説明

ワイパブレードラバーおよびその製造方法

【課題】低減された摩擦係数を長期間維持可能なワイパブレードラバーを提供する。
【解決手段】共通リップ部具備ワイパブレードラバー形成工程において、一対のリップ部26、26同士が互いに対向された共通リップ部41を有する共通リップ部具備ワイパブレードラバー40を形成する。イソシアネート性物質含浸工程において、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40をイソシアネート処理液に浸漬し、含浸層43を形成する。放射線照射工程において、共通リップ部41側面に放射線42を照射し、架橋反応させ架橋硬化層44を形成する。切断工程において、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40の共通リップ部41を一対の回転刃50、50によって長手方向に切断し、一対のワイパブレードラバー成形体45、45を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイパブレードラバーおよびその製造方法に関し、特に、ワイパブレードラバーのゴム表面の摩擦係数を低減させる表面改質方法に係り、例えば、自動車のウインドシールドガラスを払拭するワイパブレードラバーに利用して有効なものに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のウインドシールドガラスを払拭するワイパブレードラバーは、その表面とガラスとが摺接することによって、雨水や粉塵等を除去する機能を果たす。
このようなワイパブレードラバーにはゴムを使用するのが、一般的である。
ゴムからなるワイパブレードラバーは表面滑り性が悪いので、使用時にキシミ音や拭きムラ等が発生しないように、摩擦係数を小さく抑えることが好ましい。
このため、種々の低摩擦化への試みが行われている。この低摩擦化の試みとして、塩素化処理を施すゴムの表面改質方法がある。例えば、特許文献1参照。
【特許文献1】特開平05−077691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、塩素化処理を施すゴムの表面改質方法によれば、ワイパブレードラバーの初期の摩擦係数は低減するが、ワイパブレードラバーを長期間使用すると、摩擦係数が高くなって摺動性が悪化するという問題がある。
すなわち、塩素化処理は塩素によってゴムを劣化させてゴム表面を改質する方法であるので、改質されたワイパブレードラバーのゴム表面がガラスと摺接するにつれて徐々に欠落して、摩擦係数が高くなってしまい、低減された摩擦係数を長期にわたって維持することができないという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、低減された摩擦係数を長期にわたって維持することができるワイパブレードラバーおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記した課題を解決するための手段のうち代表的なものは、次の通りである。
(1)ガラス面と接触する底面および一対の側面が長手方向に形成されたリップ部と、該リップ部に連結されるネック部と、該ネック部に連結されるヘッド部と、該ヘッド部に取付けられるばね部材と、前記ヘッド部または前記ばね部材を保持するホルダ部とを備えているワイパブレードラバーであって、
前記リップ部の前記一対の側面にイソシアネート性物質を有する架橋硬化層が形成されていることを特徴とするワイパブレードラバー。
(2)ガラス面と接触する底面および一対の側面が長手方向に形成されたリップ部と、該リップ部に連結されるネック部と、該ネック部に連結されるヘッド部と、該ヘッド部に取付けられるばね部材と、前記ヘッド部または前記ばね部材を保持するホルダ部とを備えているワイパブレードラバーであって、
前記一対の側面はゴム硬度が異なる硬化部を有し、該硬化部にはイソシアネート性物質を有する架橋硬化層が形成されていることを特徴とするワイパブレードラバー。
(3)ガラス面と接触するリップ部を対向させた共通リップ部を有するワイパブレードラバーを形成する工程と、
前記共通リップ部にイソシアネート性物質を含浸させる工程と、
前記共通リップ部の側面に放射線を照射する工程と、
前記ワイパブレードラバーを長手方向に前記共通リップ部で切断し、一対のワイパブレードラバー成形体を形成する工程と、
を備えたワイパブレードラバーの製造方法。
(4)ガラス面と接触するリップ部を対向させた共通リップ部を有するワイパブレードラバーを形成する工程と、
前記共通リップ部の側面にイソシアネート性物質を含浸させながら前記共通リップ部の側面に放射線を照射する工程と、
前記ワイパブレードラバーを長手方向に前記共通リップ部で切断し、一対のワイパブレードラバー成形体を形成する工程と、
を備えたワイパブレードラバーの製造方法。
【発明の効果】
【0006】
前記した手段によれば、低減された摩擦係数を長期にわたって維持可能なワイパブレードラバーを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
【0008】
図1は本発明の一実施形態に係るワイパブレードラバーを使用したワイパ装置を示しており、図2はワイパブレードを示している。
図1に示されているように、ワイパ装置10はワイパアーム11を備えており、ワイパアーム11の基端部は自動車パネルの車室内側に配置されるワイパモータのワイパシャフト(図示せず)に取り付けられる。
ワイパアーム11の先端部にはワイパブレード13が連結部としてのクリップ12によって回動自在に支持されている。
ワイパブレード13はワイパブレードラバー(以下、ブレードラバーという。)20を保持するホルダ14を備えており、ホルダ14がワイパアーム11にクリップ12によって回動自在自在に支持されている。
ワイパブレード13はワイパモータによって所定角度だけ往復回動されるワイパアーム11から払拭面側への押圧力を受けつつ、その回動により自動車のウインドシールドガラス(以下、ガラスという。)の払拭面の所定角度範囲を払拭する。
【0009】
図2に示されているように、ブレードラバー20は天然ゴムあるいは合成ゴム等を材料として、細長い棒形状に一体成形されている。
ブレードラバー20はホルダ14によって保持されるヘッド部21を備えており、ヘッド部21の両側面には第一保持溝22と第二保持溝23とが、それぞれ長手方向に細長く形成されている。第一保持溝22には第一バーテブラ31が嵌入されており、第二保持溝23には第二バーテブラ32が嵌入されている。
第一バーテブラ31は所定の弾性を有する板バネ材料が使用されて、第一保持溝22に嵌入して保持される細長い板形状に形成されている。
第二バーテブラ32は第一バーテブラ31と所定の弾性を有する同一の板バネ材料が使用されて、第二保持溝23に嵌入して保持される細長い板形状に形成されている。
ブレードラバー20の第一保持溝22および第二保持溝23よりも下側には、ホルダ部としての一対のホルダ保持溝24、24が長手方向に形成されており、ホルダ14の保持部が両ホルダ保持溝24、24に両脇から嵌合されることにより、ホルダ14はブレードラバー20を保持する。
【0010】
ブレードラバー20の両ホルダ保持溝24、24で挟まれた部分の下側には、ガラスに接触するリップ部26がネック部25を介して連続的に形成されている。
ネック部25はヘッド部21やリップ部26よりも払拭方向の幅が狭く形成されており、このネック部25の構成により、リップ部26はヘッド部21に対して払拭方向下手側に傾動することができる。
リップ部26の一対の側面には、イソシアネート性物質27を有する架橋硬化層が形成されている。リップ部26の下面にはイソシアネート性物質27は付着していない。
【0011】
次に、本発明の第一実施形態であるワイパブレードラバーの製造方法を、図3〜図5に即して説明する。
図3に示されているように、本実施形態に係るワイパブレードラバーの製造方法は、共通リップ部具備ワイパブレードラバー形成工程と、共通リップ部にイソシアネート性物質を含浸させるイソシアネート性物質含浸工程と、共通リップ部側面に放射線を照射する放射線照射工程と、共通リップ部具備ワイパブレードラバーを共通リップ部で長手方向に切断し一対のワイパブレードラバー成形体を形成する切断工程と、を備えている。
【0012】
本実施の形態に係るワイパブレードラバーの製造方法においては、ワイパブレードラバーの加硫ゴムにイソシアネート性物質を含浸させる処理を、予め施しておくことが必要である。
加硫ゴムとしては特に限定されず、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、フッ素ゴム(FKM)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)、水素化ニトリルゴム(水素化NBR)、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO)、多硫化ゴム(T)、ウレタンゴム(U)等のマトリックス成分に、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、老化防止剤、充填剤、シランカップリング剤、シリカ、カーボンブラック等の添加剤を配合したものをプレス加硫等の従来公知の方法により加硫してなるもの等を挙げることができる。
【0013】
ワイパブレードラバー形成工程においては、ワイパブレードラバー材料を混練りして、150℃×10分で加硫させ、未処理の共通リップ部具備ワイパブレードラバーを作製した。
図4(a)に示されているように、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40は、一対のリップ部26、26同士が互いに対向された共通リップ部41を備えており、横断面が同一の軸形状に形成されている。
【0014】
イソシアネート性物質含浸工程においては、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40を、イソシアネート処理液に含浸する。イソシアネート処理液はイソシアネート化合物を溶媒に溶解させたものである。
ここでは、イソシアネート化合物を酢酸n−ブチルに溶解し、イソシアネート処理液を調製した。
【0015】
なお、イソシアネート化合物は、2個以上のNCO基を有するものであれば、特に限定されない。
例えば、トリレンジイソシアネート(2,4体、2,6体)、4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート(純MDI、ポリメリックMDI)、m−フェニレンジイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート;4,4' ,4" −トリフェニルメタントリイソシアネート、2,4' ,4" −ビフェニルトリイソシアネート、2,4,4" −ジフェニルメタントリイソシアネート等、およびこれらの変性体やこれらの多量体を挙げることができる。
なかでも、加硫ゴムへの浸透性の点より、4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の比較的低分子量のものが好適に用いられる。
これらのイソシアネート化合物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0016】
イソシアネート処理液中のイソシアネート化合物の濃度は、特に限定されないが、1〜50重量%であるのが好ましい。
1重量%未満であると、加硫ゴムの表面が充分に改質されず、摩擦係数が低くならないことがある。
他方、50重量%を超えると、改質後のゴム硬度が大きくなりすぎ、ゴム弾性が極端に下がってしまうことがある。
より好ましくは5〜30重量%である。
溶媒はイソシアネート化合物を溶解するものであれば、特に限定されない。
例えば、酢酸n−ブチル、酢酸エチル、トルエン、MEK、アセトン等を挙げることができる。
【0017】
本実施の形態においては、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40をイソシアネート処理液に10分間浸漬させ、ワイパブレードラバー40に含浸層43を形成した。
反応性物質はイソシアネート処理液とする。
表面処理の反応は、図4(b)に示されているように、放射線照射により生成した架橋硬化層44を形成する架橋反応である。
【0018】
放射線照射工程においては、図4(b)に示されているように、共通リップ部41の側面に放射線42を照射する。
共通リップ部41のラバーの含浸層43を活性化させて架橋硬化層44を生成するための照射処理としては、例えば、紫外線照射処理、プラズマ照射処理、電子線照射処理、放射線(α線、β線、γ線)照射処理、イオンビーム照射処理、コロナ放電照射処理がある。
このような照射処理を施すことにより、図4(b)に示されているように、ラバーに架橋硬化層44が生成される。
このような活性化処理を施すことにより、加硫ゴムにヒドロキシル基等の反応サイトが生じる。
【0019】
なお、前述した含浸処理として電子線処理を行う場合に、その条件は特に限定されない。
電子線の照射対象により適宜に決定することができる。例えば、200〜450nmの波長の電子線を1〜10分間照射することにより、加硫ゴムの表面を活性化することができる。
本実施の形態においては、放射線としての電子線を未処理の共通リップ部具備ワイパブレードラバー40に10分間照射させた。
放射線(紫外線、γ線、X線、その他)の照射方向は、共通リップ部41側面に垂直な方向が望ましい。
これにより、リップ部26側面のガラス払拭部を確実に活性化することができるとともに、ブレードラバー20表面全体をまんべんなく活性化することができる。また、表面のみならず内部まで処理する場合や放射線架橋をする場合に、より低いエネルギーの放射線を利用することができ、経済的にも有利となる。
これと異なる方向からの照射では、特に低透過性の放射線等の場合に、活性化されない部分が多くなり、充分な効果が得られない。
【0020】
以上の表面改質方法により処理された加硫ゴムは、表面には相当な厚さの強固に架橋された硬化層を有し、内部には加硫ゴムの柔軟性および弾性が保持された弾性層を有するので、全体として、耐摩耗性、低圧縮永久歪、反発弾性および耐熱性に優れた特性を併せ持つ。
【0021】
切断工程においては、図5に示されているように、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40の共通リップ部41が一対の回転刃50、50によって長手方向に切断され、一対のワイパブレードラバー成形体45、45が形成される。
本実施の形態においては、一般的に行われているハロゲン処理が切断工程前に予め行われているので、綺麗に、かつ、効率よくカットすることができる。その理由は、未処理ラバーは摩擦が高いために綺麗にカットできないし切断効率も悪いのに対して、ハロゲン処理済みラバーは摩擦が低いために綺麗にカットできるし切断効率もよいからである。
共通リップ部41を回転刃50、50によって長手方向にカットすることにより、払拭性の高いブレードラバー20が得られる。その理由は、リップ部26の払拭面にハロゲン処理が施されていると、払拭性能が著しく低下するが、共通リップ部41をカットされたリップ部26のカット面が構成する払拭面には、ハロゲン処理が施されていない状態になるからである。
【0022】
以上のようにして、図2に示されているように、リップ部26の一対の側面にはイソシアネート性物質27が含浸されており、リップ部26の下面にはイソシアネート性物質27が付着していないブレードラバー20が、製造されたことになる。
【0023】
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0024】
(1)ワイパブレードラバーのリップ部の側面にイソシアネート性物質を含浸させ、この側面に放射線を照射することにより、ワイパブレードラバーの加硫ゴムの表面に充分な厚さを有する架橋硬化層を形成することができるので、長期間の使用によっても摩擦係数が高くならず、摺動性が悪化しないワイパブレードラバーを提供することができる。
【0025】
(2)共通リップ部具備ワイパブレードラバーを共通リップ部において切断することにより、2本のワイパブレードラバーを製造することができる。
【0026】
(3)共通リップ部具備ワイパブレードラバーを共通リップ部において切断することにより、リップ部の両側面にはイソシアネート性物質が含浸し、リップ部切断面にはイソシアネート性物質の架橋による架橋硬化部を有さないワイパブレードラバーを製造することができる。
通常、ワイパブレードラバーのリップ部両側面と切断面との境界となるエッジ部分でウインドガラスを払拭するので、イソシアネート化合物が結合されているリップ部両側面でウインドガラスを払拭することができる。
【0027】
図6および図7は本発明の第二実施形態であるワイパブレードラバーの製造方法を示している。
図6に示されているように、本実施形態に係るワイパブレードラバーの製造方法は、共通リップ部具備ワイパブレードラバー形成工程と、共通リップ部の側面にイソシアネート性物質を含浸させながら共通リップ部の側面に放射線を照射する含浸照射同時工程と、共通リップ部具備ワイパブレードラバーを共通リップ部で長手方向に切断し一対のワイパブレードラバー成形体を形成する切断工程と、を備えている。
前記実施形態においては、共通リップ部具備ワイパブレードラバーを放射線照射で予め活性化し、その後、反応液中で反応させている(図4参照)。これに対して、本実施形態においては、図7に示されているように、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40に反応物質46を塗布して放射線42を照射し、活性化と同時に反応させている。
但し、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40を反応物質46の液中に漬けた状態で、共通リップ部具備ワイパブレードラバー40に放射線42を照射しても、活性化と同時に反応させてもよい。
本実施形態においても、ワイパブレードラバーに充分な厚さを有する架橋硬化層44を形成することができるので、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0028】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
【0029】
例えば、ワイパブレードラバー成形体のヘッド部のようなウインドガラスに接触しない部分には、架橋硬化層を成形するための放射線照射および架橋反応処理を行わなくてもよいため、ワイパブレードラバー成形体の電子線等を照射しない部分は予めマスキングし、ワイパブレードラバー成形体のリップ部等の必要な部分に対してだけ放射線照射を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施の形態であるワイパブレードラバーが使用されたワイパ装置を示す斜視図である。
【図2】そのワイパブレードを示しており、(a)は一部省略正面図、(b)は側面断面図である。
【図3】本発明の第一実施形態であるワイパブレードラバーの製造方法を示すフローチャートである。
【図4】各工程の作用を説明するための各模式図である。
【図5】切断工程を示す模式図である。
【図6】本発明の第二実施形態であるワイパブレードラバーの製造方法を示すフローチャートである。
【図7】含浸照射同時工程の作用を説明するための模式図である。
【符号の説明】
【0031】
10…ワイパ装置、11…ワイパアーム、12…クリップ、
13…ワイパブレード、14…ホルダ、
20…ブレードラバー、21…基部、22…第一保持溝、23…第二保持溝、24…ホルダ保持溝、
25…ネック部、26…リップ部、27…イソシアネート性物質、
31…第一バーテブラ、32…第二バーテブラ、
40…共通リップ部具備ワイパブレードラバー、41…共通リップ部、42…放射線、43…含浸層、44…架橋硬化層、45…ワイパブレードラバー成形体、46…反応物質、
50…回転刃。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス面と接触する底面および一対の側面が長手方向に形成されたリップ部と、該リップ部に連結されるネック部と、該ネック部に連結されるヘッド部と、該ヘッド部に取付けられるばね部材と、前記ヘッド部または前記ばね部材を保持するホルダ部とを備えているワイパブレードラバーであって、
前記リップ部の前記一対の側面にイソシアネート性物質を有する架橋硬化層が形成されていることを特徴とするワイパブレードラバー。
【請求項2】
ガラス面と接触する底面および一対の側面が長手方向に形成されたリップ部と、該リップ部に連結されるネック部と、該ネック部に連結されるヘッド部と、該ヘッド部に取付けられるばね部材と、前記ヘッド部または前記ばね部材を保持するホルダ部とを備えているワイパブレードラバーであって、
前記一対の側面はゴム硬度が異なる硬化部を有し、該硬化部にはイソシアネート性物質を有する架橋硬化層が形成されていることを特徴とするワイパブレードラバー。
【請求項3】
ガラス面と接触するリップ部を対向させた共通リップ部を有するワイパブレードラバーを形成する工程と、
前記共通リップ部にイソシアネート性物質を含浸させる工程と、
前記共通リップ部の側面に放射線を照射する工程と、
前記ワイパブレードラバーを長手方向に前記共通リップ部で切断し、一対のワイパブレードラバー成形体を形成する工程と、
を備えたワイパブレードラバーの製造方法。
【請求項4】
ガラス面と接触するリップ部を対向させた共通リップ部を有するワイパブレードラバーを形成する工程と、
前記共通リップ部の側面にイソシアネート性物質を含浸させながら前記共通リップ部の側面に放射線を照射する工程と、
前記ワイパブレードラバーを長手方向に前記共通リップ部で切断し、一対のワイパブレードラバー成形体を形成する工程と、
を備えたワイパブレードラバーの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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