される。これに加えて回転楕円体状筐体20は、筐体中央部21内の重り32により当該筐体中央部21の重心が中心点P1から内壁寄りにずれているため、床に載上された場合、当該重り32を鉛直下側に位置させた(すなわち、重り32部分でなる重心を床の表面に極力近づけた)姿勢(以下、これを基準姿勢と呼ぶ)となる。そして筐体中央部21内の重り32は、その重さが比較的重く選定されている。従って回転楕円体状筐体20は、右側車輪30及び左側車輪31によって支持された状態で床に載上された場合、筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25がそれぞれ独立して任意の角度に開かれ、また当該筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25がそれぞれ独立して開かれた状態で筐体右側回動部22及び筐体左側回動部23がそれぞれ独立して回転しても、右側及び左側等に傾くことなく基準姿勢を維持することができる。
【0019】
また回転楕円体状筐体20は、床の上を右側車輪30及び左側車輪31の回転により自走する場合も、筐体中央部21内の重り32により当該筐体中央部21の重心が中心点P1から内壁寄りにずれているため、当該筐体中央部21が水平回動軸線L1を中心にして軸回り一方向D1及び軸回り他方向に回転することを抑制し得るようになされている。さらに回転楕円体状筐体20は、重り32が比較的重いため、自走する際に筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25がそれぞれ独立して任意の角度に開かれ、また当該筐体右側開閉部24及び筐体左側開閉部25がそれぞれ独立して開かれた状態で筐体右側回動部22及び筐体左側回動部23がそれぞれ独立して回転しても、右側及び左側等にほとんど傾くことなく基準姿勢をほぼ維持することができる。
【0020】
これに加えて筐体中央部21の表面には、基準姿勢で上側となる位置に、指や手等が接触したことを検知するための接触検知センサ部33が設けられている。かかる接触検知センサ部33は、例えば、筐体中央部21の表面における指先大の領域に接触した指や手等を検知するようになされている。また右側車輪30の右側には、光を発する環状の右側発光部34が設けられている。さらに左側車輪31の左側にも、右側発光部34と同様構成の光を発する環状の左側発光部35が設けられている。そしてかかる右側発光部34及び左側発光部35は、それぞれ全体や一部分、また発光色等のように発光状態を可変して発光し得るようになされている。
【0021】
(1−4)パーソナルコンピュータの構成
次いで図7を用いて、パーソナルコンピュータ12の構成を説明する。かかるパーソナルコンピュータ12は、例えばマイクロコンピュータ構成の制御部40が、キーボードやマウス等でなる操作部41に対するユーザ操作に応じて種々の命令が入力されると、内部のメモリ(図示せず)、又はハードディスクドライブでなる記憶部42に予め記憶されている基本プログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムを読み出す。そして制御部40は、これら各種プログラムに従って全体を制御すると共に、所定の演算処理や、操作部41を介して入力される種々の命令に応じた各種処理を実行する。
【0022】
制御部40は、ユーザにより操作部41を介して、CD(Compact Disk)等のメディアに記録された音楽データを録音するための操作命令が入力されると、パーソナルコンピュータ12に装填されたメディアから音楽データを読み出すと共に、当該読み出した音楽データを記憶部42に送出して記憶する。また制御部40は、ユーザにより操作部41を介して、所望の音楽データを配信要求するための操作命令が入力されると、これに応じて通信部43を介してネットワーク上の音楽提供サーバ(図示せず)にアクセスし所望の音楽データMDをダウンロード要求する。その結果、制御部40は、音楽提供サーバから返信される音楽データMDを、通信部43を介して受信すると、その音楽データを記憶部42に送出して記憶する。このようにして制御部40は、記憶部42に対し、多数の音楽データを記憶し得るようになされている。
【0023】
そして制御部40は、ユーザにより操作部41を介して記憶部42内の音楽データが指定され、かつ当該指定された音楽データを再生要求する操作命令が入力されると、これに応じて記憶部42から、当該指定された音楽データを読み出す。また制御部40は、その記憶部42から読み出した音楽データに対し所定の再生処理を施した後、アンプやスピーカ等でなる出力部44に送出する、これにより制御部40は、出力部44から、記憶部42に記憶していた音楽データに基づく音楽を出力してユーザに聴かせることができる。さらに制御部40は、ユーザにより操作部41を介してメディアから音楽データを再生するための操作命令が入力されると、パーソナルコンピュータ12に装填されたメディアから音楽データを読み出して出力部44に送出する。これにより制御部40は、出力部44から、メディアに記録された音楽データに基づく音楽を出力してユーザに聴かせることもできる。
【0024】
さらに制御部40は、各種プログラムの実行結果(例えば、音楽データの取得、録音及び再生等)に応じた表示用データを生成して、表示制御部やディスプレイでなる表示部45に送出する。これにより制御部40は、表示部45において表示用データに基づき、音楽データの取得、録音及び再生等に関する各種画面を表示して、ユーザに視認させることができる。
【0025】
かかる構成に加えてパーソナルコンピュータ12の制御部40は、記憶部42に対し、ロボット装置11に設けられた可動部としての筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31それぞれを予め選定された例えば数十秒の所定時間(以下、これを動き実行時間と呼ぶ)に、所望の動きパターンで動かすための動きパターンデータを記憶している。そして動きパターンデータは、筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30、左側車輪31毎に複数種類用意されている。
【0026】
この場合、筐体右側回動部22や筐体左側回動部23に対応する複数種類の動きパターンデータは、それぞれ動き実行時間に動きを開始してからその動きを終了させるまでの当該筐体右側回動部22や筐体左側回動部23に対する回転方向や回転角度、回転速度、回転方向反転回数等を示すように生成されている。そして筐体右側回動部22や筐体左側回動部23に対応する動きパターンとしては、例えば比較的遅く一方向へ回転するように動く動きパターンや、比較的速く一方向へ回転するように動く動きパターン、回転方向をすばやく何度も反転させるように動く動きパターン等がある。
【0027】
また筐体右側開閉部24や筐体左側開閉部25に対応する複数種類の動きパターンデータは、それぞれ動き実行時間に動きを開始してからその動きを終了させるまでの当該筐体右側開閉部24や筐体左側開閉部25に対する開閉方向や開閉角度、開閉速度、開閉回数等を示すように生成されている。そして筐体右側開閉部24や筐体左側開閉部25に対応する動きパターンとしては、例えば比較的遅く開く又は閉じるように動く動きパターンや、比較的速く開く又は閉じるように動く動きパターン、開閉方向やすばやく何度も反転させるように動く動きパターン等がある。
【0028】
さらに右側車輪30や左側車輪31に対応する複数種類の動きパターンデータは、それぞれ動き実行時間に動きを開始してからその動きを終了させるまでの当該右側車輪30や左側車輪31に対する回転方向や回転角度、回転速度、回転回数等を示すように生成されている。そして右側車輪30や左側車輪31に対応する動きパターンとしては、例えば比較的遅く一方向へ回転するように動く動きパターンや、比較的速く一方向へ回転するように動く動きパターン、回転方向をすばやく何度も反転させるように動く動きパターン等がある。
【0029】
そして筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31(以下、これらをまとめて6個の可動部とも呼ぶ)それぞれの複数種類の動きパターンデータは、図8に示すように、例えば激しい動き(すなわち、速く大きい動き)、小刻みな動き(すなわち、ちょこまかとした、速く小さな動き)、ゆったりした動き(すなわち、遅く大きい動き)及び静かな動き(すなわち、遅く小さい動き)のような動きの特徴(すなわち属性情報)に対応付けたリストとしてデータベース化されている(以下、このようなデータベースを動きパターンデータベースPDBと呼ぶ)。そして動きパターンデータベースPDBは、動きの特徴に応じて、6個の可動部のそれぞれに複数用意された動きパターンデータPDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの動きパターンデータPDを選択できるようになされている。
【0030】
これに加えパーソナルコンピュータ12の制御部40は、記憶部42に記憶した音楽データの特徴を検出する機能を有している。この場合、制御部40は、操作部41を介して音楽データの特徴を検出する命令(以下、これを特徴検出命令)が入力されると、記憶部42に記憶する音楽データMDのうち未だ特徴を検出していない音楽データを順に読み出し、この音楽データを音楽の時間軸に沿って所定の単位処理部分(例えば、1秒分の音楽に相当する部分である)に分けると共に、単位処理部分から1オクターブの12音階それぞれに相当する周波数帯域毎のエネルギーを抽出する。その結果、制御部40は、音楽データMDの全体に亘って周波数帯域毎のエネルギーを抽出すると、当該周波数帯域毎のエネルギーをもとに、例えば音楽のテンポや音量レベル、音楽の雰囲気といった音楽の特徴を検出する。
【0031】
そして制御部40は、図9に示すように、検出した音楽の特徴に応じて、例えば激しい音楽(すなわち、速いテンポで音量レベル差の大きい音楽)、小刻みでノリの良い音楽(すなわち、速いテンポで音量レベルの小さな音楽)、ゆったりした音楽(すなわち、遅いテンポで音量レベル差の大きい音楽)及び静かな音楽(すなわち、遅いテンポで音量レベルの小さな音楽)のように、属性情報として動きパターンデータベースPDBのそれぞれの動きの特徴に対応付けるようにして音楽データMDを分類し、この分類した音楽データMDをリスト状にデータベース化している(以下、このようなデータベースを音楽データベースMDBと呼ぶ)。この音楽データベースMDBは、動きパターンデータベースPDBのそれぞれの動きの特徴に応じて、1つあるいは複数記憶された音楽データMD中から、1つの音楽データMDを選択できるようになされている。ちなみに、動きパターンデータPD及び音楽データMDは、例えば「激しい動き」と「激しい音楽」とのように、同じ特徴に対応するようにして、動きパターンデータベースPDB及び音楽データベースMDB上で対応付けられている。
【0032】
(1−5)ロボット装置の回路構成
次いで図10を用いてロボット装置11の回路構成について説明する。かかるロボット装置11は、各回路が回転楕円体状筐体20内に収納されており、当該回路としてロボット装置11全体を統括的に制御する主制御部50を有している。そして主制御部50は、例えばフラッシュメモリでなる記憶部53に予め記憶している制御プログラム等の各種プログラムに従って各種処理を実行する。
【0033】
そして主制御部50は、ロボット装置11が床に載置された状態において、接触検知センサ部33に指や手等が接触することでロボット装置11の主電源が入れられると、右側発光部34及び左側発光部35を所定の発光パターンで発光させて起動したことをユーザに通知すると共に、回転楕円体状筐体20が持ち上げられるまで待機する待機モードとなる。
【0034】
このロボット装置11には、一回路部として回転楕円体状筐体20がどの向きで持ち上げられたかを検出するための加速度センサ部54が設けられている。この加速度センサ部54は、図11に示すように、回転楕円体状筐体20の中心点P1を原点として直交する3軸(X軸、Y軸及びZ軸)の加速度値をそれぞれ検出し、それぞれの検出結果をX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値として主制御部50に送る。
【0035】
ここで、X軸は回転楕円体状筐体20の水平回動軸線L1(図3)と一致する又は平行な軸であり、回転楕円体状筐体20の左右方向の加速度検出に用いられる。またZ軸はロボット装置11が基準姿勢のときの鉛直方向と平行な軸であり、ロボット装置11の上下方向の加速度検出に用いられる。さらにY軸はロボット装置11が基準姿勢のときの前後方向と平行な軸であり、音楽再生ロボット装置の前後方向の加速度検出に用いられる。ちなみに、ここでは、X軸の加速度値が正であれば回転楕円体状筐体20の右方向に加速度が生じていることを示し、X軸の加速度値が負であれば回転楕円体状筐体20の左方向に加速度が生じていることを示し、Y軸の加速度値が正であれば回転楕円体状筐体20の前方向に加速度が生じていることを示し、Y軸の加速度値が負であれば回転楕円体状筐体20の後ろ方向に加速度が生じていることを示し、Z軸の加速度値が正であれば回転楕円体状筐体20の上方向に加速度が生じていることを示し、Z軸の加速度値が負であれば回転楕円体状筐体20の下方向に加速度が生じていることを示す。
【0036】
ロボット装置11は、基準姿勢で停止しているときに得られるX軸、Y軸及びZ軸の加速度値(以下、これらをX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値とも呼ぶ)のそれぞれを、X軸基準加速度情報、Y軸基準加速度情報及びZ軸基準加速度情報として例えば記憶部53に記憶している。ここで、このX軸基準加速度情報、Y軸基準加速度情報及びZ軸基準加速度情報には、ロボット装置11の置かれる床面が必ずしも完全な水平面ではないことや、加速度センサ部54の検出誤差などを考慮して、X軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値と共に、これらの許容範囲が付加されている。
【0037】
そして主制御部50は、加速度センサ部54からX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値が送られてくると、これらを対応するX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値と比較する。
【0038】
その結果、主制御部50は、X軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値が、対応するX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値の許容範囲内であれば、ロボット装置11が基準姿勢で停止した状態であると判断する。これに対して主制御部50は、X軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値が、対応するX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値の許容範囲の上限及び下限を超えていれば、ロボット装置11が例えばユーザにより持ち上げられたことにより基準姿勢で停止した状態ではないと判断する。
【0039】
実際上、図12(A)に示すように、ロボット装置11が停止している場合、このロボット装置11に生じる加速度は、ほぼ重力加速度GAのみである。また、停止しているロボット装置11が基準姿勢である場合、この重力加速度GAの値のほぼ全てが、Z軸の加速度値として表れ、このときX軸の加速度値及びY軸の加速度値はほぼ「0」となる。つまり、このときのX軸、Y軸及びZ軸の加速度値が、X軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値として記憶部53に記憶されている。
【0040】
このような基準姿勢で停止していたロボット装置11が、例えば図12(B)に示すようにユーザの手で持ち上げられると、このとき回転楕円体状筐体20が右側または左側に傾くことにより、Z軸のみに表れていた重力加速度GAがZ軸とX軸とに分散される。つまり、回転楕円体状筐体20がユーザの手で持ち上げられることにより基準姿勢から傾けられると、X軸方向に分散された重力加速度GAの成分がX軸の加速度値として表れる。また、X軸方向に重量加速度GAの成分が分散されたことにより、Z軸方向の加速度値が減少する変化が現れる。
【0041】
そしてこのとき主制御部50は、加速度センサ部54の検出結果からX軸検出加速度値やZ軸検出加速度値がそれぞれの軸の基準加速度値の許容範囲を超えたことを認識すると、回転楕円体状筐体20がユーザにより持ち上げられたと判断する。このようにして回転楕円体状筐体20が持ち上げられたことを認識すると、主制御部50は、待機モードから、ロボット装置11がユーザに振られるといった直接入力を加速度センサ部54で受け付ける命令入力モードに移行する。
【0042】
命令入力モードにおいて主制御部50は、図13に示すように、ユーザにより回転楕円体状筐体20をつかまれた状態でロボット装置11全体を振られると、振られたことによりロボット装置11の直交する3軸(X軸、Y軸及びZ軸)方向に対して印加されるX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値をそれぞれ検出する。このとき主制御部50は、検出したX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値を、例えば三平方の定理を用いてベクトル合成することにより、ユーザにより実際に振られている方向を軸とする加速度値を算出し(以下、このようにして算出した加速度値を算出加速度値と呼ぶ)、その算出加速度値の時間変化を記憶部53に記憶する。
【0043】
そして主制御部50は、X軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値がX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値を所定時間(例えば数秒)越えなかったら、ユーザにより回転楕円体状筐体20が床に載置されたと判別して命令入力モードから、入力された命令に応じた動作を実行する動作モードに移行すると共に、記憶部53に記憶した算出加速度値の時間変化を読み出してこれを分析する。以下、主制御部50による算出加速度値の時間変化の分析方法について詳述する。
【0044】
まず主制御部50は、読み出した算出加速度値を例えば時間で積分することにより、回転楕円体状筐体20が振られた速度(以下、これを振動速度と呼ぶ)の時間変化を算出する。そして主制御部50は、算出した振動速度が所定の第1の速度以上である場合には、回転楕円体状筐体20が速い速度で振られたと分析(すなわち判別)する。また主制御部50は、算出した振動速度が所定の第1の速度未満、かつ所定の第2の速度以上である場合には、回転楕円体状筐体20が遅い速度で振られたと判別する。
【0045】
次いで主制御部50は、振動速度の時間変化をさらに時間で積分することにより、回転楕円体状筐体20が振られて移動した距離(以下、これを変位量と呼ぶ)の時間変化を算出する。そして主制御部50は、算出した変位量が所定の第1の変位量以上である場合には、回転楕円体状筐体20が大きく振られたと判別する。また主制御部50は、算出した変位量が所定の第1の変位量未満、かつ所定の第2の変位量以上である場合には、回転楕円体状筐体20が小さく振られたと判別する。
【0046】
そして主制御部50は、回転楕円体状筐体20が速い速度で、かつ大きく振られた場合には、ユーザにより回転楕円体状筐体20が激しく振られたと判別する。また主制御部50は、回転楕円体状筐体20が速い速度で、かつ小さく振られた場合には、ユーザにより回転楕円体状筐体20が小刻みに振られたと判別する。さらに主制御部50は、回転楕円体状筐体20が遅い速度で、かつ大きく振られた場合には、ユーザにより回転楕円体状筐体20がゆったりと振られたと判別する。さらに主制御部50は、回転楕円体状筐体20が遅い速度で、かつ小さく振られた場合には、ユーザにより回転楕円体状筐体20が静かに振られたと判別する。
【0047】
このようにして主制御部50は、算出加速度値の時間変化を分析することにより、回転楕円体状筐体20の振られ方を分類する。そして主制御部50は、分析結果として、分類した振られ方を示す情報(以下、これを振動分類情報と呼ぶ)を生成し、この振動分類情報を通信部51を介してパーソナルコンピュータ12に送信する。
【0048】
パーソナルコンピュータ12の制御部40は、通信部43を介してロボット装置11から振動分類情報を得ると、この振動分類情報から回転楕円体状筐体20がユーザに振られたときの振られ方を検出し、その検出結果に相当する特徴に対応付けられている、記憶部42に記憶されている動きパターンデータベースPDBの6個の可動部のそれぞれに複数用意された動きパターンデータPDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの動きパターンデータPDをランダムに読み出す。すなわち制御部40は、例えば振動分類情報に回転楕円体状筐体20が激しく振られたことが示されている場合には、動きパターンデータベースPDBの中の激しい動きという特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれに複数用意された動きパターンデータPDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの動きパターンデータPDをランダムに読み出す。一方で制御部40は、例えば振動分類情報に回転楕円体状筐体20がゆったりと振られたことが示されている場合には、動きパターンデータベースPDBの中のゆったりとした動きという特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれに複数用意された動きパターンデータPDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの動きパターンデータPDをランダムに読み出す。そして制御部40は、このようにして読み出した6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを、通信部43を介してロボット装置11に送信する。
【0049】
動作モードにおいてロボット装置11の主制御部50は、パーソナルコンピュータ12から送信される6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを通信部51を介して受信すると、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを駆動制御部52に送出する。そして主制御部50は、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDに応じ、可動部としての筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31のそれぞれを駆動制御する。
【0050】
このようにしてロボット装置11の主制御部50は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、その直接入力(すなわち振り方)に応じた6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDをパーソナルコンピュータ12から得て、かかる動きパターンデータPDに応じて6個の可動部をそれぞれ動かすことができる。すなわち主制御部50は、例えばロボット装置11に対してユーザが激しい動きをさせたいときには、回転楕円体状筐体20を掴ませてロボット装置11自体を激しく振りかざす動作をさせるだけで激しい動きの動きパターンで6個の可動部のそれぞれを動かすことができ、一方でロボット装置11に対してユーザがゆったりとした動きをさせたいときには、回転楕円体状筐体20を掴ませてロボット装置11自体をゆったりと振りかざす動作をさせるだけでゆったりとした動きの動きパターンで6個の可動部のそれぞれを動かすことができ、その結果として、ロボット装置11自体をユーザの所望の動きで容易に動かすことができる。
【0051】
またパーソナルコンピュータ12の制御部40は、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを記憶部42から読み出したとき、この動きパターンデータPDの特徴と同じ特徴に対応付けられている、記憶部42に記憶されている音楽データベースMDBの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す。すなわち制御部40は、例えば激しい動きの動きパターンデータPDを読み出した場合には、音楽データベースMDBの中の激しい音楽という特徴に対応付けられている複数の音楽データMDの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す。一方で制御部40は、例えばゆったりした動きの動きパターンデータPDを読み出した場合には、音楽データベースMDBの中のゆったりした音楽という特徴に対応付けられている複数の音楽データMDの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す。そして制御部40は、このようにして読み出した音楽データMDを、通信部43を介してロボット装置11に送信する。
【0052】
動作モードにおいてロボット装置11の主制御部50は、パーソナルコンピュータ12から送信される音楽データMDを通信部51を介して受信すると、この音楽データMDに対し所定の再生処理を施して、右スピーカ28及び左スピーカ29に送出する。そして主制御部50は、6個の可動部を動かすのと並行して、右スピーカ28及び左スピーカ29から音楽データMDに基づく音楽を出力してユーザに聴かせる。ちなみに主制御部50は、音楽データMDに基づく音楽の出力が終わるよりも前に動きパターンデータPDに応じた動きが終了した場合には、音楽の出力が終わるまで、かかる動きパターンデータPDに応じた動きを繰り返すようになされている。
【0053】
このようにしてロボット装置11の主制御部50は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、その直接入力に基づく音楽データMDをパーソナルコンピュータ12から得て、音楽データMDに基づく音楽を出力することができる。すなわち主制御部50は、例えばユーザが激しい音楽を所望しているときには、回転楕円体状筐体20を掴ませてロボット装置11自体を激しく振りかざさせる動作をさせるだけで激しい音楽を再生することができ、一方でユーザがゆったりとした音楽を所望しているときには、回転楕円体状筐体20を掴ませてロボット装置11自体をゆったりと振りかざさせる動作をさせるだけでゆったりとした音楽を再生することができ、その結果として、ユーザに対して所望の特徴の音楽を聴かせることができる。
【0054】
またこの場合、主制御部50は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、ユーザの所望する特徴の音楽を出力できると共にユーザの所望する動きでロボット装置11自体を動かすことができ、その結果として、あたかもロボット装置11がユーザの所望する特徴の音楽に合わせて踊っているかのように見せることができる。
【0055】
(1−6)命令実行処理手順
ここで、上述したロボット装置11とパーソナルコンピュータ12との間で行われる処理の手順(以下、これを命令実行処理手順と呼ぶ)について、図14に示すシーケンスチャートに沿って詳しく説明する。ロボット装置11の主制御部50は、回転楕円体状筐体20が持ち上げられたことを認識すると、ステップSP1において、回転楕円体状筐体20がユーザに振られることによる直接入力を受け付けて分析し、その振られ方を「激しい」「小刻み」「ゆったり」「静か」等に分類して分類情報を生成し、次のステップSP2に移る。
【0056】
ステップSP2においてロボット装置11の主制御部50は、生成した振動分類情報をパーソナルコンピュータ12に送信する。
【0057】
パーソナルコンピュータ12の制御部40は、ロボット装置11から振動分類情報を受信するとステップSP3において、振動分類情報に応じた特徴に対応付けられている、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを記憶部42から読み出して設定し、次のステップSP4に移る。
【0058】
ステップSP4においてパーソナルコンピュータ12の制御部40は、記憶部42から読み出した動きパターンデータPDの特徴に応じた音楽データMDを記憶部42から読み出して設定し、これら6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDと音楽データMDとを、次のステップSP5においてロボット装置11に送信する。
【0059】
ロボット装置11の主制御部50は、パーソナルコンピュータ12から送信される6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDと音楽データMDとを受信すると、ステップSP6において、所定の再生処理を施して音楽データMDに基づく音楽を右スピーカ28及び左スピーカ29から出力すると共に、駆動制御部52の制御により、6個の可動部それぞれの動きパターンデータPDに応じ、可動部としての筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31をそれぞれ駆動制御する。
【0060】
このような命令実行処理手順により、ロボット装置11及びパーソナルコンピュータ12は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、ユーザの所望する動きでロボット装置11自体を動かすと共に、かかる動きの特徴に応じた音楽を出力するようになされている。
【0061】
(1−7)第1の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、ロボット装置11の主制御部50は、回転楕円体状筐体20がユーザに振られたときの振られ方を「激しい」「小刻み」「ゆったり」「静か」等に分類し、その振動分類情報をパーソナルコンピュータ12に送信する。パーソナルコンピュータ12の制御部40は、パーソナルコンピュータ12から送信された振動分類情報から回転楕円体状筐体20がユーザに振られたときの振られ方を検出し、その検出結果に相当する特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを記憶部42から読み出してロボット装置11に送信する。そしてロボット装置11の主制御部50は、パーソナルコンピュータ12から送信された6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを駆動制御部52に送出して6個の可動部のそれぞれを駆動制御するようにした。
【0062】
従ってロボット装置11の主制御部50は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、その直接入力に応じた6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDをパーソナルコンピュータ12から得て、かかる動きパターンデータPDに応じて6個の可動部をそれぞれ動かすことができる。
【0063】
またパーソナルコンピュータ12の制御部40は、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを記憶部42から読み出したとき、この動きパターンデータPDの特徴と同じ特徴に対応付けられている音楽データMDを記憶部42から読み出してロボット装置11に送信する。そしてロボット装置11の主制御部50は、動きパターンデータPDに応じて6個の可動部をそれぞれ動かすのと並行に、音楽データMDに対し所定の再生処理を施して、右スピーカ28及び左スピーカ29から出力するようにした。
【0064】
従って制御部50は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、ユーザの所望する特徴の音楽を出力できると共にユーザの所望する動きでロボット装置11自体を動かすことができ、その結果として、あたかもロボット装置11がユーザの所望する特徴の音楽に合わせて踊っているかのように見せることもできる。
【0065】
以上の構成によれば、ロボット装置11への直接入力としての回転楕円体状筐体20の振られ方を分析してその振られ方に応じた動きパターンデータPDをパーソナルコンピュータ12の記憶部42から読み出して、読み出した動きパターンデータPDに応じた動きで動くようにロボット装置11の6個の可動部のそれぞれを駆動制御するようにしたことにより、ユーザに対してロボット装置11を持って振らせるだけで動きパターンデータPDを設定することができ、かくして、ロボット装置11自体をユーザの所望の動きで容易に動かすことができる。
【0066】
(1−8)第1の実施の形態の場合の他の実施の形態
なお上述した第1の実施の形態においては、回転楕円体状筐体20が静止状態からユーザにより持ち上げられたと判断したときに待機モードから命令入力モードに移行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばユーザに回転楕円体状筐体20をつかませて持ち上げさせた状態で、接触検知センサ部33に指や手等を接触させて待機モードから命令入力モードに移行させるようにしても良く、待機モードから命令入力モードへの移行の方法については限定しない。
【0067】
また上述した第1の実施の形態においては、ユーザにより回転楕円体状筐体20が振られたとき、回転楕円体状筐体20が振られたときの振動速度と変位量とを算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、回転楕円体状筐体20が振られたときの周期を自己相関演算などで算出して、その算出した周期から単位時間当たりの振られた回数(すなわちテンポ)を具体的に取得するようにしても良い。そして取得したテンポに応じた動きパターンデータPDや音楽データMD(すなわち、検出したテンポと同じ、検出したテンポに近いテンポ、検出したテンポの整数倍のテンポの動きパターンデータPDや音楽データMD)を選択できるようにすれば、ロボット装置11に対して音楽のテンポに同期した動きをさせることができ、それだけエンターテイメント性を高めることができる。
【0068】
さらに上述した第1の実施の形態においては、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを組み合わせるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを、各可動部毎に単独に組み合わせたり、選別して複数の可動部毎に組み合わせたりしても良い。また、可動部の数は6個に限らず、特に限定しない。さらにその場合、右側発光部34及び左側発光部35を所定の発光パターンで発光させる発光パターンデータを予め複数記憶するようにしておいて、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDに加えてこの発光パターンデータも組み合わせるようにすれば、ロボット装置11に対し、さらに多くの種類の表現をさせることができる。
【0069】
さらに上述した第1の実施の形態においては、ユーザにより回転楕円体状筐体20が振られたとき、その振られ方をロボット装置11の主制御部50で分析してその分析結果としての振動分類情報をパーソナルコンピュータ12に送出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、ユーザにより回転楕円体状筐体20が振られたときに検出するX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値を直接パーソナルコンピュータ12に送出するようにして、パーソナルコンピュータ12の制御部40で分析するようにしても良く、回転楕円体状筐体20の振られ方の分析のタイミング及び方法については、特に限定しない。
【0070】
さらに上述した第1の実施の形態においては、回転楕円体状筐体20の振られ方に応じて6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを記憶部42から読み出してロボット装置11に送出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータ12の記憶部42に記憶する動きパターンデータベースPDBの一部または全部をロボット装置11の記憶部53に予め転送して、この記憶部53に転送した動きパターンデータベースPDBの動きパターンデータPDをパーソナルコンピュータ12側から識別情報などで管理し、このパーソナルコンピュータ12からロボット装置11に対して、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDの識別情報を送ることにより、この識別情報に応じてロボット装置11の記憶部53から6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを読み出すようにしても良い。
【0071】
さらに上述した第1の実施の形態においては、回転楕円体状筐体20の振られ方に応じて音楽データMDを記憶部42から読み出してロボット装置11に送出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータ12の記憶部42に記憶する音楽データベースMDBの一部または全部をロボット装置11の記憶部53に予め転送して、この記憶部53に転送した音楽データベースMDBの音楽データMDをパーソナルコンピュータ12側から識別情報などで管理して、このパーソナルコンピュータ12からロボット装置11に対して音楽データMDの識別情報を送ることにより、この識別情報に応じてロボット装置11が自身の記憶部53から音楽データMDを読み出すようにしても良い。
【0072】
さらに上述した第1の実施の形態においては、回転楕円体状筐体20の振られ方を4つに分類するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、回転楕円体状筐体20の振られ方を精密に分析して細かく分類しても良く、分類の方法及びその数は限定しない。
【0073】
さらに上述した第1の実施の形態においては、動きパターンデータPDは、激しい動き、小刻みな動き、ゆったりした動き及び静かな動き、の4つの動きの特徴に対応付けてデータベース化するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、対応付ける特徴の数は限定しないし、かかる特徴を属性情報として動きパターンデータPDのヘッダやタグに付加するようにしても良い。
【0074】
さらに上述した第1の実施の形態においては、音楽データMDは、激しい音楽、小刻みでノリの良い音楽、ゆったりした音楽及び静かな音楽、の4つの音楽の特徴に対応付けてデータベース化するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、対応付ける特徴の数は限定しないし、かかる特徴を属性情報として音楽データMDのヘッダやタグに付加するようにしても良い。
【0075】
さらに上述した第1の実施の形態においては、回転楕円体状筐体20をユーザに振らせることを直接入力とした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば回転楕円体状筐体20をユーザに指で叩かせる(すなわち、タッピングさせる)ことを直接入力としても良く、その場合も回転楕円体状筐体20をユーザに振らせたときと同様にして、加速度センサ部54でタッピングによる振動の加速度を検出することに基づいて動きパターンデータPDや音楽データMDを選択することができる。また、ユーザにタッピングさせるのは、回転楕円体状筐体20に設けられた接触検知センサ部33であっても良く、その場合、接触検知センサ部33へ直接入力されるタッピングのビートやテンポ、リズムに基づいて動きパターンデータPDや音楽データMDを選択するようにすれば良い。
【0076】
さらに上述した第1の実施の形態においては、音楽データMDに基づく音楽の出力が終わるよりも前に動きパターンデータPDに応じた動きが終了した場合には、かかる動きパターンデータPDに応じた動きを音楽の出力が終わるまで繰り返すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽データMDに基づく音楽の出力が終わるよりも前に動きパターンデータPDに応じた動きが終了した場合には、6個の可動部のそれぞれに対して新たな動きパターンデータPDをパーソナルコンピュータ12から取得するようにしても良いし、音楽の出力を終了させても良い。また逆に動きパターンデータPDに応じた動きが終わるよりも前に音楽データMDに基づく音楽の出力が終了した場合には、かかる動きパターンデータPDに応じた動きが終わるまで音楽の出力を繰り返すようにしても良いし、新たな音楽データMDをパーソナルコンピュータ12から取得するようにしても良いし、動きパターンデータPDに応じた動きを終了させても良い。
【0077】
(2)第2の実施の形態
第2の実施の形態の場合、パーソナルコンピュータ12及びロボット装置11の構成は上述の第1の実施の形態と同様であり、ロボット装置11からパーソナルコンピュータ12に送出される振動分類情報に応じて音楽を選択し、この選択した音楽を解析して音楽の曲調に合った動きのデータ(以下、これを動きデータと呼ぶ)を生成する点が相違する。
【0078】
(2−1)第2の実施の形態の動きパターンデータ
この第2の実施の形態の場合のパーソナルコンピュータ12において記憶部42には、6個の可動部のそれぞれに用意された複数種類の動きパターンデータが、これら6個の可動部それぞれの動きパターンに応じたロボット装置11全体としての動きが音楽の特徴に合うように、当該音楽の種々の特徴と対応付けた属性情報としてデータベース化されている。このデータベースは、第1の実施の形態の動きパターンデータPDの動き実行時間(この場合数十秒)とは異なる2種類の動き実行時間に対応して2種類用意されている。
【0079】
一方のデータベースは、図15に示すように、数秒程度の動き実行時間の動きパターンに対応した複数の動きパターンデータPD(以下、これを第1の動きパターンデータADと呼ぶ)が、6個の可動部のそれぞれに対して、音楽の特徴と対応付けられている(以下、このデータベースを第1の動きパターンデータベースADBと呼ぶ)。他方のデータベースは、図16に示すように、第1の動きパターンデータADよりも長い動き実行時間(例えば、第1の動きパターンデータADの2倍の動き実行時間)の動きパターンに対応した複数の動きパターンデータPD(以下、これを第2の動きパターンデータBDと呼ぶ)が、6個の可動部のそれぞれに対して、音楽の特徴と対応付けられている(以下、このデータベースを第2の動きパターンデータベースBDBと呼ぶ)。
【0080】
そしてこれら、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBは、音楽の特徴に応じて、6個の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを選択できるようになされている。
【0081】
パーソナルコンピュータ12の制御部40は、通信部43を介してロボット装置11から振動分類情報を得ると、この振動分類情報から回転楕円体状筐体20がユーザに振られたときの振られ方を検出し、その検出結果に相当する特徴に対応付けられている、記憶部42に記憶されている音楽データベースMDBの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す(図9)。すなわち制御部40は、回転楕円体状筐体20がユーザに激しく振られた場合には、音楽データベースMDBの中の激しい音楽という特徴に対応付けられている複数の音楽データMDの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す。一方で制御部40は、回転楕円体状筐体20がユーザにゆったりと振られた場合には、音楽データベースMDBの中のゆったりした音楽という特徴に対応付けられている複数の音楽データMDの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す。
【0082】
ここで、パーソナルコンピュータ12により、音楽データMDに基づく音楽に合わせてロボット装置11全体を動かすための動きデータを生成する処理について説明する。この動きデータを生成する処理としては、音楽データMDを、当該音楽データMDに基づく音楽のビートに応じた区間(以下、これをビート区間と呼ぶ)に区切る区間区切り処理と、音楽データMDの特徴を検出する特徴検出処理と、音楽データMDの区間に対して動きパターンデータを割り当てるデータ割当処理とがあり、パーソナルコンピュータ12の制御部40は、これら区間区切り処理、特徴検出処理及びデータ割当処理を並行に行うことにより、動きデータを生成するようになされている。以下、かかる区間区切り処理、特徴検出処理及びデータ割当処理を順に説明する。
【0083】
(2−2)区間区切り処理
まず、パーソナルコンピュータ12の制御部40による区間区切り処理について説明する。制御部40は、回転楕円体状筐体20がユーザに振られたときの振られ方に応じて音楽データMDを読み出すと、区間区切り処理を開始する。制御部40は、かかる区間区切り処理において、音楽データMDを分析して当該音楽データMDを時間軸に沿って所定の第1の単位処理部分(例えば、数10ミリ秒の音楽に相当する部分である)に分けると共に、第1の単位処理部分に対して例えばFFT(Fast Fourier Transform)演算による変換を行うことにより、所定の周波数帯域毎のエネルギーを抽出する。そして制御部40は、抽出した第1の単位処理部分の周波数帯域毎のエネルギーの総和を算出する。その結果、制御部40は、音楽データMD全体に亘って、第1の処理単位部分の周波数帯域毎のエネルギーの総和を得ると、当該第1の処理単位部分の周波数帯域毎のエネルギーの総和をもとに(例えば、音楽データMD全体に亘って第1の処理単位部分の周波数帯域毎のエネルギーの総和を時間で微分処理することにより)、音楽データMDに基づく音楽が流されたときの音楽のビートを検出する。
【0084】
制御部40は、区間区切り処理時、検出したビートに応じて、音楽データMDを、例えば音楽データMDに基づく音楽を楽譜で表したときの1/2小節、1小節や2小節に相当するだけのビートを含むビート区間(以下、これを小節区間と呼ぶ)に区切る。この小節区間としては、当該小節区間の区切りのビートの間に所定数のビートが入るようにして形成される第1の小節区間MS1(例えば、区切りのビートの間に3個のビートが入るようにして形成される、全体として4ビート分の小節区間)と、区間の区切りのビートの間に第1の小節区間MS1のビートよりも多い所定数のビートが入るようにして形成される第2の小節区間MS2(例えば、区切りのビートの間に7個のビートが入るようにして形成される、全体として8ビート分の小節区間)とがある。そして制御部40は、区間区切り処理時、音楽データMDを、第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とのいずれかに順次区切っていき、当該音楽データMDの後尾まで区間を区切ると区間区切り処理を終了する。
【0085】
このような区間区切り処理により、制御部40は、音楽データMDの全体を、第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに順次区切るようになされている。
【0086】
この場合、制御部40は、音楽のビートに応じて、区間の長さの異なる第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに音楽データMDを区切っていることにより、これら区切った第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2に対して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータを割り当てることで最終的に動きデータを生成し、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、小節区間が1種類しか無い場合に比して、ロボット装置11に多くの種類の動きをさせることができる。
【0087】
またこの場合、制御部40は、音楽データMDに基づく音楽の曲調の変化の周期が音楽データMDの第1の小節区間MS1よりも長い場合に、第1の小節区間MS1よりも区間が長い第2の小節区間MS2で音楽データMDを区切って第2の動きパターンデータBDを割り当てるようにすれば、最終的に動きデータを生成し、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、例えば、音楽データMDに基づく音楽の先頭において静かな曲調が長く続く場合に、ロボット装置11に対して動きパターンを頻繁に変更させてユーザに違和感を抱かせることなく、音楽の曲調に同期した動きパターンで動作させることができる。さらに制御部40は、音楽データMDに基づく音楽の曲調の変化の周期が音楽データMDの第2の小節区間MS2よりも短い場合に、第2の小節区間MS2よりも区間が短い第1の小節区間MS1で音楽データMDを区切って第1の動きパターンデータADを割り当てるようにすれば、最終的に動きデータを生成し、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、例えば、音楽のテンポが速いことに応じて曲調が頻繁に変化する場合に、音楽の曲調が変化しているにも関わらず同じ動きパターンで動作させてユーザに違和感を抱かせることなく、音楽の曲調に同期した動きパターンで動作させることができる。
【0088】
(2−3)特徴検出処理
次に、パーソナルコンピュータ12の制御部40による特徴検出処理について説明する。制御部40は、制御部40は、回転楕円体状筐体20がユーザに振られたときの振られ方に応じて音楽データMDを読み出すと、かかる音楽データMDを音楽の時間軸に沿って所定の第2の単位処理部分(例えば、1秒分の音楽に相当する部分である)に分けると共に、第2の単位処理部分から1オクターブの12音階それぞれに相当する周波数帯域毎のエネルギーを抽出する。その結果、制御部40は、音楽データMDの全体に亘って周波数帯域毎のエネルギーを抽出すると、当該周波数帯域毎のエネルギーをもとに、音楽の演奏に利用されている楽器、音楽の和音に基づくコード及び音楽のフレーズ等の種々の情報を検出すると共に音楽の特徴を検出し、かかる検出結果を数値化して表す特徴数値化情報を生成する。そして制御部40は、特徴検出処理時、音楽データMDの先頭から特徴数値化情報を順次生成していき、当該音楽データMDの後尾まで特徴数値化情報を生成すると特徴検出処理を終了する。
【0089】
このような特徴検出処理により、制御部40は、音楽データMD全体の特徴数値化情報を得るようになされている。また制御部40は、区間区切り処理と特徴検出処理とを並行に行っていることにより、音楽データMDの第1の小節区間MS1毎、及び第2の小節区間MS2毎の特徴数値化情報を得ることができる。
【0090】
(2−4)データ割当処理
さらに、パーソナルコンピュータ12の制御部40によるデータ割当処理について説明する。制御部40は、ロボット装置11から与えられた振動分類情報に基づいて音楽データMDを読み出すと、データ割当処理を開始する。そして制御部40は、上述した区間区切り処理により区切られた、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対し、記憶部42に記憶する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを順次割り当てていく。以下、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して、記憶部42に記憶する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てる手法について詳述する。
【0091】
制御部40は、データ割当処理時、音楽データMDの第1の小節区間MS1に対して、当該音楽データMDの第1の小節区間MS1の特徴数値化情報に対応する音楽の部分の特徴に応じて、当該特徴に対応付けられている、記憶部42に記憶されている第1の動きパターンデータベースADBの6個の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータADの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの第1の動きパターンデータADをランダムに読み出す(図15)。すなわち制御部40は、音楽データMDの第1の小節区間MS1の特徴数値化情報に、例えば当該音楽データMDの第1の小節区間MS1に基づく音楽の部分のテンポが速いことが示されている場合には、第1の動きパターンデータベースADBの中の速いテンポ用の特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータADの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの第1の動きパターンデータADをランダムに読み出す。一方で制御部40は、音楽データMDの第1の小節区間MS1の特徴数値化情報に、例えば当該音楽データMDの第1の小節区間MS1に基づく音楽の部分のテンポが遅いことが示されている場合には、第1の動きパターンデータベースADBの中の遅いテンポ用の特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータADの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの第1の動きパターンデータADをランダムに読み出す。
【0092】
これに対し制御部40は、データ割当処理時、音楽データMDの第2の小節区間MS2に対して、当該音楽データMDの第2の小節区間MS2の特徴数値化情報に対応する音楽の部分の特徴に応じて、当該特徴に対応付けられている、記憶部42に記憶されている第2の動きパターンデータベースBDBの6個の可動部のそれぞれに複数用意された第2の動きパターンデータBDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出す(図16)。すなわち制御部40は、音楽データMDの第2の小節区間MS2の特徴数値化情報に、例えば当該音楽データMDの第2の小節区間MS2に基づく音楽の部分のテンポが速いことが示されている場合には、第2の動きパターンデータベースBDBの中の速いテンポ用の特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれに複数用意された第2の動きパターンデータBDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出す。一方で制御部40は、音楽データMDの第2の小節区間MS2の特徴数値化情報に、例えば当該音楽データMDの第2の小節区間MS2に基づく音楽の部分のテンポが遅いことが示されている場合には、第2の動きパターンデータベースBDBの中の遅いテンポ用の特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれに複数用意された第2の動きパターンデータBDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出す。
【0093】
このようにして制御部40は、データ割当処理時、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対応する音楽の部分の特徴に合った6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBから読み出す。従って制御部40は、このようにして読み出した音楽の部分の特徴に合った第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータに応じて最終的に動きデータを生成し、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、音楽データMDに基づく音楽のイメージや雰囲気に合った動きをさせることができる。
【0094】
またこの場合、制御部40は、6個の可動部のそれぞれに複数用意された第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDをランダムに読み出していることにより、第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の音楽の特徴(すなわち例えば音楽のテンポが速い又は遅い)が同じ場合であっても、6個の可動部の動きとして多くの種類の動きパターンの組み合わせの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを読み出すことができ、これら読み出した第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータを生成し、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、動きパターンの組み合わせの分だけ多くの種類の動きをさせることができる。
【0095】
さらにこの場合、制御部40は、音楽データMDの第1の小節区間MS1と第2の小節区間MS2とに対して、第1の動きパターンデータADと、当該第1の動きパターンデータADとは動き実行時間の異なる第2の動きパターンデータとを読み出していることにより、このようにして読み出した第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータに応じて最終的に動きデータを生成し、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、1種類の動き実行時間の動きパターンに基づいた動きパターンデータしか無い場合に比して、多くの種類の動きをさせることができる。
【0096】
これに加え制御部40は、データ割当処理時、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の特徴数値化情報に対応する特徴に応じた6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、第1の動きパターンデータベースADB及び第2の動きパターンデータベースBDBから読み出すとき、特徴数値化情報に応じて、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2それぞれの音楽のコードを検出している。そして制御部40は、動きデータ生成命令が入力された時点から現時点までの間に区切った音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2それぞれの音楽のコードと対応付けて、その時点までに区切った音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して読み出した、6個の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDの識別子を、履歴情報として記憶部42に対して記憶している。
【0097】
制御部40は、データ割当処理時、特徴数値化情報に応じて、音楽データMDの第1の小節区間MS1のコードを検出したとき(以下、このようにして検出したコードを検出コードと呼ぶ)、動きデータ生成命令が入力された時点から現時点までの間に記憶部42に記憶した第1の小節区間MS1のコード(以下、これを記憶コードと呼ぶ)の中に検出コードと同じ記憶コードがある場合には、かかる記憶部42から、検出コードと同じ記憶コードに対応付けられている6個の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータADの識別子を読み出す。そして制御部40は、このようにして読み出した6個の可動部のそれぞれに対する第1の動きパターンデータADの識別子に応じて、第1の動きパターンデータベースADBから対応する6軸分の第1の動きパターンデータADを読み出す。
【0098】
また制御部40は、データ割当処理時、特徴数値化情報に応じて、第2の小節区間MS2のコードを検出したとき(すなわち、検出コードを検出したとき)、動きデータ生成命令が入力された時点から現時点までの間に記憶部42に記憶した第2の小節区間MS2の記憶コードの中に検出コードと同じ記憶コードがある場合には、かかる記憶部42から、検出コードと同じ記憶コードに対応付けられている6個の可動部のそれぞれに対する第2の動きパターンデータBDの識別子を読み出す。そして制御部40は、かかる読み出した6個の可動部のそれぞれに対する第2の動きパターンデータBDの識別子に応じて、第2の動きパターンデータベースBDBから対応する6軸分の第2の動きパターンデータBDを読み出す。
【0099】
このようにして制御部40は、図17に示すように、データ割当処理時、音楽データMDの複数の第1の小節区間MS1の中で同じコードを検出した第1の小節区間MS1に対しては、6個の可動部のそれぞれに対して同じ第1の動きパターンデータADを読み出すと共に、音楽データMDの複数の第2の小節区間MS2の中で同じコードを検出した第2の小節区間MS2に対しては、6個の可動部のそれぞれに対する同じ第2の動きパターンデータBDを読み出す。すなわち制御部40は、これら読み出した第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータを生成したときに、音楽データMDの中で同じコードの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して同じ動きパターンの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てることができる。これにより制御部40は、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、例えば、音楽データMDに基づく音楽の中のさびの部分などの同じコードで形成されている部分において同じ動きをさせることができ、あたかも知性を持って動いているかのように見せることができる。
【0100】
ここで、音楽のビートは、音楽のテンポが速くなると当該ビート同士の間隔は狭くなり、音楽のテンポが遅くなると当該ビート同士の間隔は広くなる関係にある。また音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2は、音楽のビートに応じて区切られている。すなわち、制御部40により区切られた音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の長さは、音楽データMDに基づく音楽のテンポの違いに伴って変化する。従って、データ割当処理時、制御部40により音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の特徴に合った6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを読み出したとき、かかる音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に基づく音楽の部分が流される時間と、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づく動きパターンを実行するのに必要な動き実行時間とは、必ずしも一致しない。
【0101】
制御部40は、図18に示すように、データ割当処理時、音楽データMDの第1の小節区間MS1に対応する6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを読み出すと、当該第1の小節区間MS1の区間の先頭及び後尾に対し、当該読み出した6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADに基づく動きパターンの開始と終了とが合うように当該動きパターンの動き実行時間を伸縮させるようにして、6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを修正すると共に、当該修正した6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータADを第1の小節区間MS1に割り当てる。また制御部40は、データ割当処理時、音楽データMDの第2の小節区間MS2に対応する6個の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDを読み出すと、当該第2の小節区間MS2の区間の先頭及び後尾に対し、当該読み出した6個の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDに基づく動きパターンの開始と終了とが合うように当該動きパターンの動き実行時間を伸縮させるようにして、6個の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータBDを修正すると共に、当該修正した6個の可動部のそれぞれの第2の動きパターンデータADを第2の小節区間MS2に割り当てる。そして制御部40は、データ割当処理時、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対して、6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを順次修正して割り当てていき、当該音楽データMDの後尾の第1の小節区間MS1または第2の小節区間MS2まで、6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てると、かかるデータ割当処理を終了する。
【0102】
このようなデータ割当処理により制御部40は、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対し、音楽の特徴に対応する6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを読み出して割り当てる。従って制御部40は、これら割り当てた6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータを生成し、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、音楽データMDに基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の切り換えに同期させて、動きパターンを切り換えることができ、あたかも再生中の音楽の曲調に同期して踊っているかのように動作させることができる。
【0103】
また制御部40は、データ割当処理時、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2に対応する6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを読み出し、当該読み出した6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づくそれぞれに動きパターンの開始及び終了と、音楽データMDの第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2のそれぞれの先頭及び後尾とが一致するように、6個の可動部のそれぞれの当該第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを修正して割り当てている。従って制御部40は、これら割り当てた6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに応じて最終的に動きデータを生成し、ロボット装置11に対し、音楽データMDと共に動きデータを再生させるとき、音楽データMDに基づく音楽を楽譜で表現したときの、小節に対応する第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の切り換え時に、動きパターンデータに応じた動きパターンが不自然に途切れることなく、再生中の音楽の曲調に合わせて連続的な動きをさせることができる。
【0104】
このようにしてパーソナルコンピュータ12の制御部40は、上述した区間区切り処理、特徴検出処理及びデータ割当処理を並行して行うことにより、図19に示すような、音楽データMDの各第1の小節区間MS1及び各第2の小節区間MS2に対して、6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを再生時間軸tに沿って割り当てて動きデータUDを生成する。
【0105】
そして制御部40は、ロボット装置11に対し、このようにして生成した動きデータUDを音楽データMDと共に所定の単位処理データ毎に通信部43を介して送信する。
【0106】
ロボット装置11の主制御部50は、動きデータUDを駆動制御部52に送出して6個の可動部のそれぞれを駆動制御すると共に、音楽データMDに対し所定の再生処理を施して右スピーカ28及び左スピーカ29から出力する。
【0107】
(2−5)第2の実施の形態の動作及び効果
以上の構成においてロボット装置11の主制御部50は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、その直接入力に基づくユーザの所望する特徴の音楽データMDと当該音楽データMDの曲調に合わせて生成した動きデータUDとをパーソナルコンピュータ12から得て、そのユーザの所望する特徴の音楽データMDに基づく音楽を出力すると共に、かかる音楽の曲調に合わせてロボット装置11自体を動かすことができ、あたかもロボット装置11がユーザの所望する特徴の音楽の曲調に合わせて踊っているかのように見せることができる。
【0108】
ちなみに、この第2の実施の形態の処理の手順としては、上述した第1の実施の形態の命令実行処理手順のステップSP3においてパーソナルコンピュータ12の制御部40は、振動分類情報に応じた特徴に対応付けられている音楽データMDを記憶部42から読み出して設定し、ステップSP4においてパーソナルコンピュータ12の制御部40は、音楽データMDを分析して第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを割り当てることで動きデータUDを生成し、ステップSP5においてパーソナルコンピュータ12の制御部40は、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDで構成される動きデータUDと音楽データMDとをロボット装置11に送信し、ステップSP6においてロボット装置11の制御部40は、所定の再生処理を施して音楽データMDに基づく音楽を右スピーカ28及び左スピーカ29から出力すると共に、駆動制御部52の制御により、動きデータUDに応じ、可動部としての筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31をそれぞれ駆動制御するようにすることで実現する。
【0109】
(2−6)第2の実施の形態の場合の他の実施の形態
なお上述した第2の実施の形態においては、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づくそれぞれの動きパターンの開始及び終了が、音楽データMDまたは音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2のそれぞれの先頭及び後尾に合うように第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを修正して割り当てるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに基づく動きパターンが、音楽データMDまたは音楽データMD2の第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の中で完結するように動くのであれば、その割り当て方は特に限定しない。
【0110】
また上述した第2の実施の形態においては、動きデータUDを生成するとき、6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを組み合わせるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、6個の可動部のそれぞれの第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを、各可動部毎に単独に組み合わせたり、選別して複数の可動部毎に組み合わせたりしても良い。また、可動部の数は6個に限らず、特に限定しない。さらにその場合、右側発光部34及び左側発光部35を所定の発光パターンで発光させる第1の発光パターンデータ及び第2の発光パターンデータを予め複数記憶するようにしておいて、動きデータUDを生成するときにこれら第1の発光パターンデータ及び第2の発光パターンデータも組み合わせるようにすれば、ロボット装置11に対し、音楽に同期して所定の発光パターンで右側発光部34及び左側発光部35を発光させることもでき、さらに多くの種類の表現をさせることができる。
【0111】
さらに上述した第2の実施の形態においては、区切りのビートの間に3個のビートが入るようにして形成される、全体として4ビート分の区間を第1の小節区間MS1とし、区切りのビートの間に7個のビートが入るようにして形成される、全体として8ビート分の区間を第2の小節区間MS2とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、かかる第1の小節区間MS1及び第2の小節区間MS2の区間の長さ(すなわちビートがいくつ入るか)は限定しないし、小節区間は2種類以上あっても良い。そうすることで、例えばクラシック等に頻繁に用いられる3拍子や5拍子等に応じた、全体として3ビート分の音楽の区間(すなわち3拍子に応じた音楽の小節)や5ビート分の音楽の区間(すなわち5拍子に応じた音楽の小節)に対しても、動きパターンデータを割り当てることができ、そのようにして割り当てた動きパターンデータにより動きデータを生成するようにすることで、ロボット装置11をさらに音楽に同期して動かすことができる。
【0112】
さらに上述した第2の実施の形態においては、音楽のビートに応じて音楽データの小節区間を区切り、音楽の特徴に応じて音楽の小節区間毎の動きパターンデータを読み出すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽の特徴に応じて音楽データの小節区間を区切ったり、音楽のビートに応じて音楽の小節区間毎の動きパターンデータを読み出すようにしても良く、音楽データの小節区間の区切り方や、音楽の小節区間毎の動きパターンデータの読み出し方については限定しない。
【0113】
さらに上述した第2の実施の形態においては、音楽の特徴を検出した結果生成する特徴数値化情報により音楽のテンポの情報を得るようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽のビートにより音楽のテンポの情報を得るようにしても良い。
【0114】
さらに上述した第2の実施の形態においては、音楽の特徴の分類として音楽のテンポ及び音楽のコードを適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、クラシックやジャズ等の音楽のジャンル、明るい音楽や暗い音楽等の音楽の雰囲気、ピアノソロやアカペラ等の音楽に使用されている楽器や声、主旋律や対旋律等の音楽のフレーズ、のように、音楽の特徴として検出可能な分類は全て適用することができる。
【0115】
さらに上述した第2の実施の形態においては、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDを音楽の特徴と対応付けてデータベース化した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1の動きパターンデータAD及び第2の動きパターンデータBDに対して、音楽の特徴を付加するようにしても良い。
【0116】
(3)第3の実施の形態
第3の実施の形態の場合、ロボット装置11の構成は上述の第1の実施の形態と同様であり、パーソナルコンピュータ12の記憶部42に記憶していた動きパターンデータベースPDBと音楽データベースMDBとをロボット装置11の記憶部53に記憶しておき、パーソナルコンピュータ12を介さずに全ての処理をロボット装置11だけで行う点が相違する。
【0117】
(3−1)第3の実施の形態のロボット装置
この第3の実施の形態の場合、ロボット装置11の主制御部50は、算出加速度値の時間変化を分析することにより、回転楕円体状筐体20の振られ方を分類して、振動分類情報を生成したとき、この振動分類情報から回転楕円体状筐体20がユーザに振られたときの振られ方を検出し、その検出結果に相当する特徴に対応付けられている、記憶部53に記憶されている動きパターンデータベースPDB(図8)の6個の可動部のそれぞれに複数用意された動きパターンデータPDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの動きパターンデータPDをランダムに読み出す。すなわち制主制御部50は、例えば振動分類情報に回転楕円体状筐体20が激しく振られたことが示されている場合には、動きパターンデータベースPDBの中の激しい動きという特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれに複数用意された動きパターンデータPDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの動きパターンデータPDをランダムに読み出す。一方で主制御部50は、例えば振動分類情報に回転楕円体状筐体20がゆったりと振られたことが示されている場合には、動きパターンデータベースPDBの中のゆったりとした動きという特徴に対応付けられている6個の可動部のそれぞれに複数用意された動きパターンデータPDの中から、6個の可動部のそれぞれに対して1つずつの動きパターンデータPDをランダムに読み出す。そして主制御部50は、6個の可動部それぞれの動きパターンデータPDに応じ、可動部としての筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31をそれぞれ駆動制御する。
【0118】
また主制御部50は、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを記憶部53から読み出したとき、この動きパターンデータPDの特徴と同じ特徴に対応付けられている、記憶部53に記憶されている音楽データベースMDBの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す。すなわち主制御部50は、例えば激しい動きの動きパターンデータPDを読み出した場合には、音楽データベースMDBの中の激しい音楽という特徴に対応付けられている複数の音楽データMDの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す。一方で制御部40は、例えばゆったりした動きの動きパターンデータPDを読み出した場合には、音楽データベースMDBの中のゆったりした音楽という特徴に対応付けられている複数の音楽データMDの中から、1つの音楽データMDをランダムに読み出す。そして主制御部50は、読み出した音楽データMDに対し所定の再生処理を施して、右スピーカ28及び左スピーカ29に送出することにより、6個の可動部を動かすのと並行して、右スピーカ28及び左スピーカ29から音楽データMDに基づく音楽を出力してユーザに聴かせる。
【0119】
(3−2)命令実行処理手順
ここで、上述した一連の処理の手順(以下、これを命令実行処理手順と呼ぶ)について説明する。ロボット装置11は、回転楕円体状筐体20が持ち上げられたことを認識すると、図20に示すような命令実行処理手順RT1を開始する。ロボット装置11の主制御部50は、かかる命令実行処理手順RT1を開始すると、ステップSP11において、回転楕円体状筐体20がユーザに振られることによる直接入力を受け付けて分析し、その振られ方を「激しい」「小刻み」「ゆったり」「静か」等に分類して振動分類情報を生成し、次のステップSP12に移る。
【0120】
ステップSP12において主制御部50は、生成した振動分類情報に対応する特徴に対応付けられている、6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDを記憶部53から読み出して設定し、次のステップSP13に移る。
【0121】
ステップSP13において主制御部50は、記憶部53から読み出した動きパターンデータPDの特徴に応じた音楽データMDを記憶部53から読み出して設定し、次のステップSP14に移る。
【0122】
ステップSP14において主制御部50は、所定の再生処理を施して音楽データMDに基づく音楽を右スピーカ28及び左スピーカ29から出力すると共に、駆動制御部52の制御により、6個の可動部それぞれの動きパターンデータPDに応じ、可動部としての筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25、右側車輪30及び左側車輪31をそれぞれ駆動制御し、次のステップSP15に移り、かかる命令実行処理手順RT1を終了する。
【0123】
このような命令実行処理手順RT1により、ロボット装置11の主制御部50は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、ユーザの所望する音楽に合わせてロボット装置11自体をユーザの所望の動きで動かすようになされている。
【0124】
(3−3)第3の実施の形態の動作及び効果
このようにしてロボット装置11の主制御部50は、命令実行処理時、ユーザに対して回転楕円体状筐体20を振らせるという簡易な直接入力をさせるだけで、その直接入力に応じた6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDと音楽データMDとを記憶部53から読み出して、音楽データMDに基づく音楽を出力すると共に、動きパターンデータPDに応じて6個の可動部をそれぞれ動かすことができる。
【0125】
すなわち主制御部50は、例えば、パーソナルコンピュータ12が近くに無い場合や起動していていない場合、さらには購入したロボット装置11を開封した直後でパーソナルコンピュータ12に対してロボット装置11を制御するプログラムをインストールしていない場合であっても、記憶部53に対して動きパターンデータPDと音楽データMDとを予め記憶させておくことで、ユーザに対してパーソナルコンピュータ12を起動させたり、ロボット装置11を制御するプログラムをパーソナルコンピュータ12にインストールさたり、パーソナルコンピュータ12との通信接続を設定させる等の作業をさせることなく、回転楕円体状筐体20を掴ませてロボット装置11自体を振らせる動作をさせるだけで、ユーザの所望の動きで所望の特徴の音楽に合わせてロボット装置11自体を所望の動きで動かすことができ、その結果として、ロボット装置11の使い勝手を向上することができる。
【0126】
(4)第4の実施の形態
第4の実施の形態の場合、ロボット装置11及びパーソナルコンピュータ12の構成は上述の第1の実施の形態と同様であり、ロボット装置11への直接入力に右側車輪30及び左側車輪31を用いる点が相違する。
【0127】
(4−1)右側車輪30及び左側車輪31の回路構成
ここでロボット装置11の右側車輪30及び左側車輪31の回路構成について詳しく説明する。右側車輪30には、図20に示すように、右側車輪30を軸周り一方向及び他方向に回転させる右側車輪用モータ60と、この右側車輪用モータ60の出力軸に対する回転方向、回転量及び回転速度を検出するロータリエンコーダなどでなる右側車輪用回転検出センサ61とが設けられている。また左側車輪31には、左側車輪31を軸周り一方向及び他方向に回転させる左側車輪用モータ62と、この左側車輪用モータ62の出力軸に対する回転方向、回転量及び回転速度を検出するロータリエンコーダなどでなる左側車輪用回転検出センサ63とが設けられている。
【0128】
実際上、ロボット装置11において駆動制御部52は、パーソナルコンピュータ12から送信される動きパターンデータPDに基づき、右側車輪30の右側車輪用モータ60の出力軸を動きパターンデータPDの示す回転方向、回転量及び回転速度で回転させるための右側車輪駆動信号RDrを生成して、これを右側車輪用モータ60に送る。右側車輪用モータ60は、右側車輪駆動信号RDrに応じて出力軸を回転させることにより、出力軸の回転を右側車輪30に伝達して右側車輪30を回転させる。また右側車輪用回転検出センサ61は、右側車輪用モータ60の出力軸が回転し始めると、この右側車輪用モータ60の出力軸に対する回転方向、回転量及び回転速度を示す右側車輪回転検出信号RDeを駆動制御部52に送る。
【0129】
ここで駆動制御部52は、右側車輪用回転検出センサ61から送られてくる右側車輪回転検出信号RDeに基づいて、その時点での右側車輪用モータ60の出力軸に対する回転方向、回転量及び回転速度を示す右側車輪回転検出値を生成する。さらにここで主制御部50は、右側車輪30の回転に用いている右側車輪駆動指示値と右側車輪回転検出値とを比較し、この結果得られる差分値に基づいて右側車輪用モータ60の出力軸をその差分値の示す回転方向、回転量及び回転速度で回転させるための右側車輪駆動信号RDrを生成して、これを右側車輪用モータ60に送る。
【0130】
このように駆動制御部52は、左側車輪31と同様に、右側車輪用モータ60及び回転検出センサ45との間でフィードバックループを構築して右側車輪用モータ60をフィードバック制御するようになされている。
【0131】
また、駆動制御部52は、動作モードであるとき、パーソナルコンピュータ12から送信される動きパターンデータPDに基づき、左側車輪31の左側車輪用モータ62の出力軸を動きパターンデータPDの示す回転方向、回転量及び回転速度で回転させるための左側車輪駆動信号LDrを生成して、これを左側車輪用モータ62に送る。左側車輪用モータ62は、左側車輪駆動信号LDrに応じて出力軸を回転させることにより、出力軸の回転を左側車輪31に伝達して左側車輪31を回転させる。また左側車輪用回転検出センサ63は、左側車輪用モータ62の出力軸が回転し始めると、この左側車輪用モータ62の出力軸に対する回転方向、回転量及び回転速度を示す左側車輪回転検出信号LDeを駆動制御部52に送る。
【0132】
ここで主制御部駆動制御部52は、左側車輪用回転検出センサ63から送られてくる左側車輪回転検出信号LDeに基づいて、その時点での左側車輪用モータ62の出力軸に対する回転方向、回転量及び回転速度を示す左側車輪回転検出値を生成する。さらにここで駆動制御部52は、左側車輪31の回転に用いている左側車輪駆動指示値と左側車輪回転検出値とを比較し、この結果得られる差分値に基づいて左側車輪用モータ62の出力軸をその差分値の示す回転方向、回転量及び回転速度で回転させるための左側車輪駆動信号LDrを生成して、これを左側車輪用モータ62に送る。
【0133】
このように駆動制御部52は、動作モード時、左側車輪用モータ62及び回転検出センサ43との間でフィードバックループを構築して左側車輪用モータ62をフィードバック制御するようになされている。
【0134】
このようにして主制御部50は、左側車輪用モータ62及び右側車輪用モータ60のそれぞれを個別に制御して左側車輪31及び右側車輪30を回転させることにより、回転楕円体状筐体2を前後方向に直進させるように走行させること、その場で回転させるように走行させること、または左右に旋回させるように走行させることなどができる。
【0135】
また、命令入力モードであるとき、駆動制御部52は、まず動きパターンデータPDを読み出さないことにより、左側車輪用モータ62及び右側車輪用モータ60を回転させることなく、左側車輪31及び右側車輪30に対するユーザの回動操作を待ち受ける。ちなみに、このとき回転楕円体状筐体2は、一例として、図21に示したように、左側車輪31が上側、右側車輪30が下側となる向きでユーザに持ち上げられているとする。
【0136】
ここで右側車輪用回転検出センサ61は、右側車輪30がユーザにより回転させられると、これに応じて右側車輪用モータ60の出力軸が回転することにより、右側車輪回転検出信号RDeを生成して、これを駆動制御部52に送る。
【0137】
主制御部駆動制御部52は、右側車輪用回転検出センサ61から送られてくる右側車輪回転検出信号RDeに基づき、右側車輪30に対するユーザの回動操作(すなわち右側車輪30の回転方向、回転量及び回転速度)を認識すると共に、この回動操作を入力として受け付ける。
【0138】
一方、左側車輪用回転検出センサ63は、左側車輪31がユーザにより回転させられると、これに応じて左側車輪用モータ62の出力軸が回転することにより、左側車輪回転検出信号LDeを生成して、これを駆動制御部52に送る。
【0139】
駆動制御部52は、左側車輪用回転検出センサ63から送られてくる左側車輪回転検出信号LDeに基づき、左側車輪31に対するユーザの回動操作(すなわち左側車輪31の回転方向、回転量及び回転速度)を認識すると共に、この回動操作を入力として受け付ける。
【0140】
このようにしてロボット装置11の駆動制御部52は、右側車輪30及び左側車輪31への回転操作を入力として受け付けるようになされている。
【0141】
(4−2)右側車輪30及び左側車輪31への命令入力
ロボット装置11の主制御部50は、命令入力モードにおいて、図21に示すように、ユーザに回転楕円体状筐体20が持ち上げられた状態で右側車輪30及び左側車輪31が、例えばユーザの指により回転させられると、右側車輪30及び左側車輪31が回転させられたことで得られる右側車輪回転検出信号RDe及び左側車輪回転検出信号LDeの時間変化を記憶部53に記憶する。
【0142】
そして主制御部50はX軸検出加速度値、Y軸検出加速度値及びZ軸検出加速度値がX軸基準加速度値、Y軸基準加速度値及びZ軸基準加速度値を所定時間(例えば数秒)越えなかったら、ユーザにより回転楕円体状筐体20が机上に載置されたと判別して、命令入力モードから動作モードに移行すると共に、記憶部53に記憶する右側車輪回転検出信号RDe及び左側車輪回転検出信号LDeの時間変化を読み出してこれを分析する。
【0143】
まず主制御部50は、右側車輪回転検出信号RDe及び左側車輪回転検出信号LDeを分析することにより、右側車輪30及び左側車輪31がユーザの指により回転させられたときの回転速度を検出する。そして主制御部50は、検出した回転速度が所定の第1の回転速度以上である場合には、右側車輪30及び左側車輪31が速い速度で回転させられたと分析(すなわち判別)する。また主制御部50は、検出した回転速度が所定の第1の回転速度未満かつ所定の第2の回転速度以上である場合には、右側車輪30及び左側車輪31が遅い速度で回転させられたと判別する。
【0144】
次いで主制御部50は、右側車輪回転検出信号RDe及び左側車輪回転検出信号LDeを分析することにより、右側車輪30及び左側車輪31がユーザの指により回転させられたときの回転量を検出する。そして主制御部50は、検出した回転量が所定の第1の回転量以上である場合には、右側車輪30及び左側車輪31がたくさん回転させられたと判別する。また主制御部50は、算出した回転量が所定の第1の回転量未満、かつ所定の第2の回転量以上である場合には、右側車輪30及び左側車輪31が少しだけ回転させられたと判別する。
【0145】
そして主制御部50は、右側車輪30及び左側車輪31が速い速度で、かつたくさん回転させられた場合には、ユーザの指により右側車輪30及び左側車輪31が激しく回転させられたと判別する。また主制御部50は、右側車輪30及び左側車輪31が速い速度で、かつ少しだけ回転させられた場合には、ユーザの指により右側車輪30及び左側車輪31が小刻みに回転させられたと判別する。さらに主制御部50は、右側車輪30及び左側車輪31が遅い速度で、かつたくさん回転させられた場合には、ユーザの指により右側車輪30及び左側車輪31がゆったりと回転させられたと判別する。さらに主制御部50は、右側車輪30及び左側車輪31が遅い速度で、かつ少しだけ回転させられた場合には、ユーザの指により右側車輪30及び左側車輪31が静かに回転させられたと判別する。
【0146】
このようにして主制御部50は、命令実行処理時、右側車輪回転検出信号RDe及び左側車輪回転検出信号LDeの時間変化を分析することにより、右側車輪30及び左側車輪31の回転のさせられ方を分類する。そして主制御部50は、分析結果として、分類した情報(以下、これを回転分類情報と呼ぶ)を生成し、この回転分類情報を通信部51を介してパーソナルコンピュータ12に送信する。
【0147】
そしてロボット装置11は、振動分類情報の代わりに回転分類情報を用いる以外は上述の第1の実施の形態と同様にして、この回転分類情報に応じてパーソナルコンピュータ12から送信される6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDと音楽データMDとを受け取ると、これらに応じてあたかもロボット装置11が音楽に合わせて踊っているかのように駆動制御する。
【0148】
(4−3)第4の実施の形態の動作及び効果
このようにロボット装置11において主制御部50は、回転楕円体状筐体20を掴ませて振らせるという大きな動作に応じた直接入力だけでなく、ユーザに回転楕円体状筐体20を掴ませて指で右側車輪30及び左側車輪31を回転させるという小さな動作に応じた直接入力を受け付けることができ、手を振りかざせないような狭い場所等でもロボット装置11に対して命令を入力することができ、結果としてロボット装置11の使い勝手を向上できる。
【0149】
(4−4)第4の実施の形態の場合の他の実施の形態
上述した第4の実施の形態においては、右側車輪30及び左側車輪31を指で回転させることで直接入力するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、ロボット装置11(つまり回転楕円体状筐体20の接触検知センサ部33)にユーザが触れたことに応じて待機モードから命令入力モードに移行するようにして、かかる命令入力モードにおいてユーザに回転楕円体状筐体20を掴ませて、右側車輪30及び左側車輪31が机や床等の平面上に設置した状態でロボット装置11自体を強制的に走行させるようにして、右側車輪30及び左側車輪31を回転させるようにしても良い。さらにその場合、ユーザによりロボット装置11が机や床等の平面上で走行させられた軌跡(例えば、直線走行、回転走行、蛇行走行、八の字走行)を右側車輪回転検出信号RDe及び左側車輪回転検出信号LDeから算出し、かかる軌跡に応じた動きでなる動きパターンデータPDを取得するようにすることで、ロボット装置11に対し、よりユーザの所望する動きに合った動きをさせることができる。
【0150】
(5)第5の実施の形態
第5の実施の形態の場合、ロボット装置11の構成にマイク37が設けられており、このマイク37に対して直接入力が行われる点が相違する。
【0151】
(5−1)マイクによる集音
第5の実施の形態の場合、ロボット装置11には、図22及び図23に示すように、回転楕円体状筐体20の基準姿勢における筐体中央部21の背面で水平回動軸線L1よりも僅かに上側となる位置に、穴部36が形成されている。この穴部36内には、マイク37が収納されている。マイク37は、ロボット装置11の外部の音声を集音し、集音した音声に所定のアナログデジタル処理を施すことにより音声データを生成するようになされている。
【0152】
そしてロボット装置11の主制御部50は、回転楕円体状筐体20の接触検知センサ部33にユーザの指が触れたことに応じて待機モードから命令入力モードに移行すると、例えばユーザが拍手することに応じて放音された音声をマイク37で集音することにより、音声データを生成してその時間変化を記憶部53に記憶する。
【0153】
そして主制御部50は、命令実行処理時、マイク37を介して所定時間(例えば数秒)に集音する音声のレベルが所定値以下であることに応じ、ユーザからの音声による直接入力が終了したと判別すると、命令入力モードから、入力された命令に応じた動作を実行する動作モードに移行すると共に、記憶部53に記憶する音声データの時間変化を読み出してこれを分析する。
【0154】
まず主制御部50は、音声データの音量レベル値を検出することにより、ユーザの行った拍手に応じた音の大きさを分析する。そして主制御部50は、検出した音量レベル値が所定の第1の音量レベル値以上である場合には、大きな拍手に応じた大きい音を集音したと分析(すなわち判別)する。また主制御部50は、検出した音量レベル値が所定の第1の音量レベル値未満かつ所定の第2の音量レベル値以上である場合には、小さな拍手に応じた小さな音を集音したと判別する。
【0155】
次いで主制御部50は、検出した音量レベル値の周期を分析することにより、ユーザの行った拍手のテンポを検出する。そして主制御部50は、検出した拍手のテンポが所定の第1の周期以上である場合には、速いテンポの拍手に応じた音を集音したと判別する。また主制御部50は、検出した拍手のテンポが所定の第1の周期未満、かつ所定の第2の周期以上である場合には、遅いテンポの拍手に応じた音を集音したと判別する。
【0156】
そして主制御部50は、マイク37により、大きな音で、かつ速いテンポの拍手を検出した場合には、激しい拍手に応じた音を集音したと判別する。また主制御部50は、マイク37により、小さな音で、かつ速いテンポの拍手を検出した場合には、小刻みな拍手に応じた音を集音したと判別する。さらに主制御部50は、マイク37により、大きな音で、かつ遅いテンポの拍手を検出した場合には、ゆったりとした拍手に応じた音を集音したと判別する。さらに主制御部50は、マイク37により、小さな音で、かつ遅いテンポの拍手を検出した場合には、静かな拍手に応じた音を集音したと判別する。
【0157】
このようにして主制御部50は、音声データの時間変化を分析することにより、ユーザの行った拍手に応じた音の程度を分類する。そして主制御部50は、分析結果として、分類した情報(以下、これを集音分類情報と呼ぶ)を生成し、この集音分類情報を通信部51を介してパーソナルコンピュータ12に送信する。
【0158】
そしてロボット装置11は、振動分類情報の代わりに集音分類情報を用いる以外は上述の第1の実施の形態と同様にして、集音分類情報に応じてパーソナルコンピュータ12から送信される6個の可動部のそれぞれの動きパターンデータPDと音楽データMDとを受け取ると、これらに応じてあたかもロボット装置11が音楽に合わせて踊っているかのように駆動制御する。
【0159】
(5−2)第5の実施の形態の動作及び効果
このようにロボット装置11において主制御部50は、ユーザに対して回転楕円体状筐体20に向かって拍手させるという、回転楕円体状筐体20に直接手を触れない入力に応じて、ロボット装置11をユーザの所望の動きで動かすことができ、あたかも賢いペットに対して芸をさせているかのように見せてエンターテイメント性を高めることができる。
【0160】
(5−3)第5の実施の形態の場合の他の実施の形態
なお上述の第5の実施の形態においては、ユーザの拍手をマイク37で集音するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ユーザの口ずさむリズム音声や、ユーザの歌う歌、ユーザの奏でる楽器の音(特に打楽器の打撃音)、物と物との打撃音や衣擦れ音であっても良く、さらには外部に流れている音楽などであっても良い。またこの場合、ユーザの拍手のテンポを検出したとき、この拍手のテンポに応じた(すなわち、検出したテンポと同じ、検出したテンポに近いテンポ、検出したテンポの整数倍のテンポの)動きパターンデータPDや音楽データMDを選択できるようにすれば、ロボット装置11に対して音楽のテンポに同期した動きをさせることができ、それだけエンターテイメント性を高めることができる。
【0161】
(6)他の実施の形態
また上述した第1乃至第5の実施の形態においては、本発明によるロボット装置制御システムを、図1乃至図24について、ロボット装置11及びパーソナルコンピュータ12に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロボット装置と外部サーバや、ロボット装置とハードディスク型オーディオ装置等、この他種々の構成でなるロボット装置制御システムを広く適用することができる。
【0162】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、本発明によるロボット装置を、図1乃至図24について、略回転楕円体状の筐体と二輪の移動機構を有する上述したロボット装置11に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、可動部を有するロボット装置や玩具であれば良く、その形状は何でも良い。また、その移動機構は二輪だけでなく一輪及び複数輪でも良く、二足歩行型や四足歩行型等の多足歩行でも良いし、キャタピラ等であっても良い。
【0163】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、ロボット装置へのユーザの直接入力受け付ける入力部として、図1乃至図24について上述した加速度センサ部54、右側車輪30、左側車輪31、接触検知センサ部33及びマイク37に適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロボット装置11に対してユーザが直接入力できるのであれば、筐体右側回動部22、筐体左側回動部23、筐体右側開閉部24、筐体左側開閉部25などの他の可動部を入力部として適用することができる。
【0164】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、入力部で受け付けた直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて動きパターンを設定する動きパターン設定部として、図1乃至図24について上述したパーソナルコンピュータ12の制御部40とロボット装置11の主制御部50との少なくとも一方を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、入力部で受け付けた直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて動きパターンを設定するハードウェア構成の動きパターン設定回路等のように、この他種々の動きパターン設定部を広く適用することができる。
【0165】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、動きパターン設定部により設定された動きパターンに応じた動きで動くようにロボット装置の所定の可動部を駆動制御する駆動制御部として、図1乃至図24について上述した駆動制御部52を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、主制御部50や駆動制御部一体型の制御部等、この他種々の構成でなる駆動制御部を広く適用することができる。
【0166】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、動きパターン設定部により設定された動きパターンに応じた音楽データを設定する音楽データ設定部として、図1乃至図24について上述したパーソナルコンピュータ12の制御部40とロボット装置11の主制御部50との少なくとも一方を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、動きパターン設定部により設定された動きパターンに応じた音楽データを設定するハードウェア構成の音楽データ設定回路等のように、この他種々の音楽データ設定部を広く適用することができる。
【0167】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、音楽データを再生する再生部として、図1乃至図24について主制御部50と右側スピーカ28並びに左側スピーカ29とを適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、音楽データを再生するのはパーソナルコンピュータ12の制御部40と出力部44であっても良く、ロボット装置11が動いている場に音楽が流れるのであれば、音楽データを再生する場所や方法は限定しない。
【0168】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、音楽データ設定部が設定した音楽データの特徴を検出する特徴検出部として、図1乃至図24について上述したパーソナルコンピュータ12の制御部40を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロボット装置11の主制御部50や、音楽データ設定部が設定した音楽データの特徴を検出するハードウェア構成の特徴検出回路等のように、この他種々の特徴検出部を広く適用することができる。
【0169】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、入力部で受け付けた直接入力を分析する分析部として、図1乃至図24について上述したロボット装置11の主制御部50を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータ12の制御部40や、入力部で受け付けた直接入力を分析するハードウェア構成の分析回路等のように、この他種々の分析部を広く適用することができる。
【0170】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、分析部の分析により得られた、直接入力の分析結果を外部装置に送信する送信部として、図1乃至図24について上述したロボット装置11の通信部51を適用して近距離無線通信技術であるBluetooth(登録商標)に準拠した無線接続を行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、外部装置として携帯電話を用いるようにして、この携帯電話の周波数帯域を用いた無線接続を行うようにしても良いし、赤外線通信や有線通信等、この他種々の通信接続方法を用いても良く、そのような送信部であれば広く適用することができる。
【0171】
さらに上述した第1乃至第5の実施の形態においては、送信部により外部装置に対して分析結果を送信した結果、当該外部装置から転送される動きパターンを受信する受信部として、図1乃至図24について上述したロボット装置11の通信部51を適用するようにした適用して近距離無線通信技術であるBluetooth(登録商標)に準拠した無線接続を行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、本発明はこれに限らず、例えば、外部装置として携帯電話を用いるようにして、この携帯電話の周波数帯域を用いた無線接続を行うようにしても良いし、赤外線通信や有線通信等、この他種々の通信接続方法を用いても良く、そのような受信部であれば広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0172】
本発明は、音楽に合わせて動くロボット装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本実施の形態によるロボット装置制御システムの概要を示すブロック図である。
【図2】ロボット装置制御システムの構成を示す略線図である。
【図3】ロボット装置の外観構成を示す略線的斜視図である。
【図4】ロボット装置の背面構成を示す略線図である。
【図5】筐体右側開閉部及び筐体左側開閉部の開閉の様子の説明に供する略線図である。
【図6】筐体右側回動部及び筐体左側回動部の回動の様子の説明に供する略線図である。
【図7】パーソナルコンピュータの回路構成を示すブロック図である。
【図8】動きパターンデータベースの構成を示す略線図である。
【図9】音楽データベースの構成を示す略線図である。
【図10】ロボット装置の回路構成を示す略線図である。
【図11】加速度センサによる加速度の検出の様子を示す略線的斜視図である。
【図12】回転楕円体状筐体が持ち上げられるときの様子を示す略線図である。
【図13】回転楕円体状筐体の振られる様子を示す略線図である。
【図14】命令実行処理の手順を示すシーケンスチャートである。
【図15】第1の動きパターンデータベースの構成を示す略線図である。
【図16】第2の動きパターンデータベースの構成を示す略線図である。
【図17】動きパターンデータの読み出しの様子を示す略線図である。
【図18】動きパターンデータの割り当ての様子を示す略線図である。
【図19】生成した動きデータの様子を示す略線図である。
【図20】命令実行処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】車輪の回路構成を示すブロック図である。
【図22】回転楕円体状筐体が持ち上げられたときの様子を示す略線図である。
【図23】第5の実施の形態のロボット装置の外観構成を示す略線的斜視図である。
【図24】第5の実施の形態のロボット装置の背面構成を示す略線的斜視図である。
【符号の説明】
【0174】
1、10……ロボット装置制御システム、2……入力部、3……動きパターン設定部、4、52……駆動制御部、11……ロボット装置、12……パーソナルコンピュータ、22……筐体右側回動部、23……筐体左側回動部、24……筐体右側開閉部、25……筐体左側開閉部、30……右側車輪、31……左側車輪、33……接触検知センサ部、34……右側発光部、35……左側発光部、37……マイク、40……制御部、41……操作部、42、53……記憶部、43、51……通信部、50……主制御部、54…加速度センサ部、MD……音楽データ、PD……動きパターンデータ、RT1…命令実行処理手順。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット装置を動かすロボット装置制御システムにおいて、
上記ロボット装置へのユーザからの直接入力を受け付ける入力部と、
上記入力部で受け付けた直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて動きパターンを設定する動きパターン設定部と、
上記動きパターン設定部により設定された上記動きパターンに応じた動きで動くように上記ロボット装置の所定の可動部を駆動制御する駆動制御部と
を具えることを特徴とするロボット装置制御システム。
【請求項2】
上記動きパターン設定部により設定された上記動きパターンに基づいて音楽データを設定する音楽データ設定部と、
上記音楽データ設定部により設定された上記音楽データを再生する再生部と
を具えることを特徴とする請求項1に記載のロボット装置制御システム。
【請求項3】
上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて音楽データを設定する音楽データ設定部と、
上記音楽データ設定部により設定された上記音楽データの特徴を検出する特徴検出部と
を具え、
上記動きパターン設定部は、
上記特徴検出部により検出された上記音楽データの特徴に基づいて上記動きパターンを設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置制御システム。
【請求項4】
上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて音楽データを設定する音楽データ設定部
を具え、
上記動きパターン設定部は、
上記音楽データ設定部により設定された上記音楽データに予め関連付けられている動きパターンデータに基づいて上記動きパターンを設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置制御システム。
【請求項5】
上記動きパターン設定部は、
上記ロボットの上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力の周期に基づいて上記動きパターンを設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置制御システム。
【請求項6】
上記動きパターン設定部は、
上記ロボットの上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力の振幅に基づいて上記動きパターンを設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置制御システム。
【請求項7】
上記入力部として、加速度センサ、車輪、接触検知センサ及び集音部の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット装置制御システム。
【請求項8】
上記音楽データは、上記動きパターンに対応する属性情報が付加されており、
上記音楽データ設定部は、
上記入力部で受け付けたユーザからの上記直接入力と上記音楽データの上記属性情報とを比較することに応じて、上記直接入力に基づく音楽データを設定する
ことを特徴とする請求項3に記載のロボット装置制御システム。
【請求項9】
上記音楽データは、上記属性情報毎にリスト化されており、
上記音楽データ設定部は、
上記入力部で受け付けたユーザからの上記直接入力とリスト化された上記音楽データの上記属性情報とを比較することに応じて、リスト化された上記音楽データの中から上記直接入力に基づく音楽データを設定する
ことを特徴とする請求項8に記載のロボット装置制御システム。
【請求項10】
ロボット装置において、
上記ロボット装置へのユーザからの直接入力を受け付ける入力部と、
上記入力部で受け付けた直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて動きパターンを設定する動きパターン設定部と、
上記動きパターン設定部により設定された上記動きパターンに応じた動きで動くように上記ロボット装置の所定の可動部を駆動制御する駆動制御部と
を具えることを特徴とするロボット装置。
【請求項11】
上記動きパターン設定部により設定された上記動きパターンに基づいて音楽データを設定する音楽データ設定部と、
上記音楽データ設定部により設定された上記音楽データを再生する再生部と
を具えることを特徴とする請求項10に記載のロボット装置。
【請求項12】
上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて音楽データを設定する音楽データ設定部と、
上記音楽データ設定部により設定された上記音楽データの特徴を検出する特徴検出部と
を具え、
上記動きパターン設定部は、
上記特徴検出部により検出された上記音楽データの特徴に基づいて上記動きパターンを設定する
ことを特徴とする請求項10に記載のロボット装置。
【請求項13】
上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて音楽データを設定する音楽データ設定部
を具え、
上記動きパターン設定部は、
上記音楽データ設定部により設定された上記音楽データに予め関連付けられている動きパターンデータに基づいて上記動きパターンを設定する
ことを特徴とする請求項10に記載のロボット装置。
【請求項14】
上記動きパターン設定部は、
上記ロボットの上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力の周期に基づいて上記動きパターンを設定する
ことを特徴とする請求項10に記載のロボット装置。
【請求項15】
上記動きパターン設定部は、
上記ロボットの上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力の振幅に基づいて上記動きパターンを設定する
ことを特徴とする請求項10に記載のロボット装置。
【請求項16】
上記入力部として、加速度センサ、車輪、接触検知センサ及び集音部の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項10に記載のロボット装置。
【請求項17】
上記音楽データは、上記動きパターンに対応する属性情報が付加されており、
上記音楽データ設定部は、
上記入力部で受け付けたユーザからの上記直接入力と上記音楽データの上記属性情報とを比較することに応じて、上記直接入力に基づく音楽データを設定する
ことを特徴とする請求項12に記載のロボット装置。
【請求項18】
上記音楽データは、上記属性情報毎にリスト化されており、
上記音楽データ設定部は、
上記入力部で受け付けたユーザからの上記直接入力とリスト化された上記音楽データの上記属性情報とを比較することに応じて、リスト化された上記音楽データの中から上記直接入力に基づく音楽データを設定する
ことを特徴とする請求項17に記載のロボット装置。
【請求項19】
ロボット装置において、
上記ロボット装置へのユーザからの直接入力を受け付ける入力部と、
上記入力部で受け付けた直接入力を分析する分析部と、
上記分析部の分析により得られた、直接入力の分析結果を外部装置に送信する送信部と、
上記送信部により上記外部装置に対して上記分析結果を送信した結果、当該外部装置から転送される動きパターンを受信する受信部と、
上記受信部により受信した上記動きパターンに応じた動きで動くように上記ロボット装置の所定の可動部を駆動制御する駆動制御部と
を具えることを特徴とするロボット装置。
【請求項20】
上記分析部は、
上記ロボットの上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力の周期を検出し、
上記送信部は、
上記分析結果として、上記直接入力の周期を外部装置に送信する
ことを特徴とする請求項19に記載のロボット装置。
【請求項21】
上記分析部は、
上記ロボットの上記入力部で受け付けたユーザからの直接入力の振幅を検出し、
上記送信部は、
上記分析結果として、上記直接入力の振幅を外部装置に送信する
ことを特徴とする請求項19に記載のロボット装置。
【請求項22】
上記入力部として、加速度センサ部、車輪、接触検知センサ及び集音部の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項19に記載のロボット装置。
【請求項23】
音楽データを再生する再生部を具え、
上記受信部は、
上記送信部により上記外部装置に対して上記分析結果を送信した結果、当該外部装置から転送される上記動きパターンと音楽データとを受信し、
上記再生部は、
上記受信部により受信した上記音楽データを再生し、
上記駆動制御部は、
上記受信部により受信した上記動きパターンに応じた動きで動くように上記ロボット装置の上記可動部を駆動制御する
ことを特徴とする請求項19に記載のロボット装置。
【請求項24】
音楽データを記憶する記憶部と、
音楽データを再生する再生部と
を具え、
上記受信部は、
上記送信部により上記外部装置に対して上記分析結果を送信した結果、当該外部装置から転送される上記動きパターンと上記音楽データの識別情報とを受信し、
上記再生部は、
上記受信部により受信した上記識別情報に応じて上記記憶部から読み出した上記音楽データを再生し、
上記駆動制御部は、
上記受信部により受信した上記動きパターンに応じた動きで動くように上記ロボット装置の上記可動部を駆動制御する
ことを特徴とする請求項19に記載のロボット装置。
【請求項25】
ロボット装置を動かすロボット装置制御方法において、
上記ロボット装置へのユーザからの直接入力を受け付ける入力ステップと、
直接入力を分析して、当該分析の結果に基づいて動きパターンを設定する動きパターン設定ステップと、
上記動きパターンに応じた動きで動くように上記ロボット装置の所定の可動部を駆動制御する駆動制御ステップと
を具えることを特徴とするロボット装置制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2008−125741(P2008−125741A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−313213(P2006−313213)
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】