説明

一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物及びその使用方法

【課題】初期の速硬化性に優れ、且つ湿気硬化後は十分な接着強さを有する一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物及びその使用方法を提供する
【解決手段】本発明の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物は、分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーを含有し、光硬化性を有する。また、本発明の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤の使用方法は、互いに接着される被着材の各々の被着面に一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物を塗布して塗膜を形成し、その後、それぞれの塗膜に積算光量が100〜3000mJ/cmとなるように光を照射して予備硬化皮膜とし、次いで、予備硬化皮膜同士を当接させ、接着させる工程を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物及びその使用方法に関する。更に詳しくは、本発明は、分子中にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有し、光硬化性と湿気硬化性とを併せて有する一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
分子中にイソシアネート基を有するウレタンプレボリマーを主成分とする一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤は、溶融状態で被着材に塗布され、冷却固化後、被着材又は空気中に存在する水分により、イソシアネート基の反応が進行して架橋構造が形成され、硬化する。この一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤では、ウレタンプレポリマーの分子成長反応により、他のホットメルト接着剤に比べて、高い接着強度及び耐熱性が発現される(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−323301号公報
【特許文献2】特開平8−259923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、分子中にイソシアネート基を有する従来の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤は、初期硬化に所定の時間を必要とし、接着後、ワークを次工程に移す等、接合部に外力が加わる作業が可能となるまでに十分な時間が必要である。
また、一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤は、優れた接着性と耐熱性とを併せて有するものの、原料のポリオールとして汎用のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等を用いた場合、ポリエチレン、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のオレフィン系の被着材に対する密着力が弱く、被着材の表面をコロナ処理、プライマー処理等により表面処理する必要がある。更に、密着性の向上を目的としてポリオレフィンポリオールを使用した場合、このポリオールが疎水性であるため接着塗膜の内部への水分の拡散が遅く、この拡散が律速となって、ポリエステルポリオール等を用いたときと比べて硬化に長時間を必要とするという問題がある。このように、被着材がポリオレフィン系である場合、十分な速硬化性と優れた接着性とを両立させることは容易ではない。
【0005】
本発明は上記の従来の問題に鑑みてなされたものであり、光硬化性と湿気硬化性とを併せて有し、特に初期の速硬化性に優れ、且つ湿気硬化後は十分な接着強さを有する一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物(以下、「ホットメルト接着剤組成物」ということもある。)及びその使用方法を提供することを目的とする。更に、ポリオレフィンポリオールを用いたときであっても、初期硬化が光硬化によりなされるため、十分な速硬化性を有し、且つポリオレフィン系の被着材であっても優れた接着性及び耐熱性が発現されるホットメルト接着剤組成物及びその使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のとおりである。
1.分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーを含有し、光硬化性を有することを特徴とする一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
2.上記ウレタンプレポリマーが有する上記イソシアネート基を100モル%とした場合に、該ウレタンプレポリマーが有する上記(メタ)アクリロイル基は5〜80モル%である上記1.に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
3.脂肪族飽和炭化水素骨格を有する上記ウレタンプレポリマーを含有する上記1.又は2.に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
4.ポリオレフィン製被着材に用いられる上記3.に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
5.波長200〜600nmの光に対して感光性を有する光重合開始剤を含有する上記1.乃至4.のいずれか1項に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
6.上記1.乃至5.に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤の使用方法であって、互いに接着される被着材の各々の被着面に上記一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物を塗布して塗膜を形成し、その後、それぞれの該塗膜に積算光量が100〜3000mJ/cmとなるように光を照射して予備硬化皮膜とし、次いで、該予備硬化皮膜同士を当接させ、接着させる工程を備えることを特徴とする一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤の使用方法。
尚、上記「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基又はメタクリロイル基という意味である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物は、分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有し、光硬化性と湿気硬化性とを併せて有する。そのため、十分な速硬化性と優れた接着性とを併せて有するホットメルト接着剤組成物とすることができる。
また、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基を100モル%とした場合に、(メタ)アクリロイル基が5〜80モル%である場合は、イソシアネート基による湿気硬化性と(メタ)アクリロイル基による光硬化性の各々の特性が十分に発現され、より優れた速硬化性と接着性とを併せて有するホットメルト接着剤組成物とすることができる。
更に、脂肪族飽和炭化水素骨格を有するウレタンプレポリマーを含有する場合は、ポリオレフィン系の被着材に対する十分な接着性とともに、特に初期の速硬化性を併せて有するホットメルト接着剤組成物とすることができる。
また、波長200〜600nmの光に対して光感光性を有する光重合開始剤を含有する場合は、紫外光から可視光までの広範囲の波長の光を照射することによって光硬化させることができるホットメルト接着剤組成物とすることができる。
【0008】
本発明の一液湿気硬化型ホットメルト接着剤組成物の使用方法によれば、光硬化により初期の速硬化性を高めることができ、例えば、ワークを次工程に移す等、接合部に外力が加わる作業が、接着後、短時間で可能となり、作業の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を詳しく説明する。
[1]一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物
本発明の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物は、分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーを含有し、光硬化性を有する。
【0010】
上記「ウレタンプレポリマー」は、分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを併せて有するウレタンプレポリマーである。このウレタンプレポリマーは、例えば、2個以上のヒドロキシル基を有するポリオールに過剰のポリイソシアネートを反応させてイソシアネートプレポリマーを製造し、その後、このプレポリマーに更に官能基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて製造することができる。イソシアネート基及び(メタ)アクリロイル基が結合する位置は当該プレポリマーの主鎖の末端でもよく、側鎖の末端でもよい。また、イソシアネート基及び(メタ)アクリロイル基の個数は特に限定されないが、通常、各々1〜3個である。更に、イソシアネート基と(メタ)アクリロイル基のそれぞれの個数は同数でもよく、異なっていてもよい。
【0011】
ホットメルト接着剤組成物は、分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーを含有し、その他のウレタンプレポリマーを更に含有していてもよい。その他のウレタンプレポリマーとしては、例えば、イソシアネート基のみを有するウレタンプレポリマー、(メタ)アクリロイル基のみを有するウレタンプレポリマーが挙げられる。このように、その他のウレタンプレポリマーを含有する場合、ウレタンプレポリマーの全量を100質量%としたときに、分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーの質量割合は10質量%以上、特に30質量%以上であることが好ましい。
【0012】
分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーのイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基との割合は特に限定されないが、イソシアネート基を100モル%とした場合に、(メタ)アクリロイル基は5〜80モル%、特に8〜80モル%であることが好ましい。(メタ)アクリロイル基が5〜80モル%であれば、室温(例えば、23℃)でも高温(例えば、120℃)でも、光硬化後の初期の接着強さ、及び湿気硬化後の接着強さともに大きく、優れた速硬化性と接着性とを併せて有するホットメルト接着剤組成物とすることができる。
尚、ウレタンプレポリマーにおけるイソシアネート基のモル当量は、過剰のジ−n−ブチルアミンと反応させ、過剰のアミンを塩酸で逆滴定して測定することができる。また、(メタ)アクリロイル基のモル当量は、過剰の臭素と反応させ、残余の臭素をヨウ化カリウムと反応させ、生じたヨウ素を硫酸ナトリウムの標準液で滴定して測定することができる。
【0013】
ウレタンプレポリマーの製造に用いるポリオールは特に限定されず、各種のポリオールを用いることができる。このポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオレフィンポリオール及びポリブタジエンポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、異なる種類のポリオールを併用することもできる。
【0014】
ポリエーテルポリオールとしては、2個以上の活性水素を有する出発物質に、アルキレンオキサイドをランダム付加重合又はブロック付加重合させてなるポリオールを用いることができる。そのようなポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトール等の活性水素化合物に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド及びブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加重合させてなるポリオールが挙げられる。
【0015】
ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトール等の低分子量ポリオールと、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸及び無水フタル酸等のカルボン酸及びその無水物との縮合反応により生成するポリオールが挙げられる。
また、ポリオレフィンポリオールとしては、水添ポリブタジエンポリオール、水添ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。
【0016】
ウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリイソシアネートは特に限定されず、各種のポリイソシアネートを用いることできる。このポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(TDI)、粗TDI、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗MDI、水添MDI、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート及びパラフェニレンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネートは1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよいが、1種のみ用いられることが多い。
また、ポリイソシアネートとポリオールとの量比は特に限定されないが、イソシアネート基とヒドロキシル基とのモル比が1.1〜2.0となる量比であることが好ましい。
【0017】
ウレタンプレポリマーに(メタ)アクリロイル基を導入するために用いられる(メタ)アクリレート化合物は特に限定されず、各種の(メタ)アクリレート化合物を用いることができる。この(メタ)アクリレート化合物としては、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート化合物、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物であるポリエステル(メタ)アクリレート化合物、及びポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これらのうちではヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物が用いられることが多い。
(メタ)アクリレート化合物は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、種類の異なる(メタ)アクリレート化合物を併用することもできる。
【0018】
ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ、ジ又はモノ(メタ)アクリレート、並びにトリメチロールプロパンジ又はモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0019】
エポキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物は、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加反応させた化合物である。エポキシ樹脂は芳香族エポキシ樹脂であってもよく、脂肪族エポキシ樹脂であってもよい。芳香族エポキシ樹脂としては、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、脂肪族エポキシ樹脂としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4ーブタンジオール及び1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテルが挙げられる。
【0020】
ポリエステル(メタ)アクリレート化合物としては、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物等が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、ポリオールとカルボン酸又はその無水物との反応生成物などが挙げられ、ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール及びトリメチロールプロパン等の低分子量ポリオール、並びにこれらのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。また、カルボン酸又はその無水物としては、フタル酸、アジピン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。
【0021】
ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート化合物としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレート化合物の配合量は特に限定されず、ウレタンプレポリマーにおけるイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基との質量割合が前記のようになる配合量とすることができる。
【0022】
[2]光重合開始剤
本発明のホットメルト接着剤組成物は光硬化性を有するため、上記のように特に初期の硬化を促進させることができる。
光重合開始剤は特に限定されず、各種の光重合開始剤を用いることができる。この光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(例えば、BASF社製、商品名「ルシリンTPO」)、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾイン類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、及びベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン類等が挙げられる。これらの光重合開始剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、異なる種類の光重合開始剤を併用することもできる。
【0023】
光重合開始剤としては、波長200〜600nmの光に対して感光性を有する光重合開始剤が好ましい。このような光重合開始剤であれば紫外光から可視光までの広範囲の波長の光を照射することによって光硬化させることができる。この波長200〜600nmの光に対して感光性を有する光重合開始剤としては、例えば、上記の2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドの他、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1等が挙げられる。
光重合開始剤の配合量も特に限定されないが、ウレタンプレポリマーの製造に用いられるポリオールを100質量部とした場合に、0.3〜10質量部、特に0.5〜5質量部とすることができる。
【0024】
[3]その他の成分
ホットメルト接着剤組成物には、ウレタンプレポリマー、光重合開始剤の他に各種の添加剤等の他の成分を配合することができる。この他の成分としては、触媒、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、顔料等が挙げられる。
【0025】
触媒としては、チタンアセチルアセトネート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等の有機金属触媒、トリエチルアミン等のモノアミン類、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等のジアミン類等のアミン系触媒などが挙げられる。これらの触媒は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、トリオクチルフォスフェート、トリス(クロロエチル)フォスフェート、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル等が挙げられる。これらの可塑剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
充填剤としては、炭酸カルシウム、カーボンブラック、クレー、タルク、酸化チタン、消石灰、カオリン、ゼオライト等が挙げられる。これらの充填剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、亜リン酸トリフェニル等が挙げられる。これらの酸化防止剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ等の無機顔料、アゾ顔料、銅フタロシアニン等の有機顔料などが挙げられる。これらの顔料は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0026】
上記の他の成分の配合量は特に限定されないが、ウレタンプレポリマーを100質量部とした場合に、触媒は0.005〜0.1質量部、可塑剤は5〜50質量部、充填剤は5〜250質量部、酸化防止剤は0.1〜5質量部、顔料は0.1〜10質量部とすることができる。これらの他の成分は、通常、同時に一括して配合されるが、ポットライフ及び作業効率等の向上を目的として分割して配合することもできる。また、これらの他の成分は、ホットメルト接着剤組成物の製造時に予め配合しておいてもよく、被着材に塗布する直前に配合してもよい。
【0027】
[4]被着材
本発明の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物は、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、エポキシ等の各種プラスチック製被着材、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼等の各種金属製被着材、クロロプレンゴム、天然ゴム等の各種ゴム製被着材等の各種の被着材の接着に用いることができ、被着材の材質は特に限定されない。しかし、被着材が、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等のエチレン単位、プロピレン単位を有する共重合体(共重合体を100質量%とした場合に、エチレン単位及び/又はプロピレン単位は60質量%以上、特に80質量%以上である。)及びシクロオレフィン(共)重合体等のポリオレフィンからなる場合、ポリオールとしてポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールを用いて製造されたウレタンプレポリマーを含有するホットメルト接着剤では、十分な密着力及び接着強さが発現されないことがある。この場合、被着材の表面をコロナ放電処理、プライマー処理等により表面処理すれば、密着性及び接着強さを向上させることができる。このように表面処理すれば、密着性及び接着強さは向上するが、別途、処理工程が必要となる。
【0028】
上記のように被着材がポリオレフィン製である場合、ポリオールとして前記のポリオレフィンポリオールを使用し、ウレタンプレポリマーに脂肪族飽和炭化水素骨格を導入すれば、ポリオレフィン製被着材との密着性及び接着強さを向上させることができる。しかし、ウレタンプレポリマーの疎水性が高くなり、塗膜への水分の拡散が遅くなり、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールを用いて製造されたウレタンプレポリマーの場合と比べて、従来のイソシアネート基のみを有するウレタンプレポリマーでは、硬化に長時間を必要とする。
【0029】
本発明のホットメルト接着剤組成物に含有されるウレタンプレポリマーはイソシアネート基の他に(メタ)アクリロイル基を有する。そのため、ウレタンプレポリマーに脂肪族飽和炭化水素骨格が導入されていても、光硬化により初期の硬化を十分に促進することができる。従って、その後の湿気硬化に長時間が必要であったとしても、ワークを次工程に移す等、接合部に外力が加わる作業が、接着後、短時間で可能となり、作業の効率化を図ることができる。
【0030】
被着材がポリオレフィン製であるときに特に有用な、脂肪族飽和炭化水素骨格が導入されたウレタンプレポリマーは、骨格のすべてが脂肪族飽和炭化水素骨格であってもよく、一部が脂肪族飽和炭化水素骨格であってもよい。また、用いるウレタンプレポリマーの全量が脂肪族飽和炭化水素骨格を有するプレポリマーであってもよく、脂肪族飽和炭化水素骨格を有するプレポリマーと、脂肪族飽和炭化水素骨格を有さないプレポリマーとを併用してもよい。脂肪族飽和炭化水素骨格の割合、及び併用の場合の脂肪族飽和炭化水素骨格を有するプレポリマーの質量割合は、被着材の種類及び所要の接着強さ等により設定することができる。
【0031】
[5]ホットメルト接着剤の使用方法。
本発明のホットメルト接着剤の使用方法は特に限定されないが、例えば、互いに接着される被着材の各々の被着面に本発明のホットメルト接着剤組成物を塗布して塗膜を形成し、その後、それぞれの塗膜に積算光量が100〜3000mJ/cmとなるように光を照射して予備硬化皮膜とし、次いで、予備硬化皮膜同士を当接させ、接着させる工程を備える方法により使用することができる。
【0032】
被着材は特に限定されず、前記の各種の被着材を用いることができる。また、本発明のホットメルト接着剤組成物であれば、前記のようにポリオレフィン製の被着材であっても、特に初期の硬化を十分に促進することができる。更に、照射される光の積算光量は100〜3000mJ/cmであり、300〜2000mJ/cmであることが好ましい。この積算光量が100〜3000mJ/cmであれば、初期の硬化が十分に促進され、且つ硬化し過ぎることもなく、被着材同士を十分に密着させることができ、十分な接着強さとすることができる。
この使用方法は、上記の接着工程の他に、通常、湿気硬化を促進するための養生工程等を備えることができる。
【0033】
上記の使用方法では、互いに接着される被着材の各々の被着面にホットメルト接着剤組成物を塗布し、それぞれの塗膜に光を照射して予備硬化皮膜とし、その後、予備硬化皮膜同士を当接させ、接着させているが、その他の使用方法とすることもできる。例えば、一方の被着材に予備硬化皮膜を形成し、その後、この予備硬化皮膜に他方の被着材を接着させることもできる。また、一方の被着材、又は一方の被着材及び他方の被着材の各々に、ホットメルト接着剤組成物を塗布し、それぞれの塗膜を当接させ、その後、当接部に横方向から光を照射し、予備硬化させることもできる。更に、被着材の少なくとも一方が塗膜まで光が透過する材質であるときは、被着材を透過した光により予備硬化させることもできる。
尚、塗膜の厚さは特に限定されないが、10〜500μmとすることが好ましく、50〜200μmとすることがより好ましい。
【0034】
[6]ホットメルト接着剤組成物の製造方法
本発明のホットメルト接着剤組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば、以下のようにして製造することができる。
ポリオールと触媒とを反応容器に仕込み、真空下、加熱し、攪拌する。その後、窒素ガス等の不活性ガスを導入し、昇圧させて常圧とし、次いで、ポリイソシアネートを配合し、攪拌し、混合しながら、所定時間反応させる。その後、(メタ)アクリレート化合物と触媒とを配合し、攪拌、混合する。次いで、ポリイソシアネートを配合して攪拌し、混合し、その後、光重合開始剤、触媒、必要に応じて重合禁止剤等を配合し、更に攪拌し、混合する。これにより、分子中にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーを含有し、湿気硬化性とともに光硬化性をも併せて有するホットメルト接着剤組成物を製造することができる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
[1]ホットメルト接着剤組成物の製造
実施例1
120質量部の水添ポリブタジエンポリオール(三菱化学社製、商品名「ポリテールH」、水酸基価48)と、0.012質量部のジブチル錫ジラウレート(触媒)とを、フラスコに仕込み、真空下(20torr以下)、100℃で30分間攪拌し、混合した。その後、窒素ガスを導入して常圧とし、22.3質量部のイソホロンジイソシアネートを配合し、窒素気流下、100℃で攪拌し、混合しながら1時間反応させた。次いで、80℃に降温し、0.014質量部のジブチル錫ジラウレートと1.3質量部のヒドロキシエチルメタクリレート(以下、「HEMA」と略記する。)とを配合し、窒素気流下、80℃で1時間攪拌し、混合した。その後、14.4質量部の脂肪族系トリイソシアネート化合物を配合し、80℃で30分間攪拌し、混合した。次いで、0.16質量部のジブチル錫ジラウレート、1.4質量部の光重合開始剤(BASF社製、商品名「ルシリンTPO」)及び0.14質量部の重合禁止剤(和光純薬工業社製、商品名「Q−1301」)を配合し、更に80℃で30分間攪拌し、混合して、分子末端にイソシアネート基と(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーを主成分とするホットメルト接着剤組成物を製造した。
【0036】
実施例2〜5
各々の成分の配合量を表1のとおりとした他は実施例1と同様にしてホットメルト接着剤組成物を製造した。
比較例1
HEMAを配合しなかった他は実施例1と略同様にしてイソシアネート末端プレポリマーを含有するホットメルト接着剤組成物を製造した。
比較例2
光重合開始剤を配合しなかった他は実施例1と同様にしてホットメルト接着剤組成物を製造した。
比較例3
光硬化性を有さないポリエステル系湿気硬化型ホットメルト接着剤を用いて実施例と同様にして性能評価をした。
【0037】
【表1】

尚、数値の単位はすべて質量部である。
【0038】
[2]性能評価
(1)養生時間の接着強さに及ぼす影響
(a)試験片の作製
実施例1及び比較例1、2の各々のホットメルト接着剤組成物を、120℃に調温されたホットプレート上で溶融させた。その後、2本のEPDM製の被着材(20mm×20mm×100mmの角柱状)の各々の長さ方向の端面にホットメルト接着剤組成物を塗布し(塗布面積は20×20mmとなる。また、塗膜の厚さは100μmである。)、塗布後、直ちに塗膜に精算光量が1000mJ/cmとなるように光を照射し、次いで、それぞれの被着材の端面に形成された予備硬化皮膜を当接させ、接着させて試験片を作製した。
尚、照射器としてはウシオ電機社製、型式「UIS−25102」(メタルハライドランプ150W)を用いた。また、積算光量は積算光量計(ウシオ電機社製、型式「UIT−150」)を用いて波長365nmの光の積算量を計量した。更に、受光器としてはウシオ電機社製、型式「UVD−C365」を用いた。
【0039】
(b)引張り接着強さの測定
上記(a)で作製した試験片を作製直後(表2では接着直後と表記しているが、これは接着してから2分経過後という意味である。)、及び40℃、65%RHの雰囲気で表2に記載の所定時間養生した後、引張り接着強さを測定し、養生時間の接着強さに及ぼす影響を検討した。接着強さの測定はJIS−K6850に準拠し、温度23℃、引張速度200mm/分とした。結果を表2に記載する。
尚、表2においてCFは凝集破壊、SFは基材破壊であることを意味し、CF+SFは凝集破壊と基材破壊とが混在していることを意味する。
【0040】
【表2】

【0041】
表2の結果によれば、実施例1では、接着直後から引張り接着強さが10N/cmと十分に大きく、且つ養生時間とともに接着強さが大きくなり、72時間後には51N/cmとなって優れた接着性を有していることが分かる。一方、比較例1では、直後はまったく接着しておらず、2時間養生後に9N/cmとなっている。このことは接着から2時間以上経過しないと次工程への移動等ができないことを意味している。また、比較例2でも、光硬化性を有していないため、接着強さはより小さく、8時間養生後でも7N/cmであるため、接着から10時間以上も経過しないと次工程への移動等ができないことが推察される。
【0042】
(2)積算光量の接着強さに及ぼす影響
(a)試験片の作製
実施例1のホットメルト接着剤組成物を、120℃に調温されたホットプレート上で溶融させた。その後、2枚のEPDM製の被着材(3mm×25mm×50mmの板状)のうちの一方の被着材の幅25mmの側面の一端側の端面から12.5mmの長さに渡ってホットメルト接着剤組成物を塗布し(塗布面積は12.5×25mmとなる。また、塗膜の厚さは100μmである。)、塗布後、直ちに塗膜に表3に記載の精算光量(100〜2000mJ/cm)となるように光を照射し、次いで、他方の被着材の幅25mmの側面の一端側を予備硬化皮膜に接着させて試験片を作製した。
尚、照射器としては上記(1)、(a)に記載の装置を用いた。また、積算光量は上記(1)、(a)に記載の積算光量計を用いて同様に波長365nmの光の積算量を計量した。更に、受光器としては上記(1)、(a)に記載の装置を用いた。
【0043】
(b)引張せん断接着強さの測定
上記(a)で作製した試験片を用いて初期(接着してから30分間経過後)及び23℃、65%RHの雰囲気で92時間養生した後、引張せん断接着強さを測定し、積算光量の接着強さに及ぼす影響を検討した。測定はJIS−K6850に準拠し、温度23℃及び120℃、引張速度10mm/分とした。結果を表3及び図1、2に記載する。
【0044】
【表3】

【0045】
表3及び図1、2の結果によれば、光照射しないときは初期の接着強さが小さいが、積算光量が100mJ/cmであれば、次工程への移動等が可能な接着強さとなっていることが分かる。一方、積算光量が2000mJ/cmであると、1000mJ/cmの場合と比べて、接着強さの更なる向上はみられず、積算光量が2000mJ/cmを越えると、接着強さが低下することが推察される。
尚、92時間養生すれば、光照射がなされていなくても十分な接着強さとなるが、これは湿気硬化によるものである。
【0046】
(3)アクリル化率の接着強さに及ぼす影響
実施例1〜5、比較例1〜3の各々のホットメルト接着剤組成物の引張せん断接着強さを、積算光量を1000mJ/cmとし、上記(2)、(a)と同様して作製した試験片を用いて、上記(2)、(b)と同様にして測定し、アクリル化率の接着強さに及ぼす影響を検討した。結果を表4及び図3、4に記載する。
尚、このアクリル化率は、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基を100モル%とした場合の、(メタ)アクリロイル基のモル%を百分率により表したものである。
【0047】
【表4】

【0048】
表4及び図3、4の結果によれば、ウレタンプレポリマーが(メタ)アクリロイル基を有していないときは初期の接着強さが小さいが、アクリル化率が5%であれば、次工程への移動等が可能な接着強さとなっていることが分かる。一方、アクリル化率が100%である実施例5では、50%である実施例4と比べて接着強さが低下しており、アクリル化率は100%未満であることが好ましいことが分かる。
尚、92時間養生すれば、(メタ)アクリロイル基を有していないウレタンプレポリマーであっても十分な接着強さとなるが、これは湿気硬化によるものである。
【0049】
(4)溶融粘度の測定
実施例1〜5及び比較例1〜3の各々のホットメルト接着剤組成物を120℃に加熱して溶融させ、内径18mmの試験管に底から50mmの深さまで流入させた。その後、BM型粘度計のローターを投入し、回転させて120℃における溶融粘度を測定した。結果を表4に併記する。
表4の結果によれば、溶融粘度と接着強さとの間には特定の相関はないことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物は、特に初期の速硬化性に優れ、且つ硬化後は十分な接着強さを有する。また、被着材がポリオレフィン製であっても、初期の硬化が十分に促進される。このホットメルト接着剤組成物は、多くの分野で用いることができ、特に自動車工業、機械工業等における接着作業において好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】塗膜に照射された光の積算光量と、23℃で測定した引張せん断接着強さとの相関を表すグラフである。
【図2】塗膜に照射された光の積算光量と、120℃で測定した引張せん断接着強さとの相関を表すグラフである。
【図3】ウレタンプレポリマーにおけるアクリル化率と、23℃で測定した引張せん断接着強さとの相関を表すグラフである。
【図4】ウレタンプレポリマーにおけるアクリル化率と、120℃で測定した引張せん断接着強さとの相関を表すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分子中に少なくとも1つのイソシアネート基と少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基とを有するウレタンプレポリマーを含有し、光硬化性を有することを特徴とする一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
【請求項2】
上記ウレタンプレポリマーが有する上記イソシアネート基を100モル%とした場合に、該ウレタンプレポリマーが有する上記(メタ)アクリロイル基は5〜80モル%である請求項1に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
【請求項3】
脂肪族飽和炭化水素骨格を有する上記ウレタンプレポリマーを含有する請求項1又は2に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
【請求項4】
ポリオレフィン製被着材に用いられる請求項3に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
【請求項5】
波長200〜600nmの光に対して感光性を有する光重合開始剤を含有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物。
【請求項6】
請求項1乃至5に記載の一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤の使用方法であって、
互いに接着される被着材の各々の被着面に上記一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤組成物を塗布して塗膜を形成し、その後、それぞれの該塗膜に積算光量が100〜3000mJ/cmとなるように光を照射して予備硬化皮膜とし、次いで、該予備硬化皮膜同士を当接させ、接着させる工程を備えることを特徴とする一液湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤の使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−274131(P2008−274131A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−119897(P2007−119897)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000003034)東亞合成株式会社 (548)
【Fターム(参考)】