説明

ワイヤボンディング方法及び装置

リードフレーム・アセンブリの一部分である複数のリードフレームのリードをワイヤボンディング工具によって夫々のリードフレームにおいて実装される半導体製品にワイヤボンディングする方法及び装置が開示される。前記半導体製品は、固定クランプ及び可動クランプを有するクランピング機構によってクランプされる。前記可動クランプは、前記可動クランプによってクランプされる前記半導体製品のワイヤボンディング過程において、前記リードフレームのインデックス動作に従う。該ワイヤボンディング過程は、該インデックス・ステップのために中断される必要はない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リードフレーム・アセンブリの一部分である複数のリードフレームのリードを、ワイヤボンディング工具によって、夫々のリードフレームに実装される半導体製品へワイヤボンディングする方法及び装置に関し、前記リードフレーム・アセンブリは、ワイヤボンディング・フレームに対するインデックス方向にインデックス可能であり、第1クランプ及び第2クランプが、ワイヤボンディングにおいて、隣接リードフレームのリードをクランプする。当該発明の範囲内において、リードフレーム・アセンブリは、無限ストリップ又は離散的な距離を有するストリップ若しくはフィルムであり得る。前記ストリップ又はフィルムの各々は、リードフレームの少なくとも2つの平行列を有する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の製造において、集積回路(IC)ダイ又はチップのような半導体製品が用意される。これらの半導体製品は、パッケージに収容されるべきであり、パッケージの外側の部品と電気的に接続される必要がある。この目的に関して、複数の半導体製品は、初めにいわゆるダイ・ボンディング過程においてリードフレームに実装される。次に、各々の半導体製品は、半導体製品をパッケージする前に、いわゆるワイヤボンディング過程において関連するリードフレームに電気的に接続される。ワイヤボンディング過程において、各々の半導体製品の1つまたは複数の表面におけるボンドパッドは、ワイヤボンディング工具を用いて、金属細線によって関連するリードフレームのリードに電気的に及び機械的に接続される。
【0003】
リードフレームにおける1つの半導体製品をワイヤボンディングする過程は、一般的に、いくつかのステップを必要とし、これらステップは、ワイヤボンディング装置の作動領域において、リードフレームをクランピング機構に対して位置決めするステップと、異なるクランピング要素を動作するステップと、ワイヤボンディング工具を動作するステップと、新しい半導体製品及びリードフレームの関連するリードをワイヤボンディング装置の作動領域に持っていくためにリードフレームをインデックス(位置決め移動)するステップとを含む。
【0004】
米国特許第6,068,174号は、ワイヤボンディングおいて、リードフレームを担持するヒートブロック又は他の基体を含むワイヤボンディング装置を開示する。特定の半導体製品に関連するリードフレームのリードの個別の組が、クランピング機構の異なるクランピング要素によってヒートブロックに対してしっかりと保持され、これにより、リードの個別の組は、異なる時点にワイヤボンディング工具によってワイヤボンディングされる。
【0005】
ボンディング工具が不作動(inoperative)でなければならないような、リードフレームをインデックスする必要がある時間において、問題が生じる。比較的長いリードフレーム・インデックス時間、又は1つのリードフレームに関する多くのインデックスする動作は、ワイヤボンディング装置の比較的低いスループットに繋がり得る。その結果、ボンディング工具が不動作でなければならないリードフレーム・インデックスする時間の削減は、ワイヤボンディング装置のスループットの増加に繋がり得る。
【0006】
米国特許第5,322,207号は、自動化されたワイヤボンディング装置を開示し、リードフレームに関する単一のインデックス・ステップが、次のリードフレームインデックス・ステップが取られるべき前に、2つまたはそれ以上の半導体製品がワイヤボンディングされることを可能にし、リードフレームにおける全ての半導体製品をワイヤボンディングする総合時間の減少になり、したがって、半導体製品毎の平均ワイヤボンディング周期時間の減少になる。
【0007】
しかし、ワイヤボンディングの分野において、半導体製品毎の平均ワイヤボンディング周期時間を更に低減する必要が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、リードフレーム・アセンブリのインデックス・ステップによって生じられる時間遅延を減少することによって、増加されたスループットを有するワイヤボンディング方法及び装置を与えることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、リードフレーム・アセンブリの部分である複数のリードフレームのリードを、ワイヤボンディング工具により、夫々のリードフレームに実装される半導体製品へワイヤボンディングし、前記リードフレーム・アセンブリは、インデックス方向にワイヤボンディング・フレームに対してインデックス可能であり、インデックス方向に見てリードフレームの第1列及び隣接する第2列を有し、前記リードフレームが、インデックス方向においてリードフレーム・ピッチで相互から距離をおかれるような、本発明に従う方法であって、当該方法が、
(a)前記第1列のn(n≧1)個の隣接リードフレームの前記リードを第1クランプによりクランプすると共に前記第1列の前記n個のリードフレームの前記リードを前記対応する半導体製品にワイヤボンディングするステップと、
(b)前記第2列のn個の隣接するリードフレームの前記リードを第2クランプによってクランプすると共に前記第2列の前記n個のリードフレームの前記リードを前記対応する半導体製品にワイヤボンディングするステップと、
(c)前記第1クランプをステップ(a)の後に解放するステップと、
(d)(a)ステップの後に、前記リードフレーム・アセンブリを前記ワイヤボンディング・フレームに対するn個のリードフレーム・ピッチにわたりインデックスするステップであって、前記第2クランプ及び前記ワイヤボンディング工具が、インデックス動作の後に続くステップと、
(e)前記第2クランプをステップ(b)の後に解放するステップと、
(f)前記第2クランプを前記インデックス方向の反対側にn個のリードフレーム・ピッチにわたり動かすステップと、
(g)ステップ(a)〜(f)を繰り返すステップと、
を有する方法において達成される。
【0010】
好ましくは固定(インデックス方向に見て)第1クランプ及び可動(インデックス方向に見て)第2クランプの設備は、インデックス動作におけるワイヤボンディング過程を実行し、したがってリードフレーム・アセンブリインデックス時間を装置の限界時間パス(critical・time・path)から除くことを可能にする。第1クランプ及び第2クランプは各々、関連するリードフレームにおける半導体製品へ行き来して可動なクランピング・フレームと、半導体製品から離れて面する側におけるリードフレームへ行き来して可動な基板部品を有する。
【0011】
本発明に従う方法において、前記ステップ(a)〜(g)は、連続して実行されず、すなわち一般的に、事前のステップが完了された場合のみに次のステップが取られるということはない。いくつかのステップは、以下に説明されるように、並行して取られ得る。
【0012】
ステップ(b)に従う第2クランプのクランピングは、ステップ(a)に従う第1クランプのクランピングの開始と同時に開始され得るが、時間的に後でもよい。実際に、第2クランプのクランピングの開始は、第1クランプが解放される前の、第1クランプのクランピング時間の間におけるいかなる瞬間でもよい。第1クランプは、ステップ(a)を完了した直後に、すなわち第1クランプによってクランプされるn個のリードフレームのn番目のリードフレームのリードのワイヤボンディングを完了した直後に、解放され得るが、この解放は、第2クランプのクランピング時間において、時間的に後でもよい。いずれにしても、第1クランプの解放は、ステップ(d)が開始される前に完了されるべきである。
【0013】
ステップ(d)に従うリードフレーム・アセンブリのインデックスにおいて、リードフレームの第2列のn個の隣接リードフレームのリードは、第2クランプによって第2基体にクランプされたままである。ステップ(b)に従う、ワイヤボンディング工具によるリードフレームの第2列のn個のリードフレームのリードのワイヤボンディング・ステップは、インデックス・ステップ(d)にわたり継続され、該インデックス・ステップは、ワイヤボンディング・ステップをさえぎることはなくなり、したがって平均半導体ワイヤボンディング周期時間を減少する。
【0014】
第2クランプは、ステップ(b)を完了した直後に、すなわち第2クランプによってクランプされるn個のリードフレームのn番目のリードフレームのリードのワイヤボンディングを完了した直後に、解放され得るが、この解放は、例えば第1クランプのクランピング時間において、時間的に後でもよい。
【0015】
ステップ(f)に従い、第2クランプをワイヤボンディング・フレームに対して第2クランプの以前の位置に動かして戻すステップは、ステップ(e)が完了された後でのみ実行され得る。ステップ(f)は、ステップ(a)〜(f)の繰り返しにおいて、ステップ(b)が再び実行される前に完了されるべきである。
【0016】
ステップ(a)〜(f)の繰り返しにおいて、ステップ(a)は、ステップ(b)及び(d)が完了されるとすぐに開始され得る。
【0017】
好ましくは、数字nは、第1列及び第2列のリードフレームにわたる、ワイヤボンディング工具の最短ルートを用いる場合の最適経路に関して、2である。しかし、数字nは、2より大きくてもよいが、このことは、第1列の最後のリードフレームから第2列の第1リードフレームへ動く場合、又は逆の場合において、ワイヤボンディング工具の経路の少なくとも1つのより長い部分を生じ得る。
【0018】
好ましくは、本発明に従う方法におけるステップ(f)の後に、第1列のn個のフレームは、インデックス方向に見て、第2列のn個のリードフレームに対して1個のリードフレーム・ピッチ分だけ先行する。斯様な状況において、特にn=2の場合、リードフレーム・アセンブリにわたるワイヤボンディング工具に関する最短経路が、得られる。
【0019】
2つより多いリードフレームの列、特にリードフレームの第2の列から離れて面する側における第1列に隣接するリードフレームの少なくとも1つの更なる列を有するリードフレーム・アセンブリを用いると、ステップ(a)における第1クランプは、第1列のn個のリードフレームに隣接する更なる列のn個のリードフレームを、好ましくは更にクランプする。同様に、リードフレーム・アセンブリが、リードフレームの第1列から離れて面する側における第2列に隣接するリードフレームの少なくとも1つの更なる列と共に用いられる場合、ステップ(b)における第2クランプは、第2列のn個のリードフレームに隣接する更なる列のn個のリードフレームを、好ましくは更にクランプする。特にnが偶数の場合、最適蛇行ワイヤボンディング経路は、ワイヤボンディング工具によって、第1及び第2クランプの夫々によってクランプされる第1及び更なる(複数の)列のリードフレームと第2及び更なる(複数の)列のリードフレームとにわたり従わられ得る。
【0020】
簡単な構造を有する好ましい実施例において、第1クランプは、インデックス方向に見て、ワイヤボンディング・フレームに対して固定されている。
【0021】
本発明に従う、リードフレーム・アセンブリの部分である複数のリードフレームのリードを夫々のリードフレームにおいて実装される半導体製品にワイヤボンディングするワイヤボンディング装置は、ワイヤボンディング・フレームと、ワイヤボンディング・フレームに対してインデックス方向においてリードフレーム・アセンブリをインデックスするインデックス装置と、インデックス方向に見て、リードフレームの第1列のn(n≧1)個の隣接リードフレームのリードをクランプする少なくとも第1クランプであって、当該第1クランプが、ワイヤボンディング・フレームに対してインデックス方向において固定されているような第1クランプと、第1列に隣接するリードフレームの第2列のn個の隣接リードフレームのリードをクランプする少なくとも第2クランプであって、当該第2クランプが、ワイヤボンディング・フレームに対してインデックス方向において可動であるような第2クランプと、第1及び第2列のn個のリードフレームのリードを対応する半導体製品にワイヤボンディングするワイヤボンディング工具であって、前記ワイヤボンディング工具及び前記第2クランプが、リードフレーム・アセンブリのインデックス動作に従うように構成されるようなワイヤボンディング工具とを有する。前記ワイヤボンディング工具は、第2クランプの動作時において、ワイヤボンディング動作を実行するように好ましくは構成される。
【0022】
クランプ設計の高水準の柔軟性を与える好ましい配置において、第1クランプ及び第2クランプは、インデックス方向に対して横方向に見て、概ね互いに対向して据えられる。
【0023】
本発明の上記及び他の請求項、機能並びに有利な点は、非制限的な代表的な実施例を示す、添付図面を参照にして、以下に更に詳細に説明される。
【0024】
異なる図面における同一の参照符号は、同一の部分又は同じ機能を有する部分を示す。説明を簡単にするために、これらの図面は、X、Y及びZ方向を示す図を与えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1〜6は、ワイヤボンディング装置(更に詳細には図示せず)の一部であるワイヤボンディング・フレーム1を示す。一部分のみが図面において示されるリードフレーム・アセンブリ2は、規則的な配置で実装される半導体製品3を担持するリードフレーム(詳細には図示せず)のいくつかの列(示される例において、X方向に見て、4つの列)を有する。半導体製品3の各々の列において見て、隣接する半導体製品3間の(中心間)距離は、「ピッチ」で示される。リードフレーム・アセンブリ2は、特定の半導体パッケージに関して適している構成のリード(詳細には図示せず)を有する、任意の設計であり得る。半導体製品3は、当分野において既知であるようなワイヤボンディングによってリードフレーム・アセンブリ2のリードフレームのリードに接続されるべきであるボンドパッド(詳細には図示せず)を備えられる。
【0026】
ワイヤボンディング装置は、ヒートブロック又は他の基体(図示せず)に対して1つ又は複数の隣接する列における1つの列において少なくとも2つの隣接する半導体製品3と関連するリードをクランプするように、リードフレーム・アセンブリ2の領域の一部分にわたり延在する固定クランプ4を有するクランピング機構を含む。図1〜6に示される実施例において、固定クランプ4は、適切なクランピング要素(図示せず)を用いて、3つの隣接する列において2つの隣接する半導体製品3を、すなわち、全体で6個の半導体製品2を、クランプするように構成される。斯様なクランピング要素は、例えばフィンガ、ブラケット又はブロックのいずれの適切な形状を取り得る。ここでは形容詞「固定(stationary)」は、固定クランプ4が、固定クランプ4が取り付けられるワイヤボンディング装置のワイヤボンディング・フレーム1に対して、示されるX及びY方向において可動ではないということを示すのに用いられている。しかし、クランピング要素を有する固定クランプ4の少なくとも一部分は、固定クランプ4の下のリードフレームのリードが前記ヒートブロック又は他の基体に対してクランプされる第1末端位置と、固定クランプ4の下のリードフレームのリードがクランプされず、リードフレーム・アセンブリ2を固定クランプ4に対してX方向に動かす機会を与える第2末端位置との間においてZ方向に可動である。
【0027】
ワイヤボンディング装置のクランピング機構は、ヒートブロック又は他の基体に対して1つ又は複数の隣接する列における1つの列における少なくとも2つの隣接する半導体製品3と関連するリードをクランプするように、リードフレーム・アセンブリ2の領域の一部分にわたり延在する可動クランプ5を、更に有する。図1〜6に示される実施例において、可動クランプ5は、適切なクランピング要素を用いて、1つの列において2つの隣接する半導体製品3を、すなわち全体で2つの半導体製品3をクランプするように構成される。ここにおいて形容詞「可動(movable)」は、可動クランプ5が、可動クランプ5が取り付けられるワイヤボンディング装置のワイヤボンディング・フレーム1に対して、示されるX方向において可動であるということを示すのに用いられる。加えて、クランピング要素を有する可動クランプ5の少なくとも一部分は、可動クランプ5の下のリードフレームのリードが前記ヒートブロック又は他の基体に対してクランプされる第1末端位置と、可動クランプ5の下のリードフレームのリードがクランプされず、リードフレーム・アセンブリ2を可動クランプ5に対してX方向に動かす機会を与える第2末端位置との間においてZ方向に可動である。
【0028】
固定クランプ4及び可動クランプ5は、リードフレーム・アセンブリ2の両側において、概ね互いに対向して据えられる。
【0029】
可動クランプ5は、可動クランプ5が、インデックス機構6によるX方向における既定の距離にわたるリードフレーム・アセンブリ2の変位に伴って、X方向において同じ距離にわたり動くように、インデックス機構6に結合される。
【0030】
図1〜6において、駆動機構(図示せず)を有する少なくとも1つのボンディング・ヘッド7は、動作可能である。
【0031】
固定クランプ4、可動クランプ5、インデックス機構6及び少なくとも1つのワイヤボンディング・ヘッド7を有するワイヤボンディング装置の動作は、図1〜6を参照にして以下に説明される。
【0032】
ワイヤボンディング装置によって実行されるワイヤボンディング過程の第1段階において、半導体製品21、22、23、24、25及び26は、固定クランプ4の第1末端位置において固定クランプ4によってクランプされ、半導体製品21〜26は、半導体製品21〜26の最初の1つ及び最後の1つのワイヤボンディングを夫々例示する、図1及び2に示されるように、連続的にワイヤボンディングされる。
【0033】
図3に例示されるように、半導体製品21〜26が、ワイヤボンディングされた後に、固定クランプ4は、Z方向において固定クランプ4の第2末端位置に移動することによってリードフレーム組立2を解放する。
【0034】
この瞬間において、又はより早い時間において、半導体製品27及び28は、可動クランプ5の第1末端位置おいて可動クランプ5でクランプされる。
【0035】
図4及び5において例示されるように、その後インデックス機構6は、リードフレーム・アセンブリ2をX方向において半導体製品3のピッチの2倍にわたりインデックスする。可動クランプ5及びワイヤボンディング工具7は、インデックス機構6のインデックス動作を、これらの間の適切な機械的又は電気的結合により、特にこれらの夫々の(サーボ)駆動モータの間における結合により追従する。その間に、半導体製品27及び28は、ワイヤボンディングされる。
【0036】
図6において例示されるように、次には、リードフレーム・アセンブリ2は、固定クランプ4をZ方向に固定クランプ4の第1末端位置に移動することによってクランプされる。その結果として、半導体製品29、30、31、32、33及び34が、クランプされ、半導体製品29〜34は、連続的にワイヤボンディングされる。
【0037】
一方で、可動クランプ5は、リードフレーム・アセンブリ2をZ方向に可動クランプ5の第2末端位置に移動することによって解放する。その後インデックス機構6は、可動クランプ5を伴うが、リードフレーム・アセンブリ2を移すことなく、ワイヤボンディング装置のワイヤボンディング・フレーム1に対するインデックス機構6の以前の位置に移動して戻る。その後可動クランプ5は、Z方向において可動クランプ5の第1末端位置に移動することによって、リード、半導体製品35及び図6には示されない隣接する半導体製品をクランプし、その後クランプされた半導体製品は、ワイヤボンディングされ得る。
【0038】
したがって、図1の状況は、再び得られ、ワイヤボンディングの新しい周期が、達成され得る。これらの周期は、リードフレーム・アセンブリ2における半導体製品が、ワイヤボンディングされ続ける限り繰り返され得る。
【0039】
更なる例として、リードフレーム・アセンブリが、半導体製品を担持するリードフレームの2つの列のみを有する場合、たとえば、1つの列が、半導体製品26、29及び34を有し、1つの列が、半導体製品27、28及び35を有する場合を考慮する。更に、固定クランプ及び可動クランプの両方が、1度に1つの半導体製品のみをクランプするように構成されると仮定する。斯様な状況において、ワイヤボンディングの動作の序列は、半導体製品26、27、29、28、34及び35等であり、可動クランプは、半導体製品27、28及び35等のワイヤボンディングにおいて、半導体製品の1ピッチ分にわたる、リードフレーム・アセンブリのインデックスに従い得る。
【0040】
別の例として、リードフレーム・アセンブリが、再び、半導体製品を担持するリードフレームの2つの列のみを有する場合、たとえば、1つの列が、半導体製品26、29及び34を有し、1つの列が、半導体製品27、28及び35を有する場合を考慮する。固定クランプ及び可動クランプの両方が、1度に1列に2個の隣接する半導体製品をクランプするように構成される場合、ワイヤボンディングの動作の序列は、半導体製品21、26、27、28、29、34及び35等であり、可動クランプは、半導体製品27、28及び35等の少なくとも1つのワイヤボンディングにおいて、半導体製品の2ピッチ分にわたる、リードフレーム・アセンブリのインデックスに従い得る。
【0041】
図1〜6から、蛇行ワイヤボンディング経路は、実現されるべき最小ボンディング時間に関して、ワイヤボンディング工具7によってリードフレーム・アセンブリを越えて及び横切り従われ得ることは明らかである。しかし、他の経路も同様に従われ得る。リードフレーム・アセンブリ2のインデックス・ステップは、ワイヤボンディング過程において実行され、したがって、インデックスに関して妨げられる必要がない。
【0042】
2つ以上のボンディング工具7が用いられることも可能である。
【0043】
上記に従い、ワイヤボンディング方法及び装置が、リードフレーム・アセンブリインデックス時間が、固定クランプ及び可動クランプを有するクランピング機構を用いることにより、ワイヤボンディング過程の限界時間パスから実質的に取り除かれるようにして、開示されている。
【0044】
上述の実施例は、本発明を制限するよりも例示を行っており、当業者が、添付の請求項の範囲から逸脱することなく多数の代替実施例を設計することが可能であり得ることを特記されなければならない。請求項において、括弧の間におかれるいかなる参照符号も、請求項を制限するように解釈されてはならない。語句「有する(comprising)」は、請求項に記載されている以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素の前に置かれる語句「(a)」又は「(an)」は、斯様な要素の複数個の存在を除外しない。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、斜視図で、ワイヤボンディング動作におけるあるステップを概略的に例証する。
【図2】図2は、斜視図で、ワイヤボンディング動作における他のステップを概略的に例証する。
【図3】図3は、斜視図で、ワイヤボンディング動作における他のステップを概略的に例証する。
【図4】図4は、斜視図で、ワイヤボンディング動作における他のステップを概略的に例証する。
【図5】図5は、斜視図で、ワイヤボンディング動作における他のステップを概略的に例証する。
【図6】図6は、斜視図で、ワイヤボンディング動作における他のステップを概略的に例証する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リードフレーム・アセンブリの一部分である複数のリードフレームのリードを、ワイヤボンディング工具によって、夫々のリードフレームに実装される半導体製品にワイヤボンディングする方法であって、前記リードフレーム・アセンブリが、ワイヤボンディング・フレームに対してインデックス方向にインデックス可能であり、インデックス方向に見てリードフレームの第1列及び隣接する第2列を有し、前記リードフレームが、インデックス方向にリードフレーム・ピッチで互いに離れて位置され、当該方法が、
(a)第1クランプにより前記第1列のn(n≧1)個の隣接リードフレームの前記リードをクランプすると共に前記第1列の前記n個のリードフレームの前記リードを前記対応する半導体製品にワイヤボンディングするステップと、
(b)前記第2列のn個の隣接リードフレームの前記リードを第2基体にクランプすると共に前記第2列の前記n個のリードフレームの前記リードを前記対応する半導体製品にワイヤボンディングするステップと、
(c)前記第1クランプをステップ(a)の後に解放するステップと、
(d)(a)ステップの後に、前記リードフレーム・アセンブリを前記ワイヤボンディング・フレームに対してn個のリードフレーム・ピッチにわたりインデックスするステップであり、前記第2クランプ及び前記ワイヤボンディング工具が、インデックス動作に従うステップと、
(e)前記第2クランプをステップ(b)の後に解放するステップと、
(f)前記第2クランプを前記インデックス方向の反対側にn個のリードフレーム・ピッチにわたり動かすステップと、
(g)ステップ(a)〜(f)を繰り返すステップと、
を有する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、ステップ(f)の後に、前記第1列の前記n個のリードフレームが、前記第2列の前記n個のリードフレームに対して1つのリードフレーム・ピッチ分だけ先行することを特徴とする、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法において、リードフレームの前記第2列から離れて面する側における前記第1列に隣接するリードフレームの少なくとも1つの更なる列であって、ステップ(a)における前記第1クランプが、前記第1列の前記n個のリードフレームに隣接する前記更なる列のn個のリードフレームを更にクランプするような列を特徴とする、方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法において、リードフレームの前記第1列から離れて面する側における前記第2列に隣接するリードフレームの少なくとも1つの更なる列であって、ステップ(b)における前記第2クランプが、前記第2列の前記n個のリードフレームに隣接する前記更なる列のn個のリードフレームを更にクランプするような、少なくとも1つの更なる列を特徴とする、方法。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか1項に記載の方法において、nが偶数であることを特徴とする、方法。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか1項に記載の方法において、前記第1クランプが、前記インデックス方向に見て、前記ワイヤボンディング・フレームに対して固定であることを特徴とする、方法。
【請求項7】
リードフレーム・アセンブリの一部分である複数のリードフレームのリードを夫々のリードフレームに実装される半導体製品にワイヤボンディングするワイヤボンディング装置であって、当該装置が、
−ワイヤボンディング・フレームと、
−前記ワイヤボンディング・フレームに対してインデックス方向において前記リードフレーム・アセンブリをインデックスするインデックス装置と、
−前記インデックス方向に見て、リードフレームの第1列のn(n≧1)個の隣接するリードフレームの該リードをクランプする少なくとも第1クランプであって、当該第1クランプが、前記ワイヤボンディング・フレームに対して前記インデックス方向において固定されているような第1クランプと、
−前記第1列に隣接するリードフレームの第2列のn個の隣接するリードフレームの該リードをクランプする少なくとも第2クランプであって、当該第2クランプが、前記ワイヤボンディング・フレームに対して前記インデックス方向において可動であるような第2クランプと、
−前記第1及び前記第2列の前記n個のリードフレームの前記リードを該対応する半導体製品にワイヤボンディングするワイヤボンディング工具であって、前記ワイヤボンディング工具及び前記第2クランプが、前記リードフレーム・アセンブリの該インデックス動作に従うように適合されるようなワイヤボンディング工具と、
を有する、ワイヤボンディング装置。
【請求項8】
請求項7に記載のワイヤボンディング装置において、前記ワイヤボンディング工具が、前記第2クランプの動作中においてワイヤボンディング動作を実行するように構成されることを特徴とする、ワイヤボンディング装置。
【請求項9】
請求項7又は8に記載のワイヤボンディング装置において、前記第1クランプ及び前記第2クランプが、前記インデックス方向に対し横方向に見て、互いに概ね対向して据えられることを特徴とする、ワイヤボンディング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−511066(P2006−511066A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−559986(P2004−559986)
【出願日】平成15年11月17日(2003.11.17)
【国際出願番号】PCT/IB2003/005244
【国際公開番号】WO2004/055870
【国際公開日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】