説明

ロール紙胴巻き包装装置及び方法

【課題】簡単な構成により、ロール紙の包装紙による胴巻き包装が自動的に行なわれるようにしたロール紙胴巻き包装装置を提供する。
【解決手段】連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙11を包装紙により包装し、包装紙を接着テープで固定するロール紙胴巻き包装装置10であって、ロール紙を回転駆動し連続用紙の先端部を展開した状態でロール紙の回転駆動を静止させるロール紙回転駆動機構20と、ロール紙回転駆動機構の停止によりロール紙が静止した状態で、展開した連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に包装紙の先端部を挿し挟む包装紙供給手段30と、包装紙供給手段から供給される所定長さの包装紙の後端部に対して、接着テープを貼着する接着テープ供給手段40と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール紙を包装する装置及び方法に係り、特に芯に巻き取られた連続用紙から成るロール紙を包装紙により包装し、接着テープにより止めるためのロール紙胴巻き包装装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のチケット等の発券装置には、予め絵柄やデザインなどのフォームを連続して印字したロール紙が装填されている。このロール紙は、通常、連続用紙を円筒状の芯に巻き付けて円筒形状に構成されており、連続用紙にチケット情報等の印字を行った後に所定の長さで切断することで、チケット等が発券される。この種の発券装置では、連続用紙がなくなると、新品のロール紙を再装填するようになっている。
【0003】
この種のロール紙は、印刷会社で製造されてから利用会社などへ供給される。印刷会社で製造される各ロール紙には、品番やロット番号、配送・配布地域など種々の情報を付与することで個々に識別して管理されている。具体的には、バーコードが連続用紙の先端裏面に印刷されており、そこで記録された情報に基づいて各ロール紙が識別される。そして、識別された各ロール紙は個々に胴巻き包装される。
【0004】
ロール紙の胴巻き包装は具体的には以下のようにして行われる。先ず、連続用紙が芯に巻き上げられた状態において、連続用紙を両側からプレスすることにより、ロール紙端面を揃える。続いて、手作業で連続用紙の先端部を捲り、この先端部から内奥部へ至る隙間内に包装紙の先端を挟み込んで、ロール紙の周面に包装紙を巻き付けて包装紙の先端を接着テープにより止める。このようにして、ロール紙の包装紙による所謂胴巻き包装が完了する。
【0005】
これに対して、特許文献1には、包装材の始端にホットメルト接着剤を塗布しておき、この包装材を回転する連続用紙に対して供給することにより、ロール紙表面に包装材を接着するようにした、連続用紙の胴巻き包装方法が開示されている。
【0006】
特許文献2には、包装材の始端に接着剤を塗布して、この包装材を回転するロール紙に対して供給することにより、包装材をロール紙表面に巻き付け、その後、ロール紙に巻付けられた包装材の終端に接着剤を塗布するようにした、ロール紙の胴巻き包装方法が開示されている。
【0007】
特許文献3には、垂直に保持された平坦なストレッチフィルムに対して、ロール紙を横方向から押動することにより、ロール紙の進入方向前方にフィルムを巻き付けた後、フィルム下端を保持するフィルム保持手段をロール紙の後方にて上方に移動させると共に、ロール紙を中心軸の周りに回転させて、ロール紙周面全体にフィルムを巻き付けるようにした、フィルム包装方法及び装置が開示されている。
【特許文献1】特開平08−164915号公報
【特許文献2】特開平10−216507号公報
【特許文献3】特開2005−15010号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述したロール紙胴巻き包装方法においては、手作業で各ロール紙の連続用紙先端部を捲って、この先端部とロール紙本体表面との間の間隙内に包装紙の先端部を挟み込んで、ロール紙の周面に包装紙を巻き付けて、包装紙の先端を接着テープにより止めるようになっている。このため、ロール紙胴巻き包装工程の自動化が困難であると共に、包装作業に時間がかかってしまう。
【0009】
これに対して、特許文献1及び2による方法では、包装紙の先端及び後端が、それぞれ別の塗布装置により接着剤を塗布されるようになっている。従って、特許文献1及び2による方法では、二つの接着剤塗布装置が必要であることから構造が複雑になり、設備コスト及びランニングコストが高くなってしまう。
【0010】
さらに、特許文献3による方法では、包装の際に接着剤は不要であるが、包装紙としてストレッチフィルムを使用する必要があり、包装紙が例えばクラフト紙等に限定される場合には、この方法を適用することは不可能である。
【0011】
本発明は、以上の点に鑑み創作されたものであり、簡単な構成により、ロール紙の包装紙による胴巻き包装が自動的に行なわれるようにした、ロール紙胴巻き包装装置を提供することを第一の目的とし、また、このロール紙胴巻き包装を行なう方法を提供することを第二の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記第一の目的を達成するため、本発明の第一の構成は、連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装紙により包装し、包装紙を接着テープで固定するロール紙胴巻き包装装置であって、ロール紙を回転駆動し連続用紙の先端部を展開した状態で該ロール紙の回転駆動を静止させるロール紙回転駆動機構と、ロール紙回転駆動機構の停止によりロール紙が静止した状態で、展開した連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に包装紙の先端部を挿し挟む包装紙供給手段と、包装紙供給手段から供給される所定長さの包装紙の後端部に対して、接着テープを貼着する接着テープ供給手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、ロール紙回転駆動機構によりロール紙を、連続用紙の先端部がロール紙から下側に分離して展開した状態で静止させる。この状態にて、包装紙供給手段から、ロール紙の展開した連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に、所定長さの包装紙が挿し込まれる。また、接着テープ供給手段から、所定長さの包装紙の後端部に対して、所定長さの接着テープが貼着される。そして、ロール紙回転駆動機構により、ロール紙が再び正方向に回転駆動されることにより、包装紙がロール紙の周面に巻付けられると共に、包装紙の後端に貼着された接着テープが既に巻回された包装紙の表面に貼着されることになる。このようにして、ロール紙の胴巻包装が完了する。
【0013】
上記第一の目的を達成するため、本発明の他の構成は、連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装紙により包装し、包装紙を接着テープで固定するロール紙胴巻き包装装置であって、ロール紙が上流側から下流側へ転動する搬送路の所定位置で、ロール紙を巻取方向に回転駆動して連続用紙の先端部を展開した状態でロール紙を静止させるロール紙回転駆動機構と、ロール紙回転駆動機構の停止によりロール紙が静止した状態で、展開した連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に上記包装紙の先端部を挿し挟む包装紙供給手段と、包装紙供給手段から供給される所定長さの包装紙の後端部に対して、所定長さの接着テープを貼着する接着テープ供給手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、ロール紙回転駆動機構によりロール紙を、連続用紙の先端部がロール紙から下側に分離して展開した状態で静止させる。この状態にて、包装紙供給手段から、静止しているロール紙の展開した連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に、所定長さの包装紙が挿入される。また、接着テープ供給手段から、所定長さの包装紙の後端部に対して、所定長さの接着テープが、包装紙の後端部から後方にはみ出すように貼着される。そして、ロール紙回転駆動機構により、ロール紙が再び正方向に回転駆動されることにより、包装紙がロール紙の周面に巻付けられると共に、包装紙の後端に貼着された接着テープが既に巻回された包装紙の表面に貼着される。このようにして、ロール紙の胴巻包装が完了することになる。
【0014】
本発明のロール紙胴巻き包装装置は、好ましくは、ロール紙が搬送路の所定位置に在ることを検出するロール紙検出手段と、ロール紙検出手段がロール紙を検出したときにロール紙の下側の前方の一部を開放した状態でロール紙を回転可能に上流側及び下流側から把持する把持手段と、連続用紙の先端部を検出する紙端検出手段と、をさらに備える。
この場合には、ロール紙を把持手段により回動可能に把持し、把持したロール紙を駆動手段により正方向に回転駆動させて、ロール紙から下側に分離した連続用紙の先端部を紙端検出手段により検出して、駆動手段を停止する。これにより、ロール紙はその下側から前方に連続用紙の先端部が所定距離だけ延びた状態で静止する。
【0015】
上記ロール紙回転駆動機構が、所定位置で静止するロール紙に対して、隙間の最奥付近を押圧して隙間内に挿入された包装紙の先端部を挟持する圧着手段を備えている場合は、包装紙が、隙間の最奥で圧着手段により挟持され、確実に保持される。従って、その後のロール紙の回転駆動により、この間隙から包装紙が外れてしまうようなことがない。
【0016】
上記他の目的を達成するため、本発明は、連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装紙により包装し、包装紙を接着テープで固定するロール紙胴巻き包装方法であって、連続用紙の先端部を展開した状態でロール紙を静止させる第一の段階と、展開した連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に上記包装紙の先端部を挿し込む第二の段階と、第二の段階で隙間内に挿し込まれた包装紙の後端部に対して、所定長さの接着テープを貼着する第三の段階と、隙間内に上記包装紙の先端部が挿し込まれた状態でロール紙を回転駆動して、包装紙をロール紙の周面に巻回すると共に、接着テープにより包装紙の後端部とロール紙を巻回した包装紙とを固定する第四の段階と、を含んでいることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明において、各ロール紙は連続用紙の先端部が展開した状態で静止し、その状態においてロール紙の展開した連続用紙から最奥部へ至る隙間内に、容易に包装紙を挿入させることが可能である。従って、包装紙の先端部を連続用紙の先端部に対して接着する必要がないので、接着剤及びその塗布装置が不要となる。また、包装紙の後端部に対して、所定長さの接着テープを、一部が包装紙の後端部からはみだすように貼着しているので、接着剤の塗布と比較して、より簡単な構成により接着テープを貼着することが可能である。さらに、ロール紙の周面に対する包装紙の巻き付け及び包装紙後端における接着テープの貼着は、ロール紙の回転駆動により行なわれるので、これらの作業が容易に自動化され得る。
【0018】
このようにして、従来は、手作業で連続用紙の先端部を捲って、この先端部とロール紙本体表面との間の隙間内に包装紙の先端部を挟み込んだり、あるいは包装紙の先端部に接着剤を塗布して、包装紙の先端部を連続用紙の先端付近に接着した後、ロール紙の周面に包装紙を巻き付け、さらに、包装紙の後端に再び接着剤を塗布して、包装紙の後端を既にロール紙の周面に巻回された包装紙の表面に対して接着するという複雑な作業を必要としていたが、本発明によれば、ロール紙の連続用紙の先端部の展開,包装紙の挿入及び接着テープの貼着、そして包装紙のロール紙への巻き付け及び接着テープによる包装紙の後端の止めがすべて自動で行なわれる。これにより、各ロール紙の胴巻き包装が手作業によることなく自動的に行なわれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るロール紙胴巻き包装装置10の構成を示す図である。ロール紙胴巻き包装装置10は、ロール紙11の周面に包装紙を巻き付けて包装するようになっており、ロール紙回転駆動機構20と、包装紙供給手段30と、接着テープ供給手段40と、制御部50(図5参照)と、を備えている。
【0020】
ロール紙回転駆動機構20は、図2に詳細に示すように、搬送路21と、把持装置22と、駆動装置23(図3参照)と、ロール紙検出手段としての第一のセンサ24と、紙端検出手段としての第二のセンサ25と、圧着装置26と、から構成されている。
【0021】
ここで、ロール紙11は、例えば所謂チケットロール紙であって、後に券片毎に切り離して使用される連続用紙12が芯としての紙管13の周りに所定量だけ巻回されることにより構成されている。連続用紙12は、券片毎に両面が印刷されており、裏面には券片毎の固有の識別情報としてのバーコードが印刷されている。
【0022】
搬送路21は、前方(図2の右方)、即ちロール紙排出側に向かって斜めに下がるように傾斜しており、左方の供給側から図示しない搬送装置により包装前のロール紙11が順次に供給される。これにより、ロール紙11は、搬送路21に沿って自重に基づいて上流側から下流側へ転動する。なお、連続用紙12の紙管13に対する巻き取り方向を正方向とすると、ロール紙11は正方向に回転しながら搬送路21を転動する。
【0023】
把持装置22は、図2に詳細に示すように、搬送路21上のロール紙11を前後(図面にて左右)から挟持することによりロール紙11を所定位置にて把持する。具体的には、把持装置22は、搬送路11上の所定位置Aに位置するロール紙11を前後、即ちロール紙11の移動方向の下流側及び上流側から把持する第一の把持部材22a及び第二の把持部材22bと、を含んでいる。なお、搬送路の所定位置Aとは、把持装置22がロール紙11を常に同じ場所で把持する搬送路上の一定の位置のことである。
【0024】
これらの把持部材22a,22bは、それぞれ上側の穴22gに摺動可能に挿し込んだ回転軸22hによって前後方向に揺動可能に支持されている。さらに、把持部材22a,22bは、駆動シリンダ22c,22dによって、図2にて実線で示した把持位置から鎖線で示した退避位置まで揺動される。例えば、各駆動シリンダ22c,22dの可動部が伸長した状態にて、対応する把持部材22a,22bがそれぞれ把持位置に位置するようになっており、図2に実線で示す把持部材22aは、その上端部220aが駆動シリンダ22cの可動部によってα方向に引き寄せられて鎖線で示した退避位置まで揺動され、図2に実線で示す把持部材22bは、その上端部220bが駆動シリンダ22dの可動部によってβ方向に引き寄せられて鎖線で示した退避位置まで揺動される。なお、駆動シリンダ22c,22dは、後述する制御部50により駆動制御される。
【0025】
ロール紙11が所定位置Aに近づく際には、第一の把持部材22aのみが退避位置から把持位置へ移動しており、第二の把持部材22bは退避位置に留まっている。これにより、搬送路21を転動してきたロール紙20は、第一の把持部材22aに当接することで所定位置Aで停止する。その後、第二の把持部材22bが退避位置から把持位置へ移動することで、ロール紙11は第一の把持部材22aと第二の把持部材22bとによって前後から把持される。なお、後述する包装紙の挿入後には、第一の把持部材22aが退避位置に移動することにより、ロール紙11は搬送路21に沿って転動し、後工程(図示せず)に進む。
【0026】
さらに、把持部材22a,22bは、それぞれ把持位置にてロール紙11の表面に当接する複数個のガイドローラ22e,22fを備えている。これらのガイドローラ22e,22fは、それぞれ挟持すべきロール紙11の中心軸と平行な回転軸の周りに回動可能に、把持部材22a,22bに対して支持されている。
【0027】
ここで、ロール紙11を前側で把持する第一の把持部材22aは、第二の把持部材22bより短く、把持位置にてロール紙11の下端付近の前側の領域Bを解放するように形成されている。具体的には、把持装置22がロール紙11を把持した状態において、搬送路21の表面に近接したロール紙11の円筒表面における下流側の領域、即ち、ロール紙11の搬送路21との接触点B1から第一の把持部材22aの先端との接触点B2までが、第一の把持部材22aによって拘束されない領域として解放している。このように第一の把持部材22aが短く形成されていることで、図示のように、第一の把持部材22aがロール紙11の中心軸に垂直な断面にて三つのガイドローラ22eを備えているのに対し、第二の把持部材22bは四つのガイドローラ22fを備える。
【0028】
駆動装置23は、図3に示すように、搬送路21上の所定位置Aに位置するロール紙11の紙管(芯)13を両端で支持する一対の嵌合部23a,23bと、一方の嵌合部23aを回転駆動するモータ23cと、各嵌合部23a,23bを互いに接近させるように中心軸に沿って移動させる駆動シリンダ23d,23eと、から構成されている。これらのモータ23c,駆動シリンダ23d,23eは、それぞれ後述する制御部50により駆動制御される。なお、他方の嵌合部23bは、中心軸の周りに自由に回動可能に支持されている。これにより、駆動装置23の嵌合部23a,23bにより支持されたロール紙11は、モータ23cの回転により中心軸の周りに回転駆動される。
【0029】
第一のセンサ24は、例えば反射型センサであって、上記駆動装置23の何れかの嵌合部23a,23bに隣接して配置されている。この第一のセンサ24は、搬送路21に沿ってロール紙11が転動して所定位置Aに着いたときに、所定位置Aに位置するロール紙11の端面を検出して、検出信号を制御部50に送出する。
【0030】
第二のセンサ25は、例えば反射型センサであって、所定位置Aに位置するロール紙11の下端前方の下側に配置されている。例えば、第二のセンサ25は、センサ表面と搬送路面とが面一になるように、搬送路21に凹設した窪み内に配置されている。このように配置された第二のセンサ25は、連続用紙12の先端部12aが第一の把持部材22aから外れてロール紙11の下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出したとき、この突出した連続用紙12の先端部12aの下面を検出する。そして、第二のセンサ25は検出信号を制御部50に送出する。この場合、駆動装置23によりロール紙11が正方向に回転駆動されて、ロール紙11の連続用紙12の先端部12aがロール紙11の把持されない解放領域Bに移動することで把持装置22の第一の把持部材22aから外れる。そして、連続用紙12の先端部12aはその自重により下方に移動して、ロール紙11の前方に向かって突出する。
【0031】
圧着装置26は、所定位置Aに位置するロール紙11の下方に配置されており、前後方向に並んだ一対の押圧ガイドローラ26a,26aにより、下方からロール紙11に対して押圧するようになっていると共に、不使用時にはこれらの押圧ガイドローラ26a,26aが、駆動シリンダ26bにより下方に退避される。
【0032】
包装紙供給手段30は、図4に詳細に示すように、ロール状に巻回された長尺の包装紙31と、送りガイド32と、送りローラ33と、カッター34と、を備えている。包装紙31は、例えばクラフト紙が使用され、搬送路21の上方にて紙管が回動可能に支持されている。
【0033】
送りガイド32は、この包装紙31を前述したロール紙回転駆動機構20の領域B付近まで供給するためのものであり、固定送りガイド部32aと可動送りガイド部32bとから構成されている。ここで、固定送りガイド部32aは、送りローラ33による包装紙31の搬送路を画成するものであり、図示の場合、上方から供給される包装紙31を送りローラ33及びカッター34の近傍に導き、さらに屈曲部分32dを介してロール紙11の搬送方向後方に向かって導くようになっており、搬送路21の上側に配置されている。また、可動送りガイド部32bは、固定送りガイド部32aの終端から出て来る包装紙31を前記領域Bまで導くように搬送路21を上下方向に関して斜めに横切るように配置されていると共に、ロール紙11が搬送路21を通過する際にはロール紙11と干渉しないようにこの挿入位置から駆動シリンダ32cにより搬送路21の外側に、例えば搬送路上流から見て右方または左方に退避される。
【0034】
送りローラ33は、図示の場合、固定送りガイド部32aの領域にて、四対、即ち上流側から順次に送りローラ33a,33b,33c,33dが設けられており、各対の送りローラ33a,33b,33c,33dがそれぞれ包装紙31を挟持すると共に、各対の送りローラ33a,33b,33c,33dが互いに逆方向に図示しない駆動手段により回転駆動されることにより、包装紙31を搬送する。
【0035】
そして、各対の送りローラ33a,33b,33c,33dは、制御部50により制御されて、前もって設定された所定回転数毎に間欠式に回転駆動される。これにより、包装紙31は、各対の送りローラ33a,33b,33c,33dの所定回転数により所定長さだけ搬送され、包装紙31の先端部が領域Bの最奥まで達する。なお、各送りローラ33は、領域Bに設けられた包装紙検出センサ(図示省略)が包装紙31の先端部を検出したとき、停止するように駆動制御されてもよい。
【0036】
カッター34は、前述した固定送りガイド部32aの領域にて、包装紙31の搬送方向に関して隣接する二対の送りローラ33b,33cの間に配置されている。そして、カッター34は、各送りローラ33による包装紙31の間欠的な搬送の間に、即ち包装紙31が静止している状態で、後述するように制御部50により制御されて、駆動シリンダ34aが駆動され、カッター刃34bが包装紙31に向かって垂直に進み、包装紙31を切断する。図示の場合、カッター34は、固定送りガイド部32aの垂直部分にて屈曲部分32dの上方に配置されており、カッター34により切断された包装紙31の後端部が、三番目の対の送りローラ33cにより挟持されるようになっている。
【0037】
接着テープ供給手段40は、図4に詳細に示すように、ロール状に巻回された長尺の接着テープ41と、テープ吸着台42と、送りガイド43と、送りローラ44と、カッター45と、を備えている。
【0038】
接着テープ41は、接着面が内側になるように紙管41aにロール状に巻回されており、この紙管41aが回動可能に支持されていると共に、ロールから引き出された接着テープ41が上面に接着面を備えるように配置されている。なお、本実施形態において接着テープとは、加圧型或いは化学反応型の形式を問わず対象物に接着するものが該当し、粘着テープを包含する概念として用いている。
【0039】
テープ吸着台42は、前述した包装紙供給手段30の固定送りガイド部32aの屈曲部分32dの下方にて上下動可能に配置されており、その上面がテープ吸着面42aとして形成されている。このテープ吸着面42aは、真空発生装置(図示せず)に接続された開口42bを有しており、この開口42bが真空発生装置により真空排気されることにより、上面に載置された接着テープ41を吸着保持する。さらに、テープ吸着台42は、駆動シリンダ42cにより、実線図示の退避位置から鎖線図示の貼着位置まで上方に移動される。この貼着位置では、テープ吸着台42のテープ吸着面42aが、包装紙供給手段30の固定送りガイド部32aの屈曲部分32dに位置する包装紙31に対して当接し、テープ吸着面42aの上面に吸着された接着テープ41を包装紙31に対して貼着する。
【0040】
送りガイド43は、接着テープ41を、テープ吸着台42付近まで導くためのものであり、接着テープ41の通路を上下から画成する。そして、送りガイド43は、その上方部分43aが接着テープ41の接着面に対向することから、接着テープ41が付着しないように、その下面に例えばテフロン(登録商標)等を用いたフッ素樹脂加工が施され、あるいは少なくともその下面がテフロン(登録商標)から形成されている。
【0041】
送りローラ44は一対のローラから構成されていて、送りガイド43の手前にて、接着テープ41を上下から挟持すると共に、互いに逆方向に図示しない駆動手段にて回転駆動されることで接着テープ41を搬送するようになっている。なお、上方の送りローラ44aは、接着テープ41の接着面の付着を防止するためにその周面がフッ素樹脂加工され、あるいは少なくともその周面がフッ素樹脂から形成されている。そして、送りローラ44は、制御部50により制御されて、前もって設定された所定回転数毎に間欠式に回転駆動される。これにより、接着テープ41は、送りローラ44の所定回転数により所定長さだけ搬送され、接着テープ41の先端部がテープ吸着台42のテープ吸着面42a上に達する。なお、送りローラ44は、テープ吸着台42に設けられた接着テープ検出センサ(図示省略)が接着テープ41の先端部を検出したとき停止するように駆動制御されてもよい。
【0042】
カッター45は、前述した送りガイド43の領域にて接着テープ41の通路の上側に配置されている。そして、カッター45は、送りローラ44による接着テープ41の間欠的な搬送の間に、即ち接着テープ41が静止している状態で、後述するように制御部50により制御されて駆動シリンダ45aが駆動され、カッター刃45bが接着テープ41に向かって下方に進み、接着テープ41を切断する。
【0043】
制御部50は、図5に示すように、上述したロール紙回転駆動機構20,包装紙供給手段30及び接着テープ供給手段40を制御する。具体的には、制御部50は、ロール紙回転駆動機構20に関して、第一のセンサ24からの検出信号に基づいて把持装置22を作動させてロール紙11を把持すると共に、駆動装置23を駆動する。そして、制御部50は、第二のセンサ25からの検出信号に基づいて駆動装置23を停止させて、包装紙31及び接着テープ41の供給のために待機し、包装紙31の供給後には駆動シリンダ26bを駆動して圧着装置26の押圧ガイドローラ26aを上昇させて、ロール紙11の展開した連続用紙12の先端部12aから内奥部へ至る隙間C内に包装紙31の先端部を挟持し、駆動装置23によりロール紙11を正方向に回転駆動し、最後に駆動シリンダ26bを駆動して、圧着装置26の押圧ガイドローラ26aを降下させると共に、把持装置22を解除して、ロール紙11を搬送路21の下流側へ排出する。
【0044】
さらに、制御部50は、包装紙供給手段30に関して、ロール紙回転駆動機構20の第二のセンサ25からの検出信号に基づいて駆動シリンダ32cを駆動して、送りガイド32の可動送りガイド部32bを所定位置に移動させると共に、送りローラ33を駆動して、包装紙31の先端部を領域Bの最奥部まで移動させた後送りローラ33を停止させ、その後カッター34の駆動シリンダ34aを駆動して、カッター刃34bにより包装紙31を切断する。続いて、制御部50は、駆動シリンダ32cを駆動して、送りガイド32の可動ガイド部32bを退避させて、初期状態に戻る。
【0045】
さらに、制御部50は、接着テープ供給手段40に関して、包装紙供給手段30の送りローラ33が停止した後、送りローラ44を駆動して接着テープ41をテープ吸着台42のテープ吸着面42a上まで搬送した後、開口42bを真空排気させてテープ吸着面42a上に接着テープ41の先端部を吸着保持する。この状態で、制御部50は、カッター45の駆動シリンダ45aを駆動してカッター刃45bにより接着テープ41を切断する。続いて、制御部50は、駆動シリンダ42cを駆動してテープ吸着台42を上昇させ、テープ吸着面42a上の接着テープ41の先端部を、固定ガイド部32aの屈曲部分32d付近の包装紙31の後端付近に対して押圧し貼着する。その後、制御部50は、開口42bの真空排気を中止してテープ吸着面42aでの接着テープ41の吸着を解除し、駆動シリンダ42cを駆動してテープ吸着台42を下降させ、初期状態に戻る。
【0046】
以上のように構成された本発明の実施形態によるロール紙胴巻き包装装置10の動作について、図6を参照して説明する。先ず、ステップS1にて、初期状態として、ロール紙回転駆動機構20における把持装置22の第一の把持部材22aのみを退避位置から把持位置へ揺動させる。この状態から、ステップS2にて、図示しない搬送装置によりロール紙11が搬送路21を転動してくると、ロール紙11は、ロール紙回転駆動機構20の把持装置22の第一の把持部材22aに当接し、所定位置Aで停止する。このとき、第一のセンサ24が、ステップS3にてロール紙11の端面を検出し、検出信号を制御部50に送出する。
【0047】
制御部50は、第一のセンサ24からの検出信号を受けて、ステップS4にて、ロール紙回転駆動機構20の駆動装置23の駆動シリンダ23d,23eを作動させ、嵌合部23a,23bを所定位置Aに在るロール紙11の紙管13の両端に嵌合させてロール紙11をチャッキングする。さらに、制御部50は、ステップS5にて、把持装置22の第二の把持部材22bを把持位置まで揺動させる。これにより、ロール紙11は、所定位置Aにて、駆動装置23により回転可能に位置決めされると共に、把持装置22の把持部材22a,22bにより表面が把持されることによって、巻回された連続用紙12が弛まないようになっている。
【0048】
続いて、制御部50は、ステップS6にて、駆動装置23のモータ23cを駆動制御して、ロール紙11を正方向に回転させる。そして、ステップS7にて、ロール紙11の連続用紙12の先端部12aが、領域Bにて、第一の把持部材22aから外れると、自重によりロール紙11の表面から分離して展開し、図1にて実線で示すように、ロール紙11の下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出する。即ち、連続用紙12の先端部12aが捲れる。このとき、第二のセンサ25は、ステップS8にて、ロール紙11の下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出した連続用紙12の先端部12aを検出し、検出信号を制御部50に送出する。すなわち、第二のセンサ25は、連続用紙12の先端部12aが捲れたことを検出する。
【0049】
これを受けて、制御部50はステップS9にて、駆動装置23のモータ23cを停止させる。これにより、ロール紙11及びその下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出した連続用紙12の先端部12aが静止する。次に、制御部50は、ステップS10にて、包装紙供給手段30の送りガイド32の駆動シリンダ32cを駆動して、可動送りガイド部32bを所定位置に移動させた後、ステップS11にて、送りローラ33を所定回転数だけ回転駆動して、包装紙31の先端部をロール紙回転駆動機構20の隙間Cの最奥まで移動させる。
【0050】
その後、制御部50はステップS12にて、包装紙供給手段30のカッター34の駆動シリンダ34aを駆動して、カッター刃34aにより包装紙31を切断する。このとき、カッター刃34aにより切断された包装紙31の後端部は、第三の対の送りローラ33cにより挟持されている。
【0051】
続いて、制御部50は、ステップS13にて接着テープ供給手段40の送りローラ44を所定回転数だけ回転駆動する。これにより、接着テープ41が送りガイド43に沿ってテープ吸着台42上まで搬送されることになる。その後、制御部50は、ステップS14にてテープ吸着台42を制御して、テープ吸着面42a上に接着テープ41を吸着保持する。次に、制御部50はステップS15にて、接着テープ供給手段40のカッター45の駆動シリンダ45aを駆動して、カッター刃45aにより接着テープ41を切断する。その後、制御部50はステップS16にて、駆動シリンダ42cを駆動してテープ吸着台42を上昇させ、テープ吸着面42aを包装紙供給手段30の第三の対の送りローラ33cの一方(図示の場合、左側)に対して押圧する。これにより、テープ吸着台42上に吸着保持されている接着テープ41の先端部の領域が、固定送りガイド部32a内で静止している包装紙31の後端付近に対して圧接され、貼着される。
【0052】
その後、制御部50はステップS17にて、テープ吸着台42を制御して、テープ吸着面42上の接着テープ41の吸着保持を停止し、ステップS18にてテープ吸着台42を降下させる。続いて、制御部50は、ステップS19にて、ロール紙回転駆動機構20の圧着装置26の駆動シリンダ26bを駆動して、押圧ガイドローラ26aをロール紙11の下側に当接させ、隙間C内に包装紙31の先端部を挟持する。その後、制御部50は、ステップS20にて、ロール紙回転駆動機構20の駆動装置23のモータ23cを正方向に回転させ、ロール紙11の周面に包装紙31を巻き付ける。ここで、ロール紙11の回転駆動の最後で、包装紙31が完全にロール紙11の周面に巻付けられた後、包装紙31の後端部からはみ出した接着テープ41が、既にロール紙11の表面に巻付けられている包装紙31の表面に対して、圧着装置26の押圧ガイドローラ26aそして把持部材22a,22bのガイドローラ22e,22fにより圧接され、この包装紙31の表面に対して貼着される。そして、制御部50は、ステップS21にて、接着テープ41が押圧ガイドローラ26aを通過した後、ロール紙11の回転を停止する。このステップS21において、例えば、駆動装置23のモータ23cは、ロール紙11を正方向に所定回転数回転させたら、回転駆動を停止するように制御装置50によって駆動制御されている。
【0053】
その後、制御部50はステップS22にて、圧着装置26の押圧ガイドローラ26aを退避させると共に、ステップS23にて包装紙供給手段30の可動送りガイド部32bをロール紙11の通路から外側に退避させる。さらに、制御部50は、ロール紙回転駆動機構20の駆動装置23を制御してロール紙11のチャッキングを解除する。続いて、制御部50はステップS25にて、把持装置22の第一の把持部材22aを退避位置まで揺動させる。これにより、ロール紙11は、搬送路21上をその傾斜に従って転動して、所定位置Aから排出され、後工程に進むことになる。
【0054】
最後に、制御部50はステップS1に戻って、把持装置22の第一の把持部材22aを把持位置まで揺動させると共に、第二の把持部材22bを退避位置まで揺動させることにより初期状態に戻る。これにより、一つのロール紙11について胴巻き包装の作業が完了して、次のロール紙11を受け入れる段階に移る。
【0055】
このようにして、本発明実施形態によるロール紙胴巻き包装装置10によれば、ロール紙11の連続用紙12先端部12aの展開,包装紙31の挿入及び接着テープ41の貼着、そして包装紙31のロール紙への巻き付け及び接着テープ41による包装紙31の後端部の止めがすべて自動で行なわれる。よって、単位時間の処理量が大幅に増大すると共に、人件費を大幅に節減することが可能になる。
【0056】
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。例えば、上述した実施形態においては、各部を駆動するための駆動手段として、駆動シリンダが備えられているが、この駆動シリンダは、例えばエアシリンダ,油圧シリンダ等が使用されると共に、駆動シリンダに限らず例えば電気式のプランジャが使用されてもよい。
【0057】
上述の実施形態では、駆動装置23はロール紙11の紙管を回転駆動するようになっているが、把持装置22のガイドローラ22e,22fの少なくとも一部を回転駆動するように構成してもよい。
【0058】
上述の実施形態では、第一及び第二のセンサ24,25をそれぞれ反射型センサとして構成しているが、それぞれロール紙11の存在及び連続用紙12の展開した先端部12aを検出することができれば、他の形式のセンサであってもよいことは明らかである。また、包装紙31のカッター34による切断後に、包装紙31の後端部付近に対して接着テープ41の先端部付近が貼着されるようになっているが、これに限らず、包装紙31のカッター34による切断前に、包装紙31の後端部に対応する領域に対して接着テープ41の先端部付近を貼着するようにしてもよい。
【0059】
上述の実施形態では、各駆動シリンダ22c,22dの可動部が伸長した状態にて、対応する把持部材22a,22bがそれぞれ把持位置に位置するようになっているが、可動部が伸長した状態で対応する把持部材22a,22bがそれぞれ退避位置に位置するように構成されてもよい。
【0060】
上記実施の形態ではロール紙回転駆動機構20は把持装置22を備えており、この把持装置22によって拘束されない領域Bにてロール紙11の先端部がロール表面から捲れるように構成されているが、この把持装置22は必ずしも必須の要素ではない。例えば、ロール紙が回転を停止した状態で連続用紙の先端部を自重により捲るか又はスクライバーや風圧或いは吸引などにより機械的に捲ることでロール紙11の先端部を分離させるように構成してもよい。
【0061】
また、上記説明のロール紙回転駆動機構20は、ロール紙11を巻取方向に回転駆動して連続用紙の先端部が捲れるように構成されているが、ロール紙11を巻取方向とは逆方向に回転させて、連続用紙の先端部が捲れるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明によるロール紙胴巻き包装装置の一実施形態の全体構成を示す概略側面図である。
【図2】図1のロール紙胴巻き包装装置におけるロール紙回転駆動機構の構成を示す部分拡大側面図である。
【図3】図2のロール紙回転駆動機構における駆動装置の構成を示す概略図である。
【図4】図1のロール紙胴巻き包装装置における包装紙供給手段及び接着テープ供給手段の構成を示す部分拡大側面図である。
【図5】図1のロール紙胴巻き包装装置における電気的構成を示すブロック図である。
【図6】図1のロール紙胴巻き包装装置の動作方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
10 ロール紙胴巻き包装装置
11 ロール紙
12 連続用紙
13 紙管
20 ロール紙回転駆動機構
21 搬送路
22 把持装置
22a 第一の把持部材
22b 第二の把持部材
22c,22d 駆動シリンダ
22e,22f ガイドローラ
23 駆動装置
23a,23b 嵌合部
23c モータ
23d,23e 駆動シリンダ
24 第一のセンサ
25 第二のセンサ
26 押圧装置
26a 押圧ガイドローラ
26b 駆動シリンダ
30 包装紙供給手段
31 包装紙
32 送りガイド
32a 固定送りガイド部
32b 可動送りガイド部
32c 駆動シリンダ
33 送りローラ
34 カッター
34a 駆動シリンダ
34b カッター刃
40 接着テープ供給手段
41 接着テープ
42 テープ吸着台
42a テープ吸着面
42b 開口
42c 駆動シリンダ
43 送りガイド
44 送りローラ
45 カッター
45a 駆動シリンダ
45b カッター刃
50 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装紙により包装し、上記包装紙を接着テープで固定するロール紙胴巻き包装装置であって、
上記ロール紙を回転駆動し連続用紙の先端部を展開した状態で該ロール紙の回転駆動を静止させるロール紙回転駆動機構と、
上記ロール紙回転駆動機構の停止によりロール紙が静止した状態で、展開した連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に上記包装紙の先端部を挿し挟む包装紙供給手段と、
上記包装紙供給手段から供給される所定長さの包装紙の後端部に対して、接着テープを貼着する接着テープ供給手段と、
を備えており、
上記隙間内に上記包装紙の先端部が挿し挟まれた状態で、上記ロール紙回転駆動機構によりロール紙を回転駆動して包装紙をロール紙の周面に巻回すると共に、上記接着テープにより包装紙の後端部とロール紙を巻回した包装紙とを固定することを特徴とする、ロール紙胴巻き包装装置。
【請求項2】
連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装紙により包装し、上記包装紙を接着テープで固定するロール紙胴巻き包装装置であって、
ロール紙が上流側から下流側へ転動する搬送路の所定位置で、ロール紙を巻取方向に回転駆動して上記連続用紙の先端部を展開した状態で上記ロール紙を静止させるロール紙回転駆動機構と、
上記ロール紙回転駆動機構の停止によりロール紙が静止した状態で、展開した連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に上記包装紙の先端部を挿し挟む包装紙供給手段と、
上記包装紙供給手段から供給される所定長さの包装紙の後端部に対して、所定長さの接着テープを貼着する接着テープ供給手段と、
を備えており、
上記隙間内に上記包装紙の先端部が挿し挟まれた状態で、上記ロール紙回転駆動機構によりロール紙を回転駆動して包装紙をロール紙の周面に巻回すると共に、上記接着テープにより包装紙の後端部とロール紙を巻回した包装紙とを固定することを特徴とする、ロール紙胴巻き包装装置。
【請求項3】
ロール紙が搬送路の所定位置に在ることを検出するロール紙検出手段と、
該ロール紙検出手段がロール紙を検出したときにロール紙の下側の前方の一部を開放した状態で該ロール紙を回転可能に上流側及び下流側から把持する把持手段と、
上記連続用紙の先端部を検出する紙端検出手段と、をさらに備え、
上記把持手段が前記ロール紙を把持した状態で前記回転駆動機構がロール紙を回転し、前記連続用紙の先端部がロール紙の把持されない解放領域に移動することで該連続用紙の先端部が捲れて分離され、
前記紙端検出手段が捲れた連続用紙の先端部を検出したら上記回転駆動機構によりロール紙の回転駆動を停止し、
ロール紙の回転停止状態にて、前記連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に包装紙の先端部を挿入することを特徴とする、請求項2に記載のロール紙胴巻き包装装置。
【請求項4】
前記ロール紙回転駆動機構が、所定位置で静止するロール紙に対して、前記隙間の最奥付近を押圧して該隙間内に挿入された前記包装紙の先端部を挟持する圧着手段を備えていることを特徴とする、請求項3に記載のロール紙胴巻き包装装置。
【請求項5】
前記包装紙供給手段が、
ロール状に巻回された長尺の包装紙を、前記隙間内に導く包装紙用送りガイドと、
上記包装紙用送りガイド内に導入された包装紙を所定長さ毎に間欠的に給送するように駆動される包装紙用送りローラと、
上記包装紙用送りローラにより間欠的に給送された包装紙を切断する包装紙用カッターと、を備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のロール紙胴巻き包装装置。
【請求項6】
前記接着テープ供給手段が、
前記連続用紙の先端部の隙間内に挿入された包装紙の後端部付近に隣接して配置されたテープ吸着台と、
ロール状に巻回された長尺の前記接着テープを上記テープ吸着台上に導く接着テープ用送りガイドと、
上記テープ吸着台上に接着テープを所定長さ毎に間欠的に給送するように駆動される接着テープ用送りローラと、
接着テープを切断する接着テープ用カッターと、を備えており、
上記テープ吸着台が、上記接着テープ用カッターによる接着テープの切断後に、接着テープの先端部付近を吸着した状態で、包装紙の後端部付近に当接させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のロール紙胴巻き包装装置。
【請求項7】
前記接着テープ用送りガイドの少なくとも接着面に対向する領域が、フッ素樹脂により構成され、あるいは表面がフッ素樹脂により加工されていることを特徴とする、請求項6に記載のロール紙胴巻き包装装置。
【請求項8】
連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装紙により包装し、上記包装紙を接着テープで固定するロール紙胴巻き包装方法であって、
上記連続用紙の先端部を展開した状態で上記ロール紙を静止させる第一の段階と、
展開した上記連続用紙の先端部から内奥部へ至る隙間内に上記包装紙の先端部を挿し込む第二の段階と、
第二の段階で隙間内に挿し込まれた上記包装紙の後端部に対して、所定長さの接着テープを貼着する第三の段階と、
上記隙間内に上記包装紙の先端部が挿し込まれた状態で上記ロール紙を回転駆動して、上記包装紙を上記ロール紙の周面に巻回すると共に、上記接着テープにより包装紙の後端部とロール紙を巻回した包装紙とを固定する第四の段階と、を含んでいることを特徴とする、ロール紙胴巻き包装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−87791(P2008−87791A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−268554(P2006−268554)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000162113)共同印刷株式会社 (488)
【Fターム(参考)】