説明

三次元成形回路部品の製造方法

【課題】めっき下地の表面であって非回路となる部分について、レーザー光の照射による除去が困難な部分と、マスク材の被覆が困難な部分との双方が存在する場合にも、電解めっきを選択的に形成することができる。
【解決手段】絶縁性基体1に施した無電解銅めっき2の表面において、レーザー光3の照射による除去が容易な非回路となる部分22a〜22dについて、このレーザー光の照射によって無電解銅めっきを除去すると共に、このレーザー光の照射によって除去されていない非回路となる部分をマスク材4で被覆する。レーザー光3の照射によって除去されず、かつマスク材4で被覆されていない回路となる部分21に電解銅めっき5を積層した後でマスク材4を溶解除去する。電解銅めっき5によってカバーされた回路となる部分21以外の無電解銅めっき2をエッチング液で除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元成形回路部品の製造方法に関し、特に導電性被膜からなるめっき下地の表面に、電解めっきを選択的に形成する三次元成形回路部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から絶縁性の基体の表面に、回路となる部分を除いてマスク材で被覆し、このマスク材で被覆されていない部分に、選択的に無電解めっきを施して導電性回路を形成する成形回路部品の製造方法が提案されている(例えば特許文献1等参照。)。また絶縁性の基体の全表面に、無電解めっきからなるめっき下地を施した後に、この無電解めっきに選択的にレーザー光を照射して非回路となる部分を除去し、除去されなかった回路となる部分に電解めっきを積層して、導電性回路を形成する成形回路部品の製造方法が提案されている(例えば特許文献2等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−145583号公報
【特許文献2】特許第2965803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、特に三次元の成形回路部品については、非回路となる部分について上述したマスク材の被覆が困難な部分と、レーザー光の照射による除去が困難な部分との、双方が存在する場合がある。例えば図2に示すヘリカルアンテナ等では、絶縁性基体101の表面において回路となる部分121は、長さがスパイラル状に長いため、この回路となる部分に隣接する、幅が狭く、かつ長さがスパイラル状に長い非回路となる部分122aを、マスク材を射出成形して被覆する場合には、このマスク材となる樹脂の流動抵抗が大きくなるために、射出圧力を高くする必要がある。ところが射出圧力を高くすると、基体の変形等の問題が生じるため、マスク材を射出成形して被覆することが困難となる。
【0005】
そこでめっき下地として、ヘリカルアンテナ等の絶縁性基体101の全表面に無電解めっきを施し、非回路となる部分122aにレーザー光103を照射することによって、この非回路となる部分の無電解めっきを除去し、除去されなかった回路となる部分121の無電解めっきの表面に、電解めっきを積層することが考えられる。ところがレーザー光103を使用すれば、幅が狭く、かつ長さがスパイラル状に長い非回路となる部分122aを除去できるものの、例えば絶縁性基体に形成した開口孔122fの内部は、レーザー光の照射が困難であるため、この開口孔の内部に形成された無電解めっきを除去することができない。
【0006】
さらにレーザー光の照射領域は円状であって、その照射エネルギーは、この円状の中心に向かって密度が高くなる円錐状のエネルギー分布になっている。したがって、被加工物表面に対しては、垂直に照射することが望ましく、被加工物表面に対して斜めに照射すると、照射領域が楕円形等になって広がり、照射領域におけるエネルギー密度が分散されて低下してしまう。このためレーザー光の照射による加工が困難となる。しかるに三次元形状の被加工物においては、被加工面が垂直面、傾斜面、あるいは円筒内部など多様に亘る場合がある。このうち有効なレーザー光の照射領域は、せいぜい垂直軸から30度未満の傾斜面であって、垂直な側面、裏面、あるいは円筒内部等は、レーザー光の照射によって加工することが困難となる。
【0007】
例えば図3に示すように、中央に略V字状の溝222gを有する絶縁性基体201において、この略V字状の溝を挟む両側の上面に、幅が狭く、かつ長い回路となる部分221に導電性回路を形成する場合には、この回路となる部分に挟まれた、幅が狭く、かつ長い非回路となる部分222aにマスク材を射出成形することは困難となる。したがって絶縁性基体201の全表面に無電解めっき等のめっき下地を形成し、このめっき下地について、非回路となる部分222aにレーザー光203を照射して除去することが考えられる。
【0008】
しかるに上述したように、略V字状の溝222gの両斜面の角度:θが、60度以上であると、この両斜面へのレーザー光203の照射エネルギー密度が低下して、レーザー光の照射によるめっき下地の除去が困難となる。また絶縁性基体201の右側面に開口する横溝222h内においては、レーザー光203の照射によって、めっき下地を除去することが困難となる。
【0009】
そこで本発明の目的は、非回路となる部分について、レーザー光を照射して除去できない部分とマスク材で被覆できない部分との双方が存在する場合にも、めっき下地の表面に電解めっきを選択的に形成することができる、三次元成形回路部品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の特徴は、絶縁性基体の表面に施しためっき下地の非回路となる部分について、レーザー光の照射による除去が容易な部分を、このレーザー光の照射によって除去すると共に、レーザー光の照射によって除去されていない非回路となる部分を、マスク材で被覆することにある。すなわち本発明による三次元成形回路部品の製造方法は、絶縁性基体を成形する第1工程と、上記絶縁性基体の表面に導電性被膜を形成する第2工程と、上記導電性被膜の表面であって非回路となる部分において、レーザー光の照射による除去が容易な部分を、このレーザー光の照射によって除去する第3工程とを備えている。
【0011】
さらにこの製造方法は、上記導電性被膜の表面であって非回路となる部分において、上記レーザー光の照射によって除去されない部分を、上記マスク材で被覆する第4工程と、上記導電性被膜の表面であって上記レーザー光の照射によって除去されず、かつ上記マスク材で被覆されていない回路となる部分に、電解めっきを積層する第5工程と、上記マスク材を除去する第6工程と、上記電解めっきが積層されていない部分の導電性被膜を、エッチング液によって除去する第7工程とを備えている。上記導電性被膜は、無電解めっきまたは蒸着めっきのいずれかであることが望ましい。
【0012】
ところで上記非回路となる部分において、上記レーザー光の照射によって除去した部分と上記マスク材で被覆した部分とが相互に隣接する部分については、このレーザー光の照射によって除去した部分の外縁に沿って、正確にマスク材を被覆することは極めて困難である。したがってレーザー光の照射によって除去した部分の外縁と、マスク材を被覆した部分との間に隙間が生じる可能性がある。この隙間には、レーザー光の照射によって除去されず、かつマスク材で被覆されない導電性被膜が露呈することになるために、この隙間においては、本来非回路となる部分に電解めっきが形成されてしまう。
【0013】
そこで、かかる問題を回避するために、上記レーザー光の照射によって除去した部分と上記マスク材で被覆する部分とが相互に隣接する部分は、このレーザー光の照射によって除去した部分の上に、この隣接する部分から所定の幅分だけ、このマスク材がオーバーラップするように被覆することが望ましい。さらに上記マスク材は、加水分解性のポリグリコール酸またはポリ乳酸のいずれかであって、上記電解めっきは、酸性浴組成で行うことが望ましい。
【0014】
ここで「絶縁性基体」とは、例えば合成樹脂、セラミックス、あるいはガラスが該当する。合成樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましいが、熱硬化性樹脂でもよく、かかる樹脂としては、例えば芳香族系液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルポリスルホン、ポリアリールスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエステル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、ポリアミド、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ノルボルネン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂が該当する。また「絶縁性基体」は、その形状を問わない。三次元的なものに限らず、二次元的なものも含む。例えば平板状のもの、多角形のブロック状のもの、表面が曲面状のもの、あるいは表面に開口孔や開口溝を有するものが該当し、複数の部品からなる場合も含む。
【0015】
「絶縁性基体を成形する」とは、射出成形に限らず、例えばブロック材からの削り出しも含む。「導電性被膜」とは、レーザー光の照射によって除去できるものであればよく、例えば無電解めっき、拡散めっき、または真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング若しくは化学蒸着等の蒸着めっきが該当する。「マスク材」とは、その表面に電解めっきが形成されない絶縁材を意味し、絶縁性基体との相溶性が良い樹脂であれば、その種類を問わない。例えば絶縁性基体が芳香族系液晶ポリマーのときには、被覆材3の材料も同じ芳香族系液晶ポリマーを使用する。なお「マスク材」として、加水分解性の高分子材料であるポリグリコール酸またはポリ乳酸のいずれかを使用すれば、後工程において、このマスク材をアルカリ性溶液で加水分解することによって、容易に除去することができる。
【0016】
「レーザー光」は、スクライビングやトリミング等の微少量除去が可能であれば、その種別を問わない。例えばYAGレーザー、第2高調波レーザー、COレーザー、及びArレーザー等が該当する。「レーザー光の照射による除去が容易な部分」とは、レーザー光の照射方向から30度未満の範囲で傾いた傾斜面、並びにレーザー光で照射が困難な開口孔の内部、開口溝の内部、及び裏面等を除く部分を意味する。「電解めっき」には、例えば銅、ニッケル、金、銀、あるいはこれらの合金をめっき金属とするものが該当する。また同種金属または異種金属を重ねて電解めっきをする場合も含まれる。「導電性被膜をエッチングで除去する」の「エッチング」手段は、導電性被膜を溶解できるものであればよく、例えば塩化第二鉄を溶解した硫酸の水溶液や、過硫酸ナトリウムの水溶液に浸漬することが該当する。
【0017】
「この隣接する部分から所定の幅分だけ、このマスク材がオーバーラップするように被覆する」とは、レーザー光の照射によって導電性被膜が除去された部分において、この除去された部分の外縁から、この除去された部分の内側に向かって、マスク材が所定の幅分だけ侵入するように被覆することを意味する。
【発明の効果】
【0018】
導電性被膜の表面であって非回路となる部分について、レーザー光を照射して除去できない部分とマスク材で被覆できない部分との双方が存在する場合にも、この導電性被膜の表面に電解めっきを選択的に形成することができる。導電性被膜として無電解めっきまたは蒸着めっきを採用することによって、レーザー光の照射によって容易に除去可能な、厚さの薄いめっき下地を容易に形成することができる。
【0019】
レーザー光の照射によって除去した部分とマスク材で被覆した部分とが相互に隣接する部分においては、このレーザー光の照射によって除去した部分の上に、この隣接する部分から所定の幅分だけオーバーラップするように、このマスク材で被覆することによって、レーザー光の照射によって除去した部分とマスク材で被覆した部分との間に隙間が生じることを、容易かつ確実に防止することが可能となり、非回路となる部分に意図しない電解めっきが積層されることを防止できる。またマスク材に加水分解性の高分子材料であるポリグリコール酸またはポリ乳酸のいずれかを使用すれば、後工程において、このマスク材をアルカリ性溶液で加水分解することによって、容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】三次元成形回路部品の製造方法を示す工程図である。
【図2】非回路となる部分にマスク材の被覆が困難なヘリカルアンテナの斜視図である。
【図3】レーザー光の照射によって非回路となる部分のめっき下地の除去が困難な形状を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1に示す工程図を参照しつつ、本発明による成形回路部品の製造方法を説明する。なお本発明による成形回路部品の製造方法は、第1工程〜第7工程を備えている(図A〜図G)。さて第1工程(図A)においては、熱可塑性樹脂を射出成形して、ブロック形状の第1の絶縁性基体1を形成する。ここで熱可塑性樹脂としては、例えば芳香族系液晶ポリマー(ポリプラスチック株式会社製「べクトラ#C820」)を使用する。次の第2工程(図B)において、絶縁性基体1の全表面に、めっき下地として無電解銅めっき2を施す。この無電解銅めっき2は、例えば次の公知の手順を用いる。
【0022】
まず無電解銅めっき2との密着性を向上させるために、絶縁性基体1の全表面をエッチングにより粗化する。このエッチングは、カ性ソーダまたはカ性カリを所定濃度、例えば45重量%に溶解したアルカリ性水溶液を、所定温度、例えば50〜90℃に加熱し、絶縁性基体1を所定時間、例えば30分浸漬して行う。次に絶縁性基体1の粗化した表面に触媒を付与して、無電解めっきを析出させるための核を形成する。この触媒の付与手順としては、例えば、錫、パラジウム系の混合触媒液に、絶縁性基体1を浸漬した後、塩酸、硫酸などの酸で活性化し、表面にパラジウムを析出させる。または、塩化第1錫等の比較的強い還元剤を表面に吸着させ、金などの貴金属イオンを含む触媒溶液に浸漬し、表面に金を析出させる。液の温度は15〜23℃で5分間浸漬すれば良い。
【0023】
次に触媒を付与した絶縁性基体1の全表面に、無電解銅めっき2を施す。無電解銅めっき2のめっき液は、例えば金属塩として硫酸銅を5〜15g/L、還元剤としてホルマリンの37容量%の溶液を8〜12mL/L、錯化材としてロッシェル塩を20〜25g/L、そしてアルカリ剤として水酸化ナトリウムを5〜12g/L混合した、温度20℃の溶液を使用する。なお無電解銅めっき2は、後工程においてレーザー光の照射によって、容易に除去できるように、0.2〜2μ程度の厚さにする。
【0024】
第3工程(図C)として、絶縁性基体1の表面を覆う無電解銅めっき2において、非回路となる部分であって、レーザー光3の照射による除去が容易な部分を、このレーザー光3の照射によって除去する。ここでレーザー光3の照射によって除去が容易な部分としては、絶縁性基体1の上面が該当する。一方レーザー光3の照射によって除去が困難な部分としては、絶縁性基体1の側面と裏面とが該当する。したがってレーザー光3の照射によって除去する部分は、絶縁性基体1の上面であって、幅が狭く、かつ長い回路となる部分21に隣接する、非回路となる部分22a、22b、22c及び22dとなる。なお回路となる部分21に挟まれた、幅が狭く、かつ長い非回路となる部分22b、22cは、上述したようにマスク材4となる樹脂の流動抵抗が大きくなるために、マスク材の射出成形によって被覆することが困難な部分である。なおレーザー光3としては、例えば出力6Wの第2高調波であって、スキャンスピード500mm/秒、Qスイッチ周波数30kHzにて3回走査する。
【0025】
次の第4工程(D)として、絶縁性基体1の表面を覆う無電解銅めっき2において、非回路となる部分であって、上述したレーザー光3の照射によって除去されない部分、すなわちこの絶縁性基体の側面と裏面とをマスク材4で被覆する。なおレーザー光3の照射によって除去された部分と、マスク材4で被覆する部分とが相互に隣接する部分22a、22dは、このレーザー光の照射によって除去された部分の上に、この隣接する部分から所定の幅分だけ、このマスク材がオーバーラップ4aするように被覆する。なおマスク材4は、耐酸性を有し、アルカリ水溶液で容易に加水分解するポリ乳酸(三井化学株式会社製「レイシア#H-100J/F」)、あるいはポリグリコール酸(株式会社クレハ製「#KSK08」)のいずれかを使用する。
【0026】
次の第5工程(図E)では、無電解銅めっき2の表面であって、上述したレーザー光3の照射によって除去されず、かつマスク材4で被覆されていない回路となる部分21に、電解銅めっき5を積層する。電解銅めっき5は、電解めっき液のpHが7以下の酸性浴組成または中性浴組成で行なう。上述したようにマスク材4は、アルカリ水溶液によって加水分解するが、耐酸性を有するからである。なお電解銅めっき5は、例えば次の公知の手段を使用する。すなわち酸性の硫酸銅浴を用い、その浴組成を、CuSO・5HO(75g)/lHSO(190g)/lCl(60ppm)/添加剤(適量)とする。また陽極材料を含リン銅として、浴温度は25℃に設定し、陰極電流密度を2.5A/dm2とする。なお電解銅めっき5の替わりに、浴組成が酸性の無電解ニッケルめっきを積層してもよい。
【0027】
次の第6工程(図F)において、マスク材4を除去する。上述したようにマスク材4は、アルカリ水溶液によって容易に加水分解するため、例えば濃度2〜15重量%、温度25〜70℃の苛性アルカリ(NaOH、KOHなど)水溶液中に、1〜120分程度浸漬して、このマスク材を除去する。
【0028】
最後の第7工程(図G)では、電解銅めっき5が積層されている回路となる部分21を除いて、絶縁性基体1の表面に残留する無電解めっき2を、エッチング液によって除去する。すなわち前工程における電解銅めっき5は、無電解銅めっき2に較べて、容易に厚くすることができる。したがって、電解銅めっき5のめっき厚さを、無電解銅めっき2に対して十分大きくしておけば、エッチング液によって、厚さの薄い無電解めっきだけを除去することが可能となる。ここでエッチング液としては、例えば絶縁性基体1を、過硫酸ナトリウム水溶液に1分間浸漬する。
【産業上の利用可能性】
【0029】
導電性被膜の表面であって非回路となる部分について、レーザー光を照射して除去できない部分とマスク材で被覆できない部分との双方が存在する場合にも、この導電性被膜の表面に電解めっきを選択的に形成することができるため、電子機器等に関する産業に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0030】
1、101、201 絶縁性基体
2 無電解銅めっき(導電性被膜)
21、121、221 回路となる部分
22a、122a、222a 非回路となる部分
22b、22c、22d 非回路となる部分
3、103、203 レーザー光
4 マスク材
4a オーバーラップ
5 電解銅めっき(電解めっき)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性基体を成形する第1工程と、
上記絶縁性基体の表面に導電性被膜を形成する第2工程と、
上記導電性被膜の表面であって非回路となる部分において、レーザー光の照射による除去が容易な部分を、このレーザー光の照射によって除去する第3工程と、
上記導電性被膜の表面であって非回路となる部分において、上記レーザー光の照射によって除去されない部分をマスク材で被覆する第4工程と、
上記導電性被膜の表面であって上記レーザー光の照射によって除去されず、かつ上記マスク材で被覆されていない回路となる部分に電解めっきを積層する第5工程と、
上記マスク材を除去する第6工程と、
上記電解めっきが積層されていない部分の導電性被膜を、エッチング液によって除去する第7工程とを備える
ことを特徴とする三次元成形回路部品の製造方法。
【請求項2】
請求項1において、上記導電性被膜は、無電解めっきまたは蒸着めっきのいずれかである
ことを特徴とする三次元成形回路部品の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかにおいて、上記レーザー光の照射によって除去した部分と上記マスク材で被覆する部分とが相互に隣接する部分は、このレーザー光の照射によって除去した部分の上に、この隣接する部分から所定の幅分だけ、このマスク材がオーバーラップするように被覆する
ことを特徴とする三次元成形回路部品の製造方法。
【請求項4】
請求項1または2のいずれかにおいて、上記マスク材は、加水分解性のポリグリコール酸またはポリ乳酸のいずれかであって、
上記電解めっきは、酸性浴組成で行う
ことを特徴とする三次元成形回路部品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−29369(P2011−29369A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−173024(P2009−173024)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【出願人】(000175504)三共化成株式会社 (28)
【Fターム(参考)】