説明

ワイパ駆動制御装置およびこれを備えたワイパ装置、建設機械

【課題】回路構成を複雑化することなく、間欠動作時において、独立駆動される各ワイパブレードの同期を容易にとることが可能なワイパ駆動制御装置を提供する。
【解決手段】ワイパ駆動制御回路50は、複数のワイパブレードをそれぞれ独立して駆動するワイパ装置を制御する装置であって、ワイパモータ43a〜43dに電力供給する電源40と、ワイパモータ43a〜43dに電力供給するか否かを切り換えるリレー42a〜42dと、ワイパ装置31〜34を間欠動作させる際にパルスを各ワイパモータ43a〜43dに対して送信するコントローラ45と、連続動作と間欠動作とを切り換える間欠スイッチ44と、を備えている。間欠スイッチ44は、間欠動作を行う場合にはコントローラ45からの間欠信号をリレー42a〜42dに対して送信するとともに、連続動作を行う場合にはコントローラ45からの間欠信号をGND46側へと送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ブルドーザやホイルローダ等の建設機械に搭載されるワイパの連続動作と間欠動作とを切り換え可能なワイパ駆動制御装置およびこれを備えたワイパ装置、建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ブルドーザ等の建設機械では、オペレータが乗降するキャブにおいて、作業機(ブレード)の移動範囲や走行方向が視認可能となるように、キャブに取り付けられた各窓の大きさや形状等が決められている。
例えば、ブルドーザにおいては、ブレードの移動範囲や左右の下端部分の位置が確認できるように、上下に細長い略長方形のガラスが、前面や左右の窓等に取り付けられている。そして、このようなキャブの各窓には、雨天時等におけるオペレータの視認性の確保を目的として、ワイパが配設されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数のワイパブレードをそれぞれ独立の駆動モータによって駆動させるワイパ装置において、複数のワイパブレードが互いに干渉することを回避することが可能な構成が開示されている。
【特許文献1】特開平7−096817号公報(平成7年4月11日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のワイパ装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された従来のワイパ装置では、複数のワイパの干渉を防ぐために演算を行う必要がある。このため、各ワイパブレードの同期を取る制御を行う場合には、処理が複雑化するおそれがある。
本発明の課題は、回路構成を複雑化することなく、間欠動作時において、独立駆動される各ワイパブレードの同期を容易にとることが可能なワイパ駆動制御装置およびこれを備えたワイパ装置、建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明に係るワイパ駆動制御装置は、複数の駆動モータによってそれぞれが独立して駆動される複数のワイパブレードを往復動作させるためのワイパ駆動制御装置であって、電源供給部と、複数のリレー部と、パルス発生部と、間欠切換部と、を備えている。電源供給部は、複数のワイパブレードを駆動するそれぞれの駆動モータに電力を供給する。複数のリレー部は、電源供給部から供給される電力を、それぞれのワイパブレードを駆動する駆動モータに対して中継するか否かを切り換える。パルス発生部は、複数のワイパブレードを間欠動作させる際の動作タイミングを決定するパルスを、所定時間経過毎に、複数のワイパブレードを駆動する複数の駆動モータのそれぞれに対して送信する。間欠切換部は、ワイパブレードの連続動作と間欠動作とを切り換える際に、パルス発生部から送信されるパルスを、グランド側に送るか、それぞれのワイパブレードに接続された複数のリレー部に対して送るかを切り換える。
【0006】
ここでは、複数の駆動モータによって対応する複数のワイパブレードをそれぞれ駆動するワイパ駆動制御装置において、動作時における各ワイパブレードの間欠動作時における動作開始タイミングを合わせるためのパルスを、グランド側に落とすか、駆動モータに接続されたリレー部側に送るかを切り換える。具体的には、連続動作時には、このパルスを、パルス発生部からグランド側に送り続ける一方、間欠動作時には、パルス発生部から所定時間経過毎にリレー部側に送るように制御を行う。
【0007】
これにより、それぞれの駆動モータによって独立駆動される複数のワイパブレードを備えたワイパ装置であっても、間欠動作時における各ワイパブレードの動作開始タイミングを、パルス発生部から送られてくるパルスに合わせることが可能になる。この結果、各駆動モータに接続されたタイマ機能を有する複数の間欠リレーを削減して回路構成の簡略化が図れるとともに、複雑な演算を行うことなく容易に各ワイパブレードの同期を取ることができる。
【0008】
第2の発明に係るワイパ駆動制御装置は、第1の発明に係るワイパ駆動制御装置であって、ワイパブレードは、3つ以上である。
ここでは、3つ以上の複数のワイパブレードの連続動作と間欠動作とを切り換える。
通常、異なる駆動モータによってそれぞれのワイパブレードを独立駆動させる構成では、制御対象となるワイパブレードの数が増加した場合には、演算を行ったり、機械的にリンクを追加したりして、各ワイパブレードの同期を取る必要がある場合がある。
【0009】
本発明のワイパ駆動制御装置では、上述したように、間欠動作を行う際には、単一のパルス発生部から各駆動モータに対してパルスを送ることで、各ワイパブレードの同期を取っている。
これにより、例えば、キャブの前方のガラス、左右のガラス、後方のガラス等のように4箇所のガラス窓においてワイパブレードを駆動する場合でも、動作開始タイミングを共通のパルスによって、容易に各ワイパブレードの同期を取ることが可能になる。
【0010】
第3の発明に係るワイパ駆動制御装置は、第1または第2の発明に係るワイパ駆動制御装置であって、パルス発生部は、コントローラである。
ここでは、間欠動作時において所定時間ごとにパルスを送信するパルス発生部として、コントローラを用いる。
これにより、従来から搭載されているコントローラにパルスを発生させるためのタイマ機能を追加するだけで、独立して駆動される複数のワイパブレードの同期を容易にとることができる。また、コントローラにおいて、パルスの間隔を変更することで、間欠動作の間隔を容易に変更することができる。この結果、簡易な回路構成によって、独立駆動される複数のワイパブレードの同期制御や間欠動作間隔の変更制御を容易に行うことができる。
【0011】
第4の発明に係るワイパ駆動制御装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係るワイパ駆動制御装置であって、ワイパブレードは、それぞれストロークが異なる。
ここでは、往復動作させた際のストロークが異なる複数のワイパブレードを独立して駆動させる。
通常、このように複数のワイパブレードごとにストロークが異なる場合には、動作開始から元の位置へ戻るタイミングがそれぞれのワイパブレードによってばらつくことになるため、間欠動作時の同期を取るための制御が複雑化するおそれがある。
【0012】
本発明のワイパ駆動制御装置では、間欠動作時における動作開始タイミングをとるためのパルスを、単一のパルス発生部から各駆動モータに対して送信している。
これにより、各ワイパブレードのストロークが異なる場合でも、同期を取るための演算等が必要になる従来の構成と比較して、回路構成の複雑化を招くことなく、独立駆動される複数のワイパブレードの動作開始タイミングの同期を容易に取ることが可能になる。
【0013】
第5の発明に係るワイパ駆動制御装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係るワイパ駆動制御装置であって、複数のワイパブレードを駆動するそれぞれの駆動モータは、少なくとも容量が異なるものを含んでいる。
ここでは、例えば、前方ガラス、左右のサイドガラス、後方ガラスにそれぞれ取り付けられたワイパブレードを駆動する駆動モータの場合には、左右のサイドガラスは共通の容量、前後のガラスは左右のサイドガラスとは異なる容量の駆動モータを用いている。
これにより、例えば、ストロークが大きいワイパブレードを駆動する駆動モータには容量が大きいものを使用する等、容量が異なる駆動モータによってそれぞれ駆動されるワイパブレードを同期させる場合でも、パルス発生部からのパルスに合わせて容易に同期をとることができる。
【0014】
第6の発明に係るワイパ駆動制御装置は、複数の駆動モータによってそれぞれが独立して駆動される複数のワイパブレードを動作させるためのワイパ駆動制御装置であって、電源供給部と、間欠電源供給部と、動作切換部と、リレー部と、を備えている。電源供給部は、複数のワイパブレードを連続動作させる際に、それぞれの駆動モータに電力を供給する。間欠電源供給部は、複数のワイパブレードを間欠動作させる際に、それぞれの駆動モータに電力を供給する。動作切換部は、ワイパブレードの連続動作と間欠動作とを切り換える。リレー部は、電源供給部あるいは間欠電源供給部から駆動モータに対して送られる電力を中継するか否かを切り換える。
【0015】
ここでは、複数の駆動モータによって対応する複数のワイパブレードをそれぞれ駆動するワイパ駆動制御装置において、連続動作時における各ワイパブレードを駆動するための電力を、電源供給部から供給する一方、間欠動作時における各ワイパブレードを駆動するための電力を、例えば、コントローラを兼用させた間欠電源供給部から供給する。
これにより、間欠動作時における動作開始タイミングを、間欠電源供給部からの電力供給に合わせて行うことができるため、それぞれ独立駆動される複数のワイパブレードの間欠動作時における同期制御を容易に行うことが可能になる。この結果、各駆動モータに接続されたタイマ機能を有する複数の間欠リレーを削減して回路構成の簡略化が図れるとともに、複雑な演算を行うことなく容易に各ワイパブレードの同期を取ることができる。
【0016】
第7の発明に係るワイパ装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係るワイパ駆動制御装置と、ワイパ駆動制御装置によって駆動制御される複数のワイパブレードと、複数のワイパブレードをそれぞれ駆動する複数の駆動モータと、を備えている。
これにより、それぞれ独立して駆動される複数のワイパブレードを間欠動作させる場合でも、回路構成を複雑化することなく、容易に動作開始タイミングを合わせる同期制御を行うことができる。
【0017】
第8の発明に係る建設機械は、第7の発明に係るワイパ装置を備えている。
これにより、回路構成を複雑化することなく、間欠動作時における複数のワイパ装置の動作開始タイミングを合わせることが可能な建設機械を提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るワイパ駆動制御装置によれば、独立して駆動される複数のワイパブレードを間欠動作させる場合でも、回路構成を複雑化することなく、容易に同期制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の一実施形態に係るワイパ駆動制御装置を搭載したブルドーザ(建設機械)10について、図1〜図9、図11を用いて説明すれば以下の通りである。
[ブルドーザ10全体の構成]
本実施形態のブルドーザ10は、図1に示すように、キャブ11、ノーズモジュール12、左右の走行装置13,14、燃料タンクモジュール15、作動油タンクモジュール(図示せず)、ラジエータモジュール(図示せず)、メインフレーム19および作業装置20を備えている。
【0020】
キャブ11は、ブルドーザ10のオペレータが着座するためのシートや各種操作のためのレバー、ペダルおよび計器類等が内装されている。そして、キャブ11は、転倒時運転者保護構造(以下、ROPS構造と示す。)を有しており、メインフレーム19上における後方に配置されている。また、図2〜図4に示すように、キャブ11の前方窓11a、左右の側方窓11b,11cおよび後方窓11dには、それぞれ後述するワイパ装置31〜34が設けられている。なお、キャブ11の各窓11a〜11dに設けられたワイパ装置31〜34の構成およびその駆動機構については、後段にて詳述する。
【0021】
ノーズモジュール12は、内部にエンジン(図示せず)を収納しており、キャブ11の前方に取り付けられている。そして、ノーズモジュール12は、エンジン24のエアクリーナの吸気口と排気管とが貫通する穴のみを開口させており、密閉構造を形成している。このため、ノーズモジュール12から露出する排気管12aから放出されるエンジンの排気音はマフラ(図示せず)によって消音され、エンジン音が外部に漏れることを防止して騒音の発生を低減している。
【0022】
また、ノーズモジュール12には、その上面から上方に向かって延伸する排気管12aが取り付けられている。そして、この排気管12aは、キャブ11内のオペレータから見て、キャブ11を構成するピラー(柱部材)と重なる位置に立設されている。これにより、排気管12aによって、キャブ11内のオペレータからの前方の視認性が低下することを防止している。
【0023】
走行装置13,14は、メインフレーム19の左右両側に取り付けられており、板状のシューが複数連結されて無端状に形成され、上下の複数の転輪に巻き掛けられた履帯13a,14aを回転させることで不整地における走行を可能としている。
燃料タンクモジュール15は、カバーの内側においてノーズモジュール12の内部に搭載されたエンジンに対して供給される燃料を貯留する燃料タンクを収納しており、キャブ11の左側面に取り付けられている。
【0024】
作動油タンクモジュールは、変速機系統および作業機系統に供給される作動油を貯留する作動油タンクを収納しており、キャブ11の右側面に取り付けられている。
ラジエータモジュールは、エンジンを冷却するための冷却装置であって、ノーズモジュール12内におけるエンジンの前方に配置されている。
メインフレーム19は、ブルドーザ10の骨格を形成するベースとなる部材であって、前方に作業装置20、左右両側に走行装置13,14、上部にノーズモジュール12、キャブ11、燃料タンクモジュール15および作動油タンクモジュールを搭載している。
【0025】
作業装置20は、ブレード21および油圧シリンダ22を有しており、油圧シリンダ22が伸縮することでブレード21を所望の方向へ傾けたり、移動させたりする。
[ワイパ装置31〜34の構成]
本実施形態のブルドーザ10では、図2〜図4に示すように、前方窓11a、左右の側方窓11b,11c、後方窓11dに、それぞれワイパ装置31、ワイパ装置32、ワイパ装置33、ワイパ装置34が、それぞれ配置されており、雨中での作業時にはワイパ装置31〜34を作動させてオペレータからのキャブ11外部への視界を確保する。また、各ワイパ装置31〜34は、後述するワイパ駆動制御回路(ワイパ駆動制御装置)50によって、連続あるいは間欠動作の駆動制御が行われる。
【0026】
ワイパ装置31は、図2および図3に示すように、キャブ11の前方窓11aにおける上端部の中央付近に取り付けられており、ワイパブレード31aと、平行リンクを構成する2本のワイパアーム31bと、ワイパアーム31bの回動軸31cと、を有している。ワイパ装置31では、2本のワイパアーム31bを用いて平行リンクを構成し、1本のワイパブレード31aを所定の範囲内において往復移動させている。これにより、ワイパブレード31aの向きを平行に保ったままで往復移動させて、前方窓11aにおける広範囲をワイパブレード31aによって払拭することができる。また、ワイパ装置31では、図3に示すように、ワイパアーム31bを停止位置から角度θ1(約45度)だけ回動させることで、前方窓11aにおける左右の端から端までを払拭する。
【0027】
ワイパ装置32は、図3に示すように、キャブ11内のオペレータから見てキャブ11の右側の側方窓11bにおける高さ方向におけるほぼ中央付近に配置されており、ワイパブレード32aと、ワイパアーム32bと、ワイパアーム32bの回動軸32cと、を有している。そして、ワイパ装置32は、回動軸32cを中心に停止位置から角度θ2(約160度)(図2のワイパ装置33参照)だけワイパアーム32bを回動させて、右側の側方窓11bにおける略扇形形状の領域を払拭することができる。
【0028】
ワイパ装置33は、図2および図3に示すように、キャブ11内のオペレータから見てキャブ11の左側の側方窓11cにおける高さ方向におけるほぼ中央付近に配置されており、ワイパブレード33aと、ワイパアーム33bと、ワイパアーム33bの回動軸33cと、を有している。そして、ワイパ装置33は、右側の側方窓11bに取り付けられたワイパ装置32と同様に、回動軸33cを中心に停止位置から角度θ2(約160度)だけワイパアーム33bを回動させて、左側の側方窓11cにおける略扇形形状の領域を払拭することができる。
【0029】
ワイパ装置34は、図4に示すように、キャブ11の後方窓11dにおける上端部の中央付近に取り付けられており、ワイパブレード34aと、平行リンクを構成する2本のワイパアーム34bと、ワイパアーム34bの回動軸34cと、を有している。ワイパ装置34では、2本のワイパアーム34bを用いて平行リンクを構成し、1本のワイパブレード34aを所定の範囲内において往復移動させている。これにより、ワイパブレード34aの向きを平行に保ったままで往復移動させて、前方窓14aにおける広範囲をワイパブレード34aによって払拭することができる。また、ワイパ装置34では、図4に示すように、ワイパアーム34bを停止位置から角度θ3(約90度)だけ回動させることで、前方窓11dにおける左右の端から端までを払拭する。
【0030】
[ワイパ駆動制御回路50の構成]
本実施形態では、上述したワイパ装置31〜34の連続動作および間欠動作の駆動制御を、図5および図6に示すワイパ駆動制御回路50、および図11に示すワイパモータリレー部によって行う。
なお、以下で説明するワイパスイッチ41a〜41d、リレー(リレー部)42a〜42dおよびワイパモータ(駆動モータ)43a〜43dについては、図6に示すように、それぞれ上述したワイパ装置31〜34に対応して設けられているものとする。
【0031】
具体的には、ワイパ駆動制御回路50は、図5に示すように、電源(電源供給部)40と、ワイパスイッチ41a〜41dと、リレー42a〜42dと、ワイパモータ43a〜43dと、間欠スイッチ(間欠切換部)44と、コントローラ(パルス発生部)45と、GND(グランド)46と、を有している。
電源40は、プラス側が各ワイパスイッチ41a〜41dに、マイナス側がGNDに対してそれぞれ接続されており、ワイパブレード31a〜34aを駆動するワイパモータ43a〜43dに対して電力を供給する。
【0032】
ワイパスイッチ41a〜41dは、各ワイパ装置31〜34を駆動させるか否かを決定するためのスイッチであって、各ワイパ装置31〜34のON/OFF状態を切り換える際に使用される。
リレー42a〜42dは、ワイパスイッチ41a〜41dとワイパモータ43a〜43dと間欠スイッチ44とに接続されており、ワイパスイッチ41a〜41dを経由して送られてくる電力を、間欠スイッチ44の状態に応じてワイパモータ43a〜43dに対して連続して送るか間欠的に送るかを切り換える。
【0033】
なお、リレー42a〜42dは、ワイパモータ43a〜43dへの給電を行う場合(図11でのON状態)には、電源40からの電力を接点P,Qを経由して各ワイパモータ43a〜43dに対して供給する。一方、給電を停止する場合(図11でのOFF状態)には、電力を接点S,Qに供給する。接点Sは、カムプレート47と接触可能な位置に配置されており、接触時にはワイパモータ43a〜43dに対して電力が供給されてワイパが動作する。このカムプレート47は、ワイパアーム31b〜34bと連結されてワイパアーム31b〜34bの動作に合わせて回動し、その一部に切り欠きを有している。この切り欠きは、ワイパが停止状態にあるときに、接点Sとカムプレート47との接触を無くす位置に配置されている。したがって、ワイパ動作中に、リレー42a〜42dがOFFとなっても、ワイパが停止位置に移動するまでは給電は継続され、停止位置まで移動するとワイパモータ43a〜43dへの給電が停止される。
【0034】
ワイパモータ43a〜43dは、各ワイパ装置31〜34のワイパアーム31b〜34bを回動させる駆動源であって、回転軸31c〜34cに対して接続されている。そして、ワイパモータ43a〜43dは、間欠スイッチ44における設定に応じて、連続的に回転したり間欠的に回転したりすることで、ワイパブレード31a〜34aを連続動作、間欠動作させる。また、ワイパモータ43a〜43dのうち、後方窓11dのワイパ装置34に含まれるワイパモータ43dについては、他のワイパモータ43a〜43cと比較して容量が大きくなっている。これは、ワイパ装置34が、2本のワイパアーム34bを含む平行リンク機構を用いて比較的大きなストローク(回動角度約90度)で駆動することを考慮したものである。
【0035】
間欠スイッチ44は、リレー42a〜42dとコントローラ45とGND46とに対して接続されており、コントローラ45からのパルス(間欠信号(INT))、あるいはGND46からの連続信号(CONT)を受信して、何れかの信号を各リレー42a〜42dに対して送信する。つまり、間欠スイッチ44は、ワイパモータ43a〜43dを連続動作させるか間欠動作させるかを切り換えるスイッチとして使用される。なお、本実施形態のブルドーザ10では、この間欠スイッチ44の操作や、後述する間欠動作時における間欠間隔を調整するための操作は、キャブ11内に設置されたモニタ画面(図示せず)を通じて行われる。
【0036】
コントローラ45は、ワイパ装置31〜34を含む各装置の制御を行うために設けられている制御装置であって、所定間隔(例えば、5.0s)ごとに0.5sのパルス信号(間欠信号)を送信するパルス発生部としても機能する(図9(a)等参照)。そして、コントローラ45は、間欠スイッチ44が間欠動作側に設定されている場合には、間欠スイッチ44および各リレー42a〜42dを介してワイパモータ43a〜43dに対して所定のパルス信号(間欠信号(INT))を送信する。これにより、ワイパモータ43a〜43dは、コントローラ45から受け取った間欠信号(INT)に合わせて、同時に動作を開始させることができるため、容易に動作の同期を取ることが可能になる。
【0037】
GND46は、コントローラ45と並列関係になるように間欠スイッチ44に対して接続されており、間欠スイッチ44が連続動作側に設定されている場合には、各リレー42a〜42dを介してワイパモータ43a〜43dに対して連続信号(CONT)を送信する。一方、間欠スイッチ44が間欠動作側に設定されている場合には、コントローラ45から送信された間欠信号(INT)が、間欠スイッチ44を介してGND46へと落とされる。
【0038】
<ワイパ装置31〜34の動作>
本実施形態のワイパ装置31〜34は、上述したワイパ駆動制御回路50によって、図7に示すフローチャートに従って、連続動作時および間欠動作時における駆動制御を行う。
すなわち、ステップS1において、ワイパスイッチ41a〜41dがONされると、ステップS2において、間欠スイッチ44が連続動作、間欠動作のいずれに設定されているかを確認する。ここで、間欠スイッチ44が、間欠動作に設定されている場合には、ステップS3へと進み、ワイパブレード31a〜34aの間欠動作を開始する。一方、間欠スイッチ44が、連続動作に設定されている場合には、ステップS6とへ進み、ワイパブレード31a〜34aを連続動作させる。
【0039】
以下ではまず、間欠スイッチ44が、間欠動作に設定されている場合について説明する。
ステップS3において、間欠動作を開始することが決定されると、ステップS4において、コントローラ45がリレー42a〜42dに対して所定のパルス信号である間欠信号(INT)を送信する。この間欠動作は、ステップS5において、ワイパスイッチ41a〜41dがOFFされるまで、あるいは間欠スイッチ44において設定が連続動作に切り換えられるまで継続される。
【0040】
一方、間欠スイッチ44が、連続動作に設定されている場合について説明する。
ステップS6において、連続動作が開始されることが決定されると、ステップS7において、GND46からリレー42a〜42dに対して連続信号(CONT)が送信される。この連続動作は、ステップS8において、ワイパスイッチ41a〜41dがOFFされるまで、あるいは間欠スイッチ44において設定が間欠動作に切り換えられるまで継続される。
【0041】
<ワイパ装置31〜34の間欠動作時における間隔調整>
本実施形態のワイパ装置31〜34においては、以上のような回路構成によって複数のワイパ装置31〜34の間欠動作を、同期を取りながら行うが、ここでは間欠動作時における間欠動作の間隔を調整する際の処理の流れを、図8に示すフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
【0042】
すなわち、ステップS11において、キャブ11内のオペレータが、キャブ11内に設置されたモニタ画面において、モニタ表示を通常モードから調整モードへと切り換える。
次に、ステップS12において、モニタ画面がワイパ間欠間隔調整画面へと遷移し、ステップS13において、モニタ表示部に含まれるテンキーを操作して、間欠動作の間隔時間を調整する。
【0043】
例えば、図9(a)に示すように、間欠動作信号の間隔t1に設定されていたものを、図9(b)に示すように、間隔t2(>t1)へと変更する場合には、モニタ表示部のテンキーを操作して、間欠間隔時間をt1からt2へ変更する。
なお、t1およびt2は、最もストロークが大きい左右の側方窓11b,11cのワイパ装置32,33が移動を開始してから停止位置に戻るまでの時間よりも長い時間になるように設定される。これにより、ストロークの長いワイパ装置32,33においてワイパブレード32a,33aが停止位置へ戻る前に、ストロークが短い他のワイパ装置31,34のワイパブレード31a,34aが移動を開始することを防止して、所定の間欠信号(INT)に合わせて同期制御を行うことができる。
【0044】
次に、ステップS14において、コントローラ45は、モニタ表示部を介して設定入力された時間t2に合わせて、リレー42a〜42dに対して送信する間欠信号(INT)の間隔を変更して送信を開始する。
これにより、コントローラ45から送信される間欠信号(INT)は、送信間隔が図9(a)に示す時間t1から図9(b)に示す時間t2へと切り換えられる。
【0045】
次に、ステップS15において、オペレータがモニタ表示を調整モードから通常モードへと切り換えて処理が終了する。
以上のように、本実施形態のワイパ駆動制御回路50では、単一のコントローラ45から送信される所定のパルス信号(間欠信号(INT))に合わせて、複数のワイパ装置31〜34の間欠動作のタイミングを制御している。
【0046】
これにより、複数のワイパ装置31〜34を間欠動作させる場合でも、回路構成を複雑化することなく、制御対象となるワイパ装置31〜34の数に関わらず容易に同期制御を行うことができる。
[ワイパ駆動制御回路50の特徴]
(1)
本実施形態のワイパ駆動制御回路50は、複数のワイパブレード31a〜34aをそれぞれ独立して駆動するワイパ装置31〜34の制御を行う制御装置であって、図5に示すように、ワイパモータ43a〜43dに電力を供給する電源40と、ワイパモータ43a〜43dに対して電力を供給するか否かを切り換えるリレー42a〜42dと、ワイパ装置31〜34を間欠動作させる際に動作開始の基準となるパルスを各ワイパモータ43a〜43dに対して送信するコントローラ45と、連続動作と間欠動作とを切り換える間欠スイッチ44と、を備えている。そして、間欠スイッチ44は、間欠動作を行う場合にはコントローラ45からの間欠信号(INT)をリレー42a〜42dに対して送信するとともに、連続動作を行う場合にはコントローラ45からの間欠信号(INT)をGND46側へと送信する。
【0047】
これにより、4つのワイパ装置31〜34を全て間欠動作させる場合には、各ワイパブレード31a〜34aを駆動するワイパモータ43a〜43dに対して、単一のコントローラ45から動作の同期をとるためのパルス(間欠信号(INT))を送信することができる。この結果、1つの間欠信号に合わせて、複数のワイパ装置31〜34のワイパブレード31a〜34aを動作させることができるため、同期制御のために演算を行ったり回路構成を複雑化したりすることなく、容易に複数のワイパ装置31〜34の間での同期制御を行うことができる。
【0048】
また、これらの間欠動作時における同期制御の延長として、間欠動作時における動作間隔を調整する場合でも、単一のコントローラ45から送信されるパルス(間欠信号(INT))の送信間隔を調整するだけで、複数のワイパ装置31〜34における間欠動作の間隔を調整することが可能になる。
(2)
本実施形態のワイパ駆動制御回路50では、図5等に示すように、4つのワイパ装置31〜34の駆動制御を行う。
【0049】
これにより、複数のワイパ装置31〜34を間欠動作させる場合でも、単一のコントローラ45から送信されるパルス信号(間欠信号(INT))に合わせて同期制御を行うことができる。この結果、3つ以上の複数のワイパ装置31〜34を制御対象として間欠動作を行う場合でも、回路構成を複雑化することなく、間欠動作時における同期制御を容易に行うことが可能になる。
【0050】
(3)
本実施形態のワイパ駆動制御回路50では、図5に示すように、複数のワイパ装置31〜34を間欠動作させる際における同期をとる基準となるパルス(間欠信号(INT))を送信するパルス発生部として、ブルドーザ10に搭載された他の装置の制御を行うコントローラ45を用いている。
【0051】
これにより、従前からの回路構成に新たな構成を追加することなく、複数のワイパ装置31〜34の間欠動作時における同期制御を行うことができる。
(4)
本実施形態のワイパ駆動制御回路50では、図2〜図4に示すように、各ワイパ装置31〜34において、ワイパブレード31a〜34aのストローク(移動範囲)、つまりワイパアーム31b〜34bの回動角度θ1〜θ3が異なっている。
【0052】
このように、制御対象となるワイパ装置31〜34間において、ワイパブレード31a〜34aのストロークがそれぞれ異なる場合でも、単一のコントローラ45から送信される間欠信号(INT)に合わせて間欠動作時における動作開始のタイミングを合わせることができる。
(5)
本実施形態のワイパ駆動制御回路50では、図5に示すように、容量が異なるワイパモータ43dを含む複数のワイパ装置31〜34の駆動制御を行う。
【0053】
このように、制御対象となるワイパ装置31〜34間において、ワイパブレード31a〜34aを駆動するワイパモータ43a〜43dの容量がそれぞれ異なる場合でも、単一のコントローラ45から送信される間欠信号(INT)に合わせて間欠動作時における動作開始のタイミングを合わせることができる。
(6)
本実施形態のワイパ装置31〜34は、図5および図6に示すように、上述したワイパ駆動制御回路50によって制御される。
【0054】
これにより、複数のワイパ装置31〜34を間欠動作させる場合でも、簡易な回路構成のワイパ駆動制御回路50によって、容易に同期制御を行うことができる。
(7)
本実施形態のワイパ駆動制御回路50は、図1に示すように、ブルドーザ10に対して搭載された複数のワイパ装置31〜34の制御を行う。
【0055】
これにより、複数のワイパ装置31〜34を間欠動作させる場合でも、簡易な回路構成のワイパ駆動制御回路50によって、容易に同期制御を行うことが可能な建設機械を提供することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0056】
(A)
上記実施形態では、ワイパモータ43a〜43dに対して電力を供給する電源40に対するマイナス側に配置されたコントローラ45からパルスを送信して、間欠動作時における各ワイパブレード31a〜34aの動作開始タイミングを揃える例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0057】
例えば、図10に示すように、GND64に接続された連続動作用の電源(電源供給部)63に対して並列関係になる位置に、プラス側に配置されたコントローラ(間欠電源供給部)61を配置して、間欠スイッチ(動作切換部)62を切り換えながら、間欠動作時にはコントローラ61から間欠的にワイパモータ43a〜43dに対して電力供給を行うワイパ駆動制御回路(ワイパ駆動制御装置)70のような回路構成であってもよい。
【0058】
この場合でも、各ワイパブレードは、単一のコントローラから送信される電力供給のタイミングに合わせて間欠動作を行うことで、簡易な回路構成により同期制御を行うことができるという上記と同様の効果を得ることができる。
ただし、図10に示すように、コントローラをプラス側に配置した場合には、コントローラにおける負荷が大きくなってしまうことから、コントローラの負荷を最小限に抑えるという点では、上記実施形態のように、マイナス側に配置されたコントローラを用いることがより好ましい。
【0059】
(B)
上記実施形態では、独立駆動されるワイパブレード31a〜34aの間欠動作時における動作開始タイミングの基準となるパルスを送信するパルス発生部として、コントローラ45を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、コントローラをパルス発生部としても用いる以外にも、所定時間ごとにパルスを発生させるタイマ機能を有する構成を別途設けてもよい。
【0060】
ただし、この場合には、従前から回路内に存在するコントローラを用いる場合と比較して、回路内に新たな構成を追加することになり、回路構成が複雑化するという点では、上記実施形態のように、コントローラをパルス発生部として兼用することがより好ましい。
(C)
上記実施形態では、独立駆動されるワイパブレード31a〜34aのストロークが、前方窓11a(回動角度約45度)、左右の側方窓11b,11c(回動角度約160度)、後方窓11d(回動角度約90度)においてそれぞれ異なる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0061】
例えば、各ワイパブレードのストロークがそれぞれ同一のワイパ装置であってもよい。
ただし、各ワイパブレードのストロークがそれぞれ異なる場合には、通常の構成では回路構成の複雑化を伴うことなく各ワイパブレードの同期制御を行うことは困難である一方、本発明によれば、簡易な回路構成のままで容易に同期制御を行うことができるという点では、特に、ストロークが異なる複数のワイパブレードを備えたワイパ装置に適用することがより効果的である。
【0062】
(D)
上記実施形態では、独立駆動されるワイパブレード31a〜34aのワイパモータ43a〜43dの容量が、前方窓11a、左右の側方窓11b,11c、後方窓11dにおいてそれぞれ異なる例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0063】
例えば、各ワイパブレードを駆動する駆動モータの容量がそれぞれ同一のワイパ装置であってもよい。
ただし、各ワイパブレードを駆動する駆動モータの容量がそれぞれ異なる場合には、通常の構成では回路構成の複雑化を伴うことなく各ワイパブレードの同期制御を行うことは困難である一方、本発明によれば、簡易な回路構成のままで容易に同期制御を行うことができるという点では、特に、駆動モータの容量が異なる複数のワイパブレードを備えたワイパ装置に適用することがより効果的である。
【0064】
(E)
上記実施形態では、各ワイパ装置31〜34のそれぞれについて、ワイパスイッチ41a〜41dを設けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、左右の側方窓のワイパ装置のスイッチを1つにまとめ、前方窓のワイパ装置と後方窓のワイパ装置と合わせて、合計3つのワイパスイッチによってワイパ装置を駆動するようにしてもよい。
【0065】
この場合でも、各ワイパ装置31〜34の間欠動作時における動作開始のタイミングを揃えて、同期した状態で駆動制御を行うことができる。
(F)
上記実施形態では、単一のコントローラ45から送信される所定のパルス信号(間欠信号(INT))に応じて、4つのワイパ装置31〜34の駆動制御を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0066】
例えば、単一のコントローラ(パルス発生部)によって間欠動作時の同期制御されるワイパ装置の数としては、4つに限定されるものではなく、2つ、3つあるいは5つ以上のワイパ装置の間欠動作時における同期制御を行うようにしてもよい。
上記の構成によれば、制御対象となるワイパ装置が増加した場合でも、単一のパルス発生部から送信される所定のパルス信号に合わせて間欠動作を開始させることができるため、回路構成を複雑化することなく、間欠動作時における同期制御を容易に行うことができる。
【0067】
(G)
上記実施形態では、本発明に係るワイパ駆動制御回路50を搭載した建設機械として、ブルドーザ10を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ブルドーザ以外にも、ホイルローダやモータグレーダ等のような他の建設機械に対して、本発明に係るワイパ駆動制御装置を搭載することも可能である。
【0068】
この場合でも、回路構成を複雑化することなく、独立駆動されるワイパブレードの完結動作時における同期制御を容易に行うことができるという、上記と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明のワイパ駆動制御装置は、回路構成を複雑化することなく、間欠動作時において、独立駆動されるワイパブレードの同期を容易にとることができるという効果を奏することから、ワイパ装置を搭載した各種車両等に対して広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の一実施形態に係るワイパ駆動制御装置が搭載されたブルドーザ全体の構成を示す斜視図。
【図2】図1のブルドーザに搭載されたキャブを示す斜視図。
【図3】図1のブルドーザに搭載されたキャブを示す正面図。
【図4】図1のブルドーザに搭載されたキャブを示す背面図。
【図5】図1のブルドーザに搭載されたキャブの窓に取り付けられたワイパ装置を制御するワイパ駆動制御回路の構成を示す回路図。
【図6】図5の回路図とワイパ装置との接続関係を示す説明図。
【図7】図5のワイパ駆動制御回路によるワイパ装置の駆動制御の流れを示すフローチャート。
【図8】図5のワイパ駆動制御回路によるワイパ装置の間欠動作時における間欠間隔の調整制御の流れを示すフローチャート。
【図9】(a)および(b)は、図8に示すフローチャートに従って間欠間隔が調整される前後における間欠動作信号の送信状況とワイパ動作との関係を示すグラフ。
【図10】本発明の他の実施形態に係るワイパ駆動制御回路の構成を示す回路図。
【図11】図5のワイパ駆動制御装置におけるワイパモータ−リレー部の説明図。
【符号の説明】
【0071】
10 ブルドーザ(建設機械)
11 キャブ
11a 前方窓
11b,11c 側方窓
11d 後方窓
12 ノーズモジュール
12a 排気管
13 走行装置
13a 履帯
14 走行装置
14a 履帯
15 燃料タンクモジュール
19 メインフレーム
20 作業装置
21 ブレード
22 油圧シリンダ
31〜34 ワイパ装置
31a〜34a ワイパブレード
31b〜34b ワイパアーム
31c〜34c 回動軸
40 電源(電源供給部)
41a〜41d ワイパスイッチ
42a〜42d リレー(リレー部)
43a〜43d ワイパモータ(駆動モータ)
44 間欠スイッチ(間欠切換部)
45 コントローラ(パルス発生部)
46 GND(グランド)
47 カムプレート
50 ワイパ駆動制御回路(ワイパ駆動制御装置)
61 コントローラ(間欠電源供給部)
62 間欠スイッチ(動作切換部)
63 電源(電源供給部)
64 GND(グランド)
70 ワイパ駆動制御回路(ワイパ駆動制御装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の駆動モータによってそれぞれが独立して駆動される複数のワイパブレードを往復動作させるためのワイパ駆動制御装置であって、
前記複数のワイパブレードを駆動するそれぞれの前記駆動モータに電力を供給する電源供給部と、
前記電源供給部から供給される電力を、それぞれの前記ワイパブレードを駆動する前記駆動モータに対して中継するか否かを切り換える複数のリレー部と、
前記複数のワイパブレードを間欠動作させる際の動作タイミングを決定するパルスを、所定時間経過毎に、前記複数のワイパブレードを駆動する前記複数の駆動モータのそれぞれに対して送信するパルス発生部と、
前記ワイパブレードの連続動作と間欠動作とを切り換える際に、前記パルス発生部から送信されるパルスを、グランド側に送るか、それぞれの前記ワイパブレードに接続された前記複数のリレー部に対して送るかを切り換える間欠切換部と、
を備えているワイパ駆動制御装置。
【請求項2】
前記ワイパブレードは、3つ以上である、
請求項1に記載のワイパ駆動制御装置。
【請求項3】
前記パルス発生部は、コントローラである、
請求項1または2に記載のワイパ駆動制御装置。
【請求項4】
前記ワイパブレードは、それぞれストロークが異なる、
請求項1から3のいずれか1項に記載のワイパ駆動制御装置。
【請求項5】
前記複数のワイパブレードを駆動するそれぞれの前記駆動モータは、少なくとも容量が異なるものを含んでいる、
請求項1から4のいずれか1項に記載のワイパ駆動制御装置。
【請求項6】
複数の駆動モータによってそれぞれが独立して駆動される複数のワイパブレードを動作させるためのワイパ駆動制御装置であって、
前記複数のワイパブレードを連続動作させる際に、それぞれの前記駆動モータに電力を供給する電源供給部と、
前記複数のワイパブレードを間欠動作させる際に、それぞれの前記駆動モータに電力を供給する間欠電源供給部と、
前記ワイパブレードの連続動作と間欠動作とを切り換える動作切換部と、
前記電源供給部あるいは前記間欠電源供給部から前記駆動モータに対して送られる電力を中継するか否かを切り換えるリレー部と、
を備えているワイパ駆動制御装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載のワイパ駆動制御装置と、
前記ワイパ駆動制御装置によって駆動制御される複数のワイパブレードと、
前記複数のワイパブレードをそれぞれ駆動する複数の駆動モータと、
を備えているワイパ装置。
【請求項8】
請求項7に記載のワイパ装置を備えている、
建設機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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