説明

ワイパ制御装置

【課題】ワイパスイッチが「OFF」位置から「Lo」位置に切り換わる際に円滑にLo作動を開始させるワイパ制御装置を提供する。
【解決手段】ワイパスイッチ30が「OFF」位置から「INT」位置に切り換えられてからの所定の待機時間で電源41とワイパモータ21とを導通するリレー12と、ワイパスイッチ30が「OFF」位置から「INT」位置に切り換えられた状態で待機時間が経過した場合は、リレー11が電源41とワイパモータ21とを導通した状態とリレー11が当該導通を解除した状態とを間欠的に切り換えるようにリレー11を制御し、ワイパスイッチ30が「OFF」位置から「INT」位置に切り換えられてから待機時間内にワイパスイッチ30が「Lo」位置に切り換えられた場合は、電源41とワイパモータ21とをリレー12が導通した状態で、動作を停止する制御回路とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイパ制御装置に係り、特にワイパを停止状態から作動状態に移行させる機能を備えたワイパ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のフロントウィンドウガラスを払拭するワイパ制御装置では、通電経路をリレーによってオン及びオフしている。リレーはアナログ回路で制御することも可能だが、近年は、間欠作動(以下、「INT作動」と記載)の時間精度を高めるために、さらにはワイパとウィンドウウォシャ装置との連動をきめ細かく行うために、ECU等のマイコン(マイクロコンピュータ)による制御が主流となっている。
【0003】
特許文献1には、マイコンを使用した電子制御方式のワイパ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−264787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているワイパ装置は、マイコンを使用した電子制御部の制御により、リレーのコイルを励磁させて当該リレーを介した導通を確保し、当該リレーに接続されたワイパスイッチの切り換えで低速作動(以下、「Lo作動」と記載)と高速作動(以下、「Hi作動」と記載)とを切り換えるようになっている。
【0006】
また、特許文献1に記載されているワイパ装置は、INT作動の場合、リレーに接続されたワイパスイッチはLo作動の時と同じ状態にあり、かかる状態において電子制御部がリレーのコイルを間欠的に励磁して、ワイパモータに供給される電力を制御している。
【0007】
なお、ワイパスイッチは、ワイパを作動させない「OFF」位置から、ワイパをINT作動させる「INT」位置を経て、ワイパをLo作動させる「Lo」位置、さらにはワイパをHi作動させる「Hi」位置に切り換わるようになっている。したがって、ワイパスイッチを「OFF」位置から「Lo」位置に切り換える時、一時的に「INT」位置を通過してしまう。
【0008】
その結果、マイコンはINT作動をさせるためにリレーを間欠的にオンオフする信号を出力した後に、Lo作動するようにリレーを制御することになり、ワイパスイッチを「Lo」位置に切り換えたにもかかわらず、円滑にLo作動に移行しないという問題点があった。
【0009】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、ワイパスイッチが停止位置から作動位置に切り換わる際に円滑に作動を開始させるワイパ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るワイパ制御装置は、車載バッテリとワイパを作動させるモータとの間に接続され、停止、間欠的な作動及び連続した作動の順にワイパの作動を切り換えることが可能な切換スイッチがワイパを停止させる位置からワイパを間欠的に作動させる位置に切り換えられた場合に該切り換えから所定の待機時間の間前記車載バッテリと前記モータとを導通し、前記切換スイッチがワイパを間欠的に作動させる位置からワイパを連続して作動させる位置に切り換えられた場合は前記車載バッテリと前記モータとを導通した状態を保持するリレーと、前記切換スイッチがワイパを停止させる位置及びワイパを間欠的に作動させる位置の場合に動作し、前記切換スイッチがワイパを停止させる位置からワイパを間欠的に作動させる位置に切り換えられた状態で前記待機時間が経過した場合は、前記リレーが前記車載バッテリと前記モータとを導通した状態と前記リレーが該導通を解除した状態とを間欠的に切り換えるように前記リレーを制御し、前記切換スイッチがワイパを停止させる位置からワイパを間欠的に作動させる位置に切り換えられてから前記待機時間内に前記切換スイッチがワイパを連続して作動させる位置に切り換えられた場合は、前記車載バッテリと前記モータとを前記リレーが導通した状態で、動作を停止する制御回路と、を含んでいる。
【0011】
リレーは切換スイッチがワイパを停止させる位置からワイパを間欠的に作動させる位置に切り換えられたときに所定の待機時間で車載バッテリとモータと導通し、制御回路は、待機時間を経過した後も切換スイッチがワイパを間欠的に作動させる位置である場合に、車載バッテリとモータとが導通した状態と当該導通を解除した状態とを間欠的に切り換えるようにリレーを制御する。
【0012】
また、制御回路は、待機時間内に切換スイッチがワイパを連続して作動させる位置に切り換わった場合は、車載バッテリとモータとをリレーが導通したまま動作を停止し、車載バッテリとモータとが導通した状態と当該導通を解除した状態とを間欠的に切り換えるようなリレーの制御を行わない。
【0013】
その結果、切換スイッチがワイパを停止させる位置からワイパを間欠的にさせる位置を経てワイパを連続して作動させる位置に切り換わった場合に、ワイパを連続して作動させるLo作動等を円滑に開始できる。
【0014】
なお、請求項1記載の発明は、請求項2記載のように、前記待機時間は、作動状態のワイパが格納位置から移動を開始し、フロントウィンドウガラス上の所定の位置で反転し、該格納位置に戻るまでの時間よりも短いことが好ましい。
【0015】
この待機時間を、作動状態のワイパが格納位置から移動を開始し、フロントウィンドウガラス上の所定の位置で反転し、格納位置に戻るまでの時間よりも短くすることで、待機時間経過後にワイパを間欠的に作動させる場合に、ワイパが格納位置に戻った時に、当該ワイパを格納位置で停止させることができる。
【0016】
請求項1又は請求項2記載の発明は、請求項3記載の発明のように、前記リレーは、前記制御回路により励磁コイルが間欠的に励磁されることで、前記車載バッテリと前記モータとを導通した状態と、該導通を解除した状態とを切り換え、前記切換スイッチがワイパを連続して作動させる位置にあって前記制御回路が動作を停止している場合は、前記励磁コイルが非励磁状態であることが好ましい。
【0017】
この請求項3記載の発明によれば、切換スイッチがワイパを連続して作動させる位置にある場合、すなわちワイパが連続して作動している場合に、制御回路が動作を停止し、かつリレーの励磁コイルが非励磁状態なので、制御回路及び励磁コイルが消費する電力を抑制することができる。
【0018】
請求項1から請求項3記載の発明は、請求項4記載の発明のように、前記リレーは、励磁コイルが励磁されたときに閉じるノーマルオープン接点と、励磁されていないときに閉じるノーマルクローズ接点とを備え、ワイパを連続して作動させる場合は、ノーマルクローズ接点を介して前記車載バッテリと前記モータとを導通し、ワイパを間欠的に作動させる場合は、ノーマルオープン接点を介して前記車載バッテリと前記モータとを導通することが好ましい。
【0019】
この請求項4の発明によれば、ワイパを連続して作動させる場合には、リレーの励磁コイルが非励磁状態であるノーマルクローズ接点を介して車載バッテリとモータとを導通するので、励磁コイルが消費する電力を抑制することができる。
【0020】
また、ワイパを間欠的に作動させる場合は、停止していたワイパモータを駆動する際に発生する突入電流に耐えられるように、ノーマルクローズ接点に比較して耐久性が高いノーマルオープン接点を介して車載バッテリとモータとを導通するので、リレーの耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ制御装置の回路図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ制御装置のワイパスイッチを「OFF」位置から「INT」位置を経て「Lo」位置に切り換えた場合のマイコンの制御を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るワイパ制御装置における、ワイパスイッチ、マイコン、リレー、ワイパ位置、カムプレート位置のINT作動での相関の一例を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るワイパ制御装置のワイパスイッチを「OFF」位置から「INT」位置を経て「Lo」位置に切り換えた場合のマイコンの制御を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るワイパ制御装置における、ワイパスイッチ、マイコン、リレー、ワイパ位置、カムプレート位置のINT作動での相関の一例を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係るワイパ制御装置の回路図である。
【0023】
図1のワイパ制御装置は、ワイパを制御するワイパ制御回路10と、ワイパを駆動するワイパモータユニット20とを有する。
【0024】
また、ワイパ制御回路10又はワイパモータユニット20を動作させる電力を、Hi作動(高速作動)時にはHi接点31、Lo作動(低速作動)時にはLo接点32、ワイパがオフの時はO接点33、並びにINT作動(間欠作動)時にはLo接点32及びO接点33の双方、に各々切り換えるワイパスイッチ30があり、ワイパスイッチ30には、車両に搭載された電源(車載バッテリ)41からの電力がイグニッションスイッチ42を介して供給される。
【0025】
さらに、ワイパ制御回路10には、ウィンドウウォシャ装置を駆動させるウォッシャモータ60と、ウォッシャモータ60へ供給する電力をオン及びオフするウォッシャスイッチ50とが接続されている。ウォッシャスイッチ50には、電源41からの電力がイグニッションスイッチ42を介して供給される。
【0026】
ワイパ制御回路10は、リレー11、リレー12、リレー11とリレー12とを駆動させるリレー駆動回路13、リレー駆動回路13を制御するマイコン14、及びマイコン14に電圧Vccの電力を供給する電源回路15を有する。
【0027】
ワイパ制御回路10には、ワイパスイッチ30のO接点33、Lo接点32及びHi接点31からの電力が、各々、端子101、端子201及び端子301を介して供給される。さらに、O接点33から供給された電力は、端子102を介してワイパモータユニット20に送られる。
【0028】
端子201は、リレー12の端子202及び端子203、並びに端子204を介してワイパモータ21のLo端子に接続されると共に、ダイオードD1を介してマイコン14に接続されている。
【0029】
ワイパモータユニット20は、ワイパを払拭動作させるワイパモータ21、及びワイパモータ21の出力軸と同軸に取り付けられ、ワイパモータ21の出力軸の回転に従って回転することにより、端子105と端子103との接続及び端子105と端子104との接続とを切り換えるカムプレート22を有している。
【0030】
端子103には、端子102を介してワイパスイッチ30のO接点33からの電力が供給される。また、端子104はGNDに接続されている。カムプレート22は、ワイパが格納位置に到達したときに、端子105と端子104とが接続されるように接点を切り換える。
【0031】
端子105は、ワイパ制御回路10に設けられた端子106に接続されており、端子106は、リレー11の端子107に接続されると共に、ダイオードD2を介してマイコン14に接続されている。
【0032】
ワイパモータ21は、端子201、リレー12の端子202及び端子203、並びに端子204を通じてワイパスイッチ30のLo接点32からLo作動用の電力が供給されるLo端子211と、端子301及び端子302を通じてワイパスイッチ30のHi接点31からHi作動のための電力が供給されるHi端子311と、接地されているGND端子411とを備えている。
【0033】
Hi接点31、端子301及び端子302を介してワイパモータ21のHi端子に至る電源供給経路にはリレー等のスイッチは設けられていない。従って、イグニッションスイッチ42がオンでワイパスイッチ30が「Hi」位置に切り換えられ、Hi接点31に車載バッテリからの電力が供給されると、ワイパモータ21は、高速でワイパを払拭動作させるHi作動を行う。
【0034】
リレー11は、励磁コイルL1に電力が供給されていない時、すなわち非励磁状態では、可動接点が端子107に切り換わる。リレー11の励磁コイルL1が励磁されると、リレー11の可動接点は、ワイパスイッチ30のO接点33に接続されている端子110側に切り換わる。
【0035】
本実施の形態で、リレー11の励磁コイルL1が励磁されるのは、INT作動の場合である。INT作動では、リレー12の励磁コイルL2が励磁されてリレー12の可動接点が端子109と端子203とに接続されている場合に、リレー駆動回路13によってリレー11の励磁コイルL1が間欠的に励磁される。
【0036】
リレー12は、励磁コイルL2が励磁されていない場合に可動接点が端子202に切り換わり、ワイパモータ21には、端子203と端子204とを介して、ワイパスイッチ30のLo接点32から、Lo作動用の電力が供給される。
【0037】
また、端子601を介して、ウォッシャ装置からの配線がマイコンに接続されており、マイコン14には当該配線を通じて、ウォッシャ装置の動作状況が通知される。
【0038】
なお、ワイパモータ21の出力軸にはワイパモータ21の回転運動を往復運動に変換する図示しないクランク機構が連結されており、当該クランク機構による往復運動はワイパが取り付けられているワイパアームに伝達され、車両のフロントウィンドウガラスを払拭するように当該ワイパアームを動作させる。
【0039】
ワイパは、フロントウィンドウガラスの下端に相当する格納位置から略扇状の軌跡を描くように動き、フロントウィンドウガラス上の所定の位置で反転する。
【0040】
本実施の形態では、ワイパモータ21の回転運動は上述したクランク機構により往復運動に変換されるので、ワイパモータ21の出力軸が1回転する毎に、ワイパは、格納位置からフロントウィンドウガラス上の所定の位置への移動、所定位置での反転、及び所定位置から格納位置へ戻る動作を行う。
【0041】
次に本実施の形態に係るワイパ制御装置のオフ状態からLo作動の状態への移行について説明する。
【0042】
イグニッションスイッチ42がオン状態で、かつワイパスイッチ30が「OFF」位置にある場合は、ワイパスイッチのO接点33がオンとなっていて、端子101を介してワイパ制御回路10に電力が供給されている。
【0043】
ワイパスイッチ30が「OFF」位置の場合、端子101及び電源回路15を介してマイコン14に電圧Vccの電力が供給されており、マイコン14は動作状態ではあるが、リレー制御回路13に対する制御は行っていない。従って、励磁コイルL1及びL2は非励磁状態にある。
【0044】
ワイパスイッチ30が「OFF」位置から「INT」位置に切り換わると、ワイパスイッチ30のO接点33及びLo接点32がオンになり、端子101及び端子201を介してワイパ制御回路10に電力が供給される。
【0045】
図2は、本実施の形態に係るワイパ制御装置のワイパスイッチを「OFF」位置から「INT」位置を経て「Lo」位置に切り換えた場合のマイコンの制御を示すフローチャートである。
【0046】
ステップ202でワイパスイッチ30が「OFF」位置から「INT」位置に切り換わったか否か、すなわち、Lo接点がオンになったか否かを判断する。
【0047】
ワイパスイッチが「OFF」位置から「INT」位置に切り換わると、Lo接点からダイオードD1を介して入力されている信号が立ち上がるので、この信号が立ち上がったか否かを判断することにより、Lo接点がオンになったか否かを判断することができる。
【0048】
ステップ202でLo接点がオンになったと判断された場合、ステップ204で待機時間のカウントを開始する。
【0049】
INT作動の制御を開始しない待機時間内では、リレー12の励磁コイルL2に電力は供給されず、リレー12の可動接点は端子202と端子203とを接続している。その結果、端子201、端子202、端子203及び端子204を介してLo端子211にワイパモータ21をLo作動させる電力が供給される。
【0050】
ステップ206では、ワイパスイッチ30のO接点33がオンになっているかを判断することにより、ワイパスイッチが「INT」位置に保持されているか否かを判断する。
【0051】
ワイパスイッチが「INT」位置から「Lo」位置に切り換えられたり、「INT」位置から「Lo」位置を介して「Hi」位置に切り換えられた場合には、O接点がオフになり、電源回路15を介してマイコン14へ供給されていた電源が遮断されるため、この制御ルーチンは終了する。
【0052】
マイコン14への電力が遮断されても、ワイパスイッチの位置に応じてワイパモータに電力が供給されるため、ワイパモータはワイパスイッチの位置に応じた速度で回転する。
【0053】
このように、本実施の形態では、ワイパスイッチが「OFF」位置から「INT」位置に切り換わった直後にINT作動のための制御を行わず、ワイパモータ21にLo作動用の電力を供給して、ワイパを待機時間内でLo作動させている。その結果、ワイパスイッチが「OFF」位置から「INT」位置を経由して「Lo」位置に切り換わった場合に、途中でINT作動をせずに円滑にLo作動を開始させることができる。
【0054】
一方、O接点がオンの場合は、ワイパスイッチが「INT」位置に保持されているため、ステップ208で、ワイパスイッチ30が「OFF」位置から「INT」位置に切り換わってから待機時間が経過したか否かが判断される。
【0055】
ステップ208で待機時間が経過したと判断された場合は、ステップ210で、リレー12の励磁コイルL2を励磁して、リレー12の可動接点を端子202(ノーマルクローズ接点)から端子109(ノーマルオープン接点)に切り換えると共に、リレー11の励磁コイルL1を所定時間励磁して、リレー11の可動接点を端子107(ノーマルクローズ接点)から端子110(ノーマルオープン接点)に切り換える。
【0056】
これにより、O接点、リレー11のノーマルオープン接点、及びリレー12のノーマルオープン接点を介してワイパモータへの電力の供給が継続され、ワイパモータは回転を継続する。また、所定時間継続後は、励磁コイルL1が消磁されるため、リレー11の接点は、ノーマルクローズ接点に切り換えられる。
【0057】
ここで、リレー11の励磁コイルL1を励磁する所定の励磁時間は、ワイパが格納位置からフロントウィンドウガラスの所定の位置で反転して格納位置に戻る、いわゆる一往復に要する時間よりも短いことを要する。所定の励磁時間が、ワイパが一往復する時間よりも長いとワイパが連続して作動してしまい、ワイパを間欠的に作動させることができないからである。
【0058】
リレー11の接点がノーマルクローズ接点に切り換えられると、O接点、カムプレートの接点、リレー11のノーマルクローズ接点、及びリレー12のノーマルオープン接点を介してワイパモータへの電力の供給が継続され、ワイパモータは回転を継続する。
【0059】
ワイパモータの回転によりワイパアームが格納位置に到達すると、カムプレートの接点が、端子105と端子104とを接続する側に切り換えられ、ワイパモータのLo端子がリレー12のノーマルオープン接点、リレー11のノーマルクローズ接点、及びカムプレートの接点を介して接地されるため、ワイパモータにブレーキがかかりワイパモータが停止される。
【0060】
ステップ212では、カムプレート22の接点がGNDに接続されたか否かを判断する。前述のように、マイコン14は端子106を介してカムプレートに接続されているので、カムプレートの接点及びダイオードD2を介して入力されている信号が立ち下がったことを検知することにより、カムプレートの接点がGNDに接続されたか否かを判断することができる。
【0061】
ステップ212でGNDに接続されたと判断した場合は、ステップ214で休止時間のカウントを開始する。ここで休止時間とは、ワイパモータ21が接地されて、ワイパアームの払拭動作が停止されてから次にワイパアームの払拭動作が開始されるまでの待ち時間である。
【0062】
ステップ216では、休止時間が経過したか否かが判断され、休止時間が経過した場合は、ステップ218で、励磁コイルL1を上記と同じ所定の励磁時間励磁する。
【0063】
励磁コイルL1が励磁されることにより、上記で説明したように、O接点、リレー11のノーマルオープン接点、及びリレー12のノーマルオープン接点を介してワイパモータへの電力が供給され、ワイパモータが回転を開始し、ワイパアームの払拭動作が開始される。
【0064】
以後は、ステップ212からステップ218の処理を繰り返すことにより、ワイパをINT作動させることができる。
【0065】
本実施の形態では、間欠作動させる際に、停止していたワイパモータを駆動する際、各リレーにおいて、ノーマルクローズ接点に比較して耐久性が高いノーマルオープン接点を介してワイパモータ駆動に電力が供給されるため、リレーの耐久性を向上することができる。
【0066】
図3は、本実施の形態に係るワイパ制御装置における、ワイパスイッチ、マイコン、リレー、ワイパ位置、カムプレート位置のINT作動での相関の一例を示すタイムチャートである。
【0067】
図3では、時刻t1まではワイパスイッチが「OFF」位置の状態であり、マイコンは電力が供給されているが待機状態である。リレー11及びリレー12には電力が供給されていない。又、ワイパモータは停止しており、ワイパは格納位置にある。
【0068】
時刻t1で、ワイパスイッチが「OFF」位置から「INT」位置に切り替わると、ワイパスイッチのO接点33及びLo接点32に電力が供給される。マイコンは、端子201を介してLo接点32がオンになったことを検知し、Lo接点32がオンになってからINT作動のための制御を行うまでの待機時間TD1のカウントを開始する。
【0069】
なお、本実施の形態において、待機時間TD1は、ワイパが格納位置から移動を開始し、フロントウィンドウガラス上の所定の位置で反転し、格納位置に戻るまでの時間よりも短いことを要する。図3でいえば、待機時間TD1は、時刻t1から始まって、時刻t4以前で終了する必要がある。
【0070】
待機時間TD1が時刻t4以後に終了すると、時刻t4でワイパを格納位置で停止させることができなくなるからである。
【0071】
また、Lo接点32がオンになったことで、ワイパモータにはリレー12を介してLo作動用の電力が供給されるので、ワイパが作動を開始する。
【0072】
さらには、時刻t1でワイパモータが回転を始めたことにより、ワイパモータの出力軸と同軸に取り付けられた図1のカムプレート22も回転を開始し、時刻t1からカムプレート接点切換時間Tの経過後に、カムプレートは接点を、接地されている端子104からワイパスイッチの「O」接点33に接続されている端子103に切り換える。
【0073】
ここで、図3において破線で示したように、待機時間TD1が経過する時刻t2の前にワイパスイッチが「INT」位置から「Lo」位置に切り換えられると、以後はINT作動の制御は行わず、ワイパモータにはLo作動用の電力が供給され続ける。
【0074】
時刻t2では、待機時間TD1が経過するので、マイコンはINT作動の制御を開始する。
【0075】
リレー11は、INT作動の制御が開始されると、図1に示す励磁コイルL1が所定の励磁時間TON励磁され、可動接点が107と端子108との接続から、端子108と端子110との接続に切り換わる。また、リレー12は、INT作動の制御が開始されると、励磁コイルL2が励磁され、可動接点が端子202と端子203との接続から、端子109と端子203との接続に切り換わる。
【0076】
リレー12の可動接点が端子202と端子203との接続から、端子109と端子203との接続に切り換わることで、ワイパモータへのLo接点32からの電力の供給は停止する。
【0077】
しかしながら、リレー12の端子109は、リレー11の端子108に接続されているので、リレー11の可動接点が端子108と端子110とを接続し、リレー12の可動接点が端子109と端子203とを接続することにより、ワイパスイッチの「O」接点33からワイパモータまで、リレー11及びリレー12を介してINT作動用の電力が供給される。
【0078】
時刻t3では、マイコンの制御によりリレー11の励磁コイルL1は非励磁となり、リレー11の可動接点は端子107と端子108とを接続するので、端子110からのINT作動用の電力の供給は停止する。
【0079】
しかしながら、時刻t3では、カムプレート22の接点が端子103と端子105とを接続しているので、車載バッテリからO接点33、カムプレート22の接点、リレー11の可動接点、及びリレー12の可動接点を介してワイパモータへの電力の供給が継続され、ワイパモータは回転を継続する。
【0080】
時刻t4では、ワイパが格納位置に到達し、カムプレートの端子105と端子104とが接続され、リレー11及びリレー12を介してワイパモータのLo端子211がGNDに接地される。その結果、ワイパモータは、ワイパが格納位置に停止したタイミングでブレーキがかかり、回転を停止する。
【0081】
また、マイコンは、時刻t4で、カムプレートの端子105と端子104とが接続されたことを、端子106を介して検知し、次にリレー11の励磁コイルL1を励磁するまでの休止時間Tのカウントを開始する。
【0082】
休止時間Tが経過した時刻t5で、マイコンはリレー11の励磁コイルL1を再び励磁時間TON励磁し、以後は、ワイパが格納位置で停止してから休止時間Tが経過した場合に、励磁コイルL1を励磁時間TON励磁する動作を繰り返すことで、INT作動の制御を継続する。
【0083】
なお、待機時間TD1、励磁時間TON、休止時間T及びカムプレート接点切換時間Tは、電源の電圧、ワイパの払拭速度及び払拭面であるフロントウィンドウガラスの状態等によって適宜変更し得るものである。
【0084】
ただし、待機時間TD1と励磁時間TONとの合計の時間は、カムプレート接点切換時間T以上であることを要する。カムプレートの接点が車載バッテリに接続されている端子103に切り換わる前に、待機時間TD1と励磁時間TONとが終了してしまうと、ワイパモータへの電力の供給が途絶えてしまうからである。
【0085】
以上のように、本実施の形態によれば、ワイパスイッチが「OFF」位置から「INT」位置に切り換わった時から待機時間TD1が経過するまでは、ワイパモータにはLo作動用の電力が供給され、マイコンがINT作動の制御を待機するので、待機時間TD1以内にワイパスイッチが「INT」位置から「Lo」位置に切り換えられた場合に、ワイパを円滑にLo作動させることができる。
【0086】
また、本実施の形態によれば、ワイパスイッチが「INT」位置のままで待機時間TD1を経過した場合は、マイコンがLo作動用の電力に替えて、INT作動用の電力の供給を開始するようにリレー駆動回路を制御する。その結果、ワイパの動作をLo作動からINT作動に円滑に移行させることができる。
【0087】
[第2の実施の形態]
以下に本発明の第2の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、本実施の形態は、第1の実施の形態に係るワイパ制御装置と構成は同一なので、その説明は省略すると共に、以下の図4を用いた説明では、第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明する。
【0088】
ここで、図4は、本実施の形態に係るワイパ制御装置のワイパスイッチを「OFF」位置から「INT」位置を経て「Lo」位置に切り換えた場合のマイコンの制御を示すフローチャートである。
【0089】
ステップ402でワイパスイッチ30が「OFF」位置から「INT」位置に切り換えられたことで、Lo接点32がオンになったか否かを判断する。
【0090】
ワイパスイッチが「OFF」位置から「INT」位置に切り換わると、Lo接点からダイオードD1を介して入力されている信号が立ち上がるので、この信号が立ち上がったか否かを判断することにより、Lo接点がオンになったか否かを判断することができる。
【0091】
ステップ402でLo接点32がオンになったと判断された場合、ステップ404で待機時間のカウントを開始する。
【0092】
INT作動の制御を開始しない待機時間内では、リレー12の励磁コイルL2には電力は供給されず、リレー12の可動接点は端子202と端子203とを接続している。その結果、端子201、端子202、端子203及び端子204を介してLo端子211にワイパモータ21をLo作動させる電力が供給される。
【0093】
ステップ406では、ワイパスイッチ30のO接点33がオンになっているかを判断することにより、ワイパスイッチが「INT」位置に保持されているか否かを判断する。
【0094】
ワイパスイッチが「INT」位置から「Lo」位置に切り換えられたり、「INT」位置から「Lo」位置を介して「Hi」位置に切り換えられた場合には、O接点がオフになり、電源回路15を介してマイコン14へ供給されていた電源が遮断されるため、この制御ルーチンは終了する。
【0095】
マイコン14への電力が遮断されても、ワイパスイッチの位置に応じてワイパモータに電力が供給されるため、ワイパモータはワイパスイッチの位置に応じた速度で回転する。
【0096】
一方、O接点がオンの場合は、ワイパスイッチが「INT」位置に保持されているため、ステップ408で、ワイパスイッチ30が「OFF」位置から「INT」位置に切り換わってから待機時間が経過したか否かが判断される。
【0097】
ステップ408で待機時間が経過したと判断された場合は、ステップ410で、リレー12の励磁コイルL2を励磁して、リレー12の可動接点を端子202(ノーマルクローズ接点)から端子109(ノーマルオープン接点)に切り換える。
【0098】
また、リレー11の可動接点は端子107(ノーマルクローズ接点)に接続されているが、リレー11のノーマルクローズ接点はカムプレートの端子105に接続されている。
【0099】
従って、カムプレートの接点が端子103と端子105とを接続している場合は、O接点、カムプレートの接点、リレー11のノーマルクローズ接点、及びリレー12のノーマルオープン接点を介してワイパモータへの電力の供給が継続され、ワイパモータは回転を継続する。
【0100】
ワイパモータの回転によりワイパアームが格納位置に到達すると、カムプレートの接点が、端子105と端子104とを接続する側に切り換えられ、ワイパモータのLo端子がリレー12のノーマルオープン接点、リレー11のノーマルクローズ接点、及びカムプレートの接点を介して接地されるため、ワイパモータにブレーキがかかりワイパモータが停止される。
【0101】
ステップ412では、カムプレート22の接点がGNDに接続されたか否かを判断する。前述のように、マイコン14は端子106を介してカムプレートに接続されているので、カムプレートの接点及びダイオードD2を介して入力されている信号が立ち下がったことを検知することにより、カムプレートの接点がGNDに接続されたか否かを判断することができる。
【0102】
ステップ412でGNDに接続されたと判断した場合は、ステップ414で休止時間のカウントを開始する。ここで休止時間とは、ワイパモータ21が接地されてから、ワイパアームの払拭動作が停止されて次にワイパアームの払拭動作が開始されるまでの待ち時間である。
【0103】
ステップ416では、休止時間が経過したか否かが判断され、休止時間が経過した場合は、ステップ418で、リレー11の励磁コイルL1を所定時間励磁して、リレー11の可動接点を端子107(ノーマルクローズ接点)から端子110(ノーマルオープン接点)に切り換える。
【0104】
これにより、O接点、リレー11のノーマルオープン接点、及びリレー12のノーマルオープン接点を介してワイパモータへの電力の供給が継続され、ワイパモータは回転を継続する。また、所定時間継続後は、励磁コイルL1が消磁されるため、リレー11の接点は、ノーマルクローズ接点に切り換えられる。
【0105】
ここで、リレー11の励磁コイルL1を励磁する所定の励磁時間は、第1の実施の形態と同様に、ワイパが格納位置からフロントウィンドウガラスの所定の位置で反転して格納位置に戻る、いわゆる一往復に要する時間よりも短いことを要する。
【0106】
以後は、ステップ412からステップ418の処理を繰り返すことにより、ワイパをINT作動させる。
【0107】
本実施の形態も、第1の実施の形態と同様に、停止していたワイパモータを駆動する際、各リレーにおいて、ノーマルクローズ接点に比較して耐久性が高いノーマルオープン接点を介してワイパモータ駆動に電力が供給されるため、リレーの耐久性を向上することができる。
【0108】
図5は、本実施の形態に係るワイパ制御装置における、ワイパスイッチ、マイコン、リレー、ワイパ位置、カムプレート位置のINT作動での相関の一例を示すタイムチャートである。
【0109】
図5では、時刻t1まではワイパスイッチが「OFF」位置の状態であり、マイコンは電力が供給されているが待機状態である。リレー11及びリレー12には電力が供給されていない。又、ワイパモータは停止しており、ワイパは格納位置にある。
【0110】
時刻t1で、ワイパスイッチが「OFF」位置から「INT」位置に切り替わると、ワイパスイッチのO接点33及びLo接点32に電力が供給される。マイコンは、Lo接点32がオンになったことを、端子201を介して検知し、Lo接点32がオンになってからINT作動のための制御を行うまでの待機時間TD2のカウントを開始する。
【0111】
また、Lo接点32がオンになったことで、ワイパモータにはリレー12を介してLo作動用の電力が供給されるので、ワイパの作動を開始する。
【0112】
さらには、時刻t1でワイパモータが回転を始めたことにより、ワイパモータの出力軸と同軸に取り付けられた図1のカムプレート22も回転を開始し、時刻t1からカムプレート接点切換時間Tの経過後に、カムプレートは接点を、接地されている端子104からワイパスイッチの「O」接点33に接続されている端子103に切り換える。
【0113】
ここで、図5において破線で示したように、待機時間TD2が経過する前にワイパスイッチが「INT」位置から「Lo」位置に切り換えられると、以後はINT作動の制御は行わず、ワイパモータにはLo作動用の電力が供給され続ける。
【0114】
本実施の形態では、時刻t2及び時刻t3は、待機時間TD2内であり、マイコンはINT作動の制御を開始しない。本実施の形態では、待機時間TD2を、第1の実施の形態での待機時間TD1よりも長くすることにより、ワイパスイッチの「INT」位置から「Lo」位置への切換が遅れた場合であっても、円滑にLo作動を開始させることができる。
【0115】
なお、本実施の形態において、待機時間TD2は、ワイパが格納位置から移動を開始し、フロントウィンドウガラス上の所定の位置で反転し、格納位置に戻るまでの時間よりも短いことを要する。
【0116】
図5でいえば、待機時間TD2は、ワイパが格納位置に戻る時刻t4以前に終了する必要がある。待機時間TD2が時刻t4以後に終了すると、時刻t4でワイパを格納位置で停止させることができなくなるからである。
【0117】
図5に示したように、時刻t3と時刻t4との間で待機時間TD2が終了した時、マイコンはINT作動の制御を開始する。
【0118】
INT作動の制御が開始されると、リレー12は、励磁コイルL2が励磁され、可動接点が端子202と端子203との接続から、端子109と端子203との接続に切り換わる。
【0119】
リレー12の可動接点が端子202と端子203との接続から、端子109と端子203との接続に切り換わることで、ワイパモータへのLo接点32からのLo作動用の電力の供給は停止する。
【0120】
しかしながら、時刻t3と時刻t4の間は、カムプレート22の接点が端子103と端子105とを接続しているので、車載バッテリからO接点、カムプレート22の接点、リレー11の可動接点、及びリレー12の可動接点を介してワイパモータへの電力の供給が継続され、ワイパモータは回転を継続する。
【0121】
時刻t4では、ワイパが格納位置に到達し、カムプレートの端子105と端子104とが接続され、リレー11及びリレー12を介してワイパモータのLo端子211がGNDに接地される。その結果、ワイパモータは、ワイパが格納位置に停止したタイミングでブレーキがかかり、回転を停止する。
【0122】
マイコンは、時刻t4で、カムプレートの端子105と端子104とが接続されたことを、端子106を介して検知し、リレー11の励磁コイルL1を励磁するまでの休止時間Tのカウントを開始する。
【0123】
時刻t5で休止時間Tが終了すると、マイコンは、リレー11の励磁コイルL1を所定の励磁時間TON励磁するようにリレー駆動回路13を制御し、可動接点が107と端子108との接続から、端子108と端子110との接続に切り換わる。
【0124】
また、リレー12は、励磁コイルL2が励磁され、可動接点が端子109と端子203とを接続しているので、ワイパモータにはリレー11及びリレー12を介して、INT作動用の電力が供給される。
【0125】
時刻t5で開始された励磁コイルL1の励磁は、時刻t6で終了し、以後は、第1の実施の形態と同様に、ワイパが格納位置で停止してから休止時間Tが経過した時に、励磁コイルL1を励磁時間TON励磁する動作が繰り返される。
【0126】
なお、待機時間TD2、励磁時間TON、休止時間T及びカムプレート接点切換時間Tは、電源の電圧、ワイパの払拭速度及び払拭面であるフロントウィンドウガラスの状態等によって適宜変更し得るものである。
【0127】
以上のように、本実施の形態によれば、ワイパスイッチが「OFF」位置から「INT」位置に切り換わった時から待機時間TD2が経過するまでは、ワイパモータにはLo作動用の電力が供給され、マイコンがINT作動の制御を待機するので、待機時間TD2以内にワイパスイッチが「INT」位置から「Lo」位置に切り換えられた場合に、ワイパを円滑にLo作動させることができる。
【0128】
また、本実施の形態によれば、ワイパスイッチが「INT」位置のままで待機時間TD2を経過した場合は、マイコンがLo作動用の電力に替えて、INT作動用の電力の供給を開始するようにリレー駆動回路を制御する。その結果、ワイパの動作を、Lo作動からINT作動に円滑に移行させることができる。
【符号の説明】
【0129】
1 ワイパ制御装置
10 ワイパ制御回路
11、12 リレー
13 リレー駆動回路
14 マイコン
15 電源回路
L1 励磁コイル
L2 励磁コイル
20 ワイパモータユニット
21 ワイパモータ
22 カムプレート
30 ワイパスイッチ
31 Hi接点
32 Lo接点
33 O接点
41 電源
42 イグニッションスイッチ
50 ウォッシャスイッチ
60 ウォッシャモータ
101〜110 端子
201〜204 端子
211 Lo端子
301、302 端子
311 Hi端子
411 GND端子
601 端子
D1、D2 ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載バッテリとワイパを作動させるモータとの間に接続され、停止、間欠的な作動及び連続した作動の順にワイパの作動を切り換えることが可能な切換スイッチがワイパを停止させる位置からワイパを間欠的に作動させる位置に切り換えられた場合に該切り換えから所定の待機時間の間前記車載バッテリと前記モータとを導通し、前記切換スイッチがワイパを間欠的に作動させる位置からワイパを連続して作動させる位置に切り換えられた場合は前記車載バッテリと前記モータとを導通した状態を保持するリレーと、
前記切換スイッチがワイパを停止させる位置及びワイパを間欠的に作動させる位置の場合に動作し、前記切換スイッチがワイパを停止させる位置からワイパを間欠的に作動させる位置に切り換えられた状態で前記待機時間が経過した場合は、前記リレーが前記車載バッテリと前記モータとを導通した状態と前記リレーが該導通を解除した状態とを間欠的に切り換えるように前記リレーを制御し、前記切換スイッチがワイパを停止させる位置からワイパを間欠的に作動させる位置に切り換えられてから前記待機時間内に前記切換スイッチがワイパを連続して作動させる位置に切り換えられた場合は、前記車載バッテリと前記モータとを前記リレーが導通した状態で、動作を停止する制御回路と、
を含むワイパ制御装置。
【請求項2】
前記待機時間は、作動状態のワイパが格納位置から移動を開始し、フロントウィンドウガラス上の所定の位置で反転し、該格納位置に戻るまでの時間よりも短い請求項1に記載のワイパ制御装置。
【請求項3】
前記リレーは、前記制御回路により励磁コイルが間欠的に励磁されることで、前記車載バッテリと前記モータとを導通した状態と、該導通を解除した状態とを切り換え、前記切換スイッチがワイパを連続して作動させる位置にあって前記制御回路が動作を停止している場合は、前記励磁コイルが非励磁状態である請求項1又は請求項2に記載のワイパ制御装置。
【請求項4】
前記リレーは、励磁コイルが励磁されたときに閉じるノーマルオープン接点と、励磁されていないときに閉じるノーマルクローズ接点とを備え、ワイパを連続して作動させる場合は、ノーマルクローズ接点を介して前記車載バッテリと前記モータとを導通し、ワイパを間欠的に作動させる場合は、ノーマルオープン接点を介して前記車載バッテリと前記モータとを導通する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイパ制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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