説明

一体型タッチ偏光板及びこれを含むタッチパネル

【課題】本発明は、一体型タッチ偏光板及びこれを含むタッチパネルに関する。
【解決手段】本発明は上面に伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムと、上記伝導性層上に備えられた第1接着剤層と、上記第1接着剤層上に備えられた偏光板を含むことを特徴とする一体型タッチ偏光板と、これを含む静電容量式タッチパネルに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一体型タッチ偏光板及びこれを含むタッチパネルに関し、具体的に、光特性及び外部視認性に優れた一体型タッチ偏光板及びこれを含むタッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、静電容量方式のタッチパネルは液晶パネルの一面に感圧接着剤(press sensitive adhesive、PSA)層を利用して偏光板を付着し、その上に光学的に透明な接着剤(optically cleara dhesive;OCA)層を利用してITOが蒸着されたフィルムを付着し、その上にガラス基板を付着した構造である。従来技術によるタッチパネルの構造を図1及び図2に例示した。
【0003】
上記のような構造のタッチパネルにおいては、上記偏光板の上部に多層の構造が付着しているため、各層の屈折率、反射率及び透過率の差により液晶パネルの光特性が低下し、特に、外部視認性が良くない。
【0004】
また、液晶パネルにITOが蒸着されたフィルムを含むタッチパネルと偏光板を別途に付着しなければならず、製作工程が複雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許US2009/0027597
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の従来技術の問題点を克服するために、本発明はタッチパネルに優れた光特性及び外部視認性が提供できる上、タッチパネルの製作工程が簡素化できる一体型タッチ偏光板及びこれを含むタッチパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は上面に第1伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムと、上記第1伝導性層上に備えられた第1接着剤層と、上記第1接着剤層上に備えられた偏光板を含むことを特徴とする一体型タッチ偏光板を提供する。本発明における上記偏光板は、偏光子及び上記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含む構造であることも、基板及び上記基板の下面に備えられた偏光子コーティング層を含む構造であることもできる。
【0008】
本発明による一体型タッチ偏光板において、上記第1接着剤層と上記偏光板との間には、上面に第2伝導性層が備えられた第2伝導性フィルムがさらに備えられることができる。この場合、上記第2伝導性層上に第2接着剤層がさらに備えられることができる。上記伝導性フィルムを一つ含む構造を1層(layer)方式と言い、上記伝導性フィルムを二つ含む構造を2層方式と言う。
【0009】
また、本発明は画像表示パネルと、上記画像表示パネル上に備えられた第3接着剤層と、上記第3接着剤層上に備えられた上記一体型タッチ偏光板を含む静電容量式タッチパネルを提供する。
【0010】
また、本発明は上面に第1伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムを用意する段階と、上記第1伝導性層上に第1接着剤層を形成する段階と、上記第1接着剤層上に偏光板を付着する段階を含むことを特徴とする一体型タッチ偏光板の製造方法を提供する。上記一体型タッチ偏光板の製造方法は、上記第1接着剤層上に、上面に第2伝導性層が備えられた第2伝導性フィルムを付着する段階と、上記第2伝導性層上に第2接着剤層を形成する段階をさらに含むことができる。
【0011】
また、本発明は画像表示パネルを用意する段階と、上記画像表示パネル上に第3接着剤層を形成する段階と、上記第3接着剤層上に上記本発明による一体型タッチ偏光板を付着する段階を含む静電容量式タッチパネルの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、偏光板を伝導性フィルムの上部に配置することで、従来の偏光板上に多層構造を付着させた技術に比べて光特性及び外部視認性を向上させることができる。また、本発明によると、偏光板とタッチパネルを一体型構造で形成することで、画像表示パネルに偏光板とタッチパネルを別途に付着せず、画像表示パネルに一体型タッチ偏光板のみを付着すればよいため、製作工程が簡素化する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来技術によるタッチパネルの構造を例示したものである。
【図2】従来技術によるタッチパネルの構造を例示したものである。
【図3】本発明によるタッチパネルの構造を例示したものである。
【図4】本発明によるタッチパネルの構造を例示したものである。
【図5】本発明によるタッチパネルの構造を例示したものである。
【図6】本発明によるタッチパネルの構造を例示したものである。
【図7】本発明による一体型タッチ偏光板の構造を例示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下で本発明を詳しく説明する。
【0015】
本発明は、上面に第1伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムと、上記第1伝導性層上に備えられた第1接着剤層と、上記第1接着剤層上に備えられた偏光板を含むことを特徴とする一体型タッチ偏光板を提供する。上記第1接着剤層と上記偏光板との間には、伝導性層が備えられた第2伝導性フィルムがさらに備えられることができる。この場合、上記第2伝導性フィルム上に第2接着剤層がさらに備えられることができる。
【0016】
また、本発明による一体型タッチ偏光板は、上記第1伝導性フィルムの下面に画像表示パネルとの付着のための第3接着剤層をさらに備えることができる。
【0017】
上記のような本発明の一体型タッチ偏光板を使用すると、従来のように画像表示パネルに偏光板とタッチパネルを別途に付着する必要がなく、上記一体型タッチ偏光板を一度付着するだけで済むため、最終製品の製作工程を減少させることができる。
【0018】
また、従来の偏光板の上部に付着する静電方式タッチパネルの場合、伝導性層のパターンが外部に視認され、タッチパネルでヘイズ(Haze)が生じて画面品位が低下するという問題点があった。しかし、本発明の一体型タッチ偏光板は伝導性層が偏光板の下部にあるため、偏光板により伝導性層パターンが外部に視認されず、ヘイズの発生も著しく減らすことができる。また、伝導性層に比べて表面反射率の低い偏光板であるが、基板が最外郭に位置するため、表面反射により画面品位の低下を改善することができる。
【0019】
また、一般的に静電容量方式のタッチパネルは、指と伝導性層との距離が一定に維持されなければ作動しないため、その距離を維持するために、伝導性層上に保護フィルムやダミーフィルムを装着するが、そうすることで、タッチパネルが厚くなり、その結果、製品全体の厚さが増加するという問題点があった。しかし、本発明は伝導性層上に偏光板があるため、保護フィルムやダミーフィルムがなくても伝導性層とユーザーの指との間に一定の距離を保つことができ、薄型の製品を製造するのに有利である。
【0020】
本発明のように、偏光板がタッチパネルと一体型で形成されることをセル内の偏光板(in cell polarizer)と表現することもできる。
【0021】
本発明における上記偏光板は、偏光子及び上記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含む構造であることも、基板及び上記基板の下面に備えられた偏光子コーティング層を含む構造であることもできる。
【0022】
本発明の第1実施状態によると、上記一体型タッチ偏光板は上面に第1伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムと、上記第1伝導性層上に備えられた第1接着剤層と、上記第1接着剤層上に備えられた偏光板を含み、上記偏光板が偏光子及び上記偏光子の一面または両面に備えられた保護フィルムを含む。上記第1接着剤層と上記偏光板との間には、上面に第2伝導性層が備えられた第2伝導性フィルムがさらに備えられることができる。この場合、上記第2伝導性層上に第2接着剤層がさらに備えられることができる。
【0023】
本発明の第1実施状態による一体型タッチ偏光板の一例を図7に例示した。図7は二層方式であるが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0024】
上記第1実施状態における上記第1伝導性フィルムまたは第2伝導性フィルムは、基材及び上記基材上に備えられた伝導性層を含む。
【0025】
上記第1または第2伝導性フィルムの基材はプラスチックフィルムであることができる。上記基材は位相差が0のゼロ(zero)位相差フィルムであることもでき、位相差を有する位相差フィルムであることもできる。上記基材が位相差を有する場合、当業者は目的に応じて適切な位相差値を定めることができる。上記基材が位相差フィルムの場合、偏光板の下方に位相差フィルムが配置されるため、表面反射率の差が減少し、タッチパネルの視認性を高めることができる。従って、タッチパネルの透過率増大及び表面反射率の減少による光特性の向上を期待することができる。例えば、位相差値が1/4λの位相差フィルムを用いることができる。位相差値が1/4λの位相差フィルムを用いると、円偏光を作り、表面反射率をさらに減らすことができるため、液晶パネルまたは有機発光素子パネルのような画像表示パネルの光学特性を改善することができる。
【0026】
一方、上記第1または第2伝導性フィルムの伝導性層は、タッチを具現するためのものであって、パターン化された形態を有することができる。上記伝導性層のパターン形態は、規則または不規則な形態であることができ、例えば、格子形態であることができるが、これに限定されない。上記伝導性層は透明な伝導性金属酸化物層からなることができ、例えば、ITO層からなることができる。上記伝導性層は蒸着方法により形成されることができるが、これに限定されない。上記伝導性層はPCB、好ましくはフレキシブルPCB(FPCB)回路に連結されることができる。
【0027】
上記伝導性層はポリマー、炭素ナノチューブまたはAgのような金属を用いて形成することができる。
【0028】
上記第1接着剤層、第2接着剤層及び/または第3接着剤層は、光学的に透明な接着剤(optically clear adhesive;OCA)層であることが好ましい。また、上記透明な接着剤(OCA)層の厚さは5から50マイクロメートルであることが好ましいが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0029】
上記透明な接着剤層は、高温高湿下で黄変及びヘイズが生じないことが好ましく、これに付着される基材またはガラスのような基板面で浮き、剥離、気泡が生じない耐久信頼性が確保されることが好ましい。また、上記LCDパネルのガラス面のように、タッチパネルの部品と付着した後、再び、着脱可能な再剥離(rework)性が確保されることが好ましい。再剥離性を確保するために、水酸基(−OH)を架橋官能基として有する粘着剤を使用することもできるが、強粘着を有するアクリル酸を架橋官能基として有する粘着剤も再剥離性が確保されれば、使用できる。
【0030】
再剥離性の透明な接着剤(Reworkable OCA)として用いられる粘着剤としては、アクリル系共重合体を使用することができ、上記アクリル系共重合体は通常の溶液重合法を用いて製造することができる。
【0031】
一方、上記粘着剤は、貯蔵弾性率(storage modulus、G')が0.05MPa以下、好ましくは0.01Mpaから0.03MPaの軟質粘着剤である。このとき、上記貯蔵弾性率とは粘着剤の硬化後に、80度で測定した貯蔵弾性率である。伝導性層上に接着剤層を形成する際、一般的な粘着剤(貯蔵弾性率0.5MPa以上)を使用すると、伝導性層パターンにより生じる段差によって伝導性層と接着剤層との間に気泡が生じタッチ性能を低下させる。本発明者らは研究を重ねた結果、貯蔵弾性率が0.03MPa以下の軟質粘着剤で接着剤層を形成すると、伝導性層と接着剤層との間に気泡が生じることを著しく減少させることができることを見出した。また、上記のような軟質の粘着剤を使用すると、耐久性と再剥離性にも優れる。
【0032】
また、本発明の接着剤層は上記粘着剤の他に酸化防止剤をさらに含むことが好ましい。酸化防止剤としては、これに限定されないが、例えば、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール及びベンゾトリアゾールカルボン酸から成る群から選択された1種以上を使用することができる。上記のように、本発明の接着剤層は、再剥離性を確保するために水酸基(−OH)を有する粘着剤を使用することが好ましい。また、通常の粘着剤にはカルボキシル基(−COOH)が含まれていることが多い。しかし、この場合、水酸基またはカルボキシル基は伝導性層を酸化させる性質を有し、伝導性層が酸化されると、抵抗値が変化してタッチ敏感度(応答速度、sensibility)が低下し、酷い場合はタッチ駆動されないこともある。接着剤層に酸化防止剤を添加すると、伝導性層の酸化を防止しながら、優れた再剥離性を保持することができる。
【0033】
上記第1実施状態における上記偏光板の偏光子は、当技術分野に知られているものを自由に用いることができ、例えば、ヨードまたは二色性染料を含むポリビニールアルコール(PVA)から成るフィルムを使用することができる。上記偏光子はPVAフィルムにヨードまたは二色性染料を染着させて製造することができるが、その製造方法は特に限定されない。本明細書における偏光子は、保護フィルムを含まない状態を意味し、偏光板は偏光子と保護フィルムを含む状態を意味する。
【0034】
上記偏光板の保護フィルムは、厚さ方向の位相差が0またはマイナス値のフィルムを用いることが好ましく、位相差が0のフィルムが最も好ましい。上記偏光板の保護フィルムとしては、トリアセテートセルロース(TAC)フィルム、開環重合(ring opening metathesis polymerization;ROMP)で製造されたポリノルボルネン系フィルム、開環重合されたリング状オレフィン系重合体に再び水素添加して得られたHROMP(ring opening metathesis polymerization followed by hydrogenation)重合体フィルム、ポリエステルフィルム、または付加重合(addition polymerization)で製造されたポリノルボルネン系フィルムなどを使用することができる。また、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロース及びトリアセチルセルロースのようなセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレートのようなアクリル系ポリマー、ポリスチレン及びアクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)のようなスチレン系ポリマー、またはポリカーボネート系ポリマーなどから成るフィルムを使用することができる。また、ポリオレフィン系ポリマー、ビニールクロライド系ポリマー、ナイロンと芳香族ポリアミドのようなアミド系ポリマー、ビニールアルコール系ポリマー、ビニリデンクロライド系ポリマー、ビニールブチラール系ポリマー、アリレート(allylate)系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマーまたはエポキシ系ポリマーなどから成るフィルムを使用することもできる。またアクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系及びシリコン系のような熱硬化性または紫外線硬化性樹脂を含むフィルムを使用することができる。その他にも透明な高分子材料で製造されたフィルムが保護フィルムなどに使用されることができるが、これらに限定されない。上記偏光板の保護フィルムとしてはトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを使用することが好ましい。
【0035】
上記偏光子と保護フィルムの接着は接着剤層を用いて行うことができる。上記保護フィルムと偏光板を貼り合わせる際に使用可能な接着剤としては、当技術分野に知られているものであれば、特に制限されない。例えば、一液形または二液形のポリビニールアルコール(PVA)系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、スチレンブタジエンゴム系(SBR系)接着剤、またはホットメルト型接着剤などがあるが、これらに限定されない。
【0036】
上記接着剤のうち、ポリビニールアルコール系接着剤が好ましく、特に、アセトアセチル基を含むポリビニールアルコール系樹脂及びアミン系金属化合物架橋剤を含む接着剤を使用することが好ましい。上記偏光板用接着剤は上記アセトアセチル基を含むポリビニールアルコール系樹脂100重量部及び上記アミン系金属化合物架橋剤1から50重量部を含むことができる。
【0037】
上記ポリビニールアルコール系樹脂は上記偏光子と保護フィルムを十分接着でき、光学的透視度に優れ、経時的な黄変などの変化がないものであれば、特に限定されず、架橋剤との円滑な架橋反応を考慮すると、特に、アセトアセチル基が含まれたポリビニールアルコール系樹脂を使用することが好ましい。
【0038】
ここで、上記ポリビニールアルコール系樹脂の重合度及び鹸化度はアセトアセチル基を含むものであれば、特に限定されないが、重合度が200から4,000の範囲内であることが好ましく、鹸化度が70モル%から99.9モル%の範囲内であることが好ましい。分子の自由な動きによる含有物質との柔軟な混合を考慮すると、重合度は1,500から2,500の範囲内で、鹸化度は90モル%から99.9モル%の範囲内であることがより好ましい。このとき、上記ポリビニールアルコール系樹脂は上記アセトアセチル基を0.1から30モル%で含むことが好ましい。それは上記アセトアセチル基の範囲で架橋剤との反応が円滑に行われ、目的とする接着剤の耐水性及び接着力に十分に有意であるためである。
【0039】
上記アミン系金属化合物架橋剤は、上記ポリビニールアルコール系樹脂との反応性を有する官能基を有する水溶性架橋剤であって、アミン系リガンドを含む金属錯物の形態であることが好ましい。可能な金属は、ジルコニウム(Zr)、チタニウム(Ti)、ハフニウム(Hf)、タングステン(W)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)などの遷移金属があり、中心金属に結合されたリガンドとしては一次アミン、二次アミン(ジアミン)、三次アミンやアムモニウムヒドロキシドなどの少なくとも一つ以上のアミン基を含むものであればよい。その使用量は、上記ポリビニールアルコール系樹脂100重量部に対して1重量部から50重量部の範囲で調節されることが好ましい。それは上記の範囲で目的とする接着剤に十分に有意的な接着力を与えることができ、接着剤の保存安全性(pot life)を向上させることができるためである。
【0040】
上記アセトアセチル基を含むポリビニールアルコール系樹脂と上記アミン系金属化合物架橋剤を含む接着剤水溶液は、pH調節制を用いて、そのpHを9以下に調節することが好ましい。より好ましくはpHを2超過9以下の範囲で調節することができ、さらに好ましくはpHを4から8.5の範囲で調節することができる。
【0041】
上記偏光子と保護フィルムの接着は、偏光子用保護フィルムまたは偏光子であるPVAフィルムの表面上にロールコーター、グラビアコーター、バーコーター、ナイフコーター、またはキャピラリーコーターなどを用いて、先ず接着剤をコートし、接着剤が完全に乾燥する前に保護フィルムと偏光膜を貼り合わせロールで加熱圧着したり、常温圧着して貼り合わせる方法により行われることができる。ホットメルト型接着剤を使用する場合は、加熱圧着ロールを使用しなければならない。
【0042】
ポリウレタン系接着剤を使用する場合は、光により黄変しない脂肪族イソシアネート系化合物を使用して製造されたポリウレタン系接着剤を用いることが好ましい。一液形または二液形のドライラミネート用接着剤またはイソシアネートとヒドロキシ基との反応性が比較的低い接着剤を使用する場合には、アセテート系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、または芳香族系溶剤などで希釈された溶液型接着剤を用いることもできる。このとき、接着剤の粘度は5,000cps以下の低粘度型であることが好ましい。上記接着剤は保存安全性に優れながらも400〜800nmにおける光透過度が90%以上であることが好ましい。
【0043】
十分な粘着力が発揮できれば、粘着剤も用いることができる。粘着剤は貼り合わせた後、熱または紫外線により十分な硬化が生じ、機械的強度が接着剤レベルまでに向上することが好ましく、界面接着力も大きくて粘着剤が付着された何れのフィルムも、破壊せずには剥離できない程度の粘着力を有することが好ましい。
【0044】
使用可能な粘着剤の具体的な例としては、光学透明性に優れた天然ゴム、合成ゴムまたはエラストマー、塩化ビニール/硝酸ビニール共重合体、ポリビニールアルキルエーテル、ポリアクリレート、変性ポリオレフィン系粘着剤などと、これにイソシアネートなどの硬化剤を添加した硬化型粘着剤を挙げることができる。
【0045】
上記第1実施状態において、上記偏光板上にさらに基板が備えられることができる。この場合、基板と偏光板との間には、さらに接着剤層が備えられることができる。上記基板はガラス基板またはプラスチック基板であることができる。上記追加接着剤層は光学的に透明な接着剤(optically clear adhesive;OCA)層であることが好ましい。
【0046】
本発明の第2実施状態によると、上記一体型タッチ偏光板は、上面に伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムと、上記伝導性フィルム上に備えられた第1接着剤層と、上記第1接着剤層上に備えられた偏光板を含み、上記偏光板が基板及び上記基板の下面に備えられた偏光子コーティング層を含む。上記第1接着剤層と上記偏光板との間には伝導性層が備えられた第2伝導性フィルムがさらに備えられることができる。この場合、上記第2伝導性フィルム上には第2接着剤層がさらに備えられることができる。
【0047】
上記偏光板が偏光子コーティング層を含む基板の構造である場合、従来の偏光子及び保護フィルムを含む偏光板を利用するときに比べて感圧接着剤層などの層を使用しなくてもよいため、タッチスクリーンの厚さを減らすことができる。具体的に、従来の偏光板は110から130マイクロメートルの厚さであるが、上記第2実施状態によると、偏光子コーティング層の厚さを数マイクロメートルから数十マイクロメートルまで減少させることができる。従って、本発明によると、薄型タッチパネルを提供することができる。
【0048】
上記第2実施状態における上記偏光板の偏光子コーティング層は、リオトロピック液晶性(Lyotropic Liquid Crystalline)コーティング組成物をコートして形成することができる。
【0049】
上記リオトロピック液晶性コーティング組成物としては、2色性色素と溶媒を含み、リオトロピック液晶性を示す溶液を使用することができる。以下では、本明細書にその全内容が含まれる特許文献1に記載された偏光子コーティング組成物を例示するが、その他にも当技術分野に知られている偏光子コーティング組成物を用いることができる。
【0050】
リオトロピック液晶性とは、温度や2色性色素(溶質)の濃度を変化させることで、等方相−液晶相の相転移を起こす性質のことである。上記液晶相は特に制限されず、ネマチック液晶相、スメクチック液晶相、コレステリック液晶相などを挙げることができる。また、これらの液晶相は偏光顕微鏡で観察される液晶相の光学模様により確認、識別することができる。上記溶液はリオトロピック液晶性を示すため、2色性色素を配向させることができる。
【0051】
本発明に用いられる2色性色素は、波長400nmから780nmから任意の波長の光を吸収する有機化合物である。2色性色素とは、色素分子の長軸方向の遷移モーメントが短軸方向に比べて大きいか、または短軸方向の遷移モーメントが長軸方向に比べて大きい色素のことである。上記2色性色素は、目的に応じて任意の適切なものを選択することができるが、溶液状態でリオトロピック液晶性を示す有機化合物(すなわち、リオトロピック液晶)であることが好ましい。上記2色性色素は、特に室温の溶液状態でネマチック液晶相を示すものが、配向性に優れるため好ましい。
【0052】
上記2色性色素としては、化学構造による分類によると、例えば、アゾ系色素、アントラキノン系色素、ペリレン系色素、インダントロン系色素、イミダゾール系色素、インジゴイド系色素、オキサジン系色素、フタロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、ピラゾロン系色素、スチルベン系色素、ジフェニルメタン系色素、ナフトキノン系色素、メトシアニン系色素、キノフラロン系色素、キサンテン系色素、アリザリン系色素、アクリジン系色素、キノンイミン系色素、チアゾール系色素、メチン系色素、ニトロ系色素、ニトロソ系色素などを挙げることができる。この中から、アゾ系色素、アントキノン系色素、ペリレン系色素、インダントロン系色素及びイミダゾール系色素が好ましい。これら2色性色素は、単独で、または2種以上を混合して使用することができる。本発明においては、黒色の偏光膜を得るために、異なる吸収スペクトルを有する複数個の2色性色素を混合して用いることが好ましい。
【0053】
上記2色性色素は、好ましくはスルホン基(−SO3H)、カルボキシル基(−COOH)またはアミノ基(−NH2、−NHR、−NR2)を含む有機化合物、またはこれらの塩の何れか1つで(ここで、Rは任意の置換基を表す)、特に好ましくはスルホン基を含む有機化合物、またはこれらの塩の何れか一つである。2色性色素へのスルホン基の導入は水に対する溶解性を向上させるのに効果的である。2色性色素に導入されるスルホン基の数が増加するほど、水に対する溶解度は向上する。上記スルホン基の数は、溶媒への溶解性と偏光膜を形成した後の耐水性が両立するように、適切に選択することができる。
【0054】
また、2色性色素に市販のものを用いることもできる。市販の2色性色素としては、C.I.ダイレクト(Direct)B67、DSCG(INTAL)、RU31.156、メチルオレンジ、AH6556、シリウススプラブラウン(Sirius Supra Brown)RLL、ベンゾプルプリン(Benzopurpurin)、銅−テトラカルボキシフタロシアニン、アシドレッド(Acid Red)266、シアニン染料、バイオレット(Violet)20、ペリレンビスカルボキシイミド、ベンゾプルプリン4B、メチレンブルー(ベーシックブルー(Basic Blue)9)、ブリリアントイエロー(Brilliant Yellow)、アシドレッド18、アシドレッド27などを挙げることができる。
【0055】
本発明に用いられる溶媒は、上記2色性色素を溶解させ、リオトロピック液晶性を発現させるために用いられる。上記溶媒は任意の適切なものを選択することができる。上記溶媒は、例えば、水などの無機溶剤であることも、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、脂肪族及び芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、セロソルブ類などの有機溶剤であることもできる。上記溶媒としては、例えば、n−ブタノール、2−ブタノール、シクロヘキサノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、アセト酸エチル、アセト酸ブチル、乳酸メチル、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどを挙げることができる。これら溶媒は単独で、または2種以上を混合して使用することができる。特に上記溶媒は水であることが好ましい。上記水の電気伝導率は、好ましくは20μS/cm以下で、より好ましくは0.001μS/cmから10μS/cmで、さらに好ましくは0.001μS/cmから5μS/cmである。上記水の電気伝導率の下限値は0μS/cmである。
【0056】
上記コーティング組成物の濃度は、好ましくは5重量%から40重量%で、より好ましくは5重量%から35重量%で、さらに好ましくは5重量%から30重量%である。溶液の濃度を上記の範囲にすることで、上記溶液は安定した液晶状態を示すことができる。
【0057】
上記コーティング組成物は電気伝導度が50μS/cm以下(0.05重量%換算)であることが好ましい。電気伝導度とは、物質に対する電気の通過の容易性を表し、断面積1cm、距離1cmの対向する電極の間にある物質の伝導度のことである。この値が小さいほど、液体は電気を通過させることが困難である。「0.05重量%換算」とは、本発明に用いられる溶液の濃度を0.05重量%にしたときの電気伝導度を示す。0.05重量%換算の電気伝導度は、例えば、濃度が1重量%である液体の電気伝導度の1/20の値で、0.5重量%である溶液の電気伝導度の1/10の値である。
【0058】
本発明に用いられる溶液の電気伝導度(0.05重量%換算)は50μS/cm以下で、好ましくは40μS/cm以下で、さらに好ましくは30μS/cm以下で、最も好ましくは20μS/cm以下である。上記電気伝導度の下限値は実現可能な値として0.1μS/cmである。
【0059】
上記コーティング組成物は任意の適切な添加剤をさらに含むことができる。上記添加剤としては、例えば、界面活性剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、潤滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤及び増粘剤などを挙げることができる。上記添加剤の添加量は、溶液100重量部に対して0超過10重量部以下であることが好ましい。
【0060】
上記コーティング組成物は界面活性剤をさらに含むことができる。界面活性剤は2色性色素の基材表面への湿潤性、コーティング性を向上させるために用いられる。上記界面活性剤は非イオン界面活性剤であることが好ましい。上記界面活性剤の添加量は、溶液100重量部に対して0超過5重量部以下であることが好ましい。
【0061】
上記基板としては、ガラス基板、石英基板、高分子フィルム、プラスチック基板などを使用することができ、ガラス基板または高分子フィルムを用いることが好ましい。上記高分子フィルムを形成する樹脂としては任意の適切なものを選択することができる。上記高分子フィルムは熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。上記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニール系樹脂、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアセト酸ビニール、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボーネート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂などを挙げることができる。上記熱可塑性樹脂は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記の熱可塑性樹脂は任意の適切な重合体変性を行ってから使用することもできる。上記重合体変性としては、例えば共重合、架橋、分子末端、立体規則性などの変性を挙げることができる。
【0062】
高分子フィルムを使用する場合、高分子フィルムは可視光の光線透過率に優れ、かつ透明性に優れたものを用いることが好ましい。該高分子フィルムの可視光における光線透過率は80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。基材として高分子フィルムを使用した場合は、偏光膜を形成した後、上記基材を偏光膜の保護フィルムとして利用することもできる。本発明に用いられる基材はセルロース系樹脂を含む高分子フィルムであることが好ましい。それは2色性色素の湿潤性に優れ、高い2色比を有しながらも、厚さの変動が小さい偏光膜が得られるためである。上記セルロース系樹脂はセルロースの水酸基の一部または全部がアセチル基、プロピオニル基及び/またはブチル基に置換されたセルロース有機酸エステルまたはセルロース混合有機酸エステルであることが好ましい。上記セルロース有機酸エステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレートなどを挙げることができる。上記セルロース混合有機酸エステルとしては、例えば、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどを挙げることができる。
【0063】
本発明に用いられる基材は、市販の高分子フィルムをそのまま使用することができる。または、市販の高分子フィルムに延伸処理及び/または収縮処理などの2次的加工を行ったものを使用することができる。市販のセルロース系樹脂を含む高分子フィルムとしては、例えば、富士写真フィルム(株)製、富士タックシリーズ(商品名;ZRF80S、TD80UF、TDY−80UL)、コニカミノルタオプト(株)製、商品名「KC8UX2M」などを挙げることができる。
【0064】
上記基板は上記偏光子コーティング層を形成する前に親水化処理されることが好ましい。上記親水化処理は上記基材の23℃における水の接触角を、処理前に比べて10%以上低下させる処理であることが好ましい。上記親水化処理は上記基材の23℃における水の接触角を5゜から60゜にする処理であることが好ましい。上記親水化処理は乾式処理または湿式処理であることができ、コロナ処理、プラズマ処理、アルカリ処理またはアンカーコート処理であることができる。
【0065】
上記偏光子コーティング層は上述のコーティング組成物を上記基板にコートして形成することができる。例えば、コート速度100mm/秒以上、より好ましくは500mm/秒から8000mm/秒、さらに好ましくは800mm/秒から6000mm/秒で、最も好ましくは1000mm/秒から4000mm/秒でコートし乾燥して形成することができる。一般的に溶媒キャスティング法による光学フィルムの製造において、塗膜の均一性を高めるための塗工速度は遅い方が好ましい。
【0066】
上記コーティング組成物を基板表面にコートする方法としては、適切なコーターを用いた塗工方式が採用されることができる。上記コーターとしては、例えば、リバースロールコーター、正回転ロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、ロッドコーター、スロットダイコーター、スロットオリフィスコーター、カーテンコーター、ファウンテンコーター、エアドクターコーター、キスコーター、ディップコーター、ビードコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スプレーコーター、スピンコーター、押出コーター、ホットメルトコーターなどを挙げることができる。上記コーターはリバースロールコーター、正回転ロールコーター、グラビアコーター、ロードコーター、スロットダイコーター、スロットオリフィスコーター、カーテンコーター及びファウンテンコーターであることが好ましい。
【0067】
上記コーティング組成物を乾燥する方法は、特に限定されないが、例えば、熱風または冷風が循環する空気循環式恒温オーブン、マイクロ波または遠赤外線などを利用したヒーター、温度調節用に加熱されたロール、ヒートパイプロールまたは金属ベルトなどの乾燥手段を挙げることができる。
【0068】
上記コーティング組成物は低温から高温に徐々に昇温して乾燥させることが好ましい。上記乾燥温度は10℃から80℃であることが好ましく、20℃から60℃であることがより好ましい。上記コーティング組成物を乾燥させる時間は乾燥温度や溶媒の種類によって適切に選択されることができる。
【0069】
上記第2実施状態における第1または第2伝導性フィルム、第1または第2接着剤層に関する内容は、上記第1実施状態において述べた内容と同様である。
【0070】
図3から図6は上記第2実施状態による例示を示したものである。
【0071】
図3は1層方式の構造であって、伝導性フィルムの基材としてゼロ位相差フィルムを使用した例を図示したものである。図4は2層方式の構造であって、伝導性フィルムの基材としてゼロ位相差フィルムを使用した例を図示したものである。図5は1層方式の構造であって、伝導性フィルムの基材として位相差値が1/4λの位相差フィルムを使用した例を図示したものである。図6は2層方式の構造であって、伝導性フィルムの基材として位相差値が1/4λの位相差フィルムを使用した例を図示したものである。
【0072】
また、本発明は画像表示パネルと、上記画像表示パネル上に備えられた第3接着剤層と、上記第3接着剤層上に備えられた上記一体型タッチ偏光板を含む静電容量式タッチパネルを提供する。
【0073】
上記画像表示パネルは、液晶パネルまたは有機発光素子パネルであることができる。
【0074】
上記画像表示パネル上に備えられる第3接着剤層は、光学的に透明な接着剤(optically clear adhesive;OCA)層であることが好ましい。また、上記接着剤層は再剥離性を有し、再作業性に優れることが好ましい。上記接着剤層の厚さは5から50マイクロメートルであることが好ましいが、本発明の範囲はこれに限定されない。
【0075】
本発明による一体型タッチ偏光板は、表面反射率が5%以下である。これは従来のタッチパネルの表面反射率が8から13%であることと比べると、非常に低い数値である。
【0076】
本発明は上面に伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムを用意する段階と、上記第1伝導性フィルム上に第1接着剤層を形成する段階と、上記第1接着剤層上に偏光板を付着する段階を含むことを特徴とする一体型タッチ偏光板の製造方法を提供する。
【0077】
上記偏光板は偏光子及び上記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含む構造のものを用いることができ、基板上に偏光子形成用組成物をコートしてコーティング層を形成することで、製造することもできる。
【0078】
上記一体型タッチ偏光板の製造方法は、上記第1接着剤層上に上面に伝導性層が備えられた第2伝導性フィルムを付着する段階と、上記第2伝導性フィルム上に第2接着剤層を形成する段階をさらに含むことができる。
【0079】
本発明は、画像表示パネルを用意する段階と、上記画像表示パネル上に第3接着剤層を形成する段階と、上記第3接着剤層上に上記本発明による一体型タッチ偏光板を付着する段階を含む静電容量式タッチパネルの製造方法をも提供する。
【0080】
上記一体型タッチ偏光板及びタッチパネルの製造方法における各構成要素は、上述の通りである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に第1伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムと、
前記第1伝導性層上に備えられた第1接着剤層と、
前記第1接着剤層上に備えられた偏光板と
を含むことを特徴とする一体型タッチ偏光板。
【請求項2】
前記偏光板は、偏光子及び前記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含む構造である、請求項1に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項3】
前記偏光板は、基板及び前記基板の下面に備えられた偏光子コーティング層を含む構造である、請求項1または2に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項4】
前記第1伝導性フィルムは、基材及び前記基材上に備えられた第1伝導性層を含むことである、請求項1から3の何れか1項に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項5】
前記第1伝導性フィルムの基材は、ゼロ(zero)位相差フィルムまたは位相差値が1/4λの位相差フィルムである、請求項4に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項6】
前記伝導性層は、パターン化されたITO層である、請求項4または5に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項7】
前記第1接着剤層は、光学的に透明な接着剤(optically clear adhesive;OCA)層である、請求項1から6の何れか1項に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項8】
前記第1接着剤層は貯蔵弾性率が0.01MPaから0.03MPaである粘着剤を含む、請求項7に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項9】
前記第1接着剤層は酸化防止剤をさらに含む、請求項7または8に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項10】
前記第1接着剤層と前記偏光板との間には、上面に第2伝導性層が備えられた第2伝導性フィルム及び前記第2伝導性層上に備えられた第2接着剤層をさらに含む、請求項1から9の何れか1項に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項11】
前記第2接着剤層は、光学的に透明な接着剤(optically clear adhesive;OCA)層である、請求項10に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項12】
前記第2接着剤層は、貯蔵弾性率が0.01MPaから0.03MPaである粘着剤を含む、請求項11に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項13】
前記第2接着剤層は酸化防止剤をさらに含む、請求項11または12に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項14】
表面反射率が5%以下である、請求項1から13の何れか1項に記載の一体型タッチ偏光板。
【請求項15】
画像表示パネルと、前記画像表示パネル上に備えられた第3接着剤層と、前記第3接着剤層上に備えられた請求項1から請求項14の何れか1項による一体型タッチ偏光板を含む静電容量式タッチパネル。
【請求項16】
上面に第1伝導性層が備えられた第1伝導性フィルムを用意する段階と、
前記第1伝導性フィルム上に第1接着剤層を形成する段階と、
前記第1接着剤層上に偏光板を付着する段階と
を含むことを特徴とする一体型タッチ偏光板の製造方法。
【請求項17】
前記偏光板は、偏光子及び前記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含む構造である、請求項16に記載の一体型タッチ偏光板の製造方法。
【請求項18】
前記偏光板は、基板及び前記基板の下面に備えられた偏光子コーティング層を含む構造である、請求項16または17に記載の一体型タッチ偏光板の製造方法。
【請求項19】
前記第1接着剤層上に、上面に第2伝導性層が備えられた第2伝導性フィルムを付着する段階と、前記第2伝導性層上に第2接着剤層を形成する段階をさらに含む、請求項16から18の何れか1項に記載の一体型タッチ偏光板の製造方法。
【請求項20】
画像表示パネルを用意する段階と、前記画像表示パネル上に第3接着剤層を形成する段階と、前記第3接着剤層上に請求項1から請求項14の何れか1項による一体型タッチ偏光板を付着する段階を含む静電容量式タッチパネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−81810(P2011−81810A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−229791(P2010−229791)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】