ワイヤレス信号のプリアンブル設計
【課題】大規模な異種ワイヤレスアクセスポイント(AP)環境におけるワイヤレス通信の管理を可能にする。
【解決手段】ワイヤレス信号のプリアンブル(または、たとえば、適切な場合、ワイヤレス信号の他のデータ)は、低再使用プリアンブル(または低再使用データ送信)と呼ばれる低リソース再使用(または低再使用)によって送信されることができる。例として、無線メッセージのシステムデータは、送信基地局の異なるタイプを識別する情報を含むように構成されることができる。いくつかの態様では、この情報は、基地局のアクセスタイプ、および/または多数の他の基地局の中でその基地局を区別するためのセクタIDを含むことができる。他の態様によれば、この情報は、そのようなリソース上での干渉低減を可能にするために、特定のタイプの基地局に指定されるか、または送信基地局によってブランキングされるワイヤレスチャネルリソースを含むことができる。
【解決手段】ワイヤレス信号のプリアンブル(または、たとえば、適切な場合、ワイヤレス信号の他のデータ)は、低再使用プリアンブル(または低再使用データ送信)と呼ばれる低リソース再使用(または低再使用)によって送信されることができる。例として、無線メッセージのシステムデータは、送信基地局の異なるタイプを識別する情報を含むように構成されることができる。いくつかの態様では、この情報は、基地局のアクセスタイプ、および/または多数の他の基地局の中でその基地局を区別するためのセクタIDを含むことができる。他の態様によれば、この情報は、そのようなリソース上での干渉低減を可能にするために、特定のタイプの基地局に指定されるか、または送信基地局によってブランキングされるワイヤレスチャネルリソースを含むことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、それぞれ本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、2007年11月16日に出願されたFEMTO PREAMBLE DESIGNと題する米国特許仮出願第60/988,665号と、
2008年2月13日に出願されたADAPTIVE ALGORITHMS FOR INTERFERENCE MANAGEMENT MESSAGING WITH INTER-SECTOR FAIRNESS IN A WIRELESS NETWORKと題する米国特許仮出願第61/028,497号と、
2007年11月16日に出願されたFEMTO PREAMBLE DESIGNと題する米国特許仮出願第60/988,720号と、
2008年2月1日に出願されたAIR-INTERFERENCE AND BACKHAUL SIGNALING APPROACHES FOR INTERFERENCE AVOIDANCE MESSAGESと題する米国特許仮出願第61/025,670号と、
2008年4月22日に出願されたSYSTEMS AND METHODS TO ENABLE AIR-INTERFERENCE AND BACKHAUL SIGNALING FOR INTERFERENCE AVOIDANCE MESSAGESと題する米国特許仮出願第61/047,021号と
の米国仮出願の優先権を主張する。
【0002】
同時係属特許出願の参照
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080823号を有するアーモド・クハンデカー(Aamod Khandekar)らによる「SECTOR INTERFERENCE MANAGEMENT BASED ON INTER-SECTOR PERFORMANCE」と、
本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080269号を有するアーモド・クハンデカーらによる「PREAMBLE DESIGN FOR A WIRELESS SIGNAL」と、
本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080694号を有するアーモド・クハンデカーらによる「BACKHAUL SIGNALING FOR INTERFERENCE AVOIDANCE」と、
本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080278U1号を有するアーモド・クハンデカーらによる「PREAMBLE DESIGN FOR A WIRELESS SIGNAL」と、
本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080278U3号を有するアーモド・クハンデカーらによる「PREAMBLE DESIGN FOR A WIRELESS SIGNAL」と
の同時係属米国特許出願に関する。
【0003】
以下は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、ある程度計画された(semi-planned)または無計画な(unplanned)ワイヤレスアクセスネットワークのために干渉の低減を可能にするワイヤレス信号のプリアンブル設計に関する。
【背景技術】
【0004】
ワイヤレス通信システムは、たとえば音声コンテンツ、データコンテンツなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。代表的なワイヤレス通信システムは、使用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続システムとすることができる。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムなどがある。
【0005】
一般に、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のモバイルデバイスのための通信を同時にサポートすることができる。各モバイルデバイスは、順方向リンクおよび逆方向リンク上の伝送を介して1つまたは複数の基地局と通信することができる。順方向リンク(またはダウンリンク)は基地局からモバイルデバイスへの通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)はモバイルデバイスから基地局への通信リンクを指す。さらに、モバイルデバイスと基地局との間の通信は、単入力単出力(SISO)システム、多入力単出力(MISO)システム、多入力多出力(MIMO)システムなどを介して確立できる。
【0006】
ワイヤレスメッセージは一般に、情報を搬送するためにコードなどに従って時間、周波数において細分される。たとえば、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)システムでは、順方向リンクメッセージは、1つのスーパーフレームプリアンブルといくつかの時間フレームとにセグメント化された少なくとも1つの時間スーパーフレーム(たとえば、25ミリ秒の長さ)を備える。プリアンブルは捕捉および制御情報を搬送し、様々な他の時間フレームは、音声コールに関係する音声情報、データコールまたはデータセッションに関係するデータパケットなどのトラフィックを搬送する。捕捉情報は、所与のモバイルネットワークセクタ内のモバイル端末によってそのセクタ内の送信基地局を識別するために利用されることができる。制御チャネル情報は、受信信号を復号するためのコマンドおよび他の命令を与える。
【0007】
UMBでは、スーパーフレームプリアンブルは、8つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを備える。最初のシンボルは、一般に順方向一次ブロードキャスト制御チャネル(F−PBCCH)を搬送し、次の4つのシンボルは、順方向二次ブロードキャスト制御チャネル(F−SBCCH)と順方向クイックページングチャネル(P−QPCH)とを搬送することができる。F−PBCCHおよびF−SBCCHは、一般に、UMBシステムに入る端末によって必要とされる初期構成情報を与える。たとえば、F−PBCCHチャネルは、セクタにわたって共通である展開全体の構成情報を搬送し、F−SBCCHは、セクタ固有の構成情報を搬送することができる。F−QPCHは、ページを受信した場合にページを読み取って接続を開くようにアイドルモード端末に指示するために使用されるクイックページを搬送することができる。
【0008】
UMBプリアンブルの最後の3つのOFDMシンボルは、捕捉パイロット情報を搬送することができる。これらの3つのシンボルのうちの第1のシンボルは、一般に、UMBシステムの存在を判断し初期タイミングおよび周波数を捕捉するのに使用されるセクタ非依存の信号を搬送する。第2のセクタ依存の信号は、送信セクタおよび/または基地局の識別情報を判断するために利用できる。同じくセクタ依存である第3の信号は、初期システムパラメータを判断する、たとえば、システムが同期式であるかまたは非同期式であるか、どのような時分割複信(TDD)分割を使用すべきか、などに使用される情報を搬送することができる。
【0009】
上記ではUMBシステム用のプリアンブルについて説明したが、様々な他のモバイル通信システムもまた、シグナリング、捕捉、制御、または同様のワイヤレス通信機能のためのチャネルプリアンブルまたは同様の構造を利用する。具体的に言うと、プリアンブルは、電源投入時にセクタを探索することと、ハンドオフ決定を行い、ネットワークとの通信を確立し、非制御チャネルを復調するのに必要なセクタの初期パラメータを決定することとをリモート端末が行えるようにする、同期および/または捕捉パイロット、制御情報を搬送することができる。他の機能は、いくつかのワイヤレスシステム用のトラフィックチャネルのフォーマットを指定することを含むことができる。一般に、プリアンブルは、受信機においてアプリケーション関連の情報と制御情報を区別できるようにするために、ワイヤレス信号のトラフィック関連の部分から離して置かれる。したがって、受信機は、制御部分を監視して、トラフィック部分自体を監視する必要なしに、信号が、受信デバイスに関係するトラフィックを含むかどうかを識別することができる。制御部分は一般に全信号のごく一部分でしかないので、受信機デバイスは、関係する情報が信号中に含まれているかどうかを判断するために信号プリアンブルを監視することによって処理要件および電力消費を著しく低減することができる。したがって、ワイヤレスシグナリング用の制御チャネルを使用することにより、より効果的な通信、ならびにモバイルデバイスのバッテリ寿命の延長による改善されたモビリティがもたらされる。
【発明の概要】
【0010】
以下で、1つまたは複数の態様の基本的な理解を与えるために、そのような態様の簡略化した概要を提示する。この概要は、すべての企図される態様の包括的な概観ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【0011】
本開示は、異種ワイヤレスアクセスポイント(AP)環境におけるワイヤレス通信の管理を提供する。AP(たとえば、基地局[BS])によって送信されるプリアンブルは、APの別個のタイプを識別する情報を備えることができる。いくつかの態様では、この情報は、APの限定/非限定アクセスタイプを示すビットを含むことができる。したがって、プリアンブルを受信する端末は、サービングAPとして当該APと通信すべきかどうか、ハンドオフ決定のアクティブセット中に当該APを含めるべきかどうか、当該APによって送信された信号をノイズとみなすべきかどうかなどを判断することができる。別の態様では、この情報は、何百または何千ものAPを有するワイヤレスアクセスネットワーク(AN)においてさえ当該APを識別することができる、APの一意のセクタIDを含む。代替的に、または追加として、この情報は、少なくともワイヤレスANの追跡エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域内で異なるある程度一意(semi-unique)のセクタIDを含むことができる。本開示の少なくとも1つの態様では、一意またはある程度一意のIDは64ビットコードの異なる値を備えることができる。さらに他の態様によれば、この情報は、そのようなリソース上での干渉低減を可能にするために、APによってブランキングされるワイヤレスチャネルリソースを含むことができる。本明細書で開示するワイヤレス通信管理の態様を使用することによって、効率的で信頼できる通信が、大規模な異種APネットワークにおいて、影響を及ぼされることができる。
【0012】
本開示のさらなる態様によれば、提供されるのは、ワイヤレス通信の方法である。本方法は、ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成することを備えることができる。本方法はさらに、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めることを備えることができる。
【0013】
他の態様では、開示されるのは、ワイヤレス通信を可能にする装置である。本装置は、ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成する通信プロセッサを備えることができる。さらに、本装置は、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるコンテキストモジュールと、通信プロセッサに結合されたメモリと、を備えることができる。
【0014】
さらに他の態様によれば、提供されるのは、ワイヤレス通信のための装置である。本装置は、ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するための手段を備えることができる。さらに、本装置は、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるための手段を備えることができる。
【0015】
1つまたは複数の他の追加の態様によれば、開示されるのは、ワイヤレス通信用に構成された少なくとも1つのプロセッサである。この(1つまたは複数の)プロセッサは、ワイヤレス信号を送信している基地局(BS)に関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するように構成された第1のモジュールを備えることができる。この(1つまたは複数の)プロセッサはさらに、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるように構成された第2のモジュールを備えることができる。
【0016】
少なくとも1つのさらなる態様によれば、提供されるのは、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品である。このコンピュータ可読媒体は、ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセットを備えることができる。さらに、このコンピュータ可読媒体は、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めることをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセットを備えることができる。
【0017】
上記に加えて、提供されるのは、ワイヤレス通信を可能にする方法である。本方法は、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得することと、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすることと、を備えることができる。本方法はさらに、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出することを備えることができる。
【0018】
さらなる態様によれば、開示されるのは、ワイヤレス通信を可能にする装置である。本装置は、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得する受信機を備えることができる。本装置はさらに、信号プリアンブルについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンし、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するデータプロセッサを備えることができる。
【0019】
少なくとも1つの他の態様では、開示されるのは、ワイヤレス通信を可能にするように構成された装置である。本装置は、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得するための手段と、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンするための手段と、を備えることができる。さらに、本装置は、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するための手段を備えることができる。
【0020】
他の態様によれば、提供されるのは、ワイヤレス通信を可能にするように構成された少なくとも1つのプロセッサである。この(1つまたは複数の)プロセッサは、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得するように構成された第1のモジュールと、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンするように構成された第2のモジュールと、を備えることができる。さらに、このプロセッサは、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するように構成された第3のモジュールを備えることができる。
【0021】
さらに他の態様によれば、開示されるのは、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品である。このコンピュータ可読媒体は、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセットを備えることができる。さらに、このコンピュータ可読媒体は、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすることをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセットを備えることができる。さらに、このコンピュータ可読媒体は、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出することをコンピュータに行わせるためのコードの第3のセットを備えることができる。
【0022】
上記および関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のうちのいくつかの例示的な態様を詳細に記載している。ただし、これらの態様は、様々な態様の原理を使用することができる様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、説明する態様は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとされる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本明細書に記載の態様によるワイヤレス通信を提供する例示的なシステムのブロック図を示す。
【図2】図2は、ワイヤレス通信環境で使用するための例示的な通信装置のブロック図を示す。
【図3】図3は、本開示の態様による、異種アクセスネットワーク(AN)を備える例示的なシステムのブロック図を示す。
【図4】図4は、追加の態様による、ワイヤレス信号プリアンブルを構成するための例示的な送信装置のブロック図を示す。
【図5】図5は、本開示のいくつかの態様による、ブランク部分を備える例示的なワイヤレス信号のブロック図を示す。
【図6】図6は、追加の態様による、異種AN用に構成された基地局を備える例示的なシステムのブロック図を示す。
【図7】図7は、異種ANにおいて改善された通信を可能にするように構成されたモバイル端末を備える例示的なシステムのブロック図を示す。
【図8】図8は、異種APネットワークにおいて改善されたワイヤレス通信を提供するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図8A】図8Aは、異種APネットワークにおいて改善されたワイヤレス通信を提供するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図9】図9は、ワイヤレス通信において改善されたモビリティまたは干渉管理を提供するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図10】図10は、本明細書で開示するいくつかの態様による、ワイヤレス信号からBS情報にアクセスするための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図11】図11は、さらなる態様による、改善されたモビリティまたは干渉管理を実装するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図12】図12は、改善されたワイヤレス通信のためのワイヤレスセクタ情報を提供する例示的なシステムのブロック図を示す。
【図12A】図12Aは、改善されたワイヤレス通信のためのワイヤレスセクタ情報を提供する例示的なシステムのブロック図を示す。
【図13】図13は、ワイヤレスデータ交換を改善するためにBSアクセスタイプまたはID情報を使用する例示的なシステムのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、全体にわたって同様の要素を指すのに同様の参照符号を使用する図面を参照しながら様々な態様について説明する。以下の記述では、説明の目的で、多数の特定の詳細が1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために記載される。ただし、そのような(1つまたは複数の)態様は、これらの特定の詳細なしに実施できることは明らかであろう。他の例では、よく知られた構造およびデバイスは、1つまたは複数の態様の説明を円滑にするために、ブロック図の形態で示される。
【0025】
さらに、本開示の様々な態様が以下で説明される。本明細書の教示は多種多様な形で実施でき、本明細書で開示する特定の構造および/または機能は代表的なものにすぎないことは明らかであろう。本明細書の教示に基づいて、本明細書で開示する態様は他の態様とは無関係に実現できること、およびこれらの態様のうちの2つ以上を様々な方法で組み合わせることができることを、当業者は諒解するべきである。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置が実現され、および/または方法が実施されることができる。さらに、本明細書に記載の態様のうちの1つまたは複数に加えて、あるいはそれら以外に、他の構造および/または機能を使用して装置が実現され、および/または方法が実施されることができる。例として、本明細書で説明する方法、デバイス、システムおよび装置の多くについては、ワイヤレス信号を送信している基地局のタイプを識別するために信号プリアンブルを使用するコンテキストで説明される。同様の技法が他の通信環境に適用できることを、当業者は諒解すべきである。
【0026】
本明細書で利用されるように、ワイヤレス送信のプリアンブルは、近接する基地局によってサービスされる端末(または、たとえば、ワイヤレス送信を送信している基地局によってサービスされない端末)にパイロットおよび/または制御チャネル情報を提供するシグナリングメッセージである。近接する端末は、送信基地局に関係する動作データを得るためにプリアンブルを復調することができる。したがって、本明細書で利用されるように、プリアンブルは、サービングセルワイヤレス送信とは異なり、ブロードキャスト送信またはユニキャスト送信を含み、送信基地局によってサービスされる端末のためのデータを備える。サービングセル送信は、ページング、位置追跡、ハンドオフ、音声および/またはデータサービスなどのモバイル動作を実施するために、サービングセルによってサービスされる端末によって復調される。
【0027】
ワイヤレスアクセスネットワーク(AN)におけるワイヤレスアクセスポイント(AP)の計画展開では、一般に、トランシーバデバイスの位置、間隔および送信/受信特性を考慮する。計画展開の1つの目的は、送信機間の干渉を低減することである。したがって、たとえば、2つの基地局をそれぞれの送信機の最大送信範囲と同様の距離だけ離間させることができる。よって、一方の基地局における他方の基地局からの干渉は最小限に抑えられることができる。
【0028】
無計画なまたはある程度計画されたAP展開では、ワイヤレス送信機は、しばしば、それらの送信電力、送信方向、または同様の特性を考慮して離間されない。代わりに、2つ以上の同様に送信する(たとえば、実質的に360度に送信する)APが互いに近接することは珍しくない。さらに、異種送信電力環境では、高電力AP(たとえば、20ワットのマクロセル)が中または低電力送信機(たとえば、変動する送信電力、たとえば、1ワットのピコセル、フェムトセルなど)の近位にあることがある。より高電力の送信機は、低電力送信機の重要な干渉源となる可能性がある。さらに、低電力送信機への受信機の近接度に応じて、高電力送信機の著しい干渉も生じる可能性がある。したがって、ある程度計画されたまたは無計画な環境および/または異種送信電力環境における信号干渉は、従来の計画マクロ基地局ANと比較して、しばしば重大な問題になる可能性がある。
【0029】
上記に加えて、限定アクセス(RA)BSは、ある程度計画されたまたは無計画なAP展開から生じる問題を悪化させる可能性がある。RA BSは、1つまたは複数の端末デバイスへのアクセスを選択的に提供することができる。RA BSは、プライベートBS、閉鎖グループ局、または何らかの同様の用語で呼ばれることもある。RA BSは、個人、企業などのプライベートネットワーキングリソースを利用する家庭、オフィスなどに非公開で有利に設置できる。そのようなBSの所有者は、自身のリソースを一般アクセスモバイルユーザに利用されたくないかもしれず、したがって、RA BSは、あらかじめ指定された端末デバイスにアクセスを限定し、許可されたユーザのためにリソースを保持することができる。
【0030】
無計画な、異種およびRAの展開は、ワイヤレスANに劣悪な幾何学的条件をもたらすことできる。ピコBSは経路損失に関して端末に「より近い」ので、制限された関連付けがない場合でも、マクロBSからの非常に強い信号を観測するデバイスは、ピコBSに接続することを選好することができる。したがって、ピコBSでは、同等のデータ転送速度で端末にサービスすることが可能でありながら、ワイヤレスANへの干渉を小さくする。しかしながら、ピコBS信号(たとえば、プリアンブルを備える制御情報および捕捉情報)を監視している端末は、マクロBSからの著しい干渉を観測し、その結果、端末における信号対雑音比(SNR)が低下することになる(たとえば、場合によってはピコBSがマクロBSによって検出不可能になる)。
【0031】
RA BSがGA BS環境に導入されると、追加の問題が生じる。そのような場合、端末デバイスは、接続を許可されていないBSに非常に近い可能性がある。したがって、このBSは、端末にサービスしているBS(たとえば、端末が接続を許可される最も近いBS)に対して非常に強い干渉を引き起こす(その結果、たとえば、SNRが大幅に低下する)ことになる。場合によっては、端末のアナログデジタル(A/D)変換器の感度が低下するほど干渉が強くなることがある。たとえば、端末のコンポーネントは、一般に、(たとえば、上記のシナリオではRA BSによって支配される可能性がある)総受信信号+干渉レベルに基づいて設定されることができる。サービングBSの信号レベルは、量子化ノイズレベルを下回るほど低くなる可能性がある。この場合、干渉側BSがサービングBSとは異なる周波数リソース(たとえば、異なる副搬送波または副搬送波のセット)上に存在するとしても、干渉側BSは依然としてサービングBSを端末において検出不可能にし、端末が量子化ノイズによってマスクされる可能性がある。
【0032】
異種ANにおける干渉の一部を緩和するために、いくつかのBSは、ワイヤレス信号の通信帯域幅の1つまたは複数の部分で低減された電力で送信することができる(または、たとえば、それらの部分で無電力で送信またはブランキングすることができる)。本開示のいくつかの態様では、通信帯域幅の部分は、ワイヤレス信号の1つまたは複数の時間フレーム、周波数サブバンド、および/またはコード細分を備えることができる。一例として、信号のk番目ごとの時間フレームを備えるワイヤレス信号のインターレース(たとえば、いくつかのシステムでは、8番目ごとのフレームがインターレースを備えることができる)は、低電力および/またはRA BSのために確保または選好できる。そのようなBSは、確保/選好されたインターレースで全電力で送信することができる。マクロBSおよび/またはGA BSなど、他のBSは、それぞれ制限/選好されたインターレースで低減された電力でブランキング/送信することができる。したがって、端末は、制限/選好されたインターレースでは少なくともマクロBSからの干渉をほとんどまたは全く観測しないことになる。これは、通常ならば単一のマクロセルBSが使用するであろう同じ帯域幅をより多くのピコBSまたはフェムトBSが使用することができるので、セル分割の恩恵を得、ネットワークにおいて利用可能なデータ転送速度を向上する。
【0033】
通信帯域幅の一部分をブランキングするBSは、本開示のいくつかの態様によれば、ブランキングされた、または低減電力送信が実現されたワイヤレス信号の一部分を告知することができる。一態様では、どの部分(たとえば、インターレース)が低減された電力でブランキング/送信されたかを明示的に示すプリアンブルで、ビットマップがブロードキャストされることができる。別の態様では、BSは、特定の部分が番号に基づいて端末によって暗示的に理解される、それが確保するいくつかの部分を示すことができる。告知はワイヤレス信号のプリアンブルで送信されることができるので、端末は、メッセージのプリアンブルを監視するために必要とされる十分な電力のみを利用して告知を得ることができる。
【0034】
本開示の少なくとも1つの態様では、ワイヤレス信号のプリアンブル(または、たとえば、適切な場合、ワイヤレス信号の他のデータ)は、低再使用プリアンブル(または低再使用データ送信)と呼ばれる低リソース再使用(または低再使用)によって送信されることができる。本明細書で利用されるように、低リソース再使用は、ワイヤレス信号の特定の時間サイクルの時間、周波数、コードおよび/またはシンボルベースのリソースの一部のみを使用することを指す。したがって、たとえば、低再使用は、特定の時間サイクルの1つの時間フレームに関連する4つのうちの3つ以下の周波数サブバンド上でデータを送信することを含むことができる。一方、完全再使用(または、たとえば、非再使用)は、特定の時間サイクルの少なくとも1つの時間フレームのすべてのリソースを使用することを指す(随意に、近接する周波数チャネルにおいて干渉を低減するために利用されるバッファ周波数を除く)。したがって、上記の例では、完全再使用は、データを送信するために4つの周波数サブバンドのすべてを使用する。
【0035】
異種ワイヤレスANの別の問題は、受信信号がどんなタイプのBSから発信されたかを端末が知ることができないことである。したがって、端末は、信号損失、干渉、経路損失など、RA BSへの送信パラメータのみに基づいて、RA BSを介してモバイルネットワークにアクセスすることを選択することができる。実際、端末にRA BSを使用するための許可がないか、または限定された許可(たとえば、限定された帯域幅、限定されたアプリケーションアクセス可能性、限定されたネットワークアクセス可能性など)しかないと判断すると、著しい時間およびシグナリングが失われる可能性がある。したがって、ワイヤレスANにおいてRA BSとGA BSとが重複する場合は、追加の非効率が生じる可能性がある。この問題に対処するために、BSは、送信BSがGA BSであるかRA BSであるかを示すデータを送信することができる。このデータは、ワイヤレス信号のプリアンブルに含められることができ、端末が特定のBSと同期するときに利用されることができる。
【0036】
上記に加えて、RA BSおよび小型の低電力GA BSは無計画な展開またはある程度計画的に展開される可能性があるので、多数のそのようなBSが特定のワイヤレスAN内に共存することがある(たとえば、人口密度の高い地域に何百または何千ものそのようなBSが存在することさえある)。たとえば、住宅地におけるワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)のAPと同様に、個々の住宅所有者が自身の家庭/アパート用のパーソナルRA BSをセットアップした場合、住宅地において(または、たとえば複雑な高層のアパートにおいて)、多くのそのようなBSが端末から参照されることができる。したがって、ワイヤレスANのAPを区別するために一般にいくつかのデータを含む同期信号に重複が起こり、IDの衝突をもたらす可能性がある。この問題に対処するために、ワイヤレス信号のプリアンブルに一意またはある程度一意のセクタIDが組み込まれることができる。端末は、セクタIDを得るためにプリアンブルを監視し、そのようなIDをセル選択、ハンドオフ決定、アクティブBSセットの決定などに利用することができる。本明細書で利用さけるように、一意という用語は、事業者のワイヤレスネットワークのすべてのアクセスポイント間、随意に特定の州または国の境界内のすべてのアクセスポイント間で一意である、コードまたは他の区別する識別子を指す(したがって、たとえば、コードは、事業者がネットワークインフラストラクチャを展開する様々な国において、随意に、しかし同じ州内/国内ではないが、同じ事業者ネットワーク内で再使用されることができる)。一方、ある程度一意は、少なくとも共通の位置登録エリア内またはネットワークのルーティングエリア内のアクセスポイント間で異なるか、または少なくともワイヤレスネットワークで使用する共通の周波数帯域を共有しているアクセスポイント間で異なるコードを指す。
【0037】
本開示において使用されるように、「コンポーネント」、「システム」、「モジュール」などの用語は、コンピュータ関連のエンティティ、すなわち、ハードウェア、ソフトウェア、実行中のソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードのいずれか、および/またはそれらの任意の組合せを指すものとする。たとえば、モジュールは、プロセッサ上で動作しているプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、デバイス、および/またはコンピュータとすることができるが、これらに限定されない。1つまたは複数のモジュールがプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、モジュールは、1つの電子デバイス上に配置すること、および/または2つ以上の電子デバイス間に分散させることが可能である。さらに、これらのモジュールは、様々なデータ構造を記憶している様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。これらのモジュールは、たとえば、1つまたは複数のデータパケット(たとえば、ローカルシステム、分散システム内の別のコンポーネントと対話する、および/またはインターネットなどのネットワーク上で信号を介して他のシステムと対話する1つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に従ってローカルプロセスおよび/またはリモートプロセスを介して通信することができる。さらに、当業者なら諒解するように、本明細書で説明するシステムのコンポーネントまたはモジュールは、それに関して説明する様々な態様、目的、利点などを達成することができるように追加のコンポーネント/モジュール/システムによって再構成および/または補完されることができ、所与の図に記載の正確な構成に限定されない。
【0038】
さらに、ユーザ端末、すなわちUTに関して、本明細書では様々な態様が説明されている。UTは、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイル通信デバイス、モバイルデバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末(AT)、ユーザエージェント(UA)、ユーザデバイスまたはユーザ装置(UE)と呼ばれることもある。加入者局は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、または処理デバイスとのワイヤレス通信を可能にするワイヤレスモデムもしくは同様の機構に接続された他の処理デバイスとすることができる。
【0039】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明する機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの適切な組合せで実装することができる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信されることができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の物理媒体でよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、スマートカード、およびフラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、キードライブ...)、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記のものの組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0040】
ハードウェア実装の場合、本明細書で開示する態様に関して説明する処理ユニットの様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書で説明する機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの中で実装または実行されることができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態マシンとすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他の適切な構成としても実装されることができる。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、本明細書で説明するステップおよび/または動作の1つまたは複数を実行するように動作可能な1つまたは複数のモジュールを備えることができる。
【0041】
さらに、本明細書で説明する様々な態様または特徴は、標準のプログラミングおよび/またはエンジニアリング技法を使用した方法、装置、または製造品として実装されることができる。さらに、本明細書で開示する態様に関して説明する方法またはアルゴリズムのステップおよび/または動作は、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施されることができる。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/または動作は、コンピュータプログラム製品に組み込むことができる、機械可読媒体および/またはコンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の少なくとも1つまたは任意の組合せ、あるいはそのセットとして存在してよい。本明細書で使用する「製造品」という用語は、任意のコンピュータ可読デバイスまたは媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。
【0042】
さらに、「例示的」という単語は、本明細書では、例、事例、または例示の働きをすることを意味するために使用する。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様または設計も、必ずしも他の態様または設計よりも好ましいまたは有利なものと解釈すべきではない。むしろ、例示的という単語の使用は、概念を具体的な形で提示するものである。本出願で使用する「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味するものとする。すなわち、別段の規定がない限り、または文脈から明白でない限り、「XはAまたはBを使用する」という表現は、自然な包括的置換のいずれかを意味するものとする。すなわち、XがAを使用するか、XがBを使用するか、またはXがAとBの両方を使用する場合、「XはAまたはBを使用する」は上記の例のいずれの下でも満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段の規定がない限り、または単数形を示すことが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数」を意味するものと解釈すべきである。
【0043】
本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」という用語は、概して、事象および/またはデータを介して捕捉される観察のセットから、システム、環境、および/またはユーザの状態を推理または推論するプロセスを指す。推論は、特定のコンテキストまたは動作を識別するために使用でき、あるいは、たとえば、状態の確率分布を生成することができる。推論は、確率的、すなわち、データおよび事象の考察に基づく当該の状態の確率分布の計算とすることができる。推論は、事象および/またはデータのセットからより高いレベルの事象を構成するために採用される技法を指すこともある。そのような推論から、事象が時間的に緊切して相関するか否かにかかわらず、および事象およびデータが1つまたは複数の事象およびデータの発生源に由来するかどうかにかかわらず、観察された事象および/または記憶された事象データのセットから新しい事象または動作が構成される。
【0044】
次に図を参照すると、図1は、たとえば1つまたは複数の態様と共に使用されることができる、複数のBS110(たとえばワイヤレスAP)および複数の端末120(たとえばUT)を含むワイヤレス通信システム100を示している。BS(110)は、一般に、端末と通信する固定局であり、アクセスポイント、NodeB、または何らかの他の用語で呼ばれることができる。各BS(110)は、図1において102a、102b、および102cと標示された3つの地理的領域として示された、特定の地理的領域またはカバレージエリアの通信カバレージを提供する。「セル」という用語は、その用語が使用されるコンテキストに応じてBSおよび/またはそのカバレージエリアを指すことができる。システム容量を改善するために、BSの地理的領域/カバレージエリアは、複数のより小さいエリア(たとえば、図1のセル102aによる、3つの、より小さいエリア)104a、104b、および104cに分割されることができる。各より小さい範囲(104a、104b、104c)は、それぞれの基地トランシーバサブシステム(BTS)によってサービスされることができる。「セクタ」という用語は、その用語が使用されるコンテキストに応じてBTSおよび/またはそのカバレージエリアを指すことができる。セクタに分割されたセルの場合、そのセルの全セクタ用のBTSは、典型的には、そのセルの基地局内で共存される。本明細書で説明する伝送技術は、セクタに分割されたセルを有するシステムおよびセクタに分割されないセルを有するシステムにも使用されることができる。簡単のために、以下の説明では、別段の規定がない限り、「基地局」という用語は、セクタにサービスする固定局、ならびにセルにサービスする固定局に対して総称的に使用される。
【0045】
端末120は、一般に、システム全体にわたって分散され、各端末120は固定でも移動でもよい。端末120は、上述のように、移動局、ユーザ装置、ユーザデバイス、または他の何らかの用語で呼ばれることができる。端末120は、ワイヤレスデバイス、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデムカードなどとすることができる。各端末120は、任意の所与の瞬間に、ダウンリンク(たとえば、FL)およびアップリンク(たとえば、RL)上の0、1つ、または複数の基地局110と通信することができる。ダウンリンクは、基地局から端末への通信リンクを指し、アップリンクは端末から基地局への通信リンクを指す。
【0046】
集中型アーキテクチャの場合、システムコントローラ130がBS110に結合し、BS110のために調整および制御を行う。分散アーキテクチャの場合、BS110は、必要に応じて(たとえば、BS110を通信可能に結合するバックホールネットワークによって)互いに通信することができる。順方向リンク上のデータ送信は、しばしば1つのアクセスポイントから1つのアクセス端末へ、順方向リンクおよび/または通信システムによってサポートできる最大データ転送速度で、またはその近傍で行われる。順方向リンクの追加のチャネル(たとえば、制御チャネル)は、複数のアクセスポイントから1つのアクセス端末に送信されることができる。逆方向リンクのデータ通信は、1つのアクセス端末から1つ以上のアクセスポイントに行うことができる。
【0047】
図2は、様々な態様による、アドホックまたは無計画な/ある程度計画されたワイヤレス通信環境200の図である。システム200は、互いに、および/または1つまたは複数のモバイルデバイス204に対して、ワイヤレス通信信号の受信、送信、中継などを行う1つまたは複数のセルおよび/またはセクタ内に1つまたは複数のBS202を備えることができる。図示のように、各BS202は、206a、206b、206cおよび206dと標示された4つの地理的領域として示される特定の地理的領域の通信カバレージを提供することができる。各BS202は、当業者なら諒解するように、信号の送信および受信に関連する複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)をそれぞれ備えることができる、送信機チェーンと受信機チェーンとを備えることができる。モバイルデバイス204は、たとえば、セルラー電話、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/またはワイヤレスネットワーク200上で通信するための任意の他の適切なデバイスとすることができる。システム200は、本明細書に記載するように、ワイヤレス通信環境(200)において同期ワイヤレス信号送信を提供および/または利用することを可能にするために、本明細書で説明する様々な態様とともに使用されることができる。
【0048】
図3は、本開示の態様による、異種ANを備える例示的なシステム300のブロック図を示す。システム300は、ワイヤレスANの1つまたは複数のAP(310A、310B、310C、310D)によって送信されるワイヤレス信号を構成することができる送信装置302を備える。具体的に言うと、送信装置302は、異種ANにおいてデバイス(304)との通信を容易にする情報を含むようにそのようなワイヤレス信号のプリアンブルを構成することができる。
【0049】
本開示の1つまたは複数の態様では、送信装置302は、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成することができる通信プロセッサ206を含むことができる。プリアンブルはネットワークオーバーヘッド情報を含むことができる。そのような情報は、特定のタイプのワイヤレスAN(たとえば、LTE、UMB、モバイル通信のためのグローバルシステム[GSM(登録商標)]、ユニバーサルモバイル通信システム[UMTS]、広帯域符号分割多元接続[W−CDMA]など)に適した、同期信号(たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト[3GPP]ロングタームエボリューション[LTE]システムの一次同期チャネル[PSC]および二次同期チャネル[SSC]、ウルトラモバイルブロードバンド[UMB]システムのPBCCHおよびSBCCH、または他のモバイルネットワークシステムの他の同期/捕捉信号など)、制御チャネル信号(たとえば、UMBシステムで使用する順方向一次ブロードキャスト制御チャネル[F―PBCCH]および/または順方向二次ブロードキャスト制御チャネル[F―SBCCH])、などを含むことができる。さらに、送信装置302は、異なるタイプの送信BS(310A、310B、310C、310D)に関係する情報をワイヤレス信号のプリアンブルに含めるコンテキストモジュール308を含むことができる。いくつかの態様によれば、この情報は、送信BS310Aのアクセスタイプを示すデータを含むことができる。たとえば、1つのビットは、送信BS310AがGA BSであるかRA BSであるかを指定することができる。したがって、受信モバイルデバイス304は、送信BS310Aにアクセスすべきかどうかを判断するためにワイヤレス信号のプリアンブルを監視することができる。BSがGAであることをデータが示す場合、モバイルデバイス304は、通信用にそのBSを選択することができる。BSがRAであることをデータが示す場合、モバイルデバイス304は、BS310Aにアクセスすること、追加の情報を得ること、BS310Aを無視すること(たとえば、デバイス304がこのRA BSへのアクセスを許可されていないと判断した場合)、または他の適切な動作を試みることができる。
【0050】
本開示のいくつかの態様では、コンテキストモジュール308は、システム決定情報を送信するために利用されるワイヤレス信号プリアンブルの捕捉パイロット(たとえば、UMBシステムのTDM3パイロット)に、アクセスタイプを識別するデータを含めることができる。他の態様では、プリアンブルに組み込まれる制御チャネル情報(たとえば、F―PBCCH、F―SBCCHなど)に、このデータが含められることができる。ただし、本明細書で説明するように、または本明細書に記載のコンテキストを通して当業者に知らされるように、送信BSのアクセスタイプを識別する情報は、ワイヤレス信号プリアンブルの任意の適切な部分に組み込まれることができることを諒解されたい。
【0051】
いくつかの態様によれば、モバイルデバイス304は、デバイス304がBS310Aへのアクセスを許可されているかどうかを判断するために、送信BS310Aに問い合わせることができる。問合せは、デバイス304を識別するためにモバイルデバイス304のID情報を提出することができる。代替または追加として、問合せは、モバイルデバイス304がRA BS(310A)上で許可されているかどうかを判断するために、RA BS(310A)のクローズドアクセスグループ(CAG)を要求することができる。いくつかの態様では、問合せへの応答は、モバイルデバイス304が許可されているか、許可されていないか、または限定されたアクセスを有するかを示すことができる。限定されたアクセスは、モバイルデバイス304がRA BS(310A)から限定されたサービスを得ることができることを示す「ソフト」制限を含むことができる。限定されたサービスは、たとえば、音声のみのサービス、データサービス用の限定されたデータ転送速度、限定されたアプリケーションサポート、限定されたネットワークアクセスなどを備えることができる。RA BS(310A)からの問合せ応答は、ワイヤレス信号プリアンブルの別々の部分でブロードキャストされるか、またはユニキャストメッセージングによってモバイルデバイス304に伝達されることができる。
【0052】
1つまたは複数のさらなる態様によれば、コンテキストモジュール308は、上記で定義した、送信BS310Aの一意またはある程度一意のセクタIDを、異なるタイプのBS(310A)に関連する情報に組み込むことができる。一意のセクタIDは、BS(310A)をワイヤレスAN上、または、サービスプロバイダ全体のネットワーク上で一意に識別することができる(随意に州または国に限定され、そのような随意の場合は事業者のネットワーク上でセクタIDの衝突が起こる可能性があるが、同じ州または国において衝突が起こらない限り、依然として本明細書で利用する一意に分類できる)。ある程度一意のセクタIDは、ワイヤレスANの位置登録エリアまたは追跡地域内、または少なくともワイヤレスANで使用する特定の周波数帯域上のBS(310A)を一意に識別する任意のものとすることができる。
【0053】
セクタIDは、送信BS310Aを多くの他のBS(310A、310B、310C、310D)から区別するために、ワイヤレス信号のプリアンブルに含められることができる。たとえば、ワイヤレスANに何千ものマクロ、マイクロ、ピコ、フェムトおよび/または同様のBSが含まれる場合、そのようなBSの典型的なIDを使用すると、(たとえば、典型的なIDが一意のインスタンスを数十または数百しか含まない場合)1つまたは複数のBSのIDが衝突する可能性がある。一例として、セクタIDとして64ビットのセクタIDが利用されることができる。ただし、本開示の範囲内で様々な他のビットサイズが使用できることを諒解されたい。いくつかの態様によれば、モバイルデバイス304は、アクティブセットへのセクタの追加、干渉管理要求の送信、またはワイヤレスAN内でBS(310A、310B、310C、310D)の一意の識別を必要とする可能性がある他の機能などのモビリティ機能および通信機能においてセクタIDを利用することができる。
【0054】
セクタIDは、ワイヤレス信号プリアンブルの様々な部分に組み込まれことができる。いくつかの態様では、ワイヤレス信号は、セクタIDに適応するように適宜にサイズ決定されることができる。他の態様では、セクタIDは、他のプリアンブル情報に利用されるワイヤレス信号の一部において変調されることができる。たとえば、IDは、ワイヤレス信号の交替スーパーフレームの交替プリアンブルで送信されることができる。特定の例として、第1のスーパーフレームおよびプリアンブルは、プリアンブルの一部分(たとえば、フレーム)に制御チャネル情報(たとえば、F―SBCCH)を含むことができ、第2のスーパーフレームおよびプリアンブルは、制御チャネル情報の代わりにセクタIDを使用することができる。したがって、モバイルデバイス304は、制御チャネル情報およびセクタIDをワイヤレス信号の交替スーパーフレームで受信することができる。制御チャネルまたは同様の情報およびセクタIDの別の適切な変調が、本開示の範囲内で実装できることを諒解されたい。
【0055】
本開示の少なくともいくつかの態様では、送信装置302は、ワイヤレス信号のブランク部分を識別する情報をメッセージプリアンブルにさらに含めることができる。たとえば、マクロBS(310D)がワイヤレス信号のインターレース上のRA BSへの干渉を低減または除去するためにそのインターレースをブランキングする場合、マクロBS(310D)のタイムラインベースの機能は、モバイルデバイス304がブランキングされたインターレース中の情報を得ることを予想すると、中断されることができる。そのようなタイムラインベースの機能は、自動繰り返し要求(ARQ:Automatic Repeat-reQuest)機能、ハイブリッドARQ(HARQ)機能、などを含むことができる。したがって、送信装置302は、ブランクフレームのスケジュールを含み、そのようなフレームを識別することができるので、モバイルデバイス304は、そのようなフレームを認識し、それに応じて応答することが可能になる。
【0056】
説明したように、システム300は、異種ワイヤレスANにおけるワイヤレス通信を容易にするために、OTAメッセージングへのいくつかの改善を提供する。これらの改善は、1つまたは複数のGA BSまたはRA BSとの効率的な相互作用をもたらすことができる。さらに、BSのタイプ、IDおよび/またはスケジューリングに関連する情報を送信するためにプリアンブルを使用することによって、モバイルデバイス304は、比較的少ない処理(たとえば、メッセージプリアンブルを分析するために必要な処理のみ)を利用するような通信に参加することができる。そのような構成は、そのようなデバイス304における電力消費を低減または最小化し、バッテリ寿命を延長することができる。したがって、異種ワイヤレスANでは、システム300によって著しい恩恵が得られる。
【0057】
図4は、追加の態様による、ワイヤレス信号プリアンブルを構成するための送信装置402を備える例示的なシステム400のブロック図を示す。送信装置は、本明細書で説明するように、送信BSの別個のタイプに関連する情報を含むことができる。この情報は、アクセスタイプ、一意のBS識別情報、スケジュール情報、などを含むことができる。そのような情報およびこの情報を構成/送信するための規則は、メモリ406に格納されることができる。
【0058】
送信装置は、ワイヤレスANのBS(414)によって送信されたワイヤレス信号のプリアンブルを生成する通信プロセッサ404を備えることができる。さらに、コンテキストモジュール412は、BSのタイプに関連する情報をこのプリアンブルに含めることができる。いくつかの態様によれば、コンテキストスケジューラ408は、プリアンブルの少なくとも一部を特定のタイプのBS(414)用に指定されたワイヤレス信号の時間または周波数サブスロットにスケジュールすることができる。たとえば、RA BSおよび/または低電力/中電力のGA BS用に確保されたインターレースは、送信BS(414)がそのようなRA BSまたはGA BSに資格を与えるならば、使用されることができる。さらに、送信BSがそのようなBSタイプに資格を与えない場合には、コンテキストスケジューラ408は、確保されたインターレースをブランキングし、プリアンブルをワイヤレス信号の他の部分にスケジュールすることができる。
【0059】
いくつかの態様では、メッセージ構造モジュール410は、送信BSとは異なるタイプのBSによる送信用に確保されたワイヤレス信号の一部分を識別することができる。上記の例のように、送信BS(たとえば、マクロGA BS)が異なるタイプのBS(たとえば、RA BSまたは中電力/低電力GA BS)用に確保されたワイヤレス信号(たとえば、インターレース)の一部分をブランキングする場合、メッセージ構造モジュール410は、ワイヤレス信号のプリアンブルにおけるブランク部分を識別することができる。したがって、プリアンブルを観測するモバイルデバイスは、ブランク部分を識別することができる。いくつかの態様では、ワイヤレス信号の確保された部分は、ビットマップにおいて明示的に識別されることができる。他の態様では、確保された部分は、確保された部分を備えるワイヤレス信号のタイムスロットおよび/または周波数サブバンドの数を示すことによって、暗示的に識別されることができる。この数の値は、どのタイムスロット/周波数サブバンドが確保された部分に含まれるかを暗示的に識別することができる。さらに他の態様によれば、メッセージ構造モジュール410は、確保された部分を、OTAプリアンブルにおいて送信される送信BS制御チャネル情報の一部として識別することができる。さらなる態様では、モジュール410は、制御チャネル情報のサブセットの代わりに識別情報(たとえば、ビットマップ、確保されたスロット/サブバンドの数)を使用することができる。少なくとも1つの他の態様では、モジュール410は、BSの制御チャネル情報に無関連のワイヤレス信号のセグメントに識別情報を含めることができる。
【0060】
本開示のいくつかの態様では、コンテキストモジュール412は、送信BSの別個のタイプを、そのようなBSのアクセスタイプに少なくとも部分的に基づいて判断することができる。たとえば、BSがGA BSまたはRA BSである場合、BSタイプは、GAまたはRA(たとえば、パーソナルフェムトBS)と判断されることができる。代替または追加として、この別個のタイプは、BSのデフォルトの送信電力またはセクタサイズに少なくとも部分的に基づいて判断されることができる。たとえば、BSがマイクロセルまたはピコセルにサービスする場合、BSは、マイクロタイプBSまたはピコタイプBSと判断されることができる。同様に、BSがマイクロBSまたはピコBSに適したデフォルトの送信電力で送信する場合、タイプは、マイクロタイプBSまたはピコタイプBSと判断されることができる。BSのタイプ(たとえば、マクロ、マイクロ、ピコ、フェムト、GA、RA、など)は、ワイヤレス信号のプリアンブルに含まれる適切な情報(たとえば、1ビットの数値、3ビットの数値など)を利用して示されることができる。
【0061】
上記に加えて、システム400は、送信装置402に結合されたワイヤレス送信機414を備えることができる。そのような送信機414は、少なくともリモートデバイス(たとえば、移動端末)にワイヤレス信号を送信(たとえば、ブロードキャスト、ユニキャスト)するために利用されることができる。ワイヤレス送信機414は、ワイヤレスANのBSの変調器およびワイヤレストランシーバを備えることができる。本明細書で説明し、当技術分野で知られており、または本明細書に記載されたコンテキストを通して当業者に知らされるように、ワイヤレスANは、UMBシステム、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)システム、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)システム、または任意の他の適切なモバイル通信アクセスシステムの一部とすることができる。
【0062】
図5は、本開示のいくつかの態様による、ブランク部分(506A、506B)を備える例示的なワイヤレス信号502A、502Bの例示的なブロック図500を示す。ワイヤレス信号502A、502Bの影つき領域によって示されるブランク部分(506A、506B)は、ワイヤレス信号のそのような部分において低減された干渉を可能にすることができる。たとえば、特定のタイプのBS(たとえば、マクロBS)は、低電力BSおよび/またはRA BSへの干渉を低減し、そのようなBSがメッセージ502A、502Bのそのような部分(506A、506B)の全帯域幅を利用することを可能にするために、そのような部分(506A、506B)にデータが存在しないようにスケジュールすることができる。一態様では、ブランク部分(506A、506B)は、ワイヤレス信号502A、502Bの(たとえば、8フレームごとに)単一のインターレースを備えることができる。本明細書で説明するように、BSはどの部分(506A、506B)がブランキングされるかを告知することができる。
【0063】
本開示の特定の態様によれば、ワイヤレス信号502Aのブランク部分506Aは、中間にある一定の数のデータ部分(たとえば、フレーム504)でスケジュールされることができる。他の態様では、ブランク部分506Bは、ワイヤレス信号502Bにおいて示されるように、一方のインターレースの終端と別のインターレースの始端とにまとめられることができる。後者の場合、タイムラインベースの機能(たとえば、ARQ、HARQ)は、ワイヤレス信号の連続する部分、たとえば、まとめられたブランク部分506Bより前、およびブランク部分506Bの後に維持されることができる。いずれの構成でも、ブランキングされたフレームの位置は、受信デバイスに構成を通知するために、ワイヤレス信号502A、502Bのプリアンブルに含まれるデータで、暗示的または明示的に定義されることができる。そのような情報をワイヤレス信号プリアンブルに含めることによって、最小の処理能力は、そのような情報を得るため、および効率的なワイヤレス通信を可能にするために、受信デバイスによって消費されることができる。
【0064】
図6は、本開示の態様による、異種AN用に構成された基地局602と1つまたは複数のAT604(たとえば、モバイルデバイス)とを備える例示的なシステム600のブロック図を示す。基地局602は、送信電力および/またはアクセス構成が変動する他のBS(図示せず)に関連して、(1つまたは複数の)AT604との効率的な通信を可能にするように構成されることができる。たとえば、基地局602は、基地局602の特定のタイプを識別するプリアンブル情報をスケジュールするように構成されることができる。タイプには、一般アクセスか限定アクセスか、セルサイズ、一意のセルID、特定のスケジュール情報などを含めることができる。
【0065】
基地局602(たとえば、アクセスポイント、...)は、1つまたは複数のAT604から1つまたは複数の受信アンテナ606を介して(1つまたは複数の)信号およびワイヤレス信号を受信する受信機610と、変調器624によって与えられたコード化/被変調ワイヤレス信号を1つまたは複数のAT604に(1つまたは複数の)送信アンテナ608を介して送信する送信機626と、を備えることができる。受信機610は、受信アンテナ606から情報を受信することができ、さらに、(1つまたは複数の)AT604によって送信されたアップリンクデータを受信する信号受信者(recipient)(図示せず)を備えることができる。さらに、受信機610は、受信した情報を復調する復調器612に動作可能に連結される。復調されたシンボルは、通信プロセッサ614によって分析される。通信プロセッサ614は、基地局602によって提供される機能に関係する情報を記憶するメモリ616に結合される。一例では、記憶された情報は、ワイヤレス信号を解析し、順方向リンク(FL)送信とRL送信とを、信号の1つまたは複数の時間細分および/または周波数細分にスケジュールするためのプロトコルを備えることができる。特に、本明細書で説明するように、記憶された情報は、プリアンブル情報をワイヤレス信号の所定の部分にスケジュールするための規則、ワイヤレス信号の1つまたは複数の他の部分をブランキングするための規則、プリアンブルにおいてBSの別個のタイプを識別するための規則、アクセス情報を提供するための規則、などの規則を備えることができる。
【0066】
いくつかの態様によれば、通信プロセッサ614は、少なくともネットワークオーバーヘッド情報(たとえば、同期信号、制御チャネル情報)を備えるワイヤレス信号のメッセージプリアンブルを生成することができる。さらに、本明細書で説明するように、通信プロセッサ614は、BSの別個のタイプに関連する情報を、通信プロセッサ614によって生成されるプリアンブルに含めることができる、コンテキストモジュール618に結合されることができる。そのような情報は、BSのアクセスタイプ(たとえば、RA、GA)、および/またはBSの送信電力またはセルサイズ(たとえば、マクロ、マイクロ、ピコ、フェムト)を識別する(1つまたは複数の)ビットを含むことができる。この情報は、ワイヤレスANまたはサービスプロバイダのネットワークにおいて、多数の他の基地局の中で基地局602を識別するために利用されるセクタIDをさらに備えることができる。さらに、この情報は、異種ワイヤレスANにおける正常な通信に適したスケジューリング構成を含むことができる。
【0067】
本明細書で説明するように、通信プロセッサ614は、送信のための種々のタイプのBSによって確保される基地局602から送信されるワイヤレス信号の部分を識別するメッセージ構造モジュール620にさらに結合されることができる。識別は、明示的(たとえば、位置および/またはタイムスロット/周波数サブバンドを識別するビットマップを使用する)、または暗示的(たとえば、そのような部分の数を備える)とすることができ、ワイヤレス信号プリアンブルの制御チャネル部分に含められることができる。その上、通信プロセッサ614は、1つのタイプの基地局602用に指定されたメッセージのセグメントにワイヤレス信号プリアンブルの1つまたは複数の部分をスケジュールするコンテキストスケジューラ622に結合されることができる。たとえば、基地局がRA BSである場合、プリアンブルはRA BS用に指定されたメッセージの部分にスケジュールできる。基地局602のタイプを識別する情報をワイヤレス信号プリアンブルに含めることによって、(1つまたは複数の)AT604は、単にプリアンブルを分析することによって、基地局602にアクセスするべきかどうか、どのようにタイムラインベースの機能を取得し、これに応答するか、およびどのように基地局602を識別するかを判断することができる。したがって、異種ワイヤレスANにおいて多数のそのような基地局602から生じたそのような情報は、(1つまたは複数の)AT604において最小の処理電力で分析されることができる。
【0068】
図7は、異種ANにおいて改善された通信を可能にするように構成されたモバイル端末702を備える例示的なシステム700のブロック図を示す。モバイル端末702は、ワイヤレスANの1つまたは複数の基地局704(たとえば、アクセスポイント)にワイヤレスに結合するように構成されることができる。モバイル端末702は、当技術分野で知られているように、FLチャネル上で基地局704からワイヤレス信号を受信し、RLチャネル上でワイヤレス信号を用いて応答することができる。さらに、モバイル端末702は、基地局704のタイプ(たとえば、送信電力、GA、RA)に基づいて、ワイヤレス信号の選択された部分をスキャンすることにより基地局704によって送信されたプリアンブル情報を取得することができる。さらに、モバイル端末702は、プリアンブルから基地局704の異なるタイプを識別する情報を抽出することができる。いくつかの態様では、モバイル端末702は、基地局704に対するモバイル端末702のアクセス状況を取得するために、この情報を利用することができる。
【0069】
モバイル端末702は、信号(たとえば、無線[OTA]送信)を受信する少なくとも1つのアンテナ706(たとえば、入力インターフェースを備える送信受信機、またはそのような受信機のグループ)と、受信信号に対して典型的な動作(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバートなど)を実行する(1つまたは複数の)受信機708と、を含む。一般に、アンテナ706および送信機726(トランシーバと総称される)は、(1つまたは複数の)基地局704とのワイヤレスデータ交換を可能にするように構成されることができる。少なくともいくつかの態様によれば、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、メッセージプリアンブルについて受信メッセージの1つまたは複数の部分をスキャンすることができる。(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、BS704の異なるタイプを識別するために情報をプリアンブルから抽出することができる。
【0070】
アンテナ706および(1つまたは複数の)受信機708はまた、受信シンボルを復調し、復調されたシンボルを評価のために(1つまたは複数の)データプロセッサ712に供給することができる復調器710に結合されることができる。(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、モバイル端末702の1つまたは複数のコンポーネント(706、708、710、714、716、718、720、722、724、726)を制御および/または参照することができることを諒解されたい。さらに、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、モバイル端末702の機能を実行することに関係する情報または制御権を備える1つまたは複数のモジュール、アプリケーション、エンジンなど(714、718、720、722)を実行することができる。たとえば、そのような機能は、基地局704のタイプ、基地局704の身元(identity)、および/または基地局704のチャネルスケジューリングについて受信ワイヤレス信号をスキャンすることを含むことができる。さらに、機能は、本明細書で説明するように、アクティブセット中の基地局704を含む基地局704にアクセスすること、アクセス状況について基地局704を問い合わせること、または同様の動作を含むことができる。
【0071】
モバイル端末702はさらに、(1つまたは複数の)データプロセッサ712に動作可能に結合されたメモリ716を含むことができる。メモリ716は、送信、受信などすべきデータと、リモートデバイス(704)とのワイヤレス通信を行うのに適した命令とを記憶することができる。さらに、メモリ716は、上記の(1つまたは複数の)プロセッサ712によって実行されるモジュール、アプリケーション、エンジンなど(714、718、720、722)を記憶することができる。いくつかの態様によれば、(1つまたは複数の)アンテナ706は、ワイヤレスANのセクタ(704)からワイヤレス信号を取得することができる。(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、メッセージプリアンブルおよび基地局704のタイプ識別情報を取得するために、ワイヤレス信号の一部分をスキャンすることができる。たとえば、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、少なくとも部分的にタイプ識別情報から基地局704がRA BSであるか、GA BSであるか、または限定されたアクセス(LA)BSであるかを判断することができる。後者の場合、基地局704は制限されるべきと判断され、問合せモジュール718は、基地局704からモバイル端末702のアクセス状況を取得するためにユニキャストメッセージを使用することができる。その状況は、モバイル端末704がCAG内に含まれるかどうかを示す情報を備えることができる。代替的に、または追加として、ユニキャストメッセージに対する応答は、CAGを備えることができる。そのような場合、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、モバイル端末702が基地局704のCAG内に含まれるかどうかを判断することができる。アクセスモジュール714は、基地局704の異なるタイプに少なくとも部分的に基づいて(たとえば、モバイル端末702がCAG内に含まれる場合)基地局704を活動状態にすることができる。
【0072】
追加の態様によれば、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、ワイヤレス信号のプリアンブルからセクタIDを抽出することができる。このセクタIDは、サービスプロバイダのネットワークの特定の追跡エリアもしくは位置登録エリア中の、またはそのようなネットワークによって使用される特定の周波数帯域上の基地局704を一意に識別する(たとえば、本明細書で定義するある程度一意のセクタID)ことができ、あるいは一般にサービスプロバイダのネットワーク上で他のすべてのそのような基地局の中で基地局704を一意に識別する(たとえば、本明細書で定義する一意のID)ことができる。さらに、通信品質モジュール720は、干渉を低減せよという要求とともにセクタIDを提出することができる。たとえば、基地局704からの信号がモバイル端末702に干渉を引き起こしている場合、セクタIDは、モバイル端末702によって利用される1つまたは複数のチャネルリソース上での送信電力の低減を要求するリソース利用メッセージ(RUM)とともに提出されることができる。他の態様では、ハンドオフモジュール722は、モバイル端末702によって管理されるBSのアクティブセットにセクタIDを追加することができる。さらに、セクタIDは、(たとえば、基地局704への、または基地局704からの)ハンドオフ決定を実施する際にも利用されることができる。
【0073】
1つまたは複数のさらなる態様によれば、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、異なる情報を取得するために、ワイヤレス信号の交替プリアンブルをスキャンすることができる。たとえば、基地局704のタイプを識別する情報が他の情報(たとえば、制御チャネル情報)で変調される場合、識別情報は、たとえば奇数番のプリアンブルで監視され、他の情報は、偶数番のプリアンブルで捕捉されることができる。少なくとも1つの態様では、異種ワイヤレスANに関係するスケジュール情報は、ワイヤレス信号の(1つまたは複数の)プリアンブルから抽出されることができる。たとえば、ワイヤレス信号のブランクセグメントを識別する情報は、識別されることができる。一態様では、復調器710は、これらのブランクセグメントを識別するビットマップを復号することができる。他の態様では、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、たとえば、所定の数のブランクセグメントをワイヤレス信号の特定のセグメントにマッピングしているルックアップテーブルを参照して、その数からブランクセグメントを暗示的に判断することができる。ブランクセグメントを識別することによって、タイムラインベースの機能は、ブランクセグメントに先行するおよび/または後続するセグメントなど、ワイヤレス信号の他のセグメントに対して分析されることができる。
【0074】
上述のシステムは、いくつかのコンポーネント、モジュールおよび/または通信インターフェースの間の相互作用に関して説明された。そのようなシステムおよびコンポーネント/モジュール/インターフェースは、本明細書で指定されたコンポーネントもしくはサブコンポーネント、指定されたコンポーネントもしくはサブコンポーネントの一部、および/または追加のコンポーネントを含むことができることを諒解されたい。たとえば、システムは、送信装置402、送信機414、およびモバイルデバイス304、またはこれらおよび他のコンポーネントの異なる組合せを含むことができる。サブコンポーネントは、親コンポーネント内に含まれるのではなく、他のコンポーネントに通信可能に結合されたコンポーネントとして実装されることもできる。さらに、1つまたは複数のコンポーネントは、集約機能を提供する単一のコンポーネントに組み合わされることができることに留意されたい。たとえば、通信プロセッサ306は、単一のコンポーネントによってプリアンブルを生成し、BSタイプを識別する情報をそのプリアンブル中に含めることを可能にするためにコンテキストモジュール308を含むことができ、またその逆も同様である。コンポーネントはまた、特に本明細書に記載されていないが当業者に知られている1つまたは複数の他のコンポーネントと相互作用することができる。
【0075】
さらに、諒解されるように、開示した上記のシステムおよび下記の方法の様々な部分は、人工知能、または知識ベースもしくはルールベースのコンポーネント、サブコンポーネント、プロセス、手段、方法、または機構(たとえば、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、エキスパートシステム、ベイズの信頼(belief)ネットワーク、ファジー論理、データ融合エンジン、クラシファイヤなど)を含むか、またはそれらからなることができる。そのようなコンポーネントは、特に、および本明細書ですでに説明したものに加えて、システムおよび方法の部分をより適応的ならびに効率的で知的にするために、それによって実行されるいくつかの機構またはプロセスを自動化することができる。
【0076】
上記で説明した例示的なシステムに鑑みて、開示する主題に従って実施できる方法は、図8〜図11のフローチャートを参照すればより良く諒解されよう。説明を簡単にするために、方法を一連のブロックとして図示および説明したが、いくつかのブロックは本明細書で図示および説明したブロックとは異なる順序で、および/または他のブロックと同時に、行うことができるので、主張する主題はブロックの順序によって限定されないことを理解および諒解されたい。さらに、以下で説明する方法を実施するために、図示されたすべてのブロックが必要とされるわけではない。さらに、以下および本明細書の全体にわたって開示する方法は、そのような方法をコンピュータに移送および転送することを可能にする製造品に記憶することが可能であることをさらに諒解されたい。使用する製造品という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリアに関連するデバイス、または記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。
【0077】
図8および図8Aは、異種APネットワークにおいて改善されたワイヤレス通信を提供するための例示的な方法800、800Aのフローチャートを示す。方法800は、802において、プリアンブルが少なくともネットワークオーバーヘッド情報を含む、OTA通信メッセージのプリアンブルを生成することができる。さらに804において、方法800は、送信BSの異なるタイプに関係する情報をプリアンブル中に含めることができる。この情報は、本明細書で説明するように、BSのアクセスタイプ、BSのセクタID、BSのスケジュール情報などを含むことができる。いくつかの態様では、アクセスタイプは、BSのGAもしくはRAタイプ、またはBSのセクタサイズ/送信電力を指示することができる。特定の態様では、アクセスタイプは、BSのCAGをさらに含むことができ、それにより受信デバイスは、BSにアクセスするのが許可されているかどうかを識別できるようになる。したがって、異種ワイヤレスANにおける通信を可能にするかまたはそのようなANにおける干渉を低減するのに利用される情報は、ワイヤレス信号のプリアンブルを監視することによって取得されることができ、それによってワイヤレスANのAPと通信している端末の処理電力を最小限に抑えられる。
【0078】
方法800Aは、802Aにおいて、ワイヤレス信号を送信しているBS以外のBS用に確保されたワイヤレス信号リソースのセットを確立することができる。そのようなリソースは、適切な時間、周波数、コード、信号もしくは同様のリソース、またはそれらの組合せを含むことができる。さらに、確保されたリソースは、完全再使用リソース(たとえば、単一のデータセットが、確立されたリソース上で送信される場合)、または部分再使用リソース(たとえば、データセットを通信するために特定のリソースのすべてではなく確立されたリソースのサブセットを使用して、たとえば、複数のBSが、確立されたリソース上でデータを送信できるようにする)とすることができる。いくつかの態様によれば、送信BSは、リソースの確保されたセット上で低減された電力で送信するか、またはそのようなリソースをブランキングする(たとえば、無電力で送信する)ように構成されることができる。
【0079】
804Aにおいて、方法800Aは、ワイヤレス信号上で確保されたリソースのセットを識別するデータを送信することができる。したがって、信号を受信する端末は、送信BSがブランキングするかまたは低減された電力で送信するリソースを識別することができる。端末は、干渉管理またはモビリティ管理に関して送信BS以外のBS(すなわち、たとえば、送信BSとは異なるアクセスタイプ、送信電力タイプ、再使用タイプ、または他の適切なBSタイプのBS)によってサービスされるとき、確保されたリソースを利用することができる。一例として、端末は、ブランクリソースをサービングBSに通知することができる。次いでサービングBSは、送信BSからの低減された干渉のために、確保されたリソース上で高いQoSデータをスケジュールすることができる。さらに、サービングBSは、干渉低減の結果としてそのようなリソース上での送信電力を低くすることができ、それにより、サービングBSによって他の近くの端末に引き起こされる干渉が低減される。
【0080】
図9は、ワイヤレス通信における信頼性を改善するためにメッセージプリアンブル中にBSタイプ情報を与えるための例示的な方法900のフローチャートを示す。902において、方法900は、ワイヤレス信号のプリアンブル中に送信BSのタイプを識別する表示(indicia)を与えることができる。904において、方法900は、随意に、特に送信BSのタイプに指定されたワイヤレス信号のフレーム中にプリアンブルの少なくとも一部をスケジュールすることができる。たとえば、プリアンブルまたはその一部は、RA BS、GA BS、低/中電力BSなどに指定されたフレーム中にスケジュールされることができる。そのような構成は、少なくともワイヤレス信号の指定された(1つまたは複数の)部分においてリモートデバイスに対する干渉を著しく低減することができる。
【0081】
906において、方法900は、BSアクセスタイプ、送信電力タイプ、または再使用タイプを識別するデータをプリアンブルに組み込むことができる。たとえば、データは、BSがRA BSであるか、またはGA BSであるかを指示することができる。代替的に、または追加として、データは、BSがマクロBS、マイクロBS、ピコBS、またはフェムトBSのいずれであるかを、あるいは、BSが完全再使用を使用するかまたは部分再使用を使用するかを指示することができる。追加の態様では、そのデータはさらに、どのデバイスがBSにアクセスするのに適格であるかを指示する情報を備えることができ、それによりアクセス許可を判断する際にモバイル端末によって必要とされるシグナリングが低減される。
【0082】
908において、方法900は、プリアンブルデータに(本明細書で定義する)一意またはある程度一意のセクタID情報を組み込むことができる。このセクタIDは、本明細書で説明するように、そのような情報に指定されたプリアンブルの特定の部分にスケジュールされたり、ワイヤレス信号の1つまたは複数のプリアンブル中の他の情報(たとえば、制御チャネル情報)を用いて変調されたりなどできる。このセクタIDデータは、少数または多数のAPを備える異種ワイヤレスANにおけるモビリティ決定(たとえば、ハンドオフ、アクティブセット管理など)および/または干渉低減(たとえば、RUMメッセージ)を可能にすることができる。
【0083】
910において、方法900は、送信BSとは異なるタイプのBS用に確保されたワイヤレス信号の一部を識別することができる。たとえば、プリアンブルは、送信BSによってブランキングされたワイヤレス信号のいくつかの部分を指示することができる。そのような指示は、本明細書で説明するように、ワイヤレス信号のそのような(1つまたは複数の)部分を明示的に識別するビットマップ、あるいはいくつかのそのような部分を指示する1つまたは複数のビット中に含めることができる。説明したように、方法900は、典型的には近くのモバイルデバイスによって監視されるプリアンブルメッセージ中にタイプ情報を含めることによって、異種ネットワークにおける効率的なワイヤレス通信を可能にすることができる。
【0084】
図10は、本明細書で開示するいくつかの態様による、ワイヤレス信号中のBSタイプ情報にアクセスするための例示的な方法1000のフローチャートを示す。1002において、方法1000は、ワイヤレスANのセクタからワイヤレス信号を取得することができる。1004において、方法1000は、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすることができる。1006において、方法1000は、ワイヤレス信号を生じさせたBSに関係するアクセスタイプ、一意もしくはある程度一意のセクタID、または確保された信号リソースを識別する情報を、システムデータから抽出することができる。このアクセスタイプは、BSへのアクセスについてBSにシグナリングする前に、そのようなアクセスが許可されているかどうかを判断するために利用されることができる。さらに、異なるタイプ情報は、たとえば、モビリティおよび/または干渉管理の目的で、ワイヤレスAN中のBSを識別するために利用されることができる。さらに、システムデータから抽出された情報は、ワイヤレス信号のブランク部分、または低減された電力で送信される部分などの、スケジューリングプロトコルを推論するために利用されることができる。そのようなスケジューリングプロトコルは、本明細書で説明するように、ワイヤレスANのモビリティ、干渉回避、またはいくつかの態様ではタイムラインベースの機能(たとえば、HARQ機能)を管理する際に使用されることができる。
【0085】
図11は、さらなる態様による、ワイヤレス信号中のBSタイプ情報にアクセスし、そのBSタイプ情報を利用するための例示的な方法1100のフローチャートを示す。1102において、方法1100は、受信ワイヤレス信号のプリアンブルからBSタイプ情報を抽出することができる。1104において、方法1100は、部分的にBSタイプ情報に基づいてBSにアクセスすることができる。たとえば、BSがGA BSであることをタイプ情報が指示する場合、BSに対するアクセス許可が推論されることができる。BSがRA BSであることをタイプ情報が指示する場合、アクセス許可が受信デバイスにおいて判断されるか、または、BSとの追加のシグナリングがそのような許可を判断するために行われることができる。
【0086】
1106において、方法1100は、BSにアクセス状況について問い合わせることができる。問合せの結果は、許可状態、または許可の程度を指示することができる。たとえば、程度は、無許可、完全許可、または限定された許可を指示することができる。後者の場合、許可は、特定のタイプの通信(たとえば、音声のみ)、特定のデータ転送速度、特定の使用法、特定のネットワークアクセスなどに制限されることができる。
【0087】
1108において、方法1100は、プリアンブルから一意またはある程度一意のセクタIDを取得することができる。セクタIDは、本明細書で説明するように、モビリティ管理および/または干渉管理において利用されることができる。1110において、方法1100は、送信BSによってブランキングされたワイヤレス信号の一部を識別することができる。ブランク部分は、たとえば、低減された干渉とともに他のBSを監視するために利用されることができる。他の態様では、ブランク部分は、BSのタイムラインベースの機能に関連して識別され、管理されることができる。
【0088】
1112において、方法1100は、モビリティまたは干渉管理においてブランク部分を使用することができる。たとえば、端末は、それらのリソース上での干渉の低減のためにBSによって低減された電力でブランキングまたは送信されるリソースを使用して、サービングBSにハンドオフすることができる。別の例として、端末は、干渉管理に関連して(たとえば、ブランクリソースにスイッチングするために)ブランク部分を現在のサービングBSに報告することができる。説明したように、方法1100は、メッセージプリアンブルからAPのタイプを識別し、そのタイプに適した方法でAPと相互作用するかまたはそのAPとの相互作用を控えることによって、ワイヤレスAPとの効率的な通信を可能とすることができる。
【0089】
図12および図12Aは、本開示のいくつかの態様による、改善されたワイヤレス通信を行う例示的なシステム1200、1200Aのブロック図を示す。システム1200は、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するための手段1202を備えることができる。さらに、システム1200は、プリアンブル中にBSタイプ情報を含めるための手段1204を備えることができる。タイプ情報は、BSのアクセスタイプ、ならびにBSにアクセスするのを許可されたデバイスを識別する情報を備えることができる。さらに、この情報は、1つまたは複数のワイヤレスAN中の多数の他のBS、またはプロバイダのネットワークの他のBSの中でそのBSを一意に識別するID情報を備えることができる。さらに、この情報は、様々なタイプのBS(たとえば、RA BSおよびGA BS、大電力BSおよび小電力BSなどに対するワイヤレスANにおける干渉を低減するように設計されたタイプ固有の通信で利用されるスケジュール情報を備えることができる。
【0090】
システム1200Aは、ワイヤレス信号を送信しているBS以外のBS用に確保されたワイヤレス信号のリソースのセットを確立するための手段1202Aを備えることができる。代替的に、リソースは、送信BSのタイプとは異なるBSのタイプ(たとえば、異なる送信電力タイプ、アクセスタイプ、再使用タイプ)用に確保されることができる。いくつかの態様によれば、送信BS、または共通の送信電力、再使用タイプもしくはアクセスタイプを有するBSは、確保されたリソース上で低減された電力でブランキングまたは送信されるように構成されることができる。上記に加えて、システム1200Aは、確保されたリソースを識別するデータをワイヤレス信号内に含めるための手段1204Aを備えることができる。このデータは、送信BSの範囲内の端末が一般にアクセスできるシステムデータ中に含められることができる。いくつかの態様では、このデータは、ワイヤレス信号のプリアンブル中に、随意には再使用プリアンブル中に含められることができる。
【0091】
図13は、ワイヤレスデータ交換を改善するためにプリアンブルメッセージング中のBSタイプ情報にアクセスし、そのBSタイプ情報を利用する例示的なシステム1300のブロック図を示す。システム1300は、ワイヤレス信号を取得するための手段1302を備えることができる。そのような手段1302は、ワイヤレス通信環境でワイヤレス信号を受信し、解釈するのに適したワイヤレスアンテナ、受信機、復調器、(1つまたは複数の)プロセッサ、メモリ、および/または同様のコンポーネントを備えることができる。さらに、システム1300は、ワイヤレス信号の一部をスキャンするための手段1304を備えることができる。手段1304は、スキャンされた部分からワイヤレス信号のプリアンブルを識別するための命令を備えることができる。その上、システム1300は、ワイヤレス信号のプリアンブルから情報を抽出するための手段1306をさらに備えることができる。いくつかの態様では、手段1306は、ワイヤレス信号を送信しているBSのタイプを識別する情報を選択的に抽出するように構成されることができる。他の態様では、手段1306は、プリアンブルから送信BSの(本明細書で定義する)一意またはある程度一意のセクタIDを選択的に抽出するように構成されることができる。さらなる態様によれば、手段1306は、ワイヤレス信号のブランク部分、または特定タイプのBSに指定された部分などに関係するスケジュール情報を選択的に抽出するように構成されることができる。1つまたは複数の他の態様では、手段1306は、上記の情報の組合せを抽出するように構成されることができる。
【0092】
以上の説明は、請求する主題の態様の例を含む。もちろん、請求する主題について説明する目的でコンポーネントまたは方法のあらゆる考えられる組合せについて説明することは不可能であるが、開示した主題の多数のさらなる組合せおよび置換が可能であることを、当業者なら認識できよう。したがって、開示した主題は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態および変形形態を包含するものとする。さらに、「含む(include)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語は、そのような用語が、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、「備える(comprising)」という用語は使用すると請求項における移行語と解釈されるので、「備える(comprising)」と同様に包括的なものとする。
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、それぞれ本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、2007年11月16日に出願されたFEMTO PREAMBLE DESIGNと題する米国特許仮出願第60/988,665号と、
2008年2月13日に出願されたADAPTIVE ALGORITHMS FOR INTERFERENCE MANAGEMENT MESSAGING WITH INTER-SECTOR FAIRNESS IN A WIRELESS NETWORKと題する米国特許仮出願第61/028,497号と、
2007年11月16日に出願されたFEMTO PREAMBLE DESIGNと題する米国特許仮出願第60/988,720号と、
2008年2月1日に出願されたAIR-INTERFERENCE AND BACKHAUL SIGNALING APPROACHES FOR INTERFERENCE AVOIDANCE MESSAGESと題する米国特許仮出願第61/025,670号と、
2008年4月22日に出願されたSYSTEMS AND METHODS TO ENABLE AIR-INTERFERENCE AND BACKHAUL SIGNALING FOR INTERFERENCE AVOIDANCE MESSAGESと題する米国特許仮出願第61/047,021号と
の米国仮出願の優先権を主張する。
【0002】
同時係属特許出願の参照
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080823号を有するアーモド・クハンデカー(Aamod Khandekar)らによる「SECTOR INTERFERENCE MANAGEMENT BASED ON INTER-SECTOR PERFORMANCE」と、
本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080269号を有するアーモド・クハンデカーらによる「PREAMBLE DESIGN FOR A WIRELESS SIGNAL」と、
本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080694号を有するアーモド・クハンデカーらによる「BACKHAUL SIGNALING FOR INTERFERENCE AVOIDANCE」と、
本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080278U1号を有するアーモド・クハンデカーらによる「PREAMBLE DESIGN FOR A WIRELESS SIGNAL」と、
本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明白に組み込まれる、本明細書と同時に出願された代理人整理番号第080278U3号を有するアーモド・クハンデカーらによる「PREAMBLE DESIGN FOR A WIRELESS SIGNAL」と
の同時係属米国特許出願に関する。
【0003】
以下は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、ある程度計画された(semi-planned)または無計画な(unplanned)ワイヤレスアクセスネットワークのために干渉の低減を可能にするワイヤレス信号のプリアンブル設計に関する。
【背景技術】
【0004】
ワイヤレス通信システムは、たとえば音声コンテンツ、データコンテンツなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。代表的なワイヤレス通信システムは、使用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることができる多元接続システムとすることができる。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムなどがある。
【0005】
一般に、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のモバイルデバイスのための通信を同時にサポートすることができる。各モバイルデバイスは、順方向リンクおよび逆方向リンク上の伝送を介して1つまたは複数の基地局と通信することができる。順方向リンク(またはダウンリンク)は基地局からモバイルデバイスへの通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)はモバイルデバイスから基地局への通信リンクを指す。さらに、モバイルデバイスと基地局との間の通信は、単入力単出力(SISO)システム、多入力単出力(MISO)システム、多入力多出力(MIMO)システムなどを介して確立できる。
【0006】
ワイヤレスメッセージは一般に、情報を搬送するためにコードなどに従って時間、周波数において細分される。たとえば、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)システムでは、順方向リンクメッセージは、1つのスーパーフレームプリアンブルといくつかの時間フレームとにセグメント化された少なくとも1つの時間スーパーフレーム(たとえば、25ミリ秒の長さ)を備える。プリアンブルは捕捉および制御情報を搬送し、様々な他の時間フレームは、音声コールに関係する音声情報、データコールまたはデータセッションに関係するデータパケットなどのトラフィックを搬送する。捕捉情報は、所与のモバイルネットワークセクタ内のモバイル端末によってそのセクタ内の送信基地局を識別するために利用されることができる。制御チャネル情報は、受信信号を復号するためのコマンドおよび他の命令を与える。
【0007】
UMBでは、スーパーフレームプリアンブルは、8つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを備える。最初のシンボルは、一般に順方向一次ブロードキャスト制御チャネル(F−PBCCH)を搬送し、次の4つのシンボルは、順方向二次ブロードキャスト制御チャネル(F−SBCCH)と順方向クイックページングチャネル(P−QPCH)とを搬送することができる。F−PBCCHおよびF−SBCCHは、一般に、UMBシステムに入る端末によって必要とされる初期構成情報を与える。たとえば、F−PBCCHチャネルは、セクタにわたって共通である展開全体の構成情報を搬送し、F−SBCCHは、セクタ固有の構成情報を搬送することができる。F−QPCHは、ページを受信した場合にページを読み取って接続を開くようにアイドルモード端末に指示するために使用されるクイックページを搬送することができる。
【0008】
UMBプリアンブルの最後の3つのOFDMシンボルは、捕捉パイロット情報を搬送することができる。これらの3つのシンボルのうちの第1のシンボルは、一般に、UMBシステムの存在を判断し初期タイミングおよび周波数を捕捉するのに使用されるセクタ非依存の信号を搬送する。第2のセクタ依存の信号は、送信セクタおよび/または基地局の識別情報を判断するために利用できる。同じくセクタ依存である第3の信号は、初期システムパラメータを判断する、たとえば、システムが同期式であるかまたは非同期式であるか、どのような時分割複信(TDD)分割を使用すべきか、などに使用される情報を搬送することができる。
【0009】
上記ではUMBシステム用のプリアンブルについて説明したが、様々な他のモバイル通信システムもまた、シグナリング、捕捉、制御、または同様のワイヤレス通信機能のためのチャネルプリアンブルまたは同様の構造を利用する。具体的に言うと、プリアンブルは、電源投入時にセクタを探索することと、ハンドオフ決定を行い、ネットワークとの通信を確立し、非制御チャネルを復調するのに必要なセクタの初期パラメータを決定することとをリモート端末が行えるようにする、同期および/または捕捉パイロット、制御情報を搬送することができる。他の機能は、いくつかのワイヤレスシステム用のトラフィックチャネルのフォーマットを指定することを含むことができる。一般に、プリアンブルは、受信機においてアプリケーション関連の情報と制御情報を区別できるようにするために、ワイヤレス信号のトラフィック関連の部分から離して置かれる。したがって、受信機は、制御部分を監視して、トラフィック部分自体を監視する必要なしに、信号が、受信デバイスに関係するトラフィックを含むかどうかを識別することができる。制御部分は一般に全信号のごく一部分でしかないので、受信機デバイスは、関係する情報が信号中に含まれているかどうかを判断するために信号プリアンブルを監視することによって処理要件および電力消費を著しく低減することができる。したがって、ワイヤレスシグナリング用の制御チャネルを使用することにより、より効果的な通信、ならびにモバイルデバイスのバッテリ寿命の延長による改善されたモビリティがもたらされる。
【発明の概要】
【0010】
以下で、1つまたは複数の態様の基本的な理解を与えるために、そのような態様の簡略化した概要を提示する。この概要は、すべての企図される態様の包括的な概観ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【0011】
本開示は、異種ワイヤレスアクセスポイント(AP)環境におけるワイヤレス通信の管理を提供する。AP(たとえば、基地局[BS])によって送信されるプリアンブルは、APの別個のタイプを識別する情報を備えることができる。いくつかの態様では、この情報は、APの限定/非限定アクセスタイプを示すビットを含むことができる。したがって、プリアンブルを受信する端末は、サービングAPとして当該APと通信すべきかどうか、ハンドオフ決定のアクティブセット中に当該APを含めるべきかどうか、当該APによって送信された信号をノイズとみなすべきかどうかなどを判断することができる。別の態様では、この情報は、何百または何千ものAPを有するワイヤレスアクセスネットワーク(AN)においてさえ当該APを識別することができる、APの一意のセクタIDを含む。代替的に、または追加として、この情報は、少なくともワイヤレスANの追跡エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域内で異なるある程度一意(semi-unique)のセクタIDを含むことができる。本開示の少なくとも1つの態様では、一意またはある程度一意のIDは64ビットコードの異なる値を備えることができる。さらに他の態様によれば、この情報は、そのようなリソース上での干渉低減を可能にするために、APによってブランキングされるワイヤレスチャネルリソースを含むことができる。本明細書で開示するワイヤレス通信管理の態様を使用することによって、効率的で信頼できる通信が、大規模な異種APネットワークにおいて、影響を及ぼされることができる。
【0012】
本開示のさらなる態様によれば、提供されるのは、ワイヤレス通信の方法である。本方法は、ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成することを備えることができる。本方法はさらに、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めることを備えることができる。
【0013】
他の態様では、開示されるのは、ワイヤレス通信を可能にする装置である。本装置は、ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成する通信プロセッサを備えることができる。さらに、本装置は、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるコンテキストモジュールと、通信プロセッサに結合されたメモリと、を備えることができる。
【0014】
さらに他の態様によれば、提供されるのは、ワイヤレス通信のための装置である。本装置は、ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するための手段を備えることができる。さらに、本装置は、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるための手段を備えることができる。
【0015】
1つまたは複数の他の追加の態様によれば、開示されるのは、ワイヤレス通信用に構成された少なくとも1つのプロセッサである。この(1つまたは複数の)プロセッサは、ワイヤレス信号を送信している基地局(BS)に関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するように構成された第1のモジュールを備えることができる。この(1つまたは複数の)プロセッサはさらに、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるように構成された第2のモジュールを備えることができる。
【0016】
少なくとも1つのさらなる態様によれば、提供されるのは、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品である。このコンピュータ可読媒体は、ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセットを備えることができる。さらに、このコンピュータ可読媒体は、プリアンブル内にBSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めることをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセットを備えることができる。
【0017】
上記に加えて、提供されるのは、ワイヤレス通信を可能にする方法である。本方法は、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得することと、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすることと、を備えることができる。本方法はさらに、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出することを備えることができる。
【0018】
さらなる態様によれば、開示されるのは、ワイヤレス通信を可能にする装置である。本装置は、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得する受信機を備えることができる。本装置はさらに、信号プリアンブルについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンし、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するデータプロセッサを備えることができる。
【0019】
少なくとも1つの他の態様では、開示されるのは、ワイヤレス通信を可能にするように構成された装置である。本装置は、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得するための手段と、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンするための手段と、を備えることができる。さらに、本装置は、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するための手段を備えることができる。
【0020】
他の態様によれば、提供されるのは、ワイヤレス通信を可能にするように構成された少なくとも1つのプロセッサである。この(1つまたは複数の)プロセッサは、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得するように構成された第1のモジュールと、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンするように構成された第2のモジュールと、を備えることができる。さらに、このプロセッサは、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するように構成された第3のモジュールを備えることができる。
【0021】
さらに他の態様によれば、開示されるのは、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品である。このコンピュータ可読媒体は、ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセットを備えることができる。さらに、このコンピュータ可読媒体は、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすることをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセットを備えることができる。さらに、このコンピュータ可読媒体は、システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出することをコンピュータに行わせるためのコードの第3のセットを備えることができる。
【0022】
上記および関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のうちのいくつかの例示的な態様を詳細に記載している。ただし、これらの態様は、様々な態様の原理を使用することができる様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、説明する態様は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとされる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本明細書に記載の態様によるワイヤレス通信を提供する例示的なシステムのブロック図を示す。
【図2】図2は、ワイヤレス通信環境で使用するための例示的な通信装置のブロック図を示す。
【図3】図3は、本開示の態様による、異種アクセスネットワーク(AN)を備える例示的なシステムのブロック図を示す。
【図4】図4は、追加の態様による、ワイヤレス信号プリアンブルを構成するための例示的な送信装置のブロック図を示す。
【図5】図5は、本開示のいくつかの態様による、ブランク部分を備える例示的なワイヤレス信号のブロック図を示す。
【図6】図6は、追加の態様による、異種AN用に構成された基地局を備える例示的なシステムのブロック図を示す。
【図7】図7は、異種ANにおいて改善された通信を可能にするように構成されたモバイル端末を備える例示的なシステムのブロック図を示す。
【図8】図8は、異種APネットワークにおいて改善されたワイヤレス通信を提供するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図8A】図8Aは、異種APネットワークにおいて改善されたワイヤレス通信を提供するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図9】図9は、ワイヤレス通信において改善されたモビリティまたは干渉管理を提供するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図10】図10は、本明細書で開示するいくつかの態様による、ワイヤレス信号からBS情報にアクセスするための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図11】図11は、さらなる態様による、改善されたモビリティまたは干渉管理を実装するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【図12】図12は、改善されたワイヤレス通信のためのワイヤレスセクタ情報を提供する例示的なシステムのブロック図を示す。
【図12A】図12Aは、改善されたワイヤレス通信のためのワイヤレスセクタ情報を提供する例示的なシステムのブロック図を示す。
【図13】図13は、ワイヤレスデータ交換を改善するためにBSアクセスタイプまたはID情報を使用する例示的なシステムのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、全体にわたって同様の要素を指すのに同様の参照符号を使用する図面を参照しながら様々な態様について説明する。以下の記述では、説明の目的で、多数の特定の詳細が1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために記載される。ただし、そのような(1つまたは複数の)態様は、これらの特定の詳細なしに実施できることは明らかであろう。他の例では、よく知られた構造およびデバイスは、1つまたは複数の態様の説明を円滑にするために、ブロック図の形態で示される。
【0025】
さらに、本開示の様々な態様が以下で説明される。本明細書の教示は多種多様な形で実施でき、本明細書で開示する特定の構造および/または機能は代表的なものにすぎないことは明らかであろう。本明細書の教示に基づいて、本明細書で開示する態様は他の態様とは無関係に実現できること、およびこれらの態様のうちの2つ以上を様々な方法で組み合わせることができることを、当業者は諒解するべきである。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置が実現され、および/または方法が実施されることができる。さらに、本明細書に記載の態様のうちの1つまたは複数に加えて、あるいはそれら以外に、他の構造および/または機能を使用して装置が実現され、および/または方法が実施されることができる。例として、本明細書で説明する方法、デバイス、システムおよび装置の多くについては、ワイヤレス信号を送信している基地局のタイプを識別するために信号プリアンブルを使用するコンテキストで説明される。同様の技法が他の通信環境に適用できることを、当業者は諒解すべきである。
【0026】
本明細書で利用されるように、ワイヤレス送信のプリアンブルは、近接する基地局によってサービスされる端末(または、たとえば、ワイヤレス送信を送信している基地局によってサービスされない端末)にパイロットおよび/または制御チャネル情報を提供するシグナリングメッセージである。近接する端末は、送信基地局に関係する動作データを得るためにプリアンブルを復調することができる。したがって、本明細書で利用されるように、プリアンブルは、サービングセルワイヤレス送信とは異なり、ブロードキャスト送信またはユニキャスト送信を含み、送信基地局によってサービスされる端末のためのデータを備える。サービングセル送信は、ページング、位置追跡、ハンドオフ、音声および/またはデータサービスなどのモバイル動作を実施するために、サービングセルによってサービスされる端末によって復調される。
【0027】
ワイヤレスアクセスネットワーク(AN)におけるワイヤレスアクセスポイント(AP)の計画展開では、一般に、トランシーバデバイスの位置、間隔および送信/受信特性を考慮する。計画展開の1つの目的は、送信機間の干渉を低減することである。したがって、たとえば、2つの基地局をそれぞれの送信機の最大送信範囲と同様の距離だけ離間させることができる。よって、一方の基地局における他方の基地局からの干渉は最小限に抑えられることができる。
【0028】
無計画なまたはある程度計画されたAP展開では、ワイヤレス送信機は、しばしば、それらの送信電力、送信方向、または同様の特性を考慮して離間されない。代わりに、2つ以上の同様に送信する(たとえば、実質的に360度に送信する)APが互いに近接することは珍しくない。さらに、異種送信電力環境では、高電力AP(たとえば、20ワットのマクロセル)が中または低電力送信機(たとえば、変動する送信電力、たとえば、1ワットのピコセル、フェムトセルなど)の近位にあることがある。より高電力の送信機は、低電力送信機の重要な干渉源となる可能性がある。さらに、低電力送信機への受信機の近接度に応じて、高電力送信機の著しい干渉も生じる可能性がある。したがって、ある程度計画されたまたは無計画な環境および/または異種送信電力環境における信号干渉は、従来の計画マクロ基地局ANと比較して、しばしば重大な問題になる可能性がある。
【0029】
上記に加えて、限定アクセス(RA)BSは、ある程度計画されたまたは無計画なAP展開から生じる問題を悪化させる可能性がある。RA BSは、1つまたは複数の端末デバイスへのアクセスを選択的に提供することができる。RA BSは、プライベートBS、閉鎖グループ局、または何らかの同様の用語で呼ばれることもある。RA BSは、個人、企業などのプライベートネットワーキングリソースを利用する家庭、オフィスなどに非公開で有利に設置できる。そのようなBSの所有者は、自身のリソースを一般アクセスモバイルユーザに利用されたくないかもしれず、したがって、RA BSは、あらかじめ指定された端末デバイスにアクセスを限定し、許可されたユーザのためにリソースを保持することができる。
【0030】
無計画な、異種およびRAの展開は、ワイヤレスANに劣悪な幾何学的条件をもたらすことできる。ピコBSは経路損失に関して端末に「より近い」ので、制限された関連付けがない場合でも、マクロBSからの非常に強い信号を観測するデバイスは、ピコBSに接続することを選好することができる。したがって、ピコBSでは、同等のデータ転送速度で端末にサービスすることが可能でありながら、ワイヤレスANへの干渉を小さくする。しかしながら、ピコBS信号(たとえば、プリアンブルを備える制御情報および捕捉情報)を監視している端末は、マクロBSからの著しい干渉を観測し、その結果、端末における信号対雑音比(SNR)が低下することになる(たとえば、場合によってはピコBSがマクロBSによって検出不可能になる)。
【0031】
RA BSがGA BS環境に導入されると、追加の問題が生じる。そのような場合、端末デバイスは、接続を許可されていないBSに非常に近い可能性がある。したがって、このBSは、端末にサービスしているBS(たとえば、端末が接続を許可される最も近いBS)に対して非常に強い干渉を引き起こす(その結果、たとえば、SNRが大幅に低下する)ことになる。場合によっては、端末のアナログデジタル(A/D)変換器の感度が低下するほど干渉が強くなることがある。たとえば、端末のコンポーネントは、一般に、(たとえば、上記のシナリオではRA BSによって支配される可能性がある)総受信信号+干渉レベルに基づいて設定されることができる。サービングBSの信号レベルは、量子化ノイズレベルを下回るほど低くなる可能性がある。この場合、干渉側BSがサービングBSとは異なる周波数リソース(たとえば、異なる副搬送波または副搬送波のセット)上に存在するとしても、干渉側BSは依然としてサービングBSを端末において検出不可能にし、端末が量子化ノイズによってマスクされる可能性がある。
【0032】
異種ANにおける干渉の一部を緩和するために、いくつかのBSは、ワイヤレス信号の通信帯域幅の1つまたは複数の部分で低減された電力で送信することができる(または、たとえば、それらの部分で無電力で送信またはブランキングすることができる)。本開示のいくつかの態様では、通信帯域幅の部分は、ワイヤレス信号の1つまたは複数の時間フレーム、周波数サブバンド、および/またはコード細分を備えることができる。一例として、信号のk番目ごとの時間フレームを備えるワイヤレス信号のインターレース(たとえば、いくつかのシステムでは、8番目ごとのフレームがインターレースを備えることができる)は、低電力および/またはRA BSのために確保または選好できる。そのようなBSは、確保/選好されたインターレースで全電力で送信することができる。マクロBSおよび/またはGA BSなど、他のBSは、それぞれ制限/選好されたインターレースで低減された電力でブランキング/送信することができる。したがって、端末は、制限/選好されたインターレースでは少なくともマクロBSからの干渉をほとんどまたは全く観測しないことになる。これは、通常ならば単一のマクロセルBSが使用するであろう同じ帯域幅をより多くのピコBSまたはフェムトBSが使用することができるので、セル分割の恩恵を得、ネットワークにおいて利用可能なデータ転送速度を向上する。
【0033】
通信帯域幅の一部分をブランキングするBSは、本開示のいくつかの態様によれば、ブランキングされた、または低減電力送信が実現されたワイヤレス信号の一部分を告知することができる。一態様では、どの部分(たとえば、インターレース)が低減された電力でブランキング/送信されたかを明示的に示すプリアンブルで、ビットマップがブロードキャストされることができる。別の態様では、BSは、特定の部分が番号に基づいて端末によって暗示的に理解される、それが確保するいくつかの部分を示すことができる。告知はワイヤレス信号のプリアンブルで送信されることができるので、端末は、メッセージのプリアンブルを監視するために必要とされる十分な電力のみを利用して告知を得ることができる。
【0034】
本開示の少なくとも1つの態様では、ワイヤレス信号のプリアンブル(または、たとえば、適切な場合、ワイヤレス信号の他のデータ)は、低再使用プリアンブル(または低再使用データ送信)と呼ばれる低リソース再使用(または低再使用)によって送信されることができる。本明細書で利用されるように、低リソース再使用は、ワイヤレス信号の特定の時間サイクルの時間、周波数、コードおよび/またはシンボルベースのリソースの一部のみを使用することを指す。したがって、たとえば、低再使用は、特定の時間サイクルの1つの時間フレームに関連する4つのうちの3つ以下の周波数サブバンド上でデータを送信することを含むことができる。一方、完全再使用(または、たとえば、非再使用)は、特定の時間サイクルの少なくとも1つの時間フレームのすべてのリソースを使用することを指す(随意に、近接する周波数チャネルにおいて干渉を低減するために利用されるバッファ周波数を除く)。したがって、上記の例では、完全再使用は、データを送信するために4つの周波数サブバンドのすべてを使用する。
【0035】
異種ワイヤレスANの別の問題は、受信信号がどんなタイプのBSから発信されたかを端末が知ることができないことである。したがって、端末は、信号損失、干渉、経路損失など、RA BSへの送信パラメータのみに基づいて、RA BSを介してモバイルネットワークにアクセスすることを選択することができる。実際、端末にRA BSを使用するための許可がないか、または限定された許可(たとえば、限定された帯域幅、限定されたアプリケーションアクセス可能性、限定されたネットワークアクセス可能性など)しかないと判断すると、著しい時間およびシグナリングが失われる可能性がある。したがって、ワイヤレスANにおいてRA BSとGA BSとが重複する場合は、追加の非効率が生じる可能性がある。この問題に対処するために、BSは、送信BSがGA BSであるかRA BSであるかを示すデータを送信することができる。このデータは、ワイヤレス信号のプリアンブルに含められることができ、端末が特定のBSと同期するときに利用されることができる。
【0036】
上記に加えて、RA BSおよび小型の低電力GA BSは無計画な展開またはある程度計画的に展開される可能性があるので、多数のそのようなBSが特定のワイヤレスAN内に共存することがある(たとえば、人口密度の高い地域に何百または何千ものそのようなBSが存在することさえある)。たとえば、住宅地におけるワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)のAPと同様に、個々の住宅所有者が自身の家庭/アパート用のパーソナルRA BSをセットアップした場合、住宅地において(または、たとえば複雑な高層のアパートにおいて)、多くのそのようなBSが端末から参照されることができる。したがって、ワイヤレスANのAPを区別するために一般にいくつかのデータを含む同期信号に重複が起こり、IDの衝突をもたらす可能性がある。この問題に対処するために、ワイヤレス信号のプリアンブルに一意またはある程度一意のセクタIDが組み込まれることができる。端末は、セクタIDを得るためにプリアンブルを監視し、そのようなIDをセル選択、ハンドオフ決定、アクティブBSセットの決定などに利用することができる。本明細書で利用さけるように、一意という用語は、事業者のワイヤレスネットワークのすべてのアクセスポイント間、随意に特定の州または国の境界内のすべてのアクセスポイント間で一意である、コードまたは他の区別する識別子を指す(したがって、たとえば、コードは、事業者がネットワークインフラストラクチャを展開する様々な国において、随意に、しかし同じ州内/国内ではないが、同じ事業者ネットワーク内で再使用されることができる)。一方、ある程度一意は、少なくとも共通の位置登録エリア内またはネットワークのルーティングエリア内のアクセスポイント間で異なるか、または少なくともワイヤレスネットワークで使用する共通の周波数帯域を共有しているアクセスポイント間で異なるコードを指す。
【0037】
本開示において使用されるように、「コンポーネント」、「システム」、「モジュール」などの用語は、コンピュータ関連のエンティティ、すなわち、ハードウェア、ソフトウェア、実行中のソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコードのいずれか、および/またはそれらの任意の組合せを指すものとする。たとえば、モジュールは、プロセッサ上で動作しているプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、デバイス、および/またはコンピュータとすることができるが、これらに限定されない。1つまたは複数のモジュールがプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、モジュールは、1つの電子デバイス上に配置すること、および/または2つ以上の電子デバイス間に分散させることが可能である。さらに、これらのモジュールは、様々なデータ構造を記憶している様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。これらのモジュールは、たとえば、1つまたは複数のデータパケット(たとえば、ローカルシステム、分散システム内の別のコンポーネントと対話する、および/またはインターネットなどのネットワーク上で信号を介して他のシステムと対話する1つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に従ってローカルプロセスおよび/またはリモートプロセスを介して通信することができる。さらに、当業者なら諒解するように、本明細書で説明するシステムのコンポーネントまたはモジュールは、それに関して説明する様々な態様、目的、利点などを達成することができるように追加のコンポーネント/モジュール/システムによって再構成および/または補完されることができ、所与の図に記載の正確な構成に限定されない。
【0038】
さらに、ユーザ端末、すなわちUTに関して、本明細書では様々な態様が説明されている。UTは、システム、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイル通信デバイス、モバイルデバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末(AT)、ユーザエージェント(UA)、ユーザデバイスまたはユーザ装置(UE)と呼ばれることもある。加入者局は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、または処理デバイスとのワイヤレス通信を可能にするワイヤレスモデムもしくは同様の機構に接続された他の処理デバイスとすることができる。
【0039】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明する機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの適切な組合せで実装することができる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信されることができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の物理媒体でよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、スマートカード、およびフラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、キードライブ...)、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記のものの組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0040】
ハードウェア実装の場合、本明細書で開示する態様に関して説明する処理ユニットの様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書で説明する機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの中で実装または実行されることができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態マシンとすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他の適切な構成としても実装されることができる。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、本明細書で説明するステップおよび/または動作の1つまたは複数を実行するように動作可能な1つまたは複数のモジュールを備えることができる。
【0041】
さらに、本明細書で説明する様々な態様または特徴は、標準のプログラミングおよび/またはエンジニアリング技法を使用した方法、装置、または製造品として実装されることができる。さらに、本明細書で開示する態様に関して説明する方法またはアルゴリズムのステップおよび/または動作は、直接ハードウェアで実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施されることができる。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/または動作は、コンピュータプログラム製品に組み込むことができる、機械可読媒体および/またはコンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の少なくとも1つまたは任意の組合せ、あるいはそのセットとして存在してよい。本明細書で使用する「製造品」という用語は、任意のコンピュータ可読デバイスまたは媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。
【0042】
さらに、「例示的」という単語は、本明細書では、例、事例、または例示の働きをすることを意味するために使用する。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様または設計も、必ずしも他の態様または設計よりも好ましいまたは有利なものと解釈すべきではない。むしろ、例示的という単語の使用は、概念を具体的な形で提示するものである。本出願で使用する「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味するものとする。すなわち、別段の規定がない限り、または文脈から明白でない限り、「XはAまたはBを使用する」という表現は、自然な包括的置換のいずれかを意味するものとする。すなわち、XがAを使用するか、XがBを使用するか、またはXがAとBの両方を使用する場合、「XはAまたはBを使用する」は上記の例のいずれの下でも満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段の規定がない限り、または単数形を示すことが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数」を意味するものと解釈すべきである。
【0043】
本明細書で使用されるように、「推論する」または「推論」という用語は、概して、事象および/またはデータを介して捕捉される観察のセットから、システム、環境、および/またはユーザの状態を推理または推論するプロセスを指す。推論は、特定のコンテキストまたは動作を識別するために使用でき、あるいは、たとえば、状態の確率分布を生成することができる。推論は、確率的、すなわち、データおよび事象の考察に基づく当該の状態の確率分布の計算とすることができる。推論は、事象および/またはデータのセットからより高いレベルの事象を構成するために採用される技法を指すこともある。そのような推論から、事象が時間的に緊切して相関するか否かにかかわらず、および事象およびデータが1つまたは複数の事象およびデータの発生源に由来するかどうかにかかわらず、観察された事象および/または記憶された事象データのセットから新しい事象または動作が構成される。
【0044】
次に図を参照すると、図1は、たとえば1つまたは複数の態様と共に使用されることができる、複数のBS110(たとえばワイヤレスAP)および複数の端末120(たとえばUT)を含むワイヤレス通信システム100を示している。BS(110)は、一般に、端末と通信する固定局であり、アクセスポイント、NodeB、または何らかの他の用語で呼ばれることができる。各BS(110)は、図1において102a、102b、および102cと標示された3つの地理的領域として示された、特定の地理的領域またはカバレージエリアの通信カバレージを提供する。「セル」という用語は、その用語が使用されるコンテキストに応じてBSおよび/またはそのカバレージエリアを指すことができる。システム容量を改善するために、BSの地理的領域/カバレージエリアは、複数のより小さいエリア(たとえば、図1のセル102aによる、3つの、より小さいエリア)104a、104b、および104cに分割されることができる。各より小さい範囲(104a、104b、104c)は、それぞれの基地トランシーバサブシステム(BTS)によってサービスされることができる。「セクタ」という用語は、その用語が使用されるコンテキストに応じてBTSおよび/またはそのカバレージエリアを指すことができる。セクタに分割されたセルの場合、そのセルの全セクタ用のBTSは、典型的には、そのセルの基地局内で共存される。本明細書で説明する伝送技術は、セクタに分割されたセルを有するシステムおよびセクタに分割されないセルを有するシステムにも使用されることができる。簡単のために、以下の説明では、別段の規定がない限り、「基地局」という用語は、セクタにサービスする固定局、ならびにセルにサービスする固定局に対して総称的に使用される。
【0045】
端末120は、一般に、システム全体にわたって分散され、各端末120は固定でも移動でもよい。端末120は、上述のように、移動局、ユーザ装置、ユーザデバイス、または他の何らかの用語で呼ばれることができる。端末120は、ワイヤレスデバイス、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデムカードなどとすることができる。各端末120は、任意の所与の瞬間に、ダウンリンク(たとえば、FL)およびアップリンク(たとえば、RL)上の0、1つ、または複数の基地局110と通信することができる。ダウンリンクは、基地局から端末への通信リンクを指し、アップリンクは端末から基地局への通信リンクを指す。
【0046】
集中型アーキテクチャの場合、システムコントローラ130がBS110に結合し、BS110のために調整および制御を行う。分散アーキテクチャの場合、BS110は、必要に応じて(たとえば、BS110を通信可能に結合するバックホールネットワークによって)互いに通信することができる。順方向リンク上のデータ送信は、しばしば1つのアクセスポイントから1つのアクセス端末へ、順方向リンクおよび/または通信システムによってサポートできる最大データ転送速度で、またはその近傍で行われる。順方向リンクの追加のチャネル(たとえば、制御チャネル)は、複数のアクセスポイントから1つのアクセス端末に送信されることができる。逆方向リンクのデータ通信は、1つのアクセス端末から1つ以上のアクセスポイントに行うことができる。
【0047】
図2は、様々な態様による、アドホックまたは無計画な/ある程度計画されたワイヤレス通信環境200の図である。システム200は、互いに、および/または1つまたは複数のモバイルデバイス204に対して、ワイヤレス通信信号の受信、送信、中継などを行う1つまたは複数のセルおよび/またはセクタ内に1つまたは複数のBS202を備えることができる。図示のように、各BS202は、206a、206b、206cおよび206dと標示された4つの地理的領域として示される特定の地理的領域の通信カバレージを提供することができる。各BS202は、当業者なら諒解するように、信号の送信および受信に関連する複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)をそれぞれ備えることができる、送信機チェーンと受信機チェーンとを備えることができる。モバイルデバイス204は、たとえば、セルラー電話、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/またはワイヤレスネットワーク200上で通信するための任意の他の適切なデバイスとすることができる。システム200は、本明細書に記載するように、ワイヤレス通信環境(200)において同期ワイヤレス信号送信を提供および/または利用することを可能にするために、本明細書で説明する様々な態様とともに使用されることができる。
【0048】
図3は、本開示の態様による、異種ANを備える例示的なシステム300のブロック図を示す。システム300は、ワイヤレスANの1つまたは複数のAP(310A、310B、310C、310D)によって送信されるワイヤレス信号を構成することができる送信装置302を備える。具体的に言うと、送信装置302は、異種ANにおいてデバイス(304)との通信を容易にする情報を含むようにそのようなワイヤレス信号のプリアンブルを構成することができる。
【0049】
本開示の1つまたは複数の態様では、送信装置302は、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成することができる通信プロセッサ206を含むことができる。プリアンブルはネットワークオーバーヘッド情報を含むことができる。そのような情報は、特定のタイプのワイヤレスAN(たとえば、LTE、UMB、モバイル通信のためのグローバルシステム[GSM(登録商標)]、ユニバーサルモバイル通信システム[UMTS]、広帯域符号分割多元接続[W−CDMA]など)に適した、同期信号(たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト[3GPP]ロングタームエボリューション[LTE]システムの一次同期チャネル[PSC]および二次同期チャネル[SSC]、ウルトラモバイルブロードバンド[UMB]システムのPBCCHおよびSBCCH、または他のモバイルネットワークシステムの他の同期/捕捉信号など)、制御チャネル信号(たとえば、UMBシステムで使用する順方向一次ブロードキャスト制御チャネル[F―PBCCH]および/または順方向二次ブロードキャスト制御チャネル[F―SBCCH])、などを含むことができる。さらに、送信装置302は、異なるタイプの送信BS(310A、310B、310C、310D)に関係する情報をワイヤレス信号のプリアンブルに含めるコンテキストモジュール308を含むことができる。いくつかの態様によれば、この情報は、送信BS310Aのアクセスタイプを示すデータを含むことができる。たとえば、1つのビットは、送信BS310AがGA BSであるかRA BSであるかを指定することができる。したがって、受信モバイルデバイス304は、送信BS310Aにアクセスすべきかどうかを判断するためにワイヤレス信号のプリアンブルを監視することができる。BSがGAであることをデータが示す場合、モバイルデバイス304は、通信用にそのBSを選択することができる。BSがRAであることをデータが示す場合、モバイルデバイス304は、BS310Aにアクセスすること、追加の情報を得ること、BS310Aを無視すること(たとえば、デバイス304がこのRA BSへのアクセスを許可されていないと判断した場合)、または他の適切な動作を試みることができる。
【0050】
本開示のいくつかの態様では、コンテキストモジュール308は、システム決定情報を送信するために利用されるワイヤレス信号プリアンブルの捕捉パイロット(たとえば、UMBシステムのTDM3パイロット)に、アクセスタイプを識別するデータを含めることができる。他の態様では、プリアンブルに組み込まれる制御チャネル情報(たとえば、F―PBCCH、F―SBCCHなど)に、このデータが含められることができる。ただし、本明細書で説明するように、または本明細書に記載のコンテキストを通して当業者に知らされるように、送信BSのアクセスタイプを識別する情報は、ワイヤレス信号プリアンブルの任意の適切な部分に組み込まれることができることを諒解されたい。
【0051】
いくつかの態様によれば、モバイルデバイス304は、デバイス304がBS310Aへのアクセスを許可されているかどうかを判断するために、送信BS310Aに問い合わせることができる。問合せは、デバイス304を識別するためにモバイルデバイス304のID情報を提出することができる。代替または追加として、問合せは、モバイルデバイス304がRA BS(310A)上で許可されているかどうかを判断するために、RA BS(310A)のクローズドアクセスグループ(CAG)を要求することができる。いくつかの態様では、問合せへの応答は、モバイルデバイス304が許可されているか、許可されていないか、または限定されたアクセスを有するかを示すことができる。限定されたアクセスは、モバイルデバイス304がRA BS(310A)から限定されたサービスを得ることができることを示す「ソフト」制限を含むことができる。限定されたサービスは、たとえば、音声のみのサービス、データサービス用の限定されたデータ転送速度、限定されたアプリケーションサポート、限定されたネットワークアクセスなどを備えることができる。RA BS(310A)からの問合せ応答は、ワイヤレス信号プリアンブルの別々の部分でブロードキャストされるか、またはユニキャストメッセージングによってモバイルデバイス304に伝達されることができる。
【0052】
1つまたは複数のさらなる態様によれば、コンテキストモジュール308は、上記で定義した、送信BS310Aの一意またはある程度一意のセクタIDを、異なるタイプのBS(310A)に関連する情報に組み込むことができる。一意のセクタIDは、BS(310A)をワイヤレスAN上、または、サービスプロバイダ全体のネットワーク上で一意に識別することができる(随意に州または国に限定され、そのような随意の場合は事業者のネットワーク上でセクタIDの衝突が起こる可能性があるが、同じ州または国において衝突が起こらない限り、依然として本明細書で利用する一意に分類できる)。ある程度一意のセクタIDは、ワイヤレスANの位置登録エリアまたは追跡地域内、または少なくともワイヤレスANで使用する特定の周波数帯域上のBS(310A)を一意に識別する任意のものとすることができる。
【0053】
セクタIDは、送信BS310Aを多くの他のBS(310A、310B、310C、310D)から区別するために、ワイヤレス信号のプリアンブルに含められることができる。たとえば、ワイヤレスANに何千ものマクロ、マイクロ、ピコ、フェムトおよび/または同様のBSが含まれる場合、そのようなBSの典型的なIDを使用すると、(たとえば、典型的なIDが一意のインスタンスを数十または数百しか含まない場合)1つまたは複数のBSのIDが衝突する可能性がある。一例として、セクタIDとして64ビットのセクタIDが利用されることができる。ただし、本開示の範囲内で様々な他のビットサイズが使用できることを諒解されたい。いくつかの態様によれば、モバイルデバイス304は、アクティブセットへのセクタの追加、干渉管理要求の送信、またはワイヤレスAN内でBS(310A、310B、310C、310D)の一意の識別を必要とする可能性がある他の機能などのモビリティ機能および通信機能においてセクタIDを利用することができる。
【0054】
セクタIDは、ワイヤレス信号プリアンブルの様々な部分に組み込まれことができる。いくつかの態様では、ワイヤレス信号は、セクタIDに適応するように適宜にサイズ決定されることができる。他の態様では、セクタIDは、他のプリアンブル情報に利用されるワイヤレス信号の一部において変調されることができる。たとえば、IDは、ワイヤレス信号の交替スーパーフレームの交替プリアンブルで送信されることができる。特定の例として、第1のスーパーフレームおよびプリアンブルは、プリアンブルの一部分(たとえば、フレーム)に制御チャネル情報(たとえば、F―SBCCH)を含むことができ、第2のスーパーフレームおよびプリアンブルは、制御チャネル情報の代わりにセクタIDを使用することができる。したがって、モバイルデバイス304は、制御チャネル情報およびセクタIDをワイヤレス信号の交替スーパーフレームで受信することができる。制御チャネルまたは同様の情報およびセクタIDの別の適切な変調が、本開示の範囲内で実装できることを諒解されたい。
【0055】
本開示の少なくともいくつかの態様では、送信装置302は、ワイヤレス信号のブランク部分を識別する情報をメッセージプリアンブルにさらに含めることができる。たとえば、マクロBS(310D)がワイヤレス信号のインターレース上のRA BSへの干渉を低減または除去するためにそのインターレースをブランキングする場合、マクロBS(310D)のタイムラインベースの機能は、モバイルデバイス304がブランキングされたインターレース中の情報を得ることを予想すると、中断されることができる。そのようなタイムラインベースの機能は、自動繰り返し要求(ARQ:Automatic Repeat-reQuest)機能、ハイブリッドARQ(HARQ)機能、などを含むことができる。したがって、送信装置302は、ブランクフレームのスケジュールを含み、そのようなフレームを識別することができるので、モバイルデバイス304は、そのようなフレームを認識し、それに応じて応答することが可能になる。
【0056】
説明したように、システム300は、異種ワイヤレスANにおけるワイヤレス通信を容易にするために、OTAメッセージングへのいくつかの改善を提供する。これらの改善は、1つまたは複数のGA BSまたはRA BSとの効率的な相互作用をもたらすことができる。さらに、BSのタイプ、IDおよび/またはスケジューリングに関連する情報を送信するためにプリアンブルを使用することによって、モバイルデバイス304は、比較的少ない処理(たとえば、メッセージプリアンブルを分析するために必要な処理のみ)を利用するような通信に参加することができる。そのような構成は、そのようなデバイス304における電力消費を低減または最小化し、バッテリ寿命を延長することができる。したがって、異種ワイヤレスANでは、システム300によって著しい恩恵が得られる。
【0057】
図4は、追加の態様による、ワイヤレス信号プリアンブルを構成するための送信装置402を備える例示的なシステム400のブロック図を示す。送信装置は、本明細書で説明するように、送信BSの別個のタイプに関連する情報を含むことができる。この情報は、アクセスタイプ、一意のBS識別情報、スケジュール情報、などを含むことができる。そのような情報およびこの情報を構成/送信するための規則は、メモリ406に格納されることができる。
【0058】
送信装置は、ワイヤレスANのBS(414)によって送信されたワイヤレス信号のプリアンブルを生成する通信プロセッサ404を備えることができる。さらに、コンテキストモジュール412は、BSのタイプに関連する情報をこのプリアンブルに含めることができる。いくつかの態様によれば、コンテキストスケジューラ408は、プリアンブルの少なくとも一部を特定のタイプのBS(414)用に指定されたワイヤレス信号の時間または周波数サブスロットにスケジュールすることができる。たとえば、RA BSおよび/または低電力/中電力のGA BS用に確保されたインターレースは、送信BS(414)がそのようなRA BSまたはGA BSに資格を与えるならば、使用されることができる。さらに、送信BSがそのようなBSタイプに資格を与えない場合には、コンテキストスケジューラ408は、確保されたインターレースをブランキングし、プリアンブルをワイヤレス信号の他の部分にスケジュールすることができる。
【0059】
いくつかの態様では、メッセージ構造モジュール410は、送信BSとは異なるタイプのBSによる送信用に確保されたワイヤレス信号の一部分を識別することができる。上記の例のように、送信BS(たとえば、マクロGA BS)が異なるタイプのBS(たとえば、RA BSまたは中電力/低電力GA BS)用に確保されたワイヤレス信号(たとえば、インターレース)の一部分をブランキングする場合、メッセージ構造モジュール410は、ワイヤレス信号のプリアンブルにおけるブランク部分を識別することができる。したがって、プリアンブルを観測するモバイルデバイスは、ブランク部分を識別することができる。いくつかの態様では、ワイヤレス信号の確保された部分は、ビットマップにおいて明示的に識別されることができる。他の態様では、確保された部分は、確保された部分を備えるワイヤレス信号のタイムスロットおよび/または周波数サブバンドの数を示すことによって、暗示的に識別されることができる。この数の値は、どのタイムスロット/周波数サブバンドが確保された部分に含まれるかを暗示的に識別することができる。さらに他の態様によれば、メッセージ構造モジュール410は、確保された部分を、OTAプリアンブルにおいて送信される送信BS制御チャネル情報の一部として識別することができる。さらなる態様では、モジュール410は、制御チャネル情報のサブセットの代わりに識別情報(たとえば、ビットマップ、確保されたスロット/サブバンドの数)を使用することができる。少なくとも1つの他の態様では、モジュール410は、BSの制御チャネル情報に無関連のワイヤレス信号のセグメントに識別情報を含めることができる。
【0060】
本開示のいくつかの態様では、コンテキストモジュール412は、送信BSの別個のタイプを、そのようなBSのアクセスタイプに少なくとも部分的に基づいて判断することができる。たとえば、BSがGA BSまたはRA BSである場合、BSタイプは、GAまたはRA(たとえば、パーソナルフェムトBS)と判断されることができる。代替または追加として、この別個のタイプは、BSのデフォルトの送信電力またはセクタサイズに少なくとも部分的に基づいて判断されることができる。たとえば、BSがマイクロセルまたはピコセルにサービスする場合、BSは、マイクロタイプBSまたはピコタイプBSと判断されることができる。同様に、BSがマイクロBSまたはピコBSに適したデフォルトの送信電力で送信する場合、タイプは、マイクロタイプBSまたはピコタイプBSと判断されることができる。BSのタイプ(たとえば、マクロ、マイクロ、ピコ、フェムト、GA、RA、など)は、ワイヤレス信号のプリアンブルに含まれる適切な情報(たとえば、1ビットの数値、3ビットの数値など)を利用して示されることができる。
【0061】
上記に加えて、システム400は、送信装置402に結合されたワイヤレス送信機414を備えることができる。そのような送信機414は、少なくともリモートデバイス(たとえば、移動端末)にワイヤレス信号を送信(たとえば、ブロードキャスト、ユニキャスト)するために利用されることができる。ワイヤレス送信機414は、ワイヤレスANのBSの変調器およびワイヤレストランシーバを備えることができる。本明細書で説明し、当技術分野で知られており、または本明細書に記載されたコンテキストを通して当業者に知らされるように、ワイヤレスANは、UMBシステム、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)システム、広帯域符号分割多元接続(W−CDMA)システム、または任意の他の適切なモバイル通信アクセスシステムの一部とすることができる。
【0062】
図5は、本開示のいくつかの態様による、ブランク部分(506A、506B)を備える例示的なワイヤレス信号502A、502Bの例示的なブロック図500を示す。ワイヤレス信号502A、502Bの影つき領域によって示されるブランク部分(506A、506B)は、ワイヤレス信号のそのような部分において低減された干渉を可能にすることができる。たとえば、特定のタイプのBS(たとえば、マクロBS)は、低電力BSおよび/またはRA BSへの干渉を低減し、そのようなBSがメッセージ502A、502Bのそのような部分(506A、506B)の全帯域幅を利用することを可能にするために、そのような部分(506A、506B)にデータが存在しないようにスケジュールすることができる。一態様では、ブランク部分(506A、506B)は、ワイヤレス信号502A、502Bの(たとえば、8フレームごとに)単一のインターレースを備えることができる。本明細書で説明するように、BSはどの部分(506A、506B)がブランキングされるかを告知することができる。
【0063】
本開示の特定の態様によれば、ワイヤレス信号502Aのブランク部分506Aは、中間にある一定の数のデータ部分(たとえば、フレーム504)でスケジュールされることができる。他の態様では、ブランク部分506Bは、ワイヤレス信号502Bにおいて示されるように、一方のインターレースの終端と別のインターレースの始端とにまとめられることができる。後者の場合、タイムラインベースの機能(たとえば、ARQ、HARQ)は、ワイヤレス信号の連続する部分、たとえば、まとめられたブランク部分506Bより前、およびブランク部分506Bの後に維持されることができる。いずれの構成でも、ブランキングされたフレームの位置は、受信デバイスに構成を通知するために、ワイヤレス信号502A、502Bのプリアンブルに含まれるデータで、暗示的または明示的に定義されることができる。そのような情報をワイヤレス信号プリアンブルに含めることによって、最小の処理能力は、そのような情報を得るため、および効率的なワイヤレス通信を可能にするために、受信デバイスによって消費されることができる。
【0064】
図6は、本開示の態様による、異種AN用に構成された基地局602と1つまたは複数のAT604(たとえば、モバイルデバイス)とを備える例示的なシステム600のブロック図を示す。基地局602は、送信電力および/またはアクセス構成が変動する他のBS(図示せず)に関連して、(1つまたは複数の)AT604との効率的な通信を可能にするように構成されることができる。たとえば、基地局602は、基地局602の特定のタイプを識別するプリアンブル情報をスケジュールするように構成されることができる。タイプには、一般アクセスか限定アクセスか、セルサイズ、一意のセルID、特定のスケジュール情報などを含めることができる。
【0065】
基地局602(たとえば、アクセスポイント、...)は、1つまたは複数のAT604から1つまたは複数の受信アンテナ606を介して(1つまたは複数の)信号およびワイヤレス信号を受信する受信機610と、変調器624によって与えられたコード化/被変調ワイヤレス信号を1つまたは複数のAT604に(1つまたは複数の)送信アンテナ608を介して送信する送信機626と、を備えることができる。受信機610は、受信アンテナ606から情報を受信することができ、さらに、(1つまたは複数の)AT604によって送信されたアップリンクデータを受信する信号受信者(recipient)(図示せず)を備えることができる。さらに、受信機610は、受信した情報を復調する復調器612に動作可能に連結される。復調されたシンボルは、通信プロセッサ614によって分析される。通信プロセッサ614は、基地局602によって提供される機能に関係する情報を記憶するメモリ616に結合される。一例では、記憶された情報は、ワイヤレス信号を解析し、順方向リンク(FL)送信とRL送信とを、信号の1つまたは複数の時間細分および/または周波数細分にスケジュールするためのプロトコルを備えることができる。特に、本明細書で説明するように、記憶された情報は、プリアンブル情報をワイヤレス信号の所定の部分にスケジュールするための規則、ワイヤレス信号の1つまたは複数の他の部分をブランキングするための規則、プリアンブルにおいてBSの別個のタイプを識別するための規則、アクセス情報を提供するための規則、などの規則を備えることができる。
【0066】
いくつかの態様によれば、通信プロセッサ614は、少なくともネットワークオーバーヘッド情報(たとえば、同期信号、制御チャネル情報)を備えるワイヤレス信号のメッセージプリアンブルを生成することができる。さらに、本明細書で説明するように、通信プロセッサ614は、BSの別個のタイプに関連する情報を、通信プロセッサ614によって生成されるプリアンブルに含めることができる、コンテキストモジュール618に結合されることができる。そのような情報は、BSのアクセスタイプ(たとえば、RA、GA)、および/またはBSの送信電力またはセルサイズ(たとえば、マクロ、マイクロ、ピコ、フェムト)を識別する(1つまたは複数の)ビットを含むことができる。この情報は、ワイヤレスANまたはサービスプロバイダのネットワークにおいて、多数の他の基地局の中で基地局602を識別するために利用されるセクタIDをさらに備えることができる。さらに、この情報は、異種ワイヤレスANにおける正常な通信に適したスケジューリング構成を含むことができる。
【0067】
本明細書で説明するように、通信プロセッサ614は、送信のための種々のタイプのBSによって確保される基地局602から送信されるワイヤレス信号の部分を識別するメッセージ構造モジュール620にさらに結合されることができる。識別は、明示的(たとえば、位置および/またはタイムスロット/周波数サブバンドを識別するビットマップを使用する)、または暗示的(たとえば、そのような部分の数を備える)とすることができ、ワイヤレス信号プリアンブルの制御チャネル部分に含められることができる。その上、通信プロセッサ614は、1つのタイプの基地局602用に指定されたメッセージのセグメントにワイヤレス信号プリアンブルの1つまたは複数の部分をスケジュールするコンテキストスケジューラ622に結合されることができる。たとえば、基地局がRA BSである場合、プリアンブルはRA BS用に指定されたメッセージの部分にスケジュールできる。基地局602のタイプを識別する情報をワイヤレス信号プリアンブルに含めることによって、(1つまたは複数の)AT604は、単にプリアンブルを分析することによって、基地局602にアクセスするべきかどうか、どのようにタイムラインベースの機能を取得し、これに応答するか、およびどのように基地局602を識別するかを判断することができる。したがって、異種ワイヤレスANにおいて多数のそのような基地局602から生じたそのような情報は、(1つまたは複数の)AT604において最小の処理電力で分析されることができる。
【0068】
図7は、異種ANにおいて改善された通信を可能にするように構成されたモバイル端末702を備える例示的なシステム700のブロック図を示す。モバイル端末702は、ワイヤレスANの1つまたは複数の基地局704(たとえば、アクセスポイント)にワイヤレスに結合するように構成されることができる。モバイル端末702は、当技術分野で知られているように、FLチャネル上で基地局704からワイヤレス信号を受信し、RLチャネル上でワイヤレス信号を用いて応答することができる。さらに、モバイル端末702は、基地局704のタイプ(たとえば、送信電力、GA、RA)に基づいて、ワイヤレス信号の選択された部分をスキャンすることにより基地局704によって送信されたプリアンブル情報を取得することができる。さらに、モバイル端末702は、プリアンブルから基地局704の異なるタイプを識別する情報を抽出することができる。いくつかの態様では、モバイル端末702は、基地局704に対するモバイル端末702のアクセス状況を取得するために、この情報を利用することができる。
【0069】
モバイル端末702は、信号(たとえば、無線[OTA]送信)を受信する少なくとも1つのアンテナ706(たとえば、入力インターフェースを備える送信受信機、またはそのような受信機のグループ)と、受信信号に対して典型的な動作(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバートなど)を実行する(1つまたは複数の)受信機708と、を含む。一般に、アンテナ706および送信機726(トランシーバと総称される)は、(1つまたは複数の)基地局704とのワイヤレスデータ交換を可能にするように構成されることができる。少なくともいくつかの態様によれば、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、メッセージプリアンブルについて受信メッセージの1つまたは複数の部分をスキャンすることができる。(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、BS704の異なるタイプを識別するために情報をプリアンブルから抽出することができる。
【0070】
アンテナ706および(1つまたは複数の)受信機708はまた、受信シンボルを復調し、復調されたシンボルを評価のために(1つまたは複数の)データプロセッサ712に供給することができる復調器710に結合されることができる。(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、モバイル端末702の1つまたは複数のコンポーネント(706、708、710、714、716、718、720、722、724、726)を制御および/または参照することができることを諒解されたい。さらに、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、モバイル端末702の機能を実行することに関係する情報または制御権を備える1つまたは複数のモジュール、アプリケーション、エンジンなど(714、718、720、722)を実行することができる。たとえば、そのような機能は、基地局704のタイプ、基地局704の身元(identity)、および/または基地局704のチャネルスケジューリングについて受信ワイヤレス信号をスキャンすることを含むことができる。さらに、機能は、本明細書で説明するように、アクティブセット中の基地局704を含む基地局704にアクセスすること、アクセス状況について基地局704を問い合わせること、または同様の動作を含むことができる。
【0071】
モバイル端末702はさらに、(1つまたは複数の)データプロセッサ712に動作可能に結合されたメモリ716を含むことができる。メモリ716は、送信、受信などすべきデータと、リモートデバイス(704)とのワイヤレス通信を行うのに適した命令とを記憶することができる。さらに、メモリ716は、上記の(1つまたは複数の)プロセッサ712によって実行されるモジュール、アプリケーション、エンジンなど(714、718、720、722)を記憶することができる。いくつかの態様によれば、(1つまたは複数の)アンテナ706は、ワイヤレスANのセクタ(704)からワイヤレス信号を取得することができる。(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、メッセージプリアンブルおよび基地局704のタイプ識別情報を取得するために、ワイヤレス信号の一部分をスキャンすることができる。たとえば、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、少なくとも部分的にタイプ識別情報から基地局704がRA BSであるか、GA BSであるか、または限定されたアクセス(LA)BSであるかを判断することができる。後者の場合、基地局704は制限されるべきと判断され、問合せモジュール718は、基地局704からモバイル端末702のアクセス状況を取得するためにユニキャストメッセージを使用することができる。その状況は、モバイル端末704がCAG内に含まれるかどうかを示す情報を備えることができる。代替的に、または追加として、ユニキャストメッセージに対する応答は、CAGを備えることができる。そのような場合、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、モバイル端末702が基地局704のCAG内に含まれるかどうかを判断することができる。アクセスモジュール714は、基地局704の異なるタイプに少なくとも部分的に基づいて(たとえば、モバイル端末702がCAG内に含まれる場合)基地局704を活動状態にすることができる。
【0072】
追加の態様によれば、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、ワイヤレス信号のプリアンブルからセクタIDを抽出することができる。このセクタIDは、サービスプロバイダのネットワークの特定の追跡エリアもしくは位置登録エリア中の、またはそのようなネットワークによって使用される特定の周波数帯域上の基地局704を一意に識別する(たとえば、本明細書で定義するある程度一意のセクタID)ことができ、あるいは一般にサービスプロバイダのネットワーク上で他のすべてのそのような基地局の中で基地局704を一意に識別する(たとえば、本明細書で定義する一意のID)ことができる。さらに、通信品質モジュール720は、干渉を低減せよという要求とともにセクタIDを提出することができる。たとえば、基地局704からの信号がモバイル端末702に干渉を引き起こしている場合、セクタIDは、モバイル端末702によって利用される1つまたは複数のチャネルリソース上での送信電力の低減を要求するリソース利用メッセージ(RUM)とともに提出されることができる。他の態様では、ハンドオフモジュール722は、モバイル端末702によって管理されるBSのアクティブセットにセクタIDを追加することができる。さらに、セクタIDは、(たとえば、基地局704への、または基地局704からの)ハンドオフ決定を実施する際にも利用されることができる。
【0073】
1つまたは複数のさらなる態様によれば、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、異なる情報を取得するために、ワイヤレス信号の交替プリアンブルをスキャンすることができる。たとえば、基地局704のタイプを識別する情報が他の情報(たとえば、制御チャネル情報)で変調される場合、識別情報は、たとえば奇数番のプリアンブルで監視され、他の情報は、偶数番のプリアンブルで捕捉されることができる。少なくとも1つの態様では、異種ワイヤレスANに関係するスケジュール情報は、ワイヤレス信号の(1つまたは複数の)プリアンブルから抽出されることができる。たとえば、ワイヤレス信号のブランクセグメントを識別する情報は、識別されることができる。一態様では、復調器710は、これらのブランクセグメントを識別するビットマップを復号することができる。他の態様では、(1つまたは複数の)データプロセッサ712は、たとえば、所定の数のブランクセグメントをワイヤレス信号の特定のセグメントにマッピングしているルックアップテーブルを参照して、その数からブランクセグメントを暗示的に判断することができる。ブランクセグメントを識別することによって、タイムラインベースの機能は、ブランクセグメントに先行するおよび/または後続するセグメントなど、ワイヤレス信号の他のセグメントに対して分析されることができる。
【0074】
上述のシステムは、いくつかのコンポーネント、モジュールおよび/または通信インターフェースの間の相互作用に関して説明された。そのようなシステムおよびコンポーネント/モジュール/インターフェースは、本明細書で指定されたコンポーネントもしくはサブコンポーネント、指定されたコンポーネントもしくはサブコンポーネントの一部、および/または追加のコンポーネントを含むことができることを諒解されたい。たとえば、システムは、送信装置402、送信機414、およびモバイルデバイス304、またはこれらおよび他のコンポーネントの異なる組合せを含むことができる。サブコンポーネントは、親コンポーネント内に含まれるのではなく、他のコンポーネントに通信可能に結合されたコンポーネントとして実装されることもできる。さらに、1つまたは複数のコンポーネントは、集約機能を提供する単一のコンポーネントに組み合わされることができることに留意されたい。たとえば、通信プロセッサ306は、単一のコンポーネントによってプリアンブルを生成し、BSタイプを識別する情報をそのプリアンブル中に含めることを可能にするためにコンテキストモジュール308を含むことができ、またその逆も同様である。コンポーネントはまた、特に本明細書に記載されていないが当業者に知られている1つまたは複数の他のコンポーネントと相互作用することができる。
【0075】
さらに、諒解されるように、開示した上記のシステムおよび下記の方法の様々な部分は、人工知能、または知識ベースもしくはルールベースのコンポーネント、サブコンポーネント、プロセス、手段、方法、または機構(たとえば、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、エキスパートシステム、ベイズの信頼(belief)ネットワーク、ファジー論理、データ融合エンジン、クラシファイヤなど)を含むか、またはそれらからなることができる。そのようなコンポーネントは、特に、および本明細書ですでに説明したものに加えて、システムおよび方法の部分をより適応的ならびに効率的で知的にするために、それによって実行されるいくつかの機構またはプロセスを自動化することができる。
【0076】
上記で説明した例示的なシステムに鑑みて、開示する主題に従って実施できる方法は、図8〜図11のフローチャートを参照すればより良く諒解されよう。説明を簡単にするために、方法を一連のブロックとして図示および説明したが、いくつかのブロックは本明細書で図示および説明したブロックとは異なる順序で、および/または他のブロックと同時に、行うことができるので、主張する主題はブロックの順序によって限定されないことを理解および諒解されたい。さらに、以下で説明する方法を実施するために、図示されたすべてのブロックが必要とされるわけではない。さらに、以下および本明細書の全体にわたって開示する方法は、そのような方法をコンピュータに移送および転送することを可能にする製造品に記憶することが可能であることをさらに諒解されたい。使用する製造品という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリアに関連するデバイス、または記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。
【0077】
図8および図8Aは、異種APネットワークにおいて改善されたワイヤレス通信を提供するための例示的な方法800、800Aのフローチャートを示す。方法800は、802において、プリアンブルが少なくともネットワークオーバーヘッド情報を含む、OTA通信メッセージのプリアンブルを生成することができる。さらに804において、方法800は、送信BSの異なるタイプに関係する情報をプリアンブル中に含めることができる。この情報は、本明細書で説明するように、BSのアクセスタイプ、BSのセクタID、BSのスケジュール情報などを含むことができる。いくつかの態様では、アクセスタイプは、BSのGAもしくはRAタイプ、またはBSのセクタサイズ/送信電力を指示することができる。特定の態様では、アクセスタイプは、BSのCAGをさらに含むことができ、それにより受信デバイスは、BSにアクセスするのが許可されているかどうかを識別できるようになる。したがって、異種ワイヤレスANにおける通信を可能にするかまたはそのようなANにおける干渉を低減するのに利用される情報は、ワイヤレス信号のプリアンブルを監視することによって取得されることができ、それによってワイヤレスANのAPと通信している端末の処理電力を最小限に抑えられる。
【0078】
方法800Aは、802Aにおいて、ワイヤレス信号を送信しているBS以外のBS用に確保されたワイヤレス信号リソースのセットを確立することができる。そのようなリソースは、適切な時間、周波数、コード、信号もしくは同様のリソース、またはそれらの組合せを含むことができる。さらに、確保されたリソースは、完全再使用リソース(たとえば、単一のデータセットが、確立されたリソース上で送信される場合)、または部分再使用リソース(たとえば、データセットを通信するために特定のリソースのすべてではなく確立されたリソースのサブセットを使用して、たとえば、複数のBSが、確立されたリソース上でデータを送信できるようにする)とすることができる。いくつかの態様によれば、送信BSは、リソースの確保されたセット上で低減された電力で送信するか、またはそのようなリソースをブランキングする(たとえば、無電力で送信する)ように構成されることができる。
【0079】
804Aにおいて、方法800Aは、ワイヤレス信号上で確保されたリソースのセットを識別するデータを送信することができる。したがって、信号を受信する端末は、送信BSがブランキングするかまたは低減された電力で送信するリソースを識別することができる。端末は、干渉管理またはモビリティ管理に関して送信BS以外のBS(すなわち、たとえば、送信BSとは異なるアクセスタイプ、送信電力タイプ、再使用タイプ、または他の適切なBSタイプのBS)によってサービスされるとき、確保されたリソースを利用することができる。一例として、端末は、ブランクリソースをサービングBSに通知することができる。次いでサービングBSは、送信BSからの低減された干渉のために、確保されたリソース上で高いQoSデータをスケジュールすることができる。さらに、サービングBSは、干渉低減の結果としてそのようなリソース上での送信電力を低くすることができ、それにより、サービングBSによって他の近くの端末に引き起こされる干渉が低減される。
【0080】
図9は、ワイヤレス通信における信頼性を改善するためにメッセージプリアンブル中にBSタイプ情報を与えるための例示的な方法900のフローチャートを示す。902において、方法900は、ワイヤレス信号のプリアンブル中に送信BSのタイプを識別する表示(indicia)を与えることができる。904において、方法900は、随意に、特に送信BSのタイプに指定されたワイヤレス信号のフレーム中にプリアンブルの少なくとも一部をスケジュールすることができる。たとえば、プリアンブルまたはその一部は、RA BS、GA BS、低/中電力BSなどに指定されたフレーム中にスケジュールされることができる。そのような構成は、少なくともワイヤレス信号の指定された(1つまたは複数の)部分においてリモートデバイスに対する干渉を著しく低減することができる。
【0081】
906において、方法900は、BSアクセスタイプ、送信電力タイプ、または再使用タイプを識別するデータをプリアンブルに組み込むことができる。たとえば、データは、BSがRA BSであるか、またはGA BSであるかを指示することができる。代替的に、または追加として、データは、BSがマクロBS、マイクロBS、ピコBS、またはフェムトBSのいずれであるかを、あるいは、BSが完全再使用を使用するかまたは部分再使用を使用するかを指示することができる。追加の態様では、そのデータはさらに、どのデバイスがBSにアクセスするのに適格であるかを指示する情報を備えることができ、それによりアクセス許可を判断する際にモバイル端末によって必要とされるシグナリングが低減される。
【0082】
908において、方法900は、プリアンブルデータに(本明細書で定義する)一意またはある程度一意のセクタID情報を組み込むことができる。このセクタIDは、本明細書で説明するように、そのような情報に指定されたプリアンブルの特定の部分にスケジュールされたり、ワイヤレス信号の1つまたは複数のプリアンブル中の他の情報(たとえば、制御チャネル情報)を用いて変調されたりなどできる。このセクタIDデータは、少数または多数のAPを備える異種ワイヤレスANにおけるモビリティ決定(たとえば、ハンドオフ、アクティブセット管理など)および/または干渉低減(たとえば、RUMメッセージ)を可能にすることができる。
【0083】
910において、方法900は、送信BSとは異なるタイプのBS用に確保されたワイヤレス信号の一部を識別することができる。たとえば、プリアンブルは、送信BSによってブランキングされたワイヤレス信号のいくつかの部分を指示することができる。そのような指示は、本明細書で説明するように、ワイヤレス信号のそのような(1つまたは複数の)部分を明示的に識別するビットマップ、あるいはいくつかのそのような部分を指示する1つまたは複数のビット中に含めることができる。説明したように、方法900は、典型的には近くのモバイルデバイスによって監視されるプリアンブルメッセージ中にタイプ情報を含めることによって、異種ネットワークにおける効率的なワイヤレス通信を可能にすることができる。
【0084】
図10は、本明細書で開示するいくつかの態様による、ワイヤレス信号中のBSタイプ情報にアクセスするための例示的な方法1000のフローチャートを示す。1002において、方法1000は、ワイヤレスANのセクタからワイヤレス信号を取得することができる。1004において、方法1000は、システムデータについてワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすることができる。1006において、方法1000は、ワイヤレス信号を生じさせたBSに関係するアクセスタイプ、一意もしくはある程度一意のセクタID、または確保された信号リソースを識別する情報を、システムデータから抽出することができる。このアクセスタイプは、BSへのアクセスについてBSにシグナリングする前に、そのようなアクセスが許可されているかどうかを判断するために利用されることができる。さらに、異なるタイプ情報は、たとえば、モビリティおよび/または干渉管理の目的で、ワイヤレスAN中のBSを識別するために利用されることができる。さらに、システムデータから抽出された情報は、ワイヤレス信号のブランク部分、または低減された電力で送信される部分などの、スケジューリングプロトコルを推論するために利用されることができる。そのようなスケジューリングプロトコルは、本明細書で説明するように、ワイヤレスANのモビリティ、干渉回避、またはいくつかの態様ではタイムラインベースの機能(たとえば、HARQ機能)を管理する際に使用されることができる。
【0085】
図11は、さらなる態様による、ワイヤレス信号中のBSタイプ情報にアクセスし、そのBSタイプ情報を利用するための例示的な方法1100のフローチャートを示す。1102において、方法1100は、受信ワイヤレス信号のプリアンブルからBSタイプ情報を抽出することができる。1104において、方法1100は、部分的にBSタイプ情報に基づいてBSにアクセスすることができる。たとえば、BSがGA BSであることをタイプ情報が指示する場合、BSに対するアクセス許可が推論されることができる。BSがRA BSであることをタイプ情報が指示する場合、アクセス許可が受信デバイスにおいて判断されるか、または、BSとの追加のシグナリングがそのような許可を判断するために行われることができる。
【0086】
1106において、方法1100は、BSにアクセス状況について問い合わせることができる。問合せの結果は、許可状態、または許可の程度を指示することができる。たとえば、程度は、無許可、完全許可、または限定された許可を指示することができる。後者の場合、許可は、特定のタイプの通信(たとえば、音声のみ)、特定のデータ転送速度、特定の使用法、特定のネットワークアクセスなどに制限されることができる。
【0087】
1108において、方法1100は、プリアンブルから一意またはある程度一意のセクタIDを取得することができる。セクタIDは、本明細書で説明するように、モビリティ管理および/または干渉管理において利用されることができる。1110において、方法1100は、送信BSによってブランキングされたワイヤレス信号の一部を識別することができる。ブランク部分は、たとえば、低減された干渉とともに他のBSを監視するために利用されることができる。他の態様では、ブランク部分は、BSのタイムラインベースの機能に関連して識別され、管理されることができる。
【0088】
1112において、方法1100は、モビリティまたは干渉管理においてブランク部分を使用することができる。たとえば、端末は、それらのリソース上での干渉の低減のためにBSによって低減された電力でブランキングまたは送信されるリソースを使用して、サービングBSにハンドオフすることができる。別の例として、端末は、干渉管理に関連して(たとえば、ブランクリソースにスイッチングするために)ブランク部分を現在のサービングBSに報告することができる。説明したように、方法1100は、メッセージプリアンブルからAPのタイプを識別し、そのタイプに適した方法でAPと相互作用するかまたはそのAPとの相互作用を控えることによって、ワイヤレスAPとの効率的な通信を可能とすることができる。
【0089】
図12および図12Aは、本開示のいくつかの態様による、改善されたワイヤレス通信を行う例示的なシステム1200、1200Aのブロック図を示す。システム1200は、ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するための手段1202を備えることができる。さらに、システム1200は、プリアンブル中にBSタイプ情報を含めるための手段1204を備えることができる。タイプ情報は、BSのアクセスタイプ、ならびにBSにアクセスするのを許可されたデバイスを識別する情報を備えることができる。さらに、この情報は、1つまたは複数のワイヤレスAN中の多数の他のBS、またはプロバイダのネットワークの他のBSの中でそのBSを一意に識別するID情報を備えることができる。さらに、この情報は、様々なタイプのBS(たとえば、RA BSおよびGA BS、大電力BSおよび小電力BSなどに対するワイヤレスANにおける干渉を低減するように設計されたタイプ固有の通信で利用されるスケジュール情報を備えることができる。
【0090】
システム1200Aは、ワイヤレス信号を送信しているBS以外のBS用に確保されたワイヤレス信号のリソースのセットを確立するための手段1202Aを備えることができる。代替的に、リソースは、送信BSのタイプとは異なるBSのタイプ(たとえば、異なる送信電力タイプ、アクセスタイプ、再使用タイプ)用に確保されることができる。いくつかの態様によれば、送信BS、または共通の送信電力、再使用タイプもしくはアクセスタイプを有するBSは、確保されたリソース上で低減された電力でブランキングまたは送信されるように構成されることができる。上記に加えて、システム1200Aは、確保されたリソースを識別するデータをワイヤレス信号内に含めるための手段1204Aを備えることができる。このデータは、送信BSの範囲内の端末が一般にアクセスできるシステムデータ中に含められることができる。いくつかの態様では、このデータは、ワイヤレス信号のプリアンブル中に、随意には再使用プリアンブル中に含められることができる。
【0091】
図13は、ワイヤレスデータ交換を改善するためにプリアンブルメッセージング中のBSタイプ情報にアクセスし、そのBSタイプ情報を利用する例示的なシステム1300のブロック図を示す。システム1300は、ワイヤレス信号を取得するための手段1302を備えることができる。そのような手段1302は、ワイヤレス通信環境でワイヤレス信号を受信し、解釈するのに適したワイヤレスアンテナ、受信機、復調器、(1つまたは複数の)プロセッサ、メモリ、および/または同様のコンポーネントを備えることができる。さらに、システム1300は、ワイヤレス信号の一部をスキャンするための手段1304を備えることができる。手段1304は、スキャンされた部分からワイヤレス信号のプリアンブルを識別するための命令を備えることができる。その上、システム1300は、ワイヤレス信号のプリアンブルから情報を抽出するための手段1306をさらに備えることができる。いくつかの態様では、手段1306は、ワイヤレス信号を送信しているBSのタイプを識別する情報を選択的に抽出するように構成されることができる。他の態様では、手段1306は、プリアンブルから送信BSの(本明細書で定義する)一意またはある程度一意のセクタIDを選択的に抽出するように構成されることができる。さらなる態様によれば、手段1306は、ワイヤレス信号のブランク部分、または特定タイプのBSに指定された部分などに関係するスケジュール情報を選択的に抽出するように構成されることができる。1つまたは複数の他の態様では、手段1306は、上記の情報の組合せを抽出するように構成されることができる。
【0092】
以上の説明は、請求する主題の態様の例を含む。もちろん、請求する主題について説明する目的でコンポーネントまたは方法のあらゆる考えられる組合せについて説明することは不可能であるが、開示した主題の多数のさらなる組合せおよび置換が可能であることを、当業者なら認識できよう。したがって、開示した主題は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態および変形形態を包含するものとする。さらに、「含む(include)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語は、そのような用語が、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、「備える(comprising)」という用語は使用すると請求項における移行語と解釈されるので、「備える(comprising)」と同様に包括的なものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信の方法であって、
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成すること、及び
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めること、
を備える方法。
【請求項2】
低再使用プリアンブル上で前記情報を送信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ある程度一意のセクタIDは、ワイヤレスアクセスネットワーク(AN)の位置登録エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域のため一意であるコードを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記送信しているBSによってサービスされる端末から、前記送信しているBSに隣接するセクタの一意またはある程度一意のセクタIDを含む信号を受け取ること、及び
前記隣接するセクタIDに関連するマクロBSの少なくとも捕捉範囲内で隣接しているBSを識別すること、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末から前記セクタと隣接するセクタとの相対信号強度を取得すること、及び
ハンドオフ決定を行うために前記相対信号強度を使用すること、
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記隣接するセクタIDを含む信号の信号品質指標(signal quality metric)を取得すること、
前記隣接しているBSと交信して、前記信号品質指標の少なくとも一部に基づく干渉管理を行うために、前記隣接するセクタIDを使用すること、
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記隣接しているBSと交信するために、ネットワークバックホールリンクを使用することをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記送信しているBSの別個のタイプ、または
前記送信しているBSによってブランキングされる、または、低減された電力で送信される、信号リソースのセット、
の少なくとも一方を示す情報を前記プリアンブル内に含めることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記一意なセクタIDは、事業者のモバイルネットワークへのワイヤレスアクセスを提供する全BS間で別個である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ワイヤレス通信の装置であって、
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成する通信プロセッサ、
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるコンテキストモジュール、及び
前記通信プロセッサに結合されたメモリ、
を備える装置。
【請求項11】
前記コンテキストモジュールは、低再使用プリアンブル上で前記情報を送信する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ある程度一意のセクタIDは、ワイヤレスANの共通の位置登録エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域を共有するセクタ間で別個である、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記送信しているBSによってサービスされる端末から、前記送信しているBSに隣接するBSの一意またはある程度一意のセクタIDを含む信号と、
前記送信しているBSと隣接するBSとの相対信号強度、または
前記送信しているBSによって起こされた信号の信号品質指標、
の少なくとも一方と、
を取得するワイヤレス受信機を更に備える、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記通信プロセッサは、前記端末のためのハンドオフ決定を行うために前記相対信号強度を使用する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記通信プロセッサは、前記隣接しているBSと交信して、前記信号品質指標の少なくとも一部に基づく干渉管理を行うために、前記隣接するセクタIDを使用する、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記通信プロセッサは、前記隣接しているBSと交信するために、ネットワークバックホールリンクを使用する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記コンテキストモジュールは、
前記送信しているBSの別個のタイプ、または
前記送信しているBSによってブランキングされる、または、低減された電力で送信される、信号リソースのセット、
の少なくとも一方を示す情報を前記プリアンブル内に含める、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
前記一意なセクタIDは、事業者のモバイルネットワークへのワイヤレスアクセスを提供する全BS間で別個である、請求項10に記載の装置。
【請求項19】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するための手段、及び
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるための手段、
を備える装置。
【請求項20】
ワイヤレス通信用の少なくとも1つのプロセッサであって、
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するように構成された第1のモジュール、及び
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるように構成された第2のモジュール、
を備える少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項21】
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセット、及び
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めることをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセット、
を備えるコンピュータ可読媒体、
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
ワイヤレス通信を実現するための方法であって、
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得すること、
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすること、及び
前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出すること、
を備える方法。
【請求項23】
前記非サービングセクタが限定アクセスセクタであるかを決定するために、前記非サービングセクタのアクセスタイプを指定する前記ワイヤレス信号の部分を分析すること、及び
端末がそのような限定アクセスセクタへのアクセスを許可されているかどうか決定するために、前記セクタIDを使用すること、
をさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ワイヤレスANの他のセクタから前記非サービングセクタを区別するために、前記一意なセクタIDを使用すること、または
共通の位置登録エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域を前記非サービングセクタと共有する別のセクタから前記非サービングセクタを区別するために、前記ある程度一意なセクタIDを使用すること、
の少なくとも一方をさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記非サービングセクタに隣接するセクタの一意またはある程度一意のセクタIDを備える第2のワイヤレス信号を取得することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記隣接するセクタの信号強度と前記非サービングセクタの信号強度とを比較することをさらに備える、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記信号強度比較に基づいて前記隣接するセクタに対するハンドオフを起こすために、前記隣接するセクタIDを使用することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第2のワイヤレス信号によって生じる前記非サービングセクタでの干渉のレベルを決定することをさらに備える、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記隣接するセクタでの干渉低減を起こすために、前記隣接するセクタIDを使用することをさらに備える、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
隣接するセクタでの干渉低減を起こすために、前記隣接するセクタIDを使用することは、
前記隣接するセクタへ無線(OTA)で、前記セクタIDを備える干渉低減要求を送信すること、または
前記隣接するセクタに前記サービングセクタを結合するバックホールネットワーク上のサービングセクタを介して前記干渉低減要求をリレーすること、
の少なくとも一方をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記サービングセクタと関連するBSの別個のタイプを識別する情報、または
他のタイプのBSは低減された電力でブランキングするかまたは送信する、特定タイプのBSによる送信用に確保されたワイヤレス信号リソースのセット、
の少なくとも一方を、前記ワイヤレス信号から抽出することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
前記ワイヤレス信号のプリアンブルから前記システムデータおよびシステムIDを抽出することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項33】
低再使用プリアンブル上での前記セクタIDの送信の少なくとも一部分に基づいて前記非サービングセクタを識別することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項34】
前記セクタIDは、すくなくとも、事業者のモバイルネットワークへのワイヤレスアクセスを提供するBS間で一意である、請求項22に記載の方法。
【請求項35】
ワイヤレス通信を実現するように構成された装置であって、
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得する受信機、及び
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンし、前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するデータプロセッサ、
を備える装置。
【請求項36】
前記データプロセッサは、
前記非サービングセクタが限定アクセスセクタであるかを決定するために、前記非サービングセクタのアクセスタイプを指定する前記ワイヤレス信号のデータビット使用し、
端末がそのような限定アクセスセクタへのアクセスを許可されているかどうか決定するために、前記別個のセクタIDをさらに使用する、
請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記データプロセッサは、前記ワイヤレスANの他のセクタから前記非サービングセクタを区別するために、前記一意なセクタIDを使用する、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記データプロセッサは、共通の位置登録エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域を前記非サービングセクタと共有する別のセクタから前記非サービングセクタを区別するために、前記ある程度一意なセクタIDを使用する、請求項35に記載の装置。
【請求項39】
前記受信機は、隣接するセクタIDを介して識別される前記非サービングセクタに隣接するセクタから、第2のワイヤレス信号を取得する、請求項35に記載の装置。
【請求項40】
前記隣接するセクタの信号強度と前記非サービングセクタの信号強度とを比較するハンドオフモジュールをさらに備える、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記ハンドオフモジュールは、前記信号強度比較に基づいて前記隣接するセクタに対するハンドオフを起こすために、前記セクタIDを使用する、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記第2のワイヤレス信号によって生じる前記非サービングセクタでの干渉のレベルを決定する品質モジュールをさらに備える、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記品質モジュールは、干渉の前記レベルに基づいて前記隣接するセクタでの干渉低減を起こすために、前記隣接するセクタIDを使用する請求項42に記載の装置。
【請求項44】
ワイヤレス通信を行うためにワイヤレス信号を送信する送信機をさらに備え、前記品質モジュールは、
前記隣接するセクタへOTAで、前記セクタIDを備える干渉低減要求を送信すること、または
前記隣接するセクタに前記サービングセクタを結合するバックホールネットワーク上のサービングセクタを介して前記干渉低減要求をリレーすること、
の少なくとも一方による干渉低減を実現するために、前記送信機を使用する、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記データプロセッサは、
前記サービングセクタと関連するBSの別個のタイプを識別する情報、または
他のタイプのBSは低減された電力でブランキングするかまたは送信する、特定タイプのBS用に確保されたワイヤレス信号リソースのセット、
の少なくとも一方を、前記ワイヤレス信号から抽出する、請求項35に記載の装置。
【請求項46】
前記システムデータは、前記ワイヤレス信号のプリアンブルで送信される、請求項35に記載の装置。
【請求項47】
前記データプロセッサは、低再使用プリアンブル上での前記セクタIDの送信の少なくとも一部分に基づいて前記非サービングセクタを識別する、請求項35に記載の装置。
【請求項48】
ワイヤレス通信を実現するための装置であって、
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得するための手段、
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンするための手段、及び
前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するための手段、
を備える装置。
【請求項49】
ワイヤレス通信を実現するためのプロセッサであって、
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得するように構成された第1のモジュール、
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンするように構成された第2のモジュール、及び
前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するように構成された第3のモジュール、
を備える少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項50】
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセット、
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすることをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセット、及び
前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出することをコンピュータに行わせるためのコードの第3のセット、
を備えるコンピュータ可読媒体、
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項1】
ワイヤレス通信の方法であって、
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成すること、及び
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めること、
を備える方法。
【請求項2】
低再使用プリアンブル上で前記情報を送信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ある程度一意のセクタIDは、ワイヤレスアクセスネットワーク(AN)の位置登録エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域のため一意であるコードを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記送信しているBSによってサービスされる端末から、前記送信しているBSに隣接するセクタの一意またはある程度一意のセクタIDを含む信号を受け取ること、及び
前記隣接するセクタIDに関連するマクロBSの少なくとも捕捉範囲内で隣接しているBSを識別すること、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末から前記セクタと隣接するセクタとの相対信号強度を取得すること、及び
ハンドオフ決定を行うために前記相対信号強度を使用すること、
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記隣接するセクタIDを含む信号の信号品質指標(signal quality metric)を取得すること、
前記隣接しているBSと交信して、前記信号品質指標の少なくとも一部に基づく干渉管理を行うために、前記隣接するセクタIDを使用すること、
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記隣接しているBSと交信するために、ネットワークバックホールリンクを使用することをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記送信しているBSの別個のタイプ、または
前記送信しているBSによってブランキングされる、または、低減された電力で送信される、信号リソースのセット、
の少なくとも一方を示す情報を前記プリアンブル内に含めることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記一意なセクタIDは、事業者のモバイルネットワークへのワイヤレスアクセスを提供する全BS間で別個である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ワイヤレス通信の装置であって、
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成する通信プロセッサ、
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるコンテキストモジュール、及び
前記通信プロセッサに結合されたメモリ、
を備える装置。
【請求項11】
前記コンテキストモジュールは、低再使用プリアンブル上で前記情報を送信する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ある程度一意のセクタIDは、ワイヤレスANの共通の位置登録エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域を共有するセクタ間で別個である、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記送信しているBSによってサービスされる端末から、前記送信しているBSに隣接するBSの一意またはある程度一意のセクタIDを含む信号と、
前記送信しているBSと隣接するBSとの相対信号強度、または
前記送信しているBSによって起こされた信号の信号品質指標、
の少なくとも一方と、
を取得するワイヤレス受信機を更に備える、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記通信プロセッサは、前記端末のためのハンドオフ決定を行うために前記相対信号強度を使用する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記通信プロセッサは、前記隣接しているBSと交信して、前記信号品質指標の少なくとも一部に基づく干渉管理を行うために、前記隣接するセクタIDを使用する、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記通信プロセッサは、前記隣接しているBSと交信するために、ネットワークバックホールリンクを使用する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記コンテキストモジュールは、
前記送信しているBSの別個のタイプ、または
前記送信しているBSによってブランキングされる、または、低減された電力で送信される、信号リソースのセット、
の少なくとも一方を示す情報を前記プリアンブル内に含める、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
前記一意なセクタIDは、事業者のモバイルネットワークへのワイヤレスアクセスを提供する全BS間で別個である、請求項10に記載の装置。
【請求項19】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するための手段、及び
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるための手段、
を備える装置。
【請求項20】
ワイヤレス通信用の少なくとも1つのプロセッサであって、
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成するように構成された第1のモジュール、及び
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めるように構成された第2のモジュール、
を備える少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項21】
ワイヤレス信号を送信しているBSに関係するネットワークオーバーヘッド情報を備える、前記ワイヤレス信号のプリアンブルを生成することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセット、及び
前記プリアンブル内に前記BSのための一意またはある程度一意のセクタIDを提供する情報を含めることをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセット、
を備えるコンピュータ可読媒体、
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
ワイヤレス通信を実現するための方法であって、
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得すること、
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすること、及び
前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出すること、
を備える方法。
【請求項23】
前記非サービングセクタが限定アクセスセクタであるかを決定するために、前記非サービングセクタのアクセスタイプを指定する前記ワイヤレス信号の部分を分析すること、及び
端末がそのような限定アクセスセクタへのアクセスを許可されているかどうか決定するために、前記セクタIDを使用すること、
をさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ワイヤレスANの他のセクタから前記非サービングセクタを区別するために、前記一意なセクタIDを使用すること、または
共通の位置登録エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域を前記非サービングセクタと共有する別のセクタから前記非サービングセクタを区別するために、前記ある程度一意なセクタIDを使用すること、
の少なくとも一方をさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記非サービングセクタに隣接するセクタの一意またはある程度一意のセクタIDを備える第2のワイヤレス信号を取得することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記隣接するセクタの信号強度と前記非サービングセクタの信号強度とを比較することをさらに備える、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記信号強度比較に基づいて前記隣接するセクタに対するハンドオフを起こすために、前記隣接するセクタIDを使用することをさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第2のワイヤレス信号によって生じる前記非サービングセクタでの干渉のレベルを決定することをさらに備える、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記隣接するセクタでの干渉低減を起こすために、前記隣接するセクタIDを使用することをさらに備える、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
隣接するセクタでの干渉低減を起こすために、前記隣接するセクタIDを使用することは、
前記隣接するセクタへ無線(OTA)で、前記セクタIDを備える干渉低減要求を送信すること、または
前記隣接するセクタに前記サービングセクタを結合するバックホールネットワーク上のサービングセクタを介して前記干渉低減要求をリレーすること、
の少なくとも一方をさらに備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記サービングセクタと関連するBSの別個のタイプを識別する情報、または
他のタイプのBSは低減された電力でブランキングするかまたは送信する、特定タイプのBSによる送信用に確保されたワイヤレス信号リソースのセット、
の少なくとも一方を、前記ワイヤレス信号から抽出することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
前記ワイヤレス信号のプリアンブルから前記システムデータおよびシステムIDを抽出することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項33】
低再使用プリアンブル上での前記セクタIDの送信の少なくとも一部分に基づいて前記非サービングセクタを識別することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【請求項34】
前記セクタIDは、すくなくとも、事業者のモバイルネットワークへのワイヤレスアクセスを提供するBS間で一意である、請求項22に記載の方法。
【請求項35】
ワイヤレス通信を実現するように構成された装置であって、
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得する受信機、及び
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンし、前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するデータプロセッサ、
を備える装置。
【請求項36】
前記データプロセッサは、
前記非サービングセクタが限定アクセスセクタであるかを決定するために、前記非サービングセクタのアクセスタイプを指定する前記ワイヤレス信号のデータビット使用し、
端末がそのような限定アクセスセクタへのアクセスを許可されているかどうか決定するために、前記別個のセクタIDをさらに使用する、
請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記データプロセッサは、前記ワイヤレスANの他のセクタから前記非サービングセクタを区別するために、前記一意なセクタIDを使用する、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記データプロセッサは、共通の位置登録エリア、ルーティングエリア、または周波数帯域を前記非サービングセクタと共有する別のセクタから前記非サービングセクタを区別するために、前記ある程度一意なセクタIDを使用する、請求項35に記載の装置。
【請求項39】
前記受信機は、隣接するセクタIDを介して識別される前記非サービングセクタに隣接するセクタから、第2のワイヤレス信号を取得する、請求項35に記載の装置。
【請求項40】
前記隣接するセクタの信号強度と前記非サービングセクタの信号強度とを比較するハンドオフモジュールをさらに備える、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記ハンドオフモジュールは、前記信号強度比較に基づいて前記隣接するセクタに対するハンドオフを起こすために、前記セクタIDを使用する、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記第2のワイヤレス信号によって生じる前記非サービングセクタでの干渉のレベルを決定する品質モジュールをさらに備える、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記品質モジュールは、干渉の前記レベルに基づいて前記隣接するセクタでの干渉低減を起こすために、前記隣接するセクタIDを使用する請求項42に記載の装置。
【請求項44】
ワイヤレス通信を行うためにワイヤレス信号を送信する送信機をさらに備え、前記品質モジュールは、
前記隣接するセクタへOTAで、前記セクタIDを備える干渉低減要求を送信すること、または
前記隣接するセクタに前記サービングセクタを結合するバックホールネットワーク上のサービングセクタを介して前記干渉低減要求をリレーすること、
の少なくとも一方による干渉低減を実現するために、前記送信機を使用する、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記データプロセッサは、
前記サービングセクタと関連するBSの別個のタイプを識別する情報、または
他のタイプのBSは低減された電力でブランキングするかまたは送信する、特定タイプのBS用に確保されたワイヤレス信号リソースのセット、
の少なくとも一方を、前記ワイヤレス信号から抽出する、請求項35に記載の装置。
【請求項46】
前記システムデータは、前記ワイヤレス信号のプリアンブルで送信される、請求項35に記載の装置。
【請求項47】
前記データプロセッサは、低再使用プリアンブル上での前記セクタIDの送信の少なくとも一部分に基づいて前記非サービングセクタを識別する、請求項35に記載の装置。
【請求項48】
ワイヤレス通信を実現するための装置であって、
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得するための手段、
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンするための手段、及び
前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するための手段、
を備える装置。
【請求項49】
ワイヤレス通信を実現するためのプロセッサであって、
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得するように構成された第1のモジュール、
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンするように構成された第2のモジュール、及び
前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出するように構成された第3のモジュール、
を備える少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項50】
ワイヤレスANの非サービングセクタからワイヤレス信号を取得することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセット、
システムデータについて前記ワイヤレス信号の1つまたは複数の部分をスキャンすることをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセット、及び
前記システムデータから一意またはある程度一意のセクタIDを抽出することをコンピュータに行わせるためのコードの第3のセット、
を備えるコンピュータ可読媒体、
を備えるコンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図8A】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12A】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図8A】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12A】
【図13】
【公開番号】特開2013−102461(P2013−102461A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−276784(P2012−276784)
【出願日】平成24年12月19日(2012.12.19)
【分割の表示】特願2010−534099(P2010−534099)の分割
【原出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−276784(P2012−276784)
【出願日】平成24年12月19日(2012.12.19)
【分割の表示】特願2010−534099(P2010−534099)の分割
【原出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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