説明

両面レンズシート、ディスプレイ用光学シートおよびそれを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置

【課題】
正面輝度、及び輝度分布に優れるレンズシートと、そのレンズシートと光拡散層が一体化した薄型で、高強度、高表示品位の光学シート及び、その光学シートを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
基材の一方の面に形成された第1のレンズアレイ5と、前記基材の他方の面に前記第1のレンズアレイ5の各々と対向した第2のレンズアレイ3を具備するレンズシート1、前記レンズシート1と前記光拡散層25とを一体化している光学シート39、及び光学シート39を用いたバックライトユニット及びディスプレイ装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素単位での透過/非透過、あるいは透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される表示素子が配置された液晶パネルと、背面側から照明するバックライトユニット、それに用いられるレンズシート及びディスプレイ用光学シート、これらを用いたディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用した液晶表示装置は、主としてOA分野のカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
【0003】
このような液晶表示装置においては、液晶パネルの背面側(観察者側)に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する方式、いわゆる、バックライト方式が採用されている。
【0004】
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットとしては、大別して冷陰極管(CCFT)等の光源ランプを、光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆる、エッジライト方式)と、導光板を用いない「直下型方式」とがある。
【0005】
導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載された液晶表示装置としては、例えば、図40に示すものが一般に知られている。
【0006】
これは、上部に偏光板71,73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板79が設置されており、該導光板の上面(光射出側)に拡散フィルム(拡散層)78が設けられている。
【0007】
さらに、この導光板79の下面に、導光板79に導入された光を効率よく上記液晶パネル72方向に均一となるように散乱して反射されるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられる(図示せず)と共に、散乱反射パターン部下方に反射フィルム(反射層)77が設けられている。
【0008】
また、上記導光板79には、側端部に光源ランプ76が取り付けられており、さらに、光源ランプ76の光を効率よく導光板79中に入射させるべく、光源ランプ76の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター81が設けられている。上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定パターン、例えばドットパターンにて印刷し乾燥、形成したものであり、導光板79内に入射した光に指向性を付与し、光射出面側へと導くようになっており、高輝度化を図るための工夫である。
【0009】
さらに、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るべく、図41に示すように、拡散フィルム78と液晶パネル72との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)74,75を設けることが提案されている。このプリズムフィルム74,75は導光板79の光射出面から射出され、拡散フィルム78で拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。
【0010】
しかしながら、図40に例示した装置では、視野角の制御は、拡散フィルム78の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
さらに、図41に例示したプリズムフィルムを用いる装置では、プリズムフィルムの枚数が2枚必要であるため、フィルムの吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
【0011】
一方、直下型方式は、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの表示装置が用いられている。
【0012】
直下型方式の液晶表示装置としては、図42に例示する装置が一般的に知られている。これにおいては、上部に偏光板71、73に挟まれた液晶パネル72が設けられ、その下面側に、蛍光管等からなる光源51から射出され、拡散フィルム82のような光学シートで拡散された光を、高効率で液晶パネル72の有効表示エリアに集光させるものである。光源51からの光を効率よく照明光として利用するために、光源51の背面には、リフレター52が配置されている。
【0013】
しかしながら、図42に例示する装置でも、視野角の制御は、拡散フィルム82の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、ディスプレイの正面方向の中心部は明るく、周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
【0014】
そのため一つの解決方法として、図44に示すように従来より拡散フィルム70の上に図43に示す米国3M社の登録商標である輝度強調フィルム(Brightness Enhancement Film BEF)を配置し、さらにその上に光拡散フィルム84を配置する方法が採用されている。ここでBEFとは、透明部材上に断面三角形状の単位プリズムが一方向に周期的に配列されたフィルムである。
このプリズムは光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)である。BEFは、“軸外(off−axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on−axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
【0015】
ディスプレイの使用時(観察時)に、BEFは、軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させる。ここでいう「軸上」とは、視聴者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向側である。
プリズムの反復的アレイ構造が1方向のみの並列では、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能であり、水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、プリズム群の並列方向が互いに略直交するように、2枚のシートを重ねて組み合わせて用いられる。
【0016】
BEFの採用により、ディスプレイ設計者が電力消費を低減しながら所望の軸上輝度を達成することができるようになった。
BEFに代表されるプリズムの反復的アレイ構造を有する輝度制御部材をディスプレイに採用する旨が開示されている特許文献としては、特許文献1乃至3に例示されるように多数のものが知られている。
【特許文献1】特公平1−37801号公報
【特許文献2】特開平6−102506号公報
【特許文献3】特表平10−506500号公報 上記のようなBEFを輝度制御部材として用いた光学シートでは、屈折作用によって、光源からの光が、最終的には、制御された角度でフィルムより出射されることによって、視聴者の視覚方向の光の強度を高めるように制御することができる。
【0017】
しかしながら、同時に視聴者の視覚方向に進むことなく横方向に無駄に出射する、想定外の光線が存在する。このため、図45に示すように、BEFを用いた光学シートから出射される光強度分布は、視聴者の視覚方向、すなわち視覚方向Fに対する角度が0°(軸上方向にあたる)における光強度が最も高められるものの、正面より±90°近辺に小さな光強度ピークが生じ、即ち、横方向から無駄に出射される光(サイドローブ)が増えてしまうという問題がある。
この様な光強度ピークを有する輝度分布は望ましくはなく、±90°近辺での光強度ピークのない滑らかな輝度分布の方が望ましい。
【0018】
また、軸上輝度のみが過度に向上すると、輝度分布の曲線のピーク幅が著しく狭くなり、視域が極端に限定されるため、ピーク幅を適度に拡げるために、上述のようにプリズムシートとは別部材の光拡散フィルムを新たに併用する必要があり、部材数の増加を伴ってしまうという問題がある。
【0019】
上述のように、この光学シートは、光の利用効率の向上だけでなく、光源のムラの除去、ディスプレイの視域の確保など様々な機能が求められており、一般的には複数枚の光学シートを重ね合わせることによって構成されている。しかしながら、光学シートの構成枚数が多いと、ディスプレイの組立て時の作業が煩雑になり、また光学シートの間のゴミの影響を受け、小型化や薄型化の妨げになるなどの問題がある。
【0020】
ところで、またこのような液晶表示装置では、軽量、低消費電力、高輝度、薄型化であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴い、液晶表示装置に搭載されるバックライトユニットも、軽量、低消費電力、高輝度であることが要求されている。
特に、最近、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネルのパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライトユニットの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
【0021】
しかしながら、上述したように従来の装置では、高輝度、低消費電力の要請に充分に応えられているとは言いがたく、ユーザからは、低価格、高輝度、高表示品位で、かつ低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライトユニット及びディスプレイ装置の開発が待ち望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり上に第1のレンズアレイ、下に第2のレンズアレイが形成された一枚のレンズシートを用い、さらにこのレンズシートを光拡散板と一体化させた光学シートにより、薄型で十分な強度を有し、かつ光学特性を満足する光学シート及びこの光学シートを用いたバックライトユニット、ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち請求項1の発明は、一方の面に第1のレンズアレイが形成され、その裏面に第2のレンズアレイが形成された透光性の基材からなるレンズシートであって、前記第2のレンズアレイは、1又は複数のレンズが略平坦面で挟まれた形が一周期となるパターンで構成され、前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの周期が一致し、その位相ズレは略0又は略半周期であることを特徴とするレンズシートである。
【0024】
請求項2の発明は、請求項1記載のレンズシートにおいて、前記第1のレンズアレイが凸型レンチキュラーレンズ群であることを特徴とする。
【0025】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載のレンズシートにおいて、前記第2のレンズアレイが凹型三角プリズム群であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1または請求項2記載のレンズシートにおいて、前記第2のレンズアレイが凹型台形プリズムであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1または請求項2記載のレンズシートにおいて、前記第2のレンズアレイが凹型レンチキュラーであることを特徴とする。
【0026】
請求項6の発明は、請求項1乃至5記載のレンズシートにおいて、前記第2のレンズアレイの一周期を構成する1又は複数のレンズ幅をq、一周期幅をpとしたとき、
1 ≦ p/q ≦ 3

なる関係が成立することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至5記載のレンズシートにおいて、前記第2のレンズアレイの一周期を構成する1又は複数のレンズ幅をq、深さをgとしたとき、
0 ≦ g/q ≦ 0.5

なる関係が成立することを特徴とする。
【0027】
請求項8の発明は請求項1記載のレンズシートにおいて、前記第2のレンズアレイに形成される略平坦面の幅が0であることを特徴とする。
【0028】
請求項9の発明は、請求項1記載のレンズシートにおいて、前記第1のレンズアレイの周期中心軸と、前記第2のレンズアレイの周期中心軸とのズレをxとしたとき、




なる関係が成立することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9記載のレンズシートにおいて、前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイのズレxは、レンズシートの流れ方向に連続的に変化していることを特徴とする。
【0029】
請求項11の発明は、請求項1記載のレンズシートにおいて、前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイの各々のレンズの谷部付近と頂点付近が丸みを帯びていることを特徴とする。
【0030】
請求項12の発明は、請求項1記載のレンズシートにおいて、前記第1のレンズアレイの周期が不規則なランダムあり、かつ前記第2のレンズアレイの周期が不規則なランダムであることを特徴とする。
【0031】
請求項13の発明は、請求項1から12いずれか記載のレンズシートにおいて、前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に凸部が形成され、前記凸部を介して光拡散層と一体化してなることを特徴とするディスプレイ用光学シートである。
請求項14の発明は、請求項13記載のディスプレイ用光学シートにおいて、前記第2レンズアレイの一周期と一周期との間に形成された凸部のピッチは、前記第1と第2のレンズアレイの周期幅pの整数倍であることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項13または請求項14記載のディスプレイ用光学シートにおいて、前記第2レンズアレイの一周期と一周期との間に形成された凸部が、前記凸部内又は表面に光反射層が形成され、前記凸部を介して光拡散層と一体化してなることを特徴とする。
【0032】
請求項16の発明は、請求項13乃至15に記載のディスプレイ用光学シートと前記ディスプレイ用光学シートの裏面に液晶パネルを前記液晶パネルの非視認面側から光を照射する光源を備えることを特徴とするバックライトユニットである。
請求項17の発明は、請求項16記載の前記バックライトユニットと、前記バックライトの前記光学シートの光出射面側に前記液晶パネルを備えることを特徴とするディスプレイ装置である。
【発明の効果】
【0033】
上述したように、本発明に係るレンズシート、ディスプレイ用光学シート、さらにこれらを用いたバックライトユニット及びディスプレイ装置においては、従来技術と比較して薄型で、十分な強度を保持したまま、所望の輝度や配光範囲、均一性を達成するレンズシート、光学シート、バックライトユニット、ディスプレイ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
図37は、本発明の実施の形態に係るレンズシート、光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置の一例を示す側面図である。
まず本発明の実施の形態に係るバックライトユニットは、ランプハウス43内に収納されたシリンダー形状の複数の光源41と、各光源41からの光Hを、偏光板31,33に挟まれた液晶パネル35に供給する光学シート39を備えてなる。なお、図中45は、複数の光源41の背面側に配置された光反射板である。
また、本発明の実施の形態に係るディスプレイ装置は、前述の光源41と光学シート39とさらにその上に液晶パネル32を含んだ装置である。この場合は、ディスプレイ装置は液晶表示装置を示すが、これに限らず、上述の光学シート39を含んだ、投射スクリーン装置、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等画像を、光を利用して表示する表示装置であればその種類は問わない。
【0035】
光学シート39を構成するレンズシート1は、図37より、光源41から光拡散層25及び間隙(空気層)200を伝達してきた光を入射する入射面102から入射し、さらにその光を入射面102の反対面から光学利得が1以上の光Kとして出射するものである。
【0036】
ここで光学利得とは、光学的な拡散部材の拡散性を示す指標の一つであり、完全拡散する拡散体の輝度を1として、その光の輝度との比で表される。測定する拡散部材の拡散性が方向によって偏っている場合、方向ごとの光学利得を出すことで、その拡散部材の拡散特性を示すことが出来る。
また、完全拡散とは、吸収が0で、かつ、どの方向にも一定の強度をもつとする理想的な拡散体のことを示す。つまり、光学利得が1以上であるということは、その測定する方向に光を集める効果を持つことを示し、その値が大きいほど集光効果が強いことを示す。
【0037】
図1(a)は、レンズシート1の構成例を示す斜視図である。このレンズシート1は、図1(b)に示すように一方の面に第1のレンズアレイ5として凸型レンチキュラーが、他方の面に第2のレンズアレイ3として凹型プリズムが形成されてなる。
図2(a)及び(b)はレンズシート1の断面図である。ここで第1のレンズアレイ5の凸型レンチキュラーの高さをh、レンズシート1の垂直断面方向に対する凸型レンチキュラーの端角度をα、第2のレンズアレイ3の凹型プリズムの高さをg、幅をq、レンズシート面に対する凹型プリズムの端角度をβ、レンズシート1における第1のレンズアレイ5、及び第2のレンズアレイ3のレンズ周期幅をp、レンズシート1の厚さをtとする。
【0038】
ここで第1のレンズアレイ5と第2のレンズアレイ3とはレンズ周期が一致しており、且つレンズ周期の中心軸C1及びC2が一致している。本発明によれば、第1のレンズアレイ5のレンズ周期と第2のレンズアレイ3のレンズ周期とのズレ量xは以下の式で規定される。
[数式1]



第1のレンズアレイ5と第2のレンズアレイ3とは、図4に示されるようにレンズ周期の中心軸(C1,C2)が一致、又は図5に示されるように半周期(π)シフトのいずれかにアライメントされており、その誤差の範囲はレンズ周期の20%以下に収まっている。本発明のレンズシート1の光学的作用に関しては後述するが、この誤差が20%を超えた場合、輝度低下が著しい。
【0039】
図6、及び図7は本発明のレンズシート1における第2のレンズアレイ3の作用効果の説明図である。図6(a)、(b)は本発明のレンズシート1に対し、光軸方向と平行な光が入射した場合の、第2のレンズアレイ3の有無における光線の流れを示す。図6(a)において、レンズシート1の入射面では偏向されず第1のレンズアレイ5の凸レンチキュラーに入射する。この平行に入射した光は凸レンチキュラーにより偏向され、拡散光(正面方向L以外の方向への光を言う)が出射されることとなる。これに対し図6(b)においては、入射光は第2のレンズアレイ3によって偏向され、凸レンチキュラーには斜め光として入射する。その結果、光線は図6(a)と比較して大きく拡散されることなく正面方向(K)へと光が出射されることとなる。図7(a),(b)は光軸方向に対し斜めに光が入射した場合の、第2のレンズアレイ3の有無における光線の流れを示す。図7(a)において、入射光は前記レンズシート1の入射面において屈折率差(空気とレンズ樹脂との屈折率差)により偏向され凸レンチキュラーに入射する。凸レンチキュラーにより一部の光は正面方向へと偏向され、一部の光は拡散される。これに対し図7(b)においては、第2のレンズアレイ3により入射光は偏向されて凸レンチキュラーに入射する。凸レンチキュラーにより一部の光は正面方向へと偏向され、一部の光は拡散される。
この図6、及び図7の結果より、光軸に対して拡散光がレンズシート1に入射した場合、第2のレンズアレイ3の偏向効果により、第2のレンズアレイが形成されない場合と比べて正面方向へと集光する光が増加するため、正面輝度が上昇する。
【0040】
本発明のレンズシート1は、第1のレンズアレイ5と第2のレンズアレイ3とのレンズ周期が一致しアライメントされていることにより、上述のような光学的効果を発揮する。しかし第1のレンズアレイ5と第2のレンズアレイ3とにズレxが生じた場合、輝度低下を招くこととなる。
図34はズレxによる輝度低下の割合を示した図である。ズレxがレンズ周期幅pの20%を超えた点から大幅な輝度低下が生じ、30%となった場合、輝度低下は10%に達する。従って、
[数式1] x≦±0.2p ・・・(1)
の関係を満たすことが望まれる。
また、図5に示されるように、第1のレンズアレイ5と第2のレンズアレイとを半周期(π)シフトさせる方法も考えられる。この光学的作用に関して図8を用いて説明する。この場合、上述より第2のレンズアレイ3による偏向効果を、対向する第1のレンズアレイ5の単位レンズではなく両隣の単位レンズへと発揮することが出来る。このようなレンズシートの設計は、基材厚みbを変えずにレンズ周期pを短く(又は長く)したい場合、または逆にレンズ周期を変えずに基材厚みbを厚く(又は薄く)したい場合などに用いられる。従ってこのような場合ズレ量xは、
[数式1] x≦0.5p±0.2p ・・・(2)
となる。
【0041】
図10に示す本発明のレンズシート1の光学シュミレーション(RayTracingシミュレーション)による結果を図9に示す。図9(a)はシミュレーションによる画面垂直方向(V)の,(b)は画面水平方向(H)の結果となっている。第2のレンズアレイ3が無い場合と比べて、上述の通り、正面方向に輝度が集中し、且つ斜めに入射する光の一部を拡散するため、正面輝度が高く、且つ視野範囲の広い、バランスの良い光学特性を得られる。ここで、本シミュレーションの詳細を以下に列挙する。
本シミュレーションは、RayTracingSoft(Lambda Research社製 TracePro)を用いて以下の条件でシミュレーションを行っている。
光源 Lambertian(均等拡散=拡散板からの射出分布を想定)
<レンズシートパラメータ>
基材厚み b= 90μm
◇第1のレンズアレイ5
レンズ形状 非球面
レンズピッチ p=140μm
レンズ高さ h= 65μm
◇第2のレンズアレイ3
裏側プリズム角度 β= 12.5度
裏側プリズム幅 q= 100μm
裏側プリズム高さ g= 10μm
【0042】
図11は本発明のレンズシート1と90度三角プリズムシートとの光学特性の比較を示したものである。正面輝度という観点から見ると、90度三角プリズムシートの方がより高い正面輝度を得られるが、視野においては45度近辺に輝度の谷間が生じ(結果として画面が暗く認識される)、また75度近辺にピークを持つサイドローブが生じている(結果として局所的に明るく認識される)。本発明のレンズシート1ではこのような輝度の谷間や強いサイドローブが生じない、正面から斜め方向に対して緩やかに輝度が変化する、表示性能のバランスが取れたレンズシート1を提供できる。
【0043】
第2のレンズアレイ3を構成する凹型プリズムは、第2のレンズアレイ3の一周期と凹型プリズムの幅とが一致しても良いが、図2(a)にあるように幅sの平坦面を設けて構成しても良い。ここで、前記第2のレンズアレイ3のレンズ周期をp、凹型プリズムの幅をqとしたとき、その比p/qは、
[数式2] 1 ≦ p/q ≦ 3 ・・・(3)

の範囲で規定される。
図12は、本発明のレンズシート1を構成する凹型プリズムの幅qをパラメータとしたシミュレーション結果を示したものである。本発明のレンズシート1は先述のように、第2のレンズアレイ3によって偏向された光が第1のレンズアレイ5に入射することにより効果が得られるため、第2のレンズアレイ3と第1のレンズアレイ5との距離、すなわち基材厚みbの影響も受けることとなる。従って、第1のレンズアレイ5はレンズ高さh=65um、周期p=140um、凹型プリズムのレンズシート面に対する端角度を12.5度に固定し、レンズ周期pに対する基材厚みbの比b/pを1.56〜2.00まで変化させたサンプルを用いてシミュレーションを行った。
その結果、4つのサンプルにおいてp/qが1.5付近の点でピークとなる。b/p=1.75のサンプルが最も高い正面輝度を得られる結果となったが、他のサンプルとの差は微差である。すなわち本発明のレンズシート1は最適設計値において基材厚みの影響を受けることなく高い正面輝度を得ることが出来るということがわかる。p/qが2を超えた点から輝度が徐々に低下をはじめ、3を超えると輝度低下が著しくなり、その低下率はb/pが大きいほど大きくなる。従って第1のレンズアレイ5形状が同形状の場合、b/pは小さい方が第2のレンズアレイ3の変動の影響を受けないことが分かる。しかしながら実際の基材厚みbとレンズ周期pとの最適比は第1のレンズアレイ5、及び第2のレンズアレイ3の形状により異なる。
以上より、凹型プリズム幅qとレンズ周期pとの比は1以上3以下であることが望ましく、更には基材厚みを変えたサンプル全てにおいて輝度低下がほとんど生じない1以上2以下であることがより望ましい。
【0044】
図13は第2のレンズアレイ3を構成する凹型プリズムの高さgを変えた場合のレンズシート1のシミュレーションの結果を示したものである。尚、ここで凹型プリズムの高さg<0は凸型プリズムを示す。
ここでシミュレーションを行ったLens1〜3は第1のレンズアレイ5の形状が異なる。第1のレンズアレイのレンズ周期pに対し、レンズ高さhがそれぞれ0.34、0.39、0.46(ピッチ比)の非球面形状となっている。ここで、レンズシート1を成形する場合、金型の磨耗、及び成形時の剥離性を考慮し、第1のレンズアレイ5の単位レンズの端角度αは10度以上、更には15度以上であることが望ましい。従ってレンズ高さ比h/pが0.4を超えて大きくなると、徐々に三角プリズム形状に近い非球面形状となる。
図13に示すとおり、Lens1、及びLens2はg≧0、すなわち第2のレンズアレイ3が凹型プリズムとなることで正面輝度が上昇する。その範囲は、
[数式3] 0 ≦ g/q ≦ 0.5 ・・・(4)

であることが望ましい。
Lens3はg=0で最も正面輝度が上昇しているが、これはレンズ形状が三角プリズム形状へと近づいたことに起因し、正面輝度は高くなるがサイドローブが生じてしまう。
Lens1及びLens2は、0≦g/q≦0.5の範囲である第2のレンズアレイ3によりサイドローブが生じることなく、且つ高い正面輝度を得ることが出来る。
【0045】
先述の通り、レンズシート1の基材の厚みは単位レンズピッチpによって最適値が決定されるため、pを変えることで調整が可能となる。従ってレンズシート1の厚みに関しては光学特性への影響よりはむしろ製造プロセス或は要求されるレンズシート1の物理特性等により決められる。
例えば、紫外線硬化樹脂プロセスにより第1のレンズアレイ3及び第の2レンズアレイ5を作った場合、その支持基材フィルムの基材厚さTは、50um以下だとシワが出てしまうので、50μm<Tである必要がある。
さらにまた使用するバックライトユニットやディスプレイ装置のサイズによりその基材厚みは変化する。例えば、対角37インチサイズ以上のディスプレイ装置では基材厚さTは0.05mmから3mmが望ましい。
【0046】
一般にディスプレイは周期的な画素構造をもつものが多い。同様にレンズシート1も図3に示すように周期的な構造を持っている。そのため、それぞれの周期構造同士のモアレ、3つ以上の周期構造で発生する2次モアレなどの高次のモアレが生じ見た目を損なう欠点が生じる。
そこで本発明のレンズシート1は図36に示すように、第2のレンズアレイ5のズレ量xを流れ方向に対して連続的に変化させることで、モアレを回避することも出来る。また第1のレンズアレイ5のレンズ周期、並びに第2のレンズアレイ3のレンズ周期を連続的に変化させることによってもモアレを回避することが出来る。
その他の方法としては、レンズシート1を画素構造に対し角度をつけることによって回避することも出来る。この場合、画素構造に対する角度は30度以下であることが望まれる。画素との間に生じるモアレに関しては上記の方法のうち1種類、又は複数の手法を組み合わせることにより回避することが可能である。
【0047】
ここまで、第2のレンズアレイ3は、凹型プリズム形状の場合について説明してきたがこれに限らず、図23に示されるように凹型の台形プリズムや凹型のシリンドリカル形状であってもよい。また前記第1のレンズアレイ5の単位レンズに対向する第2のレンズアレイ3のレンズは図24に示されるように2つ以上の複数であっても良い。また、図25(b)に示されるように、レンズの谷部やプリズム、台形の頂角等が丸みを帯びた場合も本発明の主旨を逸脱するものでは無い。つまり本発明の主旨は、第2のレンズアレイ3によって入射光が偏向されることで、第1のレンズアレイ5から出射される光がより正面方向へと偏向されるよう、第2のレンズアレイ3の形状を決定することにある。
【0048】
また第1のレンズアレイ5の形状は凸型レンチキュラーに限らず、非球面を含め図21、及び図22に示されるように様々な形態が挙げられる。上述のように第2のレンズアレイ3による偏向効果は、本来第1のレンズアレイ5の単位レンズ中心に入射する、光軸に平行な光を、単位レンズ側面へと偏向することで正面への集光効果を高める。従って、更なる正面輝度向上のため、第2のレンズアレイ3の偏向効果が大きく影響しない第1のレンズアレイ5の単位レンズ中心(頂点)部に、曲率半径の小さいレンズを付与したり、プリズムを1つ又は複数付与すること等が挙げられる。図21(a)は単位レンズの頂点部に、幅Wのレンズを付与した例である。図21(b)は単位レンズ頂点部に角度δのV溝を設けた例である。図22(a)は図21(a)の例に挙げられたレンズにおいて、単位レンズと頂点部に付与されたレンズとをレンズ接線においてスムージングを行い、単一の凸レンズ形状とした例である。通常、図21(a)で示されるレンズ形状を作製する金型を切削するには、2本のレンズ切削用バイトにて金型の同一箇所を2度彫ることにより達成されるが、熱による金型の膨張や位置決め精度等によりズレが生じてしまう。図22(a)に示されるレンズは、図21(a)で示されるレンズと同等の光学特性を単一のレンズ切削用バイトにて実現出来る例である。図22(b)は前記単位レンズ頂点部に2つのプリズムを形成した例である。
【0049】
この第1のレンズアレイ5及び第2のレンズアレイ3は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、AS(アクリロニトリルポリスチレン共重合体)等を用いて、当該技術分野では良く知られている押し出し成形法(図35)、射出成型法、あるいは熱プレス成型法によって形成する。この場合において、第1のレンズアレイ5と第2のレンズアレイ3は、同一の材料からなる一つの基材から構成しても良いし、それぞれ別の材料の別の基材から作製してもよい。
【0050】
また第1のレンズアレイ5及び第2のレンズアレイ3をUVや放射線硬化型の樹脂(UVや放射線で硬化する材料を含む樹脂であれば特に種類は限定しない)を用いて成形してもよい。さらにまた、第1のレンズアレイ5及び第2のレンズアレイ3のいずれか一方を押し出し成形法で作製し、別のもう一方をUV成形で作製してもよく、その組み合わせの別は問わない。
【0051】
本発明のレンズシート1の別の実施形態として、図14に示すように第2のレンズアレイ3のレンズ周期とレンズ周期との間に凸部29を形成し、第2のレンズアレイ3と拡散層25との間に間隙200を保つように、拡散層25と一体積層することを含む。凸部29は、図14(a)に示されるように第2のレンズアレイ3の単一レンズ周期毎に配置してもよく、また図14(b)に示されるよう、二つのレンズ周期、またはそれ以上の整数倍の間隔で配置しても良い。また凸部29の形状は図15、及び図16に示されるように、台形形状、三角形状、球面形状など挙げられるがこれに限らず、第2のレンズアレイ3と拡散層25との間に間隙200を確保出来る形状であれば良い。すなわち、レンズシート1を拡散層25と粘着・接着層28により一体積層する際に、第2のレンズアレイ3の効果を保持する(第2のレンズアレイ3のレンズ界面に空気を存在させる)ことが重要となる。一体積層する方法としては、粘着・接着に限らず、溶着する方法、固定具を用いる方法、エキシマを照射し常温接合する方法によっても形成される。
粘・接着剤としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコーン系の粘・接着剤が挙げられる。いずれの場合も高温のバックライト内で使用されるため、100℃で貯蔵弾性率G’ 1.0E+04 Pa以上であることが望ましい。これより値が低いと、使用中に光拡散層25とレンズシート1がずれてしまう可能性がある。また安定に間隙200を確保するために、接・粘着剤層の中に透明の微粒子、例えば、ビーズ等を混ぜても良い。
また粘接着剤は両面テープ状のものでも良いし、単層のものでもよい。
さらに、表示領域内に接・粘着剤を使用する場合、光の吸収は1%以内でなければならない。1%を超えると光学シートから射出する積算光量が減少し、レンズシート1の形状によらず正面輝度が低下する。
接・粘着剤層を塗る方法として、コンマコーター等の各種塗工装置、印刷方式、ディスペンサーやスプレーを用いる方法、または筆等を用いた手作業による塗工であってもよい。
また、図19、及び図20に示されるように、拡散層25と積層される凸部29からの漏れ光を減少させるために、凸部29表面、又は内部に白色反射材料、金属反射材料などの光反射層23を形成しても良い。この場合、例えば図19(a)、及び(b)に示されるように凸部29の頂点部のみに光反射層23を形成すると、凸部29側面より入射した光が漏れ光(y)となる場合がある。この場合、図20(a)にあるように、凸部29側面まで回り込むように光反射層23を形成することで、漏れ光を低減することも出来る。
【0052】
図37は、光学シート39の構成例を示す斜視図である。
この光学シート39は、入射面100から入射した光Hを、非入射面101側に散乱する光散乱層25を備えている。ここではレンズシート1と光拡散層25とが別々に構成された場合を示しているが、図18に示されるようにレンズシート1と拡散層25との間に光学シート310(レンチキュラーシートや拡散シート)を挟んだ構成や、先述にある凸部を介して一体積層された場合も含む。
【0053】
ここで、光拡散層25は、透明樹脂とこの透明樹脂の中に分散された透明粒子とを具備して構成されており、これら透明樹脂の屈折率と透明粒子の屈折率が異なるものである必要がある。透明樹脂の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.02以上であることが望ましい。屈折率の差がこれより小さいと十分な光拡散性能が得られない。
【0054】
また光拡散層25は、この光拡散層25に入射した光Hを拡散させながら透過させる必要がある。このため、光拡散層25に含まれる前記透明粒子の平均粒径は0.5〜10.0μmであることが望ましい。好ましくは1.0〜5.0μmである。または、光拡散層25は透明樹脂中に空気を含む微細な空洞を有した構造をしており、透明樹脂と空気の屈折率差で拡散性能を得ても良い。
【0055】
透明樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン等を使用することができる。
【0056】
ここで、ポリカーボネート、ポリスチレン、メチルスチレン樹脂及びシクロオレフィンポリマーの線膨張係数は、それぞれ6.7×10−5(cm/cm/℃)、7×10−5(cm/cm/℃)、7×10−5(cm/cm/℃)及び6〜7×10−5(cm/cm/℃)である。一方、レンズシート1が、例えばPETを含む場合、PETの線膨張係数は2.7×10−5(cm/cm/℃)であり、光拡散層25の線膨張係数の方が大きい。従って、光学シート39が熱を受け、変形する場合には、光拡散層25側に反りが発生する。
しかしながら、本発明の実施の形態では、レンズシート1の線膨張係数が小さいことを考慮し、光拡散層25の線膨張係数を、7.0×10−5(cm/cm/℃)以下とすることにより上述の変形を防止することが可能である。
なお、レンズシート1を押出しの方法で材料としてポリカーボネートを用いて作成する場合は、線膨張係数が他の透明樹脂とほぼ同等であるためそりは発生しない。
【0057】
また、透明粒子としては、無機酸化物からなる透明粒子又は樹脂からなる透明粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ等からなる粒子を挙げることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン―ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン―ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン―テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。これら透明粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
【0058】
そして、これら透明樹脂中に透明粒子を分散して、押出し成型することにより、板状の光拡散層25を製造することができる。その厚みは、1〜5mmであることが望ましい。
1mm未満の場合、光拡散層25は薄くこしがないのでたわむという欠点がある。一方5mmを越えると、光源41からの光の透過率が悪くなるという欠点がある。
【0059】
さらにまた図17(b)に示されるように、光拡散層25は表面、又は裏面に微細な凹凸(26,27)を具備し、この表面の微細な凹凸で光の拡散性を有していても良い。この場合、光拡散層25は当該分野でよく知られた押し出し法、キャスト法、または押し出し法とキャスト法を併用した方法で作成される。
【0060】
尚、上述のように光拡散層25を透明樹脂に空気を含む微細な空洞で作成する場合、あらかじめ透明樹脂中に含有された発泡剤を発泡させて作成しても良い。また、透明樹脂が相溶しない樹脂を含有し、少なくとも一軸方向に延伸する方法で作成される。
【0061】
以上の説明により作成される光学シート39は、バックライトの輝度向上に用いる用途以外にも、LCD、ELやPDPなどディスプレイの視野角コントロールフィルムや、コントラスト向上フィルム、太陽電池用の光制御フィルム、投射スクリーンなどに用いることができる。
【0062】
光学シート39は、光源が、冷陰極蛍光ランプの場合はもちろん、近年、ディスプレイ用光源として注目を浴びているLED、EL、半導体レーザー等を用いたディスプレイ装置にも用いることができる。
【0063】
ここで、ディスプレイ装置の光源としてLEDを用いる場合、図39(a)に示すように、赤色、緑色、青色のLEDのアレイを使用し、導光板等で赤色、緑色、青色のLEDのアレイからの光を混ぜ合わせ白色光として均一に出射するものや、図39(b)に示すように拡散板等を用いた赤色、緑色、青色のLEDのアレイからの光を混ぜ合わせ白色光として均一に出射することができるもの、或いは1色または2色以上の蛍光体を用いた白色LEDのアレイからの光を均一に出射することができるものにも使用できる。
【0064】
またバックライトユニットにおいては、ますます薄型化が進んでおり、それに従い光源と光学シートの距離も短くなっているが、本願発明の光学シート39を使用すれば図37に示される直下型や図38に示されるサイドエッジ型のバックライトユニットにおいても、光源ランプ同士の間に暗い箇所生じる等視認性の影響はなく十分に使用することができる。
さらにディスプレイ装置もますます大型化の一途をたどっており、それに伴い光学シート39のサイズも大きくなっていくが、本願発明の光学シート39は薄くて強度が強く、さらに表示品位も優れているためこういった大型ディスプレイ装置にも十分に使用できる。
【実施例】
【0065】
(実施例1)
(第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとのズレ量xの許容)
本発明のレンズシート1を作製する場合、第1のレンズアレイ5の頂点C1と第2のレンズアレイ3の頂点C2とが一致することが望ましいが、それぞれの金型を切削する際、熱による金型の膨張、切削機の送り方向の精度、2つの金型の位置合わせ精度等の影響により必ずズレxが発生する。しかしながら温度制御の徹底などにより現状ズレ量xを10umまで抑えることが可能である。
そこで図22(a)に示されるレンズシート1を、表1に示されるパラメータにより設計、全くズレが生じていないレンズシート1(図26(a))と10umのズレが発生したレンズシート1(図26(b))についてのシミュレーションにより、その影響を確かめた。
図27は画面垂直方向(V)についての輝度分布を示す図である。これより、レンズピッチpが140umのレンズシート1において、ズレ量を10umまで抑えこめば輝度分布に影響なく所望の特性が得られるレンズシート1を作製出来ることが分かる。
【表1】

(実施例2)
(第1のレンズアレイ、及び第2のレンズアレイの形状の影響)
レンズシート1を作製する際、レンズ用の金型切削の最中に切削用バイトが磨耗して変形したり、樹脂の入り込み具合により先端部が丸みを帯びたり、または樹脂の硬化収縮など、実際の想定した形状とは異なるレンズ形状となることが起こり得る。そこで第1のレンズアレイ5、及び第2のレンズアレイ3の形状の影響についての確認を行った。
図28(a)は第1のレンズアレイ5の形状が二つの凸型球面レンズを重ねた形状(図21(a)参照)であり、第2のレンズアレイ3の形状は凹型球面レンズ形状(図23(b)参照)である。
図28(b)は第1のレンズアレイ5の形状が二つの凸型球面レンズを重ねた形状(図21(a)参照)であり、第2のレンズアレイ3の形状は凹型三角プリズム形状(図21(a)参照)である。
図28(c)は第1のレンズアレイ5の形状が二つの凸型球面レンズを重ねた形状をレンズ接線においてスムージングを行い単一の凸型非球面レンズ形状(図22(a)参照)としたものであり、第2のレンズアレイ3の形状は凹型三角プリズム形状(図21(a)参照)である。
上記3種のレンズシート1について表2に示されるパラメータによりレンズシート1を設計、シミュレーションを行い、影響を確認した。
図29は画面垂直方向(V)についての輝度分布を示す図である。これより、レンズ形状が多少変形を起こしても光学特性に大きな影響を与えないことが分かり、量産適性があることが分かった。
【表2】

(実施例3)
(基材厚みの影響)
また実際にレンズシート1を作製する場合、例えば基材上にレンズを成形する場合には市販の基材厚みグレードによって決定され、また押出法により基材とレンズとを一体に成形する場合には、最もレンズの賦形が良い厚み、または皺や撓みを防止するための厚みで作製する等、必ずしも光学特性において最適な基材厚みbで作製できるとは限らない。そこで本発明のレンズシート1における基材厚みbの影響を確認した。
図30(a)〜(c)に示されるレンズシート1は、そのレンズパラメータは表3に示されるように全て同じであり、基材の厚みbだけが異なる。これら3種のレンズシート1についてのシミュレーションを行った。
図31は画面垂直方向(V)についての輝度分布を示す図である。これより基材厚みbが変わることで、視野における斜め方向の分布がわずかに変わる程度であり、正面輝度にはほとんど影響しないことが分かった。液晶パネルにはAG(アンチグレア)フィルム等拡散要素が含まれるため、斜め方向のわずかな変化については、パネルを通すとその差はほとんど見えなくなる。
【表3】

(実施例4)
(第1のレンズアレイ形状の最適化)
実施例2にて、第1のレンズアレイ5、及び第2のレンズアレイ3の形状が、レンズ成形上起こりうる変形を想定してシミュレーションした結果、わずかな変形は光学特性に大きな影響を与えないことが分かった。
そこで第1のレンズアレイ5の形状を大きく変え、その最適形状をシミュレーションにより導出した。
図32は本シミュレーションを行った4つのサンプルを示す。図21(a)で示される単位レンズ頂点部に曲率の小さなレンズを付与した形状において、頂点部に付与する小レンズ形状を変えたものであり、そのパラメータを表4に示す。
図33は画面垂直方向(V)についての輝度分布を示す図である。これより小レンズの高さは低すぎても高すぎても正面輝度は低下し、本実施例においては小レンズ高さh1=15umが最適値となった。
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシート斜視図を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシート斜視図を示す説明図である。
【図2】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシート側面図を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシート側面図を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るレンズシート上面図を示す説明図である。
【図4】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシート側面図を示す説明図である。第1のレンズアレイは第2のレンズアレイとの周期が一致している。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシート側面図を示す説明図である。第1のレンズアレイは第2のレンズアレイとの周期のズレがある。
【図5】本発明の実施の形態に係るレンズシート側面図を示す説明図である。第1のレンズアレイは第2のレンズアレイとの周期ズレが半周期である。
【図6】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーション結果を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーション結果を示す説明図である。
【図7】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーション結果を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーション結果を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーション結果を示す説明図である。
【図9】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの輝度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの輝度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図10】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。
【図11】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの輝度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの輝度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るレンズシートの正面輝度のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態に係るレンズシートの正面輝度のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図14】(a)本発明の実施の形態に係る例示的固定要素の配置を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的固定要素の配置を示す説明図である。
【図15】(a)本発明の実施の形態に係る例示的固定要素の配置を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的固定要素の配置を示す説明図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る例示的固定要素の配置を示す説明図である。
【図17】(a)本発明の実施の形態に係る例示的光拡散層の配置を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的光拡散層の配置を示す説明図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る例示的光拡散層の配置を示す説明図である。
【図19】(a)本発明の実施の形態に係る例示的光反射層と固定要素の配置を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的光反射層と固定要素の配置を示す説明図である。
【図20】(a)本発明の実施の形態に係る例示的光反射層と固定要素の配置を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的光反射層と固定要素の配置を示す説明図である。
【図21】(a)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。
【図22】(a)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。
【図23】(a)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。
【図24】(a)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。
【図25】(a)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的レンズシートの側面図を示す説明図である。
【図26】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。
【図27】本発明の実施の形態に係るレンズシートの輝度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図28】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (c)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。
【図29】本発明の実施の形態に係るレンズシートの輝度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図30】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (c)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。
【図31】本発明の実施の形態に係るレンズシートの輝度分布のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図32】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (c)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。 (d)本発明の実施の形態に係るレンズシートの光学シミュレーションに使用したレンズ形状説明図である。
【図33】本発明の実施の形態に係るレンズシートの正面輝度のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図34】本発明の実施の形態に係るレンズシートの正面輝度のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図35】本発明の実施の形態に係るレンズシート作成方法を示す説明図である。
【図36】(a)本発明の実施の形態に係るレンズシート上面図を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係るレンズシート上面図を示す説明図である。
【図37】本発明の実施の形態に係る例示的ディスプレイ装置を示す説明図である。
【図38】本発明の実施の形態に係る例示的ディスプレイ装置を示す説明図である。
【図39】(a)本発明の実施の形態に係る例示的ディスプレイ装置を示す説明図である。 (b)本発明の実施の形態に係る例示的ディスプレイ装置を示す説明図である。
【図40】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図である。
【図41】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図である。
【図42】従来技術による液晶表示装置の構成例を示す説明図である。
【図43】従来技術によるBEFの斜視図を示す説明図である。
【図44】従来技術による液晶表示用光学シートの構成例を示す説明図である。
【図45】BEFを用いた光学シートから出射される光強度分布を示す説明図である。
【符号の説明】
【0067】
C1…第1のレンズアレイの頂点
C2…第2のレンズアレイの頂点(谷点)、
p…第1のレンズアレイのレンズピッチ、
h…第1のレンズアレイの谷部から頂部までのレンズ高さ、
h1〜h8…各レンズで構成された第1レンズアレイの高さ
q…第2のレンズアレイの幅、
g…第2レンズアレイの谷部から頂部までのレンズ高さ、
s…平坦面
s1、s2…平坦面
β…第2のレンズアレイにおけるシート面に対する端角度
α…第1レンズアレイの単位レンズの凹凸の谷部からの垂線と単位レンズの接線がなす角度、
t…レンズシートの厚み
b…基材の厚み
x…第1レンズアレイと第2のレンズアレイとのズレ量
w…第1のレンズアレイの頂部に形成される小レンズの幅
V…画面垂直方向、
H…画面水平方向、
L…視認面(ディスプレイ表示正面)
H、K…光、
1…レンズシート、
3…第2のレンズアレイ、
5…第1のレンズアレイ、
11…第1のレンズアレイ5の金型である冷却ロール、
15…第2のレンズアレイ3の金型である冷却ロール、
19…熱可塑性の樹脂基材、
21…熱可塑性の樹脂基材の押出し法による加工方向、
23…光反射層
25…光拡散層、
26…光拡散層表面凹凸形状
27…光拡散層裏面凹凸形状
28…粘着層
29…固定要素、
31、33…偏光板、
32…液晶パネル、
35…液晶層、
39…光学シート
41…光源、
43…ランプハウス、
45…光反射板、
47…導光板、
51、53…LED光源、
100…光拡散層の光入射面、
101…光拡散層の光出射面、
102…レンズシートの光入射面、
200…空隙、
300、310…光拡散フィルム、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面に第1のレンズアレイが形成され、その裏面に第2のレンズアレイが形成された透光性の基材からなるレンズシートであって、
前記第2のレンズアレイは、1又は複数のレンズが幅sの略平坦面で挟まれた形が一周期となるパターンで構成され、
前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの周期が一致し、その位相ズレは略0又は略半周期であることを特徴とするレンズシート。
【請求項2】
前記第1のレンズアレイが凸型レンチキュラーレンズ群であることを特徴とする請求項1記載のレンズシート。
【請求項3】
前記第2のレンズアレイが凹型三角プリズム群であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のレンズシート。
【請求項4】
前記第2のレンズアレイが凹型台形プリズムであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のレンズシート。
【請求項5】
前記第2のレンズアレイが凹型レンチキュラーであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のレンズシート。
【請求項6】
前記第2のレンズアレイの一周期を構成する1又は複数のレンズ幅をq、一周期幅をpとしたとき、
1 ≦ p/q ≦ 3

なる関係が成立することを特徴とする請求項1乃至5記載のレンズシート。
【請求項7】
前記第2のレンズアレイの一周期を構成する1又は複数のレンズ幅をq、深さをgとしたとき、
0 ≦ g/q ≦ 0.5

なる関係が成立することを特徴とする請求項1乃至請求項5記載のレンズシート。
【請求項8】
前記第2のレンズアレイに形成される略平坦面の幅sが0であることを特徴とする請求項1記載のレンズシート。
【請求項9】
前記第1のレンズアレイの周期中心軸と、
前記第2のレンズアレイの周期中心軸とのズレをxとしたとき、




なる関係が成立することを特徴とする請求項1記載のレンズシート。
【請求項10】
前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイのズレxは、
レンズシートの流れ方向に連続的に変化していることを特徴とする請求項9記載のレンズシート。
【請求項11】
前記第1のレンズアレイと第2のレンズアレイの各々のレンズの谷部付近と頂点付近が丸みを帯びていることを特徴とする請求項1記載のレンズシート。
【請求項12】
前記第1のレンズアレイの周期が不規則なランダムあり、かつ前記第2のレンズアレイの周期が不規則なランダムであることを特徴とする請求項1記載のレンズシート。
【請求項13】
請求項1から12いずれか記載のレンズシートにおいて、
前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に凸部が形成され、
前記凸部を介して光拡散層と一体化してなることを特徴とするディスプレイ用光学シート。
【請求項14】
前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に形成された凸部のピッチは、
前記第1と第2のレンズアレイの周期幅pの整数倍であることを特徴とする請求項13記載のディスプレイ用光学シート。
【請求項15】
前記第2のレンズアレイの一周期と一周期との間に形成された凸部において、
前記凸部内又は表面に光反射層が形成され、
前記凸部を介して光拡散層と一体化してなることを特徴とする請求項13または請求項14記載のディスプレイ用光学シート。
【請求項16】
請求項13乃至15に記載のディスプレイ用光学シートと
前記ディスプレイ用光学シートの裏面に液晶パネルを前記液晶パネルの非視認面側から光を照射する光源を備えることを特徴とするバックライトユニット。
【請求項17】
請求項16記載の前記バックライトユニットと、
前記バックライトの前記光学シートの光出射面側に前記液晶パネルを備えることを特徴とするディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図27】
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【図29】
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【図31】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図10】
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【図26】
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【図28】
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【図30】
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【図32】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【公開番号】特開2009−162843(P2009−162843A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−339699(P2007−339699)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】