説明

ワーク整列装置

【課題】鉄系素材からなるものであって方向性を有するピン状部材を方向を統一した状態で収納する。
【解決手段】一方の端部91は半球形状の形態を有し、もう一方の端部95は平面形態を有するワーク9を、所定の傾斜角を有した状態で持上げるリフトアップ機構7と、ワーク9を、この状態で下方へとスライド移動させる傾斜路2と、当該傾斜路2と直交するように設けられる水平路1と、当該水平路1に沿って移動するものであって上記傾斜路2上を運ばれて来たワーク9を磁力にて保持して上記水平路1に沿って移動させて所定の位置に収納するキャリア3と、キャリア3の駆動を担うキャリア駆動機構5と、キャリア駆動機構5、キャリア3、リフトアップ機構7の作動制御等を行なう制御手段6と、からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の長さを有する円筒状部材からなるものであって、半球形状の頭部及び平面状の形態からなるエンド部を有する鉄系金属からなるワーク(部品)を、その方向を統一した状態で整列収納するようにしたワーク整列装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のワーク搬送及びワーク整列を行なう装置としては、例えば特開2005−41607号公報記載のものが挙げられる。このものは、搬送ライン上を送られて来たワークを電子センサにて上記ワークの前後方向を検出し、その頭部等が所定の方向に位置していないものは、別途設けられた空気噴射装置からの高圧エアにて搬送ラインから脱落させて排除し、これによって、前後方向の整列されたワークのみを収納するようにしているものである。
【特許文献1】特開2005−41607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記従来のものは、ワークの前後方向の検出は所定の電子センサにて行なうとともに、前後方向の規定違反のものの搬送ラインからの排除は高圧エア(圧縮空気)の噴射にて行なわせるようにしているものであり、装置全体としては大掛りなものとならざるを得ないと言う問題点を有する。その結果、装置全体としても高価なものとならざるを得ないと言う問題点を有する。このような問題点を解決するために、磁力による吸引力を利用した簡単な機構を用いてワークの前後方向を判別し、これによってワークを一定方向に整列させるようにしたワーク整列装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明である第一の発明においては、ピン状の形態からなるものであって方向性のある部材(ワーク)を整列させた状態で収納するワーク整列装置に関して、鉄系金属からなるものであって棒状の形態からなるとともに、一方の端部は立体曲面形態を有し、かつ、もう一方の端部は平面形態を有するワークが所定の傾斜角を有した状態で所定の高さに持上げられた状態において、当該ワークを、当該ワークが持上げられた状態のワーク傾斜角を有した状態で下方の所定方向へスライド移動させるように形成された傾斜路と、当該傾斜路の先端部のところに水平方向に設けられるものであって上記傾斜路と直交するように設けられる水平路と、当該水平路に沿って移動するように設けられるものであって上記傾斜路を運ばれて来たワークの先端部を磁力にて保持して当該ワークを上記水平路に沿って移動させて所定の位置に収納するように作動する永久磁石からなるキャリアと、当該キャリアの駆動を担うキャリア駆動機構と、当該キャリア駆動機構の制御を行なうものであってMPU(マイクロプロセッサユニット)を主に形成される制御手段と、からなるようにした構成を採ることとした。
【0005】
また、請求項2記載の発明である第二の発明においては、ピン状の形態からなるものであって方向性のある部材(ワーク)を整列させた状態で収納するワーク整列装置に関して、鉄系金属からなるものであって所定の長さを有するとともに一方の端部は立体曲面形態を有し、かつ、もう一方の端部は平面形態を有するワークを、その長手方向に所定の傾斜角を有した状態で所定の高さに持上げるリフトアップ機構と、当該リフトアップ機構にて持上げられた上記ワークを、当該ワークが持上げられた状態のワーク傾斜角を有した状態で下方の所定方向へスライド移動させるように形成された傾斜路と、当該傾斜路の先端部のところに水平方向に設けられるものであって上記傾斜路と直交するように設けられる水平路と、当該水平路に沿って移動するように設けられるものであって上記傾斜路を運ばれて来たワークの先端部を磁力にて保持して当該ワークを上記水平路に沿って移動させて所定の位置に収納するように作動する電磁石からなるキャリアと、当該キャリアの駆動を担うキャリア駆動機構と、当該キャリア駆動機構の作動制御、上記キャリアの作動制御、及び上記リフトアップ機構の作動制御を行なうものであってMPU(マイクロプロセッサユニット)を主に形成される制御手段と、からなるようにした構成を採ることとした。
【0006】
また、請求項3記載の発明である第三の発明においては、請求項1または請求項2記載のワーク整列装置に関して、上記キャリアの駆動を担うキャリア駆動機構を高圧エアにて作動するエアシリンダ機構からなるようにした構成を採ることとした。
【0007】
また、請求項4記載の発明である第四の発明においては、請求項1または請求項2記載のワーク整列装置に関して、上記キャリアの一方側の面である上記傾斜路に面する側に、垂直状に形成された平面からなるワーク吸着面を設けるようにした構成を採ることとした。
【0008】
また、請求項5記載の発明である第五の発明においては、請求項1、請求項3、または請求項4記載のワーク整列装置に関して、上記水平路の最終部のところに、上記キャリアにて上記水平路を搬送されて来たワークを上記キャリアから脱落させて所定の位置に収納させるようにしたワーク収納機構を設けるようにした構成を採ることとした。
【0009】
また、請求項6記載の発明である第六の発明においては、請求項1または請求項2記載のワーク整列装置に関して、上記水平路の途中であって当該水平路の下方部のところに、上記キャリアのワーク吸着面に対して下方へ垂れ下がった状態で保持されるようになったワークを当該キャリアから取り除くように形成されたワーク除去機構を設けるようにした構成を採ることとした。
【0010】
また、請求項7記載の発明である第七の発明においては、請求項2記載のワーク整列装置に関して、上記キャリアを電磁石を基礎に形成させるとともに当該キャリアが上記水平路上であって上記傾斜路と交わる位置からワークを脱落させる位置までの間にあるときには当該キャリアに所定の磁力を発揮させるようにし、更に、キャリアが上記ワークを脱落させる位置に来たときには当該キャリアに磁力を発揮させないように、上記制御手段にて制御するようにした構成を採ることとした。
【発明の効果】
【0011】
第一の発明によれば、ピン状の形態からなるものであって、前後方向の特定された形態からなる部材(ワーク)が、複数個、前後不整列の状態で収納装置等に集められているものにおいて、これらを水平路を移動するキャリア等の作動によって前後方向を揃えた状態で収納することができるようになる。その結果、ピン状部材(ワーク)の整列収納作業を効率良く行なうことができるようになる。
【0012】
次に、第二の発明によれば、上記第一の発明のものに加えて、更に、キャリアの作動制御を上記制御手段からの指令に基づいて行なわせるようにしたので、ワークの移送作業及びこれに続いて行なわれる整列作業が効率良く行なわれることとなる。
【0013】
次に、第三の発明によれば、上記キャリアの水平路上での移動を担うキャリア駆動機構を、高圧エアにて作動するエアシリンダ機構からなるようにしたので、本ワーク整列装置の作動を工場内において一般的に設置されている高圧エアライン等を利用することによって行なうことができるようになる。その結果、本ワーク整列装置は、一般的な工場内に設置することができるようになる。
【0014】
次に、第四の発明によれば、上記キャリアのワーク吸着面を垂直状に形成された平面からなるようにしたので、先端部が上記キャリアと同じ垂直面を有する状態で上記傾斜路を送られて来たワークのみが、その先端面がキャリアに吸着されることによって搬送されるようになる。これによって、ワークの方向性を統一した状態でワークの整列作業を行なうことができるようになる。
【0015】
次に、第五の発明によれば、キャリアによって上記水平路を搬送されて来たワークを、所定の位置でキャリアから脱落させて下方に設けられた所定の位置へ収納させることができるようになり、方向性のあるピン状のワークを、その方向性を統一した状態で整列させて効率良く収納することができるようになる。
【0016】
次に、第六の発明によれば、方向性が誤った状態でキャリアのところに吸着されたものは、水平路の途中で下方へと落されて整理されることとなり、正規の方向性を有するワークのみが最終位置へと移送(搬送)されることとなる。
【0017】
次に、第七の発明によれば、上記キャリアを電磁石を基礎に形成させるとともに、当該キャリアの作動を含めた全体の作動制御をMPU(マイクロプロセッサユニット)を主に形成される制御手段の作動によって行なわせるようにしたので、キャリアの整列作業が効率良く行なわれることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を実施するための最良の形態について、図1ないし図5を基に説明する。本実施の形態に係るものは、図1に示す如く、ピン状の形態からなるものであって方向性を有するとともに、その素材が鉄系の金属からなる部材(ワーク)を整列させた状態で収納するワーク整列装置に関するものである。具体的には、図1に示す如く、所定の長さを有するとともに一方の端部91は半球形状の立体曲面形態を有し、かつ、もう一方の端部95は平面形態を有するワーク9を、その長手方向に所定の傾斜角(α)を有した状態で所定の高さに持上げるリフトアップ機構7と、当該リフトアップ機構7にて持上げられた上記ワーク9を、当該ワーク9の持上げられた状態のワーク傾斜角(α)を有した状態で下方の所定方向へスライド移動させるように形成された傾斜路2と、当該傾斜路2の先端部21のところに水平方向に設けられるものであって上記傾斜路2と直交するように設けられる水平路1と、当該水平路1に沿って移動するように設けられるものであって上記傾斜路2上を運ばれて来たワーク9の先端部を磁力にて保持して当該ワーク9を上記水平路1に沿って移動させて所定の位置に収納するように作動するキャリア3と、当該キャリア3の駆動を担うキャリア駆動機構5と、当該キャリア駆動機構5の作動制御、上記キャリア3の作動制御、及び上記リフトアップ機構7の作動制御等を行なうものであってMPU(マイクロプロセッサユニット)を主に形成される制御手段6と、からなることを基本とするものである。
【0019】
このような基本構成からなるものにおいて、上記リフトアップ機構7は、図1に示す如く、電動モータ77にて駆動されるものであって、ピン状の形態からなるワーク9を約15°から30°の範囲内の所定の傾斜角(α)を保持した状態で一本づつ持上げて傾斜路2上へ搬入することができるようになっているものである。なお、このリフトアップ機構7にて上記傾斜路2の搬入口25上へ搬入されるワーク9については、その前後の方向性は規制されておらず、半球形状の形態を有する一方の端部91が先頭側となっているもの、あるいは平面状の形態からなるもう一方の端部95が先頭側となっているもの等が混在した状態で存在するようになっているものである。そして、このように方向性の統一されていないバラバラの状態のワーク9が、上記傾斜路2上に載置され、水平路1を目指して移動して行くようになっているものである。
【0020】
次に、上記リフトアップ機構7にて持上げられたピン状のワーク9を、その自重にて上記水平路1目がけてスライド移動させる傾斜路2は、約15°〜30°の範囲内の所定の角度、本実施の形態のものにおいては約20°の傾斜角を有する直線状の凹溝にて形成されるようになっているものである。そして、その横断面形状はU字形あるいは半円形の形態を有するようになっているものである。このような傾斜路2が上記搬入口25から水平路1との交叉部11に形成される先端部21へ向って設けられるようになっているものである。
【0021】
次に、このような傾斜路2の先端部21のところで直角に交わる水平路1は、ほぼ水平に設置されるようになっているものであり、この水平路1に沿って磁石からなるキャリア3が水平移動をするようになっているものである。そして、この水平路1の一方側の延長線上には、上記キャリア3を上記水平路1上を直線移動させるように形成されたキャリア駆動機構5が設けられるようになっている。なお、このキャリア駆動機構5は、工場内に一般的に配設されている高圧エアにて駆動されるようになっているものである。
【0022】
このようなキャリア駆動機構5にて上記水平路1上を往復直線駆動されるキャリア3は、基本的には永久磁石にて形成されるようになっているものであり、この永久磁石の磁力にて上記ワーク9の端部を吸着して、上記水平路1上をワーク9を移送(搬送)することができるようになっているものである。なお、このキャリア3については、上記永久磁石の外に、電磁石を用いることも考えられる。この場合においては、キャリア3の磁力のON/OFF制御は別途設けられた制御手段6からの指令に基づいて行なわれることとなる。
【0023】
このようなキャリア3の移動を支える水平路1の一方の端部であって上記傾斜路2の先端部21との交叉部11から所定の距離隔たったところには、例えば図2に示す如く、上記水平路1上をキャリア3にて搬送されて来たワーク9をキャリア3から脱落させて所定の位置へと収納させるためのワーク収納機構51が設けられるようになっている。このワーク収納機構51はワーク9のそれ以上の移動を規制するように形成された一般的なストッパ機構からなるものである。また、上記水平路1の途中には、例えば図4に示す如く、ワーク9が上記キャリア3の吸着面に正常に吸着されず、下方へ垂れ下がった状態で保持されるようになったものについては、当該ワーク9をキャリア3から取り除いて最終位置までは搬送させないようにしたワーク除去機構55が設けられるようになっている。
【0024】
次に、上記ワーク9を搬入口25のところへ持上げるリフトアップ機構7の作動制御、具体的には上記リフトアップ機構7を駆動する電動モータ77の作動制御及び上記キャリア駆動機構5の作動制御、更には上記キャリア3が電磁石からなる場合における当該キャリア3への磁力の付与制御等を行なう制御手段6は、MPU(マイクロプロセッサユニット)を主に形成されるコンピュータ機構からなるものである。
【0025】
次に、このような構成からなる本実施の形態のものについての作動態様について説明する。まず、図1に示す如く、制御手段6からの指令に基づいて電動モータ77が作動を開始する。これに基づいてリフトアップ機構7が作動を開始し、ワーク9を所定の傾斜角(α)、本実施の形態においては約20°の傾斜角を保持した状態で持上げる。そして、このようなワーク9を傾斜路2の搬入口25のところへ投入する。この投入作業は、上記傾斜路2上に上記ワーク9が数珠繋ぎ状に搭載されるまで行なわれる。
【0026】
次に、このように上記水平路1の交叉部11のところへと送られて来たワーク9は、その先端部が、図2に示すように、磁石にて形成されるキャリア3に吸着されて、水平路1上をワーク収納機構51へと向って送り出されることとなる。そして、このようにしてワーク9の送り出しが行なわれると、次のワーク9が、図2の二点鎖線図示の如く、上記水平路1の交叉部11のところに送り込まれることとなる。このようにして、ワーク9の水平路1への投入(搬入)が順繰りに進められることとなる。
【0027】
次に、このようにして水平路1上をワーク収納機構51に向って送られて来たワーク9は、上記ワーク収納機構51のところでそれ以上の移送が止められて、下方へと落されることとなる。このような移送行程において、上記ワーク9が、そのキャリア3への吸着面が平面にて形成されている場合には、ワーク9は、図3の二点鎖線図示の如く、上記キャリア3の面にほぼ直角状に吸着された状態で搬送されることとなる。そして、ワーク収納機構51のところで払い落されて下方へと落下する。
【0028】
これに対して、ワーク9のキャリア3への吸着面が、例えば図2の二点鎖線図示の如く、半球形状の形態からなるものである場合には、ワーク9のキャリア3への吸着状態は、図4に示すような下方へ垂れ下がった状態となる。その結果、このような状態で水平路1に沿って移送されて来たワーク9は、例えば図4に示す如く、水平路1の途中であって本水平路1の下方部に設けられたワーク除去機構55のところに引掛り、ここのところでキャリア3から落されてしまう。このようにして、キャリア3に正常に吸着されなかったワーク9は水平路1の最終点に設けられたワーク収納機構51のところまでは搬送されないこととなる。
【0029】
このようにして、ワーク9の端面が軸直角平面を有するように上記傾斜路2上を送られて来たもの(ワーク)のみが、例えば図3に示す如く、上記水平路1上を搬送されて、最終点に設けられたワーク収納機構51のところで下方へと落されることとなる。そして、このようにしてワーク収納機構51のところで下方へと落されたワーク9は、キャリア3への吸着面が軸直角な平面を有するもののみとなる。その結果、このようにして収納されたワーク9は、図3に示す如く、その方向性が一定状態に整理された状態となる。
【0030】
一方、ワーク9のキャリア3への吸着面が半球形状の形態からなるものが、上記傾斜路2上を送られて来た場合には、例えば図4に示す如く、ワーク9自体が下方へ垂れ下がった状態でキャリア3の吸着面に取り付くようになる。その結果、このような状態で水平路1上を送られて来たワーク9は、例えば図5に示す如く、当該水平路1の途中であって、その下方部に設けられたワーク除去機構55のところに引掛かり、ここのところで下方へと落されることとなる。
【0031】
このような行程を経ることによって、キャリア3のワーク吸着面に直角状に吸着されたワーク9のみが最終行程であるワーク収納機構51のところまで運ばれ、ここのところで下方へと落されることとなる。その結果、例えば図1に示す如く、ワーク9の方向性が統一された状態で全体の収納が行なわれることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明におけるワークの搬送行程を示す斜視図である。
【図3】本発明において、ワークが正常に搬送される状態を示す行程説明図である。
【図4】本発明におけるワーク除去機構の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明におけるワーク除去機構の作動態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1 水平路
11 交叉部
2 傾斜路
21 先端部
25 搬入口
3 キャリア
5 キャリア駆動機構
51 ワーク収納機構
55 ワーク除去機構
6 制御手段
7 リフトアップ機構
77 電動モータ
9 ワーク
91 端部
95 端部







【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄系金属からなるものであって棒状の形態からなるとともに、一方の端部は立体曲面形態を有し、かつ、もう一方の端部は平面形態を有するワークが所定の傾斜角を有した状態で所定の高さに持上げられた状態において、当該ワークを、当該ワークが持上げられた状態のワーク傾斜角を有した状態で下方の所定方向へスライド移動させるように形成された傾斜路と、当該傾斜路の先端部のところに水平方向に設けられるものであって上記傾斜路と直交するように設けられる水平路と、当該水平路に沿って移動するように設けられるものであって上記傾斜路を運ばれて来たワークの先端部を磁力にて保持して当該ワークを上記水平路に沿って移動させて所定の位置に収納するように作動する永久磁石からなるキャリアと、当該キャリアの駆動を担うキャリア駆動機構と、当該キャリア駆動機構の制御を行なうものであってMPU(マイクロプロセッサユニット)を主に形成される制御手段と、からなることを特徴とするワーク整列装置。
【請求項2】
鉄系金属からなるものであって所定の長さを有するとともに一方の端部は立体曲面形態を有し、かつ、もう一方の端部は平面形態を有するワークを、その長手方向に所定の傾斜角を有した状態で所定の高さに持上げるリフトアップ機構と、当該リフトアップ機構にて持上げられた上記ワークを、当該ワークが持上げられた状態のワーク傾斜角を有した状態で下方の所定方向へスライド移動させるように形成された傾斜路と、当該傾斜路の先端部のところに水平方向に設けられるものであって上記傾斜路と直交するように設けられる水平路と、当該水平路に沿って移動するように設けられるものであって上記傾斜路を運ばれて来たワークの先端部を磁力にて保持して当該ワークを上記水平路に沿って移動させて所定の位置に収納するように作動する電磁石からなるキャリアと、当該キャリアの駆動を担うキャリア駆動機構と、当該キャリア駆動機構の作動制御、上記キャリアの作動制御、及び上記リフトアップ機構の作動制御を行なうものであってMPU(マイクロプロセッサユニット)を主に形成される制御手段と、からなることを特徴とするワーク整列装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のワーク整列装置において、上記キャリアの駆動を担うキャリア駆動機構を高圧エアにて作動するエアシリンダ機構からなるようにしたことを特徴とするワーク整列装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2記載のワーク整列装置において、上記キャリアの一方側の面である上記傾斜路に面する側に、垂直状に形成された平面からなるワーク吸着面を設けるようにしたことを特徴とするワーク整列装置。
【請求項5】
請求項1、請求項3、または請求項4記載のワーク整列装置において、上記水平路の最終部のところに、上記キャリアにて上記水平路を搬送されて来たワークを上記キャリアから脱落させて所定の位置に収納させるようにしたワーク収納機構を設けるようにしたことを特徴とするワーク整列装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2記載のワーク整列装置において、上記水平路の途中であって当該水平路の下方部のところに、上記キャリアのワーク吸着面に対して下方へ垂れ下がった状態で保持されるようになったワークを当該キャリアから取り除くように形成されたワーク除去機構を設けるようにしたことを特徴とするワーク整列装置。
【請求項7】
請求項2記載のワーク整列装置において、上記キャリアを電磁石を基礎に形成させるとともに当該キャリアが上記水平路上であって上記傾斜路と交わる位置からワークを脱落させる位置までの間にあるときには当該キャリアに所定の磁力を発揮させるようにし、更に、キャリアが上記ワークを脱落させる位置に来たときには当該キャリアに磁力を発揮させないように、上記制御手段にて制御するようにしたことを特徴とするワーク整列装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−161341(P2009−161341A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−2765(P2008−2765)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(390027731)神星工機株式会社 (3)
【Fターム(参考)】