説明

不連続衛星測位システム追跡における搬送波位相処理

探索の不連続の後、衛星測位システム信号の初期サンプリングを利用してコモンコード位相オフセットと、擬似レンジレートと、位置計算のモードとを決定する、位置判断のための装置、システムおよび方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本特許出願は、2009年7月2日に出願され、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に明確に組み込まれる仮出願第61/222,797号の優先権を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に位置判断のための装置および方法に関し、より詳細には衛星測位システム信号の積分時の初期サンプリングに関する。
【背景技術】
【0003】
様々な衛星測位システム(SPS)は、モバイルデバイスの位置を判断するために使用され得る。たとえば、全地球測位システム(GPS)、ロシア連邦政府によって所有されているGLONASS、およびGalileo無線航法衛星システムは、衛星測位システム受信機を備えたユーザに、世界中のどこででも自分の位置を判断する能力を提供する衛星システムである。衛星測位システム受信機は、複数の衛星測位システム衛星から送信された信号の到着の相対的な時間を測定することによって、その位置を判断する。また、衛星測位システム受信機は、進行中の衛星測位システム追跡セッション中に、衛星測位システム受信機に関する、および衛星測位システム受信機の現在の位置を判断する際の位置と、速度と、方位とを備える衛星測位システム衛星に関する以前の状態情報に依存し得る。場合によってはカルマンフィルタを使用することによって以前の状態情報に依存することは、線形移動状況における精度を大幅に高めることができ得る。しかし、衛星測位システム追跡セッションが一時停止されて再開された場合、または衛星測位システムが新しい追跡セッションを開始している場合、衛星測位システム信号探索の不連続が存在する。衛星測位システム信号探索の不連続が存在する状況では、線形移動の仮定は位置計算に誤りをもたらす可能性があり、以前の状態情報は古いか存在しない可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一態様は、位置を判断するための方法に存在し得、本方法は、探索の不連続の後、時間T2の衛星測位システム信号を積分することと、時間T1が時間T2未満である場合、時間T1で少なくとも1つの観測可能な信号メトリックをサンプリングすることと、少なくとも1つの観測可能な信号メトリックのピークを特定することと、コモンコード位相オフセットの値を求めることとを備える。
【0005】
本発明の別の態様は、位置を判断するための装置に存在し得、この装置は、衛星測位システム信号を受信するように構成された受信機と、探索の不連続の後、時間T2の衛星測位システム信号を積分し、時間T1が時間T2未満である場合、時間T1で少なくとも1つの観測可能な信号メトリックをサンプリングし、少なくとも1つの観測可能な信号メトリックのピークを特定し、コモンコード位相オフセットの値を求めるように構成されたプロセッサとを備える。
【0006】
本発明の別の態様は、位置を判断するための装置に存在し得、この装置は、衛星測位システム信号を受信するための手段と、探索の不連続の後、時間T2の衛星測位システム信号を積分するための手段と、時間T1が時間T2未満である場合、時間T1で少なくとも1つの観測可能な信号メトリックをサンプリングするための手段と、少なくとも1つの観測可能な信号メトリックのピークを特定するための手段と、コモンコード位相オフセットの値を求めるための手段とを備える。
【0007】
本発明の別の態様は、その上に格納された、位置を判断するためのプログラムコードを備えるコンピュータ可読記憶媒体に存在し得、このコンピュータ可読記憶媒体は、探索の不連続の後、時間T2の衛星測位システム信号を積分するためのコードと、時間T1が時間T2未満である場合、時間T1で少なくとも1つの観測可能な信号メトリックをサンプリングするためのコードと、少なくとも1つの観測可能な信号メトリックのピークを特定するためのコードと、コモンコード位相オフセットの値を求めるためのコードとを備える。
【0008】
他の態様は以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになり、様々な態様は例示として示され、説明されていることを理解されたい。図面および詳細な説明は、限定的なものとしてではなく、本質的に例示的なものとしてみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】移動局の一実施形態を含むワイヤレス通信システムを示す図。
【図2】本発明の一実施形態による、位置を計算するために使用される技法を決定するために初期サンプリングを使用して位置を計算する方法を示す図。
【図3】本発明の一実施形態による、中央値を利用してコモンコード位相オフセットを計算する方法を示す図。
【図4】本発明の別の実施形態による、平均値を利用してコモンコード位相オフセットを計算する方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、本開示の様々な態様の説明として意図されており、本開示が実施され得る唯一の態様を表すことを意図されていない。本開示に記載されたそれぞれの態様は、本開示の一例または例示として提供されているに過ぎず、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利なものとして解釈されるべきではない。詳細な説明は、本開示の完全な理解をもたらすために、特定の詳細を含む。しかし、これらの特定の詳細なしに本開示が実施され得ることは、当業者に明らかとなろう。いくつかの例では、よく知られている構造およびデバイスは、本開示の概念を曖昧にすることを避けるためにブロック図の形式で示されている。頭字語および他の説明的な用語は単に便宜上および明確にするために使用される場合があり、本開示の範囲を限定することを意図されていない。
【0011】
本明細書において使用される場合、移動局(MS)は、セルラまたは他のワイヤレス通信デバイス、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、パーソナル情報マネージャ(PIM)、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス通信信号および/または航法信号を受信することができるラップトップまたは他の適切なモバイルデバイスなどのデバイスを指す。また、「移動局」という用語は、衛星信号の受信、支援データの受信、および/または位置関連の処理がデバイスでまたはPNDで行われるかどうかにかかわらず、短距離ワイヤレス接続、赤外線接続、有線接続、または他の接続などによってパーソナルナビゲーションデバイス(PND)と通信するデバイスを含むことを意図される。また、「移動局」は、衛星信号の受信、支援データの受信、および/または位置関連の処理がデバイスで、サーバで、またはネットワークに関連付けられた別のデバイスで行われるかどうかにかかわらず、インターネット、WiFi(登録商標)、または他のネットワークなどを介してサーバと通信することができる、ワイヤレス通信デバイス、コンピュータ、ラップトップなどを含む全てのデバイスを含むことを意図される。他の実施形態は、上記の任意の動作可能な組合せを含み得る。
【0012】
衛星測位システム受信機が衛星測位システム信号探索の不連続を経験する場合、既存の衛星測位システム追跡セッションの有益な代替案は、衛星測位システム受信機がその位置を計算する前に静止しているかまたは移動しているかを判断することに基づいてもよい。正確なユーザ速度の推定値は正確なSPS受信機位置の推定値を生成するのに有益であり、これはユーザが移動しているかまたは静止しているかを検出することを含む。正確な擬似レンジレート推定値を生成する搬送波位相処理は、非常に正確なユーザ速度を得るために利用され得る。しかし、搬送波位相処理は通常、信号が衛星測位システム受信機によって継続的に追跡されることを必要とする。探索の不連続の後、受信機は追跡の中断を体験する場合があり、したがって、衛星信号を継続的に追跡することができない場合がある。たとえば、探索の不連続は、節電するために定期的にSPS受信機回路の電源が切られることによって生じ得る。SPS受信機回路の電源を切ることは、節電するために、探索の不連続時にSPS受信機クロックの電源を切ることを含み得る。SPS受信機クロックの電源を切ることまたはSPS受信機クロックがドリフトすることを可能にすることは通常、コモン位相オフセットを特定し補正することができない限り、コモン位相オフセットを次の衛星測位システム測定値にもたらす。コモン位相オフセットを特定できる場合、搬送波位相処理によって高精度の擬似レンジレート推定値を得ることが依然として有利であり得る。本発明は、探索の不連続の後に搬送波位相処理を実行する方法と、その結果を利用してSPS受信機の位置を計算する方法とを開示する。
【0013】
図1は、移動局(MS)100の一実施形態のブロック図を示す。MS100は、通信トランシーバ140に結合され、通信トランシーバ140と協調対話するプロセッサ120と、衛星測位システム受信機130と、メモリ110と、不揮発性メモリ160と、DSP150とを含む。
【0014】
図1では、衛星測位システム受信機130は、衛星測位システム衛星170からの衛星測位システム信号を受信し、処理する。衛星測位システム(SPS)は通常、少なくとも部分的には、送信機から受信された信号に基づいて、エンティティが地球の地表または上空でその位置を判断することを可能にするように位置決めされた送信機のシステムを含む。そのような送信機は通常、一定数のチップの反復する擬似ランダム雑音(PN)コードで印を付けられた信号を送信し、地上管制局(ground based control station)、ユーザ機器および/または宇宙ビークルに配置され得る。特定の例では、そのような送信機は、地球軌道衛星ビークル(SV)に配置され得る。たとえば、全地球測位システム(GPS)、Galileo、GlonassまたはBeiDouなどの全地球航法衛星システム(GNSS)のコンステレーションにおけるSVは、(たとえば、GPSのようにそれぞれの衛星に対して異なるPNコードを使用して、またはGlonassのように異なる周波数上で同じコードを使用して)コンステレーションにおける他のSVによって送信されたPNコードと区別可能なPNコードで印を付けられた信号を送信でき得る。特定の態様によれば、本明細書において提示される技法は、衛星測位システムに関しては全地球システム(たとえば、GNSS)に限定されない。たとえば、本明細書において提供される技法は、たとえば、日本における準天頂衛星システム(QZSS)、インドにおけるインド地域航法衛星システム(IRNSS)、中国におけるBeidouなどの様々な地域システム、ならびに/または、1つまたは複数の全地球および/もしくは地域航法衛星システムと関連付けられるか、他の方法でこのシステムとともに使用することが可能にされ得る様々な補強システム(たとえば、衛星型補強システム(SBAS))に適用されるか、他の方法でこれらのシステムにおいて使用することが可能にされ得る。限定ではなく例として、SBASは、たとえば、広域補強システム(WAAS)、欧州静止衛星航法オーバーレイサービス(EGNOS)、多目的衛星補強システム(MSAS)、GPS Aided Geo Augmented Navigation or GPS and Geo Augmented Navigation System(GAGAN)などの、完全性情報(integrity information)、差分補正などを提供する(1つまたは複数の)補強システムを含み得る。したがって、本明細書において使用される場合、衛星測位システムは、1つまたは複数の全地球および/もしくは地域航法衛星システムならびに/または補強システムの任意の組合せを含み得、衛星測位システム信号は、衛星測位システム信号、衛星測位システム様信号、および/またはそのような1つまたは複数の衛星測位システムに関連付けられた他の信号を含み得る。
【0015】
図1を用いて続けると、通信トランシーバ140は、限定されないが、基地局180と、アクセスポイント190と、パーソナルエリアネットワーク195とを備える地上のトランシーバと信号を送受信する。本明細書において記載される位置判定技法は、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、およびワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などの様々なワイヤレス通信ネットワークとともに実施され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば交換可能に使用される。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、単一搬送波周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、およびロングタームエボリューション(LTE)ネットワークであってもよい。CDMAネットワークは、cdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA)、および時分割同期符号分割多元接続(TD−SCDMA)などの1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実施し得る。cdma2000は、IS−95規格と、IS−2000規格と、IS−856規格とを含む。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、Digital Advanced Mobile Phone System(D−AMPS)、または何らかの他のRATを実施し得る。GSMおよびW−CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称のコンソーシアムの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称のコンソーシアムの文書に記載されている。3GPP文書および3GPP2文書は公開されている。WLANはIEEE802.11xネットワークであってもよく、WPANはBluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE802.15x、または何らかの他のタイプのネットワークであってもよい。また、これらの技法は、WWAN、WLANおよび/またはWPANの任意の組合せとともに実施され得る。
【0016】
図1では、2つの基地局180、アクセスポイント190およびパーソナルエリアネットワーク195が示されているが、基地局180、アクセスポイント190およびパーソナルエリアネットワーク195の数は、2未満または2より大きくてもよい。衛星測位システム信号探索および信号処理は、DSP150、プロセッサ120、専用の信号探索および信号処理回路を介した衛星測位システム受信機130またはこれらの何らかの組合せにおいて行われ得ることを認識されたい。
【0017】
プロセッサ120は、限定されないが、基地局180と、アクセスポイント190と、パーソナルエリアネットワーク195とを備える地上トランシーバと通信するように通信トランシーバ140を動作させる。
【0018】
プロセッサ120は、GPS、Gallileo、GLONASSおよびBeidou衛星システムまたは他の航法衛星システムの衛星を備える衛星測位システム衛星からの衛星測位システム信号を受信するように衛星測位システム受信機130を動作させる。
【0019】
図2は、不連続衛星測位システム追跡における搬送波位相処理の方法を例示する流れ図を示す。ステップ210、「信号積分を開始する」では、MS100は衛星測位システム信号探索の不連続の後で衛星測位システム信号の積分を開始する。衛星測位システム信号が追跡されない期間は可変の長さであってもよいが、衛星測位システム信号が追跡されない期間は、通常、衛星測位システム探索が必要とされない期間中は低電力スリープモード状態に入っている衛星測位システム受信機によって引き起こされる、より高い衛星測位システム受信機クロックの不確実性を特徴とする。
【0020】
信号積分は、観測可能な信号メトリック、たとえば、信号エネルギーを積分することを備える。代替実施形態では、観測可能な信号メトリックは、たとえば、請求項6、7、28、29、50、51、72、および73において特許請求されているように、観測可能な信号の振幅またはI/Qデータから構成され得る。
【0021】
観測可能な信号メトリックの積分値は、位相オフセットと周波数の両方に対してグラフ化される。積分は、80ms以上、たとえば200msである期間T2の間継続し、この時に観測可能な信号メトリックのピークを使用してMS100の位置と速度とを計算する。ステップ220では、観測可能な信号メトリックはまた、T2より短く、50ms以下、たとえば20msである時間T1でサンプリングされる。合計積分時間T2および初期サンプリング時間T1の典型的な例が提供されているが、他の実施形態はT2およびT2より小さいT1について異なる値を使用でき得ることを理解されたい。
【0022】
時間T1での観測可能な信号メトリックのサンプルは、衛星測位システム情報が時間T2でどのように処理されるかを決定するために使用され得る。時間T2での衛星測位システム情報に対する処理のモードは、少なくとも部分的には、時間T1でサンプリングされた観測可能な信号メトリックから得られた情報に基づいて、MS100の正確な位置を計算するために選択される。位置判断の最も有効なモードを決定するための初期サンプリングのこのプロセスは、ステップ220〜290に示されている。
【0023】
観測可能な信号メトリックを積分することは、コード位相オフセットおよび周波数に対する観測可能な信号メトリックのピーク値をもたらす。これらのピークのいくつかは衛星測位システム衛星に対応してもよく、他のピークはマルチパス信号、雑音または妨害物(jammer)に対応してもよい。図2を用いて続けると、ステップ230では、時間T1での観測可能な信号メトリックのピークが選択される。時間T1での観測可能な信号メトリックの選択されたピークは、ステップ235で所定の閾値と比較される。観測可能な信号メトリックが信号エネルギーである場合、所定の閾値は30dBHzより大きく、たとえば33.5dBHzである。観測可能な信号メトリックのピークがいずれも時間T1での所定の閾値を超えない場合、ステップ238に示されるように、現在の測定間隔の搬送波位相処理がスキップされ、ステップ258に示されるように、位置判断のデフォルトモードが選択される。
【0024】
観測可能な信号メトリックの少なくとも1つのピークが時間T1での所定の閾値を超える場合、現在の測定間隔の搬送波位相処理はステップ240において継続する。ステップ240では、時間T1での所定の閾値を超える観測可能な信号メトリックの少なくとも1つのピークに基づいて、コモンコード位相オフセットの値が求められる。コモンコード位相オフセットまたはSPS受信機クロックオフセットは、I/Qデータが所定の閾値を超える少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの少なくとも1つのピークについて合計されるコード位相オフセットである。
【0025】
コモンコード位相オフセットの値は様々な方法で求められ得る。コモンコード位相オフセットの値を求めるための一実施形態は、時間T1での閾値を超える観測可能な信号メトリックの1つのピークの個々のオフセットを選択し、それをコモンコード位相オフセットとして使用することである。これは、時間T1での閾値を超える観測可能な信号メトリックのピークが1つしかない場合、またはその代わりに、他のピークが外れ値(outliers)であるか、さもなければコモンコード位相オフセットを計算する際に使用するには準最適(sub-optimal)である場合、最も可能性が高い。
【0026】
コモンコード位相オフセットの値を求めるための別の実施形態は、図3に示されるように、個々のコード位相オフセットから計算された中央値を使用することである。ステップ310では、時間T1での閾値を超える観測可能な信号メトリックのピークが選択される。ステップ320では、選択されたピークで個々のコード位相オフセットが測定される。ステップ330では、個々のコード位相オフセットの中央値に基づいてコモンコード位相オフセットが計算される。
【0027】
コモンコード位相オフセットの値を求めるための別の実施形態は、図4に示されるように、個々のコード位相オフセットから計算された平均値を使用することである。ステップ410では、時間T1での閾値を超える観測可能な信号メトリックのピークが選択される。ステップ420では、選択されたピークで個々のコード位相オフセットが測定される。ステップ430では、位相オフセット平均値からの偏差が大きい位相オフセットからなる外れ値位相オフセット(outlier phase offsets)が破棄されるか、そうでない場合はさらなる計算については無視される。ステップ440では、残りの個々のコード位相オフセットの平均値に基づいてコモンコード位相オフセットが計算される。
【0028】
さらに別の実施形態では、ステップ430は、平均値に近い個々の位相オフセット値が平均値からの偏差が大きい位相オフセット値よりも大きく重み付けされる重み付けステップと置き換えられてもよい。この実施形態では、個々のコード位相オフセットの重み付けされた平均値に基づいてコモンコード位相オフセットが計算される。
【0029】
コモンコード位相オフセットを計算するために個々のコード位相オフセットを利用するための他の実施形態が想定され得る。したがって、上記に記載された実施形態は、限定するものであることを意図されていない。
【0030】
図2を用いて続けると、コモンコード位相オフセットは、いったん計算されると、ステップ250で使用されてI/Qデータが収集される位相オフセットを決定する。具体的には、ステップ250では、時間T1での閾値を超える観測可能な信号メトリックのそれぞれのピークに関するI/Qデータがコモンコード位相オフセットで合計される。コモンコード位相オフセットでI/Qデータを収集することは、広範囲の位相オフセットにわたってI/Qデータを収集する必要性をなくし、I/Qデータを解析するのに必要なメモリおよび処理電力の量を大幅に低減する。
【0031】
ステップ255では、収集されたI/Qデータによって予測されたコモンコード位相オフセットの結果は、整合性のピーク処理によって予測された結果と比較される。たとえば、一実施形態では、整合性チェックは、I/Q合計収集ビンコード位相(I/Q sum collection bin code phase)をピーク処理によって予測されたコード位相と比較することからなる。この実施形態では、(1)I/Q合計収集コード位相はPPによって報告されたピークコード位相の+/−0.5チップ以内であるべきであり、(2)PPによって報告されたC/Noは>30dBHzであるべきである。これがSV毎の試験である。両方の基準を満たす場合、搬送波位相処理はそのSV上のみで実行される。
【0032】
ステップ255で整合性チェックが失敗した場合、ステップ258に開示されるように、位置計算のデフォルトモードが選択され得る。一実施形態では、位置計算のデフォルトモードは、搬送波位相処理によって計算された擬似レンジレートではなく、ピーク処理によって計算された擬似レンジレートを利用してもよい。
【0033】
ステップ255で整合性チェックが成功した場合、ステップ260に示されるように、収集されたI/Qデータ上で搬送波位相処理が実行されて、時間T1での閾値を超える観測可能な信号メトリックのそれぞれのピークに対応するそれぞれの衛星測位システム信号の擬似レンジレートを計算する。一実施形態では、擬似レンジレートは、Tmsが5msのI/Qデータに相当すると仮定すると、以下のように計算される。
【0034】
1)ピーク処理を使用してTmsの積分に対応するピークドップラー周波数推定値を生成する。
【0035】
2)ピーク処理によって決定されたように、I/Qデータの粗周波数(coarse frequency)が中央周波数ビンからオフセットされた推定ピーク周波数で推定される。I/Qデータは粗周波数と混合され、結果として得られた4つの5msのI/Qデータを合計して20msのI/Q合計を得る。
【0036】
3)ドット積/クロス積が生成される。ドット積からビットを推定する。第2ビットから開始してそれぞれのビットについてサイクルスリップ検出を実行する。
【0037】
4)変調ワイプオフ後に20msのI/Q合計についてアンラップ位相を推定する。それぞれの位相を20msずつ前進させる。これらの全てを加算し、搬送波位相全体を得る。
【0038】
5)開始ビット、中間ビット、終了ビットでそれぞれ位相をサンプリングする。
【0039】
6)二次フィッティング(quadratic fitting)を使用して3つの位相サンプルから擬似レンジレート推定値を得る。必要であれば伝播する。
【0040】
ステップ265で、擬似レンジレートは有効性をチェックされる。一実施形態では、有効性チェックは、以下の条件をチェックすることからなる。両方の条件を満たす場合、擬似レンジレートはステップ270で使用され得る。
【0041】
1)DPO搬送波位相処理からの周波数推定値がDPO積分からの周波数推定値の+/−10Hz以内であり、かつ
2)DPO搬送波位相処理間隔の間、サイクルスリップが見出されない。
【0042】
ステップ270では、擬似レンジレートを使用してMS100の位置が計算される方法を決定する。たとえば、MS100の位置は、擬似レンジレートがMS100は移動していると予測する場合と、擬似レンジレートがMSは静止していると予測する場合とでは、異なるように計算され得る。この実施形態は、代替実施形態においてMS100で利用可能な位置計算のモードのタイプの数を限定しない。
【0043】
ステップ280では、位置はステップ258またはステップ270のいずれかで選択された位置計算のモードを使用して計算される。
【0044】
記載された実施形態の仮定および数学的支援(mathematical support)は以下の通りである。
【0045】
信号積分期間T2の間、利用可能なI/Qデータに相当するN個のビットがあると仮定する。たとえば、信号積分期間が200msである場合、N=10である。
【0046】
5msのI/Q合計は、RI(k),RQ(k),k=1,2,...,4・Nである。このデータにおける粗周波数を
Δ=(データ収集時の探索回転子周波数(searcher rotator frequency))−(ピーク処理からの測定されたドップラー)
として推定することができる。
【0047】
粗周波数fΔを使用して5msのI/Q合計を混合し、次いで20msのI/Q合計を合成してN個の20msのI/Q合計を得る。
【数1】

【0048】
クロス積およびドット積は以下の通りである。
【数2】

【0049】
ビット遷移を推定することができる。
【数3】

【0050】
ビットを推定することができる。
【数4】

【0051】
全ての回転子からの位相増分は、
【数5】

【数6】

【0052】
である。
【0053】
ビット指標iでの合計の搬送波位相は、
【数7】

【0054】
である。
【0055】
3つのφ(i)のサンプルがあると仮定すると、二次フィッティングを実行して周波数と加速度とを推定する。
【0056】
(1)Nが偶数の場合:
3つのサンプルが取り出される。
【数8】

【0057】
0が中間のサンプルでの瞬時周波数であり、等加速度が存在すると仮定すると、
【数9】

【0058】
となる。
【0059】
中間のサンプルでの周波数は、
【数10】

【0060】
である。
【0061】
加速度は、
【数11】

【0062】
である。
【0063】
0は時間
【数12】

【0064】
を示す。積分(
【数13】

【0065】
を示す)からの周波数推定値と整合するためには、
【数14】

【0066】
だけ前にf0を伝播する必要があり、したがって、搬送波位相から得られた周波数は、
【数15】

【0067】
である。
【0068】
(2)Nが奇数の場合:
3つのサンプルが取り出される。
【数16】

【0069】
0が中間のサンプルでの瞬時周波数であり、等加速度が存在すると仮定すると、
【数17】

【0070】
となる。
【0071】
したがって、中間のサンプルでの周波数は、
【数18】

【0072】
である。
【0073】
加速度は、
【数19】

【0074】
である。
【0075】
0は時間
【数20】

【0076】
を示し、この時間は、積分(
【数21】

【0077】
を示す)からの周波数推定値の同じ基準点であり、いかなる伝播も行う必要がない。
【数22】

【0078】
本明細書において記載される方法論は、用途に応じて様々な手段によって実施され得る。たとえば、これらの方法論は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの任意の組合せにおいて実施され得る。ハードウェアを伴う実施の場合、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書において記載された機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはこれらの組合せ内で実施され得る。
【0079】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアを伴う実施の場合、これらの方法論は、本明細書において記載された機能を実行するモジュール(たとえば、手順、機能など)を用いて実施され得る。命令を有形に具体化する任意のマシン可読媒体は、本明細書において記載された方法論を実施する際に使用され得る。たとえば、ソフトウェアコードはメモリに格納され、プロセッサユニットによって実行され得る。メモリはプロセッサユニット内またはプロセッサユニットの外に実装され得る。本明細書において使用される場合、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期メモリ、短期メモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、または他のメモリを指し、任意の特定のタイプのメモリもしくはいくつかのメモリ、またはメモリが格納されるタイプの媒体に限定されるものではない。
【0080】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアにおいて実施される場合、機能はコンピュータ可読記憶媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして格納され得る。例としては、データ構造で符号化されたコンピュータ可読媒体およびコンピュータプログラムで符号化されたコンピュータ可読媒体がある。コンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体であってもよい。限定されないが、例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、半導体記憶装置、または他の記憶デバイス、または所望のプログラムコードを命令またはデータ構造の形で格納するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体を備えることができ、本明細書において使用される場合、ディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイ(登録商標)ディスクを含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生するが、ディスク(disc)はレーザを用いてデータを光学的に再生する。また、上記の組合せはコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0081】
コンピュータ可読記憶媒体上での格納に加えて、命令および/またはデータは通信装置に含まれる送信媒体上の信号として提供され得る。たとえば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有するトランシーバを含んでもよい。命令およびデータは、1つまたは複数のプロセッサが特許請求の範囲において概説される機能を実施するように構成される。すなわち、通信装置は、開示された機能を実行するための情報を示す信号を有する送信媒体を含む。1度目は、通信装置に含まれる送信媒体は開示された機能を実行するための情報の第1の部分を含み得るが、2度目は、通信装置に含まれる送信媒体は開示された機能を実行するための情報の第2の部分を含み得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置を判断するための方法であって、
探索の不連続の後、時間T2の衛星測位システム信号を積分することと、
時間T1が時間T2未満である場合、時間T1で少なくとも1つの観測可能な信号メトリックをサンプリングすることと、
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックのピークを特定することと、
コモンコード位相オフセットの値を求めることとを備える方法。
【請求項2】
T1が50ms以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
T1が20msである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
T2が80ms以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
T2が200msである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが観測可能な信号の振幅である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックがI/Qデータである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが信号エネルギーである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが信号対雑音比である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの前記ピークの少なくとも1つが所定の閾値を超える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記所定の閾値が30dBHz以上である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
個々のコード位相オフセットが前記所定の閾値を超える前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの前記ピークで測定される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記コモンコード位相オフセットが前記個々のコード位相オフセットの少なくとも1つから得られる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記コモンコード位相オフセットが複数の前記個々のコード位相オフセットの平均値からなる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
複数の前記個々のコード位相オフセットの前記平均値がかけ離れている位相オフセット値を利用しない、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
複数の前記個々のコード位相オフセットの前記平均値が複数の個々のコード位相オフセットの重み付けされた平均値である、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
複数の個々のコード位相オフセットの前記重み付けされた平均値が少なくとも部分的に信号対雑音比に基づいて重み付けを利用する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記コモンコード位相オフセットが複数の個々のコード位相オフセットの中央値からなる、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
I/Qデータが前記コモンコード位相オフセットで収集される、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記I/Qデータが整合性をチェックされる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
擬似レンジレートが前記I/Qデータから計算される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記擬似レンジレートが有効性をチェックされる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
位置計算のモードを選択するために前記擬似レンジレートが使用される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
モバイル衛星測位システム受信機の位置を判断するために位置計算の前記モードが利用される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
位置を判断するための装置であって、
衛星測位システム信号を受信するように構成された受信機と、
探索の不連続の後、時間T2の前記衛星測位システム信号を積分し、
時間T1が時間T2未満である場合、時間T1で少なくとも1つの観測可能な信号メトリックをサンプリングし、
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックのピークを特定し、
コモンコード位相オフセットの値を求める
ように構成されたプロセッサとを備える装置。
【請求項26】
T1が50ms以下である、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
T1が20msである、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
T2が80ms以上である、請求項25に記載の装置。
【請求項29】
T2が200msである、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが観測可能な信号の振幅である、請求項25に記載の装置。
【請求項31】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックがI/Qデータである、請求項25に記載の装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが信号エネルギーである、請求項25に記載の装置。
【請求項33】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが信号対雑音比である、請求項25に記載の装置。
【請求項34】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの前記ピークの少なくとも1つが所定の閾値を超える、請求項25に記載の装置。
【請求項35】
前記所定の閾値が30dBHz以上である、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
個々のコード位相オフセットが前記所定の閾値を超える前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの前記ピークで測定される、請求項34に記載の装置。
【請求項37】
前記コモンコード位相オフセットが前記個々のコード位相オフセットの少なくとも1つから得られる、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記コモンコード位相オフセットが複数の前記個々のコード位相オフセットの平均値からなる、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
複数の前記個々のコード位相オフセットの前記平均値がかけ離れている位相オフセット値を利用しない、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
複数の前記個々のコード位相オフセットの前記平均値が複数の個々のコード位相オフセットの重み付けされた平均値である、請求項38に記載の装置。
【請求項41】
複数の個々のコード位相オフセットの前記重み付けされた平均値が少なくとも部分的に信号対雑音比に基づいて重み付けを利用する、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記コモンコード位相オフセットが複数の個々のコード位相オフセットの中央値からなる、請求項37に記載の装置。
【請求項43】
I/Qデータが前記コモンコード位相オフセットで収集される、請求項37に記載の装置。
【請求項44】
前記I/Qデータが整合性をチェックされる、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
擬似レンジレートが前記I/Qデータから計算される、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記擬似レンジレートが有効性をチェックされる、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
位置計算のモードを選択するために前記擬似レンジレートが使用される、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
モバイル衛星測位システム受信機の位置を判断するために位置計算の前記モードが利用される、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
位置を判断するための装置であって、
衛星測位システム信号を受信するための手段と、
探索の不連続の後、時間T2の前記衛星測位システム信号を積分するための手段と、
時間T1が時間T2未満である場合、時間T1で少なくとも1つの観測可能な信号メトリックをサンプリングするための手段と、
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックのピークを特定するための手段と、
コモンコード位相オフセットの値を求めるための手段とを備える装置。
【請求項50】
T1が50ms以下である、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
T1が20msである、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
T2が80ms以上である、請求項49に記載の装置。
【請求項53】
T2が200msである、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが観測可能な信号の振幅である、請求項49に記載の装置。
【請求項55】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックがI/Qデータである、請求項49に記載の装置。
【請求項56】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが信号エネルギーである、請求項49に記載の装置。
【請求項57】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックが信号対雑音比である、請求項49に記載の装置。
【請求項58】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの前記ピークの少なくとも1つが所定の閾値を超える、請求項49に記載の装置。
【請求項59】
前記所定の閾値が30dBHz以上である、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
個々のコード位相オフセットが前記所定の閾値を超える前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの前記ピークで測定される、請求項58に記載の装置。
【請求項61】
前記コモンコード位相オフセットが前記個々のコード位相オフセットの少なくとも1つから得られる、請求項60に記載の装置。
【請求項62】
前記コモンコード位相オフセットが複数の前記個々のコード位相オフセットの平均値からなる、請求項61に記載の装置。
【請求項63】
複数の前記個々のコード位相オフセットの前記平均値がかけ離れている位相オフセット値を利用しない、請求項62に記載の装置。
【請求項64】
複数の前記個々のコード位相オフセットの前記平均値が複数の個々のコード位相オフセットの重み付けされた平均値である、請求項62に記載の装置。
【請求項65】
複数の個々のコード位相オフセットの前記重み付けされた平均値が少なくとも部分的に信号対雑音比に基づいて重み付けを利用する、請求項64に記載の装置。
【請求項66】
前記コモンコード位相オフセットが複数の個々のコード位相オフセットの中央値からなる、請求項61に記載の装置。
【請求項67】
I/Qデータが前記コモンコード位相オフセットで収集される、請求項61に記載の装置。
【請求項68】
前記I/Qデータが整合性をチェックされる、請求項67に記載の装置。
【請求項69】
擬似レンジレートが前記I/Qデータから計算される、請求項68に記載の装置。
【請求項70】
前記擬似レンジレートが有効性をチェックされる、請求項69に記載の装置。
【請求項71】
位置計算のモードを選択するために前記擬似レンジレートが使用される、請求項70に記載の装置。
【請求項72】
モバイル衛星測位システム受信機の位置を判断するために位置計算の前記モードが利用される、請求項71に記載の装置。
【請求項73】
その上に格納された、位置を判断するためのプログラムコードを備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、
探索の不連続の後、時間T2の衛星測位システム信号を積分するためのコードと、
時間T1が時間T2未満である場合、時間T1で少なくとも1つの観測可能な信号メトリックをサンプリングするためのコードと、
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックのピークを特定するためのコードと、
コモンコード位相オフセットの値を求めるためのコードとを備えるコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項74】
前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの前記ピークの少なくとも1つが所定の閾値を超える、請求項73に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項75】
個々のコード位相オフセットが前記所定の閾値を超える前記少なくとも1つの観測可能な信号メトリックの前記ピークで測定される、請求項74に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項76】
前記コモンコード位相オフセットが前記個々のコード位相オフセットの少なくとも1つから得られる、請求項75に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項77】
I/Qデータが前記コモンコード位相オフセットで収集される、請求項76に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項78】
擬似レンジレートが前記I/Qデータから計算される、請求項77に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項79】
位置計算のモードを選択するために前記擬似レンジレートが使用され、モバイル衛星測位システム受信機の位置を判断するために位置計算の前記モードが利用される、請求項78に記載のコンピュータ可読記憶媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2012−532320(P2012−532320A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−517921(P2012−517921)
【出願日】平成22年7月2日(2010.7.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/040951
【国際公開番号】WO2011/003087
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】