説明

ワイヤレス通信においてフィードバックのオーバーヘッドを低減する方法および装置

【課題】ワイヤレス通信においてフィードバックオーバーヘッド低減をする方法および装置を提供する。
【解決手段】当該方法は、帯域幅内の各サブバンドに対して品質メトリックを決定するステップと、Mが前記帯域幅内のサブバンドの総数よりもより小さい場合、前記M個の最適な品質メトリックを有するM個のサブバンドを選択するステップと、1<Q<Mの場合、前記M個のサブバンドをQ個のグループにグループ化するステップと、前記Q個のグループの各々におけるサブバンドに対して前記メトリックの平均値を決定して、Q個の第1の平均値を決定するステップと、前記最適な品質メトリックを有するM個のサブバンドに含まれていない全てのサブバンドについて前記メトリックの平均値を決定して、第2の平均値を決定するステップと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信において、信号送信のオーバーヘッドを最小限に抑えることが望ましい。特にフィードバック送信に当てはまり、および特に、例えば、信号対雑音比または他のチャネル品質の指標によって測定されたチャネル品質のフィードバックに当てはまる。例えば、モバイル装置は、1つまたは複数のチャネルの品質を決定し、およびチャネルの品質の情報を基地局に送信し、一定の時間における通信に最適なチャネルセットを基地局が選択できるようにすることができる。
【0003】
「Best−M」スキーム(’best-M’ scheme)と呼ばれる、以前に提案されているスキームにおいて、品質情報のフィードバック用のオーバーヘッドを、最適な品質を有する全ての通信帯域の中から、数MとしてM個の品質測定を報告することによって、低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワイヤレス通信においてフィードバックオーバーヘッド低減をする方法および装置を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
平均、圧縮、または両方を用いて、チャネル品質情報の送信に必要なビット数またはオーバーヘッドを低減する。本明細書において開示する方法は、以前に提案されているいくつかの「Best−M」スキームよりも、必要とする送信ビットがより少ない。
【0006】
より詳細な理解を、本明細書において添付の図面と共に例として述べる以下の記述から、得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】オーバーヘッドを低減する方法についての第1の実施形態のフローチャートである。
【図2】オーバーヘッドを低減する方法についての第2の実施形態のフローチャートである。
【図3】オーバーヘッドを低減する方法についての第3の実施形態の実施例の図である。
【図4】第2の実施形態についての代替の実施例を示す図である。
【図5】本方法の実施形態のいずれかを実施するよう構成されているワイヤレス送受信ユニットの実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において以下に言及する用語「ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)」は、限定されないが、ユーザ装置(UE)、移動局、固定もしくは移動の加入者装置、ページャー、セルラー電話機、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、コンピューター、またはワイヤレス環境において動作することができる他のあらゆる種類のユーザ装置を含む。本明細書において以下に言及する用語「基地局」は、限定されないが、ノードB、サイトコントローラー、アクセスポイント(AP)、またはワイヤレス環境において動作することができる他のあらゆる種類のインターフェースデバイスを含む。
【0009】
図1は、ワイヤレス通信におけるフィードバック送信のオーバーヘッドを低減する第1の実施形態の方法100を示すフローチャートであり、レギュラーハイブリッドBest−Mスキーム(regular hybrid best-M sheme)に指定すると定める。当業者には周知のように、通常、通信チャネルの帯域幅を、いくつかのサブバンドに分割する。方法100は、各サブバンドの中の信号についての品質を決定することによって開始する(105)。品質の測定は、例えば信号対雑音比またはCQI(channel quality index)など、予め定義されている品質メトリックである。メトリックの最適値を有する、数MとしてM個のサブバンドを、選択する(110)。数Mは、サブバンドの総数よりもより小さい。
【0010】
ステップ120において、選択されたM個のサブバンドを、数QとしてQ個のグループにグループ化することが望ましい。グループの個数Qは、小さくても2であり、および選択されたサブバンドの個数Mよりもより小さいことが望ましい。Qが減少するにつれて、品質メトリックを報告するのに必要なビット数(オーバーヘッド)は減少するが、どの帯域が最適なM個の中にあるかを報告する精度(分解能)もまた低下する。したがって、Qの値を、トレードオフを最適化するように選択することが望ましい。例示的な最適化の1つは、たった1つのグループがちょうど1つのサブバンドを含むようなQを選択することである。サブバンドがグループ化されると、ステップ130において、各々Q個のグループの中のサブバンドについてのメトリックの平均値を、決定する。結果は、Q個の第1の平均値である。M個の最適なサブバンドに含まれていないサブバンドについてのメトリックのただ一つの平均値を、決定する(ステップ140)。決定された平均値を、第2の平均値として指定する。ステップ150において、Q個の第1の平均値および1つの第2の平均値を、送信する。帯域幅内のM個の最適なサブバンドおよびQ個のグループについての位置を、送信する(ステップ160)。
【0011】
具体的な実施例において、平均値および位置を、ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)から基地局(BS)に送信して、BSは、より高品質のサブバンドのみを使用することによって通信を最適化することができる。より一般的には、平均値を、あらゆるワイヤレスレシーバーに送信することができる。
【0012】
いくつかの代替を用いて、どのサブバンドが最適なM個に含まれるか、およびどのサブバンドが各々のQ個のグループに属するかをレシーバーに検出させるために、位置を送信することができる。一つの代替において、さらに後述するように、平均値を、予め決定されている順に送信することができる。別の代替において、1組のラベルを、送信することができる。後者の例として、Q=2の場合を考える。1つのラベルを送信して、M個の最高品質のサブバンドについての帯域幅内における位置を示すことができる。第2のラベルを送信して、M個のサブバンドのうちのどれが2つのグループのうちの1つに属するかを示すことができる。デフォルトによって、残りの帯域は、他のグループに属することが既知である。一般に、スキームにおいて、Q個の位置を送信する。QはMよりもより小さいので、有用なサブバンドの品質情報を送信するのに使用されるビット数(オーバーヘッド)は、M個の全帯域用の品質情報が送信される場合に必要とされるよりもより少なくすることができる。すなわち、いわゆるbest Mインディビジュアル・レポーティング・スキーム(best M individual reporting scheme)である。
【0013】
ハイブリッドBest−M差分(hybrid best-M differential)に指定されている、第1の実施形態内の代替スキームは、必要とされるオーバーヘッドをさらに低減することができる。代替スキームにおいて、前述のハイブリッドbest Mスキームにおけるように、Q個の位置指標を送信して、1個は、best−Mのサブバンド用であり、およびQ−1個は、Q個のグループのうちのQ−1個のグループの帯域用である。しかしながら、代替スキームにおいて、Q個のグループに順序付けをし、およびQ個のグループのうちの第1のグループに対する第1の品質メトリックの平均値の1つだけを報告する。残りのQ−1個の第1の平均値を、各々の平均値と、順序において先行する平均値との差として、各々報告する。第2の平均値を、第2の平均値と、最後の第1の平均値との差として、報告する。
【0014】
差分スキームの例として、再びQ=2の場合を考える。Q=2の場合、送信される平均値は、次の通りである。
【0015】
a)2つのグループのうちの第1のグループに対する1つの第1の平均値、
b)第2のグループの第1の平均値と、第1のグループの第1の平均値との差、および
c)第2の平均値と、第2のグループの第1の平均値との差。
【0016】
前述した、レギュラーハイブリッドBest−Mスキームと比較すると、項目a)およびb)は、共に、さらに少なくとも2ビットを除き、および項目c)は、さらに少なくとも1ビットを除く。
【0017】
図2は、フィードバック送信のオーバーヘッドを低減する第2の実施形態の方法200を示すフローチャートである。第2の実施形態において、圧縮変換を用いてオーバーヘッドを低減する。
【0018】
図1の第1の実施形態と同様に、ステップ205において、品質メトリックを、各々のサブバンドに対して決定し、およびステップ210において、最適な品質メトリックを有するM個のサブバンドを、選択する。最適なM個の中にないサブバンドに対するメトリックの平均値を、決定する(ステップ240)。M個のメトリックおよび平均値を、ステップ250において圧縮し、および圧縮された値を、送信する(ステップ260)。圧縮は、必要とされる送信のオーバーヘッドを低減する。
【0019】
圧縮変換の使用についての特定の例を、説明する。M個のメトリック値および平均値を、ベクトル成分として配列することができる。ベクトル成分の順序は、最適なM個のサブバンドのうちのどれがメトリック値に対応し、およびどの成分が平均値であるかを示す。例えば、M=5に対する8つの成分ベクトルyを、次の通りに、定義することができる。 y=[CQI1 CQI2 CQI3 CQI4 CQI5 CQIavg 0 0]
ただし、CQI1〜CQI5は、それぞれ、サブバンド1〜5に対する品質メトリックの値であり、およびCQIavgは、最適なM個の中に含まれていないサブバンドに対するメトリックの平均値である。2つの0の成分は、後に説明する。
【0020】
ベクトルyに含まれる情報を、行列Wにより表される圧縮変換によって圧縮する。圧縮を行列乗算として表して、次の通りに、圧縮されたベクトルy3を生成することができる。
y3=yW
圧縮されたベクトルy3の成分を、量子化し、および送信する。
【0021】
具体的な例として、圧縮変換は、ハール(Haar)変換であるとすることができる。ハール変換は、特定の種類のウェーブレット変換であり、画像圧縮のような用途に使用されている。ハール変換は、ベクトル成分の重みを1つの成分にシフトすることによって、送信のオーバーヘッドを低減することができる。
【0022】
上記のM=5のベクトルの例について、適しているハール変換を、次の行列によって実行することができる。
【0023】
【数1】

【0024】
上記のハール変換は、可逆であり、およびy=y3Fで表されるのだが、圧縮されていないベクトルyを、処理を反転することによって損失なしに復元することができる。ただし、Fは、次の通りである。
【0025】
【数2】

【0026】
上記の例について補足すると、ベクトルyの中の2つの0は、結果として圧縮されたベクトルy3の最後の成分を0にする。したがって、最後の成分を、送信する前に、情報の損失なしに除去することができる。
【0027】
代替として、ベクトルyの成分は、次の通りに、再配列することができる。
y’=[CQI1 CQI2 CQI3 CQI4 CQI5 0 CQIavg 0]
圧縮後に、変換されたベクトルの最後の2つの成分を、情報の損失なしに除去することができる。なぜならば、レシーバーは、y’のどの要素が0であるかを予め認識し、および先の認識を使用して、CQI5およびCQIavgを損失なしにデコードするからである。
【0028】
代替において、追加のオーバーヘッドの低減を、圧縮されたメトリックおよび平均値の送信を複数の送信時間間隔(TTI)に拡散することによって、達成することができる。図4において、上記の代替を例示する。圧縮は、結果として品質情報をP個のビットの中に含んでいると仮定する。拡散がなければ、P個のビットを、各々のTTIにおいて送信する(400)。拡散があれば、P個のビットを、K個のTTIの間に分割する(410)。ただし、Kは1より大きい。平均のビットのオーバーヘッドは、Pではなく、P/Kであるだろう。
【0029】
上記の実施形態は、マルチレイヤー、マルチコードの通信に拡張することができる。上記のシナリオでは、品質メトリックを、各サブバンドの各レイヤーに対して報告する。品質メトリックの値を、ベクトルではなく行列に含む。行列の要素は、メトリック値自体とすることができ、または各メトリック値と、例えば最大メトリック値との差分値とすることができる。情報を、2−Dハール変換(2-D Haar transform)のような、2次元の圧縮変換を適用することによって圧縮する。結果は、相対的に大きい1つの要素を、低い値を有する残りの要素とともに含んでいる行列であるとすることができる。上記の実施形態は、圧縮された行列が送信されるとき、フィードバックのオーバーヘッドにおいて著しい低減を結果として生ずることができる。
【0030】
上記の実施形態は、周波数分割に適用することができる。上記のシナリオにおいて、送信帯域をサブブロックに分割する。品質メトリックを、各サブブロックに対して決定する。送信帯域を、K個の区分に分割する。ただし、Kは、小さくても2である。第1の区分は、N1個の最適な品質のサブブロックを含み、第2の区分は、第1の区分に含まれていない、次に最適なN2個のサブブロックを含み、および他の区分は、K個の区分を通して同様である。第1の区分について、N1個の中から、M1個の最適な品質メトリックを有するM1個のサブブロックを、選択し、および前述のM1個のハールの最適な実施形態を、適用する。第2の区分について、M2個の最適なサブブロックを選択し、およびM2個のハールの最適な実施形態を適用する。ただし、M2は、M1に等しくすることはできない。同様にして、ハールの圧縮を、各々のK個の区分に適用する。上記の技法は、送信のオーバーヘッドを、次の通りに低減する。
【0031】
【数3】

【0032】
同様の分割を、多入力多出力(MIMO)通信スキームに利用することができる。例えば、分割を、コードワード、レイヤー、または両方に繰り返すことができる。
【0033】
図3に、フィードバック送信のオーバーヘッドを低減する方法の第3の実施形態の実施例を例示する。第3の実施形態において、圧縮を、異なる時間間隔に分散することができる。例えば割当てられた周波数および時間間隔など、通信リソースを、リソースブロックに集め、次に、集められたリソースブロックを、RBG(resource block group)の中に構成する。各RBGに対して、品質メトリックを、決定する。RBGを、N個のグループに分割する。グループの位置は、WTRUとBSとの両方に対して既知である。第1の報告時間間隔(例えば、送信時間間隔TTI)において、前述のハールのbest Mの変換など、圧縮変換を、グループのうちの1つにおける品質メトリックに適用することができ、および圧縮されたメトリックを送信することができる。次の各報告時間間隔において、N個のグループのうちの別のグループに対する圧縮されたメトリックを、全周波数帯域についての品質メトリックを報告するまで、報告する。上記の実施形態において、オーバーヘッドは、メトリック値のベクトルがNRBG個の成分からNRBG/N個の成分までに低減されるので、少なくとも低減される。
【0034】
図3は、N=2の場合の、上記の実施形態の具体的な実施例を例示する。1組のRBG300を、N=2個のグループに分割し、一つのグループは偶数のRBG310を含み、もう一方のグループは奇数のRBG340を含む。報告間隔iにおいて、ハールのbest−Mの圧縮を、偶数のグループに適用し(320)、および結果を送信する(330)。次の報告間隔i+1において、ハールのbest−Mの圧縮を、奇数のグループに適用し(350)、結果を送信する(360)。
【0035】
表1は、本明細書において開示するいくつかの実施形態を含む、種々のオーバーヘッド低減のスキームについての比較を示す。ただし、各々の圧縮されていない品質メトリックは、5ビットとして表されると仮定する。特に、ハールのBest−Mインディビジュアルに対するオーバーヘッドの低減率を、ハールの圧縮なしのBest−Mインディビジュアルと比較して示す。
【0036】
【表1】

【0037】
図5において示す、例えば、ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)において、本明細書中に述べている実施形態を、実施することができる。WTRUは、本方法を使用して、チャネル品質情報を基地局に送信することができ、次に、基地局は、チャネル品質情報を使用して、WTRUとの通信に使用するための最適な品質のチャネルを選択することができる。WTRU500は、レシーバー510、トランスミッター515、およびプロセッサ520を含むことができる。レシーバー510は、種々のチャネルを通じて信号を受信することができる。プロセッサ520は、受信した情報を使用して、品質メトリックを決定し、メトリックをグループに構成し、メトリックを平均し、およびメトリックを圧縮することができる。トランスミッター515は、開示された方法を使用して、低減されたオーバーヘッドによって、平均および圧縮の少なくとも一方がなされたメトリックを送信することができる。
【0038】
(実施形態)
1.複数のサブバンドを使用するワイヤレス通信において送信される品質メトリックを圧縮する方法であって、
前記各サブバンドについてM個の最適な品質メトリックを選択すること、
前記残りのサブバンドについて前記品質メトリックの平均値を測定すること、
前記M個の最適な品質メトリックと前記平均値とを含むベクトルを作成すること、
前記ベクトルに圧縮変換を実行して変換されたベクトルを生成すること
を備えた方法。
2.前記変換されたベクトルの最後の要素を、送信前に除去することをさらに備えた実施形態1の方法。
3.前記変換されたベクトルの残りの要素を量子化することをさらに備えた実施形態2の方法。
4.前記M個の最適な品質メトリックの値は、関係のあるサブバンドとして同じ順にベクトルの中に報告される実施形態1、2または3の方法。
5.前記変換されたベクトルを送信することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
6.実施形態1、2、3または4の方法を使用する、ワイヤレス通信ネットワークにおけるユーザ装置であって、
前記圧縮された品質メトリックを送信すること
を備えたユーザ装置。
7.実施形態6のユーザ装置から受信する、ワイヤレス通信ネットワークにおける基地局であって、
前記圧縮された品質メトリックを受信すること
を備えた基地局。
8.前記圧縮変換を実行する前にあらゆる0の値を分散させることによってBest Mのベクトル値を再配列することをさらに備えた実施形態1、3または5の方法。
9.前記送信のために変換されたベクトルから2つの要素を除去することをさらに備えた実施形態8の方法。
10.前記圧縮された品質メトリックを送信することをさらに備えた実施形態8または9の方法。
11.実施形態8−10のいずれかにおける方法を使用する、ワイヤレス通信ネットワークにおけるユーザ装置であって、
前記圧縮された品質メトリックを送信すること
を備えたユーザ装置。
12.実施形態11のユーザ装置から受信する、ワイヤレス通信ネットワークにおける基地局であって、
前記圧縮された品質メトリックを受信すること
を備えた基地局。
13.マルチコード/マルチレイヤーのシステムにおいて、各レイヤーについての前記品質メトリックの値は、圧縮かつ報告される実施形態1−5または9−10の方法。
14.前記サブバンド毎の各レイヤーに対して前記品質メトリックについての値を報告することをさらに備えた実施形態13の方法。
15.実施形態13または14の方法であって、
最高値を有する前記メトリックを報告すること、
前記最高値と、前記残りのレイヤーの各々についてのメトリック値との差を決定すること、
前記残りのレイヤーの各々についての差を報告すること
をさらに備えた方法。
16.チャネルの品質メトリックを圧縮する方法であって、
送信帯域を2つ以上の区分に分割すること、
第1の区分の各サブバンドに対してM1個の最適なメトリックを選択すること、
前記第1の区分の残りのサブバンドについて平均値を測定すること、
第1のベクトルを作成すこと、
前記第1のベクトルに圧縮変換を実行して第1の変換されたベクトルを生成すること
を備えた方法。
17.前記第1の区分は、複数のサブブロックに関して最も強いN1個のサブブロックを含む実施形態16の方法。
18.実施形態16または17の方法であって、
第2の区分の各サブバンドに対してM2個の最適なメトリックを選択すること、
前記第2の区分の残りのサブバンドについて平均値を測定すること、
第2のベクトルを作成すること、
前記第2のベクトルに圧縮変換を実行して第2の変換されたベクトルを生成すること
をさらに備えた方法。
19.前記第2の区分は、前記第1の区分に含まれていない、次に強いN2個のブロックを含む実施形態18の方法。
20.前記変換されたベクトルの最後の要素を除去することをさらに備えた実施形態16−19の方法。
21.前記変換されたベクトルの残りの要素を量子化することをさらに備えた実施形態20の方法。
22.前記送信のために変換されたベクトルから2つの要素を除去することをさらに備えた実施形態17−19の方法。
23.前記変換されたベクトルを送信することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
24.実施形態1−5、8−10または13−23の方法を使用する、ワイヤレス通信ネットワークにおけるユーザ装置であって、
圧縮されたメトリックを送信すること
を備えたユーザ装置。
25.実施形態24におけるユーザ装置から受信する、ワイヤレス通信ネットワークにおける基地局であって、
圧縮されたメトリックを受信すること
を備えた基地局。
26.ワイヤレス通信においてチャネルの品質メトリックを報告する方法であって、
信号強度によってM個の最も強い周波数の帯域を選択すること、
信号強度によって前記M個の帯域をQ個のグループに区分すること、
前記M個の帯域に属するQ個のグループに対してQ個の平均した第1の品質メトリックの値を決定すること、
他の全帯域に対して平均した第2の品質メトリックを決定すること
を備えた方法。
27.前記Q個のグループに属する第1のグループは、最も強い帯域を含み、および前記Q個のグループに属する第2のグループは、2番目に強い帯域を含む実施形態26の方法。
28.第1のワイヤレスデバイスが、第1の通信帯域に参照をつける第1の位置の指標を、第2のワイヤレスデバイスに送信することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
29.前記第1の通信帯域は、最も強い品質メトリックの値を有する実施形態28の方法。
30.前記第1のワイヤレスデバイスは、第2の位置の帯域に参照をつける第2の位置の指標を、第2のワイヤレスデバイスに送信することをさらに備えた実施形態28または29の方法。
31.前記第2の位置の帯域は、2番目に強い品質メトリックの値を有する実施形態30の方法。
32.前記値Qは、前記Q個のグループに属する1つのグループのみが単一帯域を含むよう選択される上記実施形態のいずれかにおける方法。
33.1<Q<Mである上記実施形態のいずれかにおける方法。
34.前記第1のワイヤレスデバイスは、第1の平均値が決定された通信帯域の各々に参照をつける位置の指標を、前記第2のワイヤレスデバイスに送信することをさらに備えた実施形態31−33のいずれかにおける方法。
35.前記第1のワイヤレスデバイスは、品質メトリックのグループについて複数の平均値を、前記第2のワイヤレスデバイスに送信することをさらに備えた実施形態31−34の方法。
36.前記最も強い品質メトリックを有する複数のグループの各々について平均値を決定することをさらに備えた実施形態35の方法。
37.前記最も強い品質メトリックを有する複数のグループのメンバーではない、残りのグループについて平均値を決定することをさらに備えた実施形態36の方法。
38.前記第1のワイヤレスデバイスは、前記第2のワイヤレスデバイスに、前記最も強い品質メトリックを有する複数のグループの各々について平均値を送信することをさらに備えた実施形態36または37の方法。
39.前記第1のワイヤレスデバイスは、前記第2のワイヤレスデバイスに、前記残りのグループについて平均値を送信することをさらに備えた実施形態37または38の方法。
40.前記第1のワイヤレスデバイスは、前記第2のワイヤレスデバイスに、前記最も強い品質メトリックを有する第1のグループについて平均値を送信することをさらに備えた実施形態31―39のいずれかにおける方法。
41.前記第1のワイヤレスデバイスは、前記第2のワイヤレスデバイスに、前記第1のグループについて平均値に参照をつけられている、デルタの品質メトリックの値を送信することをさらに備えた実施形態40の方法。
42.前記第1のワイヤレスデバイスから、前記M個の最も強い帯域の位置を示すラベルを送信することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
43.前記Q個のグループの第1のグループに属するceil(M/2)個の帯域を示すラベルを送信することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
44.前記第1のワイヤレスデバイスは、WTRUである実施形態31−41の方法。
45.前記第2のワイヤレスデバイスは、ノードBである実施形態31−42の方法。
46.前記品質メトリックを圧縮し、およびビットを拡散することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
47.RBG(resource block group)をN個のグループに分割することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
48.前記グループの位置は、ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)およびノードB(NB)の少なくとも一方に既知である上記実施形態のいずれかにおける方法。
49.前記RBGを帯域にわたって一様に拡散することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
50.複数の報告間隔の各々において圧縮変換を適用することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
51.前記RBGを偶数のグループと奇数のグループとに分割することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
52.前記偶数のグループか奇数のグループかのどちらかにBest−Mの圧縮を適用することをさらに備えた実施形態51における方法。
53.フィードバックの更新間隔を数KとしてK個の送信時間間隔(TTI)に拡張することをさらに備えた上記実施形態のいずれかにおける方法。
54.前記品質メトリックの平均ビット数が、いくつかのTTIにわたって拡散することによって低減する上記実施形態のいずれかにおける方法。
55.前記平均ビットのオーバーヘッドがP/Kであり、Pビットが圧縮の結果として生じる上記実施形態のいずれかにおける方法。
56.前記品質メトリックは、CQI(channel quality indication)である上記実施形態のいずれかにおける方法。
57.前記圧縮変換は、ハール変換である上記実施形態のいずれかにおける方法。
58.上記実施形態のいずれかにおける方法を実行するよう構成されたWTRU。
59.上記実施形態のいずれかにおける方法を実行するよう構成された基地局。
60.上記実施形態のいずれかにおける方法を実行するよう構成された集積回路。
【0039】
機能および要素を、特定の組合せにおいて上述しているが、各々の機能または要素を、他の機能および要素なしに単独に使用することができ、または他の機能および要素のありもしくはなしの種々の組合せにおいて使用することができる。本明細書において提供されている方法またはフローチャートを、汎用コンピューターまたはプロセッサによって実行するために、コンピューター読取り可能記憶媒体に組み込まれている、コンピュータープログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実行することができる。コンピューター読取り可能記憶媒体の例は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスター、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、例えば内蔵ハードディスクおよび取外し可能ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびに例えばCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含む。
【0040】
例として、適切なプロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラー、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)の回路、他のあらゆる種類の集積回路(IC)および状態機械の少なくとも一方を含む。
【0041】
ソフトウェアに関連付けられたプロセッサを使用して、ワイヤレス送受信ユニット(WTRU)、ユーザ装置(UE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラー(RNC)、またはあらゆるホストコンピューターにおいて使用するための無線周波数トランシーバーを提供することができる。WTRUを、例えば、カメラ、ビデオ・カメラ・モジュール、ビデオホン、スピーカーホン、振動デバイス、スピーカー、マイクロホン、テレビジョントランシーバー、ハンズ・フリー・ヘッドセット、キーボード、ブルートゥース(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、液晶ディスプレイ(LCD)の表示ユニット、有機発光ダイオード(OLED)の表示ユニット、デジタル音楽プレーヤー、メディアプレーヤー、ビデオ・ゲーム・プレーヤー・モジュール、インターネットブラウザーおよびあらゆるワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)またはウルトラワイドバンド(UWB)のモジュールの少なくとも一方など、ハードウェアおよびソフトウェアの少なくとも一方に実施されるモジュールと共に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信においてフィードバック送信のオーバーヘッドを低減する方法であって、
帯域幅内の各サブバンドに対して品質メトリックを決定するステップと、
Mが前記帯域幅内のサブバンドの総数よりもより小さい場合、前記M個の最適な品質メトリックを有するM個のサブバンドを選択するステップと、
1<Q<Mの場合、前記M個のサブバンドをQ個のグループにグループ化するステップと、
前記Q個のグループの各々におけるサブバンドに対して前記メトリックの平均値を決定して、Q個の第1の平均値を決定するステップと、
前記最適な品質メトリックを有するM個のサブバンドに含まれていない全てのサブバンドについて前記メトリックの平均値を決定して、第2の平均値を決定するステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記品質メトリックは、CQI(channel quality index)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記M個の最適な品質メトリックを有するM個のサブバンドの位置を示す位置の指標を送信するステップと、
前記Q個のグループに属するQ−1個のグループの各々に対する位置の指標を送信するステップと
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
1つのグループのみがちょうど1つのサブバンドを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の平均値および前記第2の平均値を送信するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−62863(P2013−62863A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−259001(P2012−259001)
【出願日】平成24年11月27日(2012.11.27)
【分割の表示】特願2009−553632(P2009−553632)の分割
【原出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】