説明

不正開封防止機能付き箱体

【課題】 悪意の第三者による開封が困難な不正開封防止箱を提供する。
【解決手段】 筒状周壁11a〜11dの開口端を、当該筒状周壁から延在するフラップ状の閉止蓋20で閉じる。閉止蓋20は、開口閉止部21と、開口閉止部から延在して箱内に差し込まれる差込フラップ22とを備える。差込フラップ22には、根本の両側に第1係合切込み26aが形成された差込突片25が形成されている。また、閉止蓋の差込フラップ22が差し込まれる筒状周壁内面に沿ってシート材30が配置されていて、当該シート材30には、差込突片25が差し込まれる差込口31が設けられている。この差込口31の両端には、外側に向かって延在する第2係合切込み31aが形成されている。差込突片25を差込口31に差し込むようにして閉止蓋20を閉じると、第1および第2の係合切込み26a、31aが互いに係合して閉止状態が維持され、第三者による不正開封を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不正開封防止機能付き箱体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば貼付剤等の商品を内部に収容して販売される包装用箱において、不正開封防止機能を備えたものが従来から種々知られている。これは、第三者による不正な開封を防止するとともに、仮に不正開封が行われた場合であっても、その事実が一目で認識できるような構成として、購入者に安心感を与えることを意図したものである。
【0003】
特許文献1に開示された不正開封防止箱は、接着剤を用いることなく、容易かつ強固な密封を可能としたものである。
前部側壁板12の上端中央において、2つのクランク状切れ目35の間に嵌込み片30が形成されている。一方、上部蓋板17に連設された差込片16には、切込み線24を含むつまみ片27が形成されている。前部側壁板12に形成された嵌込み片30を切込み線24に差し込むようにして上部蓋板17を閉じると、嵌込み片30の係合部31と、差込片16の係合部32とが係合して抜き出し不能状態となり、これにより不正開封を防止できる。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3092497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された不正開封防止箱においては、当該文献1中の図3からも明らかなように、嵌込み片30と切込み線24との連結部分が前部側壁板12の表面上に露出しているため、外部から当該連結部分にダイレクトにアクセスすることが可能となる。つまり、当該連結部分が抜き出し不能状態にあるとはいっても、ダイレクトなアクセスが可能であるため、悪意の第三者にとって、無理矢理こじ開けることは比較的容易である。
また、この不正開封防止箱を封止する際には、前部側壁板12に形成された嵌込み片30を切込み線24に差し込む必要があるが、切込み線24は平坦シート状の差込片16に形成されているので、差込み作業がしずらいという問題がある。
【0006】
本発明は、かかる従来の問題を有効に解決するために創案されたものであって、悪意の第三者による開封がよりいっそう困難な不正開封防止箱を提供することを目的とする。さらに本発明は、箱を閉じる封止作業がより簡単な不正開封防止箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の箱体においては、筒状周壁の両開口端の少なくとも一方を、当該筒状周壁から延在するフラップ状の閉止蓋で閉じる。閉止蓋は、開口閉止部と、開口閉止部から延在して箱内に差し込まれる差込フラップとを備える。差込フラップには、根本の両側に第1係合切込みが形成された差込突片が形成されている。
また、閉止蓋の差込フラップが差し込まれる筒状周壁内面に沿ってシート材が配置されていて、当該シート材には、差込突片が差し込まれる差込口が設けられている。この差込口の両端には、外側に向かって延在する第2係合切込みが形成されている。
差込突片を差込口に差し込んで閉止蓋を閉じると、第1および第2の係合切込みが互いに係合して閉止状態が維持され、第三者による不正開封を防止する。
【発明の効果】
【0008】
上記構成を有する本発明の不正開封防止機能付き箱体においては、差込突片を差込口に差し込むだけで、第1および第2の係合切込みが互いに係合して閉止状態が維持できるので、当該閉止部分を接着剤等で閉止することなく、不正な開封を防止できる。
さらには、箱内部に存在するシート材に差込口を設けているので(すなわち、外部に露出する周壁面には差込口を設けていないので)、当該閉止部分は外部からダイレクトにアクセスすることはできない。したがって、これを不正にこじ開ける作業は非常に面倒なものとなるので、店頭において悪意の第三者が短時間で不正開封するのが困難となり、防犯効果が高い。
【0009】
なお、本発明の箱体においては、上記シート材は、差込口に差し込まれた差込突片に対応する領域に、箱内方に向かって隆起する隆起部を備えることが好ましい。また、上記筒状周壁は、差込口に差し込まれた差込突片に対応する領域に、箱外方に向かって隆起する隆起部を備えることが好ましい。
このような構成を採用した場合には、差込口への差込突片の差込み作業が容易となり、機械による自動組み立てラインへの適用を考える場合に有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
添付の図面を参照して、本発明の実施形態を以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る箱体10の斜視図である。図2は、箱体10の製造に用いるブランク10’を示している。すなわち、打抜き加工で形成したブランク10’を組み立てると、箱体10が得られる。箱体10は、4つの壁部11a〜11dで構成される四角形筒状の周壁を備えている。
【0011】
周壁11bの上端には、折罫100を介して、フラップ状の閉止蓋20が連設されている。この閉止蓋20は、開口閉止部21と差込フラップ22とを備える。
開口閉止部21は、周壁11a〜11dの上方開口の形状に対応する四角形形状に構成されている。
差込フラップ22は、折罫101を介して開口閉止部21に連設されていて、差込突片25を有する。この差込突片25は、後述する差込口31に差し込まれて、箱体10の不正開封を防止するためのものである。
【0012】
一方、壁部11dの上端には、折罫105を介して、折畳片30が連設されている。折畳片30は、壁部11d上に折り返されて、箱体10の内部にまで延在している(図1参照)。
折畳片30の箱体内部に位置する領域には、差込口31が形成されている。後で詳述するが、この差込口31に差込フラップ22の差込突片25が差し込まれて閉止状態を維持し、第三者による不正開封を防止する。
折畳片30の箱外部に突出する領域には吊下孔35が形成されている。すなわち、この箱体10は、コンビニエンスストアやデパート等の売り場において、吊下げ状態で陳列される。
【0013】
≪不正開封を防止するための機構≫
差込突片25を差込口31に差し込んで閉止蓋20を閉じると、両者が係合して、閉止状態が維持される。これを図3〜図6を参照して、詳細に説明する。
【0014】
図3は、図1中の差込フラップ22に設けた差込突片25を拡大して示している。差込突片25の両側根本部分には、切込み26が入れられている。切込み26の最奥部は罫線101とほぼ平行に延びていて、この部分が第1係合切込み26aを構成する。
一方、図4は、図1中の折畳片30に形成された差込口31を拡大して示している。この差込口31に差込突片25が差し込まれる。差込口31は、横方向に延びる細長い四角形形状の開口であって、その両側には外部に向かって延在する第2係合切込み31aが形成されている。
【0015】
図5は、図1中の矢印A方向に閉止蓋20を閉じる場合において、差込突片25の先端が差込口31に部分的に挿入された状態を、箱の内部から見て模式的に示している。
図5では、差込突片25の根本に形成された第1係合切込み26a、および差込口31から外側に向かって延在する第2係合切込み31aを、それぞれ拡大して示している。
第1係合切込み26aの部分には、図中上方を向く第1係合面26bが形成される。この面26bは、箱体10を構成するブランク10'の厚み方向に拡がる面である。一方、第2係合切込み31aの部分には、図中下方を向く第2係合面31bが形成される。差込突片25が差込口31に完全に差し込まれた状態(図6)では、両係合面26b、31bが当接することで、差込突片25が抜け出ることが禁止される。すなわち、閉止状態が維持される。このことを図6を参照して説明する。
【0016】
図6は、差込突片25を差込口31に完全に差し込んだ状態を示している。係合切込み31aを含めた差込口31の全幅は、係合切込み26aを含めた差込突片25の全幅とほぼ等しいので、差込突片25が差込口31内に完全に差し込まれると、図6中に拡大して示しているように、第1係合切込み26aにより構成された第1係合面26bと、第2係合切込み31aにより構成された第2係合面31bと、が上下方向に向かい合って位置する。
したがって、差込突片25を抜き出す方向に力が作用したとしても、第1係合面26bと第2係合面31bとが当接することによって、抜出しが禁止される。なお、図5および図6においては、差込突片25と差込口31との左側端部における係合機構のみを拡大して示しているが、右側の端部においても同様の係合が行われる。
【0017】
なお、図6中の拡大部分は、係合箇所の要部のみを取り出して図示しているが、図6中に拡大した第1係合面26bおよび第2係合面31bは、それぞれ、図5中で拡大して示したものと対応している。
【0018】
以上のようにして形成された係合箇所を無理にこじ開けるためには、差込フラップ22または折畳片30を部分的に破断するしかない。しかも、差込口31は、箱内部に存在している。つまり、箱体10の後方壁部11dの内側に沿って延在する折畳片30に差込口31が形成されているので、図7の後方斜視図に示したように、差込口31と差込突片25との係合箇所は箱外部から視認できない。このため、箱体10の外部から当該係合箇所にダイレクトにアクセスすることができず、こじ開ける作業はより困難となる。
【0019】
つまり、店頭で不正開封を行おうとしても、こじ開けることが困難で時間を要するので、結果として防犯効果を高めることができる。
【0020】
なお、図2から分かるように、箱体10の底壁19は、折罫103を介して連設された通常の差込み底で構成されているが、底壁に対しても、上記と同様の不正開封防止機構を採用することが可能であり、防犯効果をいっそう高めることができる。
【0021】
≪浮き出しによる差込作業の容易化≫
以上説明したように、本発明の箱体10においては、差込突片25が差込口31に差し込まれるが、差込口31はシート状の折畳片30に形成されていて、そのような差込口31に対して、差込突片25を当該シート表面に沿ってスライドさせながら差し込むこととなる。その際に、差込作業を簡単かつ確実なものとするために、本発明では、浮出し(隆起部)を利用することが好ましい。図8は、浮出し(隆起部)を説明する模式図である。
【0022】
図8(a)は、図4に対応する図であって、折畳片30に隆起部38を設ける場合を説明している。折畳片30に形成された差込口31の下方側の領域(すなわち、差込口31に差し込まれた差込突片25に対応する位置)に隆起部38が形成されている。この隆起部38は、箱の内側に向かって突出するように隆起している。
差込突片25は、図8(a)において上方側から差込口31に差し込まれるので、このような隆起部38が存在することにより、差込み作業が簡単かつ確実となることは容易に理解できる。
【0023】
図8(b)は、壁部11dに隆起部18を設ける場合を説明するもので、隆起部18は箱の外側に向かって隆起している。
隆起部18は、図8(a)の隆起部38のちょうど裏側に位置する。すなわち、図1から分かるように、折畳片30は、壁部11d上に折り畳まれているが、このとき隆起部38がちょうど隆起部18に重なるように位置する。
【0024】
なお、図2において、隆起部38、18が設けられるブランク10’上の位置を斜線領域で示している。折畳片30を壁部11d上に折り返したときに、両者が重なることが分かる。
以上のような隆起部38、18を設けることで、箱を封止する際の差込み作業が容易となり、機械による自動組み立てラインへの適用も容易となる。
【0025】
箱体10に隆起部38、18を設ける方法は、次の通りである。すなわち、図2に示したブランク10’の打抜き加工に用いる型板に、対応する隆起部を設けておくことで、打抜き加工と同時に隆起部38、18を形成できる。隆起部38、18は、これらを両方とも設けてもよいし、いずれか一方だけを設けてもよい。
なお、図8(a)および図8(b)では、理解を容易にするために、隆起部38、18を実際よりも誇張して、大きく突出させて描いている。
【0026】
≪変形例≫
本発明においては、差込突片25を差し込むための差込口31は、外部からダイレクトにアクセスできないように箱内部に存在すれば足りる。したがって、必ずしも図1に示したような折畳片30に差込口31が形成されていることは必要ではない。
図9および図10に示した変形例では、差込口131が形成された折畳片130は、図1の折畳片30とは異なり、折畳片全体が箱内へと折り畳まれている。
【0027】
図10は、図9において紙面向こう側に位置する後方壁部111dを手前側にして、箱体110を閉じた状態で示す後方斜視図である。箱体110においても、差込突片25と差込口131との係合箇所は、外部からダイレクトにアクセスできないことが分かる。
この箱体110は、図10に示したように、閉じた状態において、箱の上方に向かって突出する部分は存在せず、図1に示したような吊下孔35も備えていない。すなわち、この箱体110は、吊り下げて陳列されるものではなく、棚等に並べて陳列されるものである。
このように、本発明による不正開封防止機構は、吊り下げて陳列するタイプの箱、および載置して陳列されるタイプの箱のいずれに対しても適用可能である。この点において、載置して陳列されるタイプの箱にしか適用できない特許文献1の従来例よりも有利である。
【0028】
差込突片25や差込口131自体の構成は、図1〜図8を参照して既に説明したものと何ら変わるところはなく、閉止状態を維持して不正開封を防止する機構についても前述のものと同じである。
したがって、図示はしていないが、この変形例においても図8で説明したのと同様の浮出し(隆起部)を設けることが好ましい。
【0029】
また、図9および図10に示した例の以外にも、例えば、箱体内に個別のシート材を配置して(図示せず)、このシート材に差込口を形成した場合にも同様の効果を得ることができる。
【0030】
≪差し込まれた差込突片25の存在を確認するための窓(開口)135を設けた例≫
図11は、図10に対応する後方斜視図であって、箱体の後方壁部111dに窓(開口)135を設けた例を示している。この箱体は、差込口131に差込突片25を差し込むことで封止されるが、窓135を設けることで、そのような差し込みが良好に行われたことが確認可能となる。
例えば、窓135から露出する差込突片25の部分に着色すれば、この確認を一目瞭然で行うことができる。色は、後方壁部111dとのコントラストにより目立つ色を適宜採用することができる。
【0031】
≪差込突片25の根本にミシン目138を設けた例≫
上記のような窓135を採用する場合、差込突片25の根本にミシン目138を形成することが好ましい。ミシン目138は、図12に示したように、差込突片25の根本両側の第1係合切込み26a、26aを連結するように構成する。このようなミシン目138を設ける意味は次の通りである。
【0032】
悪意の第三者がこの箱体を無理矢理こじ開けようとした場合、差込突片25のミシン目138の部分は強度が弱いので、差込突片25が破断して箱内で下方側に落下する。すなわち、窓135を通して、差込突片25が存在しないことが分かる。これにより、不正開封が行われた(あるいは、行われようとした)ことが分かる。
【0033】
以上のように、窓135およびミシン目138を採用する場合、窓135の内側に差込突片25が存在する場合と、しない場合とで、視覚的な差異が大きく異なるようにしておけば、何らかの異常、すなわち、「もともと、箱体の封止が良好に行われていない」、「不正開封が行われた」、「不正開封が行われようとした」等の異常を目視で容易に確認できる。
なお、ミシン目138の具体的な形状は、図示のようなアーチ状のものに限定されるものではなく、適当な形状を適宜採用することができる。
【0034】
≪差込フラップ22に折罫140を形成した例≫
次に、悪意の第三者による不正な開封をより有効に防止するための折罫140を設ける場合を説明する。この折罫140は、図12に示したように、差込突片25両側の第1係合切込み26a、26aの最奥端から開口閉止部21に向かって延在している。ただし、その具体的な形状、長さ、角度等は、図示のものに限定されるものではなく、適当な形態を適宜採用することができる。
図13に示したように、悪意の第三者が不正な開封を行う場合、図13中に矢印で示した方向に指を差し込んで、差込突片25の上方部位(2本の折罫140の間の領域)を箱内方へと押しながら、差込突片25を引き抜こうとする。すなわち、差込突片25の上方部位を箱内方へと押すことによって、図6を参照して説明した第1係合切込み26aと第2係合切込み31aとの係合を解こうとするのである。
ところが、折罫140を形成しておくと、差込突片25の上方部位を箱内方へと押し込んだとしても、差込みフラップ22を構成する壁面が撓むだけで、当該押込み動作に連動して第1係合切込み26aと第2係合切込み31aとの係合が外れるということは生じ難くなる。逆に、折罫140が存在しない場合には、差込みフラップ22を構成する壁面の剛性が高い分だけ、上記押込み動作に連動して第1係合切込み26aと第2係合切込み31aとの係合が外れ易くなってしまう。折罫140を形成することで、そのような不都合を防止できる。
【0035】
以上に説明した各実施形態においては、差込突片と差込口との係合を利用した不正開封防止機構を上方側の蓋部に対してのみ採用しているが、箱の底壁に対しても(あるいは底壁に対してだけ)同様の機構を設けることも可能である。
また、差込突片と差込口の係合箇所が1箇所のみである例を示して説明したが、複数組の差込突片および差込口を並列に形成して、複数箇所で係合するような構成としてもよい。
【0036】
≪正規購入者が開封するための構成≫
なお、正規に商品を購入した消費者が上記箱体を容易に開封できるような構成を別途設けておいてもよい。図14に、そのような構成の一例を示した。
図14(a)は、図10に対応する後方斜視図であって、後方壁部111dに開封用の破断線150を形成している。破断する場合には、150aの部分に指を差し込んで、破断線150で囲まれた破断領域151を破り取ることができる。
図14(b)は、破断領域151を破り取った後の状態を示す後方斜視図である。破断線150で囲まれた領域が破り取られ、その部分に折畳片130が見えている。そして、折畳片130に形成した差込口131に差し込まれた差込突片25が露出している。正規購入者は、この露出した差込突片25を破り取る、または差込突片25を押し上げて差込口131から離合させることで、箱体を開封することができる。
なお、正規購入者が開封するための構成としては、図14に示したものに限らず、箱菓子等において一般に採用されているジッパー構成等、適宜のものを採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態に係る箱体を説明する斜視図。
【図2】図1の箱体のブランクを示す図。
【図3】図1中の差込突片を示す拡大図。
【図4】図1中の差込口を示す拡大図。
【図5】図1の箱体における不正開封防止機構を説明する模式図。
【図6】図5の状態から差込みが完了した状態を説明する模式図。
【図7】図1の箱体を閉じた状態で背面側から示す後方斜視図。
【図8】差込み作業を容易にする隆起部を説明する図
【図9】本発明の他の実施形態に係る箱体を説明する斜視図。
【図10】図9の箱体を閉じた状態で背面側から示す後方斜視図。
【図11】差込突片が差込口に良好に差し込まれていることを確認するための窓を設けた例を示す後方斜視図。
【図12】差込突片の根本にミシン目を形成した例を示す拡大図。
【図13】差込フラップに形成した折罫の機能を説明する後方斜視図。
【図14】正規購入者が容易に開封できるように、破断領域を設けた例を示す後方斜視図。
【符号の説明】
【0038】
10 箱体
10' 箱体を構成するブランク
11a〜11d 周壁
18 隆起部(浮出し)
19 底壁
20 閉止蓋
21 開口閉止部
22 差込フラップ
25 差込突片
26 切込み
26a 第1係合切込み
26b 第1係合面
30、130 折畳片
31、131 差込口
31a 第2係合切込み
31b 第2係合面
35 吊下孔
38 隆起部(浮出し)
100、101、103、105 折罫
135 窓(開口)
138 ミシン目
140 折罫
150 破断線
151 破断領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状周壁の両開口端の少なくとも一方を、当該筒状周壁から延在するフラップ状の閉止蓋(20)で閉じる箱体において、
閉止蓋(20)は、開口閉止部(21)と、開口閉止部から延在して箱内に差し込まれる差込フラップ(22)とを備え、
差込フラップ(22)には、根本の両側に第1係合切込み(26a、26a)が形成された差込突片(25)が形成されていて、
閉止蓋の差込フラップ(22)が差し込まれる筒状周壁(11d、111d)内面に沿ってシート材(30、130)が配置され、当該シート材(30、130)には、差込突片(25)が差し込まれる差込口(31、131)が設けられ、当該差込口(31、131)の両端に外側に向かって第2係合切込み(31a、31a)が形成されていて、
差込突片(25)を差込口(31、131)に差し込んで閉止蓋(22)を閉じると、第1および第2の係合切込み(26a、31a)が係合して、閉止状態が維持されることを特徴とする、不正開封防止機能付き箱体。
【請求項2】
上記シート材(30、130)は、差込口(31、131)に差し込まれた差込突片(25)に対応する領域に、箱内方に向かって隆起する隆起部(38)を備えることを特徴とする、請求項1記載の箱体。
【請求項3】
上記筒状周壁(11d、111d)は、差込口(31、131)に差し込まれた差込突片(25)に対応する領域に、箱外方に向かって隆起する隆起部(18)を備えることを特徴とする、請求項1記載の箱体。
【請求項4】
上記筒状周壁(11d、111d)は、差込口(31、131)に差し込まれた差込突片(25)に対応する領域に、当該差込突片(25)の存在を確認するための開口(135)を備えることを特徴とする、請求項1記載の箱体。
【請求項5】
上記差込突片(25)の根本には、両側の第1係合切込み(26a、26a)を連結するミシン目(138)が形成されていることを特徴とする、請求項4記載の不正開封防止機能付き箱体。
【請求項6】
上記差込フラップ(22)には、差込突片(25)両側の第1係合切込み(26a、26a)の最奥端から開口閉止部(21)に向かって延在する折罫(140、140)が形成されていることを特徴とする、請求項1記載の不正開封防止機能付き箱体。
【請求項7】
上記筒状周壁(11d、111d)は、差込口(31、131)に差し込まれた差込突片(25)を露出させるための破断線(150)に囲まれた破断領域(151)を備えることを特徴とする、請求項1記載の箱体。
【請求項8】
筒状周壁の両方の開口端に対して、請求項1〜7のいずれかに記載の構成が採用されていることを特徴とする、不正開封防止機能付き箱体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−111307(P2006−111307A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−300354(P2004−300354)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【特許番号】特許第3699468号(P3699468)
【特許公報発行日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(000156846)関西ナショナル印刷株式会社 (7)
【出願人】(000215958)帝國製薬株式会社 (44)
【Fターム(参考)】