説明

ワイヤボンディング方法

【課題】シリコンよりなるシリコン部品の一面側に設けられたワイヤボンディング用のパッドに、ウェッジボンディングによりワイヤを接続するワイヤボンディング方法において、パッドの下地であるシリコンよりなる基部を傷つけることなく、接合後のワイヤに対して確実にワイヤカットを行えるようにする。
【解決手段】ワイヤカット工程では、ワイヤ30を加熱して溶融させるプラズマ照射手段200を用い、ワイヤ30における外れ部30bがシリコンよりなる基部21の一面21aから浮いた状態となるように、外れ部30bをワイヤ30における接合部30aよりも上方に引っ張り上げつつ、プラズマ照射手段200のトーチ210によって、基部21の一面21aと平行な方向Yから外れ部30bにプラズマを照射して加熱を続けながら、外れ部30bを溶融させて接合部30aから引きちぎるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンよりなるシリコン部品の一面側に設けられたワイヤボンディング用のパッドに、ウェッジボンディングによりワイヤを接続するワイヤボンディング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の一般的なウェッジボンディングによるワイヤボンディング方法は、次の通りである(たとえば、特許文献1参照)。まず、シリコンよりなる基部と基部の一面の直上に設けられたワイヤボンディング用のパッドとを備えるシリコン部品を用意する(用意工程)。
【0003】
そして、基部の一面の上方からパッドに対してボンディングツールによってワイヤを押し付けて、超音波などを印加しながら接合し(接合工程)、その後、ワイヤにおけるパッドとの接合部から外れた部位である外れ部にて、ワイヤをカットする(ワイヤカット工程)ものである(特開昭63−160237号公報)。このような工程を行うウェッジボンディングは、たとえば、アルミニウムなどの比較的太線における2ndボンディング等にて行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−160237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、上記従来のウェッジボンディングについて、特にワイヤカット工程について鋭意検討を行った。図12(a)、(b)は、それぞれ一般的な方法に準じて、本発明者が行った試作としてのワイヤボンディングにおけるワイヤカット方法を示す概略側面図である。
【0006】
図12では、シリコン部品20は、シリコンよりなる基部21と基部21の一面21aに直接設けられたワイヤボンディング用のパッド22を有する。このようなシリコン部品20では、たとえば基部21は、IGBTやMOSトランジスタ等が形成されているシリコン素子であり、素子小型化のために、基部21の直上に設けられたアルミ等よりなるパッド22に、直接ワイヤボンディングがなされる。
【0007】
ここで、図12においては、一般のワイヤボンディング装置と同様、ボンディングツール100は、超音波振動等を伴いながらワイヤ30の押し付けを行うものであり、ワイヤガイド101はワイヤ30の移動を行うものであり、ワイヤカッタ102はワイヤ30をカットするものであり、これらボンディングツール100、ワイヤガイド101およびワイヤカッタ102は、図示しないアクチュエータ等により所望の位置に移動可能とされている。
【0008】
まず、図12(a)に示されるように、ワイヤガイド101により、基部21の一面21aのパッド22上方にワイヤ30を位置させ、そこからパッド22に対してボンディングツール100によってワイヤ30を押し付けて、超音波などを印加しながら接合する。ここで、ワイヤ30におけるパッド22との接合部30aは、ボンディングツール100の押し付け荷重により、広がるように潰れ変形した部位となる。
【0009】
その後、ワイヤ30におけるパッド22との接合部30aから外れた部位である外れ部30bにて、ワイヤ30をカットするが、一般にはハーフカットによりワイヤカットを行う。すなわち、図12(a)に示されるように、ボンディングツール100によって、パッド22上における接合部30aの隣の部位に当該外れ部30bを押し付け、ワイヤカッタ102により、押し付けられた外れ部30bをハーフカットする。
【0010】
次に、図12(b)に示されるように、ボンディングツール100を上昇させるとともに、ワイヤガイド101によってワイヤ30を上昇させることにより、ハーフカット部分にてワイヤ30を引きちぎる。こうしてワイヤカットが完了する。
【0011】
しかしながら、本発明者の検討によれば、まずは、図12(a)においてワイヤカッタ102をワイヤ30に押し付けることから、ワイヤカッタ102とパッド22との接触による基部21へのダメージが懸念される。また、図12(b)においては、ハーフカットが不十分な場合、ハーフカット部分で適切に切れにくくなることがあり、たとえばカット後のワイヤ形状が異形のものになってしまう可能性がある。
【0012】
特に、近年、トランジスタ等のシリコン部品20では、大電流化が必要になり、それに伴って、たとえば従来のφ300μm以下のAlワイヤ30から、φ400μm、φ500μm等のAlワイヤ30といった、より太いワイヤ30が要求されており、上記問題が顕著になってくる。
【0013】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、シリコンよりなるシリコン部品の一面側に設けられたワイヤボンディング用のパッドに、ウェッジボンディングによりワイヤを接続するワイヤボンディング方法において、パッドの下地であるシリコンよりなる基部を傷つけることなく、接合後のワイヤに対して確実にワイヤカットを行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、シリコンよりなる基部(21)と基部(21)の一面(21a)の直上に設けられたワイヤボンディング用のパッド(22)とを備えるシリコン部品(20)を用意する用意工程と、基部(21)の一面(21a)の上方からパッド(22)に対してボンディングツール(100)によってワイヤ(30)を押し付けて接合する接合工程と、ワイヤ(30)におけるパッド(22)との接合部(30a)から外れた部位である外れ部(30b)にて、ワイヤ(30)をカットするワイヤカット工程とを備えるウェッジボンディングによるワイヤボンディング方法において、
ワイヤカット工程では、ワイヤ(30)を加熱して溶融させるワイヤ加熱手段(200、300、400)を用い、外れ部(30b)が基部(21)の一面(21a)から浮いた状態となるように、外れ部(30b)を接合部(30a)よりも上方に引っ張り上げつつ、ワイヤ加熱手段(200、300、400)によって外れ部(30b)に対して基部(21)の一面(21a)と平行な方向から加熱を続けながら、外れ部(30b)を溶融させて接合部(30a)から引きちぎるようにしたことを特徴とする。
【0015】
それによれば、カットすべきワイヤ(30)の外れ部(30b)を基部(21)の一面(21a)から浮かせ、この状態で、加熱方向を基部(21)の一面(21a)と平行な方向として加熱溶融させて引きちぎるから、ワイヤ(30)に加わる熱が基部(21)に及ぶことは極力抑制される。
【0016】
よって、本発明によれば、パッド(22)の下地であるシリコンよりなる基部(21)を傷つけることなく、接合後のワイヤ(30)に対して確実にワイヤカットを行うことができる。
【0017】
ここで、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載のワイヤボンディング方法において、ワイヤ加熱手段は、プラズマを照射するプラズマ照射手段(200)であり、ワイヤカット工程では、プラズマ照射手段(200)によって、外れ部(30b)に対して基部(21)の一面(21a)と平行な方向からプラズマを照射することでワイヤ(30)の加熱を行うものにできる。この場合、プラズマの照射方向が加熱方向に相当する。
【0018】
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1に記載のワイヤボンディング方法において、ワイヤ加熱手段は、基部(21)の一面(21a)と平行な方向に配置された一対の電極(301、302)間にワイヤ(30)を挟んでワイヤ(30)に電流を流し、ワイヤ(30)を加熱する通電加熱手段(300)であるものにできる。この場合、電流の流れる方向が加熱方向に相当する。
【0019】
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1に記載のワイヤボンディング方法において、ワイヤ加熱手段は、レーザを照射するレーザ照射手段(400)であり、ワイヤカット工程では、レーザ照射手段(400)によって、外れ部(30b)に対して基部(21)の一面(21a)と平行な方向から前記レーザを照射することでワイヤ(30)の加熱を行うものにできる。この場合、レーザの照射方向が加熱方向に相当する。
【0020】
請求項5に記載の発明では、シリコンよりなる基部(21)と基部(21)の一面(21a)の直上に設けられたワイヤボンディング用のパッド(22)とを備えるシリコン部品(20)におけるパッド(22)に対して、パッド(22)の上方からワイヤ(30)を押し付けて接合するボンディングツール(100)と、ワイヤ(30)におけるパッド(22)との接合部(30a)から外れた部位である外れ部(30b)にて、ワイヤ(30)をカットするワイヤカット手段とを備えるウェッジボンディング用のワイヤボンディング装置において、
ワイヤカット手段は、ワイヤ(30)を加熱して溶融させるワイヤ加熱手段(200、300、400)よりなり、外れ部(30b)が基部(21)の一面(21a)から浮いた状態となるように、外れ部(30b)を接合部(30a)よりも上方に引っ張り上げつつ、ワイヤ加熱手段(200、300、400)によって外れ部(30b)に対して基部(21)の一面(21a)と平行な方向から加熱を続けながら、外れ部(30b)を溶融させて接合部(30a)から引きちぎることによりワイヤ(30)のカットを行うようにしたことを特徴とする。
【0021】
それによれば、請求項1の方法を適切に行うワイヤボンディング装置が提供され、本発明によっても、下地であるシリコンよりなる基部(21)を傷つけることなく、接合後のワイヤに対して確実にワイヤカットを行うことができる。
【0022】
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子装置の概略側面図である。
【図2】図1における2ndボンディング部分のA矢視概略平面図である。
【図3】第1実施形態に係るワイヤボンディング方法における2ndボンディング工程を示す概略側面図である。
【図4】図3に続く2ndボンディング工程を示す概略側面図である。
【図5】図4に示されるプラズマ照射手段の要部構成を示す概略断面図である。
【図6】図4に示されるワイヤの上視概略平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るワイヤボンディング方法における2ndボンディングのワイヤカット工程を示す概略斜視図である。
【図8】図7に示されるワイヤの上視概略平面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るワイヤボンディング方法における2ndボンディングのワイヤカット工程を示す概略斜視図である。
【図10】図9に示されるワイヤの上視概略平面図である。
【図11】本発明の参考例を示す図である。
【図12】本発明者の試作としてのワイヤボンディングにおけるワイヤカット方法を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
【0025】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子装置の概略構成を示す側面図である。この電子装置は、基板1上に搭載された2個のシリコンチップ10、20間をボンディングワイヤ30で結線して電気的に接続してなる。
【0026】
基板1は、プリント基板、セラミック基板などの配線基板、あるいはリードフレームなどよりなる。第1のシリコンチップ10およびシリコン部品としての第2のシリコンチップ20は、基板1に対して、一般的な接着剤、あるいは、はんだや導電性接着剤などを介して接着され固定されている。
【0027】
これら第1のシリコンチップ10、第2のシリコンチップ20は、それぞれシリコンよりなる基部11、21と基部11、21の一面11a、21aの直上に設けられたワイヤボンディング用のパッド12、22とを備える。基部11、21はチップの典型として矩形板状をなし、図示しないトランジスタ等の能動素子が形成されたものである。
【0028】
そして、パッド12、22は、アルミなどよりなり、各基部11、21において、基板1とは反対側の面である一面11a、21aに設けられている。このようなパッド12、22は、典型的には基部11、21における上記能動素子の直上に設けられている。
【0029】
より具体的には、各基部11、21の一面11a、21aには、上記能動素子を保護する図示しない絶縁膜が形成されており、パッド12、22は、この絶縁膜の開口部より露出した状態とされている。
【0030】
そして、両シリコンチップ10、20のパッド12、22に対してワイヤボンディングされたワイヤ30が接続されているが、本実施形態では、第1のシリコンチップ10のパッド12を1stボンディング、第2のシリコンチップ20のパッド22を2ndボンディングとしてウェッジボンディングによるワイヤボンディングが行われ、ワイヤ30が形成されている。
【0031】
このワイヤ30は、1本でもよいが、ここでは通常のものと同様、両シリコンチップ10、20間で複数本形成されている。また、このワイヤ30はアルミなどよりなるものであり、線径(つまり直径φ)は特に限定されるものではないが、大電流化に好適なものとしては、たとえばφ400μm、φ500μm程度の一般に言う太線に分類されるものが採用されている。
【0032】
本実施形態では、2ndボンディング側について、そのボンディング方法を工夫したものであり、第2のシリコンチップ20が本発明でいうシリコン部品に相当する。ここで、図2は、図1の電子装置における2ndボンディング部分を図1中の矢印A方向から視て示す概略平面図である。
【0033】
この図2に示されるように、2ndボンディング側において、ワイヤ30におけるパッド22との接合部30aは、後述するボンディングツールの押し付け荷重により、初期形状よりも広がるように潰れ変形した部位となる。ここでは、図2中の略楕円形状の部位が接合部30aである。
【0034】
そして、ワイヤ30におけるパッド22との接合部30aから外れた部位である外れ部30bにて、ワイヤ30がカットされている。さらに言えば、この外れ部30bは、接合部30aよりも1stボンディングとは反対側に外れている部位であり、パッド22および基部21の一面から浮いて離れている部位である。ここでは、外れ部30bは、パッド22に接触する接合部30aから斜め上方に延び、パッド22から浮いている。
【0035】
次に、本実施形態に係るワイヤボンディング方法について、2ndボンディングを中心に図3(a)、(b)、図4〜図6等も参照して述べる。
【0036】
図3は、本ワイヤボンディング方法における2ndボンディング工程を示す概略側面図であり、図4は、図3に続く2ndボンディング工程を示す概略側面図である。また、図5は、図4に示されるワイヤ加熱手段としてのプラズマ照射手段200の要部構成を示す概略断面図であり、図6は、図4に示されるワイヤ30を図4中の上方から視たときの概略平面図である。
【0037】
本実施形態のワイヤボンディングは、一般的なウェッジボンディングによるボンディング装置と同様、ボンディングツール100およびワイヤガイド101を備えるものである。そして、本実施形態では、独自のワイヤカット手段としてプラズマ照射手段200を備えたものとされている。
【0038】
ボンディングツール100は、ワイヤ30をパッド12、22に押さえ付け、ワイヤ30に対して荷重を印加しながら超音波を印加することで接合を行うものである。また、ワイヤガイド101はワイヤ30の移動や送りを行うものであり、プラズマ照射手段200は、ワイヤカットを行うものである。
【0039】
そして、これらボンディングツール100、ワイヤガイド101、プラズマ照射手段200は、図示しないアクチュエータ等により、所望の位置に適宜移動されるようになっている。なお、プラズマ照射手段200は、たとえば図示しないアーム等で支持され、このアームを介して上記アクチュエータ等に連結されて、移動可能とされている。
【0040】
まず、本ワイヤボンディングにおいては、第1のシリコンチップ10のパッド12に、ワイヤ30を接触させるとともに、ボンディングツール100によって超音波振動を伴いながらワイヤ30の押し付けを行うことで、1stボンディングを行う。これにより、ワイヤ30が第1のシリコンチップ10のパッド12に接合される。
【0041】
次に、この1stボンディング部からワイヤガイド101によって、ワイヤ30を繰り出しながら、ボンディングツール100とともに当該ワイヤ30を第2のシリコンチップ20のパッド22上まで引き回す。
【0042】
そして、図3(a)に示されるように、第2のシリコンチップ20の基部21の一面21aの上方からパッド22に対してボンディングツール100によってワイヤ30を押し付けて接合する(接合工程)ことで、2ndボンディングを行う。
【0043】
具体的に、この接合工程では、ボンディングツール100によって、第2のシリコンチップ20のパッド22に対してボンディングワイヤ30の先端部を押し付けて、荷重および超音波を印加して接合する。ここで、ワイヤ30におけるパッド22との接合部30aは、ボンディングツール100の押し付け荷重によって、上記したように潰れ変形して広がった部位となる。
【0044】
その後、図3(b)、図4に示されるワイヤカット工程を行うが、本実施形態では、従来の一般的なワイヤカッタを用いずに、ワイヤ加熱手段としての上記プラズマ照射手段200を用いて、ワイヤ30の外れ部30bにて、ワイヤ30をカットする。
【0045】
具体的にワイヤカット工程では、まず、図3(b)に示されるように、ボンディングツール100およびワイヤガイド101を上昇させることにより、ワイヤ30の外れ部30bが基部21の一面21aから浮いた状態となるように、外れ部30bを接合部30aよりも上方に引っ張り上げる。以下、この動作を、外れ部30bの引っ張り上げ動作ということにする。
【0046】
そして、この外れ部30bの引っ張り上げ動作と同時、もしくは当該動作の後に、図4に示されるように、プラズマ照射手段200のトーチ210を下降させてワイヤ30の外れ部30bの側方に位置させる。ここで、プラズマ照射手段200は、電源220からの電圧印加によりプラズマジェットを発生するプラズマジェット方式のものが採用される。
【0047】
具体的には、図5に示されるように、トーチ210は、陽極となるノズル部211と、ノズル部211に挿入された陰極となる電極部212とを備えている。そして、電源220からノズル部211と電極部212に印加される電圧によってアークを発生させ、このアークを、ノズル部211に導入されるアルゴンガス、あるいは、水素入りのアルゴンガス等よりなるガスによりプラズマジェットとして、ノズル部211から射出するようになっている。
【0048】
なお、図4には、上記ガスをノズル部211に供給する供給管230が示されており、また、図5に示されるように、ノズル部211には、図示しないライン等により冷却水が流れるようになっている。
【0049】
このワイヤ加熱手段としてのプラズマ照射手段200は、ワイヤ30を加熱して溶融させる、換言すれば、ワイヤ30に熱エネルギーを印加して溶融させるものである。そして、図4、図5には、トーチ210を下降させてワイヤ30の外れ部30bの側方に位置させた状態が示されている。
【0050】
この図5に示される状態では、プラズマ照射手段200から照射されるプラズマの照射方向すなわち上記トーチ210から射出されるプラズマジェットの射出方向が、第2のシリコンチップ20の基部21の一面21aと平行な方向Y、すなわち第2のシリコンチップ20の平面方向Yとされる。つまり、プラズマ照射手段200によるワイヤ30の加熱方向は、当該平面方向Yとされている。
【0051】
そして、図4、図5に示されるように、本実施形態のワイヤカット工程では、上記外れ部30bの上方に引っ張り上げ動作を行いつつ、プラズマ照射手段200によって、外れ部30bに対し、上記平面方向Yからプラズマを照射して加熱を続けながら、外れ部30bを溶融させて接合部30aから引きちぎる。
【0052】
つまり、本実施形態のワイヤカット工程では、ワイヤ30の外れ部30bの側面のうち上記平面方向Yを向く側面に対して熱エネルギーとしてのプラズマを印加する。そして、この熱と上記引っ張り動作の引っ張り力との両方を印加し続けることによって、溶融部にてワイヤ30がカットされるのである。
【0053】
こうして、ワイヤカット工程が完了し、ワイヤ30が外れ部30bにてカットされると、1本のワイヤ30の結線が完了する。その後は、上記トーチ210を上昇させ、続いて、ワイヤガイド101によってワイヤ30を次の1stボンディング地点である第1のシリコンチップ10のパッド11まで移動させ、上記同様のサイクルを繰り返すことで、2本目、3本目の各ワイヤ30を形成していけばよい。
【0054】
ところで、本実施形態によれば、カットすべきワイヤ30の外れ部30bを基部21の一面21aから浮かせ、この状態で、加熱方向(つまり、ワイヤ30を熱するためのエネルギーであるプラズマを印加する方向)を基部21の一面21aと平行な方向Yとして加熱溶融させて引きちぎるから、ワイヤ30に加わる熱が基部21に及ぶことは極力抑制される。
【0055】
よって、本実施形態のワイヤボンディング方法によれば、パッド22の下地であるシリコンよりなる基部21を傷つけることなく、接合後のワイヤ30に対して確実にワイヤカットを行うことができる。
【0056】
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係るワイヤボンディング方法における2ndボンディングのワイヤカット工程を示す概略斜視図であり、図8は、図7に示されるワイヤ30を図7中の上方から視たときの概略平面図である。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、ワイヤカット手段としてのワイヤ加熱手段300が相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。
【0057】
図7、図8に示されるように、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、第2のシリコンチップ20の基部21の一面21aの上方からパッド22に対してボンディングツール100によってワイヤ30を押し付けて接合する接合工程を行う。
【0058】
その後、本実施形態では、ワイヤカット工程にて、ワイヤ加熱手段としての通電加熱手段300を用いて、ワイヤ30におけるパッド22との接合部30aから外れた部位である外れ部30bにて、ワイヤ30をカットする。
【0059】
この通電加熱手段300は、図7、図8に示されるように、第2のシリコンチップ20の基部21の一面21aと平行な方向Yすなわち上記平面方向Yに配置された一対の電極301、302間にワイヤ30を挟んでワイヤ30に電流を流し、ワイヤ30を加熱するものである。この場合、電極301、302間の電流の流れる方向が加熱方向に相当し、この電流の流れ方向が上記平面方向Yとされている。
【0060】
ここで、通電加熱手段300は、一般的な抵抗溶接装置に準じた構成を採用できる。電極301、302は、たとえば銅合金電極の先端にタングステンを挿入し、ろう付けした複合電極等を採用できる。
【0061】
そして、これら電極301、302は、上記アクチュエータ等で所望位置に移動可能となっているとともに、電源310からの電圧印加により電極301、302間に電流を流せるようになっている。
【0062】
具体的に、本実施形態のワイヤカット工程では、上記外れ部30bの引っ張り上げ動作と同時、もしくは当該動作の後に、図7中の白矢印および図8に示されるように、通電加熱手段300の一対の電極301、302を下降させてワイヤ30の外れ部30bの側方に位置させる。これにより、一対の電極301、302間にワイヤ30が挟まれた状態で、当該一対の電極301、302が上記平面方向Yに配置される。
【0063】
そして、この状態で電源310から一対の電極301、302間に電流を流すと、当該両電極301、302に接して挟まれている外れ部30bが通電されて加熱される。このとき、電流の流れ方向、つまり通電加熱手段300によるワイヤ30の加熱方向は、上記平面方向Yとされている。
【0064】
そして、図7、図8に示されるように、本実施形態のワイヤカット工程では、上記外れ部30bの上方に引っ張り上げ動作を行いつつ、この通電加熱手段300によって、外れ部30bに対し、上記平面方向Yから電流を流して加熱を続けながら、外れ部30bを溶融させて接合部30aから引きちぎる。
【0065】
つまり、本実施形態のワイヤカット工程では、接合後のワイヤ30の側面のうち上記平面方向Yを向く側面に対して熱エネルギーとしての電流を印加する。そして、その電流で発生する熱と上記引っ張り動作の引っ張り力との両方を印加し続けることによって、溶融部にてワイヤ30がカットされるのである。
【0066】
こうして、本実施形態のワイヤカット工程が完了する。その後は、一対の電極301、302を上昇させ、上記同様のサイクルを繰り返すことで、2本目、3本目の各ワイヤ30を形成していく。
【0067】
ところで、本実施形態によれば、ワイヤ30の外れ部30bを基部21の一面21aから浮かせた状態で、熱エネルギーとしての電流の流れ方向つまり加熱方向を上記平面方向Yとして加熱溶融させて引きちぎるから、ワイヤ30に加わる熱が基部21に及ぶことは極力抑制される。
【0068】
よって、本実施形態のワイヤボンディング方法によっても、パッド22の下地であるシリコンよりなる基部21を傷つけることなく、接合後のワイヤ30に対して確実にワイヤカットを行うことができる。
【0069】
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態に係るワイヤボンディング方法における2ndボンディングにおけるワイヤカット工程を示す概略斜視図であり、図10は、図9に示されるワイヤ30を図9中の上方から視たときの概略平面図である。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、ワイヤカット手段としてのワイヤ加熱手段400が相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。
【0070】
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、接合工程を行うが、その後、図9、図10に示されるように、本実施形態では、ワイヤカット工程にて、ワイヤ加熱手段としてのレーザ照射手段400を用いて、ワイヤ30におけるパッド22との接合部30aから外れた部位である外れ部30bにて、ワイヤ30をカットする。
【0071】
このレーザ照射手段400は、YAGレーザ等の一般的なレーザ照射装置に準じた構成を有するものである。そして、図9、図10に示されるように、ワイヤカット工程では、レーザ照射手段400によって、外れ部30bに対して基部21の一面21aと平行な方向Yすなわち上記平面方向YからレーザLを照射することでワイヤ30の加熱を行うようになっている。つまり、この場合、レーザLの照射方向が加熱方向に相当し、その加熱方向が上記平面方向Yとされている。
【0072】
具体的に、レーザ照射手段400は、集光レンズ401、光ファイバー402、レーザ発振源403を備えており、レーザ発振源403によって光ファイバー402から射出されるレーザLを集光レンズ401で集光して、ワイヤ30に照射するようになっている。ここでは、集光レンズ401および光ファイバー402の組は、ワイヤ30の両側面に位置する2組のものであるが、片方の側面のみに位置する1組のものでもよい。
【0073】
そして、本実施形態のワイヤカット工程では、上記外れ部30bの引っ張り上げ動作と同時、もしくは当該動作の後に、図9、図10に示されるように、レーザ照射手段400の集光レンズ401および光ファイバー402を下降させてワイヤ30の外れ部30bの側方に位置させる。これにより、集光レンズ401および光ファイバー402が上記平面方向Yに配置される。
【0074】
そして、この状態でレーザLの照射を行うと、照射された外れ部30bが加熱される。このとき、レーザLの照射方向、つまりレーザ照射手段400によるワイヤ30の加熱方向は、上記平面方向Yとされている。
【0075】
そして、図9、図10に示されるように、本実施形態のワイヤカット工程では、上記外れ部30bの上方に引っ張り上げ動作を行いつつ、このレーザ照射手段400によって、外れ部30bに対し、上記平面方向YからレーザLを照射して加熱を続けながら、外れ部30bを溶融させて接合部30aから引きちぎる。
【0076】
つまり、本実施形態のワイヤカット工程では、接合後のワイヤ30の側面のうち上記平面方向Yを向く側面に対して熱エネルギーとしてのレーザLを印加する。そして、その熱と上記引っ張り動作の引っ張り力との両方を印加し続けることによって、溶融部にてワイヤ30がカットされるのである。
【0077】
こうして、本実施形態のワイヤカット工程が完了する。その後は、集光レンズ401および光ファイバー402を上昇させ、上記同様のサイクルを繰り返すことで、2本目、3本目の各ワイヤ30を形成していく。
【0078】
ところで、本実施形態によれば、ワイヤ30の外れ部30bを基部21の一面21aから浮かせた状態で、熱エネルギーとしてのレーザLの照射方向つまり加熱方向を上記平面方向Yとして加熱溶融させて引きちぎるから、ワイヤ30に加わる熱が基部21に及ぶことは極力抑制される。
【0079】
よって、本実施形態のワイヤボンディング方法によっても、パッド22の下地であるシリコンよりなる基部21を傷つけることなく、接合後のワイヤ30に対して確実にワイヤカットを行うことができる。
【0080】
また、上記第1〜第3実施形態によれば、ボンディングツール100とワイヤカット手段とを備えるウェッジボンディング用のワイヤボンディング装置において、ワイヤカット手段は、ワイヤ加熱手段200、300、400よりなり、外れ部30bが基部21の一面21aから浮いた状態となるように、外れ部30bを接合部30aよりも上方に引っ張り上げつつ、ワイヤ加熱手段200、300、400によって外れ部30bに対して基部21の一面21aと平行な方向Yから加熱を続けながら、外れ部30bを溶融させて接合部30aから引きちぎることによりワイヤ30のカットを行うようにしたワイヤボンディング装置が提供される。
【0081】
そして、このワイヤボンディング装置を用いて、上記第1〜第3の実施形態のワイヤボンディング方法を行うことにより、下地であるシリコンよりなる基部21を傷つけることなく、接合後のワイヤ30に対して確実にワイヤカットを行うことができる。
【0082】
(参考例)
図11は、本発明の参考例を示す図であり、図11において、(a)は、本参考例に係るワイヤボンディング方法における2ndボンディングにおけるワイヤカット工程を示す概略斜視図、(b)は(a)中のワイヤ掴み部103の拡大断面図である。
【0083】
本例では、ワイヤカット手段として、従来と同様のワイヤカッタ102を用いるが、従来(上記図12参照)のように、ワイヤ30の外れ部30bをパッド22に押し付けてハーフカットするものではない。
【0084】
本例では、図11(a)に示されるように、外れ部30bが基部21の一面21aから浮いた状態となるように、外れ部30bを接合部30aよりも上方に引っ張り上げつつ、ワイヤカッタ102により当該浮いた外れ部30bをハーフカットするものである。このとき、カット時の荷重による接合部30aへの影響を抑制するために、ワイヤ掴み部103で外れ部30bを掴んで支持した状態でハーフカットを行う。
【0085】
これらワイヤカッタ102およびワイヤ掴み部103は、上記したアクチュエータ等により所望位置に移動されるものである。ここで、ワイヤ掴み部103は、ワイヤ30の外れ部30bを両側から挟んで支持するものである。
【0086】
そして、上記接合工程後のワイヤカット工程では、ボンディングツール100およびワイヤガイド101を上昇させて外れ部30bをパッド22から浮かすとともに、ワイヤ掴み部103を上方からパッド22方向へ下降させ、ワイヤ掴み部103で外れ部30bを掴んで支持する。
【0087】
続いて、上記外れ部30bの引っ張り上げ動作を行い、外れ部30bを引っ張り上げられた状態としつつ、外れ部30bのうち掴み部103よりも接合部30aから遠い部位を、ワイヤカッタ102によってハーフカットする。その後、ワイヤガイド101により、さらに外れ部30bを引っ張ることで、ワイヤ摘み部103からワイヤ30を引きちぎる。以上が、本例のワイヤカット工程である。
【0088】
ここで、ワイヤ掴み部103は、両側からワイヤ30を挟んで掴むものであり、典型的には図11(b)に示されるようなワイヤ30の断面形状に対応して湾曲する内面を有するものであればよい。また、図11(c)に示されるように、ワイヤ掴み部103の内面を、たとえば鋸歯のようなギザギザの形状とすれば、ワイヤ30を掴んだときに当該内面がワイヤ30に食い込むため、支持が安定し、引きちぎりやすくなる。
【0089】
本例の場合、ワイヤ30の外れ部30bをパッド22および基部21より浮かせた状態で、ハーフカットを行うため、ワイヤカッタ102がパッド22に接触してパッドや基部21にダメージを与えることが大幅に抑制される。ただし、ハーフカットが不十分な場合にワイヤ30が適切に切れなくなる点については、可能性が残る。
【0090】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、2個のシリコンチップ10、20間のワイヤボンディングの例を示したが、ワイヤカットを行う2ndボンディングが、基部直上にパッドを設けたシリコン部品に対して行われるものならばよく、たとえば1stボンディングはシリコンチップ以外の部品であってもよい。
【0091】
また、3個以上の部材間を順次接続していくステッチボンディングの場合でも、最後にボンディングされる部材が上記シリコン部品であれば、本ワイヤボンディング方法は適用が可能である。
【0092】
さらには、本ワイヤボンディング方法は、部品間を結線するボンディング以外にも、たとえばウェッジボンディングでワイヤカットしてシリコン部品のパッド上にバンプを形成する場合等にも適用してよい。
【0093】
また、ワイヤ加熱手段としては、外れ部30bに対する加熱方向を基部21の一面21aと平行な方向Yとして加熱できるものであれば、上記したプラズマ照射手段200、通電加熱手段300、レーザ照射手段400に限定されるものではなく、これら以外の熱エネルギーを印加するものであってもよい。
【0094】
また、上記した各実施形態同士は、可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。たとえば、ワイヤボンディングを行うときに、1本目のワイヤ30と2本目のワイヤ30とで、上記したプラズマ照射手段200、通電加熱手段300、レーザ照射手段400の中からワイヤ加熱手段を変更してもよい。
【符号の説明】
【0095】
20 シリコン部品としての第2のシリコンチップ
21 第2のシリコンチップの基部
21a 第2のシリコンチップの基部の一面
22 第2のシリコンチップのパッド
30 ワイヤ
30a ワイヤにおける接合部
30b ワイヤにおける外れ部
100 ボンディングツール
200 プラズマ照射手段
300 通電加熱手段
301 電極
302 電極
400 レーザ照射手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコンよりなる基部(21)と前記基部(21)の一面(21a)の直上に設けられたワイヤボンディング用のパッド(22)とを備えるシリコン部品(20)を用意する用意工程と、
前記基部(21)の一面(21a)の上方から前記パッド(22)に対してボンディングツール(100)によってワイヤ(30)を押し付けて接合する接合工程と、
前記ワイヤ(30)における前記パッド(22)との接合部(30a)から外れた部位である外れ部(30b)にて、前記ワイヤ(30)をカットするワイヤカット工程とを備えるウェッジボンディングによるワイヤボンディング方法において、
前記ワイヤカット工程では、前記ワイヤ(30)を加熱して溶融させるワイヤ加熱手段(200、300、400)を用い、
前記外れ部(30b)が前記基部(21)の一面(21a)から浮いた状態となるように、前記外れ部(30b)を前記接合部(30a)よりも上方に引っ張り上げつつ、
前記ワイヤ加熱手段(200、300、400)によって前記外れ部(30b)に対して前記基部(21)の一面(21a)と平行な方向から加熱を続けながら、前記外れ部(30b)を溶融させて前記接合部(30a)から引きちぎるようにしたことを特徴とするワイヤボンディング方法。
【請求項2】
前記ワイヤ加熱手段は、プラズマを照射するプラズマ照射手段(200)であり、
前記ワイヤカット工程では、前記プラズマ照射手段(200)によって、前記外れ部(30b)に対して前記基部(21)の一面(21a)と平行な方向から前記プラズマを照射することで前記ワイヤ(30)の加熱を行うことを特徴とする請求項1に記載のワイヤボンディング方法。
【請求項3】
前記ワイヤ加熱手段は、前記基部(21)の一面(21a)と平行な方向に配置された一対の電極(301、302)間に前記ワイヤ(30)を挟んで前記ワイヤ(30)に電流を流し、前記ワイヤ(30)を加熱する通電加熱手段(300)であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤボンディング方法。
【請求項4】
前記ワイヤ加熱手段は、レーザを照射するレーザ照射手段(400)であり、
前記ワイヤカット工程では、前記レーザ照射手段(400)によって、前記外れ部(30b)に対して前記基部(21)の一面(21a)と平行な方向から前記レーザを照射することで前記ワイヤ(30)の加熱を行うことを特徴とする請求項1に記載のワイヤボンディング方法。
【請求項5】
シリコンよりなる基部(21)と前記基部(21)の一面(21a)の直上に設けられたワイヤボンディング用のパッド(22)とを備えるシリコン部品(20)における前記パッド(22)に対して、前記パッド(22)の上方からワイヤ(30)を押し付けて接合するボンディングツール(100)と、
前記ワイヤ(30)における前記パッド(22)との接合部(30a)から外れた部位である外れ部(30b)にて、前記ワイヤ(30)をカットするワイヤカット手段と、を備えるウェッジボンディング用のワイヤボンディング装置において、
前記ワイヤカット手段は、前記ワイヤ(30)を加熱して溶融させるワイヤ加熱手段(200、300、400)よりなり、
前記ワイヤ(30)をカットするときには、前記外れ部(30b)が前記基部(21)の一面(21a)から浮いた状態となるように、前記外れ部(30b)を前記接合部(30a)よりも上方に引っ張り上げつつ、
前記ワイヤ加熱手段(200、300、400)によって前記外れ部(30b)に対して前記基部(21)の一面(21a)と平行な方向から加熱を続けながら、前記外れ部(30b)を溶融させて前記接合部(30a)から引きちぎることにより前記ワイヤ(30)のカットを行うようにしたことを特徴とするワイヤボンディング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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